(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003657
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】浮遊物捕集装置
(51)【国際特許分類】
E02B 15/00 20060101AFI20240105BHJP
【FI】
E02B15/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102949
(22)【出願日】2022-06-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】596007577
【氏名又は名称】株式会社アントレックス
(71)【出願人】
【識別番号】593111738
【氏名又は名称】艫居 隆三
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】艫居 隆三
【テーマコード(参考)】
2D025
【Fターム(参考)】
2D025AA00
(57)【要約】
【課題】海及び湖の岸から離れた領域において使用可能であり、浮遊物を効果的に捕集できるようにする。
【解決手段】海80又は湖の所定領域81に浮かべられ、所定領域の平均水面82Aと一緒に上下動する枠体40を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海又は湖の所定領域に浮かべられ、前記所定領域の平均水面と一緒に上下動する枠体を備える浮遊物捕集装置。
【請求項2】
前記枠体が、前記所定領域の底から離れた位置に位置する錘を備える請求項1記載の浮遊物捕集装置。
【請求項3】
前記枠体の内周側に位置し、前記枠体に支持された網を備える請求項1又は請求項2に記載の浮遊物捕集装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば海及び湖の浮遊物を除去するための浮遊物捕集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、護岸に取り付けられた網によって、海面上を浮遊する浮遊物(ゴミ)を捕集する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の網は、護岸等に取り付ける必要がある。即ち、この網は、護岸から遠くはなれた海上で利用できない。さらに、この網は浮遊物の捕集機能に関して改善の余地がある。
【0005】
本発明は、海及び湖の岸から離れた領域において使用可能であり、浮遊物を効果的に捕集できる浮遊物捕集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の浮遊物捕集装置は、海又は湖の所定領域に浮かべられ、前記所定領域の平均水面と一緒に上下動する枠体を備える。
【0007】
請求項1に記載の発明では、海又は湖の所定領域に浮かんだ枠体は、波の力により上下方向に移動する。より詳細には、枠体は所定領域の平均水面と一緒に上下動する。
【0008】
なお、「枠体が平均水面と一緒に上下動する」とは、枠体が平均水面と完全に一緒に上下動すること、及び、枠体が平均水面と実質的に一緒に上下動すること、の両方の意味を含む。
【0009】
波の力を受けた浮遊物が枠体の上端を乗り越えて枠体の内周側に移動することがある。即ち、浮遊物が浮遊物捕集装置によって捕集される。さらに枠体の上端の平均水面からの上方への突出量を適切な大きさに設定すれば、所定領域における波が極めて高くならない限り、枠体の上端の所定領域の水面から上方への突出量は、ゼロより大きい値になる。そのため、捕集された浮遊物が、枠体の上端を乗り越えて枠体の外周側に移動するおそれが小さくなる。従って、請求項1に記載の浮遊物捕集装置は、浮遊物を効果的に捕集できる。
【0010】
さらに請求項1に記載の浮遊物捕集装置は、護岸等に接続される必要がない。そのため、請求項1に記載の浮遊物捕集装置は、海及び湖の岸から離れた領域において使用可能である。
【0011】
請求項2に記載の浮遊物捕集装置は、請求項1において、前記枠体が、前記所定領域の底から離れた位置に位置する錘を備える。
【0012】
請求項3に記載の浮遊物捕集装置は、請求項1又は請求項2において、前記枠体の内周側に位置し、前記枠体に支持された網を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明の浮遊物捕集装置は、海及び湖の岸から離れた領域において使用可能であり、浮遊物を効果的に捕集できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態に係る浮遊物捕集装置の組み立て完了状態の斜視図である。
【
図2】浮遊物捕集装置の連結部材及び錘を省略して示す分解斜視図である。
【
図4】海の所定領域に設置された浮遊物捕集装置の模式的な側面図である。
【
図6】第2変形例の浮遊物捕集装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施形態に係る浮遊物捕集装置30について
図1~
図4を参照しながら説明する。
【0016】
図1及び
図2に示されるように浮遊物捕集装置30は、枠体40及び網部材70を備える。
【0017】
枠体40は、円筒状部材41、複数の横補強部材42、43、44、45、複数の縦補強部材46、複数のブラケット54、複数の容器60、連結部材64及び錘65を備える。
【0018】
本実施形態の枠体40は、軸線が上下方向に延びる円筒状部材41を備える。円筒状部材41の上下両端は共に開口している。円筒状部材41の上下寸法H(
図4参照)は、例えば10cm以上且つ2m以下である。円筒状部材41の内周面には4つの環状の横補強部材42、43、44、45が固定されている。但し、横補強部材42、43、44、45の数はこれに限定されない。横補強部材42、43、44、45は上下方向に並んでいる。円筒状部材41の外周面には複数の縦補強部材46が固定されている。本実施形態の枠体40は6本の縦補強部材46を備えるが、縦補強部材46の数はこれに限定されない。各縦補強部材46は上下方向と平行である。
【0019】
円筒状部材41の内周面には複数のブラケット54が設けられている。枠体40には上下2段に渡って、合計20個のブラケット54が設けられている。但し、ブラケット54の数はこれには限定されない。なお、便宜上、
図1及び
図2では一部のブラケット54のみ図示されている。
図3に示されるように各ブラケット54の側面形状(断面形状)は略U字形である。即ち、各ブラケット54は、上下方向に延びる平板状の基板部55と、基板部55の上縁部に接続された上板56と、基板部55の下縁部に接続された下板57と、を備える。
図4に示されるように、各ブラケット54の基板部55が円筒状部材41の内周面に固定されている。
【0020】
図3に示されるように、各ブラケット54には容器60が着脱可能に取り付けられている。即ち、上板56と下板57とによって容器60が挟まれている。各容器60は、端部が開口した容器本体61と、容器本体61の開口部を着脱可能に塞ぐキャップ62と、を備える。容器本体61は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)製の容器である。容器本体61の内部空間は空気によって満たされている。
【0021】
さらに
図1及び
図4に示されるように、枠体40の下端部には複数本(例えば2本)の連結部材64の上端部がそれぞれ固定され、各連結部材64の下端部に錘65が固定されている。連結部材64は紐やワイヤーのような可撓性を有するものであってもよいし、金属棒のような可撓性を有さないものであってもよい。各連結部材64が直線状態をなすときの円筒状部材41の下端と錘65との間の上下方向は距離DL(
図4参照)である。浮遊物捕集装置30が海80で使用される場合、距離DLは例えば40cm~5mに設定される。また、浮遊物捕集装置30が湖で使用される場合、距離DLは例えば40cm~1mに設定される。また錘65の質量は、例えば1kg~50kgである。枠体40全体の重心は錘65の一部に位置する。
【0022】
円筒状部材41、横補強部材42、43、44、45、縦補強部材46、ブラケット54及び錘65の構成材料としては、様々な材料を利用可能である。例えば、円筒状部材41、横補強部材42、43、44、45、縦補強部材46、ブラケット54及び錘65の構成材料として金属を利用可能である。また、円筒状部材41、横補強部材42、43、44、45、縦補強部材46及びブラケット54の構成材料として樹脂を利用可能である。さらに円筒状部材41、横補強部材42、43、44、45、縦補強部材46、ブラケット54、容器60、連結部材64、及び錘65を含む枠体40の比重は、海水の比重より小さい第1比重である。
【0023】
図2に示されるように網部材70は、リング部材71、網72、連結部材73及び引掛け部74を備える。
【0024】
リング部材71は横補強部材42より小径である。可撓性材料によって構成された網72は上端のみが開口した袋状に形成されている。網72の上縁部がリング部材71に固定されている。リング部材71は横補強部材42に対して着脱可能である。リング部材71が横補強部材42に取り付けられると、
図1及び
図4に示されるように、網72が枠体40の内周側空間に位置する。さらに
図2に示されたように、リング部材71に複数の連結部材73の一端が固定され、各連結部材73の他端が引掛け部74に固定されている。引掛け部74は環状部75を備える。
【0025】
次に、実施形態の作用及び効果を説明する。
【0026】
例えば浮遊物捕集装置30は、
図4に示されるように海80の岸(図示省略)から遠く離れた所定領域81に設置される。枠体40の比重は海水の比重より小さい第1比重である。そのため浮遊物捕集装置30を所定領域81に設置すると、各容器60が発生する浮力によって、枠体40は所定領域81に対して浮かぶ。より詳細には、枠体40は、実質的に所定領域81の平均水面82A(
図4の仮想線参照)と一緒に上下動する。重心を含み且つ重量が大きい錘65が水面82より下方の流体(海水)の影響を受ける。錘65の周囲の流体(海水)の動きは、波83(水面82)の動きより小さい。そして海80の底80Bから上方に離れ且つ動きが小さい流体の影響を受ける錘65が、緊張状態にある連結部材64を介して枠体40に力を及ぼすため、枠体40は実質的に平均水面82Aと一緒に上下動する。この錘65の働きにより、平均水面82Aと錘65の下面との間の上下方向の距離Dpが、波83の高さに拘わらず略一定に維持される。即ち、枠体40の上端の平均水面82Aからの上方への突出量Ph1が、波83の高さに拘わらずほぼ一定に維持される。本明細書において「平均水面」とは、その領域に含まれる全ての波83の高さの平均値を通る仮想面のことである。
【0027】
例えば、枠体40の上端と、所定領域81における平均的な高さの波83の水面82と、の間の上下方向の距離であるPh2(
図4参照)が20~30cmとなるように、突出量Ph1の大きさが設定されてもよい。突出量Ph1の大きさは、錘65の質量及び容器60の数を変更することにより調整可能である。波83の高さが大きいときは、突出量Ph1を、波83の高さが小さいときより大きくするのが好ましい。
【0028】
ここで
図4に示されるように、所定の大きさの波83が発生している所定領域81に浮遊物捕集装置30が浮かび、且つ、水面82に2つの浮遊物85、86が浮かんでいる場合を想定する。このとき波83(水面82)が
図4の状態にあり、枠体40の上端は
図4に示された位置にある。例えば、このタイミングで所定領域81において大きな波(図示省略)が発生すると、この波によって浮遊物85、86が枠体40の上端を乗り越えて(矢印M参照)、枠体40及びリング部材71の内周側へ移動し易い。即ち、浮遊物85、86が網72によって捕集され易い。
【0029】
さらに突出量Ph1を適切な大きさに設定することにより、波83が極めて高くならない限り、突出量Ph2はゼロよりある程度大きい値になる。そのため、網72によって捕集された浮遊物85、86(
図4の仮想線参照)が、波83の影響により枠体40の上端を乗り越えて、枠体40の外周側に移動するおそれは小さい。
【0030】
このように本実施形態の浮遊物捕集装置30は、海80にある浮遊物を効果的に捕集できる。さらに浮遊物捕集装置30は、護岸等に接続される必要がないので、海80の岸から離れた領域(所定領域81)において使用可能である。さらに海80の潮の干満によって底80Bから水面82(平均水面82A)までの距離が変化しても、浮遊物捕集装置30は上記効果を発揮可能である。
【0031】
さらに網部材70が引掛け部74を備える。そのため、例えば空中を飛行可能なドローン(図示省略)を水面82へ接近させることにより、ドローンに設けられたフックを環状部75に引っ掛けることが可能である。さらに、その後にドローンを上方へ移動させると、網部材70が枠体40から分離する。この状態でドローンを所定の浮遊物回収場まで飛行させることにより、網72によって捕集された浮遊物を浮遊物回収場まで移送できる。
【0032】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。
【0033】
例えば、
図5に示された第1変形例の態様で浮遊物捕集装置30Aを構成してもよい。この浮遊物捕集装置30Aの枠体40は、円筒状部材41A、複数の横補強部材42、43、44、45、複数の縦補強部材46、複数のブラケット54、複数の容器60及び錘65を備える。この枠体40の比重も第1比重である。この枠体40全体の重心は錘65の一部に位置する。なお、便宜上、
図5では横補強部材42、43、44、45、縦補強部材46、ブラケット54及び容器60の図示が省略されている。
【0034】
第1変形例の円筒状部材41Aの上下寸法H1は、上記実施形態の円筒状部材41の上下寸法Hより大きい。さらに円筒状部材41Aの底部に錘65が固定されている。そのため第1変形例においても、錘65の働きにより、平均水面82Aと錘65の下面との間の上下方向の距離Dpが、波83の高さに拘わらず略一定に維持される。即ち、枠体40の上端の平均水面82Aからの上方への突出量Ph1が、波83の高さに拘わらずほぼ一定に維持される。そのため第1変形例の浮遊物捕集装置30Aも、上記実施形態の浮遊物捕集装置30と同様の作用効果を発揮可能である。
【0035】
また
図6及び
図7に示された第2変形例の態様で浮遊物捕集装置30Bを構成してもよい。この浮遊物捕集装置30Bは、枠体92、連結部材64及び錘65を備える。
【0036】
枠体92は、内部に気体(例えば空気)が充填された袋状の環状部材である浮遊体93、連結部材64及び錘65を備える。浮遊体93は、例えば樹脂材料により構成される。浮遊体93の下端部には複数本(例えば4本)の連結部材64の上端部がそれぞれ固定され、各連結部材64の下端部に錘65が固定されている。枠体92の比重も第1比重である。この枠体92全体の重心は錘65の一部に位置する。
【0037】
図7に示されたように浮遊体93は、海80の所定領域81に浮かべられる。
【0038】
図7に示されたように、浮遊体93(枠体92)は、錘65の働きにより、実質的に所定領域81の平均水面82Aと一緒に上下動する。平均水面82Aと錘65の下面との間の上下方向の距離Dpは、波83の高さに拘わらず略一定に維持される。そのため、浮遊体93の上端の平均水面82Aからの上方への突出量Ph1は、波83の高さに拘わらずほぼ一定に維持される。さらに突出量Ph1を適切な大きさに設定することにより、波83が極めて高くならない限り、浮遊体93の上端の水面82からの上方への突出量Ph2はゼロよりある程度大きい値になる。
【0039】
水面82に浮かんでいた浮遊物85、86が波の影響により、浮遊体93の上端部を乗り越えて浮遊体93の内周側に移動すると、浮遊物85、86は浮遊体93の内周側において水面82に浮かぶ。このようにして浮遊体93の内周側に集められた浮遊物85、86は、例えば所定領域81に浮かぶ船舶(図示省略)に設置された吸引装置(図示省略)により、当該船舶のデッキ上に集めることが可能である。
【0040】
このように第2変形例の浮遊物捕集装置30Bも、上記実施形態の浮遊物捕集装置30と同様の作用効果を発揮可能である。さらに第2変形例の浮遊物捕集装置30Bは網部材70に相当する部材を具備しないので、構成が簡単である。
【0041】
浮遊物捕集装置30、30A、30Bが使用される場所は、波が発生する湖であってもよい。この場合の第1比重は湖の比重より小さい。
【0042】
一部のブラケット54にのみ容器60を取り付けてもよい。
【0043】
枠体40が海又は湖に浮かぶのであれば、枠体40はブラケット54及び容器60を備えなくてもよい。
【0044】
突出量Ph1が波83の高さに拘わらずほぼ一定に維持されるのであれば、枠体40、92は錘65を備えなくてもよい。
【0045】
枠体40の機械的強度を確保できるのであれば、枠体40は横補強部材42、43、44、45を備えなくてもよい。
【0046】
枠体40が、円筒状部材41の代わりに、断面形状が多角形又は略多角形をなす筒状部材を備えてもよい。
【0047】
枠体40の円筒状部材41又は上記筒状部材に、多数の貫通孔が形成されてもよい。
【0048】
浮遊物捕集装置30、30Aから網部材70を省略してもよい。この場合は、枠体40の内周側において捕集された浮遊物を、吸引装置(図示省略)又は容器(図示省略)を利用して回収してもよい。なお、この容器は、多数の小径の貫通孔が形成されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0049】
30 30A 30B 浮遊物捕集装置
40 枠体
65 錘
72 網
81 所定領域
80B 底
82A 平均水面
92 枠体
【手続補正書】
【提出日】2022-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
請求項1に記載の浮遊物捕集装置は、海又は湖の所定領域に浮かべられ、前記所定領域の平均水面と一緒に上下動する枠体を備え、前記枠体が、前記所定領域の底から離れ且つ前記所定領域の水面よりも動きが小さい流体中に位置する錘を備え、前記枠体全体の重心が前記錘の一部に位置する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項2に記載の浮遊物捕集装置は、請求項1において、前記枠体が前記海の前記所定領域に浮かべられ、前記枠体が、円筒状部材、前記円筒状部材に接続された連結部材、及び前記連結部材に接続され且つ前記円筒状部材の下方に位置する前記錘を備え、前記円筒状部材の下端と前記錘との間の前記海の深さ方向の距離が40cm~5mに設定される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項3に記載の浮遊物捕集装置は、請求項1において、前記枠体が前記湖の前記所定領域に浮かべられ、前記枠体が、円筒状部材、前記円筒状部材に接続された連結部材、及び前記連結部材に接続され且つ前記円筒状部材の下方に位置する前記錘を備え、前記円筒状部材の下端と前記錘との間の前記湖の深さ方向の距離が40cm~1mに設定される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
さらに
図1及び
図4に示されるように、
円筒状部材41の下端部には複数本(例えば2本)の連結部材64の上端部がそれぞれ固定され、各連結部材64の下端部に錘65が固定されている。連結部材64は紐やワイヤーのような可撓性を有するものであってもよいし、金属棒のような可撓性を有さないものであってもよい。各連結部材64が直線状態をなすときの円筒状部材41の下端と錘65との間の上下方向は距離DL(
図4参照)である。浮遊物捕集装置30が海80で使用される場合、距離DLは例えば40cm~5mに設定される。また、浮遊物捕集装置30が湖で使用される場合、距離DLは例えば40cm~1mに設定される。また錘65の質量は、例えば1kg~50kgである。枠体40全体の重心は錘65の一部に位置する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海又は湖の所定領域に浮かべられ、前記所定領域の平均水面と一緒に上下動する枠体を備え、
前記枠体が、前記所定領域の底から離れ且つ前記所定領域の水面よりも動きが小さい流体中に位置する錘を備え、
前記枠体全体の重心が前記錘の一部に位置する浮遊物捕集装置。
【請求項2】
前記枠体が前記海の前記所定領域に浮かべられ、
前記枠体が、円筒状部材、前記円筒状部材に接続された連結部材、及び前記連結部材に接続され且つ前記円筒状部材の下方に位置する前記錘を備え、
前記円筒状部材の下端と前記錘との間の前記海の深さ方向の距離が40cm~5mに設定される請求項1記載の浮遊物捕集装置。
【請求項3】
前記枠体が前記湖の前記所定領域に浮かべられ、
前記枠体が、円筒状部材、前記円筒状部材に接続された連結部材、及び前記連結部材に接続され且つ前記円筒状部材の下方に位置する前記錘を備え、
前記円筒状部材の下端と前記錘との間の前記湖の深さ方向の距離が40cm~1mに設定される請求項1記載の浮遊物捕集装置。