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特開2024-37159コネクタハウジング、コネクタおよびコネクタアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037159
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】コネクタハウジング、コネクタおよびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/641 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
H01R13/641
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023142742
(22)【出願日】2023-09-04
(31)【優先権主張番号】202222363881.6
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】スゥチィー セリーナ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ヂィアンフゥア ゲーリー ヂゥー
(72)【発明者】
【氏名】ヂィン ヅォン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FB07
5E021FC09
5E021FC27
5E021HC09
5E021HC12
5E021JA05
5E021KA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ブロック部が、第1の弾性バックルが外方に移動することを確実に防止でき、過度な外方への移動に起因する第1の弾性バックルに対する損傷を防止できるコネクタハウジングを提供する。
【解決手段】コネクタハウジングは、ハウジング本体10と、相手側コネクタハウジングの第1の収容空洞部に挿入される第1のバックルデバイスとを備える。第1のバックルデバイスは、第1の弾性バックルを含む。第1の弾性バックルは、弾性カンチレバーと、弾性カンチレバーの自由端部に形成され、第1の収容空洞部の側壁213におけるプレロックスロット211と係合するように適合されている保持突出部112と、弾性カンチレバーを第1の収容空洞部内に制限するために、保持突出部112がプレロックスロット211と係合したときに第1の収容空洞部の側壁213の内壁面213aに当接するブロック部113とを備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング本体(10)と、
前記ハウジング本体(10)の側部に形成され、相手側コネクタハウジングの第1の相手側バックルデバイス(21)の第1の収容空洞部(210)に挿入されるように適合されている第1のバックルデバイス(11)と
を備え、
前記第1のバックルデバイス(11)は、第1の弾性バックル(110)を含み、前記第1の弾性バックル(110)は、
弾性カンチレバー(111)と、
前記弾性カンチレバー(111)の自由端部に形成され、前記第1の収容空洞部(210)の側壁(213)におけるプレロックスロット(211)と係合するように適合されている保持突出部(112)と、
前記弾性カンチレバー(111)を前記第1の収容空洞部(210)内に制限するために、前記保持突出部(112)が前記プレロックスロット(211)と係合したときに前記第1の収容空洞部(210)の前記側壁(213)の内壁面(213a)に当接するように適合されているブロック部(113)と
を備える、
コネクタハウジング。
【請求項2】
前記第1のバックルデバイス(11)は、
前記ハウジング本体(10)の一方側に接続されている側方翼部(114)
をさらに備え、
前記弾性カンチレバー(111)の固定端部は、前記側方翼部(114)に接続され、前記弾性カンチレバー(111)は、前記ハウジング本体(10)の長手方向に沿って延びる、
請求項1に記載のコネクタハウジング。
【請求項3】
前記保持突出部(112)は、前記ハウジング本体(10)の前記長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出し、
前記ブロック部(113)は、前記保持突出部(112)の端面に形成され、前記保持突出部(112)の前記端面から前記ハウジング本体(10)の前記長手方向に沿って前方に突出する、
請求項2に記載のコネクタハウジング。
【請求項4】
前記保持突出部(112)は、前記ハウジング本体(10)の前記長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出し、
前記ブロック部(113)は、前記弾性カンチレバー(111)の側部に形成され、前記弾性カンチレバー(111)の前記側部から前記ハウジング本体(10)の前記横方向に沿って前記第1の収容空洞部(210)の前記側壁(213)に向かって突出する、
請求項2に記載のコネクタハウジング。
【請求項5】
前記保持突出部(112)は、前記ハウジング本体(10)の前記長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出し、
前記ブロック部(113)は、
前記保持突出部(112)の端面に形成され、前記保持突出部(112)の前記端面から前記ハウジング本体(10)の前記長手方向に沿って前方に突出する第1のブロック部(113’)と、
前記弾性カンチレバー(111)の側部に形成され、前記弾性カンチレバー(111)の前記側部から前記ハウジング本体(10)の前記横方向に沿って前記第1の収容空洞部(210)の前記側壁(213)に向かって突出する第2のブロック部(113’’)と
を備える、
請求項2に記載のコネクタハウジング。
【請求項6】
前記ハウジング本体(10)の頂部に形成され、前記相手側コネクタハウジングの第2の相手側バックルデバイス(22)の第2の収容空洞部(220)に挿入されるように適合されている第2のバックルデバイス(12)
をさらに備え、
前記第2のバックルデバイス(12)は、前記第2の収容空洞部(220)の内壁面における最終ロック突出部(223)と係合するように適合されている第2の弾性バックル(121)を含み、
前記保持突出部(112)が前記第1の収容空洞部(210)の前記側壁(213)における最終ロックスロット(212)と係合すると、前記第2の弾性バックル(121)が前記最終ロック突出部(223)と係合して、前記コネクタハウジング(1)および前記相手側コネクタハウジング(2)を最終ロック位置に保持する、
請求項1に記載のコネクタハウジング。
【請求項7】
前記第2のバックルデバイス(12)は、前記ハウジング本体(10)に形成されている一対の支持壁(122)と、前記一対の支持壁(122)の頂部の間に接続されている頂壁(123)とをさらに備え、
収容空間が、前記一対の支持壁(122)および前記頂壁(123)により画定され、前記第2の弾性バックル(121)は、前記収容空間に配置され、前記一対の支持壁(122)に接続されている、
請求項6に記載のコネクタハウジング。
【請求項8】
前記第2の弾性バックル(121)は、
押圧部(121d)と、
後端部が前記押圧部(121d)に接続されている一対の長手方向ビーム(121a)と、
前記一対の長手方向ビーム(121a)の前端部の間に接続されているクロスビーム(121b)と
を備え、
前記一対の長手方向ビーム(121a)の各々の前記後端部には、前記押圧部(121d)を押圧することにより前記第2の弾性バックル(121)を前記最終ロック突出部(223)から離れたロック解除位置に移動させることができるように、前記支持壁(122)に接続されている弾性接続部(121e)が形成され、
収容部(121c)が、前記一対の長手方向ビーム(121a)、前記クロスビーム(121b)、および前記押圧部(121d)により画定され、
前記第2の弾性バックル(121)が前記最終ロック突出部(223)と係合すると、前記最終ロック突出部(223)は、前記収容部(121c)に入り、前記クロスビーム(121b)に当接する、
請求項7に記載のコネクタハウジング。
【請求項9】
前記第2の弾性バックル(121)が前記最終ロック突出部(223)から離れた前記ロック解除位置に移動することを防止するために、前記第2のバックルデバイス(12)に挿入されている安全デバイス(130)
をさらに備え、
前記安全デバイス(130)は、
前記安全デバイス(130)を前記第2のバックルデバイス(12)に挿入するための操作部(133)と、
前記操作部(133)から後方に延び、前記押圧部(121d)が下方に押圧されることを防止するために前記押圧部(121d)の下方に挿入されるように適合されている挿入部(132)と、
前記操作部(133)から前方に延び、前記安全デバイス(130)が脱落することを防止するために前記収容部(121c)に係合するように適合されているカンチレバー部(131)と
を備える、
請求項8に記載のコネクタハウジング。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の前記コネクタハウジング(1)と、
相手側コネクタの相手側端子と嵌合するために前記コネクタハウジング(1)に設けられている端子と
を備えるコネクタ。
【請求項11】
請求項10に記載の前記コネクタと、
前記コネクタと嵌合する相手側コネクタと
を備え、
前記相手側コネクタは、前記コネクタハウジング(1)と嵌合する相手側コネクタハウジング(2)と、前記相手側コネクタハウジング(2)に配置されている相手側端子とを含む、
コネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記相手側コネクタハウジング(2)は、
内部空洞(201)を有する相手側ハウジング本体(20)と、
前記相手側ハウジング本体(20)の側部に形成され、頂壁(214)、底壁(215)、および側壁(213)を含む第1の相手側バックルデバイス(21)と
を備え、
前記第1の相手側バックルデバイス(21)には、前記頂壁(214)、前記底壁(215)、および前記側壁(213)により取り囲まれている第1の収容空洞部(210)が形成され、プレロックスロット(211)および最終ロックスロット(212)が、前記第1の収容空洞部(210)の前記側壁(213)に形成され、前記プレロックスロット(211)および前記最終ロックスロット(212)は、前記相手側ハウジング本体(20)の長手方向において所定の距離で離れており、
前記コネクタおよび前記相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、前記プレロックスロット(211)が前記コネクタハウジング(1)における前記保持突出部(112)と係合して、前記コネクタおよび前記相手側コネクタを前記プレロック位置に保持し、
前記コネクタおよび前記相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、前記最終ロックスロット(212)が前記コネクタハウジング(1)における前記保持突出部(112)と係合して、前記コネクタおよび前記相手側コネクタを前記最終ロック位置に保持する、
請求項11に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記相手側ハウジング本体(20)の前記内部空洞(201)は、前記第1の相手側バックルデバイス(21)の前記第1の収容空洞部(210)と連通し、前記ハウジング本体(10)および前記第1のバックルデバイス(11)は、それぞれ前記相手側ハウジング本体(20)の前記内部空洞(201)および前記第1の相手側バックルデバイス(21)の前記第1の収容空洞部(210)に挿入されている、
請求項12に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項14】
パドロック孔(216)が、前記第1の収容空洞部(210)の前記頂壁(214)および前記底壁(215)に形成され、
前記コネクタおよび前記相手側コネクタが前記プレロック位置まで組み付けられると、前記コネクタハウジング(1)における前記側方翼部(114)が、前記パドロック孔(216)にロックされているパドロックによりブロックされて、前記コネクタおよび前記相手側コネクタがさらに前記最終ロック位置まで組み付けられることを防止する、
請求項12に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記相手側コネクタハウジング(2)は、
前記相手側ハウジング本体(20)の頂部に形成され、一対の側部プレート(221)と頂部プレート(222)とを含む第2の相手側バックルデバイス(22)
をさらに備え、
前記第2の相手側バックルデバイス(22)には、前記一対の側部プレート(221)と前記頂部プレート(222)とにより取り囲まれている第2の収容空洞部(220)が形成され、最終ロック突出部(223)が、前記第2の収容空洞部(220)の底壁の内壁面に形成され、
前記コネクタおよび前記相手側コネクタが前記最終ロック位置まで組み付けられると、前記最終ロック突出部(223)が前記コネクタハウジング(1)における前記第2の弾性バックル(121)と係合して、前記コネクタおよび前記相手側コネクタを前記最終ロック位置に保持する、
請求項12に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記最終ロック突出部(223)は、
前記相手側ハウジング本体(20)の前記長手方向に対して傾斜し、前記最終ロック突出部(223)を前記第2の弾性バックル(121)の前記収容部(121c)へと案内するために用いられる後側面(223a)と、
前記相手側ハウジング本体(20)の前記長手方向に垂直であり、前記第2の弾性バックル(121)の前記クロスビーム(121b)に当接するために用いられる前側面(223b)と
を備える、
請求項15に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記コネクタおよび前記相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、前記コネクタの前記端子は、前記相手側コネクタの前記相手側端子から分離し、
前記コネクタおよび前記相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、前記コネクタの前記端子は、前記相手側コネクタの前記相手側端子と電気的に接触する、
請求項11に記載のコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2022年9月6日に出願された中国特許出願第CN202222363881.6号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、コネクタハウジング、コネクタハウジングを含むコネクタ、およびコネクタを含むコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、高電圧インターロックコネクタは、通常、嵌合させるのに好適なオス型コネクタおよびメス型コネクタを含む。安全上の理由から、オス型コネクタおよびメス型コネクタが偶発的に嵌合し合う可能性がないことが望まれる。これは、オス型コネクタおよびメス型コネクタが偶発的に嵌合し合うと、高電圧の帯電が生じる場合があり、これは非常に危険であり、安全上の事故を容易に引き起こす場合がある。例えば、作業者が修理を行っている場合、偶発的な嵌合により、作業者の感電などの危険が生じる場合がある。
【0004】
先行技術において、組み立てを容易にするために、オス型コネクタをメス型コネクタに対してプレロック位置と最終ロック位置との間で移動させる場合がある。オス型コネクタおよびメス型コネクタがプレロック位置にある場合、オス型コネクタおよびメス型コネクタの端子間には電気的接触がない。オス型コネクタおよびメス型コネクタが最終ロック位置にある場合、オス型コネクタおよびメス型コネクタの端子は互いに電気的に接触する。したがって、先行技術においては、オス型コネクタおよびメス型コネクタが偶発的に最終ロック位置まで嵌合することを防止するために、オス型コネクタおよびメス型コネクタをプレロック位置に確実に維持することが必要である。先行技術においては、通例、弾性バックルがオス型コネクタハウジングに配置され、プレロックスロットがメス型コネクタハウジングに形成される。
弾性バックルはプレロックスロットに係合し、それにより、オス型コネクタおよびメス型コネクタをプレロック位置に確実に維持する。オス型コネクタおよびメス型コネクタを最終ロック位置まで嵌合させ続ける必要がある場合、まず弾性バックルをプレロックスロットから切り離す必要がある。しかしながら、実用においては、弾性バックルをプレロックスロットから切り離さずにオス型コネクタを押し込むなどの違反が行われる場合があり、それにより、弾性バックルが外方に移動する場合がある。弾性バックルが外方に移動し過ぎると、弾性バックルが壊れ、弾性バックルに損傷が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の難点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、コネクタハウジングが提供される。コネクタハウジングは、ハウジング本体と、ハウジング本体の側部に形成され、相手側コネクタハウジングの第1の相手側バックルデバイスの第1の収容空洞部に挿入されるように適合されている第1のバックルデバイスとを備える。第1のバックルデバイスは、第1の弾性バックルを含み、第1の弾性バックルは、弾性カンチレバーと、弾性カンチレバーの自由端部に形成され、第1の収容空洞部の側壁におけるプレロックスロットと係合するように適合されている保持突出部と、弾性カンチレバーを第1の収容空洞部内に制限するために、保持突出部がプレロックスロットと係合したときに第1の収容空洞部の側壁の内壁面に当接するように適合されているブロック部とを備える。
【0007】
本発明の例示的実施形態によれば、第1のバックルデバイスは、ハウジング本体の一方側に接続されている側方翼部をさらに備え、弾性カンチレバーの固定端部は、側方翼部に接続され、弾性カンチレバーは、ハウジング本体の長手方向に沿って延びる。
【0008】
本発明の別の例示的実施形態によれば、保持突出部は、ハウジング本体の長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出し、ブロック部は、保持突出部の端面に形成され、保持突出部の端面からハウジング本体の長手方向に沿って前方に突出する。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、保持突出部は、ハウジング本体の長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出し、ブロック部は、弾性カンチレバーの側部に形成され、弾性カンチレバーの側部からハウジング本体の横方向に沿って第1の収容空洞部の側壁に向かって突出する。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、保持突出部は、ハウジング本体の長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出する。ブロック部は、保持突出部の端面に形成され、保持突出部の端面からハウジング本体の長手方向に沿って前方に突出する第1のブロック部と、弾性カンチレバーの側部に形成され、弾性カンチレバーの側部からハウジング本体の横方向に沿って第1の収容空洞部の側壁に向かって突出する第2のブロック部とを備える。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、コネクタハウジングは、ハウジング本体の頂部に形成され、相手側コネクタハウジングの第2の相手側バックルデバイスの第2の収容空洞部に挿入されるように適合されている第2のバックルデバイスをさらに備え、第2のバックルデバイスは、第2の収容空洞部の内壁面における最終ロック突出部と係合するように適合されている第2の弾性バックルを含む。保持突出部が第1の収容空洞部の側壁における最終ロックスロットと係合すると、第2の弾性バックルが最終ロック突出部と係合して、コネクタハウジングおよび相手側コネクタハウジングを最終ロック位置に保持する。
【0012】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第2のバックルデバイスは、ハウジング本体に形成されている一対の支持壁と、一対の支持壁の頂部の間に接続されている頂壁とをさらに備え、収容空間が、一対の支持壁および頂壁により画定され、第2の弾性バックルは、収容空間に配置され、一対の支持壁に接続される。
【0013】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第2の弾性バックルは、押圧部と、後端部が押圧部に接続されている一対の長手方向ビームと、一対の長手方向ビームの前端部の間に接続されているクロスビームとを備える。一対の長手方向ビームの各々の後端部には、押圧部を押圧することにより第2の弾性バックルを最終ロック突出部から離れたロック解除位置に移動させることができるように、支持壁に接続されている弾性接続部が形成され、収容部が、一対の長手方向ビーム、クロスビーム、および押圧部により画定され、第2の弾性バックルが最終ロック突出部と係合すると、最終ロック突出部は、収容部に入り、クロスビームに当接する。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、コネクタハウジングは、第2の弾性バックルが最終ロック突出部から離れたロック解除位置に移動することを防止するために、第2のバックルデバイスに挿入されている安全デバイスをさらに備える。安全デバイスは、安全デバイスを第2のバックルデバイスに挿入するための操作部と、操作部から後方に延び、押圧部が下方に押圧されることを防止するために押圧部の下方に挿入されるように適合されている挿入部と、操作部から前方に延び、安全デバイスが脱落することを防止するために収容部に係合するように適合されているカンチレバー部とを備える。
【0015】
本発明の別の態様によれば、コネクタが提供される。コネクタは、上記のコネクタハウジングと、相手側コネクタの相手側端子と嵌合するためにコネクタハウジングに設けられている端子とを備える。
【0016】
本発明の別の態様によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタと嵌合する相手側コネクタとを備える。相手側コネクタは、コネクタハウジングと嵌合する相手側コネクタハウジングと、相手側コネクタハウジングに配置されている相手側端子とを含む。
【0017】
本発明の例示的実施形態によれば、相手側コネクタハウジングは、内部空洞を有する相手側ハウジング本体と、相手側ハウジング本体の側部に形成され、頂壁、底壁、および側壁を含む第1の相手側バックルデバイスとを備える。第1の相手側バックルデバイスには、頂壁、底壁、および側壁により取り囲まれている第1の収容空洞部が形成され、プレロックスロットおよび最終ロックスロットが、第1の収容空洞部の側壁に形成され、プレロックスロットおよび最終ロックスロットは、相手側ハウジング本体の長手方向において所定の距離で離れており、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、プレロックスロットがコネクタハウジングにおける保持突出部と係合して、コネクタおよび相手側コネクタをプレロック位置に保持し、コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、最終ロックスロットがコネクタハウジングにおける保持突出部と係合して、コネクタおよび相手側コネクタを最終ロック位置に保持する。
【0018】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側ハウジング本体の内部空洞は、第1の相手側バックルデバイスの第1の収容空洞部と連通し、ハウジング本体および第1のバックルデバイスは、それぞれ相手側ハウジング本体の内部空洞および第1の相手側バックルデバイスの第1の収容空洞部に挿入される。
【0019】
本発明の別の例示的実施形態によれば、パドロック孔が、第1の収容空洞部の頂壁および底壁に形成され、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、コネクタハウジングにおける側方翼部が、パドロック孔にロックされているパドロックによりブロックされて、コネクタおよび相手側コネクタがさらに最終ロック位置まで組み付けられることを防止する。
【0020】
本発明の別の例示的実施形態によれば、相手側コネクタハウジングは、相手側ハウジング本体の頂部に形成され、一対の側部プレートと頂部プレートとを含む第2の相手側バックルデバイスをさらに備え、第2の相手側バックルデバイスには、一対の側部プレートと頂部プレートとにより取り囲まれている第2の収容空洞部が形成され、最終ロック突出部が、第2の収容空洞部の底壁の内壁面に形成され、コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、最終ロック突出部がコネクタハウジングにおける第2の弾性バックルと係合して、コネクタおよび相手側コネクタを最終ロック位置に保持する。
【0021】
本発明の別の例示的実施形態によれば、最終ロック突出部は、相手側ハウジング本体の長手方向に対して傾斜し、最終ロック突出部を第2の弾性バックルの収容部へと案内するために用いられる後側面と、相手側ハウジング本体の長手方向に垂直であり、第2の弾性バックルのクロスビームに当接するために用いられる前側面とを備える。
【0022】
本発明の別の例示的実施形態によれば、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、コネクタの端子は、相手側コネクタの相手側端子から分離し、コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、コネクタの端子は、相手側コネクタの相手側端子と電気的に接触する。
【0023】
本発明の上述の例示的実施形態においては、ブロック部が、第1の弾性バックルが外方に移動することを確実に防止することができ、それにより、過度な外方への移動に起因する第1の弾性バックルに対する損傷を防止する。
【0024】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】一方側から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの説明分解図である。
図2】本発明の例示的実施形態に係るコネクタハウジングおよび安全デバイスの説明斜視図である。
図3】他方側から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの説明分解図である。
図4】コネクタおよび相手側コネクタが分離状態にある、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図である。
図5】コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置にある、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図である。
図6】コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置にある、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図である。
図7】コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置にあり、安全デバイスが示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図である。
図8】コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置にあり、安全デバイスが示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの別の断面図である。
図9】本発明の別の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの説明分解図である。
図10】コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置にある、本発明の別の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0027】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。しかしながら、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例において、図面を簡略化するために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0028】
本発明の一般概念によれば、コネクタハウジングが提供される。コネクタハウジングは、ハウジング本体と、ハウジング本体の側部に形成され、相手側コネクタハウジングの第1の相手側バックルデバイスの第1の収容空洞部に挿入されるように適合されている第1のバックルデバイスとを備える。第1のバックルデバイスは、第1の弾性バックルを含み、第1の弾性バックルは、弾性カンチレバーと、弾性カンチレバーの自由端部に形成され、第1の収容空洞部の側壁におけるプレロックスロットと係合するように適合されている保持突出部と、弾性カンチレバーを第1の収容空洞部内に制限するために、保持突出部がプレロックスロットと係合したときに第1の収容空洞部の側壁の内壁面に当接するように適合されているブロック部とを備える。
【0029】
本発明の別の一般概念によれば、コネクタが提供される。コネクタは、上記のコネクタハウジングと、相手側コネクタの相手側端子と嵌合するためにコネクタハウジングに設けられている端子とを備える。
【0030】
本発明の別の一般概念によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタと嵌合する相手側コネクタとを備える。相手側コネクタは、コネクタハウジングと嵌合する相手側コネクタハウジングと、相手側コネクタハウジングに配置されている相手側端子とを含む。
【0031】
図1は、一方側から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの説明分解図を示す。図2は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタハウジング1および安全デバイス130の説明斜視図を示す。図3は、他方側から見た場合の、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの説明分解図を示す。図4は、コネクタおよび相手側コネクタが分離状態にある、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図を示す。図5は、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置にある、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図を示す。
【0032】
図1図5に示すように、本発明の例示的実施形態においては、コネクタハウジング1が開示される。コネクタハウジング1は、ハウジング本体10および第1のバックルデバイス11を含む。第1のバックルデバイス11は、ハウジング本体10の側部に形成され、相手側コネクタハウジング2の第1の相手側バックルデバイス21の第1の収容空洞部210に挿入するのに好適である。第1のバックルデバイス11は、第1の弾性バックル110を含む。第1の弾性バックル110は、弾性カンチレバー111、保持突出部112、およびブロック部113を含む。保持突出部112は、弾性カンチレバー111の自由端部に形成され、第1の収容空洞部210の側壁213におけるプレロックスロット211と係合するのに好適である。ブロック部113は、弾性カンチレバー111が第1の収容空洞部210の側壁213に対して外方に移動することを防止するために、保持突出部112がプレロックスロット211と係合したときに、第1の収容空洞部210の側壁213の内壁面213aに当接するように適合される。これにより、弾性カンチレバー111の自由端部が過度な外方への移動に起因して壊れることを防止することができる。
【0033】
図6は、コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置にある、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図を示す。図7は、コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置にあり、安全デバイス130が示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図を示す。図8は、コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置にあり、安全デバイス130が示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの別の断面図を示す。
【0034】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、第1のバックルデバイス11は、ハウジング本体10の一方側に接続される側方翼部114をさらに含む。弾性カンチレバー111の固定端部は、側方翼部114に接続され、弾性カンチレバー111は、ハウジング本体10の長手方向に沿って延びる。
【0035】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、保持突出部112は、ハウジング本体10の長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出する。ブロック部113は、保持突出部112の端面に形成され、保持突出部112の端面からハウジング本体10の長手方向に沿って前方に突出する。
【0036】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、コネクタハウジング1は、第2のバックルデバイス12をさらに含む。第2のバックルデバイス12は、ハウジング本体10の頂部に形成され、相手側コネクタハウジングの第2の相手側バックルデバイス22の第2の収容空洞部220に挿入するのに好適である。第2のバックルデバイス12は、第2の弾性バックル121を含む。第2の弾性バックル121は、第2の収容空洞部220の内壁面における最終ロック突出部223と係合するのに好適である。保持突出部112が第1の収容空洞部210の側壁213における最終ロックスロット212と係合すると、第2の弾性バックル121が最終ロック突出部223と係合して、コネクタハウジング1および相手側コネクタハウジング2を最終ロック位置に保持する。
【0037】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、第2のバックルデバイス12は、ハウジング本体10に形成される一対の支持壁122と、一対の支持壁122の頂部の間に接続される頂壁123とをさらに含む。一対の支持壁122および頂壁123は、収容空間を画定する。第2の弾性バックル121は、収容空間に設けられ、一対の支持壁122に接続される。
【0038】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、第2の弾性バックル121は、押圧部121d、一対の長手方向ビーム121a、およびクロスビーム121bを含む。一対の長手方向ビーム121aの後端部は、押圧部121dに接続される。クロスビーム121bは、一対の長手方向ビーム121aの前端部の間に接続される。一対の長手方向ビーム121aの各々の後端部には、弾性接続部121eが形成される。弾性接続部121eは、押圧部121dを押圧することにより第2の弾性バックル121を最終ロック突出部223から離れたロック解除位置に移動させることができるように、支持壁122に接続される。
【0039】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、中空収容部121cが画定され、一対の長手方向ビーム121a、クロスビーム121b、および押圧部121dにより取り囲まれる。第2の弾性バックル121が最終ロック突出部223と係合すると、最終ロック突出部223は、収容部121cに入り、クロスビーム121bに当接する。
【0040】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、コネクタハウジング1は、第2の弾性バックル121が最終ロック突出部223から離れたロック解除位置に移動することを防止するために第2のバックルデバイス12に挿入される安全デバイス130をさらに含む。
【0041】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、安全デバイス130は、操作部133、挿入部132、およびカンチレバー部131を含む。安全デバイス130は、操作部133を把持することにより第2のバックルデバイス12に挿入されてよい。挿入部132は、操作部133から後方に延び、押圧部121dが下方に押圧されることを防止するために押圧部121dの下方に挿入されるように適合される。カンチレバー部131は、安全デバイス130が脱落することを防止するために、操作部133から前方に延びて収容部121cに係合する。
【0042】
図1図8に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタも開示される。コネクタは、コネクタハウジング1および端子(不図示)を含む。端子は、相手側コネクタにおける相手側端子(不図示)と嵌合接続するように、コネクタハウジング1の端子スロット101に配置される。
【0043】
図1図8に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、コネクタアセンブリも開示される。コネクタアセンブリは、コネクタおよび相手側コネクタを含む。コネクタは、相手側コネクタと嵌合する。相手側コネクタは、コネクタハウジング1と嵌合する相手側コネクタハウジング2と、相手側コネクタハウジング2に配置される相手側端子(不図示)とを含む。相手側コネクタハウジング2は、相手側ハウジング本体20および第1の相手側バックルデバイス21を含む。ハウジング本体20は、内部空洞201を有する。ハウジング本体10は、相手側ハウジング本体20の内部空洞201に挿入するのに好適である。第1の相手側バックルデバイス21は、相手側ハウジング本体20の側部に形成され、頂壁214、底壁215、および側壁213を含む。
第1の収容空洞部210が、頂壁214、底壁215、および側壁213により画定され取り囲まれる。プレロックスロット211および最終ロックスロット212が、第1の収容空洞部210の側壁213に形成される。プレロックスロット211および最終ロックスロット212は、相手側ハウジング本体20の長手方向において所定の距離で離れている。相手側ハウジング本体20の内部空洞201は、第1の相手側バックルデバイス21の第1の収容空洞部210と連通し、ハウジング本体10および第1のバックルデバイス11は、それぞれ相手側ハウジング本体20の内部空洞201および第1の相手側バックルデバイス21の第1の収容空洞部210に挿入される。
【0044】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、プレロックスロット211がコネクタハウジング1における保持突出部112と係合して、コネクタおよび相手側コネクタをプレロック位置に保持する。コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、最終ロックスロット212がコネクタハウジング1における保持突出部112と係合して、コネクタおよび相手側コネクタを最終ロック位置に保持する。
【0045】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、相手側コネクタハウジング2はまた、相手側ハウジング本体20の頂部に形成され、一対の側部プレート221と頂部プレート222とを含む第2の相手側バックルデバイス22を含む。第2の収容空洞部220が、一対の側部プレート221と頂部プレート222とにより画定され取り囲まれる。最終ロック突出部223が、第2の収容空洞部220の底壁の内壁面に形成される。コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、最終ロック突出部223がコネクタハウジング1における第2の弾性バックル121と係合して、コネクタおよび相手側コネクタを最終ロック位置に保持する。
【0046】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、最終ロック突出部223は、後側面223aおよび前側面223bを有する。最終ロック突出部223の後側面223aは、相手側ハウジング本体20の長手方向に対して傾斜し、最終ロック突出部223を第2の弾性バックル121の収容部121cへと案内するために用いられる。最終ロック突出部223の前側面223bは、相手側ハウジング本体20の長手方向に垂直であり、第2の弾性バックル121のクロスビーム121bに当接するために用いられる。
【0047】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、パドロック孔216が、第1の収容空洞部210の頂壁214および底壁215に形成される。パドロック(不図示)が、パドロック孔216にロックされてよい。例示の実施形態において、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、コネクタハウジング1における側方翼部114が、パドロック孔216にロックされたパドロックによりブロックされて、コネクタおよび相手側コネクタがさらに最終ロック位置まで組み付けられることを防止する。これにより、コネクタおよび相手側コネクタが偶発的に最終ロック位置まで組み付けられることを確実に防止することができ、製品の安全性能が向上する。
【0048】
図1図8に示すように、例示の実施形態において、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置まで組み付けられると、コネクタの端子および相手側コネクタの相手側端子は、非接触の電気的分離状態にある。コネクタおよび相手側コネクタが最終ロック位置まで組み付けられると、コネクタの端子および相手側コネクタの相手側端子は、互いに接触して電気的に接続される。
【0049】
図1図8に示す実施形態において、ブロック部113は、保持突出部112の端面に形成され、保持突出部112の端面からハウジング本体10の長手方向に沿って前方に突出する。
【0050】
ただし、本発明は上述の実施形態に限定されないことに留意されたく、例えば、図9および図10は、本発明に係る別の例示的実施形態を示す。それらのうち、図9は、本発明の別の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの説明分解図を示す。図10は、コネクタおよび相手側コネクタがプレロック位置にある、本発明の別の例示的実施形態に係るコネクタおよび相手側コネクタの断面図を示す。
【0051】
図9および図10に示すように、例示の実施形態において、保持突出部112は、ハウジング本体10の長手方向に垂直な横方向に沿って外方に突出する。ブロック部113は、弾性カンチレバー111の側部に形成され、弾性カンチレバー111の側部からハウジング本体10の横方向に沿って第1の収容空洞部210の側壁213に向かって突出する。
【0052】
図9および図10に示すように、例示の実施形態において、保持突出部112がプレロックスロット211と係合すると、ブロック部113が第1の収容空洞部210の側壁213の内壁面213aに当接して、弾性カンチレバー111が第1の収容空洞部210の側壁213に対して外方に移動することを防止する。これによっても、弾性カンチレバー111の自由端部が過度な外方への移動に起因して壊れることを防止することができる。
【0053】
本発明の別の例示的実施形態において、ブロック部113は、第1のブロック部113’(図3参照)および第2のブロック部113’’(図9参照)を含んでよい。第1のブロック部113’は、保持突出部112の端面に形成され、保持突出部112の端面からハウジング本体10の長手方向に沿って前方に突出する。第2のブロック部113’’は、弾性カンチレバー111の側部に形成され、弾性カンチレバー111の側部からハウジング本体10の横方向に沿って第1の収容空洞部210の側壁213に向かって突出する。これにより、弾性カンチレバー111の外方への移動をブロックするブロック力を増大させることができ、それにより、弾性カンチレバー111の外方への移動がより効果的に防止される。
【0054】
上記の実施形態は、限定ではなく例示を意図したものであることが、当業者には理解されるべきである。例えば、多数の修正が当業者により上記の実施形態に対してなされてよく、種々の実施形態において説明されている様々な特徴は、構成または原理において矛盾しない限り互いに自由に組み合わされてよい。
【0055】
いくつかの例示的実施形態を示して説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱しない限り、これらの実施形態において様々な変更または修正がなされてよいことが、当業者には理解されるであろう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物において定められる。
【0056】
本明細書において用いられる場合、単数形で記載され「a」または「an」の語に続く要素は、複数の当該要素またはステップを除外することが明示されていない限り、そのような除外をしないものとして理解されるべきである。さらに、本発明の「一実施形態」という記載は、記載されている特徴を同様に組み込むさらなる実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図するものではない。加えて、そうでないことが明示されていない限り、特定の性質を有する要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その性質を有しないさらなるそのような要素を含み得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】