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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037093
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】シール部材
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/277 20160101AFI20240311BHJP
   B60J 10/86 20160101ALI20240311BHJP
【FI】
B60J10/277
B60J10/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141745
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000196107
【氏名又は名称】西川ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(72)【発明者】
【氏名】小川 浩史
【テーマコード(参考)】
3D201
【Fターム(参考)】
3D201BA01
3D201CA33
3D201DA16
3D201DA31
3D201DA36
3D201FA01
(57)【要約】
【課題】車体フードに取り付ける帯状のシール部材が、見込みが設けられていない長手方向第1領域と、車体フード前縁を押圧するよう見込みが設けられる長手方向第2領域と、両領域の境界に設けられて見込みの有無を吸収するスリットとを備える場合に、車体フードが起立してシール部材の姿勢が変化するとスリット越しに車体フード下面が見えてしまうことを防止する。
【解決手段】シール部材の帯幅方向一側部を構成する取付基部11,21,26は、車体フードに取り付けられていない状態で、スリット40において帯厚方向に互い違いをなすよう互いに離間する。一方、車体フードに取り付けられることにより、スリット30,40の互い違いが狭くなるか、あるいは完全に閉じる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体開口の開口縁に沿って延び、前記開口縁および前記車体開口を覆う車体フードとの隙間を封止する帯状のシール部材であって、
前記シール部材の長手方向第1領域と長手方向第2領域の境界のうち帯幅方向一側部には、スリットが形成され、
前記帯幅方向一側部は、
前記車体フードに取り付けられる前の状態で、前記スリットにおいて帯厚方向に互い違いをなすよう互いに離間し、
前記車体フードに取り付けられた後の状態で、
前記互い違いが狭くなるか、あるいは前記互い違いが完全に閉じ、
前記シール部材の帯幅方向他側部が、前記帯幅方向一側部に片持ち支持されつつ前記車体フードに接触し、
前記シール部材の前記長手方向第1領域のうち帯幅方向他側部が、変形することなく、あるいは相対的に小さく弾性変形し、
前記シール部材の前記長手方向第2領域のうち帯幅方向他側部が、前記長手方向第1領域のうち帯幅方向他側部よりも相対的に大きく弾性変形するよう構成される、シール部材。
【請求項2】
前記シール部材の長手方向位置に関し、前記スリットとシール部材表面の接続位置と、前記スリットとシール部材裏面の接続位置が異なる、請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
前記スリットを構成するスリット面が、前記シール部材の帯厚方向に対して傾斜する、請求項2に記載のシール部材。
【請求項4】
前記スリットを構成するスリット面が、前記シール部材の帯厚方向と平行である、請求項1に記載のシール部材。
【請求項5】
前記シール部材のうち、前記長手方向第1領域は型成形部材であり、前記長手方向第2領域は押出成形部材であり、両部材が互いに接合される、請求項1~4のいずれかに記載のシール部材。
【請求項6】
前記シール部材のうち、前記長手方向第1領域と、前記長手方向第2領域のうち前記スリットが形成される部分は、型成形部材であり、前記長手方向第2領域の残りの部分は押出成形部材であり、両部材が互いに接合される、請求項1~4のいずれかに記載のシール部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の隙間を封止するシール部材に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の車体に設けられる開口と、当該開口を開閉する蓋板に関し、蓋板を閉位置にした状態で、蓋板と開口縁の隙間をシールする構造として、従来、例えば特開平05-085282号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。特許文献1記載のシール構造は、乗用自動車の車体前部に設けられるエンジンルーム(車体開口部)と、エンジンルームを覆う開閉可能な蓋状のエンジンフード(ボンネットともいう)と、エンジンフード左縁・前縁・右縁に沿って連なって取付固定される帯状のシールとを有する。エンジンフードが閉位置にされると、シールは車体とエンジンフードに挟まれて、両者間の隙間を封止する。
【0003】
特許文献1記載のエンジンフードは、車体の左縁から右縁まで広がる略矩形の板である。エンジンフード後縁はヒンジでエンジンルーム後縁に連結され、かかるヒンジによりエンジンフードは開閉可能である。エンジンルーム前縁には、ヘッドライトおよびフロントグリルが配置される。具体的にはヘッドライトは左右両側に配置され、フロントグリルは左右両側のヘッドライト間に配置される。エンジンフード前縁は、車体のフロントグリルおよびヘッドライトの形状に合わせて形成される。
【0004】
特許文献1記載の自動車では、左ヘッドライトと、フロントグリルと、右ヘッドライトが、1列に整然と配列される。これに対応してエンジンフード前縁は、直線形状であるか、あるいは緩やかな弧を描くような略直線形状とされる。また帯状のシール部材は、長手方向いずれの位置にあっても断面形状一定とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平05-085282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
エンジンフードは開位置にされると、エンジンフード下面がやや下向きで立ち上がる。シールの帯幅方向一側部(後側)はエンジンフード下面に固定されているが、シールの帯幅方向他側部(前側)はエンジンフード前縁に固定されてなく、帯幅方向一側部によって片持ち支持される。このため、シールの帯幅方向他側部は自重で下方へ垂れ下がってしまい、エンジンフード前縁の見栄えが悪くなってしまうという問題がある。
【0007】
かかる問題を解消するため、シールの帯幅方向一側部をエンジンフード下面に取り付けた状態で、シールの帯幅方向他側部がエンジンフード前縁を押し付けるよう、取り付け前のシール形状に見込みを設けておくことが考えられる。見込みとは、取り付けによる所定方向の弾性変形を見込んで、取り付け前の形状を所定方向とは反対方向に設定しておくことをいう。
【0008】
一方で、近年の車両デザインの発達により、エンジンフードの形状や、ヘッドライトの形状等が従来のような直線形状ではなくなっている。これに呼応して帯状シールも、長手方向位置に関して断面形状が相違し、複雑な形状が要求され、帯状シールの長手方向の全ての部位に見込みを設けることが困難な場合がある。この場合、帯状シールの長手方向の或る一部(例えば押出部)には見込みを設け、他の一部(例えば型部)には見込みを設けず、或る一部と他の一部の境界にスリットを設けることになる。かかる場合であっても帯状シールは、長手方向全体において、エンジンフード前縁を途切れることなく覆うよう、見栄え良く取付固定されることが要求される。
【0009】
本発明は、上述の実情に鑑み、見込みが設けられる長手方向領域および見込みが設けられない長手方向領域の双方を備えるシール部材であっても、エンジンフード前縁を途切れることなくカバーすることができ、スリット越しにエンジンフード下面が見えてしまう事のないシール部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のため本発明によるシール部材は、車体開口の開口縁に沿って延び、開口縁および車体開口を覆う車体フードとの隙間を封止する帯状のシール部材であって、シール部材の長手方向第1領域と長手方向第2領域の境界のうち帯幅方向一側部には、スリットが形成され、シール部材の帯幅方向一側部は、車体フードの下面に取り付けられる前の状態で、スリットにおいて帯厚方向に互い違いをなすよう互いに離間し、車体フードの下面に取り付けられた後の状態で、互い違いが狭くなるか、あるいは互い違いが完全に閉じ、シール部材の帯幅方向他側部が、帯幅方向一側部に片持ち支持されつつ車体フードの前縁に接触し、シール部材の長手方向第1領域のうち帯幅方向他側部が、変形することなく、あるいは相対的に小さく弾性変形し、シール部材の長手方向第2領域のうち帯幅方向他側部が、長手方向第1領域のうち帯幅方向他側部よりも相対的に大きく弾性変形するよう構成される。
【0011】
かかる本発明によれば、車体フードが起立して開位置にある場合に、シール部材の一部が垂れ下がって車体フード前縁から離れることがなく、またスリット越しに車体フード下面が見えてしまうことがなく、車体フードはシール部材によって見栄え良くカバーされる。
【0012】
スリットの延在方向と、スリットの形状は特に限定されない。本発明の一局面として、シール部材の長手方向位置に関し、スリットとシール部材表面の接続位置と、スリットとシール部材裏面の接続位置が異なる。かかる局面によれば、シール部材を帯厚方向にみて、スリットの裏側が見えなくなり、スリット越しに車体フード下面が見えてしまうことがない。本発明の好ましい局面として、スリットを構成するスリット面が、シール部材の帯厚方向に対して傾斜する。ここでスリット面は平面である。あるいは他の局面としてスリット面は帯厚方向と平行であってもよい。
【0013】
本発明の他の局面として、シール部材の長手方向位置に関し、スリットとシール部材表面の接続位置と、スリットとシール部材裏面の接続位置が同じであってもよい。例えば、スリットを構成するスリット面が、シール部材の帯厚方向と平行な平面である。ここでスリット面は、例えば平面である。
【0014】
本発明の一局面として、シール部材のうち、長手方向第1領域は型成形部材であり、長手方向第2領域は押出成形部材であり、両部材が互いに接合される。かかる局面によれば、長尺なシール部材を効率良く製造することができる。他の局面として、シール部材のうち、長手方向第1領域と、長手方向第2領域のうちスリットが形成される部分は、型成形部材であり、長手方向第2領域の残りの部分は押出成形部材であり、両部材が互いに接合される。かかる局面によれば、スリットを型成型によって精度良く効率的に製造することができる。
【発明の効果】
【0015】
このように本発明によれば、車体フードに取り付ける帯状のシール部材が、見込みが設けられていない長手方向第1領域と、車体フード前縁を押圧するよう見込みが設けられる長手方向第2領域と、両領域の境界に設けられて見込みの差分を吸収するスリットとを備える場合に、車体フードが起立してシール部材の姿勢が変化しても、スリット越しに車体フード下面が見えない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のシール部材が設けられる車体およびフードを示す模式的な斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態になるシール部材を示す模式的な拡大斜視図である。
図3図2中、III-III断面を示す断面図である。
図4図2中、IV-IV断面を示す断面図である。
図5】第1実施形態のシール部材を取り出して示す模式的な拡大斜視図である。
図6】取付前の第1実施形態のスリットを示す模式的な背面図である。
図7】取付前の第1実施形態のスリットを示す模式的な側面図である。
図8】取付後の第1実施形態のスリットを示す模式的な底面図である。
図9】取付後の第1実施形態のスリットを示す模式的な背面図である。
図10】本発明の第2実施形態になるシール部材につき、取付前のスリットを示す模式的な背面図である。
図11】第2実施形態につき、取付後のスリットを示す模式的な背面図である。
図12】第2実施形態につき、取付後のスリットを示す模式的な底面図である。
図13】本発明の第3実施形態になるシール部材につき、取付前のスリットを示す模式的な背面図である。
図14】第3実施形態につき、取付後のスリットを示す模式的な背面図である。
図15】本発明の第4実施形態になるシール部材につき、取付前のスリットを示す模式的な背面図である。
図16】第4実施形態につき、取付後のスリットを示す模式的な背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明のシール部材が取付固定される自動車のフードおよび車体前部を示す模式的な斜視図である。本明細書中、左右とは車幅方向をいい、前後とは車両前方および後方をいう。車体100の前部にはエンジン、あるいは電気自動車の電気部品、あるいは荷物等が収容されるルーム101が区画形成される。ルーム101は少なくとも上側が開口する。かかる車体開口は、左車体パネル103mと右車体パネル103nとフロントグリル104とダッシュパネル105で区画される。また車体開口の前側左右には、ヘッドライト106がそれぞれ配置される。車体開口の前側の開口縁101aは、車幅方向中央領域のフロントグリル104と、左右のヘッドライト106で構成される。
【0018】
車体開口はフード102によって開閉可能とされる。図1および図2はフード102の開状態(開位置ともいう)を示す。フード102の後縁102eは、ヒンジ107で車体100に連結される。図1に示すように車体100が水平な路面に駐車された状態において、ヒンジ107は、水平面に対して90°未満、例えば0°~80°の範囲で、フード102の開位置まで角度変化を許容する。フード102のフード前縁102dにはシール部材1が取り付けられる。
【0019】
図2は、図1中のフード102のフード前縁102dを拡大して示す模式的な斜視図である。図3および図4は、フード102を閉じた状態でのフード前縁102dおよび開口縁101aを拡大して示す模式的な断面図であり、図2に表されるシール部材1の長手方向第2領域Sa中III-IIIと、長手方向第1領域Fa中IV-IVとでシール部材1およびフード102を切断し、各切断面を矢の方向に見た状態を表す。
【0020】
フード102は、通常、図3図4の断面図に示すように、下側の閉位置にされ、略水平姿勢、あるいはフード前縁102dがフード後縁102eよりも低い傾倒姿勢でルーム101を覆う。かかる閉位置でフード102のフード前縁102dは、左右のヘッドライト106と、車幅方向中央領域のフロントグリル104に沿うようにされ、これらとの間で隙間Sを構成する。フード102は、図1および図2に示すように上側の開位置にされると、フード前縁102dがフード後縁102eよりも高くなるよう、フード102はヒンジ107を中心として回動起立し、ルーム101を露出させる。
【0021】
フード102は、通常、図3図4の断面図に示すように、上側で広がるフード本体(アウターパネル)102aと、フード本体102aの下側に固定されるインナーパネル102bを有する。便宜上、インナーパネル102bを単にフード下面ともいう。またシール部材1をフード102に取り付けた際に、シール部材1のルーム101側を表側といい、シール部材1のフード102側を裏側という。
【0022】
シール部材1はフード102のフード前縁102d付近に沿って延びる帯状部材であり、フード102の車幅方向に延びる。以下の説明では、図1および図2に示すようにシール部材1が延びる方向を長手方向ともいう。シール部材1は帯幅方向を前後方向にしてフード102のインナーパネル102b(フード下面)に取付固定される。具体的には、シール部材1の帯幅方向一側部になる後縁部に、複数の貫通孔11aが形成され、各貫通孔11aにクリップ31が通されて、各クリップ31はフード102の下側に設けられるインナーパネル102bの対応箇所に形成されるパネル貫通孔102cに嵌合する。以下の説明では、後縁部を、取付基部11,21,26ともいう。本明細書では説明の便宜上、フード102が図2に示す起立姿勢にされていても、シール部材1の帯幅方向を前後方向という場合がある。
【0023】
シール部材1の帯幅方向他側部になる前縁部は、上述した後縁部に片持ち支持される。図3および図4を参照して、前縁部は、シール基部13,23,28、シールリップ14,24,29を構成する。シールリップ14,24,29は開口縁101aに弾接する。
【0024】
図1および図2を参照してシール部材1の後縁部には、スリット30,40が設けられる。スリット30,40の延在方向は、シール部材1の長手方向(車幅方向)と直交するか、あるいは略直交する。スリット40は、シール部材1のうち、長手方向一方側の第1領域Faと、長手方向他方側の第2領域Saとの境界に設けられる。スリット30についても同様であり、説明の重複を避けるために以下、スリット40につき主に説明する。第1実施形態では、車幅方向両端部を長手方向第1領域Faとし、車幅方向中央領域を長手方向第2領域Saとする。図4に示すように長手方向第1領域Faはヘッドライト106と隣接する。図3に示すように長手方向第2領域Saはフロントグリル104と隣接する。
【0025】
図5は、第1実施形態のシール部材1を取り出して示す模式的な拡大斜視図であり、シール部材1の表面を表す。図6は、第1実施形態のシール部材1をフード102に取り付ける前の状態を示す模式的な拡大背面図であり、図5中、帯幅方向を表す矢VIの向きに、シール部材1の帯幅方向一側部(スリット30,40が設けられる側)をみた状態を表す。図7は、第1実施形態のシール部材1を取り出して示す模式的な側面図であり、シール部材1の長手方向にみた状態を表す。図5図7は、シール部材1の原形状態を表し、シール部材1はフード102に取付前の状態を示す。
【0026】
図5を参照して、第1領域Fa中、帯幅方向一側から他側へ向かって、取付基部21、接続部22、シール基部23、シールリップ24が連続する。取付基部21はシール部材1の帯幅方向一側部であり、前述した取付用の貫通孔11aが設けられる。図4を参照して、シール部材1の両面のうち、取付基部21がインナーパネル102bに取付固定されることによってインナーパネル102bに接触する面をシール部材1の裏面ともいう。反対に、ルーム101に臨む面を表面ともいう。図1に示すようにフード102が開位置にされると、シール部材1の表面が露出する。
【0027】
図3を参考して、第2領域Saも第1領域Faと同様であり、帯幅方向一側から他側へ向かって、取付基部11、接続部12、シール基部13、シールリップ14が連続する。
【0028】
第2領域Saには、シール基部13を弾性変形させてフード102に接触させるための見込みが設けられる。取付基部11,26がフード102に取り付けられることによって、図3に仮想線で示すようにシール基部13,28およびシールリップ14,29は、仮想線で表される取付前の原形状態における原位置から、実線で表される取付後位置に弾性変形する。かかる見込みによって、シール基部13,28の前縁部13a,28aはある程度大きな面圧でフード前縁102dを押圧する。かかる見込みにより、フード102が図1および図2に示す開位置に起立してフード前縁102dが上向きとされつつフード下面(インナーパネル102b)がやや下方へ指向しても、シール基部13,28が垂れ下がってフード前縁102dとシール基部13,28の前縁部13a,28aの間に隙間が発生することがない。第1実施形態によれば、フード前縁102dは第2領域Saによって見栄え良くカバーされる。
【0029】
一方、第1領域Faには見込みが設けられない(図4)。前述したように取付基部21がフード102に取り付けられることによって、図4に示すようにシール基部23は、殆ど弾性変形しないか、僅かに弾性変形する。つまりシール基部23は、フード前縁102dを押圧しないか、相対的に小さな面圧でフード前縁102dを押圧する。
【0030】
上述した垂れ下がり防止のため第1領域Faは、第2領域Saと比較してクリップ31の数を増やしたり、図示は省略するが両面接着テープや接着剤等でインナーパネル102bに取付固定されるとよい。第1領域Faに含まれる取付基部21,26およびシール基部23,28は、例えばEPDMソリッドゴム等の非発泡ゴム、他の耐候性ゴム、あるいはTPO等の熱可塑性エラストマーからなる。
【0031】
第2領域Saも、第1領域Faと同程度の弾性を持つ各種ゴム又は熱可塑性樹脂からなる。
【0032】
第1領域Faに含まれるシールリップ24,29は、上述した第1領域Faの他の部分と同じ材料で形成されるか、あるいはEPDMスポンジゴム等の発泡ゴム、または発泡TPOや軟質TPO等で形成されてもよい。第2領域Saに含まれるシールリップ14も、上述した第1領域Faに含まれるシールリップ24,29と同程度の弾性を持つ材料で形成される。
【0033】
説明を図5に戻すと、スリット40は、シール部材1の帯幅方向一側部を、取付基部21と取付基部26に分割する。取付基部26と接続部27とシール基部28とリップシール29は、第2領域Saに含まれる。接続部27とシール基部28とシールリップ29はそれぞれ、接続部12,22間、シール基部13,23間、シールリップ14,24間にあって両者を結合する。
【0034】
図5中、一点鎖線で示すように取付基部21と取付基部26は不揃いであり、後方へ向かうにつれて両者の段差が大きくなる。取付基部21と取付基部26の後端同士は、図6に示すように帯厚方向に互い違い寸法Dをなす。シールリップ29は、シール部材1の帯幅方向他側部(スリット40とは反対側の側部)にあって、帯幅方向一側へ折り返し形状に成形される。シールリップ29は、シール部材1の表側にあって、シール基部28に重なるよう配置される。シール基部28は、シール部材1の帯幅方向他側部にあって、接続部27を介して、取付基部26と板状に整列し、段差が目立たなくされる。
【0035】
シール部材1は、フード102から取り外された状態(取付前)で、図7に示すようにスリット40にて帯厚方向にずれている。すなわち、第1領域Faの取付基部21と、第2領域Saの取付基部26は段違いにされる。換言すると取付基部21からみてシール基部23は、見込みが設けられていない(図4参照)。これに対し取付基部26からみてシール基部28は、見込みが設けられている(図3参照)。
【0036】
シール部材1がフード102(図3および図4)に取り付けられた後、取付基部26は矢B(図7)に示すようにスリット40を狭くする方向に回動変位して、見込みの弾性変形を発揮する。取付基部11も同様である。ここで附言すると矢Bは、図3中、前縁部13a,28aが仮想線位置から実線位置へ弾性変形することに対応する。より詳細には、図3は、見込みを入れたシール部材1の取付基部11,26を、フード102に先に取り付けた状態で、シール部材1の前縁部13a,28aがどのように弾性変形するかを模式的に示した図である。
【0037】
図8および図9はシール部材1をフード102に取り付けた状態(取付後)を示す図であって、図8がシール部材1の表面を表し、取付基部11,21,26の表面に対して略垂直な方向で見た状態を表す。(図7の矢VIIIの方向にみた状態を表す)、図9はシール部材1を帯幅方向一側から他側に向かってみた状態を表す。参考のため図8には、取付基部26,11後端の取付前位置を仮想線で表す。なお矢VIIIは、略平板状に連なる取付基部26と接続部27とシール基部28に対し直角方向を表す。
【0038】
第2領域Saに関し、図7に示すように取付基部26が矢Bのように接続部27を回動中心として相対移動し、シール部材1が折れるように弾性変形すると、取付基部26は取付基部21と揃うようになるまで角度変化し、見かけ上の帯幅寸法が僅かに短縮する。取付基部11も同様である。スリット40が狭くなる。
【0039】
図6図9を対比して、シール部材1がフード下面であるインナーパネル102bに取り付けられることによって、スリット40は取付前よりも狭くなっていることが理解される(互い違い寸法Dが小さくなる)。図9中、第1実施形態のスリット40は、互いに対向する1対の平面である。取付後のスリット40のスリット幅L1は、互い違い寸法Dよりも狭く、例えば0.6mmあるいは0.6mm以下の所定値である。なお変形例として、L1=0、つまりスリット40は完全に閉じるものであってもよい。
【0040】
図8は、シール部材1を表側から裏側へ帯厚方向にみたものである。図8を参照して、スリット40のスリット面が僅かに視認されるが、インナーパネル102bはスリット40越しに見えない。ここで、スリット幅L1を0.6mmより大きくする場合、シール部材1の表面および裏面に対するスリット面H1,H2(図6)の傾斜角度を30°よりも小さい角度に設定し、スリット面H1,H2(図6)を十分広くしてスリット40(図8)越しに裏側のインナーパネル102bが視認されないようにする必要がある。そうすると、スリット面H1,H2がシール部材1の表面および裏面に沿ってしまい、スリット面H1,H2のそれぞれの先端部形状が鋭利になりすぎて、金型でスリット40を形状成形する際に型落ちする(形状成形できない)等の不具合が発生する可能性が高くなり、好ましくない。
【0041】
図6を参照して、第1実施形態のスリット40は、互いに対向する1対のスリット面H1,H2で構成され、各スリット面は傾斜面である。ここでいう傾斜面とは、少なくともシール部材1の長手方向と直交せず、シール部材1の帯厚方向と不平行で傾斜する面をいう。第1実施形態のスリット面は、帯幅方向と平行であるが、帯厚方向かつ長手方向に対して30°~60°の範囲で傾斜する。
【0042】
図6を参照して、シール部材1の長手方向に関し、スリット面H1,H2の長手方向寸法につき附言すると、第1領域Fa側のスリット面H1とシール部材1表面の接続位置は第2領域Saに近い長手方向位置とされ、スリット面H1とシール部材1裏面の接続位置は第2領域Saから遠い長手方向位置とされる。また、第2領域Sa側のスリット面H2とシール部材表面の接続位置は第1領域Faから遠い長手方向位置とされ、スリット面H2とシール部材裏面の接続位置は第1領域Faに近い長手方向位置とされる。スリット面H1,H2の長手方向寸法は、後述するスリット幅L1よりも大きい。スリット30の形状および構造は、シール部材1の長手方向中央で折り返すようにして、スリット40とは左右対称にされる。
【0043】
シール部材1の取付に際し、図6に示すように、見込み(図3仮想線)を有する第2領域Saがインナーパネル102bに近い側にセットされ、見込みを有さない第1領域Faがインナーパネル102bから遠い側にセットされる。また第2領域Saに形成されるスリット面H2が、表向きとなるよう傾斜し、断面先細となる縁でシール部材1の第2領域Sa裏面と接続する。また第1領域Faに形成されるスリット面H1が、裏向きとなるよう傾斜し、断面先細となる縁でシール部材1の第1領域Fa表面と接続する。
【0044】
第1実施形態によれば、シール部材1を取り付ける際、図6に示す取付前状態から、図9に示す取付後状態へ円滑に作業することができる。もしスリット面H1,H2の傾斜の相対的位置関係が第1実施形態と逆向きにされると、シール部材をフード下面に取り付ける際に、スリット40で第1領域Faが第2領域Saと干渉し、シール部材取付作業が煩雑になり、好ましくない。
【0045】
図9を参照して、シール部材1の長手方向に関するスリット面H1,H2の長手方向寸法は、スリット幅L1よりも大きい。またフード102が開位置にされる場合、シール部材1は長手方向全長においてインナーパネル102bを覆い、シール部材1の表側から裏側へ帯厚方向にみて、インナーパネル102bはスリット40越しに見えない。
【0046】
第1実施形態によれば、見込みを設けない第1領域Faと見込みを設ける第2領域Saとを具備するシール部材1にあって、これら領域Fa,Saの境界に形成されるスリット面H1,H2が傾斜することから、図9に示すようにシール部材1をフード下面(インナーパネル102b)に取り付けられると、帯厚方向にみてフード下面はシール部材1にカバーされ、スリット40越しにフード下面が見えてしまうことが防止される。したがって第1実施形態によれば、シール部材1をフード102に見栄え良く取り付けることができる。
【0047】
また第1実施形態によれば、図9を参照して、シール部材1の長手方向位置に関し、スリット40とシール部材表面の接続位置と、スリット40とシール部材裏面の接続位置が異なることから、スリット幅L1が0mmよりも大きくても、つまりスリット40が完全に閉じていなくても、図8に示すように帯厚方向にみて(シール部材1の表側から裏側にみて)スリット40越しにフード下面が見えてしまうことが防止される。
【0048】
次に、シール部材1の製造工程につき補足説明する。
【0049】
図1を参照して、シール部材1は、押出部10と型部20を接続してなる。第1実施形態は、スリット30,40を含まないスリット30,40間の大部分で、押出部10とされる。また第1実施形態は、スリット30,40を含み、スリット30からシール部材1の長手方向一端までの区間と、スリット40からシール部材1の長手方向他端までの区間(つまりシール部材1の両端部)で、型部20とされる。また、図3図9中、押出部10は取付基部11と接続部12とシール基部13とシールリップ14を含む。型部20は取付基部21,26と接続部22,27とシール基部23、28とシールリップ24,29を含む。
【0050】
押出部10は、押出成形機と口金を使用して作成される。これは、長手方向に関して断面形状の変化がほとんどないことから、長尺な一定断面のシール部品を製造する際に有利であり、フロントグリル104の略真っ直ぐな縁に沿うシール部分に採用される。型部20は、金型と型材注入機を使用して作成される。これは、長手方向に関して断面形状が変化することから、特定の三次元形状のシール部品を製造する際に有利であり、ヘッドライト106のような特異な形状に沿うシール部分に採用される。
【0051】
押出部10と型部20の接合箇所Cは三角形のマークで表される。三角形の白抜き部側は、押出部10側である事を示し、三角形の黒塗り部側は、型部20側である事を示す。
接合箇所Cはシール部材1の長手方向に直角な平面同士を接着してなる。第1実施形態では、スリット30,40の長手方向位置と、接合箇所Cの長手方向位置が異なる。図6を参照して、スリット40を構成する1対のスリット面H1,H2は共に型部20として構成される。
【0052】
第1実施形態によれば、金型によって、段違い形状のスリット40を製造することができ、スリット40の傾斜角度を精度良く製造することができる。またシール部材1は長手方向途中に押出部10を含むことから、長尺なシール部材1を効率良く製造することができる。
【0053】
ここで附言すると、図5を参照して、スリット面H1,H2の接続部に面取を設ける。面取の例として本実施形態では、円弧状の面取Rが設けられる。仮にスリット面H1,H2の接続部に面取りを設けない場合、金型を用いて成形しようとすると、金型の該当部分(中芯形状)が鋭利な先細形状となり、中芯形状が破損しやすく、長期間に亘ってシール部材1を型成形するには好ましくない。
【0054】
そのため、取付後のスリット幅L1=0.6mm程度とし、スリット面H1とH2の接続部を面取形状(面取の半径R=0.3mm程度)にすることにより、使用する金型の中芯形状の先端が破損し難く、長期間シール部材1を型成形するのに好ましい。
【0055】
次に本発明の第2実施形態につき説明する。
【0056】
図10および図11は、本発明の第2実施形態を示す背面図であり、帯幅方向一側から他側をみた状態を表し、第1実施形態の図6および図9に対応する。図10は取付前の状態、図11は取付後の状態である。図12はフード下面に取り付けられた第2実施形態のシール部材2を示す底面図であり、シール部材2の表面を示し、取付基部11,21の表面に対して略垂直な方向で見た状態を表す。第2実施形態につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。第2実施形態では、接合箇所Cの長手方向位置とスリット40の長手方向位置が一致する。換言すると、第1領域Fa全てが型部20であり、第2領域Sa全てが押出部10である。
【0057】
第2実施形態のスリット40は、互いに対向する1対のスリット面H3,H4で構成され、各スリット面H3,H4は傾斜面である。第1実施形態のスリット40とは異なり、第2実施形態のスリット40のスリット面H4は、押出部10側である。このため例えば、押出部10の素形材を作成後に、素形材の端傾斜面になるように裁断して、スリット面H4が作成される。
【0058】
図11を参照して、取付後のスリット40の幅L2は、取付前の互い違い寸法D(図10)よりも狭くなり、具体的には0.6mm以下である。またL2=0mmとなり完全に閉じてもよい。第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様、フード102の開位置でシール基部13,23が垂れ下がることが防止され、フード前縁102dはシール部材2によって見栄え良くカバーされるとともに、シール部材2の表側から裏側に帯厚方向にみてスリット40越しにフード下面(インナーパネル102b)が見えてしまう事が防止される。
【0059】
次に本発明の第3実施形態につき説明する。
【0060】
図13および図14は、本発明の第3実施形態を示す背面図であり、帯幅方向一側から他側をみた状態を表し、第1実施形態の図6および図9に対応する。第3実施形態につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。第3実施形態のシール部材3は、前述したシール部材1,2と共通する基本構成を有するが、スリット40を構成するスリット面が傾斜面ではなく、シール部材3の帯厚方向と平行である。
【0061】
スリット40で隣り合う取付基部11と取付基部21は、図13に示す取付前の状態で互い違い寸法Dだけ互い違いに開いているが、図14に示す取付後の状態でスリット40が狭くなって閉じる。図14中、スリット幅L3=0mmであり、スリット40は完全に閉じる。
【0062】
第3実施形態によれば、前述した実施形態と同様、フードの開位置でシール基部13,23が垂れ下がることが防止され、フード前縁102dはシール部材3によって見栄え良くカバーされるとともに、シール部材3の表側から裏側に帯厚方向にみてスリット40越しにフード下面(インナーパネル102b)が見えてしまう事が防止される。なお第3実施形態のスリット40は、前述した実施形態と同様、シール部材3の長手方向と直交して延びる。あるいは図示はしなかったが、第1~第3実施形態の変形例としてスリット40は、シール部材3の長手方向に対して斜めに延びてもよい。
【0063】
次に本発明の第4実施形態につき説明する。
【0064】
図15および図16は、本発明の第4実施形態を示す背面図であり、帯幅方向一側から他側をみた状態を表し、第1実施形態の図6および図9に対応する。第4実施形態につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。第4実施形態のシール部材4は、前述したシール部材1と共通する基本構成を有するが、スリット40を構成するスリット面H5,H6が傾斜面ではなく段差面である。具体的には、スリット面H5,H6が階段状である。シール部材4の長手方向に関し、スリット面H5,H6の長手方向寸法は、後述するスリット幅L4よりも大きい。
【0065】
また、前述したシール部材2と同様に、第4実施形態のスリット40のスリット面H6は、押出部10を作成後にスリット面H6が階段状になるように裁断すれば良いとも考えられるが、押出部(接合箇所Cよりも紙面左側)があまり硬くない為、前述した傾斜面H4のような平坦面に裁断する事は出来ても、階段状に裁断する事は困難である。そのため、第4実施形態のスリット40は、第1実施形態のスリット40と同様に、型成形で作成するのが好ましい。
【0066】
図16を参照してシール部材4の取付後のスリット40のスリット幅L4は、図15に示す取付前の互い違い寸法Dよりも狭く、例えば0.6mmあるいは0.6mm以下の所定値である。なお変形例として、L4=0、つまりスリット40は完全に閉じてもよい。
【0067】
第4実施形態によれば、前述した実施形態と同様、フードの開位置でシール基部13,23が垂れ下がることが防止され、フード前縁102dはシール部材4によって見栄え良くカバーされるとともに、シール部材4の表側から裏側に帯厚方向にみてスリット40越しにフード下面(インナーパネル102b)が見えてしまう事が防止される。なお第4実施形態では、スリット面H5,H6の階段形状が、帯厚寸法を2等分する2段とされる。あるいは図示しない変形例として、スリット面H5,H6の階段形状は、大小異なる2段とされてもよい。あるいは図示しない変形例として、スリット面H5,H6の階段形状は、3段以上の多段とされてもよい。
【0068】
本発明のシール部材1~4によれば、例えばフード前縁102dやヘッドライト106が独特なデザインを有するためにフード前縁102dとヘッドライト106の隙間を封止するシール部材1~4の断面形状が長手方向の部位によって断面形状が大きく複雑に変化する場合であっても、第1領域Faおよび第2領域Saを開口縁101aの形状に合致するよう適切に配置することができ、開口縁101aを確実にシールすることができる。またフード102を起立させて開位置にしても、シール部材1~4はフード102に見栄え良く取付固定された状態を保持する。
【0069】
また本発明によれば、従来のようなエンジンフードの前縁が車体の左縁から右縁まで直線状に延びる形状でも適用可能であること勿論、フロントグリルの前縁と、ヘッドライトの前縁が相互に不揃いであっても、適用可能である。
【0070】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。例えば上述した1の実施形態から一部の構成を抜き出し、上述した他の実施形態から他の一部の構成を抜き出し、これら抜き出された構成を組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、エンジン自動車、電気自動車、およびハイブリッド車両において有利に利用される。また、図示は省略するが、自動車の車体後部に設けられるトランクルームを覆う開閉可能な蓋状のトランクリッドや、車体後部荷物置き場を覆う開閉可能な蓋状のバックドアに取付けられるシール部材等についても、本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0072】
1~4 シール部材、 10 押出部(押出成形部材)、
11 取付基部(帯厚方向一側部)、 13 シール基部(帯幅方向他側部)、
20 型部(型成形部材)、 21 取付基部(帯厚方向一側部)、
23 シール基部(帯幅方向他側部)、 30,40 スリット、
100 車体、 101 ルーム(車体開口)、 101a 開口縁、
102 フード(車体フード)、 102b インナーパネル(フード下面)、
102d フード前縁、 104 フロントグリル、 106 ヘッドライト。
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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