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特開2024-38545トンネル坑口検討支援システム及びトンネル坑口検討支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038545
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】トンネル坑口検討支援システム及びトンネル坑口検討支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   E02D 29/02 20060101AFI20240313BHJP
   G06T 11/80 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
E02D29/02
G06T11/80 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142620
(22)【出願日】2022-09-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月19日にウェブサイトにて発表 令和4年6月9日に苫小牧道路事務所インフラDX及びゼロカーボンマネジメント会議第5回にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】599143416
【氏名又は名称】株式会社 三英技研
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 真
【テーマコード(参考)】
2D048
5B050
【Fターム(参考)】
2D048AA00
5B050BA06
5B050BA17
5B050BA18
5B050CA07
5B050EA12
5B050FA02
(57)【要約】
【課題】トンネル坑口位置を素早く適切に検討する可能にする。
【解決手段】トンネル坑口検討支援システム1は、道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力部10aと、現況地形と、入力部10aにより入力されたトンネルの断面とに基づいて土被り領域を算出する計算部10bと、道路計画線と、面壁と、背面切土の勾配線と、土被り領域とを表示部11に表示させる表示制御部10cと、表示部11上で、面壁を道路計画線に沿う方向に移動操作するための操作部12とを備えている。表示制御部10cは、操作部12による面壁の移動操作を検出し、検出した移動操作に従って面壁を道路計画線に沿う方向に移動させた状態で表示部11に表示させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの坑口位置を決定する際に使用されるトンネル坑口検討支援システムにおいて、
図面の表示が可能な表示部と、
道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部により入力された前記トンネルの断面に基づいて土被り領域を示す表示線を計算する計算部と、
前記入力部により入力された前記道路計画線と、前記入力部により入力された前記面壁と、前記入力部により入力された前記背面切土の勾配線と、前記計算部により算出された前記表示線とを前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部上で、前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動操作するための操作部とを備え、
前記表示制御部は、前記操作部による前記面壁の移動操作を検出し、検出した移動操作に従って前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動させた状態で当該面壁を前記表示部に表示させるように構成されていることを特徴とするトンネル坑口検討支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載のトンネル坑口検討支援システムにおいて、
前記表示制御部は、前記道路計画線と、前記面壁と、前記背面切土の勾配線と、前記表示線と、前記現況地形とを、前記道路計画線に沿った縦断面として前記表示部に表示させることを特徴とするトンネル坑口検討支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載のトンネル坑口検討支援システムにおいて、
前記表示制御部は、前記現況地形と、前記トンネルの断面と、前記面壁とを前記道路計画線に直交する直交断面として前記表示部に表示させることを特徴とするトンネル坑口検討支援システム。
【請求項4】
請求項3に記載のトンネル坑口検討支援システムにおいて、
前記入力部は、測点の入力を受け付け可能に構成され、
前記表示制御部は、前記入力部で受け付けた測点に対応する前記直交断面を生成して前記表示部に表示させることを特徴とするトンネル坑口検討支援システム。
【請求項5】
請求項3に記載のトンネル坑口検討支援システムにおいて、
前記入力部は、坑口位置における前記直交断面で、抱き擁壁の属性の入力を受け付け可能に構成され、
前記計算部は、前記入力部により入力された属性に基づいた抱き擁壁の形状を取得し、前記現況地形と、前記抱き擁壁との交差計算により当該抱き擁壁の擁壁高を求めることを特徴とするトンネル坑口検討支援システム。
【請求項6】
請求項5に記載のトンネル坑口検討支援システムにおいて、
前記計算部は、求めた擁壁高に基づいて前記面壁の幅を調整することを特徴とするトンネル坑口検討支援システム。
【請求項7】
トンネルの坑口位置を決定する際に使用されるトンネル坑口検討支援プログラムにおいて、
道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程で入力された前記トンネルの断面に基づいて土被り領域を示す表示線を計算する計算工程と、
前記入力工程で入力された前記道路計画線と、前記入力工程で入力された前記面壁と、前記入力工程で入力された前記背面切土の勾配線と、前記計算工程で算出された前記表示線とを前記表示部に表示させる表示工程とをコンピュータに実行させ、
前記表示部上で、ユーザにより前記面壁が前記道路計画線に沿う方向に移動操作された場合に、前記移動操作に従って前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動させた状態で当該面壁を前記表示部に表示させることを特徴とするトンネル坑口検討支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トンネルの坑口位置をCAD上で決定することが可能なトンネル坑口検討支援システム及びトンネル坑口検討支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野で3次元CADシステムが導入されて設計業務が行われている。道路設計の分野でも3次元CADシステムが導入されており、例えば特許文献1には、3次元道路モデルに擁壁モデルを自動配置するための擁壁の自動配置装置が開示されており、また、特許文献2には、3次元道路モデル上で擁壁に対する安定性の照査のための処理を実行する擁壁の安定性照査装置が開示されている。
【0003】
特許文献1の自動配置装置は、3次元道路モデル上のセンターラインと法面との距離に基づいて擁壁の配置区間を特定し、特定された配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定し、配置候補とする擁壁形状を基準線に合わせて配置してから擁壁高の調整を自動で実行可能に構成されている。
【0004】
特許文献2の安定性照査装置は、3次元道路モデル上で安定性照査対象とする擁壁の選択を受け付けた後、対象の擁壁の安定性照査処理を実行し、安定性照査の結果に基づいて、3次元道路モデル上で擁壁の色を変更可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6848038号公報
【特許文献2】特許第6848031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、3次元の道路設計CADシステムでトンネルを設計する際には、トンネルの面壁の幅、高さなどを数値で入力することにより、トンネルの面壁の形状が自動的に決定される。しかしながら、幅、高さなどの数値入力のみで面壁の形状を決定すると、現地の3次元の地形が考慮されず、抱き擁壁高の計算が実行されていないため、面壁の形状が正確に分からないという問題がある。
【0007】
また、従来のトンネル設計では、2次元の縦断図および平面図でおおまかな坑口位置を検討し、2次元の平面図で背面の切土の作図をして初めて坑口位置が最適かどうかの最終確認を行っていたが、背面の切土の作図はCADによる手作業しか方法がなく、また作業者のスキルに依存する部分が大きく、正確性が乏しいため、最適な位置に坑口を決定できているのか確認に時間が掛かっていた。
【0008】
特に、トンネルは道路設計の中でも高コストになる構造物であり、m単位で短くすることが求められている。しかし、単純に短くすると背面の切土が大きくなって安全性の面で問題となることも多く、コストと安全性のバランスが難しい。そこでトンネル坑口位置を素早く適切に検討するシステムが必要となる。
【0009】
本開示は、かかる点に鑑みたものであり、その目的とするところは、トンネル坑口位置を素早く適切に検討する可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本開示の一態様では、トンネルの坑口位置を決定する際に使用されるトンネル坑口検討支援システムを前提とすることができる。トンネル坑口検討支援システムは、図面の表示が可能な表示部と、道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力部と、前記入力部により入力された前記トンネルの断面に基づいて土被り領域を示す表示線を計算する計算部と、前記入力部により入力された前記道路計画線と、前記入力部により入力された前記面壁と、前記入力部により入力された前記背面切土の勾配線と、前記計算部により算出された前記表示線とを前記表示部に表示させる表示制御部と、前記表示部上で、前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動操作するための操作部とを備えている。前記表示制御部は、前記操作部による前記面壁の移動操作を検出し、検出した移動操作に従って前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動させた状態で当該面壁を前記表示部に表示させるように構成されている。
【0011】
この構成によれば、背面切土の勾配線と、土被り領域と、トンネルの端部に位置する面壁とが表示部に表示される。面壁には、坑口が開口するので、面壁の位置に基づいて坑口の位置が確認可能になる。また、土被り領域に基づいてトンネル上の土砂の厚みを確認できるので、土被り領域と坑口との適切な位置関係の把握が可能になる。さらに、背面切土の勾配線と面壁との相対的な位置を確認できるので、背面切土と坑口との適切な位置関係の把握が可能になる。そして、本システムのユーザは、操作部により、表示部上で、面壁を道路計画線に沿う方向に移動操作すると、その方向に面壁が移動した様子が表示部に表示される。よって、面壁の位置、即ち坑口の位置を変えながら、坑口と、土被り領域及び背面切土との位置関係を把握できるので、トンネルの坑口位置をCAD上で適切な位置に決定することが可能になる。
【0012】
本開示の他の態様に係る表示制御部は、前記道路計画線と、前記面壁と、前記背面切土の勾配線と、前記土被り領域と、前記現況地形とを、前記道路計画線に沿った縦断面として前記表示部に表示させることができるので、トンネル上の土砂の厚みや背面切土の勾配を容易に確認できる。
【0013】
また、表示制御部は、前記現況地形と、前記トンネルの断面と、前記面壁とを前記道路計画線に直交する直交断面として前記表示部に表示させることもできる。
【0014】
また、入力部は、測点の入力を受け付け可能に構成されていてもよい。この場合、前記表示制御部は、前記入力部で受け付けた測点に対応する前記直交断面を生成して前記表示部に表示させることができる。
【0015】
また、入力部は、坑口位置における前記直交断面で、抱き擁壁の属性の入力を受け付け可能に構成されていてもよい。この場合、前記計算部は、前記入力部により入力された属性に基づいた抱き擁壁の形状を取得し、前記現況地形と、前記抱き擁壁との交差計算により当該抱き擁壁の擁壁高を求めることができる。
【0016】
また、計算部は、求めた擁壁高に基づいて前記面壁の幅を調整することもできるので、適切な幅の面壁を提示できる。
【0017】
また、トンネル坑口検討支援プログラムは、道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力工程と、前記入力工程で入力された前記トンネルの断面に基づいて土被り領域を示す表示線を計算する計算工程と、前記入力工程で入力された前記道路計画線と、前記入力工程で入力された前記面壁と、前記入力工程で入力された前記背面切土の勾配線と、前記計算工程で算出された前記表示線とを前記表示部に表示させる表示工程とをコンピュータに実行させ、前記表示部上で、ユーザにより前記面壁が前記道路計画線に沿う方向に移動操作された場合に、前記移動操作に従って前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動させた状態で当該面壁を前記表示部に表示させることができる。
【0018】
また、トンネルの坑口位置を決定する際に使用されるトンネル坑口検討支援方法を前提とすることもできる。この方法は、道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力工程と、前記入力工程で入力された前記トンネルの断面に基づいて土被り領域を示す表示線を計算工程と、前記入力工程で入力された前記道路計画線と、前記入力工程で入力された前記面壁と、前記入力工程で入力された前記背面切土の勾配線と、前記計算工程で算出された前記表示線とを前記表示部に表示させる表示工程と、前記表示部上で、前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動操作するための操作工程とを備えており、前記移動操作に従って前記面壁を前記道路計画線に沿う方向に移動させた状態で当該面壁を前記表示部に表示させることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、トンネルの坑口が開口する面壁と、背面切土の勾配線と、土被り領域とを表示部に表示させた状態で、面壁を道路計画線に沿って移動させることができるので、トンネル坑口位置を素早く適切に検討することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係るトンネル坑口検討支援システムの構成図である。
図2】トンネル坑口検討支援システムのブロック図である。
図3】3次元道路モデルの一例を示す図である。
図4図3におけるIV-IV線断面図である。
図5】3次元道路モデルの生成手順を示すフローチャートである。
図6】道路中心線形の一例を示す図である。
図7】道路幅員の設定用ユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
図8】トンネル坑口検討手順を示すフローチャートである。
図9】坑口設置検討用ユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
図10】表示部に表示された縦断図の一例を示す図である。
図11】確認時に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
図12】抱き擁壁の擁壁高さ設定時に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
図13】盛りこぼし、側壁、背面切土の設定時に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
図14】計算部が生成した3次元平面モデルの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るトンネル坑口検討支援システム1の構成図であり、図2は、トンネル坑口検討支援システム1のブロック図である。トンネル坑口検討支援システム1は、トンネルの坑口位置を決定する際に使用されるシステムであり、パーソナルコンピュータで構成されている。トンネル坑口検討支援システム1は、本体部10と、表示部11と、操作部12と、記憶装置13とを備えている。本体部10は、制御部10Aと通信モジュール10Bを有している。制御部10Aは、例えばCPU(中央演算処理装置)、ROM及びRAM(メモリ)等で構成されており、プログラムに従って動作する。メモリは、CPUがトンネル坑口検討支援プログラムを実行する際に当該プログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。また、通信モジュール10Bは、例えばインターネット等を介して外部の端末と通信する部分であり、データの送信、データの受信等が行えるように構成されている。
【0023】
制御部10Aにより、後述する入力部10a、計算部10b、表示制御部10c等が構成されている。入力部10a、計算部10b及び表示制御部10cは、制御部10Aを構成しているハードウェアのみで構成されていてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで構成されていてもよい。例えば、CPUがトンネル坑口検討支援プログラムを実行することで、入力部10a、計算部10b、表示制御部10cの各機能を制御部10Aが実現可能になる。
【0024】
表示部11は、例えば液晶ディスプレイ装置や有機ELディスプレイ装置等で構成されている。表示部11は、制御部10Aに接続されており、制御部10Aや表示制御部10cによって制御され、各種設定画面、入力画面、設計画面、解析画面等の表示が可能になっている。
【0025】
操作部12は、ユーザがトンネル坑口検討支援システム1を操作するための機器で構成されている。操作部12には、例えばキーボード12a及びマウス12bが含まれているが、これら以外にも表示部11に組み込まれたタッチ操作パネルや、各種ポインティングデバイス等が含まれていてもよい。操作部12は、制御部10Aに接続されており、ユーザの操作部12による操作が制御部10Aで検出可能になっている。
【0026】
記憶装置13は、各種データやプログラム等を記憶可能なハードディスクドライブやソリッドステートドライブ等で構成されている。記憶装置13は制御部10Aに接続されており、制御部10Aからの指示に従い、送られてきたデータの記憶、及び記憶されているデータの読み出しを実行する。記憶装置13は、本体部10に内蔵されていてもよいし、本体部10の外部に設けられていてもよい。また、記憶装置13は、外部のサーバや、いわゆるクラウド型のストレージシステムであってもよい。また、記憶装置13の一部のみ本体部10に内蔵し、他を外部に設けてもよい。
【0027】
記憶装置13には、後述する各工程をコンピュータに実行させるトンネル坑口検討支援プログラムが記憶されている。このトンネル坑口検討支援プログラムのユーザへの提供形態は特に限定されるものではなく、例えば図1に示すようにCD-ROMやDVD-ROMなどのような記録媒体Aに記録された状態でユーザに提供されてもよいし、インターネット等を介して外部サーバからダウンロード可能な形態でユーザに提供されてもよい。提供されたトンネル坑口検討支援プログラムを汎用のパーソナルコンピュータにインストールすることで、当該パーソナルコンピュータをトンネル坑口検討支援システム1として使用することが可能になる。
【0028】
尚、汎用のパーソナルコンピュータにトンネル坑口検討支援プログラムをインストールする際には記憶装置13にインストールすればよい。また、汎用のパーソナルコンピュータを、トンネル坑口検討支援プログラムがインストールされた外部サーバにアクセスさせることで、トンネル坑口検討支援システム1として使用することも可能であり、トンネル坑口検討支援プログラムのインストール場所は特に限定されるものではない。
【0029】
トンネル坑口検討支援システム1は、道路設計を支援するためのソフトウェアを使用し、図3に一例を示すような3次元道路モデル100を作成することができるとともに、トンネルの坑口位置の決定を支援するシステムである。3次元道路モデル100を構成するデータは、例えば記憶装置13に記憶されている。記憶装置13から読み出したデータを制御部10Aが図3に示すような3次元道路モデル100を表す画像に変換して表示部11に表示させる。これにより、ユーザは表示部11上で3次元道路モデル100を確認できる。3次元道路モデル100は、平面図、側面図、横断図、縦断図で示すことが可能になっている。尚、3次元道路モデルはカラー画像で表されている。
【0030】
図4にも示すように、3次元道路モデル100は、本線道路101と、ランプ(連結道)102と、側道103と、一般道104とを有している。本線道路101は、例えば高速道のように幅が広い道路である。ランプ102は、本線道路101と一般道104とを連結する道路であり、本線道路101よりも幅が狭く、図3に示している部分では、本線道路101よりも下に位置している。また、ランプ102は、本線道路101への合流部へ向かって登り勾配になるとともに、本線道路101に接近する。側道103はランプ102よりも下に位置している。
【0031】
ランプ102が本線道路101よりも下に位置しているので、本線道路101とランプ102との間には、盛土105が形成される。また、盛土105とランプ102との間には、平盛(平らな部分)106が形成される。ランプ103と側道103との間には、盛土107と擁壁110が形成される。側道103の擁壁110と反対側には盛土109が形成される。
【0032】
図3に示す3次元道路モデル100は、従来から周知の道路設計用CAD(ソフトウェア)を用いて生成することができる。具体的には、道路設計用CADソフトウェアがインストールされたトンネル坑口検討支援システム1を使用し、図5に示すフローチャートの手順を経ることで、3次元道路モデル100を生成できる。
【0033】
スタート後のステップSA1では、道路中心線形のユーザによる入力を受け付ける。道路中心線形は、道路計画線とも呼ばれており、例えば図6に一例を示すように、直線、円弧、クロソイド曲線等の要素の組み合わせによって構成されるものであり、起点と終点が固定されていて、その間の必ず通過したい通過点も固定されている。固定された点の間が上記要素の組み合わせで構成される。
【0034】
道路中心線形の入力する際にはユーザが操作部12を操作する。操作部12でどのような操作が行われたかは、制御部10Aの入力部10bで検出される。入力部10bは、操作部12の操作を検出することで、道路中心線形の入力を受け付ける。図3に示す例では、本線道路101、ランプ102、側道103が存在しているので、入力部10bは、本線道路101、ランプ102、側道103のそれぞれの道路中心線形の入力を受け付ける。つまり、入力部10bは、互いに異なる第1の道路中心線形と第2の道路中心線形の入力を受け付けるように構成されており、これにより、複数線形を前提とした3次元道路モデル100を生成できる。尚、道路中心線形は1つのみ入力してもよい。
【0035】
ステップSA2では、縦断勾配及び横断勾配のユーザによる入力を受け付ける。縦断勾配及び横断勾配の入力は、縦端面形状を示した図及び横断面形状を示した図から入力する画面入力方法であってもよいし、測定点ごとに勾配を数値で入力する数値入力方法であってもよい。いずれの方法であっても、入力部10bは、操作部12の操作を検出することで、縦断勾配及び横断勾配の入力を受け付ける。
【0036】
ステップSA3では、道路幅員のユーザによる設定を受け付ける。道路幅員の入力は、例えば図7に示す道路幅員の設定用ユーザインタフェース画面200を用いて行うことができる。制御部10Aは、道路幅員の設定用ユーザインタフェース画面200を生成して表示部11に表示させる。道路幅員の設定用ユーザインタフェース画面200には、道路区分、斜線数、中央帯、分離帯、側帯、各車線の幅員、路肩幅等を個別に入力可能な複数の入力欄201が設けられている。各入力欄201には、操作部12を操作することにより、任意の数値を入力することができる。入力部10bは、操作部12の操作を検出することで、道路幅員の入力を受け付けるとともに、入力された道路幅員を設定する。
【0037】
ステップSA4では、計算部10bが、3次元道路モデルを構成している3次元道路路面モデルを生成する。3次元道路路面モデルでは、本線道路101、ランプ102、側道103の路面が3次元モデルとして表示されている。平面図や側面図、縦断図、横断図等も計算部10bによって生成できる。
【0038】
次に、図8に示すフローチャートに基づいてトンネル坑口検討手順について説明する。スタート後のステップSB1では、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配のユーザによる入力を受け付ける。このステップSB1と、図5に示すステップSA1とは、道路計画線、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付ける入力工程を構成している。
【0039】
トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配を入力する際には、例えば図9に示す坑口設置検討用ユーザインタフェース画面200を用いて行うことができる。制御部10Aまたは表示制御部10cは、坑口設置検討用ユーザインタフェース画面200を生成して表示部11に表示させる。坑口設置検討用ユーザインタフェース画面200には、起点/終点選択領域201と、測点入力領域202と、トンネルの内空断面設定領域203と、面壁設定領域204と、背面切土勾配設定領域205とが設けられている。起点/終点選択領域201は、トンネルの起点側と終点側のいずれの面壁、背面切土を設定するか選択するためのものであり、本例では起点側が選択されている様子を示している。測点入力領域202は、測点を入力するためのものであり、例えば1mごとの任意の測点を入力することが可能になっている。
【0040】
測点入力領域202に入力された測点は、入力部10aで受け付けられる。入力部10aが測点の入力を受け付けると、表示制御部10cは、入力部10aで受け付けた測点に対応する位置の横断図を生成し、生成した横断図を表示部11に表示させる。
【0041】
トンネルの内空断面設定領域203は、トンネルの断面に関する各寸法を入力するための領域である。トンネルの内空断面設定領域203には、トンネルの上半部の高さを設定する欄、トンネルの下半部の高さを設定する欄、FH~SLの寸法を設定する欄等が設けられており、例えば単位はmである。トンネルの内空断面設定領域203では、その他にも、トンネルの断面の大きさや形状を設定するための各種値の入力を受け付けることができる。
【0042】
面壁設定領域204は、起点/終点選択領域201で設定された側の面壁の形状や寸法を入力するための領域である。面壁設定領域204には、面壁上面の余裕寸法を設定する欄、内空天端から坑門天端までの寸法を設定する欄、面壁の厚さを設定する欄、坑門背面と坑口付けの余裕幅を設定する欄等が設けられており、例えば単位はmである。面壁設定領域204では、その他にも、トンネルの面壁の大きさや形状を設定するための各種値の入力を受け付けることができる。
【0043】
背面切土勾配設定領域205は、起点/終点選択領域201で設定された側の背面切土の勾配を入力するための領域である。勾配は数値で入力可能になっている。入力部10aは、操作部12の操作を検出することで、トンネルの断面、面壁及び背面切土勾配の入力を受け付けるとともに、入力されたトンネルの断面、面壁及び背面切土勾配を設定する。
【0044】
ステップSB1が完了すると、計算部10bは、入力部10aにより入力されたトンネルの断面に基づいて土被り領域を示す表示線302(図10に示す)を計算する。この工程が計算工程である。より具体的には、図10に示すように、現況地形の形状を示す線300は、図5に示す3次元道路モデル作成フローを経た後、計算部10bが取得する。また、面壁301の形状は、ステップSB1を経ることにより、計算部10bが取得する。また、土被り領域を示す表示線302は、トンネルの上面位置を示す線とすることができ、この表示線302もステップSB1を経ることにより、計算部10bが取得する。また、背面切土を示す線303もステップSB1を経ることにより、計算部10bが取得する。さらに、道路中心線形305は、図5に示すフローチャートのステップSA1を経ることにより、計算部10bが取得する。現況地形の形状を示す線300と、トンネルの上面位置を示す線、即ち表示線302との間の領域が土被り領域である。土被り領域は、トンネルの上面を覆っている土砂の厚さを示している。
【0045】
表示制御部10cは、入力部10aにより入力された道路中心線形305と、入力部10aにより入力された面壁301と、入力部10aにより入力された背面切土の勾配線(符号303で示す)と、計算部10bにより算出された表示線302とを表示部11に表示させる。この工程が表示工程である。このとき、表示制御部10cは、道路中心線形305と、面壁301と、背面切土の勾配線303と、表示線302と、現況地形の形状を示す線300とを、道路中心線形305に沿った縦断面として表示部11に表示させる。この断面を縦断面といい、ユーザは表示部11に表示された縦断面を見ることで面壁301、現況地形、土被り領域、背面切土等を確認できる。
【0046】
ステップSB2では、ユーザが表示部11に表示された縦断図を用いて、面壁301、背面切土、土被り領域を確認しながら、面壁301の位置を仮決定する。具体的には、ユーザが操作部12を用いて、表示部11上で、面壁301を道路中心線形305に沿う方向に移動操作する。図10に示す例では、道路中心線形305が左右方向に延びているので、マウス12bで面壁301をクリックした状態(選択した状態)で、当該マウス10bを右へ移動させれば、表示部11上で面壁301が右へ移動し、反対に左へ移動させれば、表示部11上で面壁301が左へ移動する。このとき、面壁301の道路中心線形305に対する高さは変化しないように、面壁301の道路中心線形305に対する上下方向の相対移動が起こらないようになっている。すなわち、表示制御部10cは、操作部12による面壁301の移動操作を検出し、検出した移動操作に従って面壁301を道路中心線形305に沿う方向に移動させた状態で当該面壁301を表示部11に表示させるように構成されている。これにより、ユーザは、表示部11上で、面壁301の道路中心線形305に沿う方向の位置を任意に変更できる。面壁301の外面には坑口が開口するので、坑口の位置を面壁301の外面の位置によって把握できる。
【0047】
ステップSB2で面壁301の位置を仮決定した後、ステップSB3に進む。ステップSB3では、図11に示すように横断図を用いて、ユーザが面壁301と現況地形の状態を確認する。横断面は、道路中心線形305に直交する直交断面である。図11は、面壁301と現況地形の状態を確認する時に表示制御部10cが生成して表示部11に表示させるユーザインタフェース画面330を示しており、ユーザインタフェース画面330には、横断図が表示される断面表示領域331が設けられている。断面表示領域331には、現況地形の形状を示す線300、面壁301、道路中心線形305、トンネルの断面形状Tが表示される。つまり、表示制御部10cは、現況地形と、トンネルの断面と、面壁とを道路中心線形に直交する直交断面として表示部11に表示させることができる。
【0048】
断面表示領域331に表示された横断図を見ることで、ユーザは面壁301と現況地形の状態を確認できるとともに、面壁301と現況地形の状態の良否を判定できる。ステップSB4では、面壁301と現況地形の状態の良否をユーザが判定する。面壁301と現況地形の状態が良好でなければステップSB5に進む。例えば図11に示すように、トンネルTの右側の下部が現況地形から露出している場合には、面壁301と現況地形の状態が良好でないと判定してステップSB5に進み、ユーザインタフェース画面330に設けられている測点入力領域332で測点を入力する。つまり、入力部10aは、測点の入力を受け付け可能に構成されている。
【0049】
表示制御部10cは、入力部10aで受け付けた測点に対応する横断面を生成して表示部11に表示させる。例えば、現在表示されている横断面から1mずれた測点が入力されると、その入力された測点における横断図を表示制御部10cが生成し、断面表示領域331に表示する。これにより、図10に示す縦断図に戻ることなく、横断図で現況地形を見ながら、坑口位置(面壁位置)を調整することが可能になる。尚、図10に示す縦断図に戻って坑口位置を調整してもよい。
【0050】
ステップSB4で面壁301と現況地形の状態が良好であると判定されるとステップSB6に進む。ステップSB6では、抱き擁壁の設定を行い、現況地形と交差計算して抱き擁壁の擁壁高さを計算する。図12は、抱き擁壁340の擁壁高さを計算する場合に表示制御部10cが生成して表示部11に表示させるユーザインタフェース画面330である。ユーザインタフェース画面330には、左側の抱き擁壁設定を行うための左側擁壁設定領域341と、右側の抱き擁壁設定を行うための右側擁壁設定領域342とが設けられている。左側擁壁設定領域341は、断面表示領域331に表示されている図の左側に設置される抱き擁壁の幅、勾配、天端幅等を個別に設定可能に構成されている。また、右側擁壁設定領域342は、断面表示領域331に表示されている図の右側に設置される抱き擁壁の幅、勾配、天端幅等を個別に設定可能に構成されている。左側擁壁設定領域341及び右側擁壁設定領域342には、操作部12を介して数値の入力が可能になっており、各数値の入力は入力部10aで受け付けられる。
【0051】
抱き擁壁の幅、勾配、天端幅等は、抱き擁壁の属性である。従って、入力部10aは、坑口位置における横断図で、抱き擁壁の属性の入力を受け付け可能に構成されている。
【0052】
図12では、右側擁壁設定領域342に入力された数値に基づいて形状が決定された抱き擁壁340を配置した状態を示している。左側も同様にして抱き擁壁を配置できる。例えば、抱き擁壁340の寸法や勾配が設定されると、計算部10bは、入力部10aにより入力された属性に基づいた抱き擁壁の形状を取得し、現況地形と、抱き擁壁との交差計算により当該抱き擁壁の擁壁高を求める。具体的には、計算部10bが抱き擁壁340と現況地形300との交差計算を実行し、現況地形300との交差線に基づいて抱き擁壁340の擁壁高さを設定することができる。
【0053】
ステップSB7では、ステップSB6で計算した抱き擁壁340の擁壁高さの良否判定を行う。ステップSB7で否と判定され、抱き擁壁340の擁壁高さが現況地形との関係で適していない場合には、ステップSB5に進み、測点を変更する。一方、ステップSB7で良と判定され、抱き擁壁340の擁壁高さが現況地形との関係で適している場合には、ステップSB8に進む。ステップSB8では、図13に示すように、断面表示領域331に横断図を表示させた状態で、盛りこぼし、側壁、背面切土を設定する。
【0054】
具体的には、ユーザインタフェース画面330には、左側の盛りこぼしを設定するための左側盛りこぼし設定領域361と、右側の盛りこぼしを設定するための右側盛りこぼし設定領域362とが設けられている。断面表示領域331には右側の盛りこぼし352を示している。左側盛りこぼし設定領域361は、断面表示領域331に表示されている図の左側の盛りこぼしの幅、勾配等を個別に設定可能に構成されている。また、右側盛りこぼし設定領域362は、断面表示領域331に表示されている図の右側の盛りこぼしの幅、勾配等を個別に設定可能に構成されている。
【0055】
ユーザインタフェース画面330には、左側の側壁を設定するための左側壁設定領域371と、右側の側壁を設定するための右側壁設定領域372とが設けられている。断面表示領域331には右側の側壁351を示している。左側壁設定領域371は、断面表示領域331に表示されている図の左側の側壁の高さ、厚さ、長さ、ウイングの有無等を個別に設定可能に構成されている。また、右側壁設定領域372は、断面表示領域331に表示されている図の右側の側壁の高さ、厚さ、長さ、ウイングの有無等を個別に設定可能に構成されている。
【0056】
ユーザインタフェース画面330には、背面切土を設定するための背面切土設定領域381も設けられている。背面切土設定領域381は、背面切土の形状や大きさに関する各種設定が可能に構成されている。
【0057】
左側盛りこぼし設定領域361、右側盛りこぼし設定領域362、左側壁設定領域371、右側壁設定領域372及び背面切土設定領域381には、操作部12を介して数値の入力が可能になっており、各数値の入力は入力部10aで受け付けられる。
【0058】
ステップSB9では、上述した各ステップで設定した面壁、抱き擁壁、盛りこぼし、側壁、背面切土の設定情報を元にし、現況地形との交差計算を2次元ないし3次元で実行する。これにより、抱き擁壁の高さ及び端部と、背面切土の端部及び高さを求める。計算部10bは、求めた擁壁高に基づいて面壁の幅を調整することができる。
【0059】
ステップSB10では、抱き擁壁及び背面切土の形状の良否をユーザが判定する。ステップSB10で否と判定され、抱き擁壁及び背面切土の形状が適していない場合にはステップSB5に進んで測点を変更する。一方、ステップSB10で良と判定され、抱き擁壁及び背面切土の形状が適している場合にはステップSB11に進んで図14に示すような3次元平面モデルを計算部10bが作成する。作成した3次元平面モデルは表示制御部10cが表示部11に表示させる。図14における符号390は背面切土を示している。また、坑口位置も測点によって示されている。
【0060】
(実施形態の作用効果)
この実施形態によれば、背面切土の勾配線と、土被り領域と、トンネルの端部に位置する面壁とが表示部11に表示されるので、これらの位置関係をユーザが表示部11上で確認できる。トンネルの面壁には、坑口が開口するので、面壁の位置に基づいて坑口の位置を確認することができ、また、土被り領域に基づいてトンネル上の土砂の厚みを確認できるので、土被り領域と坑口との適切な位置関係の把握が可能になる。
【0061】
さらに、背面切土の勾配線と面壁との相対的な位置を確認できるので、背面切土と坑口との適切な位置関係の把握が可能になる。そして、本システムのユーザは、操作部12により、表示部11上で、面壁を道路計画線に沿う方向に移動操作すると、その方向に面壁が移動した様子が表示部11に表示される。よって、面壁の位置、即ち坑口の位置を変えながら、坑口と、土被り領域及び背面切土との位置関係を把握できるので、トンネルの坑口位置をCAD上で適切な位置に決定することが可能になる。
【0062】
したがって、トンネルの坑口位置の検討が、縦断図、横断図、平面図と一連で可能になり、さらに3次元で計算された平面図で最終確認ができるのでトンネル坑口の検討が効率化され、さらに既存の2次元での検討と比べ正確性も向上する。
【0063】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上説明したように、本発明に係るトンネル坑口検討支援システム及びトンネル坑口検討支援プログラムは、例えば道路設計CADシステムで利用することができる。
【符号の説明】
【0065】
1 トンネル坑口検討支援システム
10a 入力部
10b 計算部
10c 表示制御部
11 表示部
12 操作部
図1
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