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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039085
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】決済管理システム、決済管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20240314BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20240314BHJP
   G06Q 20/34 20120101ALI20240314BHJP
   G06Q 20/36 20120101ALI20240314BHJP
   G06Q 20/24 20120101ALI20240314BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/32
G06Q20/34
G06Q20/36
G06Q20/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143370
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】北爪 龍一
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA52
5L055AA64
5L055AA66
5L055AA68
5L055AA75
(57)【要約】
【課題】決済媒体の管理者がリアルタイムで決済媒体の利用管理を容易に行うこと。
【解決手段】決済媒体からの要求に応じて決済を受け付ける決済端末と、決済端末と接続されると共に、決済媒体管理者端末との通信を行なう決済データサーバと、を備える決済管理システムにおいて、決済端末は、決済媒体による決済を受け付けて、決済媒体を識別する識別情報を含む決済要求を決済データサーバへ送信し、決済データサーバは、決済端末から要求された識別情報に対応する送付先情報に対応する決済媒体管理者端末へ決済要求を送信し、決済要求を受信した決済媒体管理者端末から決済媒体の管理者による決済承認通知を受け付けると、決済結果を決済端末へ送信する。
【選択図】図7

【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済媒体からの要求に応じて決済を受け付ける決済端末と、前記決済端末と接続されると共に、決済媒体管理者端末との通信を行なう決済データサーバと、を備える決済管理システムにおいて、
前記決済端末は、前記決済媒体による決済を受け付けて、前記決済媒体を識別する識別情報を含む決済要求を前記決済データサーバへ送信し、
前記決済データサーバは、前記決済端末から要求された前記識別情報に対応する送付先情報に対応する前記決済媒体管理者端末へ決済要求を送信し、
前記決済要求を受信した前記決済媒体管理者端末から前記決済媒体の管理者による決済承認通知を受け付けると、決済結果を前記決済端末へ送信することを特徴とする決済管理システム。
【請求項2】
前記決済媒体は、ICカードであることを特徴とする
請求項1に記載の決済管理システム。
【請求項3】
前記決済媒体は、残高情報を記憶せず、
前記決済データサーバは、前記識別情報に対応する残高情報を記憶する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の決済管理システム。
【請求項4】
決済媒体からの要求に応じて決済を受け付ける決済端末と、前記決済端末と接続されると共に、決済媒体管理者端末との通信を行なう決済データサーバと、を備える決済管理システムにより実行される決済管理方法であって、
前記決済端末は、前記決済媒体による決済を受け付けて、前記決済媒体を識別する識別情報を含む決済要求を前記決済データサーバへ送信し、
前記決済データサーバは、前記決済端末から要求された前記識別情報に対応する送付先情報に対応する前記決済媒体管理者端末へ決済要求を送信し、
前記決済要求を受信した前記決済媒体管理者端末から前記決済媒体の管理者による決済承認通知を受け付けると、決済結果を前記決済端末へ送信する
ことを特徴とする決済管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済管理システム、決済管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、交通系ICカードや、コンビニエンスストア(以下、「コンビニ」とも呼ぶ)のICカード等の決済媒体は、対象の決済媒体自体の残高へチャージし、該決済媒体内に持っている残高情報で支払処理を行い、支払いの際には特に認証は必要ない。決済媒体の残高がチャージされている状態であれば、誰でも使用が可能である。このため、残高がチャージされた状態でカードを紛失した場合には、カードを拾った第三者により悪用される可能性がある。
【0003】
残高がチャージされたカードに関し、プリペイドカードの有効性チェックを行うとともに、チャージの操作で入力されたチャージ金額チェックを行い、取引の承認判定を行うプリペイドチャージ金額精算システムに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-070932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、子供や高齢者に金銭やICカード等の決済媒体を持たせることは紛失や盗難のリスクが高いため、特許文献1に記載の技術のように、ICカードそのものに残高の情報を持たせていると、紛失や盗難時にカードの残高が悪用されてしまうという欠点がある。
【0006】
また、金銭の管理ができない子供や高齢者が、ICカードにチャージされている残高分を自由に使用できてしまうため、決済媒体の利用を管理ができないという問題があった。
【0007】
本願発明は、上記課題に鑑み、決済媒体の管理者がリアルタイムで決済媒体の利用管理を容易に行うことができる決済管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の決済管理システムは、決済媒体からの要求に応じて決済を受け付ける決済端末と、前記決済端末と接続されると共に、決済媒体管理者端末との通信を行なう決済データサーバと、を備える決済管理システムにおいて、前記決済端末は、前記決済媒体による決済を受け付けて、前記決済媒体を識別する識別情報を含む決済要求を前記決済データサーバへ送信し、前記決済データサーバは、前記決済端末から要求された前記識別情報に対応する送付先情報に対応する前記決済媒体管理者端末へ決済要求を送信し、前記決済要求を受信した前記決済媒体管理者端末から前記決済媒体の管理者による決済承認通知を受け付けると、決済結果を前記決済端末へ送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の決済管理方法は、決済媒体からの要求に応じて決済を受け付ける決済端末と、前記決済端末と接続されると共に、決済媒体管理者端末との通信を行なう決済データサーバと、を備える決済管理システムにより実行される決済管理方法であって、前記決済端末は、前記決済媒体による決済を受け付けて、前記決済媒体を識別する識別情報を含む決済要求を前記決済データサーバへ送信し、前記決済データサーバは、前記決済端末から要求された前記識別情報に対応する送付先情報に対応する前記決済媒体管理者端末へ決済要求を送信し、前記決済要求を受信した前記決済媒体管理者端末から前記決済媒体の管理者による決済承認通知を受け付けると、決済結果を前記決済端末へ送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、決済媒体の管理者がリアルタイムで決済媒体の利用管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態における決済管理システム1の構成の一例を示す図である。
図2】決済管理システム1を構成する決済端末10、決済データサーバ20及びカード管理者端末30により実行される決済管理方法の概要を示す図である。
図3】本実施の形態に係る決済端末10のハードウェア構成図である。
図4】本実施の形態に係る決済データサーバ20のハードウェア構成図である。
図5】本実施の形態に係るカード管理者端末30のハードウェア構成図である。
図6】決済データサーバ20の記憶部24に記憶された識別情報テーブル240の一例を示す図である。
図7】決済管理システム1が実行する決済管理処理の一例を示すシーケンスチャートである。
図8】カード管理者端末30により出力装置33に表示される利用内容承認画面331の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面にしたがって本実施の形態にかかる決済管理システム1について説明する。図1は、本実施の形態における決済管理システム1の構成の一例を示す図である。
【0013】
決済管理システム1は、例えば、決済端末10及び決済データサーバ20を備える。決済管理システム1は、カード管理者端末30を備えてもよい。なお、決済管理システム1は、図1に示していない他の構成を備えていてもよい。決済端末10は、図1には1台のみ記載されているがこれに限られるものではなく、複数台備えてもよい。カード管理者端末30は、図1には1台のみ記載されているがこれに限られるものではなく、複数台備えてもよい。決済端末10、決済データサーバ20、カード管理者端末30は、それぞれネットワークNを介して相互に接続されている。
【0014】
決済端末10は、利用者が利用する決済媒体40に基づき決済を受け付ける端末である。決済媒体とは、ICカード、磁気カード、QRコード(登録商標)を表示可能な媒体等である。以下、決済媒体40がICカードである場合について説明する。以下、決済媒体40をICカード40とも呼ぶ。決済媒体がICカードである場合には、決済端末10は、ICカードに設けられたICチップを読み込み可能なカード決済端末である。決済端末10は、決済媒体40を利用可能な店舗やホテル等に設けられている。決済端末10は、移動可能なタクシーなどに設けられていてもよい。決済媒体40には、複数の決済媒体40を一意に識別可能な識別情報が格納されている。決済媒体40がICカード40である場合には、ICカード40は、複数のICカード40を一意に識別可能な識別情報としてカードIDを格納する。
【0015】
決済データサーバ20は、決済端末10からの認証依頼に基づいて、カード情報の照合を行う端末である。決済データサーバ20は、PC(Personal Computer)等により構成される。
【0016】
カード管理者端末30は、決済データサーバ20からの承認依頼に基づき、管理者に対し利用内容の確認を行う。カード管理者端末30は、スマートフォン(Smartphone)やタブレット(Tablet)端末により構成される。
【0017】
次に、決済管理システム1を構成する決済端末10、決済データサーバ20、カード管理者端末30により実行される決済管理方法の概要について説明する。図2は、決済管理システム1を構成する決済端末10、決済データサーバ20及びカード管理者端末30により実行される決済管理方法の概要を示す図である。
【0018】
利用者P1がICカード40を店舗の店員P2を通じてICカード40で決済端末10にタッチすると、決済端末10は、家族決済用プリペイドカードとしてICカード40に格納されているカードIDを読み込んで決済を開始し、決済データサーバ20に対しカード情報認証依頼を行う(ステップS11)。
【0019】
決済データサーバ20は、決済端末10からカード情報認証依頼を受け付けると、カード情報の照合を行い、承認依頼をカード管理者端末30へ行う(ステップS12)。
【0020】
カード管理者端末30は、承認依頼を受信すると(ステップS13),管理者P3に対し、利用内容の承認画面を表示する(ステップS13)。承認画面に基づいて管理者P3から利用認証を受け付けると、カード管理者端末30は、決済データサーバ20に対し、承認OK通知を行う(ステップS14)。
【0021】
承認OK通知を受け付けた決済データサーバ20は、決済完了通知を決済端末10に通知する(ステップS15)。決済完了通知を受け付けた決済端末10は、決済を完了する(ステップS16)。これにより、利用者P1による商品の購入が完了する。したがって、決済媒体の管理者P3がリアルタイムで決済媒体40の利用管理を容易に行うことができる。
【0022】
図3は、本実施の形態に係る決済端末10のハードウェア構成図である。
【0023】
図3に示すように、決済端末10は、制御部11、入力装置12、出力装置13、記憶部14、インターフェース(I/F)15がバス16に接続されて構成されている。また、決済端末10は、図3に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0024】
制御部11は、決済端末10全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで決済管理処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を有する。
【0025】
入力装置12は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。また、入力装置12は、決済媒体40に記録されているカードIDなどの識別情報を読み取る読取装置として機能する。読取装置として、例えば決済媒体40がICカードやMSカードである場合には、ICカードのICチップに記録されているカードIDやMSカードのMSに記録されているカードIDを読み取り可能なカード読み取り装置として機能する。
【0026】
出力装置13は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(electro-luminescence)等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0027】
記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を有する。記憶部14は、決済端末10が決済管理処理を実行するプログラムの他、決済端末10の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部14は、決済端末10がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、記憶部14は、その他のデータを記憶してもよい。決済端末10のアプリケーション(プログラム)は、記憶部14のHDD等に保存され、記憶部14のRAMにロードされて実行される。
【0028】
インターフェース15は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、決済データサーバ20、カード管理者端末30や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0029】
図4は、本実施の形態に係る決済データサーバ20のハードウェア構成図である。
【0030】
図4に示すように、決済データサーバ20は、制御部21、入力装置22、出力装置23、記憶部24、インターフェース(I/F)25がバス26に接続されて構成されている。また、決済データサーバ20は、図4に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0031】
制御部21は、決済データサーバ20全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで決済管理処理を実行するCPUを有する。
【0032】
入力装置22は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0033】
出力装置23は、例えば、LCD、有機EL等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0034】
記憶部24は、RAM、ROM、HDD、SSD等を有する。記憶部24は、決済データサーバ20が決済管理処理を実行するプログラムの他、決済データサーバ20の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部24は、決済データサーバ20がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、記憶部24は、後述の識別情報テーブルを記憶する。決済データサーバ20のアプリケーション(プログラム)は、記憶部24のHDD等に保存され、記憶部24のRAMにロードされて実行される。
【0035】
インターフェース25は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、決済端末10、カード管理者端末30や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0036】
図5は、本実施の形態に係るカード管理者端末30のハードウェア構成図である。
【0037】
図5に示すように、カード管理者端末30は、制御部31、入力装置32、出力装置33、記憶部34、インターフェース(I/F)35がバス36に接続されて構成されている。また、カード管理者端末30は、図5に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0038】
制御部31は、カード管理者端末30全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで決済管理処理を実行するCPUを有する。
【0039】
入力装置32は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0040】
出力装置33は、例えば、LCD、有機EL等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0041】
記憶部34は、RAM、ROM、HDD、SSD等を有する。記憶部34は、カード管理者端末30が決済管理処理を実行するプログラムの他、カード管理者端末30の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部34は、カード管理者端末30がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。
【0042】
インターフェース35は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、決済データサーバ20や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0043】
図6は、決済データサーバ20の記憶部24に記憶された識別情報テーブル240の一例を示す図である。識別情報テーブル240には、カードIDと、管理者(承認者)と、残高と、送付先情報と、決済内容と、が含まれる。
【0044】
カードIDは、決済媒体40を一意に識別できる識別情報である。管理者P3(図2参照)は、決済媒体40により利用者P1(図2参照)が行う決済をリアルタイムで管理する者である。管理者P3は、カードIDに対応付けられている。
【0045】
残高は、カードIDに対応する決済媒体40に対応付けられて入金されている金額の残量を示す情報(残高情報)である。本実施形態においては、残高は、決済媒体40ではなく、決済データサーバ20の記憶部24に記憶されているため、利用者P1が万が一決済媒体40を紛失や盗難された場合であっても、残高がなくなる可能性を未然に防ぐことができる。
【0046】
送付先情報は、決済媒体40の管理者P3が保有するカード管理者端末30の連絡先である。送付先情報として、電子メールや電話番号、SMS、LINE(登録商標)等を採用することができる。決済内容は、利用者P1が決済端末10を通じて購入した商品やサービスの内容が含まれる。
【0047】
次に、図7を参照して、決済管理システム1を構成する決済端末10、決済データサーバ20、及びカード管理者端末30が実行する決済管理処理について説明する。図7は、決済管理システム1が実行する決済管理処理の一例を示すシーケンスチャートである。決済管理処理は、決済管理システム1により実行される決済管理方法の一部の処理である。
【0048】
はじめに、利用者P1が商品やサービスを購入すると、決済端末10は、ICカード40(決済媒体40)利用による認証を受け付ける(ステップS21)。この場合、決済端末10は、ICカード40(決済媒体40)から、カードIDを読み取る。決済端末10は、利用者P1からICカード40(決済媒体40)利用による認証を受け付けると、決済データサーバ20に対しカード情報認証依頼を行う(ステップS22)。カード情報認証依頼には、利用者P1が利用したICカード40(決済媒体40)のカードID、利用者が購入した商品、金額、店舗名等の情報が含まれる。
【0049】
決済データサーバ20は、決済端末10からカード情報認証依頼を受け付けると、カード情報照合を行う(ステップS23)。カード情報照合では、決済端末10から送信されたカード情報認証依頼に含まれるカードIDが、記憶部24に記憶された識別情報テーブル240に含まれるか否かを判定する。
【0050】
情報認証依頼に含まれるカードIDが、記憶部24に記憶された識別情報テーブル240に含まれない場合には、決済データサーバ20は、カード情報照合NGであると判定し(ステップS23:NG)、決済端末10に対し認証NG通知を行う(ステップS24)。認証NG通知を受け付けた決済端末10は、決済否決を行う(ステップS25)。決済否決を受け付けると、利用者P1は、決済媒体40による商品やサービスの購入が拒否(不可)される。
【0051】
情報認証依頼に含まれるカードIDが、記憶部24に記憶された識別情報テーブル240に含まれる場合には、決済データサーバ20は、カード情報照合OKであると判定し(ステップS23:OK)、カード管理者端末30に対し決済内容の通知及び承認依頼を行う(ステップS26)。決済データサーバ20は、記憶部24に記憶された識別情報テーブル240を参照して、カードIDに対応するカード管理者端末30の送付先情報に対し決済内容の通知及び承認依頼を行う。決済内容の通知には、カードID、利用者P1の名前、管理者P3の名前、決済媒体40により購入された商品またはサービスの名前、残高の情報が含まれる。
【0052】
決済内容の通知及び承認依頼を受け付けたカード管理者端末30は、カード利用内容の確認を行う(ステップS27)。カード利用内容の確認では、カード管理者端末30は、利用内容承認画面を出力装置33のディスプレイに表示する。
【0053】
図8は、カード管理者端末30により出力装置33に表示される利用内容承認画面331の一例を示す図である。利用内容承認画面331には、承認を受け付けるボタン341と、承認を受け付けないボタン342が表示されている。
【0054】
カード管理者端末30は、利用内容の承認を判定する(ステップS28)。この処理では、利用内容承認画面331に表示された承認を受け付けるボタン341と、承認を受け付けないボタン342のうち何れの選択を受け付けたか否かを判定する。
【0055】
管理者P3の操作に基づき承認を受け付けるボタン341の選択が受け付けた場合(ステップS28:OK)には、カード管理者端末30は、決済データサーバ20に対し承認OK通知を行う(ステップS29)。
【0056】
決済データサーバ20は、カード管理者端末30から承認OK通知を受け付けると、決済端末10に対し、決済完了通知を行う(ステップS30)。決済完了通知を受け付けた決済端末10は、決済完了を行う(ステップS31)。決済完了を受け付けると、利用者P1は、決済媒体40による商品やサービスの購入が完了する。
【0057】
管理者P3の操作に基づき承認を受け付けないボタン342の選択が受け付けた場合(ステップS28:NG)には、カード管理者端末30は、決済データサーバ20に対し承認NG通知を行う(ステップS32)。
【0058】
決済データサーバ20は、カード管理者端末30から承認NG通知を受け付けると、決済端末10に対し、決済否決通知を行う(ステップS33)。決済否決通知を受け付けた決済端末10は、決済否決を行う(ステップS34)。決済否決を受け付けると、利用者P1は、決済媒体40による商品やサービスの購入が拒否(不可)される。
【0059】
以上に説明したように、カード管理者端末30は、決済データサーバ20から承認依頼を受け付けると、利用内容承認画面331を表示する。そして、カード管理者端末30は、決済媒体40の管理者P3による承認要求を受け付けた場合のみ、決済データサーバ20を介して、決済完了通知を決済端末10へ送信する。このため、利用者P1による無用な決済媒体40の利用を抑止することができ、決済媒体40を子供やお年寄りに安心して所持させることができる。また、管理者P3による承認要求を受け付けると、すぐに決済完了通知が送信されるため、決済媒体40の管理者P3がリアルタイムで決済媒体40の利用管理を容易に行うことができる。
【0060】
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用ができることはもちろんである。
【符号の説明】
【0061】
1 :決済管理システム
10 :決済端末
11 :制御部
12 :入力装置
13 :出力装置
14 :記憶部
15 :インターフェース
16 :バス
20 :決済データサーバ
21 :制御部
22 :入力装置
23 :出力装置
24 :記憶部
25 :インターフェース
26 :バス
30 :カード管理者端末
31 :制御部
32 :入力装置
33 :出力装置
34 :記憶部
35 :インターフェース
36 :バス
40 :決済媒体(ICカード)
240 :識別情報テーブル
331 :利用内容承認画面
341 :ボタン
342 :ボタン
N :ネットワーク
P1 :利用者
P2 :店員
P3 :管理者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8