(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003732
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】臀部痩用運動装置
(51)【国際特許分類】
A63B 22/06 20060101AFI20240105BHJP
A61F 7/00 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
A63B22/06 G
A61F7/00 300
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022112767
(22)【出願日】2022-06-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000194413
【氏名又は名称】菅野 康幸
(72)【発明者】
【氏名】菅野 康幸
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA01
4C099CA09
4C099GA22
4C099JA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、臀部の脂肪を安全に優先的に減少させる機能を有した運動装置の開発を課題とするものである。
【解決手段】自転車エルゴメーター8のサドルに温度コントローラー14と接続するヒーターユニットと温度センサーを設置して、サドルの温度を温度センサーの情報を基にコントロールすることによって、臀部を安全に安定的に加温する機能を備えることを手段とするものである。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加温装置を備えた脚部運動装置であって、電源ボタンスイッチと温度設定ボタンと温度表示装置を備えた温度コントローラーとヒーターユニットと温度センサーで成る加温装置と、電動式あるいは非電動式の自転車エルゴメーターを構成要素とし、自転車エルゴメーターのハンドルに温度コントローラーを設置し、温度コントローラーにヒーターユニットと温度センサーを接続した自転車エルゴメーターに於いて、自転車エルゴメーターのサドルにヒーターユニットと温度センサーを設置して、サドルの温度を温度コントローラーによって制御し、38℃~42℃の範囲の設定された温度で保つ機能を有していることを特徴とする運動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は臀部を小さくする機能を有した運動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に女性は皮下脂肪蓄積型とされ、大腿部や臀部、腰骨の上横部、臍を中心とする腹部等は皮下脂肪が溜まり易く、特に臀部は体形に与える影響が大きく容姿に於ける悩みが最も生じ易い部位の一つであった。
そこで、大きな筋肉による持続的な運動が大きなカロリー消費が可能で脂肪の消費を大きくできることから、一般的には脚部の運動装置を用いた有酸素運動が薦められていた。
しかし、単に運動をしても臀部を優先して痩せさせることはできなかった。
【0003】
その様な中、運動と身体の任意の部位の加温を組み合わせることによって、身体の任意の部位の皮下脂肪を優先的に減少させる装置(特許文献1参照)が提案されていたが、臀部に特化したものではなく、臀部の脂肪を優先して減少させるための利便性に乏しかった。
【0004】
従来から身体の温マッサージには、筋肉や皮膚の末梢循環を促進して組織の代謝を高め、疲労の回復や美容上の効果が得られるとして、赤外線ランプや高周波加温装置等を含む各種の加温装置が用いられてきた。しかし赤外線ランプ等によって体表を加温する処置は、体表に加えられた熱エネルギーが真皮の上層に在ると推定されている温受容器を刺激して温熱感が得られるものの、加えられた熱量の多くが被加温部から他の部へ、温熱刺激で増大する皮膚血流によって運び去られていた他、高周波加温装置等の身体の深部を直接的に加温する装置は、身体の内部の温度を直接的に測定することが困難なことから、安全性に欠ける欠点があった。
【0005】
さらに、人体の感覚が物事の物理的現象の認識に誤解を生じ易くする可能性があることは、赤外線の効果の認識に於いて見られていて、近赤外線の方が遠赤外線よりも身体の深部にまで到達するにもかかわらず、遠赤外線の方が体の深部にまで浸透して体を温める効果が高いとして、一般的に認識される場合が多くあった。
遠赤外線は近赤外線よりも皮膚の浅層にしか届かず、それ故、遠赤外線の方が皮膚の浅層でエネルギーが吸収され、真皮の上層に在るとされる温受容器がより多く加温されて生じるより大きな温熱感が、それぞれの赤外線の到達深度を誤解させたと考えられる。
従って、温熱感だけでは加温装置の真の機能を判断できず、臀部の皮下脂肪の分解を促進する目的で身体の加温を行うには、与えられた熱の生体内での行方を生理的に考慮する必要があった他、身体の内部の温度を直接的に測ることが困難なため、十分な安全性を考慮する必要があった。
【0006】
特許文献1の装置は、運動者の身体の任意の部位へ赤外線を照射する、あるいは帯状をしたLEDの集合体を身体に装着して赤外線を照射する機能を有するものであったが、運動者の身体の任意の部位にフオ―カスして赤外線照射装置の位置と距離、照射方向等を調節して運動装置に固定しても、運動によって運動者の体が動く場合には、赤外線照射装置と被照射部との対面する角度や方向、距離等が変動して安定的な照射とはならず、これを防ぐために任意の部位にフオ―カスしないで身体の広い範囲へ照射すれば、単位面積当たりの照射量の低下と希望する特定部位での優先的加温効果が減少する他、全身に対する温熱負荷が大きくなって体熱放散促進のための心臓の負担が増大し、運動の継続を困難にする欠点があった。
【0007】
一方、帯状をしたLEDの集合体を身体に装着して赤外線を照射する方法では、拡散用のレンズを通していても照射面直下の皮膚では個々のLEDの赤外線照射ビームの中心が当たって、灼熱感が強いばかりか高温な点状熱源として作用して火傷を生じさせる危険性があり、加温の標的組織の温度を測ることができない装置であったため、生体内の皮下脂肪の加温には必ずしも安全性が高いものではなかった。
【0008】
また、近赤外線の多くは約4mmの厚さがある皮膚の真皮層でも吸収されるため、皮下脂肪の約2mmの厚さにまで近赤外線が届くとされるものの、減衰した近赤外線であって、真皮層に吸収された熱エネルギーの多くは運動と加温によって増大する皮膚血流によって被加温部から運び去られるものであった。
【0009】
さらに、酵素や生体を構成するタンパク質は一般的に42℃以上では変性を生じ、活性の低下や生体に機能障害を引き起こす危険性があるため、加温される標的組織の温度が42℃を超えないようにする必要があったが、標的組織である皮下脂肪の温度を直接的に測ることが困難なため、標的組織の温度を42℃以下の範囲で、しかも脂肪分解促進作用の大きな高い温度の範囲で、安全に安定的に保つことは困難であった。
【0010】
臀部の脂肪の燃焼を促進して臀部を小さくするには、運動と加温を同時に行う必要があるが、体表からの加温では運動と加温による皮膚血流量の増大が皮下脂肪を加温する障害となるため、これを抑制することが必要であり、さらに、臀部の皮下脂肪組織の最高到達温度を42℃以下で安全に安定してコントロールできる方法が必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
有酸素運動を継続し消費カロリーを大きくすることが、脂肪の燃焼量の増大ひいては体脂肪量の減少につながることから、カロリー消費が大きく持続的な運動が比較的容易な大筋肉運動が行える脚部運動装置が、脂肪を消費させるための運動装置として適していることは明らかであった。
しかし、臀部の脂肪を効果的に減少させるには、運動中の臀部を加温する必要がある他、安全性のために体表から加温する方式では、被加温部の皮膚血流量を抑制する必要があり、脚運動による比較的長時間の有酸素運動の妨げとならないことも必要であった。
また、皮下脂肪の分解は生化学反応であり酵素反応を伴うことから、温度が高ければ良い訳ではなく至適温度があって、それは一般的には42℃以下と考えられていた。
従って、被加温部の温度は42℃以下の設定された温度で安定的に保たれる必要があり、加温のために臀部を露出することも避けることが望ましかった。
本発明は、上記の条件を満たし、安全で効果的に臀部の脂肪を減少させる機能を有した運動装置の開発を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
自転車エルゴメーターのサドルに温度コントローラーと接続するヒーターと温度センサーを設置して、サドルの温度を温度センサーの情報を基にコントロールして、42℃以下の設定された温度で安定的に保つことを手段とするものである。
【発明の効果】
本発明の効果を下記に示す。
【0014】
自転車エルゴメーターのサドルに温度コントローラーと接続するヒーターと温度センサーを設置して、サドルの温度を42℃以下の温度で維持管理する効果
自転車エルゴメーターでの運動は脚部の筋肉を用いた大筋肉運動であり、大きなカロリー消費が可能な有酸素運動を長時間行うことに適している。しかも、サドルに座った状態で運動を行うことから、サドルを介して臀部を伝導方式で加温することが容易であり、身体に加温用装置を装着しないでサドルに座った楽な運動姿勢で、運動と臀部の加温を同時に行うことが可能である。
さらに、臀部をサドルに載せたまま運動することから、体重による圧力が運動中の臀部の皮膚に加わって臀部の皮膚血管を圧迫し、皮膚血流が抑制される。これによって、伝導によってサドルから臀部に伝達される熱量の、皮膚血流によって身体他部へ運び去られる熱量が減少して、被加温部下の皮下脂肪に伝達される熱量の割合が増大すると共に、皮下脂肪の熱伝導率が低いことから、被加温部の皮膚と接する皮下脂肪上層の温度がサドルの設定温度に近い温度にまで高くなり、温熱による脂肪分解の促進作用が増大する効果を期待することができる。
また、サドルに載せた臀部が体重を支えるため、臀部の皮膚の弾性組織は圧力によって圧縮されて該組織の厚さが減少し、被圧迫部の皮膚組織内の静脈血の排出と静脈の圧平による皮膚体積の減少も生じて、サドルと臀部皮下脂肪層との間の距離が短縮し、その間の温度勾配が大きくなることによって、サドルから皮下脂肪への熱伝導率が大きくなる効果を期待することができる。
類人猿やヒトは臀部を地に着けて座る生活姿勢があるが、座っていても側副路や周囲の血管網が機能して被圧迫部の血流抑制による組織障害が生じない。類人猿やヒトには、体の熱が血流によって臀部に運ばれて、接している地を伝って奪われることを防ぐ機構が備わっていると考えることができる。座することで圧迫された臀部の皮膚では血流が生理的範囲内で抑制され、血流によって臀部に運ばれる熱量は減少し、臀部から血流によって冷熱が身体の他の部に運ばれる熱量も減少する。しかも、地と接する臀部の皮下脂肪は身体の他の部位の中でも特に厚く、脂肪組織自体が熱を産生することもないことから、高い断熱性を有した厚い断熱層としての機能を有していて、臀部の皮下脂肪下に在る筋肉、即ち身体の深部の熱が座することによって体外に奪われることを防ぐことにも機能している。
本発明は、この様な臀部の組織の機能を利用して、サドルに座ることによって臀部の皮膚血流を生理的に抑制し、皮膚血流を抑制した状態で、伝導によって熱を臀部の皮下脂肪に伝達して、熱伝導率の低い皮下脂肪の性状から、臀部の皮下脂肪の温度を可及的にサドルの温度に近づける機能を有するものであり、伝導による熱伝達方式であることから、皮下脂肪はサドルの温度を超えることがなく、サドルの温度をリアルタイムに測定して、サドルの温度を42℃以下の設定された温度に安定して保つことが可能なため、脂肪分解に優れた温度領域を安全に安定して利用することができる効果がある。
脂肪の分解促進作用は脂肪に加えられる熱量に依存するものではなく、脂肪自体の温度に依存するので、熱伝導率の低い皮下脂肪層では温度の低い脂肪層内部への熱伝達速度が遅く、結果として、加温装置であるサドルの温度に可及的に近づけることが容易であり、しかも被加温部から運び出される熱量が低いことから、省エネルギー的に安全に安定して皮下脂肪の温度管理を行って、臀部の脂肪の分解を促進することができる。
また、伝導による熱伝達方式であるために臀部を露出する必要がなく、衣服を着用していても適用が可能なため利便性が高い特徴がある。
さらに、本実施例ではサドルが金属性であることからサドル内での熱伝導率が大きく、サドルの内部でヒーターユニットの高温部からサドルの低温部に伝達する熱の流れが良く、熱がサドル内を拡散し局所的な高温部が消失するために、臀部を略均一的な温度で安全に安定的に加温することができる特徴がある。
【0015】
脂肪組織を加温することによって生じる主な作用は、生化学反応に共通なQ10効果によるものであり、脂肪の分解に於いても脂肪の分解を促進する交感神経末梢の神経伝達物質の産生と分泌においても、Q10効果が被加温部において生じると考えることができる。
本発明では運動中の臀部の皮膚を温めることから、臀部の皮膚に分布する末梢の交感神経が加温され、運動による交感神経末端からの伝達物質の分泌量の増大と、それに伴う脂肪細胞へ供給される伝達物質の量の増大、並びに、脂肪細胞の感受性の増大等が生じて、それらの相乗作用によって該部での脂肪細胞による脂肪の分解と脂肪分解産物の血中への放出が促進される効果を期待することができる。
【0016】
さらに、運動の継続はエネルギー物質を消費して熱産生量を増大させ、全身の血液循環を促進して身体の末梢に至るまで温度を上げて体貯熱量を増大させるが、サドルの温度の設定温度を38℃~42℃と、体温よりも高い温度の範囲で、酵素の生化学的活性が高い温度領域で設定する本実施例では、加温装置が適用された被加温部の温度が周囲の組織温以上に高く、臀部の脂肪組織や神経末端では周囲組織よりも大きなQ10効果が生じる他、血管に対する温熱の直接作用によっても臀部の脂肪組織の血管がより大きく拡張して血流量が増大し、脂肪組織に流入する血液量と脂肪組織から流出する血液量の増大によって、液性情報である各種脂肪分解ホルモンの脂肪細胞への到達量と脂肪細胞から放出さる脂肪分解産物の血液による搬出量が、他の部位以上に増大し、脂肪の分解と搬出が促進される。しかも、運動によって血流配分が活動中の筋肉に集中されているため、筋肉のエネルギー源であり脂肪分解産物である遊離脂肪酸は活動筋へ供給が優先され、合理的に脂肪が消費される。
これによって、脂肪分解産物の過度で持続的な血中濃度の増大や脂肪の異所蓄積等が防がれ、健康への害を防ぐ効果が期待できると同時に、臀部の脂肪を燃焼して小さくする効果を期待することができる。
【0017】
前述の通り本発明では、有酸素運動の生理的作用によって全身的な交感神経活動が賦活し、脂肪の分解と脂肪分解産物の血中への放出量が増大すると共に、有酸素運動による筋肉のエネルギー源としての脂肪の需要が大きくなる状態にて、臀部の皮下脂肪を加温して脂肪の分解を促進することから、臀部の脂肪組織では全身的な交感神経活動の亢進と局所的なQ10効果の相乗作用によって脂肪の分解がさらに促進され、臀部の脂肪の減少を他の部位に優先してより大きく生じさせることができる作用効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1~
図8は本発明の請求項1による実施例である。
【
図4】サドルの下面に設置するヒーターユニットと温度センサーの配置を示す模式図
【
図5】ヒーターユニットと温度センサーを設置したサドルがカバーで被覆された状態のサドルの下から見た模式図
【
図6】同じくカバーされたサドルを正面から見た模式図
【
図7】自転車エルゴメーターに設置する加温装置の構成を示す模式図
【
図8】非電動式の自転車エルゴメーターに臀部の加温装置を設置した請求項1による実施例の、自転車エルゴメーターの模式図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1~
図8は自転車エルゴメーターのサドルに臀部加温用のヒーターユニットを設置する本発明の請求項1による実施例の形態で、以下、図面に基づいて説明する。
【0020】
図1.サドル(1)はアルミ合金製で前突部(2)と左右の翼部(3)を有し、発泡性ウレタンゴムで成る断熱部(4)と台座(5)とパイプ(6)を備えていて、自転車エルゴメーター(8)にパイプ(6)を差し込むことによってサドル(1)を装着して、固定用レバー(26)によって固定するものであり、台座(5)とパイプ(6)は溶接されている。当図はサドルを上から見た模式図である。
【0021】
図2.サドル(1)の左右の翼部(3)が臀部の凸様湾曲に適合し易いように凹様湾曲していて、サドル(1)に断熱部(4)を挟んで、溶接されている台座(5)とパイプ(6)がネジ(7)で固定され、自転車エルゴメーター(8)の本体部にパイプ(6)を挿入して装着されるものである。本図はサドルを正面から見たものである。
【0022】
図3.サドル(1)の下面に、パイプ(6)が溶接された台座(5)が、断熱部(4)を挟んでネジ(7)で固定されている状態のサドル(1)を下から見たものである。
【0023】
図4.ヒーターユニット(9)とサーミスター(10)はサドル(1)の下面に設けられた溝にはめ込まれて設置されるもので、サドル(1)下面の後方で、ヒーターユニット(9)とヒーターユニット用コード(11)が接続され、サーミスター(10)とサーミスター用端末線(12)が接続されて、それぞれサドル(1)の下面後方から導出されてハンドル(27)に設置された加温装置の温度コントローラー(14)と接続されるものであり、それぞれの接続部はそれぞれ絶縁性素材で被覆されるものである。
【0024】
図5 ヒーターユニット(9)とサーミスター(10)が設置されたサドル(1)は全体が人工皮革のカバー(13)で被覆され、ヒーターユニット用コード(11)とサーミスター用端末線(12)はサドル(1)の下面でカバー(13)に設けられた隙間から導出され、それぞれ加温装置の温度コントローラー(14)と接続されるものである。
【0025】
図6.ヒーターユニット(9)とサーミスター(10)が設置されたサドル(1)は人工皮革のカバー(13)で全体が被覆され、人工皮革のカバー(13)はサドル(1)の下面正中部にて縫合されている。
【0026】
図7 自転車エルゴメーター(8)に設置する交流電源で稼動する加温装置は、電源ボタンスイッチ(15)と温度設定ボタン(UP/DOWN)(16)、(17)と温度表示装置(18)を備えた温度コントローラー(14)と、ヒーターユニット(9)と、温度センサーであるサーミスター(10)とで構成され、電源スイッチボタン(15)の操作によって温度コントローラー(14)に交流電源が接続され電源が提供される。
LED温度表示装置(18)は0.1℃単位で温度を表示し、温度設定ボタン(16)、(17)の操作によって、初期設定されている設定温度である40℃を、1℃単位で温度のDOWN(温度を下げる)、UP(温度を上げる)が可能であり、サドル(1)の温度設定を行った後は、数秒後に自動的に温度調節機能が作動を開始するものである。
また、温度コントローラー(14)による設定温度の範囲は38℃~42℃であり、サドル(1)の温度を設定された温度にてコントロールするものである。
【0027】
図8 電熱式のヒーターユニット(9)と温度センサー(10)と温度コントローラー(14)で成る交流を電源とする加温装置と非電動式の自転車エルゴメーター(8)を構成要素とし、自転車エルゴメーター(8)のサドル(1)にヒーターユニット(9)と温度センサー(10)のサーミスターを設置して、臀部を加温する機能を有した自転車エルゴメーターを示すもので、自転車エルゴメーター(8)のハンドル(27)の中央上部に温度コントローラー(14)が設置され、サドル(1)にヒーターユニット(9)と温度センサー(10)が設置されていて、サドル(1)の後方から導出されたヒーターユニット用コード(11)と温度センサー用端末線(12)が、それぞれの接続用プラグ(21)、(21)とそれぞれの接続用コネクター(22)、(22)を介して自転車エルゴメーター(8)の本体の外で接続され、接続されたヒーターユニット用コード(11)と温度センサー用端末線(12)と、端末に電源プラグ(24)を付けた電源コード(19)が、自転車エルゴメーター(8)の本体とハンドル(27)のパイプ(20)とハンドル(27)の中を通って、温度コントローラー(14)に接続されている。
【符号の説明】
【0028】
1.サドル
2.前突部
3.翼部
4.断熱部
5.台座
6.パイプ
7.ネジ
8.自転車エルゴメーター
9.ヒーターユニット
10.温度センサー(サーミスター)
11.ヒーターユニット用コード
12.温度センサー用端末線
13.カバー
14.温度コントローラー
15.電源スイッチボタン
16.温度設定ボタン(UP)
17.温度設定ボタン(DOWN)
18.温度表示装置
19.電源コード
20.パイプ
21.ヒーターユニット用コード接続用プラグ
22.温度センサー端末線接続用コネクター
23.ペダル
24.電源プラグ
25.負荷調節レバー
26.固定用レバー
27.ハンドル
【手続補正書】
【提出日】2022-07-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加温装置を備えた電動式あるいは非電動式の自転車エルゴメーターであって、電源ボタンスイッチと温度設定ボタンと温度表示装置を備えた温度コントローラーとヒーターユニットと温度センサーで成る加温装置と、自転車エルゴメーターを構成要素とし、自転車エルゴメーターのハンドル部に温度コントローラーを設置し、温度コントローラーにヒーターユニットと温度センサーを接続した自転車エルゴメーターに於いて、自転車エルゴメーターのサドルにヒーターユニットと温度センサーを設置して、サドルの温度を温度コントローラーに接続された温度センサーの情報に基づいて制御し、38℃~42℃の範囲で設定された設定温度に保つ機能を有していることを特徴とする自転車エルゴメーター。