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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036074
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】走査光学装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20240308BHJP
   G02B 26/12 20060101ALI20240308BHJP
   B41J 2/47 20060101ALI20240308BHJP
   H04N 1/113 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
G02B26/10 F
G02B26/12
B41J2/47 101D
H04N1/113
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140791
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100195224
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏憲
(72)【発明者】
【氏名】阿部 晃治
(72)【発明者】
【氏名】横井 淳一
(72)【発明者】
【氏名】大湊 寛之
【テーマコード(参考)】
2C362
2H045
5C072
【Fターム(参考)】
2C362AA03
2C362AA43
2C362AA45
2C362AA46
2C362BA04
2C362BA86
2C362BA90
2C362BB03
2C362DA03
2H045AA01
2H045BA22
2H045BA23
2H045BA34
2H045CA03
2H045CA63
2H045DA02
2H045DA04
5C072AA03
5C072BA04
5C072DA02
5C072DA04
5C072HA02
5C072HA08
5C072HA13
(57)【要約】
【課題】走査レンズの主走査方向の中央部がフレームのベース壁から離れて配置される構成において、走査レンズの主走査方向の位置を、走査レンズの主走査方向の中央部で決めることができる走査光学装置を提供する。
【解決手段】走査光学装置1は、光ビームを出射する光源と、光源からの光ビームを主走査方向に偏向する偏向器50と、偏向器50からの光ビームが入射する走査レンズ70と、偏向器50および走査レンズ70が固定されたフレームFとを備える。フレームFは、偏向器50が固定されたベース壁110と、ベース壁110との間に偏向器50からの光ビームが通過する隙間を有した状態で設けられた梁部120とを有する。走査レンズ70は、主走査方向の中央部に被位置決め部74を有する。梁部120は、フレームFに対する走査レンズ70(70M,70C)の主走査方向の位置を決めるため、被位置決め部74が係合する位置決め部122を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ビームを出射する光源と、
前記光源からの光ビームを主走査方向に偏向する偏向器と、
前記偏向器からの光ビームが入射する走査レンズと、
前記偏向器および前記走査レンズが固定されたフレームと、を備え、
前記フレームは、前記偏向器が固定されたベース壁と、前記ベース壁との間に前記偏向器からの光ビームが通過する隙間を有した状態で設けられた梁部と、を有し、
前記走査レンズは、前記主走査方向の中央部に被位置決め部を有し、
前記梁部は、前記フレームに対する前記走査レンズの前記主走査方向の位置を決めるための位置決め部であって、前記被位置決め部が係合する位置決め部を有することを特徴とする走査光学装置。
【請求項2】
前記フレームは、前記ベース壁から立ち上がる一対の壁であって、前記主走査方向に対向する一対の壁を有し、
前記梁部は、前記主走査方向の一端部が前記一対の壁の一方に連結し、前記主走査方向の他端部が前記一対の壁の他方に連結していることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
【請求項3】
前記ベース壁は、前記梁部と対向する位置に、貫通した開口を有することを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
【請求項4】
前記走査レンズの入射面は、凹面であり、
前記梁部は、前記走査レンズの入射面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
【請求項5】
前記梁部は、前記入射面に向けて突出する凸部であって、前記走査レンズの、前記入射面によって形成される凹部に、前記主走査方向にわたって入り込む凸部を有することを特徴とする請求項4に記載の走査光学装置。
【請求項6】
前記被位置決め部は、前記主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
【請求項7】
前記梁部は、前記主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向から見て、前記走査レンズのレンズ面の一部と重なることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
【請求項8】
前記走査レンズは、副走査方向の一方の端部である第1端部と、前記副走査方向の他方の端部である第2端部であって、前記第1端部よりも前記偏向器から遠い第2端部と、を有し、
前記梁部は、前記第2端部側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
【請求項9】
前記走査レンズは、前記偏向器からの光ビームが、前記走査レンズの、前記第2端部よりも前記第1端部の近くを通過するように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の走査光学装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走査レンズと、走査レンズが固定されるフレームとを備える走査光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
走査光学装置として、光源と、光源からの光を主走査方向に偏向走査する回転多面鏡と、回転多面鏡で反射された光が透過する走査レンズと、回転多面鏡や走査レンズなどが固定されたフレームとを有するものが知られている(特許文献1)。この技術では、走査レンズの主走査方向の両端部がフレームの底のベース壁から延びる柱状の部分に固定され、走査レンズの主走査方向の中央部がフレームのベース壁から離れて配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-134781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、走査レンズの主走査方向の位置は、走査レンズが熱膨張した場合に走査レンズの主走査方向の中央部の位置が変動しないようにすることが望ましい。
【0005】
そこで、走査レンズの主走査方向の中央部がフレームのベース壁から離れて配置される構成において、走査レンズの主走査方向の位置を、走査レンズの主走査方向の中央部で決めることができる走査光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
走査光学装置は、光ビームを出射する光源と、光源からの光ビームを主走査方向に偏向する偏向器と、偏向器からの光ビームが入射する走査レンズと、偏向器および走査レンズが固定されたフレームと、を備える。
フレームは、偏向器が固定されたベース壁と、ベース壁との間に偏向器からの光ビームが通過する隙間を有した状態で設けられた梁部と、を有する。
走査レンズは、主走査方向の中央部に被位置決め部を有する。
梁部は、フレームに対する走査レンズの主走査方向の位置を決めるための位置決め部であって、被位置決め部が係合する位置決め部を有する。
【0007】
フレームの梁部が位置決め部を有することで、走査レンズの主走査方向の中央部がフレームのベース壁から離れて配置される構成において、梁部の位置決め部に走査レンズの被位置決め部を係合させることで、走査レンズの主走査方向の位置を、走査レンズの主走査方向の中央部で決めることができる。
【0008】
フレームは、ベース壁から立ち上がる一対の壁であって、主走査方向に対向する一対の壁を有し、梁部は、主走査方向の一端部が一対の壁の一方に連結し、主走査方向の他端部が一対の壁の他方に連結していてもよい。
【0009】
梁部の主走査方向の一端部が一対の壁の一方に連結し、主走査方向の他端部が一対の壁の他方に連結していることで、梁部によりフレームを補強することができる。
【0010】
ベース壁は、梁部と対向する位置に、貫通した開口を有していてもよい。
【0011】
ベース壁が、梁部と対向する位置に、貫通した開口を有することで、梁部を有するフレームを金型によって樹脂で成形する場合に、フレームを成形しやすくできる。
【0012】
走査レンズの入射面は、凹面であり、梁部は、走査レンズの入射面側に設けられていてもよい。
【0013】
走査レンズの入射面が、凹面であり、梁部が、走査レンズの入射面側に設けられていることで、走査レンズの凹んだ部分を利用して走査レンズをフレームに対して位置決めすることができる。
【0014】
梁部は、入射面に向けて突出する凸部であって、走査レンズの、入射面によって形成される凹部に、主走査方向にわたって入り込む凸部を有していてもよい。
【0015】
梁部が、凸部を有することで、梁部を厚くすることができるので、梁部の強度を高めることができる。
【0016】
被位置決め部は、主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向に突出していてもよい。
【0017】
被位置決め部が、主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向に突出し、副走査方向に突出していないことで、走査レンズを副走査方向に小型化することができる。
【0018】
梁部は、主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向から見て、走査レンズのレンズ面の一部と重なっていてもよい。
【0019】
梁部が、主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向から見て、走査レンズのレンズ面の一部と重なることで、梁部と走査レンズをコンパクトに配置することができる。また、梁部によりフレーム内で発生した迷光が走査レンズのレンズ面に到達するのを抑制することができる。
【0020】
走査レンズは、副走査方向の一方の端部である第1端部と、副走査方向の他方の端部である第2端部であって、第1端部よりも偏向器から遠い第2端部と、を有し、梁部は、第2端部側に設けられていてもよい。
【0021】
梁部が、第2端部側に設けられていることで、偏向器と走査レンズとの間の構造に梁部が干渉することを抑制することができる。
【0022】
走査レンズは、偏向器からの光ビームが、走査レンズの、第2端部よりも第1端部の近くを通過するように配置されていてもよい。
【0023】
偏向器からの光ビームが、走査レンズの、第2端部よりも第1端部の近くを通過するように、走査レンズが配置されていることで、梁部と光ビームの光路との干渉を避けることができる。
【発明の効果】
【0024】
上述の走査光学装置によれば、走査レンズの主走査方向の中央部がフレームのベース壁から離れて配置される構成において、走査レンズの主走査方向の位置を、走査レンズの主走査方向の中央部で決めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態に係る走査光学装置の斜視図である。
図2図1のX-X断面図である。
図3図1のY-Y断面図である。
図4】カバーを取り外した状態の走査光学装置を第1方向の一方側から見た斜視図である。
図5】フレームを第1方向の一方側から見た斜視図である。
図6図1のY-Y断面であって、フレームの梁部周りを拡大して示す断面図である。
図7】第2走査レンズを入射面側から見た斜視図(a)と、出射面側から見た斜視図(b)である。
図8】フレームの梁部周りの構造を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に示すように、走査光学装置1は、フレームFと、入射光学系Liと、偏向器50と、走査光学系Loとを備える。本実施形態において、走査光学装置1は、電子写真式の画像形成装置に適用されている。画像形成装置は、4つの感光ドラム200(図3参照)を備える。
【0027】
以下の説明では、後述するポリゴンミラー51の回転軸線X1に平行な方向を、「第1方向」と称する。また、第1方向に直交する方向であって、ポリゴンミラー51と第1走査レンズ60(図3参照)が並ぶ方向を、「第2方向」と称する。また、第1方向および第2方向に直交する方向を「第3方向」と称する。第3方向は、主走査方向に相当し、第1方向は、入射光学系Liの副走査方向に相当する。図面における各方向を示す矢印は、各方向における一方側を指すこととする。
【0028】
入射光学系Liは、4つの光源Lsと、絞り板30と、集光レンズ40とを備える。
各光源Lsは、光ビームを出射する装置であり、半導体レーザ10と、カップリングレンズ20とを有する。
【0029】
半導体レーザ10は、レーザ光を出射する装置である。半導体レーザ10は、走査光学装置1が走査露光する4つの感光ドラム200(図3参照)に対応して4つ設けられている。各感光ドラム200には、それぞれ異なる色のトナー像が形成される。
【0030】
なお、本実施形態では、第1色を「イエロー(Y)」、第2色を「マゼンタ(M)」、第3色を「シアン(C)」、第4色を「ブラック(K)」とする。以下の説明では、第1色に対応した部品の名称の頭に「第1」を付し、第1色に対応した部品の符号の末尾に「Y」を付して区別する場合がある。また、第2色、第3色、第4色に対応した部品ついても同様に、名称の頭に「第2」、「第3」、「第4」を付し、符号の末尾に「M」、「C」、「K」を付して区別する場合がある。
【0031】
半導体レーザ10は、イエローに対応した第1半導体レーザ10Yと、マゼンタに対応した第2半導体レーザ10Mと、シアンに対応した第3半導体レーザ10Cと、ブラックに対応した第4半導体レーザ10Kとを有する。第1半導体レーザ10Yは、第2半導体レーザ10Mに対して第1方向に間隔を空けて並んでいる。第1半導体レーザ10Yは、第2半導体レーザ10Mに対して第1方向の一方側に位置する。
【0032】
第3半導体レーザ10Cは、第2半導体レーザ10Mに対して第2方向に間隔を空けて並んでいる。第3半導体レーザ10Cは、第2半導体レーザ10Mに対して第2方向の他方側に位置する。第4半導体レーザ10Kは、第1方向において第3半導体レーザ10Cと間隔を空けて並び、かつ、第2方向において第1半導体レーザ10Yと間隔を空けて並んでいる。
【0033】
カップリングレンズ20は、半導体レーザ10からのレーザ光を光ビームに変換するレンズである。各色に対応したカップリングレンズ20Y,20M,20C,20Kは、対応する半導体レーザ10Y,10M,10C,10Kと対向する位置に配置されている。
【0034】
絞り板30は、カップリングレンズ20からの光ビームが通過する開口絞り31を有する。本実施形態では、絞り板30は、フレームFに一体に形成されている。絞り板30は、カップリングレンズ20と集光レンズ40の間に位置している。開口絞り31は、4つの光源Lsに対応して4つ設けられている。
【0035】
集光レンズ40は、カップリングレンズ20からの光ビームを副走査方向においてポリゴンミラー51のミラー面に集光するレンズである。集光レンズ40は、絞り板30に対してカップリングレンズ20とは反対側に位置している。
【0036】
図2に示すように、偏向器50は、光源Lsからの光ビームを主走査方向(第3方向)に偏向する装置であり、ポリゴンミラー51と、モータ52とを有する。ポリゴンミラー51は、回転することで光ビームを主走査方向に偏向する。ポリゴンミラー51は、回転軸線X1から等距離に設けられた5つのミラー面を有している(図1も参照)。モータ52は、ポリゴンミラー51を回転させるモータである。モータ52は、フレームFに固定されている。
【0037】
図3に示すように、走査光学系Loは、偏向器50によって偏向された光ビームを、像面としての感光ドラム200の表面に結像する光学系である。走査光学系Loを構成する各部品は、フレームFに固定されている。走査光学系Loは、イエローに対応した第1走査光学系LoYと、マゼンタに対応した第2走査光学系LoMと、シアンに対応した第3走査光学系LoCと、ブラックに対応した第4走査光学系LoKとを有する。
【0038】
第1走査光学系LoYおよび第2走査光学系LoMは、第2方向において、ポリゴンミラー51の一方側に配置されている。第3走査光学系LoCおよび第4走査光学系LoKは、第2方向において、ポリゴンミラー51の他方側に配置されている。各走査光学系LoY,LoM,LoC,LoKには、ポリゴンミラー51によって主走査方向に偏向された光ビームが入射する。
【0039】
第1走査光学系LoYは、第1走査レンズ60YMと、第2走査レンズ70Yと、反射ミラー81Yとを有する。
【0040】
第1走査レンズ60YMは、偏向器50で偏向された光ビームBY,BMを主走査方向に屈折させて感光ドラム200Y,200Mに結像させるレンズである。また、第1走査レンズ60YMは、偏向器50によって等角速度で走査された光ビームBY,BMを、感光ドラム200Y,200Mにおいて等速度となるようにするfθ特性を有する。
【0041】
反射ミラー81Yは、第1走査レンズ60YMからの光ビームBYを第1感光ドラム200Yに向けて反射するミラーである。
【0042】
第2走査レンズ70Yは、反射ミラー81Yで反射された光ビームBYを副走査方向に屈折させて第1感光ドラム200Yに結像させるレンズである。なお、走査光学系Loにおいて、副走査方向は、主走査方向および光ビームの進行方向に直交する方向に相当する。第2走査レンズ70Yは、ポリゴンミラー51に対して第1方向の一方側の位置に配置されている。
【0043】
第2走査光学系LoMは、第1走査レンズ60YMと、第2走査レンズ70Mと、反射ミラー81Mと、ミラー82Mとを有する。
【0044】
第1走査レンズ60YMは、第1走査光学系LoYと共用されている。ミラー82Mは、第1走査レンズ60YMからの光ビームBMを反射ミラー81Mに反射するミラーである。第2走査レンズ70Mおよび反射ミラー81Mは、第1走査光学系LoYの第2走査レンズ70Yおよび反射ミラー81Yと同様の機能を有する。すなわち、反射ミラー81Mは、ミラー82Mで反射された光ビームBMを第2感光ドラム200Mに向けて反射し、第2走査レンズ70Mは、反射ミラー81Mで反射された光ビームBMを副走査方向に屈折させて第2感光ドラム200Mに結像させる。
【0045】
第3走査光学系LoCは、ポリゴンミラー51の回転軸線X1に対して、おおむね第2走査光学系LoMと線対称の構造となっている。具体的に、第3走査光学系LoCは、第2走査光学系LoMの各部材と同様の機能を有する、第1走査レンズ60CK、第2走査レンズ70C、反射ミラー81Cおよびミラー82Cを有する。
【0046】
第1走査レンズ60CKは、偏向器50で偏向された光ビームBC,BKを主走査方向に屈折させて感光ドラム200C,200Kに結像させる。また、第1走査レンズ60CKは、偏向器50によって等角速度で走査された光ビームBC,BKを、感光ドラム200C,200Kにおいて等速度となるようにするfθ特性を有する。
【0047】
ミラー82Cは、第1走査レンズ60CKからの光ビームBCを反射ミラー81Cに反射し、反射ミラー81Cは、ミラー82Cで反射された光ビームBCを第3感光ドラム200Cに向けて反射する。第2走査レンズ70Cは、反射ミラー81Cで反射された光ビームBCを副走査方向に屈折させて第3感光ドラム200Cに結像させる。
【0048】
第4走査光学系LoKは、ポリゴンミラー51の回転軸線X1に対して、おおむね第1走査光学系LoYと線対称の構造となっている。具体的に、第4走査光学系LoKは、第1走査光学系LoYの各部材と同様の機能を有する、第1走査レンズ60CK、第2走査レンズ70Kおよび反射ミラー81Kを有する。
【0049】
反射ミラー81Kは、第1走査レンズ60CKからの光ビームBKを第4感光ドラム200Kに向けて反射し、第2走査レンズ70Kは、反射ミラー81Kで反射された光ビームBKを副走査方向に屈折させて第4感光ドラム200Kに結像させる。
【0050】
図2に示すように、各半導体レーザ10Y,10M,10C,10Kから出射されたレーザ光は、対応する各カップリングレンズ20Y,20M,20C,20Kを通ることで光ビームBY,BM,BC,BKに変換される。各光源LsY,LsM,LsC,LsKから出射された光ビームBY,BM,BC,BKは、絞り板30の対応する開口絞り31Y,31M,31C,31Kを通った後、集光レンズ40を通って、ポリゴンミラー51に入射される。集光レンズ40は、光ビームBY,BM,BC,BKが共通して通過するレンズであり、入射面が円筒面、出射面が平面で構成される。
【0051】
図3に示すように、ポリゴンミラー51は、光ビームBY,BM,BC,BKを、対応する走査光学系LoY,LoM,LoC,LoKに向けて偏向する。第1走査光学系LoYに向かう光ビームBYは、第1走査レンズ60YMを通った後、反射ミラー81Yで反射され、第2走査レンズ70Yを通って第1感光ドラム200Yに向けて出射される。光ビームBYは、第1方向と所定の角度をなして第2走査レンズ70Yから出射される。光ビームBYは、第1感光ドラム200Yの表面に結像され、主走査方向に走査される。
【0052】
第2走査光学系LoMに向かう光ビームBMは、第1走査レンズ60YMを通った後、ミラー82Mおよび反射ミラー81Mで反射され、第2走査レンズ70Mを通って第1方向の一方側の第2感光ドラム200Mに向けて出射される。光ビームBMは、第1方向と所定の角度をなして第2走査レンズ70Mから出射される。光ビームBMは、第2感光ドラム200Mの表面に結像され、主走査方向に走査される。光ビームBC,BKも、同様に、対応する走査光学系LoC,LoKによって、感光ドラム200C,200Kに向けて出射されて、対応する感光ドラム200C,200Kの表面に結像され、主走査方向に走査される。
【0053】
走査光学装置1は、フレームF内に配置された偏向器50、第1走査レンズ60、第2走査レンズ70などを第1方向の一方側から覆うカバーCをさらに備える。次に参照する図4は、走査光学装置1を図1に示した状態から裏返してカバーCを取り外した状態を示し、図5は、図4と同じ方向から見たフレームFを示している。
【0054】
図4および図5に示すフレームFは、金型に樹脂を充填することで成形されている。フレームFには、偏向器50および第2走査レンズ70が固定されている。フレームFは、ベース壁110と、2つの梁部120とを有している。
【0055】
ベース壁110は、フレームFの第1方向の他方側に位置する壁である。言い換えると、ベース壁110は、図4および図5に示した状態でフレームFの底に位置する壁である。ベース壁110には、偏向器50が固定されている。具体的には、偏向器50は、モータ52が固定された基板53を有し、基板53がベース壁110に第1方向の一方側からネジで固定されている。
【0056】
梁部120は、第2走査レンズ70M,70Cの主走査方向の位置を決めるための部位である。2つの梁部120は、梁部120Mと、梁部120Cとを有する。梁部120Mは、第2走査レンズ70Mの主走査方向の位置を決めるための部位であり、第2方向において、ポリゴンミラー51の一方側に配置されている。また、梁部120Cは、第2走査レンズ70Cの主走査方向の位置を決めるための部位であり、第2方向において、ポリゴンミラー51の他方側に配置されている。本実施形態において、第2走査レンズ70M,70Cは、「走査レンズ」に相当する。
【0057】
第2走査レンズ70M,70Cは、第3方向(主走査方向)の中央部がフレームFのベース壁110から第1方向の一方側に離れて配置されている。図3に示すように、第2走査レンズ70Mは、第2走査光学系LoMにおいて、像面としての第2感光ドラム200Mに最も近い走査レンズであり、第2走査レンズ70Cは、第3走査光学系LoCにおいて、像面としての第3感光ドラム200Cに最も近い走査レンズである。
【0058】
図6に示すように、梁部120Mは、ベース壁110との間に偏向器50からの光ビームBY,BMが通過する隙間を有した状態で設けられている。また、梁部120Cは、ベース壁110との間に偏向器50からの光ビームBC,BKが通過する隙間を有した状態で設けられている。言い換えると、梁部120M,120Cは、ベース壁110から第1方向の一方側に離れて浮いたような状態で設けられている。本実施形態では、梁部120Mおよび梁部120Cは、ポリゴンミラー51の回転軸線X1に対して、おおむね線対称の構造となっている。
【0059】
図5に示すように、梁部120は、第3方向に延びる梁部本体121と、位置決め部122とを有する。位置決め部122は、フレームFに対する第2走査レンズ70M,70Cの主走査方向の位置を決めるための部位であり、梁部120の第3方向(主走査方向)の中央部に設けられている。詳しくは、位置決め部122は、梁部本体121の第3方向の中央部から、第1方向の一方側に突出する一対のリブ123の間の凹部として形成されている。一対のリブ123は、第3方向に間隔を空けて並んでいる。位置決め部122には、第2走査レンズ70M,70Cの後述する被位置決め部74(図7参照)が係合する。
【0060】
図7(a),(b)に示すように、第2走査レンズ70(70Y,70M,70C,70K)は、主走査方向に長いレンズ部71と、レンズ部71の副走査方向の両側に形成されたリブ部72と、レンズ部71およびリブ部72の主走査方向の両側に形成されたフランジ部73と、被位置決め部74とを有している。
【0061】
レンズ部71は、偏向器50からの光ビームが入射する入射面71Aと、レンズ部71を通過した光ビームを出射する出射面71Bとを有する。第2走査レンズ70の入射面71Aは、凹面であり、出射面71Bは、凸面である。詳しくは、入射面71Aは、主走査方向の中央に近づくにつれて直交方向の一方側に位置するように凹む形状の凹面である。また、出射面71Bは、主走査方向の中央に近づくにつれて直交方向の一方側に位置するように突出する形状の凸面である。直交方向は、主走査方向および副走査方向の両方と直交する方向である。
【0062】
被位置決め部74は、第2走査レンズ70の主走査方向の中央部に形成されている。被位置決め部74は、直交方向に突出している。詳しくは、被位置決め部74は、リブ部72の主走査方向の中央部から、直交方向の他方側に向けて突出する凸部として形成されている。被位置決め部74は、梁部120M,120Cの位置決め部122(図5参照)に係合可能である。
【0063】
なお、図7(a)に示すように、本実施形態では、第2走査レンズ70は、副走査方向において、入射面71Aを挟んで対向する2つの被位置決め部74を有する。2つの被位置決め部74のうち、梁部120M,120Cの位置決め部122に係合して位置決めに使用されるのは一方のみである。
【0064】
図5および図8に示すように、フレームFは、第1壁131と、第2壁132と、第3壁133と、第4壁134とをさらに有している。壁131~134は、ベース壁110から第1方向の一方側に向けて立ち上がるように設けられている。第1壁131および第2壁132は、梁部120Mを挟んで第3方向(主走査方向)に対向するように設けられており、第3壁133および第4壁134は、梁部120Cを挟んで第3方向に対向するように設けられている。
【0065】
梁部120Mは、第3方向の一方側の端部である一端部が第1壁131に連結し、第3方向の他方側の端部である他端部が第2壁132の他方に連結している。すなわち、梁部120Mは、第1壁131および第2壁132に架け渡すように設けられている。また、梁部120Cは、第3方向の一端部が第3壁133に連結し、第3方向の他端部が第4壁134の他方に連結している。すなわち、梁部120Cは、第3壁133および第4壁134に架け渡すように設けられている。
【0066】
ベース壁110、梁部120、壁131~134は、一体に成形されている。本実施形態において、第1壁131と第2壁132、および、第3壁133と第4壁134は、それぞれ「一対の壁」に相当する。また、第1壁131および第3壁133は、それぞれ「一対の壁の一方」に相当し、第2壁132および第4壁134は、それぞれ「一対の壁の他方」に相当する。
【0067】
梁部120は、凸部124をさらに有する。凸部124は、梁部本体121から、第2走査レンズ70M,70Cの入射面71A(図7(a)参照)に向けて突出している。凸部124は、第3方向の中央に近づくにつれて、第1方向の一方側に位置するような台形状に形成されている。凸部124は、第1方向の寸法が、第3方向の中央部に近づくにつれて徐々に大きくなり、第3方向の中央部で最も大きくなる。凸部124は、第2走査レンズ70M,70Cが梁部120に位置決めされた状態で、第2走査レンズ70M,70Cの、入射面71Aによって形成される凹部75に、第3方向(主走査方向)にわたって入り込む。
【0068】
図6および図8に示すように、ベース壁110は、開口111,112を有する。開口111,112は、第3方向に長い開口であり、第1方向に貫通している。
【0069】
開口111は、第1方向において、ベース壁110の、梁部120Mと対向する位置に形成されている。詳しくは、開口111は、第1方向において、梁部120Mと重なる位置に形成されている。これにより、第1方向の他方側から開口111を見ると、開口111を通して梁部120Mを見ることができる。
【0070】
また、開口112は、第1方向において、ベース壁110の、梁部120Cと対向する位置に形成されている。詳しくは、開口112は、第1方向において、梁部120Cと重なる位置に形成されている。これにより、第1方向の他方側から開口112を見ると、開口112を通して梁部120Cを見ることができる。
【0071】
第2走査レンズ70M,70CをフレームFに取り付ける際には、まず、被位置決め部74を、対応する梁部120の位置決め部122に係合させて、第2走査レンズ70M,70CのフレームFに対する主走査方向の位置を決める。次に、第2走査レンズ70M,70Cの向きを調整する。その後、第2走査レンズ70M,70Cを、留め具91(図4参照)によってフレームFに固定する。
【0072】
図6に示すように、第2走査レンズ70のリブ部72は、副走査方向の一方の端部である第1リブ部72Aと、副走査方向の他方の端部である第2リブ部72Bとを有している。第2リブ部72Bは、2つのリブ部72のうち、第1リブ部72Aよりも偏向器50から遠い位置に位置するリブ部72である。本実施形態において、第1リブ部72Aは、「第1端部」に相当し、第2リブ部72Bは、「第2端部」に相当する。
【0073】
梁部120Mは、第2走査レンズ70Mの第2リブ部72B側に設けられている。詳しくは、梁部120Mは、第1リブ部72Aよりも第2リブ部72Bの近くに設けられている。また、梁部120Mは、第2走査レンズ70Mの入射面71A側に設けられている。詳しくは、梁部120Mは、第2走査レンズ70Mの入射面71Aと直接向かい合うように設けられている。
【0074】
また、梁部120Mは、直交方向(例えば、矢印Aの方向)から見て、第2走査レンズ70Mのレンズ面である入射面71Aおよび出射面71Bの一部と重なる位置に配置されている。第2走査レンズ70Mは、偏向器50からの光ビームBMが、第2走査レンズ70Mの、第2リブ部72Bよりも第1リブ部72Aの近くを通過するように配置されている。
【0075】
梁部120Cは、第2走査レンズ70Cの第2リブ部72B側に設けられている。詳しくは、梁部120Cは、第1リブ部72Aよりも第2リブ部72Bの近くに設けられている。また、梁部120Cは、第2走査レンズ70Cの入射面71A側に設けられている。詳しくは、梁部120Cは、第2走査レンズ70Cの入射面71Aと直接向かい合うように設けられている。
【0076】
また、梁部120Cは、直交方向(例えば、矢印Bの方向)から見て、第2走査レンズ70Cのレンズ面である入射面71Aおよび出射面71Bの一部と重なる位置に配置されている。第2走査レンズ70Cは、偏向器50からの光ビームBCが、第2走査レンズ70Cの、第2リブ部72Bよりも第1リブ部72Aの近くを通過するように配置されている。
【0077】
図3および図5に示すように、フレームFは、第2方向の一方側の側壁を含む第1側部140Aと、第2方向の他方側の側壁を含む第2側部140Bとをさらに有している。第1側部140Aおよび第2側部140Bは、それぞれ位置決め部142を有する。位置決め部142は、フレームFに対する第2走査レンズ70Y,70Kの主走査方向の位置を決めるための部位であり、第1側部140Aおよび第2側部140Bの第3方向(主走査方向)の中央部付近に設けられている。位置決め部142の第3方向の位置は、梁部120に設けられた位置決め部122の第3方向の位置と同じである。
【0078】
位置決め部142は、梁部120に設けられた位置決め部122と同様の構造を有している。具体的には、位置決め部142は、第1側部140Aおよび第2側部140Bの第3方向の中央部から突出する一対のリブ143の間の凹部として形成されている。一対のリブ143は、第3方向に間隔を空けて並んでいる。位置決め部142には、第2走査レンズ70Y,70Kの被位置決め部74(図7参照)が係合する。
【0079】
第2走査レンズ70Y,70KをフレームFに取り付ける際には、まず、被位置決め部74を、対応する位置決め部142に係合させて、第2走査レンズ70Y,70KのフレームFに対する主走査方向の位置を決める。次に、第2走査レンズ70Y,70Kの向きを調整する。その後、第2走査レンズ70Y,70Kを、留め具91(図4参照)によってフレームFに固定する。
【0080】
上述の走査光学装置1によれば、フレームFの梁部120が位置決め部122を有することで、第2走査レンズ70M,70Cの主走査方向の中央部がフレームFのベース壁110から離れて配置される構成において、梁部120の位置決め部122に第2走査レンズ70M,70Cの被位置決め部74を係合させることで、第2走査レンズ70M,70Cの主走査方向の位置を、第2走査レンズ70M,70Cの主走査方向の中央部で決めることができる。
【0081】
また、梁部120Mの主走査方向の一端部が第1壁131に連結し、主走査方向の他端部が第2壁132に連結していることで、梁部120MによりフレームFを補強することができる。同様に、梁部120Cの主走査方向の一端部が第3壁133に連結し、主走査方向の他端部が第4壁134に連結していることで、梁部120CによりフレームFを補強することができる。
【0082】
また、ベース壁110が、梁部120と対向する位置に、貫通した開口111,112を有することで、梁部120を有するフレームFを金型によって樹脂で成形する場合に、フレームFを成形しやすくできる。
【0083】
また、第2走査レンズ70M,70Cの入射面71Aが、凹面であり、梁部120が、第2走査レンズ70M,70Cの入射面71A側に設けられていることで、第2走査レンズ70M,70Cの凹部75を利用して第2走査レンズ70M,70CをフレームFに対して位置決めすることができる。
【0084】
また、梁部120が、凸部124を有することで、梁部120を第1方向に厚くすることができるので、梁部120の強度を高めることができる。また、これにより、梁部120に位置決めされる第2走査レンズ70M,70Cの位置を安定させることができる。
【0085】
また、第2走査レンズ70M,70Cの被位置決め部74が、主走査方向および副走査方向の両方と直交する直交方向に突出し、副走査方向に突出していないことで、第2走査レンズ70M,70Cを副走査方向に小型化することができる。
【0086】
また、梁部120が、直交方向から見て、第2走査レンズ70M,70Cのレンズ面(71A,71B)の一部と重なることで、梁部120と、対応する第2走査レンズ70M,70Cとをコンパクトに配置することができる。また、梁部120が、対応する第2走査レンズ70M,70Cのレンズ面の一部を覆うことになるので、梁部120によりフレームF内で発生した迷光が第2走査レンズ70M,70Cのレンズ面に到達するのを抑制することができる。
【0087】
また、梁部120が、対応する第2走査レンズ70M,70Cの第2リブ部72B側に設けられていることで、偏向器50と第2走査レンズ70M,70Cとの間の構造に梁部120が干渉することを抑制することができる。本実施形態においては、偏向器50と第2走査レンズ70M,70Cとの間に第1走査レンズ60YM,60CKを配置することができる。また、第1走査レンズ60YM,60CKを偏向器50と第2走査レンズ70M,70Cとの間にも配置できることで、走査光学装置1の設計自由度を向上させることができる。
【0088】
また、偏向器50からの光ビームBM,BCが、第2走査レンズ70M,70Cの、第2リブ部72Bよりも第1リブ部72Aの近くを通過するように、第2走査レンズ70M,70Cが配置されていることで、梁部120と光ビームBM,BCの光路との干渉を避けることができる。
【0089】
以上、実施形態について説明したが、走査光学装置は以下に例示するように適宜変形して実施することができる。
【0090】
前記実施形態では、梁部120が、第2走査レンズ70M,70Cの第2リブ部72B(第2端部)側に設けられていたが、例えば、梁部は、第2走査レンズの第1リブ部側(第1端部)に設けられていてもよい。この場合、第2走査レンズは、偏向器からの光ビームが、第2走査レンズの、第1端部よりも第2端部の近くを通過するように配置されていてもよい。
【0091】
前記実施形態では、梁部120が、直交方向から見て、対応する第2走査レンズ70M,70Cのレンズ面の一部と重なっていたが、例えば、梁部は、直交方向から見て、第2走査レンズのレンズ面と重なっていなくてもよい。
【0092】
前記実施形態では、被位置決め部74が、主走査方向および副走査方向の両方と直交する直交方向に突出していたが、例えば、被位置決め部は、副走査方向に突出していてもよい。
【0093】
前記実施形態では、梁部120が凸部124を有する構成であったが、例えば、梁部は、凸部124を有しない構成であってもよい。
【0094】
前記実施形態では、梁部120が、対応する第2走査レンズ70M,70Cの入射面71A側に設けられていたが、例えば、梁部は、第2走査レンズの出射面側に設けられていてもよい。
【0095】
前記実施形態では、一対の壁として、フレームFの、ベース壁110の周縁部から立ち上がる周囲の側壁の内側に設けられた壁131~134を例示したが、例えば、一対の壁は、主走査方向に対向する一対の側壁であってもよい。また、一対の壁は、一方がフレームの側壁であり、他方が周囲の側壁の内側に設けられた壁であってもよい。
【0096】
前記実施形態では、ベース壁110が開口111,112を有する構成であったが、例えば、ベース壁は、開口111,112を有しない構成であってもよい。
【0097】
前記実施形態では、梁部120の位置決め部122が凹形状であり、第2走査レンズ70の被位置決め部74が凸形状であったが、例えば、梁部の位置決め部が凸形状であり、第2走査レンズの被位置決め部が凹形状であってもよい。
【0098】
前記実施形態では、第2走査レンズ70が被位置決め部74を2つ有する構成であったが、例えば、第2走査レンズ70は、被位置決め部74を1つのみ有する構成であってもよい。具体的には、図6を参考に説明すると、被位置決め部は、第2リブ部72B側(第2端部側)のみに設けられていてもよい。
【0099】
前記実施形態では、走査レンズとして、光ビームBM,BCを副走査方向に屈折させて感光ドラム200M,200Cに結像させる第2走査レンズ70M,70Cを例示したが、走査光学装置で用いられる走査レンズであれば具体的な機能は特に問わない。例えば、走査レンズは、入射面が凸面であってもよい。
【0100】
前記実施形態では、偏向器として、ポリゴンミラー51を有する偏向器50を例示したが、例えば、偏向器は、ポリゴンミラーの代わりに振動ミラーを有する構成であってもよい。
【0101】
前記実施形態では、光源として、半導体レーザ10とカップリングレンズ20とを有する光源Lsを例示したが、光ビームを出射する光源であれば具体的な構成は特に問わない。また、例えば、光源を構成する半導体レーザは、複数の発光点を有する半導体レーザであってもよい。この場合、光源は、1つの半導体レーザからの複数の光が、1つのカップリングレンズによって複数の光ビームに変換される構成であってもよい。
【0102】
前記実施形態では、走査光学装置として、光源Ls、第2走査レンズ70(走査レンズ)を複数備え、複数の光ビームを出射する走査光学装置1を例示したが、例えば、走査光学装置は、光源、走査レンズを1つずつ備え、1つの光ビームのみを出射する構成であってもよい。
【0103】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 走査光学装置
50 偏向器
70(70M,70C) 第2走査レンズ
71A 入射面
71B 出射面
72A 第1リブ部
72B 第2リブ部
74 被位置決め部
110 ベース壁
111,112 開口
120(120M,120C) 梁部
122 位置決め部
124 凸部
131 第1壁
132 第2壁
133 第3壁
134 第4壁
F フレーム
Ls(LsM,LsC) 光源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8