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特開2024-38656予定調整システム、予定調整方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038656
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】予定調整システム、予定調整方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1093 20230101AFI20240313BHJP
【FI】
G06Q10/10 344
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142846
(22)【出願日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】500022557
【氏名又は名称】サイボウズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 英樹
(72)【発明者】
【氏名】下地 勇人
(72)【発明者】
【氏名】月岡 諒介
(72)【発明者】
【氏名】内田 公太
(72)【発明者】
【氏名】中島 薫
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA13
(57)【要約】
【課題】調整対象予定を調整する調整者の利便性を高める。
【解決手段】予定調整システム(1)の取得部(101)は、調整対象予定に参加する複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時を取得する。検索部(102)は、複数の参加者の各々の登録済み日時に基づいて、複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する。表示制御部(104)は、調整対象予定の日時候補として空き日時を表示可能な予定調整画面に、登録済み予定がある予定有り日時を、日時候補として表示させる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調整対象予定に参加する複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時を取得する取得部と、
前記複数の参加者の各々の前記登録済み日時に基づいて、前記複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する検索部と、
前記調整対象予定の日時候補として前記空き日時を表示可能な予定調整画面に、前記登録済み予定がある予定有り日時を、前記日時候補として表示させる表示制御部と、
を含む予定調整システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記予定有り日時と、当該予定有り日時に前記登録済み予定がある前記参加者の名前と、を関連付けて表示させる、
請求項1に記載の予定調整システム。
【請求項3】
前記予定調整システムは、
所定の計算方法に基づいて、複数の前記予定有り日時の各々の調整のしやすさに関するスコアを計算するスコア計算部と、
前記複数の予定有り日時の各々の前記スコアに基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第1決定部と、
を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第1決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項4】
前記予定調整システムは、前記複数の参加者の各々に関連付けられた参加者属性に基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第2決定部を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第2決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項5】
前記登録済み予定には、調整可能か否かを示す調整可否情報を関連付けることができ、
前記予定調整システムは、前記登録済み予定に関連付けられた前記調整可否情報に基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第3決定部を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第3決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項6】
前記予定調整システムは、前記複数の参加者の各々に関連付けられた前記登録済み予定の各々の内容に基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第4決定部を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第4決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項7】
前記予定調整システムは、複数の前記参加者の各々が過去に参加した過去予定に基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第5決定部を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第5決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項8】
前記予定調整システムは、前記調整対象予定に基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第6決定部を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第6決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項9】
前記複数の参加者の各々は、自身の予定を管理する予定管理機能以外の他の機能も利用可能であり、
前記予定調整システムは、前記他の機能に登録された情報に基づいて、前記予定調整画面に表示させる前記予定有り日時を決定する第7決定部を更に含み、
前記表示制御部は、前記予定調整画面に、前記第7決定部により決定された前記予定有り日時を表示させる、
請求項1又は2に記載の予定調整システム。
【請求項10】
調整対象予定に参加する複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時を取得する取得ステップと、
前記複数の参加者の各々の前記登録済み日時に基づいて、前記複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する検索ステップと、
前記調整対象予定の日時候補として前記空き日時を表示可能な予定調整画面に、前記登録済み予定がある予定有り日時を、前記日時候補として表示させる表示制御ステップと、
を含む予定調整方法。
【請求項11】
調整対象予定に参加する複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時を取得する取得部、
前記複数の参加者の各々の前記登録済み日時に基づいて、前記複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する検索部、
前記調整対象予定の日時候補として前記空き日時を表示可能な予定調整画面に、前記登録済み予定がある予定有り日時を、前記日時候補として表示させる表示制御部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、予定調整システム、予定調整方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会議又はイベントといった調整対象予定に、なるべく多くの参加者が参加できるように、調整対象予定の日時調整が行われている。日時調整を行う調整者が、複数の参加者の各々が空いている空き日時を確認するのは煩雑なので、日時調整を支援する技術が求められている。例えば、特許文献1には、参加者の既存予定のうち、除外キーワードが含まれる既存予定と、除外予定として指定された既存予定と、を空き日時とみなし、参加者の全員の予定が空いている空き日時を検索する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7044428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、一部の既存予定を空き日時とみなしたとしても、調整対象予定を開催したい期間の中に、参加者の全員の予定が空いている空き日時がそもそも存在しないこともある。この場合、調整者に対し、候補となる日時を何も提示できないので、特許文献1の技術では、調整者の利便性を十分に高めることができなかった。
【0005】
本開示の目的の1つは、調整対象予定を調整する調整者の利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る予定調整システムは、調整対象予定に参加する複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時を取得する取得部と、前記複数の参加者の各々の前記登録済み日時に基づいて、前記複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する検索部と、前記調整対象予定の日時候補として前記空き日時を表示可能な予定調整画面に、前記登録済み予定がある予定有り日時を、前記日時候補として表示させる表示制御部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、調整対象予定を調整する調整者の利便性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】予定調整システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2】予定管理画面の一例を示す図である。
図3】予定調整画面の一例を示す図である。
図4】空き日時の検索条件を入力可能な状態の予定調整画面の一例を示す図である。
図5】空き日時が存在する場合の予定調整画面の一例を示す図である。
図6】空き日時が存在しない場合の予定調整画面の一例を示す図である。
図7】予定調整システムで実現される機能の一例を示す図である。
図8】予定データベースの一例を示す図である。
図9】予定調整システムで実行される処理の一例を示す図である。
図10】予定調整システムで実行される処理の一例を示す図である。
図11】変形例における機能ブロックの一例を示す図である。
図12】予定有り日時ごとに計算されたスコアの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.予定調整システムのハードウェア構成]
本開示に係る予定調整システムの実施形態の一例を説明する。図1は、予定調整システムのハードウェア構成の一例を示す図である。例えば、予定調整システム1は、サーバ10及びユーザ端末20を含む。サーバ10及びユーザ端末20の各々は、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続される。
【0010】
サーバ10は、サーバコンピュータである。例えば、サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0011】
ユーザ端末20は、ユーザのコンピュータである。例えば、ユーザ端末20は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。例えば、ユーザ端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、及び表示部25を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。操作部24は、マウス、タッチパネル、又はキーボード等の入力デバイスである。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。
【0012】
なお、記憶部12,22に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して供給されてもよい。サーバ10及びユーザ端末20の各々のハードウェア構成は、図1の例に限られない。例えば、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)、又は、外部機器と直接的に接続するための入出力部(例えば、USB端子)が含まれてもよい。この場合、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが読取部又は入出力部を介して供給されてもよい。
【0013】
また、予定調整システム1は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよい。予定調整システム1に含まれるコンピュータは、図1の例に限られない。例えば、予定調整システム1は、ユーザ端末20を含まなくてもよい。この場合、ユーザ端末20は、予定調整システム1の外部に存在し、予定調整システム1は、サーバ10だけを含む。予定調整システム1は、サーバ10と、他のサーバコンピュータと、を含んでもよい。
【0014】
[2.予定調整システムの概要]
予定調整システム1は、予定の日時を調整するユーザを支援する。予定は、所定の場所で所定の日時に行われるイベント又は行動である。予定自体は、種々のタイプであってよく、例えば、会議、セミナー、説明会、面接、レクリエーション、外出、食事、遊び、又はその他のイベントである。予定は、現実空間で行われるものに限られず、バーチャル空間又はオンライン上で行われるものであってもよい。
【0015】
本実施形態では、会社に勤務するユーザが会議の日時を調整する場面を例に挙げて、予定調整システム1で実行される処理を説明する。以降、日時が調整される予定を、調整対象予定という。調整対象予定の日時を調整するユーザを、調整者という。調整対象予定に参加するユーザを、参加者という。本実施形態では、調整者が参加者の1人でもある場合を説明するが、調整者は、参加者ではなくてもよい。即ち、調整者は、自身が参加しない調整対象予定の調整を行ってもよい。
【0016】
例えば、予定調整システム1では、クラウド型のグループウェアが提供される。グループウェアは、業務を支援するサービス又はソフトウェアである。グループウェアは、クラウド型に限られず、オンプレミス型であってもよい。本実施形態では、グループウェアで利用可能な機能のうち、主に、調整者を支援するための機能を説明する。例えば、調整者がグループウェアにログインすると、予定管理画面が表示部25に表示される。
【0017】
図2は、予定管理画面の一例を示す図である。本実施形態では、ブラウザ上で各画面が表示される場合を説明するが、各画面は、グループウェア専用のプログラム上で表示されてもよい。例えば、予定管理画面SC1は、サーバ10に登録された予定を管理するための画面である。以降、サーバ10に登録された予定を、登録済み予定という。例えば、ユーザがボタンB10を選択すると、新たな予定を登録できる。ユーザは、登録済み予定を変更又は削除することもできる。これらの機能自体は、公知のグループウェアの機能を利用可能である。
【0018】
本実施形態では、調整対象予定の参加者が決まっているが、調整対象予定の日時は決まっていないものとする。例えば、調整者は、参加者の全員が参加できるように、調整対象予定の日時を調整する。どうしても一部の参加者の都合がつかない場合には、調整者は、重要な参加者が参加できるように、調整対象予定の日時を調整する。予定管理画面SC1から参加者の全員の空き日時を調整者が確認しようとすると非常に手間がかかるので、調整者は、ボタンB11を選択して予定調整画面を表示部25に表示させる。
【0019】
図3は、予定調整画面の一例を示す図である。予定調整画面は、調整対象予定の日時調整を支援するための画面である。本実施形態では、図3及び後述の図4~6のように予定調整画面SC2の表示が変化する場合を例に挙げるが、予定調整画面SC2には、調整者を支援するための画像が表示されるようにすればよく、予定調整画面SC2は、任意のレイアウトであってよく、本実施形態の例に限られない。
【0020】
例えば、調整者は、入力フォームF200,F201に対し、参加者の検索条件を入力する。入力フォームF202には、参加者の候補として、検索条件を満たすユーザの一覧が表示される。調整者が、入力フォームF202から参加者を選択してボタンB203を選択すると、当該選択された参加者が入力フォームF204に追加される。調整者が、入力フォームF204から参加者を選択してボタンB205を選択すると、当該選択された参加者が入力フォームF204から削除される。
【0021】
例えば、調整者は、入力フォームF206に対し、施設の検索条件を入力する。入力フォームF207には、検索条件を満たす施設の一覧が表示される。調整者が、入力フォームF207から施設を選択してボタンB208を選択すると、当該選択された施設が入力フォームF209に追加される。調整者が入力フォームF209から施設を選択してボタンB210を選択すると、当該選択された施設が入力フォームF209から削除される。
【0022】
本実施形態では、調整者が、図3の予定調整画面SC2から、参加者及び施設の両方を入力する場合を説明するが、調整者は、参加者及び施設の少なくとも一方を入力すればよい。調整者は、参加者又は施設の何れか一方だけを入力してもよい。例えば、調整者は、ひとまず参加者だけを入力して調整対象予定の日時を決定した後に、この日時に空いている施設を検索してもよい。調整者がボタンB211を選択すると、空き日時の検索条件を入力できるように、予定調整画面SC2の表示が変化する。調整者がボタンB212を選択すると、調整対象予定の調整がキャンセルされる。
【0023】
図4は、空き日時の検索条件を入力可能な状態の予定調整画面SC2の一例を示す図である。例えば、調整者が入力した参加者及び施設が予定調整画面SC2に表示される。図4の例では、調整対象予定の参加者として、ユーザA~Jといった10人が入力されている。調整対象予定で利用する施設として、会議室αが入力されている。調整者は、10人の参加者の全員又は重要な参加者が参加でき、かつ、会議室αを利用できるように、調整対象予定の日時を調整する。
【0024】
例えば、調整者は、入力フォームF213に対し、調整対象予定の日付の候補である日付候補を入力する。調整者は、ボタンB214を選択し、日付候補を追加できる。調整者は、複数の日付候補の各々を個別に入力するのではなく、調整対象予定の日付の候補となる期間を入力してもよい。調整者は、入力フォームF215,F216に対し、調整対象予定の時間的な範囲及び長さの候補である時間候補を入力する。調整者は、ボタンB217,B218に対し、入力済みの施設を1つだけ利用するか全て利用するかを入力する。
【0025】
例えば、撮影者は、日付候補、時間候補、及び施設といった3つを、空き日時の検索条件を入力する。撮影者は、これら3つのうちの何れか1つ又は2つだけを入力してもよいし、検索条件を何も入力しなくても。撮影者が検索条件を何も入力しない場合には、予定調整システム1側で用意されたデフォルトの検索条件が利用される。調整者がボタンB219を選択すると、予定調整画面SC2が図3の状態に戻る。
【0026】
例えば、調整者がボタンB220を選択すると、サーバ10は、調整者が入力した検索条件に基づいて、空き日時を検索する。参加者及び施設の両方が入力された場合には、サーバ10は、参加者の全員と、施設と、の両方が空いている空き日時を検索する。参加者だけが入力された場合には、サーバ10は、施設の空き状況は関係なく、参加者の全員が空いている空き日時を検索する。調整者がボタンB221を選択すると、調整対象予定の調整がキャンセルされる。
【0027】
本実施形態では、検索条件を満たす空き日時が存在する場合には、予定調整画面SC2に、調整対象予定の日時の候補である日時候補として、空き日時だけが表示される。検索条件を満たす空き日時が1つも存在しない場合には、予定調整画面SC2には、調整対象予定の日時候補として、少なくとも1人の参加者の登録済み予定が入っている日時が表示される。以降、この日時を、予定有り日時という。後述するその他の変形例のように、予定有り日時は、空き日時とともに予定調整画面SC2に表示されてもよい。
【0028】
図5は、空き日時が存在する場合の予定調整画面SC2の一例を示す図である。例えば、予定調整画面SC2の表示領域A222には、調整対象予定の日時候補として、検索条件を満たす空き日時の一覧が表示される。即ち、表示領域A222には、参加者の全員が空いている空き日時の一覧が表示される。調整者は、チェックボックスB223にチェックを入れることによって、表示領域A222の一覧から、任意の日時候補を選択する。調整者は、複数の日時候補を選択してもよい。この場合、調整対象予定の日時として、複数の日時が登録される。
【0029】
なお、図5の例では、6つの空き日時が表示領域A222に表示されているが、表示領域A222に表示される空き日時の数は、任意の数であってよく、6つに限られない。例えば、検索条件を満たす全ての空き日時が表示領域A222に表示されてもよいし、予め定められた上限数以下の空き日時だけが表示領域A222に表示されてもよい。上限数は、固定値であってもよいし、調整者により指定されてもよい。上限数は、図5のような6つに限られず、1~5つ又は7つ以上であってもよい。
【0030】
例えば、調整者は、入力フォームF224に対し、調整対象予定のタイトルを入力する。調整者は、ボタンB225,B226を選択することによって、調整対象予定を公開するか否かを設定する。調整者は、入力フォームF227に対し、調整対象予定に関するメモを入力する。予定調整画面SC2は、調整対象予定に関するその他の情報を入力可能であってもよい。調整者がボタンB228を選択すると、調整対象予定が登録済み予定としてサーバ10に登録される。
【0031】
図6は、空き日時が存在しない場合の予定調整画面SC2の一例を示す図である。図6の予定調整画面SC2の基本的なレイアウトは、図5の予定調整画面SC2と同様である。図6の例では、表示領域A222には、調整対象予定の日時候補として、検索条件を満たす予定有り日時の一覧が表示される。即ち、表示領域A222には、少なくとも1人の参加者が参加できない可能性がある予定有り日時の一覧が表示される。表示領域A222には、予定有り日時に予定が入っている参加者の名前も表示される。なお、参加者の名前が表示されずに、予定有り日時だけが表示領域A222に表示されてもよい。
【0032】
例えば、調整者は、表示領域A222に表示された参加者の名前を確認し、チェックボックスB223にチェックを入れることによって、表示領域A222の一覧から、任意の日時候補を選択する。例えば、ユーザA~ユーザJのうち、ユーザBが出席しなくても会議に大きな支障がなかったとすると、調整者は、ユーザBが出席できない可能性のある1つ目の予定有り日時を選択する。調整者がボタンB228を選択すると、調整対象予定が登録済み予定としてサーバ10に登録される。
【0033】
なお、図6の例では、6つの予定有り日時が表示領域A222に表示されているが、表示領域A222に表示される予定有り日時の数は、任意の数であってよく、6つに限られない。例えば、登録済み予定がある参加者の人数が閾値以下の全ての予定有り日時が表示領域A222に表示されてもよいし、予め定められた上限数以下の予定有り日時だけが表示領域A222に表示されてもよい。上限数は、固定値であってもよいし、調整者により指定されてもよい。上限数は、図6のような6つに限られず、1~5つ又は7つ以上であってもよい。
【0034】
以上のように、本実施形態では、参加者の全員が空いている空き日時が1つも存在しない場合に、調整対象日時の日時候補として、予定有り日時が表示される。予定有り日時は、少なくとも1人の参加者が参加できない可能性があるが、登録済み予定をずらしたりキャンセルしたりすることによって、調整対象予定に参加できる可能性もある。このため、空き日時が1つも存在しない場合に、何の日時候補も表示しないのではなく、予定有り日時を表示することによって、調整者の利便性が高まる。以降、予定調整システム1の詳細について説明する。
【0035】
[3.予定調整システムで実現される機能]
図7は、予定調整システム1で実現される機能の一例を示す図である。本実施形態では、予定調整システム1で実現される機能のうち、主に調整者を支援する機能を説明する。
【0036】
[3-1.サーバで実現される機能]
例えば、サーバ10は、データ記憶部100、取得部101、検索部102、決定部103、及び表示制御部104を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。取得部101、検索部102、決定部103、及び表示制御部104の各々は、制御部11により実現される。
【0037】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、グループウェアを提供するために必要なデータを記憶する。本実施形態では、主に、調整者を支援するために必要なデータについて説明する。例えば、データ記憶部100は、予定データベースDBを記憶する。
【0038】
図8は、予定データベースDBの一例を示す図である。予定データベースDBは、登録済み予定に関する各種情報が格納されたデータベースである。例えば、予定データベースDBには、予定ID、登録済み予定のタイプ、登録済み日時、登録済み予定のタイトル、参加者、及び登録済み予定で利用される施設の施設IDが格納される。予定データベースDBに格納される情報は、図8の例に限られない。例えば、登録済み予定を登録したユーザの名前、登録済み予定を更新したユーザの名前、公開/非公開の設定、又は予定のメモが予定データベースDBに格納されてもよい。
【0039】
予定IDは、登録済み予定を一意に識別可能な情報である。登録済み予定のタイプは、登録済み予定の種類である。例えば、登録済み予定のタイプは、「通常予定」、「期間予定」、又は「繰り返し予定」の何れかである。「通常予定」は、1回だけ発生する。「期間予定」は、ある程度の長さの期間にまたがる。「繰り返し予定」は、繰り返し発生する。施設IDは、施設を一意に識別可能な情報である。例えば、新たな予定が作成されると、予定IDが発行されて予定データベースDBに新たなレコードが作成される。新たなレコードには、新たな予定に関する各種情報が格納される。
【0040】
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、任意のデータを記憶可能である。例えば、データ記憶部100は、ユーザに関する各種情報が格納されたユーザデータベースを記憶してもよい。ユーザデータベースには、ユーザID、パスワード、氏名、役職、所属、及びユーザのアイコンといった情報が格納される。ユーザに関する何らかの情報が予定管理画面SC1又は予定調整画面SC2に表示される場合には、ユーザデータベースに格納された情報が参照される。ユーザの予定に関する情報がユーザデータベースに格納されていてもよい。
【0041】
例えば、データ記憶部100は、施設に関する各種情報が格納された施設データベースを記憶してもよい。施設データベースには、施設ID、施設の名前、及び属性といった情報が格納される。属性は、施設に付帯する情報である。例えば、施設の場所、収容人数、利用目的、付帯設備、又は予約可能時間といった情報は、属性に相当する。施設の予定(予約日時等)に関する情報が施設データベースに格納されていてもよい。データ記憶部100は、各画面を表示するためのデータ等の他のデータを記憶してもよい。
【0042】
[取得部]
取得部101は、調整対象予定に参加する複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時を取得する。本実施形態では、登録済み日時がある程度の長さの期間であるものとするが、登録済み日時は、あるピンポイントの一時点であってもよい。本実施形態では、登録済み日時が予定データベースDBに格納されているので、取得部101は、予定データベースDBから登録済み日時を取得する。登録済み日時は、予定データベースDB以外の他のデータベースに格納されていてもよく、この場合には、取得部101は、他のデータベースから登録済み日時を取得する。他のデータベースは、サーバ10以外の他のコンピュータに記憶されていてもよい。
【0043】
図4~6の例であれば、取得部101は、ユーザA~ユーザJといった10人が参加者として登録されている登録済み日時を取得する。例えば、調整者が、検索条件として、日付候補及び時間候補を入力した場合には、取得部101は、日付候補及び時間候補に応じた期間内の登録済み日時を取得する。例えば、日付候補として、「2022年9月14日」、「2022年9月15日」、及び「2022年9月16日」が入力されたとする。時間候補として、「09:00」~「18:00」及び「1時間」が入力されたとする。この場合、取得部101は、これらの3日間の「09:00」~「18:00」におけるユーザA~ユーザJの登録済み日時を取得する。
【0044】
例えば、調整者が、検索条件として、日付候補を入力して時間候補を入力しなかった場合には、取得部101は、日付候補の全時間帯又は予め定められた時間帯(例えば、「10:00」~「17:00」)における参加者の登録済み日時を取得する。調整者が、検索条件として、日付候補を入力せずに時間候補を入力した場合には、取得部101は、予め定められた日付候補の当該時間候補における参加者の登録済み日時を取得する。予め定められた日付候補は、直近のa(aは自然数)日分の日付であってもよいし、現時点のb(bは自然数)日後からc(cは自然数)日後までの日付であってもよい。調整者が、検索条件として、日付候補も時間候補も入力しなかった場合には、取得部101は、予め定められた日付候補の全時間帯又は予め定められた時間帯における参加者の登録済み日時を取得する。
【0045】
[検索部]
検索部102は、複数の参加者の各々の登録済み日時に基づいて、複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する。参加者の全員が空いているとは、参加者の全員の登録済み日時ではないことである。空き日時は、ピンポイントの1時点であってもよいが、本実施形態では、ある程度の長さを有する期間であるものとする。例えば、検索部102は、調整者が入力した検索条件に基づいて、空き日時を検索する。検索部102は、調整者が検索条件を入力しなかった場合には、予め定められた検索条件に基づいて、空き日時を検索する。
【0046】
例えば、調整者が、検索条件として、日付候補及び時間候補の両方を入力した場合には、日付候補及び時間候補に応じた期間のうち、参加者の登録済み日時ではない日時を、空き日時として特定する。例えば、日付候補として、「2022年9月14日」、「2022年9月15日」、及び「2022年9月16日」が入力されたとする。時間候補として、「09:00」~「18:00」及び「1時間」が入力されたとする。この場合、検索部102は、これらの3日間の「09:00」~「18:00」のうち、参加者の登録済み日時ではない時間が1時間以上存在する場合に、空き日時として特定する。検索条件として施設も入力された場合には、検索部102は、参加者だけではなく施設も空いている空き日時を特定する。
【0047】
なお、調整者が時間候補を入力した場合には、空き日時の長さは、調整者が入力した長さとなる。上記の例であれば、空き日時の長さは、1時間になる。空き日時の開始時間は、00分又は30分といったキリの良い時間であるものとするが、15分又は45分といった他の時間であってもよい。ある空き日時の一部と、他の空き日時の一部と、が互いに重複していてもよい。調整者が時間候補を入力しなかった場合には、空き日時の長さは、予め定められた長さになる。この長さは、固定値であってもよいし、調整者が予め指定した長さであってもよい。参加者の登録済み日時ではない時間が長時間にわたる場合には、検索部102は、調整者が入力した時間候補が示す長さ又は予め定められた長さごとに、空き日時を区切るものとする。
【0048】
また、調整者が、検索条件として、日付候補を入力して時間候補を入力しなかった場合には、検索部102は、日付候補の全時間帯又は予め定められた時間帯のうち、参加者の登録済み日時ではない日時を、空き日時として特定する。調整者が、検索条件として、日付候補を入力せずに時間候補を入力した場合には、検索部102は、予め定められた日付候補の当該時間候補のうち、参加者の登録済み日時ではない日時を、空き日時として特定すればよい。予め定められた日付候補は、取得部101の処理で説明した通りである。調整者が、検索条件として、日付候補も時間候補も入力しなかった場合には、検索部102は、予め定められた日付候補の全時間帯又は予め定められた時間帯のうち、参加者の登録済み日時ではない日時を、空き日時として特定する。
【0049】
本実施形態では、検索部102は、予定データベースDBに基づいて、空き日時だけではなく、予定有り日時も検索するものとする。例えば、検索部102は、空き日時が存在しなかった場合に、少なくとも1人の参加者の登録済み予定がある日時を、予定有り日時として特定する。検索部102は、登録済み予定がある参加者の人数が閾値以下となる予定有り日時を特定する。図6の例であれば、登録済み予定がある参加者の人数が1人又は2人である予定有り日時を特定する。検索部102は、登録済み予定がある参加者の人数に関係なく、検索条件を満たす全通りの予定有り日時を特定してもよい。
【0050】
なお、検索条件として施設も入力された場合には、検索部102は、施設が空いている予定有り日時を検索するものとする。また、予定有り日時も、空き日時と同様、調整者が入力した時間候補の長さ又は予め定められた長さごとに区切られるものとする。予定有り日時の開始時間は、空き日時と同様、00分又は30分といったキリの良い時間であるものとするが、15分又は45分といった他の時間であってもよい。予定有り日時の検索は、検索部102ではなく、決定部103、表示制御部104、又は他の機能により実行されてもよい。
【0051】
[決定部]
決定部103は、予め定められた決定方法に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定有り日時は、空き日時以外の日時である。予定有り日時は、少なくとも1人の参加者の登録済み予定がある日時である。本実施形態では、予定有り日時は、ある程度の長さを有する期間であるものとするが、あるピンポイントの一時点であってもよい。
【0052】
予定有り日時は、登録済み日時と完全に一致してもよいし、登録済み日時と完全には一致していなくてもよい。予定有り日時の少なくとも一部と、登録済み日時の少なくとも一部と、が互いに重複していればよい。ある予定有り日時の少なくとも一部と、他の予定有り日時の少なくとも一部と、が互いに重複していてもよい。例えば、決定部103は、予定有り日時の数が、予定調整画面SC2に表示可能な日時候補の上限数よりも多い場合に、予め定められた方法に基づいて、複数の予定有り日時の中から、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。決定部103により決定されなかった予定有り日時は、予定調整画面SC2には表示されないようにしてもよいし、調整者による要求に応じて追加で表示されるようにしてもよい。
【0053】
例えば、決定部103は、複数の予定有り日時のうち、登録済み日時が重複している参加者(即ち、出席できない可能性がある参加者)の人数が相対的に少ない予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。決定部103は、複数の予定有り日時のうち、時間的に早い順又は遅い順に所定数の予定有り日時を選択し、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。決定部103は、複数の予定有り日時のうち、ランダムに選択した所定数の予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。
【0054】
なお、全ての予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させる場合には、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を絞り込む必要はないので、サーバ10は、決定部103を含まなくてもよい。このため、予定調整システム1が、決定部103を含まない態様も本開示の範囲内である。予定調整システム1が決定部103を含まなくても、調整者の利便性を高めるといった目的を達成できるので、決定部103は、予定調整システム1の必須の構成ではない。決定部103は、調整者の利便性を更に高めるためのオプションとしての機能である。
【0055】
[表示制御部]
表示制御部104は、各種画面をユーザ端末20に表示させる。本実施形態では、主に予定調整画面SC2をユーザ端末20に表示させるための処理を主に説明するが、表示制御部104は、予定管理画面SC1又は他の画面もユーザ端末20に表示させることができてもよい。表示制御部104は、調整対象予定の日時候補として空き日時を表示可能な予定調整画面SC2に、登録済み予定がある予定有り日時を、日時候補として表示させる。
【0056】
本実施形態では、表示制御部104がサーバ10に含まれるので、表示制御部104は、ユーザ端末20に対し、予定調整画面SC2の表示データを送信することによって、予定調整画面SC2を表示させる。ブラウザ上で予定調整画面SC2が表示される場合には、予定調整画面SC2の表示データは、HTML形式である。予定調整画面SC2の表示データは、任意の形式であってよい。例えば、専用のプログラムで予定調整画面SC2を表示させる場合には、予定調整画面SC2の表示データは、プログラムでサポートされている形式であればよい。
【0057】
例えば、表示制御部104は、決定部103により決定された予定有り日時を、調整対象予定の日時として選択可能な予定調整画面SC2を、ユーザ端末20に表示させる。決定部103により複数の予定有り日時が決定された場合には、表示制御部104は、所定のソート条件に基づいて、複数の予定有り日時の各々をソートした予定調整画面SC2を、ユーザ端末20に表示させてもよい。図6の例では、ソート条件が予定有り日時の早い順である場合を説明するが、ソート条件は、任意の条件であってよい。例えば、ソート条件は、登録済み予定がある参加者の少ない順であってもよいし、後述の変形例におけるスコア順であってもよい。
【0058】
例えば、表示制御部104は、予定調整画面SC2に、予定有り日時と、当該予定有り日時に登録済み予定がある参加者の名前と、を関連付けて表示させる。ここでの関連付けとは、予定有り日時と参加者の名前の対応関係を確認可能な状態である。図6の例では、予定調整画面SC2は、予定有り日時の右に、登録済み予定がある参加者の名前を表示させることによって、これらを関連付けて表示させる。
【0059】
なお、予定有り日時と、登録済み予定がある参加者の名前と、の関連付けは、他の方法によって行われてもよく、本実施形態の例に限られない。例えば、表示制御部104は、予定有り日時の右ではなく、上、左、又は下に参加者の名前を表示させることによって、これらを関連付けて表示させてもよい。表示制御部104は、予定有り日時と、登録済み予定がある参加者の名前と、を同じ色で表示させることによって、これらを関連付けて表示させてもよい。表示制御部104は、予定有り日時にマウスカーソルを重ねた場合に、登録済み予定がある参加者の名前を表示させることによって、これらを関連付けて表示させてもよい。
【0060】
[3-2.ユーザ端末で実現される機能]
例えば、ユーザ端末20は、データ記憶部200、表示制御部201、及び操作受付部202を含む。データ記憶部200は、記憶部22により実現される。表示制御部201及び操作受付部202の各々は、制御部21により実現される。
【0061】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、グループウェアの利用に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部200は、予定調整システム1に関する種々の画面を表示するためのブラウザを記憶する。例えば、データ記憶部200は、グループウェア専用のアプリケーションを記憶する。
【0062】
[表示制御部]
表示制御部201は、予定調整システム1における各種画面を、表示部25に表示させる。例えば、表示制御部201は、サーバ10から受信した表示データに基づいて、予定管理画面SC1又は予定調整画面SC2を、表示部25に表示させる。
【0063】
[操作受付部]
操作受付部202は、予定調整システム1における各種操作を受け付ける。例えば、予定管理画面SC1又は予定調整画面SC2に対する操作を受け付ける。操作受付部202が受け付けた操作内容は、サーバ10に適宜送信される。
【0064】
[4.予定調整システムで実行される処理]
図9及び図10は、予定調整システム1で実行される処理の一例を示す図である。図9及び図10では、予定調整システム1で実行される処理のうち、主に、調整者の支援に関する処理を説明する。制御部11,21が、それぞれ記憶部12,22に記憶されたプログラムを実行することによって、図9及び図10の処理が実行される。
【0065】
図9に示すように、サーバ10及びユーザ端末20の間で、調整者がグループウェアにログインするためのログイン処理が実行される(S1)。S1では、ユーザ端末20は、サーバ10に対し、調整者が入力したユーザID及びパスワードを送信する。サーバ10は、ユーザID及びパスワードの正当性を確認する。ログイン処理が成功すると、調整者はグループウェアを利用できる。
【0066】
例えば、サーバ10及びユーザ端末20の間で、予定管理画面SC1を表示させるための処理が実行される(S2)。S2では、サーバ10は、予定データベースDBから登録済み予定に関する各種情報を取得し、予定管理画面SC1の表示データを生成してユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、予定管理画面SC1の表示データを受信すると、予定管理画面SC1を表示部25に表示させる。
【0067】
予定管理画面SC1のボタンB11が選択されると、サーバ10及びユーザ端末20の間で、予定調整画面SC2を表示させるための処理が実行される(S3)。S3では、サーバ10は、予定調整画面SC2の表示データを生成してユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、予定調整画面SC2の表示データを受信すると、予定調整画面SC2を表示部25に表示させる。S3では、図3の状態の予定調整画面SC2が表示部25に表示される。
【0068】
ユーザ端末20は、予定調整画面SC2における参加者及び施設の少なくとも一方の入力を受け付ける(S4)。予定調整画面SC2のボタンB211が選択されると、ユーザ端末20は、サーバ10との間で通信を行い、予定調整画面SC2に対して日時候補等の検索条件を入力できる状態にする(S5)。S5では、図4の状態の予定調整画面SC2が表示部25に表示される。
【0069】
ユーザ端末20は、日時候補、時間候補、及び施設のうちの少なくとも1つの検索条件の入力を受け付ける(S6)。予定調整画面SC2のボタンB220が選択されると、ユーザ端末20は、サーバ10に対し、調整者が入力した検索条件を送信する(S7)。サーバ10は、調整者が入力した検索条件を受信すると、予定データベースDBに基づいて、検索条件を満たす空き日時を検索する(S8)。サーバ10は、S8の検索結果に基づいて、空き日時が存在するか否かを判定する(S9)。
【0070】
空き日時が存在すると判定された場合(S9:Y)、サーバ10は、ユーザ端末20との間で通信を行い、調整対象予定の日時候補として、空き日時を選択可能な予定調整画面SC2を表示させる(S10)。S10における予定調整画面SC2は、図5の状態になる。ユーザ端末20は、調整者による空き日時の選択を受け付ける(S11)。予定調整画面SC2のボタンB228が選択されると、ユーザ端末20は、サーバ10との間で通信を行い、予定データベースDBに調整対象予定を登録し(S12)、本処理は終了する。
【0071】
S12では、サーバ10は、予定IDを新たに発行し、予定データベースDBに新たなレコードを作成する。サーバ10は、新たなレコードに、予定ID、タイプ、登録済み日時、タイトル、参加者、及び登録済み予定で利用される施設の施設IDを格納する。タイプ、タイトル、及び施設は、予定調整画面SC2で入力されるものとする。登録済み日時は、調整者により選択された空き日時である。S12の処理により、調整対象予定は、新たな予定として登録され、登録済み予定になる。
【0072】
空き日時が存在しないと判定された場合(S9:N)、図10に移り、サーバ10は、ユーザ端末20との間で通信を行い、調整対象予定の日時候補として、予定有り日時を選択可能な予定調整画面SC2を表示させる(S13)。S13における予定調整画面SC2は、図6の状態になる。ユーザ端末20は、調整者による予定有り日時の選択を受け付ける(S14)。予定調整画面SC2のボタンB228が選択されると、ユーザ端末20は、サーバ10との間で通信を行い、調整対象予定を登録し(S15)、本処理は終了する。S15の処理は、S12と概ね同様であるが、登録済み日時は、S14で選択された予定有り日時となる。
【0073】
本実施形態の予定調整システム1は、複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の登録済み日時に基づいて、複数の参加者の全員が空いている空き日時を検索する。予定調整システム1は、調整対象予定の日時候補として空き日時を表示するための予定調整画面SC2に、予定有り日時を、日時候補として表示させる。これにより、例えば、空き日時が存在しなかったとしても、調整者に対して何の情報も提供できないといったことを防止できるので、調整者の利便性が高まる。予定有り日時は、少なくとも1人の参加者の登録済み日時と重複しているが、登録済み日時をずらしたり、そもそも登録済み予定をキャンセルしたりすることができる可能性もあるので、調整者が参加者に調整するためのヒントを与えることができる。例えば、登録済み予定がある参加者が調整対象予定に参加しなくても大きな支障がない場合には、調整者は、そのまま調整対象予定の日時を決めてしまうといったことも可能になる。
【0074】
また、予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、予定有り日時と、当該予定有り日時に登録済み予定がある参加者の名前と、を関連付けて表示させる。これにより、調整者は、予定有り日時と登録済み日時とが重複している参加者を把握しやすくなる。例えば、調整者は、どの参加者にコンタクトを取って、登録済み日時をずらしたり、登録済み予定をキャンセルしてもらったりすればよいかを把握しやすくなる。例えば、調整対象予定に出席しなくてもあまり支障が出ない参加者であれば、予定有り日時を選択するといった判断を調整者にさせやすくなる。
【0075】
[5.変形例]
なお、本開示は、以上説明した実施形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0076】
図11は、変形例における機能ブロックの一例を示す図である。例えば、サーバ10は、スコア計算部105を含む。スコア計算部105は、制御部11により実現される。変形例の決定部103は、第1決定部103A~第7決定部103Gを含む。変形例の決定部103は、第1決定部103A~第7決定部103Gの全てを含む必要はなく、第1決定部103A~第7決定部103Gのうちの少なくとも1つを含めばよい。
【0077】
[5-1.変形例1]
例えば、実施形態では、参加者の全員が空いている空き日時が存在しなければ、登録済み日時が重複する参加者が相対的に少ない予定有り日時が予定調整画面SC2に表示される場合を説明した。変形例1では、複数の予定有り日時の各々のスコアに基づいて、予定調整画面SC2に表示される予定有り日時が決定される場合を説明する。変形例1の予定調整システム1は、スコア計算部105及び第1決定部103Aを含む。
【0078】
スコアは、予定有り日時の調整のしやすさに関する情報である。スコアは、調整対象予定の日時としての適切度ということもできる。スコアは、予定有り日時を表示させるか否かを決定するために利用される。スコアは、予定有り日時ごとに計算される。変形例1では、スコアが数値で表現される場合を説明するが、スコアは、文字又は記号といった他の形式で表現されてもよい。
【0079】
変形例1では、スコアが高いほど、予定有り日時を調整しやすい(調整対象予定の日時としての適切度が高い)ことを意味する場合を説明するが、スコアが低いほど、予定有り日時を調整しやすい(調整対象予定の日時としての適切度が高い)ことを意味してもよい。スコアと、予定有り日時を調整しやすさ(調整対象予定の日時としての適切度)と、の間に何らかの相関関係があればよい。
【0080】
スコア計算部105は、所定の計算方法に基づいて、複数の予定有り日時の各々のスコアを計算する。スコアの計算方法を定義した計算方法データは、任意の形式であってよく、例えば、数式、テーブル、プログラムコード、又は機械学習モデルに計算方法が定義されていてもよい。スコア計算部105は、複数の予定有り日時の各々に関する情報と、計算方法データと、に基づいて、複数の予定有り日時の各々のスコアを計算する。
【0081】
スコアの計算では、調整のしやすさに影響する情報であれば、予定有り日時に関する任意の情報を利用可能である。例えば、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の数、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の参加者属性(詳細は後述の変形例2)、予定有り日時の調整可否情報(詳細は後述の変形例3)、予定有り日時と登録済み日時が重複する登録済み予定の内容(詳細は後述の変形例4)、又は予定有り日時に登録済み予定がある参加者の過去予定(詳細は後述の変形例5)、であってもよい。
【0082】
例えば、スコア計算部105は、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の数が少ないほど、スコアが高くなるように、スコアを計算する。スコア計算部105は、予定有り日時及び登録済み日時が互いに重複している時間が短いほど、スコアが高くなるように、スコアを計算する。スコア計算部105は、少なくとも1つの観点でスコアを計算すればよく、複数の観点を組み合わせてスコアを計算してもよい。
【0083】
例えば、スコア計算部105は、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の役職が高いほど、スコアが低くなるように、スコアを計算してもよい。スコア計算部105は、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の勤務年数が長いほど、スコアが低くなるように、スコアを計算してもよい。スコア計算部105は、予定有り日時に登録済み日時が重複する登録済み予定の調整可否情報が調整可能を示す場合に、調整可否情報が調整負荷を示す場合よりもスコアが高くなるように、スコアを計算してもよい。
【0084】
図12は、予定有り日時ごとに計算されたスコアの一例を示す図である。第1決定部103Aは、複数の予定有り日時の各々のスコアに基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。例えば、第1決定部103Aは、複数の予定有り日時のうち、スコアが高い順に所定数の予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。第1決定部103Aは、スコアが閾値以上の全ての予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。
【0085】
図12の例では、24個の予定有り日時が存在する。予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時の上限数を6個とすると、第1決定部103Aは、スコアの上位6位までの予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。このため、第1決定部103Aは、24個のスコアのうち上位6位までのスコアを有する予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。
【0086】
変形例1の表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第1決定部103Aにより決定された予定有り日時を表示させる。例えば、表示制御部104は、予定調整画面SC2においてスコアの高い順に予定有り日時をソートして表示させてもよいし、日時的に早い順に予定有り日時を表示させてもよい。表示制御部104は、予定有り日時だけではなく、予定有り日時のスコアも予定調整画面SC2に表示させてもよい。第1決定部103Aにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0087】
変形例1の予定調整システム1は、複数の予定有り日時の各々のスコアに基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。これにより、調整しやすい予定有り日時を優先的に予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。
【0088】
[5-2.変形例2]
例えば、変形例1でも多少の説明をしたが、参加者の役職等の参加者属性に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時が決定されるようにしてもよい。参加者属性は、参加者に関連付けられた属性である。参加者属性は、参加者を何らかの形で分類可能な情報である。例えば、参加者属性は、役職、部署、会社、年齢、勤務年数、職業、年齢、又は過去における同様の予定への参加回数である。参加者属性は、図11では図示しないユーザデータベースに格納されているものとする。
【0089】
予定調整システム1は、第2決定部103Bを含む。第2決定部103Bは、複数の参加者の各々に関連付けられた参加者属性に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。例えば、第2決定部103Bは、複数の予定有り日時のうち、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の役職が相対的に低い予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。例えば、第2決定部103Bは、複数の予定有り日時のうち、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の部署が所定の部署である予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。
【0090】
なお、上記の例とは逆に、第2決定部103Bは、複数の予定有り日時のうち、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の役職が相対的に高い予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。第2決定部103Bは、複数の予定有り日時のうち、予定有り日時に登録済み予定がある参加者の部署が所定の部署ではない予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。
【0091】
変形例2の表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第2決定部103Bにより決定された予定有り日時を表示させる。表示制御部104は、複数の予定有り日時のうち、第2決定部103Bにより決定されなかった予定有り日時については、予定調整画面SC2に表示させない。第2決定部103Bにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0092】
変形例2の予定調整システム1は、複数の参加者の各々に関連付けられた参加者属性に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。これにより、参加者属性を考慮した予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。例えば、役職がない社員の登録済み予定が入っているが、役職者の登録済み予定が入っていない予定有り日時であれば、調整対象予定の日時としても支障がないことがあるので、このような予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができる。
【0093】
[5-3.変形例3]
例えば、登録済み予定には、調整可能か否かを示す調整可否情報を関連付けることができるようにしてもよい。変形例3では、調整可否情報は、登録済み予定が調整可能であることを示す第1の値、又は、登録済み予定が調整不可であることを示す第2の値の何れかを示すものとする。調整可否情報は、登録済み予定の調整のしやすさを示す中間値が存在してもよい。例えば、調整可否情報は、調整のしやすさを100段階等の複数段階で示す情報であってもよい。調整可否情報は、登録済み予定に関連付けられなくてもよく、任意項目であってもよい。
【0094】
変形例3では、新たな予定を登録するユーザを、登録者という。調整者も登録者の一種である。登録者は、新たな予定の参加者であってもよいし、新たな予定には参加しないユーザであってもよい。例えば、登録者は、予定管理画面SC1からボタンB10を選択して新たな予定を登録する場合に、当該予定が調整可能か否かを選択する。登録者は、上記第1の値又は第2の値の何れかを指定することになる。調整可否情報に中間値が存在する場合には、登録者は、調整のしやすさを示す中間値を指定する。
【0095】
なお、調整可能であることと調整不可であることの両方ではなく、調整可能であることだけ、又は、調整不可であることだけを指定可能であってもよい。例えば、登録者がわざわざ調整可能であることを指定しないと思われる場合には、調整不可であることだけを指定可能であってもよい。即ち、登録者が、絶対に動かせない予定ということを他のユーザに宣言できるようにしてもよい。登録者が新たな予定の登録作業を完了すると、サーバ10は、予定IDを発行し、予定IDと、調整可否情報を含む各種情報と、を関連付けて予定データベースDBに格納する。これにより、新たな予定が登録済み予定になる。
【0096】
予定調整システム1は、第3決定部103Cを含む。第3決定部103Cは、登録済み予定に関連付けられた調整可否情報に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。例えば、第3決定部103Cは、予定有り日時ごとに、当該予定有り日時と重複する登録済み日時の登録済み予定に、調整可否情報が関連付けられているか否かを判定する。第3決定部103Cは、調整可否情報が登録済み予定に関連付けられている場合に、当該調整可否情報が調整可能であることを示していれば、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。第3決定部103Cは、調整可否情報が登録済み予定に関連付けられている場合に、当該調整可否情報が調整可能であることを示していなければ、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定しない。
【0097】
変形例3の表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第3決定部103Cにより決定された予定有り日時を表示させる。表示制御部104は、複数の予定有り日時のうち、第3決定部103Cにより決定されなかった予定有り日時については、予定調整画面SC2に表示させない。第3決定部103Cにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0098】
変形例3の予定調整システム1は、登録済み予定に関連付けられた調整可否情報に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。調整可否情報によって、より調整しやすいと思われる予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。
【0099】
[5-4.変形例4]
例えば、取引先への外出は調整が難しいと思われるが、社内のユーザ同士の打ち合わせであれば柔軟に調整できる可能性がある。このため、登録済み予定の内容に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時が決定されてもよい。登録済み予定の内容とは、予定の具体的な内容である。変形例4では、登録済み予定のタイトルが登録済み予定の内容に相当する場合を説明する場合を説明するが、タイトル以外の他の部分が登録済み予定の内容に相当してもよい。例えば、登録済み予定の参加者、施設、又はメモが登録済み予定の内容に相当してもよい。登録済み日時が登録済み予定の内容に相当してもよい。
【0100】
予定調整システム1は、第4決定部103Dを含む。第4決定部103Dは、複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の各々の内容に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。第4決定部103Dは、所定の内容である登録済み予定と重複する予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。なお、所定の内容は、予定調整画面SC2に表示させるか否かを決定するための条件に相当すればよく、任意の内容であってよい。例えば、外出以外の予定であること、社内のユーザだけが参加者であること、役職者が参加者ではないこと、繰り返し予定ではないこと、又は参加者の人数が閾値以上であることであってもよい。
【0101】
変形例4の表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第4決定部103Dにより決定された予定有り日時を表示させる。表示制御部104は、複数の予定有り日時のうち、第4決定部103Dにより決定されなかった予定有り日時については、予定調整画面SC2に表示させない。第4決定部103Dにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0102】
変形例4の予定調整システム1は、複数の参加者の各々に関連付けられた登録済み予定の各々の内容に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。これにより、登録済み予定の内容を考慮した予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。例えば、調整しやすい内容の登録済み予定の登録済み日時と重複する予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができる。
【0103】
[5-5.変形例5]
例えば、柔軟に登録済み予定を調整してくれる参加者もいれば、業務が忙しく柔軟に登録済み予定を調整できない参加者もいる。参加者が柔軟に予定を調整できるか否かは、過去における予定の実績に基づいて推定できると思われる。このため、参加者が過去に参加した過去予定に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時が決定されてもよい。過去予定は、登録済み日時が過去の登録済み予定である。ここでの過去とは、予定調整画面SC2を表示させた時点よりも前の時点である。
【0104】
予定調整システム1は、第5決定部103Eを含む。第5決定部103Eは、複数の参加者の各々が過去に参加した過去予定に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。変形例5の予定データベースDBは、登録済み予定の変更履歴が格納されているものとする。例えば、登録済み日時が変更された場合には、その旨が予定データベースDBに格納される。例えば、登録済み日時が削除された場合には、その旨が予定データベースDBに格納される。
【0105】
例えば、第5決定部103Eは、予定データベースDBを参照し、登録済み日時が過去の日時である登録済み予定を、過去予定として特定する。第5決定部103Eは、参加者ごとに、過去予定の変更履歴に基づいて、参加者による過去予定の変更回数を集計する。変更回数の集計対象となるのは、過去の全期間であってもよいし、直近の所定の期間(例えば、1ヶ月~半年程度)であってもよい。
【0106】
例えば、第5決定部103Eは、過去予定の変更回数が相対的に多い参加者の登録済み日時と重複している予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定する。第5決定部103Eは、過去予定の変更回数が閾値以上の参加者の登録済み日時と重複している予定有り日時を、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。
【0107】
なお、過去予定に基づいて予定有り日時を決定する方法は、上記の例に限られない。例えば、第5決定部103Eは、参加者が過去予定に実際に参加したか否か、過去予定がウェブ会議であればウェブ会議のURLを参加者が選択したか否か、ユーザ端末20の位置情報を取得できるのであれば実際に施設に入室したか否か、又は参加者が過去予定をスキップしたか否かに基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定してもよい。なお、過去予定をスキップしたとしても、休日であれば参加者が参加しにくいと判定されなくてもよい。
【0108】
変形例5の表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第5決定部103Eにより決定された予定有り日時を表示させる。表示制御部104は、複数の予定有り日時のうち、第5決定部103Eにより決定されなかった予定有り日時については、予定調整画面SC2に表示させない。第5決定部103Eにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0109】
変形例5の予定調整システム1は、複数の参加者の各々が過去に参加した過去予定に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。これにより、参加者の過去予定を考慮した予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。例えば、柔軟に調整してくれる参加者の登録済み日時と重複する予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができる。
【0110】
[5-6.変形例6]
例えば、調整対象予定の内容によっては、参加者の全員が参加しなくてもよいこともある。例えば、セミナーのような調整対象予定であれば、業務に直接的に関係する会議ほどには重要ではなく、後でセミナーの資料を確認すれば十分なことがある。この場合、登録済み予定がある参加者が若干多かったとしても、予定有り日時が予定調整画面SC2に表示されてもよい。逆に、重要な会議であれば、なるべく多くの参加者が参加する必要がある。このため、調整対象予定の内容に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時が決定されてもよい。
【0111】
予定調整システム1は、第6決定部103Fを含む。第6決定部103Fは、調整対象予定に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。例えば、第6決定部103Fは、調整対象予定が所定の内容だった場合に、より多くの予定有り日時が表示されるように、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。調整対象予定の内容は、登録済み予定の内容と同様に、タイトルによって特定されるものとするが、変形例4で説明したように、メモ等の他の部分で特定されてもよい。
【0112】
調整対象予定の内容と、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時の決定方法と、の関係は、予めデータ記憶部100に定められているものとする。第6決定部103Fは、調整対象予定の内容に関連付けられた決定方法に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。例えば、第6決定部103Fは、調整対象予定がセミナーである場合には、調整対象予定が会議であるよりも多くの参加者の登録済み予定があったとしても、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時として決定してもよい。
【0113】
例えば、第6決定部103Fは、調整対象予定がタイプに基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定してもよい。第6決定部103Fは、調整対象予定が「繰り返し予定」だった場合には、直近の登録済み予定を無視して、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定してもよい。この場合、第6決定部103Fは、予定データベースDBに格納された登録済み予定のうち、「繰り返し予定」の登録済み予定だけを考慮して、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定してもよい。
【0114】
表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第6決定部103Fにより決定された予定有り日時を表示させる。表示制御部104は、複数の予定有り日時のうち、第6決定部103Fにより決定されなかった予定有り日時については、予定調整画面SC2に表示させない。第6決定部103Fにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0115】
変形例6の予定調整システム1は、調整対象予定に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。これにより、調整対象予定を考慮した予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。例えば、あまり多くの参加者が参加しなくてもよい調整対象予定である場合には、より多くの予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができる。例えば、「繰り返し予定」の調整対象予定であれば、直近の登録済み予定を考慮せずに、予定調整画面SC2を表示させることによって、長期的な予定を考慮して調整対象予定の日時を決めることができる。
【0116】
[5-7.変形例7]
例えば、複数の参加者の各々は、自身の予定を管理する予定管理機能以外の他の機能も利用可能であってもよい。他の機能としては、例えば、TODOリストの管理機能、経費申請機能、又は業務の納品管理機能であってもよい。他の機能は、参加者の業務の忙しさを推定できる機能であればよい。他の機能は、参加者の何らかの予定が登録されている機能であってもよい。変形例7では、他の機能の一例として、TODOリストの管理機能を説明する。
【0117】
変形例7のデータ記憶部100は、他の機能に関するデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、複数のユーザの各々がTODOリストに登録した業務に関するデータを記憶する。TODOリストには、ユーザが行うべき業務の期限、又は、業務を行うべき日時若しくは曜日といった情報が登録されている。他の機能が経費申請機能であれば、経費申請の業務が行われる時期が登録されている。他の機能が納品管理機能であれば、納品時期が登録されている。TODOリストの管理機能、経費申請機能、及び納品管理機能以外の他の機能も同様に、ユーザが何らかの業務を行うべき時期に関するデータがデータ記憶部100に登録されているものとする。
【0118】
予定調整システム1は、第7決定部103Gを含む。第7決定部103Gは、他の機能に登録された情報に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。例えば、第7決定部103Gは、TODOリストで管理されている参加者の業務を特定する。第7決定部103Gは、参加者のTODOリストに業務が入りそうな時期を避けるように、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。TODOリスト以外の他の機能についても同様に、第7決定部103Gは、参加者の業務が入りそうな時期を特定し、当該時期を避けるように、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定すればよい。
【0119】
表示制御部104は、予定調整画面SC2に、第7決定部103Gにより決定された予定有り日時を表示させる。表示制御部104は、複数の予定有り日時のうち、第7決定部103Gにより決定されなかった予定有り日時については、予定調整画面SC2に表示させない。第7決定部103Gにより決定された予定有り日時を表示させるといった点で実施形態とは異なるが、予定調整画面SC2を表示させるための全体的な処理自体は、実施形態と同様である。
【0120】
変形例7の予定調整システム1は、他の機能に登録された情報に基づいて、予定調整画面SC2に表示させる予定有り日時を決定する。予定調整システム1は、予定調整画面SC2に、当該決定された予定有り日時を表示させる。これにより、他の機能に登録された情報を考慮した予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができるので、調整者の利便性が高まる。例えば、TODOリストにおける参加者の業務を考慮して、より調整しやすい予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させることができる。
【0121】
[5-8.その他の変形例]
例えば、変形例1~7の2つ以上を組み合わせてもよい。
【0122】
例えば、実施形態では、参加者の全員が空いている空き日時が存在しない場合に、予定有り日時が予定調整画面SC2に表示される場合を説明したが、空き日時が存在したとしても、予定有り日時が予定調整画面SC2に表示されてもよい。例えば、表示制御部104は、空き日時の数が閾値以下だった場合に、予定有り日時を予定調整画面SC2に表示させてもよい。この場合、表示制御部104は、予定有り日時よりも、空き日時を優先的に表示させる。優先的とは、表示順が先のことである。例えば、表示制御部104は、空き日時が存在しない場合には、何の情報も予定調整画面SC2に表示させず、空き日時が存在する場合に、空き日時及び予定有り日時の両方を予定調整画面SC2に表示させてもよい。
【0123】
例えば、実施形態では、調整者が参加者を指定してから予定調整画面SC2が表示される場合を説明したが、全社イベント又は部内イベントのように、デフォルトで全社又は部内の全員が参加者として指定される場合には、調整者が参加者を指定しなくてもよい。この場合、登録済み予定の参照対象になるのは、全社又は部内の全員となる。全社イベント又は部内イベントでは、登録済み予定として登録された後に、参加可能なユーザが自身を参加者として登録してもよい。例えば、表示制御部104は、参加者の全員が空いているが施設が空いていない予定有り日時を選択可能な予定調整画面SC2を表示させてもよい。この場合、調整者は、施設に入っている登録済み予定を調整できる場合には、この予定有り日時を選択してもよい。
【0124】
例えば、上記説明した各機能は、予定調整システム1における任意の装置で実現されるようにすればよい。例えば、サーバ10で実現されるものとして説明した機能がユーザ端末20によって実現されてもよい。この場合、取得部101、検索部102、決定部103、及び表示制御部104の少なくとも1つと同様の機能が、ブラウザのスクリプトによって実行されたり、ユーザ端末20にインストールされたアプリケーションによって実行されたりすることによって実現されるようにすればよい。例えば、各機能は、複数のコンピュータによって分担されてもよいし、1つのコンピュータによって実現されてもよい。
【符号の説明】
【0125】
1 予定調整システム、10 サーバ、11,21 制御部、12,22 記憶部、13,23 通信部、20 ユーザ端末、24 操作部、25 表示部、N ネットワーク、DB 予定データベース、100 データ記憶部、101 取得部、102 検索部、103 決定部、103A 第1決定部、103B 第2決定部、103C 第3決定部、103D 第4決定部、103E 第5決定部、103F 第6決定部、103G 第7決定部、104 表示制御部、105 スコア計算部、200 データ記憶部、201 表示制御部、202 操作受付部、SC1 予定管理画面、SC2 予定調整画面、A222 表示領域、B10,B11,B203,B205,B208,B210,B211,B212,B214,B217,B219,B220,B221,B225,B228 ボタン、B223 チェックボックス、F200,F202,F204,F206,F207,F209,F213,F215,F224,F227 入力フォーム。
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