(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037221
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
H02K 7/18 20060101AFI20240312BHJP
F03G 3/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
H02K7/18 A
F03G3/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141891
(22)【出願日】2022-09-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】522355695
【氏名又は名称】株式会社T-Betz
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】谷口 伸幸
【テーマコード(参考)】
5H607
【Fターム(参考)】
5H607BB02
5H607CC05
5H607EE52
5H607FF21
(57)【要約】
【課題】良好な出力で発電可能な蓄電装置を提供する。
【解決手段】蓄電装置100は、不動柱10、運動体20、第1発電ユニット40、第2発電ユニット50及び制限部材30を備える。運動体20のシャフト21は、円筒部230及び第1ネジ部24を有する。不動柱10は、第1ネジ部24と噛み合う第2ネジ部12と、ネジ非形成部13を有する。ワイヤー2で吊り下げられた運動体20を落下させることにより、運動体20は、落下運動と、第1ネジ部24と第2ネジ部12の噛み合いによる第1回転運動を行いながら下降し、シャフト21が制限部材30に到達すると、運動体20は慣性による第2回転運動を行う。第1発電ユニット40は、落下運動に伴うワイヤー2の移動に基づいて発電し、第2発電ユニット50は、第1回転運動だけでなく第2回転運動に基づき発電する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に沿う軸線を中心に形成された円柱状の外形を有し、地面に対して不動である不動柱と、
前記不動柱が挿入されるシャフトを備え、落下運動、及び、前記軸線を中心とする回転運動を行うことが可能な運動体と、
前記運動体の前記落下運動による運動エネルギーを電力に変換する第1発電ユニットと、
前記運動体の前記回転運動による運動エネルギーを電力に変換する第2発電ユニットと、
前記不動柱に設けられ、前記シャフトの前記鉛直方向における位置の下限を定める制限部材と、を備え、
前記シャフトは、
前記軸線を中心に形成された円筒部と、
前記円筒部の下方に位置する第1ネジ部と、を有し、
前記不動柱は、
前記不動柱の外周に形成され、前記第1ネジ部と噛み合う第2ネジ部と、
前記第2ネジ部と前記制限部材の間に位置し、前記第1ネジ部と噛み合うネジが形成されていない部分であるネジ非形成部と、を有し、
前記回転運動は、
前記第1ネジ部と前記第2ネジ部の噛み合いによって前記運動体が前記落下運動に応じて行う第1回転運動と、
前記第1回転運動の後に前記運動体が慣性によって行う第2回転運動と、を含み、
ワイヤーで吊り下げられた前記運動体を落下させることにより、前記運動体は、前記落下運動及び前記第1回転運動を行いながら前記不動柱に対して下降していき、
前記シャフトが前記制限部材に到達すると、前記運動体は前記第2回転運動を行い、
前記第1発電ユニットは、前記落下運動に伴う前記ワイヤーの移動に基づいて発電し、
前記第2発電ユニットは、前記第1回転運動だけでなく前記第2回転運動に基づき発電する、
蓄電装置。
【請求項2】
前記円筒部の外周には出力ギアが形成され、
前記第2発電ユニットは、前記運動体の前記回転運動に伴って前記出力ギアと噛み合って回転する入力ギアと、前記入力ギアの回転動作に基づき発電するギア回転発電機と、を備える、
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記第2発電ユニットは、前記運動体の前記回転運動に応じた前記ワイヤーの回転に基づき発電するワイヤー回転発電機を備える、
請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
磁石とコイルを有し、前記磁石と前記コイルの電磁誘導によって発電する第3発電ユニットをさらに備え、
前記磁石は、前記軸線に沿って延びる棒状に形成され、
前記コイルは、前記運動体が前記落下運動及び前記回転運動を行う過程において、前記磁石の外周を取り囲む位置に形成され、
前記磁石及び前記コイルの一方は前記運動体に設けられ、他方は前記不動柱に設けられる、
請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記磁石は、前記運動体の前記円筒部の中に設けられ、
前記不動柱は、前記磁石を収容可能に中空状に形成されている、
請求項4に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記入力ギアは、前記円筒部を挟んで一対ある、
請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記運動体は、前記円筒部の外周面が向く方向に突出し、錘が吊り下げられたアームを複数備える、
請求項1、2又は6に記載の蓄電装置。
【請求項8】
前記第1発電ユニットは、発電機及びモーターの機能を有するモータージェネレーターを備え、
前記第1ネジ部は、前記第2ネジ部と噛み合うことが可能である噛み合い状態と、前記第2ネジ部との噛み合いが解除される解除状態とに変化可能なセパレート型のネジであり、
前記運動体が前記落下運動及び前記回転運動を行っている場合は、前記第1ネジ部は前記噛み合い状態であり、
前記運動体が前記第2回転運動を止めた後、前記第1ネジ部は前記噛み合い状態から前記解除状態にされ、前記モータージェネレーターは、前記モーターとしての機能により、前記ワイヤーで前記運動体を吊り上げる、
請求項1、2又は6に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、重力を利用して発電する蓄電装置が記載されている。特許文献1に記載の装置は、物体が浮く水面に高低差を発生させ、持ち上げた物体を落下させることでエネルギーを発生させ、そのエネルギーで発電機を回転させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置は、錘を水中に下すことで、物体と水に位置エネルギーを蓄積し、錘を水から引き抜くことで、位置エネルギーを電力に変換し、一種の蓄電装置として機能する。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、貯水槽が必要になる等、構成が大がかりであるにもかかわらず、水位の変化で蓄積できるエネルギーは小さく、蓄電池としては改善の余地がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、改善された蓄電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る蓄電装置は、
鉛直方向に沿う軸線を中心に形成された円柱状の外形を有し、地面に対して不動である不動柱と、
前記不動柱が挿入されるシャフトを備え、落下運動、及び、前記軸線を中心とする回転運動を行うことが可能な運動体と、
前記運動体の前記落下運動による運動エネルギーを電力に変換する第1発電ユニットと、
前記運動体の前記回転運動による運動エネルギーを電力に変換する第2発電ユニットと、
前記不動柱に設けられ、前記シャフトの前記鉛直方向における位置の下限を定める制限部材と、を備え、
前記シャフトは、
前記軸線を中心に形成された円筒部と、
前記円筒部の下方に位置する第1ネジ部と、を有し、
前記不動柱は、
前記不動柱の外周に形成され、前記第1ネジ部と噛み合う第2ネジ部と、
前記第2ネジ部と前記制限部材の間に位置し、前記第1ネジ部と噛み合うネジが形成されていない部分であるネジ非形成部と、を有し、
前記回転運動は、
前記第1ネジ部と前記第2ネジ部の噛み合いによって前記運動体が前記落下運動に応じて行う第1回転運動と、
前記第1回転運動の後に前記運動体が慣性によって行う第2回転運動と、を含み、
ワイヤーで吊り下げられた前記運動体を落下させることにより、前記運動体は、前記落下運動及び前記第1回転運動を行いながら前記不動柱に対して下降していき、
前記シャフトが前記制限部材に到達すると、前記運動体は前記第2回転運動を行い、
前記第1発電ユニットは、前記落下運動に伴う前記ワイヤーの移動に基づいて発電し、
前記第2発電ユニットは、前記第1回転運動だけでなく前記第2回転運動に基づき発電する。
【0008】
前記円筒部の外周には出力ギアが形成され、
前記第2発電ユニットは、前記運動体の前記回転運動に伴って前記出力ギアと噛み合って回転する入力ギアと、前記入力ギアの回転動作に基づき発電するギア回転発電機と、を備える、ようにしてもよい。
【0009】
前記第2発電ユニットは、前記運動体の前記回転運動に応じた前記ワイヤーの回転に基づき発電するワイヤー回転発電機を備える、ようにしてもよい。
【0010】
前記蓄電装置は、
磁石とコイルを有し、前記磁石と前記コイルの電磁誘導によって発電する第3発電ユニットをさらに備え、
前記磁石は、前記軸線に沿って延びる棒状に形成され、
前記コイルは、前記運動体が前記落下運動及び前記回転運動を行う過程において、前記磁石の外周を取り囲む位置に形成され、
前記磁石及び前記コイルの一方は前記運動体に設けられ、他方は前記不動柱に設けられる、ようにしてもよい。
【0011】
前記磁石は、前記運動体の前記円筒部の中に設けられ、
前記不動柱は、前記磁石を収容可能に中空状に形成されている、ようにしてもよい。
【0012】
前記入力ギアは、前記円筒部を挟んで一対ある、ようにしてもよい。
【0013】
前記運動体は、前記円筒部の外周面が向く方向に突出し、錘が吊り下げられたアームを複数備える、ようにしてもよい。
【0014】
前記第1発電ユニットは、発電機及びモーターの機能を有するモータージェネレーターを備え、
前記第1ネジ部は、前記第2ネジ部と噛み合うことが可能である噛み合い状態と、前記第2ネジ部との噛み合いが解除される解除状態とに変化可能なセパレート型のネジであり、
前記運動体が前記落下運動及び前記回転運動を行っている場合は、前記第1ネジ部は前記噛み合い状態であり、
前記運動体が前記第2回転運動を止めた後、前記第1ネジ部は前記噛み合い状態から前記解除状態にされ、前記モータージェネレーターは、前記モーターとしての機能により、前記ワイヤーで前記運動体を吊り上げる、ようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、良好な出力で発電可能な蓄電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る蓄電装置の満充電状態での概略正面図。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る蓄電装置の放電状態での概略正面図。
【
図3】第1実施形態に係る第1ネジ部の解除状態を説明するための図。
【
図4】第1実施形態に係る第2発電ユニットを説明するための図。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る蓄電装置において、シャフトが制限部材に到達した状態を示す図。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る蓄電装置の概略正面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係る蓄電装置について図面を参照して説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る蓄電装置100の満充電状態を示し、
図2は放電状態を示す。
図1及び
図2に示すように、蓄電装置100は、不動柱10と、運動体20と、制限部材30と、第1発電ユニット40と、第2発電ユニット50と、コントローラ90を備える。
【0019】
なお、各図は、蓄電装置100の特徴の理解が容易となるように模式的に示したものである。したがって、蓄電装置100及びこれを構成する各部の形状、縮尺、大きさ(長さ、幅も含む)は、図示の態様に限定されるものではない。
【0020】
不動柱10は、地面1に対して不動である柱であり、鉛直方向に沿う軸線AXを中心に形成された円柱状の外形を有する。例えば、不動柱10は、杭打ちにより地面1に埋め込まれると共に、基礎11に固定される。
【0021】
運動体20は、ワイヤー2に吊り下げられ、落下運動、及び、軸線AXを中心とする回転運動を行うことが可能な構造物である。運動体20は、不動柱10が挿入されるシャフト21と、アーム22と、を備える。
【0022】
シャフト21は、本体部23と、第1ネジ部24と、を有する。
【0023】
本体部23は、軸線AXを中心に形成された円筒部230と、天板部231と、を有する。天板部231は、円筒部230の上端に位置し、例えば、円筒部230と一体に形成されている。
【0024】
天板部231には、スイベル3を介してワイヤー2が接続されている。スイベル3は、互いに自由に回転可能な、第1接続点と、第1接続点よりも下方に位置する第2接続点とを有する。スイベル3の第1接続点には、ワイヤー2が接続されている。一方、スイベル3の第2接続点は、ワイヤーを介して天板部231に接続されていてもよいし、天板部231と一体に形成されていてもよい。
【0025】
天板部231には、天板部231を鉛直方向に貫通する空気孔(図示せず)が1又は複数設けられている。この空気孔から、不動柱10が挿入されるシャフト21の中の空気を外部に逃がすことができ、不動柱10に対して運動体20をスムーズに移動させることができる。
【0026】
アーム22は、シャフト21の円筒部230の外周面が向く方向、即ち、径方向に突出する構成である。アーム22の先端には、ワイヤー22aによって錘22bが吊り下げられている。錘22bが吊り下げられたアーム22は、円筒部230に複数設けられる。この実施形態では、互いに逆方向に延びる2つのアーム22が、軸線AXを中心とする径方向に沿って設けられる。
【0027】
制限部材30は、不動柱10に設けられ、シャフト21の鉛直方向における位置の下限を定める部材である。
図2に示すように、運動体20のシャフト21の下端が制限部材30に到達(接触)した位置が、運動体20の下限位置である。制限部材30は、例えば、不動柱10の外周から突出するフランジ状、不動柱10の外周を囲む受け皿状に形成される。
【0028】
運動体20のシャフト21が有する第1ネジ部24は、円筒部230の下方に位置する。第1ネジ部24は、シャフト21に挿入される不動柱10の外周に形成された第2ネジ部12と噛み合うことが可能である。第1ネジ部24と第2ネジ部12は、運動体20が下方に移動すると、運動体20が軸線AXを中心に回転するような形状で形成されている。
【0029】
第1ネジ部24は、その内周面に形成された螺旋状のネジ溝(図示せず)を有する。第1ネジ部24は、不動柱10の第2ネジ部12と噛み合う噛み合い状態と、第2ネジ部12との噛み合いが解除される解除状態とに、コントローラ90の制御により、切り替え可能である。
【0030】
図3は、解除状態の第1ネジ部24の構成の一例を、不動柱10の断面と共に示した模式図である。
図3では、不動柱10に形成される第2ネジ部12を、第1ネジ部24のネジ溝と同様に省略した。例えば、第1ネジ部24は、ヒンジ軸24aを有し、ヒンジ機構によりヒンジ軸24aを中心とする円弧に沿って開閉可能である。例えば、第1ネジ部24の開状態が前述の解除状態に相当し、閉状態が前述の噛み合い状態に相当する。第1ネジ部24には、閉状態であるときに誤って開いてしまわぬように、締結具及びフックの少なくともいずれかを用いたロック機構が備えられていることが好ましい。なお、セパレート型のネジである第1ネジ部24は、不動柱10の径方向に分割可能であってもよい。
【0031】
図1及び
図2に戻って、不動柱10は、第1ネジ部24と噛み合うネジが形成されていない部分であるネジ非形成部13を有する。ネジ非形成部13は、鉛直方向において、第2ネジ部12と制限部材30の間に位置する。例えば、ネジ非形成部13は、円柱の側面形状に相当する部分である。
【0032】
第1発電ユニット40は、運動体20の落下運動による運動エネルギーを電力に変換する構成である。第1発電ユニット40は、発電機の機能及びモーターの機能を有するモータージェネレーター41を備える他、図示しない構成として、ワイヤー2を巻き取る巻取機、モーターとして機能しているモータージェネレーター41に動作電力を供給する電源回路等を備える。動作電力は、例えば、外部電源或いは図示せぬ蓄電池から供給される。
【0033】
モーターとして機能するモータージェネレーター41は、内部のロータをコントローラ90の制御によって回転させる。巻取機は、ロータの回転に応じて回転して、運動体20の本体部23を吊すワイヤー2を巻き取る。これにより、モータージェネレーター41は、モーターとしての機能により、ワイヤー2で運動体20を吊り上げることが可能である。例えば、巻取機から延びるワイヤー2はプーリー2aにかけられており、プーリー2aから運動体20の間に位置するワイヤー2は運動体20の重さにより鉛直方向に沿う。例えば、ここでの巻取機は、ウインチであるが、代わりにホイストであってもよい。なお、プーリー2a及び第1発電ユニット40は、図示せぬ構造物に支持されている。
【0034】
コントローラ90の制御により、モータージェネレーター41がモーターとしての機能を停止すると、運動体20の重さによりワイヤー2が下方に引っ張られ、巻取機からワイヤー2が送り出される。これにより、巻取機の回転に応じてロータがワイヤー2の吊り上げ時とは逆方向に回転し、モータージェネレーター41は発電機として機能し、第1電力量W1を出力する。なお、運動体20を落下させる際には、モータージェネレーター41の消費電力が生じないことが好ましいが、運動体20を落下させる際の初動を補助するべく、予め定めた期間だけロータを前記の逆方向に回転させてもよい。
【0035】
以上の構成により、第1発電ユニット40は、運動体20の落下運動に伴うワイヤー2の移動に基づいて発電する。
【0036】
第2発電ユニット50は、運動体20の回転運動による運動エネルギーを電力に変換する構成である。第2発電ユニット50は、軸線AXと垂直な方向に延びる回転軸線BXを中心に回転可能に設けられた入力ギア51と、入力ギア51の動作に基づき発電するギア回転発電機52と、を備える。なお、第2発電ユニット50は、図示せぬ構造物に支持されている。
【0037】
入力ギア51は、運動体20における円筒部230の外周に形成された出力ギア230aと噛み合う。
【0038】
ギア回転発電機52は、運動体20の回転運動に伴って、出力ギア230aと噛み合って回転する入力ギア51の回転に基づき発電し、第2電力量W2を出力する。ギア回転発電機52は、回転軸線BXを中心に回転可能なロータシャフト52aを備える。入力ギア51は、ロータシャフト52aに取り付けられ、その外周に、図示せぬネジ状の歯車を有する。一方、入力ギア51と噛み合う出力ギア230aは、円筒部230の外周面に螺旋状に形成されている。このような機構で、出力ギア230aにより出力される運動体20の回転運動によるエネルギーを、入力ギア51からギア回転発電機52に入力することができる。
【0039】
一例として、入力ギア51とこれに対応するギア回転発電機52のセットは、
図4に示すように、一対設けられている。一対のセットのうち、一方の回転軸線BX1は、他方の回転軸線BX2と平行である。具体的に、入力ギア51は、円筒部230を挟んで一対ある。一対の入力ギア51は、各々が円筒部230の出力ギア230aと噛み合って回転し、各々に対応するギア回転発電機52によって発電が行われる。なお、
図4では、円筒部230を、出力ギア230aを省略して模式的に表した。このように、第2発電ユニット50は、入力ギア51とこれに対応するギア回転発電機52のセットを一対備えていてもよい。
【0040】
入力ギア51で円筒部230を挟み込むことにより、運動体20が回転運動を行っている際に軸線AXに対して斜めに傾くことを抑制することができると共に、出力ギア230aから入力ギア51への力を効率良く伝達することができる。
【0041】
なお、出力ギア230aとこれに対応する入力ギア51は、回転する出力ギア230aが入力ギア51を回転させることができる限りにおいて、ネジ形状、噛み合い形状、大きさ、長さは任意に変更可能である。例えば、出力ギア230a及び入力ギア51は、ウォームギヤ機構によって構成されてもよいし、他の適切なギア機構によって構成されてもよい。
【0042】
入力ギア51と出力ギア230aとは、コントローラ90の噛み合い状態と噛み合いが解除される解除状態に切り替えて設定可能である。
【0043】
以上の構成により、第2発電ユニット50は、運動体20の回転運動に基づいて発電する。この回転運動は、第1ネジ部24と第2ネジ部12の噛み合いによって運動体20が落下運動に応じて行う「第1回転運動」と、第1回転運動の後に運動体20が慣性によって行う「第2回転運動」と、を含む。第1及び第2回転運動については、後の動作の説明で詳述する。
【0044】
第1発電ユニット40及び第2発電ユニット50で発電された電気は、送電線に送られても良いし、蓄電池に充電されても良い。発電された電気の送電方法及び送電先は、任意であり、周知の技術から目的に応じて選択することができる。
【0045】
コントローラ90は、コンピュータ等から構成され、第1発電ユニット40及び第2発電ユニット50の動作を制御する。
【0046】
次に、蓄電装置100の動作を説明する。以下では、理解を容易にするため、
図1に示す運動体20の鉛直方向における位置を基準位置(満充電位置)、
図2に示す運動体20の鉛直方向における位置を下端位置(放電位置)とする。また、運動体20を落下させる際には、第1ネジ部24は、第2ネジ部12と噛み合うことが可能な噛み合い状態に設定されているものとする。
【0047】
まず、運動体20を引き上げて、蓄電装置100を充電する充電動作を説明する。
【0048】
前提として、蓄電装置100は、
図2に示すように、放電状態にあるとする。
コントローラ90は、例えば、タイマ設定に応答して、深夜帯などの電気料金の安い時間帯に、蓄電装置100にエネルギーを蓄積させるため、第1ネジ部24を操作し、第2ネジ部12との噛み合いが解除される解除状態に設定する。次に、コントローラ90は、入力ギア51と出力ギア230aとを噛み合いが解除される解除状態に設定する。
【0049】
続いて、コントローラ90は、第1発電ユニット40のモータージェネレーター41をモーターとして駆動して、ワイヤー2を引き上げ、ワイヤー2を巻取機により巻き取り、運動体20を上限まで引き上げる。
【0050】
コントローラ90は、運動体20が、
図1に示す基準位置に達したことを、図示せぬセンサにより検出すると、モータージェネレーター41を停止させ、ロータをロックして、その状態を維持する。これにより、蓄電装置100は、エネルギーを物理エネルギー(位置エネルギー)の形態で蓄積した満充電の状態になる。
【0051】
続いて、コントローラ90は、第1ネジ部24を操作し、第2ネジ部12と噛み合った状態に設定し、次に、入力ギア51と出力ギア230aとを噛み合った状態に設定する。
【0052】
次に、蓄電装置100が、このようにして蓄積した位置エネルギーを、電力として放出(放電)する動作を説明する。
【0053】
蓄電装置100の放電タイミングになると、コントローラ90は、第1発電ユニット40のモータージェネレーター41のロータのロックを解除し、ワイヤー2で吊り下げられた運動体20を基準位置から落下させる。
【0054】
運動体20の落下(下降)に伴ってワイヤー2も移動し、第1発電ユニット40のモータージェネレーター41が発電動作を行い、第1電力量W1を出力する。
【0055】
また、第1ネジ部24と第2ネジ部12とが噛み合っているため、運動体20は、その下降に伴って軸線AX周りに回転(第1回転運動)する。入力ギア51と出力ギア230aとが噛み合っているため、運動体20の回転に伴って入力ギア51及びロータシャフト52aが回転軸線BX周りに回転し、ギア回転発電機52が発電し、第2電力量W2を出力する。
【0056】
運動体20がさらに下降すると、シャフト21が制限部材30に到達する直前に、第1ネジ部24がネジ非形成部13に対向する状態となり、第1ネジ部24と第2ネジ部12の螺合関係が解消される。ただし、慣性により、運動体20は回転を続ける。
【0057】
シャフト21が、
図5に示すように制限部材30に到達すると、運動体20の下降が停止し、第1発電ユニット40は発電を停止する。一方、運動体20は、慣性により、第2回転運動を継続し、ギア回転発電機52は発電を継続する。
【0058】
運動体20は、第2回転運動の運動エネルギーが、ネジ非形成部13及び制限部材30との間に働く摩擦力などによって消失するまで回転を継続し、やがて、
図2に示すように、第2回転運動を止め(停止し)、完全放電の状態になる。
【0059】
このようにして、蓄電装置100は、運動体20を基準位置まで吊り上げることにより、エネルギーを蓄積し(充電し)、それを維持・保持し、任意のタイミングで、運動体20を落下させることで、電気エネルギーに変換して出力(放電)する蓄電池として機能することができる。従って、夜間電力などの比較的低価格の電力を用いて運動体20を引き上げておき、売電価格の高い時間帯或いは電力需要の高いタイミングで放電(発電)することにより、揚水発電等と同様の機能を果たすことができる。
【0060】
ここで、運動体20の落下運動の開始時刻をt=t0とし、運動体20のシャフト21の下端が制限部材30に到達する時刻をt=t1とし、運動体20が第2回転運動を止める時刻をt=t2とする。
【0061】
第1発電ユニット40は、t0~t1の間、運動体20の落下運動に伴うワイヤー2の移動に基づいて発電する。ここで、運動体20の質量をm、運動体20の鉛直方向の落下速度をv(なお、vは時間に依存する変数)とし、t0~t1の間に第1発電ユニット40が発電する電力量を第1電力量W1とする。この場合、落下運動による運動エネルギーK1は、K1=1/2mv2と表すことができる。t0~t1の間においては、このK1の変化量に応じた仕事がワイヤー2を介してモータージェネレーター41になされ、その仕事に応じた第1電力量W1が第1発電ユニット40において発電される。
【0062】
第2発電ユニット50は、t0~t1の間、運動体20の第1回転運動に応じて発電する。さらに、第2発電ユニット50は、t1~t2の間、運動体20の第2回転運動に応じて発電する。ここで、運動体20の慣性モーメントをI、運動体20の軸線AX周りの角速度をω(なお、ωは時間に依存する)とし、t0~t2の間に第2発電ユニット50が発電する電力量を第2電力量W2とする。この場合、回転運動による運動エネルギーK2は、K2=1/2Iω2と表すことができる。t0~t2の間においては、このK2の変化量に応じた仕事が出力ギア230a及び入力ギア51を介してギア回転発電機52になされ、その仕事に応じた第2電力量W2が第1発電ユニット40において発電される。
【0063】
ここで、比較例として、運動体20が慣性による第2回転運動を行わない構成(当該構成を比較例1と呼ぶ。)を考える。比較例1では、t1の時点で、運動体20は落下運動のみならず回転運動も止めてしまい、基準位置における運動体20の位置エネルギーからのエネルギー損失が非常に大きくなる。
【0064】
さらに、他の比較例として、運動体20に回転運動を生じさせず、単に重力で落下させる構成(当該構成を比較例2と呼ぶ。)を考える。比較例2では、ワイヤー2で吊り下げられた運動体20が最も低い位置に到達した後は、ワイヤー2の張力による反動で複数回程度は上下運動を繰り返すと想定される。しかしながら、この程度の上下運動に応じて第1発電ユニット40が発電可能な電力量には期待できない。したがって、比較例2においても、基準位置における運動体20の位置エネルギーからのエネルギー損失が非常に大きくなる。
【0065】
一方、第1実施形態に係る蓄電装置100は、t1~t2の間においても、運動体20の慣性による第2回転運動を利用して、第2発電ユニット50で発電を行うことができる。このため、蓄電装置100は、比較例1及び2に比べて、良好な出力で発電することが可能である。
【0066】
以上のように、蓄電装置100は、基準位置における運動体20の位置エネルギーを、重力を利用して、運動体20の落下運動及び第1回転運動の運動エネルギーに変換し、これらの運動エネルギーを電力に変換することができる。これに加えて、蓄電装置100は、運動体20が落下運動を止めた後は、慣性による第2回転運動の運動エネルギーを電力に変換することができる。
【0067】
本実施形態においては、コントローラ90が、タイマの時間設定に応じて、運動体20を吊り上げ或いは落下させる制御を実行するように説明したが、運動体20の吊り上げと落下のタイミングは任意である。例えば、コントローラ90がインターネット等のネットワークを介して売電価格及び電力需要等をチェックし、これらの情報に基づいて、運動体20の吊り上げと落下を制御しても良い。また、オペレータからの指示に従って、制御してもよい。
【0068】
また、本実施の形態において、第1ネジ部24と第2ネジ部12とを噛み合わせ或いは噛み合わせを解除するための構成は任意である。例えば、クラッチ機構を用いてもよい。同様に、入力ギア51と出力ギア230aとの噛み合わせ或いは噛み合わせを解除するための構成も任意である。入力ギア51と出力ギア230aとの噛み合わせを維持したまま、クラッチなどにより、ロータシャフト52aとギア回転発電機52との係合とその解除を行ってもよい。また、ギアの噛み合わせと解除を、人手で行ってもよい。
【0069】
なお、以上の説明では、蓄電装置100を満充電まで充電し、完全放電まで放電する例を示したが、充電量と放電量は任意である。
【0070】
(第2実施形態)
ここからは、
図6を参照し、第2実施形態に係る蓄電装置200について説明する。以下では、第1実施形態に係る蓄電装置100と同様の機能を有する構成については、第1実施形態と同じ符号を用い、その説明を適宜省略する。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
【0071】
第2実施形態に係る蓄電装置200は、不動柱10、運動体20、制限部材30、第1発電ユニット40及び第2発電ユニット50に加え、第3発電ユニット60、コントローラ90を備える。
【0072】
第2実施形態に係る蓄電装置200の構成は第1実施形態に係る蓄電装置100と基本的に同一である。ただし、第2実施形態に係る第2発電ユニット50は、入力ギア51及びギア回転発電機52に加え、運動体20の回転運動に応じたワイヤー2の回転に基づき発電するワイヤー回転発電機53を備える。
【0073】
ワイヤー回転発電機53は、第1実施形態のスイベル3の代わりに、シャフト21の天板部231に設けられる。ワイヤー回転発電機53は、ワイヤー2の回転に応じて、軸線AXを中心に回転可能なローター(図示せず)を備え、このロータの回転により発電する。
【0074】
第3発電ユニット60は、磁石61とコイル62を有し、磁石61とコイル62の電磁誘導によって発電する。
【0075】
磁石61は、軸線AXに沿って延びる棒状に形成され、運動体20の円筒部230の中に設けられている。例えば、磁石61は、天板部231の下面(円筒部230内の空間に向く面)に固定されている。つまり、磁石61は、運動体20と共に落下運動及び回転運動を行う。第2実施形態に係る不動柱10は、運動体20及び磁石61が下降していく際に、磁石61を収容可能に中空状に形成されている。つまり、第2実施形態に係る不動柱10は、外形としては円柱状であるが、円筒状に形成されている。例えば、磁石61は、その高さ方向において2極に着磁されている。
【0076】
コイル62は、運動体20が落下運動及び回転運動を行う過程において、磁石61の外周を取り囲む位置に形成されている。例えば、コイル62は、円筒状の不動柱10の内部に形成される。コイル62は、円筒状の不動柱10の内面(不動柱10内の空間に向く面)に形成されていてもよい。例えば、コイル62は、不動柱10の上端から制限部材30に亘って巻き回されており、運動体20が回転運動を行っている間は、軸線AXの径方向において磁石61と向き合うことができるように形成されている。これにより、コイル62に誘導電流が流れ、第3発電ユニット60は発電を行うことができる。
【0077】
第2実施形態においても、第1発電ユニット40、第2発電ユニット50及び第3発電ユニット60で発電された電気は、送電線に送られても良いし、蓄電池に充電されても良い。発電された電気の送電方法及び送電先は、任意であり、周知の技術から目的に応じて選択することができる。
【0078】
ここで、第1実施形態と同様に、運動体20の落下運動の開始時刻をt=t0とし、運動体20のシャフト21の下端が制限部材30に到達する時刻をt=t1とし、運動体20が第2回転運動を止める時刻をt=t2とする。
【0079】
第1発電ユニット40は、t0~t1の間、運動体20の落下運動に伴うワイヤー2の移動に基づいて発電する。なお、第2実施形態では、磁石61も運動体20と共に運動するため、以下では、質量mは、運動体20と磁石61の合計質量であるものとする。t0~t1の間においては、第1実施形態と同様に、落下運動による運動エネルギーK1の変化量に応じた仕事がワイヤー2を介してモータージェネレーター41になされ、その仕事に応じた第1電力量W1が第1発電ユニット40において発電される。
【0080】
第2実施形態では、第2発電ユニット50及び第3発電ユニット60は、t0~t1の間、運動体20及び磁石61の第1回転運動に応じて発電する。さらに、第2発電ユニット50及び第3発電ユニット60は、t1~t2の間、運動体20及び磁石61の第2回転運動に応じて発電する。第2実施形態では、t0~t2の間においては、回転運動による運動エネルギーK2の変化量に応じた仕事が第2発電ユニット50(ギア回転発電機52及びワイヤー回転発電機53)になされると共に第3発電ユニット60になされる。ここで、t0~t2の間に第3発電ユニット60が発電する電力量を第3電力量W3とすれば、なされた仕事に応じて、第2電力量W2が第2発電ユニット50において発電され、第3電力量W3が第3発電ユニット60において発電される。なお、第2実施形態における第2電力量W2は、t0~t2の間においてギア回転発電機52及びワイヤー回転発電機53の各々が発電した電力量の合計である。
【0081】
以上のように、第2実施形態に係る蓄電装置200は、t1~t2の間においても、運動体20の慣性による第2回転運動を利用して、第2発電ユニット50及び第3発電ユニット60で発電を行うことができる。このため、蓄電装置200も良好な出力で発電することが可能である。
【0082】
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態に適宜の変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
【0083】
第2実施形態では、磁石61が運動体20に設けられ、コイル62が不動柱10に設けられる例を示したが、磁石61が不動柱10に設けられ、コイル62が運動体20に設けられる構成を採用することもできる。当該構成では、不動柱10の内部に磁石61を設け、円筒部230の内部にコイル62を設ければよい。いずれにせよ、運動体20が回転運動を行っている間は、軸線AXの径方向において磁石61とコイル62が向き合うことができるように蓄電装置200を構成すればよい。さらに、磁石61の種類、着磁方向、形状、個数などは任意に設定可能である。また、コイル62の材質、巻き方、巻き数なども任意に設定可能である。
【0084】
第1実施形態に係る蓄電装置100に、ワイヤー回転発電機53又は第3発電ユニット60の一方のみを組み合わせてもよい。
【0085】
蓄電装置100,200を構成する各部の材料は、任意の材料から適切なものを選択すればよい。例えば、ワイヤー2,22aは、金属ワイヤーに限られず、カーボンワイヤー等であってもよい。例えば、第1ネジ部24及び第2ネジ部12、出力ギア230a及び入力ギア51などの互いに噛み合う構成の一部又は全部については、低摩擦、低摩耗タイプの材料を用いることが可能である。当該材料は、金属に限られず、強度を確保することができれば樹脂であってもよい。例えば、運動体20が慣性による第2回転運動を継続し易いように、ネジ非形成部13、第1ネジ部24、制限部材30等に周知のローラベアリングを設けてもよい。
【0086】
蓄電装置100,200の大きさ、高さは、どのくらいの発電出力を望むかによって任意に設定可能である。また、蓄電装置100,200は、運動体20を落下運動させると同時に、第1ネジ部24と第2ネジ部12が噛み合って運動体20が第1回転運動を始める構造に限られない。構造上可能であれば、蓄電装置100,200は、運動体20を落下運動させ、しばらく経ってから第1ネジ部24と第2ネジ部12が噛み合う構造であってもよい。
【0087】
また、アーム22の本数も任意である。例えば、3本、4本等の複数のアーム22が軸線AXを中心とする円周方向に等間隔で配置されていてもよい。
【0088】
以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
【0089】
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【符号の説明】
【0090】
100,200…蓄電装置
1…地面、2…ワイヤー、3…スイベル
10…不動柱、11…基礎、12…第2ネジ部、13…ネジ非形成部
20…運動体
21…シャフト、22…アーム、22a…ワイヤー、22b…錘
23…本体部、230…円筒部、230a…出力ギア、231…天板部
24…第1ネジ部、24a…ヒンジ軸
30…制限部材
40…第1発電ユニット
50…第2発電ユニット
51…入力ギア
52…ギア回転発電機、52a…ロータシャフト
53…ワイヤー回転発電機
60…第3発電ユニット、61…磁石、62…コイル
90…コントローラ
AX…軸線
BX,BX1,BX2…回転軸線