(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000389
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231225BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099141
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
(72)【発明者】
【氏名】藤原 海
(72)【発明者】
【氏名】窪田 倫也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA26
2C333CA52
2C333FA09
2C333FA19
(57)【要約】
【課題】分割画像が表示される演出を分かりやすくすることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】N個(Nは2以上である)の分割画像が表示されうる画像演出を実行することが可能な遊技機であって、前記分割画像のそれぞれは、互いに共通する共通要素および当該共通要素とは異なる別要素を含み、N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなるものは、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すことを特徴とする遊技機。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N個(Nは2以上である)の分割画像が表示されうる画像演出を実行することが可能な遊技機であって、
前記分割画像のそれぞれは、互いに共通する共通要素および当該共通要素とは異なる別要素を含み、
N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなるものは、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなる完成画像は、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記別要素は一または二以上の文字であり、
N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなる文字列は、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の分割画像が表示される演出を実行することが可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、分割画像が表示される演出を分かりやすくすることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、N個(Nは2以上である)の分割画像が表示されうる画像演出を実行することが可能な遊技機であって、前記分割画像のそれぞれは、互いに共通する共通要素および当該共通要素とは異なる別要素を含み、N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなるものは、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、分割画像が表示される演出を分かりやすくすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄を示した図である。
【
図3】遊技状態(遊技状態の移行)を説明するための図である。
【
図4】特定モード中の装飾図柄の態様を説明するための図である。
【
図10】具体例1-3を説明するための図(その一)である。
【
図11】具体例1-3を説明するための図(その二)である。
【
図13】画像演出が成功結末となった場合に構成される完成画像およびその後実行される特定操作演出を説明するための図である。
【
図14】画像演出の作用を説明するために比較として挙げる参考例である。
【
図15】具体例2-1を説明するための図(その一)である。
【
図16】具体例2-1を説明するための図(その二)である。
【
図17】具体例2-2を説明するための図(その一)である。
【
図18】具体例2-2を説明するための図(その二)である。
【
図19】具体例2-3を説明するための図(その一)である。
【
図20】具体例2-3を説明するための図(その二)である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。また、特に明示した場合を除き、以下の説明は、遊技者が指示通りの遊技を行うこと(遊技者が特殊な遊技を行わず、正常な遊技を行うこと)を前提としたものである。また、「○○に遊技球が進入(入賞)」等というときは、厳密には当該○○に設けられたセンサが進入した遊技球を検出したことをいう。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、メインの表示装置である表示装置91、始動領域904、大入賞領域906、アウト口907などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
大当たりの抽選は、図示されない制御基板(制御回路)に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特
図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特
図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否抽選情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。以下、第一始動領域904aに遊技球が進入することで取得される第一当否抽選情報に基づく当否抽選を第一当否抽選(特
図1抽選)と、第二始動領域904bに遊技球が進入することで取得される第二当否抽選情報に基づく当否抽選を第二当否抽選(特
図2抽選)と称することもある。
【0014】
本実施形態では、当該数値が取得された順に当否抽選結果の報知が開始されることとなるが、未だ当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報が存在する場合には、新たに取得された当否抽選情報は保留情報(厳密には後述する変動前保留情報)として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。
【0015】
本実施形態では、保留図柄70として、当否抽選結果を報知する変動中演出(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始から、当否抽選結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう。以下単に「変動」や「回転」と称することもある)は開始されているものの、当否抽選結果の報知は完了していない当否抽選情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄71と、当否抽選結果を報知する変動中演出が開始されていない当否抽選情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄72が表示される(
図2参照)。なお、変動中保留情報(変動中保留図柄71)は、厳密には「保留」の概念に含まれるものではないが、一般的に「当該変動保留」等と称されるものであるため、本実施形態では「保留」の概念に含まれるものとして規定する。本実施形態では、変動中保留図柄71の方が変動前保留図柄72よりも大きく表示されるが、両者の基本的な形態は同じである。変動中保留図柄71と変動前保留図柄72の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄71が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄72に対応する当否抽選結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
【0016】
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特
図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特
図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特
図1および特
図2の一方に相当する保留図柄70に関していえば、一つの変動中保留図柄71と、最大四つの変動前保留図柄72が表示されることがある(
図2参照)。変動前保留図柄72は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する通常遊技状態)であれば第一変動前保留情報(特
図1保留)が変動前保留図柄72として表示され、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する特別遊技状態)であれば第二変動前保留情報(特
図2保留)が変動前保留図柄72として表示されるように設定されている。遊技状態によらず、記憶手段に記憶されている第一変動前保留情報および第二変動前保留情報のいずれにも対応する変動前保留図柄72が表示される(最大八つの変動前保留図柄72が表示される)構成としてもよい。
【0017】
記憶手段に第一変動前保留情報と第二変動前保留情報の両方が記憶されている場合には、第二変動前保留情報(第二当否抽選情報)に基づく当否抽選結果が優先して報知される。すなわち、本実施形態にかかる遊技機1は、特
図2優先消化である。
【0018】
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(
図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する(以下、単に停止というときは、完全に停止することをいい、いわゆる擬似停止状態(遊技者には停止したように見えるがわずかに揺れている状態等)は除かれるものとする)。大当たりに当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80(左から並ぶ左装飾図柄80L、中装飾図柄80C、右装飾図柄80R)の組み合わせは所定の当たり組み合わせ(本実施形態では、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)のはずれ組み合わせとなる。本実施形態では、各種装飾図柄80は、「1」~「7」の数字のいずれかを含むものである。同じ数字の装飾図柄80が「同種」の図柄である(異なる数字の装飾図柄80が「異種」の図柄である)。
【0019】
本実施形態では、奇数の数字を含む装飾図柄80(「1」、「3」、「5」、「7」の装飾図柄80)による当たり組み合わせが確定表示(変動が停止して示される組み合わせをいう)されたときには詳細を後述する特別大当たりであることが確定する。一方、偶数の数字を含む装飾図柄80(「2」、「4」、「6」の装飾図柄80)による当たり組み合わせが確定表示されたときには特別大当たりであることが確定せず、詳細を後述する通常大当たりである可能性もある。具体的には、偶数の数字を含む装飾図柄80による当たり組み合わせが表示された場合、その後の大当たり遊技中に当選した大当たりが特別大当たりであったことを報知する昇格演出が発生する可能性があり、当該昇格演出が発生しなければ通常大当たりが確定することになる。この種の昇格演出は周知であるし、その内容はどのようなものであってもよいから説明を省略する。通常大当たりよりも特別大当たりの方が遊技者にとって価値が高いものであるから、奇数の数字を含む装飾図柄80による当たり組み合わせが確定表示されること(特別大当たり確定となること)の方が、偶数の数字を含む装飾図柄80による当たり組み合わせが確定表示されること(通常大当たりである可能性があること)よりも、遊技者にとって有利な事象であるといえる。
【0020】
なお、表示領域911の外縁近傍に、目立たないように各種情報を示す画像(いわゆる「小図柄」等)が表示されるようにしてもよい(各図においては当該画像の図示を省略する)。遊技者は、この種の画像を意識せずに遊技を楽しむことが可能となっている。つまり、基本的には、装飾図柄80を見て当否抽選結果を把握することが可能である。
【0021】
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている(
図3参照)。特別遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。通常遊技状態は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させるべき状態である。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行うべき状態である。よって、通常遊技状態は、第一当否抽選を経た大当たりの獲得を目指す遊技状態であるといえる。一方、特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させるべき状態である。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行うべき状態である。よって、特別遊技状態は、第二当否抽選を経た大当たりの獲得を目指す遊技状態であるといえる。特別遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。
【0022】
本実施形態では、大当たりとして、通常大当たりおよび特別大当たりが設けられている。通常大当たりは、大当たり遊技終了後に通常遊技状態に移行する大当たりである。特別大当たりは、大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する大当たりである。第一当否抽選に当選することで得られる大当たりは、通常大当たりまたは特別大当たりとなる。第二当否抽選に当選することで得られる大当たりは、特別大当たりとなる。遊技状態移行直後に記憶手段に記憶されていた保留情報に基づく抽選(いわゆる残保留分の抽選)に当選するといった特殊な場合を除き、通常遊技状態は第一当否抽選の当選を目指す遊技状態であるから、通常遊技状態にて獲得される大当たりは通常大当たりまたは特別大当たりとなる。特別遊技状態は第二当否抽選の当選を目指す遊技状態であるから、特別遊技状態にて獲得される大当たりは特別大当たりとなる。
【0023】
特別遊技状態は、所定回数(例えば100回)連続して当否抽選結果がはずれとなることをもって終了する。特別遊技状態が終了した場合には通常遊技状態に移行する。特別遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に大当たり(特別大当たり)を獲得した場合には再び特別遊技状態に移行する(所定回数のカウントがリセットされる)ことになる。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、特別遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に第二当否抽選に当選することが連チャンの条件となるいわゆるST機である。なお、以下の説明において特に明示した場合を除き、当該遊技性(スペック)とすることはあくまで一例である。例えば、いわゆる確変ループ機であってもよい。また、いわゆるV確変機であってもよい。
【0024】
当否抽選結果が大当たりとなったときには大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、所定の閉鎖条件成立まで大入賞領域906(
図1参照;大入賞領域906は常態において閉鎖されたものである)が開放される単位遊技を一または複数回繰り返すものである。閉鎖条件は、大入賞領域906が開放されてから所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞すること(入賞条件)および大入賞領域906が開放されてから所定時間経過すること(時間条件)のいずれか一方の成立をもって成立するものとされる。本実施形態では、大当たり遊技にて継続的に大入賞領域906に向かって遊技球を発射していれば、時間条件が成立する前に入賞条件が成立するものとされている。すなわち、一の単位遊技にて10個の遊技球が大入賞領域906に入賞する。単位遊技は、ラウンド(遊技)等とも称される。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)は適宜設定することができる。本実施形態では、全ての大当たり(通常大当たり、特別大当たり)が10ラウンド大当たりとされている。
【0025】
2)特定リーチ演出および導入演出
2-1)特定モード
本実施形態にかかる遊技機1は、通常遊技状態にて設定されることがある演出モード(変動中演出の様式を司るステータス)が複数用意されている。当該演出モードの一種として、特定モードが用意されている。図示しないが、特定モード中であるかどうかは、装飾図柄80の背景として表示される背景画像により把握できる。すなわち、特定モード中は、特定モード中でなければ表示されない専用の背景画像が表示される。当該特定モードが設定された状態での変動中演出(一変動)を構成する演出として、以下で詳細を説明する特定リーチ演出および導入演出が発生しうる。当該変動中演出に対応する当否抽選結果(以下、対象当否抽選結果と称することもある)が大当たりであることが、特定リーチ演出の結末により報知されることがある。なお、このような特定モードが設定されている場合に限られることなく、特定リーチ演出および導入演出が発生しうるようにしてもよい。また、特別遊技状態にて特定リーチ演出および導入演出が発生しうるようにしてもよい。
【0026】
2-2)特定モード中の装飾図柄
特定モード中においては、装飾図柄80は以下のような態様とされる。なお、本実施形態では、特定モード中に限り装飾図柄80が以下のような態様とされる(特定モード専用態様とされる)が、特定モード中であるか否かにかかわらず、装飾図柄80が以下のような態様とされてもよい。また、図示しないが、特定モードにおける変動中演出中は、(特定モード専用態様の)装飾図柄80以外の図柄を変動表示することで、図柄変動中であること(変動が終了していないこと)が示されるようにしてもよい。
【0027】
各装飾図柄80は主要部および当該主要素部80mに付随する副要素部sを含む(
図4参照)。主要素部80mは、図柄の種類を示すものである。上述した通り、本実施形態では、装飾図柄80の種類の異同は数字の異同に基づいて決まるのであるから、主要素部80mは数字を含む部分である。副要素部sは、キャラクタを表す部分である。同じ種類の装飾図柄80には同じ種類のキャラクタが、異なる種類の装飾図柄80には異なる種類のキャラクタが付随する。本実施形態では、「1」の装飾図柄80はキャラクタA、「2」の装飾図柄80はキャラクタB、「3」の装飾図柄80はキャラクタC・・・「7」の装飾図柄80はキャラクタGが副要素部sとされている。なお、各図面においては、各種キャラクタを文字で表す。また、各種キャラクタは、遊技者が同種のキャラクタを表していると把握可能な範囲で態様の変更が生じてもよいものとする。後述するように、これらのキャラクタは、特定リーチ演出にて敵キャラクタとなる可能性があるものである。
【0028】
2-3)導入演出
特定リーチ演出が発生するよりも前に、導入演出が発生する。導入演出は、特定リーチ演出にてリーチ図柄となる可能性がある装飾図柄80を候補図柄として順に一つずつ示していく(遊技者に紹介していく)演出である。本実施形態では、左装飾図柄80Lと右装飾図柄80Rが同種のものとなることがリーチとされており、リーチが成立した場合の当該左装飾図柄80L(左装飾図柄群80gLから選択される装飾図柄80)と右装飾図柄80R(右装飾図柄群80gRから選択される装飾図柄80)をリーチ図柄とする。導入演出では、特定リーチ演出のリーチ図柄となる可能性がある装飾図柄80が、表示領域911の中央(リーチが成立した場合にリーチ図柄が表示される位置の間)にて順に示されていく(
図5参照)。本実施形態では、全ての装飾図柄80(「1」~「7」の装飾図柄80の全て)特定リーチ演出のリーチ図柄となる可能性がある。よって、全ての装飾図柄80が順に示されていく。本実施形態では、「1」の装飾図柄80から順に示され(
図5(a)(b)参照)、「7」の装飾図柄80が示される(
図5(c)参照)ことで導入演出が終了する。
【0029】
導入演出においては、順に装飾図柄80が示されるとともに、当該装飾図柄80の副要素部sを表す名称(以下、名称画像10と称する)が併せて表示される。すなわち、「1」の装飾図柄80が紹介されている際には副要素部sである「キャラクタA」の名称を表す名称画像10(「○○ナイト」という名称(
図5(a)参照))が、「2」の装飾図柄80が紹介されている際には副要素部sである「キャラクタB」の名称を表す名称画像10(「××サタン」という名称(
図5(b)参照))が、・・・「7」の装飾図柄80が紹介されている際には副要素部sである「キャラクタG」の名称を表す名称画像10(「□□キング」という名称(
図5(c)参照))が、各装飾図柄80とともに表示される。このような名称画像10は、常態の装飾図柄80(導入演出が実行されていない状態での装飾図柄80)(
図4参照)が有するものではない。したがって、導入演出は、常態の装飾図柄80を見ても分からないキャラクタの名称を具体的に示す演出であるともいえる。
【0030】
全ての装飾図柄80(候補図柄)が示された後(最後の「7」の装飾図柄80がキャラクタGの名称とともに表示された)後、装飾図柄80(候補図柄)のいずれかにてリーチが成立するかどうかの分岐演出が実行される。当該分岐演出の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、ある一種の装飾図柄80(候補図柄)が左装飾図柄80Lとして停止または擬似停止し(
図6(a)参照)、それと同種の装飾図柄80が右装飾図柄80Rとして停止または擬似停止するかどうかが分岐演出として実行される。同種の装飾図柄80が右装飾図柄80Rとして停止または擬似停止する成功結末(
図6(b-1)参照)に至った場合にはリーチ成立となり、特定リーチ演出が実行される。同種の装飾図柄80が右装飾図柄80Rとして停止または擬似停止しない失敗結末(
図6(b-2)参照)に至った場合にはリーチ不成立となり特定リーチ演出は実行されない。本実施形態では、失敗結末となった場合にはそのままはずれ組み合わせが表示されて対象当否抽選結果がはずれであることが報知される(変動が終了する)(
図6(c)参照)。すなわち、分岐演出が成功結末に至ることは、対象当否抽選結果が大当たりである可能性が残存するものである。なお、本実施形態とは異なり、導入演出が発生した場合には、いずれかの装飾図柄80で必ずリーチが成立する(失敗結末に至ることはない)設定としてもよい。すなわち、導入演出が発生した場合には、もれなく特定リーチ演出が発生するという設定としてもよい。
【0031】
2-4)特定リーチ演出
特定リーチ演出は、対象当否抽選結果に応じた結末に至る演出である。よって、遊技者は、特定リーチ演出の結末により対象当否抽選結果を把握することができる。本実施形態における特定リーチ演出は、遊技者側のキャラクタ(味方キャラクタ)とそれと対峙する敵側のキャラクタ(敵キャラクタ)が戦うバトル演出である(
図7(b)参照)。バトル演出は、味方キャラクタが勝利する勝利結末(
図7(c-1)参照)または敗北する敗北結末(
図7(c-2)参照)に至る。なお、勝利結末には、一旦敗北結末に至ったと見せかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンを含むものとする。勝利結末に至った場合には対象当否抽選結果が大当たりであることを示す当たり組み合わせが表示されて変動中演出が終了する。敗北結末に至った場合には対象当否抽選結果がはずれであることを示すはずれ組み合わせ(リーチはずれを示す組み合わせ)が表示されて変動中演出が終了する。
【0032】
ここで、特定リーチ演出にて登場する敵キャラクタは、リーチ図柄とされた装飾図柄80の副要素部sが表すキャラクタとされる。例えば、「2」の装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合(
図7(a)参照)には、味方キャラクタと対峙する敵キャラクタがキャラクタBであるバトル演出(
図7(b)参照)が実行される。本実施形態では、敵キャラクタの名称を示す画像が表示される(
図7(b)参照)。当該名称は、最終的にリーチ図柄となった装飾図柄80が、導入演出にて紹介された際に表示された名称画像10(「××サタン」という名称(
図5(b)参照))と一致するものである。
【0033】
本実施形態では、特定リーチ演出が勝利結末に至る蓋然性(=対象当否抽選結果の(大当たり)信頼度)は、敵キャラクタの種類に応じて異なるものとされている。よって、リーチ図柄としてどの装飾図柄80が選択されるのかが、遊技者にとって重要となる。なお、全種(七種)のキャラクタの全てが互いに信頼度が異なる設定としてもよいし、全種のうちの一部の二種以上は信頼度が同じである設定としてもよい。
【0034】
また、本実施形態では、味方キャラクタと敵キャラクタのバトルが開始された後は、リーチ図柄として表示される装飾図柄80は副要素部sを含まないものとされる(
図7(b)の左上参照)。本実施形態では、主要素部80m(数字)のみによりリーチ状態であることが示される。リーチ図柄となった装飾図柄80の副要素部sはバトルに登場しているのであるから、紛らわしさを防止する(バトルに登場するキャラクタと同種のキャラクタが別に表示された状態とならないようにする)ため、装飾図柄80から副要素部sが取り除かれる。
【0035】
図示しないが、上記構成とは異なり、リーチ図柄とされた装飾図柄80の副要素部sが表すキャラクタが敵キャラクタとされるのではなく、味方キャラクタとされる設定としてもよい。すなわち、特定リーチ演出は、味方キャラクタの種類がリーチ図柄に応じて変化しうるものとする。例えば、「3」の装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合には、キャラクタCが敵キャラクタと対峙するバトル演出が実行されるようにする。このような構成とする場合でも、特定リーチ演出が勝利結末に至る蓋然性(=対象当否抽選結果の(大当たり)信頼度)は、味方キャラクタの種類に応じて異なるようにするとよい。これにより、リーチ図柄としてどの装飾図柄80が選択されるのかが、遊技者にとって重要となる。
【0036】
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、特定リーチ演出が実行されるよりも前に、リーチ図柄となる可能性がある二種以上の装飾図柄80(候補図柄)が順に示されていく(紹介されていく)導入演出が実行されるから、特定リーチ演出に至るまでの流れが分かりやすいものとなる。
【0037】
特に本実施形態では、導入演出にて副要素部sが表すキャラクタの名称(名称画像10)が併せて表示されるから、リーチ図柄となりうる各装飾図柄80(候補図柄)のキャラクタがどのような名称のものかが導入演出で把握できる。リーチ図柄とされた装飾図柄80が有するキャラクタは特定リーチ演出にて登場することになるから、導入演出は将来的に登場するキャラクタを紹介する演出であるともいえる。
【0038】
以下、上記特定リーチ演出および導入演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0039】
〇具体例1-1
上記実施形態における特定リーチ演出はバトル演出であることを説明したが、特定リーチ演出としてバトル演出以外の演出が実行される構成としてもよい。特定リーチ演出は、対象当否抽選結果が大当たりである場合には遊技者に有利な状況となったことを示す結末に、はずれである場合には遊技者に不利な状況となったことを示す結末に至るものであり、かつ、リーチ図柄とされた装飾図柄80に応じて演出の態様が異なるものであればよい。例えば、リーチ図柄とされた装飾図柄80(
図8(a)参照)のキャラクタ(副要素部s)がある目標に向かって行動(チャレンジ)し(
図8(b)参照)、対象当否抽選結果が大当たりである場合には成功(
図8(c-1)参照)となったことを示す結末に至り、はずれである場合には失敗(
図8(c-2)参照)となったことを示す結末に至るような演出形態としてもよい。また、本例のようにする場合でも、登場するキャラクタの名称として、導入演出時に名称画像10を用いて紹介されていた名称が表示されるようにすることができる(
図8(b)参照(キャラクタEの名称として「△△マン」が表示))。
【0040】
〇具体例1-2
導入演出は、リーチ図柄となる可能性がある装飾図柄80(候補図柄)が一つずつ示されていく(紹介されていく)ものであるが、その態様(紹介態様)が装飾図柄80の種類に応じて異なるものとする。具体的には、リーチ図柄となった場合の信頼度に応じ、紹介態様が異なるものとする。
【0041】
例えば、「7」の装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合(特定リーチ演出にてキャラクタGが登場することとなった場合)には、その他の種類の装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合(特定リーチ演出にてキャラクタA~Fのいずれかが登場することとなった場合)よりも、大当たり信頼度が高い(特定リーチ演出が勝利結末に至る蓋然性が高い)ものとする。これを前提とし、導入演出にて、「7」の装飾図柄80が示されている際のキャラクタGの名称画像10は「赤文字」(
図9(b)参照)と、それ以外の装飾図柄80が示されている際のキャラクタA~Fの名称画像10は「黒文字」(
図9(a)参照)とされるものとする。つまり、前者と後者とでは、名称画像10の態様を異ならせる。なお、ここでいう名称画像10の態様の違いは、名称画像10が表す名称そのものの違い(表現する名称(文字)が異なることにより必然的に生じる相違)は除かれるものとする。上記のような「色」や、「大きさ」、「フォント」等により表される違いのことをいうものとする。
【0042】
このようにすることで、「7」の装飾図柄80は他の装飾図柄80とは違うことを、リーチ図柄が決まるよりも前の段階で遊技者は感じ取ることができるため、導入演出から特定リーチ演出に至る一連の演出がより分かりやすいものとなる。
【0043】
なお、名称画像10とは異なる部分の態様により紹介態様を異ならせてもよい。ただし、名称画像10以外の部分は、本来的に装飾図柄80が有する要素(主要素部80m、副要素部s)である(常態の装飾図柄80(
図4参照)が有する要素である)から、名称画像10以外の部分により紹介態様が異なることを表現するのは分かりやすさの観点から劣るといえる。つまり、本例のように、常態の装飾図柄80が有するものではない要素(導入演出特有の画像)である名称画像10の態様により、紹介態様に差があることを表現した方が、当該紹介態様の違いに遊技者が気付きやすいといえる。
【0044】
〇具体例1-3
上記実施形態では、導入演出にて全ての種類の装飾図柄80が候補図柄として示される(紹介される)ことを説明したが、全ての種類の装飾図柄80のうちの一部(二種以上)が示されるものとしてもよい。例えば、主要素部80mの数字が「奇数」である装飾図柄80は導入演出の候補図柄として示されず、主要素部80mの数字が「偶数」である装飾図柄80が導入演出の候補図柄として示される(
図10参照)ものとしてもよい(その逆の設定、すなわち主要素部80mの数字が「偶数」である装飾図柄80は導入演出の候補図柄として示されず、主要素部80mの数字が「奇数」である装飾図柄80が導入演出の候補図柄として示されるようにしてもよい)。また、導入演出の度に、候補図柄として示される装飾図柄80の種類(パターン)が変化しうる構成としてもよい。このような構成とする場合、候補図柄(導入演出にて紹介される図柄)と特定リーチ演出(リーチ図柄)との関係性(法則)を、例えば以下のように設定することが考えられる。
【0045】
イ)具体例1-3-1(
図11(a)「リーチ図柄限定設定」参照)
導入演出にて候補図柄として示されなかった(紹介されなかった)装飾図柄80は、リーチ図柄として採用されることがない設定とする。すなわち、導入演出後に発生する特定リーチ演出は、候補図柄として示された装飾図柄80のいずれかがリーチ図柄とされるものであって、候補図柄として示されなかった装飾図柄80がリーチ図柄とされることはないものとする。このようにすることで、導入演出は、リーチ図柄となりうる図柄を紹介し、それ以外の図柄は紹介しない演出として機能することになる。
【0046】
ロ)具体例1-3-2(
図11(b)「リーチ図柄選択確率示唆設定」参照)
上記具体例1-3-1とは異なり、導入演出にて候補図柄として示されなかった(紹介されなかった)装飾図柄80であっても、リーチ図柄となりうる設定とする。ただし、導入演出にて候補図柄として示された装飾図柄80の方が、候補図柄として示されなかった装飾図柄80よりも、リーチ図柄とされる蓋然性が高いものとする。つまり、導入演出は、リーチ図柄とされやすい装飾図柄80を事前に紹介するものとする。
【0047】
ハ)具体例1-3-3(
図11(c)「高信頼度図柄示唆設定」参照)
上記具体例1-3-1とは異なり、導入演出にて候補図柄として示されなかった(紹介されなかった)装飾図柄80であっても、リーチ図柄となりうる設定とする。これを前提とし、導入演出にて候補図柄として示された装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合の方が、導入演出にて候補図柄として示されなかった装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合よりも、特定リーチ演出が勝利結末に至る蓋然性が高い(大当たり信頼度が高い)設定とする。このようにすることで、導入演出は、リーチ図柄として選択された場合には高信頼度となる装飾図柄80を事前に紹介する演出として機能することになる。
【0048】
ニ)具体例1-3-4(
図11(d)「非紹介図柄高信頼度設定」参照)
上記具体例1-3-3とは逆の設定とする。すなわち、導入演出にて候補図柄として示された装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合よりも、導入演出にて候補図柄として示されなかった装飾図柄80がリーチ図柄とされた場合の方が、特定リーチ演出が勝利結末に至る蓋然性が高い(大当たり信頼度が高い)設定とする。導入演出は、一部の装飾図柄80が紹介され、他の装飾図柄80が紹介されないものであるため、紹介された装飾図柄80に基づく演出であるような印象を受ける。これに反し、紹介されなかった装飾図柄80によるリーチが成立した場合の方が高信頼度とすることで、遊技者にとって意外な状況となることがチャンスアップとされた遊技性が実現される。紹介されなかった装飾図柄80によるリーチが成立した場合には、対象当否抽選結果が大当たりであることが確定する設定としてもよい。また、本例のようにする場合には、上記具体例1-3-2にて説明したように、導入演出にて候補図柄として示された装飾図柄80の方が、候補図柄として示されなかった装飾図柄80よりも、リーチ図柄とされる蓋然性が高いものとすることが好ましい(紹介された装飾図柄80がリーチ図柄とされることを基本(デフォルト)とし、これに反した場合を「チャンスアップ」とする)。
【0049】
3)画像演出
3-1)特定操作演出
本実施形態にかかる遊技機1は、遊技者に対し、操作手段60の一種である押ボタン61(演出用のボタン)を操作することを促す操作演出を実行することがある。当該操作演出が発生するよりも前に、以下で詳細を説明する画像演出が発生することがある。以下、画像演出後に発生する操作演出を特定操作演出と称することもある。なお、当該特定操作演出および画像演出は、変動中演出を構成する演出として実行されるものとすることもできるし、大当たり遊技中等、変動中演出が実行されていない最中に実行されるものとすることもできる。本実施形態では、変動中演出を構成する演出として画像演出および特定操作演出が発生しうる。画像演出が発生する変動中演出に対応する当否抽選結果を対象当否抽選結果と称することもある。なお、図面を分かりやすくするため、画像演出や特定操作演出を説明する図面においては、装飾図柄80や保留図柄の図示を省略する。
【0050】
特定操作演出(
図13参照)は、画像演出(
図12参照)が成功結末に至った場合にそれに続いて連続的に実行される。画像演出が成功結末に至らなかった場合(失敗結末に至った場合)には実行されない。すなわち、画像演出は、特定操作演出が実行されるか否かの分岐演出であるということがいえる。特定操作演出では、画像演出が成功結末に至った場合に表示される完成画像25により押ボタン61の操作が促される。
【0051】
3-2)分割画像
画像演出においては、複数の分割画像21(単位画像)が表示領域911に表示される。当該分割画像21がN個(Nは2以上である)表示されて後述する完成画像25が構成された状態となることが成功結末として、完成画像25が構成された状態とならないことが失敗結末として設定されている。つまり、完成画像25が構成された状態となるか否かが成功結末となるか否か(特定操作演出が実行されるか否か)の分岐とされている。本実施形態ではN=3とされている。
【0052】
分割画像21のそれぞれは、共通要素211および当該共通要素211とは異なる要素である別要素212を含む(
図12参照)。共通要素211は、各分割画像21に共通する(同じである)画像構成要素である。本実施形態における共通要素211は、押ボタン61の全体を表したものである。つまり、遊技者視点でいえば、分割画像21のそれぞれが一の押ボタン61を有しているように見える。なお、遊技者に同一視される範囲(一の押ボタン61を表したものであると理解できる範囲)で、分割画像21それぞれの共通要素211に若干の違いがあってもよい。
【0053】
別要素212は、各分割画像21で互いに相違する(遊技者には異なる対象を表しているように見える)画像構成要素である。本実施形態では、押ボタン61が3分割(N分割)されたものが各分割画像21の別要素212とされている。具体的には、押ボタン61の左側部分、中央側部分、右側部分を表した画像構成要素が各部分割画像21の別要素212とされている(
図12参照)。つまり、全ての分割画像21のそれぞれが含む別要素212を組み合わせてなるものが、一の押ボタン61を表すものとされている。以下の説明においては、押ボタン61の左側部分を表した別要素212を含む分割画像21を左分割画像21Lと、押ボタン61の中央側部分を表した別要素212を含む分割画像21を中分割画像21Cと、押ボタン61の右側部分を表した別要素212を含む分割画像21を右分割画像21Rと称することもある。上述した通り、各分割要素の共通要素211も一の押ボタン61を表すものであるから、全ての分割画像21のそれぞれが含む別要素212を組み合わせてなるものは、一つの分割画像21(単独の分割画像21)が含む共通要素211と同じ対象(押しボタン)を表したものといえる。
【0054】
3-3)画像演出から特定操作演出への移行
本実施形態における画像演出は、結末(成功結末または失敗結末)に関係なく、二つの分割画像21が表示されるまでは進行する。具体的には、最初に左分割画像21Lが表示領域911の左側に表示され(
図12(a)参照)、次に右分割画像21Rが表示領域911の右側に表示される(
図12(b)参照)。この後、左分割画像21Lと右分割画像21Rの間の所定位置に中分割画像21Cが表示されるかどうかの煽り演出が発生する(
図12(c)参照)。本実施形態では、表示領域911の上から下に向かって中分割画像21Cが移動してきて、各分割画像21の共通要素211が横一線に並ぶ所定位置にて停止するかどうかの煽り演出が発生する。成功結末となる場合には中分割画像21Cは所定位置に停止する(
図12(d-1)参照)。失敗結末となる場合には中分割画像21Cは所定位置に停止せず、そのまま表示領域911外まで移動して見えなくなったかのような表示がなされる(
図12(d-2)参照)。なお、当該煽り演出の形態はあくまで一例である。中分割画像21Cが所定位置に表示されるかもしれない(完成画像25が構築されるかもしれない)ことを遊技者に示唆するような形態であればよい。また、このように中分割画像21Cが最後に表示されるか否かの演出とすることもあくまで一例である。すなわち、分割画像21の表示順は適宜変更可能である(画像演出の度に、表示順が変化しうる構成としてもよい)。失敗結末に至った場合には、画像演出は終了し、特定操作演出は実行されない。本実施形態では、対象当否抽選結果がはずれであることが報知される(失敗結末=はずれ確定である)。一方、成功結末に至った場合には、対象当否抽選結果が大当たりである可能性がある。このことからすれば、失敗結末よりも、成功結末の方が、遊技者に有利な結末であるといえる。
【0055】
成功結末に至った場合、三つの分割画像21のそれぞれが含む別要素212が組み合わされて(合体されて)なる完成画像25が構成される(
図13(a)参照)。上述した通り、各分割画像21の別要素212は、押ボタン61の左側部分と、押ボタン61の中央側部分、押ボタン61の右側部分を表したものであるから、これらを組み合わせてなる完成画像25は一の押ボタン61を表したものとなる。つまり、当該完成画像25は、単独の分割画像21が含む共通要素211と同じ対象を表す。なお、ここでいう「同じ対象を表す」とは、別要素212が組み合わされてなる完成画像25と共通要素211が全く同じであることを要するものではない。遊技者の視点で、同じ対象を表していると感覚的に理解することができる範囲で両者は態様が異なっていてもよい。また、本実施形態における当該「対象」はボタンという有体物であるが、演出等の無体物(概念)であってもよい。
【0056】
本実施形態では、完成画像25が形成されることを契機として、単独の分割画像21が含む共通要素211は消去される(
図13(a)参照)。つまり、三つの分割画像21が表示された時点では共通要素211である押ボタン61が三つ表示された状態にあるところ、完成画像25が構成されることを契機として共通要素211である押ボタン61は消去される(完成画像25が表す押ボタン61のみが残った状態となる)。
【0057】
その後、特定操作演出が実行される。具体的には、画像演出により構成された完成画像25を用い、当該完成画像25が表す押ボタン61の操作が促される(
図13(b)参照)。当該特定操作演出の具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態では、操作有効期間中に押ボタン61が単発操作なされることを契機として特定操作演出の結果が示される。当該結果は、対象当否抽選結果の大当たり信頼度を示唆するもの(
図13(c)参照)であってもよいし、対象当否抽選結果自体を示すもの(当否が判明する直前の分岐が特定操作演出である構成)(図示せず)であってもよい。
【0058】
このように、画像演出は、N個の分割画像21が含む別要素212が組み合わされて一の押ボタン61を表す完成画像25が構成されるか否かが、特定操作演出に移行するか否かの分岐とされた演出であるところ、分割画像21の別要素212は押ボタン61の一部を表したものであるため、それぞれを見ただけでは何を表しているのかが分かりにくい(
図14に示す参考例のような演出態様とすると、押しボタンの一部を表していることが分かりにくい)。しかし、本実施形態では、分割画像21のそれぞれが含む共通要素211は一の押ボタン61を表していることが容易に把握できるため、画像演出は将来的に押ボタン61が構成される可能性がある演出なのではないかということ共通要素211から感じ取ることができる。すなわち、共通要素211の作用により画像演出の「目標」が分かりやすくなる。
【0059】
以下、上記画像演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0060】
〇具体例2-1
上記実施形態では、N個の分割画像21の別要素212が組み合わされることで完成画像25が構成され、当該完成画像25が表す対象と共通要素211が表す対象が同じ(押ボタン61)であることを説明したが、別要素212により構成されるものは画像(完成画像25)に限られない。
【0061】
一の分割画像21が含む別要素212は、一または二以上の文字であるとする。例えば、左分割画像21Lの別要素212は「ボ」の文字であり、中分割画像21Cの別要素212は「タ」の文字であり、右分割画像21Rの別要素212は「ン」の文字であるとする(
図15参照)。また、各分割画像21が含む共通要素211は、上記実施形態と同様に一の押ボタン61を表したものであるとする。このようにすることで、画像演出が成功結末に至った場合、三つの分割画像21のそれぞれが含む別要素212が組み合わせされなる文字列が構成されることになる。上記の例でいえば、左から「ボタン」と読める文字列が構成される(
図15(d-1)参照)ことになる。当該文字列は、単独の分割画像21が含む共通要素211と同じ対象である「ボタン」(押ボタン61)を表すものである。このように、各分割画像21が含む別要素212は、共通要素211の「名称」の一部を構成する文字であるものとすることもできる。
【0062】
また、本例のように文字列が構成される画像演出とする場合、当該文字列を用いた特定操作演出とすることができる。すなわち、上記の通り「ボタン」という文字列が構成されるのであるから、特定操作演出は当該「ボタン」という文字列を利用して「ボタンを押せ!」という表示がなされる特定操作演出とする(
図16(b)参照)。
【0063】
また、特定操作演出は、共通要素211を用いて操作が促される演出とすることもできる。共通要素211のそれぞれは一の押ボタン61を表したものであるから、これらが一つになる(合成される)ような変化(
図16(a)参照)が生じ、それを用いて押ボタン61の操作が促される特定操作演出とする(
図16(b)参照)。なお、上記実施形態のように完成画像25が構築される画像演出とする場合でも、このような共通要素211を用いた操作要求がなされる構成とすることもできる。
【0064】
〇具体例2-2
上記実施形態における画像演出は、操作演出(特定操作演出)の発生を示唆するものであることを説明したが、その他の演出を示唆するものとして用いることもできる。例えば、以下のような分割画像21が表示される画像演出とすることで、遊技者側のキャラクタと敵側のキャラクタが戦うバトル演出の発生を示唆するものとすることもできる。
【0065】
各分割画像21は、共通要素211として「VS」(versusの略)の文字を含むものとする。また、また、左分割画像21Lは別要素212として「バ」の文字を、中分割画像21Cは別要素212として「ト」の文字を、右分割画像21Rは別要素212として「ル」の文字を含むものとする(
図17参照)。画像演出が成功結末に至った場合には、別要素212により「バトル」の文字列が構成され(
図17(d-1)参照)、バトル演出に移行する(
図18参照)ものとする。また、共通要素211「VS」は、「バトル」(戦い)を表していることを把握できるものであるから、一の分割画像21(一の共通要素211)のみから「バトル」の発生が示唆されていることを把握することができる。
【0066】
本例のようにする場合、各分割画像21の別要素212が組み合わされて構成される「バトル」の文字列を用いてバトル演出の実行が示されるようにするとよい。例えば、「バトル開始」の表示がなされるようにするとよい(
図18(b)参照)。
【0067】
また、共通要素211によりバトル演出の実行が示されるようにするとよい。共通要素211のそれぞれは「VS」の文字を表したものであるから、これらが一つになる(合成される)ような変化(
図18(a)参照)が生じ、それを用いて遊技者側のキャラクタと敵側のキャラクタの戦いが発生することを示すバトル演出とする(
図18(b)参照)。
【0068】
〇具体例2-3
上記具体例2-2のように画像演出後にバトル演出が発生する可能性がある構成とし、当該バトル演出に登場するキャラクタを示唆する画像演出とすることもできる。例えば、バトル演出に登場する敵キャラクタを分割したものを別要素212として各分割画像21が含むようにし、当該敵キャラクタの名称(
図19の例では「ボス」という名称とした)を表すものを共通要素211として各分割画像21が含むものとする(
図19参照)。成功結末に至った場合には、各分割画像21の別要素212が組み合わされてなる敵キャラクタの画像(完成画像25)が構築される(
図20(a)参照)。
【0069】
本例のようにする場合、各分割画像21の別要素212が組み合わされて構成される敵キャラクタの画像(完成画像25)を用いてバトル演出の実行が示されるようにするとよい。すなわち、バトル演出に登場するキャラクタ(倒すべきキャラクタ)が、完成画像25が表すキャラクタであることを遊技者に示す表示がなされるようにするとよい(
図20(b)参照)。
【0070】
また、共通要素211によりバトル演出に登場するキャラクタの名称が示されるようにするとよい。共通要素211のそれぞれはバトル演出に登場するキャラクタ(倒すべきキャラクタ)の名称である「ボス」の文字を表したものであるから、これらが一つになる(合成される)ような変化(
図20(a)参照)が生じ、それを用いて登場するキャラクタが「ボス」という名称であることが示されるようにする(
図20(b)参照)。
【0071】
〇具体例2-4
共通要素211の態様により、対象当否抽選結果が大当たりである蓋然性が示唆されるものとする。例えば、共通要素211の態様により、画像演出が成功結末に至る蓋然性が示唆されるものとする。
【0072】
例えば、上記実施形態のように、共通要素211は「押ボタン」を表したものであるとする。当該共通要素211は、全体として白色を呈する押ボタン61を表した第一態様(
図21(a)参照)となることもあれば、全体として赤色を呈する押ボタン61を表した第二態様(
図21(b)参照)となることもある構成とされ、第一態様とされた場合よりも、第二態様とされた場合の方が、成功結末に至る蓋然性が高い設定とする。共通要素211が第一態様および第二態様のいずれである場合でも、別要素212に違いはない(別要素212による信頼度示唆がなされるわけではない)。
【0073】
別要素212は、単独では何を表しているのか把握することが困難であるから、当該別要素212の色等により信頼度を示唆してもそれが分かりにくいものとなってしまう(信頼度を示唆していることに遊技者が気づかないおそれがある)。一方、共通要素211は、別要素212とは異なり、単独で表現された対象(押しボタン)を把握することができるものであるから、当該共通要素211を用いて信頼度が示唆されるようにすればよい(分かりやすい信頼度示唆となる)。
【0074】
〇具体例2-5
特定操作演出にて操作要求がなされる操作手段60の種類が毎回変化しうる構成とする。例えば、第一操作手段61(押ボタン)の操作がなされる第一特定操作演出が発生することもあれば、第一操作手段61とは異なる第二操作手段62(
図1参照)の操作がなされる第二特定操作演出が発生することもある設定とする。
【0075】
これに合わせ、画像演出として、第一画像演出および第二画像演出が発生しうるものとする。第一画像演出が成功結末となった場合には第一特定操作演出が、第二画像演出が成功結末となった場合には第二特定操作演出が発生する。つまり、画像演出に続いて実行される演出の種類に応じ、複数種の画像演出が発生しうるものとする。第一特定操作演出は、第一操作手段61(押ボタン)の操作が促されるものであるから、第一画像演出は、単独で第一操作手段61(押ボタン)を表す共通要素211および完成画像25となった場合に第一操作手段61(押ボタン)を表すことになる別要素212を含む分割画像21が表示される演出とする(
図12、
図13参照)。第二特定操作演出は、第二操作手段62の操作が促されるものであるから、第二画像演出は、単独で第二操作手段62を表す共通要素211および完成画像25となった場合に第二操作手段62を表すことになる別要素212を含む分割画像21が表示される演出とする(
図22参照(成功結末移行後からの流れを示す))。このようにすることで、画像演出は、将来的に操作要求がなされる可能性がある操作手段60がいずれであるのかを前もって示唆するものとして機能することになる。
【0076】
本例のようにする場合、第一特定操作演出および第二特定操作演出の一方が発生した場合よりも、他方が発生した場合の方が、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い設定とするとよい。例えば、第一特定操作演出が発生した場合よりも、第二特定操作演出が発生した場合の方が、大当たり信頼度が高い設定とする。このようにすることで、第一画像演出が発生した場合よりも、第二画像演出が発生した場合の方が、成功結末となったときに大当たりとなることに期待がもてることになるから、第二画像演出が発生した場合には成功結末となることを遊技者がより強く願うであろう遊技性が実現される。
【0077】
〇具体例2-6
共通要素211と別要素212(別要素212が組み合わされてなるもの)との間に「矛盾」がある画像演出(特殊画像演出)が発生しうるものとする。例えば、上記具体例2-5にて説明したように、異なる操作手段60(第一操作手段61と第二操作手段62)を備えることを前提とし、共通要素211と別要素212(別要素212が組み合わされてなるもの)の一方は第一操作手段61を表すものとされているにもかかわらず、他方は第二操作手段62を表すものとされた画像演出(特殊画像演出)が発生しうるものとする(
図23参照)。
【0078】
このようにすることで、一部の分割画像21しか表示されていない状態(特に、一の分割画像21しか表示されていない状態(
図23(a)参照))は、当該一部の分割画像21が含む別要素212が表す内容(操作手段)が明瞭ではないから、共通要素211が表す操作手段60の操作が促されることを遊技者は想定するところ、表示される分割画像21が増えていき、別要素212により構成される操作手段60(完成画像25)を把握した時点で、共通要素211が表す操作手段60と別要素212が表す操作手段60が異なる(矛盾する)ことに気付くという意外性のある演出形態とすることができる。
【0079】
なお、図示しないが、特殊画像演出後に実行される特定操作演出は、第一操作手段61の操作が促されるものとしてもよいし、第二操作手段62の操作が促されるものとしてもよい。また、共通要素211が表す操作手段60の操作が促されることもあれば、別要素212が表す操作手段60の操作が促されることもある設定としてもよい。さらに、特殊画像演出は、対象当否抽選結果が大当たりとなることが確定する確定演出(プレミア演出)として発生するという設定(共通要素211と別要素212の「矛盾」が大当たり確定とされた設定)としてもよい。
【0080】
〇具体例2-7
上記実施形態では、画像演出が成功結末に至った場合に特定操作演出が発生するものであること、すなわち画像演出が発生したとしてもその後特定操作演出が発生するとは限らない構成であることを説明したが、画像演出が発生した場合にはもれなく特定操作演出が発生するようにしてもよい。すなわち、画像演出は、共通要素211や分割要素(分割要素が組み合わされてなるもの)により、事後的に発生する演出を予告するものとしてもよい。
【0081】
3)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0082】
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
【0083】
上記実施形態では、当否抽選結果の態様として大当たりおよびはずれが設定され、大当たりとなることで大当たりが獲得される(大当たり遊技が実行される)ものであるが、いわゆる小当たり経由により大当たりが獲得できるものとしてもよい。このように小当たり経由で大当たりが獲得できる遊技性(小当たり当選時に開放される特典領域(V領域)に遊技球を進入させることで大当たりが得られるいわゆる「二種遊技機」の遊技性)を備えたもの自体は周知であるため詳細な説明を省略するが、例えば小当たりに当選した場合、(遊技機の故障や遊技者が指示通り遊技を行わない等のイレギュラーな事象が発生した場合を除き)それが大当たりの獲得に繋がるという設定(実質的に小当たり当選と大当たり当選が同一視できる設定)である設定とするのであれば、上記実施形態にて説明した大当たりの当選とは、小当たりに当選することを含む(「大当たり」は「小当たり」に読み替えることができる)ものとする。
【0084】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0085】
・手段1-1
複数種の装飾図柄が表示される表示領域を有する表示手段と、前記表示領域における異なる箇所に同種の二つの前記装飾図柄がリーチ図柄として表示される特定リーチ演出を実行する特定リーチ演出実行手段と、前記特定リーチ演出よりも前に、前記リーチ図柄となる可能性がある複数種の前記装飾図柄のうちの少なくとも一部である二種以上の候補図柄を、順に一つずつ示していく導入演出を実行する導入演出実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、リーチ図柄となる可能性がある装飾図柄(候補図柄)が導入演出にて一つずつ示されるから、特定リーチ演出に至るまでの流れが分かりやすいものとなる。
【0086】
・手段1-2
前記候補図柄とされる前記装飾図柄は、その種類を示す主要素部および当該主要素部に付随する副要素部を含み、前記導入演出においては、前記候補図柄の前記副要素部を表す名称が表示されることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、各装飾図柄(候補図柄)の副要素部がどのような名称のものかが導入演出で把握できる。
【0087】
・手段1-3
前記特定リーチ演出は、遊技者側のキャラクタとそれと対峙する敵側のキャラクタが戦うバトル演出であって、前記リーチ図柄とされた前記装飾図柄の前記副要素部が表すキャラクタが、前記遊技者側のキャラクタおよび前記敵側のキャラクタの一方とされることを特徴とする手段1-2に記載の遊技機。
このようにすることで、導入演出はバトル演出に登場する可能性があるキャラクタを事前に紹介する演出となる。
【0088】
・手段1-4
前記導入演出にて示される二種以上の前記候補図柄のうちのいずれかが前記リーチ図柄とされた前記特定リーチ演出が発生した場合と、前記導入演出にて示される二種以上の前記候補図柄のいずれとも異なる前記装飾図柄が前記リーチ図柄とされる前記特定リーチ演出が発生した場合とでは、前記特定リーチ演出が遊技者に有利な結末に至る蓋然性が異なることを特徴とする手段1-1から手段1-3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、導入演出にて示された装飾図柄がリーチ図柄となるか否かに遊技者が注目するであろう演出形態となる。
【0089】
・手段2-1
N個(Nは2以上である)の分割画像が表示されうる画像演出を実行することが可能な遊技機であって、前記分割画像のそれぞれは、互いに共通する共通要素および当該共通要素とは異なる別要素を含み、N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなるものは、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すことを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、N個の分割画像が揃わなければ把握しにくい「別要素を組み合わせてなるもの」がどのようなものであるかを、共通要素により事前に把握できるという分かりやすい画像演出とすることができる。
【0090】
・手段2-2
N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなる完成画像は、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すものであることを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、共通要素は、別要素が組み合わされてなる完成画像を予め示唆するものとなる。
【0091】
・手段2-3
前記別要素は一または二以上の文字であり、N個の前記分割画像のそれぞれが含む前記別要素を組み合わせてなる文字列は、単独の前記分割画像が含む前記共通要素と同じ対象を表すものであることを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、共通要素は、別要素が組み合わされてなる文字列が表すもの(例えば文字列が表す名称のもの)を予め示唆するものとなる。
【符号の説明】
【0092】
1 遊技機
10 名称画像
21 分割画像(21L 左分割画像 22C 中分割画像 22R 右分割画像)
211 共通要素
212 別要素
25 完成画像
60 操作手段(61 第一操作手段(押ボタン) 62 第二操作手段)
80 装飾図柄(80m 主要素部 80s 副要素部)
91 表示装置
911 表示領域