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特開2024-36020学習支援システム、学習支援方法及び学習支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036020
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】学習支援システム、学習支援方法及び学習支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/00 20060101AFI20240308BHJP
   G09B 7/02 20060101ALI20240308BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20240308BHJP
【FI】
G09B19/00 G
G09B7/02
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140710
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】515062647
【氏名又は名称】外山 弘道
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】外山 弘道
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028AA12
2C028BA01
2C028BB04
2C028BC01
2C028BD01
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】
試験の過去問を用いた学習を効率化する学習支援システムを提供すること
【解決手段】
試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援システムであって、前記学習支援システムは、処理部及び、記憶部を備え、前記記憶部は、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶し、前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、前記処理部は、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテストの権限を付与し、前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援システムであって、
前記学習支援システムは、処理部及び、記憶部を備え、
前記記憶部は、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶し、
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、
前記処理部は、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテスト権限を付与し、
前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行する、
学習支援システム。
【請求項2】
1単位の試験問題には試験の開催回が設定され、
前記処理部は、級別の前記権限を回数又は期間の制限付きで付与し、
ある学習者に、前記権限が付与済の試験問題に対して、試験が共通し、前記開催回又は前記級が異なる別の試験問題の権限が付与された場合、前記付与済の試験問題に対する前記制限を更新する、
請求項1に記載の学習支援システム。
【請求項3】
前記記憶部は、前記問題毎の問題文を記憶し、
前記処理部は、前記テストにおいて、前記試験問題の問題毎に回答を入力する為の回答画面を表示処理し、
前記回答画面は、各問題文を表示させるために操作入力される問題表示部を、前記問題毎に有する、
請求項1に記載の学習支援システム。
【請求項4】
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、初級、中級及び上級の3段階に区分けする情報である、
請求項1に記載の学習支援システム。
【請求項5】
前記記憶部は、前記問題毎の重要度を記憶し、
前記処理部は、前記学習者に対して前記級が指定された最重要テストを実行し、
前記級が指定された最重要テストは、試験問題のうち、指定された級を含む問題群のうち、最も前記重要度が高い問題を用いたテストである、
請求項1に記載の学習支援システム。
【請求項6】
試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援プログラムであって、
コンピュータに、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶するステップを実行させ、
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、
更に前記コンピュータに、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテストの権限を付与するステップと、
前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行するステップと、を実行させる、
学習支援プログラム。
【請求項7】
試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援方法であって、
コンピュータが、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶するステップを有し、
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、
前記コンピュータが更に、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテストの権限を付与するステップと、
前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行するステップと、を有する、
学習支援方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習支援システム、学習支援方法及び学習支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、単元や問題の重要度に基づいて学習者を指導することが行われてきた。問題集や参考書では、問題毎に重要度の目安を表示したり、重要な問題から順に記載したりすることで、学習の効率を高めていた。
【0003】
例えば、特許文献1には、重要度が設定された問題及び正答を含むコンテンツを管理者から受け付け、重要度に基づいて問題を抽出する学習管理サーバ装置が記載されている。
【0004】
例えば、特許文献2には、ユーザ別の問題実施時期と正誤結果等に基づいて所定の優先順位で出題すべき問題を抽出する復習手段を備える学習支援システムが記載されている。
【0005】
例えば、特許文献3には、分析情報を通じて各ユーザの特色を出すことができ、試験に対する分析を行う労力を削減できる学習支援システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-43097号公報
【特許文献2】再公表特許WO2006/134986号公報
【特許文献3】特開2019-168556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、資格等の試験勉強を行う場合、問題集や参考書を購入して学習を行った後に、試験の過去問を入手して模擬的なテストを実施することがある。特に初学者の場合は、優先度の高い問題と、そうではない問題の判断が難しく、いきなり試験の過去問を用いて学習を行うことは現実的ではない。また、試験の過去問は、中には難問や奇問と呼ばれる特殊な問題が出現することもあり、初学者が特殊な問題にあたってしまうことで、学習に挫折してしまう恐れもある。一方で、問題集や参考書を購入しなくても、試験の過去問を利用して学習ができれば、より効率的な学習が可能となる。
【0008】
また、例えば、国家試験等の過去問は、主催・管理団体等のウェブサイト等において問題及び正答が公表されるが、解説等は付されていない為、公表された情報だけを用いて学習することはできない。
【0009】
本発明は上記のような実情に鑑みて、試験の過去問を用いた学習を効率化する学習支援システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記発明を解決するために、本発明は、試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援システムであって、
前記学習支援システムは、処理部及び、記憶部を備え、
前記記憶部は、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶し、
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、
前記処理部は、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテストの権限を付与し、
前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行する。
【0011】
また、本発明は、試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援プログラムであって、
コンピュータに、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶するステップを実行させ、
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、
更に前記コンピュータに、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテストの権限を付与するステップと、
前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行するステップと、を実行させる。
【0012】
また、本発明は、試験の過去問を用いた学習を支援する学習支援方法であって、
コンピュータが、過去問である試験問題の問題番号、問題毎の正解、配点、級及び教材情報を記憶するステップを有し、
前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、問題の優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であって、
前記コンピュータが更に、学習者に対して、試験問題に含まれた問題について、前記級別のテストの権限を付与するステップと、
前記権限に基づいて、学習者に対してテストを実行するステップと、を有する。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記級は、前記試験問題に含まれた各問題を、初級、中級及び上級の3段階に区分けする情報である。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記記憶部は、前記問題毎の問題文を記憶し、
前記処理部は、前記テストにおいて、前記試験問題の問題毎に回答を入力する為の回答画面を表示処理し、
前記回答画面は、各問題文を表示させるために操作入力される問題表示部を、前記問題毎に有する。
【0015】
このような構成とすることで、初学者であっても、過去問を用いた学習に取り掛かることができ、学習が効率化する。
【0016】
本発明の好ましい形態では、1単位の試験問題には試験の開催回が設定され、
前記処理部は、級別の前記権限を回数又は期間の制限付きで付与し、
ある学習者に、前記権限が付与済の試験問題に対して、試験が共通し、前記開催回又は前記級が異なる別の試験問題の権限が付与された場合、前記付与済の試験問題に対する前記制限を更新する。
【0017】
このような構成とすることで、複数の開催回の過去問や級の異なる過去問を追加購入する動機が生まれ、学習のモチベーションが維持される。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記記憶部は、前記問題毎の重要度を記憶し、
前記処理部は、前記学習者に対して前記級が指定された最重要テストを実行し、
前記級が指定された最重要テストは、試験問題のうち、指定された級を含む問題群のうち、最も前記重要度が高い問題を用いたテストである。
【0019】
このような構成とすることで、級別に最も重要な問題から学習を行うことができる。
【0020】
本発明は、試験の過去問を用いた学習を効率化する学習支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態のシステムの構成を示すブロック図。
図2】一実施形態のシステムのハードウェア構成図。
図3】一実施形態の装置の機能ブロック図。
図4】一実施形態のデータ構成図。
図5】一実施形態の学習手順を示すフローチャート。
図6】一実施形態の画面表示例。
図7】一実施形態の画面表示例。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0023】
例えば、本実施形態では学習支援システム0の構成、動作等について説明するが、実行される方法、装置、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態における学習支援プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよい。本実施形態では、サーバコンピュータである学習支援サーバ1において、学習支援プログラムを起動させる場合について説明する。
【0024】
<システム構成>
図1は、一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、学習支援システム0は、学習支援サーバ1、複数の学習者端末2及び、複数の提供者端末3を備える。学習支援サーバ1は、学習者端末2及び提供者端末3と通信ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。通信ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0025】
学習支援サーバ1としては、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、複数のコンピュータを用いて学習支援サーバ1を構成することも可能である。学習者端末2及び提供者端末3として、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。なお、学習者端末2及び提供者端末3は、学習支援サーバ1に対してリクエストを行い、レスポンスを受け取る為のアプリケーションを有する。
【0026】
本実施形態では、学習プラットフォームサービスが、ウェブアプリケーションとして提供される場合について説明する。そのため、学習者端末2及び提供者端末3はアプリケーションとしてWebブラウザを有している。学習者端末2及び提供者端末3はアプリケーションとして学習プラットフォームを利用する為のネイティブアプリを有していてもよい。
【0027】
学習者端末2は、学習プラットフォームを利用して、学習を行うユーザ(学習者と呼称する)が利用する端末を指す。提供者端末3は、学習の為の教材を登録などするユーザ(提供者と呼称する)を利用する端末を指す。典型的には、提供者は、コンテンツを販売する出版社となる。
【0028】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態におけるハードウェア構成図である。図2(a)は、学習支援サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。学習支援サーバ1は、ハードウェア構成として、処理部101と、記憶部102と、通信部103と、を備える。
【0029】
処理部101は、CPU等の1又は2以上のプロセッサを含み、本発明に係る学習支援プログラム、OSやWebブラウザ、その他のアプリケーションを実行することで、学習支援サーバ1の動作処理全体を制御する。
【0030】
記憶部102は、HDD、ROM、RAM等であって、本発明に係る学習支援プログラム及び、処理部101がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。処理部101が、記憶部102に記憶されている学習支援プログラムに基づき、処理を実行することによって、後述する機能構成が実現される。
【0031】
通信部103は、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、学習支援サーバ1を動作させるために必要な入力や、動作結果に係る出力を行う。
【0032】
図2(b)は、は端末9(学習者端末2及び提供者端末3)のハードウェア構成の一例を示す図である。端末9はハードウェア構成として、処理部91と、記憶部92と、通信部93と、入力部94と、出力部95と、を備える。
【0033】
端末9の処理部91は、CPU等の1以上のプロセッサを含み、端末9の動作処理全体を制御する。端末9の記憶部92は、HDD、ROM、RAM等であって、学習支援サーバ1を操作する為のアプリケーション等を記憶する。端末9の通信部93は、通信ネットワークNWとの通信を制御する。端末9の入力部94は、タッチパネル、マウス及びキーボード等であって、ユーザによる操作要求を処理部91に入力する。端末9の出力部95は、ディスプレイ等であって、処理部91の処理の結果等を表示する。
【0034】
<学習支援サーバ1の機能構成要素>
図3に示すように、学習支援サーバ1は、機能構成要素として、登録部11、表示処理部13、採点部15、教材管理部17及び、権限管理部19を備える。
【0035】
登録部11は、端末から送信された情報を記憶部102に格納する。本実施形態では、図示しない管理者端末からの入力に基づいて、過去問の試験情報を記憶部102に格納する。
【0036】
<試験情報及び級>
本実施形態では、図示しない管理者端末によって、国家試験の過去問に関する試験情報が登録される。これに対して、提供者は、試験情報に対応する提供者独自のコンテンツとして、問題毎に教材情報及び重要度を登録する。
【0037】
図4は記憶部102に格納されたデータ構成図である。試験情報は、1単位の試験に含まれた試験問題の問題番号群並びに、試験問題毎の問題文、正答、配点及び級を有している。級とは、各問題を優先度に応じて3段階以上に区分けする情報であり、本実施形態では、「初級」、「中級」及び「上級」の3段階を含む。1単位の試験問題のおよそ4割が「初級」の問題であり、およそ4割が「中級」の問題であり、残りの2割が「上級」の問題とする。なお、最も優先度が高い級を第1級(本実施形態の「初級」)、次に優先度が高い級を第2級(本実施形態の「中級」)、更に次に優先度が高い級を第3級(本実施形態の「上級」)と呼称する場合がある。級の割合は任意であるが、第1及び第2級の問題の割合は、優先度の低い第3級以降の割合に比べて、多いことが好ましい。1単位の試験問題に占める割合ではなく、1回の試験(1回の試験に含まれた複数単位の試験問題)に占める割合であってもよい。
【0038】
図4(a)(b)に例示する試験情報は、「医師国家試験」のうち、「第XXX回医師国家試験」の試験問題であり、合計で4単位の試験問題(A~D)を含む。試験問題の単位としは、科目名(例えばセンター試験の国語、数学、理科、外国語等)や回答方法(マークシート方式、記述式等)、出題方法(例えば、TOEIC L&Rのリスニング、ライティング等)等が設定される場合もある。試験問題(A~D)の各回はそれぞれ135分、150分、90分、150分の制限時間がある。ここで試験問題Aの001番(問題番号「A001」)は、A~Eの回答枝を持ち、正答はD、配点は2点、級は初級となる。
【0039】
記憶部102は、学習プラットフォームを学習者端末2及び、提供者端末3において表示処理する為のリソース情報を有する。本実施形態では、リソース情報は、例えば、所定のマークアップ言語(例えば、HTML(Hyper Text Markup Language))により記述された文書、CSS(Cascading Style Sheets)、Webブラウザ上で動作するプログラム(例えば、JavaScript(登録商標))、画像等を含み得る。
【0040】
表示処理部13は、端末9からの要求に応じて、リソース情報及び/又は必要な情報を用いて学習プラットフォームの各種画面及び情報を表示処理し、表示処理結果を返送する。本実施結果では、表示処理部13は、URL(Uniform Resource Locator)により指定され、運用・管理している学習プラットフォームの各種画面及び情報を、要求(リクエスト)された端末9において閲覧可能に提供する。
【0041】
<コンテンツ情報>
提供者は、試験情報に対応する提供者独自のコンテンツ情報を登録可能であり、登録部11は、提供者端末3からの入力に基づいて、コンテンツ情報を記憶部102に格納する。
【0042】
図4(c)(d)に例示するコンテンツ情報は、試験情報に対応する提供者独自のコンテンツを示し、提供者、対象となる試験問題並びに、問題毎の教材情報及び重要度を含む。教材情報は、問題の解説や、問題の出題範囲を単元別に学習する為の講義である。重要度は、後述する最重要問題の提示の為に用いられる情報であり、最重要な問題を決定するための指標(本実施形態では重要度の度合いに応じて設定可能な0~1000範囲の数値)である。問題の解説は、テキスト、画像、動画、pdfファイル又は、これらを表示する為のURL等である。講義は、テキスト、画像、動画、pdfファイル又は、これらを表示する為のURL等である。本実施形態では、解説としてテキストが、講義として講義動画を表示する為のURLが登録されることとする。
【0043】
<コンテンツの購入>
教材管理部17は、学習者に対して、コンテンツ情報を級単位で販売し、販売履歴情報を記憶部102に格納する。販売履歴情報は、学習者(購入者)、購入したコンテンツ、購入した級を示す情報と共に、購入日時等を含む。
【0044】
学習者は、試験情報において定義される級別にコンテンツ情報を購入することができ、例えば「初級(第1級)」の試験問題についてのコンテンツ情報を購入できる。なお、本実施形態では、第2級以下のコンテンツ情報についても、他の級のコンテンツ情報とは個別に購入ができ、購入済みのコンテンツ情報によって、級別のテストが実行可能となる。例えば、第2級以下のコンテンツ情報については、それよりも級の高い(この場合は第1級)のコンテンツ情報を購入済み又はセットで購入する場合に、購入することができるようにしてもよい。図4(e)の例では、学習者(UUUU)が、コンテンツ(CCCC)の初級及び中級をセットで購入した例を示す。なお、ある試験問題について、初級、中級及び上級のコンテンツ情報を有しているとき、級別のテストを実行したい級を指定可能であって良い。また、そのうち、中級(第n級以下(n=2,3,4・・・,N))を指定して級別のテストを実行する時、級別のテストには、中級(第n級)の問題だけが含まれる構成としてもよいし、指定された級よりも上位のすべての級の問題(ここでは、初級の問題)も含まれる構成としてもよい。
【0045】
<権限の管理>
権限管理部19は、学習者に対して付与される権限を管理する。本実施形態では、権限管理部19は、コンテンツを購入した学習者に対して、コンテンツの利用権限及び、テストの実行権限を付与する。権限は回数及び/又は期間の制限付きで付与されてよく、権限は学習者が購入済みのコンテンツ情報の級に応じて付与されてよい。
【0046】
本実施形態では、コンテンツの購入日か起算される所定期間(例えば1年間等)、コンテンツの利用権限が付与される。本実施形態では、図4(e)に例示する販売履歴情報において、利用権限として有効期限が設定される。有効期限が経過した場合、教材情報を利用閲覧等利用する権限及び、テストの実行権限が失効する。
【0047】
権限管理部19は、更に、テストの実行権限を回数制限付きで付与する。本実施形態では、1つの級のコンテンツ情報を購入すると、10回のテストの実行権限が付与される。実行権限を有する学習者は、表示処理部13を介してテスト画面を表示させたり、採点を行ったりすることができ、テストを実行することで、回数が減る。
【0048】
権限管理部19は、コンテンツが購入された場合、購入済みのコンテンツに係る制限を更新してもよい。本実施形態では、権限管理部19は、同じ試験についての別のコンテンツ情報を購入すると、実行権限が合算される。複数の級(例えば初級と中級)のコンテンツ情報を学習者がセットで購入した場合、初級のコンテンツ情報によってテストの実行権限10回が、中級コンテンツ情報によってテストの実行権限10回が、合計でテストの実行権限20回が付与される。追加で購入を行った場合、購入済みのコンテンツ情報の有効期限を、追加購入したコンテンツ情報の有効期限としてもよい。
【0049】
同じ試験についての別のコンテンツ情報とは、開催回(第XX回や令和2年、令和2年春季/秋季等)が異なるコンテンツ情報や、級が異なるコンテンツ情報、提供者が異なるコンテンツ情報等の1又は複数である。
【0050】
図4(f)に例示する権限情報では、学習者(UUUU)が、コンテンツ(CCCC)の初級及び中級をセットで購入した為、試験(医師国家試験)についてのテストの実行権限が合計で20回(10回+10回)付与されている。
【0051】
採点部15は、試験情報に基づいて学習者の回答を採点し、採点結果を履歴情報として記憶する。履歴情報は、例えば、学習者が不正解だった問題を特定可能な情報を含む。図4(g)に例示する履歴情報は、学習者、試験、指定した級及び、各問題に対する回答結果(選択した枝番号等)を示す情報を含んでおり、学習者UUUUが、図4(a)に示す第XXX回医師国家試験のA問題の初級問題について級別テストを行い、その得点が30点であることを示している。回答結果は、例えば、すべての試験問題の枝番号を含まなくてもよく、例えば、正解又は不正解の枝番号であってよい。
【0052】
なお、本実施形態では、提供者が重要度を登録する構成としているが、図示しない管理者端末等が登録する構成としてもよい。また、級について、管理者が登録する構成としているが、提供者端末3等が登録する構成としてもよい。
【0053】
<学習の手順>
次いで、図5~7を用いて、学習支援システム0を用いた学習の手順について処理詳細について説明する。
【0054】
図5は、学習の手順を示したフローチャートである。学習者端末2には、図示しない試験一覧ページが表示されている。試験一覧ページには、当該学習者が学習可能な試験が表示されている。
【0055】
S501では、学習者は、試験一覧ページにおいて、学習したい試験問題を指定する。また、学習者は、学習したい級を指定する。本実施形態では、学習者が、「第XXX回医師国家試験 A問題」を学習したい試験問題として指定し、「初級」を学習したい級として指定する。
【0056】
表示処理部13は、学習者端末2から学習したい試験問題、級の指定を受け付けると、図6(a)に示すような、試験問題のトップページを表示処理する。具体的には、例えば、学習者端末2が試験問題のトップページを表示処理要求すると、表示処理部13は、試験問題のトップページを表示する為のリソース情報及び必要な情報(図示例では、試験情報に含まれた試験名称や時間、履歴情報に含まれた過去の学習履歴等)を決定し(表示処理し)、学習者端末2に返送する。表示処理結果(必要なリソース情報及び試験情報)を受け取った学習者端末2(webブラウザ)は、表示処理結果を用いて、試験問題のトップページを表示させる。以降では、不明にならない範囲でリソース情報の介在については説明を省略する。
【0057】
トップページW1は、全問テストボタンW11、再挑戦ボタンW12及び、重要問題再挑戦ボタンW13(ワンナビボタン)を有している。S502では、学習者は学習方法を指定する。なお、初回の級別の全問テストの場合、再挑戦ボタンW12及び、重要問題再挑戦ボタンW13の一方又は双方は、選択できないように無効化されているか、非表示としてもよい。
【0058】
学習者が全問テストボタンW11を押下した場合(S503でNO)、学習者端末2は、学習支援サーバ1に対して、当該試験の指定した級に含まれた全ての試験問題に対して回答を入力可能な回答画面(全部)の表示処理要求を行う。表示処理部13は当該試験の試験情報に基づいて、学習者が試験問題に回答する為の回答画面を表示処理し、表示処理結果を送信することで、学習者端末2において、図6(b)に示すような回答画面が表示される(S505)。回答画面には、問題番号と共に、指定された級に基づいて選択される試験問題についての回答欄が表示処理される。ここで、回答画面は、問題毎に設けられ、各問題文を表示させるために操作入力される問題表示部を有する。本実施形態では、問題表示部として回答画面中の問題番号が選択操作されると、表示処理部13は、試験情報に含まれた問題文を表示処理する。図示例は、1、4、5、9の問題が、試験情報において、初級に設定されていた場合を示す。図示例では、回答画面は、試験問題に含まれた指定された級に関係なく問題番号を表示処理するが、指定された級に基づいて一部の問題番号だけを表示処理してよい。また、表示処理部13は、指定された級に基づいて試験問題における一部問題のみ問題文を表示処理するが、指定された級に関係なく各問題の試験問題を表示処理してもよい。なお、「指定された級に基づいて」とは、指定された級の問題だけが含まれる構成としてもよいし、指定された級よりも上位のすべての級の問題も含まれる構成としてもよい。
【0059】
利用者が、回答画面を介して回答を入力・送信すると、採点部15は、回答結果を受け取り、採点を行うと共に、履歴情報を格納する(S506)。図6(c)は、学習者が新たに全問テストボタンW11を押下して受験(学習)を行った後のトップページW1の画面表示例であり、先ほど行ったテストの学習履歴W14が追加されていることがわかる。
【0060】
学習履歴W14は、表示処理部13が履歴情報に基づいて表示処理した過去の学習データ(日時、得点、回答時間等)を有し、また、表示処理部13に対して採点結果画面の表示処理要求を行う為のリンクW15を有している。なお、級別のテストの場合、最高得点やテスト時間は、級別の問題数や割合によって決めてよい。図示例では、上級の(全部の問題を回答する)テストは試験時間が135分であり、そのうちの4割が初級の問題の為、初級のテストの試験時間が54分となる。また、初級問題の配点を合計すると、初級のテストは36点満点となる。
【0061】
<採点結果>
表示処理部13は、リンクW15が選択操作されると、学習履歴W14に対応する採点結果画面を表示処理し、表示処理結果を学習者端末2に送信する。図7(a)は採点結果画面の画面表示例である。採点結果画面W3は、テストに含まれた問題毎に、採点結果を表示すると共に、解説を表示する為の解説ボタンW31を備える。
【0062】
<講義を用いた再学習(重要問題再挑戦)>
、初回の級別の全問テストが終了した後、不正解問題について再挑戦を行うことができる。図6(c)のトップページW1において学習者が重要問題再挑戦ボタンW13を押下した場合(S503でYES)、表示処理部13は、学習者より、不正解の試験問題中の最重要問題に対する再挑戦要求を受け付け、不正解の問題のうち、重要度が最も高い最重要問題について講義情報を表示処理する。
【0063】
学習者が重要問題再挑戦ボタンW13を押下した場合(S503でYES)、表示処理部13は、講義画面を表示処理し、表示処理結果を学習者端末2に送信する。図7(b)は、講義画面W4の画面表示例である。
【0064】
講義画面W4は、提供者が試験問題に対して提供する講義の講義一覧W41、重要問題再挑戦ボタンW42(ワンナビボタン)及び、戻るボタンW43を有する。ここで、図示例では、提供者である「PP出版」が問題(A問題第4問)に対して1つの講義(講義A)を対応付けし、更に別の提供者である「QQ出版」が1つの講義(第4講義)を対応付けている。戻るボタンW43が押下されると、採点結果画面W3が再度表示される。講義リンク(図示例では、講義一覧W41の講義名)が押下されると、学習者端末2は、講義として登録された教材情報であるURLに遷移すべく、外部のウェブサーバに対して、Webページの表示要求行う。学習者は、回答画面に遷移する前に、講義による学習を行って、問題の復習を行う。
【0065】
重要問題再挑戦ボタンW42が押下されると、表示処理部13は、級別の最重要テストとして、当該問題の回答画面(1問)の表示処理要求を行い、図7(c)に示すような回答画面W5が表示される。
【0066】
<講義を用いた再学習(不正解問題再挑戦)>
図6(c)のトップページW1において、学習者が再挑戦ボタンW12を押下した場合(S503でYES)、表示処理部13は、履歴情報から不正解だった試験問題全てを試験情報から検索処理し、検索処理結果を受け取って、級別の不正解問題再挑戦テストとして、それらの問題の回答画面を表示処理し、表示処理結果を学習者端末2に送信する。なお、それらの問題に対応付けられた講義を講義画面に表示処理してもよい。表示処理部13は、講義画面について、重要度が高い順や問題番号が若い順に、試験問題毎に画面を遷移可能に表示処理してもよいし、タブ等で切り替え可能に表示処理してもよいし、スクロールして複数の問題番号に対する講義リンクを表示可能に表示処理してもよい。また、例えば、不正解問題再挑戦時の講義画面として図7(b)に相当する画面が表示処理され、符号W42に相当するボタンが操作されることで、表示処理部13は、不正解問題の回答画面を表示処理してもよい。
【符号の説明】
【0067】
0 :学習支援システム
1 :学習支援サーバ
11 :登録部
13 :表示処理部
15 :採点部
17 :教材管理部
19 :権限管理部
101 :処理部
102 :記憶部
103 :通信部
2 :学習者端末
3 :提供者端末
9 :端末
91 :処理部
92 :記憶部
93 :通信部
94 :入力部
95 :出力部
図1
図2
図3
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図5
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図7