(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037415
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ラベル吸着機構及びラベル装着装置
(51)【国際特許分類】
B65C 9/42 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
B65C9/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142273
(22)【出願日】2022-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】595039900
【氏名又は名称】株式会社フジヤマ技研
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 治子
(74)【代理人】
【識別番号】100227673
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 光起
(72)【発明者】
【氏名】秋山 隆
(72)【発明者】
【氏名】廣重 秀輝
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095AA07
3E095CA01
3E095DA34
3E095DA82
3E095DA86
3E095DA90
3E095EA27
3E095FA16
(57)【要約】
【課題】様々なサイズのラベルに共通の吸着ドラムを兼用できるようにして、低コスト化を図る。
【解決手段】外周面の周方向に沿った複数箇所に吸引孔hが形成された吸着ドラム3と、吸着ドラム3を回転させる駆動機構4と、吸引孔hに負圧を発生させる送風機5とを備え、所定位置に搬送されたラベルが、駆動機構4による吸着ドラム3の回転量に関わらず、吸着ドラム3に吸着されるようにした。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面の周方向に沿った複数箇所に吸引孔が形成された吸着ドラムと、
前記吸着ドラムを回転させる駆動機構と、
前記吸引孔に負圧を発生させる送風機とを備え、
所定位置に搬送されたラベルが、前記駆動機構による前記吸着ドラムの回転量に関わらず、前記吸着ドラムに吸着されることを特徴とするラベル吸着機構。
【請求項2】
前記吸引孔が、前記吸着ドラムの軸方向に沿って列状に形成されるとともに、それらの列状の前記吸引孔が、前記吸着ドラムの周方向に沿って複数列設けられており、
ある列に含まれる前記吸引孔の前記軸方向に沿った高さ位置が、その隣の列に含まれる前記吸引孔の前記軸方向に沿った高さ位置と異なることを特徴とする請求項1記載のラベル吸着機構。
【請求項3】
列状に形成されている前記吸引孔が、前記吸着ドラムの外周面における軸方向一端部から軸方向他端部に亘り形成されていることを特徴とする請求項2記載のラベル吸着機構。
【請求項4】
列状に形成されている前記吸引孔のうち、互いに隣り合う2つの前記吸引孔の間隔が、互いに隣り合う別の2つの前記吸引孔の間隔と異なることを特徴とする請求項2記載のラベル吸着機構。
【請求項5】
前記吸引孔が、前記吸着ドラムの外周面の全周に亘り形成されていることを特徴とする請求項1記載のラベル吸着機構。
【請求項6】
前記吸引孔が、前記前記吸着ドラムの外周面の全周に亘り、等間隔で形成されていることを特徴とする請求項1記載のラベル吸着機構。
【請求項7】
請求項1記載のラベル吸着機構を備えることを特徴とするラベル装着装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器にラベルを装着するラベル装着装置及びこの装置に用いられるラベル吸着機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラベル装着装置としては、特許文献1に示すように、多数の容器をタイミングスクリューやスターホイールによって間欠的に移送するとともに、それらの容器に、吸着ドラムに吸着保持させたラベルを貼り付けるように構成されたものがある。
【0003】
従来の吸着ドラムは、外周面においてラベルを吸着可能な吸着領域が例えば4等配など周方向に沿って等間隔に設定されており、その吸着領域にのみ吸引孔を加工するとともに、真空ポンプを用いて各吸引孔に負圧を発生させている。
【0004】
このように吸着領域にのみ吸引孔を加工している理由は、吸着領域以外に吸引孔を形成すると無駄な加工費が生じることもあるが、吸着領域以外の吸引孔がラベルで塞がれないために、その吸引孔から空気が漏れて真空度を維持できなくなり、ラベルを確実に保持することができなくなるからである。
【0005】
しかしながら、このような吸着ドラムを用いる場合、例えばラベルの長さが変わると吸着領域として必要な周方向の長さも変わる(例えば3等配にする必要がある)ことから、ラベルのサイズに応じた様々なサイズの吸着ドラムを準備しておく必要があり、高コスト化を招来する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、様々なサイズのラベルに共通の吸着ドラムを兼用できるようにして、低コスト化を図ることをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係るラベル装着装置は、外周面の周方向に沿った複数箇所に吸引孔が形成された吸着ドラムと、前記吸着ドラムを回転させる駆動機構と、前記吸引孔に負圧を発生させる送風機とを備え、所定位置に搬送されたラベルが、前記駆動機構による前記吸着ドラムの回転量に関わらず、前記吸着ドラムに吸着されることを特徴とするものである。
【0009】
このように構成されたラベル装着装置によれば、従来の真空ポンプではなく、送風機を用いて負圧を発生させているので、全ての吸引孔が塞がれていなくても、各吸引孔にラベルを吸着保持できる程度の負圧を発生させることができ、吸引孔の数や配置に自由度が生まれる。
そして、例えば吸着ドラムの広範囲に吸引孔を形成することにより、所定位置に搬送されたラベルが、駆動機構による吸着ドラムの回転量に関わらず、吸着ドラムに吸着されるので、様々なサイズのラベルに共通の吸着ドラムを兼用することができ、低コスト化を図れる。
【0010】
吸引孔の配置としては、吸着ドラムの外周面を展開した展開図において、周方向(横方向)及び高さ方向(縦方向)に沿って並べた格子状の配置が挙げられる。
しかしながら、この態様であると、例えばラベルの縁が格子の間に位置する場合に、その縁の吸着が甘くなる。
そこで、前記吸引孔が、前記吸着ドラムの軸方向に沿って列状に形成されるとともに、それらの列状の前記吸引孔が、前記吸着ドラムの周方向に沿って複数列設けられており、ある列に含まれる前記吸引孔の前記軸方向に沿った高さ位置が、その隣の列に含まれる前記吸引孔の前記軸方向に沿った高さ位置と異なることが好ましい。
これならば、吸着ドラムの外周面を展開した展開図において、吸着孔を千鳥状に配置させることができるので、格子状の配置に比べて、ラベルの縁に吸引力を作用させやすくなる。
【0011】
列状に形成されている前記吸引孔が、前記吸着ドラムの外周面における軸方向一端部から軸方向他端部に亘り形成されていることが好ましい。
これならば、様々な幅寸法のラベルに対して共通の吸着ドラムを兼用することができ、さらなる低コスト化を図れる。
【0012】
列状に形成されている前記吸引孔のうち、互いに隣り合う2つの前記吸引孔の間隔が、互いに隣り合う別の2つの前記吸引孔の間隔と異なることが好ましい。
このような構成であれば、吸引孔を等間隔に加工する場合に比べて、吸引孔の位置の自由度を向上させることができ、例えば吸着ドラムの軸方向端部など、加工の難しい箇所を避けて吸引孔を加工することができる。
【0013】
前記吸引孔が、前記吸着ドラムの外周面の全周に亘り形成されていることが好ましい。
これならば、駆動機構による吸着ドラムの回転量に関わらず、ラベルをより確実に吸着ドラムに吸着させることができる。
【0014】
より具体的な構成としては、前記吸引孔が、前記前記吸着ドラムの外周面の全周に亘り、等間隔で形成されている構成を挙げることができる。
【0015】
また、本発明に係るラベル装着装置は、上述したラベル吸着機構を備えることを特徴とするものであり、このようなものであれば、上述したラベル吸着機構による作用効果を奏し得る。
【発明の効果】
【0016】
このように構成した本発明によれば、様々なサイズのラベルに共通の吸着ドラムを兼用できるようにして、低コスト化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態のラベル装着装置の全体構成を示す模式図。
【
図2】本実施形態のラベル吸着機構の構成を示す模式図。
【
図3】本実施形態の吸着ドラムの構成を示す模式図。
【
図4】本実施形態の吸着ドラムを分解した状態を示す模式図。
【
図6】その他の実施形態の吸着孔の配置を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係るラベル装着装置100の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0019】
<装置構成>
本実施形態のラベル装着装置100は、
図1に示すように、複数の容器X(ペットボトル等)を搬送しながら、それらの容器Xに連続してラベルを装着するものであり、容器Xを搬送する容器搬送機構10と、ラベルを容器Xまで移送するラベル移送機構20と、これらの機構10、20の動作を制御する制御装置(不図示)とを具備している。
【0020】
容器搬送機構10は、複数の容器Xを連続的に搬送するものであり、
図1に示すように、容器Xを搬送する搬送ベルトBと、ラベルを貼付けている最中の容器Xの搬送をガイドするガイド部材Gとを備えている。
【0021】
ラベル移送機構20は、シール状のラベル(所謂タックラベル)を、ラベル装着位置Pに到達した容器Xに移送して貼り付けるものであり、具体的には、ラベルを所定位置Qに供給するラベル供給機構21と、所定位置Qに搬送されたラベルを吸着保持するラベル吸着機22とを備える。
【0022】
ラベル供給機構21は、例えばドラムや搬送ベルトなどによりタックラベルを搬送して所定位置Qに供給するものである。ここでは、2つのラベル供給機構21が設けられているが、ラベル供給機構21の台数は、1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。
【0023】
このラベル吸着機構22は、吸着保持したラベルをラベル装着位置Pに到達した容器に貼り付けるものであり、具体的には
図2に示すように、ラベルを吸着保持する吸着ドラム3と、吸着ドラム3を回転させる駆動機構4と、吸着ドラム3に負圧を生じさせる送風機5とを備えている。
【0024】
吸着ドラム3は、
図2及び
図3に示すように、筒状をなし、外周面の周方向に沿った複数箇所に吸着孔hが形成されたものである。
【0025】
この吸着ドラム3は、
図4に示すように、ドラム本体31と、このドラム本体31の外周面を覆う孔形成部材32とを有している。
【0026】
ドラム本体31は、有底の円筒状をなすのであり、底壁部311と、底壁を囲繞する周壁部312とを有するアルミニウム等の金属製のものである。
【0027】
底壁部311の底面には吸引口H1が形成されている。ここでは、底面の周方向に沿った複数箇所に吸引口H1が形成されており、これらの吸引口H1と上述した複数の吸着孔hとが互いに連通している。
【0028】
より具体的に説明すると、吸引口H1は例えば周方向に沿って等間隔に形成されており、各吸引口H1のそれぞれは、ドラム本体31の底壁部311に形成された周方向に沿って延びる円弧状空間H2に連通している。
【0029】
この円弧状空間H2は、ドラム本体31の周壁部312に形成された軸方向に沿って延びるスリットH3に連通しており、ここでは、円弧状空間H2それぞれに複数本のスリットH3が連通している。
【0030】
これらのスリットH3は、ドラム本体31の軸方向に沿って延びており、軸方向両端部が閉塞されるとともに、ドラム本体31の外周面に開口している。これらのスリットH3は、ここでは軸方向に沿った長さが互いに等しくなるように形成されている。ただし、あるスリットH3の軸方向に沿った長さが、その隣に位置するスリットH3の軸方向に沿った長さと異なるように形成されていても良い。
【0031】
本実施形態のスリットH3は、ドラム本体31の周方向に沿って等間隔に形成されており、ここではドラム本体31の全周に亘り設けられている。なお、周方向に隣り合うスリットH3の間隔は、必ずしも等間隔である必要はなく、互いに隣り合う2本のスリットH3の周方向に沿った間隔が、互いに隣り合う別の2本のスリットH3の周方向に沿った間隔と異なっていても良い。
【0032】
孔形成部材32は、
図4に示すように、円筒状のものであり、上述した複数の吸着孔hが形成された例えば樹脂製のものである。
【0033】
この孔形成部材32は、ドラム本体31の外周面を覆うように取り付けられて、ドラム本体31と一体的に設けられている。これにより、複数の吸着孔hが、ドラム本体31の外周面に開口する複数本のスリットH3に重なり合い、これらの吸着孔hとスリットH3とが連通している。
【0034】
このようにドラム本体31に孔形成部材32を組み付けることにより、ドラム本体31に形成されている吸引口H1、円弧状溝、及び、複数本のスリットH3と、孔形成部材32に形成されている複数の吸着溝とが、それぞれ互いに連通する。
【0035】
駆動機構4は、吸着ドラム3に接続された例えばサーボモータ等の回転速度が可変な電気モータであり、ここでは、上述した制御装置(不図示)により制御されるものである。ただし、駆動機構4としては、サーボモータに限らず、ACモータやパルスモータやステッピングモータなど回転速度が一定の電気モータであっても良いし、モータを用いることなく、種々の動力源からの動力をギア等を介して吸着ドラム3に伝達する機械式のものであっても良い。
【0036】
送風機5は、空気を圧送することにより上流側に負圧を発生させるものであり、具体的には、
図2に示すように、上流が吸着ドラム3に接続されるとともに、下流が大気開放された流路Lに設けられたブロワである。
【0037】
具体的には、この送風機5が設けられている流路Lは、上流側開口が上述した吸着ドラム3の吸引口H1に接続されており、これにより、送風機5を稼働させると吸引口H1を介して複数の吸着孔hに負圧が発生する。
【0038】
そして、本実施形態のラベル吸着機構22は、所定位置に搬送されたラベルが、駆動機構4による吸着ドラム3の回転量に関わらず、吸着ドラム3に吸着されるように構成されている。
【0039】
言い換えれば、本実施形態のラベル吸着機構22は、所定位置に搬送されるラベルの搬送タイミングによらずに、所定位置に搬送されたラベルを吸着ドラム3に吸着させるように構成されている。
【0040】
より具体的に説明すると、上述した吸着ドラム3は、
図2~
図4に示すように、外周面の周方向の全周に亘り吸着孔hが形成されている。なお、ここでは吸着孔hが、全周に亘り周方向に沿って等間隔に形成されているが、吸着孔hの周方向に沿った間隔の一部が、吸着孔hの周方向に沿ったその他の間隔と異なっていても良い。
【0041】
また、この吸着ドラム3は、周方向のみならず、軸方向に沿っても吸着孔hが形成されている。つまり、軸方向に沿って形成された列状の吸着孔hが、周方向に沿って複数列設けられていることになる。
【0042】
本実施形態では、
図3及び
図4に示すように、ある列に含まれる吸引孔の軸方向に沿った高さ位置が、その隣の列に含まれる吸引孔の軸方向に沿った高さ位置と異なる。
【0043】
言い換えれば、本実施形態の吸着ドラム3は、
図5に示す外周面の展開図において、複数の吸着孔hが千鳥状に配置されている。なお、ここでは各列に等しい個数の吸着孔hが含まれるようにしてあるが、吸着孔hの個数はこれに限らず、例えば、ある列に含まれる吸着孔hの個数と、その隣の列に含まれる吸着孔hの個数が互いに異なっていても良い。
【0044】
このように軸方向に沿って列状に形成されている吸引孔は、吸着ドラム3の外周面における軸方向一端部から軸方向他端部に亘り形成されるとともに、上述したドラム本体31に形成されたスリットH3と重なり合っている。
【0045】
ある1列に含まれる複数の吸着孔hに着目すると、この実施形態では、
図5に示すように、吸着孔hの軸方向に沿った一部の間隔が、その他の間隔とは異なる。つまり、列状に形成されている吸引孔のうち、互いに隣り合う2つの吸引孔の間隔が、互いに隣り合う別の2つの吸引孔の間隔と異なる。
【0046】
具体的には、
図5に示すように、軸方向一端部及び軸方向他端部の一方又は両方に形成されて互いに隣り合う吸着孔hの間隔L1が、例えば軸方向中央部などのその他の箇所に配置されて互いに隣り合う吸着孔hの間隔L2よりも短くなっている。
ただし、ある列に含まれる吸着孔hそれぞれが、軸方向に沿って等間隔に形成されていても良い。
【0047】
<本実施形態の効果>
このように構成したラベル装着装置100によれば、従来の真空ポンプではなく、送風機5を用いて負圧を発生させているので、全ての吸引孔が塞がれていなくても、各吸引孔にラベルを吸着保持できる程度の負圧を発生させることができ、吸引孔の数や配置に自由度が生まれる。
そして、例えば吸着ドラム3の広範囲に吸引孔を形成することにより、所定位置に搬送されたラベルが、駆動機構4による吸着ドラム3の回転量に関わらず、吸着ドラム3に吸着されるので、様々なサイズのラベルに共通の吸着ドラム3を兼用することができ、低コスト化を図れる。
【0048】
また、ある列に含まれる吸引孔の軸方向に沿った高さ位置が、その隣の列に含まれる吸引孔の軸方向に沿った高さ位置と異なり、言い換えれば、吸着ドラム3の外周面を展開した展開図において、吸着孔hが千鳥状に配置されているので、同展開図において吸着孔hが格子状に配置されている構成に比べて、ラベルの縁に吸引力を作用させやすくなり、ラベルをより確実に吸着保持することができる。
【0049】
さらに、列状に形成されている吸引孔が、吸着ドラム3の外周面における軸方向一端部から軸方向他端部に亘り形成されているので、様々な幅寸法のラベルに対して共通の吸着ドラム3を兼用することができ、さらなる低コスト化を図れる。
【0050】
そのうえ、列状に形成されている吸引孔のうち、互いに隣り合う2つの吸引孔の間隔が、互いに隣り合う別の2つの吸引孔の間隔と異なるので、吸引孔を等間隔に加工する場合に比べて、吸引孔の位置の自由度を向上させることができ、例えば吸着ドラム3の軸方向端部など、加工の難しい箇所を避けて吸引孔を加工することができる。
【0051】
加えて、吸引孔が、吸着ドラム3の外周面の全周に亘り形成されているので、駆動機構4による吸着ドラム3の回転量に関わらず、ラベルをより確実に吸着ドラム3に吸着させることができる。
【0052】
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記各実施形態に限られるものではない。
【0053】
例えば、複数の吸着孔hは、
図6に示すように、吸着ドラム3の外周面を展開した展開図において、格子状に配置されていても良い。
【0054】
また、吸着孔hは、必ずしも吸着ドラム3の外周面の全周に亘り設けられている必要はなく、周方向に沿った一部の領域に吸着孔hが設けられていなくても構わない。
【0055】
さらに、本発明が適用されるラベルは、必ずしもシール状のタックラベルに限らず、搬送の途中で糊付けされるラベル(所謂グルーラベル)であっても構わない。
【0056】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0057】
100・・・ラベル装着装置
X ・・・容器
10 ・・・容器搬送機構
20 ・・・ラベル移送機構
22 ・・・ラベル吸着機構
3 ・・・吸着ドラム
h ・・・吸着孔
31 ・・・ドラム本体
311・・・底壁部
312・・・周壁部
H1 ・・・吸引口
H2 ・・・円弧状空間
H3 ・・・スリット
32 ・・・孔形成部材
4 ・・・駆動機構
5 ・・・送風機