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特開2024-3625機能制限プログラム、機能制限方法、及び機能制限装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003625
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】機能制限プログラム、機能制限方法、及び機能制限装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20240105BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102893
(22)【出願日】2022-06-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和 4年 6月 1日に、Social Good Foundation株式会社のウェブサイトにて公開 https://socialgood.inc/socialgood-ecosystem-updates/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和 4年 6月 1日に、Social Good Foundation株式会社のウェブサイトにて公開 https://socialgood-whitepaper.com/chapter2/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和 4年 6月 1日に、Social Good Foundation株式会社のウェブサイトにて公開 https://socialgood-whitepaper.com/
(71)【出願人】
【識別番号】518018920
【氏名又は名称】SocialGood株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 壮一郎
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】暗号資産を運用するユーザが利用する端末にインストールされたソフトウェアの機能制限を行なう機能制限プログラム、機能制限方法及び機能制限装置を提供する。
【解決手段】ホーム画面表示処理の手順において、機能制限プログラムを実行するサーバは、端末からの接続要求を受信すると、受信した要求に含まれているユーザIDをキーに制限状況DBを検索する制限状況検索を実行する。そして、検索がヒットしたと判定した場合、制限状況DBから制限を取得する制限取得を実行し、取得した制限から機能制限情報生成を行い、端末へ機能制限情報を送信する。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、
取得した前記保有量に基づいて、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアの機能制限情報を生成し、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理をコンピュータに実行させる機能制限プログラム。
【請求項2】
前記保有量が閾値以上である場合、前記機能制限情報は、制限を行わない旨の情報とする
請求項1に記載の機能制限プログラム。
【請求項3】
前記保有量が閾値未満である場合、前記機能制限情報は、前記ソフトウェアが有する一部の機能を無効とする旨の情報とする
請求項1に記載の機能制限プログラム。
【請求項4】
前記保有量が閾値未満である場合、前記機能制限情報は、前記ソフトウェアが有する機能の中で、前記ユーザが保有するオフチェーンの前記暗号資産、又は、ポイントを、オンチェーンの前記暗号資産へ変換する移動機能を制限する旨の情報とする
請求項1に記載の機能制限プログラム。
【請求項5】
前記閾値は、前記暗号資産の市場価格又は市場流通量により定める
請求項2から請求項4の何れか一項に記載の機能制限プログラム。
【請求項6】
前記保有量と前記閾値との差分を前記ユーザ端末へ送信する
請求項2から請求項4の何れか一項に記載の機能制限プログラム。
【請求項7】
コンピュータが、
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、
取得した前記保有量に基づいて、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアの機能制限情報を生成し、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理を実行する機能制限方法。
【請求項8】
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信する受信部と、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得する取得部と、
取得した前記保有量に基づいて、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアの機能制限情報を生成する生成部と、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する送信部と
を備える機能制限装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェアの機能制限を行なう機能制限プログラム、機能制限方法、及び機能制限装置に関する。
【背景技術】
【0002】
暗号資産の利用が進んでいる。暗号資産は希少性を担保して価値の下落を防ぐため、通常、発行上限が定められている。しかし、価値を安定させるためには、発行上限の設定だけでは不十分であり、市場流通量についての制御も必要である。
【0003】
暗号資産の市場流通量を直接、制御することは困難であるため、間接的に制御することになる。例えば、暗号資産を保有するユーザが利用する端末を制御し、暗号資産の売却を抑止し、暗号資産の購入を促すことが考えられる。特許文献1には、端末の機能の起動について制御を行なう起動条件制御システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-115722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に提案されている従来のシステムは、単に端末の機能について制御を掛けるだけであり、暗号資産を保有するユーザの端末を対象とはしていない。本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。その目的は、暗号資産を運用するユーザが利用する端末にインストールされたソフトウェアの機能制限を行なう機能制限プログラム、機能制限方法、及び機能制限装置の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の一態様に係る機能制限プログラムは、ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、取得した前記保有量に基づいて、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアの機能制限情報を生成し、作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本願の一態様にあっては、暗号資産を運用するユーザが利用する端末にインストールされたソフトウェアの機能制限を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】トークンバックシステムの構成例を示す説明図である。
図2】サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4】ユーザDBの例を示す説明図である。
図5】加盟店DBの例を示す説明図である。
図6】購入履歴DBの例を示す説明図である。
図7】付与履歴DBの例を示す説明図である。
図8】引出履歴DBの例を示す説明図である。
図9】機能DBの例を示す説明図である。
図10】閾値DBの例を示す説明図である。
図11】制限規則DBの例を示す説明図である。
図12】制限状況DBの例を示す説明図である。
図13】制限処理の手順例を示すフローチャートである。
図14】閾値決定処理の手順例を示すフローチャートである。
図15】制限実施処理の手順例を示すフローチャートである。
図16】ホーム画面表示処理の手順例を示すフローチャートである。
図17】ホーム画面の例を示す説明図である。
図18】不足画面の例を示す説明図である。
図19】制限実施処理の他の手順例を示すフローチャートである。
図20】制限状況DBの他の例を示す説明図である。
図21】トークンバック処理の手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、トークンバックシステムの構成例を示す説明図である。本実施の形態におけるトークンバックシステム100は、所定の加盟店において商品又はサービス(以下、「商品等」と記す)を法定通貨で購入したユーザに対し、トークンを付与する。トークンバックシステム100は、機能制限装置1、端末2、2、2…、取引所サーバ3、EC(Electronic Commerce)サーバ4、及び発行サーバ5を含む。各装置は、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0010】
機能制限装置1は、種々の情報処理、情報の送受信が可能であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等で構成する。本実施の形態において機能制限装置1はサーバコンピュータで構成するものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。サーバ1は、トークンバックシステム100を管理する管理者のサーバコンピュータであり、トークンバックシステム100に加盟する加盟店で商品等を購入したユーザに対し、トークン建てでキャッシュバック(トークンバック)を行う。ここでのトークンは本システム独自のトークンである。
【0011】
トークンバックシステム100では、トークンは2種類のトークンが存在する。2種類のトークンはオフチェーントークン、オンチェーントークンである。オフチェーントークンは、トークンバックシステム100内のみで有効である。ユーザが保有するオフチェーントークンの数量は、本システムが管理するデータベースに記憶されている。オフチェーントークンは、ブロックチェーンシステム(以下、「ブロックチェーン」という。)に取引履歴が記録される状態ではない。ユーザがオフチェーントークンを他者に売り渡す場合などには、トークンを一旦、ウォレットに移動する必要がある。この際、サーバ1は取引所からトークンの発行を受け、ユーザのウォレットに送付する。当該トークンはブロックチェーンに取引履歴が記録されるオンチェーントークンである。オンチェーントークンは、ブロックチェーンに取引履歴が記録される暗号資産(暗号通貨又は仮想通貨)である。暗号資産は、「交換所」や「取引所」と呼ばれる事業者(暗号資産交換業者)から入手・換金することが可能である。また、暗号資産は、インターネット上でやりとりできる財産的価値である。
【0012】
ユーザがオフチェーントークンをオンチェーントークンとしてウォレットに格納することを引き出し(withdrawn)という。オフチェーントークンは、トークンバックシステム100の運営者とユーザとの合意に基づき存在するものであり、ユーザがウォレットに引き出すことにより、オンチェーントークン、すなわち通常の暗号資産となる。サーバ1が付与するオンチェーントークンは独自のトークンでなくともよい。例えば、オンチェーントークンはビットコイン(登録商標)、イーサリアム(登録商標)、リップル、ネム等の既存の暗号資産であってもよい。なお、本明細書において引き出しや交換を、まとめて移動という。
【0013】
オフチェーントークンはオンチェーントークンと等価交換できることが約束されたトークンである。すなわち、オンチェーントークンの1単位量は、オンチェーントークンの1単位量と交換可能である。しかし、それに限らず、オフチェーントークンに代えて、ポイントサービスのポイントとしてもよい。ポイントとオンチェーントークンとの交換は必ずしも1対1とする必要はなく、交換比率を定めて、当該交換比率でポイントをオンチェーントークン交換してもよい。例えば交換比率が10対1であれば、10ポイントはオンチェーントークン1単位数量と交換できる。オフチェーントークン又はポイントをオンチェーントークンと交換することを、オフチェーントークン又はポイントをオンチェーントークンに変換するともいう。
【0014】
本明細書において、需給情報とは、暗号資産の供給に関する情報、及び、暗号資産の需要に関する情報に限らず、広く解釈する。暗号資産の需給バランスにより変動する市場価格や、市場流通量と関係する暗号資産の発行量、ユーザや運営者の保有量なども、需給情報に含むものとする。暗号資産の資産価値に影響を与える情報を、ここでは需給情報と呼ぶものとする。
【0015】
端末2は、トークンバックシステム100を利用する各ユーザが利用する端末装置(ユーザ端末)である。端末2は、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等で構成する。本実施の形態では端末2が、タッチパネルを備えたスマートフォンで構成されているとして説明を行う。端末2には、トークンバックシステム100に係る機能を実現するためのアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」という。)が予めインストールされている。
【0016】
取引所サーバ3は、仮想通貨の取引所を提供する暗号資産交換業者のサーバコンピュータである。本実施の形態に係るオンチェーントークンは、一又は複数の取引所に上場されており、ユーザは取引所においてオンチェーントークンを売買可能となっている。
【0017】
ECサーバ4は、電子商取引サービスを提供するECサイト(仮想店舗)事業者のサーバコンピュータである。トークンバックシステム100には、実店舗で商品等の販売を行う事業者のほかに、ECサイト事業者が加盟している。各ユーザは、加盟店である実店舗又はECサイトで商品等を購入した場合に、オフチェーントークンの付与を受けることができる。
【0018】
発行サーバ5は、トークンバックシステム100に係るオンチェーントークンの発行を行うサーバコンピュータであり、オンチェーントークンの発行上限を制御するサーバコンピュータである。本システムでは、発行サーバ5がオンチェーントークンの発行を行って取引市場(取引所等)に供給する。オンチェーントークンの発行上限は発行サーバ5において規定され、発行サーバ5は、市場におけるオンチェーントークンの需給状況を参照しながら発行量を調整する。
【0019】
図2は、サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、主記憶部12、通信部13、及び補助記憶部14を含む。制御部11、主記憶部12、通信部13、及び補助記憶部14は、バスBにより接続されている。
【0020】
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を含む。制御部11は補助記憶部14に記憶されたプログラムP1(プログラム製品)を読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また、制御部11がプログラムP1を実行することにより、受信部、取得部、生成部、送信部などの機能部を実現する。
【0021】
主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等である。主記憶部12は、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
【0022】
通信部13は、通信に関する処理を行うための処理回路等を含む。端末2等と情報の送受信を行う。
【0023】
補助記憶部14は大容量メモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等である。補助記憶部14は、制御部11が処理を実行するために必要なプログラムP1、その他のデータを記憶している。また、補助記憶部14は、ユーザDB141、加盟店DB142、購入履歴DB143、付与履歴DB144、引出履歴DB145、機能DB146、閾値DB147、制限規則DB148及び制限状況DB149を記憶している。なお、補助記憶部14はサーバ1に接続された外部記憶装置であってもよい。補助記憶部14に記憶しているデータベースをクラウドストレージに記憶してもよい。
【0024】
サーバ1を複数のコンピュータからなるマルチコンピュータ、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシン又は量子コンピュータで構成しても良い。さらに、サーバ1の機能をクラウドサービスで実現してもよい。
【0025】
また、サーバ1は、CD(Compact Disk)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の可搬型記憶媒体1mを読み取る読取部(図示しない)を備え、可搬型記憶媒体1mからプログラムP1を読み取って実行するようにしてもよい。あるいはサーバ1は、半導体メモリ1nからプログラムP1を読み込んでもよい。さらに、サーバ1は上記の構成に加え、例えば操作入力を受け付ける入力部、画像を表示する表示部等を含んでもよい。
【0026】
図3は端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。端末2は、制御部21、主記憶部22、通信部23、表示部24、入力部25、撮像部26、及び補助記憶部27を含む。
【0027】
制御部21は、一又は複数のCPU、MPU等の演算処理装置を含む。制御部21は、補助記憶部27に記憶されたプログラムP2(プログラム製品)を読み出して実行することにより、端末2に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。
【0028】
主記憶部22は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等である。主記憶部22は、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
【0029】
通信部23は、通信を行うためのアンテナ、処理回路等を含む。通信部23は、サーバ1等と情報の送受信を行う。
【0030】
表示部24は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示パネルを含む。表示部24は制御部21から与えられた画像を表示する。
【0031】
入力部25は、例えばタッチパネル、メカニカルキー等の入力インターフェイスである。入力部25はユーザからの操作入力を受け付ける。
【0032】
撮像部26は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を備えたカメラである。撮像部26はユーザによる操作入力に従って撮像を行う。
【0033】
補助記憶部27は、大容量メモリ、SSD、ハードディスク等であり、制御部21が処理を実行するために必要なプログラムP2、その他のデータを記憶している。
【0034】
なお、端末2は、可搬型記憶媒体2nを読み取る読取部(図示しない)を備え、可搬型記憶媒体2nからプログラムP2を読み取って実行するようにしても良い。また端末2は、半導体メモリ2mからプログラムP2を読み込んでも良い。
【0035】
図4はユーザDBの例を示す説明図である。ユーザDB141はユーザに関する情報を記憶する。ユーザDB141は、ユーザID列、ユーザ名列、保有量列、ウォレット列、ランク列、及び、個人情報列を含む。ユーザID列は、各ユーザを識別するためのユーザIDを記憶する。ユーザ名列はユーザの氏名を記憶する。保有量列はユーザが保有するオフチェーントークンの数量を記憶する。ウォレット列はユーザへオンチェーントークンを送信するために必要なウォレット情報(例えば公開鍵等)を記憶する。ランク列はユーザのランクを記憶する。ランクは加盟店での購入履歴(購入額や購入頻度)、トークンの保有量、保有期間、付与履歴(獲得履歴)、トークンの引出履歴等により決められる。ランクによって、トークンの引き出し制限(移動制限)が緩和される場合がある。ランクは例えば上位から、ダイヤモンド、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズである。個人情報列はユーザの個人情報(性別、年齢、国籍等)を記憶する。
【0036】
図5は加盟店DBの例を示す説明図である。加盟店DB142は加盟店に関する情報を記憶する。加盟店DB142は、加盟店ID列、加盟店名列、加盟店情報列、及び、手数料率列を含む。加盟店ID列は、各加盟店を識別するための加盟店IDを記憶する。加盟店名列は加盟店の名称を記憶する。加盟店情報列は名称を除く、その他の加盟店に関する情報を記憶する。手数料率列は加盟店から徴収する手数料の割合を記憶する。
【0037】
図6は購入履歴DBの例を示す説明図である。購入履歴DB143は、ユーザが加盟店から商品、サービスを購入した履歴を記憶する。購入履歴DB143は、購入ID列、購入者列、加盟店列、日付列、購入商品列、及び、購入額列を含む。購入ID列は、加盟店からユーザが商品等を購入した場合に、個々の購入履歴に対して割り当てられる購入IDを記憶する。購入者列は購入者であるユーザのユーザIDを記憶する。加盟店列はユーザが商品等を購入した加盟店の加盟店IDを記憶する。日付列はユーザが商品等を購入した日付を記憶する。購入商品列はユーザが購入した商品等の名称を記憶する。購入額列は商品等の購入額を記憶する。
【0038】
図7は付与履歴DBの例を示す説明図である。付与履歴DB144は、ユーザにオフチェーントークンを付与した履歴(付与履歴)を記憶する。付与履歴DB144は、日時列、及び、トークンバック列を含む。日時列は、ユーザにトークンを付与した日時を記憶する。トークンバック列はユーザへのトークンバックに関する情報を記憶する。トークンバック列には、さらにユーザ列、付与量列、及び、購入ID列を含む。ユーザ列はトークンの付与対象となったユーザのユーザIDを記憶する。付与量列はユーザに付与したトークンの数量を記憶する。購入ID列はトークン付与の契機となった商品等の購入履歴を特定する購入IDを記憶する。上述したように、ユーザへオフチェーントークンではなく、ポイントを付与してもよい。
【0039】
図8は引出履歴DBの例を示す説明図である。引出履歴DB145はユーザがトークンを引き出した履歴(移動履歴)を記憶する。引出履歴DB145はユーザID列、引出量列及び引出日時列を含む。ユーザID列はトークンの引き出しを行ったユーザのユーザIDを記憶する。引出量列はユーザが引き出したトークンの量(引き出し量、移動量)を記憶する。引出日時列はユーザが引き出しを行った日時を記憶する。
【0040】
図9は機能DBの例を示す説明図である。機能DB146は端末2で動作するプログラムP2が提供する機能についての情報を記憶する。機能DB146はID列、表示名列、及び識別子列を含む。ID列は機能を特定するIDを記憶する。表示名列は機能の名称を記憶する。当該名称は機能を起動するためのメニュー名と同一でもよい。識別子列はプログラムP2での機能の識別子や機能を実現する関数を特定できる識別子等を記憶する。
【0041】
図10は閾値DBの例を示す説明図である。閾値DB147は機能制限を掛けるか否かを判定するための閾値に関する情報を記憶する。閾値DB147は市場価格及び市場流通量に基づき閾値を定めた表である。列は市場価格を、行は市場流通量を定めている。目標額は予め定めておく。市場価格が目標額の-5%未満の場合、閾値を小さくし、市場価格が目標額の+5%超の場合、閾値を大きくし、市場価格が目標額の-5%から+5%の範囲の場合、閾値を中間の値としている。市場流通量が発行量の30%未満の場合、閾値を小さくし、市場流通量が発行量の60%以上の場合、閾値を大きくし、市場流通量が発行量の30%以上60%未満の場合、閾値を中間の値としている。図10において、閾値は固定数値としているが、発行量と市場流通量とから、所定の計算式を用いて算出してもよい。閾値を市場価格と市場流通量との2つで決定するのではなく、市場流通量と閾値とを対応付けた表、又は、市場価格と閾値とを対応付けた表を参照して決定してもよい。市場流通量、又は、市場価格を用いた単一の算術演算により算出してもよい。
【0042】
図11は制限規則DBの例を示す説明図である。制限規則DB148は機能を制限する規則を記憶する。制限規則DB148は番号列、条件列、及び不可列を含む。番号列は順番号を記憶する。条件列は機能を利用不可とする条件を記憶する。条件は例えば、トークンの保有量が閾値以下の場合を制限する等である。閾値はトークンの市場流通量や市場価格により定める。不可列は利用不可とする機能のIDを記憶する。
【0043】
図12は制限状況DBの例を示す説明図である。制限状況DB149は制限の実行状況をユーザ毎に記憶する。制限状況DB149はユーザID列、規則列、不可列及び差分列を含む。ユーザID列は制限が課されているユーザのユーザIDを記憶する。規則列は適用されている制限規則の番号を記憶する。不可列は制限によりユーザが利用できない機能のIDを記憶する。差分列は制限が解除される条件との差を記憶する。例えば、トークンの保有量が閾値以下であるため、制限を受けている場合、トークンの不足量を記憶する。
【0044】
次に、トークンバックシステム100で行われる処理について説明する。図13は制限処理の手順例を示すフローチャートである。制限処理は日次バッチ処理等により繰り返し実行する処理である。サーバ1の制御部11はトークンの市場流通量、市場価格を取得する(ステップS1)。制御部11は制限を掛けるか否かを判定するための閾値を決定する(ステップS2)。閾値決定処理については後述する。制御部11は処理対象とするユーザを選択する(ステップS3)。制御部11は制限実施処理を行なう(ステップS4)。制限実施処理については後述する。制御部11は未処理のユーザがあるか否かを判定する(ステップS5)。制御部11は未処理のユーザがあると判定した場合(ステップS5でYES)、処理をステップS3へ戻し、未処理のユーザに対する処理を行なう。制御部11は未処理のユーザがないと判定した場合(ステップS5でNO)、処理を終了する。
【0045】
図14は閾値決定処理の手順例を示すフローチャートである。閾値決定処理は図13のステップS2に対応する処理である。制御部11は目標額を取得する(ステップS11)。目標額は予め定めておくものとする。制御部11は市場流通量及び市場価格並びに目標額に基づき、閾値DB147から閾値を取得する(ステップS12)。制御部11は閾値を一時記憶領域に記憶する(ステップS13)。一時記憶領域は主記憶部12又は補助記憶部14に設け、処理を呼び出し元へ戻す。上述の目標額は、為替相場や他の暗号資産の市場価格に基づいて、計算により求めてもよい。
【0046】
図15は制限実施処理の手順例を示すフローチャートである。制限実施処理は図13のステップS4に対応する処理である。制御部11は処理対象ユーザのトークン保有量をユーザDB141から取得する(ステップS21)。制御部11は制限規則DB148を参照し、判定する制限規則を選択する(ステップS22)。制御部11は制限に該当する否か判定する(ステップS23)。制御部11は制限に該当しないと判定した場合(ステップS23でNO)、処理をステップS25へ移す。制御部11は制限に該当すると判定した場合(ステップS23でYES)、制限内容を一時記憶領域に記憶する(ステップS24)。制御部11は未処理の制限規則があるか否かを判定する(ステップS25)。制御部11は未処理の制限規則があると判定した場合(ステップS25でYES)、処理をステップS22へ戻し、未処理の制限規則についての処理を行なう。制御部11は未処理の制限規則がないと判定した場合(ステップS25でNO)、ユーザに課す制限があるか否かを判定する(ステップS26)。制御部11は、一時記憶領域に制限内容が記憶されていれば、制限があると判定する。制御部11は、一時記憶領域に制限内容が記憶されていなければ、制限がないと判定する。制御部11は、ユーザに課す制限があると判定した場合(ステップS26でYES)、実際に課す制限内容を選択する(ステップS27)。制御部11は、一時記憶領域に複数の制限内容が記憶されている場合、一番重い制限内容を選択する。制御部11は、一時記憶領域に1つの制限内容が記憶されている場合、当該制限内容を選択する。制限内容の重さは、例えば制限規則の番号で判別可能とする。制御部11はユーザに課す制限内容を制限状況DB149に記憶する(ステップS28)。制御部11は、ユーザに課す制限がないと判定した場合(ステップS26でNO)、制限をクリアする(ステップS29)。制御部11は制限状況DB149に、対象ユーザの制限内容が記憶されていれば削除し、対象ユーザの制限内容が記憶されていなければ特に処理は行わない。制御部11は処理を呼び出し元へ戻す。
【0047】
図16はホーム画面表示処理の手順例を示すフローチャートである。ホーム画面は、端末2でアプリを起動した時に、最初に表示される画面である。端末2の制御部21は接続要求をサーバ1へ送信する(ステップS41)。接続要求にはユーザIDが含まれている。サーバ1の制御部11は、接続要求受信する(ステップS42)。制御部11は制限状況を検索する(ステップS43)。制御部11は、受信した要求に含まれているユーザIDをキーに制限状況DB149を検索する。制御部11は検索がヒットした否かを判定する(ステップS44)。制御部11は検索がヒットしなかったと判定した場合(ステップS44でNO)、処理をステップS46へ移す。制御部11は検索がヒットしたと判定した場合(ステップS44でYES)、制限状況DB149から制限を取得する(ステップS45)。制御部11は機能制限情報を生成する(ステップS46)。制御部11はホー機能制限情報を端末2へ送信する(ステップS47)。端末2の制御部21は機能制限情報を受信する(ステップS48)。制御部21は機能制限情報に基づくホーム画面を生成し、表示部24に表示する(ステップS49)。制御部21はホーム画面のテンプレートを補助記憶部14から呼び出し、受信した機能制限情報を反映したホーム画面を生成する。画面のテンプレートはアプリに含まれるか、又は、アプリのインストール時に、補助記憶部14に記憶される。例えば、引き出し機能(移動機能)が制限されている場合、メニューとして表示する「引き出し」を選択不可の状態とし、実行できなくする。制御部21は処理を終了する。
【0048】
サーバ1から端末2へ機能制限情報を送信するとしたが、それに限らない。サーバ1がホーム画面を生成し、端末2へ送信してもよい。サーバ1の制御部11は、ホーム画面に制限が課されている機能を呼び出すメニューが含まれている場合、当該メニューを選択できないようにする。また、制御部11は、隠し項目等を利用して、制限内容をホーム画面に埋め込む。ホーム画面以外から呼び出す機能に対する制限を、端末2で行えるようにするためである。
【0049】
図17はホーム画面の例を示す説明図である。ホーム画面d01はメニューd011を含む。メニューd011として、図17にはショッピング、寄付、引き出し、ダッシュボード、ログアウトが記載されている。メニューの中で「引き出し」は制限中であり、実行できないようになっている。
【0050】
図18不足画面の例を示す説明図である。不足画面d02は制限されているメニューをタップした時に、ホーム画面d01にオーバーレイして表示される。不足画面d02はメニュー(機能)が制限されている理由を表示する。図18では保有量が基準値(閾値)から不足していることを表示している。
【0051】
本実施の形態においては、トークンの保有量が閾値を下回った場合にアプリの機能が制限される。そのため、ユーザはアプリの機能を使用できるようにするために、トークン付与量を増加しようとする。それにより、市場に流通しているトークンがユーザにより回収されることになる。その結果、間接的にトークンの市場流通量を制御することが可能となる。また、市場流通量が変化することにより、トークンの市場価格が変動する。閾値をトークンの市場流通量や市場価格によって定めることで、本実施の形態では、トークンの市場流通量や市場価格を制御することが可能となる。
【0052】
(変形例)
上記では、機能を制限する条件をトークンの保有量としたが、それに限らない。他の条件、例えばユーザのランクを加えてもよい。例えば、制限を課す条件として、「保有量が閾値以下であって、ランクがダイヤモンドでない」とする。この場合、保有量が閾値以下のユーザであっても、ランクがダイヤモンドであれば、機能制限を課されないことになる。
【0053】
図19は制限実施処理の他の手順例を示すフローチャートである。ここでの制限実施処理は、図15で示した制限実施処理に処理ステップを追加したものである。制御部11は処理対象ユーザのトークン保有量をユーザDB141から取得する(ステップS21)。制御部11は処理対象ユーザの履歴を取得する(ステップS30)。例えば、制御部11は、処理対象ユーザの購入履歴、トークンの付与履歴、トークンの引出履歴を、それぞれ購入履歴DB143、付与履歴DB144、引出履歴DB145から取得する。制御部11は取得した履歴に基づき、処理対象ユーザのランクを更新し、更新したランクをユーザDB141に記憶する(ステップS31。制御部11は図15に示したステップS22以降を実行する。
【0054】
本変形例においては、ランクの高いユーザには制限を課さないようにできるので、トークンの安定運用に寄与しているユーザに不満を与えることなく、トークンの市場流通量や市場価格を制御することが可能となる。
【0055】
上述の説明では、機能を制限する場合、当該機能は全く利用不可となるが、それに限らない。機能の利用内容に制限を掛けつつ、機能の利用を許可してもよい。例えば、引き出し機能の場合、引き出しが行える数量に制限をかけ、制限数量の範囲内では引き出し可能としてもよい。制限数量は閾値、若しくはユーザの保有量、又は、市場流通量、若しくは市場価格等で決定する。
【0056】
また、暗号資産のオンチェーントークンを格納しているウォレットの制御がアプリで行える場合、制限する機能として、暗号資産の売却機能を選択してもよい。引き出し同様に、売却機能そのものを制限する場合と、売却機能は利用できるものの売却数量に制限を掛ける場合のいずれでもよい。売却数量は閾値、若しくはユーザの保有量、又は、市場流通量、若しくは市場価格等で決定する。
【0057】
(実施の形態2)
本実施の形態は、機能の制限を掛けるか否かを判定する閾値が固定値である場合に関する。実施の形態1のような閾値を変動させる形態では、機能制限が掛かる否かをユーザが予見できない可能性があるため、本実施の形態においては、その点を考慮している。なお、閾値は予め補助記憶部14に記憶するか、プログラムに埋め込む等をする。また、閾値を変更する場合には十分な周知期間を設けることが望ましいと考えられる。
【0058】
図20は制限状況DBの他の例を示す説明図である。制限状況DB149はユーザID列、不可列、トークンバック列、及び開始日時列を含む。ユーザID列は制限が課されているユーザのユーザIDを記憶する。不可列は制限によりユーザが利用できない機能のIDを記憶する。トークンバック列はトークンバックが制限されているか否かを記憶する。トークンバックが制限されている場合、ユーザが加盟店で商品等を購入したとしても、トークンバックを受けることができない。開始日時列は制限が開始された日時を記憶する。
【0059】
本実施の形態における情報処理について説明する。図21はトークンバック処理の手順例を示すフローチャートである。ユーザが加盟店で商品等を購入したことを契機に開始される処理である。サーバ1の制御部11は、端末2又はECサーバ4から、ユーザが購入した商品等を関する購入情報を取得する(ステップS61)。制御部11は加盟店DB142から加盟店の手数料率を読み出し、商品等の購入額に応じた手数料を算出して、手数料の支払いを加盟店に要求する(ステップS62)。制御部11はユーザへのトークンバックを制限するか否かを判定する(ステップS63)。制御部11は、制限状況DB149のトークンバック列を参照して判定する。制御部11はユーザへのトークンバックを制限すると判定した場合(ステップS63でYES)、一連の処理を終了する。制御部11はユーザへのトークンバックを制限しないと判定した場合(ステップS63でNO)、取引市場におけるトークン(暗号資産)の時価情報、ユーザによるトークンの保有情報、加盟店でのユーザの購入履歴を取得する(ステップS64)。時価情報は、トークンの時価(法定通貨換算額)を示すデータであり、暗号資産の取引市場(取引所等)における市場価格を示すデータである。保有情報は、ユーザによるトークンの保有状況を示すデータであり、例えばトークンの保有量、保有期間などを示すデータである。購入履歴は、ユーザによる加盟店での商品等の購入履歴であり、例えば購入金額、購入日などを示すデータである。制御部11は、ユーザに付与するトークンの数量を決定する(ステップS65)。制御部11は今回の購入金額に所定の還元率を掛けて、数量を決定する。還元率は、トークンの保有量が多いほど、所定期間の購入金額が大きいほど、大きな値となる。還元率はユーザのランクに応じて変えてもよい。制御部11は、発行サーバ5から現在のトークンの発行量に関する情報を取得し、トークンの発行上限に到達するか否かを判定する(ステップS66)。制御部11は、発行上限に到達すると判定した場合(S66でYES)、本システムのトークンとは異なる他の暗号資産又は法定通貨をユーザに付与し(ステップS68)、一連の処理を終了する。制御部11は、発行上限に到達しないと判定した場合(S66でNO)、ステップS65で決定した数量のオフチェーントークンを付与し(ステップS67)、一連の処理を終了する。
【0060】
本実施の形態において、制限処理、制限実施処理、ホーム画面表示処理は、実施の形態1と同様であるから、説明を省略する。なお、本実施の形態において、閾値は固定値であるから、閾値決定処理は実行されない。
【0061】
本実施の形態においては、閾値を固定値とすることにより、機能制限が掛かる否かをユーザが常に把握できるようになる。また、多くのユーザが機能制限を受けないために、閾値以上の暗号資産を継続して保有する。それにより、ユーザが増えるほど、暗号資産の価値の上昇が期待できる。
【0062】
ユーザの暗号資産の保有量が閾値を下回った直後から、トークンバックを受けられない制限を掛けることは、ユーザには酷なので、猶予期間を与えてもよい。例えば、保有量が閾値を下回ったと判定されてから、2週間は猶予期間とする。猶予期間に、ユーザの保有量が閾値に到達した場合は、制限を課さないことにする。猶予期間を越えても、ユーザの保有量が閾値を下回っている場合は、トークンバックを受けられなくなる。この場合、ユーザは、制限の解除を受けるためには、市場から暗号資産を調達する必要がある。
【0063】
ユーザ登録直後の初期ユーザは暗号資産を保有していないため、登録直後から制限が課されることになる。それを避けるために、ユーザ登録時にボーナスとして、閾値以上の暗号資産をユーザに付与してもよい。ボーナス付与には条件を付し、所定期間内に加盟店で商品等の購入を行わないと、ボーナスは無効としてもよい。または、ボーナスは付与せず、所定期間内に加盟店で商品等の購入を行い、トークンバックを受け、保有量が閾値以上に達したら、制限を課さないことにしてもよい。
【0064】
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0065】
100 :トークンバックシステム
1 :サーバ(機能制限装置)
11 :制御部
12 :主記憶部
13 :通信部
14 :補助記憶部
141 :ユーザDB
142 :加盟店DB
143 :購入履歴DB
144 :付与履歴DB
145 :引出履歴DB
146 :機能DB
148 :制限規則DB
149 :制限状況DB
P1 :プログラム
1m :可搬型記憶媒体
1n :半導体メモリ
2 :端末
21 :制御部
22 :主記憶部
23 :通信部
24 :表示部
25 :入力部
26 :撮像部
27 :補助記憶部
P2 :プログラム
2m :半導体メモリ
2n :可搬型記憶媒体
3 :取引所サーバ
4 :ECサーバ
5 :発行サーバ
B :バス
N :ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2023-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本願の一態様に係る機能制限プログラムは、ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、前記保有量が閾値未満である場合、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアが有する機能の中で、前記ユーザが保有するオフチェーンの前記暗号資産、又は、ポイントを、オンチェーンの前記暗号資産へ変換する移動機能を制限する旨の機能制限情報を作成し、作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する処理をコンピュータに実行させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、
前記保有量が閾値未満である場合、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアが有する機能の中で、前記ユーザが保有するオフチェーンの前記暗号資産、又は、ポイントを、オンチェーンの前記暗号資産へ変換する移動機能を制限する旨の機能制限情報を作成し、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理をコンピュータに実行させる機能制限プログラム。
【請求項2】
前記保有量が前記閾値以上である場合、前記機能制限情報は、制限を行わない旨の情報とする
請求項1に記載の機能制限プログラム。
【請求項3】
前記閾値は、前記暗号資産の市場価格又は市場流通量により定める
請求項2に記載の機能制限プログラム。
【請求項4】
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、
前記保有量が、前記暗号資産の市場価格又は市場流通量により定めた閾値以上である場合、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアが有する機能の制限を行わない機能制限情報を作成し、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理をコンピュータに実行させる機能制限プログラム。
【請求項5】
前記保有量が、前記閾値未満である場合、前記機能制限情報は、前記ソフトウェアが有する一部の機能を無効とする情報とする
請求項に記載の機能制限プログラム。
【請求項6】
前記保有量と前記閾値との差分を前記ユーザ端末へ送信する
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の機能制限プログラム。
【請求項7】
コンピュータが、
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信し、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得し、
前記保有量が閾値未満である場合、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアが有する機能の中で、前記ユーザが保有するオフチェーンの前記暗号資産、又は、ポイントを、オンチェーンの前記暗号資産へ変換する移動機能を制限する旨の機能制限情報を作成し、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する
処理を実行する機能制限方法。
【請求項8】
ユーザ端末から、ユーザIDを含む要求を受信する受信部と、
ユーザIDに基づいて、ユーザの暗号資産の保有量を取得する取得部と、
前記保有量が閾値未満である場合、前記ユーザ端末で動作するソフトウェアが有する機能の中で、前記ユーザが保有するオフチェーンの前記暗号資産、又は、ポイントを、オンチェーンの前記暗号資産へ変換する移動機能を制限する旨の機能制限情報を作成する作成部と、
作成した前記機能制限情報を前記ユーザ端末へ送信する送信部と
を備える機能制限装置。