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特開2024-36737サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造
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  • 特開-サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造 図1A
  • 特開-サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造 図1B
  • 特開-サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造 図1C
  • 特開-サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造 図2
  • 特開-サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造 図3
  • 特開-サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036737
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/56 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
E06B1/56 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141160
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】福田 真人
【テーマコード(参考)】
2E011
【Fターム(参考)】
2E011JA01
2E011KA01
2E011KB00
2E011KC02
2E011KC03
2E011KC04
2E011KC07
2E011KD13
2E011KG00
(57)【要約】
【課題】屋内側からより簡易に取り付けることができるサッシユニット及びサッシユニットの取付方法を提供する。
【解決手段】サッシユニット100は、建物の外壁200に建物の屋内側から取り付け可能なサッシユニットであって、外壁200に形成された開口部500内に配置されるガラス枠20と、開口部500内に配置され、ガラス枠20に保持されるガラス板10と、ガラス枠20の外周においてガラス枠20と接合されるフレーム40と、を備え、フレーム40は、固定部材(ビス400)を屋内側からフレーム40の面内方向に垂直な方向(Y軸方向)において挿入することにより外壁200に固定される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁に前記建物の屋内側から取り付け可能なサッシユニットであって、
前記外壁に形成された開口部内に配置されるガラス枠と、
前記開口部内に配置され、前記ガラス枠に保持されるガラス板と、
前記ガラス枠の外周において前記ガラス枠と接合されるフレームと、
を備え、
前記フレームは、固定部材を前記屋内側から前記フレームの面内方向に垂直な方向において挿入することにより前記外壁に固定されるサッシユニット。
【請求項2】
前記固定部材は、汎用のビスである請求項1に記載のサッシユニット。
【請求項3】
前記ガラス枠は、前記フレームより前記建物の屋外側に位置する保持部を有し、前記保持部において前記ガラス板を保持する請求項1に記載のサッシユニット。
【請求項4】
前記ガラス枠及び前記フレームは、前記フレームの面内方向と平行な方向、及び垂直な方向において接合される請求項1に記載のサッシユニット。
【請求項5】
前記フレームに囲まれる空間の内周に沿って、且つ前記ガラス枠の前記屋内側の面に当接して設けられている内装枠を備える請求項1に記載のサッシユニット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のサッシユニットの取付方法であって、
前記ガラス枠及び前記ガラス板を前記屋内側から前記開口部内に嵌め込みつつ、前記フレームを前記外壁に当接する第一工程と、
前記フレームを前記外壁に固定する第二工程と、
を有するサッシユニットの取付方法。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一項に記載のサッシユニットの取付構造であって、
前記外壁に、前記フレームと当接する取付部材が設けられ、
前記フレーム及び前記取付部材が、前記屋内側から前記フレームの面内方向に垂直な方向において前記フレームから前記取付部材へ前記固定部材が挿入されることにより接合されていることで取り付けられているサッシユニットの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内側からの作業にて取り付けることが可能なサッシユニットが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、既設枠と改装枠との間に介在される枠接合部材が取り付けられた改装枠を、枠固定部材により建物の躯体に室内側から固定することが可能である改装サッシユニット及び改装サッシユニットの取付方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5433544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、施工現場において、少なくとも既設上枠に上枠接合部材を取り付ける既設枠側接合部材取付工程、及び下枠接合部材及び左右の縦枠接合部材が取り付けられた改装枠を、上枠接合部材固定金具及び上枠接合部材が取り付けられた既設枠に取り付ける改装枠取付工程を行う必要があった。
また、特許文献1に記載の発明では、建物の躯体に改装サッシユニットを取り付けるためには専用の枠固定部材が必要であった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、屋内側からより簡易に取り付けることができるサッシユニット、サッシユニットの取付方法及びサッシユニットの取付構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、例えば図1B図2及び図3に示すように、
建物の外壁200に前記建物の屋内側から取り付け可能なサッシユニット100であって、
前記外壁200に形成された開口部500内に配置されるガラス枠20と、
前記開口部500内に配置され、前記ガラス枠20に保持されるガラス板10と、
前記ガラス枠20の外周において前記ガラス枠20と接合されるフレーム40と、
を備え、
前記フレーム40は、固定部材(ビス400)を前記屋内側から前記フレーム40の面内方向に垂直な方向(Y軸方向)において挿入することにより前記外壁200に固定される。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ガラス板10、ガラス枠20、及びフレーム40を備えたサッシユニット100を建物の屋内側から建物の外壁200に固定することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
これにより、屋内側からより簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
また、固定部材を屋内側からフレーム40の面内方向に垂直な方向において挿入する構成であるため、固定部材を容易に挿入することができる。
これにより、容易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、請求項1に記載のサッシユニット100において、
前記固定部材は、汎用のビス400である。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、専用の固定部材を使用せずに、サッシユニット100を建物の外壁200に取り付けることができる。
これにより、より簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、請求項1に記載のサッシユニット100において、
前記ガラス枠20は、前記フレーム40より前記建物の屋外側に位置する保持部21を有し、前記保持部21において前記ガラス板10を保持する。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、ガラス枠20及びガラス板10を開口部500内に嵌め込み、フレーム40を外壁200に固定することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
これにより、より簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、請求項1に記載のサッシユニット100において、
前記ガラス枠20及び前記フレーム40は、前記フレーム40の面内方向と平行な方向(X軸方向またはZ軸方向)、及び垂直な方向(Y軸方向)において接合される。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、ガラス枠20とフレーム40は、二方向において接合することができる。
これにより、ガラス枠20とフレーム40を強固に接合することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、請求項1に記載のサッシユニット100において、
前記フレーム40に囲まれる空間の内周に沿って、且つ前記ガラス枠20の前記屋内側の面に当接して設けられている内装枠30を備える。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、屋内側からフレーム40、及びフレーム40とガラス枠20の接合部が見えないようにすることができる。
これにより、断熱性と見映えを向上させることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、例えば図4に示すように、
請求項1から5のいずれか一項に記載のサッシユニット100の取付方法であって、
前記ガラス枠20及び前記ガラス板10を前記屋内側から前記開口部500内に嵌め込みつつ、前記フレーム40を前記外壁200に当接する第一工程と、
前記フレーム40を前記外壁200に固定する第二工程と、
を有する。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、ガラス枠20及びガラス板10を屋内側から開口部500内に嵌め込みつつ、フレーム40を外壁200に当接し、当該フレーム40を外壁200に固定することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
これにより、より簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、
請求項1から5のいずれか一項に記載のサッシユニット100の取付構造であって、
前記外壁200に、前記フレーム40と当接する取付部材205が設けられ、
前記フレーム40及び前記取付部材205が、前記屋内側から前記フレーム40の面内方向に垂直な方向(Y軸方向)において前記フレーム40から前記取付部材205へ前記固定部材(ビス400)が挿入されることにより接合されていることで取り付けられている。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、フレーム40を取付部材205に当接し、フレーム40と取付部材205とを、屋内側からY軸方向においてビス400を挿入して接合することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
これにより、屋内側からより簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、屋内側からより簡易にサッシユニットを取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】外壁に取り付けられた状態のサッシユニットを屋外側から見た平面図である。
図1B】外壁に取り付けられた状態のサッシユニットを屋内側から見た平面図である。
図1C】外壁に取り付けられた状態のサッシユニット及び内装部材を屋内側から見た平面図である。
図2図1CのII-II線における断面図である。
図3図1CのIII-III線における断面図である。
図4】取付方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各図面は、模式的に図示されたものである。
【0024】
[1.構成の説明]
図1Aは、外壁200に取り付けられた状態のサッシユニット100を屋外側から見た平面図である。また、図1Bは、外壁200に取り付けられた状態のサッシユニット100を屋内側から見た平面図である。また、図1Cは、外壁200に取り付けられた状態のサッシユニット100及び内装部材700を屋内側から見た平面図である。また、図2は、図1CのII-II線における断面図である。また、図3は、図1CのIII-III線における断面図である。
以下、X軸方向を外壁200の幅方向とする。また、Y軸方向の正側を外壁200の厚み方向における屋内側とし、Y軸方向の負側を外壁200の厚み方向における屋外側とする。また、Z軸方向の正側を鉛直方向の上側とし、Z軸方向の負側を鉛直方向の下側とする。
【0025】
開口部500は、外壁200に形成されており、例えば窓等の開口である。
【0026】
[1-1.外壁の構成の説明]
外壁200は、外装材201と、断熱材202と、壁板203と、壁部材204と、取付部材205と、柱部材206と、框材207等を備える。
【0027】
外装材201は、鋼板等で形成され、屋外空間に面しており、パネル状である。また、隣接する外装材201をX軸方向、又はZ軸方向に間隙を隔てて配置することにより、開口部500が形成される。つまり、開口部500は、図1Aに示すように、X軸方向正側に位置する外装材201aと、X軸方向負側に位置する外装材201bと、Z軸方向正側に位置する外装材201cと、Z軸方向負側に位置する外装材201dにより区画されている。
【0028】
断熱材202は、図3に示すように、外装材201のY軸方向正側の面に当接して設けられる。
壁板203は、合板等で形成されており、パネル状である。また、壁板203は、図3に示すように、断熱材202または框材207のY軸方向正側の面に当接して設けられる。
壁部材204は、木製の角材等で形成され、図2及び図3に示すように外装材201のY軸方向正側の面に当接して、且つ開口部500の外周に沿って設けられている。また、壁部材204は、図2に示すように、X軸方向において縦取付部材205a(後述)と目地部材300に間に設けられる。また、壁部材204は、図3に示すように、Z軸方向において横取付部材205b(後述)と目地部材300に間に設けられる。
【0029】
取付部材205は、木製の角材等で形成され、図2及び図3に示すように外装材201のY軸方向正側の面に当接して設けられている。
また、取付部材205は、一対の縦取付部材205aと、一対の横取付部材205bと、を備える。
一対の縦取付部材205aは、Z軸方向に平行に、且つ壁部材204のX軸方向における開口部500と反対側の面に一部が当接し平行して設けられる。
一対の横取付部材205bは、一対の縦取付部材205aの間に架設され、一対の縦取付部材205aに対してネジやビス等の固定部材により接合されている。
一対の縦取付部材205a、及び一対の横取付部材205bは、矩形枠状に形成され、開口部500の周縁部に設けられる。
また、取付部材205は、サッシユニット100の取り付けに用いられる。
また、取付部材205は、壁部材204よりもY軸方向の長さ(厚み)が長くなるように設けられている。
なお、本実施形態において壁部材204と取付部材205は別体で設けられているが、一体に形成されていてもよい。
【0030】
柱部材206は、木製の角材等で形成され、図2に示すように、Y軸方向において外装材201と内装部材700の間、且つ縦取付部材205aのX軸方向における開口部500側と反対側の面に一部が当接して設けられている。
【0031】
框材207は、木製の角材等で形成され、図3に示すように、Y軸方向において外装材201と壁板203の間、且つ断熱材202のZ軸方向正側及び負側の面に当接して設けられている。
【0032】
[1-2.サッシユニットの構成の説明]
サッシユニット100は、ガラス板10と、ガラス枠20と、内装枠30と、フレーム40と、固定部材50と、を備える。
【0033】
ガラス板10は、開口部500内に位置するように設けられる。
ガラス枠20は、開口部500の内周に沿って、且つガラス板10の外周に沿って設けられる。また、ガラス枠20は、図2及び図3に示すように、ガラス板10を保持する保持部21と、フレーム40との接合に用いられる接合部22と、を有する。
保持部21は、フレーム40より建物の屋外側に位置する。
【0034】
内装枠30は、開口部500の内周に沿って、且つ図2及び図3に示すようにガラス枠20のY軸方向正側の面に当接して設けられる。
また、内装枠30は、図2に示すように、縦フレーム41(後述)及び柱部材206よりY軸方向正側に突出するように設けられている。また、内装枠30は、図3に示すように、横フレーム42(後述)及び壁板203よりY軸方向正側に突出するように設けられている。
また、内装枠30は、接合部22及び固定部材50の一部を格納する切欠き部31を備える。
【0035】
フレーム40は、木製の角材等で形成され、一対の縦フレーム41と、一対の横フレーム42と、を備える。
一対の縦フレーム41は、図1Bに示すように、Z軸方向に平行に、且つガラス枠20のX軸方向両側に平行して設けられる。
また、一対の縦フレーム41は、図2に示すように、柱部材206とY軸方向正側において略同一面に位置するように設けられる。
一対の横フレーム42は、図1Bに示すように、一対の縦フレーム41の間に架設され、一対の縦フレーム41に対してネジやビス等の固定部材により接合されている。
また、一対の横フレーム42は、図3に示すように、壁板203とY軸方向正側において略同一面に位置するように設けられる。
一対の縦フレーム41、及び一対の横フレーム42は、図1Bに示すように、矩形枠状に形成され、開口部500の周縁部に設けられる。
ガラス枠20の一部及び内装枠30の一部は、一対の縦フレーム41及び一対の横フレーム42に囲まれる空間に設けられる。
【0036】
固定部材50は、例えば、ボルト等である。
ガラス枠20とフレーム40は、固定部材50により接合されている。
具体的には、接合部22と縦フレーム41は、図2に示すように、X軸方向及びY軸方向において、接合部22から縦フレーム41へ固定部材50が挿入されることにより接合されている。
また、接合部22と横フレーム42は、図3に示すように、Y軸方向及びZ軸方向において、接合部22から横フレーム42に固定部材50が挿入されることにより接合されている。
つまり、ガラス枠20及びフレーム40は、フレーム40の面内方向と平行な方向(X軸方向またはZ軸方向)、及び垂直な方向(Y軸方向)において接合される。
【0037】
[1-3.その他の構成の説明]
サッシユニット100と外壁200は、汎用のビス400により固定されている。
具体的には、縦フレーム41は、図2に示すように縦取付部材205aのY軸方向正側の面に当接しており、縦フレーム41と縦取付部材205aは、Y軸方向において縦フレーム41から縦取付部材205aへビス400が挿入されることにより接合されている。
また、横フレーム42は、図3に示すように、横取付部材205bのY軸方向正側の面に当接しており、横フレーム42と横取付部材205bはY軸方向において横フレーム42から横取付部材205bへビス400が挿入されることにより接合されている。
【0038】
また、縦フレーム41と縦取付部材205aとの接合により、図2に示すように、Y軸方向において壁部材204と縦フレーム41との間に切欠き部600が形成されている。
また、横フレーム42と横取付部材205bとの接合により、図3に示すように、Y軸方向において壁部材204と横フレーム42との間に切欠き部600が形成されている。
切欠き部600には、接合部22及び固定部材50の一部が格納されている。
【0039】
また、サッシユニット100を外壁200に固定した状態において、図2に示すように、縦フレーム41と柱部材206の間に隙間ができるように構成される。同様に、図3に示すように、横フレーム42と框材207の間に隙間ができるように構成される。
【0040】
目地部材300は、図1Aに示すように、屋外側から、外装材201aと外装材201cとの間、外装材201aと外装材201dとの間、外装材201bと外装材201cとの間、及び外装材201bと外装材201dとの間に充填または挿入されている。
また、目地部材300は、図1A、及び図2に示すように、屋外側から、外装材201aとガラス枠20との間、及び外装材201bとガラス枠20との間に充填または挿入されている。
また、目地部材300は、図1A、及び図3に示すように、屋外側から、外装材201cとガラス枠20との間、及び外装材201dとガラス枠20との間に充填または挿入されている。
【0041】
内装部材700は、石膏ボード等で形成される。
また、隣接する内装部材700をX軸方向、又はZ軸方向に間隙を隔てて配置することにより、内装部材700には、図1Cに示すように、内装枠30の外周の大きさの矩形の開口部が形成されている。
また、内装部材700は、図1C図2及び図3に示すように、柱部材206、壁板203及びフレーム40のY軸方向正側の面に当接して設けられる。
また、内装部材700は、図2及び図3に示すように、内装枠30とY軸方向正側において略同一面に位置するように設けられる。
【0042】
なお、本実施形態の外壁200を備える建物は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化しておき、施工現場でこれらのパネル(建築用木質パネル)を組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、これに限られるものではなく、従来の軸組工法、壁式工法、ツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。
【0043】
また、このパネルとは、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に面材(例えば合板)が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
【0044】
[2.取付方法の説明]
次に、サッシユニット100を外壁200に取り付ける取付方法を説明する。
図4に、取付方法のフローチャートを示す。
【0045】
取付方法において、まず、サッシユニット100のガラス枠20が開口部500内に位置するように、サッシユニット100を屋内側から外壁200に嵌合させる(ステップS1)。つまり、ガラス枠20及びガラス板10を屋内側から開口部500内に嵌め込みつつ、フレーム40を外壁200に当接する。当該ステップS1が第一工程である。
次に、ビス400を屋内側から屋外側へ挿入し、サッシユニット100を外壁200に固定する(ステップS2)。当該ステップS2が第二工程である。
具体的には、Y軸方向において縦フレーム41から縦取付部材205aへビス400を挿入して接合する。また、Y軸方向において横フレーム42から横取付部材205bへビス400を挿入して接合する。
【0046】
次に、内装部材700を、Y軸方向正側からフレーム40、柱部材206及び壁板203にビス等の固定部材により取り付ける(ステップS3)。
次に、屋外側から目地部材300を、外装材201間、及び外装材201とガラス枠20との間に充填または挿入(ステップS4)し、サッシユニット100の取り付けが完了する。
【0047】
[3.効果]
以上のように、本実施の形態によれば、サッシユニット100は、建物の外壁200に建物の屋内側から取り付け可能なサッシユニットであって、外壁200に形成された開口部500内に配置されるガラス枠20と、開口部500内に配置され、ガラス枠20に保持されるガラス板10と、ガラス枠20の外周においてガラス枠20と接合されるフレーム40と、を備え、フレーム40は、固定部材(ビス400)を屋内側からフレーム40の面内方向に垂直な方向(Y軸方向)において挿入することにより外壁200に固定される。
これによれば、ガラス板10、ガラス枠20、及びフレーム40を備えたサッシユニット100を建物の屋内側から建物の外壁200に固定することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
したがって、屋内側からより簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
また、固定部材を屋内側からフレーム40の面内方向に垂直な方向において挿入する構成であるため、固定部材を容易に挿入することができる。
したがって、容易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0048】
また、サッシユニット100において、固定部材は、汎用のビス400である。
これによれば、専用の固定部材を使用せずに、サッシユニット100を建物の外壁200に取り付けることができる。
したがって、より簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0049】
また、サッシユニット100において、ガラス枠20は、フレーム40より建物の屋外側に位置する保持部21を有し、保持部21においてガラス板10を保持する。
これによれば、ガラス枠20及びガラス板10を開口部500内に嵌め込み、フレーム40を外壁200に固定することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
したがって、より簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0050】
また、サッシユニット100において、ガラス枠20及びフレーム40は、フレーム40の面内方向と平行な方向(X軸方向またはZ軸方向)、及び垂直な方向(Y軸方向)において接合される。
これによれば、ガラス枠20とフレーム40は、二方向において接合することができる。
したがって、ガラス枠20とフレーム40を強固に接合することができる。
【0051】
また、サッシユニット100は、フレーム40に囲まれる空間の内周に沿って、且つガラス枠20の屋内側の面に当接して設けられている内装枠30を備える。
これによれば、屋内側からフレーム40、及びフレーム40とガラス枠20の接合部が見えないようにすることができる。
したがって、断熱性と見映えを向上させることができる。
【0052】
また、サッシユニット100の取付方法は、ガラス枠20及びガラス板10を屋内側から開口部500内に嵌め込みつつ、フレーム40を外壁200に当接する第一工程と、フレーム40を外壁200に固定する第二工程と、を有する。
これによれば、ガラス枠20及びガラス板10を屋内側から開口部500内に嵌め込みつつ、フレーム40を外壁200に当接し、当該フレーム40を外壁200に固定することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
したがって、より簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0053】
また、サッシユニット100の取付構造は、外壁200に、フレーム40と当接する取付部材205が設けられ、フレーム40及び取付部材205が、屋内側からフレーム40の面内方向に垂直な方向(Y軸方向)においてフレーム40から取付部材205へ固定部材(ビス400)が挿入されることにより接合されていることで取り付けられている。
これによれば、フレーム40を取付部材205に当接し、フレーム40と取付部材205とを、屋内側からY軸方向においてビス400を挿入して接合することだけで、サッシユニット100を取り付けることができる。
したがって、屋内側からより簡易にサッシユニット100を取り付けることができる。
【0054】
また、近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。本実施形態のサッシユニット100、及びサッシユニット100が取り付けられる外壁200は、一部を木材によって構成されているので、カーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGsの目標達成に貢献できる。
【0055】
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施形態の取付方法ステップS4において、屋外側から目地部材300を、外装材201間、及び外装材201とガラス枠20との間に充填または挿入するとしたがこれに限らない。既に取り付けられたサッシユニット100を外して、新しいサッシユニット100を外壁に取り付ける際には、外装材201間には既に目地部材300が充填されているため、目地部材300を、外装材201とガラス枠20との間に充填または挿入するだけでよい。
【符号の説明】
【0056】
100 サッシユニット
10 ガラス板
20 ガラス枠
21 保持部
22 接合部
30 内装枠
31 切欠き部
40 フレーム
41 縦フレーム
42 横フレーム
50 固定部材
200 外壁
201、201a、201b、201c、201d 外装材
202 断熱材
203 壁板
204 壁部材
205 取付部材
205a 縦取付部材
205b 横取付部材
206 柱部材
207 框材
300 目地部材
400 ビス
500 開口部
600 切欠き部
700 内装部材
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4