(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036157
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】ランドリ機器
(51)【国際特許分類】
D06F 39/14 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
D06F39/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140913
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(74)【代理人】
【識別番号】100129377
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 耕司
(72)【発明者】
【氏名】川邉 慶久
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA01
3B165AA02
3B165AA24
3B165AC21
3B165AE01
3B165AE02
3B165AE06
3B165AE12
3B165BA49
3B165BA59
3B165CA01
3B165CA04
3B165CA11
3B165CB31
3B165CC02
3B165JM02
3B165JM03
(57)【要約】
【課題】衣類投入口を閉鎖するドアの板状部材の透明度や色を変えることができるランドリ機器を提供する。
【解決手段】本発明に係るランドリ機器は、衣類投入口が形成される筐体と、筐体内に配置され、衣類投入口と対向する開口を有するドラムと、筐体に取り付けられ、衣類投入口を開閉可能に設けられるドアとを備え、ドアは、衣類投入口を閉鎖する位置に配置された状態で衣類投入口の範囲内に配置される透明な板状部材と、板状部材の端面に対して光を出射する光源とを有している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類投入口が形成される筐体と、
前記筐体内に配置され、前記衣類投入口と対向する開口を有するドラムと、
前記筐体に取り付けられ、前記衣類投入口を開閉可能に設けられるドアとを備え、
前記ドアは、
前記衣類投入口を閉鎖する位置に配置された状態で前記衣類投入口の範囲内に配置される透明な板状部材と、
前記板状部材の端面に対して光を出射する光源とを有していることを特徴とするランドリ機器。
【請求項2】
前記板状部材は、前記板状部材の端面に対して出射された光を散乱する光散乱部を含むことを特徴とする請求項1に記載のランドリ機器。
【請求項3】
前記光源を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、運転中に光を出射するように前記光源を制御し、且つ、運転停止時は光を出射しないように前記光源を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のランドリ機器。
【請求項4】
前記光源を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、運転状態を表示するように前記光源を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のランドリ機器。
【請求項5】
前記光源は、前記板状部材の高さ方向中央部よりも下方にのみ配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のランドリ機器。
【請求項6】
前記光源は、前記板状部材の全周にわたって配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のランドリ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体に形成された衣類投入口を開閉するドアを有するランドリ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばコインランドリ店舗に設置されるランドリ機器は、ドラムを収容する筐体を有しており、筐体には、洗濯物などをドラム内に出し入れするための衣類投入口を開閉するドアが取り付けられたものが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ランドリ機器の利用時において、プライバシーの観点からドラム内を見えないようにしてほしいという要望がある。そのため、従来のランドリ機器としては、例えばドアガラスにシボ加工を施したり、ラベルを貼り付けたものがある。
【0005】
しかしながら、コインランドリ店舗に設置される複数のランドリ機器から使用するランドリ機器を選ぶ際には、運転中でないか否かを確認したり、ドラム内に洗濯物が残っていないかを確認するためにドラム内が見える必要があるが、従来の方法では、ドラム内を確認し難くなる。また、運転終了後に洗濯物が取り出されていない場合が考えられるが、特に洗濯物が少量の場合、洗濯物がドラム下部にあるため、ドラム内部をのぞき込まないとドラム内に洗濯物が残っているか否かが分かり難い。
【0006】
そこで、本発明は、ドアの可視性を変化させることができるランドリ機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るランドリ機器は、衣類投入口が形成される筐体と、前記筐体内に配置され、前記衣類投入口と対向する開口を有するドラムと、前記筐体に取り付けられ、前記衣類投入口を開閉可能に設けられるドアとを備え、前記ドアは、前記衣類投入口を閉鎖する位置に配置された状態で前記衣類投入口の範囲内に配置される透明な板状部材と、前記板状部材の端面に対して光を出射する光源とを有していることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るランドリ機器において、前記板状部材は、前記板状部材の端面に対して出射された光を散乱する光散乱部を含むことが好適である。
【0009】
本発明に係るランドリ機器において、前記光源を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、運転中に光を出射するように前記光源を制御し、且つ、運転停止時は光を出射しないように前記光源を制御することが好適である。
【0010】
本発明に係るランドリ機器において、前記光源を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、運転状態を表示するように前記光源を制御することが好適である。
【0011】
本発明に係るランドリ機器において、前記光源は、前記板状部材の高さ方向中央部よりも下方にのみ配置されることが好適である。
【0012】
本発明に係るランドリ機器において、前記光源は、前記板状部材の全周にわたって配置されることが好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るランドリ機器によれば、衣類投入口を閉鎖するドアの板状部材の透明度や色を適宜変えることができる。
【0014】
本発明に係るランドリ機器によれば、板状部材が光を散乱する光散乱部を有しているため、ドアの板状部材の透明度や色を適正に変えることができる。
【0015】
本発明に係るランドリ機器によれば、運転中は、ドラム内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、運転停止中は、ドラム内の洗濯物が外部から確認可能にすることができる。
【0016】
本発明に係るランドリ機器によれば、ドラム内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、そのときの運転状態を容易に確認することができる。
【0017】
本発明に係るランドリ機器によれば、一般的にドラム内の洗濯物はドラム下部にあるため、ドラム下部から入光することで、ドラム下部の目隠し動作(ドラム内の洗濯物が外部から見え難くする動作)を重点的に行うことができる。
【0018】
本発明に係るランドリ機器によれば、板状部材の略全域を使用して、運転状態を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1の斜視図である。
【
図2】
図2(a)は、
図1のドラム式洗濯乾燥機1のドア8の詳細縦断面図であり、
図2(b)は、ドア8に含まれる光源36の配置を説明するドア8の正面図である。
【
図3】
図3(a)は、
図1のドラム式洗濯乾燥機1のドア8に含まれる板状部材35の正面図であり、
図3(b)は、板状部材35の部分拡大図である。
【
図4】
図4(a)は、板状部材35の端面35nから入光されない状態を示す正面図であり、
図4(b)は、板状部材35の端面35nから入光される状態を示す正面図である。
【
図5】
図5(a)は、本発明の第2実施形態のドラム式洗濯乾燥機101において洗濯運転が行われる状態を示す正面図であり、
図5(b)は、ドラム式洗濯乾燥機101において乾燥運転が行われる状態を示す正面図である。
【
図6】
図6(a)は、本発明の第3実施形態のドラム式洗濯乾燥機201において運転開始時を示す正面図であり、
図6(b)は、ドラム式洗濯乾燥機201において運転中間時を示す正面図であり、
図6(c)は、ドラム式洗濯乾燥機201において運転終了時を示す正面図である。
【
図7】
図7(a)は、本発明の第4実施形態のドラム式洗濯乾燥機301において運転開始時を示す正面図であり、
図7(b)は、ドラム式洗濯乾燥機301において運転中間時を示す正面図であり、
図7(c)は、ドラム式洗濯乾燥機301において運転終了時を示す正面図である。
【
図8】本発明の第5実施形態のドラム式洗濯乾燥機401において、ドア8に含まれる光源36の配置を説明するドア8の正面図である
【
図9】
図9(a)は、本発明の第5実施形態のドラム式洗濯乾燥機401において運転開始時を示す正面図であり、
図9(b)は、ドラム式洗濯乾燥機401において運転中間時を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態であるドラム式洗濯乾燥機について図面を参照して説明する。
【0021】
(第1実施形態)
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1は、例えばコインランドリ店舗に設置されるものである。ドラム式洗濯乾燥機1は、洗い工程、濯ぎ工程及び脱水工程の順に洗濯運転を実施可能であるとともに乾燥運転を実施可能である。ドラム式洗濯乾燥機1は、
図1に示すように、箱形状の筐体2を有し、筐体2の内部には、洗濯物を収容するための略円筒形状の内周面を有するドラム3が前後方向に延伸する主軸により軸支される。ドラム3は、略円筒形状の内周面を有する外槽内において水平軸を回転軸として回転可能である。
【0022】
筐体2の前面には、ドラム3の前端に形成された開口と対向する衣類投入口6が形成される。筐体2には、衣類投入口6を開閉するドア8が設けられ、衣類投入口6は、ドア8により開閉され、ドア8が開放された状態でドラム3内に洗濯物の出し入れが可能となっている。
【0023】
ドア8は、
図2(a)に示すように、環状のドアフレーム31を有し、ドアフレーム31の内側(
図3では右方向)には、ゴム製のドアパッキン32が取り付けられる。ドアパッキン32は、ドア8が筐体2の衣類投入口6を閉鎖した際に、ドアフレーム31と衣類投入口6の周辺部とを密閉するものである。
【0024】
ドアパッキン32には、外方に開いたU字状の環状溝32aと、内方に開いたU字状の環状溝32bが形成される。環状溝32aには、ドアフレーム31の内周部31aが嵌め込まれ、環状溝32bには、ドアガラス33の外周部33aおよび板状部材35の外周部35aが嵌め込まれる。
【0025】
ドアガラス33は、透明であり、ドラム3の内側に向かって凸状に形成される円形状の凸状部33tを有している。ドアガラス33は、ドア8が閉じられた状態では、凸状部33tが衣類投入口6の内側に配置される。
【0026】
板状部材35は、例えばアクリル製の透明な円形状の部材であり、ドアフレーム31とドアガラス33との間に配置される。板状部材35の外周部35aの端面35nは、直線的な面に形成される。板状部材35は、ドア8が閉じられた状態では、筐体2に形成される衣類投入口6の範囲内に配置される。そのため、ドラム式洗濯乾燥機1を正面から見ると、環状のドアフレーム31の内側に配置される板状部材35及びドアガラス33を介して、ドラム3の内部を確認することができる。
【0027】
また、ドアパッキン32には、
図2(a)及び
図2(b)に示すように、3つの光源36が配置される。光源36としては、例えばLEDなどが使用される。なお、
図3(b)では、3つの光源36の配置が分かりやすいように、その他の部品の図示を省略している。3つの光源36は、板状部材35の高さ方向中央部よりも下方に配置され、ドア8の下端部において水平方向に配列される。
【0028】
3つの光源36は、板状部材35の端面35nに対向する位置に配置され、板状部材35の下端部近傍において端面35nに向かって光を出射可能である。本実施形態において、3つの光源36は、青系の単色の光を出射可能なものである。3つの光源36は、ドラム式洗濯乾燥機の制御部10にそれぞれ接続され、光を出射するか否かが制御部10により制御される。
【0029】
板状部材35は、上述したように透明な円形状部材であるが、
図3(a)及び
図3(b)に示すように、下端部から上方に向かって所定高さまでの範囲Aには、板状部材35の端面35nから入光された光を散乱するように加工が施された複数の光散乱部35Tが形成される。光散乱部35Tは、板状部材35の表面に形成された長方形状の部分であり、例えば所定パターンや文字が形成された金型の版をプレスして樹脂面に凹凸を転写して形成される。複数の光散乱部35Tは、上下方向及び左右方向に略等間隔に配置される。なお、板状部材35内に光が入光されない場合、光散乱部35Tは、透明である。
【0030】
3つの光源36により板状部材35の端面35nから入光されない場合、板状部材35は、
図4(a)に示すように透明の状態に維持されるため、環状のドアフレーム31で囲まれる円形の範囲の全域から、ドラム3内の状態を確認することができる。
【0031】
これに対して、3つの光源36により板状部材35の端面35nから入光される場合、板状部材35の範囲Aは、
図4(b)に示すように青系の色に着色されるため、環状のドアフレーム31で囲まれる範囲の上部(板状部材35の範囲Aよりも上方の部分)からドラム3内の状態を確認することができるが、環状のドアフレーム31で囲まれる範囲の下部(板状部材35の範囲A)からドラム3内の状態を確認することができない。
【0032】
このように、ドラム式洗濯乾燥機1では、洗い工程、濯ぎ工程及び脱水工程の順に洗濯運転を実施する間、及び、乾燥運転を実施する間、制御部10が3つの光源36を制御して板状部材35の下端部の端面35nから青系の光を入光させることにより、板状部材35の範囲Aを青系の色に着色する。一般的にドラム3内の洗濯物はドラム下部にあるため、ドラム下部から入光することで、ドラム下部の目隠し動作(ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くする動作)を重点的に行うことができる。
【0033】
なお、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1では、運転(洗濯運転及び乾燥運転)が開始されるまで、環状のドアフレーム31で囲まれる範囲の全域が透明の状態に維持される。その後、運転が開始されると、板状部材35への入光を開始し、板状部材35の範囲Aが青系の色に着色される。その後、運転が行われている間、板状部材35への入光を継続する。運転が終了すると、板状部材35への入光を終了して、環状のドアフレーム31で囲まれる範囲の全域が透明の状態に変えられる。このように、ドラム式洗濯乾燥機1では、目隠し動作の解除は、運転終了後またはドアを開けたときに行われる。
【0034】
以上説明したように本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1は、衣類投入口6が形成される筐体2と、筐体2内に配置され、衣類投入口6と対向する開口を有するドラム3と、筐体2に取り付けられ、衣類投入口6を開閉可能に設けられるドア8とを備え、ドア8は、衣類投入口6を閉鎖する位置に配置された状態で衣類投入口6の範囲内に配置される透明な板状部材35と、板状部材35の端面35nに対して光を出射する光源36とを有している。
【0035】
これにより、衣類投入口6を閉鎖するドア8の板状部材35の透明度や色を適宜変えることができる。よって、運転中は、ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くすることができる。また、ドラム式洗濯乾燥機1を含む複数のランドリ機器が設置されたコインランドリ店舗において集中決済装置が置かれている場合に、ドア8の板状部材35を点灯させることによりドラム式洗濯乾燥機1から離れた位置からドラム式洗濯乾燥機1を確認することができる。また、ドア8の板状部材35を点灯させることにより、ドラム式洗濯乾燥機1周辺を照らす照明として使用することができる。
【0036】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1において、板状部材35は、板状部材35の端面35nに対して出射された光を散乱する光散乱部35Tを含む。
【0037】
これにより、板状部材35が光を散乱する光散乱部35Tを有しているため、ドア8の板状部材35の透明度や色を適正に変えることができる。
【0038】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1において、光源36を制御する制御手段としての制御部10を備え、制御部10は、運転中に光を出射するように光源36を制御し、且つ、運転停止時は光を出射しないように光源36を制御する。
【0039】
これにより、運転中は、ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、運転停止中は、ドラム3内の洗濯物が外部から確認可能にすることができる。
【0040】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1において、光源36は、板状部材35の高さ方向中央部よりも下方にのみ配置される。
【0041】
これにより、一般的にドラム3内の洗濯物はドラム下部にあるため、ドラム下部から入光することで、ドラム下部の目隠し動作(ドラム内の洗濯物が外部から見え難くする動作)を重点的に行うことができる。
【0042】
(第2実施形態)
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機101が、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と異なる点は、第1実施形態では、板状部材35の範囲Aが所定色に着色されるのに対して、本実施形態では、板状部材35の範囲Aが複数の色に着色される点である。なお、その他の構成は、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様であるため、詳細な説明は、省略する。
【0043】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機101において、3つの光源36は、フルカラーの色の光を出射可能なものが使用される。そのため、制御部10は、
図5に示すように、洗い行程、濯ぎ工程及び脱水工程の順に洗濯運転を実施する間、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから青系の光を入光させると、板状部材35の範囲Aが青系の色に着色される。また、制御部10は、乾燥運転を実施する間、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから黄系の光を入光させると、板状部材35の下端部の範囲Aが黄系の色に着色される。
【0044】
このように、ドラム式洗濯乾燥機101では、運転中において、板状部材35の範囲Aの色により運転状態(洗濯運転が行われているか、乾燥運転が行われているか)を表示することにより、ユーザは運転状態を容易に知ることができる。
【0045】
よって、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機101では、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様の効果を得ることができる。
【0046】
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機101において、制御部10は、運転状態を表示するように光源36を制御する。
【0047】
これにより、ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、ユーザはそのときの運転状態を容易に確認することができる。そのため、ユーザの利便性が向上する。
【0048】
(第3実施形態)
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機201が、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と異なる点は、第1実施形態では、板状部材35の範囲Aが所定色に着色されるのに対して、本実施形態では、板状部材35の範囲Aが複数の色に着色される点である。なお、その他の構成は、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様であるため、詳細な説明は、省略する。
【0049】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機201において、3つの光源36は、フルカラーの色の光を出射可能なものが使用される。そのため、洗い工程、濯ぎ工程及び脱水工程の順に洗濯運転を実施された後で乾燥運転が実施される場合に、洗濯運転及び乾燥運転の合計の運転時間を、運転開始時、運転中間時、運転終了時の3つの期間に分けて、制御部10が3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから異なる色の光を入光させることにより、板状部材35の範囲Aを3つの期間に対応するように異なる色で着色する。なお、運転開始時、運転中間時、運転終了時の3つの期間の分け方(時間配分)は、任意に設定することができる。
【0050】
ドラム式洗濯乾燥機201では、制御部10は、
図6に示すように、運転開始時、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから青系の光を入光させると、板状部材35の範囲Aが青系の色に着色される。その後、制御部10は、運転中間時、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから緑系の光を入光させると、板状部材35の範囲Aが緑系の色に着色される。その後、制御部10は、運転終了時、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから黄系の光を入光させると、板状部材35の範囲Aが黄系の色に着色される。
【0051】
このように、ドラム式洗濯乾燥機201では、運転中において、板状部材35の範囲Aの色により運転状態(運転開始から経過した時間)を表示することにより、ユーザは運転状態を容易に知ることができる。
【0052】
よって、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機201では、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様の効果を得ることができる。
【0053】
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機201において、制御部10は、運転状態を表示するように光源36を制御する。
【0054】
これにより、ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、ユーザは、そのときの運転状態を容易に確認することができる。そのため、ユーザの利便性が向上する。
【0055】
(第4実施形態)
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機301が、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と異なる点は、第1実施形態では、板状部材35の範囲Aが所定色に着色されるのに対して、本実施形態では、板状部材35の範囲Aが複数の色に着色される点である。なお、その他の構成は、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様であるため、詳細な説明は、省略する。
【0056】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機301において、3つの光源36は、フルカラーの色の光を出射可能なものが使用される。そのため、洗い工程、濯ぎ工程及び脱水工程の順に洗濯運転を実施された後で乾燥運転が実施される場合に、制御部10が3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから、運転開始時から時間経過とともに段階的に異なる色の光を入光させることにより、板状部材35の範囲Aを異なる色で異なる色で着色する。
【0057】
ドラム式洗濯乾燥機201では、制御部10は、
図7に示すように、運転開始時、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから青系の光のみを入光させると、板状部材35の範囲Aの全域が青系の色に着色される。その後、制御部10は、運転開始時から時間経過とともに段階的に、3つの光源36を制御して青系の光と黄系の光を入光させると、板状部材35の範囲Aの左端から黄系の色に着色される領域の面積が徐々に大きくなる。その後、制御部10は、運転終了時、3つの光源36を制御して板状部材35の端面35nから黄系の光のみを入光させると、板状部材35の範囲Aの全域が青系の色に着色される。
【0058】
このように、ドラム式洗濯乾燥機301では、運転中において、板状部材35の範囲Aの色により運転状態(運転開始から経過した時間)を表示することにより、ユーザは運転状態を容易に知ることができる。
【0059】
よって、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機301では、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様の効果を得ることができる。
【0060】
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機301において、制御部10は、運転状態を表示するように光源36を制御する。
【0061】
これにより、ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、ユーザは、そのときの運転状態を容易に確認することができる。そのため、ユーザの利便性が向上する。
【0062】
(第5実施形態)
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機401が、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と異なる点は、第1実施形態では、3つの光源36が板状部材35の下端部近傍に配置されるのに対して、本実施形態では、8つの光源36が板状部材35の全周にわたって配置される点である。なお、その他の構成は、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様であるため、詳細な説明は、省略する。
【0063】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機401では、
図8に示すように、ドアパッキン32に、8つの光源36が配置される。なお、
図8では、8つの光源36の配置が分かりやすいように、その他の部品の図示を省略している。
【0064】
8つの光源36は、板状部材35の端面35nに対向する位置に配置されており、板状部材35の端面35nに向かって光を出射することができる。本実施形態において、8つの光源36は、何れもフルカラーの色の光を出射可能なものであり、ドア8の全周にわたって略等間隔に配置される。8つの光源36は、ドラム式洗濯乾燥機の制御部10に接続されており、光を出射するか否か、及び、何色の光を出射するか否かが制御部10により制御される。
【0065】
板状部材135は、板状部材35と同様に、透明な円形状の部材である。第1実施形態では、板状部材35の下端部から上方に向かって所定高さまでの範囲Aに、光散乱35Tが形成されていたが、本実施形態では、板状部材135の全域に、光散乱35Tが形成される。
【0066】
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機401において、洗い工程、濯ぎ工程及び脱水工程の順に洗濯運転を実施された後で乾燥運転が実施される場合に、制御部10は、運転開始時、
図9(a)に示すように、8つの光源36を制御して、洗濯運転を実施する期間に対応する部分にある板状部材35の端面35nから青系の光を入光させるとともに、乾燥運転を実施する期間に対応する部分にある板状部材35の端面35nから黄系の光を入光させる。
【0067】
ドラム式洗濯乾燥機401において、環状のドアフレーム31で囲まれる円形の範囲の上端が「運転開始時」に対応し、そこから右回りに運転時間が経過し、再度、円形の範囲の上端に到達したときが「運転終了時」に対応する。例えば、
図9(a)に示すように、運転開始時から洗濯運転が行われる期間(青系の色に着色された領域)と、洗濯運転の後で乾燥運転が行われる期間(黄色の色に着色された領域)が、円グラフのように表示される。なお、洗濯運転が行われる期間と乾燥運転が行われる期間の時間配分は、例えばユーザにより選択された運転コースなどにより設定される。
【0068】
ドラム式洗濯乾燥機401では、制御部10は、
図9(a)に示すように、運転開始時、8つの光源36を制御して、洗濯運転が行われる期間と乾燥運転が行われる期間が分かるように、板状部材35の端面35nから青系の光及び黄系の光を入光させると、環状のドアフレーム31で囲まれる円形の範囲は、洗濯運転が行われる期間が青系の色に着色されるとともに、乾燥運転が行われる期間が黄系の色に着色される。
【0069】
その後、制御部10は、運転開始時から時間経過とともに、運転が完了した期間が分かるように、板状部材35の端面35nから緑系の光を入光させると、板状部材35には、運転開始時から運転が完了した期間が緑系の色に着色される。そのため、運転が完了した期間を示す緑系の色に着色された領域の面積が、運転開始時から時間経過とともに大きくなる。その後、運転終了時(乾燥運転終了時)には、環状のドアフレーム31で囲まれる円形の範囲の全域が、緑系の色に着色された領域となる。
【0070】
このように、ドラム式洗濯乾燥機401では、運転中において、環状のドアフレーム31で囲まれる円形の範囲の色により運転状態(運転開始から経過した時間)を表示することにより、ユーザは運転状態を容易に知ることができる。
【0071】
よって、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機401では、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機1と同様の効果を得ることができる。
【0072】
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機401において、制御部10は、運転状態を表示するように光源36を制御する。
【0073】
これにより、ドラム3内の洗濯物を外部から見え難くするとともに、ユーザは、そのときの運転状態を容易に確認することができる。そのため、ユーザの利便性が向上する。
【0074】
また、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機401において、光源36は、板状部材35の全周にわたって配置される
【0075】
これにより、板状部材35の略全域を使用して、運転状態を表示することができる。
【0076】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0077】
例えば上記第1~第5実施形態では、板状部材35,135が、アクリル板であり且つ光散乱部35Tを有しているが、それに限られない。板状部材35,135として、アクリル以外の透明樹脂、ガラス等を使用してもよい。板状部材35,135として透明樹脂またはガラスが使用される場合、板状部材35の表面に傷をつけて光散乱部35Tを形成してもよい。板状部材35,135として透明樹脂またはガラスが使用される場合、表面にレーザ加工により光散乱部35Tを形成してもよい。板状部材35,135として透明樹脂またはガラスが使用される場合、内部に不純物を混ぜ込んで成型して光散乱部35Tを形成してもよい。板状部材35,135が光散乱部35Tを有する場合において、光散乱部35Tの形状、数、配置、光散乱部35Tを形成する方法は、任意である。また、板状部材35,135は、光散乱部35Tを有してなくてもよい。
【0078】
上記第1~第4実施形態では、光源36が、板状部材35の高さ方向中央部よりも下方にのみ配置されるが、それに限られない。光源36の数及び配置は、任意である。例えば、光源36の光量や板状部材35の加工などによっては、下部からの入光とともに、左右から入光を行うことも考えられる。光源36は、光を出射するものであれば、LED以外のものを使用してもよい。
【0079】
上記第2~第5実施形態では、制御部10が運転状態を表示するように光源36を制御するが、運転状態を表示する方法は、任意である。
【0080】
上記本実施形態では、ドラム式洗濯乾燥機について説明したが、それに限られない、本発明のランドリ機器は、例えばドラム式洗濯機、ドラム式乾燥機など、ランドリ機器の種類は問わない
【符号の説明】
【0081】
1 ドラム式洗濯乾燥機(ランドリ機器)
2 筐体
3 ドラム
6 衣類投入口
8 ドア
10 制御部(制御手段)
35 板状部材
35T 光散乱部
36 光源