(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038162
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】外固定システムのための調整可能な支柱アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/62 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
A61B17/62
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023220816
(22)【出願日】2023-12-27
(62)【分割の表示】P 2021510910の分割
【原出願日】2019-08-29
(31)【優先権主張番号】62/724,462
(32)【優先日】2018-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518284743
【氏名又は名称】エーエムディーティー ホールディングス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AMDT HOLDINGS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】マラニー,マイケル ダヴリュー.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】外固定システムのための長さ調整可能な支柱アセンブリ、及び対応する外固定システムを提供する。
【解決手段】支柱アセンブリ10は、長尺状の第1及び第2の端部部材12,14、長尺状の中間部材16、並びに第1及び第2の調整機構を備えている。中間部材は、同部材の軸方向空洞の内部に固定連結されたねじ棒を具備し、かつ第1の端部部材の軸方向空洞の内部に回動自在に固定されて軸方向に平行移動可能である。第2の端部部材の末端部分は中間部材の軸方向空洞の内部に受承され、かつ第2の端部部材はねじ棒と螺合する軸方向空洞を具備する。第1の調整機構は、中間部材を第1の端部部材に対して選択的に軸方向に固定するように構成される。第2の調整機構は、第2の端部部材を中間部材に対して軸方向に平行移動させるために第2の端部部材をねじ棒に対して選択的に回動させるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外固定システムのための支柱アセンブリであって、
第1の末端部分、第2の末端部分、及び第2の末端部分から伸びる第1の軸方向空洞を
具備している、長尺状の第1の端部部材、
第3の末端部分、第4の末端部分、第3の末端部分から伸びる第2の軸方向空洞、及び
第2の軸方向空洞の内部に固定連結されたねじ棒を具備している、長尺状の中間部材であ
って、第1の端部部材の第1の軸方向空洞の内部に回動自在に固定されて軸方向に平行移
動可能であり、かつ第1の軸方向空洞から第2の末端部分を通って伸びている、中間部材
、
第5の末端部分、第6の末端部分、及び第5の末端部分から伸びる第3の軸方向空洞を
具備している、長尺状の第2の端部部材であって、第2の端部部材の少なくとも第5の末
端部分は中間部材の第2の軸方向空洞の内部に受承されており、かつ第3の軸方向空洞は
中間部材のねじ棒と螺合しており、第2の端部部材は第2の軸方向空洞から第4の末端部
分を通って伸びている、第2の端部部材、
第1の端部部材の第2の端端部分にある第1の調整機構であって、中間部材が第1の軸
方向空洞の内部で自由に軸方向に平行移動することを選択的に可能とするように、かつ中
間部材を第1の端部部材に対して選択的に軸方向に固定するように構成された、第1の調
整機構、並びに
中間部材の第4の自由末端部分にある第2の調整機構であって、第2の端部部材を中間
部材に対して軸方向に平行移動するために第2の端部部材を中間部材及びねじ棒に対して
選択的に回動させるように構成された、第2の調整機構
を具備している支柱アセンブリ。
【請求項2】
第1の端部部材の第1の末端部分は第1の外固定用土台に連結するように構成された第
1の継手を備えている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項3】
第2の端部部材の第6の末端部分は第2の外固定用土台に連結するように構成された第
2の継手を備えている、請求項1又は2に記載の支柱アセンブリ。
【請求項4】
第1の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、中間部材は、中間部材に
連結されかつ第1の端部部材のスロットの内部に受承されている径方向に伸びる第1のピ
ンによって、第1の端部部材の第1の軸方向空洞の内部に回動自在に固定されて軸方向に
平行移動可能である、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項5】
第1のピンは中間部材の第3の末端部分に連結されている、請求項4に記載の支柱アセ
ンブリ。
【請求項6】
第1のピンは、ねじ棒及び中間部材を回動自在かつ軸方向に固定連結するように、ねじ
棒にさらに連結されている、請求項4又は5に記載の支柱アセンブリ。
【請求項7】
第1のピンはねじ棒の末端部分に連結されている、請求項6に記載の支柱アセンブリ。
【請求項8】
中間部材の第2の軸方向空洞の内部に受承された第2の端部部材の少なくとも第5の末
端部分は、径方向にねじ棒と中間部材の本体部分との間に配置されている、請求項1に記
載の支柱アセンブリ。
【請求項9】
中間部材の第3の軸方向空洞は内側ねじを具備し、ねじ棒は第3の軸方向空洞の内側ね
じと螺合する外側ねじを具備している、請求項1又は8に記載の支柱アセンブリ。
【請求項10】
第1の端部部材の第2の末端部分は外側ねじを具備し、第1の調整機構は第2の末端部
分の外側ねじと螺合する内側ねじ付きの第1のカラー部材を具備し、第1のカラー部材が
第2の末端部分の周りで回動することにより第1のカラーが第2の末端部分に沿って軸方
向に平行移動する、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項11】
第1のカラー部材の締め付け部分は第1の端部部材の第2の末端部分を軸方向に通り越
して配置されかつテーパ状の支え面を備え、第1の調整機構は、径方向に中間部材の本体
部分の外表面と支え面との間に配置された摩擦部材をさらに具備している、請求項10に
記載の支柱アセンブリ。
【請求項12】
第1のカラーが第2の末端部分に沿って第1の末端部分に向かって軸方向に平行移動す
ることにより、摩擦部材が支え面によって中間部材の本体部分の外表面に対して径方向に
押し付けられて、中間部材を第1の端部部材に対して選択的に軸方向に固定する、請求項
11に記載の支柱アセンブリ。
【請求項13】
支え面は、第2の末端部分から軸方向に離れて伸びるにつれて中間部材の本体部分の外
表面に向かって傾斜した表面を具備する、請求項12に記載の支柱アセンブリ。
【請求項14】
摩擦部材には変形可能なリング部材が含まれる、請求項12又は13に記載の支柱アセ
ンブリ。
【請求項15】
変形可能なリング部材には分節リング又は割リングが含まれる、請求項14に記載の支
柱アセンブリ。
【請求項16】
中間部材の本体部分の外表面は摩擦を増大させる表面テクスチャを具備している、請求
項12又は13に記載の支柱アセンブリ。
【請求項17】
第2の調整機構は、中間部材の第4の末端部分に軸方向に固定されかつ回動自在に連結
された第2のカラー部材を具備している、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項18】
第2の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、かつ第2のカラー部材は
、第2のカラー部材に連結されかつ第2の端部部材のスロット内に受承されている径方向
に伸びる第2のピンによって第2の端部部材に回動自在に固定されて、第2のカラー部材
が第4の末端部分の周りで回動することにより第2の端部部材が中間部材に対して軸方向
に平行移動するようになっている、請求項17に記載の支柱アセンブリ。
【請求項19】
骨及び/又は組織の外固定システムであって、
第1の土台、
第2の土台、並びに
第1及び第2の土台の間に伸びる複数の支柱
を具備しており、
前記複数の支柱のうち少なくとも1つは請求項1に記載の支柱アセンブリを含む、シス
テム。
【請求項20】
複数の支柱のうちの複数が請求項1に記載の支柱アセンブリを含む、請求項19に記載
の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項21】
複数の支柱の各々が請求項1に記載の支柱アセンブリを含む、請求項19に記載の骨及
び/又は組織の外固定システム。
【請求項22】
複数の支柱は6本の支柱を含む、請求項19に記載の骨及び/又は組織の外固定システ
ム。
【請求項23】
第1の土台は患者の第1の骨及び/又は組織に連結されるように構成され、第2の土台
は患者の第2の骨及び/又は組織に連結されるように構成されている、請求項19~22
のいずれか1項に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項24】
第1の端部部材の第1の末端部分は第1の外固定用土台に連結するように構成された第
1の継手を備えている、請求項19~22のいずれか1項に記載の支柱アセンブリ。
【請求項25】
第2の端部部材の第6の末端部分は第2の外固定用土台に連結するように構成された第
2の継手を備えている、請求項19~22のいずれか1項に記載の支柱アセンブリ。
【請求項26】
第1の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、かつ中間部材は、中間部
材に連結されかつ第1の端部部材のスロット内に受承されている径方向に伸びる第1のピ
ンによって、第1の端部部材の第1の軸方向空洞の内部に回動自在に固定されかつ軸方向
に平行移動可能である、請求項19~22のいずれか1項に記載の支柱アセンブリ。
【請求項27】
第1のピンは中間部材の第3の末端部分に連結されている、請求項26に記載の支柱ア
センブリ。
【請求項28】
第1のピンは、ねじ棒及び中間部材を回動自在かつ軸方向に固定連結するように、ねじ
棒にさらに連結されている、請求項26に記載の支柱アセンブリ。
【請求項29】
第1のピンはねじ棒の末端部分に連結されている、請求項28に記載の支柱アセンブリ
。
【請求項30】
中間部材の第2の軸方向空洞の内部に受承された第2の端部部材の少なくとも第5の末
端部分は、径方向にねじ棒と中間部材の本体部分との間に配置される、請求項19~22
のいずれか1項に記載の支柱アセンブリ。
【請求項31】
中間部材の第3の軸方向空洞は内側ねじを具備し、ねじ棒は第3の軸方向空洞の内側ね
じと螺合する外側ねじを具備している、請求項19~22のいずれか1項に記載の支柱ア
センブリ。
【請求項32】
第1の端部部材の第2の末端部分は外側ねじを具備し、第1の調整機構は第2の末端部
分の外側ねじと螺合する内側ねじ付きの第1のカラー部材を具備し、第1のカラー部材が
第2の末端部分の周りで回動することにより第1のカラーが第2の末端部分に沿って軸方
向に平行移動する、請求項19~22のいずれか1項に記載の支柱アセンブリ。
【請求項33】
第1のカラー部材の締め付け部分は第1の端部部材の第2の末端部分を軸方向に通り越
して配置されかつテーパ状の支え面を備えており、第1の調整機構は、径方向に中間部材
の本体部分の外表面と支え面との間に配置された摩擦部材をさらに具備している、請求項
32に記載の支柱アセンブリ。
【請求項34】
第1のカラーが第2の末端部分に沿って第1の末端部分に向かって軸方向に平行移動す
ることにより、摩擦部材は支え面によって中間部材の本体部分の外表面に対して径方向に
押し付けられて、中間部材を第1の端部部材に対して選択的に軸方向に固定する、請求項
33に記載の支柱アセンブリ。
【請求項35】
支え面は、第2の末端部分から軸方向に離れて伸びるにつれて中間部材の本体部分の外
表面に向かって傾斜する表面を具備している、請求項34に記載の支柱アセンブリ。
【請求項36】
摩擦部材には変形可能なリング部材が含まれる、請求項35に記載の支柱アセンブリ。
【請求項37】
変形可能なリング部材には分節リング又は割リングが含まれる、請求項36に記載の支
柱アセンブリ。
【請求項38】
中間部材の本体部分の外表面は摩擦を増大させる表面テクスチャを具備している、請求
項34に記載の支柱アセンブリ。
【請求項39】
第2の調整機構は、中間部材の第4の末端部分に軸方向に固定されかつ回動自在に連結
された第2のカラー部材を具備している、請求項19~22のいずれか1項に記載の支柱
アセンブリ。
【請求項40】
第2の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、かつ第2のカラー部材は
、第2のカラー部材に連結されかつ第2の端部部材のスロット内に受承されている径方向
に伸びる第2のピンによって第2の端部部材に回動自在に固定されて、第2のカラー部材
が第4の末端部分の周りで回動することにより第2の端部部材が中間部材に対して軸方向
に平行移動するようになっている、請求項39に記載の支柱アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2018年8月29日に出願された”Struts and Strut Assemblies for Exte
rnal Bone Fixation Systems”と題する米国仮特許出願第62/724,462号の優先
権の利益を完成させ、かつ主張するものであり、該仮特許出願の内容は参照によりその全
体が明示的に本願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、外固定システム及び関連方法のための支柱に関する。より具体的に
は、本開示は、比較的広い長さ調整範囲にわたる比較的迅速な長さ調整を提供する、外固
定システム及び関連方法のための調整可能な支柱アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
外固定デバイスは、特定の臨床上の必要に基づいて、骨片又は組織片を所望の相対的配
置及び配向に位置決め及び方向付けすること、並びにそれらの相対的配置及び配向を調整
することにより、骨及び組織の状態を治療するために使用されてきた。外固定デバイスの
1つの形態はヘキサポッド型固定デバイスである。ヘキサポッド型デバイス、又は正式名
スチュワートプラットフォームは、6自由度(6DOF)のパラレルマニピュレータ又は
支柱を備えている。一般にこれらのデバイスは、対象物を基点に対して、3種全ての直交
軸上の平行移動(X、Y、Zの位置)及びその3つ全ての直交軸の周りにおける回転(ロ
ール、ピッチ、ヨーの姿勢)で操作する能力を有している。他の種類の外固定デバイスは
、6本未満の支柱又は6本を超える支柱を利用する。
【0004】
外固定システムはさらに、典型的には、骨固定の土台としての役割を果たす1対の土台
又は「リング」も備えている。土台は、典型的には土台どうしの間を伸びる6本の支柱と
接続されている。支柱及び土台は通常、3本の直交軸の周りにおける3種類の回転を可能
にする球面継手又はカルダン継手を介して接続される。これらの支柱には長さ調整を可能
とするものもあるが、その最小長及び/又は最大長が特定の臨床的状況の要求を満たさな
い場合がある。例えば、土台の間の距離を特定の支柱によって得られる距離よりも短い距
離まで最小化するには、より短い支柱を使用する必要があるが、短い支柱は当然ながら支
柱の調整範囲(すなわち最大長)を制限する。
【0005】
その結果、現行のヘキサポッド型骨固定システムは、土台どうしが互いに接近する必要
があるときに使用するための「短い」支柱と、土台どうしがより離れている必要があると
きに使用するための「長い」支柱とを提供する、様々な長さ(すなわち様々な長さ範囲)
の一群の支柱を利用する。多くの実例では、これらの支柱は骨又は組織の矯正過程の間に
徐々に長く又は短くなるように次の長さの支柱と交換しなければならず、この矯正過程は
多くの時間を要するとともに、交換される支柱を再度使用することができないとすれば費
用のかかる過程でもある。そのようなシステムをさらに複雑にしているのは、状況によっ
て様々に異なる長さの支柱が要求されるということである。例えば、当初に極端な屈曲又
は回旋が存在する場合は通常は様々に異なる長さの支柱が必要である。そのような状況に
おいて様々な長さの支柱の正しい組み合わせを選択する作業は、典型的には手術室で試行
錯誤して行なわれる、多くの時間を要する作業である。そのようなシステム及び状況は結
果として過剰量の在庫も必要とし、これは費用もかかるうえ適切に利用するには混乱を生
じることも多い。
【0006】
支柱を物理的に変更することは、厄介であることを別としても、緊急の方法で変形の整
復を試みる場合のシステムの利用可能な動作範囲をも制限する。この状況では、そのよう
な緊急の矯正が遂行されて整復部の保持が手術室スタッフに委ねられる一方で、規定され
た位置の土台の間にどの支柱が適合するかを手術室スタッフの別の人員が選別するまで、
支柱は通常は追加されない。この過程には多くの時間がかかり、大量の在庫を必要とする
。
【0007】
現行のヘキサポッド型固定システムはさらに、典型的には、土台と支柱との間に、適用
時に締める必要のある1以上の締結具の使用を必要とする接続部を利用する。そのため、
6本の支柱の両端部を土台に対して(すなわち12箇所の接続部を)、場合によっては試
行錯誤しながら接続することは、困難かつ多くの時間を要する作業である。問題を複雑に
しているのは、多くの現行のヘキサポッド型固定システムが、道具を使用して適用しなけ
ればならない分離型の締結具を利用するという事実である。これらの締結具及び道具は、
該固定システムが使用される間、例えば整復を維持しようとする間の手術室の環境の中で
把握しておかなければならない部品及び材料の集まりをさらに大きくする。
【0008】
従って、広い長さ調整範囲を提供し、比較的迅速かつ容易に、特に土台/ユーザに連結
したままで調整可能である、支柱アセンブリ、そのような支柱アセンブリを備えている外
固定システム、及び関連方法が望ましい。
【発明の概要】
【0009】
1つの態様では、本開示は骨及び/又は組織の外固定システムのための支柱アセンブリ
を提供する。該支柱アセンブリは、長尺状の管状の第1の端部部材と、第1の端部部材の
軸方向空洞の内部において回転方向に固定されかつ軸方向に平行移動可能であり、かつ該
軸方向空洞から第1の端部部材の第1の末端部分を出て伸びている、長尺状の管状の中間
部材と、中間部材の軸方向空洞の内部に受承され、かつ該軸方向空洞から中間部材の第2
の末端部分を出て伸びている長尺状の管状の第2の端部部材と、を備えている。中間の支
柱本体は、第1の端部部材の内部に回転方向に固定されかつ軸方向に平行移動可能に連結
されており、かつ第1の端部部材から第1の端部部材の第1の末端部分を出て軸方向に伸
びる。支柱アセンブリは、中間部材が第1の端部部材の内部で自由に軸方向に平行移動す
るのを選択的に可能にするように、かつ第1の端部部材及び中間部材を選択的に軸方向に
固定するように構成された、第1の端部部材の第1の自由末端部分に提供される第1の調
整機構をさらに備えている。支柱アセンブリは、中間部材の軸方向内部空洞の内部に固定
されたねじ棒をさらに具備している。第2の部材の軸方向空洞は、中間部材の空洞内のね
じ棒と螺合され、かつ該空洞から中間部材の第2の末端部分を出て軸方向に伸びる。支柱
アセンブリは、第2の端部部材を中間部材に対して軸方向に平行移動するために第2の端
部部材を中間部材及びねじ棒に対して選択的に回動させるように構成された、中間部材の
第2の自由末端部分に提供される第2の調整機構をさらに備えている。
【0010】
別の態様では、本開示は、長尺状の第1の端部部材、長尺状の中間部材、長尺状の第2
の端部部材、第1の調整機構、及び第2の調整機構を具備している、外固定システムのた
めの支柱アセンブリを提供する。第1の端部部材は、第1の末端部分、第2の末端部分、
及び第2の末端部分から伸びる第1の軸方向空洞を具備している。中間部材は、第3の末
端部分、第4の末端部分、第3の末端部分から伸びる第2の軸方向空洞、及び第2の軸方
向空洞の内部に固定連結されたねじ棒を具備している。中間部材は、第1の端部部材の第
1の軸方向空洞の内部に回動自在に固定され、かつ軸方向に平行移動可能であり、第1の
軸方向空洞から第2の末端部分を通って伸びる。第2の端部部材は、第5の末端部分、第
6の末端部分、及び第5の末端部分から伸びる第3の軸方向空洞を具備している。第2の
端部部材の少なくとも第5の末端部分は、中間部材の第2の軸方向空洞の内部に受承され
、かつ第3の軸方向空洞は中間部材のねじ棒と螺合されている。第2の端部部材は、第2
の軸方向空洞から第4の末端部分を通って伸びる。第1の調整機構は、第1の端部部材の
第2の末端部分に配置されており、中間部材が第1の軸方向空洞内で自由に軸方向に平行
移動するのを選択的に可能とし、かつ中間部材を第1の端部部材に対して選択的に軸方向
に固定するように、構成されている。第2の調整機構は、中間部材の第4の自由末端部分
に配置されており、かつ、第2の端部部材を中間部材に対して軸方向に平行移動させるた
めに第2の端部部材を中間部材及びねじ棒に対して選択的に回動させるように構成されて
いる。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の端部部材の第1の末端部分は、第1の外固定用土台に
連結するように構成された第1の継手を備えている。いくつかの実施形態では、第2の端
部部材の第6の末端部分は、第2の外固定用土台に連結するように構成された第2の継手
を備えている。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え
、中間部材は、中間部材に連結されかつ第1の端部部材のスロット内に受承されている径
方向に伸びる第1のピンにより、第1の端部部材の軸方向空洞の内部に回動自在に固定さ
れ、かつ軸方向に平行移動可能である。いくつかのそのような実施形態では、第1のピン
は中間部材の第3の末端部分に連結される。いくつかのそのような実施形態では、第1の
ピンはさらにねじ棒にも連結されて、ねじ棒及び中間部材を回動自在かつ軸方向に固定連
結する。いくつかのそのような実施形態では、第1のピンはねじ棒の末端部分に連結され
る。
【0013】
いくつかの実施形態では、中間部材の第2の軸方向空洞の内部に受承された第2の端部
部材の少なくとも第5の末端部分は、径方向にねじ棒と中間部材の本体部分との間に配置
される。いくつかの実施形態では、中間部材の第3の軸方向空洞は内側ねじを具備し、か
つねじ棒は、第3の軸方向空洞の内側ねじと螺合する外側ねじを具備する。
【0014】
いくつかのそのような実施形態では、第1の端部部材の第2の末端部分は外側ねじを具
備し、第1の調整機構は、第2の末端部分の外側ねじと螺合する内側にねじを有する第1
のカラー部材を具備し、かつ、第1のカラー部材が第2の末端部分の周りで回動すると、
第1のカラーが第2の末端部分に沿って軸方向に平行移動する。いくつかのそのような実
施形態では、第1のカラー部材の締め付け部分は、第1の端部部材の第2の末端部分を軸
方向に通り越して配置され、かつテーパ状の支え面を備え、第1の調整機構は、径方向に
中間部材の本体部分の外表面と支え面との間に配置された摩擦部材をさらに具備する。い
くつかのそのような実施形態では、第1のカラーが第2の末端部分に沿って第1の末端部
分に向かって軸方向に平行移動することにより、摩擦部材が支え面によって中間部材の本
体部分の外表面に対し径方向に押し付けられて、中間部材が第1の端部部材に対して選択
的に軸方向に固定される。いくつかの実施形態では、支え面は、第2の末端部分から軸方
向に離れて伸びるにつれて中間部材の本体部分の外表面に向かって傾斜した表面を具備す
る。いくつかの実施形態では、摩擦部材には変形可能なリング部材が含まれる。いくつか
のそのような実施形態では、変形可能なリング部材には分節リング又は割リングが含まれ
る。いくつかのそのような実施形態では、中間部材の本体部分の外表面は摩擦を増大させ
る表面テクスチャを具備する。
【0015】
いくつかのそのような実施形態では、第2の調整機構は、中間部材の第4の末端部分に
軸方向に固定されかつ回動自在に連結された第2のカラー部材を具備する。いくつかのそ
のような実施形態では、第2の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、第
2のカラー部材は、第2のカラー部材に連結されかつ第2の端部部材のスロット内に受承
されている径方向に伸びる第2のピンによって第2の端部部材に回動自在に固定されて、
第2のカラー部材が第4の末端部分の周りで回動すると第2の端部部材が中間部材に対し
て軸方向に平行移動するようになっている。
【0016】
別の態様では、本開示は、第1の土台、第2の土台、及び第1の土台と第2の土台との
間を伸びる複数の支柱を具備しており、複数の支柱のうち少なくとも1つは本明細書中に
開示された支柱アセンブリを含む、骨及び/又は組織の外固定システムを提供する。
【0017】
いくつかの実施形態では、複数の支柱のうちの複数が、本明細書中に開示された支柱ア
センブリを含む。いくつかの実施形態では、複数の支柱の各々が、本明細書中に開示され
た支柱アセンブリを含む。いくつかの実施形態では、複数の支柱は6本の支柱を含む。い
くつかの実施形態では、第1の土台は患者の第1の骨及び/又は組織と連結されるように
構成され、第2の土台は第2の骨及び/又は組織と連結されるように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1の端部部材の第1の末端部分は、第1の外固定用土台に
連結されるように構成された第1の継手を備えている。いくつかの実施形態では、第2の
端部部材の第6の末端部分は、第2の外固定用土台に連結されるように構成された第2の
継手を備えている。いくつかの実施形態では、第1の端部部材の本体部分は軸方向に伸び
るスロットを備えており、中間部材は、中間部材に連結されかつ第1の端部部材のスロッ
ト内に受承されている径方向に伸びる第1のピンにより、第1の端部部材の第1の軸方向
空洞の内部で回動自在に固定され、かつ軸方向に平行移動可能である。いくつかのそのよ
うな実施形態では、第1のピンは中間部材の第3の末端部分に連結される。他のいくつか
のそのような実施形態では、第1のピンはさらにねじ棒にも連結されて、ねじ棒及び中間
部材を回動自在かつ軸方向に固定連結する。いくつかの実施形態では、第1のピンはねじ
棒の末端部分に連結される。
【0019】
いくつかの実施形態では、中間部材の第2の軸方向空洞の内部に受承された第2の端部
部材の少なくとも第5の末端部分は、径方向にねじ棒と中間部材の本体部分との間に配置
される。いくつかのそのような実施形態では、中間部材の第3の軸方向空洞は内側ねじを
具備し、かつねじ棒は、第3の軸方向空洞の内側ねじと螺合する外側ねじを具備している
。
【0020】
いくつかのそのような実施形態では、第1の端部部材の第2の末端部分は外側ねじを具
備し、第1の調整機構は、第2の末端部分の外側ねじと螺合される内側にねじを有する第
1のカラー部材を具備し、第1のカラー部材が第2の末端部分の周りで回動することによ
り第1のカラーが第2の末端部分に沿って軸方向に平行移動する。いくつかのそのような
実施形態では、第1のカラー部材の締め付け部分は、第1の端部部材の第2の末端部分を
軸方向に通り越して配置され、かつテーパ状の支え面を備え、第1の調整機構は、径方向
に中間部材の本体部分の外表面と支え面との間に配置された摩擦部材をさらに具備する。
いくつかのそのような実施形態では、第1のカラーが第2の末端部分に沿って第1の末端
部分に向かって軸方向に平行移動することにより、摩擦部材が支え面によって中間部材の
本体部分の外表面に対して径方向に押し付けられて、中間部材が第1の端部部材に対して
選択的に軸方向に固定される。いくつかのそのような実施形態では、支え面は、第2の末
端部分から軸方向に離れて伸びるにつれて中間部材の本体部分の外表面に向かって傾斜し
た表面を具備する。いくつかのそのような実施形態では、摩擦部材には変形可能なリング
部材が含まれる。いくつかのそのような実施形態では、変形可能なリング部材には分節リ
ング又は割リングが含まれる。いくつかの実施形態では、中間部材の本体部分の外表面は
摩擦を増大させる表面テクスチャを具備する。
【0021】
いくつかの実施形態では、第2の調整機構は、中間部材の第4の末端部分に軸方向に固
定されかつ回動自在に連結された第2のカラー部材を具備する。いくつかのそのような実
施形態では、第2の端部部材の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、第2のカラー
部材は、第2のカラー部材に連結されかつ第2の端部部材のスロット内に受承されている
径方向に伸びる第2のピンによって第2の端部部材に回動自在に固定されて、第2のカラ
ー部材が第4の末端部分の周りで回動することにより第2の端部部材が中間部材に対して
軸方向に平行移動するようになっている。
本開示の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、本開示の様々な態様についての以降
の詳細な説明を添付図面と合わせれば明白となろう。
【0022】
本明細書中に記載された外部骨固定システム及び関連方法を例証する目的で、例証の実
施形態が示されている。これらの例証の実施形態は、開示された外固定システムの正確な
配置構成及び操作に関して全く限定するものではなく、他の同様の実施形態も想定されて
いる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示による例示の調整可能な支柱アセンブリを示す正面斜視図。
【
図2】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す背面斜視図。
【
図3】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す背面図。
【
図4】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す側面図。
【
図5】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す正面図。
【
図6】本開示による、
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリの
図5に示されるような垂直断面を示す図。
【
図7】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す
図6の断面図の部分拡大図。
【
図8】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す
図7の断面図の部分拡大図。
【
図9】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリを示す
図7の断面図の別の部分拡大図。
【
図10】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリの上端部を示す図。
【
図11】本開示による
図1の例示の調整可能な支柱アセンブリの後端部を示す図。
【
図12】本開示による
図1~9の例示の支柱アセンブリを利用する、第1の比較的縮小された形態をとっている例示の外固定システムを示す平面斜視図。
【
図13】本開示による
図12の例示の外固定システムを示す正面図。
【
図14】本開示による
図12の例示の外固定システムを示す側面図。
【
図15】本開示による
図12の例示の外固定システムを示す平面図。
【
図16】本開示による、第2の比較的拡張された形態をとっている
図12~15の例示の外固定システムを示す平面斜視図。
【
図17】本開示による
図16の例示の外固定システムを示す正面図。
【
図18】本開示による
図16の例示の外固定システムを示す側面図。
【
図19】本開示による
図16の例示の外固定システムを示す平面図。
【詳細な説明】
【0024】
本発明の様々な実施形態の構成要素について述べる場合、冠詞「1つの(a)」、「1
つの(an)」、「その(the)」及び「前記(said)」は、1又は複数の構成要素がある
ことを意味するように意図されている。用語「具備している、含んでいる(comprising)
」、「備えている(including)」及び「有している(having)」は、非排他的(inclusi
ve)であるように意図されており、記載された構成要素以外の追加の構成要素が存在しう
ることを意味する。パラメータの例は、開示された実施形態の他のパラメータを除外しな
い。任意の特定の実施形態に関して本明細書中に記載、例証又は他の方法で開示された構
成部分、態様、特徴、構成、配置構成、使用方法などは、本明細書中に開示された任意の
他の実施形態にも同様に適用可能である。
【0025】
本開示は、
図1~11に示されるような、広い調整範囲を備え、かつ土台/ベースプレ
ートに(かつその結果としてユーザに)連結されたままでも迅速かつ容易に手動で調整す
ることが可能な、外固定システムのための長さ調整可能な支柱アセンブリ10を提供する
。それにより本開示はさらに、
図12~19に示されるような、支柱アセンブリ10が1
以上組み込まれた外固定/パラレルマニピュレータシステム100(例えば6自由度(6
DOF)固定システム)、及び関連する固定方法を提供する。例えば、いくつかの実施形
態では、外固定システム100は少なくとも1つの支柱アセンブリ10を備えうる。他の
いくつかの実施形態では、外固定システム100は複数の支柱アセンブリ10を備えうる
。いくつかの実施形態では、外固定システム100の各々の支柱が支柱アセンブリ10か
ら成っていてもよい。いくつかの実施形態では、外固定システム100は骨及び/又は組
織の固定システムである。
【0026】
支柱アセンブリ10によって、外固定システム100はその結果として、従来のパラレ
ルマニピュレータシステムの望ましい安定特性及び可動特性を備えつつも、多くの時間を
要する支柱長さの選択、支柱長さの制約及び困難な支柱の分解組立は伴わないということ
が可能である。支柱アセンブリ10、かつその結果として1以上の支柱アセンブリ10を
備えている固定システム100は、比較的広い動作/調整範囲(粗調整範囲及び微調整範
囲を含む)を備えて、縮小/伸延の過程の際の1以上の支柱アセンブリ10の取替えが不
要となる(又は少なくとも回数が減りそうである)。いくつかの実施形態では、支柱アセ
ンブリ10、かつその結果として1以上の支柱アセンブリ10を備えている固定システム
100は、比較的長い骨の骨折又は変形など、骨折又は変形の修復に特に有利である。
【0027】
いくつかの実施形態では、
図1~11に示されるように、支柱アセンブリ10はそれぞ
れ、軸方向に長尺状をなした管状の第1の端部部材又は支柱本体12、第2の軸方向に長
尺状をなした管状の第1の端部部材又は支柱本体14、並びに、第1の端部部材12及び
第2の端部部材14を連結して両部材の間を伸びる軸方向に長尺状をなした管状の中間部
材支柱本体16、のアセンブリから形成される。以下にさらに説明されるように、支柱ア
センブリ10は、中間部材16の内部に固定され、かつ第2の端部部材14の軸方向に伸
びる空洞の内部に螺合されたねじ棒18をさらに備える。中間部材16はさらに、第1の
端部の支柱本体12の軸方向に伸びる空洞の内部に軸方向に平行移動可能に連結される。
支柱アセンブリ10は、
図1、4及び5に示されるように、長手方向軸X‐Xを備える又
は規定することが可能であり、軸X‐Xに沿った該アセンブリの全長は調整可能(粗調整
又は微調整いずれも可能)である。第1及び第2の端部部材12、14によって形成され
た支柱アセンブリの軸方向端部は、
図1~6、10及び11に示されるように、第1及び
第2の継手又は接続機構22、24をそれぞれ備えることができる。第1及び第2の継手
22、24は、
図12~19に示されるように、外固定システム100の第1及び第2の
土台又はベースプレート120、130のうちの一方に/一方と連結するように構成され
る。
【0028】
図12~19に示されるように、第1の継手22は第1の土台120に連結されること
が可能であり、かつ第2の継手24は第2の土台130に連結されることが可能である。
このように、第1の端部部材12の内部における/同部材12に沿った中間部材16の相
対的な軸方向の配置、及び/又は、中間部材16の内部における/同部材16に沿った第
2の端部部材14の相対的な軸方向の配置を、支柱アセンブリ10の軸X‐Xに沿って調
整して、例えば
図10~13に
図14~17と比較して示されるように、比較的広い範囲
の支柱アセンブリ10の長さ調整、かつその結果として第1及び第2の土台120、13
0の間の距離及び/又は配向を、提供することができる。
【0029】
第1及び第2の土台120、130は、開口部及び/又は軸の周囲に少なくとも部分的
に(かつ潜在的には身体装着時に骨及び/又は組織の周囲に少なくとも部分的に)伸びる
ような、環形体又は部分環形体であってよい。複数の支柱アセンブリ10が、第1及び第
2の土台120、130の軸及び/又は開口部の周りで該土台に連結されることができる
。例えば、
図12~19に示されるように、複数の支柱アセンブリ10が、第1及び第2
の土台120、130に周方向に配置及び連結されてもよく、かつ各々の支柱アセンブリ
110が、第1及び第2の土台120、130に対してそれぞれ第1及び第2の継手22
、24を介して、土台の軸及び/又は開口部の周囲の様々な位置に、取り付けられてよい
。そのため、支柱アセンブリ10は、第1及び第2の土台120、130の軸に対して傾
斜していてもよい。
【0030】
図12~19に示されるように、支柱アセンブリ10は、対をなして継手部材132を
介し第1及び第2の土台120、130に対して配置構成及び連結されることが可能であ
り、そのような支柱アセンブリ10の対(及び継手部材132)は、第1及び第2の土台
120、130に周方向に配置されてよい/間を空けて配置されてよい。支柱アセンブリ
10の各々の対は、
図12~19に示されるように、向きが交互になるように第1及び第
2の土台120、130に連結されることが可能である。第1及び第2の土台120、1
30に連結された各対の支柱アセンブリ10は、相反する軸方向及び/又は角度方向をな
して他方の土台120、130へと伸びることができる。例えば、
図12~19に示され
るように、ある対の一方の支柱アセンブリ10は、時計回りの角度(及び配置)で第1の
土台120から第1の継手22を介して第2の土台130まで伸びて連結することが可能
であり、かつその対の他方の支柱アセンブリ10は、反時計回りの角度(及び配置)で第
1の土台120から第2の継手24を介して第2の土台130まで伸びて連結することが
可能である。
【0031】
中間部材16は、支柱アセンブリ10の軸方向長の粗調整を行うために、第1の端部部
材12の空洞の内部で選択的に摺動自在に軸方向に調整されることができる。第2の端部
部材14は、支柱アセンブリ10の軸方向長の比較的微細な調整を行うために、第1の端
部部材12の空洞の内部で、かつ中間部材16の空洞内に固定されたねじ棒18の周りで
/該ねじ棒に沿って、選択的に螺動式で軸方向に調整されることができる。このように、
支柱アセンブリ10は、比較的広い調整範囲にわたり、
図12~19に示されるように第
1及び第2の土台120、130の部分間(並びに土台に連結された骨片又は組織片の間
)の軸方向の距離を縮小又は伸延することができる。支柱アセンブリ10のこの比較的広
い軸方向調整範囲は、支柱アセンブリ10の取替え又は追加の必要を伴わずに提供され、
これにより好都合なことに外科医の手間が省けて整形外科的状態及び骨折や変形の整復に
集中することが可能となり、さらには必要な在庫を低減することができる。
【0032】
図1~7に示され、かつ上述されるように、支柱10は各々、第1の端部部材12、第
2の端部部材14、及び第1の端部部材12と第2の端部部材14とを連結して両部材の
間を伸びる中間部材16を備える。支柱10は、中間部材16の空洞の内部に固定され、
かつ第2の端部部材14の空洞の内部に螺合された、ねじ棒18を備える。中間部材16
は、
図1~8に示されるように、第1の端部部材12の末端部分に提供された第1の調整
機構を介して第1の端部部材12の空洞の内部に選択的に軸方向に平行移動可能に連結さ
れる。
図1~7、10及び11に示されるように、第1及び第2の継手又は接続機構22
、24が、第1の端部部材12及び第2の端部部材14の末端部分又は自由末端にそれぞ
れ提供されることが可能である。
【0033】
図1~6に示されるように、第1の端部部材12は、第1の端部部材12の第1の継手
22とは反対側の末端部分から軸方向に伸びる内部空洞を備えて又は画成している、管状
又は円筒状の支柱本体を具備する。同じく
図1~6に示されるように、第1の端部部材1
2は、その内部空洞と連通している軸方向に伸びるスロット40を、支柱本体に備えてい
る。中間部材16も、
図1~6に示されるように、第1の継手22の近くの(かつ第2の
継手24から遠位にある)中間部材16の末端部分から軸方向に伸びる内部空洞を備えて
又は画成している、管状又は円筒状の支柱本体を具備する。中間部材16は、
図1~6に
示されるように、第1の端部部材12の内部空洞内に軸方向に摺動自在又は平行移動可能
に受承され、かつ第1の継手22とは反対側の第1の端部部材12の末端部分から出て/
末端部分を通り越して、伸びている。
図1~9に示されるように、中間部材16の支柱本
体の外表面は、外表面の摩擦を増大させる表面テクスチャを備えてもよい。例えば、中間
部材16の外表面は、軸方向に間を置いて配置された周方向の溝/鋸歯状切込み、摩擦コ
ーティング、又は任意の他の粗さ若しくは摩擦を有する構成若しくは材料を備えてもよい
。
【0034】
図1及び5~7に示されるように、中間部材16は、第1の端部部材12の内部空洞の
内側で該中間部材の一部分に連結される、径方向に伸びるピン部材/部分48に連結され
る(又はその他の方法で該ピン部材/部分を備える)ことができる。例えば、ピン部材4
8は、中間部材16の末端部分に固定連結されてもよい。ピン部材48は、中間部材16
が第1の端部部材12の内部空洞に沿って/内部空洞の内部で軸方向に摺動自在に受承さ
れるが回転方向には固定されるように、第1の端部部材12のスロット40の内部に配置
/受承される。それにより中間部材16は、第1の端部部材12に対し、軸方向に入れ子
式に連結されるが回転方向には固定されることが可能である。
【0035】
図6及び7に示されるように、ピン部材48はねじ棒18にも連結されて、ねじ棒18
及び中間部材16を回動自在かつ軸方向に固定連結することができる。例えば、ピン部材
48は、中間部材16の末端部分に固定連結されてもよい。
図6及び7に示されるように
、中間部材16は、同部材の空洞内で径方向にねじ棒18と支柱本体の内表面(すなわち
空洞の外周壁)との間に配置されるスリーブ、スペーサ、カラー又はその他同種のもの5
0を備えてもよい。その結果として該スリーブは、ねじ棒18を支柱本体/空洞の壁部か
ら径方向に間隔を空けて配置する(かつ潜在的には中心に置く)ことが可能であり、これ
により第2の端部部材14が、以下に説明されるように、ねじ棒18に螺合して該ねじ棒
の周りで軸方向かつ回動自在に平行移動することが可能になる。その結果として第2の端
部部材16の少なくとも末端部分は、中間部材16の軸方向空洞の内部に受承され、かつ
径方向にねじ棒18と中間部材16の本体部分との間に配置されることが可能である。
【0036】
上記に議論されるように、支柱アセンブリ10は、第1の端部部材12の末端部分、ス
リーブ又はブッシング42に、中間部材16が第1の端部部材12の軸方向空洞内を自由
に軸方向に平行移動することを選択的に可能とし、かつ中間部材16を第1の端部部材1
2に対して選択的に軸方向に固定するように構成された、第1の調整機構を備えている。
図1~8、10及び11に示されるように、支柱アセンブリ10の第1の調整機構には、
第1の端部部材12の末端部分42に回動自在に螺合される、第1のカラー、リング、ノ
ブ又は回動部材44が挙げられる。第1の端部部材12の末端部分42は、第1の端部部
材12と一体的であってもよいし、第1の端部部材12に固定連結されてもよい。末端部
分42は外側ねじを備えてもよく、かつカラー部材44は、カラー部材44が第2の末端
部分42の周りで回動すると第1のカラー44が末端部分42に沿って軸方向に平行移動
するように、末端部分42の外側ねじと螺合する内側ねじを備えてもよい。
【0037】
図7及び8に示されるように、カラー部材44の締め付け部分は第1の端部部材12の
末端部分42を軸方向に通り越して配置され、かつ支え面21を備えている。いくつかの
実施形態では、
図8に示されるように、支え面は、第1の継手22から軸方向に離れて第
2の継手24に向かって伸びるにつれて中間部材16の本体部分の外表面に向かって傾斜
する表面のような、テーパ面を具備してもよい。
【0038】
さらに
図7及び8に示されるように、支柱アセンブリ10は、径方向に中間部材16の
本体部分の外表面と支え面21との間に配置された摩擦部材又は支持部材46を備えても
よい。いくつかの実施形態では、摩擦部材46には、径方向に変形可能なリング部材のよ
うな、径方向に変形可能な部材が含まれうる。いくつかのそのような実施形態では、支持
部材46には、分節リング、割リング又は同様の部材が含まれうる。
【0039】
図8に示されるように、第1の端部部材12、カラー部材44及び摩擦部材46は、カ
ラー部材44が第1の端部部材12の末端部分42に沿って第1の継手22に向かって(
例えば回転により)軸方向に前進することにより、カラー部材44の支え面21が、摩擦
部材46に寄せていくように働きかつ摩擦部材46を中間部材16の外表面に対して径方
向に押し付けるように、かつ中間部材に対して(すなわち中間部材16の外表面と摩擦部
材46(及び支え面21)との間に)圧縮力/摩擦推力を加えるように、構成される。換
言すれば、カラー部材44が第1の端部部材12の末端部分42に沿って第1の継手22
(又は第1の継手22に連結された第1の端部部材12の末端部分)に向かって軸方向に
平行移動することにより、摩擦部材46は、支え面21によって中間部材16の本体部分
の外表面に対して径方向に押し付けられて、中間部材16を第1の端部部材12に対して
軸方向に固定する。反対に、第1の端部部材12、カラー部材44及び摩擦部材46はさ
らに、カラー部材44が第1の端部部材12の末端部分42に沿って第2の端部部材14
及び/又は第2の継・BR>閧Q4に向かって(例えば回転により)軸方向に前進することにより
、支え面21が摩擦部材46から離れるように平行移動して該摩擦部材を解放し、かつそ
の結果として、摩擦部材46が、中間部材16の外表面から離れるように径方向に移動す
る即ち外表面と接触しないこと、及び/又は中間部材16の外表面に加わる圧縮力を適用
しない(又は少なくとも低減する)ことを可能にして、中間部材16が第1の端部部材1
2の軸方向空洞の内部でほぼ自由に軸方向に平行移動することを選択的に可能にするよう
にも、構成される。このようにして、中間部材16及び第1の端部部材12の軸方向の配
置構成、並びにその結果として支柱アセンブリ10の軸方向の全長は、カラー部材44(
並びに潜在的には第1の端部部材及び/又は中間部材16(若しくは、例えば第2の端部
部材14)の係合)を介して、ユーザにより容易かつ迅速に、粗く選択/構成/調整され
ることが可能であり、これは例えば、
図12~16の固定システム100の支柱アセンブ
リ10の配置構成と、
図16~19の固定システム100の支柱アセンブリ10の配置構
成との対比で示されている。
【0040】
上記に議論されるように、支柱アセンブリ10は、
図1~7及び9に示されるように、
第2の端部部材14を中間部材16に対して軸方向に平行移動させ、かつそれにより支柱
アセンブリ10の軸方向の全長を微調整するために、第2の端部部材14を中間部材16
及びねじ棒18に対して選択的に回動させるように構成された、第2の調整機構を具備す
る。
図1~7及び9に示されるように、第2の調整機構は、第2の継手24に近い側の(
かつ第1の継手22から遠位にある)中間部材16の末端部分に提供されうる。
【0041】
さらに上記に議論されるように、かつ
図6~9に示されるように、中間部材16の軸方
向空洞の(すなわち中間部材16の内部空洞を形成している中間部材16の支柱本体部分
の内側の表面又は壁の)少なくともロッド係合部分52は、ねじ棒と螺合することができ
る。いくつかの実施形態では、中間部材16の係合部分52は、
図6~9に示されるよう
に、中間部材16の内部空洞を形成している中間部材16の支柱本体部分の内側表面又は
壁に連結されてもよい。他のいくつかの実施形態では、中間部材16の係合部分52は、
中間部材16の内部空洞を形成している中間部材16の支柱本体部分の内側表面又は壁と
一体であってよい、すなわち該内側表面又は壁の少なくとも一部分であってよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、
図6~9に示されるように、中間部材16の係合部分52は
内側ねじを備え、かつねじ棒は、中間部材16の係合部分52の内側ねじと螺合する外側
ねじを備える。いくつかの代替実施形態(図示せず)では、中間部材16の係合部分52
は外側ねじを備え、かつねじ棒は、中間部材16の係合部分52の外側ねじと螺合する内
側ねじを備える。
【0043】
図1~7及び9に示されるように、第2の調整機構は、中間部材16の末端部分53に
対して軸方向に固定されかつ回動自在に連結された第2のカラー部材54を具備する。図
6、7及び9に示されるように、第2のカラー部材54の第1の部分は、中間部材16の
末端部分53の上及び/又は周囲に伸び、かつ該末端部分に対して回動自在に連結されて
軸方向に固定されていてよい。例えば、第2のカラー部材54の内側側面、及び中間部材
16の末端部分53の外側側面は、
図6、7及び9に示されるように、軸方向に同位置に
ある周方向スロット又は開口部と、該スロット又は開口部の中に延在する座金、割リング
、Oリング又は同様の部材56とを備えることができる。その結果として座金又はリング
部材56は、第2のカラー部材54の第1の部分が中間部材16の末端部分53の上で(
軸X‐Xの周りで)回動することは可能とするが、第2のカラー部材54が中間部材16
の末端部分53の上で軸方向に平行移動する(すなわち軸X‐Xに沿って平行移動する)
ことを防止することができる。
【0044】
図6、7及び9に示されるように、第2のカラー部材54の第2の部分は、第2の端部
部材14の上及び/又は周囲に伸び、かつ第2の端部部材に対して回動自在に固定される
(すなわち、該部材に対して固定連結される)ことが可能である。いくつかの実施形態で
は、
図6、7及び9に示されるように、第2のカラー部材54の第2の部分は、径方向に
伸びるピン部材/部分55に連結される(又は他の方法で該ピン部材/部分を備える)こ
とができる。
図2、3及び6~9に示されるように、第2の端部部材14の支柱本体部分
の外側表面は、ピン部材55を中に受容又は受承する、軸方向に伸びるスロット72を備
えることができる。ピン部材55及びスロット72は、ピン部材55がスロット72の軸
方向長に亘って/沿って軸方向に平行移動することができるように、構成される。その結
果としてピン部材55(ピン部材55及び第2の端部部材のスロット72の中を伸びてい
る)は、第2のカラー部材54及び第2の端部部材を共に回動自在に固定又は固定連結す
るが、第2の端部部材14がピン部材55に対して、かつその結果として中間部材16に
対して、軸方向に平行移動することを可能にする。
【0045】
その結果として、第2の端部部材14の上及び/又は周り(すなわち軸X‐Xの周り)
で第2のカラー部材54が回動することにより、第2の端部部材14が中間部材16の空
洞の内部及びねじ棒18の周りで回動する(すなわち該空洞内で中間部材16及びねじ棒
18に対して軸周りを回動する)。第2の端部部材14の係合部分52とねじ棒18とは
螺合するので、第2のカラー部材54の回動は第2の端部部材14をねじ棒18に対して
回動させ、その結果として第2の端部部材14が中間部材16に対して軸方向に平行移動
する。このようにして、中間部材16及び第2の端部部材14の軸方向の配置構成、並び
にその結果として支柱アセンブリ10の軸方向の全長は、第2のカラー部材54を介して
(すなわち軸X‐Xの周りで特定の角度方向に第2のカラー部材54を回動することによ
り)、ユーザによって容易かつ迅速に、微細に選択/構成/調整されることが可能であり
、これは例えば、
図12~16の固定システム100の支柱アセンブリ10の配置構成と
、
図16~19の固定システム100の支柱アセンブリ10の配置構成との対比で示され
ている。
【0046】
上記の説明は例証であって、限定的ではないと意図されていることが理解されるべきで
ある。数多くの変更及び改変が、当業者によって、以降の特許請求の範囲及びその均等物
により定義されるような本発明の全体的な趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書
中で行なわれることが可能である。例えば、上記の実施形態(及び/又はその態様)は互
いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、様々な実施形態の教示内容に対し、その範
囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を適応させるために多くの改変がなされる
ことが可能である。本明細書中に記載された材料の寸法及び種類は、様々な実施形態のパ
ラメータを規定するように意図されているが、それらは決して限定的ではなく例示にすぎ
ない。他の多くの実施形態は、上記説明を検討すれば当業者には明白となろう。したがっ
て、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、加えてそのような特許請求の範
囲に当然付与される均等物の範囲全体とに関連して、決定されるべきである。添付の特許
請求の範囲において、用語「備えている(including)」及び「~である(in which)」
は、それぞれ用語「具備している、含んでいる(comprising)」及び「~である(wherei
n)」に相当する平易な英語として使用される。さらに、以降の特許請求の範囲において
、用語「第1の」、「第2の」、及び「第3の」などは、単に名札として使用されており
、該用語の対象物に数字上の要件を課するようには意図されていない。さらに、用語「作
動可能に接続された」は、本明細書中では、分離した別個の構成部分が直接的又は間接的
に連結されて生じる接続、及び一体的に形成されている(すなわちモノリシックな)構成
部分群から生じる接続の両方を指すために使用される。さらに、以降の特許請求の範囲に
おける限定はミーンズ・プラス・ファンクション形式で書かれておらず、かつ、そのよう
な特許請求の範囲の限定が「のための手段」という語を明らかに使用した後にさらなる構
造物を伴わず機能を述べるのでないならば、米国特許法第112条の第6段落に基づいて
解釈されるようには意図されない。任意の特定の実施形態によって、上述されたような目
的又は利点のうち必ずしも全ては達成されない場合があることが、理解されるべきである
。よって、例えば、当業者は、本明細書中に記載されたシステム及び技法が、本明細書中
に教示された1つの利点又は一群の利点を達成又は最適化する方法で具体化又は実行され
て、本明細書中に教示又は示唆される他の目的又は利点を必ずしも達成しない場合がある
ことを、認識するであろう。
【0047】
本発明について、限られた数の実施形態のみに関して詳細に説明されてきたが、本発明
がそのような開示された実施形態に限定されないことは容易に理解されるはずである。そ
れどころか、本発明は、本明細書中に前述されていないが本発明の趣旨及び範囲に見合う
、任意の数の変形、修正、代替又は等価な配置構成を組込むように改変されることが可能
である。加えて、本発明の様々な実施形態について記載されてきたが、本開示の態様は記
載された実施形態のうちの一部のみを備えうることが理解されるべきである。従って、本
発明は先述の説明によって限定されると見なされるべきではなく、添付の特許請求の範囲
の範囲によってのみ限定される。
【0048】
この書面による説明は、ベストモードを含めて本発明を開示するために、かつ同様に、
任意のデバイス又はシステムを作製及び使用すること並びに任意の盛り込まれた方法を実
施することを含めて、あらゆる当業者が本発明を実行することを可能にするために、実施
例を使用している。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者
が思いつく他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、該実施例が特許請
求の範囲の文字どおりの言葉と変わらない構造上の構成要素を有する場合、又は該実施例
が特許請求の範囲の文字どおりの言葉と実質的な差がない等価な構造上の構成要素を備え
ている場合は、特許請求の範囲の範囲内にあると意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨及び/又は組織固定システムのための支柱アセンブリであって、
軸方向に長尺状をなした管状の第1の支柱本体;
長尺状の中間部材であって、回動自在に固定されて軸方向に平行移動可能に前記第1の支柱本体に受承されており、かつそれから軸方向に伸びている中間部材;
前記中間部材の中の外側ねじ棒であって、前記中間部材に回転可能かつ軸方向に固定的に連結されている外側ねじ棒;
前記中間部材に受け入れられる軸方向に長尺状をなした管状の第2の支柱本体であって、前記棒が、前記第2の支柱本体内で回転可能に結合され、そして前記第2の支柱本体は、前記中間部材から軸方向に延びている第2の支柱本体;
前記中間部材を前記第1の支柱本体に対して選択的に軸方向に固定するか、または、前記中間部材が前記第1の支柱本体に対して自由に軸方向に平行移動するのを選択的に可能にするように構成された第1の調整機構;並びに
前記第2の支柱本体を前記中間部材及び前記棒に対して選択的に回転させ、前記第2の支柱本体を前記中間部材及び前記棒に対して選択的に軸方向に平行移動させるように構成された第2の調整機構;
を具備する支柱アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の支柱本体の末端部分は第1の外固定用土台に連結するように構成された少なくとも第1の継手部材を備えており、前記第2の支柱本体の末端部分は第2の外固定用土台に連結するように構成された少なくとも第2の継手部材を備えている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の支柱本体の本体部分は軸方向に伸びる空洞と、その内側の壁に設けられた軸方向に延びるスロットとを含み、前記中間部材は、前記中間部材に連結されかつ前記スロットの内部に受承されている径方向に伸びるピンによって、前記第1の支柱本体の前記空洞の内部に回動自在に固定されて軸方向に平行移動可能である、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項4】
前記ピンは、前記棒及び前記中間部材を回動自在かつ軸方向に固定連結するように、前記棒にさらに連結されている、請求項3に記載の支柱アセンブリ。
【請求項5】
前記第2の支柱本体の末端部分は、前記中間部材の内部に受承されており、かつ、径方向に前記棒と前記中間部材の本体部分との間に配置されている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項6】
前記中間部材は内側ねじ付きの空洞を具備し、そして前記棒の外側ねじが、前記内側ねじ付きの空洞と螺合する、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の支柱本体の末端部分は外側ねじを具備し、前記第1の調整機構は、第1の支柱本体の末端部分の外側ねじと螺合する内側ねじ付きの第1のカラー部材を具備し、前記第1のカラー部材が前記第1の支柱本体の末端部分の周りで回動することにより前記第1のカラーが前記第1の支柱本体の末端部分に沿って軸方向に平行移動する、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項8】
前記第1のカラー部材の締め付け部分は前記第1の支柱本体の末端部分を軸方向に通り越して配置されかつテーパ状の支え面を備え、前記第1の調整機構は、径方向に前記中間部材の本体部分の外表面と前記支え面との間に配置された摩擦部材をさらに具備している、請求項7に記載の支柱アセンブリ。
【請求項9】
前記第1のカラーが前記第1の支柱本体の末端部分に沿って第1の方向に軸方向に平行移動することにより、前記摩擦部材が前記支え面によって前記中間部材の本体部分の前記外表面に対して径方向に押し付けられて、前記中間部材を前記第1の支柱本体に対して選択的に軸方向に固定する、請求項8に記載の支柱アセンブリ。
【請求項10】
前記支え面は、前記第2の末端部分から軸方向に離れて伸びるにつれて前記中間部材の本体部分の前記外表面に向かって傾斜した表面を具備する、請求項9に記載の支柱アセンブリ。
【請求項11】
前記摩擦部材が、変形可能なリング部材を含む、請求項9に記載の支柱アセンブリ。
【請求項12】
前記第2の調整機構は、前記中間部材の末端部分に軸方向に固定されかつ回動自在に連結されている第2のカラー部材を含む、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項13】
第2の支柱本体の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、かつ前記第2の調整機構は、前記第2のカラー部材に連結されかつ前記支柱本体の前記スロット内に受承されている径方向に伸びるピンによって前記支柱本体に回動自在に固定されて、前記第2のカラー部材が前記中間部材の末端部分の周りで回動することにより前記第2の支柱本体が前記中間部材及び前記棒に対して軸方向に平行移動するようになっている、請求項12に記載の支柱アセンブリ。
【請求項14】
骨及び/又は組織の外固定システムであって、
第1の土台、
第2の土台、並びに
前記第1及び第2の土台の間に伸びる複数の支柱
を具備しており、
前記複数の支柱のうち少なくとも1つは請求項1に記載の支柱アセンブリを含む、システム。
【請求項15】
前記第1の土台は患者の第1の骨及び/又は組織に連結されるように構成され、前記第2の土台は患者の第2の骨及び/又は組織に連結されるように構成されている、請求項14に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項16】
前記第1の支柱本体の末端部分は前記第1の土台に連結するように構成された第1の継手部材を備えており、かつ、前記第2の支柱本体の末端部分は、前記第2の土台に連結するように構成された第2の継手部材を備えている、請求項14に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項17】
前記第1の支柱本体の本体部分は軸方向に伸びる空洞と、その内側の壁の軸方向に伸びるスロットとを備え、かつ前記中間部材は、前記中間部材に連結されかつ前記スロット内に受承されている径方向に伸びるピンによって、前記第1の支柱本体の空洞の内部に回動自在に固定されかつ軸方向に平行移動可能であり、前記ピンが前記棒に連結されて前記棒と前記中間部材とを回転可能にかつ軸方向に固定連結する、請求項14に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項18】
前記第2の支柱本体の末端部分が、前記中間部材内に受承され、かつ、前記棒と前記中間部材の本体部分との間に径方向に配置されている、請求項14に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項19】
前記中間部材は、内側ねじ付きの空洞を備え、前記棒の外側ねじが、前記内側ねじ付きの空洞と螺合する、請求項14に記載の外部骨および/または組織の外固定システム。
【請求項20】
前記第1の支柱本体の末端部分は外側ねじを具備し、前記第1の調整機構は前記第1の支柱本体の末端部分の前記外側ねじと螺合する内側ねじ付きの第1のカラー部材を具備し、前記第1のカラー部材が前記第1の支柱本体の末端部分の周りで回動することにより前記第1のカラーが前記第1の支柱本体の末端部分に沿って軸方向に平行移動する、請求項14に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項21】
前記第1のカラー部材の締め付け部分は前記第1の支柱本体の末端部分を軸方向に通り越して配置されかつテーパ状の支え面を備えており、前記第1の調整機構は、径方向に前記中間部材の本体部分の外表面と前記支え面との間に配置された摩擦部材をさらに具備している、請求項20に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項22】
前記第1のカラーが前記第1の支柱本体の末端部分に沿って第1の方向に軸方向に平行移動することにより、前記摩擦部材は前記支え面によって前記中間部材の本体部分の前記外表面に対して径方向に押し付けられて、前記中間部材を前記第1の支柱本体に対して選択的に軸方向に固定する、請求項21に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項23】
前記支え面は、前記第2の末端部分から軸方向に離れて伸びるにつれて前記中間部材の本体部分の前記外表面に向かって傾斜する表面を具備している、請求項22に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項24】
前記摩擦部材が、変形可能なリング部材を含む、請求項22に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項25】
前記第2の調整機構は、前記中間部材の末端部分に軸方向に固定されかつ回動自在に連結された第2のカラー部材を具備している、請求項14に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【請求項26】
前記第2の支柱本体の本体部分は軸方向に伸びるスロットを備え、かつ前記第2のカラー部材は、前記第2のカラー部材に連結されかつ前記支柱本体の前記スロット内に受承されている径方向に伸びるピンによって前記本体部分に回動自在に固定されて、前記第2のカラー部材が前記中間部材の末端部分の周りで回動することにより前記第2の本体部分が前記中間部材及び前記棒に対して軸方向に平行移動するようになっている、請求項25に記載の骨及び/又は組織の外固定システム。
【外国語明細書】