(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037451
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】点灯装置および照明器具
(51)【国際特許分類】
H05B 45/50 20220101AFI20240312BHJP
H05B 45/355 20200101ALI20240312BHJP
H05B 45/3725 20200101ALI20240312BHJP
【FI】
H05B45/50
H05B45/355
H05B45/3725
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142332
(22)【出願日】2022-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】芝原 信一
(72)【発明者】
【氏名】前田 貴史
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA10
3K273BA24
3K273BA34
3K273CA02
3K273CA03
3K273EA07
3K273EA25
3K273EA35
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA27
3K273FA40
3K273FA41
3K273GA12
3K273GA14
3K273GA15
3K273GA22
3K273GA27
3K273GA28
3K273GA29
(57)【要約】
【課題】突入電流を抑制するための回路における損失を低減できる点灯装置および照明器具を得ることを目的とする。
【解決手段】本開示に係る点灯装置は、交流電源を整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、前記インダクタと前記第1スイッチング素子の接続点から、前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する駆動回路と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、
前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、
前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、
制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、
前記インダクタと前記第1スイッチング素子の接続点から、前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する駆動回路と、
を備えることを特徴とする点灯装置。
【請求項2】
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、
前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、
前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、
制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、
前記インダクタから前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する第1経路と、前記平滑コンデンサから前記制御端子に前記第2スイッチング素子の前記駆動電圧を供給する第2経路と、を有する駆動回路と、
を備えることを特徴とする点灯装置。
【請求項3】
前記第1経路は、前記インダクタの1次巻線から前記駆動電圧を供給することを特徴とする請求項2に記載の点灯装置。
【請求項4】
前記第1経路は、前記インダクタの2次巻線から前記駆動電圧を供給することを特徴とする請求項2に記載の点灯装置。
【請求項5】
前記第2経路で供給される前記駆動電圧は、前記第1経路で供給される前記駆動電圧よりも大きいことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項6】
前記交流電源の投入後、前記第1経路で前記駆動電圧が供給されて前記第2スイッチング素子がオンした後に、前記第2経路で前記駆動電圧が供給されることを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項7】
前記第1経路に設けられた抵抗の抵抗値は、前記第2経路に設けられた抵抗の抵抗値よりも小さいことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項8】
前記第1経路は、前記インダクタ側にアノードが設けられ、前記第2スイッチング素子側にカソードが設けられた第1ダイオードを有し、
前記第2経路は、前記平滑コンデンサ側にアノードが設けられ、前記第2スイッチング素子側にカソードが設けられた第2ダイオードを有することを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項9】
前記第2スイッチング素子はMOSFETであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項10】
前記直流電源回路は力率改善回路であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の点灯装置。
【請求項11】
請求項1から4の何れか1項に記載の点灯装置と、
前記光源と、
を備えることを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、点灯装置および照器器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、LED点灯装置が開示されている。このLED点灯装置は、インダクタ、スイッチング素子およびスイッチング素子をスイッチングする駆動制御部を含む昇圧チョッパ回路を備える。またLED点灯装置は、LEDアレイに直列接続されるインダクタおよびスイッチング素子を含む降圧チョッパ回路を備える。昇圧チョッパ回路の主電流経路には、サイリスタが挿入接続されている。サイリスタには抵抗素子が並列接続される。トリガ回路は、昇圧チョッパ回路のインダクタに設けられた補助巻線に発生する電圧に基づいて、サイリスタにトリガ電流を供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光源を点灯させるための点灯装置は、一般に商用交流電源を整流、平滑して直流電圧を生成する直流電源回路と、直流電圧から光源に最適な電流を供給するDC-DC変換回路部を備える。多くの照明器具においては高力率を要求される。このため、昇圧チョッパ型の力率改善回路を直流電源回路として用いて、DC-DC変換回路として降圧チョッパ回路を用いた2コンバータ方式が広く採用されている。
【0005】
このような点灯装置は、力率改善回路を構成する昇圧チョッパ回路の直流出力電圧を平滑化するため、一般に電解コンデンサ等の大容量の平滑コンデンサが用いられる。交流電源投入前は平滑コンデンサに電荷が充電されていない状態である。このため、交流電源投入時に、交流電源から平滑コンデンサに過大な充電電流が突入電流として流れ込むことが知られている。これにより、例えば配電盤に設けられたサーキットブレーカに対して複数の照明器具が接続されている場合、電源投入時の突入電流が過大な電流値となるおそれがある。従って、サーキットブレーカの定格電流値を超過し、交流電源が遮断されるおそれがある。また、サーキットブレーカの接点が溶着してしまう可能性もある。
【0006】
そこで、平滑コンデンサと直列に電流制限素子として抵抗を挿入し、突入電流のピーク値を抑制する突入電流抑制回路が用いられることがある。特許文献1では、平滑コンデンサへの充電が完了すると、サイリスタで抵抗を短絡して、抵抗に流れる電流をバイパスさせる。これにより、点灯動作中に抵抗での電力損失を抑制できる。
【0007】
しかしながら、サイリスタは導通時に定電圧特性を有し、所定の導通電圧が生じる。このため、光源としてLEDを使用するような低消費電力機器においては、サイリスタによる損失の割合が大きくなり、点灯装置の効率低下を招くおそれがある。また、サイリスタは電流駆動方式であるため、ゲート端子に所定のオン電流を供給する必要がある。このことも、点灯装置の効率低下の一因となっている。
【0008】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、突入電流を抑制するための回路における損失を低減できる点灯装置および照明器具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の開示に係る点灯装置は、交流電源を整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、前記インダクタと前記第1スイッチング素子の接続点から、前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する駆動回路と、を備える。
【0010】
第2の開示に係る点灯装置は、交流電源を整流する整流回路と、前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、前記インダクタから前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する第1経路と、前記平滑コンデンサから前記制御端子に前記第2スイッチング素子の前記駆動電圧を供給する第2経路と、を有する駆動回路と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
第1、第2の開示に係る点灯装置では、電圧駆動型の第2スイッチング素子により電流制限素子をバイパスする。このため、電圧駆動型の第2スイッチング素子に供給する電流を、サイリスタに供給する電流と比較して小さくできる。従って、突入電流を抑制するための回路における損失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具の回路構成を示す図である。
【
図2】実施の形態2に係る照明器具の回路構成を示す図である。
【
図3】実施の形態2の第1の変形例に係る照明器具の回路構成を示す図である。
【
図4】実施の形態2の第2の変形例に係る照明器具の回路構成を示す図である。
【
図5】実施の形態3に係る照明器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
各実施の形態に係る点灯装置および照器器具について図面を参照して説明する。同じまたは対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0014】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具100の回路構成を示す図である。照明器具100は、点灯装置10と、負荷である光源2とを備える。点灯装置10は、交流電源1から電力の供給を受けて光源2を点灯させる。光源2は、例えば発光素子2aとしてLED(Light Emitting Diode)を用いたLEDランプである。発光素子2aは、有機EL等であっても良い。
【0015】
点灯装置10は、整流回路3、突入電流抑制回路4、駆動回路5、力率改善回路6、DC-DC変換回路7および制御回路8を備える。整流回路3は例えば4つのダイオードから構成されたダイオードブリッジ回路である。整流回路3は、交流電源1から入力される交流電圧を全波整流する。この全波整流電圧は、力率改善回路6の動作中は平滑化されず、交流電源1の2倍の周波数を有する脈動電圧となる。すなわち、整流回路3の直流出力側に接続されたフィルタコンデンサC1は全波整流電圧を平滑化しない。フィルタコンデンサC1は、力率改善回路6のスイッチングリップルを除去する程度の小容量のコンデンサである。
【0016】
整流回路3の出力には力率改善回路6が接続される。力率改善回路6は例えば昇圧チョッパ回路である。力率改善回路6は、インダクタL1、スイッチング素子Q1、ダイオードD1、平滑コンデンサC3を備えている。インダクタL1はリアクトルとも呼ばれる。スイッチング素子Q1は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。制御回路8はスイッチング素子Q1をオンオフして、力率改善回路6を制御する。
【0017】
力率改善回路6は、スイッチング素子Q1とインダクタL1と平滑コンデンサC3とでエネルギーの充放電を行い、整流回路3が全波整流した電圧を昇圧して、予め定められた直流電圧に変換する直流電源回路である。これにより、平滑コンデンサC3の両端には、予め定められた直流電圧が生成される。
【0018】
さらに力率改善回路6は、制御回路8による制御でスイッチング素子Q1が高周波でスイッチング動作を行い、交流電源1の入力電流波形が正弦波状、かつ、交流電源1の電圧とほぼ同位相となるように、力率改善を行う。力率改善回路6の出力に接続された平滑コンデンサC3は昇圧チョッパ回路の出力電圧を平滑化するために設けられる。平滑コンデンサC3は、フィルタコンデンサC1と比較して大容量であり、例えば電解コンデンサである。
【0019】
DC-DC変換回路7は、力率改善回路6が出力する直流電圧を供給されて、光源2を点灯させる。DC-DC変換回路7は、例えば降圧チョッパ回路などの公知の回路である。DC-DC変換回路7は、光源2の点灯に適した直流電圧および直流電流を出力する。DC-DC変換回路7が降圧チョッパ回路の場合、スイッチング素子が高周波でスイッチング動作を行い、入力された電圧よりも低い電圧が出力される。
【0020】
制御回路8は、例えば入力される電圧信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、各種演算処理を行うマイクロコンピュータと、スイッチング素子Q1およびDC-DC変換回路7を駆動するドライバ回路等を備える。制御回路8は力率改善回路6とDC-DC変換回路7のスイッチング素子を駆動し、光源2に供給する電流を制御する。スイッチング素子の駆動信号は例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号である。
【0021】
光源2に供給する電流は、例えば光源2と直列に接続された電流検出抵抗等により電圧信号に変換され、制御回路8のA/Dコンバータで読み込まれる。マイクロコンピュータは、読み込んだ電流値と目標電流値とを比較して、光源2に供給する電流が予め定められた目標電流値となるように、DC-DC変換回路7を制御する。つまり、定電流フィードバック制御が実施される。
【0022】
突入電流抑制回路4は、交流電源1と平滑コンデンサC3との間で、平滑コンデンサC3と直列に接続された電流制限素子である抵抗R1と、電圧駆動型のスイッチング素子SW1を備えている。抵抗R1は、例えば整流回路3の直流出力側と力率改善回路6の間に設けられる。スイッチング素子SW1は、制御端子と、抵抗R1の一端と電気的に接続された第1端子と、抵抗R1の他端と電気的に接続された第2端子とを有する。つまり、抵抗R1とスイッチング素子SW1は互いに並列接続されている。
【0023】
スイッチング素子SW1は例えばMOSFETである。スイッチング素子SW1の制御端子であるゲート端子は、駆動回路5を介して力率改善回路6のインダクタL1、ダイオードD1およびスイッチング素子Q1の接続点に接続されている。スイッチング素子SW1の第1端子、第2端子はそれぞれドレイン端子、ソース端子に該当する。駆動回路5は抵抗R2、ダイオードD2、コンデンサC2およびツェナーダイオードZD1を有する。駆動回路5は、インダクタL1とスイッチング素子Q1の接続点から、スイッチング素子SW1のゲート端子にスイッチング素子SW1の駆動電圧を供給する。
【0024】
次に、本実施の形態に係る突入電流抑制回路4および駆動回路5の動作を説明する。点灯装置10に交流電源1が印加される前は、突入電流抑制回路4のスイッチング素子SW1はオフ状態であり、平滑コンデンサC3には電荷が充電されていない。交流電源1が投入され、点灯装置10に電圧が印加されると、平滑コンデンサC3が充電されていないため、交流電源1から平滑コンデンサC3に充電電流、つまり突入電流が流れ込む。この時、スイッチング素子SW1はオフ状態であるため、平滑コンデンサC3に流入する充電電流は抵抗R1の抵抗成分によりピーク値が抑制される。すなわち、抵抗R1は電流制限素子としての役割を担っている。
【0025】
平滑コンデンサC3の充電が完了すると制御回路8が起動する。制御回路8は、力率改善回路6とDC-DC変換回路7の動作を開始する。力率改善回路6が動作を開始すると、インダクタL1にはスイッチング素子Q1のスイッチング動作に応じて起電力が発生する。すなわち、スイッチング素子Q1がオンすると、インダクタL1には
図1の矢印VLに示される方向に起電力が発生する。また、スイッチング素子Q1がオフし、インダクタL1が負荷側にエネルギーを放出する期間、すなわちダイオードD1が導通する期間では、矢印VLとは逆向きに起電力が発生する。スイッチング素子Q1がオンのときは、インダクタL1には力率改善回路6への入力電圧と同一の電圧が起電力として発生する。スイッチング素子Q1がオフ時は、インダクタL1には力率改善回路6の出力電圧、すなわち平滑コンデンサC3の電圧と、力率改善回路6への入力電圧との差分電圧が、起電力として発生する。
【0026】
突入電流抑制回路4において、スイッチング素子SW1のゲート端子は駆動回路5を介してインダクタL1の一端に接続される。スイッチング素子SW1のソース端子は、インダクタL1の他端、つまりフィルタコンデンサC1とインダクタL1の接続点に接続されている。従って、スイッチング素子SW1のゲート、ドレイン端子間には、駆動回路5を介してインダクタL1の起電力が印加される。
【0027】
具体的には、スイッチング素子Q1がオフしたタイミングにおける矢印VLとは逆向きの起電力によって、抵抗R2、ダイオードD2、コンデンサC2の経路でコンデンサC2が充電される。このコンデンサC2の充電電圧によって、スイッチング素子SW1がオンする。ツェナーダイオードZD1は、スイッチング素子SW1のゲート端子に過大な電圧が印加されないように電圧制限を行っている。
【0028】
スイッチング素子SW1がオンすると、交流電源1から流入する電流は整流回路3を介してスイッチング素子SW1を流れて力率改善回路6に供給される。すなわち力率改善回路6の動作中は、抵抗R1がスイッチング素子SW1により短絡される。従って、抵抗R1で発生する電力損失を削減できる。
【0029】
次に、本実施の形態の突入電流抑制回路4および駆動回路5による効果を説明する。まず、本実施の形態の比較例として、突入電流抑制回路のスイッチング素子に電流駆動型のサイリスタを用いた場合について説明する。サイリスタをオンするには、サイリスタのゲート端子に比較的大きい電流を供給する必要がある。このとき、インダクタの1次巻線からゲート電流を供給すると電圧が高すぎるため、ゲート駆動回路を構成する抵抗等の損失が大きくなり、効率が低下するおそれがある。このため、サイリスタの駆動信号を、インダクタの1次巻き線と磁気的に結合した2次巻線から供給することがある。これにより、電圧を下げて、ゲート駆動回路の損失を抑制することができる。しかし、2次巻線を設けることでインダクタの構成が複雑化し、インダクタが大型化または高コスト化するおそれがある。
【0030】
これに対し本実施の形態では、突入電流抑制回路4のスイッチング素子SW1として、例えば電圧駆動型であるMOSFETを用いる。また、スイッチング素子SW1の駆動信号をインダクタL1の1次巻線から供給する。スイッチング素子SW1は電圧駆動型であるため、サイリスタと比較してゲート電流をほとんど消費しない。このため、駆動回路5における抵抗R2の抵抗値を高く設定できる。抵抗R2を高抵抗とすることで、インダクタL1から流入する電流が小さくなる。このため、抵抗R2およびツェナーダイオードZD1で発生する電力損失が小さくなる。従って、駆動回路5の損失を低減できる。
【0031】
また、本実施の形態では2次巻線を用いなくても、損失を低減できる。このため、インダクタL1の2次巻き線が不要となり、インダクタL1を簡易に構成できる。従って、点灯装置10の小型化および低コスト化が可能となる。
【0032】
また、サイリスタのアノード、カソード間電圧は、通電電流によらずほぼ一定になる。サイリスタに流れる電流の大小に関わらず、サイリスタのアノード-カソード間電圧は例えば約1Vである。このため、例えば負荷の消費電力が大きい場合には、サイリスタにおける電力損失が相対的に小さくなる。しかし、負荷の消費電力が小さい場合は、サイリスタにおける消費電力は相対的に大きくなってしまう。
【0033】
一方、MOSFETであるスイッチング素子SW1では、通電時のドレイン電流の2乗とオン抵抗の積で損失が決まる。このため、負荷の消費電力が大きいとスイッチング素子SW1の損失が大きくなるが、負荷の消費電力が小さい場合にはサイリスタと比較して損失を低減できる。昨今、LED高効率化に伴う点灯装置の低消費電力化が進んでる。このため、サイリスタに代えてMOSFETを適用した方が点灯装置の効率を向上させることができる。
【0034】
なお、電圧駆動型のスイッチング素子SW1はMOSFETに限定されない。スイッチング素子SW1は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、GaNデバイスでも構わない。
【0035】
これらの変形は、以下の実施の形態に係る点灯装置および照明器具について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る点灯装置および照明器具については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0036】
実施の形態2.
図2は、実施の形態2に係る照明器具200の回路構成を示す図である。照明器具200は点灯装置210を備える。点灯装置210では駆動回路205の構成が実施の形態1の構成と異なる。他の構成は実施の形態1の構成と同様である。駆動回路205は第1経路5aと第2経路5bを有する。第1経路5aは、インダクタL1からスイッチング素子SW1の制御端子にスイッチング素子SW1の駆動電圧を供給する。第2経路5bは、平滑コンデンサC3からスイッチング素子SW1の制御端子にスイッチング素子SW1の駆動電圧を供給する。第1経路5aは、実施の形態1の駆動回路5と同様に、抵抗R2とダイオードD2を有する。第2経路5bは、抵抗R3とダイオードD3を有する。第2経路5bの抵抗R3は、平滑コンデンサC3に接続され、ダイオードD3はダイオードD2のカソード端子に接続される。
【0037】
本実施の形態に係る突入電流抑制回路4および駆動回路205の動作を説明する。交流電源1が投入され、力率改善回路6とDC-DC変換回路7が動作を開始するまでの動作は、実施の形態1と同様である。力率改善回路6が動作を開始すると、インダクタL1にはスイッチング動作に応じて起電力が発生する。これにより、第1経路5aを介してスイッチング素子SW1のゲート端子に駆動電圧が印加される。駆動電圧によりスイッチング素子SW1がオンすると、交流電源1から流入する電流は整流回路3を介してスイッチング素子SW1を流れて力率改善回路6に供給される。すなわち、実施の形態1と同様に、力率改善回路6の動作中は、抵抗R1がスイッチング素子SW1により短絡され、抵抗R1に電流が流れることによる電力損失を削減できる。
【0038】
また、力率改善回路6の動作に伴い、平滑コンデンサC3の電圧が上昇する。これにより、第2経路5bを介してスイッチング素子SW1のゲート端子に駆動電圧が印加される。この時、平滑コンデンサC3の電圧と、力率改善回路6の入力電圧、すなわちフィルタコンデンサC1の電圧との差分電圧が、駆動回路205およびスイッチング素子SW1のゲート端子に印加される。駆動回路205は、スイッチング素子SW1のゲート端子に印加される電圧を降圧する。即ち抵抗R3およびツェナーダイオードZD1により降圧することで、スイッチング素子SW1を過電圧から保護できる。
【0039】
次に駆動回路205に第1経路5aと第2経路5bを適用する効果について説明する。まず、第1の比較例として、第2経路5bのみが設けられ、第1経路5aが無い場合の動作を説明する。つまり第1の比較例では、駆動回路205は、ダイオードD3、抵抗R3、コンデンサC2、ツェナーダイオードZD1で構成される。
【0040】
交流電源1の投入時にはスイッチング素子SW1はオフ状態であり、抵抗R1を介して平滑コンデンサC3に充電電流が供給される。平滑コンデンサC3への充電が完了すると力率改善回路6が動作を開始して、力率改善回路6の昇圧により平滑コンデンサC3が更に充電される。平滑コンデンサC3の電圧が上昇することで、平滑コンデンサC3とフィルタコンデンサC1の差分電圧が、駆動回路5とスイッチング素子SW1のゲート端子に常時印加される。
【0041】
ここで、平滑コンデンサC3の電圧は交流電源1に対して昇圧された電圧であり、例えばDC400Vである。これに対してフィルタコンデンサC1の電圧は交流電源1の位相に応じて変動し、例えばAC100V入力時は0Vから141Vまで変動する。このため、駆動回路205に印加される差分電圧は259V~400Vの高電圧となる。従って、第2経路5bの抵抗R3での損失を低減するため、抵抗R3の抵抗値を大きく設定する。これにより抵抗R3およびツェナーダイオードZD1への流入電流が減少し、駆動回路205における損失を低減できる。
【0042】
しかしながら、抵抗R3を高抵抗にすると、抵抗R3とコンデンサC2の積で決まる時定数が大きくなる。このため、コンデンサC2の電圧上昇が時間経過に対して緩やかとなり、スイッチング素子SW1のゲート端子に印加される電圧の立ち上がりも緩やかになる。よって、第1の比較例では、力率改善回路6の起動時に緩やかにスイッチング素子SW1がオンすることになる。従って、スイッチング素子SW1のスイッチング時における、印加電圧、流入電流の重なり期間が長くなり、スイッチング損失が増大するおそれがある。この場合、スイッチング素子SW1を構成するMOSFETが安全動作領域(SOA)を超過して、MOSFETが破壊する可能性があるため、高容量のMOSFETを使用するなどの対策が必要となる。
【0043】
一方、本実施の形態では、第2経路5bに加えて第1経路5aを適用する。第1経路5aは、インダクタL1の1次巻線からスイッチング素子SW1の駆動電圧を供給する。第1経路5aから供給される電圧は、スイッチング素子Q1がオフしている期間に発生するパルス状の電圧である。すなわち、第1経路5aから供給される電圧の平均値は、第2経路5bから供給される電圧よりも低くなる。従って、第1経路5aに設けられた抵抗R2の抵抗値を、第2経路5bに設けられた抵抗R3の抵抗値より小さく設定しても、抵抗R2およびツェナーダイオードZD1による損失を抑制できる。これにより、抵抗R2とコンデンサC2による時定数を小さくして、スイッチング素子SW1のゲート電圧の立ち上がり速度の低下を抑制できる。従って、スイッチング素子SW1のスイッチング速度を向上でき、スイッチング損失を低減できる。
【0044】
次に、第2の比較例として、第1経路5aのみを適用した場合について説明する。例えば点灯装置210が光源2の明るさを調整する調光機能を有する場合、調光により光源2で消費する電力が低下することが想定される。このとき、軽負荷状態となり、力率改善回路6のスイッチング素子Q1のオフ期間おける、インダクタL1のエネルギー放出期間が減少する。これに伴い、第1経路5aにインダクタL1から電圧が供給される期間も減少する。特に、力率改善回路6が電流不連続モードで動作しているときは、スイッチング素子SW1のゲート電圧が顕著に低下する。特に、明るさを最も絞った下限調光付近では、力率改善回路6が所定期間停止する間欠発振動作となり得る。このような状態では、突入電流抑制回路4のスイッチング素子SW1を安定的にオンできない可能性がある。
【0045】
一方、第2経路5bは、力率改善回路6の動作状態に関係なく、平滑コンデンサC3とフィルタコンデンサC1の差分電圧から駆動電圧を生成できる。従って、調光動作などによる負荷状況に関係なく、安定的にスイッチング素子SW1をオン状態に保つことができる。
【0046】
このように本実施の形態では、交流電源1投入後に第1経路5aから立上りが早い駆動電圧をスイッチング素子SW1に供給して、スイッチング素子SW1をオンすることができる。さらに、点灯中の調光動作等があった場合にも、平滑コンデンサC3から第2経路5bを介して安定して駆動電圧を供給することができる。従って、本実施の形態ではスイッチング損失を抑制できるとともに、安定的な駆動電圧の供給が可能となる。
【0047】
図3は、実施の形態2の第1の変形例に係る照明器具300の回路構成を示す図である。照明器具300は点灯装置310を備える。点灯装置310ではインダクタL1に2次巻線L2が設けられている点と、駆動回路305の構成が、実施の形態2と異なる。他の構成は、実施の形態2の構成と同様である。2次巻線L2は、インダクタL1の1次巻線と磁気的に結合し、1次巻線と同一鉄心に巻回されている。2次巻線L2の一端はスイッチング素子SW1のソース端子に接続され、2次巻線L2の他端はインダクタL1の1次巻線に接続されている。第1経路5aは、2次巻線L2からスイッチング素子SW1の駆動電圧を供給する。
【0048】
次に、突入電流抑制回路4および駆動回路305の動作について説明する。交流電源1が投入され、力率改善回路6とDC-DC変換回路7が動作を開始するまでの動作は実施の形態1と同様である。力率改善回路6が動作を開始すると平滑コンデンサC3の電圧が上昇する。これに伴って、2次巻線L2に起電力が発生し、第1経路5aからスイッチング素子SW1に駆動電圧が印加される。スイッチング素子SW1に駆動電圧が印加されるとスイッチング素子SW1はオンし、抵抗R1が短絡される。これにより点灯中の抵抗R1による損失を抑制できる。
【0049】
また、第2経路5bで供給される駆動電圧は、第1経路5aで供給される駆動電圧よりも大きい。つまり、第2経路5bからコンデンサC2に出力される電圧は、第1経路5aからコンデンサC2に出力される電圧よりも高く設定される。このため、交流電源1の投入後、第1経路5aで駆動電圧が供給されてスイッチング素子SW1がオンした後は、第2経路5bで駆動電圧が供給される。つまり、光源2の点灯中は、第2経路5bのみでスイッチング素子SW1に駆動電圧を供給する。
【0050】
第2経路5bによる駆動電圧を第1経路5aによる駆動電圧よりも高くするには、抵抗R2、R3、R4の抵抗値を調整すれば良い。例えば、平滑コンデンサC3とコンデンサC2の差分電圧が印加される抵抗R3、抵抗R4の分圧比で決まる抵抗R4の電圧を、2次巻線L2に発生する電圧が印加される抵抗R2、抵抗R4の分圧比で決まる抵抗R4の電圧よりも大きくすれば良い。
【0051】
また、第1経路5aは、インダクタL1側にアノードが設けられ、スイッチング素子SW1側にカソードが設けられたダイオードD2を有する。また、第2経路5bは、平滑コンデンサC3側にアノードが設けられ、スイッチング素子SW1側にカソードが設けられたダイオードD3を有する。ダイオードD2、D3はOR回路を構成するため、ダイオードD2、D3のうち電圧が高い方のダイオードが通電する。すなわち、光源2の点灯中はダイオードD3が通電し、ダイオードD2は通電しない。これにより、光源2の点灯中は第2経路5bから安定して駆動電圧を供給できる。
【0052】
第1の変形例では、インダクタL1の2次巻線L2から第1経路5aを介してスイッチング素子SW1に駆動電圧を供給する。このとき、インダクタL1の1次巻線から駆動電圧を供給する場合と比較して、第1経路5aへの印加電圧を低減できる。このため、さらに抵抗R2の抵抗値を小さくしても、抵抗R2およびツェナーダイオードZD1における損失を十分に抑制できる。従って、抵抗R2とコンデンサC2による時定数をさらに小さくすることができ、駆動電圧の立上り時間を短縮でき、スイッチング素子SW1のオン時のスイッチング損失を抑制できる。すなわち、第1の変形例では、交流電源1の投入直後におけるスイッチング素子SW1のオン時に、第1経路5aからの駆動電圧がさらに支配的となる。
【0053】
また、光源2の点灯中は、第2経路5bを介して平滑コンデンサC3から安定した駆動電圧を供給できる。さらに、光源2の点灯中は第1経路5aからは駆動電圧が供給されない。このため、抵抗R2およびツェナーダイオードZD1における損失を低減でき、消費電力を抑制できる。
【0054】
図4は、実施の形態2の第2の変形例に係る照明器具400の回路構成を示す図である。照明器具400は点灯装置410を備える。点灯装置410ではインダクタL1に2次巻線L2aが設けられている点が、点灯装置310と異なる。他の構成は、点灯装置310の構成と同様である。点灯装置410の2次巻線L2aは、インダクタL1と同一ボビン、同一鉄心に設けられる。2次巻線L2aの巻数は、インダクタL1の1次巻線の巻数より少ない。これにより、2次巻線L2aにおいて1次巻線よりも降圧した電圧が得られ、第1の変形例と同様の効果が得られる。
【0055】
実施の形態3.
図5は、実施の形態3に係る照明器具500の断面図である。照明器具500は、照明器具本体40、コネクタ41、光源基板42および点灯装置43を備える。照明器具本体40は、点灯装置43などを取り付けるための筺体である。コネクタ41は、商用電源などの交流電源1から電力の供給を受けるための接続部である。光源基板42は、LED又は有機ELなどの発光素子を電気的光源として実装した基板である。光源基板42は実施の形態1、2の何れかの光源2に該当する。
【0056】
点灯装置43は、実施の形態1、2の何れかの点灯装置に該当する。点灯装置43には、コネクタ41、電源配線44を介して交流電源1からの電力が入力される。点灯装置43は出力配線45を介して光源基板42に接続される。点灯装置43は、入力された電力を光源基板42に供給する電力へと変換し、変換した電力を光源基板42に供給する。光源基板42の光源は、点灯装置43からの供給電力により点灯する。
【0057】
以上から、実施の形態1、2と同様の効果が得られる照明器具500を提供できる。つまり、突入電流抑制回路4および駆動回路における損失を低減し、点灯装置43の効率を向上させることができる。
【0058】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いても良い。
【0059】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、
前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、
前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、
制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、
前記インダクタと前記第1スイッチング素子の接続点から、前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する駆動回路と、
を備えることを特徴とする点灯装置。
(付記2)
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力に接続され、第1スイッチング素子とインダクタと平滑コンデンサとでエネルギーの充放電を行い、前記平滑コンデンサの両端に直流電圧を生成する直流電源回路と、
前記直流電圧を供給されて光源を点灯させるDC-DC変換回路と、
前記交流電源と前記平滑コンデンサとの間で前記平滑コンデンサと直列に接続された電流制限素子と、
制御端子と、前記電流制限素子の一端と電気的に接続された第1端子と、前記電流制限素子の他端と電気的に接続された第2端子と、を有する電圧駆動型の第2スイッチング素子と、
前記インダクタから前記制御端子に前記第2スイッチング素子の駆動電圧を供給する第1経路と、前記平滑コンデンサから前記制御端子に前記第2スイッチング素子の前記駆動電圧を供給する第2経路と、を有する駆動回路と、
を備えることを特徴とする点灯装置。
(付記3)
前記第1経路は、前記インダクタの1次巻線から前記駆動電圧を供給することを特徴とする付記2に記載の点灯装置。
(付記4)
前記第1経路は、前記インダクタの2次巻線から前記駆動電圧を供給することを特徴とする付記2に記載の点灯装置。
(付記5)
前記第2経路で供給される前記駆動電圧は、前記第1経路で供給される前記駆動電圧よりも大きいことを特徴とする付記2から4の何れか1項に記載の点灯装置。
(付記6)
前記交流電源の投入後、前記第1経路で前記駆動電圧が供給されて前記第2スイッチング素子がオンした後に、前記第2経路で前記駆動電圧が供給されることを特徴とする付記2から5の何れか1項に記載の点灯装置。
(付記7)
前記第1経路に設けられた抵抗の抵抗値は、前記第2経路に設けられた抵抗の抵抗値よりも小さいことを特徴とする付記2から6の何れか1項に記載の点灯装置。
(付記8)
前記第1経路は、前記インダクタ側にアノードが設けられ、前記第2スイッチング素子側にカソードが設けられた第1ダイオードを有し、
前記第2経路は、前記平滑コンデンサ側にアノードが設けられ、前記第2スイッチング素子側にカソードが設けられた第2ダイオードを有することを特徴とする付記2から7の何れか1項に記載の点灯装置。
(付記9)
前記第2スイッチング素子はMOSFETであることを特徴とする付記1から8の何れか1項に記載の点灯装置。
(付記10)
前記直流電源回路は力率改善回路であることを特徴とする付記1から9の何れか1項に記載の点灯装置。
(付記11)
付記1から10の何れか1項に記載の点灯装置と、
前記光源と、
を備えることを特徴とする照明器具。
【符号の説明】
【0060】
1 交流電源、2 光源、2a 発光素子、3 整流回路、4 突入電流抑制回路、5 駆動回路、5a 第1経路、5b 第2経路、6 力率改善回路、7 DC-DC変換回路、8 制御回路、10 点灯装置、40 照明器具本体、41 コネクタ、42 光源基板、43 点灯装置、44 電源配線、45 出力配線、100 照明器具、200 照明器具、205 駆動回路、210 点灯装置、300 照明器具、305 駆動回路、310 点灯装置、400 照明器具、410 点灯装置、500 照明器具、C1 フィルタコンデンサ、C2 コンデンサ、C3 平滑コンデンサ、D1 ダイオード、D2 ダイオード、D3 ダイオード、L1 インダクタ、L2 2次巻線、L2a 2次巻線、Q1 スイッチング素子、R1 抵抗、R2 抵抗、R3 抵抗、R4 抵抗、SW1 スイッチング素子、ZD1 ツェナーダイオード
【手続補正書】
【提出日】2022-09-22
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本開示は、点灯装置および照明器具に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
各実施の形態に係る点灯装置および照明器具について図面を参照して説明する。同じまたは対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。