(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000386
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】テスト結果可視化ファイル生成装置、テスト結果可視化ファイル生成方法およびテスト結果可視化ファイル生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 11/36 20060101AFI20231225BHJP
G06F 11/34 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
G06F11/36 192
G06F11/36 188
G06F11/34 176
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099138
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白川 美佳
(72)【発明者】
【氏名】依岡 烈
(72)【発明者】
【氏名】山下 紘平
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GA12
5B042HH12
5B042HH30
5B042HH49
5B042MA05
5B042MA08
5B042MA14
5B042MC15
5B042MC40
(57)【要約】
【課題】開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするファイルを生成する装置等の提供を課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)比較結果データに基づき、差異あり又は比較不可の比較結果と、差異あり又は比較不可と判断されたテスト画像のファイル名と、をHTMLファイルに埋め込み、(2)差異あり又は比較不可と判断されたテスト画像をHTMLファイルに埋め込み、(3)画面操作命令テーブルから、差異あり又は比較不可と判断されたテスト画像を撮る事を命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴をHTMLファイルに埋め込み、(4)前記特定した画面操作命令に基づき、テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクをHTMLファイルに埋め込む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる、制御部を備えるテスト結果可視化ファイル生成装置であって、
前記制御部は、
前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込手段と、
差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込手段と、
前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込手段と、
前記実行履歴埋込手段で特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込手段と、
を備えること、
を特徴とするテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項2】
前記実行履歴埋込手段は、
差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令に対応する実行履歴を識別可能な態様で、前記実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込むこと、
を特徴とする請求項1に記載のテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項3】
前記画像埋込手段は、
差異ありと判断された前記テスト画像と、当該テスト画像の比較対象となった前記基準画像と、当該両画像間の差異を強調表示した画像と、を前記可視化ファイルに埋め込むこと、
を特徴とする請求項1に記載のテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記画面操作命令テーブル中の前記画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データにおいて、処理エラーがあったことを示す実行履歴が存在する場合、当該実行履歴データおよび前記画面操作命令テーブルに基づいて、処理エラーがあった事実を識別するための情報と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令を識別するための情報と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴と、を前記可視化ファイルに埋め込む処理エラー情報埋込手段と、
処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を、処理エラーの原因として前記可視化ファイルに埋め込む処理エラー原因埋込手段と、
処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第二リンク埋込手段と、
を更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載のテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項5】
前記処理エラー情報埋込手段は、
処理エラーがあったことを示す実行履歴を識別可能な態様で、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を前記可視化ファイルに埋め込むこと、
を特徴とする請求項4に記載のテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項6】
前記可視化ファイルが、テキスト形式のファイルであること、
を特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項7】
前記テキスト形式のファイルが、HTML形式のファイルであること、
を特徴とする請求項6に記載のテスト結果可視化ファイル生成装置。
【請求項8】
開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる、制御部を備える情報処理装置で実行されるテスト結果可視化ファイル生成方法であって、
前記制御部で実行される、
前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込ステップと、
差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込ステップと、
前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込ステップと、
前記実行履歴埋込ステップで特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込ステップと、
を含むこと、
を特徴とするテスト結果可視化ファイル生成方法。
【請求項9】
開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる、制御部を備える情報処理装置に実行させるためのテスト結果可視化ファイル生成プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込ステップと、
差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込ステップと、
前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込ステップと、
前記実行履歴埋込ステップで特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込ステップと、
を含むこと、
を特徴とするテスト結果可視化ファイル生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テスト結果可視化ファイル生成装置、テスト結果可視化ファイル生成方法およびテスト結果可視化ファイル生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、システムの動作テストにおけるログの検証を効率化するための技術が開示されている(特許文献1の0011段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、アプリケーションが開発された際には、当該アプリケーションが画面上で正常に動作するか否かをテストする必要がある。しかしながら、上記特許文献1に記載の技術も含め、従来においては、この動作テストの結果を確認する作業を効率化できていなかった。
【0005】
すなわち、従来においては、動作テストの結果、動作テストが行われた結果の画面、動作テストが行われた場合の実行履歴、および、動作テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を一覧で確認することができなかった。このため、担当者は、動作テストにおいて問題が発生した場合には、前記実行履歴および前記詳細な設定情報を手動で探しにいく必要があったため、多大な時間および労力を要していた。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができるテスト結果可視化ファイル生成装置、テスト結果可視化ファイル生成方法およびテスト結果可視化ファイル生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる、制御部を備えるテスト結果可視化ファイル生成装置であって、前記制御部は、前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込手段と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込手段と、前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込手段と、前記実行履歴埋込手段で特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、前記実行履歴埋込手段は、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令に対応する実行履歴を識別可能な態様で、前記実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、前記画像埋込手段は、差異ありと判断された前記テスト画像と、当該テスト画像の比較対象となった前記基準画像と、当該両画像間の差異を強調表示した画像と、を前記可視化ファイルに埋め込むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、前記制御部は、前記画面操作命令テーブル中の前記画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データにおいて、処理エラーがあったことを示す実行履歴が存在する場合、当該実行履歴データおよび前記画面操作命令テーブルに基づいて、処理エラーがあった事実を識別するための情報と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令を識別するための情報と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴と、を前記可視化ファイルに埋め込む処理エラー情報埋込手段と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を、処理エラーの原因として前記可視化ファイルに埋め込む処理エラー原因埋込手段と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第二リンク埋込手段と、を更に備えること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、前記処理エラー情報埋込手段は、処理エラーがあったことを示す実行履歴を識別可能な態様で、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を前記可視化ファイルに埋め込むこと、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、前記可視化ファイルが、テキスト形式のファイルであること、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置においては、前記テキスト形式のファイルが、HTML形式のファイルであること、を特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成方法においては、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる、制御部を備える情報処理装置で実行されるテスト結果可視化ファイル生成方法であって、前記制御部で実行される、前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込ステップと、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込ステップと、前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込ステップと、前記実行履歴埋込ステップで特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成プログラムにおいては、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる、制御部を備える情報処理装置に実行させるためのテスト結果可視化ファイル生成プログラムであって、前記制御部に実行させるための、前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込ステップと、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込ステップと、前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込ステップと、前記実行履歴埋込ステップで特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、テスト結果可視化ファイル生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における処理の概要のイメージの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態で生成されるHTML形式のファイルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、比較結果.txt(比較結果データ)の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実行設定ファイルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、エビデンスのフォルダ構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、画像比較でエラーとなる場合(比較不可の場合)または画像比較で差異がある場合(差異ありの場合)における処理のフローチャートの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合(処理エラーがある場合)おける処理のフローチャートの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、画像比較で差異がある場合(差異ありの場合)に生成されるHTML形式のファイルの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、画像比較でエラーとなる場合(比較不可の場合)に生成されるHTML形式のファイルの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合(処理エラーがある場合)に生成されるHTML形式のファイルの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、画像比較でエラーとなる場合におけるタイトルの埋め込みの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、画像比較でエラーとなる場合における画像の埋め込みの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、画像比較でエラーとなる場合におけるログ情報の埋め込みおよび対象処理のハイライトの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、画像比較でエラーとなる場合におけるリンク情報の埋め込みの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、HTML形式のファイル中の「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列をクリックした場合に表示される画面の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、画像比較で差異がある場合におけるタイトルの埋め込みに用いる比較結果データの一例を示す図である。
【
図18】
図18は、画像比較で差異がある場合における画像の埋め込みの一例を示す図である。
【
図19】
図19は、処理エラーがある場合におけるタイトルの埋め込みの一例を示す図である。
【
図20】
図20は、処理エラーがある場合における詳細情報(操作命令)の埋め込みの一例を示す図である。
【
図21】
図21は、処理エラーがある場合におけるリンク情報の埋め込みの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係るテスト結果可視化ファイル生成装置、テスト結果可視化ファイル生成方法およびテスト結果可視化ファイル生成プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0019】
[1.概要等]
本項目では、本実施形態の概要、背景および効果について説明する。
【0020】
[1-1.本実施形態の概要]
本実施形態は、Webアプリケーションの自動テストの結果確認を効率化するためのものである。近年、OSおよびブラウザ等の進化のスピードが加速し、外部環境の変化に対応するため、業務アプリケーションの開発およびテストの効率化が求められている。
【0021】
このため、開発されたWebアプリケーションのWebブラウザによるテストの自動化も必須のものとなってきている。
【0022】
そこで、本実施形態においては、テストエビデンスをHTML形式により比較することで、
図2に示すように、正常な場合とテストで問題が発生した場合の差異を可視化できるようにした。これにより、テストエビデンスの信頼性を向上させ、また、問題発生箇所の早期把握を可能とした。
【0023】
[1-2.本実施形態の背景]
従来においては、画面ショットの出力画像(エビデンス)を担当者が目視で比較し、問題のある実行結果を探し出す必要があった。このため、担当者の作業負担が大きいという問題があった。また、画面ショットの出力画像を比較するのみでは、テストケースおよび自動実行定義の実行条件の内容が把握できず、問題発生箇所の特定に時間がかかるという問題もあった。
【0024】
[1-3.本実施形態の効果]
そこで、本実施形態においては、例えば、以下の1~6のことを可能とした。
【0025】
1.テストケースに応じた基準画像およびテスト画像の画面ショットを所定の階層および形式で保存することで、対応関係を維持した状態でエビデンスを管理できるようにした。
【0026】
2.エビデンスの基準画像およびテスト画像の対応関係を、テスト実行後に簡単に確認可能とする比較用HTMLを生成できるようにした。これにより、テストケース別または進捗別の画像が一覧で把握可能となった。
【0027】
3.エビデンスの基準画像およびテスト画像の差異のみを抽出した差異確認用HTMLを生成できるようにし、以下の(A)および(B)のサマリーを一覧表示可能とした。
(A)テストケースおよび自動実行命令情報
(B)基準画像とテスト画像の間の差異を検出した画像
【0028】
4.比較差異のサマリー一覧HTML上に、自動テスト実行時の履歴情報を保持できるようにした。これにより、どのテストケースおよびどの自動実行処理で差異が発生しているのかを瞬時に把握できるようにした。
【0029】
5.比較差異のサマリー一覧のHTMLから、差異のある自動テスト用のUI定義および実行定義へリンクで飛べるようにした。これにより、差異が発生している情報をもとに、テストケースの確認をスムーズに行うことが可能となった。
【0030】
6.要するに、本実施形態においては、自動回帰テストにおいて、テストケースに応じたファイルとの対応関係を維持したエビデンス管理をできるようにし、また、比較参照用のファイル(例えば、HTML)を出力できるようにした。これにより、テストエビデンスの結果から、問題発生箇所を早期把握することが可能となった。
【0031】
以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0032】
[2.構成]
本実施形態に係るテスト結果可視化ファイル生成装置100の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、テスト結果可視化ファイル生成装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0033】
テスト結果可視化ファイル生成装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、テスト結果可視化ファイル生成装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0034】
テスト結果可視化ファイル生成装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。テスト結果可視化ファイル生成装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0035】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、テスト結果可視化ファイル生成装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、テスト結果可視化ファイル生成装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0036】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0037】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0038】
記憶部106は、例えば、比較結果データ106aと、画面操作命令テーブル106bと、実行履歴データ106cと、可視化ファイルとしてのHTMLファイル106dと、を備えている。
【0039】
本実施形態に係るテスト結果可視化ファイル生成装置100によれば、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイルを生成することができる。当該可視化ファイルは、例えば、テキスト形式のファイルであり、好ましくは、HTML形式のファイル(HTMLファイル106d)である。
【0040】
比較結果データ106aは、前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含むデータである。比較結果データ106aは、例えば、テキストファイルである。
【0041】
例えば、
図4に示す比較結果データ106aは、テスト画像のファイル名「X-XXXX-003.png」と基準画像との差異なしと判断された結果「Valid」を紐付けて含み、また、テスト画像のファイル名「X-XXXX-001.png」と基準画像との差異ありと判断された結果「Difference」を紐付けて含み、そして、テスト画像のファイル名「X-XXXX-002.png」と基準画像との比較不可と判断された結果「Error」を紐付けて含む。
【0042】
画面操作命令テーブル106bは、前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含むテーブルである。画面操作命令テーブル106bは、
図14等に示すように、例えば、前記画面操作命令と、前記画面操作命令を定義して識別するための定義識別データ(定義Idおよび定義名)と、を紐付けて含む。
【0043】
例えば、
図14に示す画面操作命令テーブル106bは、3つの操作命令の塊からなる画面操作命令(定義Id=X002)を含む。当該3つの操作命令とは、
図14に示すように、タイプ「メニュー起動」および対象「X-XXXX-002」という操作命令と、タイプ「値セット」、対象「取引先CD」および値「1」という操作命令と、タイプ「スクリーンショット」、ファイル名「X-XXXX-002.png」および確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」という操作命令と、である。
【0044】
実行履歴データ106cは、画面操作命令テーブル106b中の前記画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである。実行履歴データ106cは、例えば、テキストファイルである。前記実行履歴には、例えば、処理エラーなく操作が正常に実行されたことを示す実行履歴と、処理エラーがあったことを示す実行履歴と、がある。
【0045】
例えば、
図19に示す実行履歴データ106cにおいて、「OK」の記号が付された実行履歴は、処理エラーなく操作が正常に実行されたことを示す実行履歴であり、これに対して、NGの記号が付された実行履歴は、処理エラーがあったことを示す実行履歴である。
【0046】
HTMLファイル106dは、前述のとおり、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化するためのファイルである。自動実行するテストを行った結果とは、
図9~
図11のHTMLファイル106dでいうと、
(1)画面左上に埋め込まれた「比較結果:ファイル名」(
図9では「Difference:X-XXXX-001.png」、
図10では「画像比較時エラー:X-XXXX-002.png」、
図11では「実行時エラー:X004 X-XXXX-004」)と、
(2)埋め込まれた画像(
図9ではテスト画像と基準画像と比較結果画像、
図10ではテスト画像、
図11では画像なし)と、
を指す。
【0047】
また、HTMLファイル106dは、前述のとおり、問題発生箇所の特定を容易にするためのファイルでもある。
図9~
図11のHTMLファイル106dでいうと、問題発生箇所の特定を容易にするための部分は、自動実行定義情報(実行履歴データ106cの内容に対応)と、定義へのリンクと、である。担当者は、自動実行定義情報を見ることで、どの操作において問題が発生したのかを把握することができる。また、担当者は、定義へのリンクとしての「UI定義情報」または「実行環境」の文字列をクリックすることで、テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認することができる。
【0048】
制御部102は、テスト結果可視化ファイル生成装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0049】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記テストを行った結果の画面の画像であるテスト画像が、比較対象となる基準の画像である基準画像と比較して、差異なし、差異ありおよび比較不可のうちのいずれに該当するかが判断された結果である比較結果を、前記テスト画像のファイル名と紐付けて含む比較結果データに基づいて、差異ありまたは比較不可の比較結果と、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名と、を前記可視化ファイルに埋め込む比較結果埋込手段としての比較結果埋込部102aと、(2)差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像を前記可視化ファイルに埋め込む画像埋込手段としての画像埋込部102bと、(3)前記テストの際に画面において自動実行される操作についての命令である操作命令の塊からなる画面操作命令を含む画面操作命令テーブルから、差異ありまたは比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令を含む画面操作命令を特定し、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データの内容を前記可視化ファイルに埋め込む実行履歴埋込手段としての実行履歴埋込部102cと、(4)前記実行履歴埋込手段で特定した画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第一リンク埋込手段としての第一リンク埋込部102dと、(5)前記画面操作命令テーブル中の前記画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴を含むデータである実行履歴データにおいて、処理エラーがあったことを示す実行履歴が存在する場合、当該実行履歴データおよび前記画面操作命令テーブルに基づいて、処理エラーがあった事実を識別するための情報と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令を識別するための情報と、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴と、を前記可視化ファイルに埋め込む処理エラー情報埋込手段としての処理エラー情報埋込部102eと、(6)処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を、処理エラーの原因として前記可視化ファイルに埋め込む処理エラー原因埋込手段としての処理エラー原因埋込部102fと、(7)処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンクを前記可視化ファイルに埋め込む第二リンク埋込手段としての第二リンク埋込部102gと、を備えている。なお、各部が実行する処理の内容については、以下の[4.処理の具体例]において説明する。
【0050】
[3.処理の概要等]
本項目では、本実施形態における処理の概要および本実施形態で用いる用語について説明する。
【0051】
[3-1.本実施形態における処理の概要]
本実施形態においては、
図3に示すように、比較差異一覧の情報を含むHTML形式のファイル(HTMLファイル106d)を生成することができる。
図3において、点線枠で囲んで示す「差異画像名」は、差異が発生した定義を示す。
【0052】
また、
図3において、点線枠で囲んで示す「UI定義情報」の文字列がクリックされると、差異画像名にあるテストケースNOのローコード開発基盤の定義へジャンプする。また、
図3において、点線枠で囲んで示す「実行環境」の文字列がクリックされると、差異画像名にあるテストケースNOの実行環境の定義へジャンプする。
【0053】
ここで、HTML形式のファイル(HTMLファイル106d)を生成する前提として、本実施形態においては、画像比較を行った際の比較結果として、
図4に示すテキストファイル(比較結果データ106a)が出力される。
【0054】
図4の比較結果データ106aにおいて、「X-XXXX-001.png」、「X-XXXX-002.png」および「X-XXXX-003.png」は、比較の対象とした画像(テスト画像)のファイル名を示す。また、
図4の比較結果データ106aにおいて、「Error」の文字列は、比較対象画像有無判定において比較画像がなかった(比較不可であった)ことを意味し、「Difference」の文字列は、画像比較において差異があったことを意味し、「Valid」の文字列は、画像比較において差異がなかったことを意味する。
【0055】
このように、本実施形態においては、(1)テスト画像と基準画像の間で生じている差異、(2)テスト画像についてのUI定義情報および実行環境、ならびに、(3)差異が生じている原因を分析するための実行履歴(自動実行定義情報)を、HTML形式のファイルから一覧で確認できるようにした。これにより、差異が生じていることがわかったテスト画像について担当者が手動で情報(UI定義情報および実行環境等)を探すといった、従来行っていた作業を行う必要がなくなる。
【0056】
[3-2.本実施形態で用いる用語]
本実施形態においては、シナリオテスト実行を行う際は、
図5に示す実行設定ファイルで設定した場所に、画像のテストエビデンスおよびCSVデータ等の出力データのエビデンスを配置する。なお、エビデンスのフォルダ構成は、例えば
図6に示すとおりである。
【0057】
本実施形態において用いる用語の定義は、以下のとおりである。
・実行ログ・・・シナリオテストの実行操作の履歴を出力するテキストファイル。
・画像エビデンス・・・今回シナリオテストの実行時に取得された、比較対象用のテスト画像。
・出力データ・・・今回シナリオテストの実行時に出力された、画像形式ではないデータ。画像形式ではないデータとは、例えば、CSV形式のデータ。
・基準画像エビデンス・・・前回シナリオテスト実行時に取得された、比較対象用の基準画像。
・基準出力データ・・・前回シナリオテストの実行時に出力された、画像形式ではないデータ。画像形式ではないデータとは、例えば、CSV形式のデータ。
・比較結果画像・・・テスト画像と基準画像を比較した結果を示す画像。両者に差異がある場合、差異部分が、例えば赤くハイライトされた状態で表示される。
【0058】
[4.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。以下の[4-1]においては、画像比較でエラーとなる場合(比較不可の場合)のHTML形式のファイル生成について説明する。以下の[4-2]においては、画像比較で差異がある場合(差異ありの場合)のHTML形式のファイル生成について説明する。以下の[4-3]においては、画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合(処理エラーがある場合)のHTML形式のファイル生成について説明する。
【0059】
ここで、詳細な処理の説明に入る前に、HTML形式のファイル生成の概要について簡単に説明する。本実施形態においては、想定されない結果(=画像の差異および実行時エラー等)が、HTML形式のファイルとして一覧にまとめて出力される。
【0060】
生成されるHTML形式のファイルは、ローコード開発基盤での開発画面(UI定義情報)およびローコード開発基盤の実行環境へと飛ぶためのリンクを含むため、オペレータは、リンクから直接、定義内容および動作を確認することが可能である。生成されるHTML形式のファイルにおいては、差異として抽出された情報は、強調表示されることにより可視化されている。
【0061】
画像比較で差異がある場合(差異ありの場合)に生成されるHTML形式のファイルの例を
図9に示し、画像比較でエラーとなる場合(比較不可の場合)に生成されるHTML形式のファイルの例を
図10に示し、画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合(処理エラーがある場合)に生成されるHTML形式のファイルの例を
図11に示す。
【0062】
なお、本項目[4.処理の具体例]においては、基準画像およびテスト画像の内容は、以下のとおりとする。すなわち、基準画像(正常な画像)は、取引先CDのFromに「1」が設定されると取引先CDのToにも「1」が自動設定された場合における画面の画像である。これに対して、テスト画像(異常な画像)は、取引先CDのFromに「1」が設定されても取引先CDのToに値が自動設定されなかった、または、取引先CDのFromに「1」が設定されると取引先CDのToに値が自動設定されるがその値が「2」であった場合における画面の画像である。
【0063】
[4-1.画像比較でエラーとなる場合(比較不可の場合)のHTML形式のファイル生成]
本項目では、画像比較でエラーとなる場合(比較不可の場合)のHTML形式のファイル生成について説明する。画像比較でエラーとなる場合とは、例えば、テスト実行時の画像は存在するが、比較対象となる基準画像が存在しない場合、および、基準画像とテスト画像の画像サイズが異なり比較ができない場合等を指す。
【0064】
以下、
図7のフローチャートに沿って処理を詳細に説明する。
【0065】
(1)タイトルの埋め込み
まず、処理が始まると(
図7のスタート)、テスト画像と基準画像が比較されることにより、テキスト形式の比較結果データ106aが出力される(
図7のステップSA1)。
【0066】
次に、比較結果データ106aに基づいて、比較ができない画像のファイル名または差異のある画像のファイル名と、比較結果の状態(Error、Difference、またはValid)と、が取得される(
図7のステップSA2)。
【0067】
次に、画像比較ができなかったか否かが判断される(
図7のステップSA3)。画像比較ができなかった場合(
図7のステップSA3:Yes)、次段落で説明するステップSA4に進む。これに対して、画像比較ができた場合(
図7のステップSA3:No)、次項目[4-2]で説明するステップSA9に進む。
【0068】
画像比較ができなかった場合(
図7のステップSA3:Yes)、比較結果埋込部102aは、
図12に示すように、比較結果データ106aに基づいて、比較不可の比較結果(
図12のHTMLファイル106dにおける「画像比較時エラー」の文言)と、比較不可と判断された前記テスト画像のファイル名(
図12のHTMLファイル106dにおける「X-XXXX-002.png」というファイル名)と、をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0069】
言い換えると、比較結果埋込部102aは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、比較エラーとなった画像のファイル名をHTMLのタイトルへセットする(
図7のステップSA4)。
【0070】
(2)画像の埋め込み
次に、画像埋込部102bは、
図13に示すように、比較不可と判断された前記テスト画像をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0071】
言い換えると、画像埋込部102bは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、比較エラーとなった画像を取得しHTMLへ埋め込む(
図7のステップSA5)。
【0072】
(3)ログ情報の埋め込みおよび対象処理のハイライト
次に、実行履歴埋込部102cは、
図14の画面操作命令テーブル106bから、比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令(タイプ「スクリーンショット」、ファイル名「X-XXXX-002.png」および確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」という操作命令)を含む画面操作命令(定義Id=X002の画面操作命令)を特定する。
【0073】
そして、実行履歴埋込部102cは、
図14に示すように、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴データ106c(データとしては図示せず)の内容をHTMLファイル106dに埋め込む。
図14のHTMLファイル106dにける「自動実行定義情報」で示す情報が、HTMLファイル106dに埋め込まれた後の実行履歴データ106cである。
【0074】
なお、実行履歴埋込部102cは、
図14に示すように、実行履歴データ106cと併せて、前記操作命令(タイプ「スクリーンショット」、ファイル名「X-XXXX-002.png」および確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」という操作命令)中の確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」も、HTMLファイル106dに埋め込んでもよい。
【0075】
このように、実行履歴埋込部102cは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、業務用アプリケーションDBの画面操作命令テーブル106bを参照し、確認内容および自動実行定義のログ情報をHTMLへ埋め込む(
図7のステップSA6)。
【0076】
ここで、実行履歴埋込部102cは、
図14に示すように、比較不可と判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令に対応する実行履歴「OK スクリーンショットをとる:X-XXXX-002.png」を識別可能な態様(
図14では、太字としている)で、実行履歴データ106cの内容をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0077】
言い換えると、実行履歴埋込部102cは、エラーとなった画像のスクリーンショットをとっている操作命令をハイライトすることで強調する(
図7のステップSA7)。
【0078】
(4)リンク情報の埋め込み
最後に、第一リンク埋込部102dは、
図15に示すように、(3)において実行履歴埋込部102cで特定した画面操作命令(定義Id=X002の画面操作命令)に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンク(「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列)をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0079】
言い換えると、第一リンク埋込部102dは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、業務用アプリケーションDBの画面操作命令テーブル106bを参照し、UI定義情報および実行環境へのリンク情報をHTMLへ埋め込む(
図7のステップSA8)。
【0080】
HTMLファイル106d中の「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列をクリックした場合に表示される画面の例を、
図16に示す。オペレータは、実際に実行履歴の情報をもとに、手動で入力を行いデグレードが起きているのかを確認することができる。
【0081】
[4-2.画像比較で差異がある場合(差異ありの場合)のHTML形式のファイル生成]
本項目では、画像比較で差異がある場合(差異ありの場合)のHTML形式のファイル生成について説明する。画像比較で差異がある場合とは、テスト画像と基準画像の間で、何らかの差異が存在する場合を指す。
【0082】
以下、
図7のフローチャートに沿って処理を詳細に説明する。
【0083】
(1)タイトルの埋め込み
ステップSA1~ステップSA3までの処理は、[4-1]と同様であるため、詳細な説明は割愛する。ステップSA3において画像比較ができた場合(
図7のステップSA3:No)、本項目で説明するステップSA9以降の処理へと進む。
【0084】
ステップSA4においては、画像比較で差異があるか否かが判断される(
図7のステップSA9)。差異がない場合(
図7のステップSA9:No)、処理は終了する(
図7のエンド)。これに対して、差異がある場合(
図7のステップSA9:Yes)、比較結果埋込部102aは、
図17の比較結果データ106aに基づいて、差異ありの比較結果(
図18のHTMLファイル106dにおける「Difference」の文言)と、差異ありと判断された前記テスト画像のファイル名(
図18のHTMLファイル106dにおける「X-XXXX-001.png」というファイル名)と、をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0085】
言い換えると、比較結果埋込部102aは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、差異ありとなった画像のファイル名をHTMLのタイトルへセットする(
図7のステップSA10)。このように、画像の比較はできるが画像の差異がある場合、比較結果埋込部102aは、比較結果テキストファイルで「Difference」が付されたファイル名を取得し、HTMLへタイトルセットを行う。
【0086】
(2)画像の埋め込み
次に、画像埋込部102bは、差異ありと判断された前記テスト画像をHTMLファイル106dに埋め込むが、より具体的には、
図18に示すように、差異ありと判断された前記テスト画像と、当該テスト画像の比較対象となった基準画像と、当該両画像間の差異を強調表示した画像(
図18のHTMLファイル106dにおける「比較結果画像」)と、をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0087】
言い換えると、画像埋込部102bは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、差異のある画像(テスト画像)、基準画像および比較結果画像をHTMLへ埋め込む(
図7のステップSA11)。
【0088】
(3)ログ情報の埋め込みおよび対象処理のハイライト
次に、実行履歴埋込部102cは、画面操作命令テーブル106bから、差異ありと判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令(タイプ「スクリーンショット」、ファイル名「X-XXXX-001.png」および確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」という操作命令)を含む画面操作命令(定義Id=X003の画面操作命令)を特定する。
【0089】
そして、実行履歴埋込部102cは、
図18に示すように、当該特定した画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴データ106c(データとしては図示せず)の内容をHTMLファイル106dに埋め込む。
図18のHTMLファイル106dにける「自動実行定義情報」で示す情報が、HTMLファイル106dに埋め込まれた後の実行履歴データ106cである。
【0090】
なお、実行履歴埋込部102cは、
図18に示すように、実行履歴データ106cと併せて、前記操作命令(タイプ「スクリーンショット」、ファイル名「X-XXXX-001.png」および確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」という操作命令)中の確認内容「取引先CD_Toに1と表示されるか」も、HTMLファイル106dに埋め込んでもよい。
【0091】
このように、実行履歴埋込部102cは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、業務用アプリケーションDBの画面操作命令テーブル106bを参照し、確認内容および自動実行定義のログ情報をHTMLへ埋め込む(
図7のステップSA12)。
【0092】
ここで、実行履歴埋込部102cは、
図18に示すように、差異ありと判断された前記テスト画像のスクリーンショットを撮ることを命令する操作命令に対応する実行履歴「OK スクリーンショットをとる:X-XXXX-001.png」を識別可能な態様(
図18では、太字としている)で、実行履歴データ106cの内容をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0093】
言い換えると、実行履歴埋込部102cは、差異ありとなった画像のスクリーンショットをとっている操作命令をハイライトすることで強調する(
図7のステップSA13)。
【0094】
(4)リンク情報の埋め込み
最後に、第一リンク埋込部102dは、
図18に示すように、(3)において実行履歴埋込部102cで特定した画面操作命令(定義Id=X003の画面操作命令)に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンク(「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列)をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0095】
言い換えると、第一リンク埋込部102dは、画像の比較結果テキストファイルをもとに、業務用アプリケーションDBの画面操作命令テーブル106bを参照し、UI定義情報および実行環境へのリンク情報をHTMLへ埋め込む(
図7のステップSA14)。
【0096】
HTMLファイル106d中の「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列をクリックした場合に表示される画面の例は、
図16にしたとおりである。
【0097】
以上、[4-1]および[4-2]で説明してきた処理により、あるテスト画像に関してのHTMLファイル106dの生成が終了する。
【0098】
続けて、比較できない画像または差異のある画像が、まだ存在するか否かがチェックされる(
図7のステップSA15)。比較できない画像または差異のある画像が存在しない場合(
図7のステップSA15:No)、処理は終了する(
図7のエンド)。これに対して、比較できない画像または差異のある画像がまだ存在する場合(
図7のステップSA15:Yes)、ステップSA3に戻り、当該比較できない画像または当該差異のある画像に関してのHTMLファイル106dが生成される。比較できない画像または差異のある画像が存在しなくなるまで、ステップSA3~ステップSA15の処理は繰り返し行われる。
【0099】
[4-3.画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合(処理エラーがある場合)のHTML形式のファイル生成]
本項目では、画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合(処理エラーがある場合)のHTML形式のファイル生成について説明する。画面操作プログラムの実行ログでエラーがある場合とは、例えば、処理実行中にエラーが発生する場合、データ比較でNGとなる場合、および、ボタンの押下ができない場合等である。
【0100】
以下、
図8のフローチャートに沿って処理を詳細に説明する。
【0101】
(1)タイトルの埋め込み
まず、処理が始まると(
図8のスタート)、画面操作プログラムの実行履歴データ106c(実行ログ)が出力される(
図8のステップSB1)。
【0102】
次に、実行履歴データ106c(実行ログ)の情報が取得され(
図8のステップSB2)、続けて、実行履歴データ106c(実行ログ)中の定義情報が、1行ずつ読み込まれる(
図8のステップSB3)。
【0103】
次に、画面操作プログラムの実行履歴データ106c(実行ログ)において、処理エラー(NG)が存在するか否かが判断される(
図8のステップSB4)。処理エラー(NG)が存在しない場合(
図8のステップSB4:No)、処理は終了する(
図8のエンド)。これに対して、処理エラー(NG)が存在する場合(
図8のステップSB4:Yes)、次段落で説明するステップSB5に進む。
【0104】
前段落で説明したように、実行履歴データ106c(実行ログ)において、処理エラーがあったことを示す実行履歴が存在する場合(
図8のステップSB4:Yes)、処理エラー情報埋込部102eは、
図19の実行履歴データ106c(実行ログ)および
図19の画面操作命令テーブル106bに基づいて、次段落で説明するように情報をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0105】
すなわち、処理エラー情報埋込部102eは、
図19に示すように、
●処理エラーがあった事実を識別するための情報(
図19のHTMLファイル106dにおける「実行時エラー」の文言)と、
●処理エラーがあったことを示す実行履歴(
図19の実行履歴データ106cにおける「NG CSVデータが基準データと同じか」という実行履歴)に対応する操作を命令した操作命令(
図19の画面操作命令テーブル106bにおける、タイプ「チェックデータ」、ファイル名「X-XXXX-004_グリッド表示.csv」および比較対象「X-XXXX-004_基準データ.csv」という操作命令)を含む画面操作命令(
図19の画面操作命令テーブル106bにおける定義Id=X004の画面操作命令)を識別するための情報(
図19のHTMLファイル106dにおける「X004 X-XXXX-004」というタイトル)と、
●処理エラーがあったことを示す実行履歴(
図19の実行履歴データ106cにおける「NG CSVデータが基準データと同じか」という実行履歴)に対応する操作を命令した操作命令(
図19の画面操作命令テーブル106bにおける、タイプ「チェックデータ」、ファイル名「X-XXXX-004_グリッド表示.csv」および比較対象「X-XXXX-004_基準データ.csv」という操作命令)を含む画面操作命令(
図19の画面操作命令テーブル106bにおける定義Id=X004の画面操作命令)に従って操作が実行された場合の実行履歴(
図19のHTMLファイル106dにおける自動実行定義情報)と、
をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0106】
言い換えると、処理エラー情報埋込部102eは、画面操作プログラムの実行ログをもとに、NGとなった定義名に基づいて、業務用アプリケーションDBから対応する画面操作命令を取得し、HTMLのタイトルへセットする。また、処理エラー情報埋込部102eは、画面操作プログラムの実行ログをもとに、NGとなった定義名に基づいて、業務用アプリケーションDBから対応する実行履歴を取得し、HTMLに埋め込む(
図8のステップSB5)。
【0107】
ここで、処理エラー情報埋込部102eは、
図19に示すように、処理エラーがあったことを示す実行履歴「NG CSVデータが基準データと同じか」を識別可能な態様で(
図19では、太字としている)、処理エラーがあったことを示す当該実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令に従って操作が実行された場合の実行履歴(
図19のHTMLファイル106dにおける自動実行定義情報)をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0108】
言い換えると、処理エラー情報埋込部102eは、実行ログにおいてNGとなった実行履歴をハイライトすることで強調する(
図8のステップSB6)。
【0109】
(2)NGとなった原因処理についての詳細情報(操作命令)の埋め込み
処理エラー原因埋込部102fは、
図20に示すように、処理エラーがあったことを示す実行履歴(
図20の実行履歴データ106cにおける「NG CSVデータが基準データと同じか」という実行履歴)に対応する操作を命令した操作命令(
図20の画面操作命令テーブル106bにおけるファイル名「X-XXXX-004_グリッド表示.csv」という操作命令)を、処理エラーの原因としてHTMLファイル106dに埋め込む。
【0110】
言い換えると、処理エラー原因埋込部102fは、NGとなった処理の詳細を画面操作プログラムログから取得し、HTMLに埋め込む(
図8のステップSB7)。
【0111】
(3)リンク情報の埋め込み
最後に、第二リンク埋込部102gは、
図21に示すように、処理エラーがあったことを示す実行履歴に対応する操作を命令した操作命令を含む画面操作命令(定義Id=X004の画面操作命令)に基づいて、前記テストの対象となったアプリケーションについての詳細な設定情報を確認するためのリンク(「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列)をHTMLファイル106dに埋め込む。
【0112】
言い換えると、第二リンク埋込部102gは、NGとなった実行ログテキストファイルをもとに、業務用アプリケーションDBの画面操作命令テーブル106bを参照し、UI定義情報と実行環境へのリンク情報をHTMLへ埋め込む(
図8のステップSB8)。
【0113】
HTMLファイル106d中の「UI定義情報」の文字列および「実行環境」の文字列をクリックした場合に表示される画面の例は、
図16にしたとおりである。
【0114】
以上、[4-3]で説明してきた処理により、実行履歴データ106c(実行ログ)中のNGとなっている実行履歴に関してのHTMLファイル106dの生成が終了する。
【0115】
続けて、ステップSB3に戻り、実行ログに落ちている定義情報から、次の行が読み込まれる。NGとなっている実行履歴行が存在しなくなるまで(=ステップSB4において、Noへ進むまで)、ステップSB3~ステップSB8の処理が繰り返し行われる。
【0116】
[5.本実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係るテスト結果可視化ファイル生成装置100によれば、開発されたアプリケーションを画面上で自動実行するテストを行った結果を可視化し、かつ、問題発生箇所の特定も容易にするためのファイルである可視化ファイル(HTMLファイル106d)を生成することができる。
【0117】
これにより、担当者は、テストの結果をHTMLファイル106d中で確認できるようになった。また、担当者は、動作テストにおいて問題が発生した場合に、HTMLファイル106d内でテストの操作の実行履歴を確認できるようになった。更に、担当者は、HTMLファイル106d内のリンクから飛ぶことで、開発されたアプリケーションについての詳細な設定情報を確認できるようになった。つまり、担当者は、HTMLファイル106dを参照するのみで、動作テスト結果確認および問題発生箇所特定の両方を容易かつ迅速にできるようになった。
【0118】
[6.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0119】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0120】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0121】
[7.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0122】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0123】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0124】
また、テスト結果可視化ファイル生成装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0125】
例えば、テスト結果可視化ファイル生成装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてテスト結果可視化ファイル生成装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0126】
また、このコンピュータプログラムは、テスト結果可視化ファイル生成装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0127】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0128】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0129】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0130】
また、テスト結果可視化ファイル生成装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、テスト結果可視化ファイル生成装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0131】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、例えば、開発されたアプリケーションについて画面上で動作テストを行う分野において有用である。
【符号の説明】
【0133】
100 テスト結果可視化ファイル生成装置
102 制御部
102a 比較結果埋込部
102b 画像埋込部
102c 実行履歴埋込部
102d 第一リンク埋込部
102e 処理エラー情報埋込部
102f 処理エラー原因埋込部
102g 第二リンク埋込部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 比較結果データ
106b 画面操作命令テーブル
106c 実行履歴データ
106d HTMLファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク