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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036276
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】スーパーEV
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20190101AFI20240308BHJP
   B60L 50/40 20190101ALI20240308BHJP
   B60K 16/00 20200101ALI20240308BHJP
   H01G 2/02 20060101ALI20240308BHJP
   H01G 11/08 20130101ALI20240308BHJP
   H01G 4/20 20060101ALI20240308BHJP
   H01G 4/38 20060101ALI20240308BHJP
   H01G 15/00 20130101ALI20240308BHJP
   H01G 17/00 20060101ALI20240308BHJP
   H02S 20/00 20140101ALI20240308BHJP
   H02S 20/24 20140101ALN20240308BHJP
【FI】
B60K1/04 Z
B60L50/40
B60K16/00 A
H01G2/02 101E
H01G11/08
H01G4/20
H01G4/38
H01G15/00
H01G17/00
H02S20/00
H02S20/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026782
(22)【出願日】2023-02-22
(31)【優先権主張番号】P 2022141072
(32)【優先日】2022-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000211569
【氏名又は名称】中松 義郎
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【テーマコード(参考)】
3D235
5E078
5E082
5H125
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235AA04
3D235BB18
3D235BB19
3D235BB20
3D235BB41
3D235CC16
3D235CC17
3D235DD21
3D235FF05
3D235FF13
3D235FF15
5E078JA04
5E078JA05
5E082CC01
5E082CC12
5E082CC13
5H125AA01
5H125AA20
5H125AC14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レアメタルを使用せず、急速充電が出来、走行距離が延びるEVを提供する。
【解決手段】電気の供給をバッテリでなく、キャパシタとする。形成体と蓄電を兼用させた事を特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
形成体と蓄電を兼用させた事を特徴とするスーパーEV。
【請求項2】
EVの構造体をキャパシタで構成する事によりキャパシタの欠点を除去し、長所を発揮させる事を特徴とするスーパーEV。
【請求項3】
請求項1に於いて冷凍庫、自動車フレーム、トラック荷台、バン、車体、雪上車、一般乗用車、砕氷船、一般船、一般住宅、ソーラーパネル架台、家庭用発電機、洋上発電、航空機とする。
【請求項4】
請求項1に於いて縦部のソーラーパネルを水平に拡げて太陽エネルギを効率良い吸収する装置。





【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで言うスーパーとは今までより遥かに優れているという意味。
EVとは電気を使用した自動車、雪上車、電車、船、砕氷船、飛行機、充電器、家庭電気蓄電設備、その他電気設備を言う。
【背景技術】
【0002】
EVがなぜ良いかは
1. CO2即ちカーボンを発生しない。
2. ガソリンが値上がりしている。
3. 脱炭素企業にプラスになる。
4. ヒト、モノ、カネを呼び込む電池、データの新しい巨大市場が発生する等の理由で各社生産しているが、後述する大きな欠点を抱えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は世界の技術研究の最高峰であるMIT(マサチューセッ工科大学)で講義しているが、エネルギ専門教授間でエネルギ議論する中で「今のEV電気自動車はダメ」と言う結論を出している。
理由は公知の電池は、「使用再生回数が少なく、従って償却コストが高くつき、採算が採れずガソリン車にコスト的に負けるからであり、且つカーボンゼロにならない」からである。
近年リチウムイオンバッテリが開発されてこれを用いたEVの生産が各社盛んだ。しかし、これに使用するメタルが特定の国でしか採れないので問題がある。
又、これを固体電池にしても同様に解決出来ない。
【0004】
本発明は前記の問題をすべて解決するために発明された画期的発明である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は電気の供給をバッテリでなく、キャパシタとする、発想の転換である。しかしキャパシタはバッテリと比べ下記の如く多くの長所がある一方、欠点もある。この欠点も除去するのが本発明である。
【発明の効果】
【0006】
下記[0009]に示すごとく、ローコストレアメタルを使用しない、急速充電出来る、走行距離が延びる等々の効果もあり、今までにないEV、飛行機、船、家庭設備ができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明コンデンサ群の基本ユニットで、(A)と(B)はキャパシタの容量の違う2種のユニットの図である
図2】本発明第1実施形態の説明図
図3】本発明第2実施形態の説明図
図4】本発明第3実施形態の説明図
図5】本発明第4実施形態の説明図
図6】本発明第5実施形態の説明図
図7】本発明第6実施形態の説明図
図8】本発明第7実施形態の説明図
図9】本発明第8実施形態の説明図
図10】本発明第9実施形態の説明図
図11】本発明第10実施形態の説明図
図12】本発明第11実施形態の説明図
図13】本発明第12実施形態の説明図
図14】本発明第13実施形態の説明図
図15】本発明第14実施形態の説明図
図16】本発明第15実施形態の説明図
【発明を実施するための形態】
【0008】
バッテリ(リチウムイオン電池)と、キャパシタを比較する。
【表1】
【0009】
前記表1の如く、
(1)まず電気回路については、バッテリは電気の充放電が十分行われないが、キャパシタは完全に充放電が行われるので、エネルギ効率が非常に良いという事である
(2)次に使用温度はバッテリは-20度~+50度に対してキャパシタは-1000度~+85度である。従ってバッテリは、極寒の場所とか冷凍車(内部)には使えない。しかしキャパシタは極寒の場所、雪上車、冷凍車にも使える。さらに、バッテリは+50度しか使えないので酷暑の場所とか加熱する場所とかに使用できない。しかしキャパシタは酷暑の場所や加熱する場所でも使用できる。
(3)充放電回数は、バッテリは500~1000回に対し、キャパシタは無制限である。つまり、バッテリの場合、500~1000回で使えなくなるのでこれがコストとなる。一方キャパシタは無制限であるという事は、すなわち
となる。ここが大きな本発明の着目点である。
(4)充電時間は、バッテリでは数時間もかかるが、キャパシタは数秒で急速に充電させることができる。
(5)電流特性において、キャパシタは大電流を瞬間的に放電可能である。という事は、モータの駆動効率を上げ、したがって、エネルギが少なくて車を動かせる。
(6)劣化、寿命に関して、バッテリは劣化があり、キャパシタは劣化が無いので、したがってバッテリはすぐ使えなくなる。キャパシタはずっと使える。
(7)安全性では、バッテリは液漏れ、発火、破裂の危険性があるが、キャパシタは危険性なく安全である。
(8)危険性の実例として、ボーイング787での火災事故を起こした事が有名である。その原因は787の離着陸時の衝撃である。衝撃によってバッテリ(リチウムイオン電池)は漏れ、発火するという致命的な欠陥があるので航空機等には使えない。
(これについては、本願発明者が、これを解決する特許(特許番号6362300)を発明している)
これに対し、キャパシタは衝撃を与えても発火しないので、航空機、車両他多くのものに制限なく使用できる。
(9)レアメタルに関して、バッテリ(リチウムイオン電池)は、レアメタルが必要である。キャパシタは不要なのでレアメタルの値上がり、手に入らないので蓄電池を生産できないなどのトラブルが無く、環境にやさしい。
(10)製造生産性は、キャパシタは単純構造で作りやすいので生産性は高くなる。
(11)比重は、バッテリは2~2.5程度であるが、キャパシタは1~1.5程度であり、飛行機、車両など移動体は重量をいかに軽くするかが重要であり、キャパシタの比重が低いことは非常に有効でエネルギ消費量も少なくできる効果がある。
(12)価格は、バッテリ(リチウムイオン電池)は高く、キャパシタは安い。
【0010】
上記の如くほとんど全てキャパシタの方がバッテリより優れている。キャパシタを電気二重層キャパシタ(EDLC)とすると、更に蓄電が大容量となる。
【0011】
しかしキャパシタの唯一の欠点は、容積が大きくなる事である。
キャパシタをバッテリとして使用した場合、この大きい容積をどのようにするかが本発明の重要なポイントである。
図1は本発明基本ユニットの一例を示す。図(A)の1Aは、2.8V電圧、容量3.5Whの円筒サイズ(約6cmφ)キャパシタセル1を53個ユニット化した図(B)の1Bは2.5V電圧、容量は2.5Whの円筒サイズ(約4cmφ)キャパシタセル1を162個ユニット化した図である。
キャパシタ1はコンデンサでアルミ箔等の電極と紙、プラスティック等の絶縁体を巻いたもので、直列及び/又は並列で多数結合したものである。
【0012】
[本発明第1実施形態]
図2は本発明第1実施例であって(A)は側面図、(B)は横断面図である。
前記容積が大きくなる事を打破するため台車等の構造物やボディをキャパシタコンデンサで形成する事により、この難問を解決するものである。図2に示す如く、先ず冷凍車に適用する。なぜ冷凍車かというとコンデンサはバッテリにより低温でも動作するからであり、これは前述した。
図2に示す如く冷凍車のキャパシタコンデンサ1を箱状にし、これにモータ5や後方は観音開きのドアとする。運転車室4やタイヤ6等駆動装置の上に載せる構造体とした第1実施形態である。4は運転者用窓ガラスである。
【0013】
[本発明第2実施形態]
図3は本発明第2実施形態を示す。
図2の第一実施形態は通常のフレーム2即ちはしご型、背骨型、X型等の台車を使用するが図3の第2実施形態では、本発明フレーム21はコンデンサ等蓄電群を板状に結合し、この板を複数枚重ねて剛性を強くしてフレーム21とした構造体である。
板状でなく、ほかの形状、例えばはしご形、背骨形、X型形等にしても本発明に含まれる。
この本発明フレーム21の上に車体7を載せる。(A)は側断面図で(B)は横断面図である。
車体7は通常の鉄やアルミ製のボディでもよいが、キャパシタを巻かずに平坦なキャパシタとして、アルミラミネートして形成したコンデンサ(キャパシタ)シートで車体7を形成してもよい。
【0014】
[本発明第3実施形態]
図4は本発明第3実施形態を示す。
本発明でアメリカで最も売れているピックアップトラックを製造した例であり(A)は側断面図(B)は後方から見た図である。荷台25、荷台扉26、フレーム21、運転室22、23、24全てキャパシタで造らた構造体としたものである。10は後部扉26の開閉とヒンジである。
【0015】
[本発明第4実施形態]
図5は本発明第4実施例である。
これはボックスカーに本発明を実施したものでボディ側面の一部27、モータ保護部22(衝突部の緩和部)、天井23をキャパシタで構成する構造体とし、天井にはソーラーセル8を設ける。4はガラスで外部から見られる。
(A)は横面図、(B)は縦面図である。
【0016】
[本発明第5実施形態]
図6は本発明第5実施形態で、ソーラーパネル8を天井のみならず側面81、前面82、後面83、ボンネット上84にも設け、ヒンジ10で水平に拡げられるようにした構造体であり、本体1(天井23を含む)をキャパシタで構成したものである。
この様になっているので、ヒンジ10により図6(B)(C)の如く、水平にソーラーパネル81、82、83を拡げて駐車時に大量の太陽エネルギを吸収し、キャパシタボディ1に蓄えることが出来る。
【0017】
キャパシタボディ1でなくても、通常の車等の場合も本発明に含まれる。
【0018】
[本発明第6実施形態]
図7は、本発明第6実施形態で、キャタピラ11で走行する例えば雪上車、戦車、ブルトーザー、ショベルカー等の移動体に本発明を適用しフレーム21、ボディ1に構造体をキャパシタで構成し、これでモータを回すものである。
【0019】
[本発明第7実施形態]
図8は本発明が低温度に耐え得る特性を生かし、砕氷船に本発明の構造体をキャパシタとして、これでモータを回すものとした第7実施形態である。
【0020】
砕氷船でなく、通常の船の場合も本発明に含まれる。又、電動船でなく他の駆動力による船も本発明に含まれる。
【0021】
[本発明第8実施形態]
図9は本発明第8実施形態で、家15をキャパシタで造った構造体とした、本発明の家である。
【0022】
[本発明第9実施形態]
図10はソーラーパネル8を支える架台16をキャパシタとする構造体とした本発明第9実施形態である。
【0023】
[本発明第10実施形態]
図11は各家庭を発電所にする本発明第10実施形態で、屋上に設けたソーラーパネルを支える架台16をキャパシタ家15をキャパシタ、車1をキャパシタとする構造体とした家庭発電所。
従来の家庭発電所を結合すると巨大な発電所となり、昼夜の電気使用に活用され停電、節電、余剰電力が無くなり、又、SDGsにも貢献する。
又、自動車にもエネルギが与えられ、使用しない時は貯蔵庫となる。
【0024】
[本発明第11実施形態]
図12は洋上発電装置16の支持体18や浮遊体19を本発明キャパシタ構造体にした本発明第11実施形態である。
図は海底17へ埋込型となっているが浮遊式でもよい。
【0025】
[本発明第12実施形態]
図13は本発明を航空機に使用した第12実施形態である。胴体19、主翼や尾翼の翼桁20を本発明コンデンサ構造体としたものでキャパシタは図13(B)のみならず縦使いでも図13(B)の如く横使いでも、そのミックスでもよい。
201は翼の前縁、202は後縁である。
【0026】
[本発明第13実施形態]
図14は、人力自転車、人力補助電気自転車、電動自転車、オートバイ、スクータ等、人30が跨る2輪車(及び3輪車)で、フレーム21、キャパシタ天井23、荷台25、壁24などに本発明キャパシタ構造体とした本発明第13実施形態である。(A)は屋根付きスクーター(3輪車)にキャパシタを設けた実施形態、(B)は自転車にキャパシタを設けた構造体とする実施形態である。
【0027】
本発明第13実施例によると、2輪の両足の間の底部にあるフレームなどにキャパシタを用いることでふらつかず安定した走行ができる。
【0028】
[本発明第14実施形態]
図15は、ドローン100にキャパシタを設けた本発明第14実施形態である。(A)はドローン100のフレーム21やプロペラガード103をキャパシタで構成した構造体とする実施形態。(B)と(C)はドローンに翼104をつける場合で、その翼桁105、フレーム21、及びプロペラガード103をキャパシタで構成した構造体とする実施形態である。プロペラガードをキャパシタを横向きに設けた構造体とする実施形態が(C)である。
【0029】
本発明第14実施形態によると、フレーム等と兼用することで、キャリーケース102に荷物やカメラを積載し、たくさんの荷物を長時間搬送が可能となり、遠方での撮影も可能となる。また、翼の桁をキャパシタで構成する事により、長時間飛行ができ且つ水平飛行時に高速で移動が可能となる。
【0030】
[本発明第15実施形態]
図16は、スマートフォン110のフレーム21、把手111にキャパシタを設けた構造体である、本発明第15実施形態である。
把手111は、スマートフォンの側面に折り畳むことができる。
把手111はアンテナを兼用できる。
(A)は把手111を矢印の如く伸ばした時の正面図を示す。(B)はその上面図を示す。
【0031】
本発明第15実施形態によると、スマートフォンのバッテリ容量が不足し長時間使用ができないという問題が、容易に解決される。
【0032】
[本発明第16実施形態]
キャパシタ蓄電池と送電線を直結し電気を蓄えることが可能な様にキャパシタ蓄電池を設ける構造建築物を、本発明第16実施形態とする。
これにより電力需給での不足を補い、安定した電気の利用ができる。
【0033】
本発明は上記のほか、オートバイ、スクータ、人力補助電気自転車、宅配便荷物台車等種々の応用や変形が考えられるが、これらは全て本発明に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0034】
画期的な電源装置により産業上の利用可能性が極めて高い。

【符号の説明】
【0035】
1 キャパシタ等電気エネルギや貯蔵エレメントを複数個結合し、構造体とエネルギ貯蔵体を兼用したボディ、図1では冷凍庫。
1A 基本ユニットを構成する円筒形キャパシタセル
1B 基本ユニットを構成する別容量の円筒形キャパシタセル
2 フレーム
21 キャパシタフレーム
22 キャパシタフロント
23 キャパシタ天井
24 キャパシタウオール
25 キャパシタ荷台囲い
26 キャパシタ後方囲い
27 側面ガード
3 運転席
30 運転者
4 透明窓
5 電気モータ
6 タイヤ(電動モータを含む場合もある)
7 車体
8 ソーラーパネル
81 側面ソーラーパネル
82 前面ソーラーパネル
9 変速ギヤ又はモータ
10 ヒンジ
11 キャタピラ
12 キャパシタで造った船本体
13 スクリュー
14 海面
15 キャパシタで造った家
16 洋上風力発電装置
17 海底
18 洋上風力発電エネルギ貯蔵庫
19 航空機の胴体
20 キャパシタ翼桁
201 翼の前縁
202 翼の後縁
100ドローン
101プロペラ
102荷物やカメラを積載するキャリングケース
103キャパシタプロペラガード
104ドローンに設ける翼
105ドローンのキャパシタ翼桁
110スマートフォン
111把手

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16