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特開2024-36182ユニット管理システム、発電ユニット、管理支援装置およびユニット管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036182
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】ユニット管理システム、発電ユニット、管理支援装置およびユニット管理方法
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20240308BHJP
   F02D 29/06 20060101ALI20240308BHJP
   F02D 41/02 20060101ALI20240308BHJP
   F02M 21/02 20060101ALI20240308BHJP
   F02D 25/00 20060101ALI20240308BHJP
   F02D 41/28 20060101ALI20240308BHJP
   B60L 50/61 20190101ALI20240308BHJP
【FI】
F02D29/02 L
F02D29/06 D
F02D29/06 A
F02D41/02
F02M21/02 G
F02D25/00
F02D41/28
B60L50/61
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140955
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】521431099
【氏名又は名称】カワサキモータース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 義基
【テーマコード(参考)】
3G092
3G093
3G301
5H125
【Fターム(参考)】
3G092AB09
3G092AC08
3G092CA10
3G092DE14
3G092FA24
3G092FB04
3G092FB06
3G092GB05
3G092GB06
3G092HF01
3G092HG10Z
3G093AA07
3G093AA16
3G093BA19
3G093DB28
3G093EA01
3G301HA27
3G301JA02
3G301JB09
3G301KB07
5H125AA05
5H125AC08
5H125AC12
5H125BD17
5H125CC01
5H125EE31
5H125EE41
5H125FF07
(57)【要約】
【課題】駆動源の動作を継続させやすくする。
【解決手段】ユニット管理システムは、電力を発生させる複数の発電ユニットと、複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置と、を備えるユニット管理システムであって、発電ユニットは、内燃機関と、内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、管理支援装置と通信可能な通信インタフェースと、発電ユニットの状態を示す状態情報を、発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、通信インタフェースを介して管理支援装置に送信するユニットコントローラと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を発生させる複数の発電ユニットと、前記複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置と、を備えるユニット管理システムであって、
前記発電ユニットは、
内燃機関と、
前記内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、
前記管理支援装置と通信可能な通信インタフェースと、
前記発電ユニットの状態を示す状態情報を、前記発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、前記通信インタフェースを介して前記管理支援装置に送信するユニットコントローラと、を含む、ユニット管理システム。
【請求項2】
前記管理支援装置は、受信した各前記発電ユニットの状態情報に基づいて、各前記発電ユニットの動作指令を各前記発電ユニットに与える、請求項1に記載のユニット管理システム。
【請求項3】
前記管理支援装置は、受信した各前記発電ユニットの状態情報に基づいて、各前記発電ユニットの保守に関連する保守情報を表示する表示器を含む、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項4】
前記発電ユニットは、前記発電ユニットの保守に関連する保守情報を報知する報知器を含む、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項5】
前記管理支援装置は、定期的または不定期に、各前記発電ユニットから前記状態情報を受信し、
前記管理支援装置は、
各前記発電ユニットから受信した前記状態情報に基づき、各前記発電ユニットの保守の必要性を判定する処理回路と、
判定された保守の必要性を保守情報として出力する出力インタフェースと、を含む、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項6】
前記複数の発電ユニットは、互いに同じ構造を有する、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項7】
前記通信インタフェースは、前記管理支援装置に情報を無線で送信するための無線通信機を含む、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項8】
前記管理支援装置は、複数の前記発電ユニットから電力が供給される電力消費源に消費される電力を示す電力消費情報を受信し、前記状態情報および前記電力消費情報に基づいて、各前記発電ユニットに動作指令を送る、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項9】
前記複数の発電ユニットは、移動体に搭載されており、
前記管理支援装置は、前記移動体の走行指令に応じて、各前記発電ユニットに与える前記要求発電量を決定し、
各前記発電ユニットの前記ユニットコントローラは、前記管理支援装置により決定された前記要求発電量に基づき、前記内燃機関を制御する、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項10】
前記内燃機関は、水素ガスを燃料として使用可能に構成される、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項11】
前記状態情報は、経年損傷に関する情報を含む、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項12】
前記管理支援装置は、前記ユニット識別情報を、前記ユニット識別情報に対応する前記発電ユニットを所有または使用するユーザを識別するユーザ識別情報に紐づけて記憶するメモリを含む、請求項1または2に記載のユニット管理システム。
【請求項13】
内燃機関と、
前記内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、
通信インタフェースと、
前記発電ユニットの状態を示す状態情報を、前記発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、前記通信インタフェースを介して外部装置に送信するユニットコントローラと、を含む、発電ユニット。
【請求項14】
電力を発生させる複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置であって、
各前記発電ユニットから、各前記発電ユニットを識別するユニット識別情報、および、前記ユニット識別情報に紐づけられた、各前記発電ユニットの状態を示す状態情報を受信する通信インタフェースと、
受信した前記状態情報を、前記ユニット識別情報に紐づけて記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記状態情報に基づいて、前記状態情報に紐づいた前記ユニット識別情報に対応する前記発電ユニットを管理するための管理支援情報を生成する処理回路と、を備える、管理支援装置。
【請求項15】
電力を発生させる複数の発電ユニットを管理するためのユニット管理方法であって、
各前記発電ユニットから、各前記発電ユニットの状態を示す状態情報を取得し、
取得した前記状態情報に基づいて、前記発電ユニットを管理するための管理支援情報を出力する、ユニット管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユニット管理システム、発電ユニット、管理支援装置およびユニット管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内燃機関を搭載した車両が知られている。例えば特許文献1には、水素を燃料として運転可能な内燃機関を搭載し、当該内燃機関による出力軸の回転が駆動輪に伝達されることで推進する車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-038680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
内燃機関に異常が生じた場合などには、異常が解消するまで、移動体として動作させることができない場合がある。
【0005】
そこで、本開示は、駆動源の動作を継続させやすいユニット管理システム、発電ユニット、管理支援装置およびユニット管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るユニット管理システムは、電力を発生させる複数の発電ユニットと、前記複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置と、を備えるユニット管理システムであって、前記発電ユニットは、内燃機関と、前記内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、前記管理支援装置と通信可能な通信インタフェースと、前記発電ユニットの状態を示す状態情報を、前記発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、前記通信インタフェースを介して前記管理支援装置に送信するユニットコントローラと、を含む。
【0007】
本開示の一態様に係る発電ユニットは、内燃機関と、前記内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、通信インタフェースと、前記発電ユニットの状態を示す状態情報を、前記発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、前記通信インタフェースを介して外部装置に送信するユニットコントローラと、を含む。
【0008】
本開示の一態様に係る管理支援装置は、電力を発生させる複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置であって、各前記発電ユニットから、各前記発電ユニットを識別するユニット識別情報、および、前記ユニット識別情報に紐づけられた、各前記発電ユニットの状態を示す状態情報を受信する通信インタフェースと、受信した前記状態情報を、前記ユニット識別情報に紐づけて記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記状態情報に基づいて、前記状態情報に紐づいた前記ユニット識別情報に対応する前記発電ユニットを管理するための管理支援情報を生成する処理回路と、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係るユニット管理方法は、電力を発生させる複数の発電ユニットを管理するためのユニット管理方法であって、各前記発電ユニットから、各前記発電ユニットの状態を示す状態情報を取得し、取得した前記状態情報に基づいて、前記発電ユニットを管理するための管理支援情報を出力する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、駆動源の動作を継続させやすいユニット管理システム、発電ユニット、管理支援装置およびユニット管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係るユニット管理システムを搭載した移動体の概略構成図である。
図2図1の移動体の駆動システムのブロック図である。
図3】(A)は、発電ユニットの一例を示す概略斜視図であり、(B)は、発電ユニットの別の例を示す概略斜視図である。
図4図1のユニット管理システムにおける情報の流れを示すブロック図である。
図5】各発電ユニットにおける内燃機関への制御指令の内容と当該制御指令に対応する出力電力の一例をまとめた表である。
図6】ユニット識別情報と、当該ユニット識別情報に対応する温度情報および保守情報とを示す表である。
図7】統合ECUの制御方法を説明するための内燃機関の燃料消費率マップの一例を示す。
図8】移動体の保守方法について説明するための図である。
図9】第2実施形態に係るユニット管理システムを含む保守管理システムの概略構成図である。
図10図9のユニット管理システムにおける情報の流れを示すブロック図である。
図11】保守支援装置により記憶されるデータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0013】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るユニット管理システムS1を搭載した移動体1の概略構成図である。本実施形態におけるユニット管理システムS1は、少なくとも1つの発電ユニット40と、少なくとも1つの燃料供給ユニット20と、統合装置60とを備える。本実施形態の統合装置60は、管理支援装置の一例である。燃料供給ユニット20、発電ユニット40および統合装置60について、詳細は後述する。
【0014】
本実施形態では、移動体1として、鉄道車両1が例示されている。鉄道車両1は、車体2と、車体2の長手方向の両端部寄りに配置されて車体2を支持する一対の台車3とを有する。鉄道車両1では、車体2と各台車3との間にそれぞれ枕ばね4が介在している。
【0015】
鉄道車両1は、例えば旅客車であり、車体2は、乗員が収容される客室と、車体2の長手方向の端部に配置された運転室を有する。台車3は、複数の車輪3aを備える。車幅方向に間隔をあけて並ぶ2つの車輪3aは、車軸により連結される。ただし、台車3は、2つの車輪3aが車軸により連結されない独立車輪方式でもよい。
【0016】
鉄道車両1は、電動車である。鉄道車両1は、推進用動力発生装置である少なくとも1つの電気モータ11(図2参照)を備える。各電気モータ11の出力軸は、動力伝達機構を介して少なくとも1つの車輪3aと連結される。各電気モータ11は、対応する車輪3aを回転駆動する。電気モータ11は、台車3に固定されている。ただし、鉄道車両1は、車体装架カルダン駆動方式を採用してもよい。すなわち、電気モータ11は、車体2に固定されていてもよい。
【0017】
鉄道車両1は、操作器6と、当該操作器6と通信可能に構成された車両コントローラ7を備える。操作器6は、運転室に設置された1以上のレバーまたはハンドルを含む。操作器6に対する運転手の操作入力に応じて、操作器6から車両コントローラ7に要求指令が送られる。要求指令には、走行指令および制動指令が含まれる。操作器6は、走行指令を入力する走行操作器や、制動指令を入力する制動指令器などを含む。なお、走行操作器は制動操作器と別々に設けられていてもよく、一体化されていてもよい。
【0018】
車両コントローラ7は、操作器6から受信した要求指令に基づき、鉄道車両1に搭載された電気モータ11を制御するための出力指令を生成する。車両コントローラ7は、電気モータ11の出力を制御するためのインバータ14(図2参照)に出力指令を送る。電気モータ11の駆動に必要な電力は、少なくとも1つの発電ユニット40から供給される。
【0019】
車両コントローラ7は、プロセッサ、システムメモリおよびストレージメモリを備える。プロセッサは、例えば、中央演算処理装置(CPU)を含む。システムメモリは、例えば、RAMである。ストレージメモリは、ROMを含み得る。ストレージメモリは、ハードディスク、フラッシュメモリ又はそれらの組合せを含み得る。ストレージメモリは、プログラムを記憶している。
【0020】
本実施形態では、車体2に複数、たとえば4つの発電ユニット40が搭載されている。各発電ユニット40は、少なくとも1つの電気モータ11に供給するための電力を発生させる。また、車体2には、1つの燃料供給ユニット20が搭載されている。燃料供給ユニット20は、発電ユニット40に、電力の発生に必要な燃料を供給する。また、車体2には、統合装置60が搭載されている。統合装置60には、車体2に搭載された発電ユニット40および燃料供給ユニット20の全てのユニットの情報が集約される。
【0021】
図2は、電気モータ11を駆動するための駆動システムのブロック図である。なお、図2では、図の簡単化のため、鉄道車両1が備える1つの電気モータ11のみ示す。ユニット管理システムS1を構成する、燃料供給ユニット20、発電ユニット40および統合装置60について説明する前に、発電ユニット40からの電力の供給先についてまず説明する。
【0022】
鉄道車両1は、集電回路12、蓄電体13、インバータ14を備える。集電回路12には、鉄道車両1の複数の発電ユニット40が、電気ケーブルなどを介して並列に電気的に接続されている。集電回路12は、複数の発電ユニット40で発生した電力を集約する。
【0023】
蓄電体13には、集電回路12を介して複数の発電ユニット40が電気的に接続されている。蓄電体13は、複数の発電ユニット40により発生した電力を充電する。蓄電体13は、例えばバッテリまたはキャパシタである。また、蓄電体13は、インバータ14を介して電気モータ11に電気的に接続されている。
【0024】
インバータ14は、直流電力を交流電力に変換して電圧調節して電気モータ11に供給するように構成されている。インバータ14は、車両コントローラ7から送られる出力指令に基づき、電気モータ11の出力を制御する。
【0025】
(燃料供給ユニットの構成)
燃料供給ユニット20は、発電ユニット40の内燃機関41に燃料として水素ガスを供給する。図2に示すように、燃料供給ユニット20は、第1燃料タンク21、第2燃料タンク22、供給配管23、充填配管24、通信インタフェース25、燃料コントローラ26、支持構造体27などを備える。なお、燃料コントローラ26は、燃料ECU(Electronic Control Unit)26とも称する。
【0026】
第1燃料タンク21および第2燃料タンク22は、互いに同じ構造を有する。第1燃料タンク21および第2燃料タンク22は、燃料ガスとなる水素ガスを圧縮状態で貯留する。満タン状態の第1燃料タンク21および第2燃料タンク22の内圧は、大気圧よりも高く、具体的には内燃機関41の所定吸気圧よりも高い。
【0027】
第1燃料タンク21には、第1燃料タンク21のポートを開閉する第1開閉弁31が配置されている。第2燃料タンク22には、第2燃料タンク22のポートを開閉する第2開閉弁32が配置されている。第1開閉弁31および第2開閉弁32は、それぞれ電気的に制御可能な電磁弁である。
【0028】
供給配管23は、第1燃料タンク21および第2燃料タンク22から燃料を発電ユニット40に導く。供給配管23の2つの上流側端部は、第1燃料タンク21および第2燃料タンク22に接続されている。また、供給配管23の1つの下流側端部は、供給口23dを含む。
【0029】
より詳しくは、供給配管23は、第1副供給配管23a、第2副供給配管23b、主供給配管23cを含む。第1副供給配管23aは、第1燃料タンク21を主供給配管23cに接続している。第2副供給配管23bは、第2燃料タンク22を主供給配管23cに接続している。即ち、第1副供給配管23aおよび第2副供給配管23bは、主供給配管23cの上流側において主供給配管23cから分岐している。主供給配管23cの下流側端部が、供給口23dを含む。
【0030】
主供給配管23cには、減圧弁33が配置されている。減圧弁33は、主供給配管23cから内燃機関41に供給される水素ガスの圧力を所定吸気圧に維持するように、主供給配管23cを流れる水素ガスを減圧する。
【0031】
主供給配管23cにおける減圧弁33より下流側部分には、遮断弁34が配置されている。遮断弁34は、緊急時などに主供給配管23cから内燃機関41への水素ガスの供給を遮断可能なように主供給配管23cに配置されている。
【0032】
充填配管24は、第1燃料タンク21および第2燃料タンク22内に外部から燃料を導くための配管である。充填配管24の一端部は、主供給配管23cにおける減圧弁33より上流側部分に接続されている。充填配管24の他端部は、充填口24aを含む。充填配管24には、燃料が充填口24aに向かって流れることを防止する逆止弁35が配置されている。
【0033】
通信インタフェース25は、燃料ECU26を、燃料供給ユニット20の外部に設けられた統合装置60に通信可能に接続する。有線通信の場合には、通信インタフェース25は着脱自在な端子または通信コネクタである。無線通信の場合には、通信インタフェース25は公知の無線通信機である。
【0034】
燃料ECU26は、通信インタフェース25を介して統合装置60から受信した信号に基づいて、第1開閉弁31および第2開閉弁32を制御する。燃料ECU26は、プロセッサ、システムメモリおよびストレージメモリを備える。プロセッサは、例えば、中央演算処理装置(CPU)を含む。システムメモリは、例えば、RAMである。ストレージメモリは、ROMを含み得る。ストレージメモリは、ハードディスク、フラッシュメモリ又はそれらの組合せを含み得る。ストレージメモリは、プログラムを記憶している。
【0035】
燃料供給ユニット20が含む各要素21,22,23,24,25,26,31,32,33,34,35は、互いに固定されて一体化されている。具体的には、燃料供給ユニット20が含む各要素21,22,23,24,25,26,31,32,33,34,35は、支持構造体27によって支持されてユニット化されている。例えば、支持構造体27は、直方体の箱状である。燃料供給ユニット20が含む各要素21,22,23,24,25,26,31,32,33,34,35(支持構造体27を除く)が、箱状の支持構造体27の中に収容され、支持構造体27に対し直接または間接的に接続され、固定されている。
【0036】
支持構造体27は、燃料タンク21,22を支持した状態で車体2に着脱自在に構成されている。すなわち、燃料供給ユニット20は、車体2に対し着脱自在に搭載される。燃料供給ユニット20は、同じ構造の別の燃料供給ユニット20と交換可能に構成される。
【0037】
(発電ユニットの構成)
発電ユニット40は、内燃機関41、燃料配管42、発電機(モータ・ジェネレータ)43、インバータ44、電気インタフェース45、通信インタフェース46、電力コントローラ47、報知器49などを備える。なお、電力コントローラ47は、電力ECU(Electronic Control Unit)47とも称する。電力コントローラ47は、ユニットコントローラの一例である。
【0038】
内燃機関41は、燃料ガスを燃焼し、その燃焼エネルギーをクランク軸41aの回転エネルギーに変換する。本実施形態では、内燃機関41は、水素ガスを燃料として使用可能に構成された水素エンジンである。内燃機関41は、例えば多気筒エンジンである。
【0039】
内燃機関41は、スロットル装置41b、点火装置41c、燃料供給装置41dを含む。スロットル装置41bは、内燃機関41の吸気量を調節する。例えば、スロットル装置41bは、スロットル弁をモータにより開閉動作させる電子制御スロットル装置である。点火装置41cは、内燃機関41の燃焼室内の混合気に点火する。点火装置41cは、例えば点火プラグである。燃料供給装置41dは、内燃機関41の燃焼室内に燃料を供給する。
【0040】
燃料配管42の一端部は、内燃機関41の燃料供給装置41dに接続されている。燃料配管42の他端部は、燃料受入口42aを含む。発電ユニット40の燃料受入口42aと、上述した燃料供給ユニット20の供給口23dとは、接続配管15により接続されている。接続配管15は、例えば車体2に支持される。水素ガスが、燃料供給ユニット20から、接続配管15および燃料配管42を介して内燃機関41の燃料供給装置41dに導かれる。
【0041】
発電機43は、内燃機関41の回転動力により電力を発生させる。発電機43は、クランク軸41aと共回転するようにクランク軸41aに結合された回転軸43aを有する。回転軸43aには、ロータが設けられており、当該ロータに対向する位置に配置されたステータを含む。発電機43は、例えば三相誘導電動機である。
【0042】
インバータ44は、発電機43に電気的に接続されている。インバータ44は、発電機43により発電された交流電力を直流電力に変換する。インバータ44は、コンバータとも称し得る。また、インバータ44は、電気インタフェース45に電気的に接続されている。電気インタフェース45は、発電ユニット40のインバータ44を、発電ユニット40の外部に設けられた蓄電体13に電気的に接続する。接触給電の場合には、電気インタフェース45は着脱自在な端子又は電力コネクタである。非接触給電の場合には、電気インタフェース45はコイルである。
【0043】
通信インタフェース46は、電力ECU47を、発電ユニット40の外部に設けられた統合装置60に通信可能に接続する。有線通信の場合には、通信インタフェース46は着脱自在な端子または通信コネクタである。無線通信の場合には、通信インタフェース46は公知の無線通信機である。
【0044】
電力ECU47は、各発電ユニット40内の制御対象である内燃機関41やインバータ44などを制御する。以下、各発電ユニット40内の制御対象を、「ユニット側制御対象X」と称することとする。電力ECU47は、通信インタフェース46を介して統合装置60から受信した信号に基づいて、ユニット側制御対象Xを制御する。ユニット側制御対象Xには、内燃機関41におけるスロットル装置41b、点火装置41c、燃料供給装置41d、および、インバータ44が含まれる。ユニット側制御対象Xに、後述の報知器49やオイル制御弁ユニット54なども含まれてもよい。
【0045】
電力ECU47は、プロセッサ、システムメモリおよびストレージメモリを備える。プロセッサは、例えば、中央演算処理装置(CPU)を含む。システムメモリは、例えば、RAMである。ストレージメモリは、ROMを含み得る。ストレージメモリは、ハードディスク、フラッシュメモリ又はそれらの組合せを含み得る。ストレージメモリは、プログラムを記憶している。電力ECU47は、ユニットコントローラの一例である。
【0046】
また、電力ECU47は、通信インタフェース46を介して統合装置60と通信する。具体的には、電力ECU47は、発電ユニット40の状態を示す状態情報を、発電ユニット40を識別するユニット識別情報(ユニットID)に紐づけて、通信インタフェース46を介して統合装置60に送信する。
【0047】
状態情報は、経年損傷に関する情報を含む。また、状態情報は、過去の運転履歴を含んでもよい。例えば状態情報は、内燃機関41の回転数、内燃機関41の発生トルク、内燃機関41の運転履歴、発電機43の発電量、発電ユニット40が外部から受けた衝撃力、または、発電ユニット40の構成要素の寿命に関する情報を含んでもよい。
【0048】
また、電力ECU47は、通信インタフェース46を介して統合装置60から発電指示を受信する。発電指示について、詳細は後述する。
【0049】
報知器49は、電力ECU47と電気的に接続されている。報知器49は、発電ユニット40の状態を報知する。報知器49は、例えば表示器または発光器を含む。例えば表示器は、液晶ディスプレイである。例えば発光器はLEDである。報知器49は、例えば発電ユニット40の保守に関連する保守情報を報知する。保守情報は、例えば発電ユニット40自体の交換、修理または点検の必要性を示す情報、発電ユニット40自体の交換、修理または点検の予定時期を示す情報、当該発電ユニット40が含む要素の交換、修理または点検の必要性を示す情報、および、当該発電ユニット40が含む要素の交換、修理または点検の時期を示す情報の一部または全部を含む。保守情報は、管理支援情報の一例である。
【0050】
また、発電ユニット40は、オイルポンプ51、潤滑油路52、駆動油路53、オイル制御弁ユニット54、オイルポート55を備える。
【0051】
オイルポンプ51は、クランク軸41aの回転に機械的に連動して駆動される。潤滑油路52は、オイルポンプ51により内燃機関41のオイルパンら汲み上げられたオイルを、潤滑油として内燃機関41のギヤなどの各所へ導く。
【0052】
潤滑油路52からは、駆動油路53が分岐している。駆動油路53の一端部は、潤滑油路52に接続されている。また、駆動油路53の他端部は、オイルポート55に接続されている。
【0053】
オイルポート55は、発電ユニット40の外部に設けられた油圧アクチュエータ16にオイルを出力するための流体インタフェースである。オイルポート55には、車体2に搭載された油圧アクチュエータ16の流入ポートに接続されたオイル配管17が着脱可能に接続される。油圧アクチュエータ16は、制動力を発生する油圧シリンダなどである。
【0054】
オイル制御弁ユニット54は、駆動油路53に介在している。オイル制御弁ユニット54は、駆動油路53を開閉して、油圧アクチュエータ16に付与される油圧を制御する流体制御装置の役目を果たす。
【0055】
なお、駆動油路53は、潤滑油路52から分岐していなくてもよい。例えば、駆動油路53には、潤滑用のオイルポンプ51とは別のオイルポンプによりオイルが供給されてもよい。
【0056】
また、発電ユニット40は、少なくとも内燃機関41に循環液を循環させるための循環装置を備える。循環装置は、冷媒ポンプ56と、冷却流路57と、ラジエータ58とを含む。冷媒ポンプ56は、冷媒(例えば、水)を吐出する。冷媒ポンプ56は、クランク軸41aの回転に機械的に連動して駆動される。ただし、冷媒ポンプ56は、別の動力源により駆動されてもよい。
【0057】
冷却流路57は、冷媒ポンプ56が吐出した冷媒を内燃機関41などに導き、内燃機関41を冷却した冷媒(循環液に対応)を冷媒ポンプ56に戻す循環流路である。冷却流路57は、発電機43やインバータ44を冷却するよう、発電機43やインバータ44に冷媒を導いてもよい。ラジエータ58は、冷却流路57に介在しており、冷却流路57を循環する冷媒の放熱をする。
【0058】
発電ユニット40は、支持構造体48を備える。発電ユニット40に含まれて支持構造体48を除く各要素44,45,46,47,49,51,52,53,54,55,56,57,58は、支持構造体48によって支持されてユニット化されている。発電ユニット40が含む各要素44,45,46,47,49,51,52,53,54,55,56,57,58(支持構造体48を除く)が、支持構造体48に対し直接または間接的に接続され、固定されている。
【0059】
図3(A)は、発電ユニット40の一例として、水平対向型の内燃機関41を含む発電ユニット40を示す概略斜視図である。図3(B)は、発電ユニット40の別の例として、直列型の内燃機関41を含む発電ユニット40を示す概略斜視図である。なお、図3(A)および(B)では、支持構造体48に支持される発電ユニット40の各要素のうち、内燃機関41、発電機43、インバータ44、電気インタフェース45のみ示し、それ以外は省略する。
【0060】
図3に示すように、本実施形態では、支持構造体48は、複数のフレームを含む。支持構造体48の複数のフレームが、発電ユニット40の要素44,45,46,47,49,51,52,53,54,55,56,57,58を取り囲むように連結されている。例えば、支持構造体48は、上下方向に延びる複数の上下フレームと、上下フレームに接続される水平方向に延びる複数水平方向に延びる複数の水平フレームを含む。例えば、支持構造体48は、内燃機関41が載置される板部材を含む。例えば支持構造体48は、内燃機関41および発電機43などの発電ユニット40の各要素を、下から支える構造であってもよいし、上から支える(即ち吊下げ支持する)構造であってもよい。
【0061】
本実施形態の鉄道車両1では支持構造体48を上下方向に並べて配置しないが、図3(B)に二点鎖線で示すように、複数の支持構造体48は、上下方向に積み重ね可能に構成されている。上下方向に積み重ねられる場合、移動体に対する取付位置を少なくすることができる。また、複数の支持構造体48は、水平方向に連結可能に構成されてもよい。すなわち前後方向および左右方向の少なくとも一方に並んで配置されてもよい。この場合、上下方向に発電ユニット40を配置する場合に比べて、発電ユニット40を着脱する際に、着脱するべき発電ユニット40以外の発電ユニット40の移動体からの取り外しを不要としやすい。
【0062】
支持構造体48は、内燃機関41および発電機43の双方を支持した状態で車体2に着脱自在に構成されている。すなわち、発電ユニット40は、車体2に対し着脱自在に搭載される。発電ユニット40は、同じ構造の別の発電ユニット40と交換可能に構成される。また、車体2に搭載される複数の支持構造体48は、互いに共通の構造を有する。例えば、複数の支持構造体48は、上下方向、左右方向、前後方向の寸法が互いに同じである。従って、車体2に搭載されたある発電ユニット40は、同じ構造の別の発電ユニット40に代替可能である。
【0063】
また、発電ユニット40は、当該発電ユニット40の状態を検出するための少なくとも1つのセンサ59を含む。少なくとも1つのセンサ59により検出した情報は、電力ECU47に送られる。
【0064】
発電ユニット40の状態とは、言い換えれば、発電ユニット40が含む要素44,45,46,47,49,51,52,53,54,55,56,57,58の少なくとも1つの状態である。図2では、少なくとも1つのセンサ59は、図の簡単化のため、1つのブロックで示される。また、少なくとも1つのセンサ59には、発電ユニット40の各構成要素44,45,46,47,49,51,52,53,54,55,56,57,58の一部を構成するセンサも含まれ得る。
【0065】
例えば、少なくとも1つのセンサ59には、油温を検出する温度センサ、冷却水の温度を検出する温度センサ、発電機43の温度を検出する温度センサ、インバータ44の温度を検出する温度センサ、インバータ44が含む電流センサ、内燃機関41の回転数(回転速度)を検出する回転数センサ、スロットル開度センサ、発電ユニット40が有する機械部品や構造体の機械的な負荷を検出するための歪みゲージ、または、燃料配管42を流れる燃料の流量を検出する流量センサ、などが含まれ得る。
【0066】
(統合装置の構成)
図2に戻って、統合装置60は、複数の発電ユニット40および燃料供給ユニット20からの情報を受信する。統合装置60は、通信インタフェース61、統合コントローラ62、表示器63を含む。なお、統合コントローラ62は、統合ECU(Electronic Control Unit)62とも称する。
【0067】
通信インタフェース61は、統合ECU62を、車両コントローラ7、発電ユニット40、燃料供給ユニット20に通信可能に接続する。有線通信の場合には、通信インタフェース61は着脱自在な端子または通信コネクタである。無線通信の場合には、通信インタフェース61は公知の無線通信機である。
【0068】
統合ECU62は、当該鉄道車両1に搭載された発電ユニット40および燃料供給ユニット20の全てと情報通信する。統合ECU62は、プロセッサ、システムメモリおよびストレージメモリを備える。プロセッサは、例えば、中央演算処理装置(CPU)を含む。システムメモリは、例えば、RAMである。ストレージメモリは、ROMを含み得る。ストレージメモリは、ハードディスク、フラッシュメモリ又はそれらの組合せを含み得る。ストレージメモリは、プログラムを記憶している。
【0069】
統合ECU62は、発電ユニット40および燃料供給ユニット20から受信した状態情報およびユニット識別情報を互いに紐づけて、そのメモリに記憶する。
【0070】
表示器63は、統合ECU62と電気的に接続されている。表示器63は、例えば、各発電ユニット40の保守に関連する保守情報を出力する。
【0071】
(移動体の制御)
次に、鉄道車両1の走行中における駆動システムの制御の一例を、図4乃至7を参照しつつ説明する。
【0072】
図4は、図2の駆動システムにおける各要素の通信情報の流れを示すブロック図である。操作器6に対する運転手の操作入力に応じて、操作器6から車両コントローラ7に要求指令が送られる。
【0073】
車両コントローラ7は、操作器6から受信した要求指令に基づき、出力指令を生成し、インバータ14などに送って、インバータ14などを制御する。こうして、電気モータ11により発生する回転駆動力が制御される。車体2の電装品および電気モータ11など、複数の発電ユニット40から電力が供給される電力消費源を、電力消費源Yと称することとする。
【0074】
車両コントローラ7は、電力消費源Yによる電力消費状況を示す電力消費情報を取得する。車両コントローラ7は、電力消費情報を、車体2に搭載された各種センサ(例えばインバータ14が含む電流センサなど)から受信した情報に基づき算出してもよいし、別の機器から受信してもよい。
【0075】
また、車両コントローラ7は、例えば電力消費源Yに必要な電力をユニット管理システムS1に要求する。具体的には、図4に示すように、車両コントローラ7は、統合ECU62から達成可能な電力値を示す情報を受信する。車両コントローラ7は、受信した達成可能な電力値以下の電力値を、統合ECU62に要求する。車両コントローラ7は、電力消費源Yに消費される電力を示す電力消費情報を統合ECU62に送る。言い換えれば、車両コントローラ7は、操作器6から受信した要求指令に基づき、当該要求指令を満たすために要求される要求電力値を示す要求電力情報を電力消費情報として統合ECU62に送る。例えば要求電力値は、要求指令を満たすために電気モータ11が必要とする電力値である。
【0076】
統合ECU62は、車両コントローラ7から要求電力情報(電力消費情報)を受信する。また、統合ECU62は、各発電ユニット40から状態情報を受信する。統合装置60は、状態情報および要求電力情報(電力消費情報)に基づいて、各発電ユニット40に動作指令として発電指示を送る。発電指示は、発電ユニット40に要求する要求発電量を含む。統合ECU62は、状態情報および要求電力情報(電力消費情報)に基づいて、各発電ユニット40に与える要求発電量を決定する。各電力ECU47は、統合ECU62から発電指示を受信し、統合ECU62により決定された要求発電量に基づき、ユニット側制御対象Xを制御する。
【0077】
本実施形態では、4つの発電ユニット40に要求される発電量は、互いに異なり得る。また、発電指示は、発電の停止を要求する停止指示も含まれ得る。例えば、統合ECU62は、4つの発電ユニット40の一部のユニットに対し、発電指示を送らないまたは発電の停止指示を送ることもあり得る。統合ECU62は、各ユニットの状態、保守情報、発電効率などを総合的に判断して、発電ユニット40ごとに、発電指示の内容を変え得る。たとえば移動体の移動に必要な供給電力よりも、4つの発電ユニット40全体として発電可能な総発電量が大きい場合、統合ECU62は、少なくとも1つの発電ユニット40に停止要求を指示してもよい。
【0078】
図5は、4つの発電ユニット20に送る発電指示の内容が互いに異なる例を説明するための図である。具体的には、図5は、4つの発電ユニット20の各ユニットにおける内燃機関41への発電指示内容と、発電指示に対応する出力電力の一例をまとめた表である。以下、4つの発電ユニット20を、それぞれ「ユニット#1」、「ユニット#2」、「ユニット#3」、「ユニット#4」と称し得る。なお、内燃機関41への発電指示と出力電力は、グラフで表している。より詳しくは、図5では、内燃機関41への動作指令として、エンジン回転数とスロットル開度の時間的推移がグラフで示されている。
【0079】
ユニット#1およびユニット#2は、互いに同じ発電量を示す発電指示を受信しため、図5に示すように、ユニット#2の出力電力は、ユニット#1の出力電力と同じである。ユニット#3は、ユニット#1およびユニット#2よりも低い発電量を示す発電指示を受信したため、ユニット#3の出力電力は、ユニット#1の出力電力より低減した値である。また、ユニット#4は、統合ECU62から停止指示を受信しており、発電していない。
【0080】
なお、本実施形態では、複数の発電ユニット40から1つ少ない残りの発電ユニット40で発電される総電力が、移動体1を推進させるのに必要な電力よりも大きく設定される。このため、複数の発電ユニット40のうちの1つに異常が生じた場合でも、残余の発電ユニット40からの電力供給によって移動体1の推進を継続することができる。また発進時に比べて、定速走行時においては、抵抗力に抗する推進力を与える程度でよいために、発進時に比べて、4つの発電ユニット40全体として発電による供給電力が小さく設定されてもよい。この場合、発進時における発電電力に対する各発電ユニット40の発電電力の低下幅を同じにするのではなく、発電動作される発電ユニット40の数を制御してもよい。この場合、単位燃料消費に対して発電効率のよい動作領域で発電ユニット40をそれぞれ発電させて、全体として適切は発電力を得る。これによって発電電力の低下幅を同じにしてすべての発電ユニット40を発電させる場合に比べて、発電効率を高めることができる。
【0081】
(ユニットごとに発電指示内容を変える例1)
発電ユニット40の状態または保守情報に基づき発電ユニット40ごとに発電指示の内容を変える例について、図6を参照して説明する。図6は、ユニット識別情報と、当該ユニット識別情報に対応する温度情報および保守情報とを示す表である。例えば、温度情報は、発電ユニット40内のセンサ59により検出された温度を示す情報である。温度は、内燃機関41などの潤滑油、内燃機関41などを冷却するための冷却水、発電機43、または、インバータ44の温度であり得る。
【0082】
統合ECU62は、各発電ユニット40から温度情報を状態情報の1つとして受信する。すなわち、電力ECU47は、発電ユニット40の状態を示す状態情報(温度情報を含む)を、発電ユニット40を識別するユニット識別情報(ユニットID)に紐づけて、通信インタフェース46を介して統合ECU62に送信する。統合ECU62は、発電ユニット40の状態を示す状態情報を、ユニット識別情報に紐づけてメモリに記憶する。
【0083】
例えば、統合ECU62は、4つの発電ユニット20であるユニット#1、#2、#3、#4からの状態情報に基づき、4つの発電ユニット20の各々に要求する電力量を決定する。なお、基本的には、4つの発電ユニット20の各々に要求する電力量の合計は、車両コントローラ7から受信した要求電力値に一致する。
【0084】
例えば、統合ECU62は、各発電ユニット40に対応する温度が、所定の閾値を超えているか否かを判定する。例えばユニット#4に対応する温度が、所定の閾値を超えていると判定した場合には、統合ECU62は、ユニット#4が含む要素(例えば内燃機関41など)へのダメージ(つまり温度負荷)を抑制するために、そのユニット#4へ停止指示を送る、あるいは、他の発電ユニット40であるユニット#1,#2,#3へ要求する発電量より低い発電量の発電指示をそのユニット#4へ送る。
【0085】
発進状態のほか、登坂走行状態、積載量が多い状態、牽引状態などの要求電力値が大きい状態を判断すると、統合ECU62は、発電稼働する発電ユニット40の数を増やしたり、1つあたりの発電力を増やしたりする。逆に慣性走行状態、下り坂走行状態などの要求電力値が小さい状態では、発電効率が高い稼動域で発電するよう一部の発電ユニット40に指示しつつ、残余の発電ユニット40に対して発電停止や出力抑制を指示してもよい。
【0086】
上述したように統合ECU62は、要求電力に対して、発電可能な電力が大きい場合には、異常が生じていたり、保守点検の機会が近く異常が生じる可能性の高かったりする発電ユニット40の出力を下げるように制御してもよい。また統合ECU62は、運転機会の偏りを防ぐべく、発電停止したり出力抑制したりする発電ユニット40を、所定期間ごとに順次切り替えるように、制御してもよい。そのほか識別番号と異常状態の情報を蓄積することで、異常状態の発生の傾向などを把握しやすくすることができ、保守や交換頻度の最適化を図りやすい。
【0087】
また、図6に示すように、統合ECU62は、発電ユニット40の保守情報を、ユニット識別情報に紐づけて記憶する。例えば、保守情報は、統合ECU62が各発電ユニット40から受信した情報であってもよいし、統合ECU62が鉄道車両1の外部から受信した情報であってもよい。図6では、保守情報の一例として、発電ユニット40の次回のメンテナンス日を示す情報が示される。本実施形態では、発電ユニット40の次回のメンテナンス日は、別の保守済みの発電ユニット40との交換時期である。
【0088】
例えば、統合ECU62は、次回メンテナンス日が近い発電ユニット40については、過負荷を許容するように、その発電ユニット40の発電指示を決定してもよい。例えば、統合ECU62は、次回メンテナンス日が近い発電ユニット40については、温度が所定の閾値を超えたときでも発電を継続するように、その発電ユニット40の発電指示を決定してもよい。
【0089】
(ユニットごとに発電指示内容を変える例2)
発電効率の観点から発電ユニット40ごとに発電指示の内容を変える例について、図7を参照して説明する。図7は、内燃機関41の効率マップの一例を示す。図7の効率マップは、燃料消費率マップであり、横軸をエンジン回転数、縦軸をエンジントルクとし、内燃機関41の燃料消費率を等高線で示したものである。なお、図7中の太線で示すグラフは、内燃機関41の最大トルクを示すエンジン性能曲線である。
【0090】
図7における高効率点から遠ざかるしたがって、効率が悪くなる。このため、燃料消費率の観点からは、発電ユニット40の内燃機関41をできるだけ高効率点に近い領域で運転させることが望ましい。
【0091】
例えば、4つの発電ユニット20であるユニット#1,#2,#3,#4に対し、それぞれ、車両コントローラ7からの要求電力値を4等分した電力を発電するよう指示した場合、各発電ユニット20の内燃機関41の動作点が、図7に三角で示す点であったと仮定する。この動作点は、高効率点から比較的離れているため、非効率であることが分かる。この場合、4つのユニット#1,#2,#3,#4のうちの2つのユニットのみに、車両コントローラ7からの要求電力値を2等分にした電力を発電するよう指示し、残り2つのユニットは停止させると、エンジン動作点は、高効率点に近い図7にxで示す点となり、燃費が良くなる。
【0092】
このように、統合ECU62は、そのメモリに記憶されたエンジンの効率マップから、各発電ユニット40に求める発電量を決定してもよい。また、図7は、エンジンの効率マップであったが、統合ECU62は、発電機43のモータ効率マップから、各発電ユニット40に求める発電量を決定してもよい。また、例えば、統合ECU62は、そのメモリに、発電ユニット40の内燃機関41の効率マップおよび発電機43の効率マップの少なくとも1つを記憶していてもよい。そして、統合ECU62は、少なくとも1つの効率マップと、車両コントローラ7から受信した要求電力情報に基づき、いくつの発電ユニット40に発電指示を送るかを決定してもよい。言い換えれば、統合ECU62は、車両コントローラ7から受信した要求電力情報に基づき、停止させる発電ユニット40を決定してもよい。統合ECU62は、各発電ユニット40から受信した状態情報に基づき、どの発電ユニット40の発電を停止させるかを決定してもよい。
【0093】
(保守情報の報知)
また、統合装置60は、各発電ユニット40に発電指示を送るだけでなく、各発電ユニット40の保守に関連する保守情報を集約し、出力する。本実施形態では、統合装置60は、定期的または不定期に、各発電ユニット40から状態情報を受信し、受信した各発電ユニット40の状態情報に基づいて、各発電ユニット40の保守に関連する保守情報を表示器63に表示させる。具体的には、統合ECU62は、各発電ユニット40から受信した状態情報に基づき、各発電ユニット40の保守の必要性を判定する。統合ECU62は、判定された保守の必要性を保守情報として表示器63に表示させる。移動体1を管理する事業者は、表示器63を見て、例えば保守が必要な発電ユニット40や保守する時期などを把握できる。
【0094】
また、本実施形態では、統合ECU62は、各発電ユニット40の保守の必要性の判定結果を、発電ユニット40に送る。電力ECU47は、受信した判定結果を、保守情報として報知器49に報知させる。例えば報知器49が発光器である場合、保守が必要な発電ユニット40の電力ECU47は、保守が必要であることを視認可能に発光させる。これにより、複数の発電ユニット40のうち、保守が必要な発電ユニット40を保守作業者が見つけやすい。
【0095】
(保守方法)
次に、移動体である鉄道車両1の保守方法について、図8を参照して説明する。鉄道車両1の保守は、例えば定期的に行われたり、鉄道車両1が含む要素に異常が生じたりした場合に実施される。図8には、鉄道車両1の保守方法の流れが示される。以下、発電ユニット40および燃料供給ユニット20を、単にユニット20,40と称することとする。
【0096】
鉄道車両1は、複数の保守対象を含み、複数の保守対象には、ユニット20,40が含まれる。本実施形態では、鉄道車両1の保守対象のうち、ユニット20,40と、それら以外の保守対象とが別々に保守される。
【0097】
具体的には、鉄道車両1の保守作業に入る前に、鉄道車両1は、保守作業場所に移送され、その後、全てのユニット20,40が車体2から取り外される。保守のために車体2から取り外される全てのユニット20,40は、未保守ユニットともの称し得る。全てのユニット20,40を取り外した後、ユニット20,40以外の保守対象について保守作業が開始される。
【0098】
車体2から取り外されたユニット20,40についても、保守作業が開始される。以下、車体2から取り外されたユニット20,40を、旧ユニット20,40と称する。旧ユニット20,40は、保守作業が完了した後、例えば保管庫に保管される。保管庫には、複数の保守済みユニット20,40が保管されている。以下、保守済みユニットを、新ユニットと称する。保管庫に保管される新ユニット20,40も、旧ユニット20,40と同じ構造を有する。すなわち、保管庫には、代替可能なユニット20,40が複数保管されている。
【0099】
鉄道車両1から取り外した旧ユニット20,40の保守が完了したか否かに関わらず、鉄道車両1には、旧ユニット20,40とは別の保守済みのユニット20,40が搭載される。すなわち、旧ユニット20,40の保守作業が完了する前に、保管庫から鉄道車両1の保守作業場所に新ユニット20,40が移送され、その後、鉄道車両1に新ユニット20,40が搭載される。
【0100】
従って、鉄道車両1における旧ユニット20,40以外の部分の保守作業と、鉄道車両1への新ユニット20,40の取り付け作業とが完了した場合、旧ユニット20,40の保守が完了したか否かに関わらず、鉄道車両1の保守作業を完了して、鉄道車両1活動を再開することができる。つまり、旧ユニット20,40の保守作業の完了を待たずして、鉄道車両1の活動を再開できる。なお、旧ユニット20,40は、保守作業が完了すると、保守済みユニットとして保管庫に保管される。
【0101】
(作用効果)
本実施形態では、移動体1の駆動システムとして、複数の発電ユニット40を用いて電力発生源を分散させる。これによって単一の動力源を用いる場合に比べて、動力供給が断たれることが防がれて継続動作をさせやすい。また統合装置60は、各発電ユニット40の状況をそれぞれ把握する。これによって、複数の発電ユニット40が用いられたとしても、全体として出力される電力や各ユニットの状態が適切となるように管理しやすくすることができる。
【0102】
また、本実施形態では、統合装置60は、受信した各発電ユニット40の状態情報に基づいて、各発電ユニット40の動作指令を各発電ユニット40に与えるため、各発電ユニット40の動作をそれぞれ最適化しやすい。
【0103】
また、本実施形態では、統合装置60は、受信した各発電ユニット40の状態情報に基づいて、各発電ユニット40の保守に関連する保守情報を表示する表示器63を含むため、各発電ユニット40の保守を最適化しやすい。
【0104】
また、本実施形態では、発電ユニット40は、発電ユニット40の保守に関連する保守情報を報知する報知器49を含む。このため、同じ形状の発電ユニット40が複数配置されていたとしても、保守が必要な発電ユニット40を把握しやすい。
【0105】
また、本実施形態では、統合装置60が、定期的または不定期に、各発電ユニット40から状態情報を受信し、各発電ユニット40から受信した状態情報に基づき、各発電ユニット40の保守の必要性を判定する。このため、発電ユニット40が異常(出力停止)となる前に交換を促すことで、移動体1の活動を継続しやすい。
【0106】
また、本実施形態では、複数の発電ユニット40は、互いに同じ構造を有するため、発電ユニット40の交換を容易に行える。また、発電ユニット40の保守部品を共通化しやすい。
【0107】
また、本実施形態では、統合装置60は、複数の発電ユニット40から電力が供給される電力消費源に消費される電力を示す電力消費情報を受信し、状態情報および電力消費情報に基づいて、各発電ユニット40に動作指令を送る。このため、電力消費源の電力消費状況に応じて、各発電ユニット40の動作をそれぞれ最適化しやすい。
【0108】
また、本実施形態では、複数の発電ユニット40の状態を管理する統合装置60が、複数の発電ユニット40の状態情報に基づき複数の発電ユニット40の制御も行うため、複数の発電ユニット40の状態に応じた制御を実現できる。
【0109】
また、本実施形態では、内燃機関41は、水素ガスを燃料として使用可能に構成されるため、排気ガスに含まれる物質の浄化装置を小さくでき、発電ユニット40の複数配置した際の浄化装置に費やすコストを低減できる。また、仮に発電ユニット40に浄化装置を設けたと場合でも、浄化装置の劣化による交換頻度を低減できる。
【0110】
また、本実施形態では、状態情報は、経年損傷に関する情報を含むため、状態情報から、発電ユニット40の構成要素の異常や寿命などを判別できる。
【0111】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るユニット管理システムS2について、図9乃至11を参照して説明する。なお、第2実施形態について、第1実施形態の構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付し説明を省略する。
【0112】
図9は、第2実施形態に係るユニット管理システムS2を含む保守管理システム100の概略構成図である。本実施形態におけるユニット管理システムS2は、移動体1に搭載された発電ユニット40、燃料供給ユニット20および統合装置60に加え、更に移動体1の外部に配置された保守支援装置70を備える。本実施形態において、統合装置60および保守支援装置70が、管理支援装置の一例である。
【0113】
保守管理システム100は、複数の移動体1に対して搭載された発電ユニット40および燃料供給ユニット20を保守管理するシステムである。この保守管理システム100は、複数の移動体1に搭載された発電ユニット40および燃料供給ユニット20の保守管理を、移動体1を活動させる事業者やユーザに代わって、保守管理業者が行うことを可能にする。例えば各移動体1は、様々な事業者や個人ユーザにより所有される。例えば、移動体1の種類は、第1実施形態で説明された鉄道車両でなくてもよく、例えばバス、船、ユーティリティビークルなど、別の種類の移動体であってもよい。
【0114】
保守支援装置70は、例えば保守管理業者により使用される。保守支援装置70は、通信インタフェース71、保守支援コントローラ72、表示器73を含む。
【0115】
通信インタフェース71は、保守支援コントローラ72を、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークを介して統合装置60に通信可能に接続する。本実施形態では、統合装置60と保守支援装置70とが、中継装置80を介して互いに通信する。具体的には、統合装置60は、中継装置80と無線により通信するための無線通信機64を備える。中継装置80は、インターネットに接続されており、インターネットを介して保守支援装置70と通信可能である。ただし、通信インタフェース71は、保守支援装置70が統合装置60と直接無線通信することを可能にする無線通信機でもよい。
【0116】
保守支援コントローラ72は、プロセッサ、システムメモリおよびストレージメモリを備える。プロセッサは、例えば、中央演算処理装置(CPU)を含む。システムメモリは、例えば、RAMである。ストレージメモリは、ROMを含み得る。ストレージメモリは、ハードディスク、フラッシュメモリ又はそれらの組合せを含み得る。ストレージメモリは、プログラムを記憶している。
【0117】
表示器73は、保守支援コントローラ72と電気的に接続されている。表示器73は、例えば、各発電ユニット40の保守情報を出力する。
【0118】
図10は、図9のユニット管理システムS2における情報の流れを示すブロック図である。本実施形態では、保守支援装置70が、統合装置60を通じて、定期的または不定期に、各発電ユニット40から状態情報を受信する。
【0119】
保守支援コントローラ72は、各発電ユニット40から受信した状態情報に基づき、各発電ユニット40の保守の必要性を判定する。保守支援コントローラ72は、判定された保守の必要性を保守情報として表示器73に表示させる。また、保守支援装置70の外部装置に保守情報を送信する通信インタフェースを備えてもよい。外部装置は、例えば移動体1の所有者または管理者の端末101(ユーザ端末と称する)である。図10に示すように、保守支援コントローラ72は、判定された保守の必要性を保守情報としてユーザ端末101に送ってもよい。表示器63や通信インタフェースは、出力インタフェースの例である。
【0120】
図11は、保守支援コントローラ72により記憶されるデータの構成例を示す図である。保守支援コントローラ72は、受信した状態情報を、ユニット識別情報、ユーザ識別情報、移動体識別情報に紐づけて記憶する。
【0121】
ユーザ識別情報は、ユニット識別情報に対応する発電ユニット40を所有または使用するユーザを識別するための情報である。移動体識別情報は、ユニット識別情報に対応する発電ユニット40が搭載されている移動体を識別するための情報である。ユニット識別情報に、ユーザ識別情報または移動体識別情報が紐づけられているため、発電ユニット40に保守が必要になった場合に、保守管理業者が、発電ユニット40の使用者に連絡を取りやすい。例えば、同じ移動体に搭載されている複数の発電ユニット40の交換は、同じタイミングで行った方が移動体の活動停止期間を短くできる。発電ユニット40が搭載されるどの移動体に応じて、発電ユニット40の交換時期を決定しやすくなる。
【0122】
また、図11の例では、状態情報として、「エンジン運転履歴」、「発電履歴」、「要求電力」、「油温」、「水温」が例示されている。「エンジン運転履歴」は、例えば、内燃機関41稼動中におけるエンジン回転数(つまり回転速度)、スロットル開度、燃料供給装置41dによる燃料供給量の時間的推移に関するデータを含む。また、「発電履歴」は、例えば発電ユニット40の出力電力の時間的推移に関するデータである。「要求電力」は、例えば発電ユニット40が統合ECU62から要求された電力量に関するデータである。「油温」は、内燃機関41などを潤滑する潤滑油の温度であり、「水温」は、冷却流路57を流れる冷却水の温度である。
【0123】
また、図11の例では、保守情報として、「次回交換日」、「部品寿命」、「累積ダメージ量」、「異常の有無」が例示されている。「次回交換日」は、発電ユニット40の交換予定日に関するデータである。「部品寿命」は、発電ユニット40が含む部品などの構成要素の寿命や交換時期に関するデータである。「次回交換日」および「部品寿命」は、例えば保守管理業者により入力される。
【0124】
「累積ダメージ量」は、発電ユニット40自体または発電ユニット40が含む構成要素に蓄積されたダメージ量に関するデータである。「異常の有無」は、発電ユニット40自体または発電ユニット40が含む構成要素に異常が発生しているか否か、または、異常を発生する可能性があるか否かを示すデータである。「累積ダメージ量」および「異常の有無」は、保守支援コントローラ72が、各発電ユニット40から受信した状態情報に基づき生成するデータである。
【0125】
具体的には、保守支援コントローラ72のメモリには、判定プログラムが記憶されている。保守支援コントローラ72のプロセッサが、判定プログラムを読み込むことにより、発電ユニット40の保守の必要性を判定する。例えば、保守支援コントローラ72は、
各発電ユニット40から受信した状態情報に基づき、「累積ダメージ量」および「異常の有無」を保守情報として生成する。
【0126】
例えば、保守支援コントローラ72は、「エンジン運転履歴」、「発電履歴」、「要求電力」から、要求通りの電力が発電ユニット40から出力されているか否かを判定し、要求通りに電力が出力されていないと判定した場合には、その発電ユニット40に異常が生じている可能性があると判定する。あるいは、例えば保守支援コントローラ72は、エンジン回転数やスロットル開度などのエンジン制御パラメータに対する発電量が、過去の値(例えば移動体1に搭載した時期の発電量)と比べて低いか否かを判定し、低いと判定した場合には、その発電ユニット40に異常が生じている可能性があると判定する。
【0127】
保守支援コントローラ72は、生成した保守情報を、統合ECU62および各発電ユニット40に送ってもよい。例えば統合装置60は、定期的または不定期に、保守支援装置70からから保守情報を受信し、保守情報を表示器63に表示させてもよい。また、各電力ECU47は、統合装置60を通じて、保守支援コントローラ72が生成した保守情報を受信してもよい。各電力ECU47は、受信した保守情報に基づき、報知器49に報知させてもよい。
【0128】
このようにもモジュール化された発電ユニット40の使用状況を把握することができるので、複数の発電ユニット40が異なる場所に搭載されたとしても、複数の発電ユニット40全体として管理することができる。たとえば異なる移動体や施設で、発電ユニット40の配送・集約・保守管理を共通化することができる。これによって、それぞれの作業を別々に行う場合に比べて、効率的に作業を行うことができる。また移動体や施設に拘らず、保守が必要な発電ユニット40を集約して一括管理することで、メンテナンス部品の集約化や作業場所の確保を図ることができ、作業効率を高めることができる。たとえば、保守が必要な発電ユニット40の集荷量を高めたり、一度に保守すべき発電ユニット40の数を増やしたりしやすい。
【0129】
図9のように複数の移動体を集約して管理することで、交換要件を満たした発電ユニット40の情報を入手することで、他の移動体において同様の条件(稼動期間、稼働状況など)に適合する発電ユニット40を抽出して、交換要件に達しそうなことを見越して、事前に交換を進めやすい。このために統合ECU62は、交換予測しやすいように、発電ユニット40の情報(内燃機関の識別情報、発電機の識別情報、トータル動作期間、保守履歴(保守回数、内容))と、移動体での稼働情報(保守後の動作期間、移動体の種類、移動場所)との情報を合わせて蓄積してもよい。
【0130】
<その他の実施形態>
以上、実施形態について説明したが、上記構成は本発明の趣旨の範囲内で変更、削除および追加することができる。
【0131】
例えば移動体1は、複数の鉄道車両が編成された車両編成であってもよい。車両編成が含む車両のうち、一部の車両にのみ燃料供給ユニット20および発電ユニット40が搭載されてもよい。各車両に統合装置60が搭載されてもよく、この場合、統合装置60は、同じ車両に搭載された燃料供給ユニット20および発電ユニット40の情報のみ受信し、他の車両に搭載された燃料供給ユニット20および発電ユニット40の情報は受信しなくてもよい。また、車両編成に対し1つの統合装置60が搭載されてもよく、この場合、統合装置60は、車両編成が含む複数の車両に搭載された全ての燃料供給ユニット20および発電ユニット40の情報を受信してもよい。
【0132】
また、移動体1は、軌道車両に限定されず、駆動輪を備える別の種類の陸上移動体であってもよい。例えば、陸上移動体としては、例えば、軌道車のほか、LTV、トラック、バスなどの四輪以上の車輪を備える車両でもよいし、ユーティリティビークル、モータサイクル、PTVなどでもよい。また、移動体は、推進装置を備える水上移動体または水中移動体でもよいし、空中を飛行する空中移動体などであってもよい。水上移動体としては、船、タンカー、パーソナルウォータークラフト等が例示される。水中移動体としては、潜水機などが例示される。空中移動体としては、航空機、ヘリコプター、ドローンなどが例示される。回転体は、プロペラであってもよい。
【0133】
発電ユニット40が搭載される対象物は、移動体でなくてもよい。発電ユニット40が搭載される対象物は、例えば電力を必要とする建物や施設でもよい。
【0134】
燃料供給ユニット20の構成は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば、燃料供給ユニット20は、要素24,25,26,31,32,33,34,35の一部または全部を備えなくてもよい。例えば燃料供給ユニットが備える燃料タンクの数は2つでなくてもよく、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0135】
また、燃料供給ユニット20は、燃料タンク21,22を備えなくてもよい。例えば、燃料タンク20は、移動体本体側の部材に対して、燃料供給ユニット20の支持構造体27を介さずに固定されていてもよい。燃料供給ユニット20は、支持構造体27と、当該支持構造体27に支持された供給配管23などを備えていればよい。燃料供給ユニットが燃料タンクを備えていない場合、燃料ユニットの交換作業によって燃料タンクの交換を行うことができないものの、燃料を供給する供給配管のメンテナンス性を向上させることができる。例えば、移動体本体から切り離した状態で、燃料供給ユニットの供給配管に対してリークチェックを行うことができ、メンテンナンス作業を行いやすくなる。
【0136】
発電ユニット40の構成は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば、発電ユニット40は、要素44,45,46,47,49,51,52,53,54,55,56,57,58の一部または全部を備えなくてもよい。例えば上記実施形態では、発電ユニット40が含む冷媒ポンプ56を備えたが、冷媒ポンプ56は、発電ユニット40の外部において車体2に配置されてもよい。発電ユニットが蓄電体を備えてもよい。内燃機関は、水素ガス以外を燃料としてもよい。
【0137】
発電ユニットと燃料供給ユニットとが1つのユニットを構成してもよい。すなわち、発電ユニットと燃料供給ユニットの一方のユニットが、他方のユニットの全ての要素を含んでもよい。
【0138】
移動体が備える発電ユニットおよび燃料供給ユニットの各ユニットの数や配置なども、上記実施形態で説明されたものに限定されない。移動体は、燃料供給ユニットを備えなくてもよい。例えば移動体は、発電ユニットに燃料を供給可能な燃料タンクを備えてもよい。
【0139】
支持構造体27,48の形状や構造は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。燃料供給ユニット20の支持構造体27は、箱状でなくてもよい。例えば支持構造体27は、発電ユニット40の支持構造体48のように、複数のフレームを含む構成であってもよい。発電ユニット40の支持構造体48は、図3に示すような複数のフレームを含む構成でなくてもよい。例えば支持構造体48は、燃料供給ユニット20の支持構造体27のように箱状でもよい。
【0140】
移動体は、自動で移動するものであってもよい。例えば、上記実施形態では、車両コントローラ7は、操作器6から受信した要求指令に基づき、鉄道車両1に搭載された電気モータ11を制御するための出力指令を生成したが、車両コントローラ7は、メモリに記憶された自動運転プログラムを実行することにより出力指令を生成してもよい。
【0141】
上記の第2実施形態では、発電ユニット40の通信インタフェース46は、統合装置60を介さず、保守支援装置70と通信してもよい。すなわち、電力ECU47は、発電ユニット40の状態を示す状態情報を、発電ユニット40を識別するユニット識別情報に紐づけて、通信インタフェース46を介して保守支援装置70に送信してもよい。ユニット管理システムS2は、統合装置60を含まなくてもよい。
【0142】
上記の第1実施形態の管理支援装置は、統合装置60だけでなく、保守支援装置を備えてもよい。上記の第2実施形態の管理支援装置は、統合装置60および保守支援装置70のいずれか一方のみを備える構成であってもよい。
【0143】
上記の第2実施形態では、保守支援コントローラ72が、状態情報を受信することが説明されたが、保守支援コントローラ72は、状態情報を受信しなくてもよい。すなわち、保守支援コントローラ72は、状態情報ではなく、統合ECU62が生成した保守情報のみを受信してもよい。これにより、保守支援装置70と移動体1との間のデータ通信料を削減できる。この場合、保守支援コントローラ72が、状態情報に基づき、各発電ユニット40の保守情報を生成する代わりに、統合ECU62または各発電ユニット40の電力ECU47が、状態情報に基づき、保守情報の一部または全部を生成してもよい。状態情報および保守情報は、図11において例示した情報に限定されず、図11に示した情報の一部であってもよいし、図11に示した情報以外の情報を含んでもよい。
【0144】
管理支援装置は、保守情報以外の管理支援情報も出力してもよい。発電ユニット40の管理のほかに、燃料供給ユニット20の保守(燃料供給ユニット20の交換や燃料タンク内の燃料の残量、フィルタなどの部品交換に関する情報を管理支援情報として出力してもよい。
【0145】
電力消費源Yの例として、移動体の駆動源などが示されたが、電力消費源Yは、移動体に搭載されたものでなくてもよい。
【0146】
移動体に搭載される複数の発電ユニットは、互いに同じ構成であってもよいし、互いに異なる構成であってもよい。例えば、発電ユニットが含む内燃機関や発電機などの要素の種類や性能、大きさなどが、発電ユニットごとに異なってもよい。移動体に搭載される複数の発電ユニットが、互いに異なる構成である場合、統合装置60は、各発電ユニット40の違いに基づいて、各発電ユニット40の発電動作を制御してもよい。統合装置60が制御信号を送る発電ユニット40のうち、たとえば、始動までに時間を費やす発電ユニット40と、始動までの時間が短い発電ユニット40が混在する場合には、発電出力の調整については、始動までの時間が短い発電ユニット40を用いて調整されてもよい。減価償却を適正に実施するために、新しい型と古い型とがある場合、古い型の交換を促すような出力調整が図られてもよい。
【0147】
本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、または、それらの任意の組み合わせ、を含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本開示において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、手段、またはユニットはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアまたはプロセッサの構成に使用される。発電ユニット発電ユニット発電ユニット発電ユニット発電ユニット発電ユニット
【0148】
[開示項目]
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施形態の開示である。
【0149】
[項目1]
電力を発生させる複数の発電ユニットと、前記複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置と、を備えるユニット管理システムであって、
前記発電ユニットは、
内燃機関と、
前記内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、
前記管理支援装置と通信可能な通信インタフェースと、
前記発電ユニットの状態を示す状態情報を、前記発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、前記通信インタフェースを介して前記管理支援装置に送信するユニットコントローラと、を含む、ユニット管理システム。
【0150】
前記構成によれば、システムとして、複数の発電ユニットを用いて電力発生源を分散させる。これによって単一の動力源を用いる場合に比べて、動力供給が断たれることが防がれて継続動作をさせやすい。また管理支援装置は、各発電ユニットの状況をそれぞれ把握する。これによって、複数の発電ユニットが用いられたとしても、全体として出力される電力や各ユニットの状態が適切となるように管理しやすくすることができる。
【0151】
[項目2]
前記管理支援装置は、受信した各前記発電ユニットの状態情報に基づいて、各前記発電ユニットの動作指令を各前記発電ユニットに与える、項目1に記載のユニット管理システム。
【0152】
前記構成によれば、各発電ユニットの状況をそれぞれ得ることで、各発電ユニットの動作をそれぞれ最適化しやすい。
【0153】
[項目3]
前記管理支援装置は、受信した各前記発電ユニットの状態情報に基づいて、各前記発電ユニットの保守に関連する保守情報を表示する表示器を含む、項目1または2に記載のユニット管理システム。
【0154】
前記構成によれば、各発電ユニットの保守を最適化しやすい。
【0155】
[項目4]
前記発電ユニットは、前記発電ユニットの保守に関連する保守情報を報知する報知器を含む、項目1乃至3のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0156】
前記構成によれば、同じ形状の発電ユニットが複数配置されていたとしても、保守が必要な発電ユニットを把握しやすい。
【0157】
[項目5]
前記管理支援装置は、定期的または不定期に、各前記発電ユニットから前記状態情報を受信し、
前記管理支援装置は、
各前記発電ユニットから受信した前記状態情報に基づき、各前記発電ユニットの保守の必要性を判定する処理回路と、
判定された保守の必要性を保守情報として出力する出力インタフェースと、を含む、項目1乃至4のいずれかにに記載のユニット管理システム。
【0158】
前記構成によれば、発電ユニットが異常(出力停止)となる前に交換を促すことで、電力供給を継続しやすい。
【0159】
[項目6]
前記複数の発電ユニットは、互いに同じ構造を有する、項目1乃至5のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0160】
前記構成によれば、発電ユニットの交換を容易に行える。また、保守部品を共通化しやすい。
【0161】
[項目7]
前記通信インタフェースは、前記管理支援装置に情報を無線で送信するための無線通信機を含む、項目1乃至6のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0162】
前記構成によれば、有線接続ではないので、交換や移動が容易である。
【0163】
[項目8]
前記管理支援装置は、複数の前記発電ユニットから電力が供給される電力消費源に消費される電力を示す電力消費情報を受信し、前記状態情報および前記電力消費情報に基づいて、各前記発電ユニットに動作指令を送る、項目1乃至7のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0164】
前記構成によれば、電力消費源の電力消費状況に応じて、各発電ユニットの動作をそれぞれ最適化しやすい。
【0165】
[項目9]
前記複数の発電ユニットは、移動体に搭載されており、
前記管理支援装置は、前記移動体の走行指令に応じて、各前記発電ユニットに与える前記要求発電量を決定し、
各前記発電ユニットの前記ユニットコントローラは、前記管理支援装置により決定された前記要求発電量に基づき、前記内燃機関を制御する、項目1乃至8のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0166】
前記構成によれば、複数の発電ユニットの状態を管理する管理支援装置が、複数の発電ユニットの状態情報に基づき複数の発電ユニットの制御も行うため、複数の発電ユニットの状態に応じた制御を実現できる。
【0167】
[項目10]
前記内燃機関は、水素ガスを燃料として使用可能に構成される、項目1乃至9のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0168】
前記構成によれば、排気ガスに含まれる物質の浄化装置を小さくでき、発電ユニットの複数配置した際の浄化装置に費やすコストを低減できる。また、仮に発電ユニットに浄化装置を設けたと場合でも、浄化装置の劣化による交換頻度を低減できる。
【0169】
[項目11]
前記状態情報は、経年損傷に関する情報を含む、項目1乃至10のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0170】
前記構成によれば、状態情報から、発電ユニットの構成要素の異常や寿命などを判別できる。
【0171】
[項目12]
前記管理支援装置は、前記ユニット識別情報を、前記ユニット識別情報に対応する前記発電ユニットを所有または使用するユーザを識別するユーザ識別情報に紐づけて記憶するメモリを含む、項目1乃至11のいずれかに記載のユニット管理システム。
【0172】
前記構成によれば、管理支援装置または当該管理支援装置の管理者から、ユニット交換が必要な発電ユニットを所有するユーザに、ユニット交換が必要であることを通知しやすい。
【0173】
[項目13]
内燃機関と、
前記内燃機関の回転動力により電力を発生させる発電機と、
通信インタフェースと、
前記発電ユニットの状態を示す状態情報を、前記発電ユニットを識別するユニット識別情報に紐づけて、前記通信インタフェースを介して外部装置に送信するユニットコントローラと、を含む、発電ユニット。
【0174】
[項目14]
電力を発生させる複数の発電ユニットからの情報を受信する管理支援装置であって、
各前記発電ユニットから、各前記発電ユニットを識別するユニット識別情報、および、前記ユニット識別情報に紐づけられた、各前記発電ユニットの状態を示す状態情報を受信する通信インタフェースと、
受信した前記状態情報を、前記ユニット識別情報に紐づけて記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記状態情報に基づいて、前記状態情報に紐づいた前記ユニット識別情報に対応する前記発電ユニットを管理するための管理支援情報を生成する処理回路と、を備える、管理支援装置。
【0175】
[項目15]
電力を発生させる複数の発電ユニットを管理するためのユニット管理方法であって、
各前記発電ユニットから、各前記発電ユニットの状態を示す状態情報を取得し、
取得した前記状態情報に基づいて、前記発電ユニットを管理するための管理支援情報を出力する、ユニット管理方法。
【符号の説明】
【0176】
1 :移動体
7 :車両コントローラ
11 :電気モータ
20 :燃料供給ユニット
27 :支持構造体
40 :発電ユニット
41 :内燃機関
42 :燃料配管
43 :発電機
44 :インバータ
45 :電気インタフェース
46 :通信インタフェース
47 :電力コントローラ
48 :支持構造体
49 :報知器
59 :センサ
60 :統合装置
61 :通信インタフェース
62 :統合コントローラ
63 :表示器
64 :無線通信機
70 :保守支援装置
71 :通信インタフェース
72 :保守支援コントローラ
73 :表示器
S1 :ユニット管理システム
S2 :ユニット管理システム
X :ユニット側制御対象
Y :電力消費源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11