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特開2024-37601ソースコード変換装置、ソースコード変換方法、及びソースコード変換プログラム
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  • 特開-ソースコード変換装置、ソースコード変換方法、及びソースコード変換プログラム 図1
  • 特開-ソースコード変換装置、ソースコード変換方法、及びソースコード変換プログラム 図2
  • 特開-ソースコード変換装置、ソースコード変換方法、及びソースコード変換プログラム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037601
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ソースコード変換装置、ソースコード変換方法、及びソースコード変換プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/30 20180101AFI20240312BHJP
【FI】
G06F8/30
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142543
(22)【出願日】2022-09-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】519374184
【氏名又は名称】株式会社SHIFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田島 健二
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376BC25
5B376BC26
(57)【要約】
【課題】COBOL言語で記述されたGOTO文を含むソースコードを、Java言語で記述された可読性の高いソースコードに変換することを可能にするソースコード変換装置を提供する。
【解決手段】第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換装置において、ソースコード変換装置は、対象ソースコードを記憶する記憶手段から対象ソースコードを取得可能であり、ソースコード変換装置は、取得された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換手段を備えており、ソースコード変換手段は、記憶手段から取得した対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換装置において、
前記ソースコード変換装置は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得可能であり、
前記ソースコード変換装置は、取得された前記対象ソースコードを前記第2言語のソースコードに変換するソースコード変換手段を備えており、
前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換装置。
【請求項2】
前記第1言語によって記述された前記対象ソースコードにおけるIF文と前記GOTO文で構成されたループと前記ループからの脱出の組み合わせ構文を、変換後の前記第2言語におけるwhile文で構成されるループと前記while文の条件式の値をfalseにして前記while文で構成されたループからの脱出の組み合わせ構文に変換することを特徴とする請求項1に記載のソースコード変換装置。
【請求項3】
第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換方法において、
前記ソースコード変換方法は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得工程と、
前記対象ソースコードを第2言語に変換するソースコード変換工程とを備えており、
前記ソースコード変換工程は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換方法。
【請求項4】
コンピュータを、第1言語言語によって記述された対象ソースコードから第2言語のソースコードに変換する手段として機能させるためのソースコード変換プログラムにおいて、
前記ソースコード変換プログラムは、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得手段と、
前記対象ソースコードを第2言語に変換するソースコード変換手段とを備えており、
前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ソースコード変換装置、ソースコード変換方法、及びソースコード変換プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、基幹システムのモダナイゼーションに伴い、古くから基幹システムで運用されている言語、例えばCOBOLを他の新たな言語、例えばJavaに移行させる需要が高まっている。その移行の際、言語間の変換が必要になってくるが、COBOLとJavaでは特性が大きく異なり、変換には様々な工夫が必要である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-54354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
COBOLには、ソースコード中の特定の場所に無条件で移動するGOTO文が存在する。これに対してJavaにはGOTO文は仕様として存在しないため、COBOLで記述されたソースコードの中にGOTO文を含む場合、Javaへ読みやすい形に自動変換することは困難であった。
本開示は、COBOLで記述されてIF文とGOTO文を含む条件分岐及び繰り返し動作を実現するソースコードを、Javaで記述される可読性の高いソースコードに変換するソースコード変換装置、ソースコード変換方法及びソースコード変換プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換装置において、前記ソースコード変換装置は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得可能であり、前記ソースコード変換装置は、取得された前記対象ソースコードを前記第2言語のソースコードに変換するソースコード変換手段を備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換装置である。
【0006】
また本発明の他の態様は、第1言語言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換方法において、前記ソースコード変換方法は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得工程と、前記対象ソースコードを第2言語に変換するソースコード変換工程とを備えており、前記ソースコード変換工程は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換方法である。
【0007】
また本発明の他の態様は、コンピュータを、第1言語言語によって記述された対象ソースコードから第2言語のソースコードに変換する手段として機能させるためのソースコード変換プログラムにおいて、前記ソースコード変換プログラムは、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得手段と、前記対象ソースコードを第2言語に変換するソースコード変換手段とを備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本開示におけるソースコード変換装置及びソースコード変換方法は、COBOLで記述されたGOTO文を含むソースコードを、可読性が高く、対照性の良いJavaで記述されたソースコードに変換することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ソースコード変換装置の構成ブロック図である。
図2】ソースコード変換装置の動作を説明するフローチャートである。
図3】COBOLソースコードとJavaソースコードの比較。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、又は、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態)
以下、図1で実施の形態を説明する。
【0012】
[1-1.構成]
図1は、本実施形態に係るソースコード変換装置1の構成を、プロセッサ16の機能的構成とともに示す図である。
ソースコード変換装置1は、第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換する。具体的には第1言語は例えばCOBOLである。また第2言語は例えばJava(登録商標)である。
ソースコード変換装置1は、COBOLで記述されたソースコード(以下、COBOLソースコードNCという)を、Javaで記述されたソースコード(以下、JavaソースコードNJという)に言語変換する装置であり、入力I/F回路10と、出力I/F回路12と、記憶デバイス14と、プロセッサ16と、を有するコンピュータによって構成されている。
【0013】
入力I/F回路10は、入力装置2が接続されるインターフェース回路である。入力装置2は、COBOLソースコードNCのデータをソースコード変換装置1へ入力する装置であり、ユーザ操作装置や、読取装置、受信装置といった、データ入力機能を有する各種の装置が該当する。ユーザ操作装置は、キーボードやマウス、タッチパネルなどのユーザ操作型の装置である。読取装置は、半導体メモリや光記録ディスク、紙媒体などの記録媒体に記録されたCOBOLソースコードNCを読み取る装置である。受信装置は、有線通信又は無線通信を通じて外部装置からCOBOLソースコードNCを受信する装置である。なお、ソースコード変換装置1が入力装置2を内蔵してもよい。
【0014】
出力I/F回路12は、出力装置4が接続されるインターフェース回路である。出力装置4は、JavaソースコードNJをソースコード変換装置1から出力する装置であり、表示装置や、書込装置、送信装置といった、データ出力機能を有する各種の装置が該当する。表示装置は、JavaソースコードNJを表示する装置である。書込装置は、半導体メモリや光記録ディスク、紙媒体などの記録媒体にJavaソースコードNJを書き込む装置である。送信装置は、有線通信又は無線通信を通じ外部装置へJavaソースコードNJを送信する装置である。
なお、ソースコード変換装置1が出力装置4を内蔵してもよい。
【0015】
記憶デバイス14は、COBOLソースコードNCやJavaソースコードNJなどの各種のデータを記憶する装置であり、例えば、RAMやROMなどのメモリデバイス(主記憶装置とも呼ばれる)、及び、HDDやSSDなどのディスクドライブ装置(補助記憶装置とも呼ばれる)が該当する。また、記憶デバイス14は、ソースコード変換を実現するプログラム18を記憶する。
【0016】
プロセッサ16は、記憶デバイス14に記憶されているOS(OperatingSystem)を実行することでソースコード変換装置1の各部を中枢的に制御する演算処理装置である。また、プロセッサ16は上記プログラム18を実行することで、ソースコード変換に要する各種の機能的構成を実現する。
かかる機能的構成は、図1に示すように、取得部20と、ソースコード変換部22と、出力部24と、を含んでいる。
【0017】
取得部20は、COBOLソースコードNCを記憶デバイス14から取得し、ソースコード変換部22へ出力する。ソースコード変換部22は、COBOLソースコードNCをJavaソースコードNJに変換し、出力部24へ出力するものであり、詳細な構成については後述する。出力部24は、JavaソースコードNJを記憶デバイス14へ出力し、最終的には出力I/F回路を通じて出力装置4から出力される。
【0018】
[1-2.動作]
以上のように構成されたソースコード変換装置1におけるプロセッサ16で実行されるプログラム18の動作処理について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0019】
記憶デバイス14に記憶されたCOBOLソースコードNCを取得部20が読み込み取得する。そしてIF-GOTO文を含む条件分岐処理部を抽出する(ステップSA1)。ソースコード変換部22は、COBOLソースコードNCに記述された条件分岐処理部をwhile構文に置き換えてJavaソースコードに変換する。またソースコード変換部22は、GOTO文のラベル名を抽出する(ステップSA2)。ソースコード変換部22は、プログラム18に記述されている変換規則に従って、COBOLソースコードをJavaソースコードに変換する(ステップSA3)。ソースコード変換部22は、COBOLで記述されていたIF-GOTO文を含む条件分岐処理部を、Javaによるswitch-case文に変換し、分岐条件値をCOBOLで記載されていたソースコードにおけるラベル名にする(ステップSA4)。COBOLソースコードにおけるIF文とGOTO文で構成されたループとループからの脱出の組み合わせ構文を、変換後のJavaにおけるwhile文で構成されるループとwhile文の条件式の値をfalseにしてwhile文で構成されたループからの脱出の組み合わせ構文に変換する。そしてwhileループの中にswitch文を入れたループ構造とする(ステップSA5)。出力部24は変換されたJavaソースコードを出力I/F回路12を通じて出力装置4から出力する(ステップSA6)。
【0020】
ここで、変換前にCOBOLで記述されていた変換対象であるIF-GOTO文は、一つのSection内での処理であることが望ましい。変換後のJAVAでのswitch-case文の適用範囲は、一つのsectionに対応する一つのmethod内での処理に限られるからである。
【0021】
図3(A)は、COBOLで記述されたソースコードの一例である。変数SYORI-KBNについて1から4の整数のうちいずれを入力したかによって、変数KEKKAが変化するプログラムである。最初に変数KEKKAには初期値として0が入力される。変数SYORI-KBNに1が入力されたとき、プログラムは一番上のIF文直後の演算で変数KEKKAに100が入力される処理の後、GOTO文でラベルMAIN-EXに飛び、処理を終わる。
【0022】
変数SYORI-KBNに2が入力されたとき、プログラムは一番上のIF文においてGOTO文でラベルMAIN-02に飛び、変数KEKKAに200が入力された後、さらに変数KEKKAに10が加算される。変数KEKKAが210とされた後、プログラムは処理を終わる。
【0023】
変数SYORI-KBNに3が入力されたとき、プログラムは一番上のIF文においてGOTO文でラベルMAIN-02に飛び、さらに二番目のIF文においてGOTO文でラベルMAIN-03に飛ぶ。変数KEKKAに10が加算されて変数KEKKAが10とされた後、プログラムは処理を終わる。
【0024】
変数SYORI-KBNに4が入力されたとき、プログラムは一番上のIF文においてGOTO文でラベルMAIN-02に飛び、さらに二番目のIF文においてGOTO文でラベルMAIN-03に飛び、変数KEKKAに10が加算されて変数KEKKAを10とする。3番目のIF文において変数SHORI-KBNに1が入力された後、プログラムはGOTO文でラベルMAIN-01へ飛ぶ。変数KEKKAに100が加算されて変数KEKKAが110となった後、プログラムは処理を終わる。
【0025】
ソースコード変換部22は、上記COBOLで記述されたソースコードをソースコード変換プログラムに従ってJavaソースコードへ変換する。
【0026】
図3(B)は、図3(A)で記述されたCOBOLソースコードを変換したJavaソースコードを示す。
【0027】
まずCOBOLソースコードで、IF文と前記GOTO文で構成されたループと、そのループからの脱出の組み合わせ構文を、変換後のJavaにおけるwhile文で構成されるループとwhile文の条件式の値をfalseにして前記while文で構成されたループからの脱出の組み合わせ構文に変換する。while文の条件式の初期値をtrueとしてループを構成し、falseを入力することでループから脱出する構成にする。
【0028】
while文のループの中に、条件分岐をするswitch-case文を置き、caseの分岐条件値として、COBOLにおけるGOTO文の実行位置を指定するラベルを使用する。合計4つのcase文で条件分岐し、それぞれの分岐条件値を対応するCOBOLソースコードにおけるGOTO文の実行位置を指定するラベルとする。具体的には、case“MAIN-01”:、case“MAIN-02”:、case“MAIN-03”:、case“MAIN-EX”:という4つの条件分岐を用意し、それぞれ処理をおこなう。結果としては、COBOLソースコードによる処理と同じく、変数SYORI-KBNが1である場合には変数KEKKAは100となり、変数SYORI-KBNが2である場合には変数KEKKAは210となる。また変数SYORI-KBNが3である場合には変数KEKKAは10となり、変数SYORI-KBNが4である場合には変数KEKKAは110となる。
【0029】
ただし本実施の形態で示すソースコード変換装置1の動作は一例に過ぎない。
【0030】
また図2に示す制御動作のステップ単位はソースコード変換装置1の各部の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0031】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、Jump構文であるGOTO文が仕様に含まれるCOBOLにおいて、GOTO文で記述された構成を、GOTO文が仕様に存在しないJavaに変換することができる。このため可読性が高く、変換後も対照し易い言語変換が可能になるという優れた効果を奏する。
【0032】
[上記実施の形態によりサポートされる構成]
【0033】
(構成1)第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換装置において、前記ソースコード変換装置は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得可能であり、前記ソースコード変換装置は、取得された前記対象ソースコードを前記第2言語のソースコードに変換するソースコード変換手段を備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換装置。
このような構成によれば、GOTO文が仕様にある言語におけるGOTO文で記述された構成を、GOTO文が仕様に存在しない言語に変換することができる。このため可読性が高く、対照し易い言語変換が可能になるという優れた効果を奏する。
【0034】
(構成2)前記第1言語によって記述された前記対象ソースコードにおけるIF文と前記GOTO文で構成されたループと前記ループからの脱出の組み合わせ構文を、変換後の前記第2言語におけるwhile文で構成されるループと前記while文の条件式の値をfalseにして前記while文で構成されたループからの脱出の組み合わせ構文に変換することを特徴とする構成1に記載のソースコード変換装置。
このような構成によれば、GOTO文が仕様にある言語におけるIF文とGOTO文で構成されたループを、GOTO文が仕様にない言語に変換することができる。このため可読性が高く、対照し易い言語変換が可能になるという優れた効果を奏する。
【0035】
(構成3)第1言語によって記述された対象ソースコードを第2言語のソースコードに変換するソースコード変換方法において、前記ソースコード変換方法は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得工程と、前記対象ソースコードを第2言語に変換するソースコード変換工程とを備えており、前記ソースコード変換工程は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換方法。
このような構成によれば、GOTO文が仕様にある言語におけるGOTO文で記述された構成を、GOTO文が仕様に存在しない言語に変換することができる。このため可読性が高く、対照し易い言語変換が可能になるという優れた効果を奏する。
【0036】
(構成4)コンピュータを、第1言語言語によって記述された対象ソースコードから第2言語のソースコードに変換する手段として機能させるためのソースコード変換プログラムにおいて、前記ソースコード変換プログラムは、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得手段と、前記対象ソースコードを第2言語に変換するソースコード変換手段とを備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記第2言語におけるswitch-case文の分岐条件値として使用することを特徴とするソースコード変換プログラム。
このようなプログラムによれば、GOTO文が仕様にある言語におけるGOTO文で記述された構成を、GOTO文が仕様に存在しない言語に変換することができる。このため可読性が高く、対照し易い言語変換が可能になるという優れた効果を奏する。
【符号の説明】
【0037】
1 ソースコード変換装置
2 入力装置
4 出力装置
10 入力I/F回路
12 出力I/F回路
14 記憶デバイス
16 プロセッサ
18 プログラム
20 取得部
22 ソースコード変換部
24 出力部
NC COBOLソースコード
NJ Javaソースコード
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
COBOLによって記述された対象ソースコードをJavaのソースコードに変換するソースコード変換装置において、
前記ソースコード変換装置は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得可能であり、
前記ソースコード変換装置は、取得された前記対象ソースコードをJavaのソースコードに変換するソースコード変換手段を備えており、
前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後のJavaにおけるswitch-case文の分岐条件値として前記ラベルの記載のままで変更せずに使用することを特徴とするソースコード変換装置。
【請求項2】
前記COBOLによって記述された前記対象ソースコードにおけるIF文と前記GOTO文で構成されたループと前記ループからの脱出の組み合わせ構文を、変換後の前記Javaにおけるwhile文で構成されるループと前記while文の条件式の値をfalseにして前記while文で構成されたループからの脱出の組み合わせ構文に変換することを特徴とする請求項1に記載のソースコード変換装置。
【請求項3】
COBOLによって記述された対象ソースコードをJavaのソースコードに変換するソースコード変換方法において、
前記ソースコード変換方法は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得工程と、
前記対象ソースコードを前記Javaに変換するソースコード変換工程とを備えており、前記ソースコード変換工程は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記Javaにおけるswitch-case文の分岐条件値として前記ラベルの記載のままで変更せずに使用することを特徴とするソースコード変換方法。
【請求項4】
コンピュータを、COBOLによって記述された対象ソースコードからJavaのソースコードに変換する手段として機能させるためのソースコード変換プログラムにおいて、前記ソースコード変換プログラムは、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得手段と、
前記対象ソースコードを前記Javaに変換するソースコード変換手段とを備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記Javaにおけるswitch-case文の分岐条件値として前記ラベルの記載のままで変更せずに使用することを特徴とするソースコード変換プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の一態様は、COBOLによって記述された対象ソースコードをJavaのソースコードに変換するソースコード変換装置において、前記ソースコード変換装置は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得可能であり、前記ソースコード変換装置は、取得された前記対象ソースコードをJavaのソースコードに変換するソースコード変換手段を備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後のJavaにおけるswitch-case文の分岐条件値として前記ラベルの記載のままで変更せずに使用することを特徴とするソースコード変換装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
また本発明の他の態様は、COBOLによって記述された対象ソースコードをJavaのソースコードに変換するソースコード変換方法において、前記ソースコード変換方法は、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得工程と、前記対象ソースコードを前記Javaに変換するソースコード変換工程とを備えており、前記ソースコード変換工程は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記Javaにおけるswitch-case文の分岐条件値として前記ラベルの記載のままで変更せずに使用することを特徴とするソースコード変換方法である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また本発明の他の態様は、コンピュータを、COBOLによって記述された対象ソースコードからJavaのソースコードに変換する手段として機能させるためのソースコード変換プログラムにおいて、前記ソースコード変換プログラムは、前記対象ソースコードを記憶する記憶手段から前記対象ソースコードを取得する対象ソースコード取得手段と、前記対象ソースコードを前記Javaに変換するソースコード変換手段とを備えており、前記ソースコード変換手段は、前記記憶手段から取得した前記対象ソースコードにGOTO文が記述されている場合、前記GOTO文の実行位置を指定するラベルを、変換後の前記Javaにおけるswitch-case文の分岐条件値として前記ラベルの記載のままで変更せずに使用することを特徴とするソースコード変換プログラムである。