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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024038938
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】刺繍データ作成装置およびミシン
(51)【国際特許分類】
   D05B 69/20 20060101AFI20240313BHJP
   D05B 21/00 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
D05B69/20
D05B21/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143316
(22)【出願日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002244
【氏名又は名称】株式会社ジャノメ
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】金剛 猛
(72)【発明者】
【氏名】中村 遥
【テーマコード(参考)】
3B150
【Fターム(参考)】
3B150CB03
3B150CB04
3B150LA67
3B150QA06
3B150QA07
(57)【要約】
【課題】任意の帯状模様に対して、その帯状模様の1サイクルにおける長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、模様全体の長手方向での大きな拡縮をさせずに、見栄えを損なわずに滑らかに方向の変わる模様を縫製できる。
【解決手段】刺繍データを作成する刺繍データ作成装置であって、刺繍繍データで縫製される帯状模様の長手方向の向きが模様の1サイクル内で変化する箇所を境として前記模様を分割し、境における模様の端部をテーパー形状とする模様変化部を備え、模様変化部は、模様の長手方向の向きの変化量に応じて、テーパー形状を長手方向のデータあるいは長手方向に直交する方向のデータを調整して形成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刺繍データを作成する刺繍データ作成装置であって、
前記刺繍データで縫製される帯状模様の長手方向の向きが前記模様の1サイクル内で変化する箇所を境として前記模様を分割し、前記境における前記模様の端部をテーパー形状とする模様変化部を備え、
前記模様変化部は、前記模様の長手方向の向きの変化量に応じて、前記テーパー形状を前記長手方向のデータのみあるいは前記長手方向に直交する方向のデータのみを調整して形成し、
前記テーパー形状の斜辺同士を結合することを特徴とする刺繍データ作成装置。
【請求項2】
前記模様変化部は、
前記模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より大きな場合は、前記長手方向に直交する方向のデータのみを調整することを特徴とする、請求項1に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項3】
前記模様変化部は、
前記模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より小さな場合は、前記長手方向のデータのみを調整することを特徴とする、請求項1または2に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項4】
前記模様変化部の調整方法を判定する判定部を備え、
前記判定部は、長手方向の向きの変化量が所定量よりも少なく、前記模様が長手方向に均等に進み、密着するステッチの場合には、前記調整方法を前記長手方向のデータのみを調整する方法と判定し、長手方向の向きの変化量が所定量よりも少なく、前記模様が長手方向に均等に進み、密着しないステッチの場合には、前記調整する方法を行わないと判定することを特徴とする請求項1に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項5】
前記請求項1、2、4のいずれか1項に記載の刺繍データ作成装置を備えたことを特徴とするミシン。
【請求項6】
前記請求項3に記載の刺繍データ作成装置を備えたことを特徴とするミシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刺繍データ作成装置およびミシンに関する。
【背景技術】
【0002】
任意の図形に沿って通常縫いの振幅量・送り量で構成されるステッチデータを作業者が手動で縫い進める代わりに、テンプレートと通常縫いのステッチデータとから、テンプレートに沿った刺繍データに変換する技術が知られている。
ここで、テンプレートとは、任意の図形が配置される基準となるものであり、座標データの集合体で表される線画である。
【0003】
この種の技術として、例えば、円や半円の図形(テンプレート)に沿ってステッチを配置し、ステッチの途中で終わるのではなく、連続したステッチのサイクルがぴったり収まるようにステッチデータの座標をステッチの長さ方向で調整する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、例えば、折れ曲がった結合部分に重なりや隙間が生じないように、サイクルの終了箇所と次のサイクルの開始箇所に対して、テーパリング (先端を尖らす)を施した後、2つのステッチを指定された図形の方向に合わせて結合する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6980427号公報
【特許文献2】特開2020-18473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術は、円や矩形、多角形などシンプルな図形を対象とするものであって、任意の図形については、適用することが困難である。
【0007】
つまり、任意の図形ではテンプレートの線分の長さは様々であり、模様の1サイクルの長さとの関係に基づく課題が生じる。テンプレートのある線分が短く、その線分に配置される通常縫いの1サイクルが長い模様の場合、その線分の長さの範囲に1サイクルのステッチを収めるために、ステッチを送り方向に縮小する。上記とは逆の条件(テンプレートのある線分が長く、その線分に配置される通常縫いの1サイクルが短い模様の場合)では、ステッチを送り方向に拡張することで、目的の長さに収めるようにしていた。このように、線分の長さや1サイクルの模様の長さによって、縮小された模様や、引き伸ばされた模様になる。
そのため模様が帯状であり、模様の長手方向の途中で方向が変化する場合、その変化する箇所で模様のサイクルを区切ることによって、上述した模様の長手方向の拡縮により、見栄えを損なうという課題があった。
そのため、模様の1サイクルの途中であっても、長手方向の途中で方向を変化させる対応をとれば、上記課題は解決する。しかし、その場合、方向が変化する箇所が模様の1サイクルの途中であり、模様の重なりや隙間が生じてしまう、という課題が生じていた。
【0008】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、任意の帯状模様に対して、その帯状模様の1サイクルにおける長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、模様全体の長手方向での大きな拡縮をさせずに、見栄えを損なわずに滑らかに方向の変わる模様を縫製できる刺繍データ作成装置およびミシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、刺繍データを作成する刺繍データ作成装置であって、前記刺繍データで縫製される帯状模様の長手方向の向きが前記模様の1サイクル内で変化する箇所を境として前記模様を分割し、前記境における前記模様の端部をテーパー形状とする模様変化部を備え、前記模様変化部は、前記模様の長手方向の向きの変化量に応じて、前記テーパー形状を前記長手方向のデータのみあるいは前記長手方向に直交する方向のデータのみを調整して形成し、前記テーパー形状の斜辺同士を結合することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0010】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記模様変化部は、前記模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より大きな場合は、前記長手方向に直交する方向のデータのみを調整することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0011】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記模様変化部は、前記模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より小さな場合は、前記長手方向のデータのみを調整することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0012】
形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記模様変化部の調整方法を判定する判定部を備え、前記判定部は、長手方向の向きの変化量が所定量よりも少なく、前記模様が長手方向に均等に進み、密着するステッチの場合には、前記調整方法を前記長手方向のデータのみを調整する方法と判定し、長手方向の向きの変化量が所定量よりも少なく、前記模様が長手方向に均等に進み、密着しないステッチの場合には、変換処理を行わないと判定することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0013】
形態5;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、形態1から形態4に記載の刺繍データ作成装置を備えたことを特徴とするミシンを提案している。
【発明の効果】
【0014】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、任意の帯状模様に対して、その帯状模様の長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、模様全体の長手方向での大きな拡縮をさせずに、見栄えを損なわずに滑らかに方向の変わる模様を縫製できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るミシンの電気的ブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係るミシンにおいて変曲点の角度が大きい場合の処理について説明する図である。
図3】本発明の実施形態に係るミシンにおいて、変曲点の角度が大きいときに汽車の模様を処理した場合の処理後の模様を例示した図である。
図4】本発明の実施形態に係るミシンにおいて変曲点の角度が小さい場合の処理について説明する図である。
図5】本発明の実施形態に係るミシンにおいて変曲点の角度が小さいときに汽車の模様を処理した場合の処理後の模様を例示した図である。
図6】本発明の実施形態に係るミシンにおいて変曲点の角度が大きい場合の台形処理の計算方法を例示するである。
図7】本発明の実施形態に係るミシンにおいて変曲点の角度が小さい場合のテーパリング処理の計算方法を例示するである。
図8】本発明の実施形態に係るミシンの処理フローを示す図である。
図9】本発明の実施形態に係るミシンの処理フローを示す図である。
図10】本発明の実施形態に係るミシンにおける台形処理の処理フローを示す図である。
図11】本発明の実施形態に係るミシンにおけるテーパリング処理の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図1から図11を用いて説明する。
なお、以下では、刺繍データ作成装置が搭載されるミシンを例示して説明する。
【0017】
<ミシン10の電気的構成>
本実施形態に係る刺繍データ作成装置10の電気的構成について、図1を用いて説明する。
【0018】
本実施形態に係るミシン10は、図1に示すように、中央処理演算装置(CPU)101と、ROM102と、作業用メモリ(RAM)103と、液晶表示器104と、タッチパネル105と、タクトスイッチ106と、モータ制御装置107と、ミシンモータ108と、縫い機構109と、を含んで構成されている。
【0019】
中央処理演算装置(CPU)101は、ROM102に格納された制御プログラムにしたがって、ミシン10の全体の動作を制御する。
具体的には、中央処理演算装置(CPU)101は、ROM102に格納された制御プログラムを逐次実行し、テンプレートデータに沿って通常縫いの模様のステッチデータを展開し、変曲点で隙間や重なりがないように台形処理あるいはテーパリング処理により変曲点を曲げ、隙間のない刺繍データを生成する。
また、外部入出力装置を介して様々なデバイスに接続されている。
【0020】
ROM102は、本実施形態においては、主として、ステッチデータや機能モジュールを格納する格納部として機能する。
【0021】
RAM103は、本実施形態においては、主として、作業用データ等を一時的に格納する作業用メモリとして機能する。
【0022】
ROM102には、テンプレート選択モジュール102A、通常縫い模様選択モジュール102B、模様変化部としての変曲点角度算出モジュール102C、模様変化部としての処理方法判定モジュール102D、模様変化部としての送り方向補正長算出モジュール102E、通常縫いステッチデータ展開モジュール102F、模様変化部としての針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、模様変化部としての針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H、模様データ生成モジュール102I、機構制御モジュール102J等の様々な機能モジュールが格納されている。
【0023】
テンプレート選択モジュール102Aは、使用者による液晶表示器104およびタッチパネル105の操作に応じて、テンプレートをROMに内蔵されているテンプレートデータ群から一つ選択する。
【0024】
通常縫い模様選択モジュール102Bは、通常縫いの模様をROMに内蔵されている通常縫いステッチデータ群から一つ選択する。
【0025】
変曲点角度算出モジュール102Cは、選択されたテンプレートデータから連続した3点の座標を取得し、折れ曲がった変曲点の角度をその座標値から算出する。
【0026】
処理方法判定モジュール102Dは、台形処理で重なりなく、あるいは隙間なく滑らかな刺繍データを生成するか、またはテーパリング処理によって隙間なく結合点をつなぐ刺繍データを生成するかを判断する。
なお、緩やかな変曲点の角度でジグザグステッチやサテンステッチ以外の模様に対しては、何の処理も行わないとの判定もあり得る。
【0027】
送り方向補正長算出モジュール102Eは、折り曲げる角度に応じた長さを算出し補正する。
【0028】
通常縫いステッチデータ展開モジュール102Fは、送り方向補正長算出モジュール102Eにおける処理後に、テンプレートに対して、テンプレートの長さと補正長さ分のステッチデータを一旦直線上に展開する。
【0029】
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、緩やかに変曲した2本の直線を中心線とした矩形をイメージし、その接合部分を斜辺とした台形の中にステッチデータを配置し、振幅位置に応じて送り長さ方向の点を拡大縮小して均等に並ぶようにデータ処理を行う。
つまり、台形処理とは長手方向(送り方向)のデータを調整する処理をいう。
これにより、変曲点の重なりと隙間を軽減でき、特に、ジグザグやサテンステッチのように密着した縫い目には効果がある。
【0030】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、斜辺を含む直角三角形の中にステッチデータを配置するために、三角形の送り方向の位置に応じて振幅位置を縮小することによって、先端を尖らせたテーパリングの形状を作り、テーパリングの斜辺を結合することにより、隙間のない針落点の座標を作る。
つまり、テーパリング処理とは長手方向に直交する方向(振幅方向)のデータを調整する処理をいう。
【0031】
模様データ生成モジュール102Iは、台形処理あるいはテーパリング処理を施したステッチデータをテンプレートの線に沿って配置することによりステッチデータをテンプレートの形状に変形した刺繍データを生成する。
【0032】
機構制御モジュール102Jは、使用者によって、タクトスイッチ106内にあるスタートボタンが押されると、模様データ生成モジュール102Iによって生成された刺繍データを縫い機構にある縫い糸の付いた針棒がミシンモータ108によって上下運動させられることおよび刺繍枠がX-Y方向に移動することによって、布上に縫い目を作る。
【0033】
RAM103には、ROM102から読み込まれた、例えば、OSや基本ライブラリ等の様々な機能モジュールが一時的に格納される。
また、RAM103には、中央処理演算装置(CPU)101において、作業に供するデータも一時的に記憶、保存される
【0034】
液晶表示器104は、例えば、操作画面を表示する装置である。
液晶表示器104は、外部入出力装置を介して、中央処理演算装置(CPU)101に電気的に接続されている。
また、液晶表示器104には、その表示面の下側に後述するタッチパネル105が重ねて配置された多層構造となっており、タッチパネル105および液晶表示器104が、「表示部」としてユニット化されている。
そして、液晶表示器104には、模様や文字、ボタンなどが表示される。
【0035】
タッチパネル105は、静電容量方式や抵抗膜方式等のパネルとして構成されており、外部入出力装置を介して、中央処理演算装置(CPU)101に電気的に接続されている。
また、タッチパネル105は、使用者の操作の利便性を考慮して、ミシンの外部に操作可能に露出されて配置されている。
そのため、使用者は、タッチパネル105を指でタッチすることにより、模様の選択等を画面で確認しながら操作することができる。
【0036】
タクトスイッチ106は、使用者の押下操作により、縫いの開始、停止や針の上下や糸通し(図示せず)などの指示を中央演算装置(CPU)101に伝達する。
【0037】
モータ制御装置107は、中央演算装置(CPU)101からの指令に基づき、ミシンモータ108を駆動制御することにより、針棒を上下運動させ、縫い針、上糸、下糸によって縫い目を形成する処理を制御する。
【0038】
<変曲点の角度θが大きい場合>
以下では、ジグザグステッチを例示して説明する。
変曲点の角度θが、例えば、120°~179°のように大きい、図2(A)に示すようなテンプレートの場合(緩やかに曲がる)は、台形処理を実行する。
【0039】
まず、図2(B)に示すように、帯状模様内の変曲点の位置で模様を分割し、分割した端部を斜めにカットした台形を二つ作る。この場合、二つの台形の端部は、同じ傾斜角度でカットするため、端部の斜辺でつなぎ合わせた場合に、段差が生じない。
次に、台形の中にジグザグステッチを生成する。具体的には、図2(C)に示すように、振幅位置に応じて送り方向の針落点を調整し、台形に含まれるジグザグを生成する。
【0040】
テンプレートに沿ってジグザグステッチを生成する。具体的には、図2(D)に示すようなジグザグステッチを生成する。これにより、隙間や重なりのないジグザグステッチとなる。
【0041】
次に、ジグザクのような送り長さの短い模様では、模様の途中の様子が分かり辛いため、汽車の模様をステッチデータの途中で曲げる例について説明する。
【0042】
図3(A)は、模様の途中で台形処理を行ってテンプレート上にステッチデータを生成した例である。また、図3(B)は、模様の途中で台形処理を行わずにテンプレート上にステッチデータを生成した例である。汽車の模様は、ジグザグやサテンステッチとは異なり、重なりや隙間が顕著に表れないため、使用するステッチデータによって台形処理の有効/無効を切り替える必要がある。
【0043】
<変曲点の角度αが小さい場合>
変曲点の角度が、図4(A)に示すように、小さい場合(急に曲がる)は、テーパリング処理を実行する。
【0044】
まず、図4(B)に示すように、帯状模様内の変曲点の位置で模様を分割し、分割した端部を斜めにカットした台形を二つ作る。この場合、二つの台形の端部は、同じ傾斜角度でカットするため、端部の斜辺でつなぎ合わせた場合に、段差が生じない。
次に、台形の中にジグザグステッチを作るが、斜めの箇所にはテーパリングを施したステッチを生成する。
【0045】
図4(C)に示すように、結合部付近で振幅方向の調整により先端を尖らせたテーパリングの形状を作る。
【0046】
次に、ジグザクのような送り長さの短い模様では、模様の途中の様子が分かり辛いため、汽車の模様をステッチデータの途中で曲げる例について説明する。
【0047】
従来のテーパリング処理を適用すると、変曲点で隣接するステッチのサイクルの先端と終端でテーパリング処理を行うため、テンプレートの長さ方向に1サイクルの模様を送り方向で圧縮あるいは伸張して収めようとする。
そのため、テンプレートの変曲点の場所によって汽車の模様の見栄えが異なってしまう。
本実施形態のテーパリング処理は、模様の1サイクル内で変化する箇所を境に模様を分割し、その境における模様の端部について、従来のテーパリング処理方法のような送り方向の調整は含まず、振幅方向の調整のみを行っており、模様のサイクル途中でもテーパリング処理ができるようにしたものである。本実施形態の方法を適用することにより、図5に示すように、模様のサイクル途中でテーパリング処理をするため、汽車の模様のバランス(汽車の長さ)は同じになり、重なりや隙間がなく、90°に方向を転換することができる。テーパー形状の部分については振幅方向のデータのみを調整するため、調整される方向についての模様は変形してしまうが、送り方向のデータは調整されない。また、テーパー形状の部分以外の模様については変形されない。
これらのことから、模様全体として滑らかな方向変化となる。
本実施形態の台形処理は、模様の1サイクル内で変化する箇所を境に模様を分割し、その境における模様の端部について、振幅方向の調整を行わず、送り方向の調整のみを行っている。そのため、模様が振幅方向に変形することがなく、元の振幅方向のバランスを保ったまま、重なりや隙間を生じさせることなく、変曲点で滑らかに方向が変化する。
【0048】
<変曲点の角度θが大きい場合の計算方法>
まず、図6(A)に示すように、テンプレートの直線Aと直線Bの傾きとを求め、交点の角度を算出し、θとする。
【0049】
【0050】
【数1】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
<変曲点の角度αが小さい場合の計算方法>
まず、図7(A)に示すように、テンプレートの直線Cと直線Dの傾きとを求め、交点の角度を算出し、αとする。
【0055】
【0056】
【数2】
【0057】
【0058】
ある針落点(e点)の送り位置Xはテーパリング処理の範囲に入っているので、テーパリングの先端からの送り方向の距離eは、数3であり、これを底辺とする角度(α/2)の三角形の高さHは、数4であり、最大振幅長さ2・Wとの比kは、数5で求められる。
【0059】
【数3】
【0060】
【数4】
【0061】
【数5】
【0062】
目的の針落点Xの振幅位置Wxに比率kをかけると、縮小された振幅位置が求められ、先端に行くに従い、とがったステッチデータを得ることができる。
【0063】
テンプレートCにつながるテンプレートDの開始位置に対して、同様のテーパリング処理を行い、角度αだけ回転して接続すると、テーパリングでつながったステッチデータを生成することができる。
【0064】
<変曲点の角度判定とジグザク、サテンの判定方法>
送り方向にサイクリックに繰り返すステッチデータの任意の位置で方向変えるテンプレートの時、条件に応じて方向を変える処理方法を、A;テーパリング処理、B;台形処理、C;処理しないから自動的に選択する。
【0065】
急激に方向を変える場合、テーパリング処理により、斜辺に沿って振幅位置を調整し、続くテンプレートにもこの斜辺に相対するようにテーパリング処理を施し、つなぎ合わすことで重なりや隙間をなくすことができる。
【0066】
緩やかに方向を変える場合、送り方向の任意の位置で台形処理を行う。特に、ジグザグステッチやサテンステッチのような糸が密着する場合は、台形処理によって重なりや隙間をなくすことができる。具象模様のような場合は、方向を変える角度が緩やかならば、何も処理しない方が自然に見えることが多い。
【0067】
テンプレートで指示される方向を変える角度とテンプレートに乗せるステッチデータの種類によって処理方法を判定する。
【0068】
<ミシン1の処理>
図8、9を用いて、本実施形態に係るミシン1の処理について説明する。
【0069】
テンプレート選択モジュール102Aは、座標値のデータ列からなるテンプレートデータをROM102に記憶されているテンプレートデータ群から一つ選択する(ステップS101)。
【0070】
通常縫い模様選択モジュール102Bは、テンプレートに乗せる通常縫いの模様をROM102に記憶されているステッチデータ群から一つ選択する(ステップS102)。
【0071】
中央処理演算装置(CPU)101は、テンプレートデータの最初の直線データを取り出し、変数sにセットする(ステップS103)。
【0072】
中央処理演算装置(CPU)101は、次の直線データを取り出し、変数eにセットする(ステップS104)。なお、変数s、eは始点と終点の座標を持つ。
【0073】
中央処理演算装置(CPU)101は、テンプレートデータが終了しているか判定し、もうデータがないならば、この処理を終了する(ステップS105)。
【0074】
変曲点角度算出モジュール102Cは、例えば、図6の直線Aと交差する直線Bの角度θを算出する。また、例えば、図7の直線Cと交差する直線Dの角度αを算出する(ステップS106)。
【0075】
中央処理演算装置(CPU)101は、角度がゆるい場合と急な場合で別の処理を実行する(ステップS107)。
【0076】
中央処理演算装置(CPU)101は、角度がゆるい場合、通常縫い模様のステッチデータの並び方から分類する(ステップS108)。
【0077】
中央処理演算装置(CPU)101は、ステッチの種類がジグザグやサテンステッチでない場合は、何も処理を行わず(ステップS109)、テンプレートのラインに沿って刺繍データを配置し(ステップS110)し、テンプレートデータを更新して(ステップS111)、処理をステップS104に戻す。
【0078】
一方で、ジグザグやサテンステッチの場合(ステップS109)、中央処理演算装置(CPU)101は、針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gを呼び出し(ステップS120)、テンプレートのラインに沿って刺繍データを配置し(ステップS110)し、刺繍データとして生成する。このとき、テンプレートデータを更新すると、次のテンプレートデータに移るため、変数sに変数eを移動し(ステップS111)、処理をステップS104に戻す。そして、テンプレートデータがなくなるまでステップS104からステップS130の処理を繰り返す。
【0079】
一方で、ステップS107において、変曲点の角度が急な場合には、テーパリング処理を行うため、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hを呼び出し(ステップS130)、テンプレートのラインに沿って刺繍データを配置し(ステップS110)し、テンプレートデータを更新して(ステップS111)、処理をステップS104に戻す。そして、テンプレートデータがなくなるまでステップS104からステップS130の処理を繰り返す。
【0080】
<台形処理>
図10を用いて、本実施形態に係るミシン1における台形処理について説明する。
【0081】
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、変曲点の角度から延長する長さを求め、テンプレートを補正する(ステップS121)。
【0082】
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、テンプレートAとBおよび延長した直線上にステッチデータを展開する(ステップS122)。
【0083】
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、所定長さに達したか判定する(ステップS123)。
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、AとBの長さおよび延長分のステッチデータの処理が終わったと判断した場合(ステップS123の「YES」)には、処理をステップS110に戻す。
【0084】
一方で、針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、AとBの長さおよび延長分のステッチデータの処理が終わっていないと判断した場合(ステップS123の「NO」)には、処理をステップS124に移行させる。
【0085】
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、変曲点の位置を判断する(ステップS124)。
そして、針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、変曲点の位置がテンプレートA側であると判断する場合には、A側の台形について処理するため、振幅位置(台形の高さ方向)から送り方向の位置(台形の斜辺までの距離)を求め、その振幅位置に対する送り方向倍率を計算し(ステップS125)、送り方向の座標値にその倍率をかけて、左詰めで配置する(ステップS125)。これにより、針落点が台形に変形される。
【0086】
針落ち点変形(台形処理)モジュール102Gは、変曲点の位置がテンプレートB側であると判断する場合には、B側の台形について処理するため、振幅位置に対する送り方向の倍率を計算し(ステップS127)、送り方向の座標値にその倍率をかけて、右詰めで配置する。これにより、針落点が台形に変形される(ステップS128)。
【0087】
<テーパリング処理>
図11を用いて、本実施形態に係るミシン1におけるテーパリング処理について説明する。
【0088】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、変曲点の角度から延長する長さLを求め、テンプレートを補正する(ステップS131)。
【0089】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、テンプレートCとDおよび延長した直線上にステッチデータを展開する(ステップS132)。
【0090】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、所定長さに達したかを判定する(ステップS133)。針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、CとDの長さおよび延長分のステッチデータの処理が終わったと判断した場合(ステップS133の「YES」)には、処理をステップS110に戻す。
【0091】
一方で、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、CとDの長さおよび延長分のステッチデータの処理が終わっていないと判断した場合(ステップS133の「NO」)には、処理をステップS134に移行させる。
【0092】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、変曲点の位置を判断する(ステップS134)。そして、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、変曲点の位置がテンプレートC側の位置であると判断する場合には、テーパリング処理を施す範囲かを判定する(ステップS135)。
【0093】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、テーパリング処理を施す範囲内であると判定する場合(ステップS135の「YES」)には、振幅位置を斜辺に沿って縮小計算し、終端位置を尖らす処理を実行する(ステップS136)。一方で、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、テーパリング処理を施す範囲内ではないと判定する場合(ステップS135の「NO」)には、処理を終了する。
【0094】
また、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、変曲点の位置がテンプレートD側の位置であると判断する場合には、テーパリング処理を施す範囲かを判定する(ステップS137)。
【0095】
針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、テーパリング処理を施す範囲内であると判定する場合(ステップS137の「YES」)には、振幅位置を斜辺に沿って縮小計算し、始端位置を尖らす処理を実行する(ステップS138)。一方で、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102Hは、テーパリング処理を施す範囲内ではないと判定する場合(ステップS137の「NO」)には、処理を終了する。
【0096】
<作用・効果>
以上、説明したよう本実施形態に係る刺繍データ作成装置は、刺繍データで縫製される帯状模様の長手方向の向きが模様の1サイクル内で変化する箇所を境として模様を分割し、その境における模様の端部をテーパー形状とする模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)を備え、模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)は、模様の長手方向の向きの変化量に応じて、テーパー形状を長手方向のデータのみあるいは長手方向に直交する方向のデータのみを調整して形成する。
つまり、模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)は、模様の長手方向の向きの変化量に応じて、台形処理あるいはテーパリング処理を行って、テーパー形状を長手方向のデータのみあるいは長手方向に直交する方向のデータのみを調整して形成する。
そのため、任意の帯状模様に対して、その帯状模様の長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、滑らかに方向の変わる模様を縫製できる。
【0097】
また、本実施形態に係る刺繍データ作成装置の模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)は、模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より大きな場合(変曲点の角度が小さい場合)は、長手方向に直交する方向のデータのみを調整する。
つまり、模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)は、模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より大きな場合は、テーパリング処理を行って、長手方向に直交する方向のデータのみを調整する。
この場合、テーパー形状の部分については長手方向に直交する方向のデータのみを調整するため、調整される方向についての模様は変形してしまうが、長手方向のデータは調整されない。また、テーパー形状の部分以外の模様については変形されない。
これらのことから、模様全体として滑らかな方向変化となる。
そのため、任意の帯状模様に対して、その帯状模様の長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、滑らかに方向の変わる模様を縫製できる。
【0098】
また、本実施形態に係る刺繍データ作成装置の模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)は、模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より小さな場合(変曲点の角度が大きい場合)は、長手方向のデータのみを調整する。
つまり、模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)は、模様の長手方向の向きの変化量が所定の値より小さな場合は台形処理を行って、長手方向のデータのみを調整する。
この場合、変化量が小さい向きの変化に対応するために長手方向のデータのみを調整していることから、変化量が大きい場合と比べてその調整量も少ない。また、長手方向に直交する方向のデータについては、調整を行わない。
つまり、テーパー形状を含む模様全体の変形も限定的であり、模様全体として滑らかな方向変化となる。
そのため、任意の帯状模様に対して、その帯状模様の長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、滑らかに方向の変わる模様を縫製できる。
【0099】
また、本実施形態に係る刺繍データ作成装置は、模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)の調整方法を判定する判定部を備え、判定部(中央処理演算装置(CPU)101)は、長手方向の向きの変化量が所定量よりも少なく、模様が長手方向に均等に進み、密着するステッチの場合には、調整方法を長手方向のデータのみを調整する方法と判定し、長手方向の向きの変化量が所定量よりも少なく、模様が長手方向に均等に進み、密着しないステッチの場合には、調整する方法を行わないと判定する。
つまり、模様変化部(針落ち点変形(台形処理)モジュール102G、針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール102H)による調整方法は、ジグザグステッチやサテンステッチのような糸が密着するような帯状模様に好適であり、具象模様のような模様の場合は、方向を変える角度が緩やかならば、何も処理しない方が自然に見えることが多いことが発明者の検証により明らかになっている。
そのため、任意の帯状模様に対して、その帯状模様の長手方向の途中で方向を変化させた場合であっても、その変化の前後で模様の重なりや隙間が生じさせることなく、滑らかに方向の変わる模様を縫製できる。
なお、模様の長手方向の向きの変化量における所定の値については、120°のように予め設定することも、ユーザが設定することも可能である。
【0100】
また、本実施形態に係る刺繍データ作成装置を備えたミシン10は、上記と同様の作用効果を生じる。
【0101】
なお、刺繍データ作成装置あるいはミシン10の処理をコンピュータシステムあるいはコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを刺繍データ作成装置あるいはミシン10に読み込ませ、実行することによって本発明の刺繍データ作成装置あるいはミシン10を実現することができる。
ここでいうコンピュータシステムあるいはコンピュータとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0102】
また、「コンピュータシステムあるいはコンピュータ」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムあるいはコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムあるいはコンピュータに伝送されてもよい。
ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0103】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムあるいはコンピュータにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0104】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、刺繍データ作成装置は、パソコン等の別体の装置であってもよいし、ミシン等に内蔵された装置であってもよい。
【符号の説明】
【0105】
10;ミシン
101;中央処理演算装置(CPU)
102;ROM
102A;テンプレート選択モジュール
102B;通常縫い模様選択モジュール
102C;変曲点角度算出モジュール
102D;処理方法判定モジュール
102E;送り方向補正長算出モジュール
102F;通常縫いステッチデータ展開モジュール
102G;針落ち点変形(台形処理)モジュール
102H;針落ち点変形(テーパリング処理)モジュール
102I;モジュール模様データ生成モジュール
102J;機構制御モジュール
103;作業用メモリ(RAM)
104;液晶表示器
105;タッチパネル
106;タクトスイッチ
107;モータ制御装置
108;ミシンモータ
109;縫い機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11