(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038743
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/10 20200101AFI20240313BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240313BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20240313BHJP
G06F 119/18 20200101ALN20240313BHJP
G06F 113/22 20200101ALN20240313BHJP
【FI】
G06F30/10 100
G06Q50/04
G06F30/20
G06F119:18
G06F113:22
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022142991
(22)【出願日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 涼太
(72)【発明者】
【氏名】加納 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山田 昌利
(72)【発明者】
【氏名】溝口 要平
【テーマコード(参考)】
5B146
5L049
【Fターム(参考)】
5B146DC05
5B146DG07
5B146DJ15
5B146EA11
5B146EC08
5L049CC04
(57)【要約】
【課題】製品製造情報が含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することを可能とする。
【解決手段】まず、制御部34は、成形製品の形状に対してPMIが定義された3次元モデルデータから検査対象の部位とその部位に対して定義されているPMIを抽出する。そして、制御部34は、抽出した検査対象の部位とPMIとの関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているか否かを判定した判定結果を通知する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
成形製品の形状に対して製品製造情報が定義された製品形状データから検査対象の部位と当該部位に対して定義されている製品製造情報を抽出し、
抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているか否かを判定した判定結果を通知する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記基準情報が、検査対象の部位の種類に応じてそれぞれ設定されている請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
検査対象の部位の種類が、検査対象の部位の機能、構造、及び製造方法のうちの複数の情報の組み合せより設定されている請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、検査対象の部位の製品形状データ内における相対的な位置関係の情報を用いて、当該検査対象の部位と製品製造情報との関係が前記基準情報による基準を満たしているか否かを判定する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が前記基準情報による基準を満たしていない場合、検査対象の部位は量産適合性が無い旨を通知する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、量産適合性が無いと判定した部位に対して定義されている製品製造情報の製品形状データ中における表示態様を、他の製品性情報の表示態様とは異なるよう変更する請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記製品形状データが、成形製品の形状を3次元的に表した3次元モデルデータ、又は、成形製品の形状を平面的に表した2次元モデルデータである請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
成形製品の形状に対して製品製造情報が定義された製品形状データから検査対象の部位と当該部位に対して定義されている製品製造情報を抽出するステップと、
抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているいか否かを判定した判定結果を通知するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、音声による図面説明をCAD図面に関連付けて登録し、検図作業の際に、説明音声を再生するとともの説明位置を指示するようにしたCAD図面検図装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、製品又は製品を構成する部品の3次元形状データから2次元図面を作成することができるようにした情報処理装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、図面内の手動入力した検図対象項目の表示/非表示を切り替えられるようにした情報処理装置が開示されている。
【0005】
特許文献4には、測定基準が設定された面の法線に対して直交する投影面上において、物品の全体の投影像の外形に基づく第1領域の面積に対する、測定基準を有する面の投影像のみに基づく第2領域の面積の大きさが予め設定された閾値よりも大きい場合に、測定基準を適切と判別することにより、適切な測定基準を設定することができるようにした測定基準の判断システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8-83292号公報
【特許文献2】特開2021-182337号公報
【特許文献3】特許第6282973号公報
【特許文献4】特開第6520511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、3次元CAD(Computer-Aided Design)上において、成形製品の形状を示す製品形状情報だけでなく、基準寸法(図示サイズとも呼ぶ。)や公差等の規格情報を製品製造情報(以下、PMI(Product Manufacturing Information)と略す。)として3次元モデルデータに含めるようになっている。このようにすることにより、3次元モデルを表示する際に、3次元モデル上にPMIを3次元アノテーションとして表示することができ、2次元図面がなくても必要な基準寸法および公差などの情報を把握することができる。
【0008】
そして、このような3次元モデルデータにより成形製品を設計した場合、設計が適切でないと、その成形製品を実際に製造した場合に製造が成立しない、製造できるが歩留まりが悪い等の問題が発生する場合がある。このような問題の発生を防ごうとする場合、3次元モデルデータを一旦2次元の図面に変換して、その2次元の図面を人手により検図して量産上問題となる箇所を見つける必要がある。
【0009】
本発明の目的は、製品製造情報が含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、成形製品の形状に対して製品製造情報が定義された製品形状データから検査対象の部位と当該部位に対して定義されている製品製造情報を抽出し、
抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているか否かを判定した判定結果を通知する。
【0011】
第2態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記基準情報が、検査対象の部位の種類に応じてそれぞれ設定されている。
【0012】
第3態様の情報処理装置は、第2態様の情報処理装置において、検査対象の部位の種類が、検査対象の部位の機能、構造、及び製造方法のうちの複数の情報の組み合せより設定されている。
【0013】
第4態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、検査対象の部位の製品形状データ内における相対的な位置関係の情報を用いて、当該検査対象の部位と製品製造情報との関係が前記基準情報による基準を満たしているか否かを判定する。
【0014】
第5態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が前記基準情報による基準を満たしていない場合、検査対象の部位は量産適合性が無い旨を通知する。
【0015】
第6態様の情報処理装置は、第5態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、量産適合性が無いと判定した部位に対して定義されている製品製造情報の製品形状データ中における表示態様を、他の製品性情報の表示態様とは異なるよう変更する。
【0016】
第7態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記製品形状データが、成形製品の形状を3次元的に表した3次元モデルデータ、又は、成形製品の形状を平面的に表した2次元モデルデータである。
【0017】
第8態様のプログラムは、成形製品の形状に対して製品製造情報が定義された製品形状データから検査対象の部位と当該部位に対して定義されている製品製造情報を抽出するステップと、
抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているいか否かを判定した判定結果を通知するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0018】
第1態様の情報処理装置によれば、製品製造情報が含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができる。
【0019】
第2態様の情報処理装置によれば、検査対象の部位の種類毎に量産適合性に関する異なる基準を設定することができる。
【0020】
第3態様の情報処理装置によれば、量産適合性に関する基準を検査対象の部位の機能、構造、及び製造方法に応じて設定することができる。
【0021】
第4態様の情報処理装置によれば、検査対象の部位の相対的な位置関係をも考慮して検査対象の部位の量産適合性を評価することができる。
【0022】
第5態様の情報処理装置によれば、量産適合性が無いと判定した部位をユーザに通知することができる。
【0023】
第6態様の情報処理装置によれば、製品形状データを表示した際に、ユーザは量産適合性が無いと判定された部位を視認することができる。
【0024】
第7態様の情報処理装置によれば、3次元モデルデータ、又は2次元モデルデータのいずれの製品形状データであっても、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができる。
【0025】
第8態様のプログラムによれば、製品製造情報が含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態の図面データ処理システムのシステム構成を示す図である。
【
図2】PMIを含んだ3次元モデルデータの一例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態における端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における端末装置10の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】端末装置10により3次元モデルデータの量産適合性を判定する際の全体動作を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図5のフローチャートのステップS102において説明した量産適合性テーブルの選択処理の詳細を説明するための図である。
【
図7】量産適合性テーブルの選択処理のより具体的な動作を説明するためのフローチャートである。
【
図8】共通基準である表1の判定基準の一例を示す図である。
【
図9】部品種がギヤの場合に適用される表2の判定基準の一例を示す図である。
【
図10】部品種がシュート部品の場合に適用される表3の判定基準の一例を示す図である。
【
図11】部品種がベアリング等の場合に適用される表4の判定基準の一例を示す図である。
【
図12】部品種がその他の場合に適用される表5の判定基準の一例を示す図である。
【
図13】、
図5のフローチャートのステップS102において説明した量産適合性テーブルの選択処理について、検査対象部位がデータムの場合の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図14】データムの量産適合性の判定を行う場合の具体例1を説明するための図である。
【
図16】
図14に示された樹脂部品の対角距離を説明するための図である。
【
図17】データムの平面度を定義するPMIが量産適合性を満たさない場合の通知例を示す図である。
【
図18】位置度を示すPMIの量産適合性を判定する際の具体例2を示す図である。
【
図20】位置度を定義するPMIが量産適合性を満たさない場合の通知例を示す図である。
【
図21】3次元図面データ中のデータムAの安定性の量産適合性を判定する際の具体例3を示す図である。
【
図22】データムAの安定性が量産適合性を満たさない場合の通知例を示す図である。
【
図23】3次元図面データ中のデータムBの安定性の量産適合性を判定する際の具体例4を示す図である。
【
図24】データムBが安定であると判定される判定基準例を示す図である。
【
図25】3次元図面データを変更してデータムBの安定性を確保した場合の様子を説明するための図である。
【
図26】3次元図面データ中の円筒軸のデータムAの安定性の量産適合性を判定する際の具体例5を示す図である。
【
図27】データムAが安定であると判定される判定基準例を示す図である。
【
図28】3次元図面データを変更してデータムAの安定性を確保した場合の様子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の一実施形態の図面データ処理システムのシステム構成を示す図である。
【0029】
本発明の一実施形態の図面データ処理システムは、
図1に示されるように、ネットワーク30により相互に接続された複数の端末装置10、および図面データ管理サーバ20により構成される。図面データ管理サーバ20は、各種製品を設計する際の部品図面及び製品図面等の図面データを管理している。端末装置10は、図面データ管理サーバ20に管理されている図面データをダウンロードして表示させたり、ダウンロードした図面データの修正、変更等の各種作業を行って図面データ管理サーバ20にアップロードしたりすることができる機能を有する情報処理装置である。
【0030】
ここで、図面データ管理サーバ20において管理されている図面データは、例えば、成形製品の形状を示す製品形状情報だけでなく、基準寸法や公差等の規格情報をPMIとして含めるようにした3次元モデルデータである。
【0031】
このようなPMIを含んだ3次元モデルデータの一例を
図2に示す。
図2を参照すると、サイズ公差、幾何公差、理論的に正しい寸法(Theoretically Exact Dimension:以下理論寸法と略す。)等の様々なPMIが3次元モデル上に3次元アノテーションとして表示されているのが分かる。
【0032】
次に、本実施形態の図面データ処理システムにおける端末装置10のハードウェア構成を
図3に示す。
【0033】
端末装置10は、
図3に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ等の記憶装置13、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)14、液晶ディスプレイ等の表示装置15と、タッチパネル又はキーボードを含む操作入力装置16を有する。これらの構成要素は、制御バス17を介して互いに接続されている。
【0034】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、端末装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、これに限定されるものではない。この制御プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、このプログラムをCD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくはUSB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、この制御プログラムを、通信インタフェース14に接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。
【0035】
図4は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される端末装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
本実施形態の端末装置10は、
図4に示されるように、操作受付部31と、表示部32と、データ送受信部33と、制御部34と、データ記憶部35とを備えている。
【0037】
データ送受信部33は、図面データ管理サーバ20等の外部の装置との間でデータの送受信を行う。
【0038】
表示部32は、制御部34により制御され、ユーザに各種情報を表示する。操作受付部31は、ユーザにより行われた各種操作を受け付ける。
【0039】
制御部34は、データ送受信部33を介して図面データ管理サーバ20から図面データを受信してデータ記憶部35に記憶させ、データ記憶部35に記憶した図面データを表示部32に表示する。また、制御部34は、操作受付部31により受け付けられたユーザの操作に基づいて、データ記憶部35に記憶された図面データを変更して、変更した図面データをデータ送受信部33経由で図面データ管理サーバ20にアップロードする。
【0040】
上述したような3次元モデルデータにより成形製品を設計した場合、設計が適切でないと、その成形製品を実際に製造した場合に製造が成立しない、製造できるが歩留まりが悪い等の問題が発生する場合がある。このような問題の発生を防ごうとする場合、3次元モデルデータを一旦2次元の図面に変換して、その2次元の図面を人手により検図して量産上問題となる箇所を見つける必要がある。しかし、人手により図面を検図して量産上問題となる箇所を見つけるためには多大な手間がかかり、また問題がある箇所を見逃してしまう可能性もある。
【0041】
そこで、データ記憶部35には、3次元モデルデータにより表された成形製品の量産適合性を判定するための判定基準が設定された量産適合性テーブルが格納されている。量産適合性テーブルには、その成形製品が量産適合性を有しているのか、有していないのかを判定するための判定基準が基準情報として設定されている。
【0042】
ここで、量産適合性を有しているとは、その成形製品が量産に適していることを意味する。また、量産適合性を有していないとは、その成形製品の製造が現実的には不可能である、製造は可能であるが歩留まりが悪い、成形製品の形状等が一意に決まらない、成形製品の評価結果がばらつく等のように、その成形製品が量産に適していないことを意味する。
【0043】
そして、本実施形態では、制御部34は量産適合性テーブルに設定されている基準情報に基づいて3次元モデルデータの量産適合性を判定することにより、PMIが含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができるようにしている。なお、この量産適合性テーブルの詳細については後述する。
【0044】
まず、制御部34は、成形製品の形状に対してPMIが定義された3次元モデルデータから検査対象の部位とその部位に対して定義されているPMIを抽出する。そして、制御部34は、抽出した検査対象の部位とPMIとの関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているか否かを判定した判定結果を通知する。
【0045】
そして、この基準情報は上記で説明した量産適合性テーブルとしてデータ記憶部35に記憶されている。そして、量産適合性テーブルは、検査対象の部位の種類に応じてそれぞれ設定されている。そして、この検査対象の部位の種類は、検査対象の部位の機能、構造、及び製造方法のうちの複数の情報の組み合せより設定されている。例えば、製造方法の情報とは、その部品が、射出成形なのか、プレス加工なのか、切削加工なのか等の加工方法に関する情報を意味する。また、部品の機能の情報とは、その部品がシュート部品なのか、ギヤなのか等のその部品がどのような機能を有する部品なのかに関する情報を意味する。
【0046】
また、制御部34は、検査対象の部位の3次元モデルデータ内における相対的な位置関係の情報を用いて、その検査対象の部位とPMIとの関係が基準情報による基準を満たしているか否かを判定する。ここで、相対的な位置関係とは、例えば、ある検査対象の部位の、部品全体の面積に対する割合、部品の全長に対する割合等のことを意味する。
【0047】
そして、制御部34は、抽出した検査対象の部位とPMIとの関係が基準情報による基準を満たしていない場合、検査対象の部位は量産適合性が無い旨をユーザに通知する。
【0048】
例えば、制御部34は、量産適合性が無いと判定した部位に対して定義されているPMIの3次元モデルデータ中における表示態様を、他のPMIの表示態様とは異なるよう変更することにより、量産適合性が無いと判定した部位をユーザに通知する。具体的には、制御部34は、量産適合性が無いと判定した部位に対して定義されているPMIの3次元モデルデータ中における表示色を赤色として、他のPMIの表示色とは異なるよう変更することにより、量産適合性が無いと判定した部位をユーザに通知する。
【0049】
なお、本実施形態では、製品形状データが、成形製品の形状を3次元的に表した3次元モデルデータである場合について説明するが、本開示はこのような場合に限定されるものではなく、成形製品の形状を平面的に表した2次元モデルデータである場合でも同様に適用可能である。
【0050】
次に、本実施形態の図面データ処理システムにおける端末装置10により3次元モデルデータに対する量産適合性の判定を行う際の動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0051】
まず、端末装置10により3次元モデルデータの量産適合性を判定する際の全体動作を
図5のフローチャートに示す。
【0052】
まず、制御部34は、ステップS101において、データ記憶部35に記憶されている3次元モデルデータ等の図面データから、検査対象の部位と、その部品に対して定義されているPMIを検出する。
【0053】
そして、制御部34は、ステップS102において、検査対象の部位とPMIとの関係に基づいて、データ記憶部35に記憶されている複数の量産適合性テーブルの中から、検査対象の部位の種類に応じた量産適合性テーブルを選択する。
【0054】
そして、制御部34は、ステップS103において、選択した量産適合性テーブルを用いて、検査対象の部位の量産適合性を判定する。
【0055】
最後に、制御部34は、ステップS104において、量産適合性に関する判定結果をユーザに通知する。例えば、制御部34は、量産適合性を満たさないと判定した箇所の表示色を赤色に変更することにより、ユーザに量産適合性が満たされない箇所を通知する。
【0056】
次に、
図5のフローチャートのステップS102において説明した量産適合性テーブルの選択処理の詳細を
図6のフローチャートに示す。なお、
図6のフローチャートは、検査対象の部位が部品全体の場合の量産適合性テーブルの選択処理を示すものである。
【0057】
先ず、制御部34は、ステップS201において、検査対象の部品の加工方法を判定する。
【0058】
そして、検査対象の部品が射出成形による樹脂部品であった場合、制御部34は、ステップS202において、その加工方法の部品の共通の判定基準として設定されている量産適合性テーブルを選択する。
【0059】
さらに、制御部34は、ステップS203において、検査対象の部品の部品種を判定する。そして、制御部34は、ステップS204~S206において、検査対象の部品の部品種に応じた判定基準が設定された量産適合性テーブルを選択する。例えば、検査対象の部品の部品種が部品種Aである場合、制御部34は、部品種Aの判定基準が設定された量産適合性テーブルを選択する。
【0060】
また、検査対象の部品がプレス加工による金属部品であった場合、制御部34は、ステップS207において、その加工方法の部品の共通の判定基準として設定されている量産適合性テーブルを選択する。
【0061】
さらに、制御部34は、ステップS208において、検査対象の部品の部品種を判定する。そして、制御部34は、ステップS209~S211において、検査対象の部品の部品種に応じた判定基準が設定された量産適合性テーブルを選択する。例えば、検査対象の部品の部品種が部品種Dである場合、制御部34は、部品種Dの判定基準が設定された量産適合性テーブルを選択する。
【0062】
さらに、量産適合性テーブルの選択処理のより具体的な動作について
図7のフローチャートを参照して説明する。
【0063】
図7に示したフローチャートでは、部品種によらない共通の判定基準として、データムとして設定された基準面に対する平面度の指示に対する量産適合性を判定するための判定基準が設定されている場合について説明する。
【0064】
まず、制御部34は、ステップS301において、検査対象となるデータムに対する平面度の指示があるか否かを判定する。検査対象となるデータムに対する平面度の指示がない場合には、制御部34は、ステップS304に進む。
【0065】
検査対象となるデータムに対する平面度の指示がある場合、制御部34は、ステップS302において、そのデータムを含む部品全体の対角距離を算出する。
【0066】
そして、制御部34は、ステップS303において、
図8に示す表1の判定基準を選択する。
図8に示した表1の共通基準では、平面度という種目に対して「0.002×対角距離未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。
【0067】
次に、制御部34は、ステップS304において、判定対象の部品の部品種を判定する。
【0068】
そして、例えば判定対象の部品がギヤの場合には、制御部34は、ステップS305において、
図9に示す表2の判定基準を選択する。
図9に示した表2の判定基準では、「径サイズ」という種目に対して「はめあい等級がH10級未満であること」、又は「はめあい等級がF10級未満であること」という判定基準が設定され、「2面サイズ」という種目に対して「±0.1mm未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。
【0069】
同様に、判定対象の部品がシュート部品の場合には、制御部34は、ステップS306において、
図10に示す表3の判定基準を選択する。
図10に示した表3の判定基準では、「径サイズ」という種目に対して「はめあい等級がH11級未満であること」、又は「はめあい等級がF11級未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。また、表3の判定基準では、「位置度」という種目に対して「0.3mm未満であること」という判定基準が設定され、「輪郭度」という種目に対して「1.0mm未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。
【0070】
同様に、判定対象の部品がベアリング等の場合には、制御部34は、ステップS307において、
図11に示す表4の判定基準を選択する。
図11に示した表4の判定基準では、「径サイズ」という種目に対して「はめあい等級がH10級未満であること」、又は「はめあい等級がF10級未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。
【0071】
同様に、判定対象の部品がその他の場合には、制御部34は、ステップS308において、
図12に示す表5の判定基準を選択する。
図12に示した表5の判定基準では、「径サイズ」という種目に対して「はめあい等級がH10級未満であること」、又は「はめあい等級がF10級未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。また、表5の判定基準では、「位置度」という種目に対して「0.3mm未満であること」という判定基準が設定されているのが分かる。
【0072】
さらに、
図5のフローチャートのステップS102において説明した量産適合性テーブルの選択処理について、検査対象部位がデータムの場合の詳細を
図13のフローチャートに示す。なお、データムとは、幾何公差を設定する際の基準となる基準面、基準線、基準等を意味する。
【0073】
先ず、制御部34は、ステップS401において、検査対象のデータムを示す形状を特定する。そして、制御部34は、ステップS402において、特定したデータムの形状の種類を判定する。具体的には、制御部34は、データムの形状が、面なのか、線なのか、点なのか等を判定する。
【0074】
そして、制御部34は、ステップS403~S405において、判定したデータムの形状の種類に応じた判定基準を選択する。例えば、制御部34は、ステップS402において判定したデータムの形状が形状Aであった場合、形状Aに応じた判定基準を選択する。
【0075】
次に、データムの量産適合性の判定処理の具体例について
図14~
図28を参照して説明する。
【0076】
データムの量産適合性の判定を行う場合の具体例1を
図14に示す。
図14では、ある樹脂部品において、データムAとして設定された基準面に対して平面度が0.1mm以下というPMIが設定されている。
【0077】
具体的には、
図15に示されるようなこの樹脂部品の斜視図を参照すると、斜線が設けられた面の平面度が0.1mm以下であることが規定されている。
【0078】
ここで、量産適合性の判定基準として、「平面度が0.1mm以下と規定されている場合には、部品全体の対角距離が10mm未満であること。」という基準が設定されているものとする。
【0079】
すると、制御部34は、この樹脂部品の対角距離を検出して、判定基準が満たされているか否かを判定する。具体的には、制御部34は、
図16に示すように、3次元図面データから、この樹脂部品の対角距離を検出する。
【0080】
ここで、検出された樹脂部品の対角距離が15mmであったものとして説明する。この場合、制御部34は、データムAとして設定された基準面に対して設定されている、平面度が0.1mm以下というPMIについては量産適合性が無いと判定する。そして、制御部34は、
図17に示すように、平面度が0.1mm以下というPMIを赤色に変更して表示することにより、ユーザに量産適合性が無いことを通知する。この際には、制御部34は、例えば判定基準を満たすためには、平面度を0.3mm以下に変更する必要があることをユーザに通知するようにしてもよい。
【0081】
次に、位置度を示すPMIの量産適合性を判定する際の具体例2を
図18に示す。
図18では、ある板金部品の3次元図面データ例が示されている。そして、この
図18に示した板金部品の斜視図を
図19に示す。
図19に示された板金部品におけるスタッド80の位置は、
図18のPMIを参照すると、データムAの基準面に対して0.3mm以下の精度でなければならないと規定されている。
【0082】
しかし、この板金部品におけるスタッド80はデータムAの基準面に対して、板金が2回折り曲げられた箇所に位置している。そして、例えば、量産適合性の判定基準として、「データムからの累積曲げ高さが100mm以上の場合には、データムに対する位置度が0.5mm以下となるようなPMIは量産適合性を満たさない。」という基準が設定されているものとする。
【0083】
ここで、累積曲げ高さとは、
図19に示されるようにデータムから折り曲げられた部分の長さの合計値である。そして、制御部34は、スタッド80の累積曲げ高さを3次元図面データから検出し、例えば、その値が125mmであったものとして説明する。この場合、制御部34は、スタッド80に対して設定されている位置度が0.3mm以下というPMIは量産適合性が無いと判定する。そして、制御部34は、
図20に示すように、スタッド80に対して付されている位置度が0.3mm以下というPMIを赤色に変更して表示することにより、ユーザに量産適合性が無いことを通知する。
【0084】
次に、3次元図面データ中のデータムAの安定性の量産適合性を判定する際の具体例3を
図21に示す。
図21では、
図14に示したような樹脂部品の上面図となっている。そして、データムAとして設定されている基準面についてのデータムターゲットとして、A1、A2、A3という3箇所の円状の領域が設定されているものとして説明する。
【0085】
ここで、データムの安定性の判定基準として、「(データムターゲットにより構成される領域の囲み外形面積)/(部品全体の囲み外形面積)≧60%」という基準が設定されているものとする。
【0086】
すると、制御部34は、
図21に示すように、データムAターゲットA1、A2、A3による囲み外形面積を3次元図面データから検出する。また、制御部34は、
図21に示すように、部品全体の囲み外形面積を3次元図面データから検出する。例えば、ここではデータムAターゲットA1、A2、A3による囲み外形面積が30mm
2であり、部品全体の囲み外形面積が100mm
2であったものとして説明する。
【0087】
この場合、(データムターゲットにより構成される領域の囲み外形面積)/(部品全体の囲み外形面積)=30%となるため、制御部34は、データムAの安定性は量産適合性が無いと判定する。そして、制御部34は、
図22に示すように、データムAを定義するPMIを赤色に変更して表示することにより、ユーザに量産適合性が無いことを通知する。
【0088】
次に、3次元図面データ中のデータムBの安定性の量産適合性を判定する際の具体例4を
図23に示す。
図23はある板金部品の3次元図面を示しており、孔91がデータムターゲットB1に設定されており、孔92がデータムターゲットB2に設定されているものとする。
【0089】
ここで、データムBが安定であると判定される判定基準例を
図24に示す。
図24に示されるように、データムBの安定性の判定基準として、「(データムターゲットB1-B2間の距離)/(データムB方向における部品の全長)≧60%」という基準が設定されているものとする。
【0090】
すると、制御部34は、データムターゲットB1、B2間の距離と、部品の全長をそれぞれ3次元図面データから検出する。例えば、ここではデータムターゲットB1、B2間の距離が40mmであり、部品の全長が約400mmであったものとして説明する。
【0091】
この場合、(データムターゲットB1-B2間の距離)/(データムB方向における部品の全長)≒10%となるため、制御部34は、データムBの安定性は量産適合性が無いと判定する。そして、制御部34は、データムBを定義するPMIを赤色に変更して表示することにより、ユーザに量産適合性が無いことを通知する。
【0092】
そして、このような通知を受けたユーザが3次元図面データを変更してデータムBの安定性を確保した場合の様子を
図25に示す。
【0093】
図25を参照すると、ユーザがデータムターゲットB2を孔92から孔93に変更している。そのため、例えば、ここではデータムターゲットB1、B2間の距離が330.5mmとなり、部品の全長は約400mmのままとして説明する。
【0094】
この場合、データムターゲットB1-B2間の距離)/(データムB方向における部品の全長)≒80%となるため、制御部34は、データムBの安定性は量産適合性が有ると判定する。
【0095】
次に、3次元図面データ中のデータムAの安定性の量産適合性を判定する際の別の具体例5を
図26に示す。
【0096】
図26に示す樹脂部品では、データムAは円筒軸のデータムとなっている。このような構成の場合、データムA3は円筒軸中心のデータムA1からできるだけ遠い位置に設定されている方がデータムAの安定性は高くなる。
そのため、円筒軸のデータムAが安定と判定される判定基準例は、例えば、
図27に示されるように設定される。具体的には、
図27の判定基準例では、円筒軸のデータムAの安定性の判定基準として、「(データムA1-A3間の距離)/(データムA方向における部品の最大幅)≧50%」という基準が設定されているものとする。
【0097】
すると、制御部34は、データムA1、A3間の距離と、部品の最大幅をそれぞれ3次元図面データから検出する。
図26に示したような場所にデータムA3が設定されている場合には、データムA1とデータムA3との間の距離は短くなってしまっている。そのため、例えば、(データムA1-A3間の距離)/(データムA方向における部品の最大幅)≒10%となり、制御部34は、データムAの安定性は量産適合性が無いと判定する。
【0098】
そして、量産適合性が無いと通知を受けたユーザが3次元図面データを変更してデータムAの安定性を確保した場合の様子を
図28に示す。
【0099】
図28を参照すると、ユーザがデータムA3の位置をデータムA1から離れた位置に変更している。そのため、例えば、(データムA1-A3間の距離)/(データムA方向における部品の最大幅)≒80%となり、制御部34は、データムAの安定性は量産適合性が有ると判定するようになる。
【0100】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0101】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0102】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0103】
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
成形製品の形状に対して製品製造情報が定義された製品形状データから検査対象の部位と当該部位に対して定義されている製品製造情報を抽出し、
抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているか否かを判定した判定結果を通知する、
情報処理装置。
【0104】
(((2)))
前記基準情報が、検査対象の部位の種類に応じてそれぞれ設定されている(((1)))記載の情報処理装置。
【0105】
(((3)))
検査対象の部位の種類が、検査対象の部位の機能、構造、及び製造方法のうちの複数の情報の組み合せより設定されている(((2)))記載の情報処理装置。
【0106】
(((4)))
前記プロセッサは、検査対象の部位の製品形状データ内における相対的な位置関係の情報を用いて、当該検査対象の部位と製品製造情報との関係が前記基準情報による基準を満たしているか否かを判定する(((1)))から(((3)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0107】
(((5)))
前記プロセッサは、抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が前記基準情報による基準を満たしていない場合、検査対象の部位は量産適合性が無い旨を通知する(((1)))から(((4)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0108】
(((6)))
前記プロセッサは、量産適合性が無いと判定した部位に対して定義されている製品製造情報の製品形状データ中における表示態様を、他の製品性情報の表示態様とは異なるよう変更する(((5)))記載の情報処理装置。
【0109】
(((7)))
前記製品形状データが、成形製品の形状を3次元的に表した3次元モデルデータ、又は、成形製品の形状を平面的に表した2次元モデルデータである(((1)))から(((6)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0110】
(((8)))
成形製品の形状に対して製品製造情報が定義された製品形状データから検査対象の部位と当該部位に対して定義されている製品製造情報を抽出するステップと、
抽出した検査対象の部位と製品製造情報との関係が、量産適合性を判定するために予め設定された基準情報による基準を満たしているいか否かを判定した判定結果を通知するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0111】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0112】
(((1)))の情報処理装置によれば、製品製造情報が含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができる。
【0113】
(((2)))の情報処理装置によれば、検査対象の部位の種類毎に量産適合性に関する異なる基準を設定することができる。
【0114】
(((3)))の情報処理装置によれば、量産適合性に関する基準を検査対象の部位の機能、構造、及び製造方法に応じて設定することができる。
【0115】
(((4)))の情報処理装置によれば、検査対象の部位の相対的な位置関係をも考慮して検査対象の部位の量産適合性を評価することができる。
【0116】
(((5)))の情報処理装置によれば、量産適合性が無いと判定した部位をユーザに通知することができる。
【0117】
(((6)))の情報処理装置によれば、製品形状データを表示した際に、ユーザは量産適合性が無いと判定された部位を視認することができる。
【0118】
(((7)))の情報処理装置によれば、3次元モデルデータ、又は2次元モデルデータのいずれの製品形状データであっても、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができる。
【0119】
(((8)))のプログラムによれば、製品製造情報が含まれる3次元モデルデータ等の製品形状データを生成した際に、生成された製品形状データにより表された成形製品の量産適合性をユーザによる手間を必要とすることなく評価することができる。
【符号の説明】
【0120】
10 端末装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 通信インタフェース
15 表示装置
16 操作入力装置
17 制御バス
20 図面データ管理サーバ
30 ネットワーク
31 操作受付部
32 表示部
33 データ送受信部
34 制御部
35 データ記憶部
80 スタッド
91~93 孔