(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036811
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 5/14 20060101AFI20240311BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20240311BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20240311BHJP
【FI】
G09B5/14
G09B19/00 H
G06Q50/20 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141296
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】乘松 哲生
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028AA12
2C028BB04
2C028BC05
2C028BD01
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】フォローが必要な学習者を簡易に特定できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、複数の第1通信デバイス2、及び第2通信デバイス3とともに、オンライン教育に用いられる。情報処理装置1は、端末情報取得部10と、判断部20とを備えている。端末情報取得部10は、複数の第1通信デバイス2に表示される第1画面情報、及び複数の第1通信デバイス2の操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する。判断部20は、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の第1通信デバイス2それぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置であって、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する端末情報取得手段と、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する判断手段と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記判断手段は、予め記憶された第2画面情報及び第2端末操作情報の少なくとも一方と、複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記判断手段は、前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報と、複数の前記第1画面情報との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記差分情報が所定の基準を満たしたときに前記第2通信デバイスに通知する通知手段をさらに備える、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記判断手段は、複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、第1の前記第1通信デバイスと第2の前記第1通信デバイスを特定し、
前記判断手段は、前記第1の第1通信デバイスの第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方を、前記第2の第1通信デバイスの画面に出力させる、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
複数の前記第1画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる出力制御手段をさらに備える、情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置において、
前記第2通信デバイスに表示された複数の前記第1画面情報は、それぞれ操作可能であり、
操作された当該第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス上に反映される、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記端末情報取得手段は、前記判断手段の判断結果を用いて、取得する前記第1画面情報の解像度、及び前記第1通信デバイスとの通信頻度の少なくとも一方を調整する、情報処理装置。
【請求項9】
複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置を実現するコンピュータが、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得し、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理方法。
【請求項10】
複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置を実現するコンピュータに、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する手順、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する手順、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2001―337589号公報)には、互いに遠隔地に離れている講師と複数の受講生とが教室での授業とほぼ同様にリアルタイムに応対できる遠隔教育システムに関する技術が開示されている。
【0003】
特許文献2(特開2013―242434号公報)には、学習の支援のために有用な指標をより簡便に取得できる情報処理装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001―337589号公報
【特許文献2】特開2013―242434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、学校等で通信デバイスを受講者に配布し、オンラインで教育を実施する形態が普及してきている。このような教育形態では、講師(先生)と受講者(生徒)が同じ場所にいるとは限らず、講師と複数の受講者とが、通信デバイスの画面操作を通じて情報共有をしながら、講義・授業などを実施することになる。
【0006】
しかし、遠隔授業であることや講師と受講者とが1対複数の関係にあることなどから、受講者が通信デバイスでの操作に手間取ったり、受講者が授業についていけてなかったりしたときに、講師がそのような状況を把握することが難しく、フォローが必要な受講生を見つけることが困難であった。
【0007】
上述した特許文献1に開示されている遠隔教育システムでは、講師用端末機に受講生観察用のマルチモニタ画面を備え、当該マルチモニタ画面に複数の受講生用端末機の画面をマルチ表示させているが、複数の受講生の画面情報だけでは、受講生の状況を詳細に把握することが困難であった。
【0008】
また、上述した特許文献2に開示されている情報処理装置では、学習者端末に対する学習者の動作を示す動作履歴情報を取得し、当該動作履歴情報に基づいて学習者の集中度を推定しているが、学習者の集中度に関する情報だけでは、フォローが必要な学習者(通信デバイスでの操作に手間取ったり、学習が遅れていたりする学習者など)を特定することが困難であった。
【0009】
本発明の目的の一例は、上述した課題を鑑み、フォローが必要な学習者を簡易に特定できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、
複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置であって、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する端末情報取得手段と、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する判断手段と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0011】
本発明の一態様によれば、
複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置を実現するコンピュータが、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得し、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理方法が提供される。
【0012】
本発明の一態様によれば、
複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置を実現するコンピュータに、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する手順、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する手順、を実行させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様によれば、フォローが必要な学習者を簡易に特定できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理装置の概要を示すブロック図である。
【
図2】情報処理装置のハードウエア構成例を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る判断部の処理を示すフロー図である。
【
図4】第2実施形態に係る情報処理装置の概要を示すブロック図である。
【
図5】共有画面領域の概念を説明するためのイメージ図である。
【
図6】第2通信デバイスのディスプレイのイメージの一例を示す図である。
【
図7】第1通信デバイスで行った操作が共有画面領域に反映される仕組みを説明するためのイメージ図である。
【
図8】第3実施形態に係る情報処理装置の概要を示すブロック図である。
【
図10】第1端末操作情報及び第2端末操作情報を用いて乖離度を算出する例を示す図である。
【
図11】第1画面情報及び第3画面情報を用いて乖離度を算出する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置1の概要を示すブロック図である。情報処理装置1は、複数の第1通信デバイス2(2a~2c)、及び第2通信デバイス3とともに、オンライン教育に用いられる。第1実施形態に係る情報処理装置1は、学校、塾、及びその他の教育機関におけるオンライン遠隔授業・講義等において用いられる。情報処理装置1は、いわゆるクラウドサーバであってもよい。
【0017】
第1通信デバイス2及び第2通信デバイス3は、例えば、PC(パーソナルコンピューター)端末、スマートフォン、タブレット、又はウェアラブルデバイス(スマートグラス、スマートグローブなど)などであるが、これらに限られない。第1実施形態において、第1通信デバイス2は、例えば、塾の講義の受講者(生徒)が管理(又は操作)するPC端末である。第1実施形態において、第2通信デバイス3は、例えば、塾の講義の講師(先生)が管理(又は操作)するPC端末である。
【0018】
情報処理装置1の外部には、記憶部4が設けられている。記憶部4は、いわゆる外部ストレージであり、クラウド上に設けられていてもよい。記憶部4は、情報処理装置1の内部に設けられていてもよい。
【0019】
情報処理装置1は、第1ネットワーク101を介して、複数の第1通信デバイス2と通信可能なように構成されている。第1実施形態において、第1ネットワーク101は、パブリックネットワークである。情報処理装置1は、第2ネットワーク102を介して、第2通信デバイス3と通信可能なように構成されている。第1実施形態において、第2ネットワーク102は、パブリックネットワークである。第1実施形態において、第2通信デバイス3は1つであるが、複数であってもよい。
【0020】
(端末情報取得部10)
情報処理装置1は、端末情報取得部10及び判断部20を備えている。端末情報取得部10は、複数の第1画面情報、及び複数の第1端末操作情報の少なくとも一方を、複数の第1通信デバイス2から取得する。
【0021】
第1画面情報は、第1通信デバイス2に表示される画面に関する情報である。第1画面情報は、画面の色調、形状、及び文字などの情報を含んでいるが、これらに限られない。第1画面情報は、第1通信デバイス2のディスプレイに表示される画像の情報を含んでいる。端末情報取得部10は、複数の第1通信デバイス(2a~2c)それぞれに対応する(紐づく)複数の第1画面情報を、それぞれ取得する。端末情報取得部10が取得した第1画面情報は、記憶部4に記憶されてもよい。
【0022】
第1端末操作情報は、第1通信デバイス2の操作に関する情報である。第1端末操作情報は、例えば、第1通信デバイス2のデスクトップ上のアイコンをマウスでクリックしたり、デスクトップ上のファイルをドラッグアンドドロップしたりなど、第1通信デバイス2を操作した履歴に関する情報を含んでいる。第1端末操作情報は、操作ID、操作時刻、操作した際のポインティングデバイスのデスクトップ上における位置(座標)、操作対象のアプリケーションを識別するアプリケーションID、及びアプリケーション中での操作内容の少なくともいずれか1つを含んでいる。
【0023】
端末情報取得部10は、複数の第1通信デバイス2(2a~2c)それぞれに対応する(紐づく)複数の第1端末操作情報を、それぞれ取得する。端末情報取得部10が取得した第1端末操作情報は、記憶部4に記憶されてもよい。
【0024】
(判断部20)
判断部20は、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の第1通信デバイス2それぞれ(2a~2c)について、定められた操作が行われたか否かを判断する。定められた操作とは、例えば、PC端末を用いたオンライン授業にあたって、講師が受講生に対して期待している(想定している)操作である。より具体的には例えば、受講生がオンラインテキストの何ページ目を開いたかなどである。
【0025】
例えば、端末情報取得部10は、受講生のPC端末(第1通信デバイス2)の第1端末操作情報(例:開いたテキストの種類とそのページ番号)を取得し、判断部20は、当該第1端末操作情報を用いて、当該第1通信デバイス2では定められた操作が行われていると判断する。さらに例えば別の例として、複数の受講生のPC端末(第1通信デバイス2)において、複数の受講生のPC端末それぞれで同じ操作履歴が多数あった場合に、判断部20は、当該操作履歴(複数の第1端末操作情報)を用いて、当該第1通信デバイス2で定められた操作が行われていると判断してもよい。
【0026】
(ハードウエア構成例)
図2は、情報処理装置1のハードウエア構成例を示す図である。情報処理装置1は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0027】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0028】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0029】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0030】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどのリムーバブルメディア、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置であり、記録媒体を有している。ストレージデバイス1040の記録媒体は情報処理装置1の各機能(例えば、端末情報取得部10、及び判断部20)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は記憶部4としても機能する。
【0031】
入出力インタフェース1050は、情報処理装置1と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0032】
ネットワークインタフェース1060は、情報処理装置1をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。情報処理装置1は、ネットワークインタフェース1060を介して第1通信デバイス2及び第2通信デバイス3と通信してもよい。
【0033】
(第1実施形態の動作例)
図3は、第1実施形態に係る判断部20の処理を示すフロー図である。
図3を用いて、判断部20について説明する。第1実施形態の動作例では、端末情報取得部10は、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報の両方を取得するものとする。
【0034】
ステップS100において、端末情報取得部10は、複数の第1通信デバイス2から、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報を取得する。なお、ステップS100を開始するタイミングは、任意であり、例えば、複数の第1通信デバイス2のうちいずれかの第1通信デバイス2において、操作が開始されたタイミングでもよい。
【0035】
ステップS110において、判断部20は、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報を用いて、複数の第1通信デバイス2それぞれにおいて、定められた操作が行われたか否かを判断する。例えば、判断部20は、受講生が操作するPC端末(第1通信デバイス2)のディスプレイに講師が指定しているアプリケーションのUI画面が表示されているという情報(第1画面情報)、及び当該アプリケーションのアイコンをマウスでダブルクリックしたという情報(第1端末操作情報)を用いて、所定時間内に定められた操作が行われたか否か、例えば当該アプリケーションが立ち上げられたか否かを判断する。
【0036】
定められた操作が行われた(例えば当該アプリケーションが立ち上げられた)場合(ステップS110においてYES)、処理を終了する。定められた操作が行われなかった場合(ステップS110においてNO)、ステップS120にて、通知処理をおこなう。当該通知処理は、お知らせ音を発生させるのでもよいし、定められた操作が行われなかった旨のお知らせ画面を情報処理装置1が有するディスプレイに表示させてもよい。なお、ステップS120はなくてもよく、定められた操作が行われなかった場合(ステップS110においてNO)、再度ステップS100に戻り、処理を繰り返してもよい。この場合、講師が受講生に定められた操作をアドバイスし、当該定められた操作が行われることにより、
図3の処理が終了することになる。
【0037】
以上、第1実施形態に係る情報処理装置1によれば、受講者が操作するPC端末(第1通信デバイス2)の画面に関する情報(第1画面情報)や受講者が操作するPC端末の操作履歴(第1端末操作情報)をもとに、講師の想定したとおりに受講者が操作できているか、あるいは受講者が他の受講者と同等の操作ができているかを確認することができる。これにより、端末操作に手間取っていたり、学習が遅れていたりする受講者を簡易に特定することができる。そのため、フォローが必要な学習者(受講者)を簡易に特定することができる。したがって、フォローが必要な学習者を見つけるために、多数の受講者1人1人の状況を講師が逐一監視する必要がなくなる。ゆえに、効果的に教育できる情報処理装置1を実現することができる。
【0038】
以下、第2実施形態から第4実施形態を用いて、情報処理装置1の詳細例について説明する。
【0039】
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係る情報処理装置1の概要を示すブロック図である。第2実施形態に係る情報処理装置1は、第1実施形態に係る情報処理装置1と異なり、出力制御部30、共有画面領域生成部40、及び操作情報取得部50をさらに備えている。
【0040】
(共有画面領域生成部40)
図5は、共有画面領域41の概念を説明するためのイメージ図である。共有画面領域生成部40は、共有画面領域41を生成する。第2実施形態において、共有画面領域生成部40は、情報処理装置1の仮想デスクトップ上に共有画面領域41を生成する。仮想デスクトップは、複数の第1通信デバイス2及び第2通信デバイス3のそれぞれに共通に表示され得る画面である。共有画面領域41は、第1通信デバイス2又は第2通信デバイス3のディスプレイに出力するための情報が集まっている領域である。共有画面領域41は、複数の第1領域42及び第2領域43を有している。
【0041】
第1領域42は、端末情報取得部10が第1通信デバイス2から取得した第1画面情報11が表示される領域である。端末情報取得部10が取得した第1画面情報11は、第1領域42に出力される。各第1通信デバイス2(
図5中の2a~2c)と紐づいた第1画面情報11(
図5中の11a~11c)は、複数の第1領域42(
図5中の42a~42c)それぞれに表示される。複数の第1領域42は、互いに重なり合わない。
【0042】
第2領域43は、共有画面領域41のうち第1領域42以外の領域である。第2領域43は、複数の第1通信デバイス2と紐づいていない領域である。第2実施形態において、例えば、第2領域43には、第3画面情報が出力されてもよい(第2画面情報については後述する)。第3画面情報は、端末情報取得部10が第2通信デバイス3から取得する情報であり、第2通信デバイス3に表示される画面に関する情報である。第3画面情報は、第2通信デバイス3のディスプレイに表示される画像及び文字など情報(例えば教材として用いられる画像データ及びテキストデータ)を含んでいるが、これらに限られない。
【0043】
共有画面領域41の任意の領域(複数の第1領域42及び第2領域43)は、複数の第1通信デバイス2又は第2通信デバイス3のディスプレイに表示させることが可能である。第1領域42に出力された、ある受講生の第1通信デバイス2aに対応する第1画面情報を、別の受講生の第1通信デバイス2bのディスプレイに出力させることも可能である。また、第2領域43に出力された、講師の第2通信デバイス3に対応する第3画面情報を、全受講者の第1通信デバイス2のディスプレイに出力させることも可能である。
【0044】
(出力制御部30)
図4に示す出力制御部30は、複数の第1画面情報を、第2通信デバイス3の画面で一覧できるように出力させる。第2実施形態において、出力制御部30は、複数の第1画面情報の全てを、第2通信デバイス3の画面で一覧できるように、第2通信デバイス3に出力する。第2実施形態において、出力制御部30が複数の第1領域42の全てを第2通信デバイス3に出力することにより、複数の第1画面情報が第2通信デバイス3のディスプレイ上で一覧できるようになる。
【0045】
図6は、第2通信デバイス3のディスプレイのイメージの一例を示す図である。
図6では、第2通信デバイス3のディスプレイに共有画面領域41が表示されている。複数の第1領域42に相当する部分が、
図6中のA部分であり、第2領域43に相当する部分が、
図6中のB部分である。A部分には、複数の第1画面情報11が表示されている。B部分は、第3画面情報でもある。講師は、第2通信デバイス3のディスプレイの一画面上で、多数の受講者の第1通信デバイス2それぞれに表示される画面(第1画面情報)を一覧することができる。
【0046】
また、出力制御部30は、第2通信デバイス3に表示される第3画面情報を、複数の第1通信デバイス2のそれぞれの画面に出力させてもよい。第3画面情報が第2領域43に出力された後、出力制御部30は、当該第3画面情報が出力された第2領域43を、複数の第1通信デバイス2のそれぞれのディスプレイに出力させることができる。これにより、講師の画面を受講者に共有することができる。
【0047】
図6に示すように、出力制御部30は、複数の第1画面情報及び第3画面情報を、第2通信デバイス3の画面で一覧できるように出力させる。第2通信デバイス3のディスプレイ上では、講師は、複数の第1画面情報(受講者のPC端末に表示されている画面)及び第3画面情報(受講者のPC端末に共有している画面)を一画面で一覧することができる。
【0048】
図7は、第1通信デバイス2で行った操作が共有画面領域41に反映される仕組みを説明するためのイメージ図である。第2実施形態に係る情報処理装置1は、操作情報取得部50をさらに備えている。第2実施形態に係る第1通信デバイス2は、デスクトップ6、ポインティングデバイスドライバ7、操作受信部8、及び操作送信部9を備えている。第2実施形態において、デスクトップ6は、第1通信デバイス2(例えばPC端末)を立ち上げたとき、最初に表示される画面である。ポインティングデバイスドライバ7は、マウスなどのデバイスを機能させるために必要なソフトウェアである。
【0049】
まず、受講者が第1通信デバイス2を操作して、操作した後の第1通信デバイス2の画面が共有画面領域41に反映される流れについて説明する。
【0050】
受講者が例えばポインティングデバイスドライバ7と連動したマウスを用いて、デスクトップ6上のアプリケーションのアイコンをダブルクリックしたとすると、ポインティングデバイスドライバ7がオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションに操作情報を引き渡し、デスクトップ6の表示内容が更新される。
【0051】
このとき、ポインティングデバイスドライバ7は、当該操作情報に操作ID、引き渡す先のアプリケーションのID、及び操作時刻などを付与して、操作履歴(第1端末操作情報)としてデバイス記憶部5に記憶させる。
【0052】
第1画面情報は、デスクトップ6の表示内容を含んでいる。第1画面情報は、操作ID、アプリケーションID、及びデスクトップ6のイメージデータを含む。第1画面情報は、操作IDによって、第1端末操作情報と紐づけられ、デバイス記憶部5に記憶される。そして操作送信部9は、操作履歴(第1端末操作情報)とデスクトップ6のイメージデータ(第1画面情報)を情報処理装置1の端末情報取得部10に送信する。
【0053】
端末情報取得部10は、操作送信部9が送信したデスクトップ6のイメージデータ(第1画面情報)及び操作履歴(第1端末操作情報)を取得する。操作履歴(第1端末操作情報)及びデスクトップ6のイメージデータ(第1画面情報)は、第1通信デバイス2を識別するIDとともに、記憶部4に時系列順に記憶される。この操作履歴とデスクトップ6のイメージデータは、判断部20にて利用される。
【0054】
端末情報取得部10が取得した当該デスクトップ6のイメージデータ(第1画面情報)は、第1通信デバイス2と1対1に対応する第1領域42に反映される(
図5参照)。なお、第1領域42は、デスクトップ6のイメージ表示のみであり、アプリケーション実行は行わない。そのため、デスクトップ6のイメージデータを格納するメモリ資源があればよく、アプリケーション実行に係るコンピュータ資源は持たなくてもよい。
【0055】
このようにして、受講者が操作した後のデスクトップ6のイメージが共有画面領域41(第1領域42)に反映される。そして、当該共有画面領域41を第2通信デバイス3(又は他の第1通信デバイス2)に出力することにより、受講者が操作してデスクトップ6のイメージが変わった後の画面を、講師が見ることができる。このようにして、共有画面領域41が情報処理装置1の画面共有機能として用いられる。
【0056】
次に共有画面領域41を操作して、操作した後の共有画面領域41が第1通信デバイス2のデスクトップ6に反映される流れについて説明する。
【0057】
第2通信デバイス3に表示された複数の第1画面情報は、それぞれ操作可能である。具体的には、第2通信デバイス3に出力された第1領域42は、第2通信デバイス3上で操作することができる。そして、操作された第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス2上に反映される。より具体的に説明する。
【0058】
操作情報取得部50は、第1領域42が操作されたという操作情報を取得する。当該操作情報には、上記と同様、操作ID、及び操作時刻などが含まれている。そして、操作情報取得部50は、当該操作情報と、操作により変化した第1領域42のイメージデータを第1通信デバイス2の操作受信部8に送信する。そして操作受信部8は、当該操作情報と、当該イメージデータとを、操作情報取得部50より取得する。操作受信部8は、ポインティングデバイスドライバ7に、当該操作情報と当該第1領域42のイメージデータを送信する。ポインティングデバイスドライバ7はデスクトップ6(OS)に当該操作情報と当該第1領域42のイメージデータとを引き渡し、これにより、デスクトップ6の表示内容が更新される。このとき、ポインティングデバイスドライバ7は、当該操作情報及び当該操作情報に紐づいたイメージデータをデバイス記憶部5に記憶させる。
【0059】
このように、共有画面領域41を操作して、操作した後の共有画面領域41が第1通信デバイス2のデスクトップ6に反映される。そのため、第2通信デバイス3に表示された複数の第1画面情報は、それぞれ第2通信デバイス3上で操作可能であり、操作された第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス2上に反映される。
【0060】
以上、第2実施形態の情報処理装置1は、第1実施形態の情報処理装置1と異なり、以下の特徴を有している。
【0061】
出力制御部30は、複数の第1画面情報を、第2通信デバイス3の画面で一覧できるように出力させる。これにより、受講生のPC端末(第1通信デバイス2)に表示される画面(例えばデスクトップ6)を、講師のPC端末(第2通信デバイス3)で、一覧で見ることができる。講師が、複数の受講生のPC端末の操作状況やデスクトップ画面を俯瞰して見ることができることにより、講師が受講生の学習状況を把握しやすくなる。そのため、端末操作に手間取っていたり、学習が遅れていたりする受講者をより特定しやすくなる。ゆえに、フォローが必要な学習者をより簡易に特定することができる。
【0062】
出力制御部30は、複数の第1画面情報の全てを、第2通信デバイス3の画面で一覧できるように出力させる。これにより、講師が全受講生の学習状況を把握することができる。そのため、学習が遅れている受講者をより特定しやすくなる。したがって、フォローが必要な学習者をより簡易に特定することができる。
【0063】
出力制御部30は、第2通信デバイス3に表示される第3画面情報を、複数の第1通信デバイス2のそれぞれの画面に出力させる。これにより、講師のPC端末(=第2通信デバイス3)のディスプレイに表示される画面を、受講生のそれぞれのPC端末(=第1通信デバイス2)に共有することができる。講師が自分自身のPC端末の画面を操作しながら、リアルタイムで当該画面を受講者に対して共有できることにより、講師が受講生に対して、効果的に教育することができる。また、端末操作に手間取っていたり、学習が遅れていたりする受講者に対して、効果的にフォローすることができる。
【0064】
出力制御部30は、複数の第1画面情報及び第3画面情報を、第2通信デバイス3の画面で一覧できるように出力させる。これにより、講師が受講生の全体を俯瞰しつつ、講師自身の端末(=第2通信デバイス3)の画面に表示される内容を受講生に共有することができる。講師が受講生の学習状況を把握しながら、画面共有機能を用いて講義を行うことができるため、受講生に対して効果的に教育することができる。
【0065】
第2通信デバイス3に表示された複数の第1画面情報は、それぞれ操作可能であり、操作された第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス2上に反映される。これにより、講師が受講生のPC端末(=第1通信デバイス2)を直接操作できるので、端末操作に手間取っていたり、学習が遅れていたりする受講生がいたとしても、講師が当該受講生をフォローしやすくなる。そのため、受講生に対してより効果的に教育することができる。
【0066】
[第3実施形態]
図8は、第3実施形態に係る情報処理装置1の概要を示すブロック図である。第3実施形態に係る情報処理装置1は、第2実施形態に係る情報処理装置1と異なり、通知部60をさらに備えている。第3実施形態に係る判断部20は、第2実施形態に係る判断部20と異なり、予め記憶された第2画面情報及び第2端末操作情報の少なくとも一方と、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報の少なくとも一方との差分に関する差分情報を用いて、定められた操作が行われたか否かを判断する。通知部60は、当該差分情報が所定の基準を満たしたときに第2通信デバイス3に通知する。
【0067】
第2画面情報は、記憶部4に予め記憶されている。第2画面情報は、テキスト情報及びイメージ画像など情報を含んでいるが、これらに限られない。第2画面情報は、ある定められた操作に対応する画面に関する情報である。「定められた操作に対応する画面」とは、例えば、定められた操作が「特定のWEBページを開く」であった場合、「定められた操作に対応する画面」は、当該WEBページが表示されている画面である。
【0068】
第2端末操作情報は、記憶部4に予め記憶されている。第2端末操作情報は、ある定められたデバイス操作に関する情報である。具体的には、第2端末操作情報は、あるURLをクリックする操作や、あるサーバーにアクセスする操作などを含んでいる。
【0069】
(差分情報)
第3実施形態において、上記差分情報として、乖離度(スコア)を用いる。乖離度(スコア)は、例えば、予め定められたデバイス操作(第2端末操作情報)と、受講生が実際に第1通信デバイス2において実行したデバイス操作(第1端末操作情報)とが、どのくらい乖離があるか(差分はどのくらいか)を示す値である。他の例として、乖離度は、上記定められた操作に対応する画面(第2画面情報)と、受講生が第1通信デバイス2において実際に表示している画面(第1画面情報)とが、どのくらい乖離があるかを示す値である。例えば、乖離度(スコア)は、講師が想定(意図)している画面のテキスト情報と、実際に受講生が第1通信デバイス2に表示している画面のテキスト情報との一致率(%)などである。
【0070】
複数の受講者がそれぞれ、実際に第1通信デバイス2を操作した場合、各当該操作の履歴は、第1端末操作情報として、時系列順に記憶部4にそれぞれ記憶される。また、各当該操作の履歴に紐づけられるデスクトップのイメージデータは、第1画面情報として記憶部4に時系列順にそれぞれ記憶される。なお、当該操作の履歴及び当該イメージデータは、記憶部4とは別のストレージに記憶されていてもよい。
【0071】
第3実施形態において、判断部20は、第2画面情報及び複数の第1画面情報と、第2端末操作情報及び複数の第1端末操作情報とをそれぞれ対比する(差分情報を算出する)。判断部20は、記憶部4に蓄積された複数の第1通信デバイス2の操作の履歴(複数の第1端末操作情報)と第2端末操作情報としての予め定められた操作(講師が意図する操作)を対比して、乖離度を算出する。また、判断部20は、記憶部4に蓄積された複数の第1通信デバイス2のデスクトップのイメージデータ(第1画面情報)と、第2画面情報としての当該定められた操作(講師が意図する操作)に対応する画面(デスクトップのイメージデータ)とを対比して、乖離度を算出する。そして、双方の当該乖離度(差分情報)が所定の基準を満たしたときに、通知部60は第2通信デバイス3にその旨を通知する。例えば、通知部60は、当該乖離度の双方が所定の基準を超えたとき、第2通信デバイス3に警告を通知する。
【0072】
通知部60の通知方式の例としては、以下のようなものが考えられる。
・第1領域42の枠や背景の色を変える
・第2通信デバイス3へポップアップ表示する
・WEBサービスに係るチャットや、講師が閲覧可能なSNSツールへ通知する
・算出された乖離度(スコア)に応じて、第2通信デバイス3に一覧表示される受講者毎のサムネイルの順序を並べ替える
・算出された乖離度(スコア)が高い受講生は、講師が予め要指導と予測している受講者として、第2通信デバイス3に優先表示する
【0073】
(第3実施形態の動作例)
図9は、乖離度を算出するフロー図を示している。乖離度の判定基準(比較対象)となるデータとして、講師から提示される想定操作履歴(第2端末操作情報)及び講師から提示される想定デスクトップイメージデータ(第2画面情報)を用いる。
【0074】
なお、第2画面情報及び第2端末操作情報として、任意の受講者(模範となる受講者)の第1通信デバイス2の操作履歴及びデスクトップのイメージデータを用いてもよい。また、受講者全員の操作履歴及びデスクトップイメージからクラスタ分割等の技法により、多数の受講者が属するクラスタを見つけ出し、第2画面情報及び第2端末操作情報として利用してもよい。
【0075】
まずステップS101において、端末情報取得部10は、複数の第1通信デバイス2から複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報を取得し、それらを時系列順に記憶部4に記憶させる。端末情報取得部10は、受講生が操作する複数のPC端末(第1通信デバイス2)から、受講生各々の操作内容に基づく、操作履歴データ及びPC端末に表示されるデスクトップのイメージデータを取得し、それらを時系列順に記憶部4に記憶させる。
【0076】
次にステップS102において、判断部20は、第1通信デバイス2の操作履歴データ及びデスクトップのイメージデータについてそれぞれ、特徴抽出を行う。操作履歴データの特徴抽出方法としては、例えば、特定操作が出現する順番や、操作対象アプリケーションが、同じグループに含まれているかなどを判断することにより、操作履歴データから特徴を抽出する。デスクトップのイメージデータの特徴抽出方法としては、例えば、表示されているアプリケーションの種類、表示されている画像の色調、形状などを抽出する方法である。なお、これらは特徴抽出方法の例であり、これら以外の特徴抽出方法を用いてもよい。
【0077】
ステップS103において、判断部20は、第2画面情報及び第2端末操作情報の特徴を抽出する。特徴抽出方法は、上記と同様である。
【0078】
ステップS104において、判断部20は、特徴抽出された第1画面情報、第1端末操作情報、第2画面情報、及び第2端末操作情報を用いて、乖離度を算出する。乖離度の計算は、例えば、ルールベース計算、最小二乗法などの統計的な分析手法、あるいは正解データ(第2画面情報、及び第2端末操作情報)を教師モデルとして学習させたディープラーニング(ニューラルネットワーク)などで行う。第3実施形態において、乖離度の計算方式は特に指定はなく、乖離度を算出できる方法であれば何を用いてもよい。
【0079】
図10は、第1端末操作情報及び第2端末操作情報を用いて乖離度を算出する例を示す図である。
図10では、「KYOZAI1」、「KYOZAI2」というアプリケーション(AP)の、第1端末操作情報及び第2端末操作情報としての操作履歴を示している。例えば、「OPTYPE=TAP」というのは、デスクトップ上のある座標(POS=(50,1000)をマウスなどでクリック(タップ)する操作を示している。
【0080】
図10では、まず「KYOZAI1」を操作し、次に「KYOZAI2」を操作する場合の操作を、講師が想定する操作(第2端末操作情報14)として記憶部4に記憶させている。第2端末操作情報14の操作例では、まず「KYOZAI1」アプリケーションをクリック(OPTYPE=TAP)して、所定の距離(ST(始点)=(0,0)、ED(終点)=(100,100))をドラッグ(OPTYPE=DRAG)して移動させた後、「KYOZAI2」アプリケーションをダブルクリック(OPTYPE=DTAP)した場合の操作の履歴を示している。
【0081】
そして
図10に示すように、ある2人の受講者のPC端末(第1通信デバイス2)における操作履歴を第1端末操作情報13(13a、13b)として、記憶部4に記憶させている。
【0082】
図10の第1端末操作情報13aについて、ある受講者の操作履歴を示している。第1端末操作情報13aでは、「KYOZAI1」アプリケーションをクリックし、所定距離をドラッグし、次に「KYOZAI2」をダブルクリックしているので、講師が想定する操作(第2端末操作情報14)と完全一致している。このような場合、判断部20は、第1端末操作情報13a及び第2端末操作情報14を比較し、乖離度を算出する(乖離度=0%)。そして、判断部20は、所定の閾値と当該乖離度を比較し、定められた操作(講師が想定する操作)が行われたか否かを判断する(この場合、判断部20は講師が想定する操作が行われていると判断する)。
【0083】
図10の第1端末操作情報13bについて、第1端末操作情報13aの例とは別の、ある受講者の操作履歴を示している。第1端末操作情報13bでは、「KYOZAI1」アプリケーションをクリックし、所定距離をドラッグし、その後の操作として、「KYOZAI2」アプリケーションを再度ドラッグしている(
図10の下線部参照)。この場合、第1端末操作情報13bは、講師が想定する操作(第2端末操作情報14)と一部において一致していないことになる。このような場合、判断部20は、第1端末操作情報13b及び第2端末操作情報14を比較し、乖離度を算出する。
【0084】
乖離度の算出の仕方は任意であるが、例えば、操作するアプリケーションの数の一致率を用いて乖離度を算出してもよい。例えば「KYOZAI1」、「KYOZAI2」のアプリケーションに対して、片方のアプリケーションしか操作されていない場合、一致率は50%となる。また、別の例としては、アプリケーションに紐づく操作コマンド(TAP、DRAG、及びDTAPなど)の一致率を用いて乖離度を算出してもよい。例えば、
図10の例の第1端末操作情報13bの場合、3つの定められたコマンド(「KYOZAI1」で「TAP」、「DRAG」、「KYOZAI2」で「DTAP」)に対して、2つのコマンド(「KYOZAI1」で「TAP」、「DRAG」)が一致しているので、一致率は約67%である。そして、第1端末操作情報13aの場合と同様に、判断部20は、所定の閾値と当該乖離度を比較し、定められた操作(講師が想定する操作)が行われたか否かを判断する(この場合、判断部20は講師が想定する操作が行われていないと判断する)。
【0085】
図11は、第1画面情報11及び第3画面情報17を用いて乖離度を算出する例を示す図である。判断部20は、第2通信デバイス3に表示される第3画面情報17と、複数の第1画面情報11との差分に関する差分情報を用いて、定められた操作が行われたか否かを判断してもよい。
【0086】
図11の例では、講師の第2通信デバイス3のデスクトップに表示されているアプリケーション画面(第3画面情報17)と、受講生の第1通信デバイス2のデスクトップに表示されているアプリケーション画面(第1画面情報11)を示している。判断部20は、これらに表示されているアプリケーション画面の特徴をそれぞれ抽出して、乖離度を算出する。
【0087】
図11の例では、第1通信デバイス2のディスプレイ及び第2通信デバイス3のディスプレイの双方に「教材アプリケーション15」の画面が表示されている。そして、第2通信デバイス3のディスプレイにのみ、「日本地図のイメージ画像16」が表示されている。
【0088】
判断部20は、まず上記画面の特徴を抽出する。例えば、判断部20は、立ち上がっている画面の種類を抽出する。
図11の例では、判断部20は、第3画面情報17として、「教材アプリケーション15」の画面、及び「日本地図のイメージ画像16」の画面を抽出する。さらに判断部20は、第1画面情報11として、「教材アプリケーション15」の画面を抽出する。
【0089】
上記の場合、講師が想定している画面である「日本地図のイメージ画像16」は第1画面情報11より抽出されない。判断部20は、上記で抽出した情報を用いて乖離度を算出する。この場合、第1画面情報11には、例えば、講師が想定している2画面(教材アプリケーション15、日本地図のイメージ画像16)のうち1画面(教材アプリケーション15)しか表示されていないため、判断部20は、乖離度が50%であると算出してもよい。
【0090】
なお、受講者の第1通信デバイス2のディスプレイに、授業に必要のないアプリケーション(例えばゲームなど)が表示されており、判断部20が当該アプリケーション画面を抽出した場合、乖離度は大きいと判断してもよい。
【0091】
また、判断部20は、上記画面の特徴を抽出した後、さらに詳細に当該画面の特徴を抽出してもよい。具体的には、例えば教材アプリ画面からテキストイメージであれば文字の形や順序、図形イメージであれば形状、写真であればビットマップイメージなどの特徴点を抽出する。そして当該特徴点間の距離を算出して、乖離度を算出してもよい。乖離度の算出方法としては、例えば、テキスト情報が完全一致してれば乖離度は0%、図形イメージの数が半分一致していれば、乖離度は50%などのように算出する。
【0092】
図9に戻り、ステップS104で乖離度を算出した後、ステップS111に進む。ステップS111において、算出した乖離度が閾値より下であれば(ステップS111でNO)、処理を終了する。例えば、第1端末操作情報と第2端末操作情報との乖離度の閾値が70%、第1画面情報と第3画面情報との乖離度の閾値が70%であるとして、いずれか一方の閾値を下回った場合、処理を終了するものとする。上記の例(
図10及び
図11)でいうと、第1端末操作情報13bと第2端末操作情報14との乖離度は67%、第1画面情報11と第3画面情報17との乖離度が50%であるので、処理を終了する。
【0093】
算出した乖離度が閾値以上であれば(ステップS111でYES)、ステップS121において、通知部60は、第2通信デバイス3に通知を行う。具体的には、講師のPC端末(第2通信デバイス3)に、学習が遅れている、端末操作に手間取っている、受講生がいる旨のポップアップを第2通信デバイス3のディスプレイに表示する。
【0094】
乖離度が閾値以上の受講者を検出して通知部60が第2通信デバイス3に通知した後、講師は当該受講者に操作等の指導を行う必要がある。この指導補助の仕組みについて説明する。
【0095】
第3実施形態に係る判断部20は、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、第1の第1通信デバイス2と第2の第1通信デバイス2を特定する。
【0096】
第3実施形態において、第1の第1通信デバイス2とは、乖離度が閾値より下の受講生の第1通信デバイス2であり、学習に遅れもなく、端末操作に手間取ってもいない受講生の第1通信デバイス2である。第2の第1通信デバイス2とは、乖離度が閾値以上の受講生の第1通信デバイス2であり、学習が遅れていたり、端末操作に手間取っていたりする受講生の第1通信デバイス2である。
【0097】
そして、判断部20は、第1の第1通信デバイス2の第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方を、第2の第1通信デバイス2の画面に出力させてもよい。すなわち、判断部20は、学習が進んでいる(模範となる)受講生の第1通信デバイス2の画面や操作履歴を、学習が遅れている受講生の第1通信デバイス2のディスプレイに出力してもよい。
【0098】
また、
図5,
図7で説明したように、第1領域42に表示された第1画面情報11は、講師の第2通信デバイス3上で操作することが可能である。そのため、学習が遅れている受講生の第1通信デバイス2に対応する、第1領域42に表示された第1画面情報11を講師が第2通信デバイス3上で直接操作することで、講師が、学習が遅れている受講生を効果的にフォローできる。
【0099】
また、講師のPC端末(第2通信デバイス3)に表示される第3画面情報を、全受講者に画面共有することもできるので、当該画面共有機能を使って、受講生に効果的に指導することもできる。
【0100】
また、記憶部4に蓄積されている操作履歴(第1端末操作情報)から、講師が期待する操作に該当する操作履歴を抽出し、抽出した当該操作履歴に対応するデスクトップイメージ(第1画面情報)を記憶部4から抽出して動画化してもよい(タイムラプスのような簡易動画でもよい)。そして、動画化された第1画面情報を、学習が遅れている受講者の第1通信デバイス2に対応する第1領域42に出力してもよい。これにより、学習が遅れている受講者は、学習が進んでいる受講者の模範となる操作を、自分の第1通信デバイス2で閲覧することができる。
【0101】
第3実施形態に係る通知部60は、算出した乖離度が閾値以上であれば第2通信デバイス3に通知を行うが、通知する際に、学習が遅れている生徒に対して補助が必要である旨を併せて通知してもよい。
【0102】
当該補助に係る通知の例としては、以下のようなバリエーションが考えられる。
・乖離度が所定の閾値以上となった場合に通知する
・通知のタイミングを予め指定しておく(例えば、乖離度が所定の閾値以上となった場合、乖離度の算出から一定時間経過した後に通知する)
・各受講者の過去の乖離度(スコア)を記憶部4に記憶しておき、乖離度が毎回大きい受講者には早めに通知するように予め設定しておき、過去の乖離度(スコア)が毎回小さい受講生には遅めに通知するように予め設定しておく
【0103】
以上、第3実施形態に係る情報処理装置1は、第2実施形態の情報処理装置1と異なり、以下のような特徴を有する。
【0104】
第3実施形態に係る判断部20は、予め記憶された第2画面情報及び第2端末操作情報の少なくとも一方と、第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方との差分に関する差分情報を用いて、定められた操作が行われたか否かを判断する。
【0105】
これにより、受講者が操作するPC端末(第1通信デバイス2)の画面履歴(第1画面情報)や受講者が操作するPC端末の操作履歴(第1端末情報)をもとに、講師の想定したとおりに受講者が操作できているかを精度よく確認することができる。そのため、端末操作に手間取っていたり、学習が遅れていたりする受講者を精度よく特定することができる。これにより、フォローが必要な学習者を精度よく特定することができる。
【0106】
第3実施形態に係る判断部20は、第2通信デバイス3に表示される第3画面情報と、複数の第1画面情報との差分に関する差分情報を用いて、定められた操作が行われたか否かを判断してもよい。これにより、講師がリアルタイムで操作しているPC端末(第2通信デバイス3)の画面情報(第3画面情報)を用いて、講師の想定したとおりに受講者が端末操作できているかを精度よく確認することができる。
【0107】
通知部60は、当該差分が所定の基準を満たしたときに第2通信デバイス3に通知する。これにより、端末操作に手間取っていたり、学習が遅れていたりする受講者の存在に、講師が即時に気づいて、当該受講生にフォローをいれることができる。そのため、受講者の学習効果が向上する。
【0108】
判断部20は、複数の第1画面情報及び複数の第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、第1の第1通信デバイス2と第2の第1通信デバイス2を特定する。これにより、学習の進行度の高い受講者と、学習の進行度の低い受講者とを特定することができる。
【0109】
また、判断部20は、第1の第1通信デバイス2の第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方を、第2の第1通信デバイス2の画面に出力させる。学習の進行度の高い受講者の端末画面を、学習の進行度の低い受講者の端末画面に表示させることにより、学習の進行度の低い受講者に学習の進行度の高い受講者の操作手順を学ばせることができる。
【0110】
[第4実施形態]
第4実施形態に係る情報処理装置1は、
図1に示す第1実施形態に係る情報処理装置1とほぼ同じ構成であるが、端末情報取得部10の機能が異なっている。第4実施形態に係る端末情報取得部10は、判断部20の判断結果を用いて、取得する第1画面情報の解像度、及び第1通信デバイス2との通信頻度の少なくとも一方を調整する。
【0111】
端末情報取得部10が、取得する第1画面情報の解像度、及び第1通信デバイス2との通信頻度を調整することにより、情報処理装置1と第1通信デバイス2との通信量を削減することが可能となる。これにより、第1通信デバイス2側のネットワーク帯域が狭い場合であっても、情報処理装置1と第1通信デバイス2とが安定して通信することが可能となる。そのため、受講者が講義を受ける機会を損失することを抑制することができる。
【0112】
例えば、与えられた課題がこなせている受講者は、講師による指導の必要性が低く、高解像度のデスクトップイメージは必要ないといえる。そのため、与えられた課題がこなせている受講者は、第1画面情報の解像度を下げて通信しても問題は小さい。判断部20の判断結果(定められた操作が行われているという結果)を用いることにより、情報処理装置1と第1通信デバイス2との通信量を効果的に削減することができる。
【0113】
一方、例えば、指導が必要な受講生については、指導を適切に実施するため、情報処理装置1と第1通信デバイス2との通信頻度や第1画面情報の解像度を上げる必要がある。判断部20の判断結果(定められた操作が行われていないという結果)を用いることにより、情報処理装置1と第1通信デバイス2との通信頻度や第1画面情報の解像度を上げ、効果的に指導することができる。
【0114】
[その他の形態]
実施形態に係る情報処理装置1は、学校、塾、及びその他の教育機関におけるオンライン遠隔授業・講義等において用いられるものとして説明してきたが、スポーツ分野におけるコーチが、選手に対してオンラインで教育(実技指導)する場合においても、実施形態に係る情報処理装置1を用いることができる。
【0115】
また、コンピュータや各種機器のメンテナンスサービスの分野において、カスタマーエンジニアが顧客現場に持っていくPC端末(第1通信デバイス2)を通じて、本部の技術者からオンラインで教育(指導)を受ける場合においても、実施形態に係る情報処理装置1を用いることができる。かかる場合、カスタマーエンジニアが現場で端末操作に困っているかどうかを判断部20が判断して、第2通信デバイス3の管理者である本部の技術者が、第2通信デバイス3を用いて、カスタマーエンジニアに対して直接、操作指導することができる。
【0116】
また、コンビニエンスストア、アパレルショップ等の店舗従業員に、オンラインでPOS端末などの機器の操作を指導するときや、工場などの作業員に、オンラインでエッジデバイスの操作を指導するときにも、実施形態に係る情報処理装置1を用いることができる。
【0117】
第1通信デバイス2は、スマートグラスやスマートグローブのようなウェアラブルデバイスであってもよい。第1通信デバイス2がスマートグラスの場合、スマートグラスを通じて視認しているモノの画像情報などのデータを取得し、当該データを用いて、想定された操作ができていない受講者を特定することができる。
【0118】
第1通信デバイス2がスマートグローブの場合、予め指定されたデバイス操作履歴データを取得し、当該データを用いて、正しく操作できていない受講者を特定することができる。これにより、オンラインで実技指導をリアルタイムに行うことができる。
【0119】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0120】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0121】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. 複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置であって、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する端末情報取得手段と、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する判断手段と、を備える、情報処理装置。
2. 1.に記載の情報処理装置において、
前記判断手段は、予め記憶された第2画面情報及び第2端末操作情報の少なくとも一方と、複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理装置。
3. 1.又は2.に記載の情報処理装置において、
前記判断手段は、前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報と、複数の前記第1画面情報との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理装置。
4. 2.又は3.に記載の情報処理装置において、
前記差分情報が所定の基準を満たしたときに前記第2通信デバイスに通知する通知手段をさらに備える、情報処理装置。
5. 1.から4.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記判断手段は、複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、第1の前記第1通信デバイスと第2の前記第1通信デバイスを特定し、
前記判断手段は、前記第1の第1通信デバイスの第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方を、前記第2の第1通信デバイスの画面に出力させる、情報処理装置。
6. 1.から5.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
複数の前記第1画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる出力制御手段をさらに備える、情報処理装置。
7. 6.に記載の情報処理装置において、
前記出力制御手段は、複数の前記第1画面情報の全てを、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる、情報処理装置。
8. 6.又は7.に記載の情報処理装置において、
前記出力制御手段は、前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報を、複数の前記第1通信デバイスのそれぞれの画面に出力させる、情報処理装置。
9. 8.に記載の情報処理装置において、
前記出力制御手段は、複数の前記第1画面情報及び前記第3画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる、情報処理装置。
10. 6.から9.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第2通信デバイスに表示された複数の前記第1画面情報は、それぞれ操作可能であり、
操作された当該第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス上に反映される、情報処理装置。
11. 1.から10.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記端末情報取得手段は、前記判断手段の判断結果を用いて、取得する前記第1画面情報の解像度、及び前記第1通信デバイスとの通信頻度の少なくとも一方を調整する、情報処理装置。
12. 複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置を実現するコンピュータが、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得し、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理方法。
13. 12.に記載の情報処理方法において、
予め記憶された第2画面情報及び第2端末操作情報の少なくとも一方と、複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理方法。
14. 12.又は13.に記載の情報処理方法において、
前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報と、複数の前記第1画面情報との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する、情報処理方法。
15. 13.又は14.に記載の情報処理方法において、
前記差分情報が所定の基準を満たしたときに前記第2通信デバイスに通知する、情報処理方法。
16. 12.から15.のいずれか1項に記載の情報処理方法において、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、第1の前記第1通信デバイスと第2の前記第1通信デバイスを特定し、
前記第1の第1通信デバイスの第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方を、前記第2の第1通信デバイスの画面に出力させる、情報処理方法。
17. 12.から16.のいずれか1項に記載の情報処理方法において、
複数の前記第1画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる、情報処理方法。
18. 17.に記載の情報処理方法において、
複数の前記第1画面情報の全てを、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる、情報処理方法。
19. 17.又は18.に記載の情報処理方法において、
前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報を、複数の前記第1通信デバイスのそれぞれの画面に出力させる、情報処理方法。
20. 19.に記載の情報処理方法において、
複数の前記第1画面情報及び前記第3画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる、情報処理方法。
21. 17.から20.のいずれか1項に記載の情報処理方法において、
前記第2通信デバイスに表示された複数の前記第1画面情報は、それぞれ操作可能であり、
操作された当該第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス上に反映される、情報処理方法。
22. 12.から21.のいずれか1項に記載の情報処理方法において、
前記定められた操作が行われたか否かの判断結果を用いて、取得する前記第1画面情報の解像度、及び前記第1通信デバイスとの通信頻度の少なくとも一方を調整する、情報処理方法。
23. 複数の第1通信デバイス、及び第2通信デバイスとともに、オンライン教育に用いられる情報処理装置を実現するコンピュータに、
前記複数の第1通信デバイスに表示される第1画面情報、及び前記複数の第1通信デバイスの操作に関する第1端末操作情報の少なくとも一方をそれぞれ取得する手順、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、複数の前記第1通信デバイスそれぞれについて、定められた操作が行われたか否かを判断する手順、を実行させるためのプログラム。
24. 23.に記載のプログラムにおいて、
予め記憶された第2画面情報及び第2端末操作情報の少なくとも一方と、複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する手順、を実行させるためのプログラム。
25. 23.又は24.に記載のプログラムにおいて、
前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報と、複数の前記第1画面情報との差分に関する差分情報を用いて、前記定められた操作が行われたか否かを判断する手順、を実行させるためのプログラム。
26. 24.又は25.に記載のプログラムにおいて、
前記差分情報が所定の基準を満たしたときに前記第2通信デバイスに通知する手順、を実行させるためのプログラム。
27. 23.から26.のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
複数の前記第1画面情報及び複数の前記第1端末操作情報の少なくとも一方を用いて、第1の前記第1通信デバイスと第2の前記第1通信デバイスを特定する手順、
前記第1の第1通信デバイスの第1画面情報及び第1端末操作情報の少なくとも一方を、前記第2の第1通信デバイスの画面に出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
28. 23.から27.のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
複数の前記第1画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
29. 28.に記載のプログラムにおいて、
複数の前記第1画面情報の全てを、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
30. 28.又は29.に記載のプログラムにおいて、
前記第2通信デバイスに表示される第3画面情報を、複数の前記第1通信デバイスのそれぞれの画面に出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
31. 30.に記載のプログラムにおいて、
複数の前記第1画面情報及び前記第3画面情報を、前記第2通信デバイスの画面で一覧できるように出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
32. 28.から31.のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記第2通信デバイスに表示された複数の前記第1画面情報は、それぞれ操作可能であり、
操作された当該第1画面情報は、当該第1画面情報に対応する第1通信デバイス上に反映される、プログラム。
33. 23.から32.のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記定められた操作が行われたか否かの判断結果を用いて、取得する前記第1画面情報の解像度、及び前記第1通信デバイスとの通信頻度の少なくとも一方を調整する手順、を実行させるためのプログラム。
34. 23.から33.のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【符号の説明】
【0122】
1 情報処理装置
2 第1通信デバイス
3 第2通信デバイス
4 記憶部
5 デバイス記憶部
10 端末情報取得部
11 第1画面情報
13 第1端末操作情報
14 第2端末操作情報
17 第3画面情報
20 判断部
30 出力制御部
40 共有画面領域生成部
41 共有画面領域
42 第1領域
43 第2領域
50 操作情報取得部
60 通知部