(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036260
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】タイムアウト処理を有する充電制御システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240308BHJP
B60L 53/66 20190101ALI20240308BHJP
【FI】
H02J7/00 P
B60L53/66
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022143140
(22)【出願日】2022-09-08
(31)【優先権主張番号】111133576
(32)【優先日】2022-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522357529
【氏名又は名称】▲起▼而行▲緑▼能股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】城 秉 輝
(72)【発明者】
【氏名】石 亞 文
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503FA06
5G503GD04
5G503GD06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC23
5H125BE02
5H125CC06
5H125DD03
5H125EE61
(57)【要約】
【課題】タイムアウト処理を有する充電制御システム及びその方法を提供する。
【解決手段】予め格納された一時データにより、電池管理システムと充電機器との間のメッセージの交換の処理時間が所定値を超えた場合、交換が完了していないメッセージの代わりに前記一時データを前記電池管理システムに送信し、前記電池管理システムと前記充電機器との間の通信接続を維持させ、かつ充電準備手順に進める。これにより、たとえ前記電池管理システムと前記充電機器とのハンドシェイク期間がタイムアウト直前であるとしても、本発明は、一時データを利用したメカニズムにより前記電池管理システムと前記充電機器との通信接続を維持したので、従来技術におけるハンドシェイキングタイムアウトによって接続が中断されるという課題を解決することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両側に設置され、前記車両側の電池管理システムと充電機器との間の充電接続に用いられるタイムアウト処理を有する充電制御システムであって、
一時データを予め格納するデータ格納ユニットと、
前記電池管理システムと前記充電機器との間のメッセージの交換時に前記メッセージの交換の処理時間を監視して、前記処理時間が所定値を超えたときにタイムアウト処理指令を生成するタイムアウト判断ユニットと、
前記タイムアウト処理指令を受信した場合、前記電池管理システムと前記充電機器との間の交換が完了していないメッセージについて、前記データ格納ユニットから前記交換が完了していないメッセージに対応する一時データを取得し、前記交換が完了していないメッセージの代わりに前記一時データを前記電池管理システムに送信し、前記電池管理システムと前記充電機器との間の通信接続を維持して充電準備手順に進めるタイムアウト処理ユニットと、
を含むことを特徴とするタイムアウト処理を有する充電制御システム。
【請求項2】
前記一時データは前記電池管理システムと前記充電機器との間の充電工程の実行を満たす充電パラメータであることを特徴とする請求項1に記載のタイムアウト処理を有する充電制御システム。
【請求項3】
前記メッセージの交換は、前記電池管理システムと前記充電機器とが互いに前記充電パラメータを交換することであり、前記電池管理システムと前記充電機器とが前記充電工程の条件を満たした場合において前記充電準備手順に進めることであることを特徴とする請求項2に記載のタイムアウト処理を有する充電制御システム。
【請求項4】
前記電池管理システム及び前記充電機器が前記充電準備手順に進めた場合、前記充電制御システムは前記充電工程に関して送信されていない充電パラメータを前記電池管理システムに送信し続けて、前記一時データと入れ替わることを特徴とする請求項3に記載のタイムアウト処理を有する充電制御システム。
【請求項5】
前記電池管理システムが受信したメッセージに前記一時データが含まれている場合、前記充電工程に進めずに前記充電準備手順に留まることを特徴とする請求項4に記載のタイムアウト処理を有する充電制御システム。
【請求項6】
車両側の電池管理システムと充電機器との間の充電接続に用いられるタイムアウト処理を有する充電制御方法であって、
予めデータ格納ユニットに格納される一時データを提供する工程と、
タイムアウト判断ユニットが前記電池管理システムと前記充電機器との間のメッセージの交換の処理時間を監視して、前記処理時間が所定値を超えたときにタイムアウト処理指令を生成する工程と、
タイムアウト処理ユニットが前記タイムアウト処理指令を受信した場合、前記データ格納ユニットから前記電池管理システムと前記充電機器との間の交換が完了していないメッセージに対応する一時データを取得する工程と、
タイムアウト処理ユニットが、前記交換が完了していないメッセージの代わりに、前記交換が完了していないメッセージに対応する一時データを前記電池管理システムに送信して、前記電池管理システムと前記充電機器との間の通信接続を維持して充電準備手順に進める工程と、
を含むことを特徴とするタイムアウト処理を有する充電制御システム。
【請求項7】
前記一時データは、前記電池管理システムと前記充電機器との間の充電工程の実行を満たす充電パラメータであることを特徴とする請求項6に記載のタイムアウト処理を有する充電制御方法。
【請求項8】
前記メッセージの交換は、前記電池管理システムと前記充電機器とが互いに前記充電パラメータを交換することであり、前記電池管理システムと前記充電機器とが前記充電工程の条件を満たした場合において前記充電準備手順に進めることであることを特徴とする請求項7に記載のタイムアウト処理を有する充電制御方法。
【請求項9】
前記電池管理システム及び前記充電機器が前記充電準備手順に進めた場合、前記充電工程に関して送信されていない充電パラメータを前記電池管理システムに送信し続け、前記一時データと入れ替わる工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のタイムアウト処理を有する充電制御方法。
【請求項10】
前記電池管理システムが受信したメッセージに前記一時データが含まれている場合、前記充電工程に進めずに前記充電準備手順に留まることを特徴とする請求項9に記載のタイムアウト処理を有する充電制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動車充電制御の技術に関し、特にタイムアウト処理を有する充電制御システム及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動自動車(Battery Electric Vehicle、BEV)は、車載電源を動力とし、車両の走行を電気モータで駆動し、かつ道路の交通法規及び安全法規におけるそれぞれの要求を満たす車両を指す。電動自動車が車載電源を動力源としたので、非再生可能な資源である石油の消費を低減させ、ゼロエミッションかつ汚染ゼロであり、現在の自動車産業の最大のホットポイントとなっている。
【0003】
電動自動車の盛んな発展に伴い、電動自動車及び充電機器の設計も注目を集めている。電動自動車の充電フローにおいて、充電機器と電動自動車とが接続された後、まずペアリングを行う必要がある。この過程は主にデータ交換のハンドシェイキング(handshaking)手順であり、両方のシステムがデータ交換により制御信号または制御手順等の操作過程を事前に確認し、接続の確立、接続の切断、または、データや状態の交換を行うことが目的である。ハンドシェイキング手順が完成できない場合、後続のハードウェアの起動を行えず、充電手順の実行ができない。従来技術において、電動自動車と充電機器とのハンドシェイキング手順が成功する場合、充電準備手順に入り、すなわち、両方のハードウェアをウェイクアップさせ、充電を実行させる。しかしながら、情報交換が成功しない、またはハンドシェイキング処理時間がタイムオーバーすると、両方のハンドシェイキングの失敗と判定され、充電フロー全体がただちに中止される。従来の電動自動車の多種類の充電安全基準では、自動車メーカの充電インタフェース、通信媒体、通信プロトコルも必ずしも同一ではないため、両方のデータ交換過程が遅い(両方のペアリング不可ではない)だけでも、従来技術では充電フロー全体は強制的に中止されるので、まだ改善すべき余地がある。
【0004】
上記の課題に鑑み、電動自動車の充電制御技術を提供し、特に充電機器と電動自動車とのハンドシェイキング手順において、例えば送信遅延の問題によって充電機器と電動自動車との接続が中断され充電フローが終了することを回避し、言い換えれば、充電機器及び電動自動車が充電準備手順を円滑に進めることが可能な電動自動車の充電制御技術を提供することは、現在の当業者にとっては目標とするところである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術の問題を解決するために、本発明は、特に充電機器と電動自動車との接続後の初期化期間において、メッセージ交換の遅延による両方のメッセージの不完全により、充電処理全体が中止されてしまう問題を回避して、充電工程の自由度を向上させる電動自動車に関する充電制御メカニズムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両側に設置され、前記車両側の電池管理システムと充電機器との間の充電接続に用いられるタイムアウト処理を有する充電制御システムであって、一時データを予め格納するデータ格納ユニットと、前記電池管理システムと前記充電機器との間のメッセージ交換時に前記メッセージの交換の処理時間を監視することで、前記処理時間が所定値を超えたときにタイムアウト処理指令を生成するタイムアウト判断ユニットと、前記タイムアウト処理指令を受信した場合、前記電池管理システムと前記充電機器との間の交換が完了していないメッセージについて、前記データ格納ユニットから前記交換が完了してないメッセージに対応する一時データを取得し、前記交換が完了していないメッセージの代わりに前記一時データを前記電池管理システムに送信し、前記電池管理システムと前記充電機器との間の通信接続を維持して充電準備手順に進めるタイムアウト処理ユニットと、を含む。
【0007】
一つの実施例において、前記一時データは、前記電池管理システムと前記充電機器との間の充電工程の実行を満たす充電パラメータである。
【0008】
一つの実施例において、前記メッセージの交換は、前記電池管理システムと前記充電機器とが互いに前記充電パラメータを交換することであり、前記電池管理システムと前記充電機器とが前記充電工程の条件を満たした場合において前記充電準備手順に進めることである。
【0009】
一つの実施例において、前記電池管理システム及び前記充電機器が前記充電準備手順に進めた場合、前記充電制御システムは前記充電工程に関して送信されていない充電パラメータを前記電池管理システムに送信し続けて、前記一時データと入れ替わる。
【0010】
一つの実施例において、前記電池管理システムが受信したメッセージに前記一時データが含まれている場合、前記充電工程に進めずに前記充電準備手順に留まる。
【0011】
本発明はさらに、車両側の電池管理システムと充電機器との間の充電接続に用いられる、タイムアウト処理を有する充電制御方法であって、予めデータ格納ユニットに格納された一時データを提供する工程と、タイムアウト判断ユニットが前記電池管理システムと前記充電機器との間のメッセージの交換の処理時間を監視して、前記処理時間が所定値を超えたときにタイムアウト処理指令を生成する工程と、タイムアウト処理ユニットが前記タイムアウト処理指令を受信した場合、前記データ格納ユニットから前記電池管理システムと前記充電機器との間の交換が完了していないメッセージに対応する一時データを取得する工程と、タイムアウト処理ユニットが、前記交換が完了していないメッセージの代わりに、前記交換が完了していないメッセージに対応する一時データを前記電池管理システムに伝送して、前記電池管理システムと前記充電機器との間の通信接続を維持して充電準備手順に進める工程と、を含む方法を提供する。
【0012】
上記の方法において、前記一時データは前記電池管理システムと前記充電機器との間の充電工程の実行を満たす充電パラメータである。
【0013】
上記の方法において、前記メッセージ交換は前記電池管理システムと前記充電機器とが互いに前記充電パラメータを交換することであり、前記電池管理システムと前記充電機器のいずれも前記充電工程の条件を満たした場合において前記充電準備手順に進めることである。
【0014】
上記の方法において、前記電池管理システム及び前記充電機器が前記充電準備手順に進めた場合、前記充電工程に関して送信されていない充電パラメータを前記電池管理システムに送信し続け、前記一時データと入れ替わる工程をさらに含む。
【0015】
上記の方法において、前記電池管理システムが受信したメッセージに前記一時データが含まれている場合、前記充電工程に進めずに前記充電準備手順に留まる。
【発明の効果】
【0016】
上記のように、本発明は、タイムアウト処理を有する充電制御システム及びその方法であり、車両側の電池管理システム及び充電機器の両方のハンドシェイキング工程において、所定時間が経過した後もまだ完了していないメッセージ交換がある場合、その代わりに予め格納された一時データを利用することで、車両側の電池管理システムと充電機器との接続が維持された状態で充電準備手順に進めることができ、充電処理が強制的に中断されない。言い換えれば、ハンドシェイキング工程において、電池管理システムと充電機器との正式なメッセージ(例えば充電パラメータ)がある場合、当然ながら正式なメッセージでメッセージ交換を行うが、所定の時間(充電安全規定に則る)が経過してまだ交換が完了していないメッセージがある場合、代わりに一時データを利用し、電池管理システムと充電機器との接続を維持できるようにする(そして、充電準備手順に進める)。この場合においても、充電制御システムは完了していないメッセージの送信を継続し、車両側の電池管理システムが後続の正式メッセージを受信した後、前記の一時データと入れ替わる。車両側の電池管理システムがすべての正式メッセージを取得した後、電池管理システムと充電機器とのハードウェアに対して充電工程の実行を通知する。本発明は、上記のメカニズムにより、電池管理システムと充電機器との充電インタフェース、通信媒体、通信プロトコルの差異による送信遅延の可能性を回避でき、すなわち、電池管理システムと充電機器との接続を一時データで維持させることにより、送信の問題によって充電フロー全体が中断されるという状況の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムのシステム構造図である。
【
図2】本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムと充電機器との間の通信のフローチャートである。
【
図3】本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムが一つの実施例のフローチャートである。
【
図4】本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御方法の工程図である。
【
図5】本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御方法の他の工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
下記において特定の具体的な実施例により本発明の技術内容を説明する。本明細書に記載の内容は、この技術分野に精通した者なら簡単に本発明の利点や効果が理解できる。ただし、本発明は、その他の異なる具体的な実施例によって施行適用可能である。
【0019】
既存の充電機器と電動自動車とが接続された後、初期化が行われ、即ち充電機器と電動自動車とは、情報を交換することにより、互いのソフトウェア・ハードウェア規格を認識させ、後続の充電工程を行う。従来技術では、両方のハンドシェイキング(情報交換)が所定の時間内に完了していない場合、充電フロー全体が中止され、充電機器は電動自動車に対して充電を行わない。ハンドシェイキングの遅延は単に取るに足らない原因によるものであれば、充電上の不便となる。従って、本発明は、一時データを利用するメカニズムにより、充電機器と電動自動車との接続を維持可能にして、ユーザに対して好ましい充電利用体験を提供する。
【0020】
図1は、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムのシステム構造図である。
図1に示すように、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システム1は、車両側に設置され、車両側の電池管理システム2と充電機器3との間の充電接続に用いられる。前記タイムアウト処理を有する充電制御システム1は、データ格納ユニット11と、タイムアウト判断ユニット12と、タイムアウト処理ユニット13とを含む。
【0021】
データ格納ユニット11は、一時データを予め格納する。言い換えれば、一時データは電池管理システム2と充電機器3との間の充電工程の実行を満たせる充電パラメータである。電池管理システム2と充電機器3との間で充電工程を実行する前に、例えば供給可能な電圧、電流、または受け入れられる電圧、電流などのソフトウェアやハードウェアの構成を、互いに認識させる必要があるため、電池管理システム2と充電機器3との間で充電工程を行う前に、メッセージ交換を行う必要がある。本発明は、メッセージ交換が即時にできない状況による問題の解決にあたって、メッセージの代替技術的手段見出した。データ格納ユニット11にはそのための一時データが予め格納されている。
【0022】
さらに、それらの一時データはいずれも電池管理システム2と充電機器3とのハードウェア規定を満たす充電パラメータである。言い換えれば、電池管理システム2と充電機器3とが充電を行う場合、電池管理システム2が必要とする充電電圧は500V/100Aでありうる。正常の場合、充電機器3は電池管理システム2に対して提供できる電圧を通知し、一時データは前記500V/100Aを満たす充電パラメータである。即ち、一時データは、規定を満たしたデータであると電池管理システム2に認識させることができるデータであるが、電池管理システム2と充電機器3とが充電工程に進めるのに必要な最終(正確)のデータではない。
【0023】
タイムアウト判断ユニット12は、電池管理システム2と充電機器3との間でメッセージ交換を行う際に、メッセージ交換の処理時間を監視して、かかる処理時間が所定値を超えたときにタイムアウト処理指令を生成する。従来技術では、電池管理システム2と充電機器3との間のメッセージ交換時間は規制されている。例えば、ある設定時間を超えると、両方のハンドシェイキングが失敗したことを意味する。本発明は、このような状況の発生を回避するために、メッセージ代替手段を提出している。すなわち、メッセージ交換の処理時間監視して、処理時間が所定値を超えたときにタイムアウト処理指令を生成する。この所定値はタイムアウト発生の時間よりやや少なく、例えば、タイムアウトになるハンドシェイキング時間が一秒以上に設定された場合には、所定値を0.8秒とすることができる。即ち、本発明はタイムアウトそのものの発生を回避している。
【0024】
上記のメッセージ交換とは、電池管理システム2と充電機器3とが互いに充電パラメータを交換して、電池管理システム2と充電機器3とが充電工程の条件を満たした場合において充電準備手順に進めることができる。言い換えれば、電池管理システム2と充電機器3とのメッセージ交換は、互いのソフトウェア・ハードウェア状態を認識させるためのものである。電池管理システム2と充電機器3との間の充電条件が互いに満たしている場合、充電前の充電準備手順に進めることができる。
【0025】
タイムアウト処理ユニット13がタイムアウト判断ユニット12からのタイムアウト処理指令を受信した場合、電池管理システム2との充電機器3との間の交換が完了していないメッセージについて、データ格納ユニット11から当該交換が完了してないメッセージに対応する一時データを取得し、交換完了していないメッセージの代わりに電池管理システム2に送信することで、電池管理システム2と充電機器3との間での通信接続が維持され充電準備手順に進める。具体的には、タイムアウト処理ユニット13がタイムアウト処理指令を受信した場合は、電池管理システム2と充電機器3とのハンドシェイキングに遅延が発生することを意味する。従って、現在交換が完了してないメッセージを検査し、データ格納ユニット11から交換が完了してないメッセージに対応する一時データを取得し、それらの一時データを電池管理システム2に送信して、電池管理システム2に、受信すべきメッセージがすべて揃ったことを認識させ、次の段階である充電準備手順に進められるようにする。
【0026】
一つの例として、電池管理システム2が充電準備手順に進めるには、10つの充電パラメータの数値の受信が必要だが、送信遅延により、タイムアウト処理を有する充電制御システム1は、そのうちの8つしか送信できなかった。この場合に、ハンドシェイキングタイムアウトによる充電の中断を回避するために、データ格納ユニット11から残りの2つに対応する一時データを取得し、電池管理システム2に10つの充電パラメータを受信したと認識させることにより、充電準備手順に進められるようにする。
【0027】
以上のように、上記の一時データの方法により、電池管理システム2と充電機器3との間の接続は維持される。つまり、強制的に中断されることがないので、後続の工程が可能になる。なお、電池管理システム2がすべてのメッセージを受信したとしても、そのうちの幾つかが一時データである可能性がある。それらの一時データによって後続の充電工程を行う場合、誤差または危険が発生する恐れがある。要は、一時データは電池管理システム2および充電機器3の規定に満たした数値にすぎず、正式(正確)の数値ではないので、一時データにかかる数値によって充電を行うことができない。このため、一時データが提供されたとしても、その後の処理を続行する必要がある。
【0028】
一つの実施例において、電池管理システム2と充電機器3とが充電準備手順に進めた場合、タイムアウト処理を有する充電制御システム1は、充電工程に関して交換が完了していない充電パラメータを、電池管理システム2に送信し続け、先に送信された一時データと入れ替わる。言い換えれば、電池管理システム2と充電機器3とが充電準備手順に進めたとしても、メッセージに一時データが含まれている場合に、一時データは電池管理システム2と充電機器3との本来のソフト・ハードウェア規格を正確に表すものではないので、充電準備手順において電池管理システム2と充電機器3とが充電パラメータを改めて確認した場合には誤ったパラメータが発見され、これにより電池管理システム2と充電機器3とが最後の充電工程に進めない可能性がある。この場合、充電フロー全体は上記状態に留まり、次の段階に進めなくなる。これに対して、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システム1は、正式メッセージを持続的に取得し、正式メッセージを電池管理システム2に送信して、先に送信された一時データと入れ替わるので、充電準備手順が次の段階に進めることができ、電池管理システム2と充電機器3とが充電処理の実行を開始することができるようになる。
【0029】
上記のように、電池管理システム2が受信したメッセージに一時データが含まれている場合、後続の充電工程に進めずに充電準備手順に留まる。上記のメカニズムは充電安全保護のためである。利用される一時データは、正式の充電パラメータの代わりになれないので、充電の過程に予期せぬ状況が発生することを回避するために、充電準備手順に進めたとしても、取得された充電パラメータが正式の情報ではなく代わりの一時データである場合には次の段階に進まず、タイムアウト処理を有する充電制御システム1が必要の正式の充電パラメータがすべて電池管理システム2に送信されかつ電池管理システム2と充電機器3との検査が問題なく完了してから、充電工程に進めることができるようになる。
【0030】
さらに、充電準備手順に進めたから一定時間が経っても充電工程に進めることができない場合は、いくつかの正式の充電パラメータはまだ提供されていないことを意味する。この場合、充電準備手順に進めてから一定時間監視して、充電工程に進めない状況が継続しているならば、電池管理システム2と充電機器3との接続に問題が確かに存在することを意味するので、充電処理を強制的に中止することができる。
【0031】
図2は本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムと充電機器との間の通信フローチャートである。
図2は、電動自動車の充電過程において、車両側に接続される電池管理システムの充電制御システムと充電機器(例えば充電柱)との通信フローを示す。
フロー201において、充電制御システムと充電機器とは接続されていない。このフローは、充電制御システムと充電機器とがまだ接続されていないことである。具体的には、充電機器の充電ガンがまだ電動自動車に挿入されていないことである。
【0032】
フロー202において、充電制御システムと充電機器との初期化が始まる。このフローは、充電機器の充電銃が電動自動車に挿入され、充電制御システムと充電機器とがメッセージ交換を行い始めることである。本発明に係るタイムアウト処理はこのフローで行われる。さらに言えば、このフローでは4つの工程を含む。第1の工程はコネクタの挿入であり、即ち充電ガンが電動自動車に挿入される工程である。第二の工程は充電制御システムと充電機器とのハンドシェイキングであり、即ち直流充電制御機能(DCCCF)及び車両充電制御機能(VCCF)を起動させる工程である。具体的には、充電制御システムは、充電機器側の直流充電制御機能及び車両側の車両充電制御機能を起動させる。この際に、充電制御システムと充電機器とのデジタル通信の確立と、充電制御パラメータの交換と、車両電池の互換性の確認とが実行される。
【0033】
第3の工程は接続の確立の工程である。この場合、充電制御システムは、車両側の電池管理システムと充電機器との間の制御通信ルートとされ、充電制御システムと充電機器との充電パラメータの交換が実行され、充電パラメータの交換が完了した後、充電制御システムと充電機器との接続が完了する。本発明は、この段階のメッセージ交換タイムアウトの課題に対して解決手段を提出し、即ち、一時データの利用により、電池管理システムと充電機器との間の通信接続を維持させ充電準備手順に進められるようにし、かつ、正式の充電パラメータの送信を継続させることにより、電池管理システムがすべての正式の充電パラメータを取得して、次の段階に進めることができるようにした。第4の工程は、接続のロックと絶縁の工程である。この工程は、ハードウェアの結合である。前の工程においてソフトウェア間のパラメータ交換と照合が完了した後、充電制御システムと充電機器とのソフトウェア・ハードウェアの構成を確認し、次に、充電制御システムと充電機器とのハードウェア部分の接続を正式に実行できる。ここでは、コネクタのロック、直流電源(DC)線での電圧の検証が実行される。
【0034】
フロー203において、充電制御システムと充電機器とは電力のやり取りを始める。このフローは、充電制御システムと充電機器とが前のフローの完了後、充電制御システムと充電機器とが互いのソフトウェア・ハードウェア構成を認識して、かつハードウェアでの接続が完了した後に充電工程を始めることを説明する。さらに、このフローでは、求められる電圧/電流に応じて充電を行う。言い換えれば、車両側は充電に必要な電圧値/電流値を充電機器に送信し、充電機器は充電ガンを介して直流電源を車両側に送電する。
【0035】
フロー204において、接続を解除する。充電が完了した後、充電制御システムと充電機器との接続の解除が開始される。ここでは、電流供給の出力停止、直流電源線でのゼロ電流の確認、溶接(welding)検出の実行、コンタクター(contactor)の始動、直流電源線での電圧の検証、コンネクタの解除、および、充電制御システムと充電機器とのデジタル通信の切断が実行される。
【0036】
上記のように、本発明の充電フローにおいて、ペアリングの過程では、標準フローの対応以外に、タイムアウト判断処理を行う。これにより、ある程度の情報確認を支援する。言い換えれば、充電制御システムと充電機器とのメッセージ交換の完全性を維持させることにより、電池管理システムと充電機器とのハンドシェイキングを継続させることができる。
【0037】
図3は、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムの一つの実施例のフローチャートである。フロー301において、充電接続のハンドシェイキングが始まる。このフローは、充電制御システムが電池管理システムと充電機器との充電接続のハンドシェイキング、即ちメッセージ交換を提供することを説明する。具体的には、充電制御システムと充電機器との充電パラメータの交換である。
【0038】
フロー302において、メッセージ交換が完了したかを判断する。このフローは、充電制御システムが電池管理システムと充電機器との間のメッセージ交換、即ち充電パラメータの交換が完了したかを判断することを説明する。完了した場合には、フロー306すなわち充電準備手順に進み、完了してない場合には、フロー303に進む。
【0039】
フロー303において、ハンドシェイキング時間がまもなく終了するかを判断する。前のフローに続き、メッセージ交換が完了していないと判断された場合、次にハンドシェイキング時間がまもなく終了するかを判断する。即ち、ハンドシェイキング時間を超えて充電フローが強制的に中止されることを回避する。ここでは、タイムアウトよりも小さい判断値を設定してもよい。例えば、一秒がタイムアウトであるとすると、0.8秒のときに処理を開始する。即ち、タイムアウトの前に処理を実行する。タイムアウト直前と判断されると、フロー304に進み、一時データを取得し、そうでない場合には、フロー302に戻り、メッセージ交換結果の判断を続ける。
【0040】
フロー304において、一時データを取得する。前のフローに続き、タイムアウト直前であるため、それらの交換が完了していない充電パラメータの代替となる一時データを予め取得する。
【0041】
フロー305において、一時データを電池管理システムに送信し、正式メッセージを引き続き取得して、電池管理システムに送信する。このフローは、それらの交換が完了していない充電パラメータの代わりに一時データを電池管理システムに送信するものであり、充電フロー継続させ、即ちフロー306に進められるようにすることを目的とする。ここで注意すべき点は、先に送信され接続を維持するための一時データに入れ替わって、最終の充電工程に進めるための正式メッセージである本来送信すべき充電パラメータを、充電制御システムが引き続き取得して、電池管理システムに送信している。
【0042】
フロー306は、充電準備手順である。電池管理システムが必要のメッセージを受信した後、充電処理は充電準備手順に進める。言い換えれば、電池管理システムが受信したメッセージには、正式メッセージと、交換が完了してないメッセージの代わりの一時データとが含まれうる。こうすることにより、電池管理システムが必要のメッセージ(真、偽のデータを含む)を受信したと判断し、充電準備手順に進め、充電フローが強制的に中止されること、即ち本発明の解決しようとするタイムアウト課題を回避できる。
【0043】
フロー307において、取得されたメッセージが正式メッセージであるか否かを判断する。このフローは、電池管理システムによって取得されたすべてのメッセージが正式メッセージであるか否かを判断するものである。言い換えれば、取得されたメッセージが一時データである場合は、このメッセージ(即ち充電パラメータ)の使用ができないことを意味する。これは、一時データが単に充電制御システムと充電機器との接続を継続させるために提供されるものにすぎず、実際の充電パラメータを表すものではないからである。
【0044】
従って、このフローでは、すべての正式メッセージが取得されたか否かを判断し続ける必要がある。すべての正式メッセージが取得した場合には、フロー308すなわち充電工程に進み、まだ取得していない場合には、フロー306に戻り、充電準備手順に留まり、残りの正式メッセージの取得(フロー305から)を待ち続ける。
【0045】
フロー308において、充電工程を行う。このフローは、充電制御システムと充電機器とが互いの充電パラメータを取得した場合において、充電準備手順が充電制御システムと充電機器とのハードウェアの接続を行い、即ち、ソフトウェアのメッセージによるペアリング後、正式的にハードウェアの接続を行い、その後の充電工程を行えることを説明する。
図4は、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御方法のステップ図である。ステップS401において、データ格納ユニットに予め格納された一時データを提供する。具体的には、一時データは、電池管理システムと充電機器との間の充電工程の実行を満たす充電パラメータであり、例えば提供可能な電圧、電流、または耐えうる電圧、電流などである。充電制御システムと充電機器とが充電工程を行う前には、メッセージの交換を行う必要がある。本発明は、メッセージが完全に交換されずかつタイムアウト直前である場合、一時データによりハンドシェイキング処理を維持する。
【0046】
ステップS402において、タイムアウト判断ユニットは、電池管理システムと充電機器との間のメッセージ交換時の処理時間を監視して、処理時間が所定値を超えるとタイムアウト処理指令を生成する。このステップでは、タイムアウト判断ユニットが電池管理システムと充電機器との間のメッセージ交換時の処理時間を監視し、処理時間が所定値を超えた際にタイムアウト処理指令を生成する。この所定値は、タイムアウトの数値よりも小さくすればよい。これにより、タイムアウト発生前に処理が行われ、タイムアウトによって接続が強制的に中断されることを回避する。
【0047】
一つの実施例において、前記のメッセージ交換は、電池管理システムと充電機器とが互いに充電パラメータを交換して、電池管理システムと充電機器とが充電工程の条件を満たせて充電準備手順に進めるようにすることである。言い換えれば、メッセージ交換は、電池管理システムと充電機器とを互いのソフトウェア・ハードウェアの構成を認識させ、後続の充電過程において両方のソフトウェア・ハードウェアが互いの電圧/電満たせるようにするものである。
【0048】
ステップS403において、タイムアウト処理ユニットがタイムアウト処理指令を受信した場合、データ格納ユニットから電池管理システムと充電機器との間の交換が完了していないメッセージに対応する一時データを取得する。このステップにおいて、タイムアウト処理ユニットがタイムアウト処理指令を受信した後、データ格納ユニットから電池管理システムと充電機器との間の交換が完了してないメッセージに対応する、交換が完了してないメッセージの代わりになる一時データを取得する。
【0049】
ステップS404において、タイムアウト処理ユニットは交換が完了してないメッセージに対応する一時データを、交換が完了してないメッセージの代わりに電池管理システムに送信し、電池管理システムと充電機器との間の通信接続を維持させ、充電準備手順に進めるようにする。このステップにおいて、タイムアウト処理ユニットは取得した一時データを交換が完了してないメッセージの代わりに電池管理システムに送信する。この場合において、電池管理システムにすべてのメッセージ(正式メッセージ及び一時データを含む)を受信したと認識させているので、次の段階である充電準備手順に進めることができる。このように、電池管理システムと充電機器との間の通信接続が維持され、ハンドシェイキングタイムアウトによって電池管理システムと充電機器との接続が中断されることはない。
【0050】
上記のように、本発明は一時データの利用により、電池管理システムと充電機器との間で通信接続が維持され、ハンドシェイキングタイムアウトによって電池管理システムと充電機器との接続が中断されることを回避している。
【0051】
図5は、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御方法の他のステップ図である。この実施例は
図4に続くものである。
図4に示す充電制御方法では、一時データによりハンドシェイキングタイムアウトを回避しているが、電池管理システムがすべての正式メッセージを取得していない場合、依然として充電工程に進めることができない。言い換えれば、充電準備手順は電池管理システムと充電機器とが取得したメッセージ、即ち充電パラメータをさらに確認し、実際の状態に満たしていない場合、次の段階(充電工程)に進めない。従って、この実施例において、
図4のステップに続き、後続の処理方法を説明する。
【0052】
ステップS405において、電池管理システムと充電機器とが充電準備手順に進めた場合、まだ送信されていない充電工程関する充電パラメータを一時データの代わりに電池管理システムに送信する。このステップは、たとえ電池管理システムと充電機器とが充電準備手順に入ったとしても、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システムが正式メッセージ(本来伝送すべき充電パラメータ)を継続的に取得し、取得した正式メッセージを電磁管理システムに送信して、先に送信された一時データに入れ替わる。これにより、交換が完了していない正式メッセージを電池管理システムに送信し続けることにより、電池管理システムがすべてのメッセージを取得可能になる。
【0053】
ステップS406において、電池管理システムが受信したメッセージに一時データが含まれている場合、充電工程に進めずに充電準備手順に留まる。このステップでは、電池管理システムがすべての正式メッセージを受信していない場合、つまり受信したメッセージに一時データが含まれている場合に、充電工程全体は充電準備手順に留まることになる。すべての正式メッセージを受信しかつ問題なく検査が完了した場合に限って、充電工程に進めることができる。このように、たとえ充電工程全体が一時データ(ダミーデータに類似)によってハンドシェイキングが継続可能にされたとしても、すべての正式メッセージを取得できない場合は、安全面を考慮して、後続の充電工程を開始することができない。
【0054】
さらに、充電工程が開始されない状態を回避するために、充電準備手順に留まって一定時間が経過した場合に、充電工程全体を中断させる判断メカニズムを設けても良い。
【0055】
なお、本発明に係るシステム、モジュール、ユニット等がソフトウェア、ファームウェアまたはハードウェア部材から構成されてもよく、物理の回路構造から構成されてもよい。例えば、電池管理システムと充電機器とは、接続インタフェースは物理の部材であり、関連回路は物理の回路構造であり、データ格納ユニット、タイムアウト判断ユニット、タイムアウト処理ユニット等のユニットはソフトウェア・ハードウェアの組み合わせにより構成されてもよく、それらに限定されるものではない。関連回路または機構部材については、ここでは詳細を省略する。
【0056】
上記のように、本発明に係るタイムアウト処理を有する充電制御システム及びその方法は、車両側の電池管理システムと充電機器とのハンドシェイキング工程において、メッセージの交換が完了しておらずかつタイムアウト直前の場合、代わりとして予め格納された一時データを利用することにより、車両側の電池管理システムと充電機器との接続が維持され充電準備手順に進めることが可能になり、充電工程が中断されないようにした。具体的には、ハンドシェイキング工程において、正式メッセージ(即ち充電パラメータ)を取得すると、そのままその正式メッセージでメッセージの交換を行うが、所定の時間(充電安全規定に則る)が経過した後もメッセージがすべて揃っていない場合、代わりとして一時データを利用し、電池管理システムと充電機器との接続を維持することができる。その後、交換が完了していないメッセージを送信し続けることにより、先に送信された一時データを入れ替わることにより、電池管理システムと充電機器とがすべての正式メッセージの交換を完了でき、充電工程に進めることが可能になる。これにより、本発明は、送信遅延(電池管理システムと充電機器との充電インタフェース、通信媒体、通信プロトコルの差異による)によって充電フローが中断するという状況の発生を防止する。
【0057】
上記実施例は本発明の例示的効果に過ぎず、本発明を限定するためのものではなく、所属する技術分野において通常知識を有する者により本発明の主旨を逸脱しない範囲でそれらの実施態様に対して種々に修正や変更を施すことが可能である。従って、本発明の権利保護範囲は、本発明の効果や実施目的に影響を与えるものでなければ、後述の特許請求の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0058】
1 タイムアウト処理を有する充電制御システム
11 データ格納ユニット
12 タイムアウト判断ユニット
13 タイムアウト処理ユニット
2 電池管理システム
3 充電機器
201~204 フロー
301~308 フロー
S401~S406 ステップ
【外国語明細書】