(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037115
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】傘カバー収納装置
(51)【国際特許分類】
A45B 25/24 20060101AFI20240311BHJP
A47G 25/12 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
A45B25/24 A
A47G25/12 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022153083
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】518165165
【氏名又は名称】谷野 都代
(72)【発明者】
【氏名】谷野 都代
【テーマコード(参考)】
3B104
3K099
【Fターム(参考)】
3B104AA13
3B104WA01
3B104WB04
3K099AA24
3K099BA14
3K099CA36
3K099CB34
3K099CB35
(57)【要約】
【課題】濡れた傘により衣服などが濡れることが無い傘カバー収納装置を提供することにある。
【解決手段】傘を収納する傘カバーと、前記傘カバーを収納する収納手段と、前記収納手段を前記傘の把持部及び前記傘の石突きに着脱自在に取付ける取付手段とを備え、前記傘の石突き取付けられた前記収納手段から引き出した前記傘カバーを前記傘に被せることで前記傘を前記傘カバーに収納し、上記課題を解決した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
傘を収納する傘カバーと、前記傘カバーを収納する収納手段と、前記収納手段を前記傘の把持部及び前記傘の石突きに着脱自在に取り付ける取付手段とを備え、前記傘の石突きに取付けられた前記収納手段から引き出した前記傘カバーを前記傘に被せることで前記傘を前記傘カバーに収納することを特徴とする傘カバー収納装置。
【請求項2】
前記傘カバーに取付けられた前記取付手段から離れた前記傘カバーの自由端側には、前記傘カバーの開口部を開放する環状の芯材が設けられている請求項1に記載の傘カバー収納装置。
【請求項3】
前記傘カバーを収納する収納手段は、マスコット人形である請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の傘カバー収納装置。
【請求項4】
前記傘の把持部および前記傘の石突きのいずれか、あるいは両方に、前記傘カバーに取付けられた前記取付手段を確実に装着するための滑り止め補助部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の傘カバー収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濡れた傘を収納する傘カバー収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
濡れた傘を畳んで屋内や車内に持ち運ぶときには、屋内の床や衣服や持ち物を雨雫で濡らすことが問題であった。ビニール袋や専用の傘カバーに収納することが考えられているが、常に傘カバーを傘と同時に携行することや、濡れた傘を畳んだ後に傘にカバーをかけることは、利便性に優れておらず、実際には広く活用されていないのが現状である。
【0003】
過去の傘カバーに関する特許出願例は下記特許文献1~3等多数あるが、本願発明と同様の機構や利便性を有するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-58558号公報
【特許文献2】特開2015-100690号公報
【特許文献3】特許第6320611号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、濡れた傘により衣服などが濡れることが無い簡便な傘カバー収納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の傘カバー収納装置は、傘を収納する傘カバーと、前記傘カバーを収納する収納手段と、前記収納手段を前記傘の把持部及び前記傘の石突きに着脱自在に取り付ける取付手段とを備え、前記傘の石突きに取付けられた前記収納手段から引き出した前記傘カバーを前記傘に被せることで前記傘を前記傘カバーに収納することを特徴とする。傘カバーならびに傘収納装置は防水性の材質からできていることが好ましい。
【0007】
また、本発明の傘カバー収納装置にあっては、前記傘カバーに取付けられた前記取付手段から離れた前記傘カバーの自由端側には、前記傘カバーの開口部を開放する環状の芯材が設けられているのが望ましい。
また、本発明の傘カバー収納装置にあっては、前記傘カバーを収納する収納手段は、マスコット人形であるのが望ましい。マスコット人形の外側材質は防水性の材質からなるものであることが好ましい。
【0008】
また、本発明の傘カバー収納装置にあっては、前記傘の把持部および前記傘の石突きのいずれか、あるいは両方に、前記傘カバーに取付けられた前記取付手段を確実に装着するための滑り止め補助部材を備えていることが好ましい。補助部材は滑り止めに加えて、傘の把持部と石突きの外径の差異を軽減することによって、着脱自在の収納装置取付手段をいずれの部分にも確実に取り付ける形状であることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の傘カバー収納装置は、請求項1に示すように、傘を収納する傘カバーと、前記傘カバーを収納する収納手段と、前記収納手段を前記傘の把持部及び前記傘の石突きに着脱自在に取り付ける取付手段とを備え、前記傘の石突き取付けられた前記収納手段から引き出した前記傘カバーを前記傘に被せることで前記傘を前記傘カバーに収納したことを特徴とするものであるから、傘カバーを傘の把持部に常時傘に取り付けて携行することができ、雨天時には、石突き部に取り付けて、簡便に傘カバーを取り出せる。傘使用後傘カバー収納装置は、取りはずしも簡便に行えることから、傘ならびに傘カバー収納装置を分離して乾燥も容易に行えるという効果がある。
また、請求項2のように、前記傘カバーに取付けられた前記取付手段から離れた、前記傘カバーの自由端側には前記傘カバーの開口部を開放する環状の芯材が設けられているものは、傘カバーを傘に簡便に包みこむことができる効果がある。
また、請求項3のように、前記前記傘カバーを収納する収納手段は、マスコット人形であるものは、機能部材の嗜好性を高め、常時携行に抵抗を少なくする効果がある。
また、請求項4のように、前記傘カバー収納装置の1つの取付手段で、把持部と石突き部またはいずれかに滑り止め性と外径調整のために適正な寸法の弾性材料を補助的に取り付けることにより確実に併用出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の傘カバー収納装置が把持部に取付ている図である。
【
図2】
図2は、本発明の傘カバー収納装置が石突き部に取付ている図である。
【
図3】
図3は、本発明の傘カバー収納装置から傘カバーが取り出され、傘を覆っている図である。
【
図4】
図4は、本発明の傘カバー収納装置に取付手段を備えた図である。
【
図5】
図5は、本発明の傘カバー収納装置取付手段を取付けるための滑り止め環状弾性材料を石突き部に補助的に取り付けた図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明の傘カバー収納装置について、
図1乃至
図5に基づいて詳説する。
【実施例0012】
図1乃至
図3に示すように、傘カバー収納装置3は、傘8を収納する傘カバー5と、傘カバー5を収納する収納手段4aと、収納手段4aを傘8の把持部1及び傘8の石突き2に着脱自在に取り付ける取付手段4bとを備え、傘8の石突き2に取付けられた収納手段4aから引き出した傘カバー5を傘8に被せることで傘8を傘カバー5に収納するようになっている。
【0013】
傘カバー5は、傘8を収納する面に防水処理がされている。大人用・子供用の長尺の傘8に対応する長さや外径のものを選択できるのが望ましい。また傘カバー5の自由端側には、傘カバー6の開口部を開放する環状の芯材が設けられていることが好ましい。また傘カバー6の開口部付近には、クリップ付き紐などのずり落ち防止手段を設けることが好ましい。
【0014】
収納手段4aは、外面に防水処理がされている。収納手段4aは軽量化を考慮した薄い布で形成されたものや子供や学生が好むマスコットで形成され、腹部に面状テープなど開閉機能が付与されているものが好ましい。
【0015】
また収納手段4aの傘カバー5の取り出し口には芯材を取り付けておき、開放時には、円形状に広がりやすくして、傘カバー5を容易に取り出しやすくすることも好ましい。
【0016】
図4に示すように取付手段6は、ばね式くし型クリップもしくは可撓性を有するC型合成樹脂材、面状着脱テープ等で形成されており、収納手段4aを傘8の把持部1及び傘8の石突き2に着脱自在に取り付けるようになっているが、カラビナやフックのようなものでできている場合は、傘8の把持部1及び傘8の石突き2にカラビナやフックが取付けられる穴状の取付手段を形成すれば良いものである。
【0017】
図4に示すとおり、取付け手段6は、くし型で挟みこむ形状で、巻きばねにより、互いにかみ込むくし歯形状で挟み込むことで、把持部1と石突き2が異径の場合にも、それぞれに十分な保持力をもって傘カバー収納装置を容易に取付けることができる。しかしながら、特に石突き部2の形状が長手方向にテーパーがある場合や、材質が滑りやすい場合、あるいは把持部1よりかなり小径である場合には、補助的に
図5に示すように、滑り止め環状弾性材料補助部材7を取り付けることが肝要である。環状弾性材料補助部材7の取り付け前の内径は石突き2への取付け位置の石突きの外形よりやや小径であり、取り付け後の外形は把持部1の外形の30%以内の差異であることが好ましい。また表面は摩擦力が石突き2の表面材質より大きいゴム質様の弾性体であり、凹凸があることがより好ましい。
【0018】
次に、本発明の傘カバー収納装置3の使用方法について説明する。
傘カバーを使用しない時には、
図1に示すように、把持部1に傘カバー収納手段4aを取付手段4bにより取付け、雨天での傘8使用後には
図2に示すように、傘カバー収納手段4aを石突き2に取付手段4bにより取付け、傘カバー5を傘カバー収納手段4aの開口部より取り出し、表裏反転させて
図3に示すように傘8を覆う。傘を覆った傘カバー5が持ち運び中に傘からずり落ちないように、傘カバー5の開口部付近に取り付けたずり落ち防止用の留め金あるいは紐、クリップなどを傘端部あるいは把持部に固定する。傘カバー5
の使用後は、石突き2への取付け手段を取付けたまま、傘カバー5を表裏反転させた後、収納手段4aを石突き2から取り外し、表側となった傘カバー5の水分の水きり、乾燥あるいはふき取りを行い、傘カバー収納手段4aに収納する。