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特開2024-37035情報処理装置、含水率予測方法、および含水率予測プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037035
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、含水率予測方法、および含水率予測プログラム
(51)【国際特許分類】
   C02F 11/121 20190101AFI20240311BHJP
   C02F 11/125 20190101ALI20240311BHJP
【FI】
C02F11/121
C02F11/125 ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141662
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】東 隆司
(72)【発明者】
【氏名】山中 亮輝
【テーマコード(参考)】
4D059
【Fターム(参考)】
4D059EA01
4D059EA02
4D059EA16
4D059EA20
4D059EB01
(57)【要約】
【課題】運転条件の変更等の場合には脱水ケーキの含水率の予測の精度の低下を緩和しつつ、通常の場合には上記予測の精度を維持する。
【解決手段】情報処理装置(1)では、取得部(101)が取得した測定データと、測定データの測定時点から滞留時間が経過した経過時点における含水率についての第2予測モデル(112)による予測値とから、予測部(102)が第1予測モデルを用いて含水率を予測する。第1予測モデル(111)が学習のために利用する測定データは、脱水機の実運転期間の所定期間における測定データである。第2予測モデル(112)は、運転条件が実運転期間と異なる運転期間における測定データを説明変数とし、経過時点における含水率を目的変数として学習されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮遊固形物を含む液体に前記浮遊固形物を凝集させる薬剤が加えられる凝集槽に供給される前記液体に関する測定データ、前記凝集槽に供給される前記薬剤に関する測定データ、前記凝集槽内の前記液体に関する測定データ、前記凝集槽の運転に関する測定データ、および、前記凝集槽から排出された前記液体を搬送しながら脱水する脱水機の運転に関する測定データの少なくともいずれかを取得する取得部と、
第1予測モデルを用いて、前記取得部が取得した測定データと、当該測定データの測定時点から前記脱水機内で前記液体が滞留する滞留時間が経過した時点において前記脱水機から排出される脱水ケーキの含水率である脱水後含水率についての第2予測モデルによる予測値とから、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を予測する予測部とを備え、
前記第1予測モデルが学習のために利用する前記測定データは、前記脱水機の実運転期間における学習時点の所定期間前から学習時点までに前記取得部が取得した前記測定データであり、
前記第2予測モデルは、運転条件が前記実運転期間と異なる運転期間において前記取得部が取得した前記測定データを説明変数とし、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである、
情報処理装置。
【請求項2】
前記凝集槽に供給される前記液体に関する測定データは、当該液体の単位時間当たりの供給流量、および当該液体の濃度の少なくともいずれかである、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記凝集槽に供給される前記薬剤に関する測定データは、当該薬剤の単位時間当たりの供給流量である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記凝集槽内の前記液体に関する測定データは、フロックの平均濃淡値、および、フロック間の隙間の平均単位面積、の少なくともいずれかである、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記凝集槽の運転に関する測定データは、前記凝集槽における撹拌翼の回転速度である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記脱水機はスクリュープレス型脱水機であり、
前記脱水機の運転に関する測定データは、前記脱水機の運転時間、前記脱水機への前記液体の単位時間当たりの供給流量、前記脱水機のスクリューの回転速度、および、前記脱水機へ投入される前記液体の投入圧、の少なくともいずれかである、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記予測部は、前記取得部が新たな前記測定データを取得する毎に前記第1予測モデルを用いた予測を実行する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記脱水機の運転期間において前記取得部が取得した測定データ、および、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率についての前記第2予測モデルによる予測値と、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率との組を教師データとして、前記脱水機の運転停止期間において前記第1予測モデルを更新する更新部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
1または複数の情報処理装置により実行される含水率予測方法であって、
浮遊固形物を含む液体に前記浮遊固形物を凝集させる薬剤が加えられる凝集槽に供給される前記液体に関する測定データ、前記凝集槽に供給される前記薬剤に関する測定データ、前記凝集槽内の前記液体に関する測定データ、前記凝集槽の運転に関する測定データ、および、前記凝集槽から排出された前記液体を搬送しながら脱水する脱水機の運転に関する測定データの少なくともいずれかを取得する取得ステップと、
第1予測モデルを用いて、前記取得ステップにて取得された測定データと、当該測定データの測定時点から前記脱水機内で前記液体が滞留する滞留時間が経過した時点において前記脱水機から排出される脱水ケーキの含水率である脱水後含水率についての第2予測モデルによる予測値とから、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を予測する予測ステップとを含み、
前記第1予測モデルが学習のために利用する前記測定データは、前記脱水機の実運転期間における学習時点の所定期間前から学習時点までに前記取得ステップにて取得された前記測定データであり、
前記第2予測モデルは、運転条件が前記実運転期間と異なる運転期間において前記取得ステップにて取得された前記測定データを説明変数とし、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである、
含水率予測方法。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための含水率予測プログラムであって、前記取得部および前記予測部としてコンピュータを機能させるための含水率予測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮遊固形物を含む液体を脱水機で脱水することにより得られる脱水ケーキの含水率を予測する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理場などの排水処理施設において実施される汚泥処理には汚泥を脱水機で脱水する工程が含まれている。効率的な汚泥処理のためには脱水により得られる脱水ケーキの含水率を所定の範囲内で維持することが重要である。しかし、脱水機の運転条件を一定にして脱水処理した場合には、供給される汚泥の性状が一定しない等の原因によって脱水ケーキの含水率は変動するため、脱水ケーキの含水率を所定の範囲内で維持することは容易ではない。
【0003】
このため、脱水ケーキの含水率を予測する技術の開発が従来から進められている。含水率を予測できれば、フィードフォワード制御により含水率を所定の範囲内で維持することが可能になる。例えば、下記の特許文献1には、遠心式の脱水機に供給される汚泥の量や、当該脱水機の遠心効果に関する値等の複数のパラメータを用いて含水率推定モデルを生成し、含水率を推定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-114569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、上記汚泥処理に関する装置は、多種多様な運転条件で試運転されて、最適な運転条件を決定する。この試運転期間において、上記多種多様な運転条件において測定された上記複数のパラメータの多種多様な測定値を教師データとして上記含水率予測モデルが生成される。
【0006】
その後、決定された運転条件に基づいて上記装置は実運転される。この実運転期間において、上記複数のパラメータの直近の測定値を教師データとして上記含水率予測モデルを更新する。これにより、上記含水率予測モデルは、直近の運転条件に適合した予測モデルとなる。従って、運転条件の変更等がない通常の場合には、上記含水率予測モデルによる予測の精度が維持される。しかしながら、上記運転条件が変更されると上記含水率予測モデルによる予測の精度が低下することが懸念される。
【0007】
この点に関し、上記多種多様な測定値の少なくとも一部と、上記直近の測定値とを教師データとして、上記含水率予測モデルを更新することが考えられる。しかしながら、上記多種多様な測定値の影響により、通常の場合には上記含水率予測モデルによる予測の精度が低下することになる。
【0008】
本発明の一態様は、運転条件の変更等の場合には上記含水率の予測の精度の低下を緩和しつつ、通常の場合には上記予測の精度を維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、浮遊固形物を含む液体に前記浮遊固形物を凝集させる薬剤が加えられる凝集槽に供給される前記液体に関する測定データ、前記凝集槽に供給される前記薬剤に関する測定データ、前記凝集槽内の前記液体に関する測定データ、前記凝集槽の運転に関する測定データ、および、前記凝集槽から排出された前記液体を搬送しながら脱水する脱水機の運転に関する測定データの少なくともいずれかを取得する取得部と、第1予測モデルを用いて、前記取得部が取得した測定データと、当該測定データの測定時点から前記脱水機内で前記液体が滞留する滞留時間が経過した時点において前記脱水機から排出される脱水ケーキの含水率である脱水後含水率についての第2予測モデルによる予測値とから、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を予測する予測部とを備え、前記第1予測モデルが学習のために利用する前記測定データは、前記脱水機の実運転期間における学習時点の所定期間前から学習時点までに前記取得部が取得した前記測定データであり、前記第2予測モデルは、運転条件が前記実運転期間と異なる運転期間において前記取得部が取得した前記測定データを説明変数とし、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである。
【0010】
また、本発明の一態様に係る含水率予測方法は、1または複数の情報処理装置により実行される含水率予測方法であって、浮遊固形物を含む液体に前記浮遊固形物を凝集させる薬剤が加えられる凝集槽に供給される前記液体に関する測定データ、前記凝集槽に供給される前記薬剤に関する測定データ、前記凝集槽内の前記液体に関する測定データ、前記凝集槽の運転に関する測定データ、および、前記凝集槽から排出された前記液体を搬送しながら脱水する脱水機の運転に関する測定データの少なくともいずれかを取得する取得ステップと、第1予測モデルを用いて、前記取得ステップにて取得された測定データと、当該測定データの測定時点から前記脱水機内で前記液体が滞留する滞留時間が経過した時点において前記脱水機から排出される脱水ケーキの含水率である脱水後含水率についての第2予測モデルによる予測値とから、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を予測する予測ステップとを含み、前記第1予測モデルが学習のために利用する前記測定データは、前記脱水機の実運転期間における学習時点の所定期間前から学習時点までに前記取得ステップにて取得された前記測定データであり、前記第2予測モデルは、運転条件が前記実運転期間と異なる運転期間において前記取得ステップにて取得された前記測定データを説明変数とし、当該測定データの測定時点から前記滞留時間が経過した時点における前記脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、運転条件の変更等の場合には上記含水率の予測の精度の低下を緩和しつつ、通常の場合には上記予測の精度を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
図2】上記情報処理装置を含む制御システムの構成例を示す図である。
図3】上記情報処理装置における脱水ケーキの含水率の予測処理の一例を示すフローチャートである。
図4】上記情報処理装置における第1予測モデルの更新処理の一例を示すフローチャートである。
図5】上記情報処理装置の実施例1における第1予測モデルの説明変数および目的変数の組合せを表形式で示す図である。
図6】実施例1における第2予測モデルの説明変数および目的変数の組合せを表形式で示す図である。
図7】比較例4における第4比較モデルの説明変数および目的変数の組合せを表形式で示す図である。
図8】実施例1の第1予測モデルによる含水率予測値の、作業者による含水率実測値に対するバラツキを示すグラフである。
図9】比較例1~比較例4における第1比較モデル~第4比較モデルによる含水率予測値の、作業者による含水率実測値に対するバラツキを示すグラフである。
図10】実施例1および比較例1~比較例4のそれぞれについて、平均絶対誤差、運転時間パラメータ重要度、および汚泥流量パラメータ重要度を表形式で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔システム構成〕
図2に基づいて本発明の一実施形態に係る制御システムの構成を説明する。図2は、制御システム100の構成例を示す図である。制御システム100は、固体浮遊物を凝集させる薬剤を凝集槽内の被処理液(液体)に添加してフロックを形成し、フロックが形成された前記被処理液の固液分離を行うプラントで使用されるシステムである。以下では、被処理液が汚泥である例を説明するが、制御システム100は汚泥以外の被処理液を処理するプラントにも適用可能である。なお、汚泥とは、排水処理などで生じる微細な固形物を含む液体であり、スラリーと呼ぶこともできる。
【0014】
詳細は以下説明するが、制御システム100は、汚泥の処理工程のうち、処理対象の汚泥中の固体浮遊物を凝集させてフロックを形成させることによって、処理対象の汚泥を凝集汚泥とする工程から、凝集汚泥を脱水して脱水汚泥(脱水ケーキとも呼ばれる)と脱水ろ液を得る工程までの各処理を行う。図2に示すように、制御システム100は、情報処理装置1と、制御装置3と、フロキュレータ5と、脱水機9とを含む。
【0015】
フロキュレータ5は、固体浮遊物を凝集させる薬剤を凝集槽内の被処理液に添加して適度に撹拌することでフロックを形成させる機器である。具体的には、フロキュレータ5は、汚泥を被処理液とし、汚泥中の固体浮遊物を凝集させてフロックを形成させ、凝集汚泥を生成する。図2のフロキュレータ5は、凝集槽51と、撹拌翼52と、モータ53と、点検窓54とを備えている。また、フロキュレータ5には、汚泥投入口55と、薬剤投入口56と、排出口57とが設けられている。
【0016】
さらに、点検窓54には、撮影装置72と、撮影用の照明装置71とが取り付けられている。撮影装置72は、少なくとも静止画像が撮影できるものであればよい。制御システム100の稼働中、フロックへの光の当たり方が変化しないように、凝集槽51は光透過性のないものとすることが好ましい。また、撮影装置72および照明装置71は図示の例のように、点検窓54側が開口した遮光性の暗箱に収容することが好ましい。
【0017】
脱水機9は、フロックが形成された被処理液の固液分離を行う機器である。具体的には、脱水機9は、フロキュレータ5の後段に配設され、フロキュレータ5から排出される凝集汚泥(液体)を脱水して固液分離する。図2の脱水機9は、外胴スクリーン91とスクリュー92とを備えるスクリュープレス型脱水機である。また、脱水機9には、汚泥投入口93と、ろ液排出口94と、脱水ケーキ排出口95とが設けられている。なお、図示していないが、脱水機9は、スクリュー92を回転駆動するモータ等も備えている。無論、脱水機9は凝集汚泥を脱水できるものであればよく、スクリュープレス型に限られない。例えば、遠心脱水機、フィルタープレス型脱水機、またはベルトプレス脱水機等を適用することもできる。
【0018】
制御システム100において、処理対象の汚泥は、図示しない供給装置により、汚泥投入口55からフロキュレータ5の凝集槽51内に連続的あるいは断続的に供給される。汚泥の供給速度は、フロキュレータ5および脱水機9による汚泥の処理速度に応じて、供給装置あるいはその制御装置3が自動で制御する構成となっていてもよい。
【0019】
そして、凝集槽51内の汚泥に対して、薬剤投入口56から汚泥を凝集させるための薬剤(少なくとも凝集剤を含む)が投入される。この状態でモータ53を駆動させて撹拌翼52を回転させ、汚泥と薬剤を撹拌し、フロックを形成させる。形成されたフロックと、汚泥に含まれていた水との混合物である凝集汚泥は排出口57から排出される。
【0020】
続いて、この凝集汚泥は、脱水機9の汚泥投入口93から外胴スクリーン91内に供給される。脱水機9内において、上記凝集汚泥は、スクリュー92による加圧下で脱水されて、ろ液がろ液排出口94から排出され、脱水された凝集汚泥の固まりである脱水ケーキが脱水ケーキ排出口95から排出される。
【0021】
なお、上記汚泥は、汚泥投入口55から凝集槽51内に供給されることにより、上記凝集汚泥が凝集槽51の排出口57から押し出されて排出され、排出された凝集汚泥が脱水機9に供給される。このため、凝集槽51に供給される汚泥の流量と、脱水機9へ供給される汚泥の流量とは、同時刻で一致する。
【0022】
詳細は以下説明するが、情報処理装置1は、凝集槽51に供給される液体に関する測定データと、凝集槽51に供給される薬剤に関する測定データと、凝集槽51内の液体に関する測定データと、凝集槽51の運転に関する測定データと、脱水機9の運転に関する測定データと、の少なくともいずれかを取得する。そして、情報処理装置1は、取得した測定データに基づき、脱水ケーキの含水率を予測する。
【0023】
また、情報処理装置1は、制御装置3を介して制御システム100の構成要素である各種機器(例えば、フロキュレータ5、脱水機9、および図示していない汚泥および薬剤の供給装置等)の動作制御を行うこともできる。制御装置3は、制御システム100の構成要素である各種機器の動作を制御する装置である。制御装置3は、例えばPLC(Programmable Logic Controller)であってもよい。
【0024】
〔装置構成〕
図1に基づいて情報処理装置1の構成を説明する。図1は、情報処理装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、情報処理装置1は、情報処理装置1の各部を統括して制御する制御部10と、情報処理装置1が使用する各種データを記憶する記憶部11と、を備えている。また、情報処理装置1は、情報処理装置1が他の装置と通信するための通信部12、情報処理装置1に対する各種データの入力を受け付ける入力部13、および情報処理装置1が各種データを出力するための出力部14を備えている。
【0025】
また、制御部10には、取得部101、予測部102、および更新部103が含まれている。なお、更新部103については、後記「更新部103について」の項目で説明する。
【0026】
記憶部11には、第1予測モデル111、および第2予測モデル112が含まれている。これらの詳細については、それぞれ後記「第1予測モデルについて」および「第2予測モデルについて」の項目で説明する。
【0027】
取得部101は、凝集槽51に供給される液体に関する測定データと、凝集槽51に供給される薬剤に関する測定データと、凝集槽51内の液体に関する測定データと、凝集槽51の運転に関する測定データと、脱水機9の運転に関する測定データと、の少なくともいずれかを取得する。なお、各測定データの詳細に関しては、後記「第1予測モデルについて」の項目で説明する。
【0028】
予測部102は、記憶部11に記憶された第1予測モデル111を用いて、取得部101が取得した測定データから脱水ケーキの含水率を予測する。この脱水ケーキは、上記測定データの測定時点から脱水機9内で上記凝集汚泥が滞留する滞留時間が経過した時点(以下、「経過時点」と称する。)において脱水機9から排出される脱水ケーキである。予測部102は、取得部101が新たな測定データを取得する毎に第1予測モデル111を用いた予測を実行する。そのため、予測部102は脱水ケーキの含水率をリアルタイムに、すなわち短い時間間隔で連続的に(例えば1分ごとに)予測することができる。
【0029】
〔第1予測モデルについて〕
第1予測モデル111は、取得部101が取得した、測定時点の測定データを説明変数とし、該測定時点から上記滞留時間が経過した経過時点において脱水機9から排出される脱水ケーキの含水率(以下、「脱水後含水率」と称する。)を目的変数として学習された予測モデルである。本実施形態では、第1予測モデル111は、第2予測モデル112による上記測定データからの上記脱水後含水率の予測値を、上記説明変数の1つとして追加されている。なお、第2予測モデル112については、後記「第2予測モデルについて」の項目で説明する。
【0030】
取得部101が取得した測定データであって、第1予測モデル111の予測に用いる測定データには次のようなものが含まれる。
【0031】
(1)凝集槽51に供給される汚泥に関する測定データ。当該測定データは、例えば、当該汚泥の単位時間当たりの供給流量、および当該汚泥の濃度の少なくともいずれかであり、汚泥投入口55の手前にて測定される。
【0032】
(2)凝集槽51に供給される薬剤に関する測定データ。当該測定データは、例えば、当該薬剤の単位時間当たりの供給流量であり、薬剤投入口56の手前にて測定される。
【0033】
(3)凝集槽51内の汚泥に関する測定データ。当該測定データは、フロックの平均濃淡値、および、フロック間の隙間の平均単位面積、の少なくともいずれかであり、撮影装置72における静止画像を画像処理することで得られる。上記平均濃淡値は、汚泥色調(明暗)の指標となる。また、上記平均単位面積は、フロック径の指標となる。
【0034】
(4)凝集槽51の運転に関する測定データ。当該測定データは、凝集槽51における撹拌翼52の回転速度であり、制御装置3から取得する。
【0035】
(5)脱水機9の運転に関する測定データ。当該測定データは、脱水機9の運転時間、脱水機9のスクリューの回転速度、脱水機9への凝集汚泥の単位時間当たりの供給流量、および、脱水機9へ投入される凝集汚泥の投入圧、の少なくともいずれかであり、制御装置3から取得する。
【0036】
本実施形態では、上記(1)~(5)に示すように、様々な測定データを採用することができる。そのため、脱水ケーキの含水率を、多面的な説明変数を用い、精度良く予測することができる。なお、上記(1)~(5)に示す測定データのうち、第1予測モデル111の予測精度に対する寄与が大きい(重要度が高い)測定データとしては、上記(5)に示す上記運転時間、上記スクリューの回転速度、および、上記供給流量と、上記(3)に示すフロックの平均濃淡値が挙げられる。
【0037】
〔第2予測モデルについて〕
第2予測モデル112は、取得部101が取得した、測定時点の測定データを説明変数とし、該測定時点から上記滞留時間が経過した経過時点における脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである。本実施形態では、第2予測モデル112は、脱水機9の実運転期間の開始前である試運転期間に学習された予測モデルである。第2予測モデル112の説明変数となる測定データは、第1予測モデル111の説明変数となる測定データと同じであってもよいし、異なってもよい。
【0038】
以上のように、本実施形態の情報処理装置1は、浮遊固形物を含む液体に上記浮遊固形物を凝集させる薬剤が加えられる凝集槽51に供給される上記液体に関する測定データ、凝集槽51に供給される上記薬剤に関する測定データ、凝集槽51内の上記液体に関する測定データ、凝集槽51の運転に関する測定データ、および、凝集槽51から排出された上記液体を搬送しながら脱水する脱水機9の運転に関する測定データの少なくともいずれかを取得する取得部101と、第1予測モデル111を用いて、取得部101が取得した測定データと、当該測定データの測定時点から脱水機9内で上記液体が滞留する滞留時間が経過した経過時点において脱水機9から排出される脱水ケーキの含水率である脱水後含水率についての第2予測モデル112による予測値とから、当該測定データの測定時点から上記滞留時間が経過した経過時点における上記脱水後含水率を予測する予測部102とを備える。第1予測モデル111が学習のために利用する上記測定データは、脱水機9の実運転期間における学習時点の所定期間前から学習時点までに取得部101が取得した測定データである。また、第2予測モデル112は、運転条件が上記実運転期間と異なる運転期間としての試運転期間において取得部101が取得した上記測定データを説明変数とし、当該測定データの測定時点から上記滞留時間が経過した経過時点における上記脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである。
【0039】
上記の構成によると、第2予測モデル112は、脱水機9の試運転期間において、多種多様な運転条件において取得された測定データを教師データとして、学習された予測モデルである。従って、測定データの測定時点から滞留時間が経過した経過時点における脱水後含水率についての第2予測モデル112による予測値は、多種多様な運転条件に適合した予測値となる。
【0040】
一方、第1予測モデル111は、脱水機9の実運転期間における学習時点の所定期間前から学習時点までに取得された測定データと、当該測定データに対応する上記脱水後含水率についての第2予測モデル112による予測値とを説明変数とし、当該測定データに対応する上記脱水後含水率を目的変数として学習された予測モデルである。第1予測モデル111は、直近の測定データを利用して学習されるので、直近の運転条件に適合した予測モデルとなる。従って、運転条件の変更等がない通常の場合には、第1予測モデル111による予測の精度が維持される。
【0041】
また、第1予測モデル111は、直近の測定データを用いて第2予測モデル112によって予測された上記脱水後含水率の予測値を利用して学習されるので、多種多様な運転条件が考慮された予測モデルとなる。従って、長期間運転条件の変更等がない状態から運転条件の変更等が行われても、第1予測モデル111による予測の精度の低下を緩和することができる。
【0042】
〔更新部について〕
更新部103は、凝集槽51および脱水機9が停止している期間(運転停止期間)に、第1予測モデル111を更新する処理を行う。具体的には、更新部103は、脱水機9の運転期間において取得部101が取得した測定データから、第2予測モデル112を用いて、当該測定データの測定時点から滞留時間が経過した経過時点における脱水後含水率の予測値を算出する。そして、更新部103は、上記測定データと、上記脱水後含水率の予測値と、作業者が実測した脱水ケーキの含水率の実測値との組を教師データとして、第1予測モデル111を更新する。
【0043】
通常、上記運転期間は、1日における設定された1期間である。従って、更新部103による更新は1日1回行われる。また、作業者が行う脱水ケーキの含水率の実測には時間を要する。そこで、作業者による上記含水率の実測値に代えて、別のモデルを利用して算出された含水率の推定値を上記教師データの目的変数としてもよい。
【0044】
従って、最新の測定データを用いて第1予測モデル111を更新するので、第1予測モデル111を用いた予測を、凝集槽51および脱水機9の最新の状況に適合させることができる。
【0045】
〔予測処理〕
図3は、上記構成の情報処理装置1における脱水ケーキの含水率の予測処理(含水率予測方法)の一例を示すフローチャートである。この予測処理は、上述のように、運転期間中に実行される。図3に示すように、まず、取得部101は、各種の測定データを収集(取得)する(S11、取得ステップ)。次に、予測部102は、第1予測モデル111を用いて、上記測定データから、該測定データの測定時点から滞留時間が経過した経過時点における含水率を予測する(S12、予測ステップ)。その後、ステップS11に戻って上記動作を繰り返す。
【0046】
〔更新処理〕
図4は、情報処理装置1における第1予測モデル111の更新処理の一例を示すフローチャートである。この更新処理は、上述のように、運転停止期間ごとに実行される。
【0047】
図4に示すように、まず、更新部103は、脱水機9の運転期間において取得部101が取得した測定データから、第2予測モデル112を用いて、当該測定データの測定時点から滞留時間が経過した経過時点における脱水後含水率の予測値を算出する(S21)。次に、更新部103は、上記測定データと、上記脱水後含水率の予測値と、作業者が実測した脱水ケーキの含水率の実測値との組を教師データとして、第1予測モデル111を更新する(S22)。その後、上記更新処理を終了する。
【0048】
〔変形例〕
上述の実施形態で説明した各処理の実行主体は任意であり、上述の例に限られない。例えば、図3に示した含水率予測方法の各ステップは、複数の情報処理装置に分担させることもできる。つまり、当該含水率予測方法は、1つの情報処理装置1により実行されるものであってもよいし、複数の情報処理装置により実行されるものであってもよい。
【0049】
〔付記事項〕
なお、上述の実施形態では、第1予測モデル111の説明変数は、第2予測モデル112を用いた脱水後含水率の予測値を含んでいるが、他のモデルを用いた脱水後含水率の予測値をさらに含んでもよい。このように、異なるモデルを用いた複数の予測値を第1予測モデル111の説明変数として利用してもよい。
【0050】
また、上述の実施形態では、第2予測モデル112は更新を行わないとしているが、これに限定されるものではない。例えば、実運転期間において、通常とは異なる運転条件が発生した場合に取得部101が取得した測定データを蓄積しておき、蓄積した測定データを用いて第2予測モデル112を更新してもよい。
【0051】
また、上述の実施形態では、運転条件が実運転期間とは異なる運転期間として試運転期間を利用している。しかしながら、上記異なる運転期間は、実運転期間での運転条件範囲を含んだ多種多様な運転条件での測定データが取得できるような運転期間であればよく、上記試運転期間に限定されるものではない。例えば、脱水機9のメンテナンス後に行われるテスト運転期間を上記異なる運転期間としてもよい。
【0052】
〔実施例〕
上記構成の情報処理装置1の一実施例および比較例について、図5図10を参照して説明する。
【0053】
(実施例1)
本実施例の第1予測モデル111は、上記したように、測定時点における測定データと、該測定データから第2予測モデル112を用いて算出された、経過時点における脱水後含水率の予測値とを用いて、経過時点における脱水後含水率を予測するモデルである。第1予測モデル111は、実運転期間における直近の所定期間に取得された上記測定データを用いて学習される。また、第2予測モデル112は、上記試運転期間において取得された上記測定データを用いて学習された予測モデルである。従って、第2予測モデル112の更新は行われない。
【0054】
図5は、本実施例における第1予測モデル111の説明変数および目的変数の組合せを表形式で示す図である。図5の例では、第1予測モデル111の説明変数となる、測定時点の測定データは、液体(汚泥)の単位時間当たりの供給流量(汚泥流量)、液体(汚泥)の濃度、フロックの平均濃淡値、フロック間の隙間の平均単位面積、薬剤の単位時間当たりの供給流量、凝集槽51における撹拌翼の回転速度、脱水機9の運転時間、脱水機9のスクリューの回転速度、および、脱水機9へ投入される液体(凝集汚泥)の投入圧である。
【0055】
図6は、第2予測モデル112の説明変数および目的変数の組合せを表形式で示す図である。図6に示す第2予測モデル112は、図5に示す第1予測モデル111に比べて、第2予測モデル112による予測値が省略されている点が異なり、その他は同様である。すなわち、本実施例では、第1予測モデル111の説明変数に含まれる測定データと、第2予測モデル112の説明変数に含まれる測定データとは同じである。
【0056】
(比較例1)
実施例1に対する一比較例である第1比較モデルは、説明変数および目的変数が図6に示す説明変数および目的変数と同様である。また、第1比較モデルは、過去に測定した全ての測定データを用いて学習される。このため、学習に必要な時間が他の場合に比べて長くなる。
【0057】
(比較例2)
実施例1に対する別の比較例である第2比較モデルは、説明変数および目的変数が図6に示す説明変数および目的変数と同様である。また、第2比較モデルは、実運転期間における直近の所定期間に取得された測定データを用いて学習される。従って、第2比較モデルは、実施例1の第1予測モデル111に比べて、第2予測モデル112による予測値が省略されている点が異なり、その他は同様である。
【0058】
(比較例3)
実施例1に対するさらに別の比較例である第3比較モデルは、説明変数および目的変数が図6に示す説明変数および目的変数と同様である。また、第3比較モデルは、例えば試運転期間の測定データのような、多様な測定データと、上記直近の所定期間に測定した測定データとを用いて学習される。
【0059】
(比較例4)
図7は、実施例1に対するさらに別の比較例である第4比較モデルの説明変数および目的変数の組合せを表形式で示す図である。図7に示すように、第4比較モデルの説明変数は、第2予測モデル112による予測値のみである。従って、第4比較モデルは、第2予測モデル112を用いて測定データから予測された脱水後含水率の予測値から、第4比較モデルを用いて脱水後含水率を予測する単変量回帰モデルである。また、第4比較モデルは、上記直近の所定期間に測定した測定データを用いて学習される。
【0060】
(評価)
図8は、実施例1の第1予測モデル111による含水率予測値の、作業者による含水率実測値に対するバラツキを示すグラフである。また、図9は、第1比較モデル~第4比較モデルによる含水率予測値の、作業者による含水率実測値に対するバラツキを示すグラフである。図9では、第1比較モデル~第4比較モデルのグラフが、左上、左下、右上、および右下の順に示されている。
【0061】
図10は、実施例1および比較例1~比較例4のそれぞれについて、平均絶対誤差(MAE)、運転時間パラメータ重要度、および汚泥流量パラメータ重要度を表形式で示す図である。ここで、パラメータ重要度とは、モデルにおける説明変数が目的変数に対してどの程度の影響を有しているかを示すものである。第1予測モデル111および第1比較モデル~第3比較モデルにおける説明変数に含まれる9個の測定データの内、最もパラメータ重要度が高い傾向にあるのが運転時間および汚泥流量である。
【0062】
運転時間に関して、脱水機9では、運転停止後に脱水機9内の残留ケーキの固着を防ぐため、脱水ケーキの排出を継続する。このため、次の起動時には、脱水機9内に空間がある状態で運転が開始される。そして供給汚泥にて脱水機9内が充満し、脱水機9内の圧力分布が変動し、安定する。この圧力分布によってケーキの脱水性は変動する。
【0063】
従って、上記圧力分布は、パラメータ重要度が高い。しかしながら、現状では、上記圧力分布を説明変数に含むことが困難である。そこで、上記圧力分布の代わりに、上記圧力分布と密接に関連する運転時間が、パラメータ重要度が高く、説明変数に含まれている。
【0064】
一方、汚泥流量に関して、脱水機9では、汚泥流量(投入量)=スクリューによる脱水ケーキの搬出量+ろ液量、であり、スクリュー回転数が一定であれば上記搬出量は概ね一定になることから、脱水性が良いほど、ろ液量が多くなり、汚泥流量が多くなる。そのため、汚泥流量が多いほど脱水後含水率は低減する。従って、汚泥流量は、パラメータ重要度が高い。
【0065】
図8図10を参照すると、実施例1の第1予測モデル111は、第1比較モデル~第4比較モデルに比べて、上記バラツキが小さく、平均絶対誤差が最も小さいことから、精度が良いことが理解できる。
【0066】
なお、図10を参照すると、比較例1~4のうち、比較例2は、平均絶対誤差が最も小さく、精度が良いように見える。しかしながら、運転時間パラメータ重要度が汚泥流量パラメータ重要度の2倍となっている。これは、第2比較モデルは、汚泥流量等が示す運転状態ではなく、運転時間が示す起動からの時間のみで予測を行うモデルになっていることを意味する。この原因は、直近の所定期間における測定データのみを用いて第2比較モデルを学習しているため、教師データの多様性が低いことにあると考えられる。
【0067】
例えば、直近の所定期間の測定データにおいて、スクリュー回転数が一定値(0.17min-1)であったとして、運転当日にスクリュー回転数を0.19min-1に変更した場合を考える。通常であれば含水率が悪化するが、第2比較モデルではスクリュー回転数の影響を十分に考慮できないことになる。従って、第2比較モデルは、制御システム100における各種の制御に利用することが困難である。
【0068】
これに対し、実施例1では、第2予測モデル112による脱水率の予測値が悪化するので、第1予測モデル111による脱水率の予測値も悪化する。すなわち、第1予測モデル111ではスクリュー回転数の影響を間接的に考慮できる。従って、第1予測モデル111は、制御システム100における各種の制御に利用することができる。
【0069】
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報処理装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部10に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(含水率予測プログラム)により実現することができる。
【0070】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0071】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0072】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0073】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1 情報処理装置
9 脱水機
10 制御部
11 記憶部
51 凝集槽
52 撹拌翼
92 スクリュー
101 取得部
102 予測部
103 更新部
111 第1予測モデル
112 第2予測モデル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10