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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036244
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】移動体搭載装置
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/44 20060101AFI20240308BHJP
   A61G 3/06 20060101ALI20240308BHJP
   B65G 67/04 20060101ALN20240308BHJP
【FI】
B60P1/44 Z
A61G3/06 711
A61G3/06 712
B65G67/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141071
(22)【出願日】2022-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】大畑 智則
(72)【発明者】
【氏名】菊地 健一
【テーマコード(参考)】
3F076
【Fターム(参考)】
3F076AA01
3F076CA03
3F076DA05
3F076DA28
(57)【要約】
【課題】シンプルかつコンパクトな構成でありつつ、車室に移動体を搭載する作業を行いやすい移動体搭載装置の実現を目的とした。
【解決手段】移動体搭載装置10は、気密状の袋体20と、袋体20に気体を導入する気体導入部30と、気体導入部30から袋体20に至る通気経路42に設けられるバルブ40と、を備えている。移動体搭載装置10は、路面に延出した袋体20を移動体1の下方に配した状態としつつ、気体を導入して袋体20を膨張させる途上において移動体1の底面に当接した当接状態になる。移動体搭載装置10は、当接状態からさらに袋体20に気体を導入することで、袋体20の一端側から他端側にかけて同等の高さとなるものとされている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体を車両に設けられた車室に搭載するための移動体搭載装置であって、
一端側を前記車室において前記移動体が搭載される搭載面に係止することにより、他端側を前記車両の外部において路面に向けて延出可能な気密状の袋体と、
前記袋体に気体を導入する気体導入部と、
前記気体導入部から前記袋体に至る通気経路に設けられるバルブと、
を備えており、
前記路面に延出した前記袋体の一部を前記路面に配置された前記移動体の下方に配した状態において、前記気体導入部を使用して前記袋体に気体を導入して前記袋体を膨張させる途上において前記移動体の底面に当接した当接状態になり、
前記当接状態からさらに前記気体導入部を使用して前記袋体に気体を導入することで、前記袋体の前記一端側から前記他端側にかけて同等の高さとなること、を特徴とする移動体搭載装置。
【請求項2】
前記袋体の内圧に基づいて前記袋体に対する気体の導入制御を行う導入制御部を有すること、を特徴とする請求項1に記載の移動体搭載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体搭載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されている車椅子搭載用スローパーのようなものが提供されている。特許文献1の車椅子搭載用スローパーは、車体受バネに代わるエアーサスペンションを取付けて、車体を上下させることにより、低くなった荷室床面と路面の段差にスロープを渡し、荷室床面前部より牽引ベルトで車いすを牽引、車内に搭載させるものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-359206号公報号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に係る車椅子搭載用スローパーのようなリフト装置は、大がかりな構成であるため、高価であるとともに、車椅子を搭載するために使用する場合以外にも車両内に大きな設置スペースが必要になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、シンプルかつコンパクトな構成でありつつ、車室に移動体を搭載する作業を行いやすい移動体搭載装置の実現を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の移動体搭載装置は、移動体を車両に設けられた車室に搭載するためのものであって、一端側を前記車室において前記移動体が搭載される搭載面に係止することにより、他端側を前記車両の外部において路面に向けて延出可能な気密状の袋体と、前記袋体に気体を導入する気体導入部と、前記気体導入部から前記袋体に至る通気経路に設けられるバルブと、を備えており、前記路面に延出した前記袋体の一部を前記路面に配置された前記移動体の下方に配した状態において、前記気体導入部を使用して前記袋体に気体を導入して前記袋体を膨張させる途上において前記移動体の底面に当接した当接状態になり、前記当接状態からさらに前記気体導入部を使用して前記袋体に気体を導入することで、前記袋体の前記一端側から前記他端側にかけて同等の高さとなること、を特徴とするものである。
【0007】
本発明の移動体搭載装置は、路面に延出した袋体の一部を路面に配置された移動体の下方に配した状態において、気体導入部を使用して袋体に気体を導入することにより、袋体が膨張する途上において、移動体の底面に袋体が当接した当接状態とすることができる。また、本発明の移動体搭載装置は、当接状態からさらに袋体に気体を導入することにより、袋体の一端側から他端側にかけて同等の高さとなる。この過程において、移動体は、袋体によって底面側から持ち上げられ、車室の搭載面と同レベルの高さまで持ち上げられた状態になる。これにより、本発明の移動体搭載装置は、移動体を人力で持ち上げる等しなくても、移動体を車室の搭載面と同等の高さまで持ち上げた状態とすることができる。また、本発明の移動体搭載装置は、このようにして移動体が持ち上げられた状態において袋体に沿って移動体を移動させることにより、移動体を路面から車室に向けてスムーズに搭載できる。
【0008】
本発明の移動体搭載装置は、気密状の袋体、袋体に気体を導入するための気体導入部、及びバルブを備えたものであり、その構成がシンプルである。また、本発明の移動体搭載装置は、移動体を車室に搭載する作業を行うとき等に袋体に気体を導入して膨張させるて使用できる一方で、袋体を必要としないときには袋体から気体を抜くことによりコンパクトな状態とすることができる。従って、本発明の移動体搭載装置は、従来技術のものに比べて構成がシンプルかつコンパクトである。
【0009】
(2)本発明の移動体搭載装置は、前記袋体の内圧に基づいて前記袋体に対する気体の導入制御を行う導入制御部を有するものであると良い。
【0010】
本発明の移動体搭載装置は、上述した構成とすることにより、袋体の内圧が適切な状態となるように気体を導入する作業を容易かつ適正に行うことが可能となる。
【0011】
(3)本発明の移動体搭載装置は、前記車両と前記移動体とを係合させる係合部を備えており、前記車両と前記移動体とを係合状態とした状態で、前記袋体に気体を導入して前記袋体を膨張可能なものであると良い。
【0012】
本発明の移動体搭載装置は、上述した構成とすることにより、袋体に気体を導入して袋体を膨張させる過程において、移動体を安定的に保持できる。
【0013】
(4)本発明の移動体搭載装置は、前記搭載面と前記袋体とを係止させる面ファスナーを備えているものであると良い。
【0014】
本発明の移動体搭載装置は、上述した構成とすることにより、搭載面と袋体とを十分な強度で係止可能としつつ、袋体を搭載面に対して容易に着脱可能とすることができる。
【0015】
(5)本発明の移動体搭載装置は、前記移動体を前記車室に搭載した状態において、前記袋体を折り曲げ、前記車室の壁面と前記移動体との間に介在させることができるものであると良い。
【0016】
本発明の移動体搭載装置は、上述した構成とすることにより、車室に搭載した移動体と車室の壁面との間に介在させた袋体により、移動体及び車室の壁面とを保護しつつ、移動体を車室内に安定的に配置できる。
【0017】
(6)本発明の移動体搭載装置は、前記移動体は、使用者が着座する着座部と、前記着座部の側方に設けられた車輪部とを有し、前記袋体が、少なくとも前記移動体を搭載する過程において前記移動体が位置する部分において、前記着座部の下方に配されることにより前記着座部を支持する第一支持部と、前記車輪部の下方に配されることにより前記車輪部を支持する第二支持部と、を有するものであると良い。
【0018】
本発明の移動体搭載装置は、上述した構成とすることにより、移動体の着座部を第一支持部によって下方側から支持しつつ、車輪部を第二支持部によって下方側から支持することができる。これにより、本発明の移動体搭載装置は、車室内に搭載するために移動体を袋体に沿って移動させるときに、移動体を安定的に支持することができる。
【0019】
(7)本発明の移動体搭載装置は、前記移動体が車椅子である場合に好適に利用できる。
【0020】
本発明の移動体搭載装置は、シンプルな構成であるため、車椅子を移動体として車室に搭載するための装置として、車両の大幅な改造を行うことなく設置して、容易に使用できる。また、本発明の移動体搭載装置は、車椅子を移動体とした場合においても、多人数の介助者を必要とすることなく使用できる。従って、移動体搭載装置は、移動体が車椅子である場合に好適に利用できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、上記課題を解決した移動体搭載装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置を示す斜視図である。
図2図1の移動体搭載装置が備えたバルブユニット及び気体導入部の構成を示したブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載する作業の第一工程を示す説明図であり、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載する作業の第二工程を示す説明図であり、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載する作業の第三工程を示す説明図であり、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載する作業の第四工程を示す説明図であり、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載する作業の第五工程を示す説明図であり、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。
図8】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載する作業の流れを示すフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両に搭載(リフトアップ)する作業の流れを示すタイミングチャートである。
図10】本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置により移動体を車両から降ろす(リフトダウン)作業の流れを示すタイミングチャートである。
図11】(a)は図1に示した移動体搭載装置の袋体を移動体の下方において膨張させた状態を示す説明図、(b)は変形例に係る移動体搭載装置の袋体を移動体の下方において膨張させた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態に係る移動体搭載装置10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、上下左右等の位置関係については、特に断りのない限り通常の使用状態を基準として説明する。
【0024】
移動体搭載装置10は、移動体1を車両2に設けられた車室3に搭載するための装置である。本実施形態の移動体搭載装置10は、車両2の後方側に設けられたドア(図示せず)を開き、移動体1を車室3に搭載するものである(図7等参照)。また、移動体搭載装置10は、車椅子を移動体1として車室3に搭載するために使用されるものである。移動体1をなす車椅子は、使用者が着座する着座部1aと、着座部1aの側方に設けられた一対の車輪部(後輪1b,1b、及び前輪1c,1c)を備えている。図1に示すように、移動体搭載装置10は、袋体20、気体導入部30、バルブ40、導入制御部50、第一係合部60(図4図7参照)、及び第二係合部70(図7参照)を備えている。
【0025】
図1に示すように、袋体20は、通気性を有さないシート体を用いて形成された気密状の袋によって構成されている。袋体20は、直線的に伸びる経路構成部22と、経路構成部22の一端側に設けられた係止部24とを有する。本実施形態では、経路構成部22に対して、係止部24が交差(図示例では直交)する方向に延びるように形成されている。また、本実施形態では、袋体20は、係止部24の長手方向中間部において、経路構成部22が接続された形状とされている。そのため、袋体20は、平面視において略「T」字状の形状を有するものとされている。
【0026】
経路構成部22は、移動体1の移動経路を構成する部分である。経路構成部22は、車室3の内側に一端側を配した状態において、他端側が車室3から路面に向けて延出可能な長さ(長手方向の大きさ)を有するものとされている。経路構成部22の幅(長手方向に対して交差する方向の長さ)は、移動体1をなす一対の後輪1b,1bの間隔以下とされている。また、経路構成部22は、移動体1を構成する着座部1aの下方において膨張させた状態において、その厚み(上下方向への長さ)が、着座部1aの底面と路面との間隔よりも大きく膨張するものとされている。
【0027】
係止部24は、袋体20を車室3において移動体1が搭載される搭載面3aを構成する床面3b(搭載面)に係止される部分である。係止部24は、経路構成部22の一端側において、経路構成部22に連通するように設けられている。そのため、袋体20に気体を導入すると、経路構成部22とともに係止部24も膨張する。係止部24において、床面3bに係止される側の面(底面)には、面ファスナ26が設けられている。これにより、車室3の床面3bに設けられた床材(カーペット)に対して面状に係止可能とされている。
【0028】
気体導入部30は、袋体20に気体(本実施形態では空気)を導入するためのものである。気体導入部30は、コンプレッサ等によって構成することができる。気体導入部30は、車両2とは別に移動体搭載装置10の専用品として設けられたものであっても、車両2にパンク修理等のための備品として搭載されるものと共用されるあっても良い。気体導入部30は、例えば車両2とは独立して使用可能なバッテリー駆動式のもの等とすることができるが、本実施形態では車両2が備えるシガーソケット4等の電源への接続部に対してスイッチソケット32を介して接続可能なものとされている。これにより、気体導入部30は、車両2から電力供給を受けて作動可能なものとされている。気体導入部30は、後述するバルブ40を介して袋体20に対して気体を導入可能なように接続される。
【0029】
気体導入部30は、別途設けられたコントローラ34により動作指示を行えるものとされている。コントローラ34は、有線により気体導入部30と通信可能なものとすることができるが、本実施形態では無線により気体導入部30と通信可能なものとされている。これにより、例えば車室3の内部や、車両2の近辺等に気体導入部30を配置しつつ、車両2や車室3から離れた位置から気体導入部30の動作指示を行えるものとされている。
【0030】
また、気体導入部30は、袋体20に向かう方向に気体を圧送する運転(正方向運転)を行えるものであれば良いが、正方向運転に加えて、袋体20から外部に向かう方向に気体を圧送する運転(逆方向運転)を行えるものとすることも可能である。本実施形態では、気体導入部30は、正方向運転及び逆方向運転の双方を行えるものとされている。これに対応して、コントローラ34についても、気体導入部30に正方向運転を行わせるための第一スイッチ34a、及び逆方向運転を行わせるための第二スイッチ34bを備えたものとされている。
【0031】
バルブ40は、気体導入部30から袋体20とを配管接続して構成される通気経路42に設けられている。バルブ40は、後述する導入制御部50による制御のもと、開閉可能とされている。バルブ40は、気体導入部30から袋体20への通気が可能な状態(導入可能状態)、通気経路42に接続された排気経路44を介して袋体20から外部に気体を排気可能な状態(排気状態)、袋体20に対して気体の流出入できない状態(閉状態)に切り替え可能なものとされている。バルブ40は、例えば三方弁などによって単一の部材によって構成されたものであっても、複数の二方弁等を組み合わせて構成されるものであっても良い。本実施形態では、バルブ40は、排気経路44をなす部材や、サイレンサー等を組み合わせて構成されたバルブユニットVの形態とされ、通気経路42の中途に設けられている。
【0032】
導入制御部50は、袋体20の内圧に基づいて袋体20に対する気体の導入制御を行うことができるものである。導入制御部50は、気体導入部30やバルブユニットVの内部に組み込むことが可能である。本実施形態では、導入制御部50は、バルブユニットVに組み込まれている。図2に示すように、導入制御部50は、内圧検知部52、バルブ制御部54、及び気体導入制御部56を備えている。
【0033】
内圧検知部52は、例えば袋体20と気体導入部30とを繋ぐ通気経路42を介して、袋体20の内圧を検知可能な圧力検知センサによって構成することができる。また、バルブ制御部54は、上述したバルブ40の動作制御を行うものである。バルブ制御部54は、バルブ40を導入可能状態、排気状態、及び閉状態に切り替えるための動作制御を行うことができる。気体導入制御部56は、気体導入部30の動作制御を行うものである。本実施形態では、気体導入制御部56は、気体導入部30のオンオフ制御を行うことにより、気体導入部30の動作制御を行うものとされている。さらに具体的には、気体導入制御部56は、スイッチソケット32に対して制御信号を出力することにより、気体導入部30に対する電力供給状態を切り替えることにより、気体導入部30のオンオフ制御を行うものとされている。
【0034】
導入制御部50は、内圧検知部52によって検知される袋体20の内圧に応じて、バルブ制御部54、及び気体導入制御部56により、バルブ40や気体導入部30の動作制御を行う。具体的には、袋体20に対して気体を導入する際には、導入制御部50は、バルブ制御部54によってバルブ40を導入可能状態とするとともに、気体導入制御部56によって気体導入部30をオン状態とする。袋体20への気体の導入開始後、内圧検知部52により袋体20の内圧が所定値に達したことが確認されると、導入制御部50は、気体導入制御部56によって気体導入部30をオフ状態とするとともに、バルブ制御部54によってバルブ40を閉状態とする。これにより、袋体20の内圧が所定値に達するまで気体を導入し、袋体20を膨張させることができる。また、袋体20から気体を排出する際には、導入制御部50は、バルブ制御部54によってバルブ40を排気状態とする。これにより、袋体20から気体を排出させ、袋体20を収縮させることができる。
【0035】
図4(a)や図7(a)に示すように、第一係合部60は、車両2と移動体1とを係合させるためのものである。第一係合部60は、車両2の車室3に固定された一対の第一フック62,62と、第一フック62,62に亘って掛けられる第一ワイヤ64とを備えている。第一フック62,62は、車室3に移動体1を搭載する際に移動体1が進行する領域に対して側方に外れた位置に設けられている。本実施形態では、車両2の後方から車両2の前後方向に向けて移動体1が進行する。そのため、第一フック62,62は、それぞれ移動体1が進行する領域に対して車室3の幅方向一方側、及び他方側に外れた位置に設けられている。第一ワイヤ64は、例えばゴムワイヤ等によって構成された伸縮性を有するものとされている。第一ワイヤ64は、移動体1である車椅子の進行方向前端側に設けられた被係合部1dに対して係脱可能なものとされている。
【0036】
図7(a)に示すように、第二係合部70は、車両2の車室3に固定された一対の第二フック72,72と、第二フック72,72に亘って掛けられる第二ワイヤ74とを備えている。第二フック72,72は、車両2に移動体1を搭載した状態において、移動体1よりも前方側となる位置に設けられている。本実施形態では、第二フック72,72は、袋体20の係止部24を搭載面3aに係止させた状態において、係止部24よりも前方側となる位置に設けられている。第二係合部70は、車両2に移動体1を搭載した状態において、移動体1の後方側において膨張させた状態の袋体20を折り曲げることにより、移動体1と車室3の壁面(後部ドア)との間に配される袋体20の折り曲げ部分を保持することができる。具体的には、第二フック72,72のうち一方側に第二ワイヤ74の一端を係合させた状態において、第二ワイヤ74を前述した袋体20の折り曲げ部分の後方を通過する経路で掛け回し、第二ワイヤ74の他端を第二フック72,72のうち他方側に係合させる。これにより、第二係合部70は、移動体1と車室3の壁面(後部ドア)との間に配される袋体20の折り曲げ部分を立設させた状態で保持することができる。
【0037】
移動体1は、汎用品である車椅子と同様に、使用者が着座する着座部1aと、着座部1aの側方に設けられた一対の後輪1b,1b、及び前輪1c,1cとを備えている。移動体1は、これらに加えて、上述した被係合部1dを進行方向前端側に備えている。また、移動体1は、着座部1aの底面にローラや車輪等からなる回動部材1eを備えたものとされている。回動部材1eは、支軸が移動体1の幅方向に延びるように設けられており、支軸を中心として自由に回動可能とされている。
【0038】
続いて、移動体搭載装置10を用いて移動体1を路面から車室3に搭載するまでの流れ、及び車室3から路面に移動体1を降ろすまでの手順について、図3図7に順を追って示した説明図、図8に示したフローチャート、及び図9図10に示したタイミングチャートを参照しつつ詳細に説明する。
【0039】
≪移動体1を車室3に搭載するまでの流れ≫
(ステップ1)
図3に示すように、移動体搭載装置10を用いて路面に配置された移動体1を車両2の車室3に搭載する際には、先ず袋体20の一端側に設けられた係止部24を面ファスナ26によって車室3の搭載面3a(床面3b)に係止させる。また、袋体20の他端側は、車両2の後方ドアを開いて車室3から路面に向けて延出させた状態とされ、路面に配置された移動体1の下方に配した状態とされる。袋体20には、中途にバルブ40(バルブユニットV)を設けた通気経路42を介して気体導入部30が接続される。気体導入部30は、車両2が備えるシガーソケット4に対して接続されたスイッチソケット32を介して、車両2が備える電源に接続される。
【0040】
(ステップ2)
ステップ2においては、図4(a)に示すように、第一係合部60を用いて車両2と移動体1とを係合させる。具体的には、車両2に設けられた第一フック62,62に亘って第一ワイヤ64を取り付けるとともに、第一ワイヤ64を移動体1の被係合部1dに係合させる。このとき、必要に応じて移動体1の前輪を持ち上げた姿勢としたり、後輪(後輪1b,1b)に設けられたブレーキを掛けた状態としたりすると良い。なお、第一係合部60を用いた車両2に対する移動体1の係合は、以後のフローにおいても解除せず維持されるが、図4(b)や図5図6においては図示せず省略する。
【0041】
(ステップ3)
ステップ3においては、気体導入部30を使用して袋体20に気体を導入し、袋体20を膨張させる。具体的には、コントローラ34の第一スイッチ34aを操作して気体導入部30を作動させることにより、袋体20に気体が導入される。このとき、バルブ40は、導入可能状態とされる。このようにして袋体20に対して気体を導入すると、袋体20が徐々に膨張していく。袋体20への気体の導入を開始してから袋体20が膨張する途上において、袋体20は、移動体1(着座部1a)の底面に当接した当接状態になる。
【0042】
上述したようにして袋体20が移動体1の底面に当接した状態になってから、さらに気体導入部30を使用して袋体20に気体を導入すると、図5に示すように、袋体20の他端側が上方に持ち上がり、袋体20の一端側(係止部24側)から他端側にかけてフラットな状態になる。これにより、移動体1が車室3の搭載面3aと同等の高さまで持ち上げられた状態になるとともに、袋体20の一端側(係止部24側)から他端側にかけてフラットな移動経路28が袋体20によって形成された状態になる。袋体20の内圧が所定圧に到達するまで気体の導入が進んだことが導入制御部50の内圧検知部52によって検知されると、バルブ制御部54によってバルブ40が閉状態とされるとともに、気体導入制御部56によって気体導入部30がオフ状態とされる。
【0043】
(ステップ4)
上述したようにしてフラットな移動経路28が形成されると、ステップ4において第一ワイヤ64を移動体1の被係合部1dから取り外す。その後、図6に示すように、移動経路28に沿って移動体1を移動させる。これにより、移動体1を路面から車室3に移動させ、搭載面3a(床面3b)の上に移動体1を搭載できる。ここで、上述したように移動体1に回動部材1eを設けておくことにより、移動経路28に沿って移動体1を移動させる作業をより一層軽快かつスムーズに行うことができる。ここで、上述した係止部24は、経路構成部22に対して交差する方向に延びている。そのため、係止部24は、車室3に向けて移動してくる移動体1の車止めとしての機能を発揮できる。移動体1の前輪が係止部24に当接した状態になるまで、移動体1を車室3の内側に進行させると、移動体1が車室3の内部において所定位置に搭載された状態になる。
【0044】
(ステップ5)
上述したようにして、車室3に移動体1が搭載された状態になると、移動体1を車両2に固定する。具体的には、図7に示すように、移動体1の後方側において袋体20を折り曲げ、車室3の壁面と移動体1との間に袋体20を介在させることができる。ここで、袋体20が折り曲げにくい場合には、コントローラ34に設けられた第二スイッチ34bを操作することにより、袋体20から気体を少し排出させて袋体20を折り曲げやすい状態にしてから袋体20を折り曲げても良い。また、袋体20を折り曲げた後、この折り曲げ部分に第二係合部70をなす第二ワイヤ74を掛け回すとともに、第二ワイヤ74の一端及び他端をそれぞれ第二フック72,72に係合させる。これにより、袋体20の折り曲げ部分が、移動体1の後方において移動体1と車室3の後部ドアとの間に介在した状態で立設された状態になる。また、図7(a)に示すように、第一係合部60を用いることにより、移動体1を車両2に対して固定する。これにより、移動体1を車室3に搭載するまでの手順が完了する。
【0045】
≪移動体1を車室3から降ろすときの流れ≫
車室3に搭載した移動体1を路面に降ろす作業は、上述したステップ1~ステップ5に示した手順とは逆の手順により行うことができる。具体的には、移動体1を路面に降ろす際には、先ず車室3の後部ドアを開いた後、第二ワイヤ74と第二フック72,72との係合を解除し、袋体20の折り曲げ部分を路面に向けて伸展させる。この際、上述したステップ5において袋体20の折り曲げのために袋体20から排気している場合には、気体導入部30を作動させ、袋体20の内圧(膨張具合)を所定圧まで高める。その後、第一ワイヤ64を移動体1の被係合部1dに係合させた状態とし、移動体1を支えつつ、後輪1b,1bが路面に接地するまで移動体1を袋体20に沿って路面に向けて移動させる。
【0046】
上述したようにして後輪1b,1bが路面に接地するまで移動体1を降ろした状態になると、袋体20から気体を排気させる。これにより、前方が上向きとなる姿勢で袋体20によって下方から支持されている、移動体1の傾斜が徐々に低下していく。前輪が路面に着くまで移動体1が降ろされた状態になると、移動体1の下方から袋体20を取り除く。これにより、車両2の車室3から路面に移動体1を降ろす作業が終了する。
【0047】
≪変形例≫
上述した移動体搭載装置10は、本発明の一実施形態を示したものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜構成の追加や変更が可能である。例えば、袋体20の形状は、上述したもの(図11(a)参照)に限らず、図11(b)に示した袋体120のように、移動体1を着座部1aの下方だけでなく、後輪1b,1bや前輪1c,1cの下方も支持可能なものとすることができる。
【0048】
具体的には、図11(b)に示す袋体120のように、移動体搭載装置10は、少なくとも移動体1を搭載する過程において移動体1が位置する部分において、着座部1aの下方に配されることにより着座部1aを支持する第一支持部28aと、後輪1b,1bや前輪1c,1cの下方に配されることにより後輪1b,1bや前輪1c,1cを支持する第二支持部28bとを有する。袋体120は、上述した袋体20と同様に、気体を導入することにより膨張するものである。袋体120は、第一支持部28a及び第二支持部28bの双方に空気を導入可能なものとされている。袋体120は、第一支持部28a及び第二支持部28bをそれぞれ独立した袋状のものとして個別に気体を導入可能な構成とすることも可能であるが、第一支持部28a及び第二支持部28bをいずれかの箇所において連通した構成とすることと良い。第一支持部28a及び第二支持部28bが連通した構成とすることにより、気体を導入するための導入部を、第一支持部28a及び第二支持部28bへの気体導入用として共用し、構成の簡素化を図ることができる。
【0049】
≪移動体搭載装置10による効果について≫
上記実施形態、及び変形例に係る移動体搭載装置10は、以下の(a)~(g)のような特徴的構成を備えている。そのため、移動体搭載装置10は、以下のような従来技術では達し得ない特有の効果を奏することができる。
【0050】
(a)上述した移動体搭載装置10は、移動体1を車両2に設けられた車室3に搭載するためのものであって、一端側を車室3において移動体1が搭載される搭載面3aに係止することにより、他端側を車両2の外部において路面に向けて延出可能な気密状の袋体20と、袋体20に気体を導入する気体導入部30と、気体導入部30から袋体20に至る通気経路42に設けられるバルブ40と、を備えている。また、移動体搭載装置10は、路面に延出した袋体20の一部を路面に配置された移動体1の下方に配した状態において、気体導入部30を使用して袋体20に気体を導入して袋体20を膨張させる途上において移動体1の底面に当接した当接状態になる。移動体搭載装置10は、当接状態からさらに気体導入部30を使用して袋体20に気体を導入することで、袋体20の一端側から他端側にかけて同等の高さとなるものとされている。
【0051】
移動体搭載装置10は、路面に延出した袋体20の一部を路面に配置された移動体1の下方に配し、気体導入部30によって袋体20が膨張させる途上において、移動体1の底面に袋体20が当接した当接状態となる。また、移動体搭載装置10は、当接状態からさらに袋体20に気体を導入することにより、袋体20の一端側から他端側にかけて同等の高さとなる。移動体搭載装置10は、袋体20の一端側から他端側にかけて同等の高さとなるまでの過程において、移動体1を底面側から持ち上げ、移動体1を車室3の搭載面3aと同等の高さまで持ち上げることができる。そのため、移動体搭載装置10は、移動体1を人力で持ち上げる等しなくても、移動体1を車室3の搭載面3aと同等の高さまで持ち上げた状態とすることができる。また、移動体搭載装置10は、このような状態において袋体20に沿って移動体1を移動させることにより、移動体1を路面から車室3にスムーズかつ容易に搭載できる。
【0052】
移動体搭載装置10は、袋体20、気体導入部30、及びバルブ40を備えたシンプルな構成とされている。また、移動体搭載装置10は、袋体20を必要とするとき等において袋体20に気体を導入して膨張させるて使用できる一方で、袋体20を必要としないときには袋体20から気体を抜いてコンパクトな状態とすることができる。従って、移動体搭載装置10は、従来技術のものに比べて構成がシンプルかつコンパクトである。
【0053】
(b)上述した移動体搭載装置10は、袋体20の内圧に基づいて袋体20に対する気体の導入制御を行う導入制御部50を有するものである。
【0054】
移動体搭載装置10は、上記(b)のような構成とすることにより、袋体20の内圧が適切な状態となるように気体を導入する作業を容易かつ適正に行うことが可能となる。
【0055】
(c)上述した移動体搭載装置10は、車両2と移動体1とを係合させる第一係合部60(係合部)を備えており、車両2と移動体1とを係合状態とした状態で、袋体20に気体を導入して袋体20を膨張可能なものである。
【0056】
移動体搭載装置10は、上記(c)のような構成とすることにより、袋体20に気体を導入して袋体20を膨張させる過程において、移動体1を安定的に保持できる。
【0057】
(d)上述した移動体搭載装置10は、搭載面3aと袋体20とを係止させる面ファスナ26を備えているものである。
【0058】
移動体搭載装置10は、上記(d)のような構成とすることにより、搭載面3aと袋体20とを十分な強度で係止可能としつつ、袋体20を搭載面3aに対して容易に着脱可能とすることができる。
【0059】
(e)上述した移動体搭載装置10は、移動体1を車室3に搭載した状態において、袋体20を折り曲げ、車室3の壁面(後部ドア)と移動体1との間に介在させることができる。
【0060】
移動体搭載装置10は、上記(e)のような構成とすることにより、車室3に搭載した移動体1と車室3の壁面との間に介在させた袋体20により、移動体1及び車室3の壁面とを保護しつつ、移動体1を車室3内に安定的に配置できる。
【0061】
(f)上述した移動体搭載装置10は、上述したように、移動体1が車椅子である場合に好適に利用できる。
【0062】
移動体搭載装置10は、シンプルな構成であるため、車椅子を移動体1として車室3に搭載するために車両2の大幅な改造を行うことなく設置して、容易に使用できる。また、移動体搭載装置10は、車椅子を移動体1とした場合においても、多人数の介助者を必要としない。従って、移動体搭載装置10は、移動体1が車椅子である場合に好適に利用できる。
【0063】
(g)図11(b)に示した変形例に係る移動体搭載装置10は、移動体1は、使用者が着座する着座部1aと、着座部1aの側方に設けられた後輪1b,1bや前輪1c,1cとを有し、袋体20が、少なくとも移動体1を搭載する過程において移動体1が位置する部分において、着座部1aの下方に配されることにより着座部1aを支持する第一支持部28aと、後輪1b,1bや前輪1c,1cの下方に配されることにより後輪1b,1bや前輪1c,1cを支持する第二支持部28bと、を有するものである。
【0064】
移動体搭載装置10は、上記(g)のような構成とすることにより、移動体1の着座部1aを第一支持部28aによって下方側から支持しつつ、後輪1b,1bや前輪1c,1cを第二支持部28bによって下方側から支持することができる。これにより、移動体搭載装置10は、車室3内に搭載するために移動体1を袋体20に沿って移動させるときに、移動体1を安定的に支持することができる。
【0065】
なお、上述した移動体搭載装置10は、本発明の一実施形態を示したものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜構成を変更することが可能である。例えば、移動体搭載装置10は、上述した(a)~(g)に係る全ての構成を備えたものに限らず、これらの構成のいずれかを省略したり、他の構成に置換したりしたものとすることも可能である。
【0066】
具体的には、移動体搭載装置10は、上述した構成に限定されず、上記(b)の構成を備えていないものや、(b)に代えて他の構成を備えたものであっても良い。具体的には、移動体搭載装置10は、導入制御部50を備えず、袋体20の内圧(袋体20の膨張具合)をユーザ自身で確認して気体導入部30をオンオフ操作するもの等とすることができる。
【0067】
移動体搭載装置10は、上述した構成に限定されず、上記(c)の構成を備えていないものや、(c)に代えて他の構成を備えたものであっても良い。具体的には、移動体搭載装置10は、第一係合部60を備えていないものとしたり、第一係合部60に加えて、あるいは第一係合部60に代えて移動体1を安定させるための構成を袋体20あるいは移動体1のいずれか一方又は双方に設けた構成としたりすると良い。
【0068】
移動体搭載装置10は、上述した構成に限定されず、上記(d)の構成を備えていないものや、(d)に代えて他の構成を備えたものであっても良い。具体的には、移動体搭載装置10は、面ファスナ26に代えて、あるいは面ファスナ26に加えて、例えばフック等の他の係止構造によって搭載面3aに袋体20を係止可能な構成とすることが可能である。また、移動体搭載装置10は、係止部24によって車室3に対して着脱可能とするのに代えて、車室3の搭載面3a等に対して袋体20を一体的に取り付けたものとすることも可能である。
【0069】
移動体搭載装置10は、上述した構成に限定されず、上記(e)の構成を備えていないものや、(e)に代えて他の構成を備えたものであっても良い。具体的には、移動体1の後方において折り曲げられる部分とは異なる部分を別途設け、当該部分を後部ドアや車室3の側壁等の車室3の壁面と移動体1との間に配置可能なものとすることが可能である。例えば、上記実施形態と同様に、袋体20のうち移動体1の後方側となる部分を折り曲げて移動体1と車室3の壁面をなす後部ドアとの間に介在可能としつつ、移動体1の後方側となる部分とは別に設けられた部分を移動体1の側方において移動体1と車室3の側壁との間に介在可能な構成等としても良い。
【0070】
移動体搭載装置10は、上記(f)のように移動体1として車椅子を搭載するためのものに限定されず、車椅子に代えてあるいは車椅子に加えて、他のものを移動体1として車室3に対して搭載可能なものとすることができる。移動体搭載装置10は、例えば、車椅子に代えて、あるいは車椅子に加えて、シニアカーやシルバーカー等と称される電動式のカートや、水上オートバイ等を移動体1として車室3に対して搭載可能なものとすることができる。
【0071】
本発明は、上述した実施形態や変形例等として示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得る。上述した実施形態の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また実施形態の任意の構成要素と、課題を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は課題を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成してもよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、車椅子等の移動体を車室に搭載するための移動体搭載装置全般において好適に利用できる。
【符号の説明】
【0073】
1 :移動体
1a :着座部
1b :後輪(車輪部)
1c :前輪(車輪部)
2 :車両
3 :車室
3a :搭載面
10 :移動体搭載装置
20 :袋体
26 :面ファスナ
28a :第一支持部
28b :第二支持部
30 :気体導入部
40 :バルブ
42 :通気経路
50 :導入制御部
60 :第一係合部(係合部)
120 :袋体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11