(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037174
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】試料支持体を保持するための試料ホルダ、ローディングステーション、ナイフホルダ、ミクロトームおよび対応する方法
(51)【国際特許分類】
G01N 1/28 20060101AFI20240311BHJP
G01N 1/06 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
G01N1/28 W
G01N1/28 F
G01N1/06 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023143773
(22)【出願日】2023-09-05
(31)【優先権主張番号】22194069
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】501129941
【氏名又は名称】ライカ ミクロジュステーメ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ツィマーマン
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA28
2G052AD12
2G052AD32
2G052AD52
2G052CA48
2G052DA33
2G052EC03
2G052EC22
2G052EC23
2G052GA31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ミクロトームによって切り出された顕微鏡用の試料を試料支持体に容易に配置する。
【解決手段】顕微鏡用の試料を支持するための試料支持体を保持するための試料ホルダ(300)は、試料支持体を上側脚片と下側脚片との間にクランプして、試料支持体の一部が、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間にクランプされるように構成されていて、外力によって作動させられて、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられ、試料支持体が試料ホルダ内にローディングされるように構成された、クランプ装置(302a,302b,302c)を備え、クランプ装置は、クランプ装置が外力によって作動させられていないときに、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部を介して試料支持体にクランプ力を加えて、試料支持体が上側脚片と下側脚片との間にクランプされるように構成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡用の試料(269)を支持するための試料支持体(150)を保持するための試料ホルダ(100,300)であって、
前記試料ホルダ(100,300)は、上側脚片(104)と下側脚片(106)とを備えたクランプ装置(102,302a,302b,302c)を備え、
前記クランプ装置(102,302a,302b,302c)は、前記試料支持体(150)を前記上側脚片(104)と前記下側脚片(106)との間にクランプして、前記試料支持体(150)の一部が、前記上側脚片(104)および前記下側脚片(106)の各々の第1の端部(108,110)同士の間にクランプされるように構成されており、
前記クランプ装置(102)は、外力(F1)によって作動させられて、前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部(108,110)が互いに離間させられ、前記試料支持体が前記試料ホルダ(100,300)内にローディングされるように構成されており、
前記クランプ装置(102,302a,302b,302c)は、前記クランプ装置が外力によって作動させられていないときに、前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部(108,110)を介して前記試料支持体(150)にクランプ力(F2)を加えて、前記試料支持体が前記上側脚片(104)と前記下側脚片(106)との間にクランプされるように構成されている、
試料ホルダ(100,300)。
【請求項2】
前記上側脚片および前記下側脚片のうちの一方(106)は、作動ロッド(140)を収容するように構成された貫通孔(116)を備え、前記上側脚片および前記下側脚片のうちの他方(104)は、前記外力によって作動させられて、前記貫通孔(116)内に収容された前記作動ロッド(140)を介して前記外力が前記上側脚片および前記下側脚片のうちの前記他方に与えられると、前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部が互いに離間させられるように構成されている、
請求項1記載の試料ホルダ(100,300)。
【請求項3】
前記上側脚片(104)および前記下側脚片(106)のうちの少なくとも一方は、板ばねとして構成されている、
請求項1または2記載の試料ホルダ(100,300)。
【請求項4】
前記上側脚片および前記下側脚片のうちの少なくとも一方は、各々の第2の端部(112,114)で前記試料ホルダに取り付けられている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の試料ホルダ(100,300)。
【請求項5】
複数の試料支持体(150)を保持するために、前記試料ホルダ(300)は、複数のクランプ装置(302a,302b,302c)を備え、前記複数のクランプ装置(302a,302b,302c)の各々は、前記複数の試料支持体(150)のうちの1つを個別に保持するように構成されている、
請求項1から4までのいずれか1項記載の試料ホルダ(300)。
【請求項6】
前記複数のクランプ装置(302a,302b,302c)は、円を描くように配置されて、各々の前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部が、円形状に配置されている、
請求項5記載の試料ホルダ(300)。
【請求項7】
前記複数のクランプ装置(302a,302b,302c)の各々は、外力によって前記複数のクランプ装置のうちの残りのものから個別に独立して作動させられて、前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部が互いに離間させられ、各々の試料支持体(150)が、前記試料ホルダ(300)内にローディングされるように構成されている、
請求項5または6記載の試料ホルダ(300)。
【請求項8】
前記試料ホルダ(300)は、ベース(320)を備え、前記複数のクランプ装置は、前記ベース(320)に回転可能に取り付けられて、前記複数のクランプ装置(302a,302b,302c)が、前記ベース(320)に対して回転軸線(324)を中心として回転可能である、
請求項5から7までのいずれか1項記載の試料ホルダ(300)。
【請求項9】
前記試料ホルダ(300)は、前記複数のクランプ装置(302a,302b,302c)の各々を同じ位置に取り付けることを可能にし、前記複数のクランプ装置を回転のために解除することを可能にするように構成されたラッチ機構(328,330)を備える、
請求項8記載の試料ホルダ(300)。
【請求項10】
試料支持体(150)を試料ホルダ(300)内にローディングするためのローディングステーション(570)であって、
前記ローディングステーション(570)は、前記試料ホルダ(300)を収容するように構成された収容領域(572)を備え、
前記ローディングステーション(570)は、作動機構(582)と、ローディングスライダ(574)と、を備え、
前記ローディングスライダ(574)は、試料支持体(150)を収容するように構成されており、
前記作動機構(582)は、前記試料ホルダ(300)が前記収容領域(572)に収容されて、クランプ装置がローディング位置(P3)に位置決めされているときに、作動すると、前記試料ホルダ(300)に力を加え、前記試料ホルダの前記クランプ装置を作動させ、前記クランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部を互いに離間させるように構成されており、
前記ローディングステーション(570)は、前記ローディングスライダ(574)が前記試料ホルダ(300)に向かって摺動可能であり、試料支持体が前記ローディングスライダ(574)に収容され、かつ前記作動機構が作動させられたときに、前記試料支持体の一部が前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部同士の間に位置決めされた位置になるように構成されている、
ローディングステーション(570)。
【請求項11】
前記作動機構(582)は、作動ロッド(140)であって、前記作動機構(582)が作動させられたときに、前記上側脚片および前記下側脚片のうちの一方に設けられた貫通孔を通って延在し、前記上側脚片および前記下側脚片のうちの他方に力を加えて、前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部が互いに離間させられるように構成された作動ロッド(140)を備える、
請求項10記載のローディングステーション(570)。
【請求項12】
前記ローディングステーション(570)は、試料支持体(150)を請求項1から9までのいずれか1項記載の前記試料ホルダ(100,300)内にローディングするためのものである、
請求項10または11記載のローディングステーション(570)。
【請求項13】
請求項1から9までのいずれか1項記載の試料ホルダ(100,300)と、
請求項10から12までのいずれか1項記載のローディングステーション(570)と、
を備える装置。
【請求項14】
ミクロトーム用のナイフホルダ(260,460)であって、
前記ナイフホルダ(260,460)は、ナイフ(264,464)を備えるかまたはナイフが設けられるように構成されており、前記ミクロトームによって標本(268)から切り出された切片を収容するための収容ボックス(266,466)をさらに備え、
前記収容ボックス(266,466)は、試料支持体(150)を支持するための試料ホルダ(100,300)を収容するように構成されており、
前記収容ボックス(266,466)は、前記試料ホルダを前記ナイフ(264,464)に対して相対的な位置(P1,P2)に取り付けることが可能であるように構成されている、
ナイフホルダ(260,460)。
【請求項15】
前記収容ボックス(266,466)は、前記試料ホルダ(100)が前記試料支持体(150)を保持して、前記ナイフ(264)に対して相対的な前記位置(P1,P2)に取り付けられた前記収容ボックス(266)内に収容されたときに、液体が供給されて、前記液体が、前記収容ボックス(266)内に供給されると、前記試料支持体(150)を覆うように構成されている、
請求項14記載のナイフホルダ(260,460)。
【請求項16】
前記ナイフホルダ(260,460)は、前記液体の充填レベル(290,490)が連続的に減少するように、前記液体を前記収容ボックス(266)から除去するための装置(492)をさらに備える、
請求項15記載のナイフホルダ(260,460)。
【請求項17】
前記収容ボックス(266,466)は、前記試料ホルダ(100,300)を収容するように構成された摺動機構(262,462)を備え、前記摺動機構(262,462)は、前記ナイフに対して相対的な任意の位置または1つ以上の予め規定された位置に取り付けられるように構成されている、
請求項14から16までのいずれか1項記載のナイフホルダ(260,460)。
【請求項18】
請求項1から9までのいずれか1項記載の前記試料ホルダ(100,300)を備える、請求項14から17までのいずれか1項記載のナイフホルダ(260,460)。
【請求項19】
請求項14から18までのいずれか1項記載のナイフホルダ(260,460)を備える、ミクロトーム(600)。
【請求項20】
試料支持体(150)を請求項1から9までのいずれか1項記載の試料ホルダ(100,300)内に請求項10から12までのいずれか1項記載のローディングステーション(570)を使用してローディングする方法。
【請求項21】
試料支持体(150)を試料ホルダ(100,300)内にローディングステーション(570)を使用してローディングする方法であって、前記方法は、
前記試料ホルダを前記ローディングステーションの収容領域に配置して、前記試料ホルダのクランプ装置をローディング位置に位置決めするステップ(700)と、
試料支持体を前記ローディングステーション(570)のローディングスライダ内にローディングするステップ(702)と、
前記ローディングステーション(570)の作動機構(582)を作動させて、前記クランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部を互いに離間させるステップ(704)と、
前記ローディングスライダを前記試料ホルダに向かって摺動させて、前記試料支持体の一部を前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部同士の間に位置決めするステップ(706)と、
前記作動機構を解除して、前記試料支持体を前記上側脚片と前記下側脚片との間にクランプするステップ(708)と、
を含む方法。
【請求項22】
前記方法は、複数の試料支持体を前記試料ホルダ内にローディングするために、更なる前記複数の試料支持体の各々に対して、
前記試料支持体を前記ローディングスライダ内にローディングするステップ(712)と、
前記試料ホルダを作動させて、前記試料ホルダの複数のクランプ装置のうちの次のクランプ装置を前記ローディング位置に位置決めするステップ(714)と、
前記ローディングステーションの前記作動機構を作動させて、各々の前記クランプ装置の前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部を互いに離間させるステップ(716)と、
前記ローディングスライダを前記試料ホルダに向かって摺動させて、前記試料支持体の一部を前記上側脚片および前記下側脚片の各々の前記第1の端部同士の間に位置決めするステップ(718)と、
前記作動機構を解除して、前記試料支持体を前記上側脚片と前記下側脚片との間にクランプするステップ(720)と、
を含む、
請求項21記載の方法。
【請求項23】
ミクロトームによって標本(268)から切り出された試料を、試料ホルダ(100,300)内にローディングされた試料支持体(150)上に配置する方法であって、前記方法は、
前記試料ホルダを前記ミクロトームの収容ボックスに設けるステップ(800)と、
前記試料ホルダを前記ミクロトームのナイフに対して相対的な所望の位置に取り付けて、前記試料支持体が前記ナイフに対して相対的な所望の位置を有するようにするステップ(802)と、
前記収容ボックスに流体を供給して、前記流体が前記試料支持体を覆うようにするステップ(804)と、
前記ミクロトームによって前記標本から前記試料を切り出して、前記標本が前記流体の表面上かつ前記試料支持体の上方に位置するようにするステップ(806)と、
前記流体の少なくとも一部を前記収容ボックスから除去して、前記試料を下降させて前記試料支持体上に配置するステップ(808)と、
を含む方法。
【請求項24】
前記方法は、前記ミクロトームによって前記標本から切り出された複数の試料を、前記試料ホルダ内にローディングされた複数の試料支持体のうちの各々に配置するために、更なる前記複数の試料支持体の各々に対して、
前記試料ホルダを作動させて、次の試料支持体が前記ナイフに対して相対的な所望の位置を有するようにするステップ(810)と、
前記収容ボックスに流体を供給して、前記流体が前記試料支持体を覆うようにするステップ(812)と、
前記ミクロトームによって前記標本から前記試料を切り出して、前記試料が前記流体の表面上かつ各々の前記試料支持体の上方に位置するようにするステップ(814)と、
前記流体の少なくとも一部を前記収容ボックスから除去して、各々の前記試料を下降させて各々の前記試料支持体に配置するステップ(816)と、
をさらに含む、
請求項23記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本質的に、顕微鏡用の試料を支持するための試料支持体を保持するための試料ホルダ、試料支持体を試料ホルダ内にローディングするためのローディングステーション、ミクロトーム用のナイフホルダ、ミクロトームおよび対応する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
神経科学の分野だけでなく、例えば生物学および医学の他の分野においても、組織、または他の試料あるいは顕微鏡用の試料の薄い切片は、例えば電子顕微鏡によって検査することができる。このような切片は、ミクロトームによって標本ブロックから切り出され、ひいては、試料支持体上に配置される。切り出された後に、このような顕微鏡用の試料を試料支持体に配置することは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
上述した状況を踏まえ、顕微鏡用の試料を試料支持体に配置する際の改善策に対する需要が存在する。本発明の実施形態によれば、独立請求項の特徴を備えた、顕微鏡用の試料を支持するための試料支持体を保持するための試料ホルダ、試料支持体を試料ホルダ内にローディングするためのローディングステーション、ミクロトーム用のナイフホルダ、ミクロトームおよび対応する方法が提案される。有利な更なる改良形態が、従属請求項および以下の説明の主題を形成する。
【0004】
本発明の実施形態は、試料または顕微鏡用の試料を支持するための試料支持体を保持するための試料ホルダに関する。このような顕微鏡用の試料は、例えば、試料支持体上に配置されたときに、例えば、電子顕微鏡での検査のために想定されてよい。試料支持体は、いわゆるスロットグリッドであってよく、例えば、試料が配置されるスロットを有する円形状の薄い支持体である。試料ホルダは、上側脚片と下側脚片とを備えたクランプ装置を備える。上側脚片および下側脚片のうちの少なくとも一方は、板ばねとして構成されていてよい。クランプ装置は、試料支持体を上側脚片と下側脚片との間にクランプして、試料支持体の一部(例えば、その縁部の一部)が、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間にクランプされるように構成されている。さらに、クランプ装置は、外力によって作動させられ、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられて、試料支持体が試料ホルダ内にローディングされるように構成されている。加えて、クランプ装置は、クランプ装置が外力によって作動させられていないときに、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部を介して試料支持体にクランプ力を加えて、試料支持体が上側脚片と下側脚片との間にクランプされるように構成されている。
【0005】
このような試料ホルダは、挿入後の試料支持体の取り扱いと保持とを容易にする。特に、このような試料ホルダは、ミクロトームと共に使用される場合に、試料支持体を容易に位置決めすることを可能にする。典型的には、このようなミクロトームは、ナイフを備えたナイフホルダと、収容ボックスであって、水などの液体が供給されて、ナイフによって標本または標本ブロックから切り出された顕微鏡用の試料が表面上に落下または表面上を滑動することができる、収容ボックスと、を備える。例えば、試料支持体は、試料ホルダによって所望の形態で位置決めすることができ、切り出された後の顕微鏡用の試料は、試料支持体上に容易に配置することができる。このような試料支持体を手動で取り扱い、保持するのとは対照的に、本発明の実施形態による試料ホルダは、顕微鏡用の試料を試料支持体上に著しく容易に配置することを可能にする。このような試料ホルダを用いた、顕微鏡用の試料を試料支持体に配置する方法についてのより詳細な説明は後述する。
【0006】
本発明の実施形態では、上側脚片および下側脚片のうちの一方は、作動ロッドを収容するように構成された貫通孔を備える。上側脚片および下側脚片のうちの他方は、外力によって作動させられ、貫通孔内に収容された作動ロッドを介して外力が第1の上側脚片および下側脚片のうちの他方に与えられると、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられるように構成されている。これにより、例えば、このような作動ロッドを備えるデバイスによって、試料支持体を試料ホルダ内に容易に挿入することができる。
【0007】
本発明の更なる実施形態によれば、上側脚片および下側脚片のうちの少なくとも一方は、各々の第2の端部で試料ホルダに取り付けられている。これにより、脚片を簡単かつ効果的に取り付けることができ、特に、作動ロッドによって2つの脚片を互いに離間させることが容易になる。
【0008】
本発明の更なる実施形態によれば、試料ホルダは、複数の試料支持体、例えば、同一または類似のタイプの試料支持体を保持するためのものであるかまたは保持するように構成されている。試料ホルダは、複数のクランプ装置を備え、複数のクランプ装置の各々は、複数の試料支持体のうちの1つを個別に保持するように構成されている。こうして、多数の顕微鏡用の試料を簡単かつ迅速に極めて効率的に各々の試料支持体に配置することができる。
【0009】
本発明の更なる実施形態によれば、複数のクランプ装置は、円を描くように配置されて、各々の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が、円形状に配置されている。これにより、試料ホルダをミクロトームの各々のナイフホルダに、ホルダ試料支持体の各々を同じ所望の位置に個別に位置決めするように配置することが可能になる。
【0010】
本発明の更なる実施形態によれば、複数のクランプ装置の各々は、外力によって複数のクランプ装置のうちの残りのものから個別に独立して作動させられて、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられ、各々の試料支持体が試料ホルダ内にローディングされるように構成されている。こうして、個別の試料支持体は、試料ホルダに挿入されて保持されている他の試料支持体に影響を与えることなく、試料ホルダから取り外したり、試料ホルダ内に挿入したりすることができる。
【0011】
本発明の更なる実施形態によれば、試料ホルダは、ベースを備え、複数のクランプ装置が、ベースに回転可能に取り付けられて、複数のクランプ装置がベースに対して回転軸線を中心として回転可能である。これにより、試料ホルダを回転させ、ひいては、ホルダ試料支持体の各々が同じ所望の位置に個別に位置決めされるように、試料ホルダをミクロトームの各々のナイフホルダに配置することが可能になる。加えて、これにより、試料ホルダを回転させ、ひいては、ホルダ試料支持体の各々が同じ所望の位置に個別に位置決めされて、試料支持体が試料ホルダ内にローディングまたは配置されるように、試料ホルダを各々のローディングステーションに配置することが可能になる。
【0012】
本発明の更なる実施形態によれば、試料ホルダは、複数のクランプ装置の各々を同じ位置に取り付けることを可能にし、複数のクランプ装置を回転のために解除することを可能にするように構成されたラッチ機構を備える。これにより、試料支持体を試料支持体内にローディングすることがより容易かつ効率的になる。加えて、ナイフホルダで使用する場合、試料支持体の各々の取付けが容易になる。
【0013】
本発明の別の実施形態は、試料支持体を試料ホルダ内にローディングするためのローディングステーションに関する。ローディングステーションは、試料ホルダを収容するように構成された収容領域と、作動機構と、ローディングスライダと、を備える。ローディングスライダは、試料支持体を収容するように構成されている。作動機構は、試料ホルダが収容領域に収容されて、クランプ装置がローディング位置に位置決めされているときに、作動すると、試料ホルダに力を加え、試料ホルダのクランプ装置を作動させて、クランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部を互いに離間させるように構成されている。実施形態では、作動機構は、作動ロッドであって、作動機構が作動させられたときに、上側脚片および下側脚片のうちの一方に設けられた貫通孔を通って延在し、上側脚片および下側脚片のうちの他方に力を加えて、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられるように構成された作動ロッドを備える。
【0014】
さらに、ローディングステーションは、ローディングスライダが試料ホルダに向かって摺動可能であり、試料支持体がローディングスライダに収容され、かつ作動機構が作動させられたときに、試料支持体の一部が上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間に位置決めされた位置になるように構成されている。
【0015】
このようなローディングステーションにより、1つ以上の試料支持体を上述のような試料ホルダ内に容易にローディングすることができる。特に、各々のクランプ機構の脚片同士の間の試料支持体の挿入が容易になる。
【0016】
本発明の別の実施形態は、それぞれ上記のような試料ホルダとローディングステーションとを備える装置に関する。
【0017】
本発明の別の実施形態は、ミクロトーム用のナイフホルダに関する。ナイフホルダは、ナイフを備えるかまたはナイフが設けられるように構成されている。このようなナイフを使用して、典型的には薄い切片またはスライスの形態で顕微鏡用の試料を標本または標本ブロックから切り出すことができる。ナイフホルダは、ミクロトームによって標本から切り出された切片を収容するための収容ボックスをさらに備える。このような収容ボックスは、典型的には、水などの液体が供給されるかまたは液体で充填されるように構成されている。さらに、収容ボックスは、試料支持体を支持するための試料ホルダを収容し、試料ホルダをナイフに対して相対的な位置に取り付けることが可能であるように構成されている。このような位置は、予め規定された位置または予め規定された複数の位置のうちの1つであってよい。好ましくは、このような位置は使用者によって選択されてよい。実施形態では、収容ボックスは、例えばスライダとレールとを備えた摺動機構を備える。摺動機構は、試料ホルダを収容するように構成されており、摺動機構は、ナイフに対して相対的な任意の位置または1つ以上の予め規定された位置に取り付けられるように構成されており、これにより、例えば、試料ホルダを所望の位置に取り付けることができる。
【0018】
このようなナイフホルダは、上述のような試料ホルダと共に使用されると、試料支持体をナイフの隣の所望の位置に位置決めすることが可能になり、顕微鏡用の試料を試料支持体上に容易に配置することが可能になる。
【0019】
本発明の更なる実施形態によれば、収容ボックスは、試料ホルダが試料支持体を保持してナイフに対して相対的な位置に取り付けられた収容ボックス内に収容されたときに、水などの液体が供給されて、液体が収容ボックスに供給されたときに液体が試料支持体を覆うように構成されている。例えば、収容ボックスは、十分に高い側壁を有してよく、試料支持体が充填レベルまたは表面よりも下にあるような液体の充填レベルを実現することができる。このような液体を使用して、標本から切り出された後の顕微鏡用の試料は、液体またはその表面上に落下または表面上を滑動することができる。これにより、試料支持体上への顕微鏡用の試料の次の配置が促進される。
【0020】
本発明の更なる実施形態によれば、ナイフホルダまたはその収容ボックスは、液体の充填レベルが連続的に減少するように、液体を収容ボックスから除去するための装置を備える。これは、例えば、その装置が、収容ボックス、例えば収容ボックスの側壁に弁を備えるかまたは弁であることによって実現することができる。このような弁は、試料支持体の位置の下方に位置決めされる必要がある。また、装置は、開閉することができるように構成された別の開口を備えるかまたはそのような開口であってもよい。
【0021】
こうして、充填レベルまたは表面を、特に顕微鏡用の試料を載せた状態で下降させることができる。したがって、表面を下降させるかまたは液体の充填レベルを低下させるだけで、顕微鏡用の試料を試料支持体上に配置することができる。
【0022】
このような弁や開口に加えて、ポンプを使用して、液体を効率的に除去することができる。加えて、これにより、液体の再充填が可能になる。このようなポンプはまた、例えば、弁または開口がなくとも使用することできることに留意されたい。例えば、そのようなナイフホルダとそのようなポンプとを備える装置を提供することができる。
【0023】
本発明の別の実施形態は、上述のようなナイフホルダを備えるミクロトームに関する。このようなミクロトームは、例えば、ウルトラミクロトームであってよい。
【0024】
本発明の別の実施形態は、試料支持体を試料ホルダ内にローディングステーションを使用してローディングする方法に関する。方法は、以下のステップを含む。試料ホルダが、ローディングステーションの収容領域に配置され、試料ホルダのクランプ装置がローディング位置に位置決めされる。試料支持体が、ローディングステーションのローディングスライダ内にローディングされる。ローディングステーションの作動機構が作動させられ、クランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられる。ローディングスライダが試料ホルダに向かって摺動させられ、試料支持体の一部が上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間に位置決めされる。その後、作動機構が解除され、試料支持体が上側脚片と下側脚片との間にクランプされる。これは、試料支持体を試料ホルダ内に正確に位置決めする簡単な方法である。実施形態では、上記のような試料ホルダとローディングステーションとが使用されてよい。
【0025】
本発明の更なる実施形態によれば、方法は、試料ホルダが複数のクランプ装置を備える場合に、複数の試料支持体を試料ホルダ内にローディングするためのものである。方法は、更なる複数の試料支持体の各々に対して、以下のステップを含む。試料支持体がローディングスライダ内にローディングされる。試料ホルダが作動させられ、試料ホルダの複数のクランプ装置のうちの次のクランプ装置がローディング位置に位置決めされる。ローディングステーションの作動機構が作動させられ、各々のクランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられる。ローディングスライダが試料ホルダに向かって摺動させられ、試料支持体の一部が上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間に位置決めされる。その後、作動機構が解除され、試料支持体が上側脚片と下側脚片との間にクランプされる。方法のために、実施形態では、上述のような複数のクランプ装置を有する試料ホルダが使用されてよい。
【0026】
本発明の別の実施形態は、ミクロトームによって標本から切り出された試料を、試料ホルダ内にローディングされた試料支持体上に配置する方法に関する。方法は、以下のステップを含む。試料ホルダがミクロトームの収容ボックスに設けられ、このような収容ボックスは、ミクロトームのナイフホルダによって構成されていてよい。試料ホルダが、ミクロトーム(または特にナイフホルダ)のナイフに対して相対的な所望の位置に取り付けられ、試料支持体は、ナイフに対して相対的な所望の位置を有する。水などの流体が収容ボックス内に供給され、流体が試料支持体を覆う。次に、ミクロトームによって標本から試料が切り出され、標本が表面上かつ試料支持体の上方に位置するが、このような顕微鏡用の試料は、通常、このような表面上で泳動することに留意されたい。さらに、液体の少なくとも一部が収容ボックスから除去され、(表面上にある)試料が、下降して試料支持体上に配置される。
【0027】
これは、顕微鏡用の試料を試料支持体上に配置する極めて簡単で効率的な方法である。試料支持体または顕微鏡用の試料の手作業は必要ない。実施形態では、上記のような試料ホルダとミクロトームとが使用されてよい。
【0028】
本発明の更なる実施形態によれば、方法は、特に、試料ホルダが複数のクランプ装置を備えている場合に、ミクロトームによって標本から切り出された複数の試料を、試料ホルダ内にローディングされた複数の試料支持体のうちの各々に配置するための方法である。方法は、更なる複数の試料支持体の各々に対して、次のステップを含む。試料ホルダが作動させられ、次の試料支持体がナイフに対して相対的な所望の位置を有する。流体が収容ボックス内に供給され、流体が試料支持体を覆う。ミクロトームによって標本から試料が切り出され、試料が流体の表面上かつ各々の試料支持体の上方に位置する。次に、流体の少なくとも一部が収容ボックスから除去され、各々の試料が下降して各々の試料支持体上に配置される。
【0029】
こうして、複数の試料は、簡単かつ迅速に効率的に各々の試料支持体に配置することができる。この点で、次の試料支持体を所望の位置に位置決めするために試料ホルダを作動させることにより、試料を配置した試料支持体が液体で覆われたり、液体に浸漬されたりする可能性があることに留意されたい。本発明者らは、このような試料は、水などの液体に浸漬されても試料支持体に付着すると認識している。これにより、複数のクランプ装置、特に、上述のような円形形状(回転木馬のような形状)を有するこのような試料ホルダを使用することが可能になる。この方法のために、実施形態では、上記のような複数のクランプ装置を有する試料ホルダを使用することができる。
【0030】
本発明の更なる利点および実施形態は、本明細書および添付図から明らかになる。
【0031】
先述した特徴および以下にさらに説明する特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、それぞれ示した組み合わせだけでなく、更なる組み合わせまたは単独でも使用可能であることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1a】本発明の実施形態による試料ホルダを概略的に示す図である。
【
図1b】異なる状況での
図1aの試料ホルダを概略的に示す図である。
【
図1c】さらに異なる状況での
図1aの試料ホルダを概略的に示す図である。
【
図2a】本発明の実施形態によるナイフホルダを概略的に示す図である。
【
図2b】異なる状況での
図2bのナイフホルダを概略的に示す図である。
【
図2c】さらに異なる状況での
図2bのナイフホルダを概略的に示す図である。
【
図3】本発明の更なる実施形態による試料ホルダを概略的に示す図である。
【
図4】本発明の更なる実施形態によるナイフホルダを概略的に示す図である。
【
図5a】本発明の実施形態によるローディングステーションを概略的に示す図である。
【
図5b】異なる状況での
図5aのローディングステーションを概略的に示す図である。
【
図5c】異なる視点での
図5aのローディングステーションを概略的に示す図である。
【
図6】本発明の実施形態によるミクロトームを概略的に示す図である。
【
図7】本発明の実施形態による方法を概略的に示す流れ図である。
【
図8】本発明の更なる実施形態による方法を概略的に示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1aは、本発明の実施形態による試料ホルダ100を概略的に示している。試料ホルダ100は、試料または顕微鏡用の試料を支持するための試料支持体150を保持するためのものであるかまたは保持するように構成されている。試料支持体150は、スリットを有する円形の形状であってよく、例えば、試料支持体150は、電子顕微鏡で使用されるような、いわゆるスロットグリッドであってよい。
図1aは、試料ホルダ100とは別に試料支持体150を示している。
図1bは、
図1aの試料ホルダ100を異なる状況で模式的に示している、
図1cは、
図1aおよび
図1bの試料ホルダ100をさらに異なる状況で模式的に示している、試料支持体150は、試料ホルダ100に挿入されている。以下、
図1a、
図1bおよび
図1cを一緒に説明する。
【0034】
試料ホルダ100は、上側脚片104と下側脚片106とを備えたクランプ装置102を備える。実施形態では、上側脚片104および下側脚片106のうちの少なくとも一方は、板ばねとして構成されている。また、両方の脚片104,106が板ばねとして構成されてもよい。クランプ装置102は、上側脚片104と下側脚片106との間に試料支持体150をクランプし、外側縁部または外側縁部の一部などの、試料支持体150の一部が、上側脚片104および下側脚片106の各々の第1の端部108,110同士の間にクランプされるように構成されている。
【0035】
さらに、クランプ装置102は、
図1bを参照すると、外力F1によって作動させられ、上側脚片104および下側脚片106の各々の第1の端部108,110が、互いに離間させられて、試料支持体が試料ホルダ100内にローディングされる。実施形態では、上側脚片および下側脚片のうちの一方(
図1bでは下側脚片106)は、作動ロッド140を収容するように構成された貫通孔116を備える。上側脚片および下側脚片のうちの他方(
図1bでは上側脚片104)は、外力F1によって作動させられ、外力が、貫通孔116に収容された作動ロッド140を介して上側脚片および下側脚片のうちの他方に与えられると、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられるように構成されている。このような作動ロッド140は、典型的には、試料ホルダ100とは別のデバイスの一部であることに留意されたい。
【0036】
図1bは、本実施形態では、貫通孔116に収容され、貫通孔116を通って延在する作動ロッド140によって与えられる外力F1によって、脚片104,106が互いに離間させられた状況を示している。加えて、試料支持体150は、例として、下側脚片106の第1の端部110に縁部で配置される。
【0037】
実施形態では、上側脚片および下側脚片のうちの少なくとも一方は、各々の第2の端部112,114で試料ホルダ100に取り付けられている。試料ホルダ100は、上側脚片および/または下側脚片が取り付けられるベースを備えてよい。このようなベースは、
図1a、
図1bおよび
図1cには示されていないが、
図2には示されている。
【0038】
さらに、クランプ装置102は、
図1cを参照すると、クランプ装置が外力によって作動させられていないときに、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部108,110を介して試料支持体150にクランプ力F2を加えて、試料支持体150が上側脚片104と下側脚片106との間にクランプされるように構成されている。
図1cは、試料支持体150が、上側脚片104と下側脚片106との第1の端部108,110同士の間にクランプされた状況を示している。作動ロッド140は、貫通孔116から取り外されている。
【0039】
図2は、本発明の実施形態によるナイフホルダ260を概略的に示す。ナイフホルダ260は、ミクロトームの一部として使用することができる。ナイフホルダ260は、ナイフ264を備え、このナイフ264を使用して、標本または標本ブロック268から試料が切り出される。標本ブロック268は、後述するように、ミクロトーム内にまたはミクロトームによって保持することができる。ナイフホルダ260は、ナイフ254を使用してミクロトームによって標本268から切り出された切片(すなわち、試料)を収容するための収容ボックス266をさらに備える。
【0040】
収容ボックス266は、
図1a~
図1cの試料ホルダ100のように、試料支持体150を支持するための試料ホルダを収容するように構成されている。
図2aに示す試料ホルダ100は、クランプ装置102が取り付けられたベース220を備える。収容ボックス266は、試料ホルダ100をナイフ264に対して相対的な位置に取り付けることが可能であるように構成されている。実施形態では、試料ホルダ100を取り付けることができる1つ以上の予め規定された位置を提供することができる。例として、そのような位置の1つが、線P1で示される。ベース220の左端部が線Pに位置決めされるとき、試料支持体150は、例えば、ナイフ264に対して相対的な所望の位置に位置決めされる。
【0041】
実施形態では、収容ボックス266は、試料ホルダ100を収容するように構成された摺動機構262を備える。例えば、摺動機構262は、レールと、レールを摺動するスライダと、を備える。試料ホルダ100は、例えば、スライダに取り付けることができる。摺動機構262は、(例えばレールに沿った)ナイフ264に対して相対的な任意の位置にまたは1つ以上の予め規定された位置に取り付けられるように構成されている。このように、試料ホルダは、例えば、摺動機構を適切に取り付けることにより、位置P1に取り付けることができる。
【0042】
摺動機構を取り付ける位置が任意である場合、使用者は、(試料支持体を備えた)試料ホルダの、ナイフ264に対する所望の相対的な位置を適切に選択することができる。摺動機構を取り付けるための位置が予め規定されている場合には、使用者は、(試料支持体を備えた)試料ホルダの、ナイフ264に対して相対的な適切な位置(または複数の位置のうちの1つ)を見つける支援を受ける。
【0043】
実施形態では、収容ボックス266は、水などの液体が供給され、試料ホルダ100が、収容ボックス266内に収容され、ナイフ264に対して相対的な位置P1に取り付けられ、試料支持体150を保持しているときに、液体が収容ボックス266内に供給されると、液体が試料支持体150を覆うように構成されている。例として、このような液体の充填レベル290は、収容ボックス266内の破線によって示される。
【0044】
更なる実施形態では、ナイフホルダ260は、液体の充填レベル290が連続的に減少するように、液体を収容ボックス266から除去することができるように構成されている。例えば、ナイフホルダ260または収容ボックス266は、そのような目的のための弁(ここでは図示せず)を備えてよい。例えば、液体の現在の充填レベルが充填レベル290に対応する場合、試料支持体150は、液体で完全に覆われている、すなわち、試料支持体150は、表面の下にある。弁を(手動または自動で)開くことにより、充填レベルは減少し、十分な量の液体が除去された後、充填レベルは試料支持体150の下にあり、例えば、試料支持体150の一部または試料支持体150全体が充填レベルの上かつ表面の上にある。
【0045】
図2bは、ナイフホルダ260またはその一部を異なる図および状況で概略的に示している。例として、ナイフ254は、標本268から切片または試料269を切り出しているところを示している。試料269は表面291上を泳動しており、表面291は、充填レベル290に対応する高さを有する。試料ホルダ100によって保持された試料支持体150は表面291の下にある。切り出し工程が終了した後(その後、試料269は標本268から切断され)、充填レベル290は下降してよく、依然として表面291上を泳動している試料269が試料支持体上に配置される。これは、
図2cに示されている。
【0046】
図3は、本発明の更なる実施形態による試料ホルダ300を概略的に示している。試料ホルダ300は、複数の試料支持体を保持するように構成されていて、複数のクランプ装置を備える。例として、3つのクランプ装置が、参照符号302a,302b,302cで示されている。例として、試料300は、
図3において1~16の番号で示される16個のクランプ装置を備える(これらのクランプ装置の全てが
図3において図示されているわけではない)。複数のクランプ装置の各々は、複数の試料支持体の1つを個別に保持するように構成されている。例えば、8個、12個、18個、24個など、異なる数のクランプ装置を設けてもよいことに留意されたい。
【0047】
302a,302b,302cのような複数のクランプ装置の各々は、
図1a~
図1cに示されるクランプ装置102と同様または等しくてよい。実施形態では、302a,302b,302cのような複数のクランプ装置は、円を描くように配置されて、各々の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が、円形状に配置されている。これは、例として
図3に示されている。
【0048】
実施形態では、302a,302b,302cのような複数のクランプ装置の各々は、外力によって、複数のクランプ装置のうちの残りのものから個別に独立して作動させられ、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられて、各々の試料支持体が試料ホルダ300内にローディングされるように構成されている。実施形態では、試料ホルダ300は、ベース320を備え、複数のクランプ装置は、ベース320に回転可能に取り付けられて、302a,302b,302cのような複数のクランプ装置は、ベース320に対して回転軸線324を中心として回転可能である。
【0049】
実施形態では、試料ホルダ300は、302a,302b,302cのような複数のクランプ装置の各々を同じ位置に取り付けることを可能にし、複数のクランプ装置を回転のために解除することを可能にするように構成されたラッチ機構を備える。例えば、このようなラッチ機構は、クランプ機構に(例えば下方に)付勢されたピン328と、各々のクランプ機構のためのスリットまたは溝330と、を備えてよい。
図3に示す例では、クランプ機構302aは、特定の位置に位置決めされている。例えば収容部326に挿入する工具によって、複数のクランプ機構を回転させることができる。例えば22.5°の時計回りの回転(角度は、クランプ装置の他の番号では異なってよい)により、クランプ機構302bは、クランプ機構302aが以前に有していた位置に到達する。ラッチ機構328,330により、回転を開始するのに必要な力は小さい。
【0050】
実施形態では、試料ホルダ300はハンドル322を備え、これにより、試料ホルダ300全体を容易に把持して、例えばナイフホルダに挿入することができる。
【0051】
図4は、本発明の更なる実施形態によるナイフホルダ460を概略的に示している。ナイフホルダ460は、ミクロトームの一部として使用することができる。ナイフホルダ460はナイフ464を備え、このナイフ464を使用して、標本または標本ブロック(ここでは図示されていないが、
図2と同様または同等)から試料が切り出される。ナイフホルダ460は、ナイフ464を使用してミクロトームによって標本から切り出された切片(すなわち、試料)を収容するための収容ボックス466をさらに備える。
【0052】
収容ボックス466は、
図3の試料ホルダ300のような、試料支持体150を支持するための試料ホルダを収容するように構成されている。収容ボックス466は、試料ホルダ300をナイフ464に対して相対的な位置に取り付けることが可能であるように構成されている。実施形態では、試料ホルダ300を取り付けることができる1つ以上の予め規定された位置が提供されてよい。例として、そのような位置の1つが線P2で示されている。ベース320の左端部が線P2に位置決めされるとき、試料支持体150は、例えば、ナイフ264に対して相対的な所望の位置に位置決めされる。
【0053】
実施形態では、収容ボックス466は、試料ホルダ300を収容するように構成された摺動機構462を備える。例えば、摺動機構462は、レールと、レールを摺動するスライダと、を備える。試料ホルダ300は、例えば、スライダに取り付けることができる。摺動機構462は、(例えばレールに沿った)ナイフ464に対して相対的な任意の位置または1つ以上の予め規定された位置に取り付けられるように構成されている。このように、試料ホルダは、例えば、摺動機構を適切に取り付けることにより、位置P2に取り付けることができる。
【0054】
摺動機構を取り付ける位置が任意である場合、使用者は、(試料支持体を備えた)試料ホルダの、ナイフ464に対する所望の相対的な位置を適切に選択することができる。摺動機構を取り付けるための位置が予め規定されている場合には、使用者は、(試料支持体を備えた)試料ホルダの、ナイフ464に対する適切な相対的な位置(または複数の位置のうちの1つ)を見つける支援を受ける。試料ホルダ300を作動させることにより、収容ボックス466に取り付けられたときに、複数のクランプ装置の各々ひいては複数のクランプ装置に保持された複数の試料支持体のうちの各々をナイフ464の隣に配置することができる。
【0055】
実施形態では、収容ボックス466は、水などの液体が供給され、試料ホルダ300が収容ボックス466内に収容され、ナイフ464に対して相対的な位置P2に取り付けられて、試料支持体150を保持しているときに、液体が収容ボックス466内に供給されると、液体が試料支持体150を覆うように構成されている。例として、このような液体の充填レベル490は、収容ボックス466内の破線によって示される。
【0056】
更なる実施形態では、ナイフホルダ460は、液体の充填レベル490が連続的に減少するように、液体を収容ボックス466から除去するための装置492をさらに備える。例えば、装置492は、そのような目的のための弁を備えることができるかまたは弁であってよい。例えば、液体の現在の充填レベルが充填レベル490に対応する場合、試料支持体150は、液体で完全に覆われている、すなわち、試料支持体150は表面の下にある。弁492を(手動または自動で)開くことにより、充填レベルは減少し、十分な量の液体が除去された後、充填レベルは試料支持体150の下にあり、例えば、試料支持体150の一部または試料支持体150全体が充填レベルの上かつ表面の上にある。
【0057】
実施形態では、ポンプ494(および液体のためのラインまたはパイプ)は、液体498を、例えば充填レベル490に達するまで、リザーバ496から弁492を介して収容ボックス466に圧送することができる手段によって提供することができる。また、ポンプ494を使用して、液体を収容ボックス466から弁492を介して除去し、例えば、液体をリザーバ496に供給してよい。ポンプ494は、例えば自動ポンプであってよい。
【0058】
図4のナイフホルダ460は、
図2のナイフホルダ260に類似していてもよいし、同じであってもよいことに留意されたい。摺動機構262および462は、摺動機構262が特に試料ホルダ100に適合し、摺動機構462が、特に試料ホルダ300に適合するという点で異なる可能性がある。しかしながら、摺動機構262,462は同じであってもよく、試料ホルダ100または試料ホルダ300のいずれかが摺動機構262,462に取り付けることができるように構成されていてよい。
【0059】
図5aは、本発明の実施形態によるローディングステーション570を概略的に示す。ローディングステーション570は、試料支持体を試料ホルダ100;300のような試料ホルダ内にローディングするように想定または構成されている。例として、試料ホルダ300が
図5aに示されている。
【0060】
ローディングステーション570は、試料ホルダ300を収容するように構成された収容領域572と、作動ノブ578を備えた作動機構と、ローディングスライダ574と、を備える。ローディングステーション570は、例えば、試料ホルダ300が収容領域572に収容されたときに試料ホルダ300を取り付けるかまたは係止するように構成されたロックバー576などを備えることができる。ローディングスライダ574は、例えば、試料支持体を収容セクション580で収容するように構成されている。作動機構578は、試料ホルダ300が収容領域572に収容されて、クランプ装置302aがローディング位置P3に位置決めされたときに、作動すると、試料ホルダ300に力を加え、試料ホルダ300のクランプ装置302aが作動させられて、クランプ装置302aの上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられるように構成されている。
【0061】
図5cは、
図5aのローディングステーション570を線A-Aに沿った断面で示す。実施形態では、
図5cに示すように、作動機構582は、
図1a~
図1cに示す作動ロッド140のような作動ロッドを備え、作動ロッドは、作動機構582が作動させられたときに、上側脚片および下側脚片のうちの一方に設けられた貫通孔を通って延在し、上側脚片および下側脚片のうちの他方に力を加え、上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部を互いに離間させるように構成されている。
【0062】
実施形態では、作動機構582は、作動ノブ578と、レバーまたはコネクタ584と、作動ロッド140と、を備える。これらの構成要素は、互いに連結されてローディングステーション570の内部に配置され、作動ノブ578が方向R1に見られるように下方に押圧されると、作動ロッド140が方向R2に見られるように上方に押圧される。例えば、作動機構582は、作動ノブ578が下方に押圧されたとき(かつ作動ノブ578が下側位置にあるとき)、作動ノブ578を回転させることにより、作動機構582を係止し、作動ロッド140が作動ロッド140の上側位置に留まるように構成することができる。これにより、試料支持体を挿入することが可能になる。その後、作動ノブ578は解除されて、作動ロッド140が、例えばばねなどによって作動ロッド140の下側位置に戻ることができる。
【0063】
さらに、ローディングステーション570は、ローディングスライダ574が試料ホルダ300に向かって摺動可能であり、試料支持体がローディングスライダ574に収容され、かつ作動機構が作動させられたときに、試料支持体の一部が上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間に位置決めされた位置になるように構成されている。
【0064】
その後、作動機構は解除されて、試料支持体150がクランプ機構302aでクランプされてよい。この状況は、
図5bに示されている。その後、スライダ574は取り外されてよい。次に、試料ホルダ300が作動させられて、次のクランプ装置がローディング位置に位置決めされてよい。前述のステップを繰り返すことにより、複数の試料支持体を試料支持体300内にローディングすることができる。
【0065】
図6は、本発明の実施形態によるミクロトーム600を概略的に示している。ミクロトーム600は、例えばナイフホルダ460のようなナイフホルダを備える。ナイフホルダ460は、例えば、試料ホルダ300を備える。さらに、ミクロトーム600は、作動機構および/または位置決め機構602と、保持機構604と、を備えることができる。
【0066】
作動機構および/または位置決め機構602は、ナイフホルダ460を作動機構および/または位置決め機構602に取り付けることができるように構成されていてよい。保持機構604は、
図2に示すような標本または標本ブロックを保持するように構成することができる。作動機構および/または位置決め機構602は、ナイフホルダ460ひいてはそのナイフを、異なる方向に回転かつ/または移動させることが可能であり、ナイフが試料に対して相対的な所望の向きおよび/または位置を実現することができる。保持機構604ひいては保持機構604に保持された標本を上下に移動させることにより、標本から切片を切り出すことができる。この結果、
図2bおよび
図2cに示すような状況が得られる。
【0067】
図7は、本発明の実施形態による方法を流れ図で概略的に示している。方法は、試料支持体を
図3に示す試料ホルダ300のような試料ホルダ内に
図5a~
図5cに示すローディングステーション570のようなローディングステーションを用いてローディングすることに関する。
【0068】
ステップ700では、試料ホルダがローディングステーションの収容領域に配置され、試料ホルダのクランプ装置がローディング位置に位置決めされる。このような状況は
図5aに示されている。ステップ702では、試料支持体がローディングステーションのローディングスライダ内にローディングされる。ステップ704では、ローディングステーションの作動機構が作動させられて、クランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられる。このような状況は、個別のクランプ装置について、
図1bに示されている。ステップ706では、ローディングスライダが試料ホルダに向かって摺動させられ、試料支持体の一部が上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間に位置決めされる。ステップ708では、作動機構が解除され、試料支持体が上側脚片と下側脚片との間にクランプされる。このような状況は、
図5bに示されている。ステップ710では、摺動機構を再び離れるように摺動させることができる。試料支持体をそれ以上ローディングする必要がない場合、試料ホルダはローディングステーションから取り外されてよい。
【0069】
実施形態では、方法は、更なる試料支持体を試料ホルダ内にローディングするための更なるステップを含むことができる。更なる試料支持体の各々に対して、以下のステップを実施することができる。ステップ712では、試料支持体がローディングスライダ内にローディングされる。ステップ714では、試料ホルダが作動させられて、試料ホルダの複数のクランプ装置のうちの次のクランプ装置がローディング位置に位置決めされる。
図5aの例では、クランプ装置302bがクランプ装置302aの位置になる。ステップ716では、ローディングステーションの作動機構が作動させられて、各々のクランプ装置の上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部が互いに離間させられる。ステップ718では、ローディングスライダが試料ホルダに向かって摺動させられ、試料支持体の一部が上側脚片および下側脚片の各々の第1の端部同士の間に位置決めされる。ステップ720では、作動機構が解除され、試料支持体が上側脚片と下側脚片との間にクランプされる。ステップ722では、摺動機構を再び離れるように摺動させることができる。試料支持体をそれ以上ローディングする必要がない場合、試料ホルダはローディングステーションから取り外されてよい。
【0070】
図8は、本発明の実施形態による方法を流れ図で概略的に示している。方法は、
図6に示すミクロトーム600のようなミクロトームによって標本から切り出された試料を、
図1a~
図1c、
図2に示す試料ホルダ100のような試料ホルダ内にまたは
図3に示す試料ホルダ300のような試料ホルダ内にローディングされた試料支持体に配置することに関する。特に、
図2bおよび
図2cを参照されたい。
【0071】
ステップ800では、試料ホルダは、ミクロトームの収容ボックスに配置される。ステップ802では、試料ホルダは、ミクロトームのナイフに対して相対的な所望の位置に取り付けられ、試料支持体は、ナイフに対して相対的な所望の位置を有する。ステップ804では、流体が収容ボックス内に供給され、流体が試料支持体を覆う。このような状況は、
図2aおよび
図4に示される。ステップ806では、ミクロトームによって標本から試料が切り出され、試料は流体の表面上かつ試料支持体の上方に位置する。このような状況は、
図2bに示される。ステップ808では、流体の少なくとも一部が収容ボックスから除去され、試料が下降して試料支持体の上に配置される。このような状況は、
図2cに示される。試料をもはや試料支持体に配置する必要がない場合、試料ホルダはナイフホルダから取り外されてよく、その後、試料支持体は、例えば電子顕微鏡で使用するために、試料ホルダから取り外されてよい。
【0072】
実施形態では、方法は、ミクロトームによって標本から切り出された更なる試料を、試料ホルダ内にローディングされた複数の試料支持体のうちの各々に配置するための更なるステップを含むことができる。更なる試料支持体の各々に対して、以下のステップを実施することができる。ステップ810では、試料ホルダが作動させられて、次の試料支持体がナイフに対して相対的な所望の位置を有する。これは、クランプ装置を回転させるための工具を使用することを含んでよい。ステップ812では、流体が、(例えば、流体を収容ボックス内に戻すことによって)収容ボックス内に供給されて、流体が試料支持体を覆う。
図2aおよび
図4に示すような状況が再び生じる。この状況では、回転して離れた試料支持体および試料支持体の上に置かれた試料は、表面より下にあることに留意されたい。しかしながら、上記のように試料を試料支持体上に配置するだけで粘着力が働くため、試料は、液体によって試料支持体から除去されることはない。
【0073】
ステップ814では、試料がミクロトームによって標本から切り出され、試料は、表面上かつ各々の試料支持体の上方に位置する。これは、再び
図2bで示されるような状況である。ステップ816では、流体の少なくとも一部が収容ボックスから除去され、各々の試料が下降して、各々の試料支持体の上に配置される。これは、再び
図2cで示されるような状況である。試料をもはや試料支持体に配置する必要がない場合、試料ホルダはナイフホルダから取り外されてよく、その後、試料支持体は、例えば電子顕微鏡で使用するために、試料ホルダから取り外されてよい。
【0074】
このように単一の試料を個別の試料支持体に配置するだけでないことに留意されたい。必要に応じて、例えば、このような試料を複数個、標本から切り出し、同じ試料支持体上に隣り合って配置することができる。所望の数の試料が試料支持体上に配置された後、試料ホルダを作動させて、次の試料支持体を提供することができる。
【0075】
本明細書で使用されるように、用語「および/または(かつ/または)」は、関連する記載項目のうちの1つまたは複数の項目のあらゆる全ての組み合わせを含んでおり、「/」として略記されることがある。
【0076】
いくつかの態様を装置の文脈において説明してきたが、これらの態様が、対応する方法の説明も表していることが明らかであり、ここではブロックまたは装置がステップまたはステップの特徴に対応している。同様に、ステップの文脈において説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明も表している。
【符号の説明】
【0077】
100,300 試料ホルダ
102,302a,302b,302c クランプ装置
104 上側脚片
106 下側脚片
108,110 第1の端部
112,114 第2の端部
116 貫通孔
140 作動ロッド
150 試料支持体
220,320 ベース
260,460 ナイフホルダ
262,462 摺動機構
264,464 ナイフ
268 標本
290,490 充填レベル
291 表面
322 ハンドル
324 回転軸線
326 収容部
328 ピン
330 溝
492 弁
494 ポンプ
496 リザーバ
498 液体
570 ローディングステーション
572 収容領域
574 スライダ
576 ロックバー
578 作動ノブ
580 収容セクション
582 作動機構
584 レバー
600 ミクロトーム
602 作動機構および/または位置決め機構
604 保持機構
700~722,800~816 方法ステップ
F1,F2 力
P1,P2 位置
R1,R2 方向
【外国語明細書】