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特開2024-37708トレーラ・ストローク・エクステンダ及び油圧式トレーラシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037708
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】トレーラ・ストローク・エクステンダ及び油圧式トレーラシステム
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/40 20060101AFI20240312BHJP
   B62D 53/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
B60P3/40 D
B62D53/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023144425
(22)【出願日】2023-09-06
(31)【優先権主張番号】2032977
(32)【優先日】2022-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(71)【出願人】
【識別番号】521033332
【氏名又は名称】マムート・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド・アドリアヌス・コルネリス・ホフマンズ
(72)【発明者】
【氏名】クエンティン・デ・イェーガー
(57)【要約】
【課題】油圧式トレーラシステム用のトレーラ・ストローク・エクステンダを提供する。
【解決手段】第1の油圧式トレーラと第2の油圧式トレーラとの間に配置されるように構成され、- 第1の油圧式トレーラに接続されるように構成された第1のクレードル対ビーム・コネクタと、第2の油圧式トレーラに接続されるように構成された第2のクレードル対ビーム・コネクタとを備え、第1及び第2のクレードル対ビーム・コネクタが、トレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている、クレードル・フレームと、 - 単一のストローク長に亘ってクレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成され、且つ、トレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を置いてクレードル・フレームと、内に配置されている、第1及び第2の油圧シリンダと、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧式トレーラシステムで使用するためのトレーラ・ストローク・エクステンダであって、
該トレーラ・ストローク・エクステンダは、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタと第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタとの間に配置されるように構成され、
前記トレーラ・ストローク・エクステンダは、
- クレードル・フレームであって、第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び第2のクレードル対ビーム・コネクタを備え、前記第1のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、前記第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、前記トレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている、クレードル・フレームと、
- 第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダであって、単一のストローク長に亘って前記クレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成され、トレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を置いて前記クレードル・フレーム内に配置されている、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダと、
を備えている、トレーラ・ストローク・エクステンダ。
【請求項2】
前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダの各々は、シリンダハウジングと、該シリンダハウジングの内部に配置されたピストンとを備え、
前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダのそれぞれのシリンダハウジングは、前記クレードル・フレームに対して移動可能であり、前記トレーラ荷重を支持し、単一のストローク長に亘って垂直方向に前記トレーラ荷重を移動させるための荷重支持面を備え、
前記クレードル・フレームは、前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダのそれぞれのシリンダハウジングを水平方向に支持するように構成されている、
請求項1に記載のトレーラ・ストローク・エクステンダ。
【請求項3】
前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダの各々はピストンロッドを備え、該ピストンロッドは、前記ピストンに連結された第1の端部及び前記クレードル・フレームに支持された第2の端部を備えている、請求項2に記載のトレーラ・ストローク・エクステンダ。
【請求項4】
前記クレードル・フレームは、横方向クレードル・コネクタを更に備え、該横方向クレードル・コネクタは、前記クレードル・フレームを、別のトレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームに接続するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のトレーラ・ストローク・エクステンダ。
【請求項5】
前記クレードル・フレームは、第1のクレードル対ベッド・コネクタ及び第2のクレードル対ベッド・コネクタを更に備え、前記第1のクレードル対ベッド・コネクタは、第1の油圧式トレーラの荷台コネクタに接続されるように構成され、前記第2のクレードル対ベッド・コネクタは、第2の油圧式トレーラの荷台コネクタに接続されるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のトレーラ・ストローク・エクステンダ。
【請求項6】
第1のトレーラ・ストローク・エクステンダを備える油圧式トレーラシステムであって、前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、請求項1~5のいずれか一項に記載のトレーラ・ストローク・エクステンダであり、
前記油圧式トレーラシステムは更に、
- 第1の油圧式トレーラ及び第2の油圧式トレーラを備え、
各々の油圧式トレーラは、
* 上面を有する荷台と、
* 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
* スパイン・ビーム・コネクタと、
を備え、
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、前記第1の油圧式トレーラと前記第2の油圧式トレーラとの間に配置され、前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第1のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第1の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタに接続され、前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第2の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタに接続されている、
油圧式トレーラシステム。
【請求項7】
前記油圧式トレーラシステムは更に、
- 請求項1~5のいずれか一項に記載のトレーラ・ストローク・エクステンダである、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダと、
- 第3の油圧式トレーラ及び第4の油圧式トレーラと、
を備え、
各油圧式トレーラは、
* 上面を有する荷台と、
* 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
* スパイン・ビーム・コネクタと、
を備えており、
前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、前記第3の油圧式トレーラと前記第4の油圧式トレーラとの間に配置されており、前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第1のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第3の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタに接続され、前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第4の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタに接続されている、
請求項6に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項8】
前記第2の油圧式トレーラと前記第3の油圧式トレーラとは、互いに直接的に接続されているか、または、
前記第2の油圧式トレーラと前記第3の油圧式トレーラとの間に、少なくとも1つの別の油圧式トレーラが配置されている、
請求項7に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項9】
前記第2の油圧式トレーラの長手方向軸と前記第3の油圧式トレーラの長手方向軸とは互いに同軸に延在している、請求項8に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項10】
前記第1及び第2の油圧式トレーラの各々の隣接する車輪及び/または隣接する車輪対の車軸は、車軸間距離に亘ってそれぞれのトレーラの長手方向に互いに間隔を置いて配置され、
第1または第2の油圧式トレーラの少なくとも一方の長手方向に平行な方向における、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタと第2のクレードル対ビーム・コネクタとの間の距離は、車軸距離の75%~125%であり、任意的に車軸距離に等しい、
請求項6から9のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項11】
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダの各々は、伸長状態及び格納状態を有し、前記格納状態において、前記第1の油圧シリンダ及び前記第2の油圧シリンダの各々の前記荷重支持面は、前記第1の油圧式トレーラ及び前記第2の油圧式トレーラの前記荷台の前記上面と同じ高さまたはそれよりも低い位置に配置されている、請求項6から10のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項12】
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記クレードル・フレームは更に、第1のクレードル対ベッド・コネクタ及び第2のクレードル対ベッド・コネクタを備え、
前記第1の油圧式トレーラ及び前記第2の油圧式トレーラの各々は、前記荷台の第1の側に第1の荷台コネクタを備え、前記荷台の第2の側に第2の荷台コネクタを備え、前記第2の側は前記第1の側と反対であり、
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第1のクレードル対ベッド・コネクタは、前記第1の油圧式トレーラの前記第2の荷台コネクタに接続され、前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第2のクレードル対ベッド・コネクタは、前記第2の油圧式トレーラの前記第1の荷台コネクタに接続されている、
請求項6から11のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項13】
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記クレードル・フレームは横方向の幅を有し、前記第1の油圧式トレーラ及び前記第2の油圧式トレーラの各々の荷台は、前記クレードル・フレームの前記横方向に平行な方向の幅を有し、前記クレードル・フレームの横方向の前記幅は、それぞれのクレードル・フレームが取り付けられた前記油圧式トレーラの前記荷台の前記横方向に平行な方向の幅の少なくとも50%であり、任意的に、前記クレードル・フレームの前記横方向に平行な方向にそれぞれのクレードル・フレームが取り付けられた、前記油圧式トレーラの前記荷台の前記幅の少なくとも80%である、請求項6から12のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項14】
前記第1の油圧式トレーラ及び前記第2の油圧式トレーラの各々は、前記それぞれの油圧式トレーラの前記荷台の最大荷台曲げモーメント容量を規定する縦スパイン・ビームを備え、該縦スパイン・ビームは、最大ビーム曲げモーメント容量を有し、
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記クレードル・フレームは、前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダが接続された少なくとも1つの前記油圧式トレーラの前記縦スパイン・ビームの前記最大ビーム曲げモーメント容量の少なくとも50%、任意的に少なくとも80%、好ましくは少なくとも100%である最大フレーム曲げモーメント容量を有する、
請求項6から13のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項15】
前記油圧式トレーラシステムは更に、
- 第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面によって支持される第1のモノパイル支持体を備えている、
請求項6から14のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【請求項16】
前記第1のトレーラ・ストローク・エクステンダが接続される前記第2の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタは、第1のスパイン・ビーム・コネクタであり、前記第2の油圧式トレーラは、第2のスパイン・ビーム・コネクタを更に備え、
前記油圧式トレーラシステムは更に、
- 第3の油圧式トレーラであって、
該第3の油圧式トレーラは、
* 上面を有する荷台と、
* 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
* 前記第3の油圧式トレーラの第1の側に配置されるスパイン・ビーム・コネクタと、
を備えている、第3の油圧式トレーラと、
- 第2のトレーラ・ストローク・エクステンダであって、
* クレードル・フレームであって、第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び第2のクレードル対ビーム・コネクタを備え、前記第1のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第2の油圧式トレーラの前記第2のスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第3の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成されており、前記第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている、クレードル・フレームと、
* 第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダであって、単一のストローク長に亘って前記クレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成され、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を置いて前記クレードル・フレーム内に配置されている、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダと、
を備えている、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダと、
を備えており、
前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、前記第2の油圧式トレーラと前記第3の油圧式トレーラとの間に配置され、前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第1のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第2の油圧式トレーラの前記第2のスパイン・ビーム・コネクタに接続され、前記第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの前記第2のクレードル対ビーム・コネクタは、前記第3の油圧式トレーラの前記スパイン・ビーム・コネクタに接続されている、
請求項6から15のいずれか一項に記載の油圧式トレーラシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧式トレーラシステムで使用するためのトレーラ・ストローク・エクステンダ(trailer stroke extender)及び油圧式トレーラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
油圧式トレーラシステムは、重量物の輸送に使用されている。このような油圧式トレーラシステムは、一般に、複数の油圧式トレーラを備え、各油圧式トレーラは、ローディングビード(loading bead)と、複数の車輪及び/または複数の車輪対とを有している。油圧式トレーラは互いに連結されていることが多い。各油圧式トレーラの車輪及び/または車輪対は、通常、(例えば、垂直回転軸を中心とする回転速度及び/または回転角に関して)個別に制御可能であり、多くの場合、各油圧式トレーラの荷台は、垂直方向の荷台ストローク(loading bed stroke)に亘って垂直方向に移動することができる。
【0003】
自走式モジュラトレーラ(self-propelled modular trailer)システム(SPMTシステム)は、油圧式トレーラシステムの一例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/339736号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第2974905号明細書
【特許文献3】オランダ国特許第2025942号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公知の油圧式トレーラシステムでは、垂直方向の荷台ストロークはかなり短いので、荷物は小さな垂直距離に亘ってしか持ち上げることができない。
【0006】
本発明は、油圧式トレーラシステムによって荷物を持ち上げることができる垂直距離を増加させる効果的且つ効率的な方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタ(spine beam connector)と第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタとの間に配置されるように構成され、油圧式トレーラシステムに使用されるトレーラ・ストローク・エクステンダによって達成される。このトレーラ・ストローク・エクステンダは、
- クレードル・フレーム(cradle frame)であって、第1のクレードル対ビーム・コネクタ(cradle-to-beam connector)及び第2のクレードル対ビーム・コネクタを備え、第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第1及び第2のクレードル対ビーム・コネクタは、トレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている、クレードル・フレームと、
- 第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダであって、単一のストローク長に亘ってクレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成され、トレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を置いてクレードル・フレーム内に配置されている、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダと、
を備えている。
【0008】
本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダは、例えば、油圧式トレーラシステムでの使用に適している。油圧式トレーラシステムは、例えば、自走式モジュラトレーラシステム(SPMTシステム)であるか、またはそれを含む。本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタと第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタとの間に配置されるように構成されている。油圧式トレーラシステムでは、通常、スパイン・ビーム・コネクタを使用して、油圧式トレーラのスパイン・ビームを隣接する油圧式トレーラのスパイン・ビームに接続している。
【0009】
本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダは、クレードル・フレームを備えている。クレードル・フレームは、第1のクレードル対ビーム・コネクタと第2のクレードル対ビーム・コネクタとを含む。第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成されている。第1及び第2のクレードル対ビーム・コネクタは、トレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに離間して配置されている。
【0010】
任意選択で、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダが第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタ及び第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続される場合、トレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向は、第1の油圧式トレーラの荷台の長手方向に平行であるか、または例えば一致し、及び/または第2の油圧式トレーラの荷台の長手方向に平行であるか、または例えば一致している。
【0011】
本発明に係るトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1の油圧シリンダと第2の油圧シリンダとを更に備えている。第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、単一のストローク長に亘ってクレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成されている。単一のストローク長は、第1及び第2の油圧シリンダの最大ストローク長以下に相当している。従って、第1及び第2の油圧シリンダは、第1及び第2の油圧シリンダの最大ストローク長に等しいか、またはその最大ストローク長よりも短い距離に亘って、クレードル・フレームに対してトレーラ荷重を垂直方向に移動させるように構成されている。第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、クレードル・フレーム内において、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を隔てて配置されている。任意選択で、第1及び第2の油圧シリンダは、等しい最大ストローク長を有している。
【0012】
第1及び第2の油圧シリンダは、(複数のストローク長に亘ってトレーラ荷重を引き上げる(jack)代わりに)単一のストローク長に亘ってクレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成されているので、トレーラ・ストローク・エクステンダの構造は、多くの状況に対して十分なストロークの延長を達成することができる一方で、かなりコンパクト且つ単純に(straightforward)保つことができる。
【0013】
2つの油圧シリンダ(すなわち、第1及び第2の油圧シリンダ)の存在は、トレーラ荷重の持ち上げ安定性(lifting stability)を向上させる。
【0014】
任意選択で、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダが、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタ及び第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続される場合、トレーラ・ストローク・エクステンダの横方向は、第1の油圧式トレーラの荷台の横方向に平行であるか、または例えば一致し、及び/または第2の油圧式トレーラの荷台の横方向に平行であるか、または例えば一致している。
【0015】
任意選択で、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、第1のクレードル対ビーム・コネクタの両側に配置されている。任意選択で、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、第2のクレードル対ビーム・コネクタの両側に配置されている。任意選択で、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び第2のクレードル対ビーム・コネクタの両側に配置されている。これにより、トレーラ荷重を持ち上げる際の安定性が向上する。
【0016】
本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダの一実施形態では、第1及び第2の油圧シリンダの各々は、シリンダハウジングと、シリンダハウジングの内部に配置されたピストンとを含む。第1及び第2の油圧シリンダのそれぞれのシリンダハウジングは、クレードル・フレームに対して移動可能であり、トレーラ荷重を支持し、単一のストローク長に亘って垂直方向にトレーラ荷重を移動させるための荷重支持面(load support surface)を含む。この実施形態では、クレードル・フレームは、第1及び第2の油圧シリンダのそれぞれのシリンダハウジングを水平方向に支持するように構成されている。
【0017】
任意選択で、この実施形態では、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダの各々はピストンロッドを備え、このピストンロッドは、ピストンに連結された第1の端部及びクレードル・フレームによって支持された第2の端部を備えている。
【0018】
ピストンは、シリンダハウジングの外側に延在しているピストンロッドに任意的に連結されている。ピストン及びピストンロッドは、例えば溶接によって互いに接合された別個の部品として製造されても良く、またはピストン及びピストンロッドは、単一の一体部品として製造されても良い。
【0019】
任意選択で、この実施形態では、クレードル・フレームは、クレードル・フレームに対する第1の油圧シリンダのシリンダハウジングの移動を案内する第1のガイドと、クレードル・フレームに対する第2の油圧シリンダのシリンダハウジングの移動を案内する第2のガイドとを備えている。第1のガイドは任意的に、開口部、例えば、円筒状の開口部を有するプレートであるかまたはそれを含み、この開口部を貫通して第1のシリンダハウジングが延在しており、開口部の縁(rim)が第1の油圧シリンダのシリンダハウジングの動きをガイドしており、任意的に、開口部の縁と第1の油圧シリンダのシリンダハウジングとの間に存在する潤滑剤、例えば、固体潤滑剤を伴っている。第2のガイドは任意的に、開口部、例えば、円筒状の開口部を有するプレートであるかまたはそれを含み、この開口部を貫通して第2のシリンダハウジングが延在しており、開口部のリムが第2の油圧シリンダのシリンダハウジングの移動をガイドしており、任意的に開口部のリムと第2の油圧シリンダのシリンダハウジングとの間に存在する潤滑剤、例えば、固体潤滑剤を伴っている。
【0020】
この実施形態では、第1の油圧シリンダ及び/または第2の油圧シリンダのシリンダハウジングに加えられる横方向の力は、ピストン及び/またはピストンロッドを介すること無く、シリンダハウジングを介して直接クレードル・フレームに伝達されている。これにより、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダからピストンを介して作動油が漏れるおそれが低減される。
【0021】
本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダの一実施形態では、クレードル・フレームは、横方向クレードル・コネクタ(lateral cradle connector)を更に備え、この横方向クレードル・コネクタは、クレードル・フレームを、別のトレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームに接続するように構成されている。
【0022】
この実施形態は、複数のトレーラ・ストローク・エクステンダを横方向に互いに接続することを可能にし、これにより、より広い積荷を輸送することが可能になる。
【0023】
任意選択で、隣接する油圧式トレーラの荷台は、同様に横方向に互いに連結されても良い。
【0024】
本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダの一実施形態では、クレードル・フレームは、第1のクレードル対ベッド・コネクタ(cradle-to-bed connector)及び第2のクレードル対ベッド・コネクタを更に含む。第1のクレードル対ベッド・コネクタは、第1の油圧式トレーラの荷台コネクタ(loading bed connector)に接続されるように構成され、第2のクレードル対ベッド・コネクタは、第2の油圧式トレーラの荷台コネクタに接続されるように構成されている。
【0025】
第1及び第2のクレードル対ベッド・コネクタは、トレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームが第1の油圧式トレーラの荷台コネクタ及び第2の油圧式トレーラの荷台コネクタに接続されるときに、クレードル・フレームに更なる安定性を提供している。
【0026】
本発明は、更に、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダを備える油圧式トレーラシステムに関し、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
前記油圧式トレーラシステムは更に、
- 第1の油圧式トレーラ及び第2の油圧式トレーラを備え、
ここで、各油圧式トレーラは、
- 上面を有する荷台と、
- 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
- スパイン・ビーム・コネクタと、
を備え、
第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1の油圧式トレーラと第2の油圧式トレーラとの間に配置され、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0027】
任意選択で、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、上記及び/または下記のトレーラ・ストローク・エクステンダの1つ以上の実施形態によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【0028】
任意選択で、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第1の油圧式トレーラの側に、追加の油圧式トレーラが第1の油圧式トレーラに接続されている。任意選択で、複数の追加の油圧式トレーラを含む油圧式トレーラ・アレイが、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第1の油圧式トレーラの側で、第1の油圧式トレーラに接続されている。
【0029】
任意選択で、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第2の油圧式トレーラの側で、追加の油圧式トレーラが第2の油圧式トレーラに接続されている。任意選択で、複数の追加の油圧式トレーラを含む油圧式トレーラ・アレイが、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第2の油圧式トレーラの側で、第2の油圧式トレーラに接続されている。
【0030】
本発明による油圧式トレーラシステムでは、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダが設けられている。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダであり、例えば、上述及び/または以下に説明する1つまたは複数の実施形態によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【0031】
本発明による油圧式トレーラシステムは、第1の油圧式トレーラと第2の油圧式トレーラとを更に備えている。第1の油圧式トレーラは、上面を有する荷台と、複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、スパイン・ビーム・コネクタとを備えている。同様に、第2の油圧式トレーラは、上面を有する荷台と、複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、スパイン・ビーム・コネクタとを備えている。
【0032】
任意選択で、第1の油圧式トレーラの荷台及び/または第2の油圧式トレーラの荷台は、荷台ストロークに亘って垂直方向に移動可能である。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、トレーラ・ストローク長と比較して追加のストローク長に亘って負荷を垂直方向に持ち上げることができるようにしている。最大追加ストローク長は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2シリンダのストローク長である。
【0033】
本発明に係る油圧式トレーラシステムでは、第1の油圧式トレーラと第2の油圧式トレーラとの間に第1のトレーラ・ストローク・エクステンダが配置されている。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0034】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、油圧式トレーラシステムは更に、
- 第2のトレーラ・ストローク・エクステンダであって、この第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダである、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダと、
- 第3の油圧式トレーラ及び第4の油圧式トレーラと、
を備え、
ここで、各油圧式トレーラは、
- 上面を有する荷台と、
- 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
- スパイン・ビーム・コネクタと、
を備えている。
【0035】
この実施形態では、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第3の油圧式トレーラと第4の油圧式トレーラとの間に配置されている。第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第3の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第4の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0036】
従って、この実施形態では、第1の油圧式トレーラ、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ、及び第2の油圧式トレーラによって形成される第1のトレーラ・アレイが存在する。更に、第3の油圧式トレーラ、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ、及び第4の油圧式トレーラによって形成される第2のトレーラ・アレイが存在する。
【0037】
任意選択で、第3の油圧式トレーラは第1の油圧式トレーラと同じ設計であり、及び/または第4の油圧式トレーラは第2の油圧式トレーラと同じ設計である。
【0038】
任意選択で、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの設計は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダと同じ設計である。
【0039】
任意選択で、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、上記及び/または下記のトレーラ・ストローク・エクステンダの1つまたは複数の実施形態によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【0040】
任意選択で、第3の油圧式トレーラの荷台及び/または第4の油圧式トレーラの荷台は、荷台ストロークに亘って垂直方向に移動可能である。第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、トレーラ・ストローク長と比較して追加のストローク長に亘って荷重を垂直方向に持ち上げることができるようにしている。最大追加ストローク長は、第2トレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2シリンダのストローク長である。
【0041】
任意選択で、第3の油圧式トレーラは、第2の油圧式トレーラに接続されている。
【0042】
任意選択で、第2の油圧式トレーラと第3の油圧式トレーラとは、互いに直接的に接続されている。この場合、第2の油圧式トレーラと第3の油圧式トレーラとの間には、それ以上の油圧式トレーラは配置されない。任意選択で、第2の油圧式トレーラの長手方向軸と第3の油圧式トレーラの長手方向軸とは互いに同軸に延在している。
【0043】
例えば、第2の油圧式トレーラは、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。同様に、この場合、第3の油圧式トレーラは、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。この場合、例えば、第2の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタと第3の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタとが互いに接続されている。
【0044】
任意選択で、第3の油圧式トレーラは、第2の油圧式トレーラに間接的に接続されている。この場合、例えば、少なくとも1つの別の油圧式トレーラが、第2の油圧式トレーラと第3の油圧式トレーラとの間に配置されている。任意選択で、第2の油圧式トレーラの長手方向軸と第3の油圧式トレーラの長手方向軸とは互いに同軸に延在している。
【0045】
例えば、第2の油圧式トレーラは、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。同様に、この場合、第3の油圧式トレーラは、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。この場合、例えば、第2の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタは、追加の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第3の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタは、その追加の油圧式トレーラの別のスパイン・ビーム・コネクタまたは異なる追加の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0046】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、第1及び第2の油圧式トレーラの各々の隣接する車輪及び/または隣接する車輪対の車軸は、車軸距離に亘ってそれぞれのトレーラの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている。この実施形態では、第1または第2の油圧式トレーラの少なくとも一方の長手方向に平行な方向における、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム間コネクタと第2のクレードル対ビーム間コネクタとの間の距離は、車軸距離の75%~125%であり、任意的に車軸距離に等しい。
【0047】
これにより、第1及び第2の油圧式トレーラの車輪及び/または車輪対に亘って有利な負荷配分が可能になる。
【0048】
本発明に係る油圧式トレーラシステムの一実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの各々は、伸長状態(extended state)及び格納状態(retracted state)を有し、格納状態において、第1及び第2の油圧シリンダの各々の荷重支持面は、第1及び第2の油圧式トレーラの荷台の上面と同じ高さまたはそれより低い位置に配置されている。
【0049】
この実施形態は、第1及び第2のシリンダを、第1及び第2の油圧式トレーラのそれぞれの荷台の高さまたはそれより下の高さまで完全に後退させることを可能にしている。これにより、第1の油圧式トレーラの荷台の上面と第2の油圧式トレーラの荷台の上面とを含む平坦な荷台領域を得ることができる。
【0050】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームは更に、第1のクレードル対ベッド・コネクタ及び第2のクレードル対ベッド・コネクタを含む。この実施形態では、第1及び第2の油圧式トレーラの各々は、荷台の第1の側に第1の荷台コネクタを備え、荷台の第2の側に第2の荷台コネクタを備え、第2の側は第1の側と反対である。この実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ベッド・コネクタは、第1の油圧式トレーラの第2の荷台コネクタに接続され、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ベッド・コネクタは、第2の油圧式トレーラの第1の荷台コネクタに接続されている。
【0051】
この実施例では、第1及び第2の油圧式トレーラへの第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの連結の安定性が増大される。
【0052】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームは横方向の幅を有し、第1及び第2の油圧式トレーラの各々の荷台は、クレードル・フレームの横方向に平行な方向の幅を有し、クレードル・フレームの横方向の幅は、それぞれのクレードル・フレームが取り付けられた油圧式トレーラの荷台の、クレードル・フレームの横方向に平行な方向の幅の少なくとも50%であり、任意的に、クレードル・フレームの横方向に平行な方向にそれぞれのクレードル・フレームが取り付けられた、油圧式トレーラの荷台の幅の少なくとも80%である。例えば、横方向におけるクレードル・フレームの幅は、クレードル・フレームの横方向に平行な方向における第1及び/または第2の油圧式トレーラの荷台の幅に等しい。
【0053】
この実施形態は、第1及び第2の油圧シリンダが、クレードル・フレームの横方向に平行な方向に、第1及び/または第2の油圧式トレーラの荷台の幅のかなりの部分に等しい距離に亘って、横方向に互いに離間されることを可能にしている。これにより、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダによるトレーラ荷重の持ち上げ安定性が向上する。
【0054】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、第1及び第2の油圧式トレーラの各々は、それぞれの油圧式トレーラの荷台の最大荷台曲げモーメント容量を規定する縦スパイン・ビーム(longitudinal spine beam)を備え、この縦スパイン・ビームは、最大ビーム曲げモーメント容量(maximum beam bending moment capacity)を有している。この実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームは、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダが接続されている少なくとも1つの油圧式トレーラの縦スパイン・ビームの最大ビーム曲げモーメント容量の少なくとも50%、任意的に少なくとも80%、好ましくは少なくとも100%である最大フレーム曲げモーメント容量を有している。
【0055】
この実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの存在は、第1の油圧式トレーラ、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ、及び第2の油圧式トレーラを含むトレーラ・アレイの耐荷重能力に対して、限定された効果しか有さないか、または全く効果が無い。
【0056】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、油圧式トレーラシステムは、第1のモノパイル支持体(monopile support)を更に備え、この第1のモノパイル支持体は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面によって支持されている。
【0057】
例えば、風力タービンに使用されるようなモノパイルは、油圧式トレーラを使用して定期的に輸送される負荷の一例である。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面上にモノパイル支持体を配置することにより、モノパイルを第1及び第2の油圧式トレーラの荷台に対して垂直方向に移動させることができる。
【0058】
任意選択で、モノパイル支持体は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面と、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダに横方向に隣接して配置された少なくとも1つの更なるトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面とによって支持されている。
【0059】
本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダが接続される第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタは、第1のスパイン・ビーム・コネクタであり、第2の油圧式トレーラは、第2のスパイン・ビーム・コネクタを更に備え、
この油圧式トレーラシステムは更に、
- 第3の油圧式トレーラであって、
この第3の油圧式トレーラは、
* 上面を有する荷台と、
* 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
* 第3の油圧式トレーラの第1の側に配置されるスパイン・ビーム・コネクタと、
を備えている、第3の油圧式トレーラと、
-第2のトレーラ・ストローク・エクステンダであって、
* クレードル・フレームであって、第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び第2のクレードル対ビーム・コネクタを備え、第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第3の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成されており、第1及び第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている、クレードル・フレームと、
* 第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダであって、単一のストローク長に亘ってクレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成され、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダは、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を置いてクレードル・フレーム内に配置されている、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダと、
を備えている、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダと、
を備えている。
【0060】
この実施形態では、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダは、第2の油圧式トレーラと第3の油圧式トレーラとの間に配置され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第3の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0061】
この実施形態では、第1の油圧式トレーラ、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ、第2の油圧式トレーラ、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ、及び第3の油圧式トレーラをこの順序で含むトレーラ・アレイが提供されている。
【0062】
本発明は更に、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダを含む油圧式トレーラシステムに関し、この第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。任意選択で、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダは、上記及び/または下記のトレーラ・ストローク・エクステンダの1つ以上の実施形態によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1】本発明による、トレーラ・ストローク・エクステンダの第1の例を示す概略図である。
図2】本発明による、トレーラ・ストローク・エクステンダに配置することができる第1及び第2の油圧シリンダの一例の概略図である。
図3】本発明による、油圧式トレーラシステムの第1の実施形態の一部を示す概略図である。
図4a】本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる配置の概略図である。
図4b】本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる配置の概略図である。
図4c】本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる配置の概略図である。
図4d】本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる配置の概略図である。
図4e】本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる配置の概略図である。
図4f】本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる配置の概略図である。
図5】本発明による、油圧式トレーラシステムに使用することができるモノパイル支持体80の一例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明するが、図面は、本発明の例示的な実施形態を非限定的に示すものである。
【0065】
図1は、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1の例を概略的に示す。
【0066】
トレーラ・ストローク・エクステンダ1は、油圧式トレーラシステムで使用するように構成され、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタと第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタとの間に配置されるように構成されている。
【0067】
トレーラ・ストローク・エクステンダ1は、クレードル・フレーム2を備えている。クレードル・フレーム2は、第1のクレードル対ビーム・コネクタ3及び第2のクレードル対ビーム・コネクタ(図1の図では見えない)を含む。第1のクレードル対ビーム・コネクタ3は、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成されている。第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び第2のクレードル対ビーム・コネクタは、トレーラ・ストローク・エクステンダ1の長手方向LOに互いに離間して配置されている。
【0068】
任意選択で、図1によるトレーラ・ストローク・エクステンダ1が第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタ及び第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続される場合、トレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向は、第1の油圧式トレーラの荷台の長手方向に平行であるか、または例えば一致し、及び/または第2の油圧式トレーラの荷台の長手方向に平行であるか、または例えば一致している。
【0069】
トレーラ・ストローク・エクステンダ1は、更に、第1の油圧シリンダ10及び第2の油圧シリンダ11を備え、これらは、単一のストローク長に亘ってクレードル・フレーム2に対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成されている。第1の油圧シリンダ10と第2の油圧シリンダ11とは、クレードル・フレーム2内において、トレーラ・ストローク・エクステンダ1の横方向LAに互いに間隔を隔てて配置されている。
【0070】
単一のストローク長は、第1及び第2の油圧シリンダ10、11の最大ストローク長以下に相当している。従って、第1及び第2の油圧シリンダ10、11は、第1及び第2の油圧シリンダ10、11の最大ストローク長に等しいか、またはその最大ストローク長よりも短い距離に亘って、クレードル・フレーム2に対してトレーラ荷重を垂直方向に移動させるように構成されている。任意選択で、第1及び第2の油圧シリンダ10、11は、等しい最大ストローク長を有している。
【0071】
第1及び第2の油圧シリンダ10、11は、(複数のストローク長に亘ってトレーラ荷重を引き上げる代わりに)単一のストローク長に亘ってクレードル・フレーム2に対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成されているので、トレーラ・ストローク・エクステンダの構造は、多くの状況に対して十分なストロークの延長を達成することができる一方で、かなりコンパクト且つ単純に保つことができる。
【0072】
図1によるトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、例えば、油圧式トレーラシステムでの使用に適している。油圧式トレーラシステムは、例えば、自走式モジュラトレーラシステム(SPMTシステム)であるか、またはそれを含む。図1に示すトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタと第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタとの間に配置されるようになっている。油圧式トレーラシステムでは、通常、スパイン・ビーム・コネクタを使用して、油圧式トレーラのスパイン・ビームを隣接する油圧式トレーラのスパイン・ビームに接続している。
【0073】
任意選択で、図1によるトレーラ・ストローク・エクステンダが第1の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタ及び第2の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続される場合、トレーラ・ストローク・エクステンダの横方向LAは、第1の油圧式トレーラの荷台の横方向に平行であるか、または例えば一致し、及び/または第2の油圧式トレーラの荷台の横方向に平行であるか、または例えば一致している。
【0074】
図1の実施例では、第1の油圧シリンダ10及び第2の油圧シリンダ12は、第1のクレードル対ビーム・コネクタ3及び第2のクレードル対ビーム・コネクタの両側に配置されている。
【0075】
図1の実施形態では、クレードル・フレーム2は、横方向クレードル・コネクタ15を更に含み、これは、クレードル・フレーム2を別のトレーラ・ストローク・エクステンダのクレードル・フレームに接続するように構成されている。これにより、複数のトレーラ・ストローク・エクステンダを横方向に互いに接続することができ、より広い荷重を輸送することができる。任意選択で、隣接する油圧式トレーラの荷台は、同様に横方向に互いに連結されても良い。
【0076】
図1の実施形態では、クレードル・フレーム2は、第1のクレードル対ベッド・コネクタ16及び第2のクレードル対ベッド・コネクタ17を更に含む。第1のクレードル対ベッド・コネクタ16は、第1の油圧式トレーラの荷台コネクタに接続されるように構成され、第2のクレードル対ベッド・コネクタ17は、第2の油圧式トレーラの荷台コネクタに接続されるように構成されている。
【0077】
図2は、第1及び第2の油圧シリンダ10、11の一例を概略的に示しており、それらは本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダ内に配置することができる。
【0078】
図2の例では、第1及び第2の油圧シリンダ10、11はそれぞれ、シリンダハウジング10.1、11.1と、シリンダハウジング10.1、11.1内のピストン10.2、11.2とを備えている。第1及び第2の油圧シリンダ10、11のそれぞれのシリンダハウジング10.1、11.1は、クレードル・フレーム2に対して移動可能であり、トレーラ荷重を支持し、単一のストローク長に亘って垂直方向にトレーラ荷重を移動させるための荷重支持面10.4、11.4を含む。この例では、クレードル・フレーム2は、第1及び第2の油圧シリンダ10、11のシリンダハウジング10.1、11.1を水平方向に支持するプレート2.1を備えている。
【0079】
この例では、第1油圧シリンダ10及び第2の油圧シリンダ11は、それぞれピストンロッド10.3、11.3を備えている。各ピストンロッド10.3、11.3は、第1の端部がピストン10.2、11.2に連結され、第2の端部がクレードル・フレーム2に支持されている。
【0080】
ピストンロッド10.3、11.3は、シリンダハウジング10.1、11.1の外側に延在している。ピストン10.2、11.2及びピストンロッド10.3、11.3は、例えば溶接によって互いに接合される別個の部品として製造されても良く、またはピストン10.2、11.2及びピストンロッド10.3、11.3は、単一の一体部品として製造されても良い。
【0081】
図2の例では、クレードル・フレーム2には、第1の油圧シリンダ10のシリンダハウジング10.1のクレードル・フレーム2に対する移動をガイドする第1のガイドと、第2の油圧シリンダ11のシリンダハウジング11.1のクレードル・フレーム2に対する移動をガイドする第2のガイドとが設けられている。この例では、第1のガイドは、プレート2.1の一部であり、第1の開口部、例えば、円筒形の開口部を有し、この第1の開口部を貫通して第1のシリンダハウジング10.1が延在しており、開口部の縁が第1の油圧シリンダ10のシリンダハウジング10.1の動きをガイドしており、任意的に、開口部の縁と第1の油圧シリンダのシリンダハウジング10.1との間に存在する潤滑剤、例えば、固体潤滑剤を伴っている。第2のガイドは、同じプレート2.1の一部であり、第2の開口部、例えば、円筒形の開口部を更に有し、この第2の開口部を貫通して第2のシリンダハウジング11.1が延在しており、開口部の縁が第2の油圧シリンダ11のシリンダハウジング11.1の動きをガイドしており、任意的に、開口部の縁と第2の油圧シリンダ11のシリンダハウジング11.1との間に存在する潤滑剤、例えば、固体潤滑剤を伴っている。
【0082】
図3は、本発明による油圧式トレーラシステム100の第1の実施形態の一部を概略的に示す。
【0083】
図3による油圧式トレーラシステム100では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1が設けられている。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダであり、例えば、上述及び/または以下に説明する1つ以上の実施形態によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。例えば、図3の実施形態のトレーラ・ストローク・エクステンダは、図1及び図2によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【0084】
図3による油圧式トレーラシステム100は、第1の油圧式トレーラ20及び第2の油圧式トレーラ30を更に含む。第1の油圧式トレーラ20は、上面22を有する荷台21と、複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対23と、スパイン・ビーム・コネクタとを備えている。同様に、第2の油圧式トレーラ30は、上面32を有する荷台31と、複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対33と、スパイン・ビーム・コネクタとを備えている。第1及び第2の油圧式トレーラ20、30は、図3には部分的にしか示されていない。
【0085】
任意選択で、第1の油圧式トレーラ20の荷台及び/または第2の油圧式トレーラ30の荷台は、荷台ストロークに亘って垂直方向に移動可能である。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、トレーラ・ストローク長に対して追加のストローク長に亘って垂直方向に荷物を持ち上げることができるようにしている。最大追加ストローク長は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2シリンダのストローク長である。
【0086】
図3の油圧式トレーラシステムでは、第1の油圧式トレーラ20と第2の油圧式トレーラ30との間に第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1が配置されている。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第1の油圧式トレーラ20のスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラ30のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0087】
任意選択で、第1の油圧式トレーラ20のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対側の第1の油圧式トレーラの側で、追加の油圧式トレーラが第1の油圧式トレーラ20に接続されても良い。任意選択で、複数の追加の油圧式トレーラを含む油圧式トレーラ・アレイが、第1の油圧式トレーラ20のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対側の第1の油圧式トレーラ20の側で、第1の油圧式トレーラ20に接続されている。
【0088】
任意選択で、第2の油圧式トレーラ30のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第2のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対側の第2の油圧式トレーラ30の側に、追加の油圧式トレーラが第2の油圧式トレーラ30に接続されても良い。任意選択で、複数の追加の油圧式トレーラを含む油圧式トレーラ・アレイが、第2の油圧式トレーラ30のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第2のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対側の第2の油圧式トレーラ30の側で、第2の油圧式トレーラ30に接続されている。
【0089】
任意選択で、図3の実施形態では、第1及び第2の油圧式トレーラ20、30の各々の隣接する車輪及び/または隣接する車輪対の車軸は、車軸距離に亘ってそれぞれのトレーラの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている。第1または第2の油圧式トレーラの少なくとも一方の長手方向に平行な方向における第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ビーム・コネクタと第2のクレードル対ビーム・コネクタとの間の距離は、車軸距離の75%~125%であり、任意的に車軸距離に等しい。
【0090】
任意選択で、図3の実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1及び第2の油圧シリンダ10、11の各々は、伸長状態及び格納状態を有し、格納状態において、第1及び第2の油圧シリンダ10、11の各々の荷重支持面10.4、11.4は、第1及び第2の油圧式トレーラ20、30の荷台21、31の上面22、32と同じ高さまたはそれより低い位置に配置されている。
【0091】
任意選択で、図3の実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1のクレードル・フレーム2は、第1のクレードル対ベッド・コネクタ16及び第2のクレードル対ベッド・コネクタ17を更に含む。この実施形態では、第1及び第2の油圧式トレーラ20、30の各々は、荷台21、31の第1の側に第1の荷台コネクタを備え、荷台21、31の第2の側に第2の荷台コネクタを備え、第2の側は第1の側と反対である。任意選択で、この実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ベッド・コネクタ16は、第1の油圧式トレーラ20の第2の荷台コネクタ24に接続され、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第2のクレードル対ベッド・コネクタ17は、第2の油圧式トレーラ30の第1の荷台コネクタ34に接続されている。
【0092】
任意選択で、図3の実施形態では、第1及び第2の油圧式トレーラ20、30の各々は、それぞれの油圧式トレーラ20、30の荷台21、31の最大荷台曲げモーメント容量を規定する縦スパイン・ビーム25、35を備え、この縦スパイン・ビーム25、35は、最大ビーム曲げモーメント容量を有している。任意選択で、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1のクレードル・フレーム2は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1が接続されている少なくとも1つの油圧式トレーラ20、30の縦スパイン・ビーム25、35の最大ビーム曲げモーメント容量の少なくとも50%、任意的に少なくとも80%、好ましくは少なくとも100%である最大フレーム曲げモーメント容量を有している。
【0093】
任意選択で、図3の実施形態では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1のクレードル・フレーム2は、横方向LAの幅を有し、第1及び第2の油圧式トレーラ20、30のそれぞれの荷台21、31は、クレードル・フレーム2の横方向LAに平行な方向の幅を有し、クレードル・フレーム2の横方向LAの幅は、それぞれのクレードル・フレーム2が取り付けられた油圧式トレーラ20、30の荷台21、31の横方向LAに平行な方向の幅の少なくとも50%であり、任意的に、それぞれのクレードル・フレーム2が取り付けられた油圧式トレーラ20、30の荷台21、31の横方向LAに平行な方向の幅の少なくとも80%である。例えば、クレードル・フレーム2の横方向の幅は、クレードル・フレーム2の横方向LAに平行な方向における第1及び/または第2の油圧式トレーラ20、30の荷台21、31の幅に等しい。
【0094】
図4a~図4fは、本発明の実施形態による、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダの異なる構成を概略的に示す。
【0095】
図4a~図4fに示す構成では、油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダは、例えば、本発明による油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダであり、特に、上記及び/または下記の実施形態のいずれかまたは実施形態の組合せによる油圧式トレーラ及びトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【0096】
図4aは、本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態における油圧式トレーラ20、30及びトレーラ・ストローク・エクステンダ1の配置の第1の例を示している。この第1の例では、第1の油圧式トレーラ20と第2の油圧式トレーラ30との間に第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1が配置されている。この構成は、それ自体として、または図4aに示すような構成が1つまたは複数の更なる油圧式トレーラ及び/または1つまたは複数の更なるトレーラ・ストローク・エクステンダと組み合わされる、より大きな油圧式トレーラシステムにおけるビルディングブロックまたはモジュールとして使用することができる。任意選択で、このようなより大きな油圧システムは、図4aに従って、それらの間にトレーラ・ストローク・エクステンダを有する2つの油圧式トレーラの複数の配置を含む。
【0097】
図4bは、本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態における油圧式トレーラ20、30、70、71及びトレーラ・ストローク・エクステンダ1の配置の第2の例を示している。
【0098】
図4bの構成は、図4aの構成と同様である。しかし、図4bの構成では、第1の油圧式トレーラ20のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第1の油圧式トレーラの側で、追加の油圧式トレーラ70が第1の油圧式トレーラ20に接続されている。
【0099】
また、第2の油圧式トレーラ30のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第2のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対側の第2の油圧式トレーラ30には、更に別の油圧式トレーラ71が接続されている。
【0100】
図4cは、本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態における油圧式トレーラ20、30、40、60及びトレーラ・ストローク・エクステンダ1、50の配置の第3の例を示している。
【0101】
図4cの構成は、図4aの構成と、第3の油圧式トレーラ40、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50及び図4aに示す構成に接続された第4の油圧式トレーラ60を備えた同様の構成と、を含む。
【0102】
従って、例えば図3の実施形態による図4aの構成とは別に、図4cの構成は更に以下を含む。
- 第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50。この第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、本発明によるトレーラ・ストローク・エクステンダ、例えば、上記または下記の実施形態の1つまたは上記または下記の実施形態の組み合わせによるトレーラ・ストローク・エクステンダである:
- 第3の油圧式トレーラ40及び第4の油圧式トレーラ60
ここで、各油圧式トレーラ40、60は、以下を備えている:
- 上面を有する荷台、
- 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対、
- スパイン・ビーム・コネクタ。
【0103】
図4cの構成では、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、第3の油圧式トレーラ40と第4の油圧式トレーラ60との間に配置されている。第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50の第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第3の油圧式トレーラ40のスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50の第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第4の油圧式トレーラ60のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0104】
従って、この実施形態では、第1の油圧式トレーラ20、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1、及び第2の油圧式トレーラ30によって形成される第1のトレーラ・アレイが存在する。更に、第3の油圧式トレーラ40、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50、及び第4の油圧式トレーラ60によって形成される第2のトレーラ・アレイが存在する。
【0105】
任意選択で、第3の油圧式トレーラ40は、第1の油圧式トレーラ20と同じ設計であり、及び/または第4の油圧式トレーラ60は、第2の油圧式トレーラ30と同じ設計である。
【0106】
任意選択で、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50の設計は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1と同じ設計である。

任意選択で、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、上記及び/または下記のトレーラ・ストローク・エクステンダの1つまたは複数の実施形態によるトレーラ・ストローク・エクステンダである。
【0107】
任意選択で、第3の油圧式トレーラ40の荷台及び/または第4の油圧式トレーラ60の荷台は、荷台のストロークに亘って垂直方向に移動可能である。第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、トレーラ・ストローク長と比較して追加のストローク長に亘って荷重を垂直方向に持ち上げることを可能にしている。最大追加ストローク長は、第2トレーラ・ストローク・エクステンダ50の第1及び第2シリンダのストローク長である。
【0108】
図4cの構成では、第3の油圧式トレーラ40は第2の油圧式トレーラ30に連結されている。
【0109】
図4cの構成では、第2の油圧式トレーラ30と第3の油圧式トレーラ40は互いに直接接続されている。この場合、第2の油圧式トレーラ30と第3の油圧式トレーラ40との間には、それ以上の油圧式トレーラは配置されない。図4cの構成では、第2の油圧式トレーラ30の長手方向軸線と第3の油圧式トレーラ40の長手方向軸線とが互いに同軸に延在している。
【0110】
例えば、第2の油圧式トレーラ30は、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。同様に、この場合、第3の油圧式トレーラ40は、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。この場合、例えば、第2の油圧式トレーラ30の第2のスパイン・ビーム・コネクタと第3の油圧式トレーラ40の第2のスパイン・ビーム・コネクタとが互いに接続されている。
【0111】
図4dは、本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態における油圧式トレーラ20、30、40、60、70、71、72及びトレーラ・ストローク・エクステンダ1、50の配置の第4の例を示している。
【0112】
図4dの構成は、図4cの構成と同様であるが、図4cに示すように、追加の油圧式トレーラ70、71、72が構成に追加されている。
【0113】
図4dの構成では、第3の油圧式トレーラ40は、第2の油圧式トレーラ30に間接的に接続されている。例えば、少なくとも1つの更なる油圧式トレーラ72が、第2の油圧式トレーラ30と第3の油圧式トレーラ式40との間に配置されている。図4dの構成では、第2の油圧式トレーラ30の縦軸と第3の油圧式トレーラ40の縦軸とが互いに同軸に延在している。
【0114】
例えば、第2の油圧式トレーラ30は、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。同様に、この場合、第3の油圧式トレーラ40は、第1のスパイン・ビーム・コネクタ及び第2のスパイン・ビーム・コネクタを備え、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、第1のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。この場合、例えば、第2の油圧式トレーラ30の第2のスパイン・ビーム・コネクタは、追加の油圧式トレーラ72のスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第3の油圧式トレーラ40の第2のスパイン・ビーム・コネクタは、その追加の油圧式トレーラ72の追加のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0115】
更に図4dの構成では、第1の油圧式トレーラ20のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第1の油圧式トレーラの側に、追加の油圧式トレーラ70が第1の油圧式トレーラ20に接続されている。
【0116】
更に、第2の油圧式トレーラ30のスパイン・ビーム・コネクタが第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第2のクレードル対ビーム・コネクタに接続されている側とは反対の第2の油圧式トレーラ30の側に、更に別の油圧式トレーラ71が第2の油圧式トレーラ30に接続されている。
【0117】
図4eは、本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態における油圧式トレーラ20、30、40、60、20a、30a、40a、60a及びトレーラ・ストローク・エクステンダ1、50、1a、50aの配置の第5の例を示している。
【0118】
図4eの構成は、互いに横方向に接続された2つのトレーラ・アレイを含む。2つのトレーラ・アレイの各々は、図4cに従った配置である。トレーラ・アレイの1つは、第1の油圧式トレーラ20、第1のストローク・エクステンダ1、第2の油圧式トレーラ40、第3の油圧式トレーラ40、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50、及び第4の油圧式トレーラ60によって形成されている。他方のトレーラ・アレイは、第1の油圧式トレーラとしての油圧式トレーラ20aと、第1の油圧式トレーラ・ストローク・エクステンダとしてのトレーラ・ストローク・エクステンダ1aと、第2の油圧式トレーラとしての油圧式トレーラ30aと、第3の油圧式トレーラとしての油圧式トレーラ40aと、第2の油圧式トレーラ・ストローク・エクステンダとしてのトレーラ・ストローク・エクステンダ50aと、第4の油圧式トレーラとしての油圧式トレーラ60aとによって形成されている。
【0119】
図4fは、本発明による油圧式トレーラシステムの一実施形態における、油圧式トレーラ20、30、40及びトレーラ・ストローク・エクステンダ1、50の配置の第6の例を示す。
【0120】
図4fの構成では、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1が接続される第2の油圧式トレーラ30のスパイン・ビーム・コネクタは、第1のスパイン・ビーム・コネクタであり、第2の油圧式トレーラ30は、第2のスパイン・ビーム・コネクタを更に含む。
【0121】
図4aに示す構成に加えて、図4fの構成では、油圧式トレーラシステムは更に以下を含む:
- 第3の油圧式トレーラ40であって、 * 上面を有する荷台と、
* 複数の個別に油圧制御可能な車輪及び/または個別に油圧制御可能な車輪対と、
* 第3の油圧式トレーラの第1の側に配置されるスパイン・ビーム・コネクタと、
を備えている、第3の油圧式トレーラ40と、
- 第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50であって、
* クレードル・フレームであって、第1のクレードル対ビーム・コネクタ及び第2のクレードル対ビーム・コネクタを備え、第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラの第2のスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第3の油圧式トレーラのスパイン・ビーム・コネクタに接続されるように構成され、第1及び第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの長手方向に互いに間隔を置いて配置されている、クレードル・フレームと、
* 第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダであって、単一のストローク長に亘ってクレードル・フレームに対して垂直方向にトレーラ荷重を移動させるように構成され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダの横方向に互いに間隔を置いてクレードル・フレーム内に配置されている、第1の油圧シリンダ及び第2の油圧シリンダと、
を備えている、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダと、
を備えている。
【0122】
図4fの構成では、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50は、第2の油圧式トレーラ30と第3の油圧式トレーラ40との間に配置され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50の第1のクレードル対ビーム・コネクタは、第2の油圧式トレーラ30の第2のスパイン・ビーム・コネクタに接続され、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50の第2のクレードル対ビーム・コネクタは、第3の油圧式トレーラ40のスパイン・ビーム・コネクタに接続されている。
【0123】
この構成では、第1の油圧式トレーラ20、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1、第2の油圧式トレーラ40、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ50、及び第3の油圧式トレーラ40をこの順序で含むトレーラ・アレイが提供されている。
【0124】
図5は、本発明による油圧式トレーラシステムに使用することができるモノパイル支持体80の一例を概略的に示す。
【0125】
モノパイル支持体80は、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面と、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ1aの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面と、第3のトレーラ・ストローク・エクステンダ1bの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面とに支持されている。第1、第2及び第3のトレーラ・ストローク・エクステンダ1、1a、1bは、横方向に互いに隣接して配置されている。
【0126】
任意選択で、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1は第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ1aに接続され、第3のトレーラ・ストローク・エクステンダ1bは第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ1aに接続されている。
【0127】
任意選択で、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1は、第1の横方向クレードル・コネクタを備え、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ1aは、第1の横方向クレードル・コネクタ及び第2の横方向クレードル・コネクタを備え、第3のトレーラ・ストローク・エクステンダ1bは、第1の横方向クレードル・コネクタを備え、第1のトレーラ・ストローク・エクステンダ1の第1の横方向クレードル・コネクタは、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ1aの第1の横方向クレードル・コネクタに接続され、第3のトレーラ・ストローク・エクステンダ1bの第1の横方向クレードル・コネクタは、第2のトレーラ・ストローク・エクステンダ1aの第2の横方向クレードル・コネクタに接続されている。
【0128】
例えば、風力タービンに使用されるようなモノパイルは、油圧式トレーラを使用して定期的に輸送される負荷の一例である。第1のトレーラ・ストローク・エクステンダの第1及び第2の油圧シリンダの荷重支持面上にモノパイル支持体を配置することにより、モノパイルを第1及び第2の油圧式トレーラの荷台に対して垂直方向に移動させることができる。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図5
【外国語明細書】