(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037181
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】間接照明のためのモジュラーシステム
(51)【国際特許分類】
F21V 17/10 20060101AFI20240311BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20240311BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20240311BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20240311BHJP
F21V 9/08 20180101ALI20240311BHJP
F21V 11/06 20060101ALI20240311BHJP
F21V 13/12 20060101ALI20240311BHJP
F21V 15/01 20060101ALI20240311BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240311BHJP
F21V 21/00 20060101ALI20240311BHJP
B60Q 3/217 20170101ALI20240311BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240311BHJP
【FI】
F21V17/10 500
F21V17/00 200
F21V5/00 510
F21V5/04 500
F21V5/04 650
F21V9/08 400
F21V11/06
F21V13/12 300
F21V15/01 100
F21V15/01 360
F21S2/00 330
F21S2/00 340
F21V21/00 300
B60Q3/217
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023144203
(22)【出願日】2023-09-06
(31)【優先権主張番号】10 2022 122 513.5
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518201739
【氏名又は名称】メソード・エレクトロニクス・マルタ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】METHODE ELECTRONICS MALTA LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ゲッペルト ミカエル
(72)【発明者】
【氏名】アッシー エリー
(72)【発明者】
【氏名】アベル トマス
【テーマコード(参考)】
3K011
3K040
【Fターム(参考)】
3K011CA02
3K011CA09
3K011JA01
3K040AA02
3K040CA05
3K040DA05
3K040EA03
3K040EA04
3K040EA05
3K040EB03
3K040GA04
3K040GB08
3K040GC14
(57)【要約】
【課題】 改善された照明システムを提供する。
【解決手段】 表面を照明するためのシステムは少なくとも1つの照明手段(7)及びハウジング(1)を有する。少なくとも1つのレンズ(5、6)はハウジング(1)内に配置される。少なくとも1つのレンズ(5、6)には、照明手段(7)からの光線が供給される。表面を照明するためのレンズ(5、6)は交換可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を照明するためのシステムであって、
少なくとも1つの照明手段と
内部に少なくとも1つのレンズが配置されるハウジングと、
を含み、
前記照明手段からの光線が前記レンズに供給され、
少なくとも1つのレンズは、複数のレンズのうちの別のレンズと交換可能である、システム。
【請求項2】
前記システムは、少なくとも1つのレンズが交換可能か又は置き替え可能か又は取り換え可能なモジュラーシステムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モジュラーシステムは、少なくとも1つのレンズを交換又は置き替え又は取り換えるための少なくとも1つのクイックリリースファスナーを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記モジュラーシステムにおいて、少なくとも1つのレンズを複数のレンズのうちの別のレンズと交換又は置き換え又は取り換えすることにより、互いに異なる少なくとも2つの照明効果を得ることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記照明効果は前記表面の動的又は静的な照明である、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記照明効果は前記表面の間接照明である、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
レンズは、前記ハウジングのベースの領域に位置する内側レンズである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
レンズは、前記ハウジングの開口の領域に位置する外側レンズである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記内側レンズ及び/又は前記外側レンズは少なくとも1つの幾何学的構造を有する、請求項7又は8に記載のシステム。
【請求項10】
前記外側レンズは、前記ベースに面する側に、黒色の光吸収層又は高光沢金属層を有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ハウジング内に配置されるダイヤフラムは穿孔パターンを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
それぞれが前記ハウジングの内部に面する前記ベースの表面及び/又は前記ハウジングの少なくとも1つの側壁の表面は、黒色の光吸収層又は高光沢金属層を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
前記ハウジングは、前記ハウジングを支持体に固定するための少なくとも1つの手段を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記照明手段はLEDである、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ハウジングの内部に、格子の形態の光学素子が配置されている、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の表を照明するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ特許出願公開第102017128896号には、自動車の内部を照明するためのアセンブリが開示されている。このアセンブリは、光を放ち、内部を照明するために自動車の内部に配置される少なくとも1つの光源を含む。平面の又は細長い発光素子が配置される。素子は、内部を照らすために用いられる光源の少なくとも一部を形成する。素子はその表面又はその長さにわたって光を放つ。光源は間接光源であり得る。アセンブリはエクステリア照明としても用いられ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的
自動車のインテリア及び/又はエクステリアを照明するための既知のシステムは、システムの標準化された構造において異なる幾何学的照明効果を作り出すようにシステムが適合されていないため、しばしば不利であることが証明されている。
【0004】
システムの製造業者によって供給されるシステムは、標準化されたシステムがそれぞれの場合に所望される幾何学的照明効果を作り出すように適合させるように設置されるべきではない。
【0005】
それぞれの場合に所望される幾何学的照明効果を作り出すためのシステムの適合は、低コストでほとんど時間をかけずに行われるべきである。
【0006】
本発明の目的は、現在の技術水準に係る既知のシステムの欠点を克服し、個々の顧客の要求により柔軟に適応され得るシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は、少なくとも1つの照明手段と、ハウジングとを有する、面を照明するためのシステムによって実現される。
【0008】
少なくとも1つのレンズがハウジング内に配置される。以下、限定ではなく一例として、2つのレンズがあるものとする。レンズには照明手段の光線が供給される。
【0009】
少なくとも1つのレンズは、複数のレンズのうちの他のレンズと交換可能であるか又は取替可能であるか又は置き換え可能である。以下では、交換可能という用語は、取替可能及び置き換え可能という用語も含む。
【0010】
レンズは複数のレンズのうちの別のレンズと交換可能であるため、本システムをモジュール式という。
【0011】
照明手段
本発明は、表面、好ましくは車両(とりわけ、自動車)の内部を照明するために使用され得る少なくとも1つの照明手段を提供する。
【0012】
本発明は、車両のエクステリアを照明するためにも用いられる、表面を照明するためのシステム及び/又はそれに関連する照明手段を提供する。以下、限定ではなく一例として、表面の照明は車両の内部から見えると仮定する。
【0013】
「自動車」という用語は、水上、陸上又は空中の動力車を含むことを理解すべきである。
【0014】
しかしながら、以下では、限定ではなく一例として、自動車であると仮定する。
【0015】
照明手段は、下記で詳述するハウジング内に配置される。
【0016】
照明手段は光学的な照明効果を生成するために提供される。光学的な照明効果は下記で詳述する。
【0017】
照明手段は、LEDと呼ばれるものの少なくとも1つであることが好ましいが、それに限定されない。LEDの代わりに、別の照明手段を用いてもよい。
【0018】
以下では、一例として、照明手段はLEDであるとさらに仮定する。
【0019】
本願では、LEDとは、光を生成するために少なくとも1つの発光ダイオード(LED)を用いる電気光源を意味する。以下、省略してLEDという用語を用いる。
【0020】
LEDは、導電方向に電流が流れると発光する半導体部品であることが好ましい。
【0021】
単一の又は複数のLEDが配置され得ることを理解すべきである。
【0022】
赤色及び/又は緑色及び/又は青色発光ダイオードが配置され得る。赤色、緑色又は青色のLEDはRGB LEDとも呼ばれる。赤色、緑色又は青色のRGB LEDのそれぞれによって放射される光はハウジング内で相互に組み合わされ得る。このように、異なる色の光が混ざり合ってさらなる色合いが作り出される。RGB LEDのそれぞれを制御することで、生成された光は外部からは白色光として見えることがある。
【0023】
なお、色の混合を実現するために他のLEDを用いてもよいことが理解されよう。限定ではなく一例として、4つの発光ダイオードを有するCMYK LEDと呼ばれるものが用いられてもよい。それぞれのLEDは異なる色合いを有し得る。限定ではないが、LEDはシアンの色合い、マゼンタの色合い、黄色の色合い又は黒色の色合いを有し得ることが好ましい。限定ではなく一例として、RGB LEDはデジタルワークのために用いられ、CMYK LEDはとりわけ印刷物に用いられ得る。
【0024】
加えて、色の混合を必要とせずに単色LEDを用いることもできる。
【0025】
LEDは、少なくとも1つの水平列に配置され得る。LEDは少なくとも1つの垂直列にも配置され得る。LEDは互いにオフセットして配置することもできる。
【0026】
限定されないが、LEDは互いに直線的、円形的、楕円的又は半径方向に配置され得ることが好ましい。
【0027】
LEDは互いに等間隔又は異なる間隔で配置され得る。
【0028】
なお、LEDは別の幾何学的形状で、互いに対称的又は非対称的に配置してもよいことを理解すべきである。
【0029】
LEDは互いに等間隔又は不等間隔に分布し得る。表面は任意のあり得る幾何学的形状を取り得る。
【0030】
なお、同じ大きさのLEDが用いられ得ることを理解すべきである。しかしながら、LEDは異なる大きさであってもよい。
【0031】
LEDは発光の強度が互いに異なり得る。発光する光の強度は全てのLEDについて同じであってもよい。
【0032】
LEDは光を同時に生成し得る。LEDは所定の時間シーケンスでオン及び/又はオフされ得る。
【0033】
LEDはそのパフォーマンスデータが異なり得る。限定ではなく、LEDのパフォーマンスデータは、LEDの設計、光出力、輝度及び電流密度、LEDの放射角、光電流又は光スペクトルであることが好ましい。もちろん、LEDの他のパフォーマンスデータも存在し得る。
【0034】
LEDは設計が異なり得る。限定ではなく一例として、LEDは有線の放射状LEDであり得る。有線LEDは、基板の裏面に配置される少なくとも1つの半田を有し得る。加えて、(ピンと呼ばれる)さらなる接続ワイヤ及び/又は平坦化されたハウジングが負極に設けられ得る。
【0035】
あるいは、SMD(表面実装デバイス)LEDと呼ばれるものの1つが設けられ得る。SMD LEDは配線接続を有さない。むしろ、SMD LEDは回路基板の表面に直接接着され得る。
【0036】
限定ではなく一例として、SuperFlux LEDと呼ばれるものの1つを用いることもできる。限定されないが、SuperFlux LEDは複数のピン及び同数の半導体結晶を含む。SuperFlux LEDのいくつかの接触足は別々に制御され得る。
【0037】
LEDは、ハイパワーLEDと呼ばれるものとして設計され得る。ハイパワーLEDのチップは、追加のカプセル化なしで熱伝導プレート上に直接接着され得る。
【0038】
なお、他のLED設計も用いることができることを理解すべきである。
【0039】
個々のLEDは光出力が異なり得る。LEDの光出力は、それぞれのLEDによって生成されるワット(W)あたりのルーメン(lm)の量で表される。限定ではなく一例として、LEDは最大で134lm/Wの光出力を実現できる。なお、LEDの光出力の他の値も実現可能であり得ることを理解すべきである。
【0040】
LEDの輝度及び電流密度は、とりわけLED内で電流がどの程度圧縮されて流れるかを記述する。そのため、LEDの輝度及び電流密度は、LEDの電流導体にかかる負荷の尺度である。
【0041】
LEDの放射角はLEDの光が前方に放射される角度を示す。LEDの放射角が大きいほど、LEDの照射面積が大きくなる。
【0042】
LEDの光束は、可視範囲の全ての方向にLEDによって放射される光パワーを示す。
【0043】
LEDの光スペクトルは、技術的支援を用いる人間の目で認識できるLEDの電磁スペクトルの一部である。
【0044】
レンズ
光学系では、レンズは透明なディスクである。レンズは少なくとも2つの表面を有する。LEDによって生成された光は、レンズの表面を介してハウジング内のレンズに入る。光はレンズを通過し、レンズの別の表面から出る。
【0045】
レンズの表面の少なくとも1つは楕円状又は球状に湾曲し得る。以下、一例として、レンズは湾曲しているものとする。
【0046】
レンズの湾曲は、レンズの中心に対して凹状又は凸状であり得る。なお、レンズの両面は凹状であり得ることを理解すべきである。しかしながら表面は互いに凸状であってもよい。もちろん、レンズの2つの表面のうちの一方は凹状であり、レンズの他方の表面は凸状であり得る。
【0047】
光線はレンズの凸面で組み合わされる。それとは対照的に、レンズの凹面は入射光の光線を分散する。
【0048】
レンズの表面は少なくとも1つの幾何学的構造を有し得る。幾何学的構造については、以下で詳細に説明する。
【0049】
少なくとも2つのレンズがハウジング内に配置される。しかしながら、3つ以上のレンズを設けることもできる。
【0050】
各レンズはハウジング内に固定される。レンズは固定具から取り外し可能である。
【0051】
レンズを取り外すと、取り外されたレンズを別のレンズに交換されるか又は取り換えられ得る。他のレンズは、取り外したレンズを別のレンズに交換するか又は取り換えるために利用可能な複数のレンズのうちの1つのレンズである。
【0052】
交換又は取り換え用のレンズは市販のレンズであり得る。新たに開発されたレンズ又は新たに製造されたレンズであってもよい。
【0053】
モジュラーシステムは、それぞれのレンズを交換するか又は取り換えるか又は置き換えるための少なくとも1つのクイックリリースファスナーを含む。このように、それぞれのレンズは迅且つ低コストで交換され得る。クイックリリースファスナーを用いて、レンズを交換するために、レンズを容易且つ迅速に受容部品から、好ましくはハウジングからリリースされ得る。クイックリリースファスナーを用いることにより、別のレンズは容易且つ迅速に受容ハウジングに再挿入され得る。
【0054】
レンズはハウジング内で互いに平行に配置され得る。あるいは、レンズは、ハウジング内で互いに斜めに配置してもよい。
【0055】
以下では、限定ではなく一例として、本発明ではレンズが並列配置されるものとする。単に一例として、一方のレンズを内側レンズと呼び、他方のレンズを外側レンズと呼ぶ。
【0056】
本発明は、内側レンズがハウジングのベースの領域に配置されるものとする。しかしながら、内側レンズはハウジングの内壁の領域に配置されてもよい。あるいは、内側レンズはLEDの領域に配置され得る。
【0057】
ベースについては、ハウジングに関連して以下に詳細に説明する。
【0058】
ハウジングについては、以下に詳細に説明する。
【0059】
照明手段によって出射された光は各レンズに入射する。そして、光はレンズを通過する。
【0060】
光は複数の個々の光線を有するものとする。各レンズは所定の方向に光を偏向し得る。レンズは個々の光線を分散し得る。あるいは、レンズは個々の光線を束ね得る。
【0061】
加えて、少なくとも1つの光学装置が内側レンズと外側レンズとの間に配置され得る。
【0062】
光学装置については、以下で詳細に説明する。
【0063】
限定ではないが、本発明では、レンズは好ましくは集光レンズ、発散レンズ、光配向又は光パターンレンズであるものとする。しかしながら、これは、他の種類のレンズの潜在的な使用を除外するものでない。
【0064】
集光レンズは、レンズの後方にある焦点と呼ばれる場所で集光レンズの光主軸に平行に入射する複数の光線を組み合わせる。
【0065】
分散レンズは負の屈折力を有する。レンズに平行に入射した光線は、分散レンズの光学効果は光線を束ねるのではなく、分散させるのに役立つように、レンズの背後で互いに分散される。
【0066】
LEDの光配向又は光パターンレンズは、LEDが作動されたときに見える特定の光パターンを作り出す。LEDによって提供されるビューは光パターンと呼ばれるものである。
【0067】
限定ではなく一例として、内側レンズは集光レンズ又は分散レンズであり得る。外側レンズは光配向又は光パターンレンズであり得る。なお、配置が逆であってもよいことを理解すべきである。
【0068】
なお、レンズの代わりに、少なくとも1つの他の光学素子を光の遮蔽及び/又は回折のために用いてもよいことを理解すべきである。
【0069】
レンズの幾何学的構造
内側レンズの表面及び/又は外側レンズの表面は少なくとも1つの幾何学的構造を含む。
【0070】
幾何学的構造はそれぞれのレンズの中心に面し得る。あるいは、幾何学的構造はそれぞれのレンズの中心から離れた方向を向き得る。
【0071】
幾何学的構造は矩形形状を有し得る。構造は、円筒形状又はプリズムの幾何学的形状を有することもできる。
【0072】
この文脈で、プリズムとは、多角形を基本とする幾何学体である。プリズムの側端は互いに平行に延び、長さは等しい。
【0073】
光学分野におけるプリズムという用語は、光線を操作するための透明体を意味する。光線は、屈折及び/又は分散及び/又は反射によってプリズム内で操作される。
【0074】
幾何学的構造は湾曲であってもよい。丸みを帯びていてもいいし、楕円形であってもよい。幾何学的な構造はギザギザのパターンも含むことができる。
【0075】
幾何学的な構造は対称又は非対称であり得る。
【0076】
なお、幾何学的構造は、他の任意の幾何学的な形状であってもよいことが理解されよう。
【0077】
ハウジング
表面の間接照明のためのモジュラーシステムはハウジングを含む。ハウジングは固体シェルであることが好ましい。
【0078】
ハウジングは、ハウジング内に配置されたシステムの構成要素をデブリ及び/又は湿気等の外部の影響から保護する。ハウジングは、ハウジング内部への望ましくない光の侵入も防止する。加えて、ハウジングは、望ましくない場所で光がハウジングから外部に出るのを防止する。
【0079】
ハウジングは少なくとも1つのベースを含む。ハウジングの少なくとも1つの側壁はベース上に位置する。
【0080】
なお、ハウジング及びベースは、共通の構成要素であり得ることを理解すべきである。
【0081】
ハウジングの側壁は周囲壁であり得る。側壁は個々の区画で構成されることもできる。
【0082】
側壁はハウジングの内部を取り囲む。一方の側では、サイドパネルがベースに置かれ、ハウジングの内部を閉じる。ハウジングの開口はベースと反対側の側壁の外側に配置される。
【0083】
ベースの表面及び/又はハウジングの内部に面するハウジングの少なくとも1つの側壁の表面は層を備える。
【0084】
上記の層は黒色の光吸収層であり得る。代替的に、上記の層は高光沢金属を含み得る。なお、上記の層は異なる色及び/又は他の材料を含んでもよいことを理解すべきである。
【0085】
上記の層は箔であってもよい。上記の層は塗料の層であってもよい。上記の層は複数の色層又は複数の箔のラミネートであってもよい。
【0086】
なお、ハウジングの内部から離れる方に面するベースの外面及び/又は側壁の側壁も対応する層を備えてもよいことを理解すべきである。
【0087】
ハウジングの内部は、ハウジングの開口を通じてアクセス可能である。
【0088】
間接照明のためのモジュラーシステムの構成要素は、少なくとも1つの回路基板及び/又は少なくとも1つのレンズを含む。
【0089】
少なくとも1つの照明手段は、さらなる構成要素としてハウジング内に配置される。
【0090】
ハウジング内に配置される追加の構成要素は、光を遮断及び/又は導電するための少なくとも格子及び/又は反射器であり得る。
【0091】
ハウジングの外側には、ハウジングを支持体に固定するための手段が、ハウジングの側壁及び/又はベースに設けられ得る。
【0092】
加えて、支持体は、自動車のドアに対する動的な間接照明のためにモジュラーシステムのハウジングを固定するものとする。
【0093】
もちろん、支持体はハウジングを自動車の別の構成要素に固定することもできる。
【0094】
支持体は、車両ドアの照射可能な表面の領域にハウジングを配置する。車両ドアの照射可能な表面は、自動車の車両ドアのエクステリアに配置されることが好ましい。車両ドアのエクステリアは車両の内部に面し得る。車両ドアのエクステリアは、車両の内部から離れるほうに面し得る。
【0095】
車両ドアのエクステリアについては、以下で詳細に説明する。
【0096】
システムのハウジング、ハウジングのベース及び/又は少なくとも1つの側壁は、プラスチック又は他の材料で作られ得る。
【0097】
光学素子
リフレクタ
代替的な実施形態では、リフレクタの形態の光学素子はハウジングの内部に配置し得る。リフレクタは、個々の光線を伝導及び/又は方向付けるために提供される。
【0098】
リフレクタは反射体であり得る。リフレクタは、本体、好ましくはレンズ又は他の本体の反射面であってもよい。
【0099】
内側及び/又は外側レンズ及び/又はさらなるレンズはリフレクタを含み得る。リフレクタはそれぞれのレンズの一部であり得る。
【0100】
レンズとは独立して、少なくとも1つの別個のリフレクタが設けられ得る。
【0101】
リフレクタは光を反射し得る。リフレクタは個々の光線又は光ビームを少なくとも1つの方向に反射し得る。
【0102】
リフレクタは少なくとも1つの所望の角度で光を反射し得る。
【0103】
リフレクタは2つのレンズの間に光を方向付ける及び/又は整合させ得る。
【0104】
リフレクタはミラーとして設計され得る。限定されないが、ミラーは、ミラーに入射する全ての光を反射することが好ましい。
【0105】
リフレクタの形状及び構造に応じて、本発明は、平面リフレクタと曲面リフレクタとを区別する。リフレクタの形状及び構造に応じて、滑らかな又は粗いリフレクタが存在する。
【0106】
格子
格子の形態の光学素子は、ハウジングの内部に配置され得る。
【0107】
格子は等間隔に配置された細長い部分の格子状の配置である。以下、格子という用語を一般的に用いる。
【0108】
格子は、内側レンズと外側レンズとの間のハウジングの領域に位置し得る。
【0109】
格子は、外側レンズのベースから離れた方向に面する側に配置され得る。
【0110】
格子は、ハウジングの開口に取り付けられ得る。
【0111】
格子は、ハウジングの開口及び/又はハウジングの内部を少なくとも部分的に閉じ得る。
【0112】
格子は周囲ベゼルを有し得る。
【0113】
格子は、ハウジングの内部の光を少なくとも部分的にブロックする。加えて、格子はハウジングから光が漏れるのを防止する。
【0114】
格子は光の遮蔽をもたらし得る。しかしながら、格子は光の減少もたらし得る。
【0115】
格子は、ハウジング内の光を外側レンズに対して所望の方法で方向付ける。
【0116】
格子は、金属、プラスチック又は他の材料で作られ得る。
【0117】
ダイヤフラム
ダイヤフラムの形態の光学素子がハウジング内に配置され得る。
【0118】
ハウジングのベースから離れる方向に面する外側レンズのエクステリアに、ハウジングの開口にダイヤフラムが配置され得る。
【0119】
本明細書では、ダイヤフラムという用語は、光線ビームの断面を制限する光学素子を意味する。
【0120】
ダイヤフラムは、照明された表面上に生成される画像の明るさに影響する。
【0121】
照明された表面については、以下で詳細に説明する。
【0122】
ダイヤフラムを用いることにより、少なくとも一部の領域で、表面の縁領域で照明された表面が暗くなることがある。
【0123】
ダイヤフラムは、表面の縁に向かって照明された表面のシェーディングをもたらし得る。照明された表面の周辺光の低下が同時に得られ得る。
【0124】
加えて、生成された光の歪みが照明された表面の角で得られ得る。この歪みは、光の光学的歪みと呼ばれ得る。
【0125】
ダイヤフラムは穿孔パターン(perforated pattern)を有し得る。穿孔パターンは、黒色及び/又は光吸収色を用いて設計され得る。穿孔パターンは、高光沢金属の層を含み得る。穿孔パターンのそれぞれの設計又はコーティングは、照明効果の設計に個別の効果を有する。
【0126】
ダイヤフラムは、黒色及び/又は光吸収層を有する本体であり得る。ダイヤフラムの層は高光沢金属も含み得る。
【0127】
回路基板
少なくとも1つの回路基板がハウジング内に配置されている。
【0128】
回路基板は回路カードとして、基板又はプリント回路として又はPCB(プリント回路基板)として設計され得る。
【0129】
以下では、回路基板という用語を一般的に用いる。回路基板は電子部品のための支持体である。
【0130】
回路基板は、間接照明のためのモジュラーシステムの電子部品を機械的に固定及び/又は電気的に接続するためのものである。
【0131】
回路基板は少なくとも1つのLEDをサポートする。
【0132】
回路基板は電気絶縁材料を含み得る。
【0133】
少なくとも1つのLEDに加えて又は代えて、少なくとも1つの電子コントローラ(電気制御ユニット)が回路基板上に配置され得る。
【0134】
電子コントローラは回路基板とは別個に配置され得る。電子コントローラは回路基板から離隔され得る。
【0135】
回路基板は剛性回路基板であり得る。しかしながら、フレキシブル回路基板として製造することもできる。
【0136】
ソフトウェア
間接照明のためのモジュラーシステムは一般的に知られているソフトウェアを含む。限定されないが、ソフトウェアは、間接照明のためのモジュラーシステムの少なくとも2つの構成要素を制御することが好ましい。
【0137】
照明される表面(illuminated surface)
本明細書では、照明表面とは、3次元物体、好ましくは車両のエクステリアを意味する。照明される表面とは照明可能な表面も意味する。以下では、一般的に照明される表面と呼ぶ。
【0138】
照明される表面は車両ドアのエクステリアであることが好ましい。
【0139】
本明細書では、エクステリアという用語は、車両ドアで例えると、人間の目に知覚可能な車両ドアの表面を意味する。車両ドアのエクステリアは、車両の内部から離れる方向に面し、車両の周囲に面し得る。しかしながら、車両ドアのエクステリアは、車両の内部に面していてもよく、車両の周囲から離れる方に面し得る。
【0140】
車両ドアのエクステリアは車両の内部に面していてもよい。また、車両ドアのエクステリアは、車両の内部から離れる方に面していてもよい。
【0141】
限定されないが、エクステリアという用語は、自動車のヘッドライナーのエクステリアを指すために用いられ得る。しかしながら、自動車のシート面のエクステリアを意味することもある。
【0142】
照明される表面は自動車の他の構成部品のエクステリアであってもよい。
【0143】
自動車の他の構成部品のエクステリアは自動車の内部に面していてもよい。自動車の他の構成部品のエクステリアは、自動車の内部から離れる方に面していてもよい。
【0144】
自動車の内部に面する車両ドアのエクステリアの照明される面の長さは660mmで、高さは110mmであり得る。
【0145】
なお、その他の寸法も考慮され得ることを理解すべきである。
【0146】
照明効果
間接照明のためのモジュラーシステムは、車両のエクステリアの照明された表面に照明効果を作り出す。
【0147】
照明効果は、間接照明のためのシステムの少なくとも1つのLEDが作動された場合に見える光である。
【0148】
照明効果は交互照明効果を含み得る。本明細書では、交互照明効果という用語は、照明効果が連続的に変化する照明効果を意味する。個々の光の1つから他の光への遷移は滑らかである。なお、代替的に、交互の照明効果の代わりに、静的な照明効果も含まれ得ることを理解すべきである。
【0149】
間接照明のためのモジュラーシステムは、好ましくは車両ドアのエクステリアに反射される間接光を含む。
【0150】
間接照明は、より広い領域を照明するために用いられることが好ましい。
【0151】
間接照明のためのモジュラーシステムは動的照明を含む。動的照明は、色及び/又は輝度及び/又は色温度を互いに独立して制御することを可能にする。
【0152】
1つ以上のパラメータに関して動作の間に光が変化する場合、照明は動的と呼ばれる。限定されないが、パラメータは、照度及び/又は光の色及び/又は光の方向であり得ることが好ましい。
【0153】
なお、他のパラメータも適用できることを理解すべきである。
【0154】
とりわけ、動的光を生成するためにLED照明手段が用いられる。LED技術によって、特に自然光が生成され得る。
【0155】
LEDの多列配置を用いて、車両の長手方向又は車両の長手方向に対して横方向に光の動きがもたらされ得る。
【0156】
限定されないが、光の動きは異なるパターン又は同じパターンで生成され得る。光の動きは、強度が同じであるか又は異なるか又は均一性が同じであるか又は異なるように設計され得る。
【0157】
間接照明のためのモジュラーシステムは、光の明るさ及び/又は色が連続的に変化することを可能にする。
【0158】
もちろん、間接照明のためのモジュラーシステムの文脈において、LEDは、他の光学的照明効果も作り出し得る。
【図面の簡単な説明】
【0159】
図面を参照しながらさらなる実施例及び実施形態を詳細に説明する。
【
図1】
図1は、ベース2及び側壁3を有するハウジング1を示す。
【発明の詳細な説明】
【0160】
ハウジング1の内部4に、内側レンズ5及び外側レンズ6を示す。
【0161】
回路基板8を介してLED7がハウジング1のベース2に接続されている。
【0162】
図1では、内側レンズ5は、内側レンズ5は、他の内側レンズ(図示せず)と交換可能なように回路基板8を介してハウジング1のベース2に接続されている。
【0163】
LED7は、ソケット9を越えて内側レンズ5内に突出する。
図1において、ソケット9の領域及びソケット9と反対側の内側レンズ5の端部の両方で、内側レンズ5は集光用の輪郭を有する。
【0164】
ハウジング1の内部4に対向する外側レンズ6の領域において、外側レンズ6は光パターンを作り出すための輪郭を有する。加えて、外側レンズ6には光配向のための輪郭が配置され得る。
【0165】
ハウジング1の側壁3は、ハウジング1を支持体(図示せず)に固定する手段10を有する。
【0166】
内側レンズ5に面する外側レンズ6の側において、ハウジング1の開口11に格子13が配置されている。
【0167】
図1は、ハウジング1の開口11に位置する外側レンズ6を示す。外側レンズ6は、他の外側レンズ(図示せず)と交換可するためにハウジング1の開口11から取り外し可能である。
【0168】
内側レンズ5に面する外側レンズ6の側において、ハウジング1の開口11にダイヤフラム12が位置する。
【0169】
外側レンズ6は、内側レンズ5に面する側及び内側レンズ5から離れる方に面する側に構造14を有する。
【符号の説明】
【0170】
1 ハウジング
2 ベース
3 側壁
4 ハウジングの内部
5 内側レンズ
6 外側レンズ
7 LED
8 回路基板
9 ソケット
10 固定手段
11 ハウジングの開口
12 ダイヤフラム
13 格子
14 外側レンズの構造
【外国語明細書】