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特開2024-38915間取り図画像を処理する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038915
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】間取り図画像を処理する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20240313BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143285
(22)【出願日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】519187997
【氏名又は名称】アットホームラボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(74)【代理人】
【識別番号】100162606
【弁理士】
【氏名又は名称】堂前 俊介
(72)【発明者】
【氏名】門 洋一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】物件の画像データに基づいて設定可能な物件の属性を増やすことが可能な技術を提供する。
【解決手段】実施形態に係る情報処理装置は、対象物件の画像データを取得する取得部と、前記画像データに基づいて前記対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む前記対象物件の構成を求める処理部と、前記対象物件の構成に基づいて物件の属性を前記対象物件に設定する設定部と、を備える。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物件の画像データを取得する取得部と、
前記画像データに基づいて前記対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む前記対象物件の構成を求める処理部と、
前記対象物件の構成に基づいて物件の属性を前記対象物件に設定する設定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記配置関係は、要素間の方向に基づく配置関係である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対象物件の構成が物件の属性に関する条件を満たすか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記物件の属性に関する条件は、前記物件の1組以上の要素間の配置関係を示す条件を含み、
前記対象物件の構成が前記物件の属性に関する条件を満たす場合、前記設定部は、前記物件の属性を前記対象物件に設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数の要素は、1つ以上の扉及び1つ以上の窓のうちの一方又は両方を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の要素は、1つ以上の領域を含み、
前記1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の扉と領域との間の配置関係及び1組以上の窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記複数の要素は、2つ以上の領域を含み、
前記1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記2つ以上の領域は、2つ以上の部屋を含み、
前記1組以上の領域間の配置関係は、1組以上の部屋間の配置関係を含む、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記2つ以上の領域は、玄関及び1つ以上の部屋を含み、
前記1組以上の領域間の配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係を含む、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
対象物件の画像データを取得することと、
前記画像データに基づいて前記対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む前記対象物件の構成を求めることと、
前記対象物件の構成に基づいて物件の属性を前記対象物件に設定することと、
を備える情報処理方法。
【請求項10】
請求項1から請求項8のうちの何れか一項に記載の情報処理装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させることが可能な情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、物件の画像データを処理する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが入力した検索条件に基づいて物件を検索するサービスが存在する。例えば、検索条件は、地域又は最寄り駅等の場所、賃料、専有面積及び2LDK等の物件の領域構成を示す間取りタイプ等の一般的に入力される可能性の高い属性についての条件だけでなく、風呂・トイレ別及びウォークインクローゼット在り等の詳細な属性についての条件も含む。このようなサービスは、各物件に設定された各属性を表すタグに基づいて検索条件に合致する1つ以上の物件を検索し、検索条件に合致する1つ以上の物件をユーザに提示する。
【0003】
タグは、不動産会社の手作業による入力に基づいて設定されている。タグは、物件の間取り図画像に依らず入力可能なタグを含む。例えば、場所、賃料及び専有面積等の属性を表すタグは、物件の間取り図画像に依らず入力可能なタグである。タグは、物件の間取り図画像から判断して入力可能なタグを含む。例えば、間取りタイプ、風呂・トイレ別及びウォークインクローゼット在り等の属性を表すタグは、物件の間取り図画像から判断して入力可能なタグである。
【0004】
物件の間取り図画像から判断して入力可能なタグは、上記以外にも、間取りのレイアウトを表すタグを含む。例えば、間取りのレイアウトは、リビングイン、角部屋及びワイドスパン等である。間取りのレイアウトは、物件の検索に有意義な属性である。
【0005】
間取りのレイアウトを表すタグは、判断が複雑で入力に手間がかかるため、入力漏れが起きたり、入力ミスが起きたりする。間取りのレイアウトを表すタグは、そもそもタグ化されていなかったりすることもある。
【0006】
特許文献1には、部屋及び部屋間の接続をノード及びエッジを含むグラフ構造として表現することにより、ユーザが検索したい間取りのレイアウトに応じた検索機能を提供することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2017-142723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、部屋及び部屋間の接続をノード及びエッジを含むグラフ構造として表現しているように、部屋間の接続関係を用いている。特許文献1に開示された技術は、リビングイン等の間取りのレイアウトについては部屋間の接続関係を用いて対応可能である。他方、特許文献1に開示された技術は、角部屋及びワイドスパン等の間取りのレイアウトについては部屋間の接続関係を用いても対応することができない。
【0009】
そこで、本発明の目的は、物件の画像データに基づいて設定可能な物件の属性を増やすことが可能な技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る情報処理装置は、対象物件の画像データを取得する取得部と、前記画像データに基づいて前記対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む前記対象物件の構成を求める処理部と、前記対象物件の構成に基づいて物件の属性を前記対象物件に設定する設定部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
実施形態によれば、物件の画像データに基づいて設定可能な物件の属性を増やすことが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態に係る物件の画像の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る嵩増しの処理前の領域判定ビットマップを例示する図である。
図4図4は、実施形態に係る嵩増しの処理後の領域判定ビットマップを例示する図である。
図5図5は、実施形態に係る領域判定ビットマップを例示する図である。
図6図6は、実施形態に係る領域判定ビットマップにおいて扉及び窓を抽出した画像を例示する図である。
図7図7は、実施形態に係る領域判定ビットマップにおいて扉及び窓を抽出した画像を例示する図である。
図8図8は、実施形態に係る第1の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図9図9は、実施形態に係る第2の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る第2の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの別の例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る第3の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図12図12は、実施形態に係る第4の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの一例を示す図である。
図13図13は、実施形態に係る第4の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの別の例を示す図である。
図14図14は、実施形態に係るサーバによる物件の属性を対象物件に設定する処理の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、実施形態に係るサーバによる物件を検索する処理の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、実施形態に係る角部屋に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図17図17は、実施形態に係るワイドスパンに関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図18図18は、実施形態に係るL字バルコニーに関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図19図19は、実施形態に係るセンターインに関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図20図20は、実施形態に係る田の字基本型に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図21図21は、実施形態に係る田の字応用型に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図22図22は、実施形態に係るL字玄関廊下に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図23図23は、実施形態に係るL字玄関廊下に関する属性条件を説明するための玄関及び廊下の構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態]
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0014】
(構成例)
図1は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。
サーバ1は、物件の画像データに基づいて物件の属性を物件に設定する電子機器である。サーバ1は、ネットワークNWを介して、端末2と通信可能に接続する。サーバ1は、情報処理装置の一例である。ネットワークNWは、インターネット、モバイルネットワーク及びLAN(Local Area Network)等のうちの少なくとも1以上のネットワークを含む。
【0015】
端末2は、ネットワークNWを介したサーバ1と通信可能な電子機器である。端末2は、物件を検索するユーザの端末である。例えば、端末2は、PC(Personal Computer)、スマートフォン又はタブレット端末等である。
【0016】
物件は、マンション、アパート及び戸建等の種々の建物における賃貸用の物件を含んでもよいし、売買用の物件を含んでもよい。物件の画像データは、物件の画像を表すデータである。例えば、物件の画像は、物件の間取り図である。物件の間取り図は、平面図であり得る。物件の間取り図は、物件の複数の要素を含む図である。例えば、物件の画像は、物件を囲う最小の矩形の4辺が上下左右を向く画像である。以下の説明では、上、下、左、右、右上、右下、左上及び左下、並びに、縦及び横等の方向は、物件の画像における方向を指すものとする。
【0017】
物件の複数の要素は、1つ以上の領域を含むことができる。領域は、物件の屋内の領域を含んでもよいし、物件の屋外の領域を含んでもよい。屋内の領域は、風呂、トイレ、洗面室、押入、クローゼット、廊下、玄関及び部屋等の屋内において広さを有する要素である。部屋は、洋室、和室及びLDK(リビング・ダイニング・キッチン)等の人の滞在する領域である。部屋は、LDKに代えて、DK(ダイニング・キッチン)でもよいし、LK(リビング・キッチン)でもよい。洋室は、サービスルームを含んでもよい。屋外の領域は、バルコニー、ベランダ及び庭等の屋外において広さを有する要素である。
【0018】
物件の複数の要素は、1つ以上の扉を含むことができる。扉は、物件の玄関に設けられている外扉を含む。扉は、物件の屋内において領域間を仕切る室内扉を含む。室内扉は、開き戸及び引き戸を含む。引き戸は、襖及び障子を含む。扉は、ドアということもある。
【0019】
物件の複数の要素は、1つ以上の窓を含むことができる。窓は、屋内から屋外へ人が通行可能な窓を含む。窓は、屋内から屋外へ人が通行不可能な窓を含む。窓は、開閉可能な窓でもよいし、開閉不可能な窓でもよい。
【0020】
物件の複数の要素は、1つ以上の壁を含むことができる。
【0021】
物件の属性は、物件に固有の特徴である。物件の属性は、地域又は最寄り駅等の場所、賃料、専有面積、物件の領域構成を示す間取りタイプ及び物件の間取りのレイアウト等である。実施形態では、以下に例示するように、物件の間取りのレイアウトのうち、部屋間の接続関係から判定することが難しいものについて説明する。例えば、部屋間の接続関係から判定することが難しい物件の間取りのレイアウトは、角部屋、ワイドスパン、L字バルコニー、センターイン、田の字基本型、田の字応用型及びL字玄関廊下を含むが、これらに限定されない。
【0022】
角部屋は、窓が左右の何れか、及び、上下の何れかを含む2方向以上に向いているレイアウトである。ワイドスパンは、バルコニーが同一方向に3つ以上の窓で主要な部屋と繋がるレイアウトである。L字バルコニーは、バルコニーが2方向以上に延べ3つ以上の窓で主要な部屋と繋がるレイアウトである。センターインは、玄関の左右又は上下に主要な部屋があり、上下又は左右の奥行きがそれらの主要な部屋の配置に対して浅いレイアウトである。田の字基本型は、主要な部屋3部屋以上で田の字の一部を構成する左右並びと上下並びがあるレイアウトである。田の字応用型は、田の字基本型を満たすと同時に、玄関の両側に和室又は洋室が2部屋、かつ、別の主要な部屋がバルコニーに繋がるレイアウトである。L字玄関廊下は、玄関から続く廊下全体が見通せない構造の玄関廊下のレイアウトである。
【0023】
物件の属性を物件に設定することは、物件の属性を物件に登録することを含む。物件の属性を物件に設定することは、物件の属性を表すタグを物件に設定することを含む。
【0024】
サーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を備える。プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14は、バス等を介して、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0025】
プロセッサ11は、サーバ1の中枢部分に相当する。プロセッサ11は、サーバ1のコンピュータを構成する。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、処理回路の一例である。プロセッサ11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されている情報処理プログラムをメインメモリ12に展開する。情報処理プログラムは、プロセッサ11によって実現される後述する各部の処理をプロセッサ11に実行させることが可能なプログラムである。プロセッサ11は、メインメモリ12に展開される情報処理プログラムを実行することで、種々の処理を実行する。
【0026】
メインメモリ12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ12は、情報処理プログラムを記憶し得る。
【0027】
補助記憶デバイス13は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス13は、上述の情報処理プログラム、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ11での処理によって生成されるデータを記憶し得る。補助記憶デバイス13は、記憶部の一例である。
【0028】
補助記憶デバイス13は、物件画像記憶領域131を含む。物件画像記憶領域131は、複数の物件の画像データを記憶する。例えば、複数の物件の画像データのそれぞれは、不動産会社の端末を用いて登録されたデータである。物件画像記憶領域131に記憶されているデータは、物件の画像データの登録毎に更新され得る。
【0029】
補助記憶デバイス13は、属性条件記憶領域132を含む。属性条件記憶領域132は、複数の属性条件を記憶する。属性条件は、物件の属性に関する条件である。属性条件は、対象物件が属性条件に関する物件の属性を有するか否かを判定するために用いられる。対象物件は、物件の属性を設定する対象の物件である。属性条件記憶領域132に記憶されているデータは、属性条件の追加又は変更毎に更新され得る。
【0030】
属性条件は、配置関係条件を含む。配置関係条件は、物件の1組以上の要素間の配置関係を示す条件である。属性条件は、配置関係条件の他に、サイズ条件を含んでもよい。サイズ条件は、物件におけるサイズを示す条件である。属性条件が配置関係条件を含むがサイズ条件を含まない場合、属性条件は、配置関係条件である。
【0031】
1組の要素は、2つの要素で構成される。配置関係は、要素間の方向に基づく配置関係である。複数の要素は、第1の要素及び第2の要素を含むものとする。第1の要素及び第2の要素を1組の要素とする場合、配置関係は、第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係である。
【0032】
一例では、第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係は、第1の要素に対する第2の要素の配置関係である。第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係は、第1の要素から第2の要素への方向を示す。第1の要素から第2の要素への方向は、上、下、左、又は右の4方向のうちの何れかでもよいし、右上、右下、左上又は左下の4方向のうちの何れかでもよい。
【0033】
別の例では、第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係は、第1の要素と第2の要素との間の相互の方向を示す。第1の要素と第2の要素との間の相互の方向は、縦又は横の何れかでもよい。縦は、上下ともいう。横は、左右ともいう。
【0034】
ここでは、属性条件は、以下に例示するように、物件の間取りのレイアウトのうち、部屋間の接続関係から判定することが難しいものに関する属性条件について説明する。複数の属性条件は、角部屋に関する属性条件を含んでもよい。複数の属性条件は、ワイドスパンに関する属性条件を含んでもよい。複数の属性条件は、L字バルコニーに関する属性条件を含んでもよい。複数の属性条件は、センターインに関する属性条件を含んでもよい。複数の属性条件は、田の字基本型に関する属性条件を含んでもよい。複数の属性条件は、田の字応用型に関する属性条件を含んでもよい。複数の属性条件は、L字玄関廊下に関する属性条件を含んでもよい。
【0035】
補助記憶デバイス13は、物件属性記憶領域133を含む。物件属性記憶領域133は、各物件に設定された1つ以上の属性を記憶する。物件属性記憶領域133に記憶されているデータは、物件に1つ以上の属性が設定される毎に更新され得る。
【0036】
通信インタフェース14は、ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用してサーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0037】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0038】
プロセッサ11よって実現される各部について説明する。
プロセッサ11は、取得部111、処理部112、判定部113、設定部114、通信部115及び検索部116を実現する。プロセッサ11によって実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11によって実現される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部によって実現されるということもできる。
【0039】
取得部111は、対象物件の画像データを取得する。
【0040】
処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む対象物件の構成を求める。対象物件の構成は、対象物件がどのように構成されているのかを示す。対象物件の構成は、対象物件の画像データに基づいて求めることのできるものである。例えば、対象物件の構成は、上述の配置関係以外に、対象物件におけるサイズを含んでもよい。対象物件の構成に含まれる1組以上の要素間の配置関係は、上述のように、要素間の方向に基づく配置関係である。第1の要素及び第2の要素を1組の要素とする場合、配置関係は、第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係である。
【0041】
判定部113は、対象物件の構成が属性条件を満たすか否かを判定する。属性条件が配置関係条件である例について説明する。この例では、対象物件の構成に含まれる1組以上の要素間の配置関係が配置関係条件を満たす場合、対象物件の構成は属性条件を満たす。対象物件の構成に含まれる1組以上の要素間の配置関係が配置関係条件を満たさない場合、対象物件の構成は属性条件を満たさない。属性条件が配置関係条件及びサイズ条件を含む例について説明する。対象物件の構成に含まれる1組以上の要素間の配置関係が配置関係条件を満たし、かつ、対象物件の構成に含まれる対象物件におけるサイズがサイズ条件を満たす場合、対象物件の構成は属性条件を満たす。少なくとも対象物件の構成に含まれる1組以上の要素間の配置関係が配置関係条件を満たさない、又は、少なくとも対象物件の構成に含まれる対象物件におけるサイズがサイズ条件を満たさない場合、対象物件の構成は属性条件を満たさない。
【0042】
設定部114は、対象物件の構成に基づいて物件の属性を対象物件に設定する。例えば、対象物件の構成が属性条件を満たす場合、設定部114は、属性条件に関する物件の属性を対象物件に設定する。
【0043】
通信部115は、通信インタフェースを用いて、ネットワークNWを介したサーバ1と端末2との間の通信を制御する。
【0044】
検索部116は、検索条件に基づいて、検索条件に合致する1つ以上の物件を検索する。
【0045】
(物件の画像例)
図2は、物件の画像の一例を示す図である。
物件の画像は、物件の複数の要素として、風呂、トイレ、押入、クローゼット、玄関、和室、洋室、DK、外扉、複数の室内扉及び複数の窓を含む画像である。物件の画像は、物件を囲う最小の矩形の4辺が上下左右を向いている。
【0046】
(配置関係例)
処理部112により求められる1組以上の要素間の配置関係について、以下の第1の配置関係から第4の配置関係を例にして説明する。要素間の配置関係は、同じ種類の要素間の配置関係でもよいし、異なる種類の要素間の配置関係でもよい。要素の種類は、問わない。処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を求めればよい。
【0047】
処理部112は、1組以上の要素間の配置関係を求めるために、対象物件の画像データに基づいてセマンティックセグメンテーションによる領域判定を実行する。例えば、セマンティックセグメンテーションは、FCN(Fully Convolutional Networks)等である。セマンティックセグメンテーションによる領域判定は、公知の技術でもよい。処理部112は、セマンティックセグメンテーションによる領域判定に基づいて領域判定ビットマップを作成する。対象物件の画像データを対象物件の第1の画像データとする場合、領域判定ビットマップは、対象物件の画像データに基づく対象物件の第2の画像データである。処理部112は、領域判定ビットマップに基づいて、物件の間取り構造を表す間取りグラフを作成する。間取りグラフは、対象物件の複数の要素のそれぞれをノードとして示し、ノード間をエッジとして示す画像である。間取りグラフは、エッジに関連付けられた要素間の配置関係を含む。
【0048】
(1)第1の配置関係
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の要素間の第1の配置関係を含む。第1の配置関係は、扉及び窓をノード化し、扉又は窓と接続する領域の方向を検出することにより求まる配置関係である。例えば、第1の配置関係では、対象物件の複数の要素は、1つ以上の扉及び1つ以上の窓のうちの一方又は両方を含む。対象物件の複数の要素は、1つ以上の領域を含む。1組以上の要素間の第1の配置関係は、1組以上の扉と領域との間の配置関係及び1組以上の窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方である。
【0049】
扉と領域との間の配置関係は、扉と領域との間の方向に基づく配置関係である。例えば、扉と領域との間の配置関係は、近接する扉と領域との間の領域から扉の長辺に対する方向に基づく配置関係である。扉と領域との間の方向に基づく配置関係は、扉の長辺と領域との間の方向に基づく配置関係を含む。扉と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域に対する扉の配置関係である。領域に対する扉の配置関係は、領域に対する扉の長辺の配置関係を含む。扉と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域から扉への方向を示す。領域から扉への方向は、領域から扉の長辺に対する方向を含む。領域から扉への方向は、上、下、左又は右の4方向のうちの何れかであるものとする。このように、第1の配置関係は、領域が接する形で配置され、かつ、扉と認識されたエリアの長辺と垂直関係をなす方向で領域と接する扉の長辺と領域との間の方向情報を伴う配置関係を含む。ここでは、領域が第1の要素であり、扉が第2の要素である場合を例にして説明するが、扉が第1の要素であり、領域が第2の要素でもよい。
【0050】
窓と領域との間の配置関係は、窓と領域との間の方向に基づく配置関係である。例えば、窓と領域との間の配置関係は、近接する窓と領域との間の領域から窓の長辺に対する方向に基づく配置関係である。窓と領域との間の方向に基づく配置関係は、窓の長辺と領域との間の方向に基づく配置関係を含む。窓と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域に対する窓の配置関係である。領域に対する窓の配置関係は、領域に対する窓の長辺の配置関係を含む。窓と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域から窓への方向を示す。領域から窓への方向は、領域から窓の長辺に対する方向を含む。領域から窓への方向は、上、下、左又は右の4方向のうちの何れかであるものとする。このように、第1の配置関係は、領域が接する形で配置され、かつ、窓と認識されたエリアの長辺と垂直関係をなす方向で領域と接する窓の長辺と領域との間の方向情報を伴う配置関係を含む。ここでは、領域が第1の要素であり、窓が第2の要素である場合を例にして説明するが、窓が第1の要素であり、領域が第2の要素でもよい。
【0051】
まず、扉及び窓をノード化する処理について説明する。
扉及び窓をノード化するためには、領域判定ビットマップにおいて、隣接する扉同士、窓同士及び扉と窓を分離する必要がある。隣接は、2つの要素が物理的に離れているが近い距離に位置することを意味する。
【0052】
一例では、処理部112は、領域判定ビットマップにおける壁のエリアの厚さを嵩増しして厚くする。壁のエリアの厚さの嵩増しは、壁のエリアの厚さに所定割合分の厚さを加えてもよいし、壁のエリアの厚さに所定量の厚さを加えてもよい。処理部112は、領域判定ビットマップにおける扉のエリアの厚さを嵩増しして厚くしてもよい。扉のエリアの厚さの嵩増しは、扉のエリアの厚さに所定割合分の厚さを加えてもよいし、扉のエリアの厚さに所定量の厚さを加えてもよい。扉のエリアの厚さの嵩増しに関する所定割合又は所定量は、壁のエリアの厚さの嵩増しに関する所定割合又は所定量よりも小さくてもよい。処理部112は、領域判定ビットマップにおける窓のエリアの厚さを嵩増しして厚くしてもよい。窓のエリアの厚さの嵩増しは、窓のエリアの厚さに所定割合分の厚さを加えてもよいし、窓のエリアの厚さに所定量の厚さを加えてもよい。窓のエリアの厚さの嵩増しに関する所定割合又は所定量は、壁のエリアの厚さの嵩増しに関する所定割合又は所定量よりも小さくてもよい。
【0053】
この例によれば、処理部112は、隣接する扉同士、窓同士及び扉と窓を分離することができる。そのため、処理部112は、隣接する扉同士、窓同士及び扉と窓といった2つの要素が繋がった1つの要素として扱うことを防ぐことができる。
【0054】
上述の嵩増しの処理について図面を用いて説明する。
図3は、物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
図3に示す領域判定ビットマップは、嵩増しの処理前の画像である。
図4は、物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
図4に示す領域判定ビットマップは、嵩増しの処理後の画像である。処理部112は、領域判定ビットマップにおける壁、扉及び窓のエリアの厚さを嵩増しして厚くする。
図3及び図4において四角で囲む部分は、扉同士の隣接する部分である。図3図4とを比較すると、隣接する扉同士は、嵩増しの処理により分離可能であることが分かる。
【0055】
別の例では、処理部112は、領域判定ビットマップにおいて、扉又は窓の1つのエリアが縦方向に所定長さ以上かつ横方向に所定長さ以上である場合、扉又は窓の1つのエリアから所定の形状を除く。縦方向の所定長さ及び横方向の所定の長さは、互いに同じ長さでもよいし、異なる長さでもよい。例えば、所定の形状は、十字であるが、これに限定されない。扉又は窓は、一般的には縦長又は横長であるが、扉又は窓の1つのエリアが縦方向に所定長さ以上かつ横方向に所定長さ以上である場合、扉又は窓の1つのエリアは、複数の扉、複数の窓又は1つ以上の扉と1つ以上の窓が繋がって1つのエリアを構成している可能性が高い。処理部112は、領域判定ビットマップにおいて、扉又は窓の1つのエリアから所定の形状を除くことで、扉又は窓の1つのエリアを扉又は窓の複数のエリアに分離する。
【0056】
例えば、処理部112は、領域判定ビットマップにおいて、扉又は窓の1つのエリアのL字型の角又はV字型の頂点の候補代表点を中心として扉又は窓の1つのエリアから十字を除く。L字型の角の候補代表点は、複数の扉、複数の窓又は1つ以上の扉と1つ以上の窓がL字型に誤って繋がっていると仮定した時の角となる点である。L字型の角の候補代表点は、扉又は窓の1つのエリアにおける最頻の横座標及び縦座標を値とする点座標でもよい。V字型の頂点の候補代表点は、複数の扉、複数の窓又は1つ以上の扉と1つ以上の窓がV字型に誤って繋がっていると仮定した時の頂点となる点である。V字型の頂点の候補代表点は、近似した輪郭の点一覧 - 凸包を構成する点一覧の差が凹み部分の点群でもよい。
【0057】
この例によれば、処理部112は、隣接する扉同士、窓同士及び扉と窓を分離することができる。そのため、処理部112は、隣接する扉同士、窓同士及び扉と窓といった2つの要素が繋がった1つの要素として扱うことを防ぐことができる。
【0058】
上述の十字を除く処理について図面を用いて説明する。
図5は、物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
図6は、図5に示す領域判定ビットマップにおいて扉及び窓を抽出した画像を例示する図である。
図6に示す領域判定ビットマップは、十字を除く処理前の画像である。
図7は、図7に示す領域判定ビットマップにおいて扉及び窓を抽出した画像を例示する図である。
図7に示す領域判定ビットマップは、十字を除く処理後の画像である。
図6及び図7において四角で囲む部分は、扉同士の隣接する部分である。図6図7とを比較すると、隣接する扉同士は、十字を除く処理により分離可能であることが分かる。
【0059】
次に、扉又は窓と接続する領域の方向を検出することにより第1の配置関係を求める処理について説明する。処理部112は、領域判定ビットマップにおいて、各扉に隣接する各領域を抽出する。処理部112は、領域から扉への方向が上、下、左又は右の4方向のうちの何れであるのかを判定する。例えば、処理部112は、扉の長辺が抽出した領域の上、下、左、又は右の4方向のうちの何れにあるのかを判定する。領域から扉への方向は、領域と接する扉の長辺と垂直関係をなす方向である。処理部112は、判定に基づいて、扉と領域との間の第1の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、扉のノードと領域のノードとの間に、上、下、左、又は右を示す第1の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0060】
処理部112は、領域判定ビットマップにおいて、各窓に隣接する各領域を抽出する。処理部112は、領域から窓への方向が上、下、左、又は右の4方向のうちの何れであるのかを判定する。例えば、処理部112は、窓の長辺が抽出した領域の上、下、左、又は右の4方向のうちの何れにあるのかを判定する。領域から扉への方向は、領域と接する扉の長辺と垂直関係をなす方向である。処理部112は、判定に基づいて、窓と領域との間の第1の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、窓のノードと領域のノードとの間に、第1の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0061】
第1の配置関係を含む間取りグラフについて図面を用いて説明する。
図8は、第1の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図8の(A)は、第1の配置関係を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図8の(B)は、図8の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された第1の配置関係を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0062】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、窓のノードと領域のノードとの間のエッジに関連付けられた第1の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、窓15(a)のノードと洋室1(a)のノードと間のエッジに関連付けられた窓15(a)と洋室1(a)との間の第1の配置関係を含む。窓15(a)と洋室1(a)との間の第1の配置関係は、洋室1(a)から窓15(a)への方向として、下を示す。
【0063】
(2)第2の配置関係
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の要素間の第2の配置関係を含む。第2の配置関係は、主要な部屋相互の上下又は左右の配置関係である。例えば、第2の配置関係では、対象物件の複数の要素は、2つ以上の領域を含む。2つ以上の領域は、2つ以上の部屋を含む。1組以上の要素間の第2の配置関係は、1組以上の部屋間の配置関係である。例えば、部屋間の配置関係は、部屋の中心間の配置関係である。部屋間の配置関係は、領域間の配置関係の一例である。領域間の配置関係は、領域の中心間の配置関係を含む。
【0064】
第2の配置関係を求める処理について説明する。処理部112は、領域判定ビットマップに基づいて2つの部屋を1組として選択する全ての組み合わせを求める。処理部112は、各組み合わせについて、2つの部屋の中心間を結ぶベクトルvecの横方向及び縦方向のピクセル距離(vec[0]及びvec[1])を求める。例えば、部屋の中心は、領域判定ビットマップの結果から1つの部屋として認識された輪郭に含まれるビットマップの重心でもよい。処理部112は、各組み合わせについて、vec[0]及びvec[1]に基づいてベクトルvecが縦方向と作る角度の絶対値vertical_0を求める。処理部112は、各組み合わせについて、vec[0]及びvec[1]に基づいてベクトルvecが横方向と作る角度の絶対値horizontal_0を求める。
【0065】
処理部112は、角度の閾値thresh及びピクセル数の閾値thresh_pxlを設定する。例えば、threshは、5度であるが、これに限定されない。thresh_pxlは、領域判定ビットマップの縦方向のピクセル数/44であるが、これに限定されない。thresh及びthresh_pxlは、適宜設定可能である。
【0066】
処理部112は、各組み合わせについて、vertical_0、horizontal_0、vec[0]及びvec[1]に基づいて、部屋間の相互の方向が縦もしくは横の何れであるのか、又は、部屋間の相互の方向が縦もしくは横の何れにも該当しないのかを判定する。部屋間の相互の方向が縦又は横の何れかである場合、処理部112は、部屋間の第2の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、2つの部屋のノード間に、縦又は横を示す第2の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0067】
vertical_0<thresh、かつ、2つの部屋の中心間を結ぶベクトルvecの横方向のピクセル距離の絶対値abs(vec[0])<thresh_pxlである場合、処理部112は、部屋間の相互の方向が縦であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、縦を示す部屋間の第2の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、2つの部屋のノード間に、縦を示す第2の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0068】
horizontal_0<thresh、かつ、2つの部屋の中心間を結ぶベクトルvecの縦方向のピクセル距離の絶対値abs(vec[1])<thresh_pxlである場合、処理部112は、部屋間の相互の方向が横であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、横を示す部屋間の第2の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、2つの部屋のノード間に、横を示す第2の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0069】
第2の配置関係を示す間取りグラフについて図面を用いて説明する。
図9は、第2の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの一例を示す図である。
図9の(A)は、第2の配置関係を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップの一例を示す図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図9の(B)は、図9の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された第2の配置関係を説明するための間取りグラフの一例を示す図である。
【0070】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、洋室1(b)のノードと洋室2(b)のノードとの間のエッジに関連付けられた洋室1(b)と洋室2(b)との間の第2の配置関係を含む。洋室1(b)と洋室2(b)との間の第2の配置関係は、洋室1(b)と洋室2(b)との間の相互の方向として、縦を示す。間取りグラフは、洋室1(b)、洋室2(b)、和室1(b)及びLDK1(b)のうちの2つの部屋を1組として選択する全ての組み合わせのうち、洋室1(b)のノードと洋室2(b)のノードとの間以外には、第2の配置関係を含まない。
【0071】
図10は、第2の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの別の例を示す図である。
図10の(A)は、第2の配置関係を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップの別の例を示す図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図10の(B)は、図10の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された第2の配置関係を説明するための間取りグラフの別の例を示す図である。
【0072】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、洋室1(c)のノードと洋室2(c)のノードとの間のエッジに関連付けられた洋室1(c)と洋室2(c)との間の第2の配置関係を含む。洋室1(c)と洋室2(c)との間の第2の配置関係は、洋室1(c)と洋室2(c)との間の相互の方向として、横を示す。間取りグラフは、洋室1(c)、洋室2(c)、和室1(c)及びLDK1(c)のうちの2つの部屋を1組として選択する全ての組み合わせのうち、洋室1(c)のノードと洋室2(c)のノードとの間以外には、第2の配置関係を含まない。
【0073】
(3)第3の配置関係
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の要素間の第3の配置関係を含む。第3の配置関係は、玄関に対する主要な部屋の上、下、左又は右の4方向のうちの何れかの配置関係である。例えば、第3の配置関係では、対象物件の複数の要素は、2つ以上の領域を含む。2つ以上の領域は、玄関及び1つ以上の部屋を含む。1組以上の要素間の第3の配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係である。例えば、玄関と部屋との間の配置関係は、玄関の中心と部屋の中心との間の配置関係である。玄関と部屋との間の配置関係は、領域間の配置関係の一例である。
【0074】
玄関と部屋との間の配置関係は、玄関と部屋との間の方向に基づく配置関係である。玄関と部屋との間の方向に基づく配置関係は、玄関に対する部屋の配置関係である。玄関と部屋との間の方向に基づく配置関係は、玄関から部屋への方向を示す。玄関から部屋への方向は、上、下、左又は右の4方向のうちの何れかであるものとする。ここでは、玄関が第1の要素であり、領域が第2の要素である場合を例にして説明するが、領域が第1の要素であり、玄関が第2の要素でもよい。
【0075】
第3の配置関係を求める処理について説明する。処理部112は、領域判定ビットマップに基づいて玄関と部屋とを1組として選択する全ての組み合わせを求める。処理部112は、各組み合わせについて、玄関の中心から部屋の中心に向かうベクトvecの横方向及び縦方向のピクセル距離(vec[0]及びvec[1])を求める。例えば、玄関の中心は、領域判定ビットマップの結果から1つの玄関として認識された輪郭に含まれるビットマップの重心でもよい。処理部112は、各組み合わせについて、vec[0]及びvec[1]に基づいてベクトルvecが縦方向と作る角度の絶対値vertical_0を求める。処理部112は、各組み合わせについて、vec[0]及びvec[1]に基づいてベクトルvecが横方向と作る角度の絶対値horizontal_0を求める。
【0076】
処理部112は、角度の閾値thresh_1及びピクセル数の閾値thresh_pxl_1を設定する。例えば、thresh_1は、30度であるが、これに限定されない。thresh_pxl_1は、領域判定ビットマップの縦方向のピクセル数/8であるが、これに限定されない。thresh_1及びthresh_pxl_1は、適宜設定可能である。
【0077】
処理部112は、各組み合わせについて、vertical_0、horizontal_0、vec[0]及びvec[1]に基づいて、玄関から領域への方向が上、下、左もしくは右の4方向のうちの何れであるのか、又は、玄関から領域への方向が上、下、左もしくは右の4方向のうちの何れにも該当しないのかを判定する。玄関から領域への方向が上、下、左又は右の4方向のうちの何れかである場合、処理部112は、部屋間の第3の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと領域のノードとの間に、上、下、左又は右を示す第3の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0078】
horizontal_0>thresh_1、かつ、vec[1]>thresh_pxl_1である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が上であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、上を示す玄関と部屋との間の第3の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、上を示す第3の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0079】
horizontal_0>thresh_1、かつ、vec[1]<-thresh_pxl_1である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が下であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、下を示す玄関と部屋との間の第3の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、下を示す第3の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0080】
vertical_0>thresh_1、かつ、vec[0]>thresh_pxl_1である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が右であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、右を示す玄関と部屋との間の第3の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、右を示す第3の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0081】
vertical_0>thresh_1、かつ、vec[0]<-thresh_pxl_1である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が左であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、左を示す玄関と部屋との間の第3の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、左を示す第3の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0082】
第3の配置関係を示す間取りグラフについて図面を用いて説明する。
図11は、第3の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図11の(A)は、第3の配置関係を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図11の(B)は、図11の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された第3の配置関係を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0083】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、玄関(d)のノードと洋室1(d)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(d)と洋室1(d)との間の第3の配置関係を含む。玄関(d)と洋室1(d)との間の第3の配置関係は、玄関(d)から洋室1(d)への方向として、左を示す。間取りグラフは、玄関(d)のノードと洋室2(d)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(d)と洋室2(d)との間の第3の配置関係を含む。玄関(d)と洋室2(d)との間の第3の配置関係は、玄関(d)から洋室2(d)への方向として、上を示す。間取りグラフは、玄関(d)のノードと和室1(d)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(d)と和室1(d)との間の第3の配置関係を含む。玄関(d)と和室1(d)との間の第3の配置関係は、玄関(d)から和室1(d)への方向として、下を示す。間取りグラフは、玄関(d)のノードとLDK1(d)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(d)とLDK1(d)との間の第3の配置関係を含む。玄関(d)とLDK1(d)との間の第3の配置関係は、玄関(d)からLDK1(d)への方向として、下を示す。
【0084】
(4)第4の配置関係
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の要素間の第4の配置関係を含む。第4の配置関係は、玄関に対する近傍の主要な部屋の右上、右下、左上又は左下の4方向のうちの何れかの配置関係である。例えば、第4の配置関係では、対象物件の複数の要素は、2つ以上の領域を含む。2つ以上の領域は、玄関及び1つ以上の部屋を含む。1組以上の要素間の第4の配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係である。玄関と部屋との間の配置関係は、領域間の配置関係の一例である。
【0085】
玄関と部屋との間の配置関係は、玄関と部屋との間の方向に基づく配置関係である。玄関と部屋との間の方向に基づく配置関係は、玄関に対する部屋の配置関係である。玄関と部屋との間の方向に基づく配置関係は、玄関から部屋への方向を示す。玄関から部屋への方向は、右上、右下、左上又は左下の4方向のうちの何れかであるものとする。ここでは、玄関が第1の要素であり、領域が第2の要素である場合を例にして説明するが、領域が第1の要素であり、玄関が第2の要素でもよい。
【0086】
第4の配置関係を求める処理について説明する。処理部112は、領域判定ビットマップに基づいて玄関と部屋とを1組として選択する全ての組み合わせを求める。処理部112は、各組み合わせについて、玄関の中心から部屋の中心に向かうベクトvecの横方向及び縦方向のピクセル距離(vec[0]及びvec[1])を求める。
【0087】
処理部112は、ピクセル数の閾値thresh_pxl_2を設定する。例えば、thresh_pxl_2は、領域判定ビットマップの縦方向のピクセル数/4であるが、これに限定されない。thresh_pxl_2は、適宜設定可能である。
【0088】
処理部112は、各組み合わせについて、vec[0]及びvec[1]に基づいて、玄関から領域への方向が右上、右下、左上もしくは左下の4方向のうちの何れであるのか、又は、玄関から領域への方向が右上、右下、左上もしくは左下の4方向のうちの何れにも該当しないのかを判定する。玄関から領域への方向が右上、右下、左上又は左下の4方向のうちの何れかである場合、処理部112は、部屋間の第4の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと領域のノードとの間に、右上、右下、左上又は左下を示す第4の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0089】
0≦vec[0]<thresh_pxl_2 、かつ、0≦vec[1]<thresh_pxl_2 を満たす場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が右上であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、右上を示す玄関と部屋との間の第4の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、右上を示す第4の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0090】
0≦vec[0]<thresh_pxl_2 、かつ、-thresh_pxl_2<vec[1]<0である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が右下であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、右下を示す玄関と部屋との間の第4の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、右下を示す第4の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0091】
-thresh_pxl_2<vec[0]<0、かつ、0≦vec[1]<thresh_pxl_2 である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が左上であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、左上を示す玄関と部屋との間の第4の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、左上を示す第4の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0092】
-thresh_pxl_2<vec[0]<0、かつ、-thresh_pxl_2<vec[1]<0である場合、処理部112は、玄関から部屋への方向が左下であると判定する。処理部112は、判定に基づいて、左下を示す玄関と部屋との間の第4の配置関係を求める。処理部112は、間取りグラフにおいて、玄関のノードと部屋のノードとの間に、玄関のノードから部屋のノードに向けて、左下を示す第4の配置関係を関連付けたエッジを張る。
【0093】
第4の配置関係を示す間取りグラフについて図面を用いて説明する。
図12は、第4の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの一例を示す図である。
図12の(A)は、第4の配置関係を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップの一例を示す図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図12の(B)は、図12の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された第4の配置関係を説明するための間取りグラフの一例を示す図である。
【0094】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、玄関(e)のノードと洋室2(e)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(e)と洋室2(e)との間の第4の配置関係を含む。玄関(e)と洋室2(e)との間の第4の配置関係は、玄関(e)から洋室2(e)への方向として、左上を示す。間取りグラフは、玄関(e)のノードと洋室3(e)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(e)と洋室3(e)との間の第4の配置関係を含む。玄関(e)と洋室3(e)との間の第4の配置関係は、玄関(e)から洋室3(e)への方向として、左上を示す。間取りグラフは、玄関(e)のノードと洋室1(e)のノードとの間及び玄関(e)のノードとLDK1(e)のノードとの間には、第4の配置関係を含まない。
【0095】
図13は、第4の配置関係を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフの別の例を示す図である。
図13の(A)は、第4の配置関係を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップの別の例を示す図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図13の(B)は、図13の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された第4の配置関係を説明するための間取りグラフの別の例を示す図である。
【0096】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、玄関(f)のノードと洋室2(f)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(f)と洋室2(f)との間の第4の配置関係を含む。玄関(f)と洋室2(f)との間の第4の配置関係は、玄関(f)から洋室2(f)への方向として、左上を示す。間取りグラフは、玄関(f)のノードと和室1(f)のノードとの間のエッジに関連付けられた玄関(f)と和室1(f)との間の第4の配置関係を含む。玄関(f)と和室1(f)との間の第4の配置関係は、玄関(f)から和室1(f)への方向として、左下を示す。間取りグラフは、玄関(f)のノードと洋室1(f)のノードとの間及び玄関(f)のノードとLDK1(f)のノードとの間には、第4の配置関係を含まない。
【0097】
(動作例)
次に、以上のように構成されたサーバ1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0098】
図14は、サーバ1による物件の属性を対象物件に設定する処理の一例を示すフローチャートである。
【0099】
取得部111は、対象物件の画像データを取得する(ステップS1)。ステップS1では、例えば、取得部111は、任意の物件の画像データを対象物件の画像データとして物件画像記憶領域131から取得する。
【0100】
処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む対象物件の構成を求める(ステップS2)。ステップS2では、例えば、処理部112は、1組以上の要素間の上述の第1の配置関係を含む対象物件の構成を求めることができる。処理部112は、1組以上の要素間の上述の第2の配置関係を含む対象物件の構成を求めることができる。処理部112は、1組以上の要素間の上述の第3の配置関係を含む対象物件の構成を求めることができる。処理部112は、1組以上の要素間の上述の第4の配置関係を含む対象物件の構成を求めることができる。
【0101】
判定部113は、対象物件の構成が属性条件を満たすか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3では、例えば、判定部113は、属性条件記憶領域132に記憶されている複数の属性条件から1つの属性条件を順番に選択する。判定部113は、対象物件の構成が選択された1つの属性条件を満たすか否かを判定する。対象物件の構成が属性条件を満たす場合、対象物件は、属性条件に関する物件の属性を有する。他方、対象物件の構成が属性条件を満たさない場合、対象物件は、属性条件に関する物件の属性を有しない。例えば、判定部113が角部屋に関する属性条件を選択する場合、判定部113は、対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たすか否かを判定する。対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たす場合、対象物件は、属性として角部屋を有する。他方、対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たさない場合、対象物件は、属性として角部屋を有しない。
【0102】
対象物件の構成が属性条件を満たす場合(ステップS3、YES)、処理は、ステップS3からステップS4に遷移する。設定部114は、対象物件の構成に基づいて物件の属性を対象物件に設定する(ステップS4)。ステップS4では、例えば、対象物件の構成が属性条件を満たす場合、設定部114は、属性条件に関する物件の属性を対象物件に設定する。設定部114は、対象物件に関連付けて属性条件に関する物件の属性を物件属性記憶領域133に保存する。例えば、対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たす場合、設定部114は、角部屋を属性として対象物件に設定する。
【0103】
対象物件の構成が属性条件を満たさない場合(ステップS3、NO)、処理は、ステップS3からステップS5に遷移する。対象物件の構成が属性条件を満たさない場合、設定部114は、属性条件に関する物件の属性を対象物件に設定しない。例えば、対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たさない場合、設定部114は、角部屋を属性として対象物件に設定しない。
【0104】
判定部113は、全ての属性条件について処理したか否かを判定する(ステップS5)。判定部113が複数の属性条件の全てについて対象物件の構成が属性条件を満たすか否かを判定した場合(ステップS5、YES)、処理は、終了する。判定部113が複数の属性条件の全てについて対象物件の構成が属性条件を満たすか否かを判定していない場合(ステップS5、NO)、処理は、ステップS5からステップS3に遷移する。
【0105】
図15は、サーバ1による物件を検索する処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
通信部115は、通信インタフェース14を用いて、検索条件を端末2から受信する(ステップS11)。検索条件は、少なくとも1つの物件の属性を含む。
【0107】
検索部116は、検索条件に基づいて、検索条件に合致する1つ以上の物件を物件属性記憶領域133から検索する(ステップS12)。検索条件に合致する1つ以上の物件のそれぞれは、検索条件に含まれる全ての物件の属性を設定されている、検索条件が角部屋を含む場合、検索条件に合致する1つ以上の物件のそれぞれは、属性として角部屋を設定されている。
【0108】
通信部115は、通信インタフェース14を用いて、検索条件に合致する1つ以上の物件の情報を端末2に送信する(ステップS13)。
【0109】
(属性条件例)
属性条件について、角部屋、ワイドスパン、L字バルコニー、センターイン、田の字基本型、田の字応用型及びL字玄関廊下を例にして説明する。
【0110】
(1)角部屋に関する属性条件
角部屋は、上述のように、窓が左右の何れか、及び、上下の何れかを含む2方向以上に向いているレイアウトである。角部屋に関する属性条件は、複数組の窓と領域との間の配置関係を示す配置関係条件である。複数組の窓と領域との間の配置関係は、1組以上の要素間の配置関係の一例である。例えば、角部屋に関する配置関係条件は、左を示す1組以上の窓と領域との間の配置関係及び右を示す1組以上の窓と領域との間の配置関係の一方又は両方が存在し、かつ、上を示す1組以上の窓と領域との間の配置関係及び下を示す1組以上の窓と領域との間の配置関係の一方又は両方が存在することである。
【0111】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係を求める。1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係が角部屋に関する配置関係条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関する角部屋を属性として対象物件に設定する。他方、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係が角部屋に関する配置関係条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成が角部屋に関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関する角部屋を属性として対象物件に設定しない。
【0112】
角部屋に関する属性条件について図面を用いて説明する。
図16は、角部屋に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図16の(A)は、角部屋に関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図16の(B)は、図16の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された角部屋に関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0113】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、窓のノードと領域のノードとの間のエッジに関連付けられた第1の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、窓4(g)のノードとLDK1(g)のノードとの間のエッジに関連付けられた左を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、窓23(g)のノードと洋室1(g)のノードとの間のエッジに関連付けられた上を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、窓2(g)のノードとLDK1(g)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第1の配置関係を含む。
【0114】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係は、左を示す3組の窓と領域との間の第1の配置関係、上を示す2組の窓と領域との間の第1の配置関係及び下を示す3組の窓と領域との間の第1の配置関係を含む。したがって、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係は、角部屋に関する配置関係条件を満たす。サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、対象物件が角部屋であると判定することができる。
【0115】
(2)ワイドスパンに関する属性条件
角部屋に関するは、上述のように、バルコニーが同一方向に3つ以上の窓で主要な部屋と繋がるレイアウトである。ワイドスパンに関する属性条件は、複数組の窓と領域との間の配置関係を示す配置関係条件である。例えば、角部屋に関する配置関係条件は、1つのバルコニーと繋がる3つ以上の窓のそれぞれと領域との間の配置関係が同一の方向を示すことである。
【0116】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係を求める。1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係がワイドスパンに関する配置関係条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成がワイドスパンに関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関するワイドスパンを属性として対象物件に設定する。他方、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係がワイドスパンに関する属性条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成がワイドスパンに関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関するワイドスパンを属性として対象物件に設定しない。
【0117】
ワイドスパンに関する属性条件について図面を用いて説明する。
図17は、ワイドスパンに関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図17の(A)は、ワイドスパンに関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図17の(B)は、図17の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成されたワイドスパンに関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0118】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、窓のノードと領域のノードとの間のエッジに関連付けられた第1の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、バルコニー1(h)と繋がる窓1(h)のノードと洋室2(h)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、バルコニー1(h)と繋がる窓2(h)のノードとLDK1(h)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、バルコニー1(h)と繋がる窓3(h)のノードと洋室4(h)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第1の配置関係を含む。
【0119】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係は、1つのバルコニーと繋がる3つの窓のそれぞれと領域との間の第1の配置関係を含む。3組の窓と領域との間の第1の配置関係は、何れも下を示す。したがって、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係は、ワイドスパンに関する配置関係条件を満たす。サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、対象物件がワイドスパンであると判定することができる。
【0120】
(3)L字バルコニーに関する属性条件
L字バルコニーは、上述のように、バルコニーが2方向以上に延べ3つ以上の窓で主要な部屋と繋がるレイアウトである。L字バルコニーに関する属性条件は、複数組の窓と領域との間の配置関係を示す配置関係条件である。例えば、L字バルコニーに関する配置関係条件は、1つのバルコニーと繋がる3つ以上の窓のそれぞれと領域との間の配置関係が2方向以上を示すことである。
【0121】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係を求める。1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係がL字バルコニーに関する配置関係条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成がL字バルコニーに関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関するL字バルコニーを属性として対象物件に設定する。他方、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係がL字バルコニーに関する配置関係条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成がL字バルコニーに関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関するL字バルコニーを属性として対象物件に設定しない。
【0122】
L字バルコニーに関する属性条件について図面を用いて説明する。
図18は、L字バルコニーに関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図18の(A)は、L字バルコニーに関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図18の(B)は、図18の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成されたL字バルコニーに関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0123】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、窓のノードと領域のノードとの間のエッジに関連付けられた第1の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、バルコニー1(i)と繋がる窓2(i)のノードとLDK1(i)のノードとの間のエッジに関連付けられた左を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、バルコニー1(i)と繋がる窓4(i)のノードと和室1(i)のノードとの間のエッジに関連付けられた左を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、バルコニー1(i)と繋がる窓3(i)のノードと和室1(i)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第1の配置関係を含む。
【0124】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係は、1つのバルコニーと繋がる3つの窓のそれぞれと領域との間の第1の配置関係を含む。3組の窓と領域との間の第1の配置関係は、左を示す2組の窓と領域との間の第1の配置関係及び下を示す1組の窓と領域との間の第1の配置関係である。したがって、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係は、L字バルコニーに関する配置関係条件を満たす。サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、対象物件がL字バルコニーであると判定することができる。
【0125】
(4)センターインに関する属性条件
センターインは、上述のように、玄関の左右又は上下に主要な部屋があり、上下又は左右の奥行きがそれらの主要な部屋の配置に対して浅いレイアウトである。センターインに関する属性条件は、配置関係条件及びサイズ条件を含む。センターインに関する配置関係条件は、複数組の玄関と部屋との間の配置関係を示す条件である。例えば、センターインに関する配置関係条件は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係が左を示し、かつ、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係が右を示すこと、又は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係が上を示し、かつ、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係が下を示すこと、である。センターインに関するサイズ条件は、玄関に対して部屋が上下配置されている場合に、左右配置となる部屋が存在しない、又は、上下配置となる部屋(2部屋以上)の中心の玄関の中心からの上下方向についての距離のうち最小となる値(上下方向の最小距離)の2倍より左右配置となる部屋(1部屋以上)の中心の玄関の中心からの左右方向についての距離のうち最大となる値(左右方向の最大距離)が短いこと、又は、玄関に対して部屋が左右配置されている場合に、上下配置となる部屋が存在しない、又は、左右配置となる部屋(2部屋以上)の中心の玄関の中心からの左右方向についての距離のうち最小となる値(左右方向の最小距離)の2倍より上下配置となる部屋(1部屋以上)の中心の玄関の中心からの上下方向についての距離のうち最大となる値(上下方向の最大距離)が短いこと、である。
【0126】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の玄関と部屋との間の第3の配置関係を求める。玄関に対して部屋が上下配置されている場合、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて上下配置となる部屋の中心の玄関の中心からの上下方向についての距離が最小となる値(上下方向の最小距離)及び左右配置となる部屋の中心の玄関の中心からの左右方向についての距離が最大となる値(左右方向の最大距離、左右配置となる部屋がなければ値を0とする)を対象物件におけるサイズとして求める。玄関に対して部屋が左右配置されている場合、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて左右配置となる部屋の中心の玄関の中心からの左右方向についての距離が最小となる値(左右方向の最小距離)及び上下配置となる部屋の中心の玄関の中心からの上下方向についての距離が最大となる値(上下方向の最大距離、上下配置となる部屋がなければ値を0とする)を対象物件におけるサイズとして求める。1組以上の玄関と部屋との間の第3の配置関係がセンターインに関する配置関係条件を満たし、かつ、対象物件におけるサイズがセンターインに関するサイズ条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成がセンターインに関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関するセンターインを属性として対象物件に設定する。他方、少なくとも1組以上の玄関と部屋との間の第3の配置関係がセンターインに関する配置関係条件を満たさない場合、又は、少なくとも対象物件におけるサイズがセンターインに関するサイズ条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成がセンターインに関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関するセンターインを属性として対象物件に設定しない。
【0127】
センターインに関する属性条件について図面を用いて説明する。
図19は、センターインに関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図19の(A)は、センターインに関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図19の(B)は、図19の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成されたセンターインに関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0128】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、玄関のノードと部屋のノードとの間のエッジに関連付けられた第3の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、玄関(j)のノードと洋室3(j)のノードとの間のエッジに関連付けられた上を示す第3の配置関係を含む。間取りグラフは、玄関(j)のノードとLDK1(j)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第3の配置関係を含む。
【0129】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の玄関と部屋との間の第3の配置関係は、上を示す1組の玄関と部屋との間の第3の配置関係及び下を示す2組の玄関と部屋との間の第3の配置関係を含む。したがって、1組以上の玄関と部屋との間の第3の配置関係は、センターインに関する配置関係条件を満たす。対象物件におけるサイズがセンターインに関するサイズ条件を満たす場合、サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、対象物件がセンターインであると判定することができる。
【0130】
(5)田の字基本型に関する属性条件
田の字基本型は、上述のように、主要な部屋3部屋以上で田の字の一部を構成する左右並びと上下並びがあるレイアウトである。田の字基本型に関する属性条件は、複数組の部屋間の配置関係を示す配置関係条件である。例えば、田の字基本型に関する配置関係条件は、第1の部屋と第2の部屋との間の配置関係が縦を示し、かつ、第1の部屋と第3の部屋との間の配置関係が横を示すことである。
【0131】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の部屋間の第2の配置関係を求める。1組以上の部屋間の第2の配置関係が田の字基本型に関する配置関係条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成が田の字基本型に関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関する田の字基本型を属性として対象物件に設定する。他方、1組以上の窓と領域との間の第1の配置関係が田の字基本型に関する属性条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成が田の字基本型に関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関する田の字基本型を属性として対象物件に設定しない。
【0132】
田の字基本型に関する属性条件について図面を用いて説明する。
図20は、田の字基本型に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図20の(A)は、田の字基本型に関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図20の(B)は、図20の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された田の字基本型に関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0133】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、2つの部屋のノード間のエッジに関連付けられた第2の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、洋室2(k)のノードと和室1(k)のノードとの間のエッジに関連付けられた縦を示す第2の配置関係を含む。間取りグラフは、洋室2(k)のノードと洋室1(k)のノードとの間のエッジに関連付けられた横を示す第2の配置関係を含む。
【0134】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の部屋間の第2の配置関係は、縦を示す第1の部屋と第2の部屋との間の第2の配置関係及び横を示す第1の部屋と第3の部屋との間の第2の配置関係を含む。したがって、1組以上の部屋間の第2の配置関係は、田の字基本型に関する配置関係条件を満たす。サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、対象物件が田の字基本型であると判定することができる。
【0135】
(6)田の字応用型に関する属性条件
田の字応用型は、上述のように、田の字基本型を満たすと同時に、玄関の両側に和室又は洋室が2部屋、かつ、別の主要な部屋がバルコニーに繋がるレイアウトである。田の字応用型に関する属性条件は、複数組の部屋間の配置関係、複数組の玄関と部屋との間の配置関係及び複数組の窓と領域との間の配置関係を示す配置関係条件である。例えば、田の字応用型に関する配置関係条件は、下記の(i)、(ii)及び(iii)である。(i)は、田の字基本型と同様に、第1の部屋と第2の部屋との間の配置関係が縦を示し、かつ、第1の部屋と第3の部屋との間の配置関係が横を示すことである。(ii)は、玄関の両側に和室又は洋室が存在することである。(iii)は、玄関の両側の部屋とは別の部屋であって、バルコニーに繋がる部屋が存在することである。
【0136】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の扉と領域との間の第1の配置関係を求める。処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の部屋間の第2の配置関係を求める。処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の玄関と部屋との間の第4の配置関係を求める。1組以上の部屋間の配置関係が田の字応用型に関する配置関係条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成が田の字応用型に関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関する田の字応用型を属性として対象物件に設定する。他方、1組以上の窓と領域との間の配置関係が田の字応用型に関する属性条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成が田の字応用型に関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関する田の字応用型を属性として対象物件に設定しない。
【0137】
田の字応用型に関する属性条件について図面を用いて説明する。
図21は、田の字応用型に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図21の(A)は、田の字応用型に関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
【0138】
図21の(B)は、図21の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された田の字応用型に関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、2つの部屋のノード間のエッジに関連付けられた第2の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、洋室2(l)のノードと和室1(l)のノードとの間のエッジに関連付けられた縦を示す第2の配置関係を含む。間取りグラフは、洋室2(l)のノードと洋室1(l)のノードとの間のエッジに関連付けられた横を示す第2の配置関係を含む。
【0139】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の部屋間の第2の配置関係は、縦を示す洋室2(l)と和室1(l)との間の第2の配置関係及び横を示す洋室2(l)と洋室1(l)との間の第2の配置関係を含む。したがって、1組以上の部屋間の第2の配置関係は、田の字応用型に関する配置関係条件の(i)を満たす。
【0140】
図21の(C)は、図21の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された田の字応用型に関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、玄関のノードと部屋のノードとの間のエッジに関連付けられた第4の配置関係を示す。第4の配置関係は、玄関から部屋への方向として、右上、右下、左上又は左下を示す。例えば、間取りグラフは、玄関(l)のノードと洋室2(l)のノードとの間のエッジに関連付けられた左上を示す第4の配置関係を含む。間取りグラフは、玄関(l)のノードと和室1(l)のノードとの間のエッジに関連付けられた左下を示す第4の配置関係を含む。
【0141】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の玄関と部屋との間の第4の配置関係は、左上を示す玄関(l)と洋室2(l)との間の第4の配置関係及び左下を示す玄関(l)と和室1(l)との間の第4の配置関係を含む。したがって、1組以上の玄関と部屋との間の第4の配置関係は、田の字応用型に関する配置関係条件の(ii)を満たす。
【0142】
図21の(D)は、図21の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成された田の字応用型に関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、窓のノードと領域のノードとの間のエッジに関連付けられた第1の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、窓2(l)のノードとバルコニー1(l)のノードとの間のエッジに関連付けられた上を示す第1の配置関係を含む。間取りグラフは、窓2(l)のノードとLDK1(l)のノードとの間のエッジに関連付けられた下を示す第1の配置関係を含む。
【0143】
この例では、処理部112によって求められる1組以上の玄関と部屋との間の第1の配置関係は、下を示す窓2(l)とLDK1(l)との間の第1の配置関係及び上を示す窓2(l)とバルコニー1(l)との間の第1の配置関係を含む。したがって、1組以上の玄関と部屋との間の第1の配置関係は、田の字応用型に関する配置関係条件の(iii)を満たす。
【0144】
サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、1組以上の部屋間の配置関係が田の字応用型に関する配置関係条件の(i)、(ii)及び(iii)を満たすと判定することができる。サーバ1は、対象物件が田の字応用型であると判定することができる。
【0145】
(7)L字玄関廊下に関する属性条件
L字玄関廊下は、上述のように、玄関から続く廊下全体が見通せない構造の玄関廊下のレイアウトである。L字玄関廊下に関する属性条件は、配置関係条件及びサイズ条件を含む。L字玄関廊下に関する配置関係条件は、1組の扉と領域との間の配置関係を示す条件である。例えば、L字玄関廊下に関する配置関係条件は、玄関と外扉との間の配置関係に沿って外扉と対向する室内扉であって、玄関に繋がる廊下から部屋に通じる室内扉が存在しないことである。玄関と外扉との間の配置関係が左又は右を示す場合、玄関と外扉との間の配置関係に沿って外扉と対向する室内扉は、横方向に外扉と対向する扉である。玄関と外扉との間の配置関係が上又は下を示す場合、玄関と外扉との間の配置関係に沿って外扉と対向する室内扉は、縦方向に外扉と対向する扉である。
【0146】
L字玄関廊下に関するサイズ条件は、玄関においてメインの外扉がある側の幅を示す玄関の横幅が所定の距離条件を満たすことである。1つの外扉が玄関に存在する場合、メインの外扉は1つの外扉を指す。複数の外扉が玄関に存在する場合、メインの外扉は、複数の外扉のうち縦及び横の長さの最も長い1つの外扉を指す。所定の距離条件は、玄関の横幅の方向と直交する方向における玄関の奥行の2倍よりも長い、玄関の横幅の方向と平行な方向におけるメインの外扉の幅の3倍よりも長い、又は、玄関の横幅の方向と平行な方向における玄関と廊下を合わせた横幅の6/11倍よりも短い、ことでもよい。所定の条件は、玄関の横幅の方向と平行な方向における玄関と廊下を合わせた横幅の5/9倍よりも短く、かつ、玄関の横幅の方向と直交する方向における玄関と廊下を合わせた奥行の1/3倍よりも短い、ことでもよい。所定の距離条件は、玄関から続く廊下全体が見通せない構造を規定するものであればよく、適宜設定可能である。
【0147】
この例では、処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の扉と領域との間の第1の配置関係を求める。処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件におけるサイズを求める。対象物件におけるサイズは、玄関の横幅のサイズを含む。対象物件におけるサイズは、玄関の横幅の方向と直交する方向における玄関の奥行のサイズを含む。対象物件におけるサイズは、玄関の横幅の方向と平行な方向におけるメインの外扉の幅のサイズを含む。対象物件におけるサイズは、玄関の横幅の方向と平行な方向における玄関と廊下を合わせた横幅のサイズを含む。対象物件におけるサイズは、玄関の横幅の方向と直交する方向における玄関と廊下を合わせた奥行のサイズを含む。
【0148】
1組以上の扉と領域との間の第1の配置関係がL字玄関廊下に関する配置関係条件を満たし、かつ、対象物件におけるサイズがL字玄関廊下に関するサイズ条件を満たす場合、判定部113は、対象物件の構成がL字玄関廊下に関する属性条件を満たすと判定する。設定部114は、属性条件に関するL字玄関廊下を属性として対象物件に設定する。他方、少なくとも1組以上の扉と領域との間の第1の配置関係がL字玄関廊下に関する配置関係条件を満たさない場合、又は、少なくとも対象物件におけるサイズがL字玄関廊下に関するサイズ条件を満たさない場合、判定部113は、対象物件の構成がL字玄関廊下に関する属性条件を満たさないと判定する。設定部114は、属性条件に関するL字玄関廊下を属性として対象物件に設定しない。
【0149】
L字玄関廊下に関する属性条件について図面を用いて説明する。
図22は、L字玄関廊下に関する属性条件を説明するための領域判定ビットマップ及び間取りグラフを例示する図である。
図22の(A)は、L字玄関廊下に関する属性条件を説明するための物件の画像データに基づいて作成された領域判定ビットマップを例示する図である。
各要素の名称は、説明の都合上付している。
図22の(B)は、図22の(A)に示す領域判定ビットマップに基づいて作成されたL字玄関廊下に関する属性条件を説明するための間取りグラフを例示する図である。
【0150】
間取りグラフは、各要素をノードで示す。なお、間取りグラフは、説明の都合上、一部の要素をノードとして示していない。間取りグラフは、扉のノードと領域のノードとの間のエッジに関連付けられた第1の配置関係を示す。例えば、間取りグラフは、外扉である扉17(m)のノードと玄関(m)のノードとの間のエッジに関連付けられた右を示す第1の配置関係を含む。
【0151】
この例では、ドア6(m)は、玄関(m)に繋がる廊下(m)からLDK1(m)に通じる室内扉である。ドア6(m)は、横方向に沿って扉17(m)と対向しない。したがって、1組以上の玄関と部屋との間の第1の配置関係は、L字玄関廊下に関する配置関係条件を満たす。対象物件におけるサイズがL字玄関廊下に関するサイズ条件を満たす場合、サーバ1は、対象物件の画像データに基づいて、対象物件がL字玄関廊下であると判定することができる。
【0152】
図23は、L字玄関廊下に関する属性条件を説明するための玄関及び廊下の構成を例示する図である。
図23の(A)は、L字玄関廊下に関する属性条件を説明するための廊下と玄関を合わせた構成を例示する図である。
図23の(A)の図は、玄関と廊下を合わせた横幅及び玄関と廊下を合わせた奥行を示す。
図23の(B)は、L字玄関廊下に関する属性条件を説明するための玄関の構成を例示する図である。
図23の(B)の図は、玄関の横幅、玄関の奥行及びメインの外扉の幅を示す。
【0153】
(効果)
情報処理装置は、対象物件の画像データを取得する取得部を備える。情報処理装置は、画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む対象物件の構成を求める処理部を備える。情報処理装置は、対象物件の構成に基づいて物件の属性を対象物件に設定する設定部を備える。例えば、情報処理装置は、対象物件の構成が物件の属性に関する条件を満たすか否かを判定する判定部を備える。物件の属性に関する条件は、物件の1組以上の要素間の配置関係を示す条件を含む。対象物件の構成が物件の属性に関する条件を満たす場合、設定部は、物件の属性を対象物件に設定する。
情報処理装置は、1組以上の要素間の配置関係により、部屋間の接続関係からでは判定することが難しい物件の属性であっても、対象物件に設定することができる。これにより、情報処理装置は、物件の画像データに基づいて設定可能な物件の属性を増やすことができる。さらに、情報処理装置は、物件の属性を自動で設定することで、物件の属性を手入力する手間を省き、全ての物件に共通の設定処理を適用することができる。その結果、情報処理装置は、物件検索における物件の抜け漏れ防止、詳細化及び効率化をもたらすことができる。
【0154】
配置関係は、要素間の方向に基づく配置関係である。
情報処理装置は、要素間の方向を用いることで、部屋間の接続関係からでは判定することが難しい物件の属性であっても、対象物件に設定することができる。これにより、情報処理装置は、物件の画像データに基づいて設定可能な物件の属性を増やすことができる。
【0155】
複数の要素は、1つ以上の扉及び1つ以上の窓のうちの一方又は両方を含む。
情報処理装置は、扉及び窓のうちの一方又は両方を要素とすることで、設定可能な物件の属性の数を増やすことができる。
【0156】
複数の要素は、1つ以上の領域を含む。1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の扉と領域との間の配置関係及び1組以上の窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方を含む。
情報処理装置は、扉と領域との間の配置関係及び窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方を用いることで、設定可能な物件の属性の数を増やすことができる。
【0157】
複数の要素は、2つ以上の領域を含む。1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含む。
情報処理装置は、領域間の配置関係を用いることで、設定可能な物件の属性の数を増やすことができる。
【0158】
2つ以上の領域は、2つ以上の部屋を含む。1組以上の領域間の配置関係は、1組以上の部屋間の配置関係を含む。
情報処理装置は、部屋間の配置関係を用いることで、設定可能な物件の属性の数を増やすことができる。
2つ以上の領域は、玄関及び1つ以上の部屋を含む。1組以上の領域間の配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係を含む。
情報処理装置は、玄関と部屋との間の配置関係を用いることで、設定可能な物件の属性の数を増やすことができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、サーバ1の補助記憶デバイス13が種々のデータを記憶する例を説明したが、これに限定されない。サーバ1とは異なるサーバは、サーバ1に代えて種々のデータを記憶してもよい。サーバ1とは異なる複数のサーバは、サーバ1に代えて種々のデータを分散して記憶してもよい。
【0159】
上述の実施形態における「1つ以上」の表記は、1つ又は複数を意図したものであり、「1つ」と読み替えてもよいし、「複数」と読み替えてもよい。
【0160】
上述の実施形態では、部屋間の配置関係及び玄関と部屋との間の配置関係を領域間の配置関係の例として説明したが、これらに限定されない。領域間の配置関係は、同じ種類の領域間の配置関係であってもよいし、異なる種類の領域間の配置関係であってもよい。領域の種類は、問わない。1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含んでいればよい。処理部112は、対象物件の画像データに基づいて対象物件の複数の要素のうちの1組以上の領域間の配置関係を求めればよい。
【0161】
上述の実施形態では、属性条件が配置関係条件である場合、配置関係条件が複数組の要素間の配置関係を示す例について説明したが、これに限定されない。間取りのレイアウトによっては、配置関係条件は、1組の要素間の配置関係を示してもよい。
【0162】
情報処理装置は、サーバ1を例にして説明したが、これに限定されない。情報処理装置は、サーバ1と同様の機能を備える電子機器で実現されてもよい。電子機器は、不動産会社等の端末でもよい。
【0163】
情報処理装置は、上述の実施形態で説明したサーバ1のような1つの装置で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の装置で実現されてもよい。
【0164】
上述の実施形態は、情報処理装置だけでなく、情報処理装置が実行する情報処理方法に適用されてもよい。上述の実施形態は、情報処理装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させることが可能な情報処理プログラムに適用されてもよい。
【0165】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0166】
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0167】
1…サーバ、2…端末、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、111…取得部、112…処理部、113…判定部、114…設定部、115…通信部、116…検索部、131…物件画像記憶領域、132…属性条件記憶領域、133…物件属性記憶領域、NW…ネットワーク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16
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図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物件の画像データを取得する取得部と、
前記画像データに基づいて前記対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の方向に基づく配置関係を含む前記対象物件の構成を求める処理部と、
前記対象物件の構造が、物件の1組以上の要素間の前記配置関係を示す条件を含む、前記物件の属性に関する条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記対象物件の構成に基づいて物件の属性を前記対象物件に設定する設定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記設定部は、前記対象物件の構成が前記物件の属性に関する条件を満たす場合、前記物件の属性を前記対象物件に設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の要素は、1つ以上の扉及び1つ以上の窓のうちの一方又は両方を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数の要素は、1つ以上の領域を含み、
前記1組以上の要素間の前記配置関係は、1組以上の扉と領域との間の配置関係及び1組以上の窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方を含む、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の要素は、2つ以上の領域を含み、
前記1組以上の要素間の前記配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記2つ以上の領域は、2つ以上の部屋を含み、
前記1組以上の領域間の前記配置関係は、1組以上の部屋間の配置関係を含む、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記2つ以上の領域は、玄関及び1つ以上の部屋を含み、
前記1組以上の領域間の前記配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係を含む、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
対象物件の画像データを取得することと、
前記画像データに基づいて前記対象物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の方向に基づく配置関係を含む前記対象物件の構成を求めることと、
前記対象物件の構造が、物件の1組以上の要素間の前記配置関係を示す条件を含む、前記物件の属性に関する条件を満たすか否かを判定することと、
前記対象物件の構成に基づいて物件の属性を前記対象物件に設定することと、
を備える情報処理方法。
【請求項9】
請求項1から請求項のうちの何れか一項に記載の情報処理装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させることが可能な情報処理プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物件の画像データを取得する取得部と、
前記画像データに基づいて前記対象物件の2つ以上の領域を含む複数の要素のうちの1組以上の要素間の方向に基づく配置関係を含む前記対象物件の構成を求める処理部と、
前記対象物件の構造が、物件の1組以上の要素間の前記配置関係を示す条件を含む、前記物件の属性に関する条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記対象物件の構成に基づいて前記物件の属性を前記対象物件に設定する設定部と、
を備える情報処理装置であって、
前記1組以上の要素間の前記配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含み、
前記処理部は、前記2つ以上の領域のうち、2つの領域の中心間を結ぶベクトルに基づき、前記1組以上の領域間の前記配置関係を求める、情報処理装置
【請求項2】
前記設定部は、前記対象物件の構成が前記物件の属性に関する条件を満たす場合、前記物件の属性を前記対象物件に設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の要素は、1つ以上の扉及び1つ以上の窓のうちの一方又は両方を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
記1組以上の要素間の前記配置関係は、1組以上の扉と領域との間の配置関係及び1組以上の窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記2つ以上の領域のうち、2つの領域の中心間を結ぶベクトルに基づき、前記1組以上の領域間の前記配置関係を求めることは、
前記2つ以上の領域のうち、2つの領域の中心間を結ぶベクトルの横方向及び縦方向の距離と、前記ベクトルが縦方向及び横方向と作る角度の絶対値と、のうちの一方又は両方に基づき、前記1組以上の領域間の前記配置関係を求めることを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記2つ以上の領域は、2つ以上の部屋を含み、
前記1組以上の領域間の前記配置関係は、1組以上の部屋間の配置関係を含む、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記2つ以上の領域は、玄関及び1つ以上の部屋を含み、
前記1組以上の領域間の前記配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係を含む、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
対象物件の画像データを取得することと、
前記画像データに基づいて前記対象物件の2つ以上の領域を含む複数の要素のうちの1組以上の要素間の方向に基づく配置関係を含む前記対象物件の構成を求めることと、
前記対象物件の構造が、物件の1組以上の要素間の前記配置関係を示す条件を含む、前記物件の属性に関する条件を満たすか否かを判定することと、
前記対象物件の構成に基づいて前記物件の属性を前記対象物件に設定することと、
を備え
前記1組以上の要素間の前記配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含み、
前記2つ以上の領域のうち、2つの領域の中心間を結ぶベクトルに基づき、前記1組以上の領域間の前記配置関係を求める、情報処理方法。
【請求項9】
請求項1から請求項7のうちの何れか一項に記載の情報処理装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させることが可能な情報処理プログラム。