(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003606
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】口座振替振分装置、振込振分装置、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20240105BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102856
(22)【出願日】2022-06-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-10
(71)【出願人】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(71)【出願人】
【識別番号】596088141
【氏名又は名称】株式会社日本カ-ドネットワ-ク
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 圭
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 文寛
(72)【発明者】
【氏名】原 千明
(72)【発明者】
【氏名】水野 賢一
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB01
(57)【要約】
【課題】即時口座振替と一般口座振替の依頼および即時振込と一般振込の依頼を容易にする。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る口座振替振分装置は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付ける口座振替受付部と、受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分ける口座振替振分部と、前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時口座振替依頼部と、前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般口座振替依頼部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付ける口座振替受付部と、
受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分ける口座振替振分部と、
前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時口座振替依頼部と、
前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般口座振替依頼部と、
を備えた口座振替振分装置。
【請求項2】
前記即時口座振替依頼部は、即時に前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼し、
前記一般口座振替依頼部は、所定の間隔で、一括で、前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する、請求項1に記載の口座振替振分装置。
【請求項3】
即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業から受け付ける振込受付部と、
受け付けた前記振込の依頼を、前記即時振込の依頼と前記一般振込の依頼に振り分ける振込振分部と、
前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時振込依頼部と、
前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般振込依頼部と、
を備えた振込振分装置。
【請求項4】
前記即時振込依頼部は、即時に前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼し、
前記一般振込依頼部は、所定の間隔で、一括で、前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する、請求項3に記載の振込振分装置。
【請求項5】
前記即時振込は、口座振替の収納企業から利用者への振込である、請求項3または4に記載の振込振分装置。
【請求項6】
口座振替振分装置が実行する方法であって、
即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付けるステップと、
受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分けるステップと、
前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
を含む方法。
【請求項7】
振込振分装置が実行する方法であって、
即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業から受け付けるステップと、
受け付けた前記振込の依頼を、前記即時振込の依頼と前記一般振込の依頼に振り分けるステップと、
前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
を含む方法。
【請求項8】
口座振替振分装置を
即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付ける口座振替受付部、
受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分ける口座振替振分部、
前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時口座振替依頼部、
前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般口座振替依頼部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
振込振分装置を
即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業から受け付ける振込受付部、
受け付けた前記振込の依頼を、前記即時振込の依頼と前記一般振込の依頼に振り分ける振込振分部、
前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時振込依頼部、
前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般振込依頼部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口座振替振分装置、振込振分装置、方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の期日に、利用者の口座から料金を引き落として収納企業の口座へ当該料金を入金する、口座振替のサービスが知られている。
【0003】
さらに、口座振替の依頼があると即時に口座振替の処理を実行するサービスが知られている(非特許文献1)。具体的には、収納企業が口座振替を依頼すると、即時に、利用者の口座から引き落としがなされて収納企業の口座へ入金される。また、即時に口座振替の処理を実行するサービスには、収納企業が依頼すると、即時に、収納企業の口座から利用者の口座へ入金される機能も具備している(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「リアルタイム口座振替サービス」,株式会社日本カードネットワーク,[online],<URL:https://www.cardnet.co.jp/service/solution/realtime.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、一般(つまり、即時ではない)の口座振替の依頼と即時の口座振替の依頼は別々に受け付けられており、収納企業は、一般の口座振替の依頼と、即時の口座振替の依頼と、を分けて行わなければならず煩わしかった。同様に、一般の振込の依頼と即時の振込の依頼は別々に受け付けられており、収納企業は、一般の振込の依頼と、即時の振込の依頼と、を分けて行わなければならず煩わしかった。
【0006】
そこで、本発明では、即時の口座振替と一般の口座振替の依頼および即時の振込と一般の振込の依頼を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る口座振替振分装置は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付ける口座振替受付部と、受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分ける口座振替振分部と、前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時口座振替依頼部と、前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般口座振替依頼部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、即時の口座振替と一般の口座振替、あるいは、即時の振込と一般の振込を一括で依頼することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る振分装置(口座振替振分装置の場合)の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る振分装置(振込振分装置の場合)の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る口座振替の振分処理のシーケンス図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る振込の振分処理のシーケンス図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る口座振替の振分処理のフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態に係る振込の振分処理のフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態に係る即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼とを含む口座振替の依頼を示すデータの一例である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る即時振込の依頼と一般振込の依頼とを含む振込の依頼を示すデータの一例である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る即時口座振替の資金移動について説明するための図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る即時振込の資金移動について説明するための図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る振分装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
<用語の説明>
・口座振替とは、決済手段の一つであり、収納企業が金融機関に引き落とし金額を通知し、利用者の口座から引き落としがなされて収納企業の口座へ入金される。なお、利用者の口座と収納企業の口座が、同一の金融機関である必要がある。
・本明細書において、「即時口座振替」とは、依頼者(具体的には、口座振替の収納企業)からの依頼があると、即時に口座振替(具体的には、利用者の口座から収納企業の口座もしくは金融機関の仮勘定への資金移動)の処理が実行される口座振替のことをいう。
・本明細書において、「一般口座振替(つまり、非即時口座振替)」とは、依頼者(具体的には、口座振替の収納企業)からの依頼があると、所定の期日(例えば、引落指定日)に口座振替(具体的には、利用者の口座から収納企業の口座への資金移動)の処理が実行される口座振替のことをいう。
・振込とは、決済手段の一つであり、金融機関に開設された口座へ金銭を払い込むことである。
・本明細書において、「即時振込(即時口座振替における振込)」とは、依頼者(具体的には、口座振替の収納企業)からの依頼があると、即時に振込(具体的には、収納企業の口座もしくは金融機関の仮勘定から利用者の口座への資金移動)の処理が実行される振込のことをいう。つまり、「即時振込」は、口座振替の収納企業から口座振替の利用者への振込である。
・本明細書において、「一般振込(例えば都度振込、総合振込、給与振込等)」とは、依頼者(具体的には、口座振替の収納企業)からの依頼があると、所定の期日(例えば、振込指定日)に振込(具体的には、収納企業の口座もしくは金融機関の仮勘定から利用者の口座への資金移動であり、利用者の口座がどの金融機関の口座であるかの制約はない)の処理が実行される振込のことをいう。つまり、「一般振込」は、口座振替の収納企業から口座振替の利用者への振込であってもよいし、口座振替の収納企業から口座振替の利用者以外の利用者への振込であってもよい。
【0012】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。振分システム1は、振分装置10と、収納企業サーバ20と、収納企業端末21と、利用者端末22と、金融機関サーバ30と、代行サーバ40と、を含む。以下、それぞれについて説明する。
【0013】
なお、金融機関において、口座振替の収納企業と口座振替の利用者との間で口座振替の契約がなされているものとする。
【0014】
<<振分装置>>
振分装置10は、即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼とを一括で受け付ける装置である。また、振分装置10は、即時振込の依頼と一般振込の依頼とを一括で受け付ける装置である。振分装置10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。
【0015】
具体的には、振分装置10は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を受け付け、当該口座振替の依頼を即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼に振り分けて口座振替の処理を金融機関に依頼する。また、振分装置10は、即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を受け付け、当該振込の依頼を即時振込の依頼と一般振込の依頼に振り分けて振込の処理を金融機関に依頼する。
【0016】
<<収納企業サーバ>>
収納企業サーバ20は、口座振替および振込の依頼人である収納企業のサーバである。収納企業サーバ20は、収納企業端末21あるいは利用者端末22からの要求に応じて、口座振替あるいは振込を振分装置10に依頼する。
【0017】
具体的には、収納企業サーバ20は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を振分装置10へ送信する。また、収納企業サーバ20は、即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を振分装置10へ送信する。
【0018】
<<収納企業端末>>
収納企業端末21は、口座振替および振込の依頼人である収納企業の者が用いる端末である。例えば、収納企業端末21は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等である。
【0019】
<<利用者端末22>>
利用者端末22は、口座振替の利用者が用いる端末である。例えば、利用者端末22は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等である。
【0020】
<<金融機関サーバ>>
金融機関サーバ30は、口座振替の資金移動の処理(具体的には、利用者の口座から収納企業の口座への資金移動)、および、振込の資金移動の処理(具体的には、収納企業の口座もしくは金融機関の仮勘定から利用者の口座への資金移動)を実行するサーバである。金融機関サーバ30は、振分装置10からの要求に応じて、口座振替の資金移動の処理および振込の資金移動の処理を実行する。
【0021】
なお、振分装置10は、金融機関サーバ30とは別のサーバであってもよいし、金融機関サーバ30の一部であってもよい。
【0022】
<<代行サーバ>>
代行サーバ40は、口座振替の手続きあるいは振込の手続きを代行する企業(例えば、収納代行会社、支払代行会社)のサーバである。具体的には、代行サーバ40は、振分装置10から口座振替の依頼あるいは振込の依頼を受け付けて、金融機関サーバ30に口座振替の資金移動の処理あるいは振込の資金移動の処理を要求する。このように、本発明の一実施形態では、金融機関サーバ30が、振分装置10ではなく代行サーバ40からの要求に応じて、口座振替の資金移動の処理および振込の資金移動の処理を実行してもよい。
【0023】
<機能ブロック>
以下、
図2を参照しながら、振分装置(口座振替振分装置の場合)を説明し、
図3を参照しながら、振分装置(振込振分装置の場合)を説明する。なお、口座振替振分装置と振込振分装置を1つの装置で実装してもよいし、別々の装置で実装してもよい。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態に係る振分装置(口座振替振分装置の場合)の機能ブロック図である。振分装置10は、口座振替受付部101と、口座振替振分部102と、即時口座振替依頼部103と、一般口座振替依頼部104と、を備える。振分装置10は、プログラムを実行することで、口座振替受付部101、口座振替振分部102、即時口座振替依頼部103、一般口座振替依頼部104として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0025】
口座振替受付部101は、口座振替の依頼を収納企業サーバ20から受け付ける。具体的には、口座振替受付部101は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業サーバ20から受け付ける。
【0026】
口座振替振分部102は、即時口座振替と一般口座振替に振り分ける。具体的には、口座振替振分部102は、口座振替受付部101が受け付けた口座振替の依頼を、即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼に振り分ける。
【0027】
即時口座振替依頼部103は、即時口座振替を金融機関に依頼する。具体的には、即時口座振替依頼部103は、口座振替振分部102が振り分けた、即時口座振替の依頼に基づく処理を実行するよう金融機関サーバ30に要求する。
【0028】
一般口座振替依頼部104は、一般口座振替を金融機関に依頼する。具体的には、一般口座振替依頼部104は、口座振替振分部102が振り分けた、一般口座振替の依頼に基づく処理を実行するよう金融機関サーバ30に要求する。
【0029】
図3は、本発明の一実施形態に係る振分装置(振込振分装置の場合)の機能ブロック図である。振分装置10は、振込受付部111と、振込振分部112と、即時振込依頼部113と、一般振込依頼部114と、を備える。振分装置10は、プログラムを実行することで、振込受付部111、振込振分部112、即時振込依頼部113、一般振込依頼部114として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0030】
振込受付部111は、振込の依頼を収納企業サーバ20から受け付ける。具体的には、振込受付部111は、即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業サーバ20から受け付ける。
【0031】
振込振分部112は、即時振込と一般振込に振り分ける。具体的には、振込振分部112は、振込受付部111が受け付けた振込の依頼を、即時振込の依頼と一般振込の依頼に振り分ける。
【0032】
即時振込依頼部113は、即時振込を金融機関に依頼する。具体的には、即時振込依頼部113は、振込振分部112が振り分けた、即時振込の依頼に基づく処理を実行するよう金融機関サーバ30に要求する。
【0033】
一般振込依頼部114は、一般振込を金融機関に依頼する。具体的には、一般振込依頼部114は、振込振分部112が振り分けた、一般振込の依頼に基づく処理を実行するよう金融機関サーバ30に要求する。
【0034】
<処理方法>
図4は、本発明の一実施形態に係る口座振替の振分処理のシーケンス図である。なお、各ステップは、
図4とは異なる順序で実行されてもよいし、複数のステップが同時に実行されてもよい。
【0035】
ステップ101(S101)において、収納企業サーバ20は、口座振替を依頼する。具体的には、収納企業サーバ20は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を示すデータを振分装置10へ送信する。
【0036】
ステップ102(S102)において、振分装置10は、即時口座振替と一般口座振替に振り分ける。具体的には、振分装置10は、S101で受信した口座振替の依頼を、即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼に振り分ける。
【0037】
ステップ103(S103)において、振分装置10は、金融機関サーバ30に対して、即時に口座振替の処理(資金移動)をするよう要求する。
【0038】
ステップ104(S104)において、金融機関サーバ30は、S103で要求された即時口座振替の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を振分装置10に通知する。
【0039】
ステップ105(S105)において、振分装置10は、S104で通知された即時口座振替の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を収納企業サーバ20に通知する。
【0040】
ステップ106(S106)において、振分装置10は、金融機関サーバ30に対して、所定の期日(つまり、引落指定日)に口座振替の処理(資金移動)をするよう要求する。このとき、振分装置10は、各一般口座振替の引落指定日を管理し、所定の間隔で(例えば、月次等)、金融機関サーバ30への依頼を一括で行う。
【0041】
ステップ107(S107)において、金融機関サーバ30は、S106で要求された一般口座振替の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を振分装置10に通知する。
【0042】
ステップ108(S108)において、振分装置10は、S107で通知された一般口座振替の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を収納企業サーバ20に通知する。
【0043】
なお、振分装置10が、代行サーバ40に対して口座振替を依頼して、代行サーバ40が、金融機関サーバ30に対して口座振替の処理(資金移動)をするよう要求してもよい。
【0044】
図5は、本発明の一実施形態に係る振込の振分処理のシーケンス図である。なお、各ステップは、
図5とは異なる順序で実行されてもよいし、複数のステップが同時に実行されてもよい。
【0045】
ステップ111(S111)において、収納企業サーバ20は、振込を依頼する。具体的には、収納企業サーバ20は、即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を示すデータを振分装置10へ送信する。
【0046】
ステップ112(S112)において、振分装置10は、即時振込と一般振込に振り分ける。具体的には、振分装置10は、S111で受信した振込の依頼を、即時振込の依頼と一般振込の依頼に振り分ける。
【0047】
ステップ113(S113)において、振分装置10は、金融機関サーバ30に対して、即時に振込の処理(資金移動)をするよう要求する。
【0048】
ステップ114(S114)において、金融機関サーバ30は、S113で要求された即時振込の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を振分装置10に通知する。
【0049】
ステップ115(S115)において、振分装置10は、S114で通知された即時振込の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を収納企業サーバ20に通知する。
【0050】
ステップ116(S116)において、振分装置10は、金融機関サーバ30に対して、所定の期日(つまり、振込指定日)に振込の処理(資金移動)をするよう要求する。このとき、振分装置10は、各一般振込の振込指定日を管理し、所定の間隔で(例えば、月次等)、金融機関サーバ30への依頼を一括で行う。
【0051】
ステップ117(S117)において、金融機関サーバ30は、S116で要求された一般振込の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を振分装置10に通知する。
【0052】
ステップ118(S118)において、振分装置10は、S117で通知された一般振込の結果(例えば、処理が完了した、処理が完了しなかった等)を収納企業サーバ20に通知する。
【0053】
なお、振分装置10が、代行サーバ40に対して振込を依頼して、代行サーバ40が、金融機関サーバ30に対して振込の処理(資金移動)をするよう要求してもよい。
【0054】
図6は、本発明の一実施形態に係る口座振替の振分処理のフローチャートである。なお、各ステップは、
図6とは異なる順序で実行されてもよいし、複数のステップが同時に実行されてもよい。
【0055】
ステップ201(S201)において、口座振替受付部101は、口座振替の依頼を受け付ける。具体的には、口座振替受付部101は、即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を受け付ける。
【0056】
ステップ202(S202)において、口座振替振分部102は、即時口座振替と一般口座振替に振り分ける。具体的には、口座振替振分部102は、S201で受け付けた口座振替の依頼を、即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼に振り分ける。
【0057】
ステップ203(S203)において、即時口座振替依頼部103は、即時口座振替を金融機関サーバ30に実行させる。具体的には、即時口座振替依頼部103は、S202で振り分けられた、即時口座振替の依頼に基づく処理(
図4のS103~S105)を実行する。
【0058】
ステップ204(S204)において、一般口座振替依頼部104は、一般口座振替を金融機関サーバ30に実行させる。具体的には、一般口座振替依頼部104は、S202で振り分けられた、一般口座振替の依頼に基づく処理(
図4のS106~S108)を実行する。
【0059】
図7は、本発明の一実施形態に係る振込の振分処理のフローチャートである。なお、各ステップは、
図7とは異なる順序で実行されてもよいし、複数のステップが同時に実行されてもよい。
【0060】
ステップ211(S211)において、振込受付部111は、振込の依頼を受け付ける。具体的には、振込受付部111は、即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を受け付ける。
【0061】
ステップ212(S212)において、振込振分部112は、即時振込と一般振込に振り分ける。具体的には、振込振分部112は、S211で受け付けた振込の依頼を、即時振込の依頼と一般振込の依頼に振り分ける。
【0062】
ステップ213(S213)において、即時振込依頼部113は、即時振込を金融機関サーバ30に実行させる。具体的には、即時振込依頼部113は、S212で振り分けられた、即時振込の依頼に基づく処理(
図5のS113~S115)を実行する。
【0063】
ステップ214(S214)において、一般振込依頼部114は、一般振込を金融機関サーバ30に実行させる。具体的には、一般振込依頼部114は、S212で振り分けられた、一般振込の依頼に基づく処理(
図5のS116~S118)を実行する。
【0064】
<口座振替の依頼および振込の依頼>
以下、
図8を参照しながら、口座振替の依頼について説明し、
図9を参照しながら、振込の依頼について説明する。
【0065】
図8は、本発明の一実施形態に係る即時口座振替の依頼と一般口座振替の依頼とを含む口座振替の依頼を示すデータ(つまり、収納企業サーバ20が振分装置10へ送信するデータ)の一例である。各行は、1つの口座振替を示す。収納企業サーバ20は、各口座振替の「No」、「識別コード」、「即時・一般」、「引落指定日」等のデータを振分装置10へ送信する。
【0066】
「No」は、各口座振替の識別子を示す。
【0067】
「種別コード」は、依頼の内容(この場合は、口座振替)を示す。
【0068】
「即時・一般」は、即時の口座振替の依頼であるか、あるいは、一般の口座振替の依頼であるかを示す。
【0069】
「引落指定日」は、一般の口座振替の依頼の場合の引落指定日(予め定められた口座振替が行われる日)を示す。
【0070】
収納企業サーバ20は、即時口座振替の依頼(
図8の例では、No3、4)と、一般口座振替の依頼(
図8の例では、No1、2、5)と、を含む口座振替の依頼を振分装置10へ送信することによって、一括で口座振替を依頼することができる。
【0071】
図9は、本発明の一実施形態に係る即時振込の依頼と一般の依頼とを含む振込の依頼を示すデータ(つまり、収納企業サーバ20が振分装置10へ送信するデータ)の一例である。各行は、1つの振込を示す。収納企業サーバ20は、各口座振替の「No」、「識別コード」、「即時・一般」、「振込指定日」等のデータを振分装置10へ送信する。
【0072】
「No」は、各振込の識別子を示す。
【0073】
「種別コード」は、依頼の内容(この場合は、振込)を示す。
【0074】
「即時・一般」は、即時の振込の依頼であるか、あるいは、一般の振込の依頼であるかを示す。
【0075】
「振込指定日」は、一般の振込の依頼の場合の振込指定日(予め定められた振込が行われる日)を示す。
【0076】
収納企業サーバ20は、即時振込の依頼(
図9の例では、No3、4)と、一般振込の依頼(
図9の例では、No1、2、5)と、を含む振込の依頼を振分装置10へ送信することによって、一括で振込を依頼することができる。
【0077】
図10は、本発明の一実施形態に係る即時口座振替の資金移動について(一日の流れ)説明するための図である。
【0078】
ステップ11(S11)において、利用者は、利用者端末22を操作して、即時の口座振替(例えば、利用者のアカウント(収納企業が提供するサービスのアカウント)へのチャージ等)を申し込む。
【0079】
利用者端末22は、利用者によって入力された情報を収納企業サーバ20へ送信する。そうすると、収納企業サーバ20は、即時口座振替を振分装置10に依頼し、振分装置10は、振分後、金融機関サーバ30に即時口座振替の処理を実行するよう要求し、下記のステップ12およびステップ13が行われる。
【0080】
ステップ12(S12)において、S11で申し込まれた金額分(例えば、チャージした金額分)が、利用者の口座(
図10の例では、利用者Aの口座あるいは利用者Bの口座)から金融機関の仮勘定へ即時に入金される。
【0081】
ステップ13(S13)において、S11とS12が実行された当日または翌営業日に、金融機関の仮勘定から収納企業の口座へ、S12の金額分が一括で入金される。
【0082】
図11は、本発明の一実施形態に係る即時振込の資金移動について(一日の流れ)説明するための図である。
【0083】
ステップ21(S21)において、その日の取引時間開始時に、収納企業の口座から金融機関の仮勘定へ資金が一括で入金される。なお、資金が取引時間中に不足する場合には、再度資金が入金されてもよい。
【0084】
ステップ22(S22)において、利用者は、利用者端末22を操作して、即時の振込(例えば、利用者のアカウント(収納企業が提供するサービスのアカウント)からの払い戻し等)を申し込む。
【0085】
利用者端末22は、利用者によって入力された情報を収納企業サーバ20へ送信する。そうすると、収納企業サーバ20は、即時振込を振分装置10に依頼し、振分装置10は、振分後、金融機関サーバ30に即時振込の処理を実行するよう要求し、下記のステップ23およびステップ24が行われる。
【0086】
ステップ23(S23)において、S22で申し込まれた金額分(例えば、払い戻しした金額分)が、金融機関の仮勘定(つまり、S21で入金された資金)から、利用者の口座(
図10の例では、利用者Aの口座あるいは利用者Bの口座)へ即時に入金される。
【0087】
ステップ24(S24)において、当日中に、S21で入金された資金から、S23で利用者の口座へ入金された分を減じた額を、収納企業の口座へ一括で返金する。
【0088】
<効果>
本発明の一実施形態では、口座振替の収納企業は、即時の口座振替と一般の口座振替(つまり、利用者の口座から収納企業の口座もしくは金融機関の仮勘定への即時の資金移動と一般の資金移動)を一括で依頼することができる。また、口座振替の収納企業は、即時の振込と一般の振込(つまり、収納企業の口座もしくは金融機関の仮勘定から利用者の口座への即時の資金移動と一般の資金移動)を一括で依頼することができる。
【0089】
<ハードウェア構成>
図12は、本発明の一実施形態に係る振分装置10のハードウェア構成図である。
【0090】
振分装置10は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。また、振分装置10は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有する。なお、振分装置10の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0091】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0092】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002は、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0093】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0094】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0095】
表示装置1005は、振分装置10の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0096】
操作装置1006は、振分装置10の管理者が振分装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0097】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0098】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0099】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0100】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の変更が可能である。
【符号の説明】
【0101】
10 振分装置
20 収納企業サーバ
21 収納企業端末
22 利用者端末
30 金融機関サーバ
40 代行サーバ
101 口座振替受付部
102 口座振替振分部
103 即時口座振替依頼部
104 一般口座振替依頼部
111 振込受付部
112 振込振分部
113 即時振込依頼部
114 一般振込依頼部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体
【手続補正書】
【提出日】2023-08-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付ける口座振替受付部と、
受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分ける口座振替振分部と、
即時に前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時口座振替依頼部と、
前記一般口座振替の引落指定日を管理して、所定の間隔で、一括で、前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般口座振替依頼部と、
を備えた口座振替振分装置。
【請求項2】
即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業から受け付ける振込受付部と、
受け付けた前記振込の依頼を、前記即時振込の依頼と前記一般振込の依頼に振り分ける振込振分部と、
即時に前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時振込依頼部と、
前記一般振込の振込指定日を管理して、所定の間隔で、一括で、前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般振込依頼部と、
を備えた振込振分装置。
【請求項3】
前記即時振込は、口座振替の収納企業から利用者への振込である、請求項2に記載の振込振分装置。
【請求項4】
口座振替振分装置が実行する方法であって、
即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付けるステップと、
受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分けるステップと、
即時に前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
前記一般口座振替の引落指定日を管理して、所定の間隔で、一括で、前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
を含む方法。
【請求項5】
振込振分装置が実行する方法であって、
即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業から受け付けるステップと、
受け付けた前記振込の依頼を、前記即時振込の依頼と前記一般振込の依頼に振り分けるステップと、
即時に前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
前記一般振込の振込指定日を管理して、所定の間隔で、一括で、前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼するステップと、
を含む方法。
【請求項6】
口座振替振分装置を
即時口座振替の依頼と、一般口座振替の依頼と、を含む口座振替の依頼を収納企業から受け付ける口座振替受付部、
受け付けた前記口座振替の依頼を、前記即時口座振替の依頼と前記一般口座振替の依頼に振り分ける口座振替振分部、
即時に前記即時口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時口座振替依頼部、
前記一般口座振替の引落指定日を管理して、所定の間隔で、一括で、前記一般口座振替の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般口座振替依頼部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
振込振分装置を
即時振込の依頼と、一般振込の依頼と、を含む振込の依頼を収納企業から受け付ける振込受付部、
受け付けた前記振込の依頼を、前記即時振込の依頼と前記一般振込の依頼に振り分ける振込振分部、
即時に前記即時振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する即時振込依頼部、
前記一般振込の振込指定日を管理して、所定の間隔で、一括で、前記一般振込の依頼に基づく処理を金融機関に依頼する一般振込依頼部、
として機能させるためのプログラム。