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特開2024-38893医療従事者の支援装置、支援システム、支援方法、プログラム、及びプログラムセット
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  • 特開-医療従事者の支援装置、支援システム、支援方法、プログラム、及びプログラムセット 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038893
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】医療従事者の支援装置、支援システム、支援方法、プログラム、及びプログラムセット
(51)【国際特許分類】
   G16H 70/00 20180101AFI20240313BHJP
【FI】
G16H70/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143236
(22)【出願日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】522046793
【氏名又は名称】株式会社HOKUTO
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 颯太
(72)【発明者】
【氏名】山本 久智
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】医師など医療従事者の関心を適切に把握できる、医療従事者向け支援装置を提供する。
【解決手段】支援装置は、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置20に、薬剤に関連する第1医療コンテンツを送信する送信部102、複数の医師による第1医療コンテンツへのアクセス回数を、医師毎に取得するアクセス履歴取得部103とを含む。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信手段と、
前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段と
を含む医療従事者の支援装置。
【請求項2】
前記第1医療コンテンツは、前記医療商品に関連する文書情報を含み、
前記アクセス履歴取得手段は、前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツの閲覧回数を、前記アクセス回数として医療従事者毎に取得する
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項3】
各医療従事者による前記第1医療コンテンツの2回目以降の閲覧に関する情報である再閲覧情報を算出する効果算出手段を更に含む
請求項2に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項4】
前記効果算出手段は、前記再閲覧情報として、前記第1医療コンテンツの閲覧回数が予め規定した2以上の数に達する医療従事者の数を算出する
請求項3に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項5】
前記送信手段は、同一の医療商品に関連づけられた、前記第1医療コンテンツを含む複数の医療コンテンツを前記複数の端末装置に送信し、
前記支援装置は、前記複数の医療従事者による前記複数の医療コンテンツのそれぞれへのアクセス回数を算出する効果算出手段を更に含む
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項6】
前記効果算出手段は、前記複数の医療コンテンツのうち、少なくとも2つの医療コンテンツにアクセスした医療従事者の数を算出する
請求項5に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項7】
前記第1医療コンテンツは、前記医療商品に関連して実行されるプログラムを含み、
前記アクセス履歴取得手段は、前記複数の医療従事者による前記プログラムの実行回数を、前記アクセス回数として医療従事者毎に取得する
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項8】
前記第1医療コンテンツへのアクセス操作には、各医療従事者による閲覧操作、各医療従事者に設けられたブックマークリストへの登録操作、各医療従事者に設けられた記憶領域への保存操作のうち少なくとも2種類の操作が含まれ、
前記支援装置は、前記少なくとも2種類の操作のうちの1つである第1アクセス操作によるアクセス回数と、前記少なくとも2種類の操作のうちの別の1つである第2アクセス操作によるアクセス回数とを取得する効果算出手段を含む
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項9】
前記効果算出手段は、前記第1アクセス操作によるアクセス回数と、前記第2アクセス操作によるアクセス回数とを統合して、前記第1医療コンテンツの効果情報を算出する
請求項8に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項10】
前記支援装置は、各医療従事者のために設けられたブックマークリストへの前記第1医療コンテンツの登録数を算出する効果算出手段を含む
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項11】
前記支援装置は、各医療従事者に提供された記憶領域への前記第1医療コンテンツの保存回数を算出する効果算出手段を含む
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項12】
前記第1医療コンテンツへのアクセス回数に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出手段を更に含む
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項13】
前記送信手段は、同一の医療商品に関連付けられた、前記第1医療コンテンツを含む複数の医療コンテンツを前記複数の端末装置に送信し、
前記抽出手段は、前記複数の医療コンテンツへのアクセス履歴に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する
請求項12に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項14】
前記第1医療コンテンツは、診療に用いられる支援情報を表示または算出するプログラムを含み、
前記アクセス履歴取得手段は、前記支援情報と前記プログラムの実行回数の少なくとも一方を医療従事者毎に取得し、
前記支援装置は、前記支援情報と実行回数の少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出手段を更に含む
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項15】
前記送信手段は、同一の医療商品に関連づけられた、前記第1医療コンテンツを含む複数の医療コンテンツを前記複数の端末装置に送信し、
前記抽出手段は、前記第1医療コンテンツから得られた前記支援情報と前記実行回数のうちの少なくとも一方と、前記第1医療コンテンツとは異なる医療コンテンツへのアクセス履歴とに基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する
請求項14に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項16】
前記送信手段は、前記抽出された一部の医療従事者に、前記医療商品に関する情報を含む医療コンテンツを更に送信する
請求項12乃至15のいずれかに記載される医療従事者の支援装置。
【請求項17】
前記複数の端末装置にそれぞれは、前記支援装置とネットワークを介して接続していない状態で前記第1医療コンテンツへのアクセス操作を表すアクセス情報を記憶する記憶手段を有しており、
前記アクセス履歴取得手段は、前記端末装置において記憶されている前記アクセス情報を、ネットワークを介して前記支援装置と前記端末装置とが接続したときに、前記端末装置から受信する
請求項1に記載される医療従事者の支援装置。
【請求項18】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信ステップと、
前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得ステップと
を含む医療従事者の支援方法。
【請求項19】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信手段、及び
前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項20】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置と、
前記複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信手段を含む支援装置と
を含み、
前記複数の端末装置にそれぞれは、前記医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス操作を受け付け、
前記支援装置は、前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス操作の回数であるアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段を含む
医療従事者の支援システム。
【請求項21】
前記複数の端末装置のそれぞれは、前記支援装置とネットワークを介して接続していない状態で前記第1医療コンテンツへのアクセス操作を表すアクセス情報を記憶する記憶手段を有しており、ネットワークを介して前記支援装置と前記端末装置とが接続したときに、前記記憶手段において記憶されている前記アクセス情報を前記支援装置に送信する
請求項20に記載される医療従事者の支援システム。
【請求項22】
医療商品に関連する第1医療コンテンツへの医療従事者によるアクセス操作を受け付ける入力手段として、複数の第1のコンピュータをそれぞれ機能させる複数の第1プログラムと、
前記複数の第1のコンピュータに前記第1医療コンテンツを送信する送信手段、及び複数の前記医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス操作の回数であるアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段として第2のコンピュータを機能させる第2プログラムと
を含むプログラムセット。
【請求項23】
前記第1プログラムは、前記第1のコンピュータと前記第2のコンピュータとがネットワークを介して接続していない状態で前記第1医療コンテンツへのアクセス操作を表すアクセス情報を記憶手段に記憶させ、前記第1のコンピュータと前記第2のコンピュータとが前記ネットワークを介して接続したときに、前記記憶手段において記憶されている前記アクセス情報を前記第2のコンピュータに送信する送信手段として、前記第1のコンピュータを機能させる
請求項22に記載されるプログラムセット。
【請求項24】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医療従事者による診療を補助するための支援情報と、前記支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得手段と、
前記支援情報と前記算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出手段と、
前記抽出された前記一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信手段と
を含む医療従事者の支援装置。
【請求項25】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医療従事者による診療を補助するための支援情報と、前記支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得ステップと、
前記支援情報と前記算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出ステップと、
前記抽出された前記一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信ステップと
を含む医療従事者の支援方法。
【請求項26】
複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医療従事者による診療を補助するための支援情報と、前記支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得手段、
前記支援情報と前記算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出手段、及び
前記抽出された前記一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信手段
としてコンピュータを機能させるプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療従事者の支援装置、支援システム、支援方法、プログラム、及びプログラムセットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1では、医師向けの情報提供システムが提案されている。このシステムは電子カルテを提供するとともに、電子カルテとは別の画面において、医薬品の広告や、セミナーの案内などの情報を提供するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-032110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
医療技術の発達に伴い、病気の診断や、薬の選択、薬の投与量の算出など種々の医療行為をするにあたって必要な情報が増大している。したがって、このような情報を医師などの医療従事者に提供するシステムは、その有用性を増している。そこで、このようなシステムを通して、医療従事者の関心を適切に把握することができれば、より有用な情報を医療従事者に提供することが可能となり、また製薬メーカや医療機器メーカなど医療商品の提供者にとっても有益である。
【0005】
本開示は、医療従事者の関心を適切に把握できる支援装置、支援システム、支援方法、プログラム、及びプログラムセットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示で提案する医療従事者の支援装置の一例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信手段と、前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段とを含む。この支援装置によれば、医療従事者の関心を適切に把握できる。
【0007】
本開示で提案する医療従事者の支援方法の一例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信ステップと、前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得ステップとを含む。
【0008】
本開示で提案するプログラムの一例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信手段、及び前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段としてコンピュータを機能させる。
【0009】
本開示で提案する医療従事者の支援システムの一例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置と、前記複数の端末装置に、医療商品に関連する第1医療コンテンツを送信する送信手段を含む支援装置とを含む。前記複数の端末装置にそれぞれは、前記医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス操作を受け付ける。前記支援装置は、前記複数の医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス操作の回数であるアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段を含む。
【0010】
本開示で提案するプログラムセットの一例は、医療商品に関連する第1医療コンテンツへの医療従事者によるアクセス操作を受け付ける入力手段として、複数の第1のコンピュータをそれぞれ機能させる複数の第1プログラムと、前記複数の第1のコンピュータに前記第1医療コンテンツを送信する送信手段、及び複数の前記医療従事者による前記第1医療コンテンツへのアクセス操作の回数であるアクセス回数を、前記複数の医療従事者のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段として第2のコンピュータを機能させる第2プログラムとを含む。
【0011】
本開示で提案する医療従事者の支援装置の別の例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医療従事者による診療を補助するための支援情報と、前記支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得手段と、前記支援情報と前記算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出手段と、前記抽出された前記一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信手段とを含む。
【0012】
本開示で提案する医療従事者の支援方法の別の例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医療従事者による診療を補助するための支援情報と、前記支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得ステップと、前記支援情報と前記算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出ステップと、前記抽出された前記一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信ステップとを含む。
【0013】
本開示で提案するプログラムの別の例は、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医療従事者による診療を補助するための支援情報と、前記支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得手段、前記支援情報と前記算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、前記複数の医療従事者から一部を抽出する抽出手段、及び前記抽出された前記一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信手段としてコンピュータを機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】支援システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2A】医師端末装置に表示されるホーム画面の例を示す図である。
図2B】医師端末装置に表示される、薬剤関連記事を提示する画面の例を示す図である。
図2C】医師端末装置の表示される診療補助ツール画面の例を示す図である。
図2D】医師端末装置の表示される投与量算出画面の例を示す図である。
図3】支援システムの動作例を示すシーケンス図である。
図4】アクセス履歴情報の例であるアクセス履歴テーブルを示す図である。
図5】支援システムで実現される機能の一例を示すブロック図である。
図6A】医師DBに格納されているデータの例を示す図である。
図6B】薬剤関連記事DBに格納されているデータの例を示す図である。
図6C】支援情報算出プログラムDBに格納されているデータの例を示す図である。
図6D】医師毎に作成されるタイムライン記事テーブルの例を示す図である。
図7】効果情報を提示する効果表示テーブルの例を示す図である。
図8】追加医療コンテンツDBに格納されているデータの例を示す図である。
図9】抽出条件の受付画面の例を示す図である。
図10】追加医療コンテンツの送信に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示で提案する医療従事者の支援装置、及び支援装置を含むシステムの例について説明する。図1は、支援システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【0016】
[支援システムのハードウェア]
図1で示すように、支援システムSは支援装置10を有している。また、支援システムSは、複数の医療従事者がそれぞれ使用する複数の端末装置、及び、医療商品の提供者が利用する端末装置を含む。図1においては、医療従事者が使用する端末の例として医師端末装置20が示され、医療商品提供者が使用する端末の例として、メーカ端末装置30が示されている。医療従事者は、典型的には医師である。医療商品は、典型的には患者に投与される薬剤であり、医療商品の提供者は、典型的には製薬メーカである。支援装置10、医師端末装置20、及びメーカ端末装置30は、インターネットなどのネットワークNに接続可能である。
【0017】
なお、医療商品は、医療機器や、検査において使用される薬品などであってもよい。また、医療従事者は、看護師や、医療技師などであってよい。医療商品の提供者は、医療用ではあるものの、患者に投与するものではない薬品(例えば、検査薬など)を製造する薬品メーカや、医療機器の製造メーカ、医療商品を医療機関に卸す卸売業者などであってもよい。以下では、医師を医療従事者の例とし、製薬メーカを医療商品の提供者の例として、支援システムSを説明する。
【0018】
[支援装置のハードウェア]
支援装置10は、例えばサーバーコンピュータで構成される。図1で示すように、支援装置10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部及び補助記憶部を含む。例えば、主記憶部はRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリであり、補助記憶部は、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、又はハードディスクなどの不揮発性メモリである。記憶部12には、薬剤関連記事などの医療コンテンツや、各医療コンテンツへのアクセス履歴などの情報が格納されている。これらの情報については、後において説明する。通信部13は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0019】
また、支援装置10は表示部14、及び入力部15を含んでもよい。表示部14は、例えば、液晶表示部又は有機EL表示部等である。表示部14は、制御部11の指示に従って画像を表示する。入力部15は、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイスである。入力部15は、キーボードや、ボタンなどを含んでもよい。入力部15は、ユーザによる操作に応じた信号を制御部11に入力する。
【0020】
支援装置10は、ネットワークを介して相互に接続される複数のサーバーコンピュータで構成されてもよい。この場合、医療コンテンツを配信するサーバーコンピュータと、医療コンテンツへのアクセス履歴を蓄積するサーバーコンピュータとが別個に設けられていてよい。
【0021】
[医師端末装置のハードウェア]
医師端末装置20は、携帯電話機(スマートフォンを含む)や、携帯情報端末(タブレット型コンピュータ又はウェアラブル端末を含む)、パーソナルコンピュータなどであってよい。医師端末装置20は、制御部21や、記憶部22、通信部23、表示部24、入力部25などを含む。制御部21は、記憶部22に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部22は、支援装置10の記憶部12と同様、揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む。通信部23は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0022】
表示部24は、例えば、液晶表示部又は有機EL表示部等である。表示部24は、制御部21の指示に従って画像を表示する。入力部25は、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイスである。入力部25は、キーボードや、ボタンなどを含んでもよ。入力部25は、ユーザによる操作に応じた信号を制御部21に入力する。
【0023】
[メーカ端末装置のハードウェア]
メーカ端末装置30は、例えば、パーソナルコンピュータである。メーカ端末装置30は、携帯電話機(スマートフォンを含む)や、携帯情報端末(タブレット型コンピュータ又はウェアラブル端末を含む)などであってもよい。メーカ端末装置30は、制御部31や、記憶部32、通信部33、表示部34、入力部35などを含む。制御部31、記憶部32、通信部33、表示部34、及び入力部35の物理的構成は、それぞれ制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、及び入力部25と同様であってよい。
【0024】
[医師端末装置に表示される画面]
図2A図2Dは、医師端末装置20の表示部24に表示される画面の例を示している。これらの画面は、例えば、医師端末装置20にインストールされたアプリケーションソフトウェアを制御部21が実行した処理の結果として、表示される。アプリケーションソフトウェアは、例えば、ネットワークNを介して、支援装置10や別途設けられるアプリケーションサーバから医師端末装置20に送信されてよい。これとは異なり、図2A図2Dで例示する画面は、医師端末装置20にインストールされたWebブラウザを通して、医師端末装置20が支援装置10にアクセスすることによって表示されてもよい。なお、これらの画面構成は、一例に過ぎず、適宜変更されてよい。
【0025】
[ホーム画面]
図2Aは、医師端末装置20のホーム画面の例である。ホーム画面は、例えば、医師端末装置20にインストールされているアプリケーションソフトウェアを、医師が立ち上げたときに最初に表示される画面、或いは、Webブラウザを通して支援装置10にアクセスしたときに最初に表示される(支援装置10から最初に提供される)画面である。
【0026】
図2Aで示すように、ホーム画面には、例えば、支援装置10から配信された複数の記事のタイトルR11~R14が表示されてよい。これら記事のタイトルは時系列で表示されてよい。すなわち、ホーム画面は、記事のタイトルを時系列で表示するタイムラインを含んでよい。
【0027】
ホーム画面に表示されるタイトルR11~R14は、薬剤の広告記事や、薬剤の使い方を紹介する記事、医療商品の別の例である医療機器の広告記事、医療行為に関するガイドライン、論文などの記事のタイトルであってよい。また、タイムラインには、記事のタイトルではなく、記事の要約が表示されてもよい。記事のタイトル或いは要約は、ホーム画面においてスクロール可能であってよい。
【0028】
なお、記事のタイトル等は、必ずしも時系列で表示されていなくてもよい。例えば、記事のタイトル等は、記事の種類や内容の順番で表示されてもよい。
【0029】
ホーム画面には、医師端末装置20を通して支援システムSが提供するコンテンツを検索するための検索ボックスR15や、他の画面へのリンクが設けられたメニュー領域R16などが表示されてよい。メニュー領域R16は、例えば、薬剤記事ボタンB1、診療補助ボタンB2、投与量算出ボタンB3などを含んでいる。これらのボタンについては後において説明する。
【0030】
また、本支援システムSでは、ユーザである医師は、自身が関心のある記事等を、ブックマーク登録したり、自身に設けられた記憶領域に保存することが可能となっている。ホーム画面では、過去にブックマーク登録したコンテンツの一覧を表示するブックマーク一覧ボタンR17や、過去に保存したコンテンツの一覧を表示する保存コンテンツボタンR18などが表示されてもよい。これらブックマークへの登録や、保存に係る操作は後において説明する。
【0031】
[薬剤関連記事の画面]
図2Bは、医療コンテンツの一例である薬剤関連記事を表示する画面の例である。薬剤関連記事は、例えば、薬剤の広告である。薬剤の広告は、例えば、図2Bで示すように、薬剤名や、製薬メーカ名、効能・効果、用法・用量などの情報を提示する。また、薬剤の広告は、薬価や、副作用、禁忌、注意事項などの情報を提示してもよい。
【0032】
薬剤関連記事は、薬剤の広告に限られない。薬剤関連記事は、例えば、薬剤が関係する疾患についての情報(例えば、診療マニュアルや診療のための表、どういう症状があるか等)や、副作用への対策について情報など、その薬剤の周辺情報を含む。これらの薬剤関連記事は支援装置10から医師端末装置20に送信される。薬剤関連記事は、例えば製薬メーカによって作成され、メーカ端末装置30から支援装置10に送信されてよい。その後、支援装置10から医師端末装置20に送信されてよい。これとは異なり、薬剤関連記事は支援装置10の入力部15を通して受け付けられ、支援装置10から医師端末装置20に送信されてもよい。
【0033】
図2Bで例示する薬剤関連記事は、例えば、医師が、ホーム画面(図2A)に表示されているタイトルR11~R14のうち、この薬剤関連記事のタイトルを選択することで、表示されてよい。ここでタイトルを選択する操作とは、例えば、医師端末装置20がタッチパネルを含む場合には、薬剤関連記事のタイトルをタップする操作である。医師端末装置20がパーソナルコンピュータである場合、薬剤関連記事のタイトルをポインタでクリックする操作である。また、ホーム画面のメニュー領域R16において薬剤記事ボタンB1が操作されたとき、医師端末装置20は薬剤関連記事のタイトル一覧を表示してよい。そして、その中から選択された薬剤関連記事が、図2Bで示すように表示されてもよい。また、特定の製薬メーカの薬剤関連記事を表示する表示ページや、所定のコンテンツの関連コンテンツとして薬剤関連記事が表示されてもよい。
【0034】
[支援情報算出プログラム]
支援装置10は、医療コンテンツの一例として、支援情報算出プログラムを医師端末装置20に送信する。支援情報算出プログラムは、患者に関する情報を受け付けて、診療(診断または治療)に用いられる支援情報を表示または算出するプログラムである。ここで「支援情報」とは、診療を支援する情報であり、例えば、薬剤の投与量や、薬剤の投与間隔、BMIなどの物理量、疾患の発生リスク、疾患の予後予測、治療効果の予測、疾患の状態や疾患の該当確率を示す診療補助情報(例えば、重症や、中等症など)などである。支援情報算出プログラムは、例えば入力部25から、患者に関する情報を受け付けてよい。支援情報算出プログラムは、患者に関する情報に加えて、患者に投与する薬剤についての情報(薬剤の種類や、投与量など)を受け付けて、支援情報を表示または算出してもよい。支援システムSでは、支援情報算出プログラムの例として、診療補助情報を算出する診療補助プログラムと、薬剤の投与量を算出する投与量算出プログラムとが用意されている。
【0035】
[診療補助プログラムが提示する画面]
図2Cは、診療補助プログラムが提示する画面の例である。以下では、この画面を「診療補助ツール画面」と称する。診療補助ツール画面は、図2Cで示すように、患者に関する情報として、患者の状態(年齢や、性別、身長、体重、検査結果、症状など)を入力するための1又は複数の入力領域R31を含んでいる。診療補助プログラムは、入力された患者の状態に基づいて、上述した診療補助情報を算出する。診療補助情報は、診療補助ツール画面における算出結果領域R37に表示される。
【0036】
診療補助プログラムは、対象(言い換えれば、患者に起こり得る事象)ごとに作成されている。例えば、診療補助プログラムは、疾患ごと、または症状ごとに作成されている。ホーム画面のメニュー領域R16において診療補助ボタンB2が操作されたとき、医師端末装置20は複数の診療補助プログラムのタイトル一覧を表示する。そして、医師は、そのタイトル一覧から自身が利用したい診療補助プログラムを選択できてよい。そして、その選択の結果として、図2Cに例示する診療補助ツール画面が表示されてよい。
【0037】
[投与量算出プログラムが提示する画面]
図2Dは、投与量算出プログラムが提示する画面の例である。以下では、この画面を「投与量算出画面」と称する。投与量算出画面も、図2Dで示すように、患者の状態(年齢や、検査結果、症状など)を入力するための1又は複数の入力領域R41を含んでいる。投与量算出プログラムは、入力された患者の状態に基づいて、薬剤の投与量を算出する。投与量算出画面には、この投与量を表示する算出結果領域R47が設けられている。
【0038】
投与量算出プログラムは、複数の薬剤ごとに作成されている。例えば、ホーム画面のメニュー領域R16において投与量算出ボタンB3が操作されたとき、医師端末装置20は複数の投与量算出プログラムのタイトル一覧を表示する。そして、医師は、そのタイトル一覧から自身が利用したい投与量算出プログラムを選択する。そして、その選択の結果として、図2Dに例示する投与量算出画面が表示されてよい。
【0039】
なお、投与量や診療補助情報の算出処理は医師端末装置20において実行される。そして、その結果が医師端末装置20に表示される。投与量算出プログラムや診療補助プログラムなどの支援情報算出プログラムは、支援装置10から送信され医師端末装置20にインストールされたアプリケーションションソフト上で実行されてもよいし、医師端末装置20にインストールされているWebブラウザ上で実行されてもよい。
【0040】
他の例おいては、診療補助プログラムは、医師端末装置20において入力領域R31を含む診療補助ツール画面(図2C)を表示し、その入力内容を支援装置10に送信してもよい。そして、診療補助情報は支援装置10において算出されてよい。算出された診療補助情報は医師端末装置20に送信され、診療補助ツール画面の算出結果領域R37に表示されてもよい。同様に、投与量算出プログラムは、医師端末装置20において入力領域R41を含む投与量算出画面(図2D)を表示し、その入力内容を支援装置10に送信してもよい。そして、投与量は支援装置10において算出されてもよい。算出された投与量は医師端末装置20に送信され、算出結果領域R47に表示されてもよい。
【0041】
[効果情報算出のためのシーケンス]
図3は、支援システムSの動作例を示すシーケンス図である。ここでは、薬剤A1についての薬剤関連記事の、広告としての効果を算出するための動作について説明する。また、ここでは、薬剤A1に関連付けられた薬剤関連記事等の医療コンテンツが、メーカ端末装置30のユーザ(製薬メーカ)によって作成される場合を例にして説明する。
【0042】
医療コンテンツは、例えば、メーカ端末装置30から支援装置10に送信される。図3で示す例では、まず薬剤A1の広告を含む薬剤関連記事が、メーカ端末装置30から支援装置10に送信される(S101)。このとき、この薬剤関連記事の表示開始時期や表示終了時期もメーカ端末装置30から支援装置10に送信されてよい。また、薬剤A1の使用を支援する支援情報算出プログラムが、メーカ端末装置30から支援装置10に送信されてよい(S102)。支援情報算出プログラムは、上述したように、例えば、薬剤A1の投与量算出プログラムであったり、薬剤A1が効用を発揮する疾患についての診療補助プログラムである。
【0043】
支援装置10は、受信した薬剤関連記事及び支援情報算出プログラムを、記憶部12に格納する(S103)。また、支援装置10は受信した薬剤関連記事を配信するための処理を行う(S104)。すなわち、支援装置10は、図2Aで例示したホーム画面に、薬剤関連記事のタイトルを表示するための処理を行う(S104)。この処理の具体的内容については、後において説明する。
【0044】
医師端末装置20は支援装置10に接続要求を送信する(S105)。このとき、医師端末装置20は、支援装置10から予め発行された医師ID及びパスワードを支援装置10に送信する。支援装置10は、受信した医師ID及びパスワードを利用して、医師端末装置20について認証処理を実行する(S106)。認証が成功すると、支援装置10は、ホーム画面に表示すべき記事のタイトルを医師端末装置20に送信する(S107)。これにより、医師端末装置20では、ホーム画面において、薬剤A1についての薬剤関連記事のタイトルを含むタイムラインが表示される。
【0045】
なお、支援装置10と医師端末装置20とが接続されている状態では、ホーム画面に表示すべきタイトルの送信は、所定の時間間隔でなされてもよい。この場合、各送信時において最新のタイムラインのタイトルが支援装置10から医師端末装置20に送信されてよい。また、ホーム画面に表示すべきタイトルの送信は、医師端末装置20からの要求に応じてなされてもよい。
【0046】
また、支援装置10は、医師端末装置20から受信した医師ID等を、外部の認証装置に送信してよい。認証処理はこの認証装置で実行されてもよい。認証が成功したときに、支援装置10等は、アクセストークンや、セッションIDなどを医師端末装置20に発行してもよい。そして、認証が成功した後は、医師端末装置20はそのアクセストークンや、セッションIDを利用して支援装置10と通信してもよい。
【0047】
また、支援装置10は、記事のタイトルをS107において送信すると同時に、記憶部12に格納した医療コンテンツ自体(すなわち、薬剤関連記事や支援情報算出プログラム)を医師端末装置20に送信してもよい。このように、ホーム画面に表示すべきタイトルとともに医療コンテンツ自体を医師端末装置20に送信することによって、その後に、医師端末装置20の通信環境が悪化した場合でも、医師はこの医療コンテンツにアクセスできる。これとは異なり、支援装置10は、医師端末装置20から要求を受けたときに、薬剤関連記事や支援情報算出プログラムを医師端末装置20に送信してもよい。
【0048】
医師端末装置20は、医療コンテンツへのアクセス操作を受け付ける。医療コンテンツへのアクセス操作とは、医師端末装置20の表示部24に表示されている画面上でなされる、その医療コンテンツについての操作である。医師端末装置20では、複数の種類のアクセス操作が可能である。
【0049】
例えば、医師端末装置20は、薬剤関連記事へのアクセス操作を受け付ける(S108)。薬剤関連記事へのアクセス操作には、例えば閲覧操作が含まれる。閲覧操作は、図2Bで示したように医師端末装置20の表示部24に薬剤関連記事を表示するための操作である。例えば、医師であるユーザは、図2Aで例示したタイムラインに表示されているタイトルをタップやクリックすることにより、薬剤関連記事を表示できる。
【0050】
また、薬剤関連記事のアクセス操作には、各医師のために設けられた(各医師IDに対応づけられた)ブックマークリストへの登録操作も含まれる。図2Bで示すように、薬剤関連記事の画面には、ブックマークボタンR21が設けられてよい。医師が、例えば、ブックマークボタンR21を操作すると、この薬剤関連記事がブックマークリストに加えられる。ブックマークリストは、後述するように、支援装置10の記憶部12に格納される。ブックマークリストは、医師端末装置20の記憶部22に格納されてもよい。そして、支援装置10の記憶部12に格納されているリストと、医師端末装置20の記憶部22に格納されているリストは同期されてもよい。
【0051】
薬剤関連記事のアクセス操作には、各医師のために確保された(各医師IDに割り当てられた)記憶領域への保存操作が含まれてよい。例えば、図2Bで示す薬剤関連記事を表示する画面において、ブックマークボタンR21と共に、或いは、ブックマークボタンR21に代えて、「保存ボタン」が設けられてよい。ユーザである医師が、保存ボタンを操作すると、この薬剤関連記事のコピーが、この医師のために支援装置10の記憶部12に確保された記憶領域に保存される。薬剤関連記事のコピーは、医師端末装置20の記憶部22に格納されてもよい。そして、支援装置10の記憶部12に格納されている記事と、医師端末装置20の記憶部22に格納されている記事は同期されてもよい。
【0052】
医師端末装置20は、このようなアクセス操作を受けると、このアクセス操作を表す操作レコード(アクセス情報)を支援装置10に送信する(S109)。操作レコードの項目は、アクセス操作の種類、操作対象となった医療コンテンツを特定する情報、アクセス日時などを含む。アクセス操作の種類とは、上述したように、閲覧操作や、ブックマークリストへの登録操作、保存操作などがある。医療コンテンツを特定する情報とは、例えば、支援装置10が各医療コンテンツを識別するために付与したIDである(以下では、このIDを「コンテンツID」と称する)。操作レコードの項目はこれに限られず、例えば、閲覧時間などを含んでもよい。支援装置10は、医師端末装置20から操作レコードを受信すると、医師毎に設けられた(医師IDに紐付けられた)アクセス履歴情報を更新して記憶する(S110)。
【0053】
図4は、アクセス履歴情報の例であるアクセス履歴テーブルを示す図である。アクセス履歴テーブルは、複数の医師のそれぞれについて設けられている。同図に示すように、アクセス履歴テーブルは、その項目として、コンテンツID、アクセス操作の種類(閲覧、ブックマーク登録、保存)、アクセス日時などを含む。また、アクセス操作の種類が閲覧の場合、アクセス履歴テーブルは、その項目として、アクセス日時として閲覧開始時間を含み、それとは別にアクセス終了時間(閲覧終了時間)を更に含んでもよい。閲覧開始時間と閲覧終了時間との差から、その閲覧時間が算出可能である。支援装置10は、医師端末装置20から操作レコードを受信すると、例えば、この操作レコードをアクセス履歴テーブルに加える。
【0054】
また、医師端末装置20は、支援情報算出プログラムに対するアクセス操作として、支援情報算出プログラムの実行操作(実行指令)を受け付ける(S111)。支援情報算出プログラムが実行されると、その算出結果(図2Cで説明した「診療補助情報」や、図2Dで説明した「投与量」)が医師端末装置20の算出結果領域R37・R47に表示される。
【0055】
そして、医師端末装置20は、支援情報算出プログラムの実行を表す操作レコードを、支援装置10に送信する(S112)。操作レコードは、その項目として、操作内容(実行)、コンテンツID、アクセス日時(実行日時)などを含む。支援装置10は、医師端末装置20から操作レコードを受信すると、S110と同様、医師毎に設けられたアクセス履歴情報を更新して、記憶する(S113)。例えば、支援装置10は、受信した操作レコードをアクセス履歴テーブル(図4参照)に加える。なお、図4で示すように、支援情報算出プログラムの実行を表す操作レコードは、プログラムの算出結果(診療補助情報や、投与量などの支援情報)を含んでよい。また、この操作レコードは、診療補助ツール画面や、投与量算出画面で入力された患者の状態を含んでもよい。
【0056】
また、支援情報算出プログラムに対するアクセス操作には、各医師のために設けられた(各医師IDに対応づけられた)ブックマークリストへの登録操作が含まれてもよい。図2C及び図2Dで示すように、診療補助ツール画面や、投与量算出画面には、ブックマークボタンR33・R43が設けられてよい。医師が、例えば、ブックマークボタンR33・R43を操作すると、このプログラムがブックマークリストに加えられる。
【0057】
図3で示す例では、医師端末装置20は、S108において薬剤関連記事へのアクセス操作を受け付け、その後、S112において、支援情報算出プログラムに対するアクセス操作を受け付けているが、その順番や回数は任意であってよい。薬剤関連記事へのアクセス操作が繰り返し実行されたり、支援情報算出プログラムに対するアクセス操作が繰り返し実行されたりしてもよい。
【0058】
また、図3で示す例では、医師端末装置20は、アクセス操作を受け付ける度に操作レコードを支援装置10に送信している。これとは異なり、医師端末装置20は、操作レコードを自身の記憶部22に保存してもよい。そして、医師端末装置20は、記憶部22に保存している1又は複数の操作レコードを、予め規定されたタイミングで支援装置10に送信してよい。例えば、医師端末装置20は、支援装置10に接続していない状態でアクセス操作を受け付けた場合、操作レコードを記憶部22に保存してもよい。そして、医師端末装置20は次に支援装置10に接続したときに、記憶部22に保存されている操作レコードを支援装置10に送信してよい。
【0059】
また、医師端末装置20は、必ずしも、操作レコードを支援装置10に送信しなくてもよい。支援装置10は、医師端末装置20からの要求に応じて医療コンテンツを医師端末装置20に送信したときに、医師がその医療コンテンツにアクセスしたものと判断して、アクセス履歴テーブルを更新してもよい。
【0060】
メーカ端末装置30は、効果情報の要求を支援装置10に送信する(S113)。効果情報は、支援装置10から医師端末装置20に送信された薬剤関連記事の、広告としての効果を表す情報である。支援装置10は、この要求を受信すると、複数の医師のアクセス履歴テーブル(図4参照)を参照し、効果情報を算出する(S114)。効果情報は、例えば、複数の医師によるアクセス回数や、薬剤関連記事にアクセスした医師数、支援情報算出プログラムの実行回数などである。アクセス回数は、アクセス操作を行った回数であり、例えば、薬剤関連記事については、その閲覧回数や、ブックマークリストへの登録数、保存数などである。支援情報算出プログラムの実行回数とは、支援情報の算出回数である。算出された支援情報は算出結果領域R37・R47(図2C図2D参照)に表示されるので、算出回数は算出結果領域R37・R47への支援情報の表示回数に合致する。効果情報については、後において詳説する。支援装置10は算出した効果情報をメーカ端末装置30に送信する(S115)。
【0061】
図3で示す例では、効果情報の要求が、メーカ端末装置30から支援装置10に送信されていたが、必ずしもこのような要求は送信されなくてよい。例えば、効果情報は、予め規定されたタイミング(例えば、薬剤関連記事について規定された表示終了日)で支援装置10において算出され、メーカ端末装置30に送信されてもよい。また、支援装置10は、定期的に効果情報を算出し、これをメーカ端末装置30に送信してもよい。さらに他の例として、支援装置10からメーカ端末装置30への効果情報の送信は、必ずしも自動的にはなされなくてもよい。例えば、支援装置10の運用者が、手動で効果情報を送信してもよい。
【0062】
[支援システムの機能]
図5は、支援システムSで実現される機能の一例を示すブロック図である。本実施形態では、支援装置10、医師端末装置20、メーカ端末装置30の各々で実現される機能を説明する。
【0063】
支援装置10は、その機能として、データ記憶部200を有している。データ記憶部200は、制御部11がプログラムに従って動作して、データを記憶部12に格納することによって実現される。データ記憶部200は、例えば、医師データベース(DB)101、コンテンツ管理DB202、ブックマークDB203、及びアクセス履歴DB204を有する。コンテンツ管理DB202は、薬剤関連記事DB202a、支援情報算出プログラムDB202b、及び追加医療コンテンツDB202cを含んでいる。
【0064】
[医師データベース]
医師DB201は、ユーザである医師についての情報が格納されたデータベースである。図6Aは、医師DB201に格納されているデータの例を示す図である。医師DBは、例えば、各医師に付与された識別番号(医師ID)と、医師名、所属機関、医師の属性情報とを対応づけて記憶している。所属機関は、医師が所属している病院名や、施設名、或いはそれらのIDであってよい。医師の属性情報は、例えば、消化器や、循環器など各医師の専門分野を含む。また、医師の属性情報は、医師が働いている地域名や、医師歴などを含んでよい。
【0065】
[薬剤関連記事データベース]
薬剤関連記事DB202aには、図2Bで例示した薬剤関連記事など、医師端末装置20に送信される文書情報に関する情報が格納されたデータベースである。図6Bは、薬剤関連記事DB202aに格納されているデータの例を示す図である。薬剤関連記事DB202aは、記事に付与された識別情報(コンテンツID)と、この記事に関連づけれた薬剤のIDとを相互に対応づけて記憶している。また、薬剤関連記事DB202aは、コンテンツIDに対応づけて、薬剤のメーカ名や、薬剤関連記事の属性(例えば、「薬剤説明」や「副作用対策」など)を記憶してもよい。
【0066】
図2Aを参照しながら説明したように、医師端末装置20のホーム画面では、記事のタイトルが表示される。記事のタイトルがホーム画面に表示される期間も、各記事について予め規定されている。そこで、薬剤関連記事DB202aは、図6Bで示すように、コンテンツIDに対応づけて、ホーム画面に表示するタイトル、ホーム画面への表示開始日時、及び表示終了日時を記憶してよい。
【0067】
また、薬剤関連記事DB202aは、図6Bで示すように、コンテンツIDに対応づけて、配信対象属性を記憶していてよい、配信対象属性は、記事のタイトルを表示する医師の属性を特定する情報であり、例えば、医師の専門分野である。また、図6Aで例示した医師DB201は、医師の属性情報として、「専門」の他に、「地域」や、「医師歴」を有している。そこで、薬剤関連記事DB202aにおいて特定される配信対象属性は、「地域」や、「医師歴」を含んでもよい。
【0068】
なお、支援装置10から医師端末装置20に送信される記事(文書情報)は、必ずしも薬剤に関連するものでなくてもよい。例えば、支援装置10は医療機器に関する情報を医師端末装置20に送信してもよい。この場合、薬剤関連記事DB202aには、この医療機器に関する記事に関する情報が格納されてもよい。
【0069】
[支援情報算出プログラムデータベース]
支援情報算出プログラムDB202bは、図2C及び図2Dで説明した支援情報算出プログラム(診療補助プログラム及び投与量算出プログラム)に関する情報が格納されたデータベースである。図6Cは、支援情報算出プログラムDB202bに格納されているデータの例を示す図である。このデータベースは、支援情報算出プログラムに付与された識別情報(コンテンツID)と、このプログラムに関連づけれた薬剤のIDとを相互に対応づけて記憶している。また、支援情報算出プログラムDB202bは、コンテンツIDに対応づけて、各プログラムに付された名称(タイトル)や、プログラムの属性(例えば、「診療補助」や「投与量算出」など)を記憶してもよい。
【0070】
上述したように、追加医療コンテンツDB202cを含んでいる。このデータベースについては後において説明する。
【0071】
[ブックマークデータベース]
ブックマークDB203は、ブックマークリストを記憶しているデータベースである。ブックマークリストは複数の医師のそれぞれについて設けられている。また、各ブックマークリストでは、例えば、医師が登録した医療コンテンツのIDがリスト化されている。例えば、薬剤関連記事を表示した画面(図2B参照)、診療補助ツール画面(図2C参照)、投与量算出画面(図2D参照)に設けられているブックマークボタンR21・R33・R43が操作されると、その医療コンテンツのIDがブックマークリストに加えられる。
【0072】
[アクセス履歴データベース]
アクセス履歴DB204は、各医師について、そのアクセス履歴情報を記憶しているデータベースである。アクセス履歴DB204は、例えば、図4で例示したアクセス履歴テーブルを、各医師について記憶している。
【0073】
支援装置10は、図5で示すように、その機能として、タイムライン生成部101、送信部102、アクセス履歴取得部103、効果算出部104、抽出部105を有している。これらの機能は、例えば、制御部11が記憶部12に格納されるプログラムに従って動作し、通信部13などを制御することにより実現される。
【0074】
また、医師端末装置20は、その機能として、操作レコード送信部211を有している。操作レコード送信部211の機能は、例えば、記憶部22に格納されるプログラムが制御部21によって実行され、通信部23などを制御することにより実現される。また、メーカ端末装置30は、その機能として、コンテンツ受付部311と、抽出条件受付部312とを有している。これらの機能は、例えば、記憶部32に格納されるプログラムが制御部31によって実行され、通信部33などを制御することにより実現される。
【0075】
[タイムライン生成部]
タイムライン生成部101は、例えば、薬剤関連記事DB202aで記憶されている配信対象属性と、医師DB201で記憶されている医師の属性とに基づいて、ホーム画面にタイトルを表示する薬剤関連記事のリストを医師毎に生成する。以下では、このリストを、タイムライン記事テーブルと称する。図6Dは、医師毎に作成されるタイムライン記事テーブルの例を示す図である。このテーブルでは、例えば、薬剤関連記事のコンテンツIDと、タイムラインに表示される記事のタイトルとが表示される。また、このテーブルでは、薬剤関連記事のコンテンツIDに、表示終了日時が対応づけられていてもよい。
【0076】
タイムライン生成部101は、例えば薬剤関連記事DB202aに新しい記事が登録されたときに、薬剤関連記事DB202aで記憶されている「配信対象属性」と、医師DB201とを参照し、配信対象属性に適合する属性を有する医師のタイムライン記事テーブルを更新する。また、タイムライン生成部101は、タイムライン記事テーブルにある「表示終了日時」が経過している記事については、このタイムライン記事テーブルから消去してよい。
【0077】
[送信部]
送信部102は、医療コンテンツを医師端末装置20に送信する。本開示において、医療コンテンツは、薬剤関連記事である文書情報と、薬剤に関連して実行されるプログラムとを含む。薬剤関連記事は、上述したように、薬剤の広告や、薬剤の周辺情報を含む記事であってよい。薬剤の周辺情報とは、薬剤が関連する疾患についての情報(疾患の診療マニュアルや、診療のためのテーブルを含む)や、薬剤に起因する副作用に対する対策などの情報が含まれてよい。プログラムは、薬剤が効用を発揮する疾患の診療を補助する診療補助情報を算出するプログラム(図2C参照)や、薬剤の投与量を算出するプログラム(図2D参照)を含む。なお、送信部102が送信する文書情報は、医療機器に関する記事であってもよい。
【0078】
送信部102による医療コンテンツの送信は、種々のタイミングでなされてよい。例えば、送信部102は、支援装置10が医師端末装置20から接続要求を受信し、医師端末装置20について認証が成功した場合に、これらの医療コンテンツを医師端末装置20に送信してよい。
【0079】
また、送信部102は、送信要求を医師端末装置20から受信したときに、その要求に係る医療コンテンツを医師端末装置20に送信してもよい。例えば、医師端末装置20において薬剤関連記事のタイトルが選択されたときに(例えば、タップされたときに)、送信部102は、その薬剤関連記事を医師端末装置20に送信してよい。また、医師端末装置20において、投与量算出プログラムの一覧からいずれかが選択されたり、診療補助プログラムの一覧からいずれかが選択された場合に、その選択されたプログラムを送信部102は、医師端末装置20に送信してよい。
【0080】
送信部102は、タイムライン記事テーブルにある記事のタイトルを医師端末装置20の送信する。この送信も、種々のタイミングでなされてよい。例えば、送信部102は、医師端末装置20と支援装置10とが接続している間は、予め規定された時間間隔で記事のタイトルを送信してよい。送信部102は、更新要求を医師端末装置20から受信したときに、最新のタイムライン記事テーブルにある記事のタイトルを医師端末装置20に送信してもよい。
【0081】
[アクセス履歴取得部]
アクセス履歴取得部103は、医療コンテンツへの、各医師によるアクセス履歴を取得する。アクセス履歴DB204では、アクセス履歴テーブル(図4参照)が医師毎に設けられている。アクセス履歴取得部103は、履歴テーブル更新部103aを有している。履歴テーブル更新部103aは、医師によるアクセス操作に応じて、このアクセス履歴テーブルを更新する。例えば、医師によるアクセス操作がなされたときに、履歴テーブル更新部103aは、そのアクセス操作を表す操作レコードを医師端末装置20から受信する。そして、その操作レコードをアクセス履歴テーブルに追加する。
【0082】
履歴テーブル更新部103aは、例えば、医師端末装置20と支援装置10とが接続しているときには、アクセス操作がなされる度に操作レコードを医師端末装置20から受信する。これに対して、医師端末装置20と支援装置10とが接続していない状態で、医療コンテンツへのアクセス操作がなされたとき、操作レコードは医師端末装置20の記憶部22に蓄積されてよい。そして、次に医師端末装置20が支援装置10に接続したときに、履歴テーブル更新部103aは、記憶部22に蓄積されていた操作レコードを医師端末装置20から受信してよい。これにより、医師端末装置20と支援装置10とが接続していない状態(いわゆるオフライン時)においてなされたアクセス操作を把握できる。医師端末装置20においては、操作レコード送信部211が操作レコードを支援装置10に送信したり、記憶部22に操作レコードを格納する。
【0083】
[個人履歴計数部]
アクセス履歴取得部103は、医療コンテンツへのアクセス回数を、医師毎に取得する。アクセス履歴取得部103は、個人履歴計数部103bを有している。個人履歴計数部103bは、例えばアクセス履歴テーブルを参照し、アクセス回数を医師毎に計数する。
【0084】
本開示で提案する支援システムSにおいて、医療コンテンツは、薬剤関連記事(文書情報)と、診療補助プログラムとを含んでいる。個人履歴計数部103bは、各医師が薬剤関連記事を閲覧した回数を計数する。個人履歴計数部103bの計数により、薬剤関連記事に係る薬剤や疾患への、各医師の関心度合いが把握され得る。
【0085】
また、個人履歴計数部103bは、支援情報算出プログラムの実行回数をアクセス回数として算出する。具体的には、個人履歴計数部103bは、診療補助プログラムの実行回数を医師毎に計数する。診療補助プログラムは、上述したように、薬剤が効果を発揮する疾患の診療を補助する診療補助情報を算出するプログラムである。したがって、診療補助プログラムの実行回数が多い医師は、この疾患を抱える患者を多く診ていると推定される。また、個人履歴計数部103bは、投与量算出プログラムの実行回数を医師毎に計数する。投与量算出プログラムは、患者の状態に基づいて薬剤の投与量を算出するプログラムである。したがって、投与量算出プログラムの実行回数が多い医師は、この疾患を抱える患者を多く診ており、且つ、その薬剤を使用していると推定される。
【0086】
なお、アクセス履歴テーブル(図4参照)は、医師端末装置20の記憶部22に保存されていてもよい。この場合、医療コンテンツへのアクセス回数の計数は、医師端末装置20において実行されてよい。そして、アクセス履歴取得部103は、この計数の結果を医師端末装置20から受信してもよい。この場合、操作レコードは、医師端末装置20から支援装置10に送信されなくてよい。
【0087】
[効果算出部]
効果算出部104は、薬剤や医療機器などの医療商品についての医療コンテンツ(記事)の広告効果に関する計算を行う。効果算出部104は、複数の医師によるアクセス履歴に基づいて、広告効果に関する計算を行う。例えば、効果算出部104は、複数の医師によるアクセス履歴テーブルを参照し、広告効果に関する計算を行う。効果算出部104は、例えば、この計算結果を効果情報として出力する。図7は、効果情報を提示する効果表示テーブルの例を示す図である。
【0088】
図5で示すように、効果算出部104は、集計部104a、操作種類統合評価部104b、コンテンツ統合評価部104c、及び再閲覧情報算出部104dを有している。
【0089】
[集計部]
上述したように、医療コンテンツは、複数種類のアクセス操作が可能となっている。例えば、薬剤関連記事については、閲覧操作、ブックマークDB203に格納されているブックマークリストへの登録操作、及び各医師のために記憶部12に確保されている記憶領域への保存操作が可能となっている。また、支援情報算出プログラムについては、実行操作、ブックマークリストへの登録が可能となっている。集計部104aは、アクセス操作の種類毎にアクセス回数を算出する。
【0090】
具体的には、図7で示すように、集計部104aは、薬剤関連記事(コンテンツID:D0001、D0002)については、複数の医師による閲覧回数、ブックマーク数、保存数を算出する。例えば、この薬剤関連記事が一部の属性の医師だけに送信されている場合、集計部104aは、薬剤関連記事が送信された属性の医師のアクセス履歴テーブルを参照し、この閲覧回数を集計してよい。これとは異なり、集計部104aは、全医師のアクセス履歴テーブルを参照し、この閲覧回数を集計してよい。同様に、薬剤関連記事が一部の属性の医師だけに送信されている場合、集計部104aは、薬剤関連記事が送信された属性の医師のアクセス履歴テーブルを参照し、このブックマーク数及び保存数を集計してよい。また、集計部104aは、全医師のアクセス履歴テーブルを参照し、このブックマーク数及び保存数を集計してよい。
【0091】
なお、各医師による1つの薬剤関連記事の保存操作が1回だけしかなし得ない場合、集計部104aが算出する保存数は、この薬剤関連記事を保存した医師数に該当する。また、各医師による1つの薬剤関連記事のブックマークリストへの登録操作が1回だけしかなし得ない場合、集計部104aが算出するブックマーク数は、この薬剤関連記事をブックマークリストに登録した医師数に該当する。
【0092】
また、図7で示すように、集計部104aは、支援情報算出プログラム(コンテンツID:P0001)については、複数の医師による実行回数、及びブックマーク数を算出する。集計部104aは、例えば、全医師のアクセス履歴テーブルを参照し、この実行回数を集計してよい。また、この支援情報算出プログラムが一部の属性の医師だけに送信されている場合、集計部104aは、このプログラムが送信された属性の医師のアクセス履歴テーブルだけを参照し、この実行回数を集計してよい。
【0093】
[操作種類統合評価部]
このように、1つの医療コンテンツは、複数種類の方法でアクセス可能である。操作種類統合評価部104bは、第1のアクセス操作(例えば、閲覧操作)によるアクセス回数と、第2のアクセス操作(例えば、ブックマークへの登録操作、及び/又は、保存操作)によるアクセス回数とを統合して、効果情報として算出してもよい。これにより、医療コンテンツの広告としての効果が、より適切に把握できる。
【0094】
例えば、図7で示すコンテンツ表示テーブルは、その項目として、「統合評価」を有している操作種類統合評価部104bは、薬剤関連記事の第1のアクセス操作によるアクセス回数と、第2のアクセス操作によるアクセス回数とについて、重み付き和を算出し、これを統合評価による効果情報としてもよい。この場合、広告としての効果が高いと評価できるアクセス操作の重みを大きくしてよい。
【0095】
薬剤関連記事への関心が高い医師は、その薬剤関連記事を単に閲覧するだけでなく、ブックマークリストへ登録したり、記憶領域へ保存したりして、その薬剤関連記事へのアクセス性を高めることが予想される。そこで、操作種類統合評価部104bは、重み付き和の算出にあたって、ブックマークリスト数(或いは、記憶領域へ保存数)の重みを相対的に大きくしてもよい。なお、統合評価による効果情報は、これに限られず、複数種類のアクセス操作によるアクセス回数の和であってもよい。
【0096】
操作種類統合評価部104bは、支援情報算出プログラムについても同様の処理を行ってもよい。例えば、操作種類統合評価部104bは、支援情報算出プログラムの第1のアクセス操作によるアクセス回数(例えば、実行回数)と、第2のアクセス操作によるアクセス回数(例えば、ブックマーク数)とについて、重み付き和を算出し、これを統合評価による効果情報としてもよい。
【0097】
[コンテンツ統合評価部]
支援装置10は、1つの薬剤について複数の医療コンテンツを送信する。例えば、図3では、薬剤A1について、薬剤関連記事と、支援情報算出プログラムとが医療コンテンツとして送信されている。効果算出部104は、1つの薬剤に関連付けられている複数の医療コンテンツへのアクセス回数を算出する。
【0098】
薬剤関連記事DB202a(図6B)と、支援情報算出プログラムDB202b(図6C)とでは、コンテンツIDに薬剤IDが対応づけられている。例えば、薬剤関連記事DB202aでは、2つの薬剤関連記事(「ID:D0001」と「ID:D0002」)について、同じ薬剤ID(「ID:X0001」)が付けられている。また、支援情報算出プログラムDB202bでは、2つの支援情報算出プログラム(「ID:P0001」と「ID:P0002」)について、同じ薬剤ID(「ID:X0001」)が付けられている。つまり、1つの薬剤に対して4つの医療コンテンツが対応づけられている。
【0099】
効果算出部104は、薬剤関連記事DB202aと支援情報算出プログラムDB202bとを参照し、広告効果の算出が求められている薬剤に関連付けられた複数の医療コンテンツへのアクセス回数を計数する。上の例で言えば、効果算出部104は、図7で示すように、「ID:X0001」の薬剤に関連付けられている2つの薬剤関連記事と、同じく「ID:X0001」の薬剤に関連付けられている2つの支援情報算出プログラムとについて、複数の医師によるアクセス数や、統合評価の効果情報などを算出する。広告効果の算出が求められている薬剤のIDの受け付けは、支援装置10においてなされてもよいし、メーカ端末装置30においてなされてもよい。
【0100】
コンテンツ統合評価部104cは、これら複数の医療コンテンツにアクセスした医師数を算出する。例えば、効用を説明する記事や、副作用への対応策を説明する記事など、1つの薬剤について複数の記事が関連付けられている場合、コンテンツ統合評価部104cは、これら複数の記事にアクセスした医師数を算出する。
【0101】
例えば、複数の薬剤関連記事を閲覧した医師数を算出する。この処理は、例えば次のように行うことができる。コンテンツ統合評価部104cは、各医師について設けられたアクセス履歴テーブルを参照し、第1の薬剤関連記事を閲覧した医師IDをリスト化する。また、コンテンツ統合評価部104cは、アクセス履歴テーブルを参照し、第2の薬剤関連記事を閲覧した医師IDをもリスト化する。そして、2つのリストに重複する医師IDの数を算出する。これにより、第1の薬剤関連記事と第2の薬剤関連記事の双方を閲覧した医師数を算出できる。3つの薬剤関連記事を閲覧した医師数を算出する場合も、同様に行うことができる。
【0102】
このような医師数の算出により、内容的に相互に関連する複数の薬剤関連記事による広告効果を、総合的に評価できる。なお、コンテンツ統合評価部104cは、複数の薬剤関連記事をブックマークリストに登録した医師数を算出してもよい。また、コンテンツ統合評価部104cは、複数の薬剤関連記事を保存した医師数を算出してもよい。
【0103】
また、コンテンツ統合評価部104cは、複数の薬剤関連記事にアクセスした医師数の重み付き和を算出してもよい。例えば、コンテンツ統合評価部104cは、第1の薬剤関連記事のアクセス数(例えば、閲覧回数)と第2の薬剤関連記事のアクセス数(例えば、閲覧回数)との重み付き和を効果情報として算出してもよい。この場合の重みは、薬剤関連記事の内容に応じて設定されてよい。例えば、薬剤を説明する薬剤関連記事の広告効果は、薬剤が関係する疾患を説明する薬剤関連記事の広告効果よりも高いと推定される。この場合、薬剤が関係する疾患を説明する薬剤関連記事の重みを、疾患を説明する薬剤関連記事の重みより大きくしてよい。
【0104】
コンテンツ統合評価部104cは、1つの薬剤についての複数の医療コンテンツへの、複数種類のアクセス操作によるアクセス数を統合して評価してもよい。図7を参照すると、例えば、2つの薬剤関連記事(D0001、D0002)の閲覧回数、ブックマーク数、及び保存数とを統合して評価してもよい。具体的には、これらの回数の重み付き和が効果情報として算出されてよい。この場合、例えば、薬剤が関係する疾患を説明する薬剤関連記事の重みを、疾患を説明する薬剤関連記事の重みより大きくしてよい。また、ブックマーク数や保存数の重みを、閲覧回数の重みより相対的に大きくしてもよい。
【0105】
また、効果算出部104は、1又は複数の薬剤関連記事に対する複数種類のアクセス操作の回数(例えば、閲覧回数、ブックマーク数、及び保存数)と、1又は複数の支援情報算出プログラムのアクセス操作の回数(例えば、実行回数、ブックマーク数)とを統合して評価してもよい。具体的には、これらの回数の重み付き和が効果情報として算出されてよい。図7を参照すると、例えば、2つの薬剤関連記事(ID:D0001、D0002)の閲覧回数、ブックマーク数、及び保存数と、1つの支援情報算出プログラム(ID:P0001)のブックマーク数とについて、重み付き和が算出されてもよい。
【0106】
また、薬剤関連記事DB202aでは、検索ワードが、各薬剤関連記事のコンテンツIDに対応付けて記憶されていてもよい。例えば、薬剤A1についての記事には、その薬剤A1が適用可能な疾患名が検索ワードとして対応づけられていてもよい。この場合、効果算出部104は、1又は複数の薬剤関連記事に対するアクセス回数(例えば、閲覧回数、ブックマーク数、及び保存数)と、その薬剤に関連付けられた検索ワードによる検索回数とを統合して、その薬剤関連記事の広告としての効果を評価してもよい。
【0107】
[再閲覧情報算出部]
再閲覧情報算出部104dは、1つの薬剤関連記事への2回目以降の閲覧に関する情報である再閲覧情報を算出する。再閲覧情報は、例えば、閲覧回数が予め規定した2以上の数に達した医師数である。再閲覧情報算出部104dは、例えば、閲覧回数が2以上である医師数を算出したり、3以上である医師数を算出してよい。そして、この医師数は、図7で示すように、効果表示テーブルにおいて「再閲覧医師数」として表示されてよい。
【0108】
この処理は、例えば次のように行うことができる。再閲覧情報算出部104dは、各医師のアクセス履歴テーブルを参照する。そして、再閲覧情報が要求されている各薬剤関連記事への閲覧回数を、各医師について算出する。例えば、図4のアクセス履歴テーブルを参照すると、「ID:M0001」の医師による「ID:D0001」の記事の閲覧回数は2回と算出される。このように算出される閲覧回数が、予め規定した2以上の数である場合、その医師のIDを、再閲覧した医師のリストに加える。そして、この処理を、薬剤関連記事が配信された全ての医師について実行する。そして、そのリストに加えられた医師の数を再閲覧情報として算出する。
【0109】
また、再閲覧情報算出部104dは、1つの支援情報算出プログラムの2回目以降の実行に関する情報である再実行情報を算出してもよい。再実行情報は、例えば、実行回数が予め規定した2以上の数に達した医師数である。再閲覧情報算出部104dは、例えば、実行回数が2以上である医師数を算出したり、3以上である医師数を算出してよい。
【0110】
また、再閲覧情報算出部104dは、図7で示すように、再閲覧回数を算出してもよい。再閲覧回数とは、例えば、再閲覧した医師による総閲覧回数であってよい。また、再閲覧情報算出部104dは、図7で示すように、再実行回数を算出してもよい。再実行回数とは、例えば、プログラムを2回以上実行した医師による総実行回数であってよい。
【0111】
[コンテンツ受付部]
上述たように、メーカ端末装置30は、その機能として、コンテンツ受付部311を有している。コンテンツ受付部311は、医師端末装置20に送信すべき医療コンテンツと、このコンテンツに係る情報を入力部35を通して受け付ける。具体的には、薬剤関連記事については、薬剤関連記事DB202a(図6B)においてコンテンツIDに対応づけられている種々の情報(関連薬剤IDや、表示開始日時など)を受け付ける。支援情報算出プログラムについては、支援情報算出プログラムDB202b(図6C)においてコンテンツIDに対応づけられている種々の情報を受け付ける。そして、コンテンツ受付部311は、受け付けた医療コンテンツと、それに係る情報とを支援装置10に送信する。なお、コンテンツ受付部311の機能は、支援装置10によって実現されてもよい。
【0112】
[追加医療コンテンツの配信]
支援装置10は、薬剤関連記事等の医療コンテンツを医師端末装置20に配信したあと、その医療コンテンツへの各医師のアクセス履歴に基づいて、複数の医師から一部を抽出する。例えば、支援装置10は、医療コンテンツへのアクセス回数に基づいて、その医療コンテンツに係る薬剤への関心が高いと推定される医師を抽出する。そして、支援装置10は、抽出した医師に対して、その薬剤に関する医療コンテンツを追加で送信する。
【0113】
追加で送信する医療コンテンツは、例えば、薬剤関連記事である。具体的には、薬剤の広告記事や、薬剤の効用を説明する論文、副作用への対応策を説明する記事などであってよい。このような処理によって、薬剤関連記事の広告としての効果を向上できる。以下では、追加で送信する医療コンテンツを「追加医療コンテンツ」と称する。
【0114】
追加医療コンテンツの送信に係る処理は、図5で示す追加医療コンテンツDB202c、抽出部105、及び抽出条件受付部312によって実現される。
【0115】
[追加医療コンテンツデータベース]
追加医療コンテンツDB202cは、追加医療コンテンツに関する情報が格納されたデータベースである。図8は、追加医療コンテンツDB202cに格納されているデータの例を示す図である。追加医療コンテンツDB202cは、薬剤関連記事DB202aと同様に、コンテンツIDと、薬剤IDと、メーカ名と、タイムラインに表示するタイトルと、タイムラインへの表示開始日時と、表示終了日時とを、相互に対応づけて記憶してよい。また、薬剤関連記事DB202aとは異なり、追加医療コンテンツDB202cは、コンテンツIDに対応づけて、抽出条件を記憶している。
【0116】
[抽出条件]
抽出条件は、例えば、追加医療コンテンツと同じ薬剤に関連付けられている、支援情報算出プログラムの実行回数又は算出結果(支援情報)についての条件を含む。例えば、抽出条件は、追加医療コンテンツと同じ薬剤に関連付けられている診療補助プログラムの実行回数又は算出結果(診療補助情報)についての条件を含む。例えば、図8において、「ID:D0015」の追加医療コンテンツについては、診療補助プログラムの実行回数が0回より大きいことが、条件の1つとして規定されている。アクセス履歴テーブルに診療補助情報が含まれている場合、その診療補助情報(例えば「重症」)が条件の1つとして規定されてもよい。また、アクセス履歴テーブルに、診療補助ツール画面において入力された情報が含まれている場合には、その入力情報が、条件の1つとして規定されてもよい。
【0117】
この抽出条件に係る診療補助プログラムは、支援情報算出プログラムDB202b(図6C)において、「診療補助」の属性を有するプログラムである。また、この抽出条件に係る診療補助プログラムは、支援情報算出プログラムDB202b(図6C)において、追加医療コンテンツと同じ薬剤に関連付けられているプログラムである。例えば、図6Cで示す「ID:P0001」の診療補助プログラムと、図8で示す「ID:D0015」の追加医療コンテンツは、同じ薬剤(「ID:X0001」)に関連付けられている。この場合、「ID:P0001」の診療補助プログラムの実行回数や、診療補助情報が抽出条件として利用され得る。
【0118】
また、抽出条件には、薬剤関連記事のアクセス履歴についての条件が含まれてもよい。図8の例では、「ID:D0015」の追加医療コンテンツについて、「薬剤説明」の属性を有する薬剤関連記事の閲覧回数が0回であることが条件の1つとして規定されている。
【0119】
この条件に係る薬剤関連記事は、薬剤関連記事DB202a(図6B)において、追加医療コンテンツと同じ薬剤に関連付けられている記事である。例えば、図6Bで示す「ID:D0001」の記事と、図8で示す「ID:D0015」の追加医療コンテンツは、同じ薬剤(「ID:X0001」)に関連付けられている。この場合、「ID:D0001」の記事のアクセス履歴が抽出条件として利用され得る。薬剤関連記事のアクセス履歴についての条件は、閲覧回数が予め規定された回数より少ないことや、ブックマークリストへの登録操作、保存操作がないことなどであってもよい。
【0120】
これら2つの条件(すなわち、診療補助プログラムの実行回数又は算出結果(診療補助情報)についての条件、及び薬剤関連記事へのアクセス履歴についての条件)を使うと、追加医療コンテンツに関連付けられている薬剤が利用できる患者を診ているにも関わらず、その薬剤の薬剤関連記事を閲覧していない医師が抽出されることとなる。
【0121】
なお、抽出条件に係る医療コンテンツの特定は、プログラムの属性(上の例では、「診療補助」や「薬剤説明」)ではなく、医療コンテンツのIDでなされてもよい。
【0122】
抽出条件は、診療補助プログラムの実行回数又は算出結果(診療補助情報)についての条件と、投与量算出プログラムの実行回数についての条件とを含んでもよい。図8の例において、「ID:D1015」の追加医療コンテンツについては、診療補助プログラムの実行回数が0回より大きいことに加えて、投与量算出プログラムの実行回数が0回であることが条件とされている。この抽出条件によると、追加医療コンテンツに関連付けられている薬剤が効用を発揮する患者を診ているにも関わらず、その薬剤を使用していない可能性の高い医師が抽出されることとなる。なお、投与量算出プログラムの実行回数についての条件は、0より大きい所定数以下であってもよい。なお、この条件に係る投与量算出プログラムも、支援情報算出プログラムDB202b(図6C)において、追加医療コンテンツと同じ薬剤に関連付けられているプログラムである。
【0123】
このように、医師の抽出条件は、診療補助プログラムの実行回数又は診療補助情報についての条件と、この診療補助プログラムとは異なる医療コンテンツへのアクセス履歴(薬剤関連記事の閲覧など)についての条件とを含む。これにより、追加医療コンテンツへ強い関心を有する可能性の高い医師に、その記事を送信できる。
【0124】
抽出条件は、上述した例に限られない。抽出条件は、投与量算出プログラムの実行回数又は算出結果(投与量)についての条件であってもよい。この場合、その実行回数が0よりも大きいことが条件とされていたり、算出結果(投与量)が所定値より大きい(又は小さい)ことが条件とされていてよい。これによると、投与量計算ツールで投与量を算出できる薬剤が必要な疾患を担当している医師を抽出できる。
【0125】
また、抽出条件は、例えば、1又は複数の薬剤関連記事のアクセス履歴についての条件であってもよい。この場合、診療補助プログラムの実行回数又は診療補助情報や、投与量算出プログラムの実行回数は、抽出条件に含まれていなくてよい。
【0126】
[抽出部]
抽出部105は、医療コンテンツへのアクセス履歴に基づいて、追加医療コンテンツの配信対象となる医師を抽出する。具体的には、抽出部105は、アクセス履歴DB204を参照し、追加医療コンテンツDB202cにおいて規定されている抽出条件に適合するアクセス履歴を有する医師を抽出する。
【0127】
タイムライン生成部101は、抽出部105によって抽出された医師のタイムライン記事テーブル(図6D)に、追加医療コンテンツのタイトル等を追加する。そして、送信部102は、タイムライン記事テーブルにある記事のタイトルを医師端末装置20の送信する。
【0128】
[抽出条件の受付]
抽出条件受付部312は、上述した抽出条件を受け付ける。図9は、抽出条件受付部312が表示部34に表示する受付画面の例を示す図である。抽出条件の受付画面は、例えば、対象となる薬剤IDの入力領域R91を含んでよい。また、受付画面は、抽出条件に係る医療コンテンツの属性の入力領域R93・R94、及び各医療コンテンツのアクセス履歴又は計算結果(例えば、診療補助情報或いは投与量)の入力領域R96・R97を含んでよい。
【0129】
抽出条件受付部312は、受け付けた抽出条件を支援装置10に送信する。支援装置10は、抽出条件を受け付けると、追加医療コンテンツDB202cを更新し、追加医療コンテンツに関する情報を追加する。なお、抽出条件受付部312は、必ずしもメーカ端末装置30に設けられていなくてもよい。この場合、抽出条件は、支援装置10の入力部15を通して入力可能であってよい。
【0130】
[追加医療コンテンツの送信に係る処理の流れ]
図10は、追加医療コンテンツの送信に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
【0131】
メーカ端末装置30(抽出条件受付部312)は、抽出条件を受け付ける(S201)。具体的には、図9で示したように、抽出条件の受付画面を表示部34に表示し、この画面を通して抽出条件を受け付ける。メーカ端末装置30は、この受付画面で入力された抽出条件を支援装置10に送信する(S202)。
【0132】
支援装置10は、抽出条件を受信すると、受信した抽出条件を利用して追加医療コンテンツDB202cを更新する(S203)。そして、抽出部105は、アクセス履歴DB104を参照し、この条件に適合する医師を抽出する(S204)。支援装置10は、S204の抽出結果をメーカ端末装置30に送信してよい(S205)。このとき、支援装置10は、抽出した医師のID、及び/又は、抽出した医師の数をメーカ端末装置30に送信してよい。
【0133】
メーカ端末装置30は、追加医療コンテンツの送信要求を支援装置10に送信する(S206)。支援装置10は、この追加医療コンテンツの送信要求を受信すると、追加医療コンテンツを、S204において抽出された医師に配信する(S207)。具体的には、各医師のタイムライン記事テーブルに追加医療コンテンツのタイトル等を追加する。
【0134】
その後、支援装置10(送信部102)は、追加医療コンテンツのタイトルが追加されたタイムライン記事テーブルにあるタイトル等を医師端末装置20に送信する(S208)。このとき、支援装置10(送信部102)は追加医療コンテンツ自体を医師端末装置20に送信してもよい。これとは異なり、医師端末装置20において、タイムラインに表示されている追加医療コンテンツのタイトルが選択され、医師端末装置20が支援装置10にこの追加医療コンテンツの要求を送信したときに、支援装置10は追加医療コンテンツ自体を医師端末装置20に送信してもよい。
【0135】
[まとめ]
(1)支援装置10は、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置20に、薬剤に関連する第1医療コンテンツを送信する送信部102と、複数の医師による第1医療コンテンツへのアクセス回数を、医師毎に取得するアクセス履歴取得部103とを含む。これによると、医師の関心を適切に把握できる。その結果、より有用な情報を医師に提供することが可能となり、或いは、製薬メーカなど薬剤提供者にとって有益な情報を提供することが可能となる。
(2)(1)の支援装置10において、薬剤などの医療商品に関連する医療コンテンツは文書情報である。具体的には、医療コンテンツは薬剤関連記事である。薬剤関連記事は、薬剤の広告や、薬剤が関係する疾患についての情報(例えば、診療マニュアルや診療のための表)、副作用への対策についての記事などである。アクセス履歴取得部103は、医療コンテンツの閲覧回数を、アクセス回数として医師毎に取得する。
(3)(2)の支援装置10において、効果算出部104は、各医師による医療コンテンツの2回目以降の閲覧に関する情報である再閲覧情報を算出する。これによれば、医療コンテンツに対する関心が強い医師についての情報を得ることができる。
(4)(3)の支援装置10において、効果算出部104は、再閲覧情報として、医療コンテンツの閲覧回数が予め規定した2以上の数に達する医師の数を算出する。これによれば、医療コンテンツに対する関心が強い医師の数を把握できる。
(5)(1)乃至(4)の支援装置10において、送信部102は、同一の医療商品に関連づけられた複数の医療コンテンツを複数の医師端末装置に送信する。効果算出部104は、複数の医師による複数の医療コンテンツのそれぞれへのアクセス回数を算出する。これによれば、内容的に相互に関連する複数の医療コンテンツによる広告効果を、総合的に評価できる。
(6)(5)の支援装置10において、効果算出部104は、複数の医療コンテンツのうち、少なくとも2つの医療コンテンツにアクセスした医師の数を算出する。これによれば、医療コンテンツに関連付けられた薬剤に強い関心を有する医師の数を把握できる。
(7)(1)乃至(6)の支援装置10が送信する医療コンテンツは、医療商品に関連して実行される支援情報算出プログラムを含み、アクセス履歴取得部103は、複数の医師による支援情報算出プログラムの実行回数を、アクセス回数として医師者毎に取得する。
(8)(1)乃至(7)の支援装置10において、第1医療コンテンツへのアクセス操作には、各医療従事者による閲覧操作、各医療従事者に設けられたブックマークリストへの登録操作、各医療従事者に設けられた記憶領域への保存操作のうち少なくとも2種類の操作が含まれる。効果算出部104は、2種類の操作のうちの1つである第1アクセス操作によるアクセス回数と、別の1つである第2アクセス操作によるアクセス回数とを取得する。これにより、医療コンテンツの広告としての効果が、より適切に把握できる。
(9)(8)の支援装置10において、効果算出部104は、第1アクセス操作によるアクセス回数と、第2アクセス操作によるアクセス回数とを統合して効果情報を算出する。これにより、医療コンテンツの広告としての効果が、より適切に把握できる。
(10)(1)乃至(9)の支援装置10において、効果算出部104は、各医療従事者のために設けられたブックマークリストへの医療コンテンツの登録数を算出する。
(11)(1)乃至(10)の支援装置10において、効果算出部104は、各医師に提供された記憶領域への医療コンテンツの保存数を算出する。
(12)(1)乃至(10)の支援装置10において、抽出部105は、医療コンテンツへの各医師のアクセス回数に基づいて、複数の医師から一部を抽出する。これによれば、抽出した医師に適したサービスを提供したり、情報を提供できるようになる。
(13)(11)の支援装置10において、送信部102は、同一の薬剤に関連付けられた複数の医療コンテンツを複数の医師端末装置20に送信する。抽出部105は、複数の医療コンテンツへのアクセス履歴に基づいて、複数の医師から一部を抽出する。これによれば、薬剤に関する情報を、その薬剤への関心が高いと推定される医師に提供できる。
(14)(1)乃至(13)の支援装置10において、第1医療コンテンツは、複数の医師端末装置20のそれぞれに入力される患者の状態に基づいて、薬剤が適用される疾患に対する診療を補助する情報を診療補助情報として算出するプログラムを含む。アクセス履歴取得部103は、診療補助情報とプログラムの実行回数の少なくとも一方を医師毎に取得する。抽出部105は、診療補助情報とプログラムの実行回数の少なくとも一方に基づいて、複数の医師から一部を抽出する。これによれば、薬剤に関する情報を、その薬剤への関心が高いと推定される医師に提供できる。
(15)(14)の支援装置10において、送信部102は、同一の医療商品に関連づけられた、複数の医療コンテンツを複数の医師端末装置20に送信する。抽出部105は、第1医療コンテンツから得られた支援情報とその実行回数のうちの少なくとも一方と、第1医療コンテンツとは異なる医療コンテンツへのアクセス履歴とに基づいて、複数の医師から一部を抽出する。これによれば、薬剤に関する情報を、その薬剤への関心が更に高いと推定される医師に提供できる。
(16)(12)乃至(15)の支援装置10において、送信部102は、抽出された一部の医師に、薬剤に関する情報を含む追加医療コンテンツを送信する。これによれば、追加医療コンテンツを薬剤の広告として有効に機能させることができる。
(17)(1)乃至(16)において、複数の医師端末装置20にそれぞれは、支援装置10とネットワークNを介して接続していない状態で医療コンテンツへのアクセス操作を表すアクセス情報を記憶する記憶部22を有している。アクセス履歴取得部103は、医師端末装置20において記憶されているアクセス情報を、ネットワークNを介して支援装置10と医師端末装置20とが接続したときに、医師端末装置20から受信する。
(18)本開示で提案する方法は、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置に、薬剤に関連する第1医療コンテンツを送信する送信ステップと、複数の医師による第1医療コンテンツへのアクセス回数を、医師毎に取得するアクセス履歴取得ステップとを含む。これによると、医師の関心を適切に把握できる。その結果、より有用な情報を医師に提供することが可能となり、或いは、製薬メーカなど薬剤提供者にとって有益な情報を提供することが可能となる。
(19)本開示で提案するプログラムは、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置20に、薬剤に関連する第1医療コンテンツを送信する送信部102、及び複数の医師による第1医療コンテンツへのアクセス回数を、医師毎に取得するアクセス履歴取得部103としてコンピュータを機能させる。これによると、医師の関心を適切に把握できる。その結果、より有用な情報を医師に提供することが可能となり、或いは、製薬メーカなど薬剤提供者にとって有益な情報を提供することが可能となる。
(20)本開示で提案する支援システムSは、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置20と、複数の端末装置20に医療コンテンツを送信する送信部102を含む支援装置10とを含む。医師端末装置20は医師による医療コンテンツへのアクセス操作を受け付ける。支援装置10は、複数の医師による医療コンテンツへのアクセス操作の回数であるアクセス回数を、複数の医師のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得部103を含む。これによると、医師の関心を適切に把握できる。その結果、より有用な情報を医師に提供することが可能となり、或いは、製薬メーカなど薬剤提供者にとって有益な情報を提供することが可能となる。
(21)(20)のシステムSにおいて、複数の医師端末装置20のそれぞれは、支援装置10とネットワークNを介して接続していない状態で医療コンテンツへのアクセス操作を表すアクセス情報(操作レコード)を記憶する記憶部22とを有している。医師端末装置20(操作レコード送信部211)は、ネットワークを介して支援装置10と医師端末装置20とが接続したときに、記憶部22に記憶されているアクセス情報を支援装置10に送信する。これによれば、医師端末装置20が通信環境等の影響で支援装置10に接続していない状態でのアクセス操作の回数をアクセス操作履歴として取得できる。
(22)本開示で提案するプログラムセットは、薬剤に関連する医療コンテンツへの医師によるアクセス操作を受け付ける入力手段として、複数の第1のコンピュータ(医師端末装置20)をそれぞれ機能させる複数の第1プログラムを含む。また、プログラムセットは、複数の第1のコンピュータに医療コンテンツを送信する送信手段、及び複数の医師による医療コンテンツへのアクセス操作の回数であるアクセス回数を、複数の医師のそれぞれについて取得するアクセス履歴取得手段として第2のコンピュータ(支援装置10)を機能させる第2プログラムとを含む。
(23)(22)のプログラムセットにおいて、第1プログラムは、第1のコンピュータと第2のコンピュータとがネットワークを介して接続していない状態で医療コンテンツへのアクセス操作を表すアクセス情報(操作レコード)を記憶部22に記憶させ、第1のコンピュータと第2のコンピュータとがネットワークNを介して接続したときに、記憶部22において記憶されているアクセス情報を第2のコンピュータに送信する送信手段として、第1のコンピュータを機能させる。
(24)支援装置10は、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医師による診療を補助するための支援情報と、この支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得部103と、この支援情報と算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、複数の医師から一部を抽出する抽出部105と、抽出された一部の医師に対して、薬剤に関連する医療コンテンツを送信する送信部102とを含む。これによれば、薬剤に関する医療コンテンツを、その薬剤への関心が高いと推定される医師に提供できる。
(25)本開示で提案する方法は、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医師による診療を補助するための支援情報と、この支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得ステップと、支援情報と算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、複数の医師から一部を抽出する抽出ステップと、抽出された一部の医療従事者に対して、医療商品に関連する医療コンテンツを送信する送信ステップとを含む。これによれば、薬剤に関する医療コンテンツを、その薬剤への関心が高いと推定される医師に提供できる。
(26)本開示で提案するプログラムは、複数の医師がそれぞれ使用する複数の医師端末装置20に入力される患者の状態に基づいて算出された、各医師による診療を補助するための支援情報と、この支援情報の算出回数のうちの少なくとも一方を取得するアクセス履歴取得部103、支援情報と算出回数のうちの少なくとも一方に基づいて、複数の医師から一部を抽出する抽出部105、及び抽出された一部の医師に対して、薬剤に関連する医療コンテンツを送信する送信部102としてコンピュータを機能させる。これによれば、薬剤に関する医療コンテンツを、その薬剤への関心が高いと推定される医師に提供できる。
【0136】
なお、本開示で提案する提案する支援装置、支援システム、支援方法、プログラム、プログラムセットは、支援装置10を参照しながら説明した例に限られない。
【0137】
例えば、支援装置10は、医師以外の医療従事者(例えば、検査技師や、看護師)が使用する端末装置に、医療コンテンツを送信してもよい。この場合、端末装置には、薬剤以外の医療商品(例えば、医療機器)に関連する医療コンテンツが送信されてもよい。
【0138】
また、支援装置10においては、データベースにおいて薬剤に関連付けられた薬剤関連記事及び支援情報算出プログラムが送信された後に、次のコンテンツ(追加医療コンテンツ)の配信対象となる医師が抽出部105において抽出されていた。しかしながら、薬剤に関連付けられていない薬剤関連記事や支援情報算出プログラムが医師端末装置20において利用可能であってもよい。この場合、アクセス履歴テーブル(図4)には、それらの薬剤関連記事や支援情報算出プログラムへのアクセス履歴が記録されていてもよい。抽出部105は、それらのアクセス履歴に基づいて、抽出条件受付部312で受け付けた抽出条件に合致する医師を抽出してよい。そして、そのように抽出された医師に、ある薬剤に関連付けられた薬剤関連記事及び支援情報算出プログラムを送信してもよい。つまり、送信装置10は、ある薬剤A1についての最初の医療コンテンツ(例えば、薬剤関連記事)の配信前に、その最初の医療コンテンツの配信対象となる医師を、別の医療コンテンツ(例えば、支援情報算出プログラム)へのアクセス履歴から抽出してもよい。
【0139】
また、支援装置10においては、薬剤関連記事DB202aにおいて、薬剤関連記事と薬剤とが対応づけられ、支援情報算出プログラムDB202bにおいて、支援情報算出プログラムと薬剤とが対応づけられている。そして、これらのデータベースを参照し、1つの薬剤についての複数の医療コンテンツについての効果情報が算出されていた。これとは異なり、支援装置10又はメーカ端末装置30は、これら複数の医療コンテンツのIDの指定を受け付けるインターフェース(受付手段)を構成してよい。このように指定される医療コンテンツは、薬剤関連記事だけでなく、支援情報算出プログラムを含んでもよい。この場合、効果算出部104(コンテンツ統合評価部104c)は、そのように指定された複数の医療コンテンツによる広告としての効果を総合的に評価する効果情報を算出してもよい。このとき、効果算出部104は、これら複数の医療コンテンツのアクセス回数を重み付き和を算出してよい。
【符号の説明】
【0140】
10:支援装置、20:医師端末装置、30:メーカ端末装置、101:タイムライン生成部、102:送信部、103:アクセス履歴取得部、103a:履歴テーブル更新部、103b:個人履歴計数部、104:効果算出部、104a:集計部、104b:操作種類統合評価部、104c:コンテンツ統合評価部、104d:再閲覧情報算出部、105:抽出部、211:操作レコード送信部、311:コンテンツ受付部、312:抽出条件受付部、104:アクセス履歴DB、201:医師DB、202:コンテンツ管理DB、202a:薬剤関連記事DB、202b:支援情報算出プログラムDB、202c:追加医療コンテンツDB、203:ブックマークDB、204:アクセス履歴DB。

図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10