(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037698
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】頭皮及び毛髪ケア装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20240312BHJP
A61N 1/30 20060101ALI20240312BHJP
A61N 5/06 20060101ALI20240312BHJP
A61N 1/04 20060101ALI20240312BHJP
A61F 7/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A61N1/36
A61N1/30
A61N5/06 A
A61N5/06 Z
A61N1/04
A61F7/00 320Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023143488
(22)【出願日】2023-09-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0113356
(32)【優先日】2022-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】302070822
【氏名又は名称】アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100202740
【弁理士】
【氏名又は名称】増山 樹
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヘ
(72)【発明者】
【氏名】チョン ソハ
(72)【発明者】
【氏名】チュ ジェヒョン
【テーマコード(参考)】
4C053
4C082
4C099
【Fターム(参考)】
4C053BB13
4C053BB23
4C053BB32
4C053BB36
4C053HH02
4C053JJ02
4C053JJ13
4C053JJ24
4C053JJ32
4C053JJ33
4C082PA01
4C082PA02
4C082PC05
4C099AA01
4C099CA03
4C099GA30
4C099JA01
4C099PA01
4C099TA02
4C099TA03
4C099TA04
(57)【要約】
【課題】頭皮ケアと毛髪ケアのために使用され得る装置及び方法が提供される。
【解決手段】頭皮及び毛髪ケア装置は、ヘッド組立体と、装置本体と、制御器を含む。ヘッド組立体は、電気筋肉刺激のための低周波電流を印加するための陽極及び陰極として作用する少なくとも一対の第1電極突起と、イオントフォレシスのためのガルバニック電流を印加するための陽極として作用する少なくとも1つの第2電極突起と、赤外線及び赤色光を発する複数の発光突起を含む。ヘッド組立体は、毛髪に印加される熱を発生させるように構成される。装置本体は、ヘッド組立体を支持するヘッド支持部とイオントフォレシスのための接地として作用する取っ手部を含む。制御器は、低周波電流とガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発されて熱が発生するようにヘッド組立体を制御するように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭皮及び毛髪ケア装置であり、
電気筋肉刺激のための低周波電流を印加するための陽極及び陰極として作用する少なくとも一対の第1電極突起と、イオントフォレシスのためのガルバニック電流を印加するための陽極として作用する少なくとも1つの第2電極突起と、赤外線及び赤色光を発する複数の発光突起と、を含み、毛髪に印加される熱を発生させるように構成されたヘッド組立体と、
前記ヘッド組立体を支持するヘッド支持部と、前記イオントフォレシスのための接地として作用する取っ手部と、を含む装置本体と、
前記低周波電流と前記ガルバニック電流が交互に印加されて前記赤外線及び赤色光が発されて前記熱が発生するように前記ヘッド組立体を制御するように構成された制御器と、を含む、頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項2】
前記ヘッド組立体と前記装置本体は、前記ヘッド組立体が前記ヘッド支持部に電気接続されて分離可能に結合されるように構成される、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項3】
前記ヘッド支持部は前記ヘッド支持部の内側にくぼんだリセスを有し、前記ヘッド組立体は前記リセスに部分的に嵌合されるように構成される、請求項2に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項4】
前記ヘッド支持部は、前記リセスに、雄型コネクタと一対のフックを有し、
前記ヘッド組立体は、前記雄型コネクタに結合される雌型コネクタと、前記一対のフックに解除可能に係合される係止突起と、を有する、請求項3に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項5】
前記装置本体は、前記ヘッド組立体と、前記ヘッド支持部の分離を感知するように構成されたヘッド感知センサと、音声案内を発するように構成されたスピーカーと、を含み、
前記制御器は、前記ヘッド感知センサが前記ヘッド組立体と前記ヘッド支持部の分離を感知する場合、前記スピーカーが前記ヘッド組立体の分離を知らせる音声を発するように前記スピーカーを制御する、請求項2に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項6】
前記ヘッド組立体は、前記ヘッド組立体が前記毛髪に近接することを感知するように構成された近接感知センサを含み、
前記制御器は、前記近接感知センサが前記ヘッド組立体が前記毛髪に近接したことを感知する場合、前記ヘッド組立体が前記赤外線及び赤色光を発するように前記ヘッド組立体を制御する、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項7】
前記複数の発光突起は、2列に配置され、前記少なくとも一対の第1電極突起と前記少なくとも1つの第2電極突起は、前記2列に配置された前記複数の発光突起の間で一列に配置される、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項8】
前記ヘッド組立体は、前記複数の発光突起のそれぞれに対応するように前記ヘッド組立体の内部に配置されて前記赤外線及び赤色光を発する複数の発光ダイオードを含み、
前記ヘッド組立体は、前記複数の発光ダイオードのそれぞれからの前記赤外線及び赤色光を前記複数の発光突起のそれぞれの自由端に伝達して前記自由端が前記赤外線及び赤色光を発するように構成される、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項9】
前記ヘッド組立体は、前記熱を前記毛髪に印加するように構成され、前記ヘッド組立体から外部に露出するように配置され、前記少なくとも1つの第2電極突起と一体に形成されるヒートプレートを含む、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項10】
前記少なくとも一対の第1電極突起は、前記ヒートプレートに個別的に結合されるように構成され、
前記ヘッド組立体は、前記一対の第1電極突起のそれぞれを前記ヒートプレートから絶縁させる絶縁ガスケットを含む、請求項9に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項11】
前記少なくとも一対の第1電極突起と前記少なくとも1つの第2電極突起は、前記ヒートプレートで一列に配置され、
前記複数の発光突起は、前記ヒートプレートの縁に沿って配置され、
前記ヘッド組立体は、前記ヒートプレートに配置されて前記ヘッド組立体が前記毛髪に近接することを感知するように構成された近接感知センサを含む、請求項9に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項12】
前記ヘッド組立体は、
貫通孔を有し前記複数の発光突起が前記貫通孔に沿って配置されている第1ヘッドハウジングと、
前記少なくとも一対の第1電極突起及び前記少なくとも1つの第2電極突起が配置されて前記貫通孔に気密に嵌合されるヒートプレートを含み、前記熱を発生させるように構成される熱発生器と、
前記赤外線及び赤色光を発するように構成された複数の発光ダイオードが前記複数の発光突起にそれぞれ対応するように装着されているヘッド回路基板と、
前記複数の発光突起にそれぞれ挿入されて前記複数の発光ダイオードのそれぞれからの前記赤外線及び赤色光を前記複数の発光突起のそれぞれの自由端に伝達する複数の透明ピンを有し、前記ヘッド回路基板を支持する透明サポートと、
前記熱発生器、前記ヘッド回路基板及び前記透明サポートを覆い前記第1ヘッドハウジングに気密に結合される第2ヘッドハウジングと、を含む、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項13】
前記ヘッド組立体は、前記ヒートプレートに結合されて前記ヒートプレートの温度を感知するように構成された温度センサを含み、
前記制御器は、前記温度センサの検出信号に基づいて前記ヒートプレートが所定範囲の温度で加熱されるように前記熱発生器を制御する、請求項12に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項14】
前記制御器は、前記低周波電流及び前記ガルバニック電流が交互に印加されて前記赤外線及び赤色光が発される頭皮モードと、前記ガルバニック電流が印加されて前記赤外線及び赤色光が発されて前記熱が発生する毛髪モードで前記ヘッド組立体が作動するように前記ヘッド組立体を制御する、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項15】
前記装置本体は、前記装置本体の内側に配置されて前記制御器によって制御される振動モータを含み、
前記振動モータは、前記頭皮モードと前記毛髪モードで振動を発生させて前記装置本体及び前記ヘッド組立体に前記振動を伝達するように構成される、請求項14に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項16】
前記装置本体は、前記ヘッド組立体の前記頭皮モード及び前記毛髪モードでの作動のためにそれぞれ操作されるように構成される第1操作ボタンと第2操作ボタンを含む、請求項14に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項17】
前記第1操作ボタンと前記第2操作ボタンは操作に応じて光を発するように構成される、請求項16に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項18】
前記低周波電流、前記ガルバニック電流、前記赤外線及び赤色光、及び前記熱を発生させるための電力を供給するように構成されて前記装置本体内に配置される電源をさらに含む、請求項1に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項19】
前記装置本体は前記電源の充電状態を表示する充電インジケータを含む、請求項18に記載の頭皮及び毛髪ケア装置。
【請求項20】
頭皮及び毛髪ケア方法であり、
電気筋肉刺激のための低周波電流を前記頭皮に陽極及び陰極として作用する少なくとも一対の第1電極突起から印加する段階と、
イオントフォレシスのためのガルバニック電流を前記頭皮に陽極として作用する少なくとも1つの第2電極突起から印加する段階と、
赤外線及び赤色光を前記頭皮に複数の発光突起から印加する段階と、
熱を前記毛髪にヒートプレートから印加する段階と、を含み、
前記低周波電流を印加する段階と前記ガルバニック電流を印加する段階は交互に行われる、
頭皮及び毛髪ケア方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、頭皮ケアまたは毛髪ケアのために使用され得る技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脱毛防止のような頭皮ケアのために頭皮ケア装置が使用されている。ユーザは頭皮ケア装置を手でつかんで頭皮ケアのために使用することができる。
【0003】
従来技術の頭皮ケア装置は頭皮ケアのために頭皮に光を照射する機能を有する。従来技術の頭皮ケア装置は脱毛防止のような頭皮ケアにだけ焦点を置いているので、従来技術の頭皮ケア装置は制限された機能を有し、毛髪ケアに関する機能を有していない。
【0004】
従来技術の頭皮ケア装置は、ユーザに苦痛を与えるような不良な製品経験を与えるか、またはユーザに良好な製品経験を与えることができるいかなる機能も有していない。
【0005】
ユーザは頭皮ケアまたは毛髪ケアのために液状ケア製品(例えば、頭皮または毛髪に必要な栄養成分が濃縮されているセラム)を頭皮または毛髪に塗ることがある。ユーザが液状ケア製品を使用した後に頭皮ケア装置を使用すれば、頭皮ケア装置は液状ケア製品により簡単に汚れてしまう。従って、従来技術の頭皮ケア装置はユーザに非衛生的な製品経験を与える。また、従来技術の頭皮ケア装置は液状ケア製品に係る技術的関連性が欠如している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10-2021-0047406号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
開示された実施例は、前述した従来技術の問題を解決した頭皮及び毛髪ケア装置を提供する。本開示の一実施例は、頭皮と毛髪を1つの装置でケアできる頭皮及び毛髪ケア装置を提供する。本開示の一実施例は、頭皮ケアと毛髪ケアのための多様な機能を兼ね備えユーザに最上の製品経験を与えられる頭皮及び毛髪ケア装置を提供する。本開示の一実施例は、液状ケア製品の効果を増加させ得る頭皮及び毛髪ケア装置を提供する。本開示の一実施例は、頭皮と毛髪をケアし液状ケア製品の効果を増加させ得る、頭皮及び毛髪ケア方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示された各実施例の一側面は頭皮ケアと毛髪ケアのために使用され得る、頭皮及び毛髪ケア装置に関連する。一実施例の頭皮及び毛髪ケア装置は、ヘッド組立体と、装置本体と、制御器とを含む。ヘッド組立体は、電気筋肉刺激のための低周波電流を印加するための陽極及び陰極として作用する少なくとも一対の第1電極突起と、イオントフォレシスのためのガルバニック電流を印加するための陽極として作用する少なくとも1つの第2電極突起と、赤外線及び赤色光を発する複数の発光突起を含む。ヘッド組立体は、毛髪に印加される熱を発生させるように構成される。装置本体は、ヘッド組立体を支持するヘッド支持部とイオントフォレシスのための接地として作用する取っ手部を含む。制御器は、低周波電流とガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発され熱が発生するようにヘッド組立体を制御するように構成される。
【0009】
一実施例において、ヘッド組立体と装置本体はヘッド組立体がヘッド支持部に電気接続されて分離可能に結合されるように構成され得る。
【0010】
一実施例において、ヘッド支持部はヘッド支持部の内側にくぼんだリセスを有し得、ヘッド組立体はリセスに部分的に嵌合されるように構成され得る。
【0011】
一実施例において、ヘッド支持部は、リセスに、雄型コネクタと一対のフックを有し得る。ヘッド組立体は、雄型コネクタに結合される雌型コネクタと一対のフックに解除可能に係合される係止突起を有し得る。
【0012】
一実施例において、装置本体は、ヘッド組立体とヘッド支持部の分離を感知するように構成されたヘッド感知センサと、音声案内を発するように構成されたスピーカーを含み得る。制御器は、ヘッド感知センサがヘッド組立体とヘッド支持部の分離を感知する場合、スピーカーがヘッド組立体の分離を知らせる音声を発するようにスピーカーを制御することができる。
【0013】
一実施例において、ヘッド組立体は、ヘッド組立体が毛髪に近接することを感知するように構成された近接感知センサを含み得る。制御器は、近接感知センサがヘッド組立体が毛髪に近接したことを感知する場合、ヘッド組立体が赤外線及び赤色光を発するようにヘッド組立体を制御することができる。
【0014】
一実施例において、複数の発光突起は2列に配置され得、少なくとも一対の第1電極突起と少なくとも1つの第2電極突起は2列に配置された複数の発光突起の間で一列に配置され得る。
【0015】
一実施例において、ヘッド組立体は、複数の発光突起のそれぞれに対応するようにヘッド組立体の内部に配置されて赤外線及び赤色光を発する複数の発光ダイオードを含み得る。ヘッド組立体は、複数の発光ダイオードのそれぞれからの赤外線及び赤色光を複数の発光突起のそれぞれの自由端に伝達して自由端が赤外線及び赤色光を発するように構成される。
【0016】
一実施例において、ヘッド組立体は、熱を毛髪に印加するように構成され、ヘッド組立体から外部に露出するように配置され、少なくとも1つの第2電極突起と一体に形成されるヒートプレートを含み得る。
【0017】
一実施例において、少なくとも一対の第1電極突起はヒートプレートに個別的に結合されるように構成され得、ヘッド組立体は一対の第1電極突起のそれぞれをヒートプレートから絶縁させる絶縁ガスケットを含み得る。
【0018】
一実施例において、少なくとも一対の第1電極突起と少なくとも1つの第2電極突起はヒートプレートで一列に配置され得、複数の発光突起はヒートプレートの縁に沿って配置され得る。ヘッド組立体は、ヒートプレートに配置されてヘッド組立体が毛髪に近接することを感知するように構成された近接感知センサを含み得る。
【0019】
一実施例において、ヘッド組立体は、第1ヘッドハウジングと、熱発生器と、ヘッド回路基板と、透明サポートと、第2ヘッドハウジングとを含み得る。第1ヘッドハウジングは貫通孔を有し、複数の発光突起が貫通孔に沿って配置されている。熱発生器はヒートプレートを含み、熱を発生させるように構成される。ヒートプレートは、第1ヘッドハウジングの貫通孔に気密に嵌合され、ヒートプレートには少なくとも一対の第1電極突起及び少なくとも1つの第2電極突起が配置される。ヘッド回路基板には、赤外線及び赤色光を発するように構成された複数の発光ダイオードが複数の発光突起にそれぞれ対応するように装着されている。透明サポートはヘッド回路基板を支持する。透明サポートは、複数の発光突起にそれぞれ挿入されて複数の発光ダイオードのそれぞれからの赤外線及び赤色光を複数の発光突起のそれぞれの自由端に伝達する複数の透明ピンを有する。第2ヘッドハウジングは、熱発生器、ヘッド回路基板及び透明サポートを覆い、第1ヘッドハウジングに気密に結合される。
【0020】
一実施例において、ヘッド組立体はヒートプレートに結合されてヒートプレートの温度を感知するように構成された温度センサを含み得る。制御器は、温度センサの検出信号に基づいてヒートプレートが所定範囲の温度で加熱されるように熱発生器を制御することができる。
【0021】
一実施例において、制御器は、低周波電流及びガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発される頭皮モードと、ガルバニック電流が印加されて赤外線及び赤色光が発され熱が発生する毛髪モードでヘッド組立体が作動するようにヘッド組立体を制御することができる。
【0022】
一実施例において、装置本体は、装置本体の内側に配置されて制御器によって制御される振動モータを含み得る。振動モータは、頭皮モードと毛髪モードで振動を発生させて装置本体及びヘッド組立体に振動を伝達するように構成される。
【0023】
一実施例において、装置本体は、ヘッド組立体の頭皮モード及び毛髪モードでの作動のためにそれぞれ操作されるように構成される第1操作ボタンと第2操作ボタンを含み得る。
【0024】
一実施例において、装置本体の第1操作ボタンと第2操作ボタンは操作に応じて光を発するように構成され得る。
【0025】
一実施例において、頭皮及び毛髪ケア装置は、低周波電流、ガルバニック電流、赤外線及び赤色光、並びに熱を発生させるための電力を供給するように構成されて装置本体内に配置される電源をさらに含み得る。
【0026】
一実施例において、装置本体は電源の充電状態を表示する充電インジケータを含み得る。
【0027】
開示された実施例のもう1つの側面は、頭皮及び毛髪をケアする方法に関連する。一実施例の頭皮及び毛髪ケア方法は、電気筋肉刺激のための低周波電流を頭皮に陽極及び陰極として作用する少なくとも一対の第1電極突起から印加する段階と、イオントフォレシスのためのガルバニック電流を頭皮に陽極として作用する少なくとも1つの第2電極突起から印加する段階と、赤外線及び赤色光を頭皮に複数の発光突起から印加する段階と、熱を毛髪にヒートプレートから印加する段階とを含む。低周波電流を印加する段階とガルバニック電流を印加する段階は交互に行われる。
【発明の効果】
【0028】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置において、ヘッド組立体は電気筋肉刺激のための低周波電流とイオントフォレシスのためのガルバニック電流を交互に印加する。従って、一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置は、液状ケア製品の有効成分を頭皮または毛髪に効果的に浸透させることができ、ユーザに差別化された経験を与える。
【0029】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置において、ヘッド組立体は電流の印加機能を有するだけでなく、毛髪に熱を印加する機能を有する。従って、一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置は液状ケア製品に含有された有効成分の毛髪付着を増加させ得る。
【0030】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置は、低周波電流とガルバニック電流を交互に印加し、赤外線及び赤色光を印加し、熱を発し、振動を発生させる。従って、一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置は、頭皮ケアと毛髪ケアのための多様な機能を兼ね備え、ユーザに最上の製品経験を与えることができる。
【0031】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置において、電流印加の機能と赤外線及び赤色光発光の機能を有するヘッド組立体が装置本体から分離可能である。従って、一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置が装置の使用によってまたは液状ケア製品によって汚れるとき、取り外したヘッド組立体が容易に洗浄され得、ユーザに衛生的な製品経験が与えられ得る。
【0032】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置は、ヘッド組立体と毛髪が近接した状態で赤外線及び赤色光を発することができるので、向上したユーザ安全性を有し得る。
【0033】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置はヘッド組立体の分離をユーザに音声で知らせることができるので、向上した使用利便性を有し得る。
【0034】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア方法によると、電気筋肉刺激のための低周波電流とイオントフォレシスのためのガルバニック電流が頭皮に交互に印加され、熱が毛髪に印加される。従って、液状ケア製品の有効成分が頭皮または毛髪に効果的に浸透し得、液状ケア製品の有効成分が毛髪に付着され得、ユーザは頭皮ケアと毛髪ケアで差別化された経験を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置を示す斜視図である。
【
図2】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置を示すもう1つの斜視図である。
【
図3】
図1に示す頭皮及び毛髪ケア装置の下部を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す頭皮及び毛髪ケア装置の底面図である。
【
図5】
図1に示す頭皮及び毛髪ケア装置の側面図である。
【
図6】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置のヘッド組立体と装置本体が分離されている状態を示す斜視図である。
【
図7】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置のヘッド組立体と装置本体が分離されている状態を示すもう1つの斜視図である。
【
図8】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置のヘッド組立体とヘッド支持部が結合されている一例を示す一部断面図である。
【
図9】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置のヘッド組立体を示す分解斜視図である。
【
図10】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置の装置本体を示す分解斜視図である。
【
図11】一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示の実施例は、本開示の技術的思想を説明する目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が、以下に提示される実施例やこれらの実施例に関する具体的説明で限定されるものではない。
【0037】
本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、異なって定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は、本開示をさらに明確に説明する目的で選択されたものであり、本開示による権利範囲を制限するために選択されたものではない。
【0038】
本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」等のような表現は、当該表現が含まれる語句または文章で異なって言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open-ended terms)として理解されるべきである。
【0039】
本開示で記述された単数型の表現は、異なって言及しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求の範囲に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
【0040】
本開示で用いられる「第1」、「第2」等の表現は、複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、当該構成要素の順序または重要度を限定するものではない。
【0041】
本開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いたり、「結合されて」いると言及される場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結され得たり、結合され得るものとして、または新たな他の構成要素を介して連結され得たり、結合され得るものとして理解されるべきである。
【0042】
本開示で記載される寸法と数値は、記載された寸法と数値のみに限定されるものではない。異なって特定されない限り、このような寸法と数値は、記載された値及びこれを含む同等の範囲を意味するものとして理解され得る。
【0043】
本開示で用いられる「前方」という方向の用語は、図面に示された装置本体の取っ手部から装置本体のヘッド支持部に向かう方向に基づき、「後方」という方向の用語は、前方方向の反対方向を意味する。本開示で用いられる、「上方」という方向の用語と「下方」という方向の用語は、
図1と
図2に示されたケア装置の配向に基づく。
【0044】
以下、添付の図面を参照し、実施例を説明する。添付の図面において、同一または対応する構成要素には同一の参照符号が付与されている。また、以下の実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施例に含まれないものとして意図されはしない。
【0045】
以下に説明する実施例及び添付した図面に示す実施例は、頭皮の健康と脱毛の遅延及び防止のような頭皮ケアのために、また、毛髪の健康及び毛髪の損傷回復のような毛髪ケアのために使用され得る、頭皮及び毛髪ケア装置並びに頭皮及び毛髪ケア方法に関連する。ユーザが毛髪をとかすときまたは頭皮ケアを望むとき、実施例による頭皮及び毛髪ケア装置はその一部が頭皮及び/又は毛髪に接触した状態で使用され得る。また、ユーザが液状ケア製品を頭皮及び/又は毛髪に塗った状態で、実施例による頭皮及び毛髪ケア装置はその一部が頭皮及び/又は毛髪に接触した状態で使用され得る。
【0046】
図1と
図2は、一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置を示す斜視図である。
図3は、
図1に示す頭皮及び毛髪ケア装置の下部を示す斜視図であり、
図4は、
図1に示す頭皮及び毛髪ケア装置の底面図である。
図5は、
図1に示す頭皮及び毛髪ケア装置の側面図である。
図1~
図5を参照する。
【0047】
一実施例による頭皮及び毛髪ケア装置10(以下、簡単に「ケア装置」という)は、櫛歯の形状で形成された複数の突起を有するヘッド組立体100と、ヘッド組立体100を支持する装置本体200を含む。ユーザがケア装置10を使用するとき、ユーザは装置本体200の一部を握った状態でヘッド組立体100で毛髪をとかしたりヘッド組立体100を頭皮と毛髪に接触させたりすることができる。
【0048】
装置本体200はケア装置10の作動のために機能する構成要素をその内部に収容するハウジングとして形成され得る。装置本体200は、ヘッド組立体100を支持するヘッド支持部211と、ヘッド支持部211に結合された取っ手部212を含む。ヘッド支持部211と取っ手部212は一体に形成されている。一実施例のケア装置10において、取っ手部212はヘッド支持部211から後方に延びる。
図3と
図4に示すように、取っ手部212はヘッド支持部211に対して捩れている。取っ手部212はヘッド支持部に対して捩れなくヘッド支持部から延びることもできる。
【0049】
図1と
図2に示すように、一実施例によるケア装置10は、長い取っ手と取っ手の一端に提供された複数の櫛歯を有する、ブラシ櫛の形態を取り得る。他の形態の例として、装置本体200は、ヘッド組立体100がヘッド支持部211に結合される部分の反対の部分でヘッド支持部211に結合される取っ手部212を有することもできる。また、他の形態の例として、装置本体200は、ヘッド組立体100から垂直な方向にヘッド支持部211から延びる取っ手部212を有することもできる。
【0050】
ヘッド組立体100はヘッド支持部211に結合されてヘッド支持部211によって支持される。ヘッド組立体100はヘッド支持部211に一体に結合されることもできる。一実施例のケア装置10で、ヘッド組立体100はヘッド支持部211に分離可能に結合され得る。
【0051】
ヘッド組立体100は、ヘッド組立体の下面から突出する複数の突起を含む。各突起は円柱状または円錐柱状に形成され得、櫛歯として機能し得る。各突起は、頭皮と毛髪に接触し得、毛髪をとかすために使用され得る。ヘッド組立体100に備えられる複数の突起は3つの類型に区分され得る。前記3つの類型の突起は、第1電極突起、第2電極突起及び発光突起を含み得る。
【0052】
ヘッド組立体100は電気筋肉刺激(electrical muscle stimulation、EMS)のために使用される少なくとも一対の第1電極突起111を含む。一対の第1電極突起111は金属材料からなり、電気筋肉刺激のための低周波電流を頭皮または毛髪に印加するための陽極及び陰極として作用する。一例として、第1電極突起111Pが陽極として作用し得、第1電極突起111Nが陰極として作用し得る。
【0053】
ケア装置の使用時に、低周波電流が第1電極突起111によって頭皮に印加され得る。低周波電流は頭皮組織に電気刺激を加え、ユーザに頭皮組織をマッサージする効果を与えることができ、液状ケア製品の有効成分が頭皮に十分に吸収されるようにすることができる。一例として、30Hzの周波数と5μsのパルス幅を有する低周波電流が第1電極突起111によって頭皮に印加され得るが、低周波電流の周波数とパルス幅がこれに限定されはしない。頭皮組織のマッサージ効果と液状ケア製品の吸収効果を示すのに十分な、0Hz超の周波数と0μs超のパルス幅を有する低周波電流が使用され得る。
【0054】
ヘッド組立体100はイオントフォレシス(iontophoresis)のために使用される少なくとも1つの第2電極突起112を含む。第2電極突起112は金属材料からなり、イオントフォレシスのためのガルバニック(galvanic)電流を頭皮または毛髪に印加するための陽極として作用する。頭皮または毛髪にイオントフォレシスのためのガルバニック電流を印加するために、装置本体の取っ手部212がイオントフォレシスのための接地として作用する。これと関連し、取っ手部212は、その側面に、ガルバニック電流の印加のために陰極または接地として機能する接地部材213を含む。接地部材213は金属材料からなり、取っ手部212の側面に嵌合され得る。ユーザが取っ手部212を握るとき、接地部材213がユーザの手に接触し得る。
【0055】
ケア装置の使用時に、イオントフォレシスのためにガルバニック電流が第2電極突起112と接地部材213によって頭皮または毛髪に印加される。ガルバニック電流の印加によって発生するイオントフォレシスの作用によって、液状ケア製品に含有されたイオン化された成分が頭皮または毛髪に深く浸透することができる。一例として、1mA以下のガルバニック電流が第2電極突起112を通じて頭皮と毛髪に印加され得るが、ガルバニック電流の強さがこれに限定されはしない。液状ケア製品のイオン化された成分を毛髪と頭皮に浸透させるのに十分な、0mA超のガルバニック電流が使用され得る。
【0056】
ヘッド組立体100は赤外線及び赤色光を発する複数の発光突起113を含む。各発光突起113はその自由端で前記赤外線及び赤色光を発するように形成されている。前記赤外線及び赤色光を発する光源として、ヘッド組立体100はその内部に複数の発光ダイオード(例えば、
図9に示す発光ダイオード151)を含む。複数の発光ダイオードは、複数の発光突起113のそれぞれに対応するようにヘッド組立体の内部に配置され、前記赤外線及び赤色光を発するように構成される。
【0057】
一例として、923nm~953nm(平均して940nm)の波長を有する赤外線(例えば、近赤外線)と626nm~635nm(平均して630nm)の波長を有する赤色光を発するように構成された発光ダイオードがヘッド組立体に採用され得る。発光突起113から発された赤外線及び赤色光が頭皮に伝達される。これにより、頭皮組織の毛細血管が拡張され得、血流量と酸素量が増加し得、毛嚢生成が促進され得、毛根が強化され得る。また、頭皮組織の復旧及び再生が促進され得、頭皮組織の細胞活動が活発になり得る。
【0058】
一実施例のヘッド組立体100は毛髪に印加される熱を発生させるように構成される。このために、ヘッド組立体100はその内部に熱発生器(例えば、
図9に示す熱発生器140)を含む。前記熱発生器が発生させた熱は、ヘッド組立体の下面または電極突起を通じて毛髪に印加され得る。
【0059】
ヘッド組立体100は前記熱発生器から発生した熱が伝達されるヒートプレート141を含む。ヒートプレート141はヘッド組立体100の下面の一部を構成し得、ヘッド組立体100から外部に露出するようにヘッド組立体100に配置される。外部に露出したヒートプレート141は毛髪に接触して、熱を毛髪に印加する。これにより、液状ケア製品に含有された有効成分(例えば、蛋白質成分)が毛髪にさらによく付着されて浸透することができる。
【0060】
図3と
図4に示すように、ヘッド組立体100は2対の第1電極突起111と3つの第2電極突起112と、15個の発光突起113を含み得る。
図3と
図4に示す、電極突起の数と発光突起の数は単に例示的なものであり、電極突起の数と発光突起の数は良好な頭皮ケア及び毛髪ケアのために、またケア装置のサイズによって多様なこともある。
図3と
図5に示すように、ヘッド組立体100の突起は、ヘッド組立体の中央領域から縁部領域に向かって、次第に大きくなる突出高さを有し得る。従って、ヘッド組立体100の突起は、曲面状を有する頭皮に効果的に接触し得る。
【0061】
ヘッド組立体100で、電流の印加と発光が効果的に行われるように、前述した突起は所定の配列で配置され得る。
図3と
図4を参照すると、複数の発光突起113は2列に配置され得、第1電極突起111と第2電極突起112は2列に配置された複数の発光突起113の間で一列に配置され得る。例えば、一列に配置された電極突起がヘッド組立体の下面で中央に位置し、発光突起は一列に配置された電極突起に沿ってヘッド組立体の下面の側方に位置し得る。
【0062】
図3と
図4に示す、ヒートプレート141がヘッド組立体100の下面の中で露出するようにヘッド組立体に装着される実施例では、ヒートプレート141には第1電極突起111と第2電極突起112が一列に配置され得、発光突起113はヒートプレート141の縁に沿って配置され得る。また、ヒートプレート141は第1電極突起または第2電極突起と一体に形成されることもできる。例えば、ヒートプレート141は第2電極突起112と一体に形成され得、第1電極突起111は第2電極突起112から電気的に絶縁されるようにヒートプレート141に結合され得る。
【0063】
一実施例によるケア装置10は、低周波電流、ガルバニック電流、赤外線及び赤色光、並びに熱を発生させるための電力を供給するように構成された電源を含む。前記電源はケア装置10の外部に位置し、アダプタを通じてケア装置10に連結されることもできる。また、前記電源はケア装置10の内部に配置される、充電可能な電池または交換可能な電池であってもよい。一実施例のケア装置10は、装置本体200(例えば、取っ手部212)内に配置されて充電可能な電池である電源(例えば、
図10に示す電源400)を含む。これにより、一実施例のケア装置10は携帯可能である。
【0064】
前記電源400は第1電極突起111、第2電極突起112、赤外線及び赤色光を発する前記発光ダイオード、前記熱発生器に電気的に連結される。前記電源400は電流印加のための電力、発光のための電力、及び熱発生のための電力を供給する。
【0065】
充電可能な前記電源400を充電させるために、装置本体のヘッド支持部211の前端に充電ポートが設置され得る。前記充電ポートはUSB-Cタイプの充電ポートであってもよい。前記充電ポートは、ヘッド支持部211の前端に結合されたポート保護キャップ226で保護されることができる。また、装置本体200は、前記電源400の充電状態を表示する充電インジケータ273を含み得る。充電インジケータ273はヘッド支持部211と取っ手部212の間に配置され得る。一例として、充電インジケータ273は充電状態を表示できる、または充電状態を段階的に表示できる発光ダイオードを含み得る。
【0066】
ケア装置10は、ヘッド組立体100から低周波電流、ガルバニック電流、赤外線及び赤色光、並びに熱が頭皮または毛髪に印加されるように作動する。一実施例のケア装置10は、ヘッド組立体100から低周波電流とガルバニック電流が交互に印加されるように構成される。ケア装置10はヘッド組立体100が低周波電流とガルバニック電流を交互に印加するようにして、電気筋肉刺激とイオントフォレシスを所定の時間周期で交互に実行する。これにより、一実施例によるケア装置10は、液状ケア製品の有効成分を頭皮または毛髪に効果的に浸透させることができ、ユーザに非常に差別化された経験を与えることができる。低周波電流とガルバニック電流を交互に印加するのは、「交互的低周波-フォレシス(alternate low frequency-phoresis)」として参照され得る。
【0067】
ケア装置10は、低周波電流とガルバニック電流を交互に印加すると共に、赤外線及び赤色光と熱を発するように作動する。また、ケア装置10は、低周波電流及びガルバニック電流を印加して赤外線及び赤色光と熱を発すると共に、毛髪または頭皮に振動を印加するように作動する。これと関連し、一実施例のケア装置10において、装置本体200は装置本体200の内側に配置される振動モータ(例えば、
図10に示す振動モータ250)を含み得る。前記振動モータは前記電源が供給する電力によって作動され得る。前記振動モータは振動を発生させ、装置本体200及びヘッド組立体100に振動を伝達するように構成される。ケア装置10の作動時に前記振動が毛髪または頭皮に印加され、毛髪ケア及び頭皮ケアのためのケア装置の機能を補助する。
【0068】
ケア装置10は、ケア装置10を作動させるためにユーザが操作できる操作ボタンを含み得る。ケア装置10は前記操作ボタンの操作に応じて前述したヘッド組立体の作動を実行することができる。ケア装置10は、ケア装置10の作動モードの数によって前記操作ボタンを含み得る。一実施例のケア装置10の装置本体200は、取っ手部212に、または取っ手部212に隣接するように配置される第1操作ボタン271と第2操作ボタン272を含む。第1操作ボタン271と第2操作ボタン272は、ユーザによってケア装置の作動のために選択的に操作されるように構成されている。一例として、第1操作ボタン271と第2操作ボタン272は押しによって操作されるように構成され得、操作ボタンの操作方式が押しに限定されはしない。
【0069】
ケア装置10は、ケア装置が前述した作動を行うようにヘッド組立体100を制御するように構成された制御器(例えば、
図11に示す制御器300)を含む。前記制御器は、前記電源と電気的に接続されている。また、前記制御器はヘッド組立体100に電気的に接続され、低周波電流及びガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発されて熱が発生するようにヘッド組立体100を制御することができる。
【0070】
ケア装置10の作動時に、ヘッド組立体100の発光突起113の自由端から赤外線及び赤色光が発される。ユーザが発光突起113を直視する場合、赤外線及び赤色光はユーザの目に悪影響を与えることもある。一実施例によるケア装置10は、ユーザの目を保護するための安全機能として、ヘッド組立体100が毛髪に近接した状態で発光突起113が赤外線及び赤色光を発するように作動され得る。このような発光突起113の選択的作動は前記制御器によって制御され得、ケア装置10はヘッド組立体100が毛髪に近接したことを感知できるセンサを含み得る。
【0071】
一実施例によるケア装置10において、ヘッド組立体100はヘッド組立体が毛髪に近接することを感知するように構成された近接感知センサ170を含む。近接感知センサ170はフォトレジスタのようなフォトセンサを含み得る。近接感知センサ170はヘッド組立体100の毛髪に向かう表面、例えば、電極突起と発光突起が突出するヘッド組立体の下面で露出するように、ヘッド組立体100に配置され得る。例えば、
図4に示すように、近接感知センサ170は第1電極突起111の対と第1電極突起111の対の間で露出するようにヒートプレート141に配置され得る。従って、ヘッド組立体100は、ヒートプレート141に配置されてヘッド組立体100が毛髪に近接することを感知するように構成された近接感知センサ170を含む。
【0072】
近接感知センサ170がヘッド組立体100が毛髪に近接したことを感知するときにのみ、発光突起113から赤外線及び赤色光が発され得る。例えば、ユーザがケア装置を作動させるための操作ボタンを操作するとき、ケア装置は発光突起113から赤外線及び赤色光が発しないように作動され得る。また、近接感知センサ170がヘッド組立体と毛髪の近接を感知するときにのみ、ケア装置は発光突起113から赤外線及び赤色光が発するように作動され得る。近接感知センサ170がヘッド組立体100が毛髪に近接したことを感知する場合、近接感知センサ170は近接信号を前記制御器に伝達することができる。前記制御器はヘッド組立体が赤外線及び赤色光を発するようにヘッド組立体100を制御することができる。
【0073】
一実施例によるケア装置10で、ヘッド組立体100は装置本体200のヘッド支持部211に分離可能に結合され得る。
図6と
図7は、ヘッド組立体と装置本体が分離されている状態を示す斜視図である。
図8は、ヘッド組立体とヘッド支持部が結合されている一例を示す一部断面図である。
図6~
図8を参照する。
【0074】
一実施例によるケア装置10で、ヘッド組立体100は気密に構成され、防水機能を有する。また、ヘッド組立体100と装置本体200は、ヘッド組立体100がヘッド支持部211に電気接続されて分離可能に結合されるように構成される。ヘッド組立体100が装置本体200から取り外されるため、ヘッド組立体100は容易に洗浄されることができる。例えば、液状ケア製品を頭皮及び/又は毛髪に塗った後に、ケア装置が使用され得、これにより、ヘッド組立体100は液状ケア製品の液状成分で汚れ得る。ユーザがケア装置を使用した後、ユーザはヘッド組立体100を装置本体200から取り外して、ヘッド組立体100を洗浄することができる。
【0075】
ヘッド組立体100はヘッド支持部211に部分的に挿入される形でヘッド支持部211に結合され得る。一実施例によれば、ヘッド支持部211は、ヘッド組立体100が部分的に嵌合されるリセス221を有する。リセス221はヘッド支持部211の略全体にわたって形成され得る。ヘッド組立体100はリセス221に部分的に嵌合されるように構成され、ヘッド組立体100の上側の一部がリセス221に嵌合され得る。ヘッド支持部211はリセス221の前端側の縁にリセス221に通じる凹面224を有する。ユーザがヘッド組立体100をヘッド支持部211から取り外すとき、指または道具が凹面224に挿入され得る。
【0076】
ヘッド組立体100の電極突起、発光ダイオード及び熱発生器の電力は装置本体内側に配置された前記電源から供給される。また、実施例によっては、電極突起、発光ダイオード及び熱発生器を制御する信号が装置本体内側に配置された前記制御器から伝達され得る。これにより、ヘッド組立体100はヘッド支持部211に電気接続可能に結合される。ヘッド組立体とヘッド支持部間の電気接続は、雄型コネクタと雌型コネクタによって実行され得る。例えば、ヘッド支持部211はリセス221の表面から上方に離隔するように配置される雄型コネクタ241を有する。ヘッド組立体100は雄型コネクタ241に対応する雌型コネクタ152を有する。雌型コネクタ152はヘッド組立体の上面から突出し、雄型コネクタ241に結合されて雄型コネクタ241に電気的に接続される。
【0077】
一例として、ヘッド組立体はヘッド支持部に突起とフックの解除可能な係合によって固定され得る。ヘッド支持部211はリセス221を形成する底壁に貫通孔222を有し、貫通孔222の対向する各縁に一対のフック223のそれぞれが形成されている。ヘッド支持部211は4つの貫通孔222と各貫通孔に一対のフック223を有し得る。ヘッド組立体100はその上面に突出した係止突起134を有する。ヘッド組立体100は4つの貫通孔222に対応する位置に係止突起134を有し得る。係止突起134は円筒状の係止部135を有する。ヘッド組立体100がリセス221に嵌められることにより、係止突起134の係止部135が一対のフック223の間に挿入される。ヘッド組立体100がリセス221に完全に嵌合されれば、係止突起134の係止部135は一対のフック223に解除可能に係合される。ヘッド組立体100をリセス221から取り外すことにより、一対のフック223が互いに遠くなるように変形され得、係止突起の係止部135と一対のフック223間の係合が解除され得る。
【0078】
一実施例によるケア装置10は、ヘッド組立体の分離を感知してユーザにヘッド組立体の分離を音声で知らせることができる。
【0079】
一実施例によるケア装置10において、装置本体200はヘッド組立体100とヘッド支持部211の分離を感知するように構成されたヘッド感知センサ280を含み得る。
図8を参照すると、ヘッド感知センサ280は、ヘッド支持部のリセス221に形成された貫通孔222のうちの1つに配置され得、一対のフック223の上方に位置し得る。ヘッド感知センサ280はフォトレジスタのようなフォトセンサを含み得る。または、ヘッド感知センサ280は、リセス221に貫通孔222とは別個に形成された他の貫通孔に位置することもできる。
【0080】
また、装置本体200は、ヘッド組立体の分離をユーザに音声で案内するように構成されたスピーカー(例えば、
図10に示すスピーカー260)を含み得る。前記スピーカーはヘッド支持部211の内側でヘッド支持部211の前端付近に位置し得、前記スピーカーに対応して、ヘッド支持部211の前端付近に音声孔231(
図1参照)が形成され得る。前記スピーカーは前述した制御器によって制御されることができ、ヘッド組立体の分離を知らせる音声案内を発するように構成される。ヘッド感知センサ280がヘッド組立体100とヘッド支持部211の分離を感知すると、前記スピーカーはヘッド組立体の分離を知らせる音声を発することができる。これにより、ユーザは、ケア装置を使用しようとするとき、または使用途中、ヘッド組立体が不注意に分離された状態を音声案内で分かる。
【0081】
図9は、一実施例によるケア装置のヘッド組立体を示す分解斜視図である。一実施例によるケア装置でのヘッド組立体の詳細構造の説明のために
図3、
図4及び
図9を参照する。
【0082】
ヘッド組立体100は、第1ヘッドハウジング120と第1ヘッドハウジング120に気密に結合される第2ヘッドハウジング130を含み、気密で防水可能な構造を有する。ヘッド組立体100は、熱発生器140と、ヘッド回路基板150と、ヘッド回路基板150を支持して赤外線及び赤色光を伝達する透明サポート160を含む。熱発生器140、ヘッド回路基板150及び透明サポート160は、互いに結合された第1ヘッドハウジング120と第2ヘッドハウジング130の内部に配置される。
【0083】
第1ヘッドハウジング120がヘッド組立体で毛髪または頭皮に向かう部分を構成する。一例として、第1ヘッドハウジング120は不透明なABS樹脂からなり得る。第1ヘッドハウジング120はその中央に略四角形の貫通孔121(
図3及び
図4参照)を有する。複数の発光突起113が貫通孔121の縁に沿って配置されている。第1ヘッドハウジング120は各発光突起113の一部を含むように形成され得る。第1ヘッドハウジング120の上側に、貫通孔121に対応する貫通孔が形成されたガスケット122が配置され得る。
【0084】
熱発生器140は毛髪に印加される熱を発生するように構成される。熱発生器140は、前述したヒートプレート141と、ヒートプレートの上面に配置されるヒーティングワイヤ142と、ヒーティングワイヤをガイドしながらヒートプレート141に結合されるワイヤガイド143を含み得る。熱発生器140はヘッド回路基板150に結合されて透明サポート160によって支持されることもできる。前記電源から供給される電力によってヒーティングワイヤ142が熱を発生させ得、発生した熱はヒートプレート141に伝達され得る。一例として、ヒートプレート141はアルミニウムからなり得る。
【0085】
ヒートプレート141は第1ヘッドハウジング120の貫通孔121に気密に嵌合される(
図3及び
図4参照)。ヘッド組立体の第1電極突起111と第2電極突起112はヒートプレート141に一列に配置される。ガルバニック電流の印加のための第2電極突起112はヒートプレート141と一体に形成され得る。または、第2電極突起112はヒートプレート141に個別的に付着されることもできる。一体に形成されたヒートプレート141と第2電極突起112がガルバニック電流の印加のための陽極として機能し得る。
【0086】
各第1電極突起111はヒートプレート141に設けられた対応貫通孔に個別的に結合され得る。ヘッド組立体100は、各第1電極突起111をヒートプレート141から絶縁させてリング状を有する絶縁ガスケット114を含み得る。各第1電極突起111は絶縁ガスケット114を通じてヒートプレート141に結合される。絶縁ガスケット114は第1電極突起111とヒートプレート141を密封し、第1電極突起111をヒートプレート141から絶縁させる。従って、第1電極突起111は第2電極突起112に電気的に連結されることなくヒートプレート141から電気的に絶縁されることができる。
【0087】
近接感知センサ170はヒートプレート141の下面で露出するようにヒートプレート141に気密に嵌合される。近接感知センサ170は熱発生器140のワイヤガイド143と透明サポート160を通過するように配置され、ヘッド回路基板150に装着され得る。
【0088】
ヘッド回路基板150は赤外線及び赤色光を発するように構成された複数の発光ダイオード151を含む。複数の発光ダイオード151は複数の発光突起113にそれぞれ対応するようにヘッド回路基板150の下面に装着されている。ヘッド回路基板150は雌型コネクタ152を含み、雌型コネクタ152はヘッド回路基板の上面に装着されている。雌型コネクタ152は装置本体のリセスに配置された雄型コネクタに連結される。ヘッド回路基板150に装着された回路素子が前記制御器の一部を構成し得る。
【0089】
ヘッド回路基板150は透明サポート160に嵌合され、透明サポート160によって支持される。熱発生器140は透明サポート160の下面に結合され得る。透明サポート160は第1ヘッドハウジング120に嵌合される。透明サポート160は光透過性材質からなる。透明サポート160は複数の発光突起113にそれぞれ対応する複数の透明ピン161を有する。各透明ピン161が対応する発光突起113に挿入される。
【0090】
透明ピン161は発光ダイオード151から発された赤外線及び赤色光を発光突起113の自由端に伝達するように構成される。透明ピン161は光透過性を有する。透明ピン161は、略円錘形の空間を内部に有する円筒部162と、円筒部162の下段に形成された発光チップ部163を有する。円筒部162の円錘形空間の上段が発光ダイオード151に面する。円筒部162が発光突起113に挿入され、これにより発光チップ部163が発光突起113の自由端に位置して外部に露出する(
図3参照)。シーリングチューブ164が円筒部162または発光チップ部163に嵌められ、発光突起113と透明ピン161が密封される。発光ダイオード151からの赤外線及び赤色光が透明ピン161を通じて発光突起113の自由端に伝達され、発光突起113は、その自由端で赤外線及び赤色光を発することができる。このように、ヘッド組立体100は、発光ダイオード151のそれぞれからの赤外線及び赤色光を発光突起113のそれぞれの自由端に伝達して各発光突起113の自由端が赤外線及び赤色光を発するように構成されている。
【0091】
第2ヘッドハウジング130は、熱発生器140、ヘッド回路基板150、及び透明サポート160を覆いながら、第1ヘッドハウジング120の上段に気密に結合される。第1ヘッドハウジング120の上段と第2ヘッドハウジング130の下段の間にO-リング131が配置され得る。第2ヘッドハウジング130にはコネクタ孔132が貫通している。ヘッド回路基板の雌型コネクタ152はコネクタ孔132に嵌合され、コネクタ孔132と雌型コネクタ152の間にO-リング133が配置され得る。第2ヘッドハウジング130の上面には、ヘッド組立体と装置本体のヘッド支持部の固定のための係止突起134が形成されている。第2ヘッドハウジング130の上面には、コネクタ孔132と係止突起134に対応する貫通孔が形成されたヘッドステッカー136が付着され得る。
【0092】
ヘッド組立体100のヒートプレート141の加熱温度は所定範囲の温度に制御され得る。一実施例のケア装置で、ヘッド組立体100はヒートプレート141に結合される温度センサ180を含み得る。温度センサ180はヒートプレートの温度を感知するように構成される。前記制御器は、温度センサ180の検出信号に基づいてヒートプレート141が所定範囲の温度に加熱されるように熱発生器140を制御することができる。
【0093】
図10は、一実施例によるケア装置の装置本体を示す分解斜視図である。一実施例によるケア装置での装置本体の詳細構造の説明のために
図7と
図10を参照する。
【0094】
装置本体200はヘッド支持部211と取っ手部212が一体に形成された組立体として構成され得る。装置本体200は本体ハウジング220と本体ハウジング220に結合される本体カバー230を含む。一体に結合された本体ハウジング220及び本体カバー230の組立体の一部がヘッド支持部211として形成され、前記組立体の残りの一部が取っ手部212として形成される。装置本体200は、本体ハウジング220内に配置される、本体回路基板240、振動モータ250、スピーカー260、ボタン組立体270、ボタン回路基板274を含み得る。また、電源400が装置本体200内に配置される。
【0095】
本体ハウジング220の前半部の下面にリセス221(
図6及び
図7参照)が形成されている。リセス221を形成する本体ハウジングの壁体にコネクタ孔225が貫通しており、雄型コネクタ241がコネクタ孔225に嵌合される。本体ハウジングの前記壁体には、一対のフック223が配置される貫通孔222が形成されている。本体ハウジング220の前端にポート保護キャップ226が嵌合される。本体ステッカー227がリセス221の表面に付着され得る。本体ハウジング220の後半部の側面に、ガルバニック電流の印加のための接地部材213が嵌合で付着され得る。
【0096】
本体回路基板240は本体ハウジングの前記壁体に固定され得る。本体回路基板240は雄型コネクタ241を有し、雄型コネクタ241は本体回路基板の下面に装着されている。本体回路基板240の前端に電源400を充電させるためのUSB-Cタイプの充電ポートが配置されている。ヘッド組立体の分離を感知するヘッド感知センサ280(
図8参照)が本体回路基板240に装着され得る。本体回路基板240に装着された回路素子が前記制御器の一部を構成し得る。
【0097】
振動モータ250は本体ハウジング220の前端付近の内面に固定され得る。振動モータ250は本体回路基板240に電気接続され得、電源400から電力が供給され得る。振動モータ250は前記制御器によって制御され、振動を発生させて、装置本体とヘッド組立体に伝達することができる。
【0098】
スピーカー260は本体カバー230の前端付近の下面に固定され得、本体回路基板240に電気接続され得る。本体カバー230の前端付近に、スピーカー260が発する音声が放出される音声孔231が貫通している。
【0099】
ボタン組立体270はケア装置の作動のために操作されるように構成される第1操作ボタン271と第2操作ボタン272を有する。第1操作ボタン271と第2操作ボタン272は、ユーザの操作に応じてケア装置の作動状態をディスプレイするように構成され得る。一例として、第1操作ボタン271と第2操作ボタン272は発光ダイオードを含み、ユーザが加える操作(例えば、押し)に応じて光を発するように構成され得る。ボタン組立体270は電源400の充電状態を表示する充電インジケータ273を有する。ボタン組立体270は、第1操作ボタン271、第2操作ボタン272、及び充電インジケータ273が本体ハウジング220の外部に露出するように、本体ハウジング220に装着される。
【0100】
ボタン回路基板274がボタン組立体270に結合される。ボタン回路基板274は本体回路基板240に電気接続され、ユーザのボタン操作の信号を感知するように構成される。また、ボタン回路基板274は充電インジケータ273を作動させるように構成され得る。ボタン回路基板274の回路素子が前記制御器の一部を構成し得る。
【0101】
電源400は装置本体の取っ手部212内に配置される。電源400は制御器、振動モータ、ヘッド組立体の電極突起、発光ダイオード及び熱発生器に電力を供給することができる。一例として、電源400は充電可能であり、リチウムイオンバッテリであってもよい。電源400は、本体ハウジング220の上面と本体カバー230の下面によって固定され得る。電源400は、外部電源の充電ケーブルが本体回路基板のUSB-Cタイプポートに連結された状態で、外部の電源によって充電され得る。本体回路基板240は電源400を充電させるように構成される充電回路を有し得る。前記充電回路は、インプット過電圧から電源を保護するように構成され得る。
【0102】
図11は、一実施例によるケア装置の構成を示すブロック図である。
図11に示すケア装置の構成要素は例示的であり、他の実施例によるケア装置は
図11に示す構成要素のうちの一部を含まないこともある。一実施例によるケア装置での制御器とケア装置の作動の説明のために
図7と
図9~
図11を参照する。
【0103】
一実施例によるケア装置10は、ケア装置の構成要素を制御するように構成された制御器300を含む。一例として、制御器300は、マイクロコントローラーユニット(microcontroller unit)310、DC-DCコンバータ321,322,323、低周波電流発生回路331、ガルバニック電流発生回路332、発光ダイオード駆動回路333、熱発生器制御回路334、振動モータ制御回路335、スイッチ回路336、安全回路337、音声回路338、及び充電回路339を含み得る。
【0104】
ヘッド組立体100の第1電極突起111は低周波電流発生回路331に電気的に接続される。ヘッド組立体100の第2電極突起112はガルバニック電流発生回路332に電気的に接続される。ヘッド組立体100の発光ダイオード151は発光ダイオード駆動回路333に電気的に接続される。ヘッド組立体100の熱発生器140は熱発生器制御回路334に電気的に接続される。
【0105】
装置本体の振動モータ250は振動モータ制御回路335に電気的に接続され、制御器300は振動モータ250を制御することができる。装置本体のスピーカー260は音声回路338に電気的に接続され、制御器300はスピーカー260を制御することができる。装置本体のボタン組立体はスイッチ回路336に電気的に接続される。スイッチ回路336はボタン組立体の第1操作ボタン271と第2操作ボタン272の入力操作をマイクロコントローラーユニット310に伝達する。スイッチ回路336は操作ボタンがケア装置の作動をディスプレイするようにすることができる。近接感知センサ170とヘッド感知センサ280が制御器の安全回路337に電気的に接続され、これらのセンサからの検出信号が制御器のマイクロコントローラーユニット310に伝達され得る。
【0106】
電源400は充電回路339に電気的に接続される。充電回路339は電源400を充電しインプット過電圧から電源400を保護することができる。充電回路339はボタン組立体の充電インジケータを作動させることができる。
【0107】
制御器300のマイクロコントローラーユニット310と前述した回路は前述した回路基板に装着され得る。制御器300は前記本体回路基板に配置されることもできる。または、制御器300は前記本体回路基板、前記ヘッド回路基板、前記ボタン回路基板に部分的に配置されることもできる。
【0108】
マイクロコントローラーユニット310は、例えばパルス幅変調方式で、低周波電流発生回路331、ガルバニック電流発生回路332、熱発生器制御回路334、振動モータ制御回路335を制御することができる。マイクロコントローラーユニット310は発光ダイオード駆動回路333を制御することができる。
【0109】
電源400はDC-DCコンバータ321を通じて制御器のマイクロコントローラーユニット310に電力を供給することができる。電源400はDC-DCコンバータ322を通じて、低周波電流発生回路331、ガルバニック電流発生回路332、及び発光ダイオード駆動回路333に電力を供給することができる。電源400はDC-DCコンバータ322とDC-DCコンバータ323を通じて振動モータ制御回路335に電力を供給することができる。電源400は熱発生器制御回路334に電力を供給することができる。電源400はスイッチ回路336に電力を供給することができる。
【0110】
ケア装置10の作動時に、ヘッド組立体100から、低周波電流とガルバニック電流が交互に印加され、赤外線及び赤色光が発され、熱が発生する。また、ケア装置10の作動時に、振動モータ250が発生する振動がヘッド組立体100に伝達される。このようなケア装置の作動のために、制御器300は、低周波電流とガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発されて熱が発生するように、ヘッド組立体100を制御する。また、制御器300は、電流の印加、発光及び熱発生と共に、振動がヘッド組立体100に伝達されるように、振動モータ250を制御することができる。
【0111】
一実施例のケア装置10で、ヘッド組立体100は、頭皮ケアのための頭皮モードと、毛髪ケアのための毛髪モードで作動され得る。ユーザが頭皮モードの作動を望む場合、ユーザは第1操作ボタン271を操作することができる。ユーザが毛髪モードの作動を望む場合、ユーザは第2操作ボタン272を操作することができる。第1操作ボタン271と第2操作ボタン272は、ユーザの操作に応じて、ケア装置の作動をディスプレイするように発光され得る。
【0112】
制御器300は、第1操作ボタン271を通じたユーザのボタン入力に応じて、ヘッド組立体100が前記頭皮モードで作動するようにヘッド組立体100を制御することができる。一例として、前記頭皮モードで、ヘッド組立体100は、低周波電流とガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発されるように作動され得る。
【0113】
前記頭皮モードで、制御器300は低周波電流発生回路331によってヘッド組立体の第1電極突起111が低周波電流を印加するようにする。一例として、低周波電流は第1電極突起111を通じて約12秒間印加され得る。前記頭皮モードで、制御器300はガルバニック電流発生回路332によってヘッド組立体の第2電極突起112がガルバニック電流を印加するようにする。一例として、ガルバニック電流は第2電極突起112を通じて約4秒間印加され得る。また、制御器300は、低周波電流発生回路331とガルバニック電流発生回路332によって第1電極突起111と第2電極突起112が低周波電流とガルバニック電流を交互に所定の時間周期で印加するようにする。また、前記頭皮モードで、制御器300は低周波電流とガルバニック電流の印加と共に、発光ダイオード駆動回路333によってヘッド組立体の発光突起113が赤外線及び赤色光を発するようにする。
【0114】
制御器300は、第2操作ボタン272を通じたユーザのボタン入力に応じて、ヘッド組立体100が前記毛髪モードで作動するようにヘッド組立体100を制御することができる。一例として、前記毛髪モードで、ヘッド組立体100は、ガルバニック電流が印加されて赤外線及び赤色光が発されて熱が発生するように作動され得る。
【0115】
前記毛髪モードで、制御器300はガルバニック電流発生回路332によってヘッド組立体の第2電極突起112がガルバニック電流を印加するようにする。また、前記毛髪モードで、制御器300はガルバニック電流の印加と共に、発光ダイオード駆動回路333によってヘッド組立体の発光突起113が赤外線及び赤色光を発するようにする。また、前記毛髪モードで、制御器300は熱発生器制御回路334によって熱発生器140が熱を発生させるようにする。
【0116】
熱発生器140が発生させた熱は、前記ヒートプレートに伝達されて前記ヒートプレートが所定の温度範囲に加熱され得る。一例として、ヒートプレート141は50℃~51℃に加熱され得るが、ヒートプレート141の加熱温度がこれに限定されはしない。ヘッド組立体100が前記温度センサを有する例では、前記温度センサは安全回路337に電気的に接続されることもできる。前記温度センサの検出信号に基づいて、制御器300がヒートプレートが前記温度範囲に加熱されるように熱発生器140を制御することもできる。
【0117】
前記頭皮モードと前記毛髪モードで、制御器300は、振動モータ制御回路335によって振動モータ250が振動を発生させるように振動モータ250を制御することができる。振動モータ250は、例えば、12000rpmの回転によって振動を発生させることができる。前記頭皮モードで、低周波電流とガルバニック電流が交互に印加されて赤外線及び赤色光が発されながら、振動モータ250によってヘッド組立体100が振動され得る。前記毛髪モードで、ガルバニック電流が印加されて赤外線及び赤色光が発されて熱が発生しながら、振動モータ250によってヘッド組立体100が振動され得る。振動モータ250の振動発生は、ケア装置のモードによって選択的に行われ得る。
【0118】
ヘッド組立体100が近接感知センサ170を含む例では、近接感知センサ170がヘッド組立体と毛髪の近接を感知して制御器300に近接信号を伝達することができる。近接感知センサ170がヘッド組立体が毛髪に近接したことを感知すると、制御器300は発光ダイオード駆動回路333によって発光ダイオード151が赤外線及び赤色光を発するようにヘッド組立体を制御する。例えば、ユーザが操作ボタンを押すとき、制御器300は発光ダイオード151が赤外線及び赤色光を発しないようにヘッド組立体100を制御することができる。近接感知センサ170がヘッド組立体と毛髪の近接を感知するとき、制御器300は発光ダイオード151が赤外線及び赤色光を発するようにヘッド組立体100を制御することができる。また、ヘッド組立体と毛髪が所定距離離隔されて近接感知センサ170がヘッド組立体と毛髪の近接を感知しない場合、制御器300は発光ダイオード151が赤外線及び赤色光を発しないようにヘッド組立体100を制御することができる。
【0119】
装置本体がヘッド組立体と前記ヘッド支持部の分離を感知するヘッド感知センサ280を含む例では、ヘッド感知センサ280がヘッド組立体100と前記ヘッド支持部の分離を感知して制御器300に分離信号を伝達することができる。ケア装置10の使用途中でヘッド組立体100が不注意にヘッド支持部から分離されるとき、ヘッド感知センサ280からの分離信号が制御器300に伝達され得る。制御器300は、ヘッド感知センサ280が分離を感知する場合、スピーカー260がヘッド組立体の分離を知らせる音声を発するように音声回路338を通じてスピーカー260を制御することができる。
【0120】
ケア装置の作動の一例として、制御器300は前記毛髪モードで低周波電流とガルバニック電流が交互に所定の時間間隔で印加されるようにヘッド組立体100を制御することもできる。
【0121】
ケア装置の作動の一例として、制御器300は各操作ボタンの操作に応じて、ヘッド組立体の前述した作動と振動発生を約90秒間行った後に、ヘッド組立体の作動と振動発生を停止することもできる。
【0122】
ケア装置の作動の一例として、制御器300は電流の印加、赤外線及び赤色光の発光、熱の印加、及び振動発生を同時に行うこともできる。または、制御器300は、操作ボタンの段階的な操作によって、電流の印加、赤外線及び赤色光の発光、熱の印加、及び振動発生を順次行うこともできる。
【0123】
ケア装置の作動の一例として、制御器300は電流印加の強さ、発光の強さ、振動の強さ等を段階的に高くしたり低くするように構成されることもできる。各操作ボタンは、例えば、弱-中-強の3つの段階で操作され得る。制御器300は各操作ボタンの前述した段階的操作に基づいて、電流印加の強さ、発光の強さ、振動の強さ等を段階的に高くしたり低くするように構成されることもできる。
【0124】
ケア装置の作動の一例として、制御器300は、いわゆるウォッチドック(watchdog)機能を有するように構成されることもできる。例えば、安全回路337は、制御器のマイクロコントローラーユニット310が正常稼動しないとき、マイクロコントローラーユニット310を強制的にリセットさせる機能を有することもできる。
【0125】
本開示の実施例は、頭皮と毛髪を共にケアし液状ケア製品の効果を増加させ得る、頭皮及び毛髪ケア方法を提供する。一例として、頭皮及び毛髪ケア方法の実施例は、前述したケア装置の一部または全部の作動手順を含み得る。
図3、
図4及び
図11を参照する。
【0126】
一実施例による頭皮毛髪ケア方法は、電気筋肉刺激のための低周波電流を頭皮に印加する段階と、イオントフォレシスのためのガルバニック電流を頭皮に印加する段階と、赤外線及び赤色光を頭皮に印加する段階と、熱を毛髪に印加する段階を含み得る。
【0127】
電気筋肉刺激のための低周波電流は、陽極及び陰極として作用する一対の第1電極突起111から頭皮に印加される。イオントフォレシスのためのガルバニック電流は、陽極として作用する第2電極突起112から頭皮及び/又は毛髪に印加される。赤外線及び赤色光は、発光突起113から頭皮及び/又は毛髪に印加される。熱はヒートプレート141から毛髪に印加される。低周波電流を印加する段階とガルバニック電流を印加する段階は交互に行われる。
【0128】
赤外線及び赤色光を頭皮に印加する段階は、電流を交互に印加することと同時に、または順次行われ得る。熱を毛髪に印加する段階は、電流を交互に印加することと同時に、または順次行われ得る。電流を交互に印加すること、赤外線及び赤色光を印加すること、及び熱を印加することが同時に行われることもできる。実施例による頭皮及び毛髪ケア方法は、振動を発生させて頭皮及び/又は毛髪に伝達する段階を含み得る。実施例による頭皮及び毛髪ケア方法で、赤外線及び赤色光を印加する段階は、発光突起113が毛髪に近接した状態で、行われることもできる。実施例による頭皮及び毛髪ケア方法は、前述した例示的段階以外に、前述したケア装置の作動手順の一部を含み得る。
【0129】
以上、一部実施例と添付の図面に示す例によって本開示の技術的思想が説明されたものの、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされ得るという点を知っているべきである。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に属するものと考えられるべきである。
【符号の説明】
【0130】
10頭皮及び毛髪ケア装置、100ヘッド組立体、111第1電極突起、112第2電極突起、113発光突起、114絶縁ガスケット、120第1ヘッドハウジング、121貫通孔、130第2ヘッドハウジング、134係止突起、140熱発生器、141ヒートプレート、150ヘッド回路基板、151発光ダイオード、152雌型コネクタ、160透明サポート、161透明ピン、170近接感知センサ、180温度センサ、200装置本体、211ヘッド支持部、212取っ手部、221リセス、222貫通孔、223フック、241雄型コネクタ、250振動モータ、260スピーカー、271第1操作ボタン、272第2操作ボタン、280ヘッド感知センサ、300制御器、400電源