(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039008
(43)【公開日】2024-03-21
(54)【発明の名称】自動車用ドアのハンドルを備える自動車用アクセスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
E05B 81/76 20140101AFI20240313BHJP
E05B 85/14 20140101ALI20240313BHJP
【FI】
E05B81/76
E05B85/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023144953
(22)【出願日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】22194517.3
(32)【優先日】2022-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】523333364
【氏名又は名称】ミネベア アクセスソリューションズ イタリア ソチエタ ペル アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】MINEBEA ACCESSSOLUTIONS ITALIA S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003292
【氏名又は名称】弁理士法人三栄国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミリアン アカヌー
(72)【発明者】
【氏名】アントニー ゲラン
(72)【発明者】
【氏名】アントニオ ラバレストラ
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250KK02
2E250LL01
2E250PP12
2E250SS05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動車用ドアを開ける際のユーザによる取り扱いを容易にするために、電子感知ユニットをハンドルにより良く統合した自動車用アクセスアセンブリを提案する。
【解決手段】本発明は、自動車用ドアに取り付けられるハンドル3と電子感知ユニット7とを備える自動車用アクセスアセンブリ1であって、前記電子感知ユニット7は、ハンドル3の伸長部に、および/またはハンドル3と協働するようにブラケット13に取り付けられるセンサー9とを備え、伸長部および/またはブラケット13は、基準面19に沿って延在する自動車用ドアのパーツの内側面に取り付けられるか、または内側面に面するようになっており、ハンドル3に加えられた拘束力が、伸長部および/またはブラケット13を介して指令検出用のセンサー9に伝達されるように、センサー9用の固定機構21と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用ドア(5)に取り付けられるハンドル(3)と電子感知ユニット(7)とを備える自動車用アクセスアセンブリ(1)であって、前記電子感知ユニット(7)は、
- 前記ハンドル(3)の伸長部(11)に取り付けられ、および/または前記ハンドル(3)と協働するようにブラケット(13)に取り付けられるセンサー(9)と、
- 前記センサー(9)用の固定機構(21)と、を備え、
前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)は、基準面(19)に沿って延在する自動車用ドア(5)のパーツ(17)の内側面(15)に取り付けられるか、または前記内側面(15)に面するようになっており、
前記固定機構(21)は、前記ハンドル(3)に加えられた拘束力が、前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)を介して指令検出用の前記センサー(9)に伝達されるように、前記自動車用ドア(5)の前記パーツ(17)、前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)、および前記センサー(9)に一緒に取り付けられるようになっていることを特徴とする自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項2】
前記センサー(9)は、少なくとも1つの歪ゲージ(25)を含み、前記少なくとも1つの歪ゲージ(25)は、前記ハンドル(3)に拘束力が加えられると、変形するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項3】
前記ハンドル(3)の前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)は、前記基準面(19)に対して平行に延在し、前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)は、前記内側面(15)と前記センサー(9)との間で前記基準面(19)に対して横方向に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項4】
前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)は、前記センサー(9)を受け入れるように適合された凹部(27)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項5】
前記固定機構(21)は、前記基準面(19)に対して横断的な主方向(31)に沿って延在するようになっている主ファスナー(29)を備え、前記主ファスナー(29)は、前記センサー(9)、前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)、前記自動車用ドア(5)の前記パーツ(17)および前記ハンドル(3)と協働するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項6】
前記センサー(9)用支持体(33)、前記伸長部(11)および/または前記ブラケット(13)、前記自動車用ドア(5)の前記パーツ(17)は、それぞれ、前記主ファスナー(29)が通過するための対応する貫通開口を有することを特徴とする請求項5に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項7】
前記ハンドル(3)は、前記主ファスナー(29)と協働するように適合されたソケット(35)を備えることを特徴とする請求項5に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記主ファスナー(29)は、ネジであり、前記ソケット(35)は、ネジ部を含むことを特徴とする請求項7に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項9】
電子感知ユニット(7)は、2つの別個のセンサー(9)と2つの対応する固定機構(21)とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項10】
電子感知ユニット(7)は、前記自動車用ドア(5)の前記パーツ(17)の外側面(23)に取り付けられた更なるセンサー(47)を備え、前記自動車用アクセスアセンブリ(1)は、前記更なるセンサー(47)を前記外側面(23)に維持するための更なる固定要素(49)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【請求項11】
前記更なる固定要素(49)は、前記ハンドル(3)の更なる凹部に受容されるように適合された第1パーツ(51)と、前記第1パーツ(51)と協働するようになっている第2パーツ(53)とを含むことを特徴とする請求項10に記載の自動車用アクセスアセンブリ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ドアのハンドルを備える自動車用アクセスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ハンドルに内蔵された機械的配置で解除できる閉鎖システムを備えた自動車用ドアが知られている。通常、ユーザは、ハンドルに配置される機械的配置を掴んでトリガーする。その後、ユーザは、同じ動きでドアを引いて開けることができる。
【0003】
ハンドルを握ると機械的配置が反応するため、このような仕様によって、ユーザが直感的にドアを操作するようガイドされるという満足感を与える。
【0004】
自動車業界では、タスクを実行するために加えるべき力を制限することで、ユーザコマンドを容易にするために電子検出器を使用することも知られている。また、自動車用ドアに感知ユニットを追加し、開けるためにロックを解除することも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、感知ユニットがユーザにとって直感的でない場所に配置される可能性があるため、感知ユニットを使用すると、ユーザエクスペリエンスの質が低下する可能性がある。
【0006】
感知ユニットをハンドルに実装することは、ユーザにとって練習を必要とする別の開け方につながる可能性もある。例えば、ボタンを押すかタッチしてからドアを引く必要がある場合、これはドアを開けるために2つの異なる動作を正確な順序で実現することを意味する。
【0007】
したがって、ユーザによる取り扱いを容易にするために、電子感知ユニットをハンドルにより良く統合することが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の欠点のすべてまたは一部を解決することを目的とする。
【0009】
この目的のために、本発明は、自動車用ドアに取り付けられるハンドルと電子感知ユニットとを備える自動車用アクセスアセンブリに関し、前記電子感知ユニットは、
前記ハンドルの伸長部に取り付けられ、および/または前記ハンドルと協働するようにブラケットに取り付けられるセンサーと、
前記センサー用の固定機構と、を備え、
前記伸長部および/または前記ブラケットは、基準面に沿って延在する自動車用ドアのパーツの内側面に取り付けられるか、または前記内側面に面するようになっており、
前記固定機構は、前記ハンドルに加えられた拘束力が、前記伸長部および/または前記ブラケットを介して指令検出用の前記センサーに伝達されるように、前記自動車用ドアの前記パーツ、前記伸長部および/または前記ブラケット、および前記センサーに一緒に取り付けられるようになっていることを特徴とする。
【0010】
このような仕様によって、車内に対して固定され、同時に、伸長部および/またはブラケットが拘束力を伝達するため、ハンドルに加えられる拘束力によって付勢されるセンサーを有することが可能になる。センサーが自動車用ドアのパーツおよびハンドルと同時に(直接的または間接的に)協働することを考えると、センサーは、拘束力を測定することができ、そのためハンドルを押したり引いたりするユーザからのコマンドを測定することができる。
【0011】
本発明の一態様によれば、内側面とは、自動車用ドアのパーツのうち、車内に面する側をいう。好ましくは、パーツは、車外に面し、内側面とは反対側の外側面を備える。
【0012】
本発明の一態様によれば、センサーは、少なくとも1つの歪ゲージを含み、この少なくとも1つの歪ゲージは、ハンドルに拘束力が加えられると、変形するようになっている。
【0013】
伸長部および/またはブラケットは、少なくとも1つの歪ゲージを変形させるように、ハンドルに加えられる拘束力を伝達することができる。したがって、ユーザが自動車用ハンドルを押したり引いたりすると、少なくとも1つの歪ゲージが変形することになる。
【0014】
本発明の一態様によれば、センサーは、自動車用ドアのロック機構を閉じたり、解除したりするようになっている。
【0015】
好ましくは、基準面に対して横断的にセンサーに圧縮圧力がかかると、すなわちドアを閉位置に向けて押すと、ロック指令が取得される。
【0016】
好ましくは、基準面に対して横断的にセンサーに伸長圧力がかかると、すなわちドアを開位置に向けて引くと、開放指令が取得される。
【0017】
つまり、ユーザは、たった1回の動作で、自動車用ドアのロックを解除して開けたり、自動車用ドアを閉めてロックしたりすることができる。
【0018】
本発明の一態様によれば、少なくとも1つの歪ゲージは、フルブリッジ歪ゲージまたはハーフブリッジ歪ゲージとすることができる。
【0019】
本発明の一態様によれば、ハンドルは、例えば運転席側の自動車用アウトサイドハンドルである。自動車とは、バス、トラック、自家用車など、自動車産業におけるあらゆる種類の乗り物を指す。
【0020】
本発明の一態様によれば、ハンドルの伸長部および/またはブラケットは、基準面に対して平行に延在し、伸長部および/またはブラケットは、内側面とセンサーとの間で基準面に対して横方向に配置される。
【0021】
このような仕様は、自動車用アクセスアセンブリがコンパクトで、基準面に対して横断的に過大な厚みを持たないことを意味する。
【0022】
本発明の一態様によれば、伸長部またはブラケットは、内側面と表面協働によって協働する。
【0023】
あるいは、少なくとも1つのセンサーを内側面と伸長部またはブラケットとの間に配置することができる。この代替構成では、伸長部および/またはブラケットは、内側面との表面協働によって協働することができるいくつかの部分を有することができる。
【0024】
別の構成では、自動車用アクセスアセンブリは、伸長部を有するハンドルとブラケットとの両方を備え、ブラケットは、この伸長部と協働するようになっている。ブラケットまたはその代わりの伸長部は、内側面と協働することができる。
【0025】
伸長部および/またはブラケットが、それぞれセンサーおよび内側面と接触していれば、異なる構造が可能である。
【0026】
本発明の一態様によれば、伸長部および/またはブラケットは、センサーを受け入れるように適合された凹部を有する。
【0027】
この幾何学的特徴は、ユーザによってハンドルに加えられた拘束力をより効果的にセンサーに伝達することを可能にする。
【0028】
本発明の一態様によれば、ブラケットは、ハンドルに留められるようになっている。
【0029】
本発明の一態様によれば、各センサーは、支持体に取り付けられた2つの歪ゲージを備える。好ましくは、支持体は、金属材料で構成されている。
【0030】
本発明の一態様によれば、固定機構は、基準面に対して横断的な主方向に沿って延在するようになっている主ファスナーを備え、主ファスナーは、センサー、伸長部および/またはブラケット、自動車用ドアのパーツおよびハンドルと協働するようになっている。
【0031】
主ファスナーは、センサーを所定の位置に良好に保持することを可能にする。したがって、センサーは、自動車用パーツに対して所定の位置に維持され、ハンドルに加えられた拘束力を感知することができる。
【0032】
本発明の一態様によれば、センサーの支持体、伸長部および/またはブラケット、自動車用ドアのパーツは、それぞれ、主ファスナーが通過するための対応する貫通開口を有する。
【0033】
貫通開口は、主ファスナーが通過できるように位置合わせされている。
【0034】
本発明の一態様によれば、ハンドルは、主ファスナーと協働するように適合されたソケットを備える。
【0035】
本発明の一態様によれば、主ファスナーは、支持体、および/または伸長部および/またはブラケットと協働するようになっているヘッドを備える。
【0036】
本発明の一態様によれば、各センサーは、支持体に取り付けられた2つの歪ゲージを備える。支持体は、金属材料で構成されている。
【0037】
本発明の一態様によれば、主ファスナーは、ネジである。支持体を固定するには、ネジを使用するのが効果的である。
【0038】
本発明の一態様によれば、主ファスナーは、ネジであり、ソケットは、ネジ部を含む。
【0039】
支持体と伸長部および/またはブラケットとを内側面で固定するには、ネジを使用するのが効果的である。
【0040】
ネジ部は、ハンドルのオリフィスに導入されるネジ付きインサートとすることができる。
【0041】
本発明の一態様によれば、支持体は、固定機構の対応する追加ファスナーのおかげで伸長部および/またはブラケットに固定されるようになっている少なくとも1つの取付部を有する。
【0042】
本発明の一態様によれば、少なくとも1つの取付部は、オリフィスまたはスロットであり、例えばネジであり、場合によっては取付リングを有する対応する追加ファスナーを受け入れるようになっている。
【0043】
好ましくは、支持体は、2つの取付部を有し、歪ゲージは、支持体の長手方向に沿って2つの取付部の間に配置される。
【0044】
本発明の一態様によれば、支持体の貫通開口は、支持体の長手方向に沿って2つの歪ゲージの間に配置される。
【0045】
本発明の一態様によれば、自動車用アクセスアセンブリは、ハンドルを自動車用パーツに固定するための追加の固定要素を備える。追加の固定要素は、ハンドルおよび自動車用パーツと協働するようになっているネジである。
【0046】
本発明の一態様によれば、電子感知ユニットは、2つの別個のセンサーと2つの対応する固定機構とを備える。
【0047】
これらの構成では、両方のセンサーは、上記のように、内側面よりも内側に配置される。
【0048】
本発明の一態様によれば、電子感知ユニットは、自動車用ドアのパーツの外側面に取り付けられた更なるセンサーを備え、自動車用アクセスアセンブリは、この更なるセンサーを外側面に維持するための更なる固定要素を含む。
【0049】
本発明の一態様によれば、更なるセンサーは、その位置が異なるだけで、上記のセンサーと同一である。別の位置に更なるセンサーを有するという事実により、ハンドルの要請を取得する質が向上する。
【0050】
本発明の一態様によれば、更なる固定要素は、ハンドルの更なる凹部に受容されるように適合された第1パーツと、第1パーツと協働するようになっている第2パーツとを含む。
【0051】
本発明の一態様によれば、第1パーツは、ナットであり、第2パーツは、基準面に対して横断的に延在するネジである。伸長部および/またはブラケット、自動車用パーツ、および更なるセンサーは、それぞれ、ネジを通すための貫通開口を有している。
【0052】
本発明の一態様によれば、各歪ゲージは、自動車用アクセスアセンブリの信号送信装置に連結されている。
【0053】
各信号送信装置は、センサーからの信号を送信するようになっている電線またはフレキシブルプリント回路基板を備えている。電線は、シールドされていてもいなくてもよい。
【0054】
本発明の一態様によれば、ハンドルは、例えば運転席側の自動車用アウトサイドハンドルである。自動車とは、バス、トラック、自家用車など、自動車産業におけるあらゆる種類の乗り物を指す。
【0055】
本発明の一態様によれば、自動車用アクセスアセンブリには、自動車用ドアが含まれる。
【0056】
本発明は、上記のような少なくとも1つの自動車用アクセスアセンブリを備える自動車にも関する。
【0057】
上記で定義した相容れないものではないさまざまな側面は、組み合わせることができる。
【0058】
本発明は、添付図面を参照しながら以下に述べる詳細な説明により、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】センサー付き自動車用アクセスアセンブリの分解斜視図である。
【
図2】自動車用アクセスアセンブリの断面斜視図である。
【
図3】自動車用アクセスアセンブリの変形例の斜視図である。
【
図4】センサーを見せるためにハンドルが取り外されている
図3の変形例の斜視図である。
【
図5】自動車用アクセスアセンブリの別の変形例の分解斜視図である。
【
図6】自動車用アクセスシステムの更なる変形例の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
上記で定義した図に関する以下の詳細な説明において、本発明の理解を容易にするために、同じ構成要素または同じ機能を果たす構成要素には同じ符号を付している。
【0061】
図1~
図6に示すように、ハンドル3を備える自動車用アクセスアセンブリ1は、自動車用ドア5に取り付けられるようになっており、電子感知ユニット7を備えている。
【0062】
電子感知ユニット7は、ハンドル3の伸長部11上におよび/またはハンドル3と協働するブラケット13に取り付けられるようになっている2個のセンサー9を備え、この伸長部11および/またはこのブラケット13は、基準面19に沿って延在する自動車用ドア5のパーツ17の内側面15に取り付けられるか又は内側面15に面するようになっている。
【0063】
電子感知ユニット7は、各センサー9の固定機構21を備えており、この固定機構21は、ハンドル3に加えられた拘束力が、伸長部11またはブラケット13を介して指令検出用のセンサー9に伝達されるように、自動車用ドア5のパーツ17、伸長部11および/またはブラケット13、およびセンサー9に一緒に取り付けられるようになっている。
【0064】
各センサー9が自動車用ドア5のパーツ17およびハンドル3と(直接的または間接的に)同時に協働することを考えると、センサー9は、ハンドルを押したり引いたりするユーザからの拘束力、したがって命令を測定することができる。
【0065】
内側面15とは、自動車用ドア5のパーツ17のうち、車内に面する側をいう。パーツ17は、車外に面し、内側面15とは、反対側の外側面23を備える。
【0066】
各センサー9は、少なくとも1つの歪ゲージ25を含み、この少なくとも1つの歪ゲージ25は、ハンドル3に拘束力が加えられると、変形するようになっている。
【0067】
伸長部11および/またはブラケット13は、少なくとも1つの歪ゲージ25を変形させるように、ハンドル3に加えられる拘束力を伝達することができる。したがって、ユーザが自動車用ハンドル3を押したり引いたりすると、少なくとも1つの歪ゲージ25が変形することになる。
【0068】
センサー9は、自動車用ドア5のロック機構を閉じたり、解除したりするようになっている。
【0069】
基準面19に対して横断的にセンサー9に圧縮圧力がかかると、すなわちドアを閉位置に向けて押すと、ロック指令が取得される。
【0070】
基準面19に対して横断的にセンサー9に伸長圧力がかかると、すなわちドアを開位置に向けて引くと、開放指令が取得される。
【0071】
つまり、ユーザは、たった1回の動作で、自動車用ドアのロックを解除して開けたり、自動車用ドアを閉めてロックしたりすることができる。
【0072】
少なくとも1つの歪ゲージ25は、フルブリッジ歪ゲージまたはハーフブリッジ歪ゲージとすることができる。
【0073】
ハンドル3は、例えば運転席側の自動車用アウトサイドハンドルである。自動車とは、バス、トラック、自家用車など、自動車産業におけるあらゆる種類の乗り物を指す。
【0074】
ハンドル3の伸長部11および/またはブラケット13は、基準面19に対して平行に延在している。
【0075】
ブラケット13は、例えば、伸長部11がない
図1および
図2の変形例に描かれているように、基準面19に対して横方向に内側面15とセンサー9との間に配置されている。ブラケット13は、内側面15と表面協働によって協働する。
【0076】
あるいは、
図3および
図4に示す変形例では、センサー9を内側面15と伸長部11との間に配置することができる。この代替構成では、伸長部11は、内側面15との表面協働によって協働することができるいくつかの部分を有することができる。
【0077】
図5に示す別の構成では、自動車用アクセスアセンブリ1は、伸長部11を有するハンドル3とブラケット13との両方を備え、ブラケット13は、当該伸長部11と協働するようになっている。ブラケット13またはその代わりの伸長部11は、構造の選択に応じて内側面15と協働することができる。
【0078】
伸長部11および/またはブラケット13が、それぞれセンサー9および内側面15と接触していれば、異なる構造が可能である。
【0079】
伸長部11および/またはブラケット13は、センサー9を受け入れるように適合された2つの凹部27を有する。
【0080】
ブラケット13は、
図1に示すように、ハンドル3に留められるようになっている。
【0081】
固定機構21は、各センサー9のために、基準面19に対して横断的な主方向31に沿って延在するようになっている主ファスナー29を備え、主ファスナー29は、対応するセンサー9、伸長部11および/またはブラケット13、自動車用パーツ17及びハンドル3と協働するようになっている。
【0082】
主ファスナー29は、センサー9を所定の位置に良好に保持することを可能にする。したがって、各センサー9は、自動車用パーツ17に対して所定の位置に維持され、ハンドル3に加えられた拘束力を感知することができる。
【0083】
対応するセンサー9用支持体33、伸長部11および/またはブラケット13、自動車用ドア5のパーツ17は、それぞれ、対応する主ファスナー29が通過するための対応する貫通開口を有する。
【0084】
貫通開口は、主ファスナー29が通過できるように位置合わせされている。
【0085】
ハンドル3は、主ファスナー29と協働するように適合されたソケット35を備える。
【0086】
各主ファスナー29は、支持体33、および/または伸長部11および/またはブラケット13と協働するようになっているヘッド37を備える。
【0087】
ここで、各センサー9は、支持体33に取り付けられた2つの歪ゲージ25を備える。支持体33は、金属材料で構成されている。
【0088】
主ファスナー29は、ネジであり、ソケット35は、ネジ部39を含む。ネジ部39は、
図6に示すように、ハンドル3のオリフィスに導入されるネジ付きインサートとすることができる。
【0089】
支持体33は、固定機構21の対応する追加ファスナー43のおかげで伸長部11および/またはブラケット13に固定されるようになっている少なくとも1つの取付部41を有する。
【0090】
少なくとも1つの取付部41は、オリフィスまたはスロットであり、例えばネジであり、場合によっては取付リングを有する対応する追加ファスナー43を受け入れるようになっている。
【0091】
ここで、支持体33は、2つの取付部41を有し、歪ゲージ25は、支持体33の長手方向45に沿って2つの取付部41の間に配置される。
【0092】
支持体33の貫通開口は、支持体33の長手方向45に沿って2つの歪ゲージ25の間に配置される。
【0093】
各センサー9は、支持体33に取り付けられた2つの歪ゲージ25を備える。支持体33は、金属材料で構成されている。
【0094】
自動車用アクセスアセンブリ1は、ハンドルを自動車用パーツ17に固定するための追加の固定要素を備えることができる。追加の固定要素は、ハンドルおよび自動車用パーツ17と協働するようになっているネジである。
【0095】
電子感知ユニット7は、
図1から
図5において、2つの別個のセンサーと2つの対応する固定機構21とを備える。これらの構成では、両方のセンサーは、上記のように、内側面15よりも内側に配置される。
【0096】
図6の更なる代替案では、電子感知ユニット7は、自動車用パーツ17の外側面23に取り付けられた更なるセンサー47を備え、自動車用アクセスアセンブリ1は、この更なるセンサー47を外側面23に維持するための更なる固定要素49を含む。
【0097】
更なるセンサー47は、その位置が異なるだけで、上記のセンサー9と同一である。別の位置に更なるセンサー47を有するという事実により、ハンドル3の要請を取得する質が向上する。
【0098】
更なる固定要素49は、ハンドル3の更なる凹部に受容されるように適合された第1パーツ51と、第1パーツ51と協働するようになっている第2パーツ53とを含む。
【0099】
第1パーツ51は、ナットであり、第2パーツ53は、基準面19に対して横断的に延在するネジである。伸長部11および/またはブラケット13、自動車用パーツ17、および更なるセンサー47は、それぞれ、ネジを通すための貫通開口を有している。
【0100】
各歪ゲージ25は、自動車用アクセスアセンブリ1の信号送信装置(図示せず)に連結されている。各信号送信装置は、センサーからの信号を送信するようになっている電線またはフレキシブルプリント回路基板を備えている。電線は、シールドされていてもいなくてもよい。
【0101】
ハンドル3は、例えば運転席側の自動車用アウトサイドハンドルである。自動車とは、バス、トラック、自家用車など、自動車産業におけるあらゆる種類の乗り物を指す。自動車用アクセスアセンブリ1には、自動車用ドア5が含まれる。
【0102】
言うまでもなく、本発明は、例示としての上記の唯一の実施形態に限定されるものではなく、すべての変形例を包含する。
【符号の説明】
【0103】
1 自動車用アクセスアセンブリ
3 ハンドル
5 自動車用ドア
7 電子感知ユニット
9 センサー
11 伸長部
13 ブラケット
15 内側面
17 パーツ
19 基準面
21 固定機構
23 外側面
25 歪ゲージ
27 凹部
29 主ファスナー
31 主方向
33 支持体
35 ソケット
37 ヘッド
39 ネジ部
41 取付部
43 追加ファスナー
45 長手方向
47 更なるセンサー
49 更なる固定要素
51 第1パーツ
53 第2パーツ
【外国語明細書】