(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037236
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0201 20230101AFI20240312BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141921
(22)【出願日】2022-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】520203714
【氏名又は名称】株式会社LeanGo
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】平井 翔吏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】ユーザが適切な訴求軸を効率よく見つけることができるようにする。
【解決手段】情報処理サーバ2の情報処理部10は、1つのWebページの表示に関する複数種類の項目ごとに、項目に対応する情報である項目値を入力可能な第1ユーザインタフェイスを提供する機能と、異なる複数のWebページについて、項目ごとに、項目値が、異なる複数のWebページ間で比較可能な状態かつ編集可能な状態で表示された第2ユーザインタフェイスを提供する機能と、項目値が所定のレイアウトに従って配置されたWebページを作成する機能とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのWebページの表示に関する複数種類の項目ごとに、前記項目に対応する情報である項目値を入力可能な第1ユーザインタフェイスを提供する機能と、
異なる複数のWebページについて、前記項目ごとに、前記項目値が、異なる複数のWebページ間で比較可能な状態かつ編集可能な状態で表示された第2ユーザインタフェイスを提供する機能と、
前記項目値が所定のレイアウトに従って配置されたWebページを作成する機能とを有する情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第2ユーザインタフェイスでは、前記項目のそれぞれについて、複数のWebページの前記項目値が並べて配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2ユーザインタフェイスは、特定のWebページの複製を指示可能に構成されており、
前記情報処理部は、前記第2 ユーザインタフェイスに対して第1のWebページの複製が指示された場合、全ての前記項目の前記項目値が当該第1のWebページと同じである第2のWebページについて、前記項目ごとの前記項目値を前記第2ユーザインタフェイスに追加で表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理部により作成された複数のWebページは、分配率に応じてアクセスが配分され、
前記情報処理部は、Webページのそれぞれについて前記分配率を均等にする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理部により作成された複数のWebページは、分配率に応じてアクセスが配分され、
前記情報処理部は、Webページのそれぞれについて前記分配率を設定可能な第3ユーザインタフェイスを提供する機能を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理部は、
作成した複数のWebページについて、共通する期間におけるコンバージョンの状況が比較可能な状態で表示された第4ユーザインタフェイスを提供する機能を有する
ことを特徴とする請求項4または5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1ユーザインタフェイスは、1つのWebページについて、文言からなるタグをメタ情報として設定可能に構成されており、
前記第4ユーザインタフェイスは、複数のWebページのそれぞれについて設定された前記タグが表示される
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置の情報処理部が、1つのWebページに関する複数種類の項目ごとに、前記項目に対応する情報である項目値を入力可能な第1ユーザインタフェイスを提供するステップと、
前記情報処理装置の前記情報処理部が、異なる複数のWebページについて、前記項目ごとに、前記項目値が、異なる複数のWebページ間で比較可能な状態かつ編集可能な状態で表示された第2ユーザインタフェイスを提供するステップと、
前記情報処理装置の前記情報処理部が、前記項目値が所定のレイアウトに従って配置されたWebページを作成するステップとを含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法に関し、特にWebページに関する処理を実行する情報処理装置、および、当該情報処理装置による情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、Webページの作成を支援する技術が存在する。例えば特許文献1には、HTMLで記述されたホームページ作成画面テンプレートをユーザに提供することによって、ユーザが当該テンプレートの所定の部分に情報を入力するだけでホームページ(Webページ)を作成できるようにした技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここでWebページには、ターゲットへ訴求し、コンバージョンを得ることを目的としたWebページが存在する。例えば商品またはサービスを宣伝、広告し購入を促すWebページ、会を紹介し会員登録を促すWebページ、および、イベントを紹介し参加の申込みを促すWebページである(ただし、これらはあくまで一例である)。ここでWebページについて、コンバージョンをできるだけ大きくするためには、Webページの訴求軸(コンセプト、アピールポイント)が適切なものである必要がある。例えば、ある商品の販売に係るWebページについて、訴求軸としては安さや、品質デザイン等様々なものが考えられるが、ターゲットへの訴求力に乏しい不適切な訴求軸ではコンバージョンは大きくならず、適切な訴求軸が設定されて初めてコンバージョンが大きくなる。
【0005】
従ってWebページの作成にあたっては適切な訴求軸を見つけることが重要である。一方で従来、適切な訴求軸を見つけるために、ユーザは以下の作業を行っていた。すなわちユーザは、所定の訴求軸に沿ってWebページを作成して公開し、ある程度の時間が経過した後に、コンバージョンの推移を分析し、分析結果から訴求軸が適切でないと判断した場合には、別の訴求軸に沿ってWebページを作成して公開する、ということを繰り返し行っていた。しかしながら、従来の方法は、適切な訴求軸を見つけるために多大な労力と時間が必要となり、効率性が悪かった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ユーザが適切な訴求軸を効率よく見つけることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本発明は、1つのWebページに関する複数種類の項目ごとに、項目に対応する情報である項目値を入力可能な第1ユーザインタフェイスを提供する機能と、異なる複数のWebページについて、項目ごとに、項目値が、異なる複数のWebページ間で比較可能な状態かつ編集可能な状態で表示された第2ユーザインタフェイスを提供する機能と、項目値が所定のレイアウトに従って配置されたWebページを作成する機能とを有する。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した本発明によれば、ユーザは、第1ユーザインタフェイスを利用して項目ごとの項目値を入力するという作業を行うことによりWebページを作成することができる。その上で本発明によれば、ユーザは、第2ユーザインタフェイスを利用して、複数のWebページのそれぞれについてどのような訴求軸となっているかを同時に把握しつつ、所望の項目値を編集することによって各Webページの訴求軸の方向性を適度に異ならせることができる。そしてユーザは、従来のようにWebページの作成→コンバージョンの検証→新たな訴求軸のWebページの作成という作業を繰り返し行うことなく、訴求軸の方向性が適度に異なった複数のWebページを利用して、適切な訴求軸を効率よく見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置および端末の機能構成例を示すブロック図である。
【
図6】ランディングページ関連データベースの1件のレコードの内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1で示すように情報処理システム1は、情報処理サーバ2(特許請求の範囲の「情報処理装置」に相当)と1つ以上の端末3とを含んで構成されている。情報処理サーバ2および端末3は共に、インターネット、電話網、その他の通信網を含むネットワークNに接続可能である。
図1では、無数に存在する端末3のいくつかを例示的に示している。
【0011】
端末3は、ユーザが使用するコンピュータであり、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置4が接続されるか、或いは、表示装置4を備えて構成されている。本実施形態では説明の便宜のため、ユーザは、何らかの事業を行い、Webサイトを開設する組織(以下「対象組織」という)に所属する者であるとする。対象組織は、情報処理サーバ2が提供するサービスについて適切な方法でアカウントを登録している。端末3はブラウザが搭載されているコンピュータであれば、そのタイプはどのようなものであってもよく、例えばデスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ(いわゆるスマートフォンを含む)を端末3として機能させることができる。
【0012】
情報処理サーバ2は、端末3をクライアントの1つとするサーバ装置である。後に詳述する通り情報処理サーバ2は、ランディングページ(Webページ)に関するサービスを提供する。ランディングページとは、Webサイトにおいて閲覧者が最初にアクセスすることが想定されたWebページのことである。ランディングページは、検索エンジンの検索結果を経由して最初にアクセスされるWebページであり、また、Webサイトに係る広告バナーが選択されたときに最初にアクセスされるWebページである。なお
図1では、情報処理サーバ2を1つのブロックで表しているが、情報処理サーバ2は単一のサーバ装置である必要はなく、例えば複数のサーバ(特にWebサーバとそれ以外のサーバとの組合せ)により構成されてもよく、また所定のシステムの一部であってもよい。
【0013】
図2は、情報処理サーバ2および端末3の機能構成例を示すブロック図である。
図2で示すように、情報処理サーバ2は機能構成として、情報処理部10および通信部11を備えている。また端末3は機能構成として、端末制御部12および端末通信部13を備えている。上記機能ブロック10~13は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記機能ブロック10~13は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROM等を備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。また情報処理サーバ2は記憶手段として、記憶部14を備えている。
【0014】
情報処理サーバ2の通信部11は、ネットワークNに接続された機器と所定のプロトコルに従って通信する。以下、情報処理サーバ2によるネットワークNを介した通信は、通信部11により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。端末3の端末通信部13は、ネットワークNに接続された機器と所定のプロトコルに従って通信する。以下、端末3によるネットワークNを介した通信は、端末通信部13により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。
【0015】
<1つ目のランディングページがユーザにより登録されるときの情報処理サーバ2の動作>
次に1つ目のランディングページがユーザにより登録されるときの情報処理サーバ2の動作について説明する。なお後に明らかとなる通りユーザは、情報処理サーバ2が提供するサービスを利用して、既にランディングページが登録されている状況で、ランディングページを追加的に登録することが可能である。以下、ユーザが、初めてランディングページを登録するものとし、この場合にユーザが行う作業と共に、情報処理サーバ2の動作を説明する。また以下では、ユーザが所属する対象組織を「注目対象組織」という。
【0016】
ランディングページを登録することを希望するユーザは、自身が使用する端末3のブラウザを立ち上げ、情報処理サーバ2の所定のURLへのアクセスを指示する。当該指示に応じて端末3の端末制御部12は、ブラウザの機能により当該所定のURLにアクセスする。情報処理サーバ2の情報処理部10は、当該所定のURLへのアクセスがあると、予め定められた方法(例えば、IDとPWとによる方法)適切にユーザの認証を行った上、メイン画面を表示させるためのHTMLファイル(付随するデータを含む)を端末3に応答する。端末3の端末制御部12は、HTMLファイルを受信し、ブラウザの機能によりHTMLファイルに基づいてメイン画面を表示装置4に表示する。
【0017】
以下では情報処理サーバ2の情報処理部10から送信されたHTMLファイルに基づいて「端末3の表示装置4」に表示された各種画面に対する操作の検出、各種画面へ入力された情報の取得、各種画面の動的な変更、その他の画面に関する各種処理は、CGI、JavaScript(登録商標)、Ajax、DHTML、その他の既存の技術を用いて情報処理部10により適切に実行されるものとし、詳しい説明は行わない。また情報処理サーバ2の情報処理部10がHTMLファイルを端末3に送信し、HTMLファイルに基づく画面を端末3の表示装置4に表示させることを「情報処理部10が○○画面(ユーザインタフェイス)を端末3の表示装置4に表示する」、或いは単に「情報処理部10が○○画面(ユーザインタフェイス)を表示する」のように表現することがある。
【0018】
ユーザは、メイン画面(或いはメイン画面から遷移可能な画面)に対して所定の操作を行って、項目関連画面20(
図3)の表示を指示する。当該指示に応じて情報処理サーバ2の情報処理部10は、端末3の表示装置4に初期状態の項目関連画面20を表示する。
図3は、初期状態の項目関連画面20の一例を示す図である。項目関連画面20は、特許請求の範囲の「第1ユーザインタフェイス」に相当する。
図3で示すように、項目関連画面20は、ページ項目領域21と、ページ項目領域21の右方に形成されたプレビュー領域22とを含む。
【0019】
本実施形態では、1つのランディングページの表示に関する複数種類の項目(以下「表示関連項目」という)が用意されている。後に明らかとなるようにユーザによって選択された1つ以上の表示関連項目の項目値が所定のレイアウトに従って配置されることによってランディングページが構成される。また本実施形態では、ランディングページに関するオプション情報の項目(以下「オプション項目」)、および、ランディングページに関するメタ情報の項目(以下「メタ項目」という)が用意されている。以下、表示関連項目、オプション項目およびメタ項目を総称して「ページ項目」という。
【0020】
項目関連画面20のページ項目領域21には、ページ項目のそれぞれについて、ブロック状のページ項目ブロック23が設けられる。なお、符号23-1~23-7は表示関連項目に係るページ項目ブロック23であり、符号23-8はオプション項目に係るページ項目ブロック23であり、符号23-9、23-10はメタ項目に係るページ項目ブロック23である。各ページ項目ブロック23には、対応するページ項目に付与された名称(以下「ページ項目名称」という)が表示されると共に、オン/オフスイッチ24が設けられる。オン/オフスイッチ24は、対応するページ項目を選択するかどうかを切り替えるスイッチである。初期状態では、全てのオン/オフスイッチ24がオフされ、全てのページ項目が選択されていない状態とされる。以下、オン/オフスイッチ24を利用してユーザに選択されたページ項目を「選択ページ項目」という場合がある。
【0021】
プレビュー領域22は、表示関連項目の選択の状況、および、選択された表示関連項目に設定された項目値に応じたランディングページのプレビューが表示される領域である。
【0022】
図4は、全てのページ項目が選択され、かつ、全てのページ項目ブロック23について項目値が入力されていない状態の項目関連画面20の一例を示す図である。
図5は、全てのページ項目が選択され、かつ、全てのページ項目ブロック23に項目値が入力された状態の項目関連画面20の一例を示す図である。
図4で示すように、あるページ項目が選択されると(=対応するオン/オフスイッチ24がオンされると)、そのページ項目に対応するページ項目ブロック23は拡張され、そのページ項目への項目値の入力が可能な状態となる。またプレビュー領域22では、選択された表示関連項目に入力された項目値が予め定められた所定のレイアウトに従って配置されたランディングページのプレビューが表示される。なおランディングページのプレビューにおいて、項目値の入力が行われていない表示関連項目については、デフォルト値として予め定められた情報が表示される。また
図4、
図5では、全ての表示関連項目が選択されているため、プレビュー領域22に表示されるランディングページのプレビューには、全ての表示関連項目についての領域が形成されているが、仮にいくつかの表示関連項目が選択されていない場合には、選択されていない表示関連項目についての領域は形成されない。
【0023】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-1は、サービス名に係る表示関連項目(以下「サービス名項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。サービス名項目は、サービス名を示す文言が項目値として設定される表示関連項目である。これを踏まえページ項目ブロック23-1には、サービス名を入力すべき旨の簡潔なメッセージ(「サービス名を入力してください」)が表示されると共に、サービス名を示す文言をテキストによって入力するためのサービス名入力欄25が設けられている。またプレビュー領域22において領域26-1は、サービス名項目に対応する領域である。領域26-1には、サービス名項目に設定された項目値(=サービス名入力欄25に入力された情報)が表示される。
図4で示すように、サービス名入力欄25に情報が入力されていない状態のときは、領域26-1には、デフォルト値の「サービス名」という文言が表示される。領域26-1にサービス名という文言が表示されることによって、ページ項目ブロック23-1と領域26-1とが対応しており、サービス名入力欄25に入力された情報が領域26-1に表示されることが示されている。
図5で示すように、サービス名入力欄25に情報が入力されると、情報処理部10は、入力された情報を領域26-1に表示する。つまりサービス名項目の項目値が入力されると、サービス名項目の項目値は、所定のレイアウトに従って、ランディングページのプレビューに配置される。
【0024】
図4のページ項目領域21においてページ項目ブロック23-2は、ファーストビューに係る表示関連項目(以下「ファーストビュー項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。ファーストビューとは、閲覧者がランディングページにアクセスしたときに、閲覧者によって最初に視認される領域のことである。プレビュー領域22において領域26-2は、ファーストビューの領域(ファーストビュー項目に対応する領域)である。
図4、
図5で示すようにファーストビューは、所定の背景上で、キャッチコピーと、キャッチコピーを補足する文言(以下「キャッチコピー補足文言」という)とが表示される。つまり、ファーストビュー項目は、キャッチコピーおよびキャッチコピー補足文言が項目値として設定される表示関連項目である。これを踏まえファーストビュー項目のページ項目ブロック23-2には、所定のメッセージと共に、キャッチコピーを入力するためのキャッチコピー入力欄27と、キャッチコピー補足文言を入力するためのキャッチコピー補足文言入力欄28とが設けられている。
【0025】
更にファーストビュー項目のページ項目ブロック23-2には、背景画像を指定する際に選択される背景画像指定ボタン29が表示される。背景画像指定ボタン29が選択されると、情報処理部10は、予め定められた複数の背景画像から1つの背景画像を選択でき、また、ユーザが用意した画像を背景画像として設定可能なユーザインタフェイスをポップアップ表示する。ユーザは、ポップアップ表示されたユーザインタフェイスを利用して背景画像を選択し設定すること、および、自身が用意した画像を背景画像として設定することができる。
図5で示すように、ページ項目ブロック23-2に情報が入力されると、領域26-2は、入力された情報が反映された状態となる。
【0026】
図4のページ項目領域21においてページ項目ブロック23-3は、アクションボタン30に係る表示関連項目(以下「アクションボタン項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。アクションボタン30は、ランディングページのレイアウトに従った所定の位置に1つ以上設けられたボタンである。アクションボタン30が選択されると、情報処理部10は、予め定められた処理を実行する。
図4、
図5で示すようにアクションボタン30上にはテキストによって文言が表示される。以下、アクションボタン30上に表示される文言を「アクションボタンテキスト」という。ページ項目ブロック23-3は、アクションボタンテキストを設定するためのブロックであり、所定のメッセージと共に、アクションボタンテキストを入力するためのアクションボタンテキスト入力欄31が表示される。
図5で示すように、アクションボタンテキスト入力欄31に情報が入力されると、プレビュー領域22のアクションボタン30上に、アクションボタンテキスト入力欄31に入力された情報が表示される。
【0027】
アクションボタン30が選択されたときに情報処理部10が実行する処理の一例は、問合せ用のフォーム、会員登録用のフォーム、資料請求用のフォーム、その他の入力フォームを表示し、ユーザによる情報の入力を受け付ける処理である。この場合、情報処理部10は、入力フォームを設計するためのユーザインタフェイスをユーザに別途、提供する機能を有する。ただし、アクションボタン30が選択されたときに情報処理部10が実行する処理は例示した処理に限られるものではなく、一例として、予め定められたURLのWebページに遷移させる処理であってもよい。
【0028】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-4は、対象課題に係る表示関連項目(以下「対象課題項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。対象課題とは、対象組織のサービスを利用することによって解決可能な課題を意味する。プレビュー領域22の領域26-4は、対象課題項目に対応する領域である。領域26-4には、対象課題を端的に表現する文言(以下「対象課題文言」という)と、対象課題文言を補足する文言(以下「対象課題補足文言」という)とが表示される。つまり対象課題項目の項目値は、対象課題文言および対象課題補足文言である。これを踏まえ、対象課題項目に対応するページ項目ブロック23-4には、所定のメッセージと共に、対象課題文言を入力する対象課題文言入力欄32および対象課題補足文言を入力する対象課題補足文言入力欄33とが設けられている。
図5で示すようにページ項目ブロック23-4に情報が入力されると、領域26-4は、入力された情報が反映された状態となる。
【0029】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-5は、解決策に係る表示関連項目(以下「解決策項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。解決策とは、対象課題に対して、対象組織が提供可能な解決方法/解決手段を意味する。プレビュー領域22の領域26-5は、解決策項目に対応する領域である。領域26-5には、解決策を端的に表現する文言(以下「解決策文言」という)と、解決策文言を補足する文言(以下「解決策補足文言」という)とが表示される。つまり解決策項目の項目値は、解決策文言および解決策補足文言である。これを踏まえ解決策項目に対応するページ項目ブロック23-5には、所定のメッセージと共に、解決策文言を入力する解決策文言入力欄34および解決策補足文言を入力する解決策補足文言入力欄35が設けられている。
図5で示すように、ページ項目ブロック23-5に情報が入力されると、領域26-5は、入力された情報が反映された状態となる。
【0030】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-6は、導入事例に係る表示関連項目(以下「導入事例項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。導入事例とは、対象組織のサービスを導入した事例(例えば会社名、プロジェクト名およびサービス名)を意味する。プレビュー領域22の領域26-6は、導入事例項目に対応する領域である。領域26-6には、導入事例に関しての訴求文(以下「導入事例訴求文」という)と、導入事例を端的に示す文言(以下「導入事例文言」という)とが表示される。つまり導入事例項目の項目値は、導入事例訴求文および導入事例文言である。これを踏まえ導入事例項目に対応するページ項目ブロック23-6には、所定のメッセージと共に、導入事例訴求文を入力する導入事例訴求文入力欄36および導入事例文言を入力する導入事例文言入力欄37とが設けられている。なお導入事例文言は、導入事例文言入力欄37を利用して複数、入力することが可能である。
図5で示すように、ページ項目ブロック23-6に情報が入力されると、領域26-6は、入力された情報が反映された状態となる。
【0031】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-7は、よくある質問に係る表示関連項目(以下「質問回答項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。よくある質問とは、質問(特に、閲覧者による問合せが想定される質問。ただし、これに限られない)と回答との組合せである。よくある質問は、Q&Aまたは一問一答集と呼ばれる対象も含む概念である。プレビュー領域22の領域26-7は、質問回答項目に対応する領域である。領域26-7には、質問を示す文言(以下「質問文言」という)と、回答を示す文言(以下「回答文言」という)とが表示される。つまり質問回答項目の表示関連項目値は、質問文言および回答文言である。これを踏まえ質問回答項目に対応するページ項目ブロック23-7には、所定のメッセージと共に、質問文言を入力する質問文言入力欄38および回答文言を入力する回答文言入力欄39が設けられている。なおページ項目ブロック23-7には、質問文言と回答文言との組合せを追加する追加ボタン40が設けられており、ユーザは、追加ボタン40を利用して、当該組合せを追加することができる。
図5で示すように、ページ項目ブロック23-7に情報が入力されると、領域26-7は、入力された情報が反映された状態となる。
【0032】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-8は、テーマカラーに係るオプション項目(以下「テーマカラー項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。テーマカラーとは、ランディングページ全体のテーマとなる色のことである。テーマカラーとして選択された色は、ランディングページの全体的な背景の色合いや、各部分の色合いに反映される。ページ項目領域21のテーマカラー項目に対応するページ項目ブロック23-8には、所定のメッセージと共に、複数の色から1つの色をテーマカラーとして選択可能な選択欄と、ユーザが色を設定する場合に操作されるボタンが設けられている。ページ項目ブロック23-8でテーマカラーが選択されると、情報処理部10は、プレビュー領域22に表示されたプレビューについて選択されたテーマカラーを反映する。テーマカラーをどのように反映させるかは事前に決められている。
【0033】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-9は、コンバージョン内容情報に係るメタ項目(以下「コンバージョン項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。コンバージョン内容情報とは、コンバージョンの計測地点、すなわち何をもってコンバージョンとするかを文言によって示す情報である。
図4、
図5で示すように、ページ項目ブロック23-9には、コンバージョン内容情報を入力するコンバージョン内容情報入力欄41が設けられている。
【0034】
図4のページ項目領域21において、ページ項目ブロック23-10は、タグに係るメタ項目(以下「タグ項目」という)に対応するページ項目ブロック23である。タグとは、ランディングページにメタ情報として付与されるタグであり、文言によって表される。タグは、ランディングページの訴求軸や、方向性、キーワード、テーマ等を示す文言とされる。
図4、
図5で示すように、ページ項目ブロック23-10には、タグを入力するタグ入力欄42が設けられている。
【0035】
項目関連画面20は、1つのランディングページを登録し、作成させるためのユーザインタフェイスとして機能する。ユーザは、ページ項目(特に表示関連項目)に項目値を設定するという作業によって、ランディングページを登録し、作成させることができる。ユーザは、項目関連画面20を利用してランディングページを登録する際、そのランディングページの訴求軸(コンセプト、アピールポイント)を決定し、その訴求軸に沿うように各ページ項目の項目値を入力する。本実施形態ではページ項目領域21と、プレビュー領域22とが隣接して配置されているため、ユーザは、プレビューを確認しつつ、表示関連項目の項目値を入力することができる。なお本実施形態で例示したページ項目はあくまで一例である。当然、例示したページ項目に加えて或いは代えて、異なるページ項目が含まれる構成でもよい。ただしページ項目は、ランディングページとしての機能を実現するために必要と想定される項目が採用される。またページ項目(特に、表示関連項目)について、ユーザが新規に追加できる構成でもよく、情報処理サーバ2を運営する組織が事後的に追加できる構成としてもよい。また、表示関連項目の並び順について、ユーザが自由に設定できる構成としてもよく、また、情報処理部10が適切な並び順を自動で設定する構成としてもよい。情報処理部10が並び順を設定する構成の場合に、情報処理部10が、ランディングページに関する蓄積されたデータに基づいて統計学的手法を用いて最適な並び順を決める構成でもよく、最適な並び順を導出するように学習された機械学習モデルを利用して最適な並び順を決める構成でもよい。
【0036】
ユーザは、項目関連画面20への入力が完了すると、画面右上の保存ボタン43を選択する。保存ボタン43が選択されると、情報処理部10は、以下の処理を実行する。ここで記憶部14には、ランディングページ関連データベース44が記憶されている。ランディングページ関連データベース44は、対象組織ごとにランディングページの設定に関する情報を管理するためのデータベースであり、対象組織ごとにレコードが登録されている。
図6は、ランディングページ関連データベース44の1件のレコードを示す図である。
図6で示すように、ランディングページ関連データベース44の1件のレコードはフィールドとして、対象組織ID<フィールド>と、ランディングページ設定情報<フィールド>とを備えている。ランディングページ設定情報<フィールド>は、第1パターン関連情報<フィールド>、第2パターン関連情報<フィールド>・・・第Nパターン関連情報<フィールド>を含んでいる。
【0037】
対象組織ID<フィールド>には、対象組織を識別する識別情報である対象組織IDが格納される。後述するようにユーザは、ランディングページについて、第1パターン、第2パターン・・・というように複数のパターンを登録することができる。そしてランディングページ設定情報<フィールド>の第1パターン関連情報<フィールド>には、第1パターンに係るランディングページの設定に関する情報である第1パターン関連情報が格納される。同様に第Nパターン関連情報<フィールド>には、第Nパターンに係るランディングページの設定に関する情報である第Nパターン関連情報が格納される。第1パターン関連情報<フィールド>、第2パターン関連情報<フィールド>・・・の初期値はヌル値である。以下、第1パターン関連情報、第2パターン関連情報・・・第Nパターン関連情報を総称して「パターン関連情報」という。
【0038】
さてユーザにより保存ボタン43が選択されると、情報処理部10は、記憶部14に記憶されたランディングページ関連データベース44を参照し、注目対象組織の対象組織ID(対象組織IDは認証時に認識される)に対応するレコードを特定する。情報処理部10は、特定したレコードの第1パターン関連情報<フィールド>に、項目関連画面20への入力内容に基づく第1パターン関連情報を登録する。第1パターン関連情報には、各ページ項目について設定された内容が少なくとも含まれている。情報処理部10による第1パターン関連情報の登録によって、1つ目のランディングページの登録が完了する。
【0039】
以上のようにして、ランディングページ(本例では、第1パターンに係るランディングページ)を登録した後(=第1パターン関連情報を登録した後)、情報処理部10は更に、第1パターン関連情報に基づいてランディングページを作成し、ランディングページを公開可能な状態を構築する。以下、ランディングページを作成し、公開可能な状態を構築するときの情報処理部10の処理について詳述する。
【0040】
情報処理部10は、注目対象組織に対応する第1パターン関連情報に基づいて、第1パターンに係るランディングページをブラウザに表示させるための描画ファイル(HTMLファイル、および、付随するデータ(画像データ等)を含む)を生成する。描画ファイルを生成する処理がランディングページ(Webページ)を作成する処理に相当する。なお情報処理部10は、予め作成されたモジュールの機能により、第1パターン関連情報に基づいて描画ファイルを生成する。第1パターン関連情報に基づいて生成された描画ファイルに基づいて表示されるランディングページの見た目は、プレビュー領域22に表示されるランディングページのプレビューの見た目に準じたものとなる(このようになるような描画ファイルが生成される)。つまり第1パターン関連情報に基づいて生成された描画ファイルに基づいて表示されるランディングページでは、選択された表示関連項目の項目値が所定のレイアウトに従って配置される。
【0041】
ここで対象組織には、対象Webサーバ45(
図7)の管理下の基本URLが事前に付与されている。
図7は、対象Webサーバ45を模式的に示す図である。
図7は、後述するアクセスの配分の説明でも使用する。
図7で示すように、対象Webサーバ45は、情報処理を実行する主体であるサーバエンジン46を備えている。また対象Webサーバ45には、サーバエンジン46が各種処理を実行するにあたって参照する設定ファイル47が記憶されている。なお情報処理サーバ2が対象Webサーバ45として機能してもよい。この場合、情報処理部10がサーバエンジン46として機能する。
【0042】
さて描画ファイルを生成した後、情報処理部10は、生成した描画ファイルに、一意な値の識別情報(以下「LP識別情報」という)を付与する。次いで情報処理部10は、対象Webサーバ45のサーバエンジン46と通信し、対象Webサーバ45の基本URLに対応する適切な位置に描画ファイルを配置する。更に情報処理部10は、対象Webサーバ45のサーバエンジン46と通信し、設定ファイル47に、描画ファイル付与したLP識別情報をルールに従って記述する。以上により、ランディングページの公開可能な状態の構築が完了する。
【0043】
以上が、1つ目のランディングページがユーザにより登録されるときの情報処理サーバ2の動作である。本実施形態では、ユーザは、項目関連画面20を利用して所望の表示関連項目に項目値を設定するという簡易な作業で、ランディングページを作成することが可能である。
【0044】
<2つ目以降のランディングページがユーザにより登録されるときの情報処理サーバ2の動作>
上述した通り、ユーザは、複数のパターンのランディングページを登録することが可能である。以下、2つ目以降のランディングページを登録する場合のユーザの作業、および、情報処理サーバ2の動作について説明する。なお以下の説明では、ランディングページのパターンを「LPパターン」という。また、第Nパターンのランディングページを第Nランディングページという。例えば、第1パターンのランディングページは、「第1ランディングページ」と表現する。
【0045】
2つ目のランディングページを登録することを希望するユーザは、メイン画面(或いはメイン画面から遷移可能な画面)に対して所定の操作を行って、比較参照画面48(
図8)の表示を指示する。当該指示に応じて、情報処理部10は、記憶部14のランディングページ関連データベース44を参照し、注目対象組織に対応するレコードを特定する。ここで特定されたレコードを「処理対象レコード」という。情報処理部10は、処理対象レコードのランディングページ設定情報に基づいて、端末3の表示装置4に比較参照画面48を表示する。
【0046】
図8は、比較参照画面48の一例を示す図であり、特に登録されたランディングページが、第1ランディングページだけの場合の比較参照画面48の一例を示している。比較参照画面48は、特許請求の範囲の「第2ユーザインタフェイス」に相当する。
図8で示すように比較参照画面48は、ページ項目名称一覧領域49が設けられている。ページ項目名称一覧領域49では、上下方向に全てのページ項目のページ項目名称が並べて表示されている。
【0047】
比較参照画面48においてページ項目名称一覧領域49の右方には、第1パターン関連領域50-1が設けられている。第1パターン関連領域50-1は、第1パターンに係るランディングページについての設定が表示される領域である。同様に第Nパターン関連領域50-Nは、第Nパターンに係るランディングページについての設定が表示される領域である。以下、第1パターン関連領域50-1、第2パターン関連領域50-2・・・第Nパターン関連領域50-Nを総称して「パターン関連領域50」という。第1パターン関連領域50-1の最上部には、基本情報領域51が設けられている。基本情報領域51には、何番目のパターンであるかを示す情報(
図8では、「第1パターン」)が表示される。基本情報領域51の他の箇所については後述する。
【0048】
第1パターン関連領域50-1において、基本情報領域51の下方の領域には、第1ランディングページのページ項目に設定された項目値が、ページ項目名称一覧領域49に表示された「対応するページ項目名称」と関連付けて表示されている。例えば、
図8の第1パターン関連領域50-1では、サービス名項目のページ項目名称である「サービス名」と対応付けて、サービス名項目の項目値(つまり、ユーザによりサービス名入力欄25に入力された情報)である「XXXサービス」が表示されている。このように第1パターン関連領域50-1ではページ項目のそれぞれについて項目値が一覧表示されるため、ユーザは、第1パターン関連領域50-1を参照することにより、自身が設定したページ項目の項目値のそれぞれを容易に把握できる。
【0049】
図8で示すように第1パターン関連領域50-1の基本情報領域51には、編集開始ボタン52が表示されている。ユーザは、第1ランディングページの内容(特に項目値の値)を変更したい場合、編集開始ボタン52を選択する。編集開始ボタン52が選択されると情報処理部10は、処理対象レコードの第1パターン関連情報に基づいて、入力が反映された状態の項目関連画面20(
図5)を表示する。ユーザは、項目関連画面20を利用して、任意のページ項目の項目値の内容を編集し、編集の完了後、保存ボタン43を選択する。保存ボタン43の選択に応じて情報処理部10は、処理対象レコードの第1パターン関連情報の内容を、ユーザによる編集が反映されるように更新する。これに応じて、第1パターン関連情報に基づいて表示される第1パターン関連領域50-1の内容も変更される。
【0050】
第1パターン関連領域50-1の基本情報領域51には、削除/複製ボタン53が表示されている。ユーザは、登録したランディングページを削除したい場合、削除/複製ボタン53を選択する。削除/複製ボタン53が選択されると、情報処理部10は、
図9で示す削除/複製画面54をポップアップ表示する。
図9で示すように、削除/複製画面54には、削除を指示する削除ボタン55と、複製を指示する複製ボタン56とが設けられている。ユーザは、削除ボタン55を選択して削除を指示する。当該指示に応じて情報処理部10は、処理対象レコードの対応するパターン関連情報(本例では、第1パターン関連情報)を削除する。更に情報処理部10は、対応するパターン関連領域50(本例では、第1パターン関連領域50-1)の表示を比較参照画面48から削除する。更に情報処理部10は、対象Webサーバ45のサーバエンジン46と通信し、対応する描画ファイル(本例では、第1ランディングページに係る描画ファイル)を対象Webサーバ45から削除し、設定ファイル47の内容を適切に変更する。
【0051】
本実施形態では、ユーザは、ある1つのパターンに係るランディングページを複製することによって、新たなパターンに係るランディングページを登録することができる。以下、第1ランディングページを複製して、第2ランディングページを登録する場合を説明する。この場合、ユーザは、削除/複製ボタン53を選択し、ポップアップ表示された削除/複製画面54の複製ボタン56を選択する。複製ボタン56が選択されると情報処理部10は、最後尾のパターン(本例では、第2パターンであるが、例えば第1~第3パターンが存在する場合は、第3パターンが最後尾のパターンとなる)の1つ後のパターンとして、第1ランディングページを複製することによって、新たなランディングページを登録する。具体的には情報処理部10は、処理対象レコードの第1パターン関連情報に基づいて、ページ項目の項目値が、第1ランディングページのページ項目の項目値と完全に一致する第2パターン関連情報を生成し、第2パターン関連情報<フィールド>に登録する。更に情報処理部10は、生成した第2パターン関連情報に基づいて、第1パターン関連領域50-1の右方に第2パターン関連領域50-2を表示する。
【0052】
図10は、第1ランディングページが複製され、第2ランディングページが登録され、更に第1ランディングページが複製され、第3ランディングページが登録された後の比較参照画面48の一例を示す図である。第2パターン関連領域50-2の構造は、第1パターン関連領域50-1の構造と同一である。ユーザは、第2パターン関連領域50-2の編集開始ボタン52を選択することによって、任意の項目値の内容を事後的に自由に編集することができる。同様に、第Nパターンに係るパターン関連領域50の構造は、上述した第1パターン関連領域50-1の構造と同一であり、ユーザは、任意のLPパターンの任意の項目値の内容を事後的に自由に編集することができる。
【0053】
図10で示すように、比較参照画面48では、異なる複数のランディングページ(Webページ)について、ページ項目(表示関連項目を含む)ごとに、項目値が、異なる複数のランディングページ間で比較可能な状態かつ編集可能な状態で表示されたユーザインタフェイスである。この比較参照画面48を利用して、ユーザは、以下のことが可能となる。すなわち、一のLPパターンのパターン関連領域50を参照することによって、各ページ項目(特に表示関連項目)の項目値の内容を的確に把握することができる。そしてユーザは、項目値の内容が、自身が想定する訴求軸に沿っていない、或いは、より良く改善できると考える場合には、用意かつ迅速に内容を編集することができる。
【0054】
更にユーザは、複数のランディングページに係る複数のパターン関連領域50を参照することにより、複数のランディングページのそれぞれについてどのような訴求軸となっているかを同時に把握しつつ、所望の項目値を編集することによって各Webページの訴求軸の方向性を適度に異ならせることができる。例えば第1~第3ランディングページが登録されているときに、ユーザは、ファーストビュー項目について、各ランディングページの項目値の内容を把握しつつ、各ランディングページについて決定した訴求軸を念頭において、項目値の内容を調整し、訴求軸の方向性を適度に異ならせることができる。
【0055】
更に比較参照画面48では、ページ項目のそれぞれについて、複数のランディングページの項目値が並べて配置されている。従ってユーザは、共通するページ項目の異なる複数のランディングページの項目値を容易に比較できる。更に比較参照画面48は、特定のランディングページの複製を指示可能に構成されている。そして情報処理部10は、比較参照画面48に対して第1のランディングページの複製が指示された場合、全てのページ項目(表示関連項目を含む)の項目値が当該第1のランディングページと同じであるランディングページについて、項目ごとの項目値を比較参照画面48に追加で表示する。このため、ユーザは、容易に新たなランディングページを登録することができる。
【0056】
さて
図8、
図10で示すように基本情報領域51には、公開/非公開切替スイッチ64が設けられている。公開/非公開切替スイッチ64は、登録したランディングページについて、公開するか非公開とするかを切り替えるスイッチである。公開/非公開切替スイッチ64のデフォルト値は、非公開である。あるLPパターンに係るランディングページについて、公開/非公開切替スイッチ64で非公開が選択されると、そのLPパターンに係るランディングページは公開されない。一方で、あるLPパターンに係るランディングページについて、公開/非公開切替スイッチ64で公開が選択されると、そのパターンに係るランディングページを公開する。情報処理部10は、あるLPパターンに係るランディングページについて、公開/非公開切替スイッチ64によって公開が選択されたか非公開が選択されたかに応じて、対象Webサーバ45の設定ファイル47の、そのLPパターンに係るランディングページの公開/非公開の制御に利用する情報を更新する。
【0057】
図8、
図10で示すように、基本情報領域51には、分配率表示領域57が設けられている。分配率表示領域57は、公開中のLPパターンについて、アクセスを配分するときの分配率を表示する領域である。アクセスの配分については後に詳述する。本実施形態では、情報処理部10は、公開中のランディングページについて、分配率を均等にする。分配率表示領域57に表示される分配率は、小数点以下は省略される。例えば、公開中のランディングページが3つ存在する場合、情報処理部10は、各ランディングページの分配率を「33.333・・・%」とし、分配率表示領域57に「33%」と表示する。情報処理部10は、分配率に変化があったタイミングで、対象Webサーバ45の設定ファイル47に記述された各ランディングページの分配率の内容を、変化が反映されるように更新する。
【0058】
以下、アクセスの分配について
図7を利用して説明する。今、注目対象組織について、第1~第3ランディングページが公開されており、第1ランディングページにはLP識別情報として「aaa」が、第2ランディングページにはLP識別情報として「bbb」が、第3ランディングページにはLP識別情報として「ccc」が情報処理部10により設定されたとする。各ランディングページの分配率は33%である。上述の通り、各ランディングページについて、設定されたLP識別情報および分配率は情報処理部10により設定ファイル47に記述される。
【0059】
図7のステップS1で示すように、閲覧者のブラウザからの注目対象組織のランディングページへのアクセスは、基本URLに対して行われる。すなわち検索エンジンによる検索結果のリンク先や、広告バナーのリンク先は基本URLとされている。ブラウザからの基本URLへのアクセスに応じて、Webサーバエンジン46は、設定ファイル47を参照し、第1~第3ランディングページ(公開された各LPパターンに係るランディングページ)に設定された分配率を認識する。次いでWebサーバエンジン46は、分配率に応じた確率で、1つのLPパターンに係るランディングページを決定する。本例では、Webサーバエンジン46は、33%の確率で第1ランディングページを、33%の確率で第2ランディングページを、34%の確率で第3ランディングページを決定する。なお分配率が均等分割されているため、Webサーバエンジン46が、各LPパターンに係るランディングページを順番に決定していく構成でもよい。
【0060】
Webサーバエンジン46が、第1ランディングページを決定したとする。この場合、
図7のステップS2で示すように、Webサーバエンジン46は、第1ランディングページのLP識別情報を、パラメータとして基本URLに付加したURL(以下「パラメータ付きURL」という)へのリダイレクトをブラウザに指示する。基本URLが一例として「https://www.example.com/…」であるとすると、第1ランディングページのURLは例えば「https://www.example.com/…/?id=aaa」となる。
図7のステップS3で示すように、ブラウザは、パラメータ付きURLにアクセスする。
図7のステップS4で示すように、Webサーバエンジン46は、アクセスに応じて、URLのパラメータのLP識別情報を認識し、LP識別情報に対応する描画ファイルをプロトコルに従って応答する。
【0061】
以上のように本実施形態では、ユーザにより登録されたランディングページは、分配率に応じてアクセスが配分される。上述したように、各ランディングページは、その訴求軸が適度に異なっていることが想定される。これを踏まえユーザは、各ランディングページにおけるコンバージョンの状況を記録し、分析することにより、適切な訴求軸を効率よく見つけることができる。なお、後述するレポート画面(
図11)を利用することによって、ユーザは、コンバージョンの状況をより的確に把握することができる。なおWebサーバエンジン46が実行するとした処理の一部または全部を情報処理部10が実行する構成でもよい。
【0062】
<コンバージョンの状況に関する情報を提供するときの情報処理サーバ2の動作>
次にコンバージョンの状況に関する情報を提供するときの情報処理サーバ2の動作について説明する。自身が登録したランディングページのコンバージョンの状況を認識することを希望するユーザは、メイン画面(或いはメイン画面から遷移可能な画面)に対して所定の操作を行って、レポート画面58(
図11)の表示を指示する。当該指示に応じて、情報処理部10は、記憶部14のアクセス関連データベース59を参照する。アクセス関連データベース59は、対象組織ごとに、登録されたランディングページのそれぞれについて、コンバージョン(CV)、コンバージョン率(CVR)およびトラフィック(アクセス数と同義)が1日単位で記録されたデータベースである。以下、コンバージョン、コンバージョン率およびトラフィックを総称して「コンバージョン等」という。アクセス関連データベース59には、対象組織IDと、アクセス関連情報とを含むレコードが、対象組織ごとに登録されている。アクセス関連情報は、ランディングページのそれぞれについて、一日ごとのコンバージョン等が記録された情報である。コンバージョン、コンバージョン率およびトラフィックは、既存の方法で計測或いは導出され、計測結果或いは導出結果に基づいて適宜、アクセス関連データベース59が更新される。
【0063】
アクセス関連データベース59を参照した後、情報処理部10は、注目対象組織のレコードを特定し、特定したレコードのアクセス関連情報を取得する。情報処理部10は、取得したアクセス関連情報に基づいて、レポート画面58を端末3の表示装置4に表示する。
図11は、レポート画面58の一例を示す図である。レポート画面58は、特許請求の範囲の「第4ユーザインタフェイス」に相当する。
図11で示すようにレポート画面58は、レポートサマリ領域60と、レポート詳細領域61とを備えている。レポートサマリ領域60の上部には、対象とする期間を入力する期間入力欄62が設けられている。以下、期間入力欄62に入力された期間を「対象期間」という。
【0064】
またレポートサマリ領域60には、LPパターンごとに、サマリ個別領域63が設けられている。ある一のランディングページについてのサマリ個別領域63には、当該一のランディングページのプレビューと、対象期間における当該一のランディングページについてのコンバージョン等とが表示されている。更に、ある一のランディングページについてのサマリ個別領域63には、当該一のランディングページについて設定されたタグが表示されている。ユーザは、サマリ個別領域63を視認することによって、対応するランディングページの対象期間におけるコンバージョン等を的確に認識できる。特に、ランディングページのそれぞれについて、設定されたタグが表示されるため、ユーザは、どのタグが付されたランディングページが比較的コンバージョンが大きいというように、タグとの関係を踏まえてコンバージョン等の状況を分析することができる。
【0065】
レポート詳細領域61の上部には、対象期間を入力するための期間入力欄62が設けられている。レポート詳細領域61には、コンバージョン、コンバージョン率およびトラフィックのそれぞれについて、LPパターンごとに対象期間の1日ごとの値が表示される。ユーザは、レポート詳細領域を視認することにより、LPパターンごとに、コンバージョン等の詳細な推移を確認することができる。
【0066】
このように、情報処理部10は、作成した複数のランディングページについて、共通する期間におけるコンバージョンの状況が比較可能な状態で表示されたレポート画面58を提供する機能を有する。ユーザは、レポート画面58を参照することにより、各ランディングページのコンパ―ジョンの状況を把握することができ、訴求軸の妥当性等を検討し、分析することにより、適切な訴求軸を効率よく見つけることができる。なお、作成されたランディングページは、本格的なランディングページを作成するにあたって、訴求軸を探るための検証用のページとしても使用することができる。なお本実施形態で例示したレポート画面58の内容は、あくまで一例である。特に、レポート画面58によってユーザに提供される情報は、本実施形態で例示した情報(コンバージョン等)に限られない。「複数のランディングページが公開され、複数のランディングページにアクセスが分配率に従って配分される状態」から得ることのできる情報であればどんなものでも、レポート画面58によって提供される情報に含めることが可能である。一例として、いわゆる離脱率に関する情報や、直帰率に関する情報をレポート画面58によって提供される情報に含めることが可能である。この場合、アクセス関連データベース59には、レポート画面58によって提供される情報(これらを導出するのに必要な情報を含む概念)が適切に記憶される。
【0067】
以上詳しく説明したように、情報処理サーバ2は、1つのランディングページに関する複数種類の項目ごとに、項目に対応する情報である項目値を入力可能な項目関連画面20(第1ユーザインタフェイス)を提供する機能と、異なる複数のランディングページについて、項目ごとに、項目値が、異なる複数のランディングページ間で比較可能な状態かつ編集可能な状態で表示された比較参照画面48(第2ユーザインタフェイス)を提供する機能と、項目値が所定のレイアウトに従って配置されたランディングページを作成する機能とを有する。この構成によれば、ユーザは、項目関連画面20を利用して項目ごとの項目値を入力するという作業を行うことによりランディングページを作成することができる。その上で本実施形態によれば、ユーザは、比較参照画面48を利用して、複数のランディングページのそれぞれについてどのような訴求軸となっているかを同時に把握しつつ、所望の項目値を編集することによって各ランディングページの訴求軸の方向性を適度に異ならせることができる。そしてユーザは、従来のようにランディングページの作成→コンバージョンの検証→新たな訴求軸のランディングページの作成という作業を繰り返し行うことなく、訴求軸の方向性が適度に異なった複数のランディングページを利用して、適切な訴求軸を効率よく見つけることができる。
【0068】
<変形例>
次に上記実施形態の変形例について説明する。上述した実施形態では、情報処理部10は、分配率を均等とした。一方、本変形例に係る情報処理部10は、公開中のランディングページのそれぞれについて、分配率を設定可能な分配率設定画面65(
図12)を提供する機能を有する。
図12は、分配率設定画面65の一例を示す図である。分配率設定画面65は、特許請求の範囲の「第3ユーザインタフェイス」に相当する。
図12で示すように、分配率設定画面65では、公開中のランディングページのそれぞれについて、分配率を入力する分配率入力欄66が設けられている。また、分配率設定画面65は、入力を確定するための確定ボタン67が設けられる。各分配率は、各ランディングページの分配率を合計したときに「100%」となるように設定される。情報処理部10は、確定ボタン67が選択されたときに、各分配率の合計が「100%」となるか確認し、ならない場合には、入力を受け付けず、分配率の合計が「100%」でないため、入力をやり直すよう警告する。
【0069】
なお本変形例では、情報処理部10が分配率設定画面65を提供するのではなく、分配率の設定が可能なように構成された比較参照画面48を提供する構成でもよい。この場合、分配率の設定が可能なように構成された比較参照画面48が第3ユーザインタフェイスに相当する。
【0070】
以上、本発明の一実施形態(変形例を含む)について説明したが、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0071】
例えば上記実施形態では、情報処理サーバ2が記憶部14を備える構成であった。この点に関し、情報処理サーバ2と通信可能な他の装置に記憶部14が設けられ、情報処理サーバ2が適宜、他の装置にアクセスする構成でもよい。
【0072】
また上記実施形態では、情報処理サーバ2は、インターネットを含むグローバルなネットワークNに接続されたサーバ装置であった。この点に関し、例えば情報処理サーバ2は、対象組織のローカルネットワークに設けられたサーバ装置であってもよい。この場合、情報処理サーバ2は、ローカルネットワークに接続する端末3をクライアントとして各種サービスを提供する。
【0073】
また上記実施形態では、様々な画面を説明したが、画面の一部或いは全部をユーザインタフェイスと捉えることが可能であり、また、複数の画面を1つのユーザインタフェイスと捉えることができる。すなわちユーザインタフェイスとは、画面の全部のみを指す概念ではなく、また画面の一部のみを指す概念ではなく、また単一の画面のみを指す概念ではなく、また複数の画面の集合のみを指す概念ではない。
【0074】
またランディングページの作成に関し、情報処理部10が、スマートフォン用のランディングページの描画ファイルを併せて生成する構成でもよい。この場合に、情報処理部10が、ランディングページのプレビューの表示に際して、スマートフォン用のランディングページのプレビューも表示する構成でもよい。
【0075】
また上記実施形態では、情報処理部10が作成する対象としたのは、ランディングページであったが、ランディングページ以外のWebページを対象としてもよい。
【0076】
また上記実施形態において、情報処理部10が、各ページ項目の項目値に基づいて、ランディングページのレイアウトを変更したり、背景画像を自動で調整/選択したりする構成でもよい。また、情報処理部10が、コンバージョン(或いはコンバージョン率)ができるだけ大きくなるように、分配率を自動で設定する構成でもよい。これらの場合において、情報処理部10が、所定の機械学習手法で学習されたモデルを利用して各種処理を実行する構成でもよい。
【符号の説明】
【0077】
2 情報処理装置(情報処理サーバ)
10 情報処理部
20 項目関連画面(第1ユーザインタフェイス)
48 比較参照画面(第2ユーザインタフェイス)
58 レポート画面(第4ユーザインタフェイス)
65 分配率設定画面(第3ユーザインタフェイス)