(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037624
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】除電システムおよび除電器管理プログラム
(51)【国際特許分類】
H05F 3/04 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
H05F3/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142583
(22)【出願日】2022-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】000129253
【氏名又は名称】株式会社キーエンス
(74)【代理人】
【識別番号】100108523
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 雅博
(74)【代理人】
【識別番号】100187931
【弁理士】
【氏名又は名称】澤村 英幸
(72)【発明者】
【氏名】大上 由里
【テーマコード(参考)】
5G067
【Fターム(参考)】
5G067DA40
5G067EA10
(57)【要約】
【課題】複数の除電器の設定作業に要する時間を低減するとともに、複数の除電器の設定作業の信頼性を向上させることが可能な除電システムおよび除電器管理プログラムを提供する。
【解決手段】除電システム1は、複数の除電器200と処理装置300とを含む。複数の除電器200および処理装置300は、ネットワーク309に接続されている。複数の除電器200の各々は、使用者により操作される操作部260を含み、使用者による操作部260の操作に基づく動作条件の設定が可能に構成されている。処理装置300は、ネットワーク309に接続された複数の除電器200を検出するとともに、検出された複数の除電器200のうち2以上の除電器200を対象除電器群として決定する。また、処理装置300は、対象除電器群として決定された2以上の除電器200に、共通の動作条件を設定させることが可能に構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の除電器と処理装置とを含む除電システムであって、
前記複数の除電器の各々は、
使用者により操作される第1の操作部と、
使用者による前記第1の操作部の操作に基づいて第1の動作条件を設定する第1の設定部とを含み、
ネットワークに接続され、
前記処理装置は、
前記ネットワークに接続された前記複数の除電器を検出する除電器検出部と、
前記除電器検出部により検出された前記複数の除電器のうち2以上の除電器を対象除電器群として決定する対象決定部と、
前記対象除電器群として決定された前記2以上の除電器に、共通の第2の動作条件を設定させる第2の設定部とを含む、除電システム。
【請求項2】
前記第2の動作条件は、使用者による前記第1の操作部の少なくとも一の操作を無効にする無効条件を含む、請求項1記載の除電システム。
【請求項3】
前記複数の除電器の各々は、
ファンを回転させることにより除電用のイオンを対象物に吹き付けるファン駆動部をさらに含み、
前記第1の設定部は、使用者による前記第1の操作部の第1の操作に基づいて前記ファン駆動部により回転する前記ファンの回転数を設定可能に構成され、
前記無効条件は、使用者による前記第1の操作部の前記第1の操作を無効にすることを含む、請求項2記載の除電システム。
【請求項4】
前記複数の除電器の各々は、
電源部と、
前記電源部の電力により動作する動作部とをさらに含み、
前記電源部は、使用者による前記第1の操作部の第2の操作に基づいて、前記動作部に電力を供給するオン状態と、前記動作部に電力を供給しないオフ状態とに切替可能に構成され、
前記無効条件は、使用者による前記第1の操作部の前記第2の操作を無効にすることを含む、請求項2記載の除電システム。
【請求項5】
前記複数の除電器の各々は、IPアドレスの割り当てが可能に構成され、
前記処理装置は、
前記除電器検出部により検出された前記複数の除電器の各々について、IPアドレスが割り当てられているか否かを判定する割当状態判定部と、
前記割当状態判定部によりIPアドレスが割り当てられていないと判定された除電器に対して当該除電器に対応するIPアドレスを割り当てる割当部とをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の除電システム。
【請求項6】
前記処理装置に接続され、前記除電器検出部により検出された複数の除電器を示す画像を表示する表示部と、
前記処理装置に接続され、使用者により操作される第2の操作部とをさらに備え、
前記対象決定部は、使用者による前記第2の操作部の操作に従って、前記対象除電器群を決定する、請求項1~4のいずれか一項に記載の除電システム。
【請求項7】
前記処理装置は、
前記ネットワークに接続された前記複数の除電器について2以上の除電器を含む除電器グループを生成するグループ生成部と、
前記グループ生成部により生成された1または複数の除電器グループのうちいずれかを選択するグループ選択部とをさらに含み、
前記対象決定部は、前記グループ選択部により選択された除電器グループに属する2以上の除電器を前記対象除電器群として決定することが可能に構成された、請求項1~4のいずれか一項に記載の除電システム。
【請求項8】
前記複数の除電器の各々は、前記第1の動作条件または前記第2の動作条件を記憶する条件記憶部をさらに含み、
前記処理装置は、前記ネットワークに接続された前記複数の除電器のうち一の除電器の前記条件記憶部に記憶された第1の動作条件または第2の動作条件を第3の動作条件として取得する条件取得部をさらに含み、
前記第2の設定部は、前記条件取得部により取得された第3の動作条件を前記第2の動作条件として前記複数の除電器のうち他の2以上の除電器に設定させる、請求項1~4のいずれか一項に記載の除電システム。
【請求項9】
複数の除電器を管理する除電器管理処理を処理装置に実行させる除電器管理プログラムであって、
前記複数の除電器は、ネットワークに接続され、
前記除電器管理プログラムは、
前記ネットワークに接続された前記複数の除電器を検出する処理と、
検出された前記複数の除電器のうち2以上の除電器を対象除電器群として決定する処理と、
前記対象除電器群として決定された前記2以上の除電器に、共通の動作条件を設定させる処理とを、前記処理装置に実行させる、除電器管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の除電器を管理する除電システムおよび除電器管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスおよび液晶表示装置等の製造工場において、製造に用いられる各部品が帯電していると、当該部品に異物が付着することにより製品の歩留まりが低下する可能性がある。各部品が帯電することに起因する歩留まりの低下を抑制するために、除電器が用いられる。
【0003】
特許文献1に記載された除電装置(除電器)は、除電装置本体の内部にファンおよびイオン発生部が設けられた構成を有する。イオン発生部は、放電電極からイオンを発生する。発生したイオンは、ファンにより除電装置本体の外部に送り出され、被除電物に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の除電装置は、除電装置操作部をさらに備える。除電装置操作部は、除電装置本体に設けられ、電源ON/OFFスイッチ、イオン風量調整ボリューム、放電電極クリーニング通知ランプ、放電電極への印加電圧調整ボリューム等を含む。使用者は、除電装置操作部を操作することにより、当該除電装置の動作条件について設定作業を行うことができる。
【0006】
ところで、製造工場に設けられる除電装置の数は1つに限定されない。製造工場の規模によっては、多数の除電装置が当該製造工場内の多数の場所にそれぞれ設置される可能性がある。この場合、それらの複数の除電装置について複数の除電装置操作部をそれぞれ操作する複数の設定作業は、長時間を要する。また、複数の設定作業は、複数の除電装置の間で設定内容が共通している場合であっても、人為的な作業ミスを誘発する。
【0007】
本発明の目的は、複数の除電器の設定作業に要する時間を低減するとともに、複数の除電器の設定作業の信頼性を向上させることが可能な除電システムおよび除電器管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に従う除電システムは、複数の除電器と処理装置とを含む除電システムであって、前記複数の除電器の各々は、使用者により操作される第1の操作部と、使用者による前記第1の操作部の操作に基づいて第1の動作条件を設定する第1の設定部とを含み、ネットワークに接続され、前記処理装置は、前記ネットワークに接続された前記複数の除電器を検出する除電器検出部と、前記除電器検出部により検出された前記複数の除電器のうち2以上の除電器を対象除電器群として決定する対象決定部と、前記対象除電器群として決定された前記2以上の除電器に、共通の第2の動作条件を設定させる第2の設定部とを含む。
【0009】
本発明の他の局面に従う除電器管理プログラムは、複数の除電器を管理する除電器管理処理を処理装置に実行させる除電器管理プログラムであって、前記複数の除電器は、ネットワークに接続され、前記除電器管理プログラムは、前記ネットワークに接続された前記複数の除電器を検出する処理と、前記除電器検出部により検出された前記複数の除電器のうち2以上の除電器を対象除電器群として決定する処理と、前記対象除電器群として決定された前記2以上の除電器に、共通の動作条件を設定させる処理とを、前記処理装置に実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の除電器の設定作業に要する時間を低減するとともに、複数の除電器の設定作業の信頼性を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る除電システムの構成の概略を説明するための図である。
【
図2】
図1のイオンバランスセンサの構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】イオン検出回路の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【
図4】
図1の除電器の構成を説明するためのブロック図である。
【
図5】
図1の処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図6】
図1の除電システムの一使用例を説明するためのシーケンス図である。
【
図7】
図6のシーケンス図に対応する本体表示部の画面遷移例を示す図である。
【
図8】
図6のシーケンス図に対応する本体表示部の画面遷移例を示す図である。
【
図9】
図6のシーケンス図に対応する本体表示部の画面遷移例を示す図である。
【
図10】
図6のシーケンス図に対応する本体表示部の画面遷移例を示す図である。
【
図11】
図6のシーケンス図に対応する本体表示部の画面遷移例を示す図である。
【
図12】処理装置において行われる除電器検出処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】除電器において行われる除電器応答処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】処理装置において行われるモニタリング処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】処理装置において行われる動作条件設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】除電器において行われる動作条件反映処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】他の実施の形態に係る処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図18】他の実施の形態に係る処理装置において本体表示部に表示されるグループ生成画面の一例を示す図である。
【
図19】他の実施の形態に係る一括設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態に係る除電システムおよび除電器管理プログラムについて、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
1.除電システムの構成の概略および使用例
図1は、本発明の一実施の形態に係る除電システムの構成の概略を説明するための図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る除電システム1は、主として複数の除電器200および処理装置300を備える。複数の除電器200および処理装置300は、ネットワーク309に有線または無線で接続され、互いに通信可能となっている。ネットワーク309は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)またはインターネット等の通信回線網である。本実施の形態においては、ネットワーク309に接続される複数の除電器200の個数は、50個、100個または1000個等である。
【0014】
除電器200は、除電器筐体11を含み、その除電器筐体11内に、正イオンおよび負イオンを発生させるための各種高圧回路等が収容された構成を有する。除電器筐体11には、送風口12が形成されている。除電器200は、除電器筐体11内で発生した正イオンおよび負イオンを送風口12を通して除電器200の外方に送り出す。
【0015】
以下の説明では、除電器筐体11の送風口12から、除電器200の外方に流れる気体(本例では、正イオンおよび負イオンを含むエア)を除電気体と呼ぶ。また、除電器200から送り出される除電気体が供給されるべき空間、すなわち対象物の除電が行われるべき除電対象空間を対象空間と呼ぶ。
【0016】
対象空間のイオンバランスに偏りがあると、対象物を適切に除電することができない。そこで、対象空間のイオンバランスを検出するために、複数の除電器200の各々には、イオンバランスセンサ100が接続されている。各除電器200に対応する対象空間に、当該除電器200に接続されたイオンバランスセンサ100が設けられる。本実施の形態においては、対象空間のイオンバランスとは、対象空間内の電気的な極性の偏りの度合いである。
【0017】
対象空間のイオンバランスは、例えば除電器200から対象空間に流れる除電気体に含まれる正イオンの量と負イオンの量とが等しいかまたはほぼ等しい場合に0に近づく。一方、対象空間のイオンバランスは、例えば除電器200から対象空間に流れる除電気体に含まれる正イオンの量と負イオンの量とが異なることにより0から乖離する(偏る)。イオンバランスセンサ100は、導電性の検出プレート110Aを有する。検出プレート110Aの電位に基づいて対象空間のイオンバランスが検出される。イオンバランスセンサ100の詳細については後述する。
【0018】
本実施の形態に係るイオンバランスセンサ100は、対象空間に設けられることにより、対象空間のイオンバランスに加えて、対象空間の環境に関する情報を検出することが可能である。具体的には、イオンバランスセンサ100は、対象空間の環境に関する情報として、単位時間当たりに対象空間を流れるイオンの量(以下、対象空間のイオン電流と呼ぶ。)を検出することが可能である。さらに、イオンバランスセンサ100は、対象空間の環境に関する情報として、対象空間の温度および湿度を検出することが可能である。
【0019】
イオンバランスセンサ100は、ケーブルを介して除電器200に接続される。イオンバランスセンサ100において検出される上記の各種情報は、ケーブルを通して除電器200に伝送される。この場合、除電器200においては、対象空間のイオンバランスの検出結果に基づいて当該除電器200における正イオンの発生状態および負イオンの発生状態を調整することができる。それにより、対象物の除電に適切な除電気体が対象空間に供給される。
【0020】
ここで、除電器200の送風口12が対象空間からずれた位置に向いていると、除電気体が除電器200から対象空間に流れない。この場合、イオン電流は0または0に近い値で検出される。一方、除電器200の送風口12が対象空間に向いていると、除電気体は除電器200から対象空間に適切に流れる。この場合、イオン電流は、除電気体に含まれるイオンの量に応じた値で検出される。
【0021】
したがって、除電器200においては、イオン電流の検出結果に基づいて、除電器200の位置および姿勢(設置状態)が適切であるか否かを判定することができる。具体的には、イオン電流の値が予め定められたイオン電流しきい値以下である場合に除電器200の設置状態が異常であると判定することができる。また、イオン電流の値がイオン電流しきい値よりも大きい場合に除電器200の設置状態が正常であると判定することができる。このような判定結果が使用者に提示されることにより、使用者は、除電器200の設置状態の調整の要否を容易に把握することができる。
【0022】
さらに、除電器200においては、対象空間の温度および湿度の検出結果をメモリに記憶させておくことにより、対象空間の環境状態の変化を管理することができる。
【0023】
処理装置300は、例えばパーソナルコンピュータであり、例えばCPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)およびRAM(ランダムアクセスメモリ)を含む。処理装置300には、本体表示部600および本体操作部700が接続されている。本体表示部600は、LCD(液晶ディスプレイ)パネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。本体操作部700は、キーボードおよびポインティングデバイスを含み、使用者により操作可能に構成される。
【0024】
処理装置300は、複数の除電器200についての各種動作条件の設定、および複数の除電器200の動作状態の監視等に用いられる。除電器200の複数の動作条件には、後述する除電器200のファン201(
図4)により対象空間に送られる気体の流量(風量)、除電器200が正常な状態にあるか異常な状態にあるかを判定するための各種しきい値、除電器200における後述する操作部260(
図4)の操作を無効にするか否か等が含まれる。
【0025】
2.イオンバランスセンサ100の基本構成
図2は、
図1のイオンバランスセンサ100の構成を説明するためのブロック図である。
図2に示すように、イオンバランスセンサ100は、検出プレート110A、イオン検出回路110B、温度検出素子120、湿度検出素子130、センサ表示灯140、センサ通信部150、センサ電源部160およびセンサ制御部190を含む。
【0026】
検出プレート110Aは、導電性を有する材料(例えば金属材料)で構成され、イオンバランスセンサ100を取り囲む空間で露出するように設けられる。イオン検出回路110Bは、検出プレート110Aに接続され、検出プレート110Aの経時的な電位の変化に基づいて、対象空間のイオンバランスおよびイオン電流に対応する信号を出力する。イオン検出回路110Bの具体的な構成については後述する。
【0027】
温度検出素子120は、例えば熱電対または測温抵抗体であり、イオンバランスセンサ100を取り囲む空間(対象空間)の温度に対応する信号を出力する。湿度検出素子130は、例えば高分子湿度検出素子であり、イオンバランスセンサ100を取り囲む空間(対象空間)の湿度に対応する信号を出力する。
【0028】
センサ表示灯140は、例えば異なる色で発光する複数の発光ダイオードを含む。センサ通信部150は、センサ制御部190から出力される各種信号をケーブルを介して除電器200に送信する。また、センサ通信部150は、ケーブルを介して除電器200から送信される各種情報を受信し、センサ制御部190に与える。
【0029】
センサ電源部160は、ケーブルを介して除電器200から供給される電力を受けるとともに蓄積する。さらに、センサ電源部160は、除電器200から受けた電力または蓄積された電力をイオンバランスセンサ100の各構成要素に供給する。
【0030】
センサ制御部190は、マイクロコンピュータを含み、各種情報の生成および各構成要素の制御を行う。なお、センサ制御部190は、マイクロコンピュータに代えて、CPUおよびメモリを含んでもよい。センサ制御部190のマイクロコンピュータまたはメモリには、主として対象空間のイオンバランス、イオン電流、温度および湿度を検出するため、ならびに除電器200との間で各種情報の授受を行うためのプログラムが記憶されている。
【0031】
センサ制御部190においては、マイクロコンピュータまたはCPUが当該センサ制御部190に記憶されたプログラムを実行する。それにより、センサ制御部190は、イオン検出回路110Bから出力される信号に基づいて対象空間のイオンバランスを検出し、検出結果を示す信号をイオンバランス信号として生成する。生成されたイオンバランス信号は、センサ制御部190から出力される。
【0032】
また、センサ制御部190は、イオン検出回路110Bから出力される信号に基づいて対象空間のイオン電流を検出し、検出結果を示す信号をイオン電流信号として生成する。生成されたイオン電流信号は、センサ制御部190から出力される。
【0033】
また、センサ制御部190は、温度検出素子120から出力される信号に基づいて対象空間の温度を検出し、検出結果を示す信号を温度信号として生成する。生成された温度信号は、センサ制御部190から出力される。
【0034】
また、センサ制御部190は、湿度検出素子130から出力される信号に基づいて対象空間の湿度を検出し、検出結果を示す信号を湿度信号として生成する。生成された湿度信号は、センサ制御部190から出力される。
【0035】
さらに、センサ制御部190は、例えばイオンバランスセンサ100において検出されたイオンバランスおよびイオン電流が予め定められた許容条件を満たす場合に、特定の一の色(例えば、緑色)で発光するようにセンサ表示灯140を制御する。一方、センサ制御部190は、例えばイオンバランスセンサ100において検出されたイオンバランスおよびイオン電流が上記の許容条件を満たさない場合に、特定の他の色(例えば、赤色)で発光するようにセンサ表示灯140を制御する。
【0036】
3.イオン検出回路110Bの具体的な構成
図3は、イオン検出回路110Bの具体的な構成の一例を示す回路図である。
図3に示すように、イオン検出回路110Bは、オペアンプ111、固定抵抗112および変調電圧源113を含む。オペアンプ111はバッファ回路として用いられ、当該オペアンプ111の非反転入力端子は、検出プレート110Aに電気的に接続されている。また、オペアンプ111の出力端子は、当該オペアンプ111の反転入力端子に接続されるとともにセンサ制御部190に接続されている。
【0037】
変調電圧源113は、周期性を有する変調電圧として、交流電圧を発生する。変調電圧源113は、固定抵抗112を介して検出プレート110Aとオペアンプ111の非反転入力端子との間のノードNに電気的に接続されている。
【0038】
上記のように、検出プレート110Aは、イオンバランスセンサ100を取り囲む空間(本例では対象空間)で露出するように設けられる。また、本例の対象空間には、除電器200から正イオンおよび負イオンを含む除電気体が流れる。
【0039】
上記のイオンバランスセンサ100においては、変調電圧源113が交流電圧を発生した状態で、オペアンプ111から出力される信号(電圧信号)の電圧波形の振幅の大きさまたはそれに対応する値が対象空間のイオン電流として検出される。また、オペアンプ111から出力される信号(電圧信号)の電圧波形の変動中心の値またはそれに対応する値が対象空間のイオンバランスとして検出される。
【0040】
4.除電器200の基本構成
図4は、
図1の除電器200の構成を説明するためのブロック図である。
図4に示すように、除電器200は、ファン201、ファン駆動部202、正イオン発生部211、正極側高圧回路212、負イオン発生部221、負極側高圧回路222、除電器制御部230およびイオン情報生成部240を含む。これらの構成要素は、
図1の除電器筐体11内に収容される。
【0041】
図4では、正イオン発生部211および負イオン発生部221の模式的正面図がそれぞれ吹き出しb1,b2内に示される。正イオン発生部211は、円環状部材211aおよび複数(本例では4つ)の電極針en1を含む。複数の電極針en1は、円環状部材211aの中心に向かって延びるように、円環状部材211aの内周部に等間隔で設けられている。負イオン発生部221は、正イオン発生部211と同様に、円環状部材221aおよび複数の電極針en2を含む。複数の電極針en2は、円環状部材221aの中心に向かって延びるように、円環状部材221aの内周部に等間隔で設けられている。
【0042】
正イオン発生部211には、正極側高圧回路212が接続されている。正極側高圧回路212は、抵抗および昇圧回路を含み、除電器制御部230の制御に基づいて正イオン発生部211の複数の電極針en1に高電圧を印加する。それにより、コロナ放電が発生し、正イオンが生成される。負イオン発生部221には、負極側高圧回路222が接続されている。負極側高圧回路222は、抵抗および昇圧回路を含み、除電器制御部230の制御に基づいて負イオン発生部221の複数の電極針en2に高電圧を印加する。それにより、コロナ放電が発生し、負イオンが生成される。
【0043】
ファン201は、
図1の除電器筐体11の内部で、送風口12に対向するようにかつ所定の回転軸201aの周りで回転可能となるように設けられている。ファン駆動部202は、例えばモータを含み、除電器制御部230の制御に基づいてファン201を回転軸201aの周りで回転させる。
【0044】
ファン201、負イオン発生部221および正イオン発生部211は、この順で
図1の送風口12からファン201の回転軸201aの方向に並ぶように配置されている。正イオン発生部211および負イオン発生部221の円環状部材211a,221aの中心は、ファン201の回転軸201a上に位置する。
【0045】
正イオン発生部211および負イオン発生部221においては、正極側高圧回路212および負極側高圧回路222が動作することにより、正イオンおよび負イオンがそれぞれ生成される。この状態で、ファン201が回転する。それにより、正イオンおよび負イオンを含む除電気体が除電器筐体11の送風口12を通して除電器200の外方に流れる。
図4では、除電器筐体11の送風口12から除電器200の外方に流れる除電気体の流れが、複数の太い一点鎖線の矢印ifで示される。
【0046】
イオン情報生成部240は、除電器200において発生される正イオンおよび負イオンの全体的なイオンバランスをイオン情報として検出する。イオン情報は、イオンバランスセンサ100により検出される対象空間のイオンバランスとは異なり、除電器200の送風口12を流れる除電気体のイオンバランスを含む。また、イオン情報は、対象空間および除電器200を取り囲む空間のイオンバランスを含む。したがって、イオン情報は、例えばファン201の近傍を流れる除電気体のイオンバランスを検出するとともに、対象空間および除電器200を取り囲む空間のイオンバランスを検出することにより、それらの検出結果に基づいて生成される。
【0047】
除電器制御部230は、CPUおよびメモリまたはマイクロコンピュータを含む。除電器制御部230は、除電器200による対象物の除電時に、予め設定された風量で除電気体が流れるようにファン駆動部202を制御する。また、除電器制御部230は、イオン情報生成部240により生成されるイオン情報に基づいて、除電気体のイオンバランスが0に近づくように正極側高圧回路212および負極側高圧回路222を制御する。
【0048】
除電器200は、上記の各構成要素(201,202,211,212,221,222,230,240)に加えて、表示部250、操作部260、除電器記憶部270、除電器通信部280、除電器電源部290、クリーン装置291、表示灯292および警報装置293をさらに含む。表示部250、操作部260および表示灯292は、除電器筐体11の一部に取り付けられる。除電器記憶部270、除電器通信部280、除電器電源部290、クリーン装置291および警報装置293は、除電器筐体11内に収容される。
【0049】
表示部250は、LCDパネルまたは有機ELパネルにより構成されている。表示部250は、除電器制御部230の制御に基づいて除電器200の各種設定情報および除電器制御部230が取得する各種パラメータ等を表示する。操作部260は、複数の操作ボタンを含み、表示部250に隣り合うように除電器筐体11に設けられている。
図4では、操作部260の模式的正面図が吹き出しb3内に示される。その模式的正面図に示すように、本例の操作部260は、使用者が押下操作可能な、1つの決定ボタン261、4つの調整ボタン262および1つの電源ボタン263を含む。4つの調整ボタン262は、決定ボタン261の上下左右に位置し、決定ボタン261を取り囲む。
【0050】
使用者は、操作部260の決定ボタン261および複数の調整ボタン262を操作することにより、除電時にファン駆動部202により回転するファン201の回転数を設定することが可能である。また、使用者は、操作部260の電源ボタン263を操作することにより、除電器200を電源オンの状態および電源オフの状態に切り替えることができる。ここで、除電器200が電源オンの状態とは、後述する除電器電源部290から当該除電器200の各部(電気的構成要素)に電力が供給され、その各部が動作する状態をいう。また、除電器200が電源オフの状態とは、後述する除電器電源部290から当該除電器200の各部(電気的構成要素)に電力が供給されず、その各部が動作しない(停止している)状態をいう。さらに、使用者は、操作部260の決定ボタン261および複数の調整ボタン262を操作することにより、除電器200の動作条件の設定を行うこと、イオンバランスセンサ100によるイオンバランスの検出結果等を表示部250に表示させること等が可能である。
【0051】
除電器通信部280は、ケーブルを介してイオンバランスセンサ100のセンサ通信部150(
図2)から送信される各種情報の信号を受信し、除電器制御部230に与える。また、除電器通信部280は、
図1のネットワーク309を介して処理装置300から送信される各種情報の信号を受信し、除電器制御部230に与える。さらに、除電器通信部280は、除電器制御部230から出力される各種情報の信号を処理装置300に送信する。
【0052】
除電器記憶部270は、メモリまたはハードディスクで構成される。除電器記憶部270には、後述する処理装置300おいて実行される各種処理に対応する各種プログラムが記憶されている。また、除電器記憶部270には、除電に関する各種情報がさらに記憶される。
【0053】
例えば、除電器制御部230は、除電器通信部280がイオンバランスセンサ100からイオンバランス信号を受信することにより、対象空間のイオンバランスを時間情報とともに除電器記憶部270に記憶させる。このとき、除電器制御部230は、上記の記憶動作に加えて、受信したイオンバランスの値が予め定められたイオンバランスしきい値よりも大きい場合に除電器200の設置状態が適切でないことを示すメッセージを表示部250に表示させてもよい。さらに、除電器制御部230は、対象空間におけるイオンバランスが0に近づくように、受信したイオンバランス信号に基づいて正極側高圧回路212および負極側高圧回路222を制御してもよい。
【0054】
また、除電器制御部230は、除電器通信部280がイオンバランスセンサ100からイオン電流信号を受信することにより、対象空間におけるイオン電流を時間情報とともに除電器記憶部270に記憶させる。このとき、除電器制御部230は、上記の記憶動作に加えて、受信したイオン電流の値が上記のイオン電流しきい値以下である場合に除電器200の設置状態が適切でないことを示すメッセージを表示部250に表示させてもよい。
【0055】
さらに、除電器制御部230は、除電器通信部280がイオンバランスセンサ100から温度信号および湿度信号を受信することにより、対象空間の温度および湿度を時間情報とともに除電器記憶部270に記憶させる。これにより、除電器記憶部270に記憶された対象空間の環境に関する各種情報に基づいて、対象物の除電状態を管理することが可能になる。
【0056】
上記の例の他、除電器記憶部270は、当該除電器200にIP(インターネット プロトコル)アドレスが割り当てられる場合に、割り当てられたIPアドレスを記憶する。複数の除電器200に対するIPアドレスの割り当てについては後述する。
【0057】
除電器電源部290は、図示しない電源ケーブルを通して商用電源から供給される電力を受けるとともに、受けた電力の一部を除電器200に設けられる他の構成要素に供給する。また、除電器電源部290は、受けた電力の残りをケーブルを通してイオンバランスセンサ100のセンサ電源部160(
図2)に供給する。
【0058】
クリーン装置291は、例えばブラシにより正イオン発生部211および負イオン発生部221の複数の電極針en1,en2をクリーニング可能に構成され、除電器制御部230の制御に基づいて動作する。表示灯292は、1または複数の発光ダイオードを含み、除電器制御部230の制御および除電器200の状態に基づいて発光し、消灯し、または点滅する。警報装置293は、除電器制御部230の制御に基づいて警報を出力する。
【0059】
5.処理装置300の基本構成
図5は、
図1の処理装置300の構成を説明するためのブロック図である。
図5に示すように、処理装置300は、制御装置310、記憶装置320、処理装置通信部380および処理装置電源部390を含む。
【0060】
記憶装置320は、メモリまたはハードディスクで構成されている。記憶装置320には、ネットワーク309に接続された複数の除電器200を管理するための各種プログラム(除電器検出プログラム、モニタリングプログラムおよび動作条件設定プログラム)が記憶されている。
【0061】
本実施の形態に係る制御装置310は、CPU、ROMおよびRAMから構成されている。制御装置310においては、CPUが記憶装置320に記憶された各種プログラムを実行することにより、複数の機能部が実現される。制御装置310は、複数の機能部として、除電器検出部311、割当状態判定部312、割当部313、対象決定部314、設定部315、モニタリング部316および表示制御部317を含む。なお、これらの複数の機能部の一部または全ては、電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0062】
除電器検出部311は、
図1のネットワーク309に接続された複数の除電器200を検出する。割当状態判定部312は、除電器検出部311により検出された複数の除電器200の各々について、IPアドレスが割り当てられているか否かを判定する。割当部313は、除電器検出部311により検出されかつ割当状態判定部312によりIPアドレスが割り当てられていないと判定された除電器200に、当該除電器200に対応するIPアドレスを割り当てる。
【0063】
対象決定部314は、ネットワーク309に接続された複数の除電器200から動作条件の設定対象となる一の除電器200を決定する。または、対象決定部314は、複数の除電器200において動作条件の設定対象となる除電器200が2以上存在する場合に、それらの2以上の除電器200を対象除電器群として決定する。
【0064】
設定部315は、例えば使用者による本体操作部700の操作に基づいて、対象決定部314により決定された一の除電器200に動作条件を設定する。または、設定部315は、例えば使用者による本体操作部700の操作に基づいて、対象決定部314により決定された対象除電器群に、共通の動作条件を設定することが可能である。
【0065】
表示制御部317は、複数の除電器200を管理するための各種画像を本体表示部600に表示させる。例えば、表示制御部317は、除電器検出部311により検出された複数の除電器200を示す画像を本体表示部600に表示させる。また、表示制御部317は、複数の除電器200と複数の除電器200にそれぞれ対応するIPアドレスを示す画像を本体表示部600に表示させる。
【0066】
モニタリング部316は、後述する1または複数の除電器200のモニタリング時に、モニタリング対象の指定の受け付けおよびモニタリングの終了の受け付け等を行う。また、表示制御部317は、後述する1または複数の複数の除電器200のモニタリング時に、モニタリング対象の除電器200の各種動作状態を示す画像を本体表示部600に表示させる。さらに、表示制御部317は、1または複数の除電器200の動作条件の設定時に、当該設定に関する各種画像を本体表示部600に表示させる。
【0067】
処理装置通信部380は、
図1のネットワーク309を介して複数の除電器200の除電器通信部280(
図4)から送信される各種情報の信号を受信し、制御装置310に与える。また、処理装置通信部380は、制御装置310から出力される各種情報の信号を複数の除電器200に送信する。
【0068】
処理装置電源部390は、図示しない電源ケーブルを通して商用電源から供給される電力を受けるとともに、受けた電力を処理装置300に設けられる他の構成要素に供給する。
【0069】
6.複数の除電器200の使用例
以下、
図1の除電システム1の使用例について説明する。
図6は、
図1の除電システム1の一使用例を説明するためのシーケンス図である。
図7~
図11は、
図6のシーケンス図に対応する本体表示部600の画面遷移例を示す図である。本使用例においては、初期状態で、複数の除電器200と処理装置300とが
図1のネットワーク309に接続されているものとする。
【0070】
除電システム1の使用開始が指令されると、処理装置300においては、ネットワーク309に接続されている複数の除電器200の全てを検出する処理が行われる。この場合、最初に、処理装置300からネットワーク309に応答要求信号が送信される(ステップS1)。応答要求信号の送信はUDP(ユーザ データグラム プロトコル)に従って行われる。これにより、処理装置300は、ネットワーク309に接続された複数の電気機器(複数の除電器200を含む)の各々に対して、当該電気機器に割り当てられたIPアドレスおよびMAC(メディア アクセス コントロール)アドレスを含む応答信号を要求する。このとき、処理装置300から送られる要求には、当該電気機器が除電器200である場合にのみ応答信号を送るように、応答の条件が設定されている。
【0071】
ネットワーク309に接続された複数の電気機器の各々は、応答要求信号を受けると、その応答要求信号に対応する応答信号を生成し、処理装置300に送信する(ステップS2)。ここで、予めIPアドレスが割り当てられていない電気機器から処理装置300に送信される応答信号には、IPアドレスの情報が含まれない。
【0072】
複数の電気機器の各々に割り当てられるMACアドレスには、当該電気機器の製造元を識別するための情報が含まれる。これにより、処理装置300は、ネットワーク309から複数の応答信号を受信したことに基づいて、ネットワーク309に接続されている複数の電気機器のうち複数の除電器200を検出する。このとき、
図7に示すように、検出された複数の除電器200の一覧を示す検出除電器画面610が
図1の本体表示部600に表示される。
【0073】
図7の検出除電器画面610には、検出された複数の除電器200の情報をそれぞれ示す複数の除電器情報欄611が表示される。各除電器情報欄611は、機器名称枠612、IPアドレス枠613およびMACアドレス枠614を含む。
【0074】
機器名称枠612には、複数の除電器200を個別に識別するための名称が表示される。IPアドレス枠613には、複数の除電器200の各々に割り当てられたIPアドレスが表示される。MACアドレス枠614には、複数の除電器200の各々に割り当てられたMACアドレスが表示される。
【0075】
本実施の形態では、複数の除電器200の名称は、処理装置300において複数の除電器200が検出された時点で、予め定められた方法に従って自動的に定められる。
図7の例では、5個の除電器200が検出されることにより、MACアドレスの一部のビットの値に基づいて、それらの除電器200の名称が「除電器A」、「除電器B」、「除電器C」、「除電器D」および「除電器E」として定められている。
【0076】
上記のように、IPアドレスが割り当てられていない電気機器から処理装置300に送信される応答信号には、IPアドレスの情報が含まれない。そこで、検出除電器画面610においては、IPアドレスが割り当てられていない電気機器のIPアドレス枠613に、IPアドレスの入力を促す催促メッセージが表示される。そのIPアドレス枠613は、使用者により文字列を入力可能に構成される。そこで、使用者は、
図1の本体操作部700を操作することにより、催促メッセージが表示されたIPアドレス枠613を選択し、所望のIPアドレスを入力することができる。
【0077】
検出除電器画面610は、確認ボタン615をさらに含む。使用者は、例えば全ての除電器200について、機器名、IPアドレスおよびMACアドレスが適切に定められていることを確認した上で、確認ボタン615を操作する。これにより、使用者により入力された1または複数の新たなIPアドレスが、当該IPアドレスに対応するMACアドレスとともに処理装置300からネットワーク309に送信される(ステップS3)。新たなIPアドレスの送信はUDPに従って行われる。
【0078】
IPアドレスが割り当てられていない除電器200は、自己のMACアドレスとともに新たなIPアドレスを受信すると、当該IPアドレスを自己に割り当てられるべきIPアドレスとして記憶する。このようにして、ネットワーク309に接続された複数の除電器200の全てにIPアドレスが割り当てられる。
【0079】
複数の除電器200の全てにIPアドレスが割り当てられた状態で、使用者は、複数の除電器200のうち少なくとも一部の動作状態等を確認するためのモニタリングを行うことができる。使用者によりモニタリングを行うべき指令(モニタリング開始指令)が処理装置300に与えられると、
図8に示すように、モニタリング指定画面620が本体表示部600に表示される。モニタリング指定画面620は、複数の除電器200のうちモニタリング対象となる除電器200を指定するための画面である。
【0080】
図8のモニタリング指定画面620には、IPアドレスが割り当てられた複数の除電器200をそれぞれ示す複数の除電器情報欄611が表示される。本例のモニタリング指定画面620は、多数の除電器情報欄611の表示領域を確保するためのスクロールバーを含む。また、モニタリング指定画面620は、指定完了ボタン616をさらに含む。使用者は、例えばモニタリング指定画面620に表示される複数の除電器200を確認した上で、本体操作部700を操作することにより、モニタリング対象とすべき除電器200に対応する除電器情報欄611を選択する。このとき、使用者により選択された除電器情報欄611は、選択されていない除電器情報欄611に対して識別可能となるように表示態様が変化する。
図8の例では、使用者により選択された3つの除電器情報欄611に太枠が付されている。
【0081】
使用者は、モニタリング対象とすべき全ての除電器200にそれぞれ対応する1または複数の除電器情報欄611を選択した後、指定完了ボタン616を操作する。これにより、使用者により選択された1または複数の複数の除電器情報欄611にそれぞれ対応する1または複数の除電器200が、モニタリング対象として指定される。また、処理装置300からモニタリング対象として指令された1または複数の除電器200に状態要求信号が送信される(ステップS4)。状態要求信号の送信はTCP(トランスミッション コントロール プロトコル)に従って行われる。
【0082】
ここで、状態要求信号は、除電器200に対してモニタリングに必要とされる予め定められた情報(以下、モニタリング情報と呼ぶ。)を処理装置300に送信すべき指令を含む。本実施の形態においては、モニタリング情報は、除電器200の動作状態としてイオンバランスセンサ100により検出されたイオンバランス等を含む。また、モニタリング情報は、イオンバランスセンサ100により検出された対象空間の温度および湿度を含む。さらに、本実施の形態に係る各除電器200においては、後述する各種設定内容(動作条件)に基づいて当該除電器200が正常な状態にあるか異常な状態にあるかが判定される。そのため、モニタリング情報は、除電器200が正常な状態にあるか異常な状態にあるかを示す情報を含む。
【0083】
状態要求信号を受信した1または複数の除電器200の各々は、モニタリング情報を含む状態信号を生成し、処理装置300に送信する(ステップS5)。処理装置300においては、1または複数の除電器200の状態信号が受信されることにより、
図9に示すように、指定された1または複数の除電器200の動作状態をリアルタイムまたはほぼリアルタイムで示すモニタリング画面630が
図1の本体表示部600に表示される。
【0084】
図9のモニタリング画面630には、モニタリング対象の複数の除電器200にそれぞれ対応する複数のモニタリングブロック631が表示される。本例のモニタリング画面630は、多数のモニタリングブロック631の表示領域を確保するためのスクロールバーを含む。複数のモニタリングブロック631の各々には、対応する除電器200から送られる各種情報(イオンバランス、対象空間の温度、対象空間の湿度)が表示される。
【0085】
複数のモニタリングブロック631の各々は、状態表示部632および設定ボタン633を含む。状態表示部632は、当該モニタリングブロック631に対応する除電器200が正常に動作しているか否かを示す。設定ボタン633は、当該モニタリングブロック631の除電器200について、動作条件を設定したい場合に使用者により操作される。
【0086】
ここで、本実施の形態に係る除電システム1においては、処理装置300による一の除電器200の動作条件の設定は、概ね次のように行われる。まず、処理装置300において、一の除電器200について設定されるべき動作条件のファイル(以下、動作条件ファイルと呼ぶ。)が作成される。次に、作成された動作条件ファイルが一の除電器200に送信される。その後、一の除電器200において、受信された動作条件ファイルに基づく動作条件の設定が行われる。これらの設定内容の詳細については後述する。
【0087】
複数のモニタリングブロック631のうち一のモニタリングブロック631内の設定ボタン633が操作されると、
図10に示すように、一のモニタリングブロック631に対応する除電器設定画面640が
図1の本体表示部600に表示される。本例では、
図9の複数のモニタリングブロック631のうち「除電器A」のモニタリングブロック631内の設定ボタン633が操作されたものとする。除電器設定画面640は、新規作成領域641、ファイル選択領域642、保存ボタン643、読込ボタン644および送信ボタン645を含む。
【0088】
新規作成領域641は、一の除電器200(本例では、「除電器A」)に適用すべき新たな動作条件ファイルを生成するための領域である。新規作成領域641は、動作条件を定めるための各種操作部、各種入力枠、および各種チェックボックスを含む。具体的には、
図10の新規作成領域641は、除電気体の風量を定めるためのプルダウン操作部とともに、除電の状態を判定するためのイオンバランスしきい値の入力枠およびイオン電流しきい値の入力枠を含む。
【0089】
また、新規作成領域641は、一の除電器200における操作部260(
図4)の操作を無効にする機能をオンまたはオフするためのチェックボックスを含む。さらに、新規作成領域641は、一定周期で複数の電極針en1,en2がクリーニングされるようにクリーン装置291を動作させる機能(オートクリーン機能)をオンまたはオフするためのチェックボックスを含む。これにより、使用者は、新規作成領域641に表示される各部を操作し、各入力枠に所望の値を入力した後、保存ボタン643を操作することにより、新たな動作条件ファイルを生成し、
図5の記憶装置320に保存する(記憶させる)ことができる。新たな動作条件ファイルの生成時には、使用者は、当該動作条件ファイルのファイル名を所望の名称に設定することができる。
【0090】
ファイル選択領域642には、記憶装置320に記憶されている1または複数の動作条件ファイルのファイル名がそれぞれ選択可能に表示される。上記の新規作成領域641の操作により生成された動作条件ファイルのファイル名もファイル選択領域642に表示される。
【0091】
使用者は、ファイル選択領域642に表示される1または複数の動作条件ファイルから所望の動作条件ファイルを選択した後、読込ボタン644を操作する。それにより、選択された動作条件ファイルが、「除電器A」に送信されるべき動作条件ファイルとして記憶装置320から読み込まれる。読み込まれた動作条件ファイルの内容が、本体表示部600に表示されてもよい。続いて、使用者は、送信ボタン645を操作する。それにより、読み込まれた動作条件ファイルが、処理装置300から一の除電器200(本例では、「除電器A」)に送信される(ステップS6)。動作条件ファイルの送信はTCPに従って行われる。
【0092】
動作条件ファイルを受信した一の除電器200は、受信した動作条件ファイルに基づいて各種動作条件の設定を行う。このとき、一の除電器200は、動作条件ファイルに基づく動作条件の設定に成功した場合、動作条件の設定が成功したことを示す設定結果を処理装置300に送信する(ステップS7)。一方、通信の不安定等により動作条件ファイルに基づく動作条件の設定が失敗した場合、一の除電器200は、動作条件の設定が失敗したことを示す設定結果を処理装置300に送信する(ステップS7)。
【0093】
その後、処理装置300においては、上記のステップS7の処理で送信された設定結果が本体表示部600に表示される。これにより、使用者は、一の除電器200についての設定作業の良否を把握することができる。
【0094】
ここで、
図9のモニタリング画面630は、一括設定ボタン634を含む。一括設定ボタン634は、モニタリング対象の複数の除電器200のうち少なくとも2以上の除電器200に共通の動作条件を設定したい場合に、使用者により操作される。
【0095】
一括設定ボタン634が操作されると、
図11に示すように、2以上の除電器200に共通の動作条件を設定するための一括設定画面650が
図1の本体表示部600に表示される。一括設定画面650は、対象選択領域651、ファイル選択領域652、読込ボタン653および送信ボタン654を含む。
【0096】
対象選択領域651には、モニタリング対象の複数の除電器200の名称がチェックボックスとともに表示される。使用者は、2以上の除電器200のうち所望の除電器200の名称に付随して表示されたチェックボックスにチェックを入れることにより、共通の動作条件の設定対象となる複数の除電器200を対象除電器群として選択することができる。ファイル選択領域652には、
図10の例と同様に、記憶装置320に記憶されている1または複数の動作条件ファイルのファイル名が選択可能に表示される。
【0097】
使用者は、対象選択領域651上で共通の動作条件の設定対象となる2以上の除電器200を対象除電器群として選択し、ファイル選択領域652に表示される1または複数の動作条件ファイルから所望の動作条件ファイルを指定する。その後、読込ボタン653を操作する。それにより、指定された動作条件ファイルが、対象除電器群に送信されるべき共通の動作条件ファイルとして記憶装置320から読み込まれる。このとき、読み込まれた動作条件ファイルの内容が、本体表示部600に表示されてもよい。続いて、使用者は、送信ボタン654を操作する。それにより、読み込まれた動作条件ファイルが、処理装置300から対象除電器群に送信される(ステップS6)。動作条件ファイルの送信はTCPに従って行われる。
【0098】
動作条件ファイルを受信した各除電器200は、受信した動作条件ファイルに基づいて各種動作条件の設定を行う。また、各除電器200は、受信した動作条件ファイルに基づく動作条件の設定結果を処理装置300に送信する(ステップS7)。
【0099】
なお、
図11の一括設定画面650は、
図10の新規作成領域641および保存ボタン643を含んでもよい。この場合、使用者は、一括設定画面650上で対象除電器群に送信すべき新たな動作条件ファイルを作成することができる。
【0100】
7.除電器検出処理
処理装置300においては、制御装置310のCPUが記憶装置320に記憶された除電器検出プログラムを実行することにより除電器検出処理が行われる。除電器検出処理により、
図6の例で説明したように、ネットワーク309に接続されている複数の除電器200の全てが検出される。
【0101】
図12は、処理装置300において行われる除電器検出処理の一例を示すフローチャートである。除電器検出処理は、除電器検出処理の開始指令に応答して開始される。その開始指令は、例えば使用者が本体操作部700を操作することにより制御装置310に与えられる。
【0102】
まず、
図5の除電器検出部311は、ネットワーク309に応答要求信号を送信する(ステップS311)。この処理は、
図6のステップS1の処理に対応する処理である。そのため、ここでいう応答要求信号は、ネットワーク309に接続された電気機器にIPアドレスおよびMACアドレスを含む応答信号を要求する信号である。
【0103】
次に、除電器検出部311は、ステップS311の処理後、例えば予め定められた一定期間の間にネットワーク309から応答信号を受信したか否かを判定する(ステップS312)。この応答信号は、後述する
図13の除電器応答処理のステップS213またはステップS216で除電器200から送信される信号である。一定期間の間に応答信号を受信しない場合、除電器検出部311は、除電器検出処理を終了する。一方、応答信号を受信した場合、除電器検出部311は、受信した応答信号に含まれるMACアドレスに基づいて、ネットワーク309に接続されている1または複数の除電器200を検出する(ステップS313)。
【0104】
次に、表示制御部317は、検出された1または複数の除電器200の一覧を本体表示部600に表示させる(ステップS314)。このとき本体表示部600に表示される画面の一例が、
図7の検出除電器画面610である。
【0105】
次に、
図5の割当状態判定部312は、受信した応答信号に基づいて、検出された1または複数の除電器200の各々にIPアドレスが割り当てられているか否かを判定する。より具体的には、割当状態判定部312は、検出された1または複数の除電器200のうちIPアドレスが割り当てられていない除電器200があるか否かを判定する(ステップS315)。IPアドレスが割り当てられていない除電器200がない場合、除電器検出部311は、処理を後述するステップS318に進める。一方、IPアドレスが割り当てられていない除電器200がある場合、
図5の割当部313は、当該除電器200についてIPアドレスを受け付ける(ステップS316)。具体的には、割当部313は、
図7の検出除電器画面610において催促メッセージが表示されたブランク状態のIPアドレス枠613に、使用者により新たなIPアドレスが入力されるまで待機する。
【0106】
次に、割当部313は、IPアドレスが割り当てられていない全ての除電器200についてIPアドレスを受け付けると、受け付けたIPアドレスをそのIPアドレスに対応するMACアドレスとともにネットワーク309に送信する(ステップS317)。これにより、新たなIPアドレスとそれに対応するMACアドレスを含む情報が、ネットワーク309に接続された全ての電気機器に送信される。この処理は、
図6のステップS3の処理に対応する処理である。
【0107】
その後、除電器検出部311は、ステップS313で検出された全ての除電器200の情報を、割り当てられたIPアドレスとともに記憶装置320に記憶させる(ステップS318)。具体的には、除電器検出部311は、検出された1または複数の除電器200の各々について、名称、IPアドレスおよびMACアドレスを含む情報を記憶装置320に記憶させる。その後、除電器検出部311は、除電器検出処理を終了する。
【0108】
なお、割当部313は、IPアドレスが割り当てられていない除電器200について、予め定められた方法で新たなIPアドレスを生成してもよい。この場合、ステップS316の処理が省略される。
【0109】
8.除電器応答処理
複数の除電器200の各々においては、
図4の除電器制御部230が除電器記憶部270に記憶された所定のプログラムを実行することにより除電器応答処理が行われる。
図13は、除電器200において行われる除電器応答処理の一例を示すフローチャートである。除電器応答処理は、除電器200の電源がオンされている間一定周期で繰り返し実行される。
【0110】
まず、除電器制御部230は、ネットワーク309を通して応答要求信号を受信したか否かを判定する(ステップS211)。この応答要求信号は、上記の
図12の除電器検出処理のステップS311で処理装置300から送信される信号である。応答要求信号を受信しない場合、除電器制御部230は、除電器応答処理を終了する。一方、応答要求信号を受信した場合、除電器制御部230は、当該除電器200にIPアドレスが割り当てられているか否かを判定する(ステップS212)。
【0111】
除電器200にIPアドレスが割り当てられている場合、そのIPアドレスは除電器記憶部270に記憶されている。一方、除電器200にIPアドレスが割り当てられていない場合、除電器記憶部270にはIPアドレスおよびそれに関する情報が記憶されていない。したがって、除電器制御部230は、上記のステップS212において、具体的には、除電器記憶部270にIPアドレスが記憶されているか否かに基づいて、当該除電器200にIPアドレスが割り当てられているか否かを判定する。なお、除電器200は、その製造時にMACアドレスが割り当てられる。それにより、除電器記憶部270には、工場出荷前に予めMACアドレスが記憶されている。
【0112】
ステップS212において、除電器200にIPアドレスが割り当てられていない場合、除電器制御部230は、IPアドレスを含まず、MACアドレスを含む応答信号を生成し、ネットワーク309に送信する(ステップS213)。この処理は、
図6のステップS2の処理に対応する処理である。
【0113】
次に、除電器制御部230は、自己のMACアドレスに対応付けられたIPアドレスを受信したか否かを判定する(ステップS214)。このIPアドレスは、上記の
図12の除電器検出処理のステップS317で処理装置300から送信されるIPアドレスである。IPアドレスを受信しない場合、除電器制御部230は、IPアドレスを受信するまで当該ステップS214の処理を繰り返す。一方、IPアドレスを受信すると、除電器制御部230は、受信したIPアドレス、すなわち自己のMACアドレスに対応付けられたIPアドレスを除電器記憶部270に記憶させる(ステップS215)。これにより、当該除電器200にIPアドレスが割り当てられる。その後、除電器制御部230は、除電器応答処理を終了する。
【0114】
ステップS212において、除電器200にIPアドレスが割り当てられている場合、除電器制御部230は、自己に割り当てられたIPアドレスおよびMACアドレスを含む応答信号を生成し、ネットワーク309に送信する(ステップS216)。この処理は、
図6のステップS2の処理に対応する処理である。その後、除電器制御部230は、除電器応答処理を終了する。
【0115】
9.モニタリング処理
処理装置300においては、制御装置310のCPUが記憶装置320に記憶されたモニタリングプログラムを実行することによりモニタリング処理が行われる。モニタリング処理により、
図6の例で説明したように、使用者により指定された除電器200のモニタリングが行われる。
【0116】
図14は、処理装置300において行われるモニタリング処理の一例を示すフローチャートである。モニタリング処理は、モニタリング開始指令に応答して開始される。その開始指令は、例えば使用者が本体操作部700を操作することにより制御装置310に与えられる。
【0117】
まず、
図5の表示制御部317は、除電器検出処理で検出された1または複数の除電器200の一覧を本体表示部600に表示させる(ステップS321)。このとき本体表示部600に表示される画面の一例が、
図8のモニタリング指定画面620である。
【0118】
次に、モニタリング部316は、本体表示部600に表示された1または複数の除電器200についてモニタリング対象となる除電器200の指定を受け付ける(ステップS322)。具体的には、モニタリング部316は、
図8のモニタリング指定画面620において使用者による除電器200の指定および指定完了ボタン616の操作を受け付ける。
【0119】
次に、モニタリング部316は、モニタリング対象として指定された1または複数の除電器200に状態要求信号を送信する(ステップS323)。この処理は、
図6のステップS4の処理に対応する処理である。
【0120】
次に、モニタリング部316は、ステップS323の処理後、モニタリング対象の除電器200からモニタリング情報を含む状態信号を受信したか否かを判定する(ステップS324)。状態信号を受信しない場合、モニタリング部316は、ステップS324の処理を繰り返す。一方、状態信号を受信した場合、表示制御部317は、受信した状態信号に基づいてモニタリング対象の1または複数の除電器200の動作状態等を本体表示部600に表示させる(ステップS325)。このとき本体表示部600に表示される画面の一例が、
図9のモニタリング画面630である。
【0121】
次に、モニタリング部316は、使用者によりモニタリングを終了すべき指令(モニタリング終了指令)が与えられたか否かを判定する(ステップS326)。その終了指令は、例えば使用者が本体操作部700を操作することにより制御装置310に与えられる。
【0122】
ステップS326において、モニタリング終了指令が与えられていない場合、モニタリング部316は、処理をステップS323に戻す。一方、ステップS326において、モニタリング終了指令が与えられている場合、モニタリング部316は、モニタリング処理を終了する。
【0123】
モニタリング対象として指定された1または複数の除電器200の各々において、除電器制御部230は、上記のステップS323の処理により状態要求信号を受信した場合に、モニタリング情報を含む状態信号を生成する。また、除電器制御部230は、生成した状態信号を処理装置300に送信する。この処理は、
図6のステップS5の処理に対応する処理である。
【0124】
10.動作条件設定処理
処理装置300においては、制御装置310のCPUが記憶装置320に記憶された動作条件設定プログラムを実行することにより動作条件設定処理が行われる。動作条件設定処理により、
図6の例で説明したように、使用者により選択された1または複数の除電器200について動作条件の設定が行われる。
【0125】
図15は、処理装置300において行われる動作条件設定処理の一例を示すフローチャートである。動作条件設定処理は、上記のモニタリング処理が行われている間、モニタリング処理に並行して一定周期で繰り返し実行される。そのため、初期状態で、本体表示部600には、
図9のモニタリング画面630に対応する画面が表示されている。
【0126】
まず、
図5の対象決定部314は、モニタリング対象となる1または複数の除電器200のうち一の除電器200について動作条件の設定指令が与えられたか否かを判定する(ステップS331)。その設定指令は、例えば使用者が本体操作部700を用いて
図9のモニタリング画面630内の複数の設定ボタン633のいずれか1つを操作することにより制御装置310に与えられる。
【0127】
一の除電器200について動作条件の設定指令が与えられた場合、対象決定部314は、当該一の除電器200を動作条件の設定対象として決定する。また、表示制御部317は、一の除電器200について動作条件を設定するための除電器設定画面を本体表示部600に表示させる(ステップS332)。このとき本体表示部600に表示される画面の一例が、
図10の除電器設定画面640である。
【0128】
次に、
図5の設定部315は、一の除電器200について設定されるべき動作条件を受け付ける(ステップS333)。この動作条件の受け付けは、例えば
図10の除電器設定画面640上の各領域(641,642)および各ボタン(643,644,645)に対する使用者の操作の受け付けを意味する。
【0129】
次に、設定部315は、ステップS333で受け付けられた動作条件(使用者の本体操作部700の操作内容)に基づいて、動作条件ファイルの生成、保存および読込を行う(ステップS334)。また、設定部315は、読み込まれた動作条件ファイルに含まれる各種情報を、動作条件の設定結果として、動作条件の設定対象となる一の除電器200に送信する(ステップS335)。この処理は、
図6のステップS6の処理に対応する処理である。その後、設定部315は、動作条件設定処理を終了する。
【0130】
上記のステップS331において一の除電器200について動作条件の設定指令が与えられない場合、対象決定部314は、複数の除電器200に対して一括して動作条件の設定を行うべき設定指令(一括設定指令)が与えられたか否かを判定する(ステップS341)。その設定指令は、例えば使用者が本体操作部700を用いて
図9のモニタリング画面630内の一括設定ボタン634を操作することにより制御装置310に与えられる。
【0131】
一括設定指令が与えられない場合、対象決定部314は、処理をステップS331に戻す。一方、一括設定指令が与えられた場合、表示制御部317は、複数の除電器200について共通の動作条件を設定するための一括設定画面を本体表示部600に表示させる(ステップS342)。このとき本体表示部600に表示される画面の一例が、
図11の一括設定画面650である。
【0132】
次に、対象決定部314は、動作条件の設定対象となる複数の除電器200の選択を受け付ける(ステップS343)。この複数の除電器200の選択の受け付けは、例えば
図11の一括設定画面650上の対象選択領域651に対する使用者の操作の受け付けを意味する。
【0133】
次に、対象決定部314は、ステップS343で受け付けられた選択(使用者の本体操作部700の操作内容)に基づいて、使用者により選択された2以上の除電器200を対象除電器群として決定する(ステップS344)。その後、設定部315は、処理をステップS333に進める。
【0134】
この場合、ステップS333では、
図5の設定部315は、対象除電器群の2以上の除電器200について設定されるべき動作条件を受け付ける。それにより、後続するステップS334,S335で、対象除電器群の2以上の除電器200に共通に設定されるべき動作条件を含む動作条件ファイルが読み込まれ、対象除電器群に送信される。
【0135】
11.動作条件反映処理
複数の除電器200の各々においては、除電器制御部230が除電器記憶部270に記憶された所定のプログラムを実行することにより動作条件反映処理が行われる。
図16は、除電器200において行われる動作条件反映処理の一例を示すフローチャートである。動作条件反映処理は、除電器200の電源がオンされている間、上記の除電器応答処理と並行して一定周期で繰り返し実行される。
【0136】
まず、除電器制御部230は、当該除電器200に設けられた操作部260が操作されることにより、動作条件の設定を行うための操作が行われているか否かを判定する(ステップS221)。そこで、動作条件の設定を行うための操作が行われている場合、除電器制御部230は、当該除電器200について設定されるべき動作条件を受け付け(ステップS222)、動作条件ファイルを生成する(ステップS223)。
【0137】
次に、除電器制御部230は、生成された動作条件ファイルを
図4の除電器記憶部270に記憶させることにより、動作条件を設定する(ステップS224)。また、除電器制御部230は、動作条件の設定結果を処理装置300に送信する(ステップS225)。ここで、処理装置300に送信される動作条件の設定結果には、動作条件の設定に成功したか否かを示す情報と、設定された動作条件(動作条件ファイル)とが含まれる。その後、除電器制御部230は、動作条件反映処理を終了する。
【0138】
上記のステップS221で、動作条件の設定を行うための操作が行われていない場合、除電器制御部230は、処理装置300から動作条件の設定結果を受信したか否かを判定する(ステップS226)。処理装置300から動作条件の設定結果を受信しなかった場合、除電器制御部230は、動作条件反映処理を終了する。一方、処理装置300から動作条件の設定結果を受信した場合、除電器制御部230は、ステップS224の処理に進む。それにより、受信した動作条件の設定結果に基づく動作条件が、当該除電器200に設定される。なお、除電器200の除電器制御部230は、処理装置300において生成される動作条件ファイルを処理可能に構成されていてもよい。この場合、処理装置300の
図5の設定部315は、上記の動作条件設定処理のステップS335において、読み込まれた動作条件ファイルに含まれる各種情報(動作条件の設定結果)に代えて、読み込まれた動作条件ファイル自体を一の除電器200に送信してもよい。
【0139】
ステップS226において受信される動作条件ファイルは、上記の動作条件設定処理のステップS335で処理装置300から送信される動作条件ファイルである。なお、上記の除電器応答処理においては、ステップS226の処理を通してステップS225で処理装置300に動作条件の設定結果が送信される処理が、
図6のステップS7の処理に対応する。
【0140】
12.効果
(a)上記の除電システム1においては、複数の除電器200の各々について、使用者は操作部260を操作することにより所望の動作条件を設定することができる。
【0141】
また、処理装置300において、ネットワーク309に接続された複数の除電器200のうち2以上の除電器200を対象除電器群として決定することができる。さらに、対象除電器群の2以上の除電器200について、共通の動作条件を設定することができる。これにより、使用者は、複数の除電器200の設定作業に要する時間を低減することができる。また、使用者は、複数の除電器200の全てについて、設定作業を個別に行う必要がない。そのため、多数の設定作業が繰り返されることが抑制され、人為的な作業ミスの発生が低減される。したがって、複数の除電器200の設定作業の信頼性が向上する。
【0142】
(b)処理装置300において、ネットワーク309に接続された複数の除電器200に設定可能な動作条件には、除電器200の操作部260の操作を無効にするための条件(無効条件)が含まれる。それにより、使用者は、複数の除電器200のうち所望の除電器200について、操作部260の操作を無効にする設定を行うことができる。この場合、複数の除電器200の各々において、設定された動作条件が意図せず変更されることが防止される。
【0143】
(c)上記の処理装置300においては、ネットワーク309に接続された複数の除電器200が検出される。このとき、検出された複数の除電器200の各々について、IPアドレスが割り当てられているか否かが判定され、IPアドレスが割り当てられていない除電器200に、新たなIPアドレスが割り当てられる。それにより、処理装置300において、複数の除電器200を識別することが可能になる。したがって、処理装置300から複数の除電器200に動作条件を設定する際に、複数の除電器200の間で誤った動作条件が設定されることが低減される。
【0144】
13.他の実施の形態
(a)
図17は、他の実施の形態に係る処理装置300の構成を説明するためのブロック図である。
図17の処理装置300について、上記実施の形態に係る処理装置300と異なる点を説明する。
【0145】
図17に示すように、他の実施の形態に係る処理装置300においては、制御装置310が
図5の複数の機能部(311~317)に加えて、新たな機能部としてグループ生成部318およびグループ選択部319をさらに含む。なお、グループ生成部318およびグループ選択部319についても、その一部または全てが、電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0146】
グループ生成部318は、
図1のネットワーク309に接続された複数の除電器200について2以上の除電器200を含む除電器グループを生成する。グループ選択部319は、グループ生成部318により生成された1または複数の除電器グループのうちいずれかを選択する。
【0147】
これにより、本例の対象決定部314は、グループ選択部319により一の除電器グループが選択された場合に、選択された除電器グループに属する2以上の除電器200を対象除電器群として決定する。また、本例の設定部315は、対象決定部314により決定された設定対象の除電器200、すなわちグループ選択部319により選択された除電器グループに属する2以上の除電器200に共通の動作条件を設定する。
【0148】
上記の構成を有する処理装置300は、使用者による本体操作部700の操作に基づいて、除電器グループを生成すべき旨の指令を受け付けることが可能に構成される。制御装置310に除電器グループを生成すべき旨の指令が与えられると、表示制御部317は、例えば本体表示部600に除電器グループを生成するためのグループ生成画面を表示させる。
図18は、他の実施の形態に係る処理装置300において本体表示部600に表示されるグループ生成画面の一例を示す図である。
【0149】
グループ生成画面660は、対象選択領域651、グループ名領域661およびグループ生成ボタン663を含む。対象選択領域651には、
図11の一括設定画面650に含まれる例と同様に、モニタリング対象の複数の除電器200の名称がチェックボックスとともに表示される。
【0150】
グループ名領域661には、現時点で生成されている1または複数の除電器グループの名称が表示されるとともに、新たに生成されるべき除電器グループの名称を入力するためのグループ名称入力枠662が表示される。
【0151】
これにより、使用者は、対象選択領域651において、所望の除電器200の名称に付随して表示されたチェックボックスにチェックを入れることにより、グループ化したい複数の除電器200を選択する。また、使用者は、グループ名称入力枠662に所望の名称を入力する。その後、グループ生成ボタン663を操作する。それにより、選択された複数の除電器200について、グループ名称入力枠662に入力された名称を有する除電器グループが生成される。このとき、生成された除電器グループの情報は、記憶装置320に記憶される。
【0152】
この場合、除電器グループごとに共通の動作設定を行うことを容易にするために、複数の除電器200に共通の動作条件を設定するための画面(上記実施の形態の
図11の一括設定画面650)は、以下のように表示されてもよい。
【0153】
図19は、他の実施の形態に係る一括設定画面650の一例を示す図である。
図19の一括設定画面650が
図11の一括設定画面650と異なる点を説明する。
図19に示すように、本例の一括設定画面650においては、対象選択領域651に、複数の除電器200のチェックボックスが表示されるとともに、生成済みの1または複数の除電器グループの名称がチェックボックスとともに表示される。これにより、使用者は、所望の除電器グループの名称に付随して表示されたチェックボックスにチェックを入れることにより、チェックした除電器グループに属する2以上の除電器200を対象除電器群として選択することができる。
【0154】
図17に示すように、他の実施の形態に係る処理装置300においては、制御装置310が
図5の複数の機能部(311~317)に加えて、新たな機能部として条件取得部350をさらに含む。なお、条件取得部350についても、その一部または全てが、電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0155】
条件取得部350は、ネットワーク309に接続された複数の除電器200のうち1または複数の除電器200の除電器記憶部270に記憶された1または複数の動作条件ファイルを取得する。すなわち、条件取得部350は、複数の除電器200のうち少なくとも一部の除電器200に設定されている1または複数の動作条件を取得する。それにより、設定部315は、条件取得部350により取得された1または複数の動作条件ファイルのいずれかを、複数の除電器200のうち少なくとも一部の除電器200の動作条件の設定に用いることができる。
【0156】
この場合、処理装置300における除電器200の動作条件の設定時に、
図10の除電器設定画面640のファイル選択領域642内に条件取得部350により取得された1または複数の除電器200の動作条件ファイルが表示されてもよい。これにより、使用者は、複数の除電器200のうち一の除電器200に設定された所望の動作条件を、ネットワーク309に接続された他の除電器200に容易に設定することができる。
【0157】
(b)上記実施の形態に係る処理装置300においては、
図11および
図19の一括設定画面650が、
図10の新規作成領域641および保存ボタン643をさらに含んでもよい。この場合、使用者は、複数の除電器200に共通の動作条件を設定したい場合に、新規作成領域641および保存ボタン643を操作することにより新たな動作設定ファイルを生成することができる。
【0158】
(c)上記実施の形態に係る処理装置300においては、ネットワーク309に接続された複数の除電器200の検出時に、各除電器200の名称が自動的に定められるが、本発明はこれに限定されない。
【0159】
複数の除電器200の名称は、例えば使用者が本体操作部700を操作することにより定められてもよい。この場合、
図7の検出除電器画面610において、機器名称枠612は、使用者による名称の入力が可能であってもよい。さらに、使用者が一の除電器200に対応する機器名称枠612に名称の入力をする際には、処理装置300から一の除電器200に対して表示灯292を発光させるべき信号が送信されてもよい。これにより、使用者は、表示灯292が発光している一の除電器200を視認することにより、一の除電器200が設置されている位置を把握しつつ当該除電器200の名称を定めることができる。
【0160】
(d)上記実施の形態に係る処理装置300においては、動作条件の設定対象となる1または複数の除電器200は、モニタリング対象である1または複数の除電器200から選択されるが、本発明はこれに限定されない。動作条件の設定対象となる除電器200は、モニタリング対象であるか否かによらず、除電器検出部311により検出された全ての除電器200から選択可能であってもよい。
【0161】
(e)上記実施の形態に係る処理装置300の制御装置310は、ネットワーク309に接続された複数の除電器200について、操作部260の操作を無効にする無効条件を設定することが可能であるが、本発明はこれに限定されない。
【0162】
上記のように、操作部260は複数の操作ボタン(261,262,263)を有する。したがって、制御装置310は、操作部260の複数の操作ボタンのうち一部の操作ボタンの操作を無効にし、残りの操作ボタンの操作を有効にする動作条件を設定することが可能であってもよい。
【0163】
例えば、無効条件は、使用者による
図4の1つの決定ボタン261および4つの調整ボタン262の操作を無効にし、他のボタン(
図4の1つの電源ボタン263)の操作を有効にすることであってもよい。この無効条件が設定される場合、除電器200の決定ボタン261および調整ボタン262が操作されても、ファン201の回転数等の調整は行われない。一方、電源ボタン263が操作されると、除電器200の電源状態が切り替えられる。
【0164】
あるいは、無効条件は、使用者による
図4の1つの電源ボタン263の操作を無効にし、他のボタン(
図4の1つの決定ボタン261および4つの調整ボタン262)の操作を有効にすることであってもよい。この無効条件が設定される場合、除電器200の電源ボタン263が操作されても、除電器200の電源状態は切り替えられない。一方、決定ボタン261および調整ボタン262が操作されると、ファン201の回転数等の調整が行われる。
【0165】
(f)上記実施の形態に係る処理装置300においては、設定部315は、対象決定部314により決定された対象除電器群の2以上の除電器200に共通の動作条件を設定するが、本発明はこれに限定されない。設定部315は、対象除電器群の2以上の除電器200について互いに異なる複数の動作条件をそれぞれ設定することが可能であってもよい。
【0166】
この場合、設定部315は、対象除電器群の2以上の除電器200にそれぞれ対応付けられた複数の動作条件ファイルを生成する。また、設定部315は、各動作条件ファイルに含まれる各種情報を、動作条件の設定結果として、当該動作条件ファイルに対応する除電器200に送信する。あるいは、設定部315は、対象除電器群の2以上の除電器200にそれぞれ対応付けられた複数の動作条件を含む一の動作条件ファイルを生成し、その動作条件ファイルに含まれる各種情報を、動作条件の設定結果として、全ての除電器200に送信する。
【0167】
(g)上記実施の形態に係る処理装置300においては、制御装置310は、ネットワーク309に接続された複数の除電器200についてトポロジ構成を検出可能に構成されてもよい。この場合、検出されたトポロジ構成が使用者に提示されることにより、使用者は、モニタリングすべき除電器200、および動作設定を行うべき除電器200を容易かつ適切に把握することができる。
【0168】
14.請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
【0169】
上記実施の形態においては、複数の除電器200が複数の除電器の例であり、処理装置300が処理装置の例であり、除電システム1が除電システムの例であり、除電器200の操作部260が第1の操作部の例であり、除電器200の除電器制御部230が第1の設定部の例であり、ネットワーク309がネットワークの例である。
【0170】
また、処理装置300の除電器検出部311が除電器検出部の例であり、処理装置300の対象決定部314が対象決定部の例であり、処理装置300の設定部315が第2の設定部の例であり、処理装置300の割当状態判定部312が割当状態判定部の例であり、処理装置300の割当部313が割当部の例である。
【0171】
また、本体表示部600が表示部の例であり、本体操作部700が第2の操作部の例であり、処理装置300のグループ生成部318がグループ生成部の例であり、処理装置300のグループ選択部319がグループ選択部の例であり、処理装置300の条件取得部350が条件取得部の例である。
【0172】
また、ファン201がファンの例であり、ファン駆動部202がファン駆動部の例であり、除電器電源部290が電源部の例であり、除電器電源部290の電力により動作する除電器200の各構成要素(202,211,212,221,222,230,240,250,291,292,293)が動作部の例であり、使用者が
図4の1つの決定ボタン261および4つの調整ボタン262を操作することが第1の操作部の第1の操作の例であり、使用者が
図4の1つの電源ボタン263を操作することが第1の操作部の第2の操作の例である。
【0173】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、また、上記の実施の形態の一部の構成を組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0174】
1…除電システム,11…除電器筐体,12…送風口,100…イオンバランスセンサ,110A…検出プレート,110B…イオン検出回路,111…オペアンプ,112…固定抵抗,113…変調電圧源,120…温度検出素子,130…湿度検出素子,140…センサ表示灯,150…センサ通信部,160…センサ電源部,190…センサ制御部,200…除電器,201…ファン,201a…回転軸,202…ファン駆動部,211…正イオン発生部,211a,221a…円環状部材,212…正極側高圧回路,221…負イオン発生部,222…負極側高圧回路,230…除電器制御部,240…イオン情報生成部,250…表示部,260…操作部,261…決定ボタン,262…調整ボタン,263…電源ボタン,270…除電器記憶部,280…除電器通信部,290…除電器電源部,291…クリーン装置,292…表示灯,293…警報装置,300…処理装置,309…ネットワーク,310…制御装置,311…除電器検出部,312…割当状態判定部,313…割当部,314…対象決定部,315…設定部,316…モニタリング部,317…表示制御部,318…グループ生成部,319…グループ選択部,320…記憶装置,350…条件取得部,380…処理装置通信部,390…処理装置電源部,600…本体表示部,610…検出除電器画面,611…除電器情報欄,612…機器名称枠,613…IPアドレス枠,614…MACアドレス枠,615…確認ボタン,616…指定完了ボタン,620…モニタリング指定画面,630…モニタリング画面,631…モニタリングブロック,632…状態表示部,633…設定ボタン,634…一括設定ボタン,640…除電器設定画面,641…新規作成領域,642…ファイル選択領域,643…保存ボタン,644,653…読込ボタン,645,654…送信ボタン,650…一括設定画面,651…対象選択領域,652…ファイル選択領域,660…グループ生成画面,661…グループ名領域,662…グループ名称入力枠,663…グループ生成ボタン,700…本体操作部,en1,en2…電極針