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特開2024-37157電気接続アセンブリおよび電気接続デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037157
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】電気接続アセンブリおよび電気接続デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/62 20110101AFI20240311BHJP
【FI】
H01R12/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023142730
(22)【出願日】2023-09-04
(31)【優先権主張番号】202211082502.4
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】リィータァオ ドォン
(72)【発明者】
【氏名】シィアオ ニッチ ヂォウ
(72)【発明者】
【氏名】ヅゥウェイ ヴィヴィ リィー
(72)【発明者】
【氏名】イー ヂァン
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AC23
5E223AC50
5E223BA27
5E223BA28
5E223BB12
5E223BB17
5E223CA15
5E223CB24
5E223CB63
5E223CC15
5E223CD01
5E223CD02
5E223CD15
5E223DA03
5E223DB08
5E223DB13
5E223EA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、電気接続アセンブリおよび電気接続デバイスを開示している。本発明において、2つの回路基板間の可撓性の電気的接続を実現することができ、構造が簡単でコストが低くできる電気接続アセンブリを提供する。
【解決手段】電気接続アセンブリは、第1の絶縁体(31)と、第1の絶縁体(31)に固定され、第1の圧入部(321)および第1の接続部を含む第1の接続端子と、接続導体を含む可撓性接続部材(33)とを備える。第1の接続部は、接続導体の第1の端部に接続されて、可撓性接続部材(33)に電気的に接続され、第1の圧入部(321)は、第1の回路基板(1)の第1の孔(101)に圧入されて、第1の回路基板(1)に電気的に接続するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接続アセンブリであって、
第1の絶縁体(31)と、
前記第1の絶縁体(31)に固定され、第1の圧入部(321)および第1の接続部(322)を含む第1の接続端子(32)と、
接続導体(330)を含む可撓性接続部材(33)と
を備え、
前記第1の接続部(322)は、前記接続導体(330)の第1の端部(331)に接続されて、前記可撓性接続部材(33)に電気的に接続され、
前記第1の圧入部(321)は、第1の回路基板(1)の第1の孔(101)に圧入されて、前記第1の回路基板(1)に電気的に接続するように構成されている、電気接続アセンブリ。
【請求項2】
前記可撓性接続部材(33)は、フレキシブルフラットケーブルまたはフレキシブルプリント回路基板である、請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の絶縁体(31)は、
第1の本体部(310)と、
前記第1の本体部(310)に形成された第1のスロット(312)と
を含み、
前記第1の接続端子(32)は、前記第1のスロット(312)に装着され、前記第1の圧入部(321)は、前記第1の本体部(310)から突出して、前記第1の回路基板(1)の前記第1の孔(101)に圧入される、請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の接続端子(32)の前記第1の接続部(322)と前記接続導体(330)の前記第1の端部(331)とは、前記第1の絶縁体(31)の前記第1のスロット(312)に収容されている、請求項3に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の接続端子(32)の前記第1の接続部(322)と前記接続導体(330)の前記第1の端部(331)とは、前記第1の絶縁体(31)の外側に配置されている、請求項3に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項6】
前記第1の接続端子(32)は、
前記第1のスロット(312)に少なくとも部分的に収容されている第1の接続体(320)と、
前記第1の接続体(320)に接続され、前記第1のスロット(312)に固定されている第1の固定部(323)と
をさらに含み、
前記第1の圧入部(321)は、前記第1の固定部(323)に接続され、前記第1の接続部(322)は、前記第1の接続体(320)に接続されている、請求項3に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の接続体(320)は、互いに垂直に接続された第1の水平延長部(320a)と第1の垂直延長部(320b)とを含むL字状であり、
前記第1の固定部(323)は、前記第1の垂直延長部(320b)の端部に接続され、前記第1の接続部(322)は、前記第1の水平延長部(320a)に接続されている、請求項6に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の接続部(322)は、前記接続導体(330)の前記第1の端部(331)に圧着するように構成され、前記第1の接続部(322)は、前記第1の水平延長部(320a)の両側に配置された複数の第1の翼部(322)を含み、前記複数の第1の翼部(322)は、前記接続導体(330)の前記第1の端部(331)に圧着されている、請求項7に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の絶縁体(31)は、前記第1の回路基板(1)の第1の位置決め孔(102)に挿入するように前記第1の本体部(310)に形成された第1の位置決め支柱(311)をさらに含む、請求項3に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の絶縁体(31)は、前記第1の接続端子(32)に形成された射出成形部であり、その結果、前記第1の絶縁体(31)と前記第1の接続端子(32)とが一体部品に形成されている、請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項11】
前記第1の接続端子(32)の前記第1の圧入部(321)は、フィッシュアイ状である、請求項1に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項12】
第2の絶縁体(31’)と、
前記第2の絶縁体(31’)に固定され、第2の圧入部(321’)および第2の接続部(322’)を含む第2の接続端子(32’)と
をさらに備え、
前記第2の接続部(322’)は、前記接続導体(330)の第2の端部(332)に接続されて、前記可撓性接続部材(33)に電気的に接続され、
前記第2の圧入部(321’)は、第2の回路基板(2)の第2の孔(201)に圧入されて、前記第2の回路基板(2)に電気的に接続するように構成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項13】
前記電気接続アセンブリは、第1の接続端子(32)の列と第2の接続端子(32’)の列とを備え、前記可撓性接続部材(33)は接続導体(330)の列を含み、
前記第1の接続端子(32)の列の前記第1の接続部(322)は、前記接続導体(330)の列の前記第1の端部(331)にそれぞれ圧着され、前記第1の接続端子(32)の列の前記第1の圧入部(321)は、前記第1の回路基板(1)の第1の孔(101)の列にそれぞれ圧入されるように構成され、
前記第2の接続端子(32’)の列の第2の接続部(322’)は、前記接続導体(330)の列の前記第2の端部(332)にそれぞれ圧着され、前記第2の接続端子(32’)の列の前記第2の圧入部(321’)は、前記第2の回路基板(2)の第2の孔(201)の列にそれぞれ圧入されるように構成されている、請求項12に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項14】
前記電気接続アセンブリは、第1の接続端子(32)の複数の列と、第2の接続端子(32’)の複数の列とを備え、前記電気接続アセンブリは、上下に積み重ねられた複数の可撓性接続部材(33)を備え、各可撓性接続部材(33)は接続導体(330)の列を含み、
前記第1の接続端子(32)の各列の前記第1の接続部(322)は、対応する可撓性接続部材(33)の接続導体(330)の列の前記第1の端部(331)にそれぞれ圧着され、第1の接続端子(32)の各列の前記第1の圧入部(321)は、前記第1の回路基板(1)の第1の孔(101)の対応する列にそれぞれ圧入されるように構成され、
前記第2の接続端子(32’)の各列の前記第2の接続部(322’)は、対応する前記可撓性接続部材(33)の接続導体(330)の列の前記第2の端部(332)にそれぞれ圧着され、第2の接続端子(32’)の各列の前記第2の圧入部(321’)は、前記第2の回路基板(2)の前記第2の孔(201)の対応する列にそれぞれ圧入されるように構成されている、請求項12に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項15】
前記第2の絶縁体(31’)は前記第1の絶縁体(31)と同一であり、そのため前記第2の絶縁体(31’)と前記第1の絶縁体(31)とを交換可能に使用することができ、
前記第2の接続端子(32’)は前記第1の接続端子(32)と同一であり、そのため前記第2の接続端子(32’)と前記第1の接続端子(32)とを交換可能にすることができる、請求項12に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項16】
前記接続導体(330)の前記第2の端部(332)は、前記第2の回路基板(2)に直接、電気的に接続するように構成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項17】
前記可撓性接続部材(33)の前記接続導体(330)の前記第2の端部(332)は、前記第2の回路基板(2)に溶接、圧着、またはリベット締めされている、請求項16に記載の電気接続アセンブリ。
【請求項18】
電気接続デバイスであって、
請求項1から17のいずれか一項に記載の前記電気接続アセンブリ(3)と、
第1の孔(101)が形成された第1の回路基板(1)とを備え、
前記電気接続アセンブリ(3)の前記第1の接続端子(32)の前記第1の圧入部(321)が、前記第1の回路基板(1)の前記第1の孔(101)に圧入されている、電気接続デバイス。
【請求項19】
第2の孔(201)が形成された第2の回路基板(2)をさらに備え、
前記電気接続アセンブリ(3)は、第2の接続端子(32’)を含み、前記第2の接続端子(32’)の第2の圧入部(321’)が、前記第2の回路基板(2)の前記第2の孔(201)に圧入されている、請求項18に記載の電気接続デバイス。
【請求項20】
第2の回路基板(2)をさらに備え、
前記可撓性接続部材(33)の前記接続導体(330)の第2の端部(332)が、前記第2の回路基板(2)に直接、電気的に接続されている、請求項18に記載の電気接続デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2022年9月6日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202211082502.4号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、電気接続アセンブリおよび電気接続アセンブリを備える電気接続デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、通常、回路基板間の電気的接続のための2つの解決策がある。1つの解決策は、一般的に、回路基板のボードエンドコネクタおよびケーブルのケーブルエンドコネクタなどのコネクタによって、回路基板を接続することである。ボードエンドコネクタは、ケーブルエンドコネクタに嵌合する。しかしながら、この解決策は、2つのボードエンドコネクタと2つのケーブルエンドコネクタとを設ける必要があるため、コストが高くなる。他の解決策は、回路基板に直接はんだ付けされたフレキシブルフラットケーブル(FFC)またはフレキシブルプリント回路基板(FPC)を使用して、2つの回路基板を電気的に接続することである。しかしながら、フレキシブルフラットケーブル(FFC)またはフレキシブルプリント回路基板(FPC)の溶接は、比較的難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、第1の絶縁体と、第1の絶縁体に固定され、第1の圧入部および第1の接続部を含む第1の接続端子と、接続導体を含む可撓性接続部材とを備える。第1の接続部は、接続導体の第1の端部に接続されて、可撓性接続部材に電気的に接続され、第1の圧入部は、第1の回路基板の第1の孔に圧入されて、第1の回路基板に電気的に接続するように構成されている。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、可撓性接続部材は、フレキシブルフラットケーブルまたはフレキシブルプリント回路基板である。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の絶縁体は、第1の本体部と、第1の本体部に形成された第1のスロットとを含む。第1の接続端子は、第1のスロットに装着され、第1の圧入部は、第1の本体部から突出して、第1の回路基板の第1の孔に圧入される。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続端子の第1の接続部と接続導体の第1の端部とは、第1の絶縁体の第1のスロットに収容されている。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続端子の第1の接続部と接続導体の第1の端部とは、第1の絶縁体の外側に配置されている。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続端子は、第1のスロットに少なくとも部分的に収容されている第1の接続体と、第1の接続体に接続され、第1のスロットに固定されている第1の固定部とをさらに含む。第1の圧入部は、第1の固定部に接続され、第1の接続部は、第1の接続体に接続されている。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続体は、互いに垂直に接続された第1の水平延長部と第1の垂直延長部とを含むL字状であり、第1の固定部は、第1の垂直延長部の端部に接続され、第1の接続部は、第1の水平延長部に接続されている。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続部は、接続導体の第1の端部に圧着するように構成され、第1の接続部は、第1の水平延長部の両側に配置された複数の第1の翼部を含み、複数の第1の翼部は、接続導体の第1の端部に圧着されている。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の絶縁体は、第1の回路基板の第1の位置決め孔に挿入するように第1の本体部に形成された第1の位置決め支柱をさらに含む。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の絶縁体は、第1の接続端子に形成された射出成形部であり、その結果、第1の絶縁体と第1の接続端子とが一体部品に形成されている。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続端子の第1の圧入部は、フィッシュアイ状(shape of a fish eye)である。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続アセンブリは、第2の絶縁体と、第2の絶縁体に固定され、第2の圧入部および第2の接続部を含む第2の接続端子とをさらに備える。第2の接続部は、接続導体の第2の端部に接続されて、可撓性接続部材に電気的に接続され、第2の圧入部は、第2の回路基板の第2の孔に圧入されて、第2の回路基板に電気的に接続するように構成されている。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続アセンブリは、第1の接続端子の列と第2の接続端子の列とを備え、可撓性接続部材は接続導体の列を含み、第1の接続端子の列の第1の接続部は、接続導体の列の第1の端部にそれぞれ圧着され、第1の接続端子の列の第1の圧入部は、第1の回路基板の第1の孔の列にそれぞれ圧入されるように構成され、第2の接続端子の列の第2の接続部は、接続導体の列の第2の端部にそれぞれ圧着され、第2の接続端子の列の第2の圧入部は、第2の回路基板の第2の孔の列にそれぞれ圧入されるように構成されている。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続アセンブリは、第1の接続端子の複数の列と、第2の接続端子の複数の列とを備え、電気接続アセンブリは、上下に積み重ねられた複数の可撓性接続部材を備え、各可撓性接続部材は接続導体の列を含み、第1の接続端子の各列の第1の接続部は、対応する可撓性接続部材の接続導体の列の第1の端部にそれぞれ圧着され、第1の接続端子の各列の第1の圧入部は、第1の回路基板の第1の孔の対応する列にそれぞれ圧入されるように構成され、第2の接続端子の各列の第2の接続部は、対応する可撓性接続部材の接続導体の列の第2の端部にそれぞれ圧着され、第2の接続端子の各列の第2の圧入部は、第2の回路基板の第2の孔の対応する列にそれぞれ圧入されるように構成されている。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第2の絶縁体は第1の絶縁体と同一であり、そのため第2の絶縁体と第1の絶縁体とを交換可能に使用することができ、第2の接続端子は第1の接続端子と同一であり、そのため第2の接続端子と第1の接続端子とを交換可能にすることができる。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、接続導体の第2の端部は、第2の回路基板に直接、電気的に接続するように構成されている。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、可撓性接続部材の接続導体の第2の端部は、第2の回路基板に溶接、圧着、またはリベット締めされている。
【0022】
本発明の別の態様によれば、電気接続デバイスが提供される。電気接続デバイスは、上記の電気接続アセンブリと、第1の孔が形成された第1の回路基板とを備える。電気接続アセンブリの第1の接続端子の第1の圧入部が、第1の回路基板の第1の孔に圧入されている。
【0023】
本発明の例示的な実施形態によれば、電気接続デバイスは、第2の孔が形成された第2の回路基板をさらに備え、電気接続アセンブリは、第2の接続端子を含み、第2の接続端子の第2の圧入部が、第2の回路基板の第2の孔に圧入されている。
【0024】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、電気接続デバイスは、第2の回路基板をさらに備え、可撓性接続部材の接続導体の第2の端部が、第2の回路基板に直接、電気的に接続されている。
【0025】
本発明の上記の例示的な実施形態において、電気接続アセンブリは、2つの回路基板間の可撓性の電気的接続を実現することができ、電気接続アセンブリは、構造が簡単でコストが低い。
【0026】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の機構がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の例示的な実施形態による電気接続デバイスの、上から見た説明斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態による電気接続デバイスの、上から見た説明分解図である。
図3】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの、上から見た説明分解図である。
図4】本発明の例示的な実施形態による電気接続デバイスの、下から見た説明斜視図である。
図5】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの、下から見た説明斜視図である。
図6】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの、下から見た説明分解図である。
図7】本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの第1の接続端子および第2の接続端子の説明斜視図である。
図8】本発明の例示的な実施形態による可撓性接続部材の説明斜視図である。
図9】本発明の別の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの説明斜視図である。
図10】本発明の別の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下で、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0029】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0030】
本発明の態様によれば、電気接続アセンブリが提供される。電気接続アセンブリは、第1の絶縁体と、第1の絶縁体に固定され、第1の圧入部および第1の接続部を含む第1の接続端子と、接続導体を含む可撓性接続部材とを備える。第1の接続部は、接続導体の第1の端部に接続されて、可撓性接続部材に電気的に接続され、第1の圧入部は、第1の回路基板の第1の孔に圧入されて、第1の回路基板に電気的に接続するように構成されている。
【0031】
本発明の別の態様によれば、電気接続デバイスが提供される。電気接続デバイスは、上記の電気接続アセンブリと、第1の孔が形成された第1の回路基板とを備える。電気接続アセンブリの第1の接続端子の第1の圧入部が、第1の回路基板の第1の孔に圧入されている。
【0032】
図1は、本発明の例示的な実施形態による電気接続デバイスの、上から見た説明斜視図である。図2は、本発明の例示的な実施形態による電気接続デバイスの、上から見た説明分解図である。図3は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリの、上から見た説明分解図である。
【0033】
図1図3に示すように、本発明の例示的な実施形態において、電気接続デバイスが開示されている。電気接続デバイスは、第1の回路基板1と、第2の回路基板2と、第1の回路基板1と第2の回路基板2との間に電気的に接続されている電気接続アセンブリ3とを備える。
【0034】
図4は、本発明の例示的な実施形態による電気接続デバイスの、下から見た説明斜視図である。図5は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の、下から見た説明斜視図である。図6は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の、下から見た説明分解図である。図7は、本発明の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の第1の接続端子32および第2の接続端子32’の説明斜視図である。図8は、本発明の例示的な実施形態による可撓性接続部材33の説明斜視図である。
【0035】
図1図8に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、電気接続アセンブリ3も開示されている。電気接続アセンブリ3は、第1の絶縁体31と、第1の接続端子32と、可撓性接続部材33とを備える。第1の接続端子32は、第1の絶縁体31に固定され、第1の圧入部321および第1の接続部322を含む。可撓性接続部材33は接続導体330を含む。第1の接続部322は、接続導体330の第1の端部331に圧着されて、可撓性接続部材33に電気的に接続される。第1の圧入部321は、第1の回路基板1の第1の孔101に圧入されて、第1の回路基板1に電気的に接続するように構成されている。圧入は、溶接のない接続に属し、したがって、溶接と比較して、圧入動作は簡易性および速度に関する利点を有する。
【0036】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、可撓性接続部材33は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)またはフレキシブルプリント回路基板(FPC)であってよい。
【0037】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の絶縁体31は、第1の本体部310と第1のスロット312とを含む。第1のスロット312は、第1の本体部310に形成されている。第1の接続端子32は、第1のスロット312に装着され、第1の圧入部321は、第1の本体部310から突出して、第1の回路基板1の第1の孔101に圧入される。
【0038】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の接続端子32の第1の接続部322と接続導体330の第1の端部331とは、第1の絶縁体31の第1のスロット312に収容される。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、第1の接続端子32の第1の接続部322と接続導体330の第1の端部331とを、第1の絶縁体31の外側に配置してもよい。
【0039】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の接続端子32は、第1の接続体320と第1の固定部323とをさらに含む。第1の接続体320は、第1のスロット312に少なくとも部分的に収容される。第1の固定部323は、第1の接続体320に接続され、第1のスロット312に固定される。第1の圧入部321は、第1の固定部323に接続され、第1の接続部322は、第1の接続体320に接続されている。
【0040】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の接続体320は、互いに垂直に接続された第1の水平延長部320aと第1の垂直延長部320bとを含むL字状である。第1の固定部323は、第1の垂直延長部320bの端部に接続され、第1の接続部322は、第1の水平延長部320aに接続されている。
【0041】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の接続部322は、接続導体330の第1の端部331に圧着するのに適している。第1の接続部322は、第1の水平延長部320aの両側に配置された複数の第1の翼部322を含み、複数の第1の翼部322は、接続導体330の第1の端部331に圧着される。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、第1の接続部322を、接続導体330の第1の端部331に溶接またはリベット締めしてもよい。
【0042】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の絶縁体31は、第1の回路基板1の第1の位置決め孔102に挿入するように第1の本体部310に形成された第1の位置決め支柱311も含む。
【0043】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の接続端子32は一体打抜き端子であり、第1の接続端子32はL字状である。
【0044】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の絶縁体31と第1の接続端子32とは、別個の独立した部品であり、第1の接続端子32は、第1の絶縁体31の第1のスロット312に挿入される。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されない。例えば、本発明の別の例示的な実施形態において、第1の絶縁体31は、第1の接続端子32に形成された射出成形部であり、その結果、第1の絶縁体31と第1の接続端子32とが一体部品に形成されていてもよい。
【0045】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第1の接続端子32の第1の圧入部321は、フィッシュアイ状である。
【0046】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、電気接続アセンブリ3は、第2の絶縁体31’と第2の接続端子32’とをさらに備える。第2の接続端子32’は、第2の絶縁体31’に固定され、第2の圧入部321’および第2の接続部322’を含む。第2の接続部322’は、接続導体330の第2の端部332に接続されて、可撓性接続部材33に電気的に接続される。第2の圧入部321’は、第2の回路基板2の第2の孔201に圧入されて、第2の回路基板2に電気的に接続するように構成されている。図示の実施形態において、第2の接続部322’は、接続導体330の第2の端部332に圧着される。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、第2の接続部322’を、接続導体330の第2の端部332に溶接またはリベット締めしてもよい。
【0047】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、電気接続アセンブリは、第1の接続端子32の列と第2の接続端子32’の列とを備え、可撓性接続部材33は接続導体330の列を含む。第1の接続端子32の列の第1の接続部322は、接続導体330の列の第1の端部331にそれぞれ圧着されている。第1の接続端子32の列の第1の圧入部321は、第1の回路基板1の第1の孔101の列にそれぞれ圧入されるように構成されている。第2の接続端子32’の列の第2の接続部322’は、接続導体330の列の第2の端部332にそれぞれ圧着される。第2の接続端子32’の列の第2の圧入部321’は、第2の回路基板2の第2の孔201の列にそれぞれ圧入されるように構成されている。
【0048】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の絶縁体31’は第1の絶縁体31と同一であり、そのため第2の絶縁体31’と第1の絶縁体31とを交換可能に使用することができる。第2の接続端子32’は第1の接続端子32と同一であり、そのため第2の接続端子32’と第1の接続端子32とを交換可能にすることができる。
【0049】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の絶縁体31’は、第2の本体部310’と第2のスロット312’とを含む。第2のスロット312’は、第2の本体部310’に形成されている。第2の接続端子32’は、第2のスロット312’に装着され、第2の圧入部321’は、第2の本体部310’から突出して、第2の回路基板2の第2の孔201に圧入される。
【0050】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続端子32’の第2の接続部322’と接続導体330の第2の端部332とは、第2の絶縁体31’の第2のスロット312’に収容される。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、第2の接続端子32’の第2の接続部322’と接続導体330の第2の端部332とを、第2の絶縁体31’の外側に配置してもよい。
【0051】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続端子32’は、第2の接続体320’と第2の固定部323’とをさらに含む。第2の接続体320’は、第2のスロット312’に収容される。第2の固定部323’は、第2の接続体320’に接続され、第2のスロット312’に固定される。第2の圧入部321’は、第2の固定部323’に接続され、第2の接続部322’は、第2の接続体320’に接続されている。
【0052】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続体320’は、互いに垂直に接続された第2の水平延長部320a’と第2の垂直延長部320b’とを含むL字状である。第2の固定部323’は、第2の垂直延長部320b’の端部に接続され、第2の接続部322’は、第2の水平延長部320a’に接続されている。
【0053】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続部322’は、第2の水平延長部320a’の両側に配置された複数の第2の翼部322’を含み、複数の第2の翼部322’は、接続導体330の第2の端部332に圧着される。
【0054】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の絶縁体31’は、第2の回路基板2の第2の位置決め孔202’に挿入するように第2の本体部310’に形成された第2の位置決め支柱311’も含む。
【0055】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続端子32’は一体打抜き端子であり、第2の接続端子32’はL字状である。
【0056】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の絶縁体31’と第2の接続端子32’とは、別個の独立した部品であり、第2の接続端子32’は、第2の絶縁体31’の第2のスロット312’に挿入される。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されない。例えば、本発明の別の例示的な実施形態において、第2の絶縁体31’は、第2の接続端子32’に形成された射出成形部であり、その結果、第2の絶縁体31’と第2の接続端子32’とが一体部品に形成されていてもよい。
【0057】
図1図8に示すように、図示の実施形態において、第2の接続端子32’の第2の圧入部321’は、フィッシュアイ状である。
【0058】
図9は、本発明の別の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の説明斜視図である。
【0059】
図9に示す電気接続アセンブリ3と図1図8に示す電気接続アセンブリ3との主な違いは、第2の絶縁体31’および第2の接続端子32’が除去されていることである。
【0060】
図9に示すように、図示の実施形態において、接続導体330の第2の端部332は、第2の回路基板2に直接、電気的に接続されている。例えば、接続導体330の第2の端部332を、第2の回路基板2に溶接、圧着、またはリベット締めすることができる。
【0061】
図10は、本発明の別の例示的な実施形態による電気接続アセンブリ3の説明斜視図である。
【0062】
図10に示す電気接続アセンブリ3と図1図8に示す電気接続アセンブリ3との主な違いは、第1の接続端子32、第2の接続端子32’、および可撓性接続部材33の数ならびに配置である。
【0063】
図10に示すように、図示の実施形態において、電気接続アセンブリは、第1の接続端子32の複数の列と第2の接続端子32’の複数の列とを備える。
電気接続アセンブリは、上下に積み重ねられた複数の可撓性接続部材33を備え、各可撓性接続部材33は接続導体330の列を含む。第1の接続端子32の各列の第1の接続部322は、対応する可撓性接続部材33の接続導体330の列の第1の端部331にそれぞれ圧着され、第1の接続端子32の各列の第1の圧入部321は、第1の回路基板1の第1の孔101の対応する列にそれぞれ圧入されるように構成されている。第2の接続端子32’の列の第2の接続部322’は、対応する可撓性接続部材33の接続導体330の列の第2の端部332にそれぞれ圧着され、第2の接続端子32’の列の第2の圧入部321’は、第1の回路基板1の第2の孔201の対応する列にそれぞれ圧入されるように構成されている。
【0064】
図1図10に示すように、本発明の別の例示的な実施形態において、電気接続デバイスも開示されている。電気接続デバイスは、上記の電気接続アセンブリ3と、第1の回路基板1とを備える。第1の孔101が、第1の回路基板1に形成されている。電気接続アセンブリ3の第1の接続端子32の第1の圧入部321は、第1の回路基板1の第1の孔101に圧入されている。
【0065】
図1図8および図10に示すように、図示の実施形態において、電気接続デバイスは、第2の孔201が形成された第2の回路基板2をさらに備える。電気接続アセンブリ3の第2の接続端子32’の第2の圧入部321’は、第2の回路基板2の第2の孔201に圧入されている。
【0066】
図9に示すように、図示の実施形態において、電気接続デバイスは、第2の回路基板2をさらに備える。可撓性接続部材33の接続導体330の第2の端部332は、第2の回路基板2に直接、電気的に接続されている。
【0067】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な機構を互いに自由に組み合わせることができる。
【0068】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0069】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された機構を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】