(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036310
(43)【公開日】2024-03-15
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240308BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20240308BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240308BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240308BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240308BHJP
G09G 3/32 20160101ALI20240308BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240308BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20240308BHJP
【FI】
G06F3/041 412
G09F9/33
G09F9/00 366A
G09F9/30 349Z
G09G3/20 624B
G09G3/20 691D
G09G3/32 A
G09G3/20 680G
G09G3/20 621A
G09G3/20 642A
G09G3/20 642P
H01L33/00 J
H01L33/62
G06F3/041 510
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023143274
(22)【出願日】2023-09-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0111928
(32)【優先日】2022-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ソ, デヨン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, フン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒョンゴン
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
5C380
5F142
5F241
5G435
【Fターム(参考)】
5C080AA07
5C080BB06
5C080CC03
5C080DD05
5C080DD09
5C080DD12
5C080DD25
5C080EE29
5C080FF11
5C080FF13
5C080HH13
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ06
5C094AA45
5C094BA03
5C094BA14
5C094BA23
5C094CA19
5C094DB04
5C094FA01
5C094FA02
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB16
5C380AB18
5C380AB22
5C380AB23
5C380AB28
5C380AB34
5C380AB46
5C380BA08
5C380BA34
5C380BA38
5C380BA39
5C380CA12
5C380CA32
5C380CB01
5C380CC08
5C380CC09
5C380CC27
5C380CC33
5C380CC48
5C380CC52
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5C380FA21
5C380FA23
5F142CB14
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5F142DB24
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5F142GA02
5F241AA12
5F241BB18
5G435AA17
5G435BB04
5G435CC09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改善されたタッチセンシングが可能で、タッチ部の構造を簡素化した表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置100は、基板上に配置された複数のサブ画素SP及び基板上に配置された複数のタッチ部を含む。各サブ画素は、駆動トランジスタ、発光素子及び駆動トランジスタと発光素子を連結する画素電極を含む。各タッチ部は、タッチセンシングトランジスタ及びタッチセンシングトランジスタと連結されたタッチ電極を含み、画素電極とタッチ電極は、同じ層に配置される。従って、基板上に画素電極と共にタッチ電極を配置してセルフキャパシタンス方式でタッチをセンシングすることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、該表示装置は、
基板上に配置された複数のサブ画素であって、当該複数のサブ画素のそれぞれが、駆動トランジスタ、発光素子、及び前記駆動トランジスタと前記発光素子を連結する画素電極を含む、複数のサブ画素;並びに
前記基板上に配置された複数のタッチ部であって、当該複数のタッチ部のそれぞれが、タッチセンシングトランジスタ、及び前記タッチセンシングトランジスタと連結されたタッチ電極を含む、複数のタッチ部、
を含み、
前記画素電極と前記タッチ電極は、同じ層に配置される、表示装置。
【請求項2】
前記複数のサブ画素のそれぞれに配置された低電位電源配線;及び
前記複数のサブ画素のいずれか一つに配置され、前記タッチセンシングトランジスタと連結されたタッチセンシング配線をさらに含み、
前記複数のサブ画素のうち第1サブ画素で、前記タッチセンシング配線と前記低電位電源配線がその間で一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置され、
前記複数のサブ画素のうち第2サブ画素で、一対の低電位電源配線がその間で一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数のサブ画素のうち前記第1サブ画素で、前記発光素子は、前記タッチセンシング配線と前記低電位電源配線との間に配置され、
前記複数のサブ画素のうち前記第2サブ画素で、前記発光素子は、前記一対の低電位電源配線の間に配置される、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記タッチセンシング配線及び前記低電位電源配線は、一方向に向かって延びて、
前記複数のサブ画素と前記複数のタッチ部は、前記一方向で交互に配置される、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記複数のサブ画素のそれぞれで、その間に一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置された一対の低電位電源配線;及び
前記複数のサブ画素の間に配置された基準配線をさらに含み、
前記タッチセンシングトランジスタは、前記基準配線と前記タッチ電極との間に連結される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数のサブ画素のそれぞれは、ソース電極及びドレイン電極を有するセンシングトランジスタをさらに含み、
前記センシングトランジスタの前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち一つは、前記駆動トランジスタと前記発光素子の間のノードに連結され、
前記センシングトランジスタの前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち他の一つは、前記基準配線と連結される、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記タッチセンシングトランジスタがターン-オンされた間、前記基準配線にタッチ駆動信号が印加され、
前記センシングトランジスタがターン-オンされた間、前記基準配線に基準電圧が印加される、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記タッチセンシングトランジスタの少なくとも一部分は、前記駆動トランジスタと同じ層に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
表示装置であって、該表示装置は、
複数のサブ画素及び複数のタッチ部を含む表示パネル;並びに
前記複数のタッチ部にタッチ駆動信号を提供するように構成されたタッチ駆動部
を含み、
前記複数のサブ画素と前記複数のタッチ部は、互いに異なる行に配置される、表示装置。
【請求項10】
前記複数のサブ画素のそれぞれは、
データ配線と連結された第1トランジスタ;
前記第1トランジスタのソース電極にゲート電極が連結された第2トランジスタ;
前記第2トランジスタのソース電極と基準配線との間に連結された第3トランジスタ;及び
前記第2トランジスタのソース電極に連結された発光素子を含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記複数のタッチ部のそれぞれは、
外部入力でタッチキャパシタを形成するタッチ電極;及び
前記タッチ電極に連結されたタッチセンシングトランジスタを含み、
前記タッチセンシングトランジスタは、前記第1トランジスタ及び前記第3トランジスタと互いに異なるスキャン配線に連結される、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記タッチセンシングトランジスタと前記タッチ駆動部との間に連結されたタッチセンシング配線をさらに含み、
一フレーム期間中、前記複数のサブ画素のうちいずれかを駆動するディスプレイ期間と前記複数のタッチ部のうちいずれかを駆動するタッチセンシング期間は、少なくとも部分的に互いに重畳する、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記タッチセンシングトランジスタは、前記基準配線と前記タッチ電極との間に連結され、
一フレーム期間中、前記複数のサブ画素のうちいずれかを駆動するディスプレイ期間と前記複数のタッチ部のうちいずれかを駆動するタッチセンシング期間は、互いに異なる期間である、請求項11に記載の表示装置。
【請求項14】
表示装置であって、該表示装置は、
基板上に配置された複数のサブ画素であって、当該複数のサブ画素のそれぞれが、駆動トランジスタ、発光素子、及び前記駆動トランジスタと前記発光素子を連結する画素電極を含む、複数のサブ画素;並びに
前記基板上に配置された複数のタッチ部であって、当該複数のタッチ部のそれぞれが、タッチセンシングトランジスタ、及び前記タッチセンシングトランジスタと連結されたタッチセンシング配線を含む、複数のタッチ部、
を含み、
前記発光素子を前記複数のサブ画素に転写するとき、前記タッチセンシング配線が組み立て配線として使用される、表示装置。
【請求項15】
前記複数のサブ画素のそれぞれに配置された低電位電源配線をさらに含み、 前記タッチセンシング配線と前記低電位電源配線がその間で一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置され、
前記発光素子を前記複数のサブ画素に転写するとき、前記タッチセンシング配線及び前記低電位電源配線が、組み立て配線として使用される、
請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
第1のタッチ電極及び第2のタッチ電極を有するタッチキャパシタをさらに含み、
前記第1のタッチ電極が、前記タッチセンシングトランジスタに連結され、前記第2のタッチ電極が、外部入力に連結される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項17】
前記複数のサブ画素のそれぞれは、ソース電極及びドレイン電極を有するセンシングトランジスタをさらに含み、
前記センシングトランジスタの前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち一つは、前記駆動トランジスタと前記発光素子の間のノードに連結され、
前記センシングトランジスタの前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうち他の一つは、基準配線と連結される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項18】
前記タッチセンシングトランジスタがターン-オンされている間、前記基準配線にタッチ駆動信号が印加され、
前記センシングトランジスタがターン-オンされている間、前記基準配線に基準電圧が印加される、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
表示装置であって、該表示装置は、
基板上に配置された複数のサブ画素であって、当該複数のサブ画素のそれぞれが、駆動トランジスタ、一対の低電位電源配線、発光素子、及び前記駆動トランジスタと前記発光素子を連結する画素電極を含む、複数のサブ画素
を含み、
前記一対の低電位電源配線が、その間で一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置され、
前記発光素子を基板上に転写するとき、前記一対の低電位電源配線が、組み立て配線として使用される、表示装置。
【請求項20】
前記発光素子が誘電分極され、前記組み立て配線に交流電圧を印加して電界を形成し、前記発光素子をそれぞれ、前記複数のサブ画素に整列させる、請求項19に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2022年9月5日に韓国特許庁に出願された韓国特許出願第10-2022-0111928号に対する優先権を主張し、その開示内容は、参照により本出願に明示的に組み込まれる。
【0002】
本明細書は、表示装置に関し、より詳細には、タッチセンシングが可能であり、LED(Light Emitting Diode)を用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータのモニタやTV、携帯電話等に使用される表示装置には、自ら光を発光する有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)等と、別途の光源を要する液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等がある。
【0004】
表示装置は、コンピュータのモニタ及びTVだけではなく、個人携帯機器までその適用範囲が多様化及び拡張され得る。その結果、広い表示面積を有しながらも減少した体積及び重さを有する表示装置についての研究が進行している。
【0005】
また、近年は、LEDを含む表示装置が次世代の表示装置として注目を集めている。LEDは、有機物質でない無機物質からなるので、信頼性に優れ、液晶表示装置や有機発光表示装置に比して寿命が長い。
【0006】
また、LEDは、点灯速度が速いだけではなく、発光効率に優れ、耐衝撃性が強くて安定性に優れ、高輝度の映像を表示することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書が解決しようとする課題は、改善されたタッチセンシングが可能な表示装置を提供することである。
【0008】
本明細書が解決しようとする他の課題は、組み立て配線をタッチセンシング配線として使用してタッチ部の構造を簡素化した表示装置を提供することである。
【0009】
本明細書が解決しようとするまた他の課題は、サブ画素を駆動するための複数の配線のいずれか一つをタッチセンシング配線としても使用してタッチ部の構造を簡素化した表示装置を提供することである。
【0010】
本明細書が解決しようとするまた他の課題は、サブ画素とタッチ部を同時駆動できる表示装置を提供することである。
【0011】
本明細書が解決しようとするまた他の課題は、サブ画素とタッチ部を時分割駆動できる表示装置を提供することである。
【0012】
本明細書の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本明細書の一実施例に係る表示装置は、基板上に配置され、それぞれが駆動トランジスタ、発光素子及び駆動トランジスタと発光素子を連結する画素電極を含む複数のサブ画素、及び基板上に配置され、それぞれがタッチセンシングトランジスタ及びタッチセンシングトランジスタと連結されたタッチ電極を含む複数のタッチ部を含み、画素電極とタッチ電極は、同じ層に配置される。従って、基板上に画素電極と共にタッチ電極を配置してセルフキャパシタンス方式でタッチをセンシングすることができる。
【0014】
本明細書の他の実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素及び複数のタッチ部が配置された表示パネル、及び複数のタッチ部にタッチ駆動信号を提供するタッチ駆動部を含み、複数のサブ画素と複数のタッチ部は、互いに異なる行に配置される。従って、表示パネルの内部に複数のタッチ部を配置してインセル方式でタッチをセンシングすることができる。
【0015】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【0016】
本開示の一実施例によれば、表示パネルの内部にタッチ部を形成してタッチ入力をセンシングすることができる。
【0017】
本開示の一実施例によれば、発光素子を自己組み立てするための組み立て配線のうち一つをタッチセンシング配線として使用してタッチ部の構造を簡素化することができる。
【0018】
本開示の一実施例によれば、サブ画素を駆動するための配線のうち一つをタッチセンシング配線として使用してタッチ部の構造を簡素化することができる。
【0019】
本開示の一実施例によれば、サブ画素とタッチ部を同時駆動することができる。
【0020】
本開示の一実施例によれば、サブ画素とタッチ部を時分割駆動することができる。
【0021】
本開示の一つ以上の実施例に効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本明細書の一実施例に係る表示装置の概略的な構成図である。
【
図2】本明細書の一実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部の回路図である。
【
図3】本明細書の一実施例に係る表示装置の表示パネルの拡大平面図である。
【
図4】
図3のA-A’及びB-B’に沿った断面図である。
【
図5】
図3のA-A’及びC-C’に沿った断面図である。
【
図7】本明細書の一実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部に入力される信号の例を示したタイミング図である。
【
図8】本明細書の一実施例に係る表示装置で外部入力の有無によるタッチ部の電圧変化量についての例示的なグラフである。
【
図9】本明細書の他の実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部の回路図である。
【
図10】本明細書の他の実施例に係る表示装置の表示パネルの拡大平面図である。
【
図12】本明細書の他の実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部に入力される信号の例を示したタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され、単に、本実施例は、本明細書の開示が完全なものとなるようにし、本明細書の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0024】
本明細書の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本明細書が図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本明細書を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本明細書の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略され得る。本明細書上において言及された「含む」、「有する」、「包含する」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含み得る。
【0025】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0026】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置し得る。
【0027】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含み得る。
【0028】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものであり、順序または順番を規定するものではない。従って、以下において言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0029】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0030】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本明細書は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0031】
本明細書の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。また、「例示的」という用語は、「例」という用語と交換可能に使用することがあり、「例」と同一または類似の意味を有し得る。
【0032】
以下においては、図面を参照して、本明細書について説明する。本開示のすべての実施例による各表示装置の全ての構成要素は、動作可能に結合され、構成されている。
【0033】
図1は、本明細書の一実施例に係る表示装置の概略的な構成図である。
図1においては、説明の便宜のために、表示装置100の多様な構成要素のうち表示パネルPN、ゲート駆動部GD、データ駆動部DD、タッチ駆動部TD及びタイミングコントローラTCを示している。
【0034】
図1を参照すると、表示装置100は、複数のサブ画素SPを含む表示パネルPN、表示パネルPNに各種の信号を供給するゲート駆動部GD及びデータ駆動部DD、ゲート駆動部GDとデータ駆動部DDを制御するタイミングコントローラTC及びタッチ入力をセンシングするためのタッチ駆動部TDを含む。
【0035】
表示パネルPNは、ユーザに映像を表示するための構成であり、複数のサブ画素SPを含む。表示パネルPNで複数のスキャン配線SL及び複数のデータ配線DLが互いに交差し、複数のサブ画素SPそれぞれは、スキャン配線SL及びデータ配線DLに連結される。この他にも、複数のサブ画素SPそれぞれは、高電位電源配線、低電位電源配線、基準配線等に連結され得る。
【0036】
複数のサブ画素SPは、画面を構成する最小単位であり、複数のサブ画素SPそれぞれは、発光素子及びそれを駆動するための画素回路を含み得る。複数の発光素子は、表示パネルPNの種類によって異に定義され得る。例えば、表示パネルPNが無機発光表示パネルである場合、発光素子は、LED(Light-emitting Diode)またはマイクロLED(Micro Light-emitting Diode)であり得る。
【0037】
ゲート駆動部GDは、タイミングコントローラTCから提供された複数のゲート制御信号GCSによって複数のスキャン配線SLに複数のスキャン信号SCANを供給する。
図1においては、一つのゲート駆動部GDが表示パネルPNの一側に離隔されて配置されたものと示したが、ゲート駆動部GDの個数及び配置は、これに制限されない。
【0038】
データ駆動部DDは、タイミングコントローラTCから提供された複数のデータ制御信号DCSによってタイミングコントローラTCから入力される映像データRGBを基準ガンマ電圧を利用してデータ電圧Vdataに変換する。データ駆動部DDは、変換されたデータ電圧Vdataを複数のデータ配線DLに供給できる。
【0039】
タイミングコントローラTCは、外部から入力された映像データRGBを整列してデータ駆動部DDに供給する。タイミングコントローラTCは、外部から入力される同期信号、例えば、ドットクロック信号、データイネーブル信号、水平/垂直同期信号を利用してゲート制御信号GCS及びデータ制御信号DCSを生成し得る。そして、タイミングコントローラTCは、生成されたゲート制御信号GCS及びデータ制御信号DCSをゲート駆動部GD及びデータ駆動部DDそれぞれに供給してゲート駆動部GD及びデータ駆動部DDを制御できる。
【0040】
タッチ駆動部TDは、タイミングコントローラTCまたは外部構成から入力されるタッチイネーブル信号に基づいてタッチセンシング期間の間、タッチ部を駆動する。タッチ駆動部TDは、タッチセンシング期間の間、タッチセンシング配線Senを通してタッチ部の複数のタッチ電極にタッチ駆動信号を供給してタッチ入力をセンシングすることができる。
【0041】
タッチ部は、タッチ入力を検出するための複数のタッチ電極を含む構成である。タッチ部は、表示パネルPNに配置され、表示パネルPN上のタッチ入力を検出できる。複数のタッチ電極は、タッチセンシング配線Sen及びタッチ駆動部TDと連結されてタッチ入力をセンシングすることができる。このとき、タッチ電極の配置方式によって、別途のタッチ部を作製して表示パネルPNに貼り付けるアドオン方式(add-on type)、表示パネルPN上にタッチ部を直接形成するオンセル方式(on-cell type)、及び表示パネルPNの内部にタッチ部を内蔵するインセル方式(in-cell type)等でなされ得る。
【0042】
また、タッチ部は、ミューチュアルキャパシタンス(Mutual-capacitance)方式またはセルフキャパシタンス(Self-capacitance)方式でタッチをセンシングし得る。例えば、ミューチュアルキャパシタンス方式である場合、タッチ部は、タッチ駆動信号が印加される駆動タッチ電極、及びタッチセンシング信号が検出され、駆動タッチ電極とキャパシタンスを形成するセンシングタッチ電極からなり得る。そして、駆動タッチ電極とセンシングタッチ電極間のキャパシタンス変化に基づいてタッチをセンシングし得る。セルフキャパシタンス方式である場合、タッチ部は、それぞれが駆動タッチ電極かつセンシングタッチ電極として機能する複数のタッチ電極からなり得る。そして、タッチ電極にタッチ駆動信号を印加し、タッチの有無によるタッチ電極のキャパシタンス変化に基づいてタッチ入力をセンシングし得る。
【0043】
以下においては、本明細書の一実施例に係る表示装置100のタッチ部は、表示パネルPNの内部にタッチ電極が内蔵されたインセル方式であり、一つのタッチ電極で静電容量の変化を測定してタッチを感知するセルフキャパシタンス方式であるものと説明する。
【0044】
以下においては、本明細書の一実施例に係る表示装置100の表示パネルPNの複数のサブ画素SP及びタッチ部をより詳細に説明する。
【0045】
図2は、本明細書の一実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部の回路図である。
図2のサブ画素およびタッチ部は、
図1の表示装置または本開示の他の任意の表示装置で使用され得る。
【0046】
図2を参照すると、複数のサブ画素SPそれぞれは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、ストレージキャパシタCst及び一つ以上の発光素子LEDを含み、タッチ部TUは、タッチセンシングトランジスタST、タッチ電極TE及びタッチキャパシタCfを含む。
【0047】
図2を参照すると、複数のサブ画素SPそれぞれの第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3は、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を含む。第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3は、Pタイプの薄膜トランジスタまたはNタイプの薄膜トランジスタであり得る。例えば、Pタイプの薄膜トランジスタは、ソース電極からドレイン電極に正孔(Hole)が移動するので、ソース電極からドレイン電極に電流が流れ得る。Nタイプの薄膜トランジスタは、ソース電極からドレイン電極に電子(Electron)が移動するので、ドレイン電極からソース電極に電流が流れ得る。以下においては、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がドレイン電極からソース電極に電流が流れるNタイプの薄膜トランジスタであるものと仮定して説明するが、これに制限されない。
【0048】
第1トランジスタT1は、データ電圧Vdataを第2トランジスタT2のゲート電極に伝達するトランジスタである。第1トランジスタT1は、第1スキャン配線SL1に連結されたゲート電極、データ配線DLに連結されたドレイン電極及び第2トランジスタT2のゲート電極に連結されたソース電極を含む。第1トランジスタT1は、第1スキャン配線SL1から信号によりターン-オンされ得、データ配線DLからデータ電圧Vdataはターン-オンされた第1トランジスタT1を通して第2トランジスタT2のゲート電極に伝達され得る。そこで、第1トランジスタT1は、スイッチングトランジスタと称され得る。
【0049】
第2トランジスタT2は、駆動電流を発光素子LEDに供給するトランジスタである。第2トランジスタT2は、第1トランジスタT1と連結されたゲート電極、高電位電源配線VDDに連結されたドレイン電極及び発光素子LEDと連結されたソース電極を含む。第2トランジスタT2は、ターン-オンされて発光素子LEDに流れる駆動電流を制御できる。従って、駆動電流を制御する第2トランジスタT2は、駆動トランジスタと称され得る。
【0050】
第3トランジスタT3は、第2トランジスタT2の閾値電圧を補償するためのトランジスタである。第3トランジスタT3は、第2トランジスタT2のソース電極と基準配線RLとの間に連結される。第3トランジスタT3は、第1スキャン配線SL1に連結されたゲート電極、第2トランジスタT2のソース電極と基準配線RLそれぞれに連結されたソース電極及びドレイン電極を含む。第3トランジスタT3のソース電極及びドレイン電極のうち一つは、第2駆動トランジスタT2と前記発光素子LEDの間のノードに連結され、第3トランジスタT3のソース電極及びドレイン電極のうち他の一つは、基準配線RLと連結される。第3トランジスタT3は、ターン-オンされて第2トランジスタT2のソース電極に基準電圧を伝達して第2トランジスタT2の閾値電圧をセンシングすることができる。そこで、第2トランジスタT2の特性をセンシングする第3トランジスタT3は、センシングトランジスタと称され得る。
【0051】
ストレージキャパシタCstは、発光素子LEDが発光する間、第2トランジスタT2のゲート電極とソース電極との間の電位差を貯蔵して発光素子LEDに一定の電流が供給され得るようにすることができる。ストレージキャパシタCstは、複数のキャパシタ電極を含む。ストレージキャパシタCstの一部の電極は、第2トランジスタT2のゲート電極に連結され得、残りの電極は、第2トランジスタT2のソース電極に連結され得る。
【0052】
各サブ画素SPに一つ以上の発光素子LEDが配置される。複数の発光素子LEDは、電流により光を発光する素子である。発光素子LEDは、赤色光、緑色光、青色光等を発光する発光素子LEDを含むことができ、これらの組み合わせで白色を含む多様な色相の光を具現できる。また、特定の色相の光を発光する発光素子LEDと発光素子LEDから光を他の色相の光に変換させる光変換部材を使用して多様な色相の光を具現することもできる。発光素子LEDは、第2トランジスタT2と低電位電源配線VSSとの間に連結され、第2トランジスタT2から駆動電流の供給を受けて発光できる。
【0053】
一方、一つのサブ画素SPに配置された複数の発光素子LEDは、並列に連結され得る。例えば、複数の発光素子LEDそれぞれの一つの電極は、同一の第2トランジスタT2のソース電極に連結され得、他の電極は、同一の低電位電源配線VSSに連結され得る。
【0054】
表示パネルPNに複数のサブ画素SPと共にタッチ部TUが配置され得る。タッチ部TUは、複数のサブ画素SPと隣接するように配置され得る。上述したように、タッチ部TUは、表示パネルPNの内部に内蔵されたインセル方式で構成され、これによって表示パネルPNの内部の複数のサブ画素SPとタッチ部TUが互いに隣接するように配置され得る。タッチ部TUは、タッチセンシングトランジスタST及びタッチキャパシタCfを含む。
【0055】
タッチセンシングトランジスタSTは、ターン-オンされてタッチ電極TEの電圧をタッチセンシング配線Senに伝達できる。タッチセンシングトランジスタSTは、タッチセンシング配線Senとタッチ電極TEとの間に連結され得る。そして、タッチセンシングトランジスタSTは、サブ画素SPのトランジスタT1、T3とは互いに異なるスキャン配線SLに連結され得、独立してターン-オンされ得る。タッチセンシングトランジスタSTは、第2スキャン配線SL2に連結されたゲート電極、タッチセンシング配線Senに連結されたソース電極及びタッチ電極TEの間に連結されたドレイン電極を含む。タッチセンシングトランジスタSTは、第2スキャン配線SL2のスキャン信号SCANによりターン-オンされ、タッチ電極TEにタッチ駆動信号を伝達できる。そして、タッチ駆動部TDは、タッチセンシングトランジスタST及びタッチセンシング配線Senを通してタッチ電極TEと外部入力FNGとの間に形成されたタッチキャパシタCfによって変動された電圧をセンシングすることができる。そこで、タッチ駆動部TDは、タッチセンシング配線Senを通してタッチ電極TEの静電容量変化、例えば、電圧変化量を検出してタッチ入力をセンシングすることができ、タッチセンシング配線Senと第2スキャン配線SL2に基づいてタッチ座標をセンシングすることができる。
【0056】
タッチキャパシタCfは、タッチ電極TEと外部入力FNGとの間に形成されるキャパシタである。タッチ電極TEと外部入力FNGとの間の電圧は、外部入力FNGに応じて変化し、タッチキャパシタCfに貯蔵され得る。タッチキャパシタCfに貯蔵される電荷は、外部入力FNGの有無や外部入力FNGとタッチ電極TEとの間の距離によって変わり得、タッチ駆動部TDは、電荷変化を検出してタッチ入力及びタッチ座標をセンシングすることができる。
【0057】
一方、
図2においては、一つのサブ画素SPに一つのタッチ部TUが隣接するように配置されたものと示したが、複数のサブ画素SPに一つのタッチ部TUが隣接するように配置され得、これに制限されない。
【0058】
以下においては、
図3乃至
図6を参照して、本明細書の一実施例に係る表示装置100の表示パネルPNの構造の例を詳細に説明する。
【0059】
図3は、本明細書の一実施例に係る表示装置の表示パネルの拡大平面図である。
図4は、
図3のA-A’及びB-B’に沿った断面図である。
図5は、
図3のA-A’及びC-C’に沿った断面図である。
図6は、
図3のD-D’に沿った断面図である。具体的に、
図4及び
図5は、複数のサブ画素SPの断面図である。
図6は、タッチ部TUの断面図である。
【0060】
図3を参照すると、表示パネルPNに複数のサブ画素SPが配置され、複数のサブ画素SPと隣接するようにタッチ部TUが配置される。複数のサブ画素SPは、複数の行と複数の列をなして配置され得、タッチ部TUも複数の行と複数の列をなして配置され得る。タッチ部TUが配置された行は、複数のサブ画素SPが配置された行の間に配置され得る。例えば、複数のサブ画素SPとタッチ部TUは、列方向で交互に配置され得る。そして、一つのタッチ部TUは、一つ以上のサブ画素SPと対応する幅を有し得る。例えば、列方向で第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3の一側領域に一つのタッチ部TUが配置され得る。そして、一つのタッチ部TUは、3個のサブ画素SPと対応する幅を有し得る。ただし、
図3に示されたタッチ部TUとサブ画素SPの設計は例示的なものであり、タッチ部TUとサブ画素SPの配置及び面積は多様に設計され得、これに制限されない。
【0061】
図3乃至
図5を参照すると、複数のサブ画素SPは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3を含む。第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3それぞれは、発光素子LED及び回路を含んで独立して光を発光できる。例えば、第1サブ画素SP1は赤色サブ画素SPであってよく、第2サブ画素SP2は緑色サブ画素SPであってよく、第3サブ画素SP3は青色サブ画素SPであってよいが、これに制限されるものではない。
【0062】
そして、表示パネルPNは、基板110、バッファ層111、ゲート絶縁層112、層間絶縁層113、第1パッシベーション層114、第1平坦化層115、第2パッシベーション層116、第3パッシベーション層117、接着層119及び第2平坦化層118を含む。
【0063】
まず、基板110は、表示装置100に含まれた多様な構成要素を支持するための構成であり、絶縁物質からなり得る。例えば、基板110は、ガラスまたは樹脂等からなり得る。また、基板110は、高分子またはプラスチックを含んでなってもよく、フレキシビリティ(flexibility)を有する物質からなってもよい。
【0064】
基板110上に高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、基準配線RL、遮光層LS及び第1キャパシタ電極SC1が配置される。
【0065】
高電位電源配線VDDは、複数のサブ画素SPそれぞれに高電位電源電圧を伝達する配線である。複数の高電位電源配線VDDは、高電位電源電圧を複数のサブ画素SPそれぞれの第2トランジスタT2に伝達できる。高電位電源配線VDDは、複数のサブ画素SPの間で列方向に沿って延び得る。例えば、高電位電源配線VDDは、第1サブ画素SP1と第3サブ画素SP3との間で列方向に沿って配置され得る。そして、高電位電源配線VDDは、後述する補助高電位電源配線VDDAを通して行方向に配置された複数のサブ画素SPそれぞれの第2トランジスタT2のドレイン電極と電気的に連結され得る。
【0066】
複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPそれぞれにデータ電圧Vdataを伝達する配線である。複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPそれぞれの第1トランジスタT1と連結され得る。複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPの間で列方向に沿って延び得る。例えば、第1サブ画素SP1と高電位電源配線VDDとの間で列方向に延びたデータ配線DLは、第1サブ画素SP1にデータ電圧Vdataを伝達し得、第1サブ画素SP1と第2サブ画素SP2との間に配置されたデータ配線DLは、第2サブ画素SP2にデータ電圧Vdataを伝達し得、第3サブ画素SP3と高電位電源配線VDDとの間に配置されたデータ配線DLは、第3サブ画素SP3にデータ電圧Vdataを伝達できる。
【0067】
基準配線RLは、複数のサブ画素SPそれぞれに基準電圧を伝達する配線である。基準配線RLは、複数のサブ画素SPそれぞれの第3トランジスタT3と連結され得る。基準配線RLは、複数のサブ画素SPの間で列方向に沿って延び得る。例えば、基準配線RLは、第2サブ画素SP2と第3サブ画素SP3との間で列方向に沿って延び得る。そして、基準配線RLと隣接した第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3それぞれの第3トランジスタT3の第3ドレイン電極DE3は、行方向に延びて基準配線RLと電気的に連結され得る。
【0068】
複数のサブ画素SPそれぞれで基板110上に遮光層LSが配置される。遮光層LSは、基板110の下部でトランジスタに入射する光を遮断して漏れ電流を最小化することができる。例えば、遮光層LSは、駆動トランジスタである第2トランジスタT2の第2アクティブ層ACT2に入射する光を遮断することができる。
【0069】
複数のサブ画素SPそれぞれで基板110上に第1キャパシタ電極SC1が配置される。第1キャパシタ電極SC1は、他のキャパシタ電極と共にストレージキャパシタCstを形成することができる。第1キャパシタ電極SC1は、遮光層LSと一体に形成され得る。
【0070】
高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、基準配線RL、遮光層LS及び第1キャパシタ電極SC1上にバッファ層111が配置される。バッファ層111は、基板110を通した水分または不純物の浸透を低減できる。バッファ層111は、例えば、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。ただし、バッファ層111は、基板110の種類やトランジスタの種類によって省略されてもよく、これに制限されない。
【0071】
複数のサブ画素SPそれぞれでバッファ層111上に第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3が配置される。
【0072】
まず、複数のサブ画素SPそれぞれに第1トランジスタT1が配置される。第1トランジスタT1は、第1アクティブ層ACT1、第1ゲート電極GE1、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1を含む。
【0073】
バッファ層111上に第1アクティブ層ACT1が配置される。第1アクティブ層ACT1は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0074】
第1アクティブ層ACT1上にゲート絶縁層112が配置される。ゲート絶縁層112は、第1アクティブ層ACT1と第1ゲート電極GE1を絶縁させるための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0075】
ゲート絶縁層112上に第1ゲート電極GE1が配置される。第1ゲート電極GE1は、第1スキャン配線SL1と電気的に連結され得る。第1ゲート電極GE1は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0076】
第1ゲート電極GE1上に層間絶縁層113が配置される。層間絶縁層113には、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1それぞれが第1アクティブ層ACT1に接続するためのコンタクトホールが形成される。層間絶縁層113は、層間絶縁層113の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0077】
層間絶縁層113上に第1アクティブ層ACT1と電気的に連結される第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1が配置される。第1ドレイン電極DE1は、データ配線DLと第1アクティブ層ACT1に連結され得、第1ソース電極SE1は、第1アクティブ層ACT1と第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2に連結され得る。第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0078】
複数のサブ画素SPそれぞれに第2トランジスタT2が配置される。第2トランジスタT2は、第2アクティブ層ACT2、第2ゲート電極GE2、第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2を含む。
【0079】
バッファ層111上に第2アクティブ層ACT2が配置される。第2アクティブ層ACT2は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0080】
第2アクティブ層ACT2上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上に第2ゲート電極GE2が配置される。第2ゲート電極GE2は、第1トランジスタT1の第1ソース電極SE1と電気的に連結され得る。第2ゲート電極GE2は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0081】
第2ゲート電極GE2上に層間絶縁層113が配置され、層間絶縁層113上に第2アクティブ層ACT2と電気的に連結される第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2が配置される。第2ドレイン電極DE2は、第2アクティブ層ACT2及び高電位電源配線VDDに電気的に連結され得、第2ソース電極SE2は、第2アクティブ層ACT2及び発光素子LEDに電気的に連結され得る。第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0082】
複数のサブ画素SPそれぞれに第3トランジスタT3が配置される。第3トランジスタT3は、第3アクティブ層ACT3、第3ゲート電極GE3、第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3を含む。
【0083】
バッファ層111上に第3アクティブ層ACT3が配置される。第3アクティブ層ACT3は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0084】
第3アクティブ層ACT3上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上に第3ゲート電極GE3が配置される。第3ゲート電極GE3は、第1スキャン配線SL1と電気的に連結され得る。第3ゲート電極GE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0085】
第3ゲート電極GE3上に層間絶縁層113が配置され、層間絶縁層113上に第3アクティブ層ACT3と電気的に連結される第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3が配置される。第3ドレイン電極DE3は、第3アクティブ層ACT3及び基準配線RLに電気的に連結され得、第3ソース電極SE3は、第3アクティブ層ACT3及び第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2に電気的に連結され得る。第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0086】
ゲート絶縁層112上に第2キャパシタ電極SC2が配置される。第2キャパシタ電極SC2は、ストレージキャパシタCstを形成する電極のうち一つであり、第1キャパシタ電極SC1に重畳するように配置され得る。第2キャパシタ電極SC2は、第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2と一体に形成され、第2ゲート電極GE2と電気的に連結され得る。第1キャパシタ電極SC1と第2キャパシタ電極SC2は、バッファ層111及びゲート絶縁層112を挟んで互いに離隔されて配置され得る。
【0087】
次に、層間絶縁層113上に第1スキャン配線SL1及び第2スキャン配線SL2を含む複数のスキャン配線SL、補助高電位電源配線VDDA及び第3キャパシタ電極SC3が配置される。
【0088】
第1スキャン配線SL1及び第2スキャン配線SL2は、複数のサブ画素SPそれぞれにスキャン信号SCANを伝達する配線である。第1スキャン配線SL1は、複数のサブ画素SPを横切って行方向に延び得る。第2スキャン配線SL2は、タッチ部TUを横切って行方向に延び得る。第1スキャン配線SL1は、複数のサブ画素SPそれぞれの第1トランジスタT1の第1ゲート電極GE1及び第3トランジスタT3の第3ゲート電極GE3に電気的に連結され得る。第2スキャン配線SL2は、タッチ部TUのタッチセンシングトランジスタSTのセンシングゲート電極GESに電気的に連結され得る。
【0089】
層間絶縁層113上に補助高電位電源配線VDDAが配置される。補助高電位電源配線VDDAは、行方向に延びて複数のサブ画素SPを横切って配置され得る。補助高電位電源配線VDDAは、列方向に延びた高電位電源配線VDDと行方向に沿って配置された複数のサブ画素SPそれぞれの第2トランジスタT2の第2ドレイン電極DE2を電気的に連結できる。
【0090】
層間絶縁層113上に第3キャパシタ電極SC3が配置される。第3キャパシタ電極SC3は、ストレージキャパシタCstを形成する電極であり、第1キャパシタ電極SC1及び第2キャパシタに重畳するように配置され得る。第3キャパシタ電極SC3は、第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2と一体に形成され、第2ソース電極SE2と電気的に連結され得る。そして、第2ソース電極SE2は、層間絶縁層113及びバッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して第1キャパシタ電極SC1とも電気的に連結され得る。そこで、第1キャパシタ電極SC1及び第3キャパシタ電極SC3は、第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2と電気的に連結され得る。
【0091】
従って、ストレージキャパシタCstは、基板110上に形成され、第2ソース電極SE2と連結された第1キャパシタ電極SC1、バッファ層111及びゲート絶縁層112上に形成され、第2ゲート電極GE2と連結された第2キャパシタ電極SC2及び層間絶縁層113上に形成され、第2ソース電極SE2と連結された第3キャパシタ電極SC3を含んで、第2トランジスタT2の第2ゲート電極GE2と第2ソース電極SE2との間の電圧を貯蔵することができる。
【0092】
第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及びストレージキャパシタCst上に第1パッシベーション層114が配置される。第1パッシベーション層114は、第1パッシベーション層114の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0093】
第1パッシベーション層114上に第1平坦化層115が配置される。第1平坦化層115は、複数のトランジスタT1、T2、T3、ST及びストレージキャパシタCstが配置された基板110の上部を平坦化できる。第1平坦化層115は、単層または複層に構成され得、例えば、フォトレジストやアクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0094】
第1平坦化層115上に第2パッシベーション層116が配置される。第2パッシベーション層116は、第2パッシベーション層116の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0095】
第2パッシベーション層116上に連結電極120、複数の低電位電源配線VSS及びタッチセンシング配線Senが配置される。
【0096】
まず、複数のサブ画素SPそれぞれに連結電極120が配置される。連結電極120は、第2トランジスタT2と画素電極PEを電気的に連結する電極である。連結電極120は、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールを通して第2ソース電極SE2であり第3キャパシタ電極SC3に電気的に連結され得る。
【0097】
連結電極120は、第1連結層120a及び第2連結層120bからなる複層構造であってよい。第2パッシベーション層116上に第1連結層120aが配置され、第1連結層120aを覆う第2連結層120bが配置される。第2連結層120bは、第1連結層120aの上面と側面を全て囲むように配置され得る。第2連結層120bは、第1連結層120aより腐食に強い物質からなって表示装置100の製造時、第1連結層120aと隣接した配線の間のマイグレーション(migration)によるショート不良を最小化することができる。例えば、第1連結層120aは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり得、第2連結層120bは、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0098】
第2パッシベーション層116上に複数の低電位電源配線VSSが配置される。複数の低電位電源配線VSSは、発光素子LEDに低電位電源電圧を伝達する配線である。複数の低電位電源配線VSSは、複数のサブ画素SPそれぞれで列方向に延び得る。例えば、第1サブ画素SP1には、一つの低電位電源配線VSSが配置され、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3には、その間に一定の間隔を置いて互いに離隔された一対の低電位電源配線VSSが配置され得る。
【0099】
複数の低電位電源配線VSSそれぞれは、第1導電層VSSa及び第1クラッド層VSSbを含む。第2パッシベーション層116上に第1導電層VSSaが配置され、第1導電層VSSa上に第1導電層VSSaの上面と側面を全て覆う第1クラッド層VSSbが配置される。例えば、第1導電層VSSaは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり得る。そして、第1クラッド層VSSbは、第1導電層VSSaより腐食に強い物質、例えば、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0100】
第2パッシベーション層116上にタッチセンシング配線Senが配置される。タッチセンシング配線Senは、タッチセンシングトランジスタSTと連結されてタッチ駆動信号を伝達し、タッチキャパシタCfの静電容量変化を検出するための配線である。タッチセンシング配線Senは、複数のサブ画素SPのいずれか一つで列方向に延び得る。例えば、タッチセンシング配線Senは、第1サブ画素SP1で低電位電源配線VSSと一定の間隔を置いて列方向に延び得る。
【0101】
タッチセンシング配線Senは、第2導電層Sena及び第2クラッド層Senbを含む。第2パッシベーション層116上に第2導電層Senaが配置され、第2導電層Sena上に第2導電層Senaの上面と側面を全て覆う第2クラッド層Senbが配置される。例えば、第2導電層Senaは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり得る。そして、第2クラッド層Senbは、第2導電層Senaより腐食に強い物質、例えば、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0102】
連結電極120、低電位電源配線VSS及びタッチセンシング配線Sen上に第3パッシベーション層117が配置される。第3パッシベーション層117は、第3パッシベーション層117の下部の構成を保護するための絶縁層であり、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0103】
次に、第3パッシベーション層117上に発光素子LEDが配置される。発光素子LEDは、第1発光素子130及び第2発光素子140を含む。例えば、第1発光素子130は、複数のサブ画素SPのうち第1サブ画素SP1に配置され得、第2発光素子140は、複数のサブ画素SPのうち第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3に配置され得る。ただし、発光素子LEDのタイプは例示的なものであり、発光素子LEDとして第1発光素子130または第2発光素子140のいずれか一つだけを使用してもよく、または他のタイプの発光素子LEDを使用してもよく、これに制限されない。また、
図4及び
図5においては、説明の便宜のために、複数のサブ画素SPそれぞれに一つの発光素子LEDが配置されたものと示したが、複数のサブ画素SPそれぞれに複数の発光素子LEDが配置され得、これに制限されない。
【0104】
図4を参照すると、複数の発光素子LEDのうち第1発光素子130は、第1半導体層131、発光層132、第2半導体層133、第1電極134、第2電極135及び封止層136を含む。
【0105】
第3パッシベーション層117上に第1半導体層131が配置され、第1半導体層131上に第2半導体層133が配置される。第1半導体層131及び第2半導体層133は、特定の物質にn型及びp型の不純物をドーピングして形成された層であってよい。例えば、第1半導体層131及び第2半導体層133は、窒化ガリウム(GaN)、インジウムアルミニウムリン化物(InAlP)、ガリウムヒ素(GaAs)等のような物質にp型またはn型の不純物がドーピングされた層であってよい。そして、ここで使用されるp型の不純物物質は、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)等のいずれかであってよく、ここで使用されるn型の不純物物質は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)等のいずれかであってよいが、これに制限されない。
【0106】
第1半導体層131の一部分は、第2半導体層133の外側に突出して配置され得る。第1半導体層131の上面は、第2半導体層133の下面と重畳する部分と第2半導体層133の下面外側に配置された部分からなり得る。ただし、第1半導体層131と第2半導体層133の大きさ及び形状は、多様に変形され得、これに制限されない。
【0107】
第1半導体層131と第2半導体層133との間に発光層132が配置される。発光層132は、第1半導体層131及び第2半導体層133から正孔及び電子の供給を受けて光を発光できる。発光層132は、単層または多重量子井戸(Multi-Quantum Well、MQW)構造になされ得、例えば、インジウムガリウム窒化物(InGaN)または窒化ガリウム(GaN)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0108】
第1半導体層131の下面と側面を囲む第1電極134が配置される。第1電極134は、第1発光素子130と低電位電源配線VSSを電気的に連結するための電極である。第1電極134は、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質またはチタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、またはこれらの合金のような不透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0109】
第2半導体層133の上面に第2電極135が配置される。第2電極135は、後述する画素電極PEと第2半導体層133を電気的に連結する電極である。第2電極135は、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0110】
第1半導体層131、発光層132、第2半導体層133、第1電極134及び第2電極135の少なくとも一部を囲む封止層136が配置される。封止層136は、絶縁物質からなり、第1半導体層131、発光層132及び第2半導体層133を保護することができる。封止層136は、発光層132、発光層132に隣接した第1半導体層131の側面の一部及び発光層132に隣接した第2半導体層133の側面の一部を覆うように配置され得る。封止層136から第1電極134と第2電極135が露出され得、以後に形成されるコンタクト電極CE及び画素電極PEと第1電極134及び第2電極135を電気的に連結できる。
【0111】
図5を参照すると、第2発光素子140は、第1半導体層141、発光層142、第2半導体層143、第1電極144、第2電極145及び封止層146を含む。第2発光素子140の第1半導体層141、発光層142、第2半導体層143、第2電極145及び封止層146は、第1発光素子130の第1半導体層131、発光層132、第2半導体層133、第2電極135及び封止層136と実質的に同一であり得る。ただし、第2発光素子140は、第1発光素子130と比較して第1電極144の構造のみが異なるだけで、他の構成は実質的に同一である。
【0112】
第2発光素子140の第1電極144は、第1半導体層141の下面にのみ接するように配置される。第1電極134が第1半導体層131の下面と側面をいずれも覆う第1発光素子130と比較して、第2発光素子140では第1電極144が第1半導体層141の下面にのみ配置されるので、第2発光素子140の第1半導体層141の側面は、第1電極144から露出され得る。そこで、コンタクト電極CEは、第1半導体層141の側面と第1電極144の側面に接して第2発光素子140に電気的に連結され得る。
【0113】
一方、発光素子LEDは、多様な方式で基板110上に転写され得る。例えば、基板110上に電場を形成する複数の組み立て配線を配置して発光素子LEDを基板110上に直接自己組み立てすることができる。この場合、表示装置100の製造時、第1サブ画素SP1では、その間に一定の間隔を置いて互いに離隔された低電位電源配線VSSとタッチセンシング配線Senが組み立て配線として使用され得、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3では、その間に一定の間隔を置いて互いに離隔された一対の低電位電源配線VSSが組み立て配線として使用され得る。
【0114】
具体的に、表示装置100の製造時、複数の組み立て配線として機能する低電位電源配線VSS及びタッチセンシング配線Senとその上部を覆う第3パッシベーション層117まで形成した状態で発光素子LEDを自己組み立てすることができる。第3パッシベーション層117まで形成された基板110と発光素子LEDを流体が形成されたチャンバーに置かれ、組み立て配線に交流電圧を印加して電場を形成することができる。このような電場により発光素子LEDは誘電分極されて極性を有し得る。誘電分極された発光素子LEDは、誘電泳動(DEP)によって、例えば交流電圧により形成される電界によって固定される所定の位置(すなわち、各サブ画素内の所定の位置)に移動され得る。従って、誘電泳動を利用して複数の発光素子LEDを一対の組み立て配線の間の領域に固定することができる。例えば、第1サブ画素SP1では、タッチセンシング配線Senと低電位電源配線VSSとの間の領域に発光素子LEDを自己組み立てすることができ、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3では、一対の低電位電源配線VSSの間の領域に発光素子LEDを自己組み立てすることができる。従って、上述のように自己組み立て方式を利用する場合、発光素子LEDを精密に整列する過程を省略してより簡便に発光素子LEDを基板110上に転写することができる。
【0115】
一方、表示装置100の製造過程中、第3パッシベーション層117上に開口部を有する有機層を形成した状態で発光素子LEDを自己組み立てすることができる。有機層の開口部は、発光素子LEDが自己組み立てされるべき領域に対応し得る。そこで、列方向に沿って配置された複数の低電位電源配線VSSとタッチセンシング配線Senとの間の領域中、有機層の開口部にのみ発光素子LEDが自己組み立てされ得る。そして、発光素子LEDの自己組み立てが完了すると、このような有機層を除去し、第2平坦化層118及び画素電極PE等の他の構成を形成することができる。
【0116】
一方、本明細書においては、タッチセンシング配線Senが低電位電源配線VSSと共に組み立て配線として使用され得るものと説明したが、別途の組み立て配線を配置し、タッチセンシング配線Senは、他の層に配置されてもよい。例えば、タッチセンシング配線Senの代わりに別途の組み立て配線を配置し、タッチセンシング配線Senを基板110、バッファ層111、ゲート絶縁層112、層間絶縁層113、第1パッシベーション層114、第1平坦化層115、第2パッシベーション層116の上部のいずれか一つに配置し得る。例えば、タッチセンシング配線Senは、ゲート絶縁層112上で列方向に延びて、複数のタッチ部TUのタッチセンシングトランジスタSTと電気的に連結され得る。
【0117】
また、発光素子LEDは、上述した自己組み立て方式の他に複数の組み立て配線が形成された仮基板を用いた転写方式で基板110上に配置されてもよい。例えば、発光素子LEDを複数の組み立て配線が形成された仮基板110上に自己組み立てした後、仮基板を基板110の上部に位置させて仮基板に自己組み立てされた発光素子LEDを基板110に転写することができる。仮基板には、電場を形成する複数の組み立て配線が形成され得、発光素子LEDは、組み立て配線の電場により仮基板上に自己組み立てされ得る。そして、仮基板を基板110と向かい合うように配置した状態で仮基板にレーザ等を照射して発光素子LEDを仮基板から基板110側に転写することができる。
【0118】
次に、
図4及び
図5を参照すると、発光素子LEDと第3パッシベーション層117との間に接着層119が配置される。接着層119は、発光素子LEDの自己組み立て過程で発光素子LEDを臨時に仮固定する有機膜であり得る。表示装置100の製造時、発光素子LEDを覆う有機膜を形成すれば、有機膜の一部分が発光素子LEDと第3パッシベーション層117との間の空間に充填されて発光素子LEDを第3パッシベーション層117上に臨時に固定できる。以後、有機膜を除去しても発光素子LEDの下部に染み込んだ有機膜の一部分は除去されずに残って接着層119になり得る。接着層119は、有機物質、例えば、フォトレジストやアクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0119】
発光素子LEDの側面上にコンタクト電極CEが配置される。コンタクト電極CEは、発光素子LEDと低電位電源配線VSSを電気的に連結するための電極である。コンタクト電極CEは、第3パッシベーション層117に形成されたコンタクトホールを通して低電位電源配線VSSと電気的に連結され得る。そして、コンタクト電極CEは、発光素子LEDの第1半導体層131、141及び第1電極134、144の側面の少なくとも一部分を囲むように配置され、第1半導体層131、141及び第1電極134、144と低電位電源配線VSSを電気的に連結できる。
【0120】
このとき、
図4を参照すると、タッチセンシング配線Senを覆う第3パッシベーション層117にはコンタクトホールが形成されず、発光素子LEDとタッチセンシング配線Senが連結されることを防止できる。
【0121】
一方、
図4においては、コンタクト電極CEが低電位電源配線VSSが露出される第3パッシベーション層117のコンタクトホール上に形成され、コンタクトホールと隣接した第1発光素子130の一部分だけを覆うように配置されたものと示したが、コンタクト電極CEは、第1発光素子130の下部側面を全て囲むように配置されてもよく、これに制限されない。
【0122】
次いで、発光素子LED及びコンタクト電極CE上に第2平坦化層118が配置される。第2平坦化層118は、発光素子LEDが配置された基板110の上部を平坦化し得、接着層119と共に発光素子LEDを基板110上に固定できる。第2平坦化層118は、単層または複層に構成され得、例えば、フォトレジストやアクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0123】
第2平坦化層118上に画素電極PEが配置される。画素電極PEは、複数の発光素子LEDと連結電極120を電気的に連結するための電極である。画素電極PEは、第2平坦化層118に形成されたコンタクトホールを通して発光素子LED、連結電極120及び第2トランジスタT2に電気的に連結され得る。従って、画素電極PEを通して発光素子LEDの第2電極135、145、連結電極120及び第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2は互いに電気的に連結され得る。画素電極PEは、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0124】
図3及び
図6を共に参照すると、タッチ部TUは、タッチセンシングトランジスタST、補助ドレイン電極DESA、タッチセンシング配線Sen及びタッチ電極TEを含む。
【0125】
基板110及びバッファ層111上にタッチセンシングトランジスタSTが配置される。タッチセンシングトランジスタSTは、センシングアクティブ層ACTS、センシングゲート電極GES、センシングソース電極SES及びセンシングドレイン電極DESを含む。
【0126】
バッファ層111上にセンシングアクティブ層ACTSが配置される。センシングアクティブ層ACTSは、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコンのような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。
【0127】
センシングアクティブ層ACTS上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上にセンシングゲート電極GESが配置される。センシングゲート電極GESは、第2スキャン配線SL2と電気的に連結され得る。センシングゲート電極GESは、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0128】
センシングゲート電極GES上に層間絶縁層113が配置され、層間絶縁層113上にセンシングアクティブ層ACTSと電気的に連結されるセンシングソース電極SES及びセンシングドレイン電極DESが配置される。センシングドレイン電極DESは、センシングアクティブ層ACTS及びタッチ電極TEに電気的に連結され得、センシングソース電極SESは、センシングアクティブ層ACTS及びタッチセンシング配線Senに電気的に連結され得る。センシングソース電極SES及びセンシングドレイン電極DESは、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0129】
一方、センシングドレイン電極DESとタッチ電極TEを電気的に連結するために、補助ドレイン電極DESAがさらに配置され得る。補助ドレイン電極DESAは、第1補助ドレイン電極DESA1、第2補助ドレイン電極DESA2及び第3補助ドレイン電極DESA3を含む。
【0130】
バッファ層111及びゲート絶縁層112上に第1補助ドレイン電極DESA1が配置される。第1補助ドレイン電極DESA1は、層間絶縁層113に形成されたコンタクトホールを通してセンシングドレイン電極DESと電気的に連結され得る。
【0131】
層間絶縁層113上に第2補助ドレイン電極DESA2が配置される。第2補助ドレイン電極DESA2は、層間絶縁層113に形成されたコンタクトホールを通して第1補助ドレイン電極DESA1と電気的に連結され得る。
【0132】
第2パッシベーション層116上に第3補助ドレイン電極DESA3が配置される。第3補助ドレイン電極DESA3は、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールを通して第2補助ドレイン電極DESA2と電気的に連結され得る。第3補助ドレイン電極DESA3は、第1ドレイン電極層DESA3a及び第2ドレイン電極層DESA3bを含む。第2パッシベーション層116上に第1ドレイン電極層DESA3aが配置され、第1ドレイン電極層DESA3a上に第1ドレイン電極層DESA3aを覆う第2ドレイン電極層DESA3bが配置される。例えば、第1ドレイン電極層DESA3aは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり得る。そして、第2ドレイン電極層DESA3bは、第1ドレイン電極層DESA3aより腐食に強い物質、例えば、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0133】
第2パッシベーション層116上にタッチセンシング配線Senが配置される。タッチセンシング配線Senは、複数のサブ画素SPのいずれか一つで列方向に延び得る。例えば、タッチセンシング配線Senは、第1サブ画素SP1で低電位電源配線VSSと一定の間隔を持って列方向に延び得る。
【0134】
タッチセンシング配線Senは、第2導電層Sena及び第2クラッド層Senbを含む。第2パッシベーション層116上に第2導電層Senaが配置され、第2導電層Sena上に第2導電層Senaの側面と上面を覆う第2クラッド層Senbが配置される。第2導電層Senaは、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールを通してタッチセンシングトランジスタSTのセンシングソース電極SESと電気的に連結され得る。例えば、第2導電層Senaは、銅(Cu)及びクロム(Cr)等のような導電性物質からなり得る。そして、第2クラッド層Senbは、第2導電層Senaより腐食に強い物質、例えば、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)等からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0135】
第2平坦化層118上にタッチ電極TEが配置される。タッチ電極TEは、第2平坦化層118及び第3パッシベーション層117に形成されたコンタクトホールを通して補助ドレイン電極DESAと電気的に連結され得る。そこで、タッチ電極TEは、補助ドレイン電極DESAを通してタッチセンシングトランジスタSTと電気的に連結され得る。タッチ電極TEは、画素電極PEと同じ物質及び同じ層に配置され得る。タッチ電極TEは、導電性物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等のような透明導電物質等で構成され得るが、これに制限されない。
【0136】
タッチ電極TEが位置した所に外部入力FNGが感知される場合、外部入力FNGとタッチ電極TEは、タッチキャパシタCfをなし得、タッチ電極TEの静電容量が決定され得る。そこで、タッチ駆動部TDは、タッチ部TUのタッチ電極TEの静電容量変化量に基づいて外部入力FNGの有無と座標を検出できる。
【0137】
一方、タッチ部TUとサブ画素SPは、互いに異なる配線に連結されて駆動されるので、タッチ部TUとサブ画素SPを独立して駆動できる。そこで、一フレーム期間の間、タッチ部TUとサブ画素SPの駆動期間を分離せずにタッチ部TUを自由に駆動できる。
【0138】
以下においては、
図7及び
図8を参照して、ディスプレイ期間及びタッチセンシング期間について説明する。
【0139】
特に、
図7は、本明細書の一実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部に入力される信号の例を示したタイミング図である。
図8は、本明細書の一実施例に係る表示装置で外部入力の有無によるタッチ部の電圧変化量の例を示すグラフである。
【0140】
図7を参照すると、本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、複数のサブ画素SPとタッチ部TUが互いに異なる配線により駆動されるので、一フレーム期間の間、サブ画素SPとタッチ部TUを同時駆動できる。例えば、サブ画素SPは、第1スキャン配線SL1、データ配線DL、基準配線RL、高電位電源配線VDD及び低電位電源配線VSSと連結され、タッチ部TUは、第2スキャン配線SL2及びタッチセンシング配線Senと連結されるので、サブ画素SPとタッチ部TUを同時駆動できる。一フレーム期間中、ディスプレイ期間とタッチセンシング期間を別に区分せずに、サブ画素SPの駆動時、タッチ部TUを自由に駆動できる。
【0141】
一フレーム期間中、第1時点t1に第1スキャン配線SL1にスキャン信号SCANが出力され、サブ画素SPにデータ電圧Vdataを入力できる。第1時点t1で、第1トランジスタT1は、ハイレベルのスキャン信号SCANによりターン-オンされてデータ電圧Vdataを第2ゲート電極GE2に伝達できる。そこで、第2トランジスタT2は、第2ゲート電極GE2に入力されたデータ電圧Vdataに基づいて発光素子LEDに駆動電流を供給できる。
【0142】
サブ画素SPを駆動すると同時にタッチセンシング配線Senには連続的にタッチ駆動信号が出力され得る。一フレーム期間の間、タッチセンシング配線Senに出力されたタッチ駆動信号は、タッチセンシングトランジスタST及びタッチ電極TEに供給されて外部入力FNGを感知できる。例えば、タッチセンシング配線Senのタッチ駆動信号は、第2時点t2でターン-オンされたタッチセンシングトランジスタSTを通してタッチ電極TEに伝達され得る。
【0143】
具体的に、
図8を参照すると、タッチ駆動部TDでタッチセンシング配線Senを通してセンシングしたタッチ電極TEの電圧変化量に基づいて外部入力FNGを感知できる。第2時点t2でターン-オンされたタッチセンシングトランジスタSTによりタッチ駆動信号がタッチ電極TEに伝達され得、外部入力FNGとタッチ電極TEとの間にタッチキャパシタCfが形成され得る。そして、タッチキャパシタCfの静電容量によってタッチセンシング配線Senを通してタッチ駆動部TDでセンシングしたタッチ電極TEの電圧変化量が変わり得る。例えば、外部入力FNGがない場合と比較して外部入力FNGが存在する場合、タッチ電極TEの電圧の振幅が増加し得る。そこで、外部入力FNGの有無によってピーク電圧が変わり得、このようなピーク電圧の電圧変化量ΔVに基づいて外部入力FNGを感知できる。
【0144】
一方、表示パネルPNでタッチ部TUは複数の行に配置され、このような複数の行をいくつかのグループに分けて、グループ別に順次駆動してタッチをセンシングすることができる。例えば、一部の期間には、1行~n行のタッチ部TUを同時駆動してタッチをセンシングし、次の期間には、n+1行~2n行のタッチ部TUを同時駆動してタッチをセンシングすることができる。そこで、複数の行のタッチ部TUを同時駆動してタッチセンシング感度を向上させることができる。
【0145】
従って、本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、サブ画素SPの形成時、タッチ部TUを共に形成してタッチセンシングが可能な表示装置100を提供できる。表示パネルPNにサブ画素SPを形成するとき、サブ画素SPの構成と同じ層にタッチ部TUの構成を共に形成してタッチ部TUを具現できる。具体的に、タッチセンシングトランジスタSTの少なくとも一部は、サブ画素SPの第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3と同じ物質で同じ層に共に形成することができる。タッチセンシング配線Senは、低電位電源配線VSSの形成時、同じ物質で同じ層に共に形成することができる。そして、タッチ電極TEの場合、画素電極PEと同じ層で同じ物質で形成することができる。そこで、本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、別途の追加工程なしにタッチ部TUを表示パネルPNの内部に形成することができ、タッチセンシングが可能な表示装置100を容易に具現できる。
【0146】
本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、発光素子LEDを自己組み立てするための組み立て配線のいずれか一つをタッチ部TUのタッチセンシング配線Senとして使用して別途の配線を追加しなくてもタッチ部TUを具現できる。発光素子LEDは、多様な方式で基板110上に転写され得、そのうち組み立て配線を用いた自己組み立て方式で発光素子LEDを簡便に自己組み立て及び整列できる。一対の組み立て配線で形成された電場により発光素子LEDを特定の位置に自己組み立てすることができ、表示装置100の製造が完了した以後には、組み立て配線を低電位電源配線VSSとして使用して表示装置100を駆動できる。そして、各サブ画素SP毎に配置された一対の組み立て配線のうち一つは低電位電源配線VSSとして使用し、残りはタッチセンシング配線Senとして使用して、サブ画素SPとタッチ部TUをいずれも駆動させることができる。従って、本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、組み立て配線を利用してサブ画素SPとタッチ部TUをいずれも容易に形成することができる。
【0147】
本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、タッチ部TUとサブ画素SPを独立して駆動できる。タッチ部TUは、タッチセンシング配線Senと第2スキャン配線SL2に連結されて駆動され、サブ画素SPは、第1スキャン配線SL1、データ配線DL、基準配線RL、低電位電源配線VSS及び高電位電源配線VDDに連結されて駆動され得る。例えば、タッチ部TUのタッチセンシングトランジスタST及びタッチキャパシタCfと、サブ画素SPの第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、ストレージキャパシタCst及び発光素子LEDは、互いに異なる配線に連結されて駆動され得る。そこで、サブ画素SPとタッチ部TUを独立して駆動でき、その両方を同時駆動することもできる。例えば、一フレーム期間内にサブ画素SPとタッチ部TUをいずれも駆動させて映像を表示すると同時にタッチをセンシングすることができる。従って、本明細書の一実施例に係る表示装置100においては、タッチ部TUとサブ画素SPを互いに異なる配線に連結してタッチ部TUとサブ画素SPを同時に駆動できる。
【0148】
図9は、本明細書の他の実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部の回路図である。
図10は、本明細書の他の実施例に係る表示装置の表示パネルの拡大平面図である。
図11は、
図10のD-D’に沿った断面図である。
図12は、本明細書の他の実施例に係る表示装置のサブ画素及びタッチ部に入力される信号の例を示したタイミング図である。
図9乃至
図12の表示装置900は、
図1乃至
図10の表示装置100と比較して、タッチセンシング配線Senの代わりに基準配線RLを使用する点を除くと他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略するか、または簡潔になされ得る。
【0149】
図9を参照すると、タッチ部TUのタッチセンシングトランジスタSTは、基準配線RLに連結される。タッチセンシングトランジスタSTのセンシングソース電極SESとセンシングドレイン電極DESは、基準配線RLとタッチ電極TEとの間に連結され得る。そこで、基準配線RLは、サブ画素SPとタッチ部TUの駆動時のいずれにも使用され得る。
【0150】
図10及び
図11を共に参照すると、基板110上に基準配線RLが配置され、基準配線RL上にバッファ層111が配置される。バッファ層111上にタッチセンシングトランジスタSTのセンシングアクティブ層ACTSが配置され、センシングアクティブ層ACTS及びバッファ層111上にゲート絶縁層112及びセンシングゲート電極GESが配置される。
【0151】
そして、センシングゲートGES電極上に層間絶縁層113が配置され、層間絶縁層113上にタッチセンシングトランジスタSTのセンシングソース電極SES及びセンシングドレイン電極DESと補助ソース電極SESA及び補助ドレイン電極DESAが配置される。
【0152】
センシングソース電極SESは、補助ソース電極SESAを通して基準配線RLと電気的に連結され得る。具体的に、補助ソース電極SESAは、第1補助ソース電極SESA1及び第2補助ソース電極SESA2を含む。第1補助ソース電極SESA1は、ゲート絶縁層112と層間絶縁層113との間に配置され、層間絶縁層113に形成されたコンタクトホールを通してセンシングソース電極SESと連結され得る。そして、第2補助ソース電極SESA2は、層間絶縁層113上に配置され、層間絶縁層113の下の第1補助ソース電極SESA1及び層間絶縁層113及びバッファ層111の下の基準配線RLと電気的に連結され得る。従って、センシングソース電極SESと基準配線RLは、補助ソース電極SESAを通して電気的に連結され得る。
【0153】
センシングドレイン電極DESは、補助ドレイン電極DESAを通してタッチ電極TEと電気的に連結され得る。補助ドレイン電極DESAは、第2パッシベーション層116上に配置され、第1ドレイン電極層DESAa及び第2ドレイン電極層DESAbを含む。第1ドレイン電極層DESAaは、第2パッシベーション層116上に配置され、第2パッシベーション層116、第1平坦化層115及び第1パッシベーション層114に形成されたコンタクトホールを通してセンシングドレイン電極DESと連結され得る。そして、第2ドレイン電極層DESAbは、第1ドレイン電極層DESAaの上面と側面を全て覆うように配置され、第3パッシベーション層117及び第2平坦化層118に形成されたコンタクトホールを通してタッチ電極TEと連結され得る。従って、センシングドレイン電極DESとタッチ電極TEは、補助ドレイン電極DESAを通して電気的に連結され得る。
【0154】
一方、サブ画素SPの第3トランジスタT3とタッチ部TUのタッチセンシングトランジスタSTが一つの基準配線RLを共有することで、サブ画素SPとタッチ部TUは、互いに異なる期間に駆動され得る。例えば、サブ画素SPが駆動されるディスプレイ期間とタッチ部TUが駆動されるタッチセンシング期間を時分割駆動できる。
【0155】
具体的に、
図12を参照すると、ディスプレイ期間のうち第1時点t1に第1スキャン配線SL1にターン-オンレベルのスキャン信号SCANが印加される。第1スキャン配線SL1のスキャン信号SCANにより第1トランジスタT1がターン-オンされ、サブ画素SPにデータ電圧Vdataが印加されて、サブ画素SPが駆動され得る。このとき、サブ画素SPが駆動されるディスプレイ期間の間、基準配線RLには基準電圧が供給されて第3トランジスタT3を正常に駆動できる。
【0156】
そして、タッチセンシング期間のうち第2時点t2に第2スキャン配線SL2にターン-オンレベルのスキャン信号SCANが印加される。第2スキャン配線SL2のスキャン信号SCANによりタッチセンシングトランジスタSTがターン-オンされ、タッチ電極TEにタッチ駆動信号が印加されてタッチ部TUが駆動され得る。そこで、タッチ部TUが駆動されるタッチセンシング期間の間、基準配線RLにはタッチ駆動信号が供給されてタッチ部TUを正常に駆動できる。
【0157】
従って、第3トランジスタT3がターン-オンされるディスプレイ期間の間、基準配線RLに基準電圧が印加され得、タッチセンシングトランジスタSTがターン-オンされるタッチセンシング期間の間、基準配線RLにタッチ駆動信号が印加され得る。
【0158】
本明細書の他の実施例に係る表示装置900においては、サブ画素SPの基準配線RLをタッチセンシング配線Senとして使用してタッチ部TUの構造を簡素化することができる。タッチ部TUを駆動するために、タッチセンシングトランジスタST及びタッチ電極TEにタッチ駆動信号を印加し、タッチ電極TEの静電容量変化を検出するためのタッチセンシング配線Senが必要である。ただし、タッチセンシング配線Senを別に配置するためには、設計面積がさらに必要であり、それによって開口率が低下し得るか、表示装置の構造がより複雑になり得る。しかし、本明細書の他の実施例に係る表示装置900においては、サブ画素SPとタッチ部TUが一つの基準配線RLを共有して駆動されるため、タッチセンシング配線Senを除去でき、表示装置の構造を簡素化することができる。
【0159】
また、本明細書の他の実施例に係る表示装置900においては、ディスプレイ期間とタッチセンシング期間を時分割駆動してサブ画素SPとタッチ部TUが一つの基準配線RLを共有できる。ディスプレイ期間の間、第3トランジスタT3をターン-オンさせ、基準配線RLに基準電圧を印加してサブ画素SPを駆動できる。そして、タッチセンシング期間の間には、タッチセンシングトランジスタSTをターン-オンさせ、基準配線RLにタッチ駆動信号を印加してタッチ部TUを駆動できる。そこで、本明細書の他の実施例に係る表示装置900においては、サブ画素SPとタッチ部TUが一つの基準配線RLを共有しても、ディスプレイ期間とタッチセンシング期間を互いに異なる期間に駆動するので、映像を表示しながらタッチをセンシングすることができる。
【0160】
本明細書の多様な実施例に係る表示装置は、下記のように説明され得る。
【0161】
本明細書の一実施例に係る表示装置は、基板上に配置され、それぞれが駆動トランジスタ、発光素子及び駆動トランジスタと発光素子を連結する画素電極を含む複数のサブ画素、及び基板上に配置され、それぞれがタッチセンシングトランジスタ及びタッチセンシングトランジスタと連結されたタッチ電極を含む複数のタッチ部を含み、画素電極とタッチ電極は、同じ層に配置される。
【0162】
本明細書の他の特徴によれば、複数のサブ画素それぞれに配置された低電位電源配線、及び複数のサブ画素のいずれか一つに配置され、タッチセンシングトランジスタと連結されたタッチセンシング配線をさらに含むことができ、複数のサブ画素のうち第1サブ画素で、タッチセンシング配線と低電位電源配線がその間に一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置され得、複数のサブ画素のうち第2サブ画素で、一対の低電位電源配線がその間に一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置され得る。
【0163】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数のサブ画素のうち第1サブ画素で、発光素子は、タッチセンシング配線と低電位電源配線との間に配置され得、複数のサブ画素のうち第2サブ画素で、発光素子は、一対の低電位電源配線の間に配置され得る。
【0164】
本明細書のまた他の特徴によれば、タッチセンシング配線及び低電位電源配線は、一方向に向かって延び得、複数のサブ画素と複数のタッチ部は、一方向で交互に配置され得る。
【0165】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数のサブ画素それぞれで、その間に一定の間隔を置いて互いに離隔されて配置された一対の低電位電源配線、及び複数のサブ画素の間に配置された基準配線をさらに含むことができ、タッチセンシングトランジスタは、基準配線とタッチ電極との間に連結され得る。
【0166】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数のサブ画素それぞれは、駆動トランジスタと発光素子との間のノードにソース電極及びドレイン電極のいずれか一つが連結されたセンシングトランジスタをさらに含むことができ、センシングトランジスタのソース電極及びドレイン電極のうち他の一つは、基準配線と連結され得る。
【0167】
本明細書のまた他の特徴によれば、タッチセンシングトランジスタがターン-オンされた間、基準配線にタッチ駆動信号が印加され得、センシングトランジスタがターン-オンされた間、基準配線に基準電圧が印加され得る。
【0168】
本明細書のまた他の特徴によれば、タッチセンシングトランジスタの少なくとも一部分は、駆動トランジスタと同じ層に配置され得る。
【0169】
本明細書の他の実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素及び複数のタッチ部が配置された表示パネル、及び複数のタッチ部にタッチ駆動信号を提供するタッチ駆動部を含み、複数のサブ画素と複数のタッチ部は、互いに異なる行に配置される。
【0170】
本明細書の他の特徴によれば、複数のサブ画素それぞれは、データ配線と連結された第1トランジスタ、第1トランジスタのソース電極にゲート電極が連結された第2トランジスタ、第2トランジスタのソース電極と基準配線との間に連結された第3トランジスタ、及び第2トランジスタのソース電極に連結された発光素子を含むことができる。
【0171】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数のタッチ部それぞれは、外部入力とタッチキャパシタを形成するタッチ電極、及びタッチ電極に連結されたタッチセンシングトランジスタを含むことができ、タッチセンシングトランジスタは、第1トランジスタ及び第3トランジスタと互いに異なるスキャン配線に連結され得る。
【0172】
本明細書のまた他の特徴によれば、タッチセンシングトランジスタとタッチ駆動部との間に連結されたタッチセンシング配線をさらに含むことができ、一フレーム期間中、サブ画素を駆動するディスプレイ期間とタッチ部を駆動するタッチセンシング期間は、少なくとも一部分が互いに重畳し得る。
【0173】
本明細書のまた他の特徴によれば、タッチセンシングトランジスタは、基準配線とタッチ電極との間に連結され得、一フレーム期間中、サブ画素を駆動するディスプレイ期間とタッチ部を駆動するタッチセンシング期間は、互いに異なる期間であり得る。
【0174】
以上、添付の図面を参照して、本明細書の実施例をさらに詳細に説明したが、本明細書は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本明細書の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本明細書に開示された実施例は、本明細書の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本明細書の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本明細書の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本明細書の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。