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特開2024-37405ゲームプログラム、ゲーム処理方法及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037405
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240312BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240312BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20240312BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/53
A63F13/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142251
(22)【出願日】2022-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安彦 信一
(57)【要約】
【課題】第1のアイテムの使用により作成される第2のアイテムの性質を変えることが可能な興趣性の高いゲームを提供する。
【解決手段】仮想空間にて予め設定された手順に基づき第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲーム処理をコンピュータに実行させるゲームプログラムを提供する。ゲームプログラムは、第1表示部品と前記第1表示部品と異なる第2表示部品とを含む複数の表示部品を表示する処理と、前記第1のアイテムから前記第2のアイテムを作成するための第1条件を満たす前記第1のアイテムを選択する処理と、前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムを使用すると、使用した前記第1のアイテムが第2条件を満たすか否かを判定する処理と、前記第2条件を満たすと判定された場合、選択した前記第1のアイテムに基づき作成する前記第2のアイテムの効果を変化させる処理と、を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間にて予め設定された手順に基づき第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲーム処理をコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
第1表示部品と前記第1表示部品と異なる第2表示部品とを含む複数の表示部品を表示する処理と、
前記第1のアイテムから前記第2のアイテムを作成するための第1条件を満たす前記第1のアイテムを選択する処理と、
前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムを使用すると、使用した前記第1のアイテムが第2条件を満たすか否かを判定する処理と、
前記第2条件を満たすと判定された場合、選択した前記第1のアイテムに基づき作成する前記第2のアイテムの効果を変化させる処理と、
を含む処理を実行させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記判定する処理は、前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムを使用する度に、使用した前記第1のアイテムが第2条件を満たすか否かを判定し、
前記表示する処理は、前記第2条件を満たすと判定された場合、使用した前記第1のアイテムに応じて、作成する前記第2のアイテムの効果を変化させる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第2条件は、表示されているすべての前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムが使用された状態で、更にいずれかの前記第1表示部品を利用して新たに選択した前記第1のアイテムが使用されることを含む、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1条件は、表示されているすべての前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムが使用されることを含む、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記表示する処理は、前記第2条件を満たすと判定された場合、前記複数の表示部品の表示を変化させ、前記複数の表示部品を利用して使用可能な第1アイテムを変化させる、
請求項1~4のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記表示する処理は、前記第2条件を満たすと判定した場合、前記複数の表示部品の接続の表示を変化させ、前記第2のアイテムの作成に使用する前記手順の変化を表示する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
仮想空間にて予め設定された手順に基づき第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲーム処理をコンピュータが実行するゲーム処理方法であって、
第1表示部品と前記第1表示部品と異なる第2表示部品とを含む複数の表示部品を表示する処理と、
前記第1のアイテムから前記第2のアイテムを作成するための第1条件を満たす前記第1のアイテムを選択する処理と、
前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムを使用すると、使用した前記第1のアイテムが第2条件を満たすか否かを判定する処理と、
前記第2条件を満たすと判定された場合、選択した前記第1のアイテムに基づき作成する前記第2のアイテムの効果を変化させる処理と、
を含む処理をコンピュータが実行する、ゲーム処理方法。
【請求項8】
仮想空間にて予め設定された手順に基づき第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲーム処理を実行する情報処理装置であって、
第1表示部品と前記第1表示部品と異なる第2表示部品とを含む複数の表示部品を表示する表示制御部と、
前記第1のアイテムから前記第2のアイテムを作成するための第1条件を満たす前記第1のアイテムを選択する選択部と、
前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムを使用すると、使用した前記第1のアイテムが第2条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記第2条件を満たすと判定された場合、選択した前記第1のアイテムに基づき作成する前記第2のアイテムの効果を変化させるゲーム実行部と、
を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1のアイテムを使用して新たな第2のアイテムを作成する際に、一の表示部品を利用して第1のアイテムを使用することで他の表示部品を利用して第1のアイテムを使用可能にするゲームを提供することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-007697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ゲームでは、ゲーム提供者側が定めたレシピに基づき第1のアイテムを使用して新たな第2のアイテムを作成するゲームと比較して、一の表示部品を利用して、選択したアイテムを使用することで他の表示部品を利用してアイテムを使用可能にする点で異なる。よって、プレイヤーが新しい第2のアイテムを作成するときに使用する第1のアイテムを自由に選択できる点で興趣性のあるゲームを提供できる。
【0005】
しかしながら、第1のアイテムを使用して新しい第2のアイテムを作成する際、第1のアイテムの使用できる範囲が限定的であり、新たに作成される第2のアイテムの意外性に欠ける場合があった。
【0006】
本開示は、第1のアイテムの使用により作成される第2のアイテムの性質を変えることが可能な興趣性の高いゲームを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、仮想空間にて予め設定された手順に基づき第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲーム処理をコンピュータに実行させるゲームプログラムを提供する。ゲームプログラムは、第1表示部品と前記第1表示部品と異なる第2表示部品とを含む複数の表示部品を表示する処理と、前記第1のアイテムから前記第2のアイテムを作成するための第1条件を満たす前記第1のアイテムを選択する処理と、前記第1表示部品を利用して選択した前記第1のアイテムを使用すると、使用した前記第1のアイテムが第2条件を満たすか否かを判定する処理と、前記第2条件を満たすと判定された場合、選択した前記第1のアイテムに基づき作成する前記第2のアイテムの効果を変化させる処理と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
1つの側面では、本開示は、第1のアイテムの使用により作成される第2のアイテムの性質を変えることが可能な興趣性の高いゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す図。
図2】一実施形態に係るゲームシステムの他の構成例を示す図。
図3】一実施形態に係るゲーム機のハードウェア構成例を示す図。
図4】一実施形態に係るゲーム機の機能構成例を示す図。
図5】一実施形態に係る所持アイテムテーブルを示す図。
図6】一実施形態に係るリンク情報テーブルを示す図。
図7】一実施形態に係るレシピ情報テーブルを示す図。
図8】一実施形態に係るゲーム処理方法を示すフローチャート。
図9】一実施形態に係るゲーム画面例。
図10】一実施形態に係るゲーム画面例。
図11】一実施形態に係るゲーム画面例。
図12】一実施形態に係るゲーム画面例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
【0011】
[ゲームシステム]
図1は、実施形態に係るゲームシステム1の構成例を示す図である。ゲームシステム1は、情報処理装置の一例であるゲーム機3と、ゲームコントローラ5と、表示装置7とを有する。ゲームコントローラ5及び表示装置7の各々は、ゲーム機3と有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0012】
ゲーム機3は、例えば据え置き型のゲーム専用機である。但し、これに限定されるものではなく、ゲーム機3は、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。
【0013】
また、ゲーム機3はゲーム専用機に限らず、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものや、スマートフォン、携帯電話、ファブレット等のように、電話機としても機能する携帯端末でもよい。これらの装置は、普段は汎用的な情報処理端末装置として利用されるが、プレイヤーがインストールされたゲームプログラムを実行すると、ゲーム専用機と同様、プレイヤーがゲームを進行できるようになる。
【0014】
ゲーム機3には、本実施形態のゲームプログラムがインストールされる。ゲームプログラムはCD-ROMなどの光記憶媒体やUSBメモリなどの半導体メモリに記憶された状態で配布されたり、サーバ装置からダウンロードされたりする形態で配布される。
【0015】
プレイヤーは、ゲームコントローラ5を用いて各種の操作入力を行う。図1に示す例では、ゲームコントローラ5は例えば十字キー9、及び複数のボタン8等を有する。なお、ゲームコントローラ5は上記に代えて又は加えて、例えばジョイスティックやタッチパッド等を有してもよい。また、ゲームコントローラ5がマイクを備え、音声操作が可能でもよい。ゲームコントローラ5がジャイロセンサや加速度センサ等を備え、プレイヤーがゲームコントローラ5の姿勢を変えることで操作が可能でもよい。
【0016】
また、ゲーム機3は更にネットワーク上のサーバ装置と通信してもよい(図2参照)。同じゲームプログラムを実行する複数のゲーム機3は、サーバ装置に接続するので、いわゆるオンラインゲームが可能になる。オンラインゲームとは、例えば、多人数で同じゲームプログラムを協調して操作できるゲームをいう。オンラインゲームのサーバ装置は、他のプレイヤーの位置や操作コマンドを受け付け、他のプレイヤーのゲーム機3に送信する処理等を行ってもよい。ゲーム機3では各プレイヤーの描画や操作コマンドの反映処理など実際のゲーム処理を行う。
【0017】
図2は、実施形態におけるゲームシステム1の他の構成例を示す図である。実施形態のゲームシステム1は、ネットワークN(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供する。ゲームシステム1は、サーバ装置2と端末装置30とを有する。サーバ装置2は、ゲームに関する各種サービスを端末装置30に提供する情報処理装置の一例である。サーバ装置2は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、クラウドコンピュータ等であってよい。
【0018】
端末装置30は、ゲームをプレイする際にプレイヤーが使用する情報処理装置の一例である。端末装置30は、ゲーム機でもよいし、コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものや、スマートフォン、携帯電話、ファブレット等のように、電話機としても機能する携帯端末でもよい。
【0019】
端末装置30は、サーバ装置2に対してゲームに関する各種情報(ゲーム処理方法が記載されたゲームプログラムやゲーム画面等)の配信要求を行う。サーバ装置2は、端末装置30から各種情報の配信要求を受け付けると、端末装置30においてプレイするゲームプログラムやゲーム画面のWebページを配信する。
【0020】
端末装置30は、プレイヤーにゲーム画面を表示するWebページを閲覧させるためのWebブラウザ機能を有する。これにより、端末装置30は、サーバ装置2から配信されたゲーム画面等のWebページを表示することができる。サーバ装置2は、プレイヤーが動作させるプレイヤーキャラクタ及びノンプレイヤーキャラクタが敵及び味方に分かれて対戦するオンラインゲーム等のゲームを提供してもよい。
【0021】
ゲームシステム1は、図1に例示するゲーム機3や図2に例示する端末装置30が別のゲーム機3や別の端末装置30と通信するいわゆるP2P(Peer To Peer)方式を採用してもよい。この場合、図2のサーバ装置2は設けなくてもよい。また、ゲームシステム1はいわゆるクラウドゲームでもよい。なお、図1及び図2のゲームシステム1は一例であり、用途や目的に応じて様々なシステム構成例が考えられる。以下では、主に図1の構成を用いて本実施形態のゲームシステム1について説明する。
【0022】
ゲーム機3は、対戦ゲーム、スポーツゲーム、レーシングゲーム、街づくりゲーム等、あらゆるゲームを提供できる。また、ゲーム機3は、ガチャ等によりゲームを提供できる。ただし、本実施形態にて開示するゲームシステム1で実行されるゲームは、仮想空間において実行される3Dゲーム又は2Dゲームであって、第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲームが好適である。本実施形態では、第1のアイテムの使用により作成される第2のアイテムの性質を変えることが可能な興趣性の高いゲームを提供する。
【0023】
[ゲーム機のハードウェア構成]
次に、ゲーム機3のハードウェア構成について、図3を参照して説明する。図3は、実施形態に係るゲーム機3のハードウェア構成を示す図である。ゲーム機3は、CPU(Central Processing Unit)121、メモリ122、通信装置123、入力装置124及び表示装置125を有する。CPU121は、ゲーム機3を制御する。メモリ122は、例えば、CPU121が直接アクセス可能なゲーム機3内の記憶媒体である。通信装置123は、他の装置との通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力装置124は、入力デバイスであり、ゲームコントローラ5のようにゲーム機3に接続され、ゲーム機3の内部に有しなくてもよい。入力装置124は、カメラ又はタッチパネルなどの入力デバイスでもよい。表示装置125は、ディスプレイなどの出力デバイスである。表示装置125は、例えば図1に示すゲーム機3の表示装置7のであってもよい。
【0024】
ゲーム機3は、GPU(GraphicS Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種のメモリ122を搭載してもよい。
【0025】
ゲーム機3は、演算処理によりゲームプレイするために必要な各種のゲームデータをメモリ122に記憶し、ゲーム処理を制御及び管理するゲーム管理機能を有する。CPU121が所定のゲームプログラム及びゲームデータに基づいて演算処理を行うことにより、ゲーム処理方法が実行される。
【0026】
[ゲーム機の機能構成]
次に、ゲーム機3の機能構成について図4を参照して説明する。図4は、一実施形態に係るゲーム機3の機能構成の一例を示す図である。ゲーム機3は、制御部11、記憶部12及び通信部13を有する。
【0027】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うと共にゲーム機3の制御を行う。制御部11は、CPU121がメモリ122に格納されたゲームプログラムを実行することによって実現される。
【0028】
記憶部12は、ゲームをコンピュータに実行させるゲームプログラム、各種のデータ及び各種の情報を記憶している。ゲームプログラムは、第1のアイテムに基づき第2のアイテムを作成する処理をコンピュータに実行させるプログラムを含む。記憶部12は、例えばメモリ122によって実現される。記憶部12は、ゲームプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有している。記憶部12は、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性の記憶装置によって実現される。ゲームプログラムの一部又は全部はRAMに格納されてもよい。
【0029】
記憶部12は、所持アイテムテーブル21、リンク情報テーブル22、レシピ情報テーブル23を記憶する。
【0030】
(所持アイテムテーブル)
所持アイテムテーブル21の一例を図5に示す。所持アイテムテーブル21は、プレイヤーが所持するアイテムの情報を記憶する。アイテムは、調合により作成されるアイテム(以下、「調合後アイテム」という。)の作成に使用するアイテム、すなわち、調合後アイテムを作成するための材料となるアイテム(以下、「材料アイテム」という。)である。材料アイテムは、第1のアイテムの一例である。調合後アイテムは、仮想空間にて予め設定された手順に基づき第1のアイテムを使用して作成する第2のアイテムの一例である。図9及び図10に、ゲーム画面に表示されるレシピの表示部品Pの一例を示す。図9及び図10の例では、レシピの表示部品Pは、複数のベースマスB1~B3と、マスM4~M9とを含む。予め設定された手順は図9及び図10に示すレシピに限らない。予め設定された手順は、レシピ、設計図、配合表、パターン、ひな型、モデル等、何かものを作るためのガイドが示されたものであればよい。以下では、予め設定された手順としてレシピを例に挙げて説明する。
【0031】
所持アイテムテーブル21は、材料アイテムを識別するアイテムID、アイテム名、通し番号、品質、属性値(属性が「火」、「水」、「土」、「雷」の場合の属性値)、効果を記憶する。アイテム名は、アイテムID毎の材料アイテムの名前である。通し番号は、アイテムIDが同じ複数の材料アイテムに昇順に付与された番号である。例えば、アイテムIDが「1」、アイテム名が「セキネツ鉱」の材料アイテムに対して「1」~「4」の通し番号が付与されている。同一のアイテムIDであっても通し番号「1」~「4」が付与された各アイテムIDの材料アイテムは、それぞれの品質、属性及び効果を持つ。つまり、プレイヤーは、同一アイテムIDで通し番号が異なる複数の材料アイテムを所持することができる。
【0032】
属性には、各アイテムIDの材料アイテムの属性値を示す。たとえば、アイテムIDが「1」及び通し番号が「1」の属性は「火」、属性値は「0」である。また、アイテムIDが「1」及び通し番号が「1」の材料アイテムの効果は「a1」、「a5」である。材料アイテムの効果は1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0033】
なお、各材料アイテムに付与された品質の数値、各属性の属性値、及び効果は、プレイヤーが材料アイテムを取得したとき、又は、材料アイテムがゲーム内フィールドに発生したとき等に決定される。属性値は、乱数であってもよいし、その他の方法で付与された値であってもよい。
【0034】
(リンク情報テーブル)
次に、リンク情報テーブル22の一例を図6に示す。リンク情報テーブル22は、材料アイテムを投入してレシピに応じた調合を行うためのマスのリンク情報及び隣接するマスとの接続情報がレシピ毎に記憶されている。図6では、マスのリンク情報として、レシピ毎に紐付けられた階層構造を有するリンク情報1~3が記憶される。本実施形態では、マスは略6角形であり(図9等参照)、一のマスの6つの角のうちのいずれかの角と他のマスのいずれかの角とが接続され得る。かかる接続により、複数のマスが分岐して接続される。
【0035】
例えば、図6のリンク情報テーブル22に示すレシピR1の例では、リンク情報1に示すマスNo.「B1」のマスは、リンク情報2に示すマスNo.「B2」、「B3」、「M4」及び「M9」のマスに分岐して接続される。マスNo.「B2」のマスは、更にリンク情報3に示すマスNo.「M7」及び「M8」のマスに分岐して接続される。マスNo.「B3」のマスは、更にリンク情報3に示すマスNo.「M5」のマスに接続される。マスNo.「M4」のマスは、更にリンク情報3に示すマスNo.「M6」に接続される。
【0036】
この結果、図9に一例を示すように、9つのマスB1~B3、M4~M9が、リンク情報テーブル22に記憶されたリンク情報1~3に基づき接続された状態で画面上に表示される。ベースマスB1~B3、マスM4~M9は、最大6方向に繋がることができる。かかるベースマスB1~B3、マスM4~M9は、画面上の表示部品の一例であり、形状は3角形であってもよいし、4角形であってもよいし、5角形以上の多角形であってもよい。ベースマスは、第1表示部品の一例である。マスM4~M9は、ベースマスと異なる第2表示部品の一例である。リンク情報テーブル22に記憶されたレシピ毎のリンク情報は予め設定されており、各ベースマス及び各マスの配置及び隣接マスとの接続(リンク)を定める。ただし、材料アイテムの配置によってリンク情報テーブル22に記憶されたレシピ毎のリンク情報及び次に説明する接続条件を変化させることができる。
【0037】
接続条件は、マスNo.で識別されるマスと隣接マスとを接続させる条件を示す。つまり、接続条件とは、隣接するマスが閉じた状態から開いた状態にするためにマスに投入する材料アイテムの条件であり、隣接マスを開状態にすることで、隣接マスを利用した材料アイテムの投入が可能になる。図3では、レシピ「R1」のベースマスB1~B3、マスM4~M9の全マスに対して隣接マス間の接続条件が設定されている。例えば、ベースマス「B1」と隣接ベースマス「B2」との接続条件「C11」が設定され、ベースマス「B1」と隣接ベースマス「B3」との接続条件「C12」が設定されている。また、ベースマス「B1」と隣接マス「M4」との接続条件「C13」が設定され、ベースマス「B1」と隣接マス「M9」との接続条件「C14」が設定されている。また、ベースマス「B2」と隣接マス「M7」との接続条件「C23」が設定され、ベースマス「B2」と隣接マス「M8」との接続条件「C24」が設定されている。さらに、ベースマス「B3」と隣接マス「M5」との接続条件「C25」が設定され、マス「M4」と隣接マス「M6」との接続条件「C26」が設定されている。各接続条件は、他の何れかの接続条件と同一の接続条件を設定してもよいし、マス毎に異なる接続条件を設定してもよい。
【0038】
隣接マス毎の接続条件として、材料アイテムの個数を設定してもよい。この場合、開いているマスに設定された個数以上の材料アイテムを入れると、そのマスに接続されている隣接マスが開き、開いた隣接マスに材料アイテムを入れることができるようになる。例えば、図9の例では、ベースマスB1~B3が開いており、マスM4~M9が閉じている。マスM4~M9のそれぞれの接続条件が満たされると、ベースマスB1~B3に接続され、接続条件が満たされた隣接マスが開き、隣接マスが使えるようになる。隣接マス毎の接続条件は、マスに投入する材料アイテムの属性(火等)及び属性値(1以上の整数)の少なくともいずれかを含んでもよい。この場合、接続条件に基づき、マスに入れた材料アイテムの属性及び属性値によって、接続条件の異なる隣接マスのうちどの隣接マスが開くかが変わる。例えば、マスに複数の材料アイテムを投入していくと、投入した材料アイテムの属性に応じて、材料アイテムの属性の属性値が加算される。所定の属性の属性値の合計が所定値以上になると接続条件を満たし、そのマスに接続された隣接マスが開き、隣接マスが使えるようになる。接続条件に設定された特定の属性と属性値の材料アイテムを入れないと隣接マスを開くことができず、その隣接マスは調合に使えないことになる。なお、マスM4~M9を開く前提として、ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入(使用)されていることが必要である。
【0039】
図9の調合レシピの表示部品Pの例では、ベースマスB1~B3には、最低限材料アイテムを投入しないと調合ができない。換言すれば、最低限ベースマスB1~B3に材料アイテムを投入したとき、調合が開始され、調合後アイテムを作成できる。また、ベースマスB1~B3に材料アイテムを投入した後に更に材料アイテムを投入することにより、調合後アイテムの効果を変化させることができる。調合後アイテムの効果を変化させる動作については後述する。
【0040】
(レシピ情報テーブル)
次に、レシピ情報テーブル23の一例を図7に示す。レシピ情報テーブル23は、レシピNo.で識別されるレシピ毎の調合ゲームに関する情報が記憶されている。具体的には、レシピ情報テーブル23は、レシピNo.、投入回数、マス毎の開閉状態、投入条件(変更投入条件)、調合後アイテム及び調合後アイテムの効果の各情報を記憶する。図7のレシピ情報テーブル23は、レシピNo.で識別されるレシピ毎に調合後アイテムを作成する手順が設定され、例えば「投入条件」は、調合後アイテムを作成するために材料アイテムを各マスへ投入するための第1条件を示す。
【0041】
各マスへの投入条件(第1条件)は、例えば、「アイテム名」、「品質」及び「属性」の少なくともいずれかを含んでもよい。マスM4~M9のそれぞれの投入条件(第1条件)は、更にベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入されていること、を含む。ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入された後、マスM4~M9の少なくともいずれかに、所定のアイテム名、所定の品質及び/又は所定の属性の材料アイテムを投入する。プレイヤーが投入完了の操作を行うか投入回数の条件に達すると、レシピに設定された手順に従い調合が行われ、調合後アイテムが作成される。調合時には、レシピ「R1」に必要な材料アイテムのうち、プレイヤーが所持する材料アイテムが表示される。プレイヤーは、所持する材料アイテムからベースマスB1~B3に投入する材料アイテムを選択し、投入操作を行う。プレイヤーがB1~B3のすべてのベースマスに材料アイテムの投入操作を行うと、リンク情報テーブル22の接続条件に基づき、接続条件を満たすM4~M9のマスの少なくともいずれかが開く。プレイヤーは、所持する材料アイテムから、開いたマス又はベースマスに材料アイテムの投入操作を行い、投入条件が満足されると、レシピに設定された調合後アイテムが作成され、プレイヤーはその調合後アイテムを所有できる。材料アイテムの投入回数はレシピ情報テーブル23に予め設定され、レシピによって異なる。材料アイテムの投入回数はキャラクタのレベルが上がると高くなり、多くの材料アイテムを投入できるようになる場合がある。
【0042】
図4に戻り、通信部13は、端末装置及び/又はその他の装置との間で通信を行うための機能を有する。通信部13は、端末装置及び/又はその他の装置から送信される各種データを受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データを端末装置及び/又はその他の装置へ送信する送信部としての機能を有する。通信部13は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。
【0043】
制御部11は、ゲーム実行部14、選択部15、判定部16及び表示制御部17を有する。ゲーム実行部14は、仮想空間にてレシピに基づき第1のアイテムを使用して第2のアイテムを作成するゲームを実行する。
【0044】
表示制御部17は、ベースマスと、ベースマスと異なるマスとを含む複数の表示部品を表示する。ベースマス及びマスには、プレイヤーの操作に応じて材料アイテムが投入される。選択部15は、材料アイテムから調合後アイテムを作成するための第1条件を満たす材料アイテムを選択する。第1条件の一例としては、レシピ情報テーブル23の投入条件が挙げられる(図7参照)。ベースマスの場合、投入条件(第1条件)には、各ベースマスへ投入可能な材料アイテムが定義されている。マスの場合、投入条件(第1条件)には、各マスへ投入可能な材料アイテムが定義されている。更に投入条件(第1条件)は、すべてのベースマスに材料アイテムが投入されていることを含む。
【0045】
判定部16は、ベースマスを利用して選択した材料アイテムを使用すると、つまり、選択した材料アイテムをベースマスに投入(使用)すると、使用した材料アイテムが第2条件を満たすか否かを判定する。第2条件の一例としては、レシピ情報テーブル23の変更投入条件が挙げられる(図7参照)。ベースマスの場合、変更投入条件(第2条件)には、各ベースマスへ変更投入可能な材料アイテムが定義されている。更に変更投入条件(第2条件)は、すべてのベースマスに材料アイテムが投入された状態で、更にいずれかのベースマスを利用して新たに選択した材料アイテムが使用されることを含む。マスの場合、変更投入条件(第2条件)は定義されていない。
【0046】
例えば、あるレシピR1では調合後アイテムが「爆弾」のアイテムであり、図9に示すようにベースマスB1~B3及びマスM4~M9が接続されているとする。図9には、ベースマスB1~B3を示す第1表示部品とマスM4~M9を示す第2表示部品とを含む複数の表示部品が画面に表示されている。その他の表示部品としては、調合後アイテムを表示する表示部品101、及び調合後アイテムの効果一覧を示す表示部品102が例示される。
【0047】
図9の例では、ベースマスB1~B3は開き、マスM4~M9は閉じている。ベースマスB1~B3のいずれにも材料アイテムが投入されていない。このため、材料アイテムから調合後アイテムを作成するための第1条件が満たされておらず、調合は開始されず、マスM4~M9のいずれにも材料アイテムを投入できない。図9の調合レシピの表示部品Pを用いてベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入され、調合が開始される。表示部品101は、その後、作成される調合後アイテムの情報を示し、表示部品102は、調合後アイテムの効果の一覧を示す。なお、ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入され、調合が開始された後、いずれかのマスに材料アイテムを投入し、プレイヤーが投入完了の操作を行った後、調合後アイテムが作成される。ただし、ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入され、調合が開始された後、いずれのマスにも材料アイテムが投入されずにプレイヤーが投入完了の操作を行い、調合後アイテムが作成されてもよい。
【0048】
ベースマスB1には材料アイテム「セキネツ鉱」、「アクア鋼」が投入条件(第1条件)に設定され、ベースマスB2、B3には材料アイテム「燃える砂」、「やわらかい砂」が投入条件(第1条件)設定されていたとする。各ベースマスに投入条件(第1条件)を満たした材料アイテムを投入すると、表示制御部17は、「調合開始」を表示する。その後、プレイヤーが投入回数を限度にベースマス又は開いているマスに材料アイテムを投入し、プレイヤーからの終了操作を受け付けると、調合後アイテムである「爆弾」が完成する。図9からPへ移行するためには、図10のレシピの表示部品Pでは、ベースマスB1に「セキネツ鉱」の材料アイテムG1が投入され、ベースマスB2、B3に「燃える砂」の材料アイテムG2、G3が投入される。表示部品101に示す(作成が予定される)調合後アイテム「爆弾」には、表示部品102に示す効果1に「やけど」の効果が付与され、効果2に「火ダメージ・微」の効果が付与されているとする。
【0049】
マスNo.で識別される各マスに属性がある場合、プレイヤーが選択した材料アイテムをマスに投入したときに、投入した材料アイテムの属性及び属性値によって作成する調合後アイテムがレベルアップする。調合後アイテムのレベルアップとしては、調合後アイテムの品質を上昇させたり、調合後アイテムの効果のレベルを上昇させたりする例が挙げられる。例えば、ベースマスB1に材料アイテム「セキネツ鉱」を投入すると、図10に示すように、表示部品102の効果2の「火ダメージ」の効果のレベルが「微」から「小」にレベルアップする。
【0050】
投入回数は、レシピ毎に設定され、プレイヤーが所持する材料アイテムをレシピに定められた全マスに投入できる個数の上限値を示す。例えば、図7に示すレシピ情報テーブル23では、レシピ「R1」に定められたB1~B3、M4~M9のマスにトータルで10回まで投入できる。
【0051】
各マスは、開いているか、閉じている。マスが開いているときには、材料アイテムをそのマスに投入することができる。一方、マスが閉じているときには、材料アイテムをそのマスに投入することはできない。ゲーム開始時には、図9に示すように、鍵マークが表示されているマスM4~M9が閉じている。
【0052】
ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入されると、M4~M9のマスのうち、接続条件(図6参照)を満たすマスが開き、開いたマスに材料アイテムを入れることができるようになる。図10の例では、B1のベースマスに「セキネツ鉱」の材料アイテムが投入され、B2、B3のベースマスに「燃える砂」の材料アイテムが投入される。ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入されると、マスM4~M9のうち、ベースマスB1~B3に隣接するマスM4、M5、M7~M9のみ開くように接続条件が定められていたとする。この場合、図10に示すように、マスM4、M5、M7~M9の鍵マークが非表示となり、マスM4、M5、M7~M9が開き、開いたマスM4、M5、M7~M9に材料アイテムを入れることができるようになる。ただし、ベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入されたときに開くマスはこれに限らない。
【0053】
図11(a)に示すベースマスB1~B3のすべてに材料アイテムが投入されている第1条件を満たした状態から、さらに、プレイヤーがベースマスに投入する材料アイテムを変えることができる(材料アイテムの再投入)。なお、図11(a)ではすべてのマスM4~M9が開いているが、これに限らない。図11(a)では、「セキネツ鉱」の材料アイテムG1がベースマスB1に投入されている。図11(b)では、この状態から更にベースマスB1に「アクア鋼」の材料アイテムG4を再投入(使用)した例を示す。
【0054】
この場合、判定部16は、レシピ情報テーブル23のレシピR1に関する変更投入条件E19を参照して、使用した「アクア鋼」の材料アイテムが変更投入条件(第2条件)を満たすか否かを判定する。判定部16は、変更投入条件(第2条件)を満たすと判定すると、表示制御部17は、複数のマスを示す表示部品の接続の表示を変化させ、調合後アイテムの作成に使用するレシピの変化を表示する。また、変更投入条件(第2条件)を満たすと判定すると、表示制御部17は、複数のマスを示す表示部品の表示を変化させ、複数のマスの利用可能な材料アイテムを変化させる。
【0055】
図11(b)の例では、表示制御部17は、調合レシピの表示部品Pの一部P2を変化させ、複数のマスを示す表示部品の接続の表示を変化させ、調合後アイテムの作成に使用するレシピの変化を表示する。なお、調合レシピの表示部品Pの残りの部分P1ではマスM9が非表示になっている。変化の方法は、ランダムであってもよいし、予めレシピ情報テーブル23に定義してもよい。マスの数や場所が変わってもよいし、ベースマスの数や場所が変わってもよいし、両方のマスの数や場所が変わってもよい。図11(b)の例では、ベースマスB1に接続される隣接マスM4の先に分岐するマスM10~M12が新たに追加されている。この結果、ゲーム実行部14は、変更投入条件(第2条件)を満たすと判定された場合、選択した材料アイテムに基づき作成する調合後アイテムの効果を変化させる。図12の例では、表示部品101に示す調合後アイテム「爆弾」について、表示部品102に示す効果1に「冷凍」の効果が付与され、効果2に「氷ダメージ・小」の効果が付与される。
【0056】
調合後アイテムが「爆弾」の場合、通常、属性は「火」であり、効果は、やけどや火ダメージである。本実施形態では、ベースマスへの材料アイテムの使用を変更する、つまり、ベースマスへ材料アイテムを再投入することにより、調合後アイテムが「爆弾」の場合であっても、その属性が「氷」になったり、効果に冷凍効果や氷ダメージを付与したりすることができる。これにより、プレイヤーは意外性の高い調合後アイテムを自由に作成することができる。また、ベースマスへの材料アイテムの使用を変更することにより、調合レシピの表示部品Pを変化させ、各マスに投入可能な材料アイテムを変えることができる。これによっても、表示部品Pの変化に応じてプレイヤーが各マスに投入する材料アイテムを変えることにより、調合後アイテムの効果を変えることや、調合後アイテムのレベルを上げること等が可能になる。これにより、材料アイテムの使用により作成される調合後アイテムの性質を変えることが可能な興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0057】
[ゲーム処理方法]
以上に説明した一実施形態にかかるゲーム処理方法について図8を参照しながら説明する。図8は、一実施形態に係るゲーム処理方法を示すフローチャートである。
【0058】
ゲーム処理方法が開始されると、ゲーム実行部14は調合ゲームを開始し、表示制御部17は、ベースマスとマスとを含む複数の表示部品を表示する(図9参照)。ステップS1において、選択部15はプレイヤーの操作に応じて材料アイテムを選択し、選択した材料アイテムをマスに投入する(図10参照)。
【0059】
次に、ステップS3において、判定部16は、すべてのベースマスに材料アイテムが投入されたかを判定する。すべてのベースマスに材料アイテムが投入されていないと判定された場合、ステップS1に戻り、ステップS1の処理を行う。ステップS3において、すべてのベースマスに材料アイテムが投入されたと判定された場合(図11参照)、ステップS5に進む。
【0060】
ステップS5において、判定部16は、ベースマスに材料アイテムを再投入したかを判定する。判定部16は、ベースマスに材料アイテムを再投入していないと判定した場合(図11(a)参照)、ステップS7において、ゲーム実行部14は、リンク情報テーブル22を参照して、接続情報を満たす隣接マスを接続する。次に、ステップS9において、ゲーム実行部14は、接続情報を満たす隣接マスの鍵マークを非表示にし、その隣接マスの開いた状態を表示する(図10参照)。
【0061】
次に、ステップS11において、判定部16は、投入回数上限に達したか又は調合終了の操作があったかを判定する。判定部16は、投入回数上限に達しておらず、かつ調合終了の操作がないと判定すると、ステップS13に進み、ゲーム終了の操作が行われたかを判定する。判定部16は、ゲーム終了の操作が行われたと判定すると、本処理を終了する。判定部16は、ゲーム終了の操作が行われていないと判定すると、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理を実行する。
【0062】
ステップS1にて選択した材料アイテムをマスに投入する。ステップS3にて判定部16は、すべてのベースマスに材料アイテムが投入されたと判定し、ステップS5にて材料アイテムの投入がベースマスへの再投入であると判定した場合(図11(b)参照)、ステップS15に進む。
【0063】
ステップS15において、表示制御部17は、変化させた新たなマスの配置を表示し、レシピを変化させる(図11(b)参照)。また、ゲーム実行部14は調合後アイテムの効果を変化させ、表示制御部17は、変化させた調合後アイテムの効果を表示する(図12参照)。次に、ステップS1に戻り、ゲーム実行部14は、ステップS1以降の処理を行う。
【0064】
ステップS1にて選択した材料アイテムをマスに投入する。ステップS3にて判定部16は、すべてのベースマスに材料アイテムが投入されたと判定し、ステップS5にて材料アイテムの投入がベースマスへの再投入でないと判定した場合、ステップS7に進み、ステップS7以降の処理を行う。
【0065】
ステップS7、S9の処理を実行後、ステップS11において、判定部16は、再び投入回数上限に達したか又は調合終了の操作があったかを判定する。判定部16は、投入回数上限に達した又は調合終了の操作があったと判定すると、ステップS17に進む。ステップS17において、ゲーム実行部14は調合終了の指示を受け付け、ステップS19において、レシピに応じた調合後アイテムを作成し、プレイヤーの所持アイテムテーブル21に保存する。所持アイテムテーブル21には、調合後アイテムの効果も記憶される。次に、ステップS21において、表示制御部17は、最終的に作成した調合後アイテムと調合後アイテムの効果を表示し(図12参照)、本処理を終了する。
【0066】
以上、一実施形態に係るゲーム処理方法によれば、すべてのベースマスへの材料アイテムの投入後、ベースマスまたはマスへの材料アイテムの投入または再投入により、調合後アイテムの効果を変えることができる。ベースマスだけでなく、通常のマスへの投入によっても効果を変えることができる。更にベースマスだけでなく、通常のマスに再投入することによっても効果を変えることができる。また、ベースマスへの材料アイテムの再投入により、調合レシピの表示部品Pを変化させ、各マスに投入可能な材料アイテムを変えることができる。これにより、アイテムをプレイヤーが自由に作成することができ、意外性のあるアイテムを作成することができる。これにより、材料アイテムの使用により作成される調合後アイテムの性質を変えることが可能な興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0067】
以上、ゲームプログラム、ゲーム処理方法及び情報処理装置を上記実施形態により説明したが、本開示に係るゲームプログラム、ゲーム処理方法及び情報処理装置は上記実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。また、上記実施形態及び変形例が複数存在する場合、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0068】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
3 ゲーム機
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 ゲーム実行部
15 選択部
16 判定部
17 表示制御部
21 所持アイテムテーブル
22 リンク情報テーブル
23 レシピ情報テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12