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特開2024-37151デジタル資産を使用するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037151
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】デジタル資産を使用するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240311BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20240311BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
G06Q20/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023137925
(22)【出願日】2023-08-28
(31)【優先権主張番号】17/903,490
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】511264353
【氏名又は名称】プーマ エス イー
【氏名又は名称原語表記】PUMA SE
【住所又は居所原語表記】Puma Way 1,91074 Herzogenaurach Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】イワン,ダシュコフ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】デジタル資産を使用して仮想アイテムおよび/または物理的アイテムにアクセスするためのシステム、方法および媒体を提供する。
【解決手段】非代替性トークンを使用する方法は、仮想オブジェクトを有する第1のデジタル資産を生成し、第1の非代替性トークンを発行して、第1のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保することを含む。本方法は、第1のデジタル資産をデジタルプラットフォーム上に提供し、第1の非代替性トークンをユーザウォレットに転送することをさらに含む。本方法はまた、第2のデジタル資産および第3のデジタル資産を生成し、第1の償還イベントの発生時に第1の償還シーケンスを開始し、第1のデジタル資産を焼却させることを含む。
【選択図】図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の仮想オブジェクトを含む第1のデジタル資産を生成し、
前記第1のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第1の非代替性トークンを発行し、
前記第1のデジタル資産をデジタルプラットフォーム上に提供し、
前記第1の非代替性トークンのユーザウォレットに転送し、
第2の仮想オブジェクトを含む第2のデジタル資産を生成し、
前記第2のデジタル資産の所有権を前記ブロックチェーンに確保する第2の非代替性トークンを発行し、
第3の仮想オブジェクトを含む第3のデジタル資産を生成し、
前記第3のデジタル資産の所有権を前記ブロックチェーンに確保する第3の非代替性トークンを発行し、
第1の償還イベントの発生時に第1の償還シーケンスを開始することであって、
前期第1の償還シーケンスは、
前記第1のデジタル資産を焼却すること、および
前記第2の非代替性トークンおよび前記第3の非代替性トークンを前記ユーザウォレットに転送すること、および
第2の償還イベントの発生時に第2の償還シーケンスを開始することであって、前記第2の償還シーケンスは、前記第3のデジタル資産を焼却することと、前記第2のデジタル資産の前記第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成することとのうちの少なくとも1つを含む、非代替性トークンを使用する方法。
【請求項2】
前記第1の償還イベントおよび前記第2の償還イベントの各々は、トランザクションまたは所定のタイムウィンドウうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の償還シーケンスは前記第1の償還イベントの後に発生しなければならない、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の償還イベントおよび前記第1の償還イベントは、異なる時間に発生する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の償還イベントは、発生時に前記第3のデジタル資産を焼却することのみを開始するように構成された所定のタイムウィンドウの満了である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の償還イベントは、請求日の前に発生すると、前記第3のデジタル資産の焼却を開始し、前記第2のデジタル資産の前記第2の仮想オブジェクトに対応する前記物理的アイテムを生成するように構成されたトランザクションである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のデジタル資産の第1のメタデータ要素がユニフォーム・リソース・ロケータであり、前記第2のデジタル資産の第2のメタデータ要素が製品識別子である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の仮想オブジェクトはデジタルアートワークであり、前記第1のデジタル資産は、前記デジタルアートワークを有する複数のデジタル資産を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の仮想オブジェクトは履物のデジタル表現であり、前記第2のデジタル資産は、前記履物のデジタル表現を有する複数のデジタル資産を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のデジタル資産は、各々が互いに異なる履物のデジタル表現を有する複数のデジタル資産を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1のメタデータ要素、第2のメタデータ要素、および第3のメタデータ要素がそれぞれ、前記ブロックチェーンから離れてリモートでホストされるサイトへのURLを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第1の仮想オブジェクトを含む第1のデジタル資産を生成し、
前記第1のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第1の非代替性トークンを発行し、
前記第1のデジタル資産をデジタルプラットフォーム上に提供し、
前記第1の非代替性トークンをユーザウォレットに転送し、
第2の仮想オブジェクトを含む第2のデジタル資産を生成し、
前記第2のデジタル資産の所有権を前記ブロックチェーンに確保する第2の非代替性トークンを発行し、
第3の仮想オブジェクトを含む第3のデジタル資産を生成し、
前記第3のデジタル資産の所有権を前記ブロックチェーンに確保する第3の非代替性トークンを発行し、
第1の償還イベントの発生時に第1の償還シーケンスを開始することであって、
前記第1の償還シーケンスは、
前記第1のデジタル資産を焼却すること、および
前記第2の非代替性トークンおよび前記第3の非代替性トークンをユーザウォレットに転送すること、
前記第2のデジタル資産の前記第2の仮想オブジェクトを、第4の非代替性トークンで保護された第4のデジタル資産に基づいて更新すること、および
第2の償還イベントが発生時の第2の償還シーケンスの開始することであって、前記第2の償還シーケンスは、前記第3のデジタル資産を焼却することと、前記第2のデジタル資産の前記第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成することとのうちの少なくとも1つを含む、非代替性トークンを使用する方法。
【請求項13】
第1のメタデータ要素、第2のメタデータ要素、および第3のメタデータ要素がそれぞれ、前記ブロックチェーンから離れてリモートでホストされるサイトへのURLを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のデジタル資産の第1のメタデータ要素は、前記第1のデジタル資産を焼却させるために前記デジタルプラットフォームによって自動的に更新される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のデジタル資産の前記第2の仮想オブジェクトは、ユーザによって承認が提供された後にのみ更新される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の償還イベントは請求日の前に発生すると、前記第3のデジタル資産の焼却を開始し、前記第2のデジタル資産の前記第2の仮想オブジェクトに対応する前記物理的アイテムを生成するように構成されたトランザクションである、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の仮想オブジェクトを、前記デジタルプラットフォーム上のユーザアカウントに関連付けられたプロフィール画像として表示することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のデジタル資産および前記第3のデジタル資産は、ユーザによって転送不可能であるように構成される、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のデジタル資産は、ユーザによって転送可能であるように構成される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のデジタル資産の第2のメタデータ要素が製品識別子である、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
フリーマーケットにおけるマーケット参加者およびブランドファンは通常、供給が限られている場合、および/またはそのオブジェクトに対する過剰な需要がある場合に、オブジェクトに高い価値を割り当てる。これらの現状は物理的な現実世界で実現されているが、同様のマーケットの現状が、デジタル仮想領域内でも存在する。
【0002】
仮想アイテムおよび物理的アイテムへのアクセスを提供する際の改善の必要性が継続的に存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
開示される主題のいくつかの実施形態によれば、デジタル資産を使用して仮想アイテムおよび/または物理的アイテムにアクセスするためのシステム、方法、および媒体が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの態様では、非代替性トークンを使用する方法は、第1の仮想オブジェクトを含む第1のデジタル資産を生成し、第1のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第1の非代替性トークンを発行(mint)し、第1のデジタル資産をデジタルプラットフォーム上に提供し、第1の非代替性トークンをユーザウォレットに転送することを含む。本方法は、第2の仮想オブジェクトを含む第2のデジタル資産を生成し、第2のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第2の非代替性トークンを発行し、第3の仮想オブジェクトを含む第3のデジタル資産を生成し、第3のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第3の非代替性トークンを発行し、第1の償還イベントが発生すると、第1の償還シーケンスを開始することを含む。第1の償還シーケンスは、第1のデジタル資産を焼却させることと、第2の非代替性トークンおよび第3の非代替性トークンをユーザウォレットに転送することと、を含む。さらに、本方法は、第2の償還イベントが発生すると、第2の償還シーケンスを開始することを含む。第2の償還シーケンスは、第3のデジタル資産を焼却させることと、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成することとのうちの少なくとも1つを含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、第1の償還イベントおよび第2の償還イベントの各々がトランザクションまたは所定のタイムウィンドウのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、第2の償還シーケンスが第1の償還イベントの後に発生しなければならない。いくつかの実施形態では、第2の償還イベントおよび第1の償還イベントが異なる時間に発生する。いくつかの実施形態では、第2の償還イベントは発生時に第3のデジタル資産の焼却のみを開始するように構成される所定のタイムウィンドウの満了である。いくつかの実施形態では、第2の償還イベントが請求日の前に発生すると、第3のデジタル資産の焼却を開始し、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成するように構成されるトランザクションである。いくつかの実施形態では、第1のデジタル資産の第1のメタデータ要素はユニフォーム・リソース・ロケータであり、第2のデジタル資産の第2のメタデータ要素は製品識別子である。いくつかの実施形態では、第1の仮想オブジェクトはデジタルアートワークであり、第1のデジタル資産はデジタルアートワークを有する複数のデジタル資産を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第2の仮想オブジェクトは履物のデジタル表現であり、第2のデジタル資産は履物のデジタル表現を有する複数のデジタル資産を含む。いくつかの実施形態では、第2のデジタル資産は各々が互いに異なる履物のデジタル表現を有する複数のデジタル資産を含む。いくつかの実施形態では、第1のメタデータ要素、第2のメタデータ要素、および第3のメタデータ要素はそれぞれ、ブロックチェーンから離れてリモートでホストされるサイトへのURLを含む。
【0007】
いくつかの態様では、非代替性トークンを使用する方法が第1の仮想オブジェクトを含む第1のデジタル資産を生成し、第1のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第1の非代替性トークンを発行し、第1のデジタル資産をデジタルプラットフォーム上に提供し、第1の非代替性トークンをユーザウォレットに転送することを含む。本方法は、第2の仮想オブジェクトを含む第2のデジタル資産を生成し、第2のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第2の非代替性トークンを発行し、第3の仮想オブジェクトを含む第3のデジタル資産を生成し、第3のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第3の非代替性トークンを発行し、第1の償還イベントが発生すると、第1の償還シーケンスを開始することをさらに含む。第1の償還シーケンスは、第1のデジタル資産を焼却させることと、第2の非代替性トークンおよび第3の非代替性トークンをユーザウォレットに転送することとを含む。さらに、本方法は、第4の非代替性トークンで確保された第4のデジタル資産に基づいて、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトを更新し、第2の償還イベントの発生時に第2の償還シーケンスを開始することを含む。第2の償還シーケンスは、第3のデジタル資産を焼却させることと、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成することとのうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1のメタデータ要素、第2のメタデータ要素、および第3のメタデータ要素はそれぞれ、ブロックチェーンから離れてリモートでホストされるサイトへのURLを含む。いくつかの実施形態では、第1のデジタル資産の第1のメタデータ要素は第1のデジタル資産を焼却させるためにデジタルプラットフォームによって自動的に更新される。いくつかの実施形態では、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトはユーザによって承認が与えられた後にのみ更新される。いくつかの実施形態では、第2の償還イベントは、請求日の前に発生すると、第3のデジタル資産の焼却を開始し、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成するように構成されるトランザクションである。いくつかの実施形態では、方法は第2の仮想オブジェクトを、デジタルプラットフォーム上のユーザアカウントに関連付けられたプロフィール画像として表示することをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のデジタル資産および第3のデジタル資産がユーザによって転送不可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、第2のデジタル資産がユーザによって転送可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、第2のデジタル資産の第2のメタデータ要素が製品識別子である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
開示される主題の様々な目的、特徴、および利点は、同様の参照番号が同様の要素を識別する以下の図面と関連して考慮される場合、開示される主題の以下の詳細な説明を参照することによって、より完全に認識することができる。
【0011】
図1】開示される主題のいくつかの実施形態にしたがって、非代替性トークンを生成するためのシステムの一例を示す。
図2】開示される主題のいくつかの実施形態にしたがって、図1に示されるコンピューティングデバイスおよびサーバを実装するために使用され得るハードウェアの例を示す。
図3】本開示のいくつかの実施形態による例示的なブロックチェーンネットワークの概略図を示す。
図4】本開示のいくつかの実施形態による例示的なブロックチェーンネットワークの別の概略図を示す。
図5】本開示のいくつかの実施形態による、非代替性トークンによって確保されたデジタル資産を生成する例示的な方法のフローチャートを示す。
図6A】デジタル資産および非代替性トークンを使用する例示的な方法のフローチャートを示す。
図6B】デジタル資産および非代替性トークンを使用する例示的な方法のフローチャートを示す。
図7】デジタル資産および非代替性トークンを使用する例示的な方法の別のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本出願は暗号トークン、例えば、非代替性トークン(non-fungible tokens:NFT)によって保護される、物理的オブジェクト(例えば、衣料品、または履物)に対応し得るデジタル資産を生成するためのメカニズム(例えば、システム、方法、および媒体)の実施形態を含む。いくつかの実施形態では、本開示は、例えば、時計、荷物、宝石、保管または出荷用コンテナ、アートワーク、携帯電話またはスマートフォン、タブレット、テレビまたは他の電子装置、冷蔵庫または他の装置、車両または他の機械などの製品のような、例えば、履物、衣類、ヘッドギア、ゴルフクラブ、ゴルフバッグ、またはスポーツ用品などの有形物体の暗号デジタル資産に関し、または物品または物体がグラフィックデザイン、仮想アバターまたはキャラクタ、グラフィックユーザーインターフェース、または他の通信形態を含む無形物体であってもよい。
【0013】
さらに、本開示は、物理的オブジェクトに関連付けられた暗号デジタル資産、およびそのような暗号デジタル資産および物品をプロビジョニングするための方法、ならびにブロックチェーン対応デジタル資産および物品をマイニング、交換、コラボレーション、修正、組み合わせ、および/またはブレンドするために付随するブロックチェーン制御ロジックを伴う分散型コンピューティングシステムに関する。現在説明されている技術はブロックチェーン技術によって確立された信用に依拠し、企業が、自社のブランドを表すデジタルオブジェクトの作成、配信、表現、および使用を制御することを可能にする。コンテンツまたは品質を失うことなく自由に複製可能な典型的なデジタル資産とは異なり、ブロックチェーン技術を介した所有権の離散的な記録の使用は、デジタルオブジェクトの単純なデジタル複製のための能力を排除する。そうすることで、製造業者はデジタルオブジェクトまたはその特性/態様の全体的な供給を制御または制限する能力を有し、必要に応じて、制御されたレアリティを作り出すことができる。本開示は、いくつかの例では、デジタルオブジェクトがイベントへの入場のためのチケット、イベントへの出席の証明、販売のために提供される物理的オブジェクト、将来の生産に適し得る2Dまたは3D設計レンダリングまたは設計ファイル、物理的作成/生産のために現在意図されていないオブジェクトの仮想表現、または他のそのようなオブジェクトを表し得ることを想定する。さらに、本開示のいくつかの実施形態は、コンピューティングデバイス上の仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、および/またはグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を使用して暗号トークンを生成するためのメカニズムを含む。
【0014】
本出願はさらに、物理世界とデジタル領域との間の分割を橋渡しするメカニズムを開示する。例えば、本開示のいくつかの実施形態によれば、個人はデジタル製品をカスタマイズし、デジタル製品のNFTを発行し、デジタル製品とNFTの両方に対応する物理的製品を受信する。いくつかの例では、個人が物理的製品を購入し、物理的製品に対応するデジタル製品を受け取り、NFTがデジタル製品から発行される。別の例として、ユーザはイベントの仮想または非仮想出席に関連してNFTを購入することができ、NFTのメタデータは、イベント全体にわたって収集されたデータに基づいて更新されてもよい。そのような例では、ユーザがプロモーションイベントに出席することができ、イベント中に発生する自分の行動、例えば、出席および/または活動に基づいてメタデータで発行されたNFTを受信することができる。別の例では、ユーザが製造業者または小売業者とのユーザの取引に基づいて更新することができるNFTを購入することができ、取引に基づいて特定の利益および資格をユーザに与えることができる。そのような例では、NFTは、別のNFTもしくはデジタル資産、または例えば、アパレル、履物などの物理的アイテム、あるいはチケットもしくはパスの購入を伴う取引に関連するデータで更新されてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、NFTは異なるプロパティおよび異なる機能を有するデジタル資産の所有権を確保、認証、または検証することができる。NFTのユニフォーム・リソース・アイデンティファイア(URI)は、ホストシステムのサーバ上でホストされるデジタル資産および/またはデジタル資産に関連するメタデータを指すユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)であってもよい。デジタル資産のメタデータは、デジタル資産がホストされる別のURLをさらに含むことができる。例えば、履物の物理的またはデジタル物品を表すNFTのURIにアクセスすることは、ブラウザ内のURIにアクセスすることと、コード可読フォーマット(例えば、JSON、XML、HTMLなど)で提示され得る属性を視覚的に検査することとを含み得る。履物の物品を表すデジタル資産のURIはデジタル資産の所有者に何らかの機能性または利益を提供するために、サードパーティプラットフォーム(例えば、ビデオゲームシステムまたはデジタルマーケットプレイス)によって利用され得る属性またはデザインのリストを返すことができる。NFTの他の例は付加的に又は代替的に、画像又はデザインを含むデジタル資産の所有権を認証することができる。例えば、NFTは、NFTのURIにおいてホストされる画像として表され得るデザイン、またはURIにおいてホストされるメタデータのURLにおいてのデザインの所有権を認証することができる。履物のNFTおよびデザインのNFTの両方の所有権は、例えば、ビデオゲームまたはメタバースにおけるデジタル履物にデザインを適用するなどの利益を所有者に与え、またはNFTのデザインを有する物理的履物を購入する資格をユーザに与え得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、NFTは所有者のためのデジタルアイデンティティとして機能することができ、所有者は他の方法ではアクセスすることができないデジタルマーケット、ゲートウェイ、ポータル、API、ゲーム、またはウェブページへのアクセスを提供することができる。例えば、NFTは、所有者に限定特典へのアクセスを提供することができるベンダーのウェブページにアクセスする資格を所有者に与えることができる。いくつかの実施形態では、提供される利益はNFTのタイプおよびメタデータに基づくことができる。例えば、NFTはデジタル履物を表すことができ、NFTの所有権は所有者に、デジタル履物と同じ説明を有する履物を購入する資格を与えることができ、または所有者に、NFTを物理的履物と取引する資格を与えることができ、またはユーザに、デジタル履物と同じ特性を有する物理的履物の割引を与えることができる。
【0017】
限定ではなく例として、トランザクションブロックおよび関数のブロックチェーン台帳を通してプロビジョニングされる暗号デジタル資産が提示され、その一部は、履物の物理的物品などの現実世界の製品を、履物のデジタル物品などの仮想収集可能物に接続する。本明細書で使用するとき、用語「ユーザ」は、消費者、購入者、およびオンラインプラットフォームの登録されたメンバーを含む。消費者が本物の履物を購入するとき、履物の物品のデジタル表現が生成され、消費者とリンクされ、暗号トークンが割り当てられることができ、ここで、履物のデジタル物品および暗号トークンは、まとめて靴のNFTを表す。デジタル表現は、コンピュータで生成された履物のアバターまたは履物の限定版アーティストレンディションを含むことができる。デジタル資産は、分散型ブロックチェーン内の関連ブロックへのリンクとしてハッシュポインタ、トランザクションタイムスタンプ、およびトランザクションデータを含む暗号化確保ブロックによって保護されてもよい。デジタル資産を使用して、バイヤーは、有形の履物を安全に取引または販売すること、デジタル履物を取引または販売すること、暗号通貨ウォレットまたは他のデジタルブロックチェーンウォレット内に、デジタル履物の所有権を表す非代替性トークンを記憶すること、および許容可能な履物製造可能性の規則に基づいて、カスタムメイドの新品同様の有形の履物を作成することが可能になる。
【0018】
さらに、ユーザは有形の履物の元の製造業者、例えば、PUMA Famアカウントに登録された個人ユーザアカウントを開発することができ、このアカウントは、ユーザの暗号ウォレットにリンクされ、ユーザが、有形の商品にリンクまたは有形の商品を表してもよく、していなくてもよいデジタル資産および関連する暗号トークンを閲覧、購入、販売、取引、発行、および焼却するためのプラットフォームにアクセスすることを可能にする。ユーザは、カスタマイズされた履物、または上述の任意の他の物品または物体の付加製造のための限られた数のスロットへのアクセスを可能にするNFTを購入することができる。
【0019】
本明細書で使用される場合、「暗号デジタル資産」または単に「デジタル資産」は他の仮想オブジェクトの中でも、デジタル履物、アパレル、ヘッドギア、スポーツ機器、アバター、アート、コレクタブル、チケット、コイン、生物、またはそれらのサブ要素などを含む、任意のコンピュータ生成仮想オブジェクトを指し得、それらはブロックチェーンプラットフォーム上に登録され、ブロックチェーンプラットフォームに登録され検証されるか、または不変データベース中に登録される、一意の非代替性トークン化コード(「トークン」)を有する。さらに、デジタル資産は、有形の物理的オブジェクト、または有形の物理的オブジェクトと分離されたオブジェクトのデジタルアートバージョンを含むことができる。例えば、デジタル資産は、同じまたは実質的に同じ外観を有する物理的履物のデジタルアートバージョンを含むことができる。あるいは、デジタル資産は、デジタル領域内で、物理的履物に接続されることなく、または物理的履物を表すことなく生成されたデジタル履物であってもよい。さらに、デジタル資産は、物理的履物を作成するための入力として取られるデジタル履物の態様に基づく製造方法によるなど、様々な技法によって物理的になり得る。
【0020】
「スマートコントラクト(smart contract)」はブロックチェーンネットワーク上で実行される自己実施ソフトウェアプログラムの形態である契約であり、したがって、ブロックチェーンネットワークにわたって分散され、それ自体は不変である。NFT内の1つなどのスマートコントラクト内の条件は、1つまたは複数の当事者によって指示される。スマートコントラクトを作成する際、当事者または複数の当事者は、交渉、修正、完全または部分的な受諾、完全または部分的な拒絶、および最終的には完全または部分的な執行または権利放棄を可能にするためのプログラミングを含むことができる。本明細書で使用されるように、対価は単に一方の当事者から他方の当事者への交換で与えられる価値の何かであり、不動産または例えば、通貨などの個人の財産であってもよく、または返品約束、行為、または権利であってもよいことが理解されるだろう。加えて、オプションとは、未払いのオファーを取り消さないというオファー側の約束に対して、オファーを受ける人が対価を与える契約であり、オプションはより大きな契約の一部として提供することができ、あるいは、オプションが契約自体の基礎とすることができる。NFTにおけるスマートコントラクトは法的に強制可能であってもよいが、強制可能である必要はない。スマートコントラクトのコードは、スマートコントラクトからの読み出し又はスマートコントラクトへの書き込みのための関数を含むことができる。例えば、スマートコントラクトは、デジタル資産に関する情報を返す関数、又はデジタル資産の所有者に関する情報を返す関数を含むことができる。加えて、または代替として、スマートコントラクトの関数はスマートコントラクトの実行において交換される資金を分配するために、契約の所有者によって呼び出されてもよい。
【0021】
本明細書で使用するとき、用語「暗号トークン」は、ブロックチェーンに記憶/記録されるデジタル値である。暗号トークンはコイン(例えば、ビットコイン)、ユーティリティトークン、セキュリティトークン、および「非代替性トークン」などの支払トークンを含む。本明細書で使用されるとき、非代替性トークンまたは「NFT」は、コンピュータ生成仮想オブジェクトと、履物のデジタル物品および/または衣料のデジタル物品を含むそのためのメタデータとを含む、デジタル資産に対応する一意の暗号トークンの形態の暗号資産を指す。NFTは、デジタル資産のデジタル所有権および/または真正性証明書のブロックチェーンベースの証書であってもよい。本明細書で使用される場合、NFTは、デジタル資産の所有権を示すために使用される。NFTは他の関連規格の中でも、例えば、イーサリアム注釈リクエスト(Ethereum Request for Comments:ERC)721(非代替性トークン規格)またはERC1155(マルチトークン規格)などの、現代の関連規格に従って、かつ、特定のブロックチェーンネットワークおよびそれと共に使用されるアプリケーションに適切なように、構築(例えば、発行)されてもよい。さらに、NFTは、スマートコントラクトの条件に従って構築または発行される。スマートコントラクトの特定の条件はNFTの発行または転送を伴うトランザクションの詳細を管理することができ、条件は、時間の経過に伴うNFTの価値または少なくとも知覚される価値に影響を及ぼすことができる。例えば、スマートコントラクトは、スマートコントラクトの下で発行されることができるNFTの最大許容数を制限することによって、スマートコントラクトの下で発行されるNFTのレアリティを強制することができる。場合によっては、スマートコントラクトはNFTの二次販売時にスマートコントラクトの所有者にロイヤルティを支払うことを義務付ける条件を含むことができる。本質的に、NFTはトランザクションの認証を表し、ブロックチェーン台帳(例えば、ビットコイン、イーサリアムなど)上のこの認証のレコードとしての役割を果たす。したがって、NFT自体は他の要因の中でもとりわけ、トランザクションの様々な態様、例えば、関係する当事者、交換された価値、時間および/または日付、独占性、またはそれらの組合せに応じて、価値が変動し得る。さらに、トランザクションの数および/または頻度はまた、NFTの値を変動させ得る。
【0022】
デジタル資産はそれを確保するNFTにおいて参照されるウェブアドレス(すなわち、URI)においてアクセス可能であってもよい。ウェブアドレスは、アクセスされると、デジタル資産を提供できる、またはデジタル資産の情報もしくはメタデータを提供できるリンクとすることができる。NFT内に情報を記憶することに関連するコストによって、トークン自体はデジタル資産を識別し、所有権を証明するのに十分な情報のみを含むことができ、デジタル資産に関する情報の残りは、ブロックチェーン内のそれ自体がノードではないコンピュータシステム上に存在する。ウェブアドレスにアクセスすることは、グラフィカルユーザインターフェースを介して、または代替的に、デジタル資産にアクセスし得るコンピュータプログラムおよびアプリケーションによって消耗可能なフォーマットで、デジタル資産のプロパティのリストをユーザに返すことができる。例えば、ウェブアドレスはJSONフォーマットまたはXMLフォーマットでデジタル資産に関する情報を返すことができ、デジタル資産自体のアドレスは、プロパティのリストに含まれることができる。したがって、履物を表すデジタル資産は、履物のタイプ、履物を作製する際に使用される製造方法、サイズ、色、閉鎖機構、特徴などを特定する特性を有することができる。場合によっては、NFTで参照されるアドレスがユーザに返される情報を変更することができるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)エンドポイントであってもよく、またはAPIエンドポイントがアクセスされるHTTPメソッドに基づいて機能を実装してもよい。APIエンドポイントはユーザまたはシステムが例えば、GET、HEAD、PUT、またはPOSTを実行することを可能にすることができ、これは、実行された動作に基づいてデジタル資産のプロパティが変更されることを可能にすることができる。GETおよびHEAD操作は読み取り専用操作とすることができ、認証を必要とすることなく、デジタル資産についての公的に利用可能な情報を提供することができる。NFTにおいて参照されるAPIエンドポイントの書込み動作(例えば、POSTまたはPUT)へのアクセスは認証を要求することができ、したがって、例えば、NFTおよびデジタル資産の製造業者のみがアクセス可能であってもよい。
【0023】
「Uniform Resource Identifier」または「URI」は、ウェブ技術によって使用されるロジックまたは物理リソースを識別する一意の文字列である。URIは、場所または人などの非仮想オブジェクト、またはウェブページなどのデジタル情報リソースを含む、任意のリソースを識別するために使用されてもよい。URIは、「Uniform Resource Name」(「URN」)または「Uniform Resource Locator」(「URL」)を備え得る。
【0024】
本開示のいくつかの実施形態はコンピュータ生成仮想またはデジタルコレクタブル、例えば、衣料品のデジタル物品(例えば、ジャケット、シャツ、パンツ、ショーツ、シューズ、帽子、ネックレス、および時計)を含むことができるデジタル資産を対象とする。いくつかの実施形態によれば、デジタルコレクタブルは暗号トークン、例えば、NFTによって確保され、および/または一意に識別されてもよい。デジタル資産は、衣料品の有形物品などの現実世界の物理的製品とリンクされ、かつ/または配布されてもよい。デジタル資産は、物理的製品を製造するか、または他の方法で表現することができる、コンピュータ支援設計(CAD)モデル、グラフィカルレンダリング、画像、または図面パッケージなどの2Dまたは3D設計ファイルとリンクまたは配布することができる。
【0025】
本開示のいくつかの実施形態は、物理コレクタブルまたはデジタルコレクタブルを表すことに代わって、またはそれに加えて、利益に対する所有権または権利を認証することができるNFTを対象とする。その所有権がNFTに結び付けられているデジタル資産は例えば、製造業者または小売業者とのユーザのアカウントであってもよく、これは、ユーザによって行われた取引、購入された製品、活動の日付、商品またはサービスと交換された価値の累積合計、または顧客アカウントに関連付けられ得る任意の他の情報を含み得る。利益はデジタル資産の情報に基づいて、発生または提供することができ、利益は、限定商品またはデザインへのアクセス、イベントへのチケット、製品の割引、デジタルシステムへのアクセスなどを含むことができる。NFTによって確保されたデジタル資産として提供されるアカウントは、ユーザについての情報を識別することを含めずに、購入および活動をNFTに関連付けることができるので、個人にプライバシー利益を提供することができ、そうでないと製造業者または小売業者とのアカウントにサインアップすることに嫌悪感を抱く可能性がある。さらに、アカウントNFTを転送することによってアカウントの所有権を売却または転送する能力は利益の提供をもたらす可能性がある活動をユーザが実行するためのインセンティブを提供することができ、そうすることは、NFTによって確保されるデジタル資産の値に対応することができるNFTの値を高めることができる。アカウントまたはユーティリティNFTの販売は、NFTの発信者がNFTの任意の二次販売に対するロイヤルティを受け取ることができるので、製造業者または小売業者に収益源をさらに提供することができる。他の実施形態では、NFTが例えば、ウェブサイトの制限された部分へのアクセス、限定イベントまたは製品へのアクセス、割引に対する資格、ゲームなどのサードパーティアプリケーションとの統合に対する資格などを含む、利益に対する資格を表すことができる。
【0026】
NFTは、ブロックチェーンネットワークに記憶されたブロックチェーン台帳に作成、記録、または「発行」され、それによって、ブロックチェーンノードのうちの1つまたは複数のメモリに記憶されてもよい。さらに、そのような暗号トークンは、ブロックチェーンネットワーク内の循環から永続的に除去されることによって、破壊されるか、または「焼却される」ことができる。焼却は、暗号トークンの所有権を、アクセス不能で所有されていない一般的なヌルアドレスに転送することを含む、様々な方法で達成することができる。製造業者は本明細書ではブランドまたは機構とも呼ばれ、マーケット内にレアリティを生み出すため、または条件を引き起こすため、または条件の結果とするため、またはセキュリティ目的のために、暗号トークンを焼き付けることができる。例えば、ブランドは暗号トークンによって確保または識別されたデジタル資産のコレクションを、例えば、「ドロップ」してリリースすることができ、次いで、売られたものの独占性を保持するために、コレクション内の任意の売れていない暗号トークンを焼却することができる。別の例では、ブランドがNFTによって確保または識別されたデジタル資産のコレクションを、そのコレクションのすべてまたは特定の量が購入されたときに購入者が購入されたデジタル資産にしかアクセスできないという条件でドロップすることができ、その条件はブランドがその後、時期尚早に条件を満たすために、未販売のNFTを焼却させることによって促進されてもよい。
【0027】
ユーザが暗号化資産をロック解除または取得することを可能にすることができるいくつかの方法がある。一例では、イベント、例えば、プロモーションイベントへのチケットの購入時に、一意のNFTおよび対応するプライベートキーが自動的に生成され、ユーザのブロックチェーンウォレットに割り当てられる。別の例では、例えば、ユーザのスマートフォンを介してジオロケーションによって確認され、および/または最初の購入中にデジタルまたは物理的チケット端末をスキャンするイベントに入ると、一意のNFTおよび対応するプライベートキーが自動的に生成され、ユーザのブロックチェーンウォレットに割り当てられる。さらに別の例では、プライベートキーが印刷またはデジタルレシート、チケットまたは物品に隠された、またはそれに適用された視覚または電子IDタグ(RFIDまたはNFC)、個人ユーザアカウントに送信されたポップアップメッセージまたは電子メール、スマートフォンに送信されたプッシュ通知またはテキストメッセージ、または何らかの他のレコードを介してユーザに提供され、消費者はプライベートキーを使用して、暗号資産をデジタルブロックチェーンウォレットにリンクする。別の例では、ユーザが物理的コードまたはユニーク製品識別子(Unique Product Identifier:UPID)、例えば、履物に関連付けられたシリアル番号(パッケージまたはボックス上、ハングタグ上、ラベル下、チケットまたは物理的履物またはパッケージ上のQRコード(登録商標)内での埋め込み、履物内での埋め込み、その他)を介して、および、一部には出席または取引認証コードを介して、プライベートキーを組み立てることを要求することができる(すなわち、個人が店内で靴を扱っているだけ、または近くにいるがイベントの外にいるときに暗号資産を収集するのを防ぐため)。
【0028】
別の例は、ユーザが写真撮影機能またはスマートフォン上の拡張現実(「AR」)機能を使用することによって、物理的またはメタバースまたはゲーム内の仮想的にかかわらず、履物上またはイベント位置で暗号資産を「探索」することを要求することができる。この方法では、検証されたトランザクションを介してプライベートキーを提供することができるが、ユーザはデジタル資産をユーザウォレットに転送することができる前に、ローカルエリア内に隠されたAR内の隠された暗号資産を別々に見つけなければならない(すなわち、暗号キーと仮想オブジェクトの両方が、転送が行われる前に別々に取得されなければならない)。
【0029】
代表的な例では、認証済みチケットが作成され、UPIDが割り当てられる。消費者による購入時に、UPIDは、収集可能なデジタル履物から構成され、ブロックチェーンベースの分散型コンピューティングプラットフォーム上の一意の代替不可能トークン(NFT)に関連付けられた暗号デジタル資産をロック解除するために使用されてもよい。概して、消費者は暗号デジタル資産を確保するNFTを購入、ロック解除、または取得するために、ブロックチェーンウォレットアドレス(例えば、イーサリアムハードウェアウォレット)を有するか、または取得しなければならない。ブロックチェーンウォレットは、暗号デジタル資産に属するプライベートキーを記憶するために使用されてもよく、チケットを提供する元のブランドまたはホストに登録された個人アカウントにリンクされてもよい。
【0030】
いくつかの例では、暗号デジタル資産がもともと物理的製品にリンクされていなくてもよく、代わりに、(例えば、暗号デジタル資産を確保するNFTを贈与または転送することによって)贈られてもよく、またはブランド販促キャンペーン、イベント、機会、もしくは体験の一部として販売されてもよい。いくつかの例では、ブランドがとりわけ、くじ引き、ゲーム、コンテスト、トーナメント、または他の仮想プロモーションキャンペーン、イベント、機会、もしくはデジタル資産が贈られ、もしくは販売されてもよく、またはNFTが出席の証拠として、もしくは入場のためのチケットとして生成されてもよい体験をホストするか、または委託してもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、暗号デジタル資産が物理的製品にリンクされなくてもよく、代わりに、チケットとして販売されてもよく、またはイベント、例えば、販売促進、もしくは業界の会合、もしくはプロフェッショナルもしくはアマチュアに限定されてもよく、または公衆に公開されてもよい競争などに渡されてもよい。暗号デジタル資産は暗号資産のメタデータ内に含まれ、認可されたエンティティによってのみ変更可能で例えば、属性または特性またはカテゴリなどの変更可能なプロパティを提供されてもよい。いくつかの実施形態では、認可されたエンティティが暗号デジタル資産の作成者または作成者である。いくつかの実施形態では、認可されたエンティティは英数字コードまたはコードのセグメントを含むことができるプライベートキーを所有する任意のユーザまたはエンティティである。プライベートは例えば、特定の挙動またはパフォーマンスの達成、購入、特定の条件の達成など、様々な方法でロック解除またはアクセスされてもよい。プライベートキーはその後、1つまたは複数の許可されたエンティティによる組み立てのために、パーティ、例えば、ユーザおよび製造業者の間で分離または分割されてもよい。暗号デジタル資産およびそのメタデータは他のデータの中でもとりわけ、イベントに関連するデータ、またはユーザに関連するデータ、または物理的またはデジタル製品に関連するデータを含むように、プライベートキーを有する認可されたエンティティによって更新または修正されてもよい。
【0032】
図1は開示された主題のいくつかの実施形態による、イベント、例えば、トーナメントまたは競技もしくはプロモーションへのペアリングされたデジタルチケットおよび物理的チケットに対応するNFTを生成するための例示的なシステム100を示す。図1に示されるように、システムは、1つまたは複数のコンピューティングデバイスまたはユーザデバイス110、1つまたは複数のサーバ120、および1つまたは複数のサーバ140を含み得る。デジタルチケットは、チケット番号またはチケットID、バーコードまたはQRコード(登録商標)または他の機械可読コード、チケットによって許可されたアクセスに関する詳細、およびイベント固有の詳細を含むことができる。物理的チケットはまた、チケット番号またはチケットID、バーコードまたはQRコード(登録商標)または他の機械可読コード、チケットによって付与されたアクセスに関する詳細、およびイベント固有の詳細、ならびにイベントへの入場時に除去するための半券を含み得る。
【0033】
さらに図1を参照すると、1つまたは複数のコンピューティングデバイス110は、1つまたは複数のデジタルチケットに対応するデータを受信することができる。加えて、または代替として、1つまたは複数のコンピューティングデバイス110は、1つまたは複数のデジタルチケットの属性に対応する入力データをユーザから受信することができる。1つまたは複数のコンピューティングデバイス110は、システム100の少なくとも一部を実行して、1つまたは複数のデジタルチケットに対応する1つまたは複数のNFTを生成することができる。加えて、または代替として、1つまたは複数のコンピューティングデバイス110は1つまたは複数の通信ネットワークまたはコネクション130を介して、1つまたは複数のサーバ120および/または1つまたは複数のサーバ140に、1つまたは複数のデジタルチケットに対応するデータを通信することができる。
【0034】
1つまたは複数のサーバ120は、システム100の少なくとも一部を実行することができる。そのような実施形態では、1つまたは複数のサーバ120が1つまたは複数のデジタルチケットに対応するデータを受信することができる。加えて、または代替として、1つまたは複数のサーバ120は、1つまたは複数のデジタルチケットの属性に対応する入力をユーザから受信することができる。1つまたは複数のサーバ120は、システム100の少なくとも一部を実行して、1つまたは複数のデジタルチケットに対応する1つまたは複数のNFTを生成することができる。さらに、1つまたは複数のNFTによって確保されたデジタル資産に関する情報は、サーバ140上に記憶することができる。
【0035】
図2は、開示される主題のいくつかの実施形態による、コンピューティングデバイス110および/またはサーバ120およびサーバ140を実装するために使用されてもよいハードウェア200の例を示す。図2に示すように、いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス110がプロセッサ202、ディスプレイ204、1つまたは複数の入力206、1つまたは複数の通信システム208、および/またはメモリ210を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ202が中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、任意の適切なハードウェアプロセッサまたはプロセッサの組合せとすることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ204がコンピュータモニタ、タッチスクリーン、テレビなどの任意の適切なディスプレイデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、入力206がキーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォン、カメラなど、ユーザ入力を受信するために使用することができる任意の適切な入力デバイスおよび/またはセンサを含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、通信システム208が通信ネットワーク130および/または任意の他の適切な通信ネットワークを介して情報を通信するための任意の適切なハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、通信システム208は、1つまたは複数のトランシーバ、1つまたは複数の通信チップおよび/またはチップセットなどを含むことができる。より特定の例では、通信システム208がWi-Fi接続、Bluetooth接続、セルラー接続、イーサネット接続などを確立するために使用され得るハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含み得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、メモリ210が例えば、プロセッサ202によってNFTを生成し、ディスプレイ204を使用してデジタル資産を提示し、通信システム208を介してサーバ120と通信するために使用されてもよい、指令、値などを記憶するために使用されてもよい、任意の適切な記憶デバイスを含むことができる。メモリ210は、任意の適切な揮発性メモリ、不揮発性メモリ、記憶装置、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むことができる。例えば、メモリ210は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電子消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、1つまたは複数のフラッシュドライブ、1つまたは複数のハードディスク、1つまたは複数のソリッドステートドライブ、1つまたは複数の光学ドライブなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリ210がコンピューティングデバイス110の動作を制御するためのコンピュータプログラムをその上に符号化することができる。例えば、そのような実施形態では、プロセッサ202がコンピュータプログラムの少なくとも一部を実行して、履物の物品をカスタマイズするためのグラフィカルユーザインターフェースから入力を受信し、ユーザのカスタマイズに基づいてデジタル資産の画像をメモリに記憶し、デジタル資産に基づいてNFTを生成し、コンピューティングデバイス110および/またはサーバ120から構成されるブロックチェーンネットワークにNFTを発行することができる。別の例として、プロセッサ202は、コンピュータプログラムの少なくとも一部を実行して、ペアリングされたデジタルチケットおよび物理的チケットに対応するNFTを生成するためのシステム100を実装することができる。さらに別の例として、プロセッサ202は、図6a、図6B、および図7に関連して以下で説明するプロセス600および/または700の少なくとも一部を実行することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、サーバ120がプロセッサ212、ディスプレイ214、1つまたは複数の入力216、1つまたは複数の通信システム218、および/またはメモリ220を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ212がCPU、GPU、ASIC、FPGAなどの任意の適切なハードウェアプロセッサまたはプロセッサの組合せとすることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ214がコンピュータモニタ、タッチスクリーン、テレビなどの任意の適切なディスプレイデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、入力216がキーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォン、カメラなど、ユーザ入力を受信するために使用することができる任意の適切な入力デバイスおよび/またはセンサを含むことができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、通信システム218が通信ネットワーク130および/または任意の他の適切な通信ネットワークを介して情報を通信するための任意の適切なハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、通信システム218は、1つまたは複数のトランシーバ、1つまたは複数の通信チップおよび/またはチップセットなどを含むことができる。より特定の例では、通信システム218がWi-Fi接続、Bluetooth接続、セルラー接続、イーサネット接続などを確立するために使用されてもよいハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含んでいてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、メモリ220が例えば、プロセッサ212によって、ディスプレイ214を使用してコンテンツを提示し、1つまたは複数のコンピューティングデバイス110と通信するために使用してもよい、指令、値などを記憶するために使用してもよい任意の適切な記憶デバイスを含むことができる。メモリ220は、任意の適切な揮発性メモリ、不揮発性メモリ、記憶装置、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むことができる。例えば、メモリ220は、RAM、ROM、EEPROM、1つまたは複数のフラッシュドライブ、1つまたは複数のハードディスク、1つまたは複数のソリッドステートドライブ、1つまたは複数の光学ドライブなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリ220がサーバ120の動作を制御するためのサーバプログラムをその上に符号化することができる。例えば、そのような実施形態では、プロセッサ212がサーバプログラムの少なくとも一部を実行して、履物の物品をカスタマイズするためのGUIから入力を受信し、ユーザのカスタマイズに基づいてデジタル資産の画像をメモリ(例えば、メモリ220)に記憶し、デジタル資産に基づいてNFTを生成し、および/またはコンピューティングデバイス110および/またはサーバ120から構成されるブロックチェーンネットワークにNFTを発行することができる。別の例として、プロセッサ212はペアリングされたデジタルチケットおよび物理的チケットに対応するNFTを生成するためのシステム100を実装するために、スマートコントラクトであってもよいサーバプログラムの少なくとも一部分を実行することができる。さらに別の例として、プロセッサ202は、図6A図6B、および図7に関連して以下で説明するプロセス600および/または700の少なくとも一部を実行することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、サーバ140がプロセッサ222、ディスプレイ224、1つまたは複数の入力226、1つまたは複数の通信システム228、および/またはメモリ230を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ222がCPU、GPU、ASIC、FPGAなど、任意の適切なハードウェアプロセッサまたはプロセッサの組合せとすることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ224がコンピュータモニタ、タッチスクリーン、テレビなどの任意の適切なディスプレイデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、入力226がキーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォン、カメラなど、ユーザ入力を受信するために使用することができる任意の適切な入力デバイスおよび/またはセンサを含むことができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、通信システム228が通信ネットワーク130および/または任意の他の適切な通信ネットワークを介して情報を通信するための任意の適切なハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、通信システム228は、1つまたは複数のトランシーバ、1つまたは複数の通信チップおよび/またはチップセットなどを含むことができる。より特定の例では、通信システム228がWi-Fi接続、Bluetooth接続、セルラー接続、イーサネット接続などを確立するために使用され得るハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含み得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、メモリ230が例えば、プロセッサ222によって、ディスプレイ224を使用してコンテンツを提示し、1つまたは複数のコンピューティングデバイス110などと通信するために使用され得る、指令、値などを記憶するために使用され得る、任意の適切な記憶デバイスを含むことができる。メモリ230は、任意の適切な揮発性メモリ、不揮発性メモリ、記憶装置、またはそれらの任意の適切な組合せを含むことができる。例えば、メモリ230は、RAM、ROM、EEPROM、1つまたは複数のフラッシュドライブ、1つまたは複数のハードディスク、1つまたは複数のソリッドステートドライブ、1つまたは複数の光学ドライブなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリ230がサーバ140の動作を制御するためのサーバプログラムをその上に符号化することができる。例えば、そのような実施形態では、プロセッサ222がサーバプログラムの少なくとも一部を実行して、履物の物品をカスタマイズするためのGUIから入力を受信し、ユーザのカスタマイズに基づいてデジタル資産の画像をメモリ(例えば、メモリ230)に記憶し、デジタル資産に基づいてNFTを生成し、および/またはコンピューティングデバイス110および/またはサーバ120、140から構成されるブロックチェーンネットワークにNFTを発行することができる。別の例として、プロセッサ222は、サーバプログラムの少なくとも一部を実行して、ペアになったデジタル履物および物理的履物に対応するNFTを生成するためのシステム100を実装することができる。さらに別の例として、プロセッサ222は、図6A図6B、および図7に関連して以下で説明するプロセス600および/または700の少なくとも一部を実行することができる。
【0044】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による例示的なブロックチェーンネットワーク300を示す。ブロックチェーンネットワーク300は、1つまたは複数のブロックチェーンノードを含み得る。ブロックチェーンノードはそれぞれ、(例えば、図1および図2のコンピューティングデバイス110と同様の)コンピューティングデバイス110と、(例えば、図1および図2の通信ネットワーク130と同様の通信ネットワークを介して)互いに通信している(例えば、図1および図2のサーバ120と同様の)サーバ120とすることができる。RunNFTはブロックチェーンノードのうちの1つまたは複数に記憶されたブロックチェーン台帳に記憶され、例えば、ブロックチェーンネットワークに記憶されたブロックチェーン台帳に「発行」され、それによって、ブロックチェーンノードのうちの1つまたは複数のメモリに記憶されてもよい。例えば、RunNFTのメタデータはローカルコンピューティングデバイス(例えば、コンピューティングデバイス110)上のメモリに記憶され得、1つまたは複数のブロックチェーンノード、例えば、サーバ120などのサーバ、および/またはコンピューティングデバイス110に類似し得るコンピューティングデバイスのメモリにコピーされてもよい。1つまたは複数のブロックチェーンノードは、ブロックチェーン台帳に含まれるデータを記憶することを担うことができる。1つまたは複数のブロックチェーンノードの各々はブロックチェーン台帳のコピー、例えば、履物のデジタル物品などのデジタル資産を確保するRunNFTの様々なトランザクションを追跡する証書、およびその修正を(例えば、メモリ210または220などのメモリに)記憶することができる。
【0045】
ブロックチェーンに記憶されるNFTの情報は、ブロックチェーンに情報を記憶することに関連するコストが存在し得るので、最小であってもよい。したがって、デジタル資産のメタデータ、およびデジタル資産自体はメモリ(例えば、メモリ230)または1つまたは複数のサーバ140の記憶装置に記憶することができる。URIはノード110、120上のNFTとともに記憶することができ、1つまたは複数のサーバ140上に記憶されたデジタル資産のアドレスを含むことができ、その結果、デジタル資産に関する情報はNFTに記憶されたURIから取得することができ、ブロックチェーンネットワークのユーザは、ブロックチェーンネットワーク上にデジタル資産を記憶するための不釣り合いな価格を支払わない。
【0046】
1つまたは複数のブロックチェーンノードはそれぞれ、1つまたは複数の地理的ロケーションに位置するコンピューティングデバイスであってもよく、それによって、分散型コンピューティングアーキテクチャを作成する。ブロックチェーンネットワークはパブリックネットワーク(例えば、任意のユーザに利用可能)、またはプライベートネットワーク(例えば、ユーザの特定のセットに利用可能)であってもよい。例えば、機構はとりわけ、例えば、チケット、履物、衣料品、ヘッドギア、およびスポーツ用品など、デジタル製品および物理的製品の両方に対応するNFTを記憶するためのアプリケーションを開発することができる。アプリケーションは例えば、メモリ210または220に記憶され、例えば、プロセッサ202または212(図2参照)によって実行されるように構成されたコンピュータ可読指令を備える、モバイルアプリケーション、またはデスクトップアプリケーション、またはウェブベースのアプレットであってもよい。アプリケーションをコンピューティングデバイス上にダウンロードする任意のユーザは、次いで、ブロックチェーンノードとして、それらのコンピューティングデバイスをブロックチェーンネットワークに追加し得る。いくつかの実施形態では、ブロックチェーンネットワークがプライベートであってもよく、したがって、機構のアプリケーションをダウンロードし、参加するための許可を取得するユーザに限定されてもよい。アプリケーションが公的に利用可能である場合、ブロックチェーンネットワークはパブリックネットワークであってもよい。しかしながら、機構は誰がアプリケーションへのアクセスを有するかを制限、または、アプリケーションをダウンロードする特定の個人に対する承認を制限し、ブロックチェーンノードにならないようにする場合、ブロックチェーンネットワークは例えば、許可されたネットワークなどのプライベートネットワークであってもよい。一般的に言えば、許可されたネットワークは公的にアクセス可能ではなく、特定の許可を有するユーザによってのみアクセス可能な分散型台帳であり、ユーザは中央所有者または台帳管理者によってそれらに付与された特定のアクションのみを実行することができ、証明書または他のデジタル手段を介して自身を識別することを要求される。いくつかの実施形態では、ブロックチェーンネットワークは既知のブロックチェーンネットワーク(例えば、ビットコイン、イーサリアムなど)であってもよく、許可されたネットワークは既知のブロックチェーンネットワークに関連付けられたサブセットまたはサービスであってもよい。
【0047】
ブロックチェーンネットワークはオープンであるが暗号化されたピアツーピアネットワークであってもよく、資産トランザクションレコードは相互接続されたブロックの分散された不変の台帳内の暗号ハッシュ関数を介してリンクされる。各ブロックチェーンノードはピア検証デバイス、例えば、ブロックチェーンネットワーク内の他のブロックチェーンノードによって評価される各トランザクションの有効性を表す確認情報を伴う1つまたは複数のデジタル資産トランザクションを含むブロックの台帳を含むことができる。暗号化された分散型コンピューティングアーキテクチャはブロックチェーンネットワークに登録された暗号確保された(「暗号」)デジタル資産の所有権の重複を防止しながら、取引された資産の認証を可能にする。分散資産管理は独自の資産ファイルを暗号化し、暗号化されたコードをセグメントに分割し、ブロックチェーンネットワーク内の多数の異なるブロックチェーンノード、例えば図3のブロックチェーンノードにセグメントを送信することによって機能することができる。検証された所有者には、ネットワーク内のどこにデジタル資産が位置しているか、およびファイルをどのように再構築または「復号化」するかを示すプライベートキーを提供することができる。分散型台帳として使用するために、個々のブロックチェーンは、ホスト管理者によって管理され、ノード間通信およびトランザクション検証のためのプロトコルに集合的に従う複数のピアに分散されてもよい。
【0048】
RunNFTは、ブロックチェーンネットワークに記憶されてもよく、特定のデジタル資産の所有権を表し得る。RunNFTはデジタルチケットに対応するメタデータ、例えば、チケットの一部であるか、またはチケットを含むオブジェクトの2D表現または3D表現、およびチケットIDを含むことができ、またはそれらを参照することができる。チケットIDは、個々のセグメントに分割される32ビット、64ビット、または128ビットの英数字コードであってもよい。例えば、英数字コードは、2つのセグメント、4つのセグメント、8つのセグメント、16のセグメント、または32のセグメントに分割されてもよい。RunNFTは、デジタル資産のメタデータが位置することができる位置を指定するURIを含むことができる。指定されたウェブアドレスで提供されるメタデータはコードセグメントのうちの1つまたは複数に対応することができ、デジタルチケットと、デジタルチケットに対応するイベント、機会、体験、または物品との間の属性のリストを提供することができる。指定されたウェブアドレスで提供されるメタデータは関連する規格の中でもとりわけ、例えば、Ethereum Request for Comments(ERC)721(非代替性トークン規格)又はERC1155(マルチトークン規格)のような、現代の関連する規格に従って提供され、特定のブロックチェーンネットワークおよびそれと共に使用されるアプリケーションに適した、JSON形式でデジタル資産の属性のリストを提供することができる。このメタデータは製造業者または小売業者によって制御することができる1つまたは複数のサーバ140に記憶することができ、あるいは、例えば、クラウドベースのホスティングサーバなどの他のサーバまたはコンピューティングシステムに記憶することができる。追加または代替として、1つまたは複数のコードセグメントは、イベント、機会、体験、または物品の属性に対応し得る、あるいはデジタルチケットのみに対応し得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、履物のメタデータが概してサーバ120と同様であるが、ブロックチェーンネットワークの一部ではないサーバ140に記憶することができる。例えば、いくつかの実施形態では、32ビット、64ビット、または128ビットのコードで符号化することができなかった、NFT内の履物の属性を含むことに有利であってもよい。例えば、履物属性はNFT内のコード内の指定された値と相関しないカスタムデザインを有することができ、したがって、コードの外部で指定される必要がある。ブロックチェーンノード上にこの情報を記憶するコストは履物属性についての追加情報を含むことをさらに禁止する可能性があり、これは、NFTのコストを増加させ、NFTに記憶されるデータの量および構造に実際的な制限を課す可能性がある。さらに、サードパーティアプリケーションはNFTの属性を読み取って解釈するために、NFTの属性を異なるフォーマットにすることを必要とすることがある。例えば、NFTマーケットプレイスはERC721および/またはERC1155規格に従って、NFTについての情報を正確に表すために、NFTの情報がJSONフォーマットまたはXMLフォーマットであることを要求することができる。したがって、いくつかの実施形態では、履物属性のメタデータはそれ自体がブロックチェーンノードではないノード上に記憶することができる。このメタデータは例えば、JSONフォーマットとすることができ、JSONオブジェクトのカスタムフィールドにおける履物の無制限の数の属性を提供することができる。JSONペイロードはリモートでホストされるウェブアドレス、例えば、URLエンドポイントでアクセス可能であり、エンドポイントは、ERC721およびERC1155規格に従って、URIとしてNFTの本体内に提供されてもよい。したがって、ビデオゲームまたはオンラインNFTマーケットプレイスなどのサードパーティアプリケーション、例えば、図4のサードパーティ統合420はNFTの本体からURIを読み取り、URI内で指定されたリモートのオフチェーンウェブアドレスにアクセスして、履物属性に関する情報を取得することができる。履物属性のメタデータを記憶するために使用されるコンピューティングノードはNFTのプロバイダによってホストされてもよく、プロバイダによって更新されてもよく、または、例えば、NFTの不変性を保証し得るクラウド内のサードパーティNFTホスティングサービス上でホストされてもよい。
【0050】
いくつかの例では、NFTにおいて指定され、サーバ140上でホストされるURIアドレスにおいて提供されるメタデータはイベントロケーション、イベントに関連するデータ、またはチケットによって提供されるアクセスもしくは優先度のレベル、または履物画像、履物サイズ、履物スタイル、履物フィット、履物カラー、アウトソールパターン、製造場所、製造日、もしくは購入日を含む、物理的物品の製造もしくは設計に関連する属性を含む、イベントに関連する1つまたは複数の属性に対応することができる。上記に列挙された属性のさらなる組み合わせは、当業者によって認識されるべきである。
【0051】
履物属性スタイルは、ローカット、ミッドカット、サンダル、またはブーツに対応するメタデータを含むことができる。履物サイズは、アメリカ男性サイズの4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、15、15.5、16、16.5、17、17.5、18、または18.5に対応するメタデータを含むことができる。メタデータは、外国の女性のサイズ、子供のサイズ、ユニセックスのサイズ、および履物のサイズの測定値における類似のサイズに対応し得ることが理解されるべきである。履物カラーセグメントは、ブラック、グレー、ブラウン、ブルー、グリーン、オレンジ、タン、イエロー、レッド、ホワイト、マルチカラー、又はピンクに対応するメタデータを含むことができる。履物スタイルセグメントは、バスケットボール、ランニング、モータースポーツ、サッカー、またはトレーニングに対応するメタデータを含むことができる。履物フィットセグメントは、レギュラーフィット又はナローフィットに対応するメタデータを含むことができる。
【0052】
開示されたシステムおよび技術は、仮想コレクタブルのユーザ間トランザクションを表すデジタル資産ブロックチェーンの構築および記憶を含む多くの有利な技術的効果を提供することを理解されたい。さらに、ブロックチェーン技術は従来の確保されていないデジタルファイルとは異なり、無損失コピーを作成することが一般的に不可能であることによって、価値を維持する、独特であるが完全に転送可能なデジタル資産の作成を可能にする。
【0053】
図4は、図3のブロックチェーンネットワーク300と同様の、分散型コンピューティングシステムまたはブロックチェーンネットワーク400の機能構造の概略図を提供する。概して図示されるように、ユーザ404は他の例の中でも特に、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スタンドアロンビデオゲームコンソール、スマート履物/アパレル、または他の同様のインターネット対応デバイス、例えば、テレビジョン、エクササイズマシンもしくはデバイス、または車両のうちの1つまたは複数を含み得るユーザデバイス110と動作可能にインターフェースし得る。ユーザ装置110は不変のパブリックデータベース(例えば、ブロックチェーンサービス/ネットワーク408-「ブロックチェーンネットワーク408」と呼ばれる)、仮想オブジェクトジェネレータ412、オンラインデジタルマーケットプレイス又はプラットフォーム416、および/又はサードパーティ(3rd)統合サービス420のうちの1つ以上と通信するように動作可能に構成されてもよい。
【0054】
一般的に、ブロックチェーンネットワーク408は、デジタル資産を表す情報を含むか、または参照する、その上に登録された少なくとも1つのNFTを含んでいてもよい。ユーザ404は、ユーザデバイス110を介して、ユーザデバイスがNFTに関連付けられた暗号化されたデータを読み取ることを可能にするプライベート暗号キーを含むユーザウォレットを所有してもよく、または有する可能性がある。このキーは、ユーザ404がNFTの所有権を自由に転送することをさらに可能にし得る。
【0055】
デジタル資産に関連付けられた仮想オブジェクトを作成するために、仮想オブジェクトジェネレータ412が提供されてもよい。仮想オブジェクトジェネレータ412は結果として得られるデジタルオブジェクトが一意であるが、事前定義されたシルエット、スタイル、物品、またはキャラクタに従って認識可能であるように、複数のスタイルおよび芸術的ルールを採用し得る。いくつかの実施形態では、仮想オブジェクトジェネレータ412が資産の年数、ユーザアクティビティ(ユーザデバイスを介して追跡される)、またはサードパーティプラットフォームを介した使用などの補助要因に基づいて、仮想オブジェクトを作成してもよい。仮想オブジェクトジェネレータ412および/またはブロックチェーンネットワーク408はさらに、ホストされたデジタルマーケットプレイス416、フォーラム、ソーシャルプラットフォームなどと通信することができる。デジタルマーケットプレイス416は、パーティ間の仮想オブジェクトの機構化された取引および/または販売/購入を可能にする方法で、複数の仮想オブジェクトを表すことができる。販売または転送の終了時に、デジタルマーケットプレイス416はブロックチェーンネットワーク408を新しい所有権情報で更新し、新しいまたは既存の鍵の新しい資産保有者への転送を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、デジタルマーケットプレイス416がさらに、表された仮想オブジェクトに対する投票またはコメントなど、様々な社会的関与機能を可能にすることができる。同様に、いくつかの事例では、デジタルマーケットプレイス416がオブジェクトの表現された特徴または特性の合計、ならびに補助因子のいずれかの考慮に基づいて、特定の仮想オブジェクトのレアリティを評価およびスコア付けするように構成されてもよい。そのようなレアリティスコアは、次いで、マーケットプレイス(および/またはマーケットプレイス内に参加するユーザ)がオブジェクトの価値をより良く評価することを可能にすることができる。
【0056】
さらに、システム400は、異なるコンテキストまたは方式で仮想オブジェクトの使用を可能にすることができるサードパーティ統合サービス420をさらに含むことができる。サードパーティ統合サービス420は、ユーザのデバイス上で提供されるアプリ上のAPIとして、または専用のクラウドベースのサービスとして動作することができる。いくつかの実施形態では、サードパーティ統合サービス420が例えば、仮想オブジェクトジェネレータ412によって表されるような仮想オブジェクト、および/または外部使用のために利用可能な情報を作成することができる。そのような使用の例は、サードパーティビデオゲームキャラクタ上のスキン、サードパーティビデオゲームキャラクタによって使用されることが可能なオブジェクト、デジタルアートワークディスプレイ、物理的2Dプリント生成、例えば3Dプリント生成などの製造などを含んでいてもよい。一実施形態では、情報および/またはレアリティスコアが利用可能にされてもよく、ユーザのデバイス110上でプレイされるビデオゲームにおけるユーザのビデオゲームキャラクタの特性または能力を変更してもよい。
【0057】
企業ホストシステム424は、プロビジョニング、最初に新しいデジタル資産を作成すること、および/またはそのためのメタデータを記憶することを目的として、ブロックチェーンネットワーク408と通信することができる。さらに、ホストシステム424はブロックチェーンネットワーク408からのゲノム情報が視覚的/芸術的形態で表現される方法およびスタイルを制約するために、1つまたは複数のルールを仮想オブジェクトジェネレータ412に提供することができる。
【0058】
図5を参照すると、ブロックチェーン台帳上でNFTによって確保されたデジタル資産を生成する方法が、本開示の態様に従って一般的に説明される。図5および以下でさらに詳細に説明する動作のいくつかまたはすべては、例えば、メインまたは補助リモートメモリに記憶され、例えば、常駐またはリモートコントローラ、中央処理ユニット(CPU)、制御ロジック回路、またはデバイスの他のモジュールもしくはデバイスもしくはネットワークによって実行されて、開示された概念に関連する上記または以下で説明する機能のいずれかまたはすべてを実行し得る、プロセッサ実行可能指令に対応するアルゴリズムを表し得る。図示された動作ブロックの実行の順序は変更されてもよく、追加のブロックが追加されてもよく、説明されたブロックのうちのいくつかは修正、組み合わせ、または削除されてもよいことを理解されたい。
【0059】
図5の方法500は端末ブロック502で開始し、プログラマブルコントローラもしくは制御モジュールまたは同様に適切なプロセッサが、消費者製品のためのコンピュータ生成された履物のデジタル物品および暗号化されたトークンキーなどの暗号デジタル資産を生成するためのプロトコルの初期化手順を呼び出すためのプロセッサ実行可能指令を有する。このルーチンはリアルタイムで、連続的に、系統的に、散発的に、および/または規則的な間隔で呼び出され、実行されてもよい。図5に示される方法の代表的な実装として、本物の履物が製造されるたびに、ブロック502における初期化手順はサプライチェーンおよび製造プロセスの様々な段階において、ユーザ404が現実世界の履物またはイベントへのチケットまたは暗号デジタル資産を購入するたびに、またはユーザ404がアクセスキーをロック解除するたびに自動的に開始することができる。あるいは、初期化手順がPOS端末の従業員によって、または製造業者によって手動で起動されてもよい。
【0060】
履物以外の資産を表し得る異なるデジタル資産に対して、他の初期化手順が開始されてもよい。例えば、デジタル資産は、所与のイベントにおける出席の証明を表すことができる。したがって、デジタル資産は、イベントへの出席の確認時にインスタンス化することができる。代替的に、限られた数の出席証明NFTがイベントのために発行されてもよく、それらのNFTは、先着順ベースで出席者によって獲得されてもよく、または出席者は例えば、QRコード(登録商標)をスキャンすることによって、残りのNFTを獲得してもよい。デジタル資産は、所有者に機能を提供することができるユーティリティNFTに対応することができる。例えば、デジタル資産は例えば、以下で、かつ図6に関してさらに論じられるように、所有者に利益または限定コンテンツにアクセスする資格を与えることができる。
【0061】
ユーザデバイス110、例えば、スマートフォンを含むポータブル電子デバイス、または他の電子デバイスを使用して、ユーザ404は分散型コンピューティングシステム400上の様々なピアデバイスと通信するために、サーバクラス(バックエンドまたはミドルウェア)コンピュータ(例えば、リモートホストシステム)と協働する専用モバイルソフトウェアアプリケーション(アプリ)またはウェブベースのアプレットを起動し得る。例えば、ホストシステム424との通信セッション中に、ユーザ404は、アプリによってプロビジョニングされた対応する特性を使用して、履物を購入することができる。ユーザ404は、取引を完了するために個人情報および支払方法を入力する。検証された支払いが完了すると、ホストシステム424は例えば、オンラインストア取引モジュールまたは承認されたサードパーティ電子支払いシステムから、ユーザ404への履物の検証された転送を示す取引確認を受信する。上記のように、履物の検証された転送は、実店舗、オンラインオークションウェブサイト、アフターマーケットの消費者間取引/販売などを含む、任意の利用可能な手段によって達成されてもよい。他の実施形態では、ユーザ404が他のトランザクション、または他の製品を購入することができる。例えば、ユーザ404はNFTによって表されるデジタル資産を直接購入することができ、またはそれに関連付けられたデジタル資産を有し得る履物以外の製品を購入することができる。ユーザ404はトランザクションを実行することなく、例えば、イベントへの出席、またはイベントにおけるパフォーマンスを通じてNFTを獲得することによって、または所定の時間にプラットフォームまたはマーケットプレイスにログインすることによって、デジタル資産の所有権を表すNFTを受け取ることができる。
【0062】
次に、方法500は決定ブロック504に進み、ユーザ404が、暗号通貨ウォレットまたはデジタルウォレットまたはユーザウォレットとも呼ばれる暗号通貨ユーザウォレット、または、例えば、暗号化され、分散された方法で記憶されたデジタル資産のための位置情報および検索情報をアップロードし、維持するように動作可能な他の同様に適切なデジタルブロックチェーンアカウントを調達したかどうかを判断する。暗号通貨ウォレットは一般に、パブリックキーとプライベートキーのペアを格納するが、暗号通貨またはトークン自体は格納せず、暗号通貨またはトークンは分散的に格納され、公的に利用可能なブロックチェーン台帳に維持される。記憶されたキーを用いて、所有者はトランザクションにデジタル署名し、それをブロックチェーン台帳に書き込むことができる。ウォレットに関連付けられたプラットフォームに書き取られたスマートコントラクトは記憶された資産の転送を容易にし、同じものについての検証可能な監査証跡を作成することができる。ユーザ404がデジタルブロックチェーンウォレットをまだ取得していない場合、方法500は、ウォレットをセットアップするために所定のプロセスブロック508に進む。非限定的な例示として、ユーザ404は他の実行可能な供給源またはプロバイダの中でも特に、MyEtherWalletまたはMetamaskによって提供されるERC20互換イーサリアムウォレットなどの暗号通貨の保留のためのハードウェアウォレットを提供する、様々な公的に利用可能なウェブサイトのいずれかに訪れるように促されてもよく、またはそのいずれかに自動的にルーチンされてもよい。
【0063】
プロセスブロック504において、ユーザ404が適切なデジタルブロックチェーンウォレットを有することをシステムが確認すると、方法500は、決定ブロック510において、ウォレットが個人ユーザアカウントにリンクされているかどうかをチェックすることができる。いくつかの事例では、ユーザ404が以前のトランザクションにおいてウォレットをユーザアカウントに既にリンクしていてもよく、したがって、方法500はプロセスブロック516に進むことができる。ユーザ404が彼らのウォレットをリンクしていない場合、方法500は図5のプロセスブロック512で描写されるように、デジタルブロックチェーンウォレットを個人ユーザアカウントに自動的にリンクするか、またはリンクするようにユーザ404に促すことができる。プロセスブロック512におけるこのリンクはウォレットがリンクされたかどうかの決定ブロック510におけるチェックを実行する必要なしに、プロセスブロック508においてウォレットが生成された場合、自動的に進むことができる。プロセスブロック512においてウォレットを個人アカウントにリンクすることは、リモートホストシステム424が(例えば、クラウドコンピューティングシステム130を通してプロビジョニングされた)暗号化リレーショナル・データベースから購入当事者(例えば、ユーザ404)に関連付けられた一意の所有者IDコードを取り出すことを要求し得る。このとき、購入された履物に関連付けられた固有の物理的履物IDコードは、ユーザの個人アカウントにリンクされてもよい。
【0064】
ユーザ404がデジタルブロックチェーンウォレットを取得した、すなわち、ブロック504=YESであり、ウォレットが個人ユーザアカウントにリンクされている、すなわち、ブロック510=YESであると決定すると、または、ブロック512においてユーザのブロックチェーンウォレットを個人ユーザアカウントにリンクした後、方法500は入力/出力ブロック516に進み、履物に関連付けられた暗号デジタル資産を有効にする。上記のように、履物を購入した後、普遍的に認識されたUPID製品コードを使用して、暗号化されたトークンキーによって識別され、一般に収集可能なデジタル履物に関連付けられた収集可能な履物NFTを取り出すことができる。いくつかの実施形態では、UPIDが履物NFTのメタデータに関連付けられた、またはそのメタデータによって識別された、サードパーティ、例えば、フィッターに対する補償など、履物NFTの機能を動作させるために使用されてもよい。サードパーティまたはPOS端末の小売業者、またはユーザデバイス110を使用するユーザ404は、履物または履物を内部に格納するボックス上のUPIDまたはUPCをスキャンすることができる。したがって、ブロック516において、暗号デジタル資産を有効にすることは、自動、ランダム、システマティック、賞品に基づいて、または任意のロジック的に適切な方法で実行されてもよい。
【0065】
入力/出力ブロック516において暗号デジタル資産が認可されたことの確認を受信した後、方法500は、取引された履物の暗号デジタル資産を生成する。これは、所定のプロセスブロック520で示されるように、コントラクトアドレス(すなわち、スマートコントラクトがブロックチェーンネットワーク上に展開されるアドレス)、トークン、ならびにパブリックキーおよびプライベートキーのペアを有する一意の暗号化資産コードを生成することを含むことができる。ホストシステム424はトランザクションブロック上のユーザ404への暗号デジタル資産の転送を記録し、ピア検証するために、パブリックキーおよび所有者IDを有するトークンを分散型ブロックチェーン台帳に送信することができる。方法500はプロセスブロック524に進み、暗号デジタル資産を一意の所有者IDコードとリンクさせる。この制御ロジックは、暗号化された資産コードをユーザ404に割り当て、パブリックキーおよびプライベートキーをユーザのデジタルブロックチェーンウォレットに記憶するための実行可能指令を含むことができる。図5に示すように、デジタル資産を安全にするNFTのユーザへの転送を通じてデジタル資産がユーザ404にリンクされると、任意選択のプロセスブロック540は暗号デジタル資産にアクセスし、転送し、混合(intermingling)させるためのすべての関連情報とともに、電子メールまたはプッシュ通知などのデジタル通知をユーザのスマートフォン110または他の電子デバイスに発行することができる。追加または代替として、リモートホストシステム424は、任意選択のプロセスブロック544において、暗号化キーに記憶されたデータをユーザ404に表示される視覚画像に変換するように動作可能であるウェブベースのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)をホストするウェブサーバとして動作し得る。また、デジタル資産の操作および使用は、ユーザのデジタルブロックチェーンウォレットを介して行われてもよい。これは、オプションのプロセスブロック548において提供されるように、暗号デジタル資産をオンライン暗号収集可能なマーケットプレイスまたはプラットフォームに投稿することを含むことができる。
【0066】
引き続き図5を参照すると、いくつかの実施形態では、ブロック516においてデジタル資産が有効または初期化された後、方法500は暗号デジタル資産の仮想表現または「デジタルアート」を生成するためにプロセスブロック528に進むことができる。仮想表現は、履物のコンピュータ生成アバターまたは履物の限定版アーティストレンディションを含むことができる。暗号デジタル資産の仮想表現の1つまたは複数の属性が全体的または部分的に、ユーザ404を介して作成されてもよいことも想定される。あるいは、プロセスブロック528において、機械学習機能を実行してニューラルネットワークを介して画像特性を生成し、デジタルアートを生成することができる。デジタルアートが完了すると、ブロック536において、画像をクラウドコンピューティングシステム130にアップロードすることができ、デジタルアートをデジタル資産の一部として含めることができる。
【0067】
一般に、メタデータを、履物の物理的物品または履物の物理的物品の製造のためのデジタルモデルの属性に対応する、非代替性トークン(NFT)、またはNFTによって確保されたデジタル資産に組み込むことによって、NFTに対応する履物のデジタル物品は、履物の物理的物品にリンクされる。例えば、デジタル履物は表示画面(例えば、コンピューティングデバイス110の表示画面)上で対応する物理的履物と同じサイズ、色、および材料であるように見えてもよい。いくつかの実施形態では、メタデータが物理的履物に関連付けられた物理的コードまたはそのバージョンに対応するUPIDへの参照を含み、それによって、履物NFTを物理的履物に1対1でリンクする。いくつかの実施形態では、履物NFTが例えば、属性または外観または根底にあるメタデータの変化または順列を有するが、コレクション内の各履物NFTがメタデータ内のUPIDを参照することによって同じ物理的履物にリンクされる、履物NFTのコレクションまたはファミリーとして提供されてもよい。このようにして、複数の履物NFTを、物理的履物の単一のモデルまたはエディションに対して生成することができ、各履物NFTはさらに、独特のデジタル履物を表すことができる。したがって、履物NFTは例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12またはそれ以上のコレクション、20またはそれ以上のコレクション、50またはそれ以上のコレクション、100またはそれ以上のコレクション、250またはそれ以上のコレクション、または500またはそれ以上のコレクションなど、2またはそれ以上のコレクションであってもよい。
【0068】
一般的に言えば、NFTによって確保された暗号デジタル資産が開発者、例えば、著者または作成者によって生成されるとき、開発者は、暗号デジタル資産を確保するNFTのスマートコントラクトに様々な制限を書き込むことができる。いくつかの事例では、開発者が暗号デジタル資産のメタデータへのアクセスを制限することができ、その結果、メタデータの特定の部分のみが、特定のユーザのみによって更新または修正されてもよい。例えば、開発者はメタデータへの独占的な編集可能なアクセスを保持し、後続の所有者またはサードパーティによるメタデータの表示専用または読み取り専用アクセスを許可することができる。別の例では、開発者が後続の所有者またはサードパーティがメタデータの特定の部分への編集可能なアクセスを有することを許可することができる。さらに別の例では、開発者が後続の所有者がメタデータへの編集可能なアクセスを有することを可能にすることができ、サードパーティに表示専用または読み取り専用アクセスを提供することができる。したがって、デジタル資産は、メタデータの特定の編集可能または変更可能な特性を有することができる。場合によっては、NFTで参照されるアドレスがユーザに返される情報を変更するか、またはAPIエンドポイントがアクセスされるHTTPメソッドに基づいて機能を実装することができるAPIエンドポイントとすることができる。APIエンドポイントはユーザまたはシステムが例えば、GET、HEAD、PUT、またはPOSTを実行することを可能にすることができ、これは、実行された動作に基づいてデジタル資産の特性が変更されることを可能にすることができる。NFTで参照されるAPIエンドポイントへのアクセスは、NFTの所有権の検証に基づくことができる。暗号デジタル資産のメタデータへのアクセス、書き込み、および/または修正は例えば、関連する規格、例えば、ERC-721などに従って、「getTokenUri」および/または「setTokenUri」関数、またはその等価物を使用することによって達成されてもよいことを、当業者は理解されよう。
【0069】
図6Aおよび図6Bは、NFTを使用する例示的なプロセス600のフローチャートを示す。具体的に図6Aを参照すると、ステップ604は、第1の仮想オブジェクトおよび第1のメタデータ要素を含む第1のデジタル資産を生成することを含む。第1のデジタル資産は例えば、後の時点または第1のデジタル資産の償還後に物理的製品または仮想製品を受け取る権利を取得するなど、追加の利益にアクセスまたはロック解除する目的でユーザによって購入されるように構成されたデジタルパスまたはチケットであってもよい。第1のデジタル資産の第1の仮想オブジェクトは、チケット、パス、ボックス、またはパッケージを表すデジタルアートワークであってもよい。いくつかの実施形態では、第1の仮想オブジェクトがアニメーション化されたビデオクリップ、例えば、グラフィック交換フォーマット(GIF)、または任意の他の適切なファイルフォーマット、例えば、WEBP、TXT、PNG、MP4、MP3などであるように構成される。第1の仮想オブジェクトはサーバ140などのサーバに記憶され、URLを介して第1のデジタル資産に接続されてもよく、その結果、第1の仮想オブジェクトは第1の仮想オブジェクトがブロックチェーンに発行されたときにオフチェーンで記憶される。さらに、第1の仮想オブジェクトは、ブランドによって更新または修正されてもよい。第1のデジタル資産は、各第1の仮想オブジェクトに使用される類似または同一のデジタルアートワークを有する複数のデジタル資産を備え得る。さらに、ブランドは複数のデジタル資産にわたって同時に第1の仮想オブジェクトを更新または修正することができ、またはブランドは、複数のデジタル資産の各第1の仮想オブジェクトを個別に更新することができる。さらに、第1のデジタル資産の第1のメタデータ要素は、URL、UPIDまたはUPCなどの製品識別子、ユーザ登録番号またはアカウント番号などのユーザ識別子、条件、ロイヤルティ支払いまたはセキュリティ機能などの実行、または第1のデジタル資産に関連する任意の他のメタデータのうちの少なくとも1つである。
【0070】
ステップ608は、第1のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第1の非代替性トークンを発行することを含む。いくつかの事例では、ブロックチェーンネットワークはイーサリアムなどの公衆の無許可ネットワークである。いくつかの実施形態では、ブロックチェーンネットワークは認可されたユーザによってのみアクセス可能であり、ブランドであってもよいホストシステム424などの企業ホストによってホストされるプライベートネットワークである。ステップ612は第1のデジタル資産をプラットフォーム416などのデジタルプラットフォーム上に提供することを含み、デジタル資産にアクセスし、閲覧することができ、デジタル資産を伴う取引を行うことができる。例えば、デジタルプラットフォーム上のユーザはデジタル資産を購入し、デジタル資産を他のデジタル資産と取引または交換し、利益または関数の見返りにデジタル資産を消費し、デジタル資産をブランドまたは他のユーザに販売することが可能であってもよい。ステップ616は第1の非代替性トークンを、デジタルプラットフォーム416に接続されたユーザウォレットに転送することを含み、これは、図5のプロセス500と同様に達成されてもよい。いくつかの実施形態では、デジタルプラットフォーム416は所定の条件を満たすユーザウォレットのリストを編集する。そのような所定の条件は例えば、ブランドに関連するデジタル資産または物理的製品などの資産を伴う以前のまたは同時のトランザクション、またはとりわけ、ジオフェンスされたエリア(geofenced area)などの所定の地理的エリア内にある、例えばGPSセンサを使用するユーザデバイス120の地理的位置の決定、またはユーザウォレット内に含まれる総資産値を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の所定の条件を満たすユーザウォレットが例えば、プッシュ通知または他の適切な電子メッセージを介して、ユーザウォレットへの転送のための将来のタイムウィンドウ中に、購入を必要とするかまたは必要とせずに、第1のデジタル資産が利用可能であってもよいアドレス、例えば、URLとともに通知されてもよい。ステップ620は、第2の仮想オブジェクトおよび第2のメタデータ要素を含む第2のデジタル資産を生成することを含む。ステップ624は、第2のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第2の非代替性トークンを発行することを含む。ステップ628は、第3の仮想オブジェクトおよび第3のメタデータ要素を含む第3のデジタル資産を生成することを含む。ステップ632は、第3のデジタル資産の所有権をブロックチェーンに確保する第3の非代替性トークンを発行することを含む。
【0071】
第1のデジタル資産に関連して説明したように、第2および第3のデジタル資産は、例えば、後の時点で、または第1のデジタル資産の償還後に物理的または仮想の製品を受け取る権利を取得するなど、追加の利益にアクセスまたはロック解除する目的で、ユーザによって購入されるように構成されたデジタルパスまたはチケットであってもよい。第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトはアパレルもしくは履物、または任意の物理的アイテムもしくは製品、例えば、履物のデジタル表現を表すデジタルアートワークであってもよい。いくつかの実施形態では、第2の仮想オブジェクトがデジタルプラットフォーム416上のユーザアカウントに関連付けられたプロフィール画像として使用されるように構成される。第3のデジタル資産の第3の仮想オブジェクトは、チケット、パス、ボックス、またはパッケージを表し得る。いくつかの実施形態では、第2および第3の仮想オブジェクトはアニメーション化されたビデオクリップ、例えば、グラフィック交換フォーマット(GIF)、または任意の他の適切なファイルフォーマット、例えば、WEBP、TXT、PNG、MP4、MP3などであるように構成される。第2および第3の仮想オブジェクトはサーバ140などのサーバに格納され、第2および第3のデジタル資産にそれぞれURLを介して接続され、第2および第3の仮想オブジェクトがブロックチェーンに発行されるときに、第2および第3の仮想オブジェクトがオフチェーンで格納されるようにすることができる。さらに、第2および第3の仮想オブジェクトは、ブランドによって更新または修正されてもよい。いくつかの実施形態では、ブランドのデジタルプラットフォーム416および/または他のコンピューティングデバイス120、140は例えば、ウェブスペースまたはウェブポータルなどの仮想ロビーまたは世界内のデジタルアクセスまたは参加に基づいて、第2のデジタル資産および/または第3のデジタル資産を更新することができる。第2および第3のデジタル資産は、それぞれの第2および第3の仮想オブジェクトのために使用される類似または同一のデジタルアートワークを有する複数のデジタル資産をそれぞれ備え得る。いくつかの実施形態では、仮想ロビーまたは世界が第1のデジタル資産を保持するユーザウォレットによってのみアクセス可能であってもよく、その結果、第2および第3のデジタル資産は仮想ロビーまたは世界がアクセスされ、かつ/または経験された後にのみアクセス可能である。いくつかの実施形態では、第2または第3のデジタル資産に対する更新または修正が経験された特定の仮想ロビーまたは世界に基づいて行われてもよい。
【0072】
さらに、ブランドは複数のデジタル資産の各々にわたって第2および第3の仮想オブジェクトを同時に更新または修正することができ、またはブランドは複数のデジタル資産の各第2の仮想オブジェクトを個別に、および複数のデジタル資産の各第3の仮想オブジェクトを個別に更新することができる。さらに、第2のデジタル資産の第2のメタデータ要素および第3のデジタル資産の第3のメタデータ要素は、それぞれ、URL、UPIDまたはUPCなどの製品識別子、ユーザ登録番号またはアカウント番号などのユーザ識別子、条件、ロイヤルティ支払いまたはセキュリティ関数などの実行、または第1のデジタル資産に関連する任意の他のメタデータのうちの少なくとも1つである。
【0073】
図6Bを参照すると、方法600は、第1の償還イベントの発生時に第1の償還シーケンス640を開始することを含むステップ636をさらに含む。第1の償還イベントは、所定の時間または所定のタイムウィンドウの満了時、ユーザの行動、ブランドの行動、物理的領域内の状態または発生、仮想領域内の状態または発生などであってもよい。例えば、第1のデジタル資産が複数のデジタル資産を含む場合、第1の償還イベントは、例えば、デジタルプラットフォーム416を介して行われる購入を介してなど、複数のデジタル資産のすべてがそれぞれのユーザに転送されている状態によって引き起こされてもよい。いくつかの例では、第1の償還イベントが例えば、複数のデジタル資産がデジタルプラットフォーム416を介して購入可能である24時間の期間の終了など、所定のタイムウィンドウの満了時に自動的に引き起こされる。言い換えれば、請求日は所定の期間の満了として定義されてもよく、第1の償還イベントは第1の償還シーケンス640を開始するための請求日の発生時に引き起こされてもよい。いくつかの例では、第1の償還イベントは完全にブランドの要求に応じて引き起こされる。いくつかの例では、第1の償還イベントが引き起こされ、その後、方法600に進む前に、ユーザからの許可がデジタルプラットフォーム416を介して取得される。
【0074】
いくつかの実施形態では、第1の償還シーケンス640は、ステップ644のように、第1のデジタル資産を焼却することと、ステップ648のように、ユーザウォレットに第2の非代替性トークンおよび第3の非代替性トークンを転送することとを含む。いくつかの実施形態では、第1の償還シーケンス640は第1の償還イベントが引き起こされたときに同時に発生してもよい。第1の償還シーケンス640は、第1の償還イベントの後の所定の時間に引き起こされてもよい。いくつかの実施形態では、第1の償還シーケンス640はステップ644がステップ648の前に行われなければならないように、第2のデジタル資産および第3のデジタル資産がユーザウォレットに転送される前に第1のデジタル資産を焼却することを必要とする。他の実施形態では、第1の償還シーケンス640はステップ648がステップ644の前に行われ得るように、第1のデジタル資産を焼却する前に、第2の非代替性トークンおよび第3の非代替性トークンをユーザウォレットに転送することを含み得る。第1の償還シーケンス640は、好ましくはステップ644およびステップ648のうちの少なくとも1つを含む。ステップ624におけるように、第2の非代替性トークンを発行すること、および/またはステップ632におけるように、第3の非代替性トークンを発行することは、ステップ644における第1のデジタル資産の焼却後、およびステップ648における第2および第3の非代替性トークンをユーザウォレットに転送する前など、第1の償還シーケンス640の一部として生じ得ることが企図される。ステップ644において、第1のデジタル資産を焼却させることは、第1の償還シーケンス640がステップ644と同時に開始されるように、第1の償還イベントであってもよいことがさらに企図される。
【0075】
方法600は、第2の償還イベントの発生時に第2の償還シーケンス656を開始することを含むステップ652をさらに含む。第2の償還イベントは、所定の時間または所定のタイムウィンドウの満了時、ユーザの行動、ブランドの行動、物理的領域内の状態または発生、仮想領域内の状態または発生などであってもよい。例えば、第2のデジタル資産が第2の複数のデジタル資産を備え、第3のデジタル資産が複数の第3のデジタル資産を備える場合、第2の償還イベントは例えば、デジタルプラットフォーム416を通じて行われる購入を介してなど、複数の第2のデジタル資産のすべておよび/または複数の第3のデジタル資産がそれぞれのユーザに転送されるという条件によって引き起こされてもよい。いくつかの例では、第2の償還イベントが例えば、第2の複数のデジタル資産および/または第3の複数のデジタル資産がデジタルプラットフォーム416を介して購入可能である24時間の期間の終了など、所定のタイムウィンドウの満了時に自動的に引き起こされる。言い換えれば、請求日は所定の期間の満了として定義されてもよく、第1の償還イベントは第2の償還シーケンス656を開始するための請求日の発生時に引き起こされてもよい。いくつかの例では、第2の償還イベントが完全にブランドの要求に応じて引き起こされる。いくつかの例では、第2の償還イベントが引き起こされ、その後、方法600に進む前に、ユーザからの許可がデジタルプラットフォーム416を介して取得される。
【0076】
いくつかの実施形態では、第2の償還シーケンス656はステップ660と同様に、第3のデジタル資産を焼却させることと、ステップ664と同様に、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成することとを含む。いくつかの実施形態では、第2の償還シーケンス656は第2の償還イベントが引き起こされたときに同時に発生してもよい。第2の償還シーケンス656は、第2の償還イベントの後の所定の時間に引き起こされてもよい。いずれの場合も、第2の償還シーケンス656は第1の償還シーケンス640の後に発生し、第1の償還イベントと第2の償還イベントとは異なる時間に発生する。いくつかの実施形態では、第2の償還シーケンス656は第2のデジタル資産および第3のデジタル資産がユーザウォレットに転送される前に第3のデジタル資産を焼却することを必要とし、ステップ660はステップ664の前に行われなければならない。第2の償還シーケンス656は、好ましくはステップ660およびステップ664のうちの少なくとも1つを含む。例えば、第2の仮想オブジェクトは第2のメタデータ要素および/または第3のメタデータ要素内に記憶された一意の製品識別子(UPID)に関連付けられた履物の物品のデジタル表現であってもよく、第2の償還シーケンス656の開始は第2の仮想オブジェクトに基づいて、UPIDが物理的に印刷または貼り付けられた、履物の物理的物品の製造をもたらす。
【0077】
第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトは、ユーザおよび/またはブランドによって修正可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、ユーザが第4のデジタル資産に関連付けられたデジタルアートワークに基づいて、第2の仮想オブジェクトを修正することを許可される。いくつかの実施形態では、第4のデジタル資産がブランド以外のサードパーティによって生成され、かつ/またはサードパーティに関連付けられる。いくつかの実施形態では、ユーザが特定のサードパーティまたはブランドに関連付けられたデジタルアートワークを用いて第2の仮想オブジェクトを修正することのみを許可される。例えば、ブランドは例えば、ユーザアカウントの登録、ログイン情報を介したユーザの識別を必要とすること、支払いを必要とすること、特定の挙動を必要とすること、またはそれらの何らかの組合せなどのバリアを実装することによって、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトの修正または変更可能性を確保することができる。そのようなバリアは例えば、URLを介して第2の仮想オブジェクトにアクセスすると、ユーザに送信されるポップアップウィンドウまたはスプラッシュスクリーンまたはプッシュ通知として構成されてもよい。同様に、ブランドは、そのようなバリアを使用して、第1のデジタル資産、第2のデジタル資産、および/または第3のデジタル資産の転送を確保することができる。
【0078】
図7は、第2の仮想オブジェクトを更新する方法700の例示的なフローチャートを示す。ステップ648のように、第2のデジタル資産および第3のデジタル資産はユーザウォレットに転送された後、ステップ704のように、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトは第4の非代替性トークンで確保された第4のデジタル資産に基づいて更新されてもよい。すなわち、ユーザが第2のデジタル資産を所有すると、ユーザは別のNFTによって確保された別のデジタル資産に関連するデジタルアートワーク、色、特徴などを表示するために、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトを修正することを許可されてもよい。したがって、NFTは例えば、ユーザ、ブランド、または他の許可された当事者によって修正または更新されるように構成される。いくつかの事例では、NFTがユーザの認識または開始なしに、自動的に更新または修正されてもよい。場合によっては、NFTはユーザまたはブランドによって承認が提供された後にのみ変更することができる。NFTを変更することは、NFTを直接変更することを含まなくてもよく、代わりに、NFTのURIにおいて参照されるデジタル資産のメタデータを更新することを含むことができることを理解されたい。
【0079】
図7のステップ708では、図6の第2の償還シーケンス652などの償還イベントが発生すると、償還シーケンス712が開始される。償還シーケンス712はステップ716と同様に、第3のデジタル資産を焼却させることを含むことができる。さらに、償還シーケンス712はステップ720のように、第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを生成することを含むことができる。いくつかの実施形態では、第2の仮想オブジェクトがステップ704において、対応する物理的アイテムがステップ720において生成される前に修正されており、物理的アイテムはそのような修正を反映する。本明細書で説明するように、NFTを修正または更新することは、NFTに関連付けられたデジタル資産または仮想オブジェクトを修正または更新することを含むことを理解されたい。したがって、NFTを更新することはNFT自体のプロパティを変更することを含まなくてもよいが、代わりに、オフチェーンに関連付けられた仮想オブジェクトまたはデジタル資産のメタデータ要素を追加すること、削除すること、または変更することを含み得る。したがって、NFTに対する更新へのいかなる言及も、NFTの直接的な修正とデジタル資産の修正の両方を含むと理解されるべきである。第2の仮想オブジェクトの更新はステップ720において物理的アイテムが製造された後、または第2のデジタル資産に関連するトランザクション、例えば、購入もしくは取引もしくは交換の前など、特定の時間に、または特定の条件下でのみ許可されてもよいことが企図される。
【0080】
ブランドは異なるレベルまたは程度の変異性または変更を有し、様々な機能性および利点を提供する様々なNFTを提供することができる。いくつかの実施形態では、ブランドは単一の変更可能な属性または設定のみを有するNFTの第1のレベルを生成することができる。NFTの第2のレベルは、メタデータに含まれる複数の所定の設定または属性の変更を可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、所定の設定または属性が例えば、特定のサードパーティエンティティまたは個人によって作成された、またはそれに関連付けられたデジタル資産の購入など、様々な条件またはイベントに基づいて更新されてもよい。第2のデジタル資産は、ユーザによって、デジタルプラットフォーム416上で行われるトランザクションなどを介してサードパーティに転送されてもよく、サードパーティは第2のデジタル資産の第2の仮想オブジェクトに対応する物理的アイテムを受信し得るように、第2の償還シーケンス656および/または償還シーケンス712へのアクセスを与えられ得ることがさらに企図される。
【0081】
NFTは、ブランドによって作成されるか、または作成されるように委託されてもよい仮想オブジェクトを含むデジタル資産のデジタル所有権を表し得る。NFTは、仮想オブジェクトおよびデザインモデルを含むデジタル資産を表すことができる。デザインモデルはコンピュータ支援設計(CAD)ファイルであってもよく、これは処理のために製造システムに指令することができるステレオリソグラフィ(.stl)ファイルに変換されてもよい。追加または代替として、製造システムと通信するための他の適切なファイルフォーマットの中でも、例えば、STEP、QIF、JT、3D PDF、IGES、ACIS、Parasolidなど、様々なCADファイルフォーマットが使用されてもよい。NFTは、デザインモデルと、デザインモデルに関連付けられたメタデータとを含むデジタル資産を表す。デザインモデルは、サーバまたはコンピューティングデバイス上においてオフチェーンでホストされ、URLを介してNFTを通してアクセス可能であってもよい。さらに、NFTのメタデータは、サーバまたはコンピューティングデバイス上においてオフチェーンでホストされ、URLを介してNFTを通してアクセス可能な属性またはプロパティを含むことができる。属性またはプロパティは、ブランドの従業員もしくは関連会社、または特定のサードパーティ、またはNFTの購入者などの認可されたユーザによって編集可能または変更可能であってもよい。デザインモデルは、ユーザにとって固有の仕様、またはユーザにとって固有になるように編集およびカスタマイズすることができる仕様を有する履物を表すように構成される。すなわち、メタデータの属性にアクセスすることによって、またはデザインモデル自体にアクセスすることによって、ユーザは、デザインモデルによって表される履物の物品をカスタマイズすることができる。そのために、ブランドは、NFTを表示するように構成されたデジタルプラットフォーム416へのアクセスを提供することができる。さらに、第2のデジタル資産は、第2の仮想オブジェクトに関連付けられたレアリティスコアを備え得る。例えば、第2の仮想オブジェクトの少なくとも1つの属性は、属性の対応するサンプルセットまたはデータセット全体に対する少なくとも1つの属性の統計的比較であるレアリティスコアに対応し得る。いくつかの実施形態では、レアリティスコアは複数のパーセンテージである。いくつかの実施形態では、仮想オブジェクトはレアリティスコアに関連付けられた複数の属性または特性を含む。いくつかの実施形態では、レアリティスコアはトランザクションに関連するデータ、ユーザウォレット、第1のデジタル資産の使用、または独立系データベースもしくは統計、またはそれらの何らかの組合せなど、仮想オブジェクトとは別個の属性または条件によって決定される。
【0082】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の機能および/またはプロセスを実行するための指令を記憶するために、任意の適切なコンピュータ可読媒体を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体が非一時的であってもよい。例えば、非一時的コンピュータ可読媒体は、磁気媒体(ハードディスク、フロッピーディスクなど)、光媒体(コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、ブルーレイディスクなど)、半導体媒体(RAM、フラッシュメモリ、電子プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電子消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)など)、伝送中に永続性がないか、または永続性が全くない任意の適切な媒体、および/または任意の適切な有形の媒体などの媒体を含むことができる。
【0083】
図6A、6B、および7のプロセスの上記の態様は、図に示され、説明される順序およびシーケンスに限定されない任意の順序またはシーケンスで実行されてもよい。また、図6A、6B、および7のプロセスの上記の態様のいくつかは、レイテンシおよび処理時間を低減するために、適切な場合には実質的に同時に、または並行して実行されてもよい。
【0084】
本発明は前述の例示的な実施形態において説明され、例示されたが、本開示は例としてのみなされ、本発明の実施の詳細における多数の変更が本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされてもよいことが理解され、本発明は以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。開示された実施形態の特徴は、様々な方法で組み合わされ、再構成されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
【外国語明細書】