IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 鴻富泰精密電子(煙台)有限公司の特許一覧 ▶ 鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特開2024-37673光学モジュール及びそれを適用した投影装置
<>
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図1
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図2
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図3
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図4
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図5
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図6
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図7
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図8
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図9
  • 特開-光学モジュール及びそれを適用した投影装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037673
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】光学モジュール及びそれを適用した投影装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20240312BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240312BHJP
   H04N 9/31 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
G03B21/14 A
G03B21/00 F
H04N9/31 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060961
(22)【出願日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】202222371129.6
(32)【優先日】2022-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520166796
【氏名又は名称】鴻富泰精密電子(煙台)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄 世凱
【テーマコード(参考)】
2K203
5C060
【Fターム(参考)】
2K203FA04
2K203FA06
2K203FA25
2K203FA32
2K203FA44
2K203FA45
2K203GA32
2K203GA35
2K203HA25
2K203HA30
2K203KA40
2K203MA32
5C060BA09
5C060BC05
5C060BC07
5C060JA13
5C060JA18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高い適用性と良好な性能とを備える光学モジュール及びそれを用いた投影装置を提供する。
【解決手段】光学モジュールは、カラーホイールと、第1駆動ユニットと、第2駆動ユニットとを含む光学モジュールを提供する。第1駆動ユニットは、カラーホイールに駆動可能に接続され、複数のカラーサークルの異なるカラーゾーンを光路に時分割的に介在させるようにカラーホイールを回動させる。第2駆動ユニットは、第1駆動ユニットに駆動可能に接続され、カラーホイールを、光路の延びる方向と交差する第1方向に移動させる。第1駆動ユニットがカラーホイールを回転させながら、第2駆動ユニットがカラーホイールを回転させて第1方向Xに移動可能に光路を介入させることに合わせて、複数のカラーゾーンがいずれも時分割で光路を介入させることが可能となり、多くのバリエーションを備えさせることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を変換するために一つの光路に合わせる光学モジュールであって、
それぞれ複数のカラーゾーンを備える同心に配置された複数のカラーサークルを含むカラーホイールと、
前記カラーホイールに駆動可能に接続され、前記複数のカラーサークルの異なる前記カラーゾーンを前記光路に時分割的に介在させるように前記カラーホイールを回動させる第1駆動ユニットと、
第1駆動ユニットに駆動可能に接続され、同心に設けられた前記複数のカラーサークルが前記光路に時分割的に介在するように前記カラーホイールを、前記光路の延びる方向と交差する第1方向に移動させる第2駆動ユニットと、を備える光学モジュール。
【請求項2】
前記複数のカラーサークルが積層して設けられ、前記複数のカラーサークルの円心は、前記カラーホイールの回転平面に沿った投影が重なることを特徴とする請求項1に記載の光学モジュール。
【請求項3】
前記複数のカラーサークルの半径は同一でなく、前記複数のカラーサークルは、半径が小から大へ、又は大から小への順に積み重ねられることを特徴とする請求項2に記載の光学モジュール。
【請求項4】
前記複数のカラーサークルのそれぞれは円環状であり、
複数の前記カラーサークルは、その外円の半径が小から大への順に順次周設され、
前記複数のカラーサークルのそれぞれは、サブ基板と、前記サブ基板の表面に設けられ、光を変換するための光変換層とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光学モジュール。
【請求項5】
隣接する2つの前記カラーサークルの前記サブ基板はお互いに接着固定されることを特徴とする請求項4に記載の光学モジュール。
【請求項6】
前記複数のカラーサークルの前記サブ基板は一体成形されることを特徴とする請求項4に記載の光学モジュール。
【請求項7】
前記第1方向は、前記光路の延びる方向と垂直であることを特徴とする請求項1に記載の光学モジュール。
【請求項8】
前記第1駆動ユニットは、回転駆動部材及び回転検知子を含み、
前記回転駆動部材は、固定部、及び前記固定部に対して回動する回動部を含み、
前記回動部は、前記カラーホイールを回動させるように前記カラーホイールに伝達接続され、
前記固定部は、前記第2駆動ユニットに接続され、
前記回転検知子は、前記固定部に接続されており、
前記回転検知子の検知端は、前記カラーホイールの回転数を検知するように前記カラーホイールに向けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学モジュール。
【請求項9】
前記第2駆動ユニットは、リニアドライバと、前記第1駆動ユニットと固定的に接続されるアダプタープレートと、を含み、
前記リニアドライバは、前記アダプタープレートに駆動接続されており、
前記リニアドライバは、前記アダプタープレート及び前記第1駆動ユニットによって、前記カラーホイールが第1方向Xに往復的な直線運動を駆動することを特徴とする請求項1に記載の光学モジュール。
【請求項10】
前記リニアドライバは、ステッピングモータと、伝動スクリューと、伝動ナットと、伝動板と、を含み、
前記伝動板は前記アダプタープレートと固定接続され、
前記ステッピングモータは、前記伝動スクリューに伝達接続され、
前記伝動ナットは、前記伝動スクリューに外嵌され、前記伝動スクリューに伝達接続され、
前記伝動ナットは、前記伝動板に固定され、
前記ステッピングモータは、前記伝動ナットが前記ステッピングモータに対して前記伝動板を直線運動させるように、前記伝動スクリューを回転させることを特徴とする請求項9に記載の光学モジュール。
【請求項11】
前記第2駆動ユニットは、ガイド棒およびベースを備え、
前記ステッピングモータは前記ベースに固定接続され、
前記ガイド棒は、前記ベースに固定接続され、前記伝動板をガイドするように前記伝動板に摺動接続することを特徴とする請求項10に記載の光学モジュール。
【請求項12】
前記伝動板は、お互いに離間した第1伝動板と第2伝動板を含み、
前記第1伝動板は、前記伝動ナットに固定され、前記ガイド棒に摺動接続し、
前記第2伝動板は、前記ガイド棒に摺動接続し、
前記第1伝動板及び前記第2伝動板は、前記アダプタープレートの前記カラーホイールから遠い側に固定されることを特徴とする請求項11に記載の光学モジュール。
【請求項13】
前記第2駆動ユニットは、直線変位センサーと、前記伝動スクリューから離間して設けられた測定ナットと、をさらに含み、
前記測定ナットは、前記伝動ナットと同期して前記伝動スクリューに対して移動し、
前記直線変位センサーは、前記測定ナットと連携し、前記測定ナットの前記第1方向Xに沿った変位量を検知することで、前記伝動ナットの前記第1方向Xに沿った変位量を取得することを特徴とする請求項10に記載の光学モジュール。
【請求項14】
前記第2駆動ユニットは、前記アダプタープレートと前記第1駆動ユニットとの間に設けられたクッション材をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の光学モジュール。
【請求項15】
前記光路を形成する光源と、前記光源から発せられる光を変換する請求項1~14のいずれか1項に記載の光学モジュールと、を備える、投影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、光学表示分野に関し、特に、光学モジュールおよびそれを適用した投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学および技術の進歩に伴い、レーザ投影装置はその色域が広く、色純度が高い等の利点から、人々のホームエンターテイメントや業務に多く登場している。カラーホイールは、デジタル光学処理プロジェクタの色の元とすることができる。光源が発した光は、デジタルマイクロミラー素子により反射され、カラーホイールを通過することで異なる色彩を呈することができる。異なる応用機能は、色に対する要求が異なり、例えば描画のデモンストレーションは、表示画面が高い輝度を持つ必要があるが、色に対する要求が高くなく、例えばホームシアターやリアプロジェクションテレビに応用すると、色がより強調表示される。すなわち、異なる適用場面に対して、カラーホイールには異なるニーズがあるが、カラーホイール自体のサイズや製造コスト等の制限によって、現在のカラーホイールの適用性および単体のカラーホイールの性能の向上も望まれる。上記の問題を解決するのが、当業者によって検討される問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術における問題点を解決するために、本願実施例は、高い適用性と良好な性能とを備える光学モジュール及びそれを用いた投影装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は、光を変換するために一つの光路に合わせる光学モジュールを提供しており、前記光学モジュールは、
それぞれ複数のカラーゾーンを備える同心に配置された複数のカラーサークルを含むカラーホイールと、
前記カラーホイールに駆動可能に接続され、前記複数のカラーサークルの異なる前記カラーゾーンを前記光路に時分割的に介在させるように前記カラーホイールを回動させる第1駆動ユニットと、
第1駆動ユニットに駆動可能に接続され、同心に設けられた前記複数のカラーサークルが前記光路に時分割的に介在するように前記カラーホイールを、前記光路の延びる方向と交差する第1方向に移動させる第2駆動ユニットと、を備える。
【0005】
好ましい実施形態において、前記複数のカラーサークルが積層して設けられ、前記複数のカラーサークルの円心は、前記カラーホイールの回転平面に沿った投影が重なる。
【0006】
好ましい実施形態において、前記複数のカラーサークルの半径は同一ではなく、前記複数のカラーサークルは、半径が小から大へ、又は大から小への順に積み重ねられている。
【0007】
好ましい実施形態において、
前記複数のカラーサークルのそれぞれは円環状であり、
複数の前記カラーサークルは、その外円の半径が小から大への順に順次周設され、
前記複数のカラーサークルのそれぞれは、サブ基板と、前記サブ基板の表面に設けられ、光を変換するための光変換層とを含む。
【0008】
好ましい実施形態において、隣接する2つの前記カラーサークルの前記サブ基板はお互いに接着固定される。
【0009】
好ましい実施形態において、前記複数のカラーサークルの前記サブ基板は一体成形される。
【0010】
好ましい実施形態において、前記第1方向は、前記光路の延びる方向と垂直である。
【0011】
好ましい実施形態において、前記第1駆動ユニットは、回転駆動部材及び回転検知子を含み、前記回転駆動部材は、固定部、及び前記固定部に対して回動する回動部を含み、前記回動部は、前記カラーホイールを回動させるように前記カラーホイールに伝達接続され、前記固定部は、前記第2駆動ユニットに接続され、前記回転検知子は、前記固定部に接続されており、前記回転検知子の検知端は、前記カラーホイールの回転数を検知するように前記カラーホイールに向けられている。
【0012】
好ましい実施形態において、前記第2駆動ユニットは、リニアドライバと、前記第1駆動ユニットと固定的に接続されるアダプタープレートと、を含み、前記リニアドライバは、前記アダプタープレートに駆動接続されており、前記リニアドライバは、前記アダプタープレート及び前記第1駆動ユニットによって、前記カラーホイールが第1方向Xに往復的な直線運動を駆動する。
【0013】
好ましい実施形態において、前記リニアドライバは、ステッピングモータと、伝動スクリューと、伝動ナットと、伝動板と、を含み、前記伝動板は前記アダプタープレートと固定接続され、前記ステッピングモータは、前記伝動スクリューに伝達接続され、前記伝動ナットは、前記伝動スクリューに外嵌され、前記伝動スクリューに伝達接続され、前記伝動ナットは、前記伝動板に固定され、前記ステッピングモータは、前記伝動ナットが前記ステッピングモータに対して前記伝動板を直線運動させるように、前記伝動スクリューを回転させる。
【0014】
好ましい実施形態において、前記第2駆動ユニットは、ガイド棒およびベースを備え、前記ステッピングモータは前記ベースに固定接続され、前記ガイド棒は、前記ベースに固定接続され、前記伝動板をガイドするように前記伝動板に摺動接続する。
【0015】
好ましい実施形態において、前記伝動板は、お互いに離間した第1伝動板と第2伝動板を含み、前記第1伝動板は、前記伝動ナットに固定され、前記ガイド棒に摺動接続し、前記第2伝動板は、前記ガイド棒に摺動接続し、前記第1伝動板及び前記第2伝動板は、前記アダプタープレートの前記カラーホイールから遠い側に固定される。
【0016】
好ましい実施形態において、前記第2駆動ユニットは、直線変位センサーと、前記伝動スクリューから離間して設けられた測定ナットと、をさらに含み、前記測定ナットは、前記伝動ナットと同期して前記伝動スクリューに対して移動し、前記直線変位センサーは、前記測定ナットと連携し、前記測定ナットの前記第1方向Xに沿った変位量を検知することで、前記伝動ナットの前記第1方向Xに沿った変位量を取得する。
【0017】
好ましい実施形態において、前記第2駆動ユニットは、前記アダプタープレートと前記第1駆動ユニットとの間に設けられたクッション材をさらに含む。
【0018】
本願の実施例は、前記光路を形成する光源と、前記光源から発せられる光を変換する上記の光学モジュールと、を備える投影装置を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本出願の光学モジュールには、従来技術に比べて、第1駆動ユニットがカラーホイールを回転させながら、第2駆動ユニットがカラーホイールを回転させて第1方向Xに移動可能に光路を介入させることに合わせて、カラーサークルのそれぞれおよびそれに含まれたカラーゾーン毎に時分割で光路を介入させることが可能であり、このタイプの投影装置の結像原理に基づいて、投影装置に適用した場合に多くのバリエーションを備えさせることができるので、高い適合性および優れた性能を備える。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施例による貼付装置の正面図である。
図2図1における貼付装置の背面側の構成を示す図である。
図3】本発明の一実施例による貼付装置の構成を示す図である。
図4図3における貼付装置の搬送路が合併した状態を示す図である。
図5図4における第1剥離アセンブリの貼付動作が完了した状態の模式図である。
図6図5の貼付装置の第1剥離アセンブリのリセット状態を示す模式図である。
図7図6の貼付装置の第2剥離アセンブリが貼り付けを開始した状態を示す図である。
図8図7の貼付装置の第2剥離アセンブリが貼り付けを完了した状態を示す図である。
図9】本発明の他の実施例による貼付装置の構造を示す図である。
図10】本発明の一実施例による貼付装置の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本出願は、以下の詳細な説明において上記の図面と併せてさらに説明される。以下の説明では、本発明をより完全に説明するために図面を参照する。図面は、本発明の例示的な実施例を示す。ところで、本発明は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載される例示的な実施形態に限定されると解釈されるべきではない。これらの例示的な実施形態は、本発明を徹底的かつ完全に記載し、本発明の範囲を当業者へ完全に伝えるために提供される。同様の符号は、同じまたは類似のコンポーネントを示す。
【0022】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する場合、単数形「一(a)」、「一つ(an)」、および「当該(the)」は、文脈からそうでないことが明確に示されていない限り、複数形も含むことを意図している。さらに、本明細書で使用される場合、用語「備える」および/または「含む」、および/または「有する」、整数、ステップ、操作、要素、および/またはコンポーネントについて、1つ以上の他の機能、領域、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント、および/またはグループの存在または追加を排除しない。
【0023】
本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、特に定義されない限り、本出願が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書で定義されている用語は、関連技術および本発明の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0024】
以下、図面を参照しながら、例示的な実施形態を説明する。図面に描かれている構成要素は必ずしも縮尺通りに示されているわけではないことに注意すべきである。また、同一または類似の構成要素には、同一または類似の符号または類似の技術用語が与えられる。
【0025】
以下、上記の図面を参考して本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。
【0026】
図1から図10に示すように、本出願による光学モジュール1及びそれを適用した投影装置2である。本願実施例は、光を変換するために一つの光路22に合わせる光学モジュール1を提供する。光学モジュール1は、カラーホイール10と、第1駆動ユニット11と、第2駆動ユニット12とを含む。カラーホイール10は、同心上に配置された少なくとも2つのカラーサークル101を有し、カラーサークル101は、複数のカラーゾーン102を含む。第1駆動ユニット11は、カラーホイール10に駆動可能に接続されており、カラーサークル101の異なるカラーゾーン102を時分割で光路22に介在させるようにカラーホイール10を回動させる。第2駆動ユニット12は、第1駆動ユニット11に駆動可能に接続されており、第2駆動ユニット12は、同心に設けられたカラーサークル101が光路22に時分割的に介在するように、カラーホイール10を第1方向Xに移動させ、第1方向Xは、光路22の延びる方向と交差する。
【0027】
ここで、「同心に設けられたカラーサークル101」は、複数のカラーサークル101が位置する円環に対応する円心107が同軸上に並ぶ、または重なると理解でき、「同軸」の軸方向は、光路22の延びる方向であり、複数のカラーサークル101の円環に対応する円心107を回転平面Aの上の投影が重なる。複数のカラーサークル101が位置する円環は、異なる円に対応可能であり(この場合、複数のカラーサークル101が対応する円心107は同軸上に並ぶ)、複数のカラーサークル101が位置する円環は、同一の円に対応可能である(この場合、複数のカラーサークル101に対応する円心107が重なる)。
【0028】
本出願の光学モジュール1には、従来技術に比べて、第1駆動ユニット11がカラーホイール10を回転させながら、第2駆動ユニット12がカラーホイール10を回転させて第1方向Xに移動可能に光路22を介入させることに合わせて、カラーサークル101のそれぞれおよびカラーサークル101のそれぞれのうちのカラーゾーン102毎に時分割で光路22を介入させることが可能であり、このタイプの投影装置2の結像原理に基づいて、投影装置2に適用した場合に多くのバリエーションを備えさせることができるので、高い適合性および優れた性能を備える。
【0029】
さらに、カラーホイール10は、光線の輝度や色を変更可能な光学構造であり、例えば、表面にフィルタ層や蛍光体層が設けられた透明基板や、それ自体が色を有する非透明基板であってもよい。第1駆動ユニット11は回転トルクを出力するための駆動機構であってもよく、例えば、第1駆動ユニット11は回転電機であってもよく、第2駆動ユニット12は直線運動を出力するための駆動機構であってもよく、例えば、第2駆動ユニットは、リニアモータであってもよく、又は、第2駆動ユニットは、スクリュー付きステッピングモータ122であってもよい。
【0030】
一実施例では、カラーホイール10は、同心に設けられた少なくとも2周のカラーサークル101を有し、本願実施例では2周のカラーサークル101を例として示す。カラーサークル101の数は、三周、四周、五周等の多周も可能であり、光学モジュール1に適用される投影装置が再生するときの情報の流れに応じて、カラーサークル101の数を増やし、第2駆動ユニット12に合わせて、カラーホイール10が画面を出力する際に、より多様な配列組み合わせを有するようにして、より豊かな色彩及び/又は輝度を有する画面を取得することが理解できる。
【0031】
本実施形態では、第1方向Xは、光路22の延びる方向と垂直であり、すなわち、光路22は、カラーホイール10の回転平面Aと垂直となる。
【0032】
図4に併せて示すように、本出願の光学モジュール1におけるカラーホイール10の一実施形態の簡易的構成模式図である。一実施例では、複数のカラーサークル101が積層して設けられ、複数のカラーサークル101の円心107は、カラーホイール10の回転平面Aに沿った投影が重なり、複数のカラーサークル101が位置する円環は、異なる円に対応してよい(この場合、複数のカラーサークル101が対応する円心107は同軸上に並ぶ)。
【0033】
一実施例では、複数のカラーサークル101の半径は同一ではなく、複数のカラーサークル101は、半径が小から大へ、又は大から小への順に積み重ねられている。
【0034】
本実施例では、複数のカラーサークル101は、回転平面Aに垂直する方向に積層して設けられ、複数のカラーサークル101は、半径が小から大へ、または大から小への順に積層して設けられ、複数のカラーサークル101の内円の半径が同一で外円半径が異なる。
【0035】
図5及び図6を併せて示すように、一実施例では、カラーサークル101は円環状であり、複数のカラーサークル101は、その外円の半径が小から大への順に順次周設され、複数のカラーサークル101が位置する円環は、同一の円に対応することができる(この場合、複数のカラーサークル101の対応する円心107が重なる)。
【0036】
本実施例では、複数のカラーサークル101は、回転平面Aに平行する方向に周設されており、隣接する2つのカラーサークル101のうち、外側のカラーサークル101の内円半径は、内側のカラーサークル101の外円半径よりも大きい。
【0037】
図5に示すように、本出願の光学モジュール1におけるカラーホイール10の他の実施形態の簡易的な構成を示す図である。一実施例では、カラーサークル101は、サブ基板104と、サブ基板104の表面に設けられ、光を変換する光変換層105とを含み、隣接する2つのカラーサークル101のサブ基板104はお互いに接着固定され、隣接する2つのカラーサークル101のサブ基板104は感光性接着剤106によって接着され、複数のサブ基板104を順次接合して1つのメイン基板103を形成する。
【0038】
図6に示すように、本出願の光学モジュール1におけるカラーホイール10のさらに他の実施形態の簡易的な構造模式図である。一実施例では、カラーサークル101は、サブ基板104と、サブ基板104の表面に設けられ、光を変換するための光変換層105とを含み、複数のカラーサークル101のサブ基板104は一体成形されている。すなわち、カラーホイール10は、1つのメイン基板103を備え、メイン基板103の表面に、異なるカラーサークル101ひいては異なるカラーゾーン102に対応する位置に、異なる光変換層105がメツキされてカラーホイール10が形成されることにより、メイン基板103が全体の構造として、複数のサブ基板104を異なるカラーサークル101に対応して区分する。
【0039】
さらに、本出願の各実施例におけるカラーホイール10は、製品の色彩、明度に対するニーズに応じて、カラーサークル101を多周設けることができ、カラーサークル101毎に、複数のカラーゾーン102に区分けてもよく、カラーゾーン102毎の形状、複数のカラーゾーン102の幾何学的組み合わせ方式、光変換層105毎の材質または性能も、実際のニーズに応じて変更して設けることができる。
【0040】
一実施形態において、第1駆動ユニット11は、回転駆動部材111及び回転検知子112を含み、回転駆動部材111は、固定部113、及び固定部113に対して回動する回動部114を含む。回動部114は、カラーホイール10を回動させるためにカラーホイール10に伝達接続され、固定部113は、第2駆動ユニット12に接続される。回転検知子112は、固定部113に接続されており、回転検知子112の検知端115は、カラーホイール10の回転数を検知するためにカラーホイール10に向けられている。
【0041】
本実施例において、回転駆動部材111は回転モータであり、固定部113は少なくとも該回転モータのハウジング116及びハウジング内に設けられた固定子構造(図示されず、電磁コイルを含んでいてもよい)を含み、回動部114は少なくとも該回転電機の回転子構造(図示されず、磁性材又は導磁材を含んでいてもよい)及び該回転子構造を連結する回転盤117を含む。カラーホイール10は、回転盤117に固定接続され、回転盤117は、前記回転子構造に伝達接続され、前記固定子構造は、前記回転子構造と協働して前記回転子構造を回動させることにより、回転盤117を介してカラーホイール10を回転させる。
【0042】
本実施形態において、回転検知子112は回転センサーであっても良く、この回転センサーの種類は感磁式回転センサーやレーザー式回転センサーに限らない。回転検知子112はハウジング116に接続されて固定されており、回転検知子112の検知端115はカラーホイール10に向けて設けられ、回転数検知子112はカラーホイール10の回転速度を測定することができる。
【0043】
一実施形態において、第2駆動ユニット12は、リニアドライバ121と、第1駆動ユニット11と固定的に接続されるアダプタープレート120と、を含む。リニアドライバ121は、アダプタープレート120に駆動接続されており、リニアドライバ121は、アダプタープレート120及び第1駆動ユニット11によって、カラーホイール10が第1方向Xに往復的な直線運動を駆動する。
【0044】
さらに、第1駆動ユニット11の固定部113にはナットによってアダプタープレート120が固定連結され、アダプタープレート120は回転盤117から遠い側に設けられ、第2駆動ユニット12はアダプタープレート120が第1駆動ユニット11から遠い側に設けられることで、第1駆動ユニット11及び第2駆動ユニット12がカラーホイール10に干渉することを回避する。
【0045】
一実施形態において、リニアドライバ121は、ステッピングモータ122と、伝動スクリュー123と、伝動ナット124と、伝動板125と、を含む。伝動板125はアダプタープレート120に固定接続され、ステッピングモータ122は伝動スクリュー123に伝達接続され、伝動スクリュー123に伝動ナット124が外嵌されて伝動スクリュー123に伝達接続され、伝動ナット124は伝動板125に固定される。ステッピングモータ122は、伝動ナット124がステッピングモータ122に対して伝動板125を直線運動させるように、伝動スクリュー123を回転させるためのものである。
【0046】
さらに、ステッピングモータ122は、伝動スクリュー123を回転させるように回転トルクを出力しており、伝動スクリュー123の外面には、雄ねじ(図示せず)が設けられ、伝動スクリュー123の外面には、伝動ナット124がセットされ、伝動ナット124には、前記雄ねじに適合する雌ねじ(図示せず)が設けられており、雌ネジと雄ネジとの相対運動により、ステッピングモータ122が出力した回転トルクは第1方向Xに沿った直線運動に変換される。伝動ナット124は、伝動板125に固定接続されるため、伝動板125を第1方向Xに直線運動させる。伝動板125は、伝動スクリュー123とアダプタープレート120との間に設けられ、アダプタープレート120を第1方向Xに直線運動する。したがって、リニアドライバ121は、アダプタープレート120のみで第1駆動ユニット11及びカラーホイール10を第1方向Xに直線運動してもよい。
【0047】
一実施形態において、第2駆動ユニット12は、ガイド棒126およびベース127を備え、ステッピングモータ122はベースに127固定接続され、ガイド棒126がベース127に固定接続され、ガイド棒126は、伝動板125をガイドするように伝動板125に摺動接続する。
【0048】
さらに、ベース127は、投影装置2を接続するために使用することができ、ステッピングモータ122は、安定した直線運動を出力するようにベース127に固定された。ガイド棒126はベース127に固定接続され、かつガイド棒126は伝動スクリュー123と平行に設けられ、伝動板125はガイド棒126にセットされ、ガイド棒126により伝動板125をガイドして、カラーホイール10の運動精度を向上させる。
【0049】
一実施例では、伝動板125は、お互いに離間した第1伝動子板1251と第2伝動子板1252を含み、第1伝動子板1251及び第2伝動子板1252は、いずれもベース127から離間して設けられ、第1伝動子板1251は伝動ナット124に固定され、第1伝動子板1251はガイド棒126に摺動接続し、第2伝動子板1252はガイド棒126に摺動接続し、第1伝動子板1251及び第2伝動子板1252は、アダプタープレート120のカラーホイール10から遠い側に固定される。
【0050】
さらに、第1伝動子板1251及び第2伝動子板1252が第1方向Xに間隔をあけて設けられているので、伝動板125の受力が均一になり、運動中に揺れや傾きがより生じにくくなり、運動の安定性が向上している。第1伝動子板1251は、主としてアダプタープレート120が第1方向Xに沿って移動し、第2伝動子板1252は、主としてガイド棒126と協働して伝動板125をガイドするように作用する。
【0051】
一実施形態において、第2駆動ユニット12は、直線変位センサー129と、伝動スクリュー123から離間して設けられた測定ナット128と、をさらに含む。測定ナット128は、伝動ナット124と同期して伝動スクリュー123に対して移動し、直線変位センサ129は、測定ナット128と連携し、測定ナット128の第1方向Xに沿った変位量を検知することで、伝動ナット124の第1方向Xに沿った変位量を取得する。
【0052】
さらに、測定ナット128は伝動スクリュー123に外嵌されて伝動ナット124から離間して設けられ、測定ナット128の雌ねじと伝動ナット124の雌ねじとの各パラメータが同じであるため、測定ナット128は、伝動ナット124と同期して伝動スクリュー123に対して移動することができる。直線変位センサー129は、フレキシブル基板(直線変位センサー129には前記フレキシブル基板が集積されていてもよく)を介してステッピングモータ122と電気的に接続可能な近接センサー、変位センサー、又は距離センサを含んでいてもよい。直線変位センサー129は、測定ナット128と連携し、その変位距離を検知し、測定ナット128は、伝動ナット124と同期して移動し、伝動ナット124は、伝達板125、アダプタープレート120及びカラーホイール10を測定ナット128と同期して移動させることで、直線変位センサー129がカラーホイール10の第1方向Xに沿った運動パラメータを取得可能にする。
【0053】
ある実施例では、第2駆動ユニット12は、アダプタープレート120と第1駆動ユニット11との間に設けられたクッション材130をさらに含む。本実施例において、クッション材130は、ゴムリングであってもよい。
【0054】
図10に示すように、本願実施例は、光源21及び光学モジュール1を含む投影装置2も提供する。光源21は、光線を発して光路22を形成し、光学モジュール1は、光源21が発する光を変換する。このうち、光源21が発する光は、少なくともカラーホイール10に照射可能であり、カラーホイール10が回動して画面の出力を実現する。
【0055】
以上、本出願の具体的な実施形態について図面を参照しながら説明している。しかしながら、当業者は、本出願の精神および範囲から逸脱することなく、本出願の特定の実施形態に対して様々な変更および置換を行うことができることを理解することができる。これらの変更および置換は、すべて現在の本出願の請求範囲によって定義された範囲内に含まれている。
【符号の説明】
【0056】
1 光学モジュール
10 カラーホイール
101 カラーサークル
102 カラーゾーン
103 メイン基板
104 サブ基板
105 光変換層
106 感光性接着剤
107 円心
11 第1駆動ユニット
111 回転駆動部材
112 回転検知子
113 固定部
114 回動部
115 検知端
116 ハウジング
117 回転盤
12 第2駆動ユニット
120 アダプタープレート
121 リニアドライバ
122 ステッピングモータ
123 伝動スクリュー
124 伝動ナット
125 伝動板
1251 第1伝動子板
1252 第2伝動子板
126 ガイド棒
127 ベース
128 測定ナット
129 直線変位センサー
130 クッション材
2 投影装置
21 光源
22 光路
X 第1方向
A 回転平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10