(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037147
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】ゴルフティー
(51)【国際特許分類】
A63B 57/19 20150101AFI20240311BHJP
【FI】
A63B57/19
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023136055
(22)【出願日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】10-2022-0112540
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523096861
【氏名又は名称】エックスネルスコリア カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523322450
【氏名又は名称】ダイン・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DAIN CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1F, 20, CHEONGCHEONMACHA‐RO, BUPYEONG‐GU, INCHEON, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】チェ,グァン・ソン
(57)【要約】
【課題】打撃時にゴルフボールを整列された方向にガイドして使用者の望む方向にゴルフボールの投射方向を修正するゴルフティーを提供する。
【解決手段】ゴルフボールが載置されるヘッド、ヘッドから下に延長されて形成され、地面に挿入されるポール、及びポールに装着され、下面が地面と接触して前記ポールの姿勢を固定するプレートを含み、ヘッドはウレタン材質で形成されていることを特徴とする、ゴルフティー。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフボールが載置されるヘッド、
前記ヘッドから下に延長されて形成され、地面に挿入されるポール、及び
前記ポールに装着され、下面が地面と接触して前記ポールの姿勢を固定するプレートを含み、
前記ヘッドはウレタン材質で形成されていることを特徴とする、ゴルフティー。
【請求項2】
前記ヘッドは、ゴルフボールの下部の下面と接触する本体部、
前記ヘッドの本体部からゴルフボールの下部の右側面と接触するように延長された第1ブレード部、
前記ヘッドの本体部からゴルフボールの下部の左側面と接触するように延長された第2ブレード部、及び
前記ヘッドの本体部からゴルフボールの下部の前方面と接触するように延長された方向修正部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴルフティー。
【請求項3】
前記ヘッドの本体部には、平面が円形状であり、中心がゴルフボールの中心軸と前記ポールの中心軸と整列された窪みが形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のゴルフティー。
【請求項4】
前記ヘッドの第1ブレード部および前記ヘッドの第2ブレード部は、ゴルフボールの中心軸を基準として相互対称に形成されており、
前記ヘッドの第1ブレード部は、ゴルフボールの中心軸を基準として、ゴルフボールの下部の右側面の前方と接触する面積とゴルフボールの下部の右側面の後方と接触する面積とが同一であり、
前記ヘッドの第2ブレード部は、ゴルフボールの中心軸を基準として、ゴルフボールの下部の左側面の前方と接触する面積とゴルフボールの下部の右側面の後方と接触する面積とが同一であることを特徴とする、請求項3に記載のゴルフティー。
【請求項5】
前記ヘッドの方向修正部は、前記ヘッドの本体部から前方に向かってゴルフボールと接触する面積が狭くなり、
前記ヘッドの方向修正部がゴルフボールと接触する面積は、前記ヘッドの第1ブレード部がゴルフボールと接触する面積の1/2以下であり、
前記ヘッドの方向修正部がゴルフボールと接触する面積は、前記ヘッドの第2ブレード部がゴルフボールと接触する面積の1/2以下であることを特徴とする、請求項4に記載のゴルフティー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打撃時にゴルフボールを整列された方向にガイドして使用者の望む方向にゴルフボールの投射方向を修正するゴルフティーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゴルフティーは、打撃時にゴルフボールを安定的に支持する機能のみを行うだけで、打撃者がゴルフボールを打ち外した場合、ゴルフボールの方向を打撃者が望む前方へ正確にガイドする機能を行うことができず、トレーニングの際、正確な打撃感を伝えることができず、スイングが改善されないと同時に、特にゴルフ初心者が使用するには適さない問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、打撃時にゴルフボールを整列された方向にガイドして使用者の望む方向にゴルフボールの投射方向を修正するゴルフティーを提供することにある。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は上記で言及した課題に制限されず、言及されていないまた別の課題は下記の記載から通常の技術者に明確に理解され得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するための本発明のゴルフティーは、ゴルフボールが載置されるヘッド、前記ヘッドから下に延長されて形成され、地面に挿入されるポール、前記ポールに装着され、下面が地面と接触して前記ポールの姿勢を固定するプレートを含み、前記ヘッドはウレタン材質で形成されていることを特徴とする。
【0006】
前記ヘッドは、ゴルフボールの下部の下面と接触する本体部、前記ヘッドの本体部からゴルフボールの下部の右側面と接触するように延長された第1ブレード部、前記ヘッドの本体部からゴルフボールの下部の左側面と接触するように延長された第2ブレード部、前記ヘッドの本体部からゴルフボールの下部の前方面と接触するように延長された方向修正部を含むことを特徴とする。
【0007】
前記ヘッドの本体部には、平面が円形状であり、中心がゴルフボールの中心軸と前記ポールの中心軸と整列された窪みが形成されていることを特徴とする。
【0008】
前記ヘッドの第1ブレード部および前記ヘッドの第2ブレード部は、ゴルフボールの中心軸を基準として相互対称に形成されており、前記ヘッドの第1ブレード部は、ゴルフボールの中心軸を基準として、ゴルフボールの下部の右側面の前方と接触する面積とゴルフボールの下部の右側面の後方と接触する面積とが同一であり、前記ヘッドの第2ブレード部は、ゴルフボールの中心軸を基準として、ゴルフボールの下部の左側面の前方と接触する面積とゴルフボールの下部の右側面の後方と接触する面積とが同一であることを特徴とする。
【0009】
前記ヘッドの方向修正部は、前記ヘッドの本体部から前方に向かってゴルフボールと接触する面積が狭くなり、前記ヘッドの方向修正部がゴルフボールと接触する面積は、前記ヘッドの第1ブレード部がゴルフボールと接触する面積の1/2以下であり、前記ヘッドの方向修正部がゴルフボールと接触する面積は、前記ヘッドの第2ブレード部がゴルフボールと接触する面積の1/2以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のゴルフティーは、弾性材質の中でも硬度が高いウレタンを用いて、打撃時の摩耗が少なく、ゴルフボールとの接触力を増大させて整列された方向にガイドすることにより、ゴルフボールが打撃者の望む方向に進むようにする効果がある。
【0011】
また、本発明のゴルフティーは、ヘッドの第1ブレード部および第2ブレード部によって、載置されたゴルフボールが左右に整列されてセンターポジションに位置した状態で、ヘッドの方向修正部によって前方にガイドされ、第1ブレード部と第2ブレード部と方向修正部とによって、打撃がそれたとしてもゴルフボールが打撃者の望む前方へ投射され、方向修正部が前方に向かってゴルフボールと接触する面積が狭くなって、打撃時のインパクトした瞬間にのみ接触摩擦で即刻方向を修正し、その後には摩擦力を最小化して打撃運動エネルギがゴルフボールに完全に伝達されることができるようにする効果がある。
【0012】
さらに本発明のゴルフティーは、打撃がそれても正打を行ったことのように球が投射されるので、打撃感を覚えるのに役に立ち、特に、ゴルフ初心者に有用に使用されることができる長所がある。
【0013】
本発明の効果は上で言及された効果に制限されず、言及されていないまた別の効果は下記の記載から通常の技術者に明確に理解されることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明のゴルフティーにゴルフボールが載置されたものを示す斜視図である。
【
図3】本発明のゴルフティーからプレートが除去された状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明のゴルフティーのヘッドを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述する実施例を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施例は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範囲によってのみ定義される。
【0016】
本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文脈から特に言及しない限り複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/または「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素の他に一つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除しない。明細書全体にわたって同一の図面符号は同一の構成要素を指し、「及び/または」は言及された構成要素のそれぞれ及び一つ以上の全ての組み合わせを含む。「第1」、「第2」等が多様な構成要素を叙述するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって制限されないことはもちろんである。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用しているものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得ることはもちろんである。
【0017】
別の定義がなければ、本明細書で使用される全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野の通常の技術者に共通して理解され得る意味で使用され得るものである。また、一般的に使用される辞書に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0018】
以下、図面を参照して本発明のゴルフティー100について説明する。
図1は本発明のゴルフティーにゴルフボールが載置されたものを示す斜視図、
図2は本発明のゴルフティーを示す斜視図、
図3は本発明のゴルフティーからプレートが除去された状態を示す斜視図、
図4は本発明のゴルフティーのヘッドを示す斜視図である。
【0019】
本発明のゴルフティー100は、ヘッド10、ポール20及びプレート30を含むことができる。ヘッド10にはゴルフボールを載置することができ、ポール20はヘッド10から下に延長されて形成され、アンカーのように地面に入り込んで地面に挿入することができ、プレート30はポール20に装着されて下面が地面と接触してポール20の姿勢を固定する機能を有する。
【0020】
特に、ヘッド10は、打撃時にゴルフボールに接触力を提供し、これによりガイドしてゴルフボールが正確に前方(打撃者が望む方向)へ伸びていけるようにサポートする機能を有する。
【0021】
なお、ヘッド10は、ゴルフボールを安定的に載置させ、打撃時に1)衝撃を吸収して摩耗や亡失を防止し、2)ゴルフボールをガイドするための接触摩擦を増大させるために、弱い弾性を有し、かつ硬度の高いウレタン材質を選択することができる。
【0022】
ヘッド10は、本体部11、第1ブレード部12、第2ブレード部13、及び方向修正部14を含むことができる。
【0023】
本体部11はゴルフボールの下部の下面と接触する部分であり、第1ブレード部12は本体部11からゴルフボールの下部の右側面と接触するように湾曲して延長された部分であり、第2ブレード部13は本体部11からゴルフボールの下部の左側面と接触するように湾曲して延長された部分であり、方向修正部14は本体部11からゴルフボールの下部の前方面と接触するように湾曲して延長された部分であり得る。
【0024】
本体部11には、平面が円形状であり、中心がゴルフボールの中心軸とポール20の中心軸と整列された窪み11-1を形成することができる。すなわち、地面と垂直か略垂直な一つの仮想の直線上に、本体部11の窪み11-1の平面状の円の中心とポール20の中心軸とが整列されており、ゴルフボールはヘッド10に載置時に、本体部11の窪み11-1の平面状の円の中心にゴルフボールの中心軸が一致するようにセンタリングされる。
【0025】
第1ブレード部12および第2ブレード部13は、ゴルフボールを左右に整列して載置させ、打撃時にゴルフボールが左右に偏らず前方に進むように摩擦力を提供することができる。
【0026】
このために、第1ブレード部12および第2ブレード部13は、ゴルフボールの中心軸を基準として相互対称に形成することができる。さらに第1ブレード部12は、ゴルフボールの中心軸を基準として、ゴルフボールの下部の右側面の前方と接触する面積とゴルフボールの下部の右側面の後方と接触する面積とが同一であり得、第2ブレード部13は、ゴルフボールの中心軸を基準として、ゴルフボールの下部の左側面の前方と接触する面積とゴルフボールの下部の左側面の後方と接触する面積とが同一であり得る。
【0027】
すなわち、第1ブレード部12および第2ブレード部13は、センタリングされたゴルフボールの下部の左側面および右側面を前方および後方で同一の面積で支持している。これによって、ゴルフボールに左や右に偏った打撃が加えられた場合、偏った方向で接触摩擦を増大させ、流体力学的なスピンを減少させることにより、ゴルフボールが前方に真っ直ぐ伸びて行くように誘導することができる。
【0028】
方向修正部14は、本体部11から前方に向かってゴルフボールと接触する面積が狭くなる。方向修正部14は、第1ブレード部12および第2ブレード部13でゴルフボールの中心軸から前方に離隔された仮想の軸における特定点に向かうように形成された左右対称な2つのパートで形成することができる。さらに方向修正部14がゴルフボールと接触する面積は、第1ブレード部12がゴルフボールと接触する面積の1/2以下であり、同様に第2ブレード部13がゴルフボールと接触する面積の1/2以下であり得る。
【0029】
方向修正部14は、打撃者が意図した前方に、積極的にゴルフボールが前方に向かうようにガイドする機能を提供すると共に、ゴルフボールがそれて当たった場合、それた方向に偏らないように左右対称に接触力を提供するために上述した形状で形成される。
【0030】
さらに方向修正部14は、打撃時に運動エネルギの方向が密集する前方に位置するため、大きすぎる接触摩擦を提供すると打撃感がむしろ落ち得ることを防止するために、前方に向かってゴルフボールと接触する面積がだんだん狭くなり、総面積もブレードの1/2以下であり得る。
【0031】
ポール20は、プラスチック射出物で製作されており、くさび状で地面に挿入しやすい形態を有し、プレート30も同様にプラスチック射出物で製作されてポール20に装着され(プレートの中央にホールが形成されており、ポールに複数の節が形成されており、プレートが複数の節の溝にはまって結合され、プレートが結合される節の位置によってポールが地面に挿入される深さを調節することができる)、ポール20が地面に対して垂直に直立するようにリテーニングすることができる。
【0032】
以下、本発明のゴルフティー100の変形例(図示せず)について説明する。本発明のゴルフティー100の変形例では、第1ブレード部12に第1圧力センサ(図示せず、一例としてロードセル)を配置することができ、第2ブレード部13に第2圧力センサ(図示せず、一例としてロードセル)を配置することができ、本体部11の窪み11-1の底面には下降プレート(図示せず)を形成することができ、ポール20に内蔵されて立体らせんスプリング形態を有し、第1温度以上で収縮して全体長さが減り、第1温度未満では平常時の形態(相対的に膨張)を有する形状記憶合金で形成されて下降プレートを支持する調節部(図示せず)と、ポール20に内蔵されて調節部の温度を調節する電熱器と、第1圧力センサおよび第2圧力センサから信号を受けて電熱器を制御する電子制御ユニット(図示せず、ポールに内蔵され得るが、これに限定されるものではない)と、を含むことができる。
【0033】
これによって、本発明のゴルフティー100の変形例(図示せず)では、1)平常時に調節部は平常時の形態を有し、これによって、本体部11の窪み11-1の底面の下降プレートは垂直方向で平常時の位相を有した状態である。
【0034】
これと異なり、本発明のゴルフティー100の変形例(図示せず)では、2)電子制御ユニットが第1圧力センサの第1圧力値と第2圧力センサの第2圧力値とをリアルタイムで受信し、第1圧力値と第2圧力値との差が第1値未満で第1圧力値と第2圧力値との平均値が第2値以上であり、第1圧力値と第2圧力値との平均値が第3値未満である場合、電熱器を制御して調節部の温度を第1温度以上に加熱させる。これに伴い調節部の収縮(全体長さが減る)によって、本体部11の窪み11-1の底面の下降プレートは、垂直方向で平常時より下降した位相を有する。その結果、本体部11の窪み11-1に載置されたゴルフボールも下降し、第1ブレード12と第2ブレード13と方向修正部14と密着して、打撃時にガイドのための最小の接触力を確保することができる。
【0035】
すなわち、本発明の電子制御ユニットは、ゴルフボールが第1ブレード12と第2ブレード13と方向修正部14と密着していない場合に、ゴルフボールを強制的に下降させることにより密着させることができ、このために、第1圧力値と第2圧力値との差が第1値未満であり、第1圧力値と第2圧力値との平均値が第2値以上であることを感知しなければならず(ゴルフボールがヘッドに載置された状況を感知)、第1圧力値と第2圧力値との平均値が第3値未満であることを感知(ゴルフボールがヘッドに密着して載置されていないことを感知)しなければならず、2つの条件を満足する場合にのみ電熱器が作動して下降プレートを下降させることができる。この場合、第1値,第2値および第3値は、ゴルフボールが密着しないようにヘッド10に載置したときの実験値により自明に導出することができる。
【0036】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施例について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施され得ることを理解できるであろう。そのため、以上で記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、ゴルフティーに利用できる。