(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036917
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
H05B 33/04 20060101AFI20240311BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240311BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20240311BHJP
H05B 33/22 20060101ALI20240311BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240311BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240311BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
H05B33/04
G09F9/30 349B
G09F9/30 348A
G09F9/30 349Z
G09F9/30 365
G09F9/30 309
G09F9/30 349C
G09F9/30 330
H05B33/12 B
H05B33/22 Z
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/12 E
G02B5/20 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141473
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽成 淳
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148BD01
2H148BD14
2H148BD16
2H148BG06
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC23
3K107CC31
3K107DD39
3K107DD89
3K107EE22
3K107EE27
3K107EE42
3K107EE48
3K107EE49
3K107EE50
3K107EE55
5C094AA02
5C094BA27
5C094DA07
5C094DA13
5C094DA15
5C094EA10
5C094EC04
5C094ED03
5C094ED15
5C094HA05
5C094HA08
(57)【要約】
【課題】 表示装置の表示品位を向上させること。
【解決手段】 一実施形態に係る表示装置は、下電極と、前記下電極と重なる画素開口を有するリブと、前記リブの上に配置された導電性の下部および前記下部の側面から突出した上部を含む隔壁と、前記画素開口を通じて前記下電極を覆い、電圧の印加に応じて発光する有機層と、前記有機層を覆うとともに、前記下部の側面に接触する上電極と、無機材料で形成され、前記下電極、前記有機層および前記上電極を含む表示素子を覆う第1封止層と、前記第1封止層の上方に位置する第1樹脂層と、前記第1封止層および前記第1樹脂層を介して前記表示素子と対向するカラーフィルタと、を備えている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下電極と、
前記下電極と重なる画素開口を有するリブと、
前記リブの上に配置された導電性の下部および前記下部の側面から突出した上部を含む隔壁と、
前記画素開口を通じて前記下電極を覆い、電圧の印加に応じて発光する有機層と、
前記有機層を覆うとともに、前記下部の側面に接触する上電極と、
無機材料で形成され、前記下電極、前記有機層および前記上電極を含む表示素子を覆う第1封止層と、
前記第1封止層の上方に位置する第1樹脂層と、
前記第1封止層および前記第1樹脂層を介して前記表示素子と対向するカラーフィルタと、
を備える表示装置。
【請求項2】
無機材料で形成され、前記第1樹脂層を覆う第2封止層をさらに備え、
前記カラーフィルタは、前記第2封止層の上に配置されている、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示素子を含む表示領域の周囲の周辺領域に配置されたダム構造をさらに備え、
前記ダム構造は、複数の凸部を含み、
前記第2封止層は、前記複数の凸部の少なくとも一部を覆っている、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
無機材料で形成され、前記第1封止層と前記第1樹脂層の間に位置する第3封止層をさらに備え、
前記第1樹脂層の端部は、前記第2封止層および前記第3封止層で覆われている、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記カラーフィルタを覆う第2樹脂層をさらに備える、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
無機材料で形成され、前記第2樹脂層を覆う第4封止層をさらに備え、
前記第2樹脂層の端部は、前記第2封止層および前記第4封止層で覆われている、
請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第4封止層を覆う第3樹脂層をさらに備える、
請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記下電極、前記リブ、前記隔壁、前記有機層、前記上電極および前記第1封止層が設けられた第1基板と、
前記カラーフィルタが設けられた第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板を接着する接着層と、
をさらに備える、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1封止層および前記第1樹脂層を介して前記隔壁と対向する遮光層をさらに備える、
請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示素子を含む表示領域の周囲の周辺領域に配置され、前記隔壁と接続された導電層と、
前記周辺領域に配置された給電線と、
前記給電線と前記導電層を接続するコンタクト部と、
をさらに備え、
前記遮光層は、前記コンタクト部と対向している、
請求項9に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を適用した表示装置が実用化されている。この表示素子は、下電極と、下電極を覆う有機層と、有機層を覆う上電極とを備えている。
【0003】
上記のような表示装置において、表示品位の向上が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-195677号公報
【特許文献2】特開2004-207217号公報
【特許文献3】特開2008-135325号公報
【特許文献4】特開2009-32673号公報
【特許文献5】特開2010-118191号公報
【特許文献6】国際公開第2018/179308号
【特許文献7】米国特許出願公開第2022/0077251号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、表示装置の表示品位を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る表示装置は、下電極と、前記下電極と重なる画素開口を有するリブと、前記リブの上に配置された導電性の下部および前記下部の側面から突出した上部を含む隔壁と、前記画素開口を通じて前記下電極を覆い、電圧の印加に応じて発光する有機層と、前記有機層を覆うとともに、前記下部の側面に接触する上電極と、無機材料で形成され、前記下電極、前記有機層および前記上電極を含む表示素子を覆う第1封止層と、前記第1封止層の上方に位置する第1樹脂層と、前記第1封止層および前記第1樹脂層を介して前記表示素子と対向するカラーフィルタと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、副画素のレイアウトの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、
図2中のIII-III線に沿う表示装置の概略的な断面図である。
【
図4】
図4は、カラーフィルタおよび遮光層に適用可能な形状を示す概略的な平面図である。
【
図6】
図6は、周辺領域に配置される他の要素を示す概略的な平面図である。
【
図7】
図7は、
図5において鎖線枠VIIで囲った領域の拡大図である。
【
図8】
図8は、
図7におけるXIII-XIII線に沿う表示装置の概略的な断面図である。
【
図9】
図9は、周辺領域に配置された導電層の端部近傍の概略的な断面図である。
【
図10】
図10は、表示装置の製造工程の一部を示す概略的な断面図である。
【
図15】
図15は、遮光層に適用し得る構成を説明するための図である。
【
図16】
図16は、第1変形例に係る画素の概略的な平面図である。
【
図17】
図17は、第2変形例に係る画素の概略的な平面図である。
【
図18】
図18は、第3変形例に係る画素の概略的な平面図である。
【
図19】
図19は、画素が白色の副画素を含む場合の表示装置の概略的な断面図である。
【
図20】
図20は、第5変形例に係る表示装置の概略的な断面図である。
【
図21】
図21は、第6変形例に係る表示装置の概略的な断面図である。
【
図22】
図22は、第2実施形態に係る表示装置の表示領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図23】
図23は、第2実施形態に係る表示装置の周辺領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図24】
図24は、第3実施形態に係る表示装置の表示領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図25】
図25は、第3実施形態に係る表示装置の周辺領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図26】
図26は、第3実施形態に係る表示装置の変形例を示す概略的な断面図である。
【
図27】
図27は、第4実施形態に係る表示装置の表示領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図28】
図28は、第4実施形態に係る表示装置の周辺領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図29】
図29は、第4実施形態の変形例に係る表示装置の表示領域の構造を示す概略的な断面図である。
【
図30】
図30は、第4実施形態の変形例に係る表示装置の周辺領域の構造を示す概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いくつかの実施形態について図面を参照しながら説明する。
開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
なお、図面には、必要に応じて理解を容易にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載する。X軸に沿った方向を第1方向Xと称し、Y軸に沿った方向を第2方向Yと称し、Z軸に沿った方向を第3方向Zと称する。第3方向Zは、第1方向Xと第2方向Yを含む平面に対して法線方向である。また、第1方向Xと第2方向Yを含む平面と平行に各種要素を見ることを平面視という。
【0010】
各実施形態に係る表示装置は、表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を備える有機エレクトロルミネッセンス表示装置であり、テレビ、パーソナルコンピュータ、車載機器、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話端末等に搭載され得る。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る表示装置DSPの構成例を示す図である。表示装置DSPは、絶縁性の第1基板10の上に、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAの周辺の周辺領域SAとを有している。第1基板10は、ガラスであってもよいし、可撓性を有する樹脂フィルムであってもよい。
【0012】
本実施形態においては、平面視における第1基板10の形状が長方形である。ただし、第1基板10の平面視における形状は長方形に限らず、正方形、円形あるいは楕円形などの他の形状であってもよい。
【0013】
表示領域DAは、第1方向Xおよび第2方向Yにマトリクス状に配列された複数の画素PXを備えている。画素PXは、複数の副画素SPを含む。一例では、画素PXは、赤色の副画素SP1、緑色の副画素SP2および青色の副画素SP3を含む。
【0014】
副画素SPは、画素回路1と、画素回路1によって駆動される表示素子DEとを備えている。画素回路1は、画素スイッチ2と、駆動トランジスタ3と、キャパシタ4とを備えている。画素スイッチ2および駆動トランジスタ3は、例えば薄膜トランジスタにより構成されたスイッチング素子である。
【0015】
画素スイッチ2のゲート電極は、走査線GLに接続されている。画素スイッチ2のソース電極およびドレイン電極の一方は信号線SLに接続され、他方は駆動トランジスタ3のゲート電極およびキャパシタ4に接続されている。駆動トランジスタ3において、ソース電極およびドレイン電極の一方は電源線PLおよびキャパシタ4に接続され、他方は表示素子DEに接続されている。表示素子DEは、発光素子としての有機発光ダイオード(OLED)である。
【0016】
なお、画素回路1の構成は図示した例に限らない。例えば、画素回路1は、より多くの薄膜トランジスタおよびキャパシタを備えてもよい。
【0017】
図2は、副画素SP1,SP2,SP3のレイアウトの一例を示す図である。
図2の例においては、副画素SP1と副画素SP2が第2方向Yに並んでいる。さらに、副画素SP1,SP2がそれぞれ副画素SP3と第1方向Xに並んでいる。
【0018】
副画素SP1,SP2,SP3がこのようなレイアウトである場合、表示領域DAには、副画素SP1,SP2が第2方向Yに交互に配置された列と、複数の副画素SP3が第2方向Yに繰り返し配置された列とが形成される。これらの列は、第1方向Xに交互に並ぶ。
【0019】
表示領域DAには、リブ5および隔壁6が配置されている。リブ5は、副画素SP1,SP2,SP3においてそれぞれ画素開口AP1,AP2,AP3を有している。
図2の例においては、画素開口AP2が画素開口AP1よりも大きく、画素開口AP3が画素開口AP2よりも大きい。
【0020】
隔壁6は、隣り合う副画素SPの境界に配置され、平面視においてリブ5と重なっている。隔壁6は、第1方向Xに延びる複数の第1隔壁6xと、第2方向Yに延びる複数の第2隔壁6yとを有している。複数の第1隔壁6xは、第2方向Yに隣り合う画素開口AP1,AP2の間、および、第2方向Yに隣り合う2つの画素開口AP3の間にそれぞれ配置されている。第2隔壁6yは、第1方向Xに隣り合う画素開口AP1,AP3の間、および、第1方向Xに隣り合う画素開口AP2,AP3の間にそれぞれ配置されている。
【0021】
図2の例においては、第1隔壁6xおよび第2隔壁6yが互いに接続されている。これにより、隔壁6は全体として画素開口AP1,AP2,AP3を囲う格子状である。隔壁6は、リブ5と同様に副画素SP1,SP2,SP3において開口を有するということもできる。
【0022】
副画素SP1は、画素開口AP1とそれぞれ重なる下電極LE1、上電極UE1および有機層OR1を備えている。副画素SP2は、画素開口AP2とそれぞれ重なる下電極LE2、上電極UE2および有機層OR2を備えている。副画素SP3は、画素開口AP3とそれぞれ重なる下電極LE3、上電極UE3および有機層OR3を備えている。
【0023】
下電極LE1、上電極UE1および有機層OR1は、副画素SP1の表示素子DE1を構成する。下電極LE2、上電極UE2および有機層OR2は、副画素SP2の表示素子DE2を構成する。下電極LE3、上電極UE3および有機層OR3は、副画素SP3の表示素子DE3を構成する。
【0024】
下電極LE1は、コンタクトホールCH1を通じて副画素SP1の画素回路1(
図1参照)に接続されている。下電極LE2は、コンタクトホールCH2を通じて副画素SP2の画素回路1に接続されている。下電極LE3は、コンタクトホールCH3を通じて副画素SP3の画素回路1に接続されている。
【0025】
図2の例において、コンタクトホールCH1,CH2は、第2方向Yに隣り合う画素開口AP1,AP2の間の第1隔壁6xと全体的に重なっている。コンタクトホールCH3は、第2方向Yに隣り合う2つの画素開口AP3の間の第1隔壁6xと全体的に重なっている。他の例として、コンタクトホールCH1,CH2,CH3の少なくとも一部が第1隔壁6xと重なっていなくてもよい。
【0026】
図3は、
図2中のIII-III線に沿う表示装置DSPの概略的な断面図である。上述の第1基板10の上に回路層11が配置されている。回路層11は、
図1に示した画素回路1、走査線GL、信号線SLおよび電源線PLなどの各種回路や配線を含む。回路層11は、後述する有機絶縁層34も含む。
【0027】
回路層11は、有機絶縁層12により覆われている。有機絶縁層12は、回路層11により生じる凹凸を平坦化する平坦化膜として機能する。
図3の断面には表れていないが、上述のコンタクトホールCH1,CH2,CH3は有機絶縁層12に設けられている。
【0028】
下電極LE1,LE2,LE3は、有機絶縁層12の上に配置されている。リブ5は、有機絶縁層12および下電極LE1,LE2,LE3の上に配置されている。下電極LE1,LE2,LE3の端部は、リブ5により覆われている。
【0029】
隔壁6は、リブ5の上に配置された導電性を有する下部61と、下部61の上に配置された上部62とを含む。上部62は、下部61よりも大きい幅を有している。これにより、
図3においては上部62の両端部が下部61の側面よりも突出している。このような隔壁6の形状は、オーバーハング状と呼ばれる。
【0030】
有機層OR1は、画素開口AP1を通じて下電極LE1を覆っている。上電極UE1は、有機層OR1を覆い、下電極LE1と対向している。有機層OR2は、画素開口AP2を通じて下電極LE2を覆っている。上電極UE2は、有機層OR2を覆い、下電極LE2と対向している。有機層OR3は、画素開口AP3を通じて下電極LE3を覆っている。上電極UE3は、有機層OR3を覆い、下電極LE3と対向している。
【0031】
図3の例においては、有機層OR1の上にキャップ層CP1が配置され、有機層OR2の上にキャップ層CP2が配置され、有機層OR3の上にキャップ層CP3が配置されている。キャップ層CP1,CP2,CP3は、それぞれ有機層OR1,OR2,OR3が発する光の光学特性を調整する。
【0032】
例えば、有機層OR1,OR2,OR3は、同じ蒸着プロセスによって少なくとも表示領域DAの全体に対して形成される。また、上電極UE1,UE2,UE3は、同じ蒸着プロセスによって少なくとも表示領域DAの全体に対して形成され、キャップ層CP1,CP2,CP3は、同じ蒸着プロセスによって少なくとも表示領域DAの全体に対して形成される。このように蒸着によって形成される有機層、上電極およびキャップ層は、オーバーハング状の隔壁6によって分断される。隔壁6の上部62の上にもこれら有機層、上電極およびキャップ層が形成されている。
【0033】
以下の説明においては、有機層OR1、上電極UE1およびキャップ層CP1を含む積層体を薄膜FL1と呼び、有機層OR2、上電極UE2およびキャップ層CP2を含む積層体を薄膜FL2と呼び、有機層OR3、上電極UE3およびキャップ層CP3を含む積層体を薄膜FL3と呼ぶ。薄膜FL1,FL2,FL3は、隔壁6を介して互いに離間している。
【0034】
図3の例において、薄膜FL1,FL2,FL3および隔壁6は、第1封止層SE1により連続的に覆われている。第1封止層SE1は、第1樹脂層RS1により覆われている。第1樹脂層RS1は、第2封止層SE2により覆われている。
【0035】
本実施形態において、表示装置DSPは、カラーフィルタCF1,CF2,CF3と、遮光層BMとを備えている。
図3の例においては、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMが第2封止層SE2の上に配置されている。
【0036】
カラーフィルタCF1は、第1封止層SE1、第1樹脂層RS1および第2封止層SE2を介して表示素子DE1と対向している。カラーフィルタCF2は、第1封止層SE1、第1樹脂層RS1および第2封止層SE2を介して表示素子DE2と対向している。カラーフィルタCF3は、第1封止層SE1、第1樹脂層RS1および第2封止層SE2を介して表示素子DE3と対向している。
図3の例においては、カラーフィルタCF1,CF3の端部が接触し、カラーフィルタCF2,CF3の端部が接触している。
【0037】
遮光層BMは、カラーフィルタCF1,CF2,CF3のうち隣り合う2つの境界に位置し、隔壁6と対向している。
図3の例においては、遮光層BMの幅が隔壁6の幅よりも大きいが、この例に限られない。
【0038】
カラーフィルタCF1,CF2,CF3は、第2樹脂層RS2により覆われている。第1封止層SE1、第2封止層SE2、第1樹脂層RS1および第2樹脂層RS2は、少なくとも表示領域DAの全体に連続的に設けられ、その一部が周辺領域SAにも及んでいる。
【0039】
表示装置DSPは、第2樹脂層RS2の上に配置された第2基板20をさらに備えてもよい。第2基板20は、例えば透明な接着層21によって第2樹脂層RS2に貼り合わされている。接着層21としては、例えばOCA(OpticalClear Adhesive)を用いることができる。例えば、第2基板20は、偏光板などの光学素子、保護フィルム、カバーガラスまたはタッチパネルを含む。
【0040】
有機絶縁層12は、有機絶縁材料で形成されている。リブ5、第1封止層SE1および第2封止層SE2は、例えばシリコン窒化物(SiNx)などの無機材料で形成されている。リブ5、第1封止層SE1および第2封止層SE2は、シリコン酸化物(SiOx)やシリコン酸窒化物(SiON)で形成されてもよし、シリコン窒化物層、シリコン酸化物層およびシリコン酸窒化物層のうちの少なくとも2つの積層体であってもよい。第1樹脂層RS1および第2樹脂層RS2は、例えばアクリル樹脂などの樹脂材料(有機絶縁材料)で形成されている。
【0041】
下電極LE1,LE2,LE3は、例えば銀(Ag)で形成された中間層と、この中間層の上面および下面をそれぞれ覆う一対の導電性酸化物層とを有している。各導電性酸化物層は、例えばITO(IndiumTin Oxide)、IZO(IndiumZinc Oxide)またはIGZO(IndiumGallium Zinc Oxide)などの透明な導電性酸化物で形成することができる。
【0042】
上電極UE1,UE2,UE3は、例えばマグネシウムと銀の合金(MgAg)などの金属材料で形成されている。例えば、下電極LE1,LE2,LE3はアノードに相当し、上電極UE1,UE2,UE3はカソードに相当する。
【0043】
有機層OR1,OR2,OR3は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロッキング層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層および電子注入層の積層構造を有している。
【0044】
キャップ層CP1,CP2,CP3は、例えば、透明な複数の薄膜の多層体によって形成されている。多層体は、複数の薄膜として、無機材料によって形成された薄膜および有機材料によって形成された薄膜を含んでもよい。また、これらの複数の薄膜は、互いに異なる屈折率を有している。多層体を構成する薄膜の材料は、上電極UE1,UE2,UE3の材料とは異なり、また、第1封止層SE1の材料とも異なる。なお、キャップ層CP1,CP2,CP3は省略されてもよい。
【0045】
隔壁6の下部61は、例えばアルミニウム(Al)によって形成されている。下部61は、アルミニウム-ネオジム(AlNd)などのアルミニウム合金によって形成されてもよいし、アルミニウム層とアルミニウム合金層の積層構造を有してもよい。さらに、下部61は、アルミニウム層またはアルミニウム合金層の下に、アルミニウムやアルミニウム合金とは異なる金属材料で形成された薄膜を有してもよい。このような薄膜は、例えばモリブデン(Mo)によって形成することができる。
【0046】
隔壁6の上部62は、例えばチタン(Ti)などの金属材料で形成された薄膜と、ITOなどの導電性酸化物で形成された薄膜との積層構造を有している。上部62は、チタンなどの金属材料の単層構造を有してもよい。また、上部62は、無機絶縁材料の単層構造を有してもよい。
【0047】
隔壁6には、共通電圧が供給されている。この共通電圧は、下部61の側面に接触した上電極UE1,UE2,UE3にそれぞれ供給される。下電極LE1,LE2,LE3には、副画素SP1,SP2,SP3がそれぞれ有する画素回路1を通じて画素電圧が供給される。
【0048】
下電極LE1と上電極UE1の間に電位差が形成されると有機層OR1の発光層が光を放ち、下電極LE2と上電極UE2の間に電位差が形成されると有機層OR2の発光層が光を放ち、下電極LE3と上電極UE3の間に電位差が形成されると有機層OR3の発光層が光を放つ。本実施形態においては、有機層OR1,OR2,OR3がいずれも白色光を放つ場合を想定する。ただし、
図20を参照して後述するように、有機層OR1,OR2,OR3が異なる色の光を放ってもよい。
【0049】
カラーフィルタCF1は、有機層OR1が放つ白色光を赤色の光に変換する。カラーフィルタCF2は、有機層OR2が放つ白色光を緑色の光に変換する。カラーフィルタCF3は、有機層OR3が放つ白色光を青色の光に変換する。
【0050】
カラーフィルタCF1,CF2,CF3は、例えばそれぞれ赤色、緑色および青色の着色料を含む有機絶縁材料によって形成することができる。他の例として、カラーフィルタCF1,CF2,CF3は、有機層OR1,OR2,OR3が放つ光により励起して副画素SP1,SP2,SP3に応じた色の光を生成する量子ドットを含んだ層を備えてもよい。
【0051】
図4は、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMに適用可能な形状を示す概略的な平面図である。
図4の例において、遮光層BMは、表示素子DE1と重なる開口APb1と、表示素子DE2と重なる開口APb2と、表示素子DE3と重なる開口APb3とを有する格子状である。
【0052】
カラーフィルタCF1,CF2,CF3は、それぞれ表示素子DE1,DE2,DE3と重なっている。カラーフィルタCF1,CF2,CF3の周縁部は、いずれも遮光層BMと重なっている。
【0053】
なお、
図4においてはカラーフィルタCF1,CF2,CF3がいずれも島状であるが、この例に限られない。例えば、カラーフィルタCF3は、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP3にわたって連続して延びていてもよい。
【0054】
続いて、周辺領域SAに適用し得る構造につき説明する。
図5は、表示装置DSPの概略的な平面図である。表示装置DSPは、周辺領域SAに配置される要素として、第1ゲート駆動回路GD1、第2ゲート駆動回路GD2、セレクタ回路STおよび端子部Tを備えている。第1ゲート駆動回路GD1、第2ゲート駆動回路GD2およびセレクタ回路STは、それぞれ画素回路1に信号を供給する駆動回路の一例であり、
図3に示した回路層11に含まれる。
【0055】
第1ゲート駆動回路GD1および第2ゲート駆動回路GD2は、
図1に示した走査線GLに走査信号を供給する。端子部Tには、例えばフレキシブル回路基板が接続される。セレクタ回路STは、このフレキシブル回路基板から入力される映像信号を
図1に示した信号線SLに供給する。
【0056】
第1基板10は、端部10a,10b,10c,10dを有している。端部10a,10bは、第2方向Yと平行に延びている。端部10c,10dは、第1方向Xと平行に延びている。
【0057】
図5の例においては、第1ゲート駆動回路GD1が表示領域DAと端部10aの間に配置され、第2ゲート駆動回路GD2が表示領域DAと端部10bの間に配置され、セレクタ回路STおよび端子部Tが表示領域DAと端部10cの間に配置されている。
【0058】
さらに、表示装置DSPは、周辺領域SAに配置された導電層CL(ドット模様を付した部分)およびダム構造DS(斜線模様を付した部分)を備えている。
図5の例においては、導電層CLが表示領域DAを囲っている。また、ダム構造DSが表示領域DAおよび導電層CLを囲っている。導電層CLおよびダム構造DSは、部分的に重なっている。例えば、ダム構造DSは、
図3に示した第1樹脂層RS1および第2樹脂層RS2を堰き止める役割を担う。
【0059】
導電層CLは、表示領域DAに配置された隔壁6と接続されている。導電層CLは、第1ゲート駆動回路GD1、第2ゲート駆動回路GD2およびセレクタ回路STと平面視において重なっている。
【0060】
導電層CLは、必ずしも表示領域DAを囲う形状を有する必要はない。例えば、表示領域DAと端部10cの間や、表示領域DAと端部10dの間に導電層CLが配置されていなくてもよい。
【0061】
周辺領域SAには、有機層ORs、上電極UEsおよびキャップ層CPsが配置されている。また、第1封止層SE1の周縁部は、周辺領域SAに位置している。有機層ORsは、有機層OR1,OR2,OR3と同じ材料で同じプロセスにより形成されている。上電極UEsは、上電極UE1,UE2,UE3と同じ材料で同じプロセスにより形成されている。キャップ層CPsは、キャップ層CP1,CP2,CP3と同じ材料で同じプロセスにより形成されている。
【0062】
図5の例において、有機層ORs、上電極UEs、キャップ層CPsおよび第1封止層SE1は、平面視において導電層CLと重なっている。一方で、有機層ORs、上電極UEs、キャップ層CPsおよび第1封止層SE1は、平面視においてダム構造DSとは重なっていない。
【0063】
図6は、周辺領域SAに配置される他の要素を示す概略的な平面図である。周辺領域SAには、給電線PW(斜線模様を付した部分)および中継配線RL(ドット模様を付した部分)が配置されている。
【0064】
図6においては給電線PWおよび中継配線RLが表示領域DAを囲っているが、この例に限られない。給電線PWおよび中継配線RLは、部分的に重なっている。
【0065】
給電線PWは、端部10cの近傍に位置する一対のパッドPDを有している。これらパッドPDは、端子部Tと電気的に接続されている。給電線PWには、端子部Tおよび各パッドPDを通じて共通電圧が供給される。さらに、給電線PWの共通電圧は、中継配線RLに供給される。
【0066】
図7は、
図5において鎖線枠VIIで囲った領域の拡大図である。
図8は、
図7におけるXIII-XIII線に沿う表示装置DSPの概略的な断面図である。
図7においてドット模様を付した領域が導電層CLおよび隔壁6(第1隔壁6xおよび第2隔壁6y)に相当する。導電層CLおよび隔壁6は、同じ材料で同じ製造プロセスにより一体的に形成されている。
【0067】
図7および
図8に示すように、ダム構造DSは、複数の凸部R1,R2,R3,R4を有している。例えば、凸部R1,R2,R3,R4は、
図5に示したダム構造DSの平面形状に沿って形成された枠状である。すなわち、凸部R1は表示領域DAを囲い、凸部R2は凸部R1を囲い、凸部R3は凸部R2を囲い、凸部R4は凸部R3を囲う。なお、ダム構造DSが有する凸部の数は4つに限定されず、3つ以下または5つ以上であってもよい。
【0068】
図8の例において、回路層11は、無機絶縁層31,32,33と、有機絶縁層34と、金属層41,42,43とを備えている。無機絶縁層31は、第1基板10を覆っている。金属層41は、無機絶縁層31の上に配置され、無機絶縁層32により覆われている。金属層42は、無機絶縁層32の上に配置され、無機絶縁層33により覆われている。有機絶縁層34は、無機絶縁層33の上に配置されている。金属層43は、有機絶縁層34の上に配置され、有機絶縁層12により覆われている。
【0069】
無機絶縁層31,32,33は、例えばシリコン窒化物およびシリコン酸化物などの無機材料で形成されている。金属層41,42,43は、例えばモリブデン(Mo)、タングステン(W)、モリブデンタングステン合金(MoW)、アルミニウム(Al)および銅(Cu)などの金属材料の単層構造または積層構造を有している。
【0070】
第1ゲート駆動回路GD1は、金属層41,42,43や半導体層によって形成されている。
図5に示した第2ゲート駆動回路GD2およびセレクタ回路STや、
図1に示した画素回路1も同様に、金属層41,42,43や半導体層によって形成されている。また、
図1に示した走査線GLは金属層41によって形成され、
図1に示した信号線SLは金属層42によって形成されている。
【0071】
凸部R1,R2,R3,R4は、無機絶縁層33の上に配置されている。リブ5は、周辺領域SAにも配置されている。
図8の例においては、ダム構造DSにリブ5が配置されていない。
【0072】
図8の例において、凸部R1,R2,R3,R4は、有機絶縁層34で形成された部分と、有機絶縁層12で形成された部分とを含む。有機絶縁層12で形成された部分は、有機絶縁層34で形成された部分を覆っている。このように、2つの有機絶縁層で凸部R1,R2,R3,R4を形成することにより、1つの有機絶縁層で形成する場合に比べて凸部R1,R2,R3,R4の高さを増すことができる。
【0073】
導電層CLは、周辺領域SAにおいてリブ5を覆っている。導電層CLは、
図3および
図4に示した隔壁6と同じく下部61および上部62を含む。
図7および
図8に示すように、導電層CLは、ダム構造DSと重なっていない。導電層CLの端部CLaは、凸部R1と表示領域DAの間に位置している。
【0074】
図8の例において、給電線PWは、金属層42によって形成された第1部分P1と、金属層43によって形成された第2部分P2とを有している。第2部分P2は、第1部分P1に接触している。例えば、
図6に示した給電線PWのうち、パッドPDは第1部分P1によって形成され、表示領域DAを囲う部分は少なくとも第2部分P2によって形成されている。
【0075】
第1部分P1は、凸部R1の有機絶縁層34の下方に位置している。第2部分P2は、凸部R1の有機絶縁層34の上に位置し、有機絶縁層12によって覆われている。すなわち、第3方向Z(第1基板10の厚さ方向、あるいは第1基板10に対して法線方向)において、凸部R1の有機絶縁層34は、第1部分P1と第2部分P2の間に位置している。
【0076】
中継配線RLは、大部分が有機絶縁層12の上に配置され、リブ5によって覆われている。例えば、中継配線RLは、下電極LE1,LE2,LE3と同じ材料で同じ製造プロセスにより形成されている。
【0077】
中継配線RLは、第1コンタクト部CN1において給電線PWに接続され、第2コンタクト部CN2において導電層CLに接続されている。これにより、導電層CLには、中継配線RLを介して給電線PWの共通電圧が供給される。さらに、導電層CLの共通電圧は表示領域DAの隔壁6および上電極UE1,UE2,UE3に供給される。
【0078】
第1コンタクト部CN1は、凸部R1の近傍に設けられている。第1コンタクト部CN1においては、中継配線RLが給電線PWの第2部分P2に接触している。第1コンタクト部CN1は、例えば
図6の平面図において給電線PWと中継配線RLが重なった領域に相当し、表示領域DAを囲っている。ただし、第1コンタクト部CN1は、表示領域DAの周囲の少なくとも1か所において途切れていてもよい。
【0079】
図8に示すように、第2コンタクト部CN2においては、リブ5に開口が形成されている。導電層CLは、当該開口を通じて中継配線RLに接触している。リブ5の開口は、
図7に示す第2コンタクト部CN2の全域に及んでもよい。また、第2コンタクト部CN2においてリブ5に複数の開口が分散して設けられてもよい。
【0080】
図7に示すように、第2コンタクト部CN2は、平面視において第1コンタクト部CN1と表示領域DAの間に位置している。導電層CLの端部CLaは、平面視において第1コンタクト部CN1と第2コンタクト部CN2の間に位置している。
【0081】
図7においては、有機層ORs、上電極UEs、キャップ層CPsおよび第1封止層SE1が配置される領域を鎖線で示している。また、
図8においては、有機層ORs、上電極UEsおよびキャップ層CPsを含む積層体を薄膜FLとして示している。実際には上電極UEsが有機層ORsを覆い、キャップ層CPsが上電極UEsを覆っている。第1封止層SE1は、薄膜FLを覆っている。
【0082】
図8に示すように、薄膜FLは、導電層CLを覆っている。
図7に示すように、薄膜FLの端部FLaおよび第1封止層SE1の端部SE1aの平面視における位置は、略一致している。端部FLa,SE1aは、ダム構造DSと表示領域DAの間に位置している。また、端部FLa,SE1aは、導電層CLの端部CLaとダム構造DSの間に位置している。端部FLa,SE1aは、例えば第1コンタクト部CN1と平面視において重なっている。
【0083】
図8に示すように、周辺領域SAにも第2封止層SE2、第1樹脂層RS1および第2樹脂層RS2が形成されている。第1樹脂層RS1は、端部FLa,SE1aを覆っている。第2封止層SE2は、第1樹脂層RS1を全体的に覆うとともに、ダム構造DSの一部を覆っている。具体的には、
図8の例においては、第2封止層SE2が凸部R1,R2,R3を覆い、凸部R4を覆っていない。第2封止層SE2の端部SE2aは、凸部R3の上に位置している。第2封止層SE2は、凸部R1,R2,R3の有機絶縁層12、給電線PWの第2部分P2のうち凸部R1,R2の間に位置する部分、および、無機絶縁層33のうち凸部R2,R3の間に位置する部分と接触している。
【0084】
第1樹脂層RS1の端部RS1aは、薄膜FLの端部FLaおよび第1封止層SE1の端部SE1aよりも第1基板10の端部10a寄りに位置している。
図8の例においては、端部RS1aが凸部R1付近に位置している。
【0085】
第2樹脂層RS2は、第2封止層SE2を全体的に覆っている。第2樹脂層RS2の端部RS2aの位置は、第2封止層SE2の端部SE2aの位置と略一致している。このように、
図8の例においては、端部SE2aおよび端部RS2aの位置が揃っている。
【0086】
遮光層BMは、周辺領域SAにも配置されている。
図8の例において、遮光層BMは、第1封止層SE1、第1樹脂層RS1および第2封止層SE2を介して導電層CLと対向している。さらに、遮光層BMは、第2コンタクト部CN2と対向している。カラーフィルタCF1,CF2,CF3の少なくとも1つが周辺領域SAに配置され、第2コンタクト部CN2と対向してもよい。
【0087】
図8の例においては、接着層21が第2樹脂層RS2を全体的に覆っている。さらに、接着層21は、凸部R3,R4の間の無機絶縁層33や凸部R4も覆っている。
【0088】
図9は、導電層CLの端部CLa近傍の概略的な断面図である。導電層CLは、
図3に示した隔壁6と同様に、下部61および上部62を有している。端部CLaにおいて、上部62は、下部61の側面よりも突出している。すなわち、端部CLaにおける導電層CLの形状は、隔壁6と同じくオーバーハング状である。
【0089】
このような形状の導電層CLの上に薄膜FL(有機層ORs、上電極UEsおよびキャップ層CPs)を形成すると、
図9に示すように、端部CLaにおいて薄膜FLが分断される。第1封止層SE1は、導電層CLの上下にそれぞれ位置する有機層ORs、上電極UEsおよびキャップ層CPsを覆うとともに、下部61の側面も覆っている。
【0090】
なお、
図7および
図8においては表示領域DAと第1基板10の端部10aの間の構造に着目したが、表示領域DAと端部10bの間、表示領域DAと端部10cの間、および、表示領域DAと端部10dの間にも同様の構造を適用できる。
【0091】
続いて、表示装置DSPの製造方法について説明する。
図10乃至
図14は、表示装置DSPの製造工程の一部を示す概略的な断面図である。表示装置DSPの製造に際しては、先ず第1基板10の上に画素回路1、ゲート駆動回路GD1,GD2、セレクタ回路STおよび給電線PWを含む回路層11が形成される。回路層11の形成の後、有機絶縁層12が回路層11の上に形成される。
【0092】
有機絶縁層12および回路層11の有機絶縁層34を形成する際に、これら有機絶縁層12,34がそれぞれパターニングされて、
図10に示すように凸部R1,R2,R3,R4を含むダム構造DSが周辺領域SAに形成される。
【0093】
その後、
図3に示した下電極LE1,LE2,LE3および
図8に示した中継配線RLが形成され、これらの上にリブ5が形成される。さらに、隔壁6および導電層CLが形成される。
【0094】
次に、有機層OR1,OR2,OR3,ORs、上電極UE1,UE2,UE3,UEsおよびキャップ層CP1,CP2,CP3,CPsが蒸着によって形成され、さらにその上に第1封止層SE1が例えばCVD(ChemicalVapor Deposition)によって形成される。
【0095】
図10に示す薄膜FL(有機層ORs、上電極UEs、キャップ層CPs)および第1封止層SE1は、同一のマスクを用いてドライエッチングやウェットエッチングによりパターニングされる。そのため、
図10に示すように薄膜FLの端部FLaと第1封止層SE1の端部SE1aとが揃う。
【0096】
第1封止層SE1の形成の後、
図11に示すように第1樹脂層RS1が形成される。第1樹脂層RS1は、例えばインクジェット方式により形成される。凸部R1,R2,R3,R4によって、硬化前の第1樹脂層RS1の拡がりが抑制される。
図11においては、第1樹脂層RS1の端部RS1aが凸部R1によって堰き止められている。
【0097】
第1樹脂層RS1の形成の後、
図12に示すように第1樹脂層RS1を覆う第2封止層SE2が形成される。この時点において、第2封止層SE2は第1基板10の全体に形成されている。
【0098】
第2封止層SE2の形成の後、
図13に示すように第2樹脂層RS2が形成される。第2樹脂層RS2は、例えば第1樹脂層RS1と同じくインクジェット方式により形成される。凸部R1,R2,R3,R4により生じる第2封止層SE2の凹凸によって、硬化前の第2樹脂層RS2の拡がりが抑制される。
図13においては、第2樹脂層RS2の端部RS2aが凸部R3によって堰き止められている。
【0099】
次に、
図14に示すように、第2封止層SE2のうち第2樹脂層RS2から露出した部分がエッチングにより除去される。これにより、
図8に示した構造の表示装置DSPを得ることができる。当該エッチングは、例えばドライエッチングであり、第2樹脂層RS2がマスクとして利用される。
【0100】
当該エッチングにより、第2封止層SE2の端部SE2aが第2樹脂層RS2の端部RS2aと揃う。当該エッチング前には
図13に示すように全ての凸部R1,R2,R3,R4が第2封止層SE2によって覆われていたが、当該エッチングの後には
図14に示すように凸部R3の一部や凸部R4が第2封止層SE2から露出する。
【0101】
以上の本実施形態に係る表示装置DSPにおいては、隣り合う表示素子DE1,DE2,DE3が隔壁6によって分断された構造において、表示素子DE1,DE2,DE3に対向するカラーフィルタCF1,CF2,CF3が配置されている。さらに、カラーフィルタCF1,CF2,CF3と表示素子DE1,DE2,DE3の間には、第1樹脂層RS1が配置されている。このような構造であれば、カラーフィルタCF1,CF2,CF3の配置面が第1樹脂層RS1によって平坦化されるため、良好な形状のカラーフィルタCF1,CF2,CF3を形成することができ、表示装置DSPの表示品位が向上する。
【0102】
また、本実施形態のようにカラーフィルタCF1,CF2,CF3を用いて副画素SP1,SP2,SP3の発光色を異ならせる場合、表示素子DE1,DE2,DE3の発光色を同じにすることが可能となる。この場合、薄膜FL1,FL2,FL3を同じプロセスで一括して形成することができる。
【0103】
仮に、薄膜FL1,FL2,FL3を個別に形成する場合、リブ5や隔壁6が多くのエッチングに晒され、ダメージを受ける可能性がある。薄膜FL1,FL2,FL3を同じプロセスで一括して形成する場合には、このようなダメージを軽減することができる。また、薄膜FL1,FL2,FL3のそれぞれの端部が隔壁6の上に生じないため、第1樹脂層RS1での平坦化が容易となる。
【0104】
また、本実施形態においては、カラーフィルタCF1,CF2,CF3の境界に遮光層BMが配置されているため、隔壁6やリブ5による外光の反射や、隣接する副画素の混色を抑制することができる。
図8に示したように、周辺領域SAにおいて遮光層BMが第2コンタクト部CN2と第3方向Zに重なっていれば、第2コンタクト部CN2により生じる凹凸部分を遮光することができる。
【0105】
図15は、遮光層BMに適用し得る構成を説明するための図であり、表示素子DE1,DE2、カラーフィルタCF1,CF2、リブ5および遮光層BMを模式的に示している。表示領域DAを正面から見たときのリブ5による外光の反射を抑制する必要がある場合、遮光層BMの幅Wbmは、リブ5の幅と同じか、それよりも大きいことが好ましい。
【0106】
また、斜め方向から表示領域DAを見たときに、例えば表示素子DE1が放つ光LがカラーフィルタCF1ではなくカラーフィルタCF2を通過すると、副画素SP1,SP2の混色が生じ得る。このような混色は、表示素子DE1,DE2と遮光層BMの第3方向Zにおける距離Dが離れているほど生じやすい。なお、距離Dは、
図3の構成においては第1封止層SE1、第1樹脂層RS1および第2封止層SE2の合計厚さに相当する。
【0107】
このような観点から、幅Wbmは、例えば距離Dの4倍以上であることが好ましく、6倍以上であれば一層好適である。これにより、混色が生じる光の角度θを約75°以上に設定することができる。すなわち、ユーザが表示領域DAを見る方向の第3方向Zに対する傾きが75°未満の範囲であれば、混色が良好に抑制される。
【0108】
本実施形態にて開示した構成は、種々の態様に変形し得る。以下に、いくつかの変形例を開示する。
図16は、第1変形例に係る画素PXの概略的な平面図である。この例においては、画素PXを構成する副画素SP1,SP2,SP3が第1方向Xに並んでいる。このような画素PXが第1方向Xおよび第2方向Yに並ぶ場合、表示領域DAには、第2方向Yに連続する複数の副画素SP1を含む列と、第2方向Yに連続する複数の副画素SP2を含む列と、第2方向Yに連続する複数の副画素SP3を含む列とが形成される。
【0109】
図16の例においては、島状のカラーフィルタCF1,CF2,CF3が配置されている。他の例として、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP1にわたって連続的に形成されたカラーフィルタCF1と、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP2にわたって連続的に形成されたカラーフィルタCF2と、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP3にわたって連続的に形成されたカラーフィルタCF3とが表示領域DAに配置されてもよい。
【0110】
図17は、第2変形例に係る画素PXの概略的な平面図である。この例において、画素PXは、副画素SP1,SP2,SP3に加えて白色の副画素SP4を含む。
図17の例においては、副画素SP1と副画素SP4が第1方向Xに並び、副画素SP2と副画素SP3が第1方向Xに並んでいる。また、副画素SP1と副画素SP2が第2方向Yに並び、副画素SP3と副画素SP4が第2方向Yに並んでいる。
【0111】
例えば、副画素SP1,SP2,SP3,SP4の表示素子DE1,DE2,DE3,DE4は、いずれも白色光を発する。副画素SP1,SP2,SP3には、それぞれ赤色、緑色および青色のカラーフィルタCF1,CF2,CF3が配置されている。一方で、副画素SP4にはカラーフィルタが配置されていない。
【0112】
図18は、第3変形例に係る画素PXの概略的な平面図である。この例において、画素PXは、第2変形例と同じく副画素SP1,SP2,SP3,SP4を含む。ただし、副画素SP1,SP2,SP3,SP4は第1方向Xに並んでいる。このような画素PXが第1方向Xおよび第2方向Yに並ぶ場合、表示領域DAには、第2方向Yに連続する複数の副画素SP1を含む列と、第2方向Yに連続する複数の副画素SP2を含む列と、第2方向Yに連続する複数の副画素SP3を含む列と、第2方向Yに連続する複数の副画素SP4を含む列とが形成される。
【0113】
図18の例においては、島状のカラーフィルタCF1,CF2,CF3が配置されている。他の例として、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP1にわたって連続的に形成されたカラーフィルタCF1と、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP2にわたって連続的に形成されたカラーフィルタCF2と、第2方向Yに並ぶ複数の副画素SP3にわたって連続的に形成されたカラーフィルタCF3とが表示領域DAに配置されてもよい。
【0114】
図19は、第3および第4変形例のように画素PXが副画素SP4を含む場合の表示装置DSPの概略的な断面図である。この図の例においては、表示素子DE4の上方にカラーフィルタが配置されていない。そのため、表示素子DE4の上方において、第2封止層SE2が第2樹脂層RS2によって覆われている。また、遮光層BMの一部も第2樹脂層RS2によって覆われている。
【0115】
図20は、第5変形例に係る表示装置DSPの概略的な断面図である。表示素子DE1,DE2,DE3は、上述したように白色光を放つものに限られない。本変形例においては、表示素子DE1,DE2,DE3がそれぞれ赤色、緑色および青色の光を放つ場合を想定する。
【0116】
このような表示素子DE1,DE2,DE3を実現するにあたっては、薄膜FL1,FL2.FL3が異なるプロセスによって形成される。また、薄膜FL1,FL2,FL3を覆う第1封止層SE1も異なるプロセスによって形成される。以下、薄膜FL1,FL2,FL3を覆う第1封止層SE1をそれぞれ第1封止層SE11,SE12,SE13と呼ぶ。
【0117】
図20の例においては、副画素SP1,SP3間の隔壁6の上部62の上に、薄膜FL1の一部と、薄膜FL3の一部とが形成され、これら一部同士が離間している。また、当該上部62の上に位置する第1封止層SE11,SE13の端部同士も離間している。
【0118】
同様に、
図20の例においては、副画素SP2,SP3間の隔壁6の上部62の上に、薄膜FL2の一部と、薄膜FL3の一部とが形成され、これら一部同士が離間している。また、当該上部62の上に位置する第1封止層SE12,SE13の端部同士も離間している。
【0119】
第5変形例におけるカラーフィルタCF1,CF2,CF3は、例えば反射防止層としての役割を発揮する。例えば、この構成においては、反射防止のために円偏光板を表示領域DAに重ねて配置する場合に比べ、消費電力の低減あるいは輝度の向上を実現することができる。
【0120】
図21は、第6変形例に係る表示装置DSPの概略的な断面図である。第6変形例においては、カラーフィルタCF1,CF2,CF3の境界に遮光層BMが配置されていない。なお、
図21においては、表示領域DAの構造を示しているが、周辺領域SAにおいても同様に遮光層BMが配置されていなくてもよい。
以上の第1乃至第6変形例に係る構成は、適宜に組み合わせることができる。また、これら第1乃至第6変形例に係る構成は、後述する他の実施形態に対しても適用することが可能である。
【0121】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。特に言及しない構成は第1実施形態と同様である。
図22は、第2実施形態に係る表示装置DSPの表示領域DAの構造を示す概略的な断面図である。
図22に示す表示装置DSPは、第3封止層SE3をさらに備える点で
図3の構成と相違する。
【0122】
第3封止層SE3は、第1封止層SE1と第1樹脂層RS1の間に配置されている。表示領域DAにおいて、第3封止層SE3は、第1封止層SE1を連続的に覆っている。第3封止層SE3は、第1封止層SE1および第2封止層SE2と同様の無機材料で形成することができる。第3封止層SE3は、第1封止層SE1および第2封止層SE2と異なる種類の無機材料で形成されてもよい。
【0123】
図23は、第2実施形態に係る表示装置DSPの周辺領域SAの構造を示す概略的な断面図である。周辺領域SAにおいても、第3封止層SE3は、第1封止層SE1を全体的に覆っている。さらに、第3封止層SE3は、ダム構造DSの一部も覆っている。
【0124】
周辺領域SAにおいて、第2封止層SE2は、第3封止層SE3のうち第1樹脂層RS1から露出した部分を覆っている。第1樹脂層RS1の端部RS1aは、第2封止層SE2および第3封止層SE3で覆われている。
【0125】
第2封止層SE2および第3封止層SE3は、例えば
図10乃至
図14を用いて説明した方法にてパターニングされる。この場合においては、
図23の例のように、第2封止層SE2の端部SE2aと、第3封止層SE3の端部SE3aと、第2樹脂層RS2の端部RS2aとが揃う。
【0126】
本実施形態の構成であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては、第1樹脂層RS1が全体的に無機材料で形成された第2封止層SE2および第3封止層SE3で覆われているため、第1樹脂層RS1への水分浸入を良好に抑制することができる。
【0127】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。特に言及しない構成は第1実施形態と同様である。
図24は、第3実施形態に係る表示装置DSPの表示領域DAの構造を示す概略的な断面図である。
図24に示す表示装置DSPは、第4封止層SE4および第3樹脂層RS3をさらに備える点で
図3の構成と相違する。
【0128】
第4封止層SE4は、第2樹脂層RS2を覆っている。第4封止層SE4は、第1封止層SE1および第2封止層SE2と同様の無機材料で形成することができる。第4封止層SE4は、第1封止層SE1および第2封止層SE2と異なる種類の無機材料で形成されてもよい。
【0129】
第3樹脂層RS3は、第4封止層SE4を覆っている。第3樹脂層RS3は、例えば第1樹脂層RS1および第2樹脂層RS2と同様の樹脂材料でインクジェット方式により形成することができる。第2基板20は、接着層21によって第3樹脂層RS3に貼り付けられている。
【0130】
図25は、第3実施形態に係る表示装置DSPの周辺領域SAの構造を示す概略的な断面図である。周辺領域SAにおいても、第4封止層SE4は、第2樹脂層RS2を全体的に覆っている。さらに、第4封止層SE4は、第2樹脂層RS2のうちダム構造DSを覆う部分を覆っている。
【0131】
図25の例においては、第2樹脂層RS2の端部RS2aがダム構造DSに達していない。端部RS2aは、第2封止層SE2および第4封止層SE4で覆われている。第3樹脂層RS3の端部RS3aは、凸部R3付近に位置している。
【0132】
第2封止層SE2および第4封止層SE4は、例えば
図10乃至
図14を用いて説明した方法にてパターニングされる。ただし、本実施形態においては、第3樹脂層RS3が当該パターニング時のマスクの役割を担う。この場合においては、
図25の例のように、第2封止層SE2の端部SE2aと、第4封止層SE4の端部SE4aと、第3樹脂層RS3の端部RS3aとが揃う。
【0133】
本実施形態の構成であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては、第2樹脂層RS2、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMが無機材料で形成された第2封止層SE2および第4封止層SE4で閉じられた領域に配置されている。そのため、第2樹脂層RS2、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMへの水分浸入を良好に抑制することができる。さらに、第2樹脂層RS2に加えて第3樹脂層RS3を設けたことにより、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMによる凹凸が一層良好に平坦化される。
【0134】
図26は、本実施形態に係る表示装置DSPの変形例を示す概略的な断面図である。この変形例においては、第4封止層SE4がカラーフィルタCF1,CF2,CF3を直接覆っている。さらに、第2樹脂層RS2が第4封止層SE4を覆っている。このような構成であっても、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMへの水分浸入を良好に抑制することが可能である。
【0135】
図24乃至
図26に示した表示装置DSPにおいて、第2実施形態に示した第3封止層SE3がさらに設けられてもよい。
【0136】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。特に言及しない構成は第1実施形態と同様である。
図27は、第4実施形態に係る表示装置DSPの表示領域DAの構造を示す概略的な断面図である。
図28は、第4実施形態に係る表示装置DSPの周辺領域SAの構造を示す概略的な断面図である。
図27および
図28に示す表示装置DSPは、カラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMが第2基板20に設けられている点で
図3の構成と相違する。
【0137】
例えば、ラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMは、第2基板20の下面(第1基板10と対向する面)に形成され、接着層21によって覆われている。ラーフィルタCF1,CF2,CF3および遮光層BMと接着層21の間に無機材料で形成された封止層が配置されてもよい。
【0138】
第2基板20は、偏光板などの光学素子、保護フィルム、カバーガラスまたはタッチパネルを含んでもよい。また、光学素子、保護フィルム、カバーガラスまたはタッチパネルが第2基板20に積層されてもよい。例えば、第2基板20にタッチパネルを構成する電極等が積層され、その上に保護フィルムやカバーガラスが配置されてもよい。
【0139】
図29および
図30は、本実施形態に係る表示装置DSPの変形例を示す概略的な断面図である。この変形例において、表示装置DSPは、第2実施形態に示した第3封止層SE3をさらに備えている。表示装置DSPは、第3実施形態に示した第4封止層SE4および第3樹脂層RS3をさらに備えてもよい。
【0140】
以上、本発明の実施形態として説明した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に属する。
【0141】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0142】
また、上述の各実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0143】
DSP…表示装置、DA…表示領域、SA…周辺領域、PX…画素、SP1,SP2,SP3…副画素、LE1,LE2,LE3…下電極、UE1,UE2,UE3…上電極、OR1,OR2,OR3…有機層、CP1,CP2,CP3…キャップ層、SE1…第1封止層、SE2…第2封止層、SE3…第3封止層、RS1…第1樹脂層、RS2…第2樹脂層、RS3…第3樹脂層、CL…導電層、PW…給電線、RL…中継配線、DS…ダム構造、R1,R2,R3,R4…凸部、CN1…第1コンタクト部、CN2…第2コンタクト部、1…画素回路、5…リブ、6…隔壁、10…第1基板、20…第2基板、12…有機絶縁層、61…隔壁の下部、62…隔壁の上部。