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特開2024-38904コード割当装置、コード割当方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038904
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】コード割当装置、コード割当方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06K 1/12 20060101AFI20240313BHJP
【FI】
G06K1/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143266
(22)【出願日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】514174925
【氏名又は名称】ワム・システム・デザイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 侑輝
(72)【発明者】
【氏名】上野 潔
(57)【要約】
【課題】同じグループコードが重複して用いられないようにすることができるコード割当装置を提供する。
【解決手段】コード割当装置1は、複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及びグループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部11と、グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信する受信部12と、要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てる割当部13と、割当部13によるグループコードの割り当て結果を蓄積する蓄積部14と、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、グループコードに対応するグループコード識別子とを送信する送信部15と、を備え、割当部13は、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及び当該グループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部と、
グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信する受信部と、
前記要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てる割当部と、
前記割当部によるグループコードの割り当て結果を蓄積する蓄積部と、
割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、当該グループコードに対応するグループコード識別子とを送信する送信部と、を備え、
前記割当部は、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる、コード割当装置。
【請求項2】
グループコードは、複数のユーザによって使用されるグローバルコードと、単独のユーザによって使用されるローカルコードとを含んでおり、
前記要求情報には、割り当ての要求対象がグローバルコードであるのかローカルコードであるのかを示す情報が含まれており、
前記割当部は、グローバルコードを割り当てる場合には、すべてのユーザについて重複しないようにグループコードを割り当て、ローカルコードを割り当てる場合には、要求元のユーザについて重複しないようにグループコードを割り当てる、請求項1記載のコード割当装置。
【請求項3】
グローバルコードであるグループコードと、ローカルコードであるグループコードとは、種類が異なっている、請求項2記載のコード割当装置。
【請求項4】
グローバルコードであるグループコードには複数の種類が存在し、
前記割当部は、前記要求情報の受信に応じてグローバルコードを割り当てる際に、1種類のグローバルコードを割り当てる、請求項2記載のコード割当装置。
【請求項5】
グループコードの種類は、グループコードに含まれる2次元コードの個数に応じた種類、及びグループコードに含まれる2次元コードのセル数に応じた種類の少なくとも一方である、請求項3または請求項4記載のコード割当装置。
【請求項6】
前記割当部によるグループコードの割り当てに応じて、要求情報の送信元のユーザに対して課金する課金部をさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか記載のコード割当装置。
【請求項7】
前記割当部によるグループコードの割り当てに応じて、要求情報の送信元のユーザに対して課金する課金部をさらに備え、
前記課金部は、グローバルコードの割り当てと、ローカルコードの割り当てとについて異なる課金を行う、請求項2から請求項4のいずれか記載のコード割当装置。
【請求項8】
前記グループコードを構成する少なくともいずれかの2次元コードから読み取られる情報には、チェックデジットが含まれている、請求項1から請求項4のいずれか記載のコード割当装置。
【請求項9】
複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及び当該グループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部と、受信部と、割当部と、蓄積部と、送信部とを用いて処理されるコード割り当て方法であって、
前記受信部が、グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信するステップと、
前記割当部が、前記要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てるステップと、
前記蓄積部が、前記グループコードを割り当てるステップにおけるグループコードの割り当て結果を蓄積するステップと、
前記送信部が、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、当該グループコードに対応するグループコード識別子とを送信するステップと、を備え、
前記グループコードを割り当てるステップでは、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる、コード割当方法。
【請求項10】
複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及び当該グループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、
グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信する受信部、
前記要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てる割当部、
前記割当部によるグループコードの割り当て結果を蓄積する蓄積部、
割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、当該グループコードに対応するグループコード識別子とを送信する送信部として機能させ、
前記割当部は、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の2次元コードから構成されるグループコードを割り当てるコード割当装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、QRコード(登録商標)などの2次元コードが多く用いられている(例えば、特許文献1参照)。2次元コードを用いることによって、1次元のコードであるバーコードよりも、記録できる情報量を増やすことができるというメリットがある。そのため、2次元コードは物流や公共交通、料金の支払いなどの様々な状況において用いられるようになってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-214317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2次元コードの情報量は、バーコードよりは多いが有限であるため、その情報量を超える情報量が求められる場合には対応することができないという問題があった。そのような問題を解決するため、複数の2次元コードから構成されるグループコードを用いることが考えられる。
【0005】
しかしながら、複数の2次元コードを各社が自由に構成するようになると、グループコードの付与された対象物を識別できなくなる可能性があるという問題がある。図10の例で示されるように、A社、B社において、グループコード識別子「1」に対応する同じグループコードが用いられている場合には、そのグループコードの付与された商品がA社、B社のそれぞれからC社に送付された際に、同じグループコードが付与されているため、両商品を識別できないという問題が生じることになる。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、同じグループコードが重複して用いられないようにすることができるコード割当装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によるコード割当装置は、複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及びグループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部と、グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信する受信部と、要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てる割当部と、割当部によるグループコードの割り当て結果を蓄積する蓄積部と、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、グループコードに対応するグループコード識別子とを送信する送信部と、を備え、割当部は、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる、ものである。
このような構成により、同じグループコードが重複して割り当てられることがない。したがって、例えば、異なる商品に同じグループコードが付与される事態を回避することができる。
【0008】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、グループコードは、複数のユーザによって使用されるグローバルコードと、単独のユーザによって使用されるローカルコードとを含んでおり、要求情報には、割り当ての要求対象がグローバルコードであるのかローカルコードであるのかを示す情報が含まれており、割当部は、グローバルコードを割り当てる場合には、すべてのユーザについて重複しないようにグループコードを割り当て、ローカルコードを割り当てる場合には、要求元のユーザについて重複しないようにグループコードを割り当ててもよい。
このような構成により、グローバルコードについては、グループコードの重複した割り当てを厳密に防止することができると共に、ローカルコードについては、異なるユーザには同じグループコードを割り当てることができるようになり、割り当て対象のグループコードを大量に用意しなくてもよくなる。
【0009】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、グローバルコードであるグループコードと、ローカルコードであるグループコードとは、種類が異なっていてもよい。
このような構成により、グループコードの種類を確認することによって、グローバルコードかローカルコードかを判断することができる。したがって、例えば、流通過程などにおいて商品に付与されたグローバルコードであるグループコードを読み取る際には、グローバルコードのみを読み取るようにすることもできる。
【0010】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、グローバルコードであるグループコードには複数の種類が存在し、割当部は、要求情報の受信に応じてグローバルコードを割り当てる際に、1種類のグローバルコードを割り当ててもよい。
このような構成により、例えば、あるユーザは、割り当てられたグローバルコードである複数のグループコードを利用する際に、同じ種類のグローバルコードのみを読み取るようにすることもでき、読み取り対象以外のグループコードを誤って読み取ることを防止することができる。
【0011】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、グループコードの種類は、グループコードに含まれる2次元コードの個数に応じた種類、及びグループコードに含まれる2次元コードのセル数に応じた種類の少なくとも一方であってもよい。
このような構成により、例えば、グループコードに含まれる2次元コードの個数や、グループコードに含まれる2次元コードのセル数によって、グループコードの種類を判断することができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、割当部によるグループコードの割り当てに応じて、要求情報の送信元のユーザに対して課金する課金部をさらに備えてもよい。
このような構成により、グループコードの割り当てに関する費用を、ユーザから回収することができるようになる。
【0013】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、割当部によるグループコードの割り当てに応じて、要求情報の送信元のユーザに対して課金する課金部をさらに備え、課金部は、グローバルコードの割り当てと、ローカルコードの割り当てとについて異なる課金を行ってもよい。
このような構成により、例えば、ローカルコードの割り当てより、グローバルコードの割り当ての費用を高額にすることによって、グループコードを独占するかどうかに応じて、適切な課金を行うことができるようにもなる。
【0014】
また、本発明の一態様によるコード割当装置では、グループコードを構成する少なくともいずれかの2次元コードから読み取られる情報には、チェックデジットが含まれていてもよい。
このような構成により、チェックデジットを用いることによって、コード割当装置によって割り当てられたグループコードと、そうでないグループコードとを区別することができる。そのため、例えば、グローバルコードであるグループコードを読み取る際に、チェックデジットを用いて適切であると判断されたグループコードのみを読み取ることによって、コード割当装置によって割り当てられたグループコード以外のグループコードを読み取らないようにすることもできる。
【0015】
また、本発明の一態様によるコード割当方法は、複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及びグループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部と、受信部と、割当部と、蓄積部と、送信部とを用いて処理されるコード割り当て方法であって、受信部が、グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信するステップと、割当部が、要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てるステップと、蓄積部が、グループコードを割り当てるステップにおけるグループコードの割り当て結果を蓄積するステップと、送信部が、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、グループコードに対応するグループコード識別子とを送信するステップと、を備え、グループコードを割り当てるステップでは、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる、ものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によるコード割当装置等によれば、重複しないようにグループコードを割り当てることができる。したがって、例えば、A社及びB社が、コード割当装置によって割り当てられたグループコードを用いることによって、両社で同じグループコードが使用される事態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を示す模式図
図2】同実施の形態によるコード割当装置の構成を示すブロック図
図3】同実施の形態によるコード割当装置の動作を示すフローチャート
図4】同実施の形態におけるグループコードの種類について説明するための図
図5】同実施の形態におけるグループコードを特定可能な情報等の一例を示す図
図6A】同実施の形態におけるグループコードの割り当て結果の一例を示す図
図6B】同実施の形態におけるグループコードの割り当て結果の一例を示す図
図7】同実施の形態におけるグループコードの割り当て結果の一例を示す図
図8】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
図9】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
図10】従来のグループコードの使用例について説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明によるコード割当装置、コード割り当て方法、及びプログラムについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態によるコード割当装置は、グループコードを重複しないように割り当てるものである。
【0019】
図1は、本実施の形態による情報処理システム100の構成を示す模式図であり、図2は、本実施の形態によるコード割当装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による情報処理システム100は、通信回線500を介して通信可能に接続されたコード割当装置1と、複数の情報処理装置2とを備える。通信回線500は、例えば、インターネット、イントラネット、公衆電話回線網などであってもよい。情報処理装置2は、グループコードの割り当てを要求するユーザが使用するものであり、例えば、パーソナルコンピューターや、タブレット端末などの情報処理端末であってもよい。ユーザとは、例えば、個人であってもよく、企業や組織、団体などであってもよい。本実施の形態では、ユーザが企業である場合について主に説明する。
【0020】
図2を参照して、本実施の形態によるコード割当装置1は、記憶部11と、受信部12と、割当部13と、蓄積部14と、送信部15とを備える。コード割当装置1は、一例として、課金部16をさらに備えてもよい。コード割当装置1は、例えば、情報処理装置2から送信された要求情報の受信に応じてグループコードを割り当てるサーバであってもよい。
【0021】
記憶部11では、複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報と、そのグループコードに対応するグループコード識別子とが記憶される。グループコードは、所定個数の2次元コードから構成されるコードである。所定個数は2以上であれば特に限定されないが、例えば、2個、3個、4個などであってもよく、5個以上であってもよい。本実施の形態では、所定個数が2個である場合について主に説明する。
【0022】
グループコードに含まれる2次元コードは、一例として、矩形状のコードであってもよい。矩形状のコードは、例えば、正方形状のコードであってもよく、正方形状以外の矩形状のコードであってもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。グループコードに含まれる複数の2次元コードは、例えば、図10で示されるように、辺同士が近接して対向するように配置されていてもよい。なお、隣接する2次元コードの間には、通常、各2次元コードを区別可能にするため、隙間が存在することが好適であるが、そうでなくてもよい。グループコードが3個以上の2次元コードを含む場合に、その3個以上の2次元コードは、例えば、直線状に配置されてもよく、その他の形状に配置されてもよい。後者の場合には、例えば、4個の2次元コードが2×2のマトリクス状に配置されてもよく、3個以上の2次元コードがL字形状に配置されてもよい。
【0023】
2次元コードは、特に限定されないが、例えば、カメレオンコード(登録商標)などのカラーコードであってもよく、QRコード(登録商標)であってもよく、ARマーカであってもよく、その他のコードであってもよい。ARマーカは、例えば、ArUcoマーカであってもよい。2次元コードは、複数のコードを同時に読み取ることができるものであることが好適である。本実施の形態では、2次元コードがARマーカである場合について主に説明する。
【0024】
グループコードを特定可能な情報は、グループコードの画像を特定可能な情報であり、例えば、グループコードそのもの、すなわちグループコードの画像であってもよく、グループコードに含まれる複数の2次元コードのコード識別子であってもよく、グループコードの画像を一意に特定可能なその他の情報であってもよい。グループコードを特定可能な情報を用いることによって、特定対象のグループコードの画像を特定できるようになっていることが好適である。2次元コードのコード識別子は、例えば、2次元コードによって示される情報(すなわち、2次元コードを読み取ることによって得られる情報そのもの)であってもよく、または、2次元コードを読み取った情報に対応付けて管理されている情報であってもよい。
【0025】
また、あるグループコードに対応するグループコード識別子とは、そのグループコードによって示される情報(すなわち、そのグループコードを読み取ることによって得られる情報そのもの)であってもよく、または、そのグループコードを読み取った情報に対応付けて管理されている情報であってもよい。
【0026】
記憶部11において、グループコードを特定可能な情報と、そのグループコードに対応するグループコード識別子とは、対応付けられて記憶されていてもよい。例えば、記憶部11では、グループコードを特定可能な情報と、そのグループコードに対応するグループコード識別子との複数の組が記憶されていてもよい。
【0027】
グループコードは、一例として、複数のユーザによって使用されるグローバルコードと、単独のユーザによって使用されるローカルコードとを含んでいてもよい。例えば、特定の社内でのみ使用されるグループコードがローカルコードであり、メーカや流通業者、小売業者などの複数の会社によって使用されるグループコードがグローバルコードである。グローバルコードであるグループコードと、ローカルコードであるグループコードとは、例えば、グループコードの種類が異なっていてもよい。また、グローバルコードであるグループコードに、グループコードの複数の種類が存在してもよい。ローカルコードであるグループコードについても同様である。
【0028】
グループコードの種類は、特に限定されないが、例えば、グループコードに含まれる2次元コードの個数に応じた種類であってもよく、グループコードに含まれる2次元コードのセル数に応じた種類であってもよく、その両方であってもよい。グループコードの種類が、グループコードに含まれる2次元コードの個数に応じた種類である場合には、例えば、2個の2次元コードから構成されるグループコードと、3個の2次元コードから構成されるグループコードとは、異なる種類のグループコードとなる。また、グループコードの種類が、グループコードに含まれる2次元コードのセル数に応じた種類である場合には、例えば、1辺が6セルの2個の2次元コードから構成されるグループコードと、1辺が7セルの2個の2次元コードから構成されるグループコードと、1辺が6セルの2次元コードと1辺が7セルの2次元コードから構成されるグループコードとは、それぞれ異なる種類のグループコードとなる。
【0029】
図4は、3種類のグループコードについて説明するための図である。図4では、種類ID「C001」で識別される種類(以下、「種類C001」と呼ぶこともある。他の種類についても同様である。)のグループコードは、1辺が7セルの2個の2次元コードから構成され、種類C002のグループコードは、1辺が6セルの2個の2次元コードから構成され、種類C003のグループコードは、1辺が5セルの2個の2次元コードから構成されることが示されている。なお、種類C001,C002のグループコードはグローバルコードであり、種類C003のグループコードはローカルコードである。また、グループコードに含まれる2次元コードのセル数の違いに応じて、種類ごとのグループコードの総数が異なっている。セル数のより多い2次元コードによって構成されるグループコードほど、グループコードの総数がより多くなっている。例えば、種類C001のグループコードの総数は、25×1010個である。図4で示されるように、グループコード数の多い種類のグループコードが、グローバルコードとして用いられることが好適である。
【0030】
記憶部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、通信回線等を介して送信された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよい。記憶部11は、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0031】
受信部12は、グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信する。要求情報は、例えば、情報処理装置2から送信されてもよい。要求情報には、一例として、要求情報の送信元のユーザを識別するユーザ識別子、割り当てを要求するグループコードの個数、割り当ての要求対象がグローバルコードであるのかローカルコードであるのかを示す情報、及び、割り当ての要求対象のグループコードの種類のうち、いずれかの情報が含まれていてもよい。なお、グループコードの種類によって、グループコードがグローバルコードであるのか、ローカルコードであるのかが決まる場合には、要求情報に含まれる割り当ての要求対象のグループコードの種類が、割り当ての要求対象がグローバルコードであるのかローカルコードであるのかを示す情報を兼ねていてもよい。
【0032】
受信部12は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受信部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、または受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0033】
なお、要求情報が受信された際に、例えば、その要求情報に関する認証の処理が行われてもよい。この場合には、例えば、要求情報に送信元のユーザを識別するユーザ識別子と、パスワードとが含まれており、そのユーザ識別子とパスワードとを用いた認証が行われてもよい。そして、認証において正当であると判断された場合に、要求情報に応じたグループコードの割り当てが行われ、認証において正当でないと判断された場合に、要求情報に応じたグループコードの割り当てが行われなくてもよい。
【0034】
割当部13は、要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てる。グループコードを割り当てるとは、割り当て対象のグループコードを、要求情報の送信元のユーザが使用できるようにすることであってもよい。割当部13は、蓄積部14によって蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てることが好適である。すなわち、割当部13は、グループコードの割り当て結果に基づいて、1個のグループコードが2回以上割り当てられないようにすることが好適である。
【0035】
割当部13は、例えば、割り当てを要求するグループコードの個数が要求情報に含まれる場合には、その個数のグループコードを割り当ててもよく、割り当てを要求するグループコードの個数が要求情報に含まれていない場合には、あらかじめ決められた個数のグループコードを割り当ててもよい。
【0036】
グローバルコードの割り当てが要求された場合には、割当部13は、グローバルコードであるグループコードを割り当てるものとする。また、ローカルコードの割り当てが要求された場合には、割当部13は、ローカルコードであるグループコードを割り当てるものとする。割当部13は、グローバルコードを割り当てる場合には、すべてのユーザについて重複しないようにグループコードを割り当て、ローカルコードを割り当てる場合には、要求元のユーザについて重複しないようにグループコードを割り当ててもよい。すなわち、グローバルコードであるグループコードについては、1回割り当てられると、2回目の割り当ては行われないことになる。一方、ローカルコードであるグループコードについては、あるユーザについて1回割り当てられた後に、同じユーザに2回目の割り当ては行われないが、別のユーザについては割り当てが行われることになる。要求元のユーザとは、要求情報を送信したユーザであってもよい。割当部13は、割り当て対象のグループコードがグローバルコードであるのか、ローカルコードであるのかについて、要求情報に含まれる、割り当ての要求対象がグローバルコードであるのかローカルコードであるのかを示す情報に基づいて判断してもよい。
【0037】
また、割当部13は、一つの要求情報の受信に応じてグローバルコードを割り当てる際に、1種類のグローバルコードを割り当ててもよい。この場合には、例えば、100個のグローバルコードであるグループコードを割り当てる際に、割当部13は、種類C001の100個のグループコード、または種類C002の100個のグループコードを割り当てることになり、種類C001の50個のグループコードと、種類C002の50個のグループコードとを割り当てることはないことになる。その結果、例えば、割り当てられたグローバルコードであるグループコードを使用するユーザは、特定の種類のグループコードのみを読み取るようにコードリーダを設定することもでき、グループコードの付与対象に、複数の種類のグループコードが付与されている場合であっても、目的とするグループコードのみを読み取ることができるようになる。
【0038】
蓄積部14は、割当部13によるグループコードの割り当て結果を蓄積する。グループコードの割り当て結果は、重複したグループコードの割り当てを防止するために用いられる情報である。したがって、その目的を達成できるのであれば、グループコードの割り当て結果は、どのような情報であってもよい。
【0039】
一例として、グローバルコードであるグループコードの割り当て結果は、割り当て済みのグループコードの識別情報を含んでいてもよい。グループコードの識別情報は、例えば、グループコードのコード識別子であってもよく、グループコードを特定可能な情報であってもよい。また、グローバルコードであるグループコードが順番に割り当てられるのであれば、グローバルコードであるグループコードの割り当て結果は、例えば、最後に割り当てられたグローバルコードであるグループコードの順番を示す情報や、次の割り当て対象となるグローバルコードであるグループコードの順番を示す情報であってもよい。
【0040】
また、ローカルコードであるグループコードの割り当て結果は、一例として、ローカルコードの割り当てを要求したユーザを識別するユーザ識別子と、そのユーザに割り当て済みのグループコードの識別情報を含んでいてもよい。また、ローカルコードであるグループコードが順番に割り当てられるのであれば、ローカルコードであるグループコードの割り当て結果は、例えば、ローカルコードの割り当てを要求したユーザを識別するユーザ識別子と、そのユーザに最後に割り当てられたローカルコードであるグループコードの順番を示す情報、または、そのユーザの次の割り当て対象となるローカルコードであるグループコードの順番を示す情報とを含んでもよい。
【0041】
なお、グループコードに複数の種類が存在する場合には、例えば、グループコードの割り当て結果は、グループコードの種類ごとに管理されてもよい。蓄積部14は、一例として、グループコードの割り当て結果を記憶部11に蓄積してもよく、他の記録媒体に蓄積してもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。
【0042】
グループコードの割り当て結果が、割り当て済みのグループコードの識別情報を含んでいる場合には、割当部13は、新たな割り当てを行う際に、割り当て済みのグループコードの識別情報によって識別されるグループコード以外のグループコードを割り当ててもよい。また、グループコードの割り当て結果が、最後に割り当てられたグループコードの順番を示す情報や、次の割り当て対象となるグループコードの順番を示す情報である場合には、割当部13は、その情報によって示される、次の割り当て対象となるグループコードから順番に、グループコードを割り当ててもよい。
【0043】
送信部15は、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、そのグループコードに対応するグループコード識別子とを送信する。両者は、対応関係が分かるように送信されてもよい。一例として、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、そのグループコードに対応するグループコード識別子との複数の組が送信されてもよい。それらの情報の送信先は、例えば、要求情報の送信元であってもよい。
【0044】
なお、送信部15は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、送信部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、または送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0045】
課金部16は、割当部13によるグループコードの割り当てに応じて、要求情報の送信元のユーザに対して課金する。課金部16は、例えば、ユーザごとに割当部13が割り当てたグループコードの個数を取得し、その個数に応じてユーザに課金してもよい。課金額は、一例として、割り当てられたグループコードの個数に応じた金額であってもよい。この場合には、割り当てられたグループコードの個数が多くなるほど課金額も高くなる。課金額は、一例として、1個のグループコードの割り当てに対応する課金額に、割り当て個数を乗算することによって算出されてもよい。また、課金部16は、例えば、グループコードの割り当てごとに課金してもよく、あらかじめ決められたタイミングごとに課金してもよい。後者の場合には、一例として、1か月に1回、ユーザごとに課金が行われてもよい。この場合には、グループコードの割り当てごとに、割当先のユーザのユーザ識別子と、課金額または割り当てられたグループコードの個数が記憶され、課金を行うタイミングに、その記憶されている情報を用いて課金処理が行われてもよい。
【0046】
また、課金部16は、グローバルコードの割り当てと、ローカルコードの割り当てとについて異なる課金を行ってもよい。この場合には、グローバルコードであるグループコードの割り当ての課金額の方が、ローカルコードであるグループコードの割り当ての課金額より高くてもよい。一例として、1個のグローバルコードであるグループコードの割り当てに対応する課金額が、1個のローカルコードであるグループコードの割り当てに対応する課金額より高く設定されていてもよい。グローバルコードであるグループコードは、すべてのユーザについて重複した割り当てを行うことができないため、1つのグローバルコードであるグループコードを割り当てると、そのグループコードについては、再度、割り当てることはできないことになる。一方、ローカルコードであるグループコードは、ユーザごとに重複した割り当てを行うことができないだけであるため、1つのローカルコードであるグループコードをあるユーザに割り当てても、別のユーザに対しては、同じグループコードを割り当てることができる。このように、ローカルコードであるグループコードについては、複数回、課金することができる可能性があるが、グローバルコードであるグループコードについては、複数回の課金はできないため、通常、上記したような課金額となる。
【0047】
課金部16は、例えば、グループコード割り当てに対応する課金額と、その課金を行うユーザを識別するユーザ識別子とを対応付けて出力してもよい。この出力が、課金の処理であってもよい。この出力された情報を用いることによって、例えば、その金額を請求する処理が行われてもよい。この出力は、例えば、表示デバイスへの表示、通信回線を介した送信(例えば、請求書の電子メールによる送信など)、プリンタによる印刷(例えば、払込票や請求書等の印刷等)、記録媒体への蓄積などであってもよい。また、課金部16は、例えば、ユーザ識別子と、そのユーザ識別子で識別されるユーザのアドレスとを対応付ける情報を用いて、ユーザ識別子に対応するアドレスを取得し、その取得したアドレスに課金額を請求するための情報を送信してもよい。また、課金部16は、例えば、ユーザ識別子で識別されるユーザの口座から、課金額を引き落とすための処理等を行ってもよい。なお、課金先と、課金額とが決まっている場合における具体的な課金処理についてはすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0048】
次に、コード割当装置1の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)受信部12は、要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、要求情報を受信するまでステップS101の処理を繰り返す。
【0049】
(ステップS102)割当部13は、要求情報の受信に応じて、グループコードの割り当てを行う。なお、割当部13は、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てるものとする。
【0050】
(ステップS103)蓄積部14は、割当部13によるグループコードの割り当て結果を記憶部11に蓄積する。
【0051】
(ステップS104)送信部15は、割当部13によって割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、そのグループコードに対応するグループコード識別子とを送信する。
【0052】
(ステップS105)課金部16は、割当部13によるグループコードの割り当てに応じて、要求情報の送信元のユーザに対して課金を行う。そして、ステップS101に戻る。
【0053】
なお、図3のフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。例えば、ステップS103~S105の各処理は、図3のフローチャートで示される順番とは異なる順番で実行されてもよい。また、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0054】
次に、本実施の形態によるコード割当装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、図4で示される3種類のグループコードが記憶部11で記憶されているものとする。具体的には、記憶部11では、図5で示されるように、種類IDと、番号と、グループコードを特定可能な情報と、グループコードのコード識別子とが対応付けられて記憶されているものとする。番号は、グループコードの種類ごとに各グループコードに1から順番に付与される番号である。本具体例では、この番号の小さいグループコードから順番にグループコードが割り当てられるものとする。また、グループコードを特定可能な情報は、グループコードを構成する2個の2次元コードのコード識別子の組である。例えば、図5において、種類C001における番号「1」のグループコードは、コード識別子「S7-123456」「S7-123457」でそれぞれ識別される2個の2次元コードから構成されることが示されている。なお、コード識別子で識別される2次元コードの画像は、既知であるものとする。また、種類C001における番号「1」のグループコードを識別するコード識別子は、「ID123456789012」である。
【0055】
まず、ユーザ識別子U001で識別されるユーザ(以下、「ユーザU001」とすることもある。)が、種類C001の100個のグローバルコードを割り当てる旨の要求情報を、情報処理装置2からコード割当装置1に送信したとする。なお、その要求情報には、ユーザ識別子「U001」が含まれているものとする。その要求情報は受信部12で受信され、種類ID等が割当部13に渡され、また要求情報の送信元のアドレスが送信部15に渡される(ステップS101)。
【0056】
種類ID「C001」と、100個のグローバルコードを割り当てる旨と、ユーザ識別子「U001」とを受け取ると、割当部13は、記憶部11で記憶されている割り当て結果を参照する。その割り当て結果は、図6Aで示されるものであったとする。図6Aで示される割り当て結果は、グループコードの種類ごとに、次の割り当ての対象となるグループコードの番号を示すものである。図6Aでは、種類C001,C002の両方について、次の割り当ての対象となるグループコードの番号が「1」になっているため、まだコードの割り当ては行われていないことになる。したがって、割当部13は、記憶部11で記憶されている種類C001の番号1から番号100までのグループコードを特定可能な情報と、そのグループコードのコード識別子との組を読み出して送信部15に渡すと共に、種類C001について番号100まで割り当てた旨を蓄積部14に渡す(ステップS102)。また、割当部13は、ユーザU001について100個のグローバルコードを割り当てた旨を課金部16に渡す。
【0057】
種類C001について番号100まで割り当てた旨を受け取ると、蓄積部14は、種類C001のグループコードの次の割り当ての対象の番号を、最後に割り当てられたグループコードの番号「100」に1を加算した値「101」に更新する(ステップS103)。その更新後の割り当て結果は、図6Bで示されるものとなる。
【0058】
また、グループコードを特定可能な情報と、グループコードのコード識別子との100個の組を受け取ると、送信部15は、あらかじめ受信部12から受け取っていたアドレスに、その100個の組を送信する(ステップS104)。送信されたグループコードを特定可能な情報と、グループコードのコード識別子との100個の組は、ユーザU001の情報処理装置2で受信され、ユーザU001は、他のユーザが用いるグループコードと重複しないユニークなグループコードを用いることができるようになる。
【0059】
また、ユーザU001に100個のグローバルコードが割り当てられた旨を受け取ると、課金部16は、ユーザU001に対して、100個のグローバルコードの割り当てに対応する課金処理を行う(ステップS105)。
【0060】
なお、その後に、コード割当装置1において、種類C001のグローバルコードの割り当てを要求する要求情報が受信された際には、図6Bで示される割り当て結果に応じて、番号「101」から順番にグローバルコードが割り当てられることになる。
【0061】
また、ユーザU001が、種類C003のローカルコードであるグループコードの割り当てを要求する要求情報を送信した場合には、コード割当装置1において、ローカルコードであるグループコードについても同様に割り当ての処理や、割り当て結果の蓄積などが行われる(ステップS101~S105)。なお、割り当て結果では、図7で示されるように、ユーザ識別子「U001」に対応付けられて、次の割り当ての対象となるグループコードの番号が蓄積されてもよい。ローカルコードの場合には、ユーザごとに重複した割り当てが行われなければよいため、例えば、ユーザU001に種類C003の番号1から番号100までのローカルコードであるグループコードを割り当てた後であっても、他のユーザについては、同じ種類C003の番号1から番号100までのローカルコードであるグループコードを割り当てることができる。
【0062】
以上のように、本実施の形態によるコード割当装置1によれば、グループコードを重複しないように割り当てることによって、複数のユーザによって同じグループコードが使用される事態を回避することができる。また、グループコードがグローバルコードと、ローカルコードとを含む場合には、ローカルコードについては、複数のユーザに同じローカルコードを割り当てることも可能となり、ローカルコードであるグループコードを有効利用することができる。また、グローバルコードであるグループコードと、ローカルコードであるグループコードとの種類が異なっている場合には、例えば、グループコードを読み取るコードリーダにおいて、グローバルコードに対応した種類のグループコードのみを読み取るように設定することによって、ローカルコードであるグループコードを読み取らないようにすることができ、または、その逆のようにすることもできる。
【0063】
また、グローバルコードであるグループコードを割り当てる際に、一つの種類のグローバルコードを割り当てるようにすることで、例えば、商品に付与されるグループコードを、1種類のグループコードとすることもできる。この場合には、例えば、商品に付与されたグループコードを読み取る際に、あらかじめ決められた種類のグループコードのみを読み取るように設定することによって、不要なグループコードの読み取りを行わないようにすることもできる。また、例えば、食品分野と建築分野とにおいて、異なる種類のグローバルコードが割り当てられるようにすることで、食品分野においてグループコードを読み取る際に、建築分野のグループコードを読み取らないようにすることも可能である。
【0064】
また、グループコードの割り当てに応じて課金を行うことによって、グループコードの割り当てに関する費用を、ユーザから回収することができる。また、例えば、ローカルコードの割り当てより、グローバルコードの割り当ての費用を高額にすることによって、グループコードを独占するかどうかに応じて、適切な課金を行うことができるようにもなる。
【0065】
なお、本実施の形態では、グループコードにグローバルコードとローカルコードとが含まれる場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。グループコードは、例えば、グローバルコードのみであってもよく、または、ローカルコードのみであってもよい。また、本実施の形態では、グループコードに種類が存在する場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。グループコードに種類は存在しなくてもよい。
【0066】
また、2次元コードとして、ArUcoマーカなどの既存のコードを用いる場合には、コード割当装置1によって割り当てられたグループコードと同じコードが、コード割当装置1のユーザ以外の第三者によって使用される可能性もある。そのような第三者の用いるグループコードと、コード割当装置1によって割り当てられたグループコードとを区別するため、コード割当装置1によって割り当てられたグループコードにチェックデジットを含めてもよい。この場合には、コード割当装置1による割り当ての対象となるグループコードを構成する少なくともいずれかの2次元コードから読み取られる情報に、チェックデジットが含まれていてもよい。そして、グループコードを読み取る際に、グループコードを構成する複数の2次元コードに含まれるチェックデジットを用いた整合性の判断を行い、整合する場合には、コード割当装置1によって割り当てられたグループコードであると判断して所定の処理を行い、整合しない場合には、コード割当装置1によって割り当てられたグループコードではないと判断して所定の処理を行わないようにしてもよい。このようにすることで、第三者によって使用されているグループコードに基づいて不適切な処理が行われる可能性を低減することができる。
【0067】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0068】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0069】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0070】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0071】
また、上記実施の形態において、コード割当装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0072】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態におけるコード割当装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、複数の2次元コードから構成されるグループコードを特定可能な情報、及びグループコードに対応するグループコード識別子が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、グループコードの割り当てを要求する要求情報を受信する受信部、要求情報の受信に応じて、グループコードを割り当てる割当部、割当部によるグループコードの割り当て結果を蓄積する蓄積部、割り当てられたグループコードを特定可能な情報と、グループコードに対応するグループコード識別子とを送信する送信部として機能させ、割当部は、蓄積されたグループコードの割り当て結果に基づいて、重複しないようにグループコードを割り当てる、プログラムである。
【0073】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受信する受信部や、情報を送信する送信部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0074】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0075】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
【0076】
図8は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるコード割当装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0077】
図8において、コンピュータシステム900は、CD-ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0078】
図9は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図9において、コンピュータ901は、CD-ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0079】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるコード割当装置1の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM921に記憶されて、CD-ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD-ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD-ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0080】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態によるコード割当装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0081】
また、以上の実施の形態は、本発明を具体的に実施するための例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲及び均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0082】
1 コード割当装置
11 記憶部
12 受信部
13 割当部
14 蓄積部
15 送信部
16 課金部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10