(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039114
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】情報提供システム、移動体、情報提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 21/10 20060101AFI20240314BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20240314BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20240314BHJP
B64G 1/10 20060101ALI20240314BHJP
B64C 13/18 20060101ALI20240314BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20240314BHJP
B64D 47/02 20060101ALI20240314BHJP
G08G 5/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
G08B21/10
G08B25/04 K
G08B27/00 A
B64G1/10 100
B64C13/18 Z
B64C39/02
B64D47/02
G08G5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143423
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 裕央
(72)【発明者】
【氏名】廣江 信雄
(72)【発明者】
【氏名】加藤 友梨
(72)【発明者】
【氏名】中西 拓己
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 和史
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5H181
【Fターム(参考)】
5C086AA11
5C086AA13
5C086AA26
5C086BA24
5C086CA06
5C086EA40
5C086EA45
5C086FA06
5C086FA17
5C086FA18
5C087AA19
5C087AA21
5C087AA38
5C087AA44
5C087BB20
5C087DD02
5C087DD03
5C087DD17
5C087EE15
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF03
5C087GG09
5C087GG14
5C087GG62
5C087GG68
5C087GG82
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB15
5H181FF03
5H181FF13
(57)【要約】
【課題】避難を促す情報を迅速に伝達することが可能な情報提供システム等を提供することを目的の一つとする。
【解決手段】 本開示の一態様にかかる情報提供システムは、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する取得手段と、前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させる移動制御手段と、前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる出力制御手段と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する取得手段と、
前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させる移動制御手段と、
前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる出力制御手段と、を備える、
情報提供システム。
【請求項2】
前記移動制御手段は、予測される前記災害の被害の程度に基づいて、前記移動体の移動先を決定する、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記移動制御手段は、前記避難情報の出力形態に応じて、前記移動体の移動先における、前記移動体の高度、及び、前記移動体の飛行経路の少なくともいずれかを変更するよう制御する、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記出力制御手段は、前記避難情報を、前記移動体が有するスピーカ、ディスプレイ、及びプロジェクタの少なくともいずれかを利用して出力させる、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記出力制御手段は、予測される前記災害の被害の程度を示す位置に、前記移動体を移動させる、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記出力制御手段は、前記災害によって被害を受けると予測される範囲の境界に、前記移動体をとどまらせる、
請求項5に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記取得手段は、人物の位置情報を取得し、
前記移動制御手段は、前記位置情報が前記災害のおそれのある地域内である場合、当該位置情報が示す場所に前記移動体を移動させる、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する取得手段と、
前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に自機を移動させる移動制御手段と、
前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を出力させる出力制御手段と、を備える、
移動体。
【請求項9】
防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得し、
前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させ、
前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる、
情報提供方法。
【請求項10】
防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する処理と、
前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させる処理と、
前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる処理と、をコンピュータに実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、災害に関連する情報を伝達する技術に関連する。
【背景技術】
【0002】
災害が発生した場合、または、災害が発生する可能性がある場合、テレビ及びラジオ等を通じて避難を促すための避難情報が発信される。さらに、無人の移動体を利用して避難情報を発信する技術も存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、災害が発生した場合に、災害の情報を知った消防署の職員等が、ドローンを災害発生現場に向かわせる操作を行うことが開示されている。そして、特許文献1に開示される技術では、避難経路に沿ってその上空に複数のドローンをホバリング状態で配置し、避難方向を指示したり、音声によって避難指示を出したりすることが行われる。関連する技術として、特許文献2には、自律飛行ロボットにより構成される編隊が、避難場所の方向を示す隊形となるように、それぞれの自律飛行ロボットの飛行状態を制御することが開示されている。
【0004】
また、特許文献3には、災害発生時に、有人のヘリコプターが災害発生地点の近くまで移動し、ヘリコプターから無人移動体が投下されることが記載されている。このとき無人移動体は、ユーザによって生成された避難情報を、周辺の電子機器に配信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-181285号公報
【特許文献2】特開2017-056899号公報
【特許文献3】特開2017-188746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように移動体を利用して避難を促す場合、移動体を、避難情報を発信すべき地点に移動させる必要がある。ここで、避難が必要な災害が発生した場合には、迅速に避難を促すことが求められる。
【0007】
例えば、人手による制御をきっかけにして移動体を移動させる場合、その制御に時間がかかると、避難情報の発信までに時間がかかるおそれがある。また、その制御を行う人物によって、制御にかかる時間にばらつきが生じる可能性もある。
【0008】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、避難を促す情報を迅速に伝達することが可能な情報提供システム等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様にかかる情報提供システムは、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する取得手段と、前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させる移動制御手段と、前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる出力制御手段と、を備える。
【0010】
本開示の一態様にかかる移動体は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する取得手段と、前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に自機を移動させる移動制御手段と、前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を出力させる出力制御手段と、を備える。
【0011】
本開示の一態様にかかる情報提供方法は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得し、前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させ、前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる。
【0012】
本開示の一態様にかかるプログラムは、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する処理と、前記危機管理情報が取得された場合、前記災害に対応する場所に移動体を移動させる処理と、前記災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、前記移動体に出力させる処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、避難を促す情報を迅速に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1の実施形態の危機管理情報を取得する仕組みの一例を模式的に示す図である。
【
図2】第1の実施形態の情報提供システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態の情報提供システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図4】第2の情報提供システムを含む構成の一例を示す模式図である。
【
図5】第2の実施形態の情報提供システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施形態の移動体の配置例を示す図である。
【
図7】第2の実施形態の避難情報の出力態様の一例を示す図である。
【
図8】第2の実施形態の避難情報の出力態様の他の例を示す図である。
【
図9】第2の実施形態の情報提供システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図10】変形例1における移動体の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】変形例1の移動体の動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図12】第3の実施形態の情報提供システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図14】第3の実施形態の情報提供システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図15】本開示の第1、第2、及び第3の実施形態の情報提供システムを実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の情報提供システムの概要について説明する。
【0017】
第1の実施形態の情報提供システムは、危機管理情報を取得することに応じて、避難情報を出力するための移動体を移動させる。ここで、本願における危機管理情報を取得する仕組みを説明する。
【0018】
図1は、危機管理情報を取得する仕組みの一例を模式的に示す図である。危機管理情報は、防災機関により発信される。防災機関は、災害及び事故等に応じた危機管理を行う機関である。防災機関は、気象、消防、警察、及び防衛に関する行政機関であってもよいし、災害及び事故等を監視する民間機関であってもよい。
【0019】
危機管理情報は、災害に関する情報である。危機管理情報は、災害内容と災害地域とを示す。災害内容は、災害が発生したこと、または、災害が発生する可能性があることを示す。災害地域は、災害が発生した地域、または、災害が発生する可能性のある地域等の、災害のおそれのある地域を示す。危機管理情報は、例えば、地震発生の速報、気象に関する警報、及び、武力攻撃やテロに関する注意喚起等であってよい。本開示において「災害」とは、地震、気象、及び噴火等による自然災害だけでなく、事件、事故、武力攻撃及びテロ等による人為災害も含まれる。
【0020】
防災機関は、災害の発生時に危機管理情報を発信する。このとき防災機関から管制局に危機管理情報が送信される。管制局は、発信された危機管理情報を人工衛星に送信する。人工衛星は、例えば、静止衛星である。特に、人工衛星は、特定の地域の上空を通る準天頂衛星であってよい。
【0021】
情報提供システム1000は、人工衛星から地上の受信機等を通じて危機管理情報を取得する。そして、情報提供システム1000は、危機管理情報に基づく情報を、移動体を利用して提供する。このように、情報提供システム1000は、人工衛星と通信可能に接続される。なお、受信機等は、移動体が備える機器であってもよいし、移動体と通信可能な外部の機器であってもよい。
【0022】
次に、情報提供システム1000の機能構成の一例を説明する。
図2は、情報提供システム1000の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、情報提供システム1000は、取得部110と移動制御部120と出力制御部130とを備える。
【0023】
取得部110は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する。取得部110は、取得手段の一例である。
【0024】
移動制御部120は、移動体を移動させる。ここで、移動体は、例えば、マルチコプター(マルチローターヘリコプター、またはマルチローター等とも呼ばれる)等の無人航空機である。人が搭乗しないマルチコプターは、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)、小型無人機またはドローンと呼ばれることもある。なお移動体は、無人航空機に限られず、無人車両、または、無人船舶であってもよい。
【0025】
移動制御部120は、取得部110によって危機管理情報が取得された場合、移動体を特定の場所に移動させる。例えば、移動制御部120は、危機管理情報に示された災害地域付近の場所に移動体を移動させるよう制御する。このとき、移動体が移動する場所は予め定められてもよい。危機管理情報に示される災害地域は、市町村等、所定の地理的範囲で定められることがある。この場合に、地理的範囲ごとに、移動体が移動すべき場所が対応付けられてよい。そして、移動制御部120は、危機管理情報に示される災害地域に対応する場所に移動体を移動させてもよい。
【0026】
このように、移動制御部120は、危機管理情報が取得された場合、災害に対応する地域に移動体を移動させる。移動制御部120は、移動制御手段の一例である。
【0027】
出力制御部130は、移動体に避難情報を出力させる。避難情報は、災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である。避難情報は、音声情報であってもよいし、表示される情報であってもよいし、移動体自身で表現される情報であってもよい。例えば、地震により津波が発生する可能性が高いことを示す災害内容が、危機管理情報に含まれるとする。このとき出力制御部130は、例えば、高台に避難する旨を示す情報を、移動体が有するスピーカから出力させる。この例に限られず、出力制御部130は、移動体が有するディスプレイまたはプロジェクタを利用して、高台に避難する旨を示す情報を表示させてもよい。また、出力制御部130は、複数の移動体に編隊を組ませることにより高台の方向を示させてもよいし、津波が到達するおそれのある高さに移動体を位置させてもよい。
【0028】
このように、出力制御部130は、災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を、移動体に出力させる。出力制御部130は、出力制御手段の一例である。
【0029】
なお、取得部110、移動制御部120、及び出力制御部130の機能部は、移動体が有してもよいし、移動体と通信可能なサーバ等のコンピュータが有してもよい。移動体が機能部を有している場合、移動体が危機管理情報を取得し、移動体が自立的に移動制御と出力制御とを行う。移動体と通信可能なコンピュータが機能部を有している場合、コンピュータが危機管理情報を取得し、コンピュータが移動体を制御する。なお、機能部は、移動体と、移動体と通信可能なコンピュータと、にまたがって存在してもよい。
【0030】
次に、情報提供システム1000の動作の一例を、
図3を用いて説明する。なお本開示において、フローチャートの各ステップを「S1」のように、各ステップに付した番号を用いて表現する。
【0031】
図3は、情報提供システム1000の動作の一例を説明するフローチャートである。取得部110は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する(S1)。移動制御部120は、危機管理情報が取得された場合、災害に対応する場所に移動体を移動させる(S2)。そして出力制御部130は、災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を移動体に出力させる(S3)。
【0032】
このように、第1の実施形態の情報提供システム1000は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する。情報提供システム1000は、危機管理情報が取得された場合、災害に対応する場所に移動体を移動させる。そして情報提供システム1000は、災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を移動体に出力させる。
【0033】
これにより、情報提供システム1000は、防災機関による危機管理情報を取得することに応じて移動体を発進させることができるので、災害発生時から移動体に避難情報を出力させるまでの時間を短縮することができる。すなわち、情報提供システム1000は、避難を促す情報を迅速に伝達することができる。
【0034】
移動体の制御において、基地局や中継局等の地上系の通信網のみを用いる場合、災害によって基地局等が被災した場合に、適切に移動体を制御できない可能性が高くなる。すると、避難情報の伝達に時間がかかるおそれがある。これに対して、情報提供システム1000は、防災機関により発信された危機管理情報を、衛星を介して取得する。これにより、地上系の通信網のみを用いる場合と比べて、災害時にも適切に移動体を制御できる可能性を向上させることができる。すなわち、災害時におけるシステムの信頼性を向上させることができる。よって、情報提供システム1000は、移動体を利用して避難を促す場合に、避難を促す情報を迅速に伝達することができる。
【0035】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態の情報提供システムについて説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した情報提供システムに関する更なる例を説明する。なお、第1の実施形態と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0036】
図4は、情報提供システム1000の構成の一例を示す模式図である。
図4の例では、情報提供システム1000は、情報処理装置100と移動体200とを有する。情報処理装置100は、例えばサーバである。情報処理装置100は、無線または有線のネットワークを介して移動体200と通信可能に接続される。移動体200は、一以上存在する。すなわち、移動体200は複数存在してよい。
図4の例では移動体が三個記載されているが、移動体の数は三個に限定されない。
【0037】
本実施形態では、情報処理装置100が移動体200を制御する例を主に説明する。しかしながら、情報提供システム1000の処理を限定する意図はない。すなわち、情報提供システム1000の構成は、本実施形態の例に限定されない。
【0038】
[情報提供システム1000の詳細]
図5は、情報提供システム1000の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、情報処理装置100は、取得部110と移動制御部120と出力制御部130とを備える。
【0039】
取得部110は、防災機関により発信された危機管理情報を、人工衛星を介して取得する。取得部110によって危機管理情報が取得されると、移動制御部120は、移動体200を発進させる。
【0040】
具体的には、移動制御部120は、危機管理情報に示される災害地域に対応する特定の場所に移動体200を移動させる。このとき、移動制御部120は、災害地域に基づいて、複数の移動体200のうち、移動させる移動体200を選択してもよい。
【0041】
移動体200は、予め各地に配置されてよい。例えば、移動体200は、役所、避難所、及び学校等各種の施設に配置される。
図6は、移動体200の配置例を示す図である。点線は海岸線を示す。また海岸線を挟んで海と陸とが示される。
図6の例では、移動体A、B、Cが各地に配置されている。移動体A、B、Cは、それぞれ複数の移動体を示していてもよい。ここで、危機管理情報に、地震により津波が発生する可能性が高いことを示す災害内容が含まれるとする。この場合、移動制御部120は、例えば、災害地域内に配置される移動体A、Bを選択する。なお、移動制御部120は、災害地域付近の移動体を選択するようにしてもよい。このように、移動制御部120は、複数の移動体200のうち、危機管理情報に示される災害地域との距離が所定の範囲内の移動体を選択してよい。
【0042】
また、移動制御部120は、移動体200に対して災害地域に対応する特定の場所に移動体を移動させる。
図6の例において、移動体A、Bが選択されたとする。移動制御部120は、災害地域のうち、特に被害が大きいと想定される場所に移動体を移動させてよい。例えば、移動制御部120は、災害地域のうち、災害予測地図に示される被害の大きい場所に移動体A、Bを移動させる。災害予測地図は、災害が発生した際に想定される被害の種類、程度、及び範囲等が示される地図である。災害予測地図は、ハザードマップ、または、防災地図と呼ばれることもある。移動制御部120は、災害予測地図に基づいて、災害地域のうち、所定の大きさ以上の被害の程度が予測される場所に移動体A、Bを移動させる。このように、移動制御部120は、予測される災害の被害の程度に基づいて、移動体200の移動先を決定してよい。
【0043】
なお、移動制御部120は、複数の移動体200を異なる場所に移動させてもよい。
図6の例において移動体A、Bが選択されたとする。このとき、移動制御部120は、災害地域のうち、所定の大きさ以上の被害の程度が予測される場所に移動体Aを移動させる。そして、移動制御部120は、山の付近に移動体Bを移動させてよい。
【0044】
また、移動制御部120は、災害地域のうち、人口が密集している区域に移動体200を移動させてもよい。これにより、情報提供システム1000は、より多くの人物に対して避難情報を発信することができる。反対に、移動制御部120は、人口の過疎区域に移動体200を移動させてもよい。例えば、人口が密集している区域には、防災無線等の危機管理情報を発信する機器が設置されている可能性が高い。すなわち、これにより、情報提供システム1000は、防災無線等の機器が設置されていない可能性が高い区域にいる人物にも避難情報を発信することができる。
【0045】
移動制御部120は、移動体200を、災害地域に対応する特定の場所にとどまらせる必要はない。例えば、移動制御部120は、移動体200を、特定の場所付近を周回させてもよい。
【0046】
出力制御部130は、移動体200に避難情報を出力させる。避難情報は、災害内容に応じて予め定められてよい。例えば、災害内容が津波である場合、高台に避難する旨を示す避難情報が定められ、災害内容が台風である場合、避難所に避難する旨を示す避難情報が定められる。この場合、災害内容と避難情報とが対応づけられた対応情報が、情報処理装置100が有する記憶装置に格納される。そして、出力制御部130は、対応情報に基づいて、危機管理情報に示される災害内容に対応する避難情報を移動体200に出力させてよい。この例に限られず、避難情報は、危機管理情報の内容を示す情報であってよい。すなわち、避難情報は、危機管理情報に示される災害内容を示す情報であってよい。また、危機管理情報に避難を促す情報が含まれている場合、出力制御部130は、危機管理情報を避難情報として出力させてもよい。
【0047】
避難情報は、各種の態様で出力されてよい。例えば、出力制御部130は、移動体200が有するディスプレイに避難情報を出力させる。
図7は、避難情報の出力態様の一例を示す図である。
図7には、移動体200の側面図が示される。なおこの例において移動体200はプロペラと本体部とを備えた無人航空機である。例えば移動体200は本体部にディスプレイが設けられる。そして、出力制御部130は、ディスプレイに避難情報を表示させる。
図7の例では、ディスプレイに「高台に避難してください」という文字が表示されている。また、移動体200がプロジェクタを有する場合、出力制御部130は、避難情報を投影することにより出力させてもよい。さらに、移動体200がスピーカを有する場合、出力制御部130は、避難情報を音声として出力させてよい。このように、出力制御部130は、避難情報を、移動体200が有するスピーカ、ディスプレイ、及びプロジェクタの少なくともいずれかを利用して出力させてよい。
【0048】
また、出力制御部130は、避難情報として、移動体200に、特定の臭いを有する物質を散布させてもよい。この場合、予め、当該物質の臭いを、災害発生時に拡散される臭いとして周知させておく。これにより、情報提供システム1000は、人々に嗅覚を通じて、災害が発生したことや、避難が必要なことを伝達することができる。
【0049】
複数の移動体200が移動制御部120によって制御されている場合、出力制御部130は、移動体200のそれぞれに異なる避難情報を出力させてもよい。
図6の例において、移動制御部120により移動体A、Bが選択されたとする。このとき出力制御部130は、移動体A、Bのそれぞれに異なる避難情報を出力させる。例えば、移動体Aが所定の大きさ以上の被害の程度が予測される場所にいる場合、移動制御部120は、移動体Aには高台に避難する旨を示す避難情報を出力させる。また、移動体Bが山の付近にいる場合、移動制御部120は、山にとどまる旨を示す避難情報を出力させてよい。
【0050】
さらに、移動体200の動作を避難情報としてもよい。例えば、出力制御部130は、複数の移動体200に編隊を組ませることにより避難情報を表現させてもよい。例えば、出力制御部130は、複数の移動体200に編隊を組ませることにより、避難すべき方向を示す矢印等の図形を描かせてよい。
【0051】
例えば、出力制御部130は、予測される災害の被害の程度に応じた位置に移動体200を移動させてもよい。
図8は、避難情報の出力態様の他の例を示す図である。
図8では、地表面の側面が示されている。地震により津波の発生が予測されるとする。このとき、出力制御部130は、移動体200の高度を、津波の予測到達水位の高度以上に保ったまま移動体200を移動させてよい。予測到達水位とは、津波が陸に到達する際の予測される高さを示す。予測到達水位は、例えば危機管理情報に含まれてもよい。また、河川の氾濫が予測される場合、出力制御部130は、予測される浸水の区域の外側に移動体200を移動させてよい。このように、出力制御部130は、予測される災害の被害の程度を示す位置に、移動体200を移動させてよい。これにより、情報提供システム1000は、災害発生時の安全な範囲を具体的に知らせることができる。
【0052】
また、出力制御部130は、被害を受けると予測される範囲の境界に移動体200をとどまらせてもよい。具体的には、地震により津波の発生が予測される場合、出力制御部130は、移動体200を予測到達水位の高度にとどまらせる。また、河川の氾濫が予測される場合、出力制御部130は、予測される浸水の区域の境界に移動体200をとどまらせる。このように、出力制御部130は、災害によって被害を受けると予測される範囲の境界に、移動体をとどまらせてよい。
【0053】
[情報提供システム1000の動作例]
次に、情報提供システム1000の動作の一例を、
図9を用いて説明する。
図9は、情報提供システム1000の動作の一例を説明するフローチャートである。
【0054】
取得部110は、防災機関により発信された危機管理情報を、衛星を介して取得する(S101)。移動制御部120は、移動体200のうち、災害地域に対応する移動体を選択する(S102)。このとき、移動体200は複数の移動体200を選択してもよい。また、移動制御部120は、選択された移動体200を特定の場所に移動させる(S103)。例えば移動制御部120は、災害地域のうち、所定の大きさ以上の被害の程度が予測される場所に移動体200を移動させる。そして、出力制御部130は、移動体200に避難情報を出力させる。このとき、出力制御部130は、避難を促す情報を移動体200のディスプレイに表示させてよい。また、出力制御部130は、危機管理情報に示される災害によって被害を受けると予測される範囲の境界に移動体200を位置させてよい。
【0055】
このように、第2の実施形態の情報提供システム1000は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得する。情報提供システム1000は、危機管理情報が取得された場合、災害に対応する場所に移動体200を移動させる。そして情報提供システム1000は、災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を移動体に出力させる。
【0056】
これにより、情報提供システム1000は、防災機関による危機管理情報を取得することに応じて移動体200を発進させることができるので、災害発生時から移動体に避難情報を出力させるまでの時間を短縮することができる。すなわち、情報提供システム1000は、避難を促す情報を迅速に伝達することができる。また、情報提供システム1000は、防災機関により発信された危機管理情報を、衛星を介して取得するので、地上系の通信網のみを用いる場合と比べて、災害時にも適切に移動体200を制御できる可能性を向上させることができる。
【0057】
また、第2の実施形態の情報提供システム1000は、予測される災害の被害の程度に基づいて、移動体200の移動先を決定してよい。これにより、情報提供システム1000は、例えば、特に被害の大きいと予測される場所に移動体200を移動させることができるので、被害の大きいと予測される場所にいる人物に迅速に避難情報を伝達することができる。
【0058】
また、第2の実施形態の情報提供システム1000は、予測される災害の被害の程度を示す位置に、移動体200を移動させてよい。これにより、情報提供システム1000は、災害発生時の安全な範囲を、周囲の人物に直感的に知らせることができる。このとき、情報提供システム1000は、災害によって被害を受けると予測される範囲の境界に、移動体200をとどまらせてよい。これにより、周囲の人物に、移動体200の位置を基準として災害発生時の安全な範囲を知らせることができる。
【0059】
[変形例1]
第2の実施形態では、情報提供システム1000に情報処理装置100が含まれ、情報処理装置100が移動体200を制御する例を説明した。この例に限られず、移動体200が自立的に制御を行うよう構成されてもよい。
【0060】
図10は、変形例1における移動体200の機能構成の一例を示すブロック図である。
図10に示すように、移動体200は、取得部110と、移動制御部120と、出力制御部130と、を備えてよい。
【0061】
上述したように、取得部110は、衛星を介して危機管理情報を取得する。すなわち、移動体200自身が危機管理情報を取得する。
【0062】
移動制御部120は、危機管理情報が取得されたことに応じて自機を移動させる。より具体的には、移動制御部120は、災害地域に対応する特定の場所に自機を移動させる。例えば、災害地域のうち、特に被害が大きいと想定される場所に自機を移動させるとする。このとき、移動制御部120は、移動体200が有する記憶装置に格納された災害予測地図に基づいて、災害地域のうち、所定の大きさ以上の被害の程度が予測される場所に自機を移動させる。
【0063】
出力制御部130は、避難情報を出力させる。例えば、移動体200が有する記憶装置に、災害内容と避難情報とが対応付けられた対応情報が予め格納される。そして、出力制御部130は、危機管理情報に示される災害内容に対応する避難情報を出力させてよい。また、例えば、出力制御部130は、危機管理情報を避難情報として出力させてもよい。
【0064】
図11は、変形例1の移動体200の動作の一例を説明するフローチャートである。取得部110は、防災機関により発信された危機管理情報を、衛星を介して取得する(S201)。移動制御部120は、災害内容に対応する特定の場所に自機を移動させる(S202)。そして、出力制御部130は、避難情報を出力させる(S203)。
【0065】
このように、移動体200は、防災機関により発信された、災害に関する情報を示す危機管理情報を、人工衛星を介して取得してよい。そして移動体200は、危機管理情報が取得された場合、災害に対応する場所に自機を移動させ、災害のおそれのある地域からの避難を促す情報である避難情報を出力させてよい。
【0066】
[変形例2]
移動制御部120は、移動体200が避難情報を出力する際にも制御を行ってよい。例えば、
図7のようにディスプレイに避難情報が表示される場合、周囲の人物に当該ディスプレイを見せる必要がある。そのため、移動制御部120は、移動体200の高度を人物が視認可能な位置に制御する。例えば、移動制御部120は、移動体200が地上から3メートルの高さの位置にとどまるように制御してもよい。これに対して、避難情報が音声として出力される場合には、移動制御部120は、ディスプレイに避難情報を表示される場合と比べて高度を変えてもよい。また避難情報が臭いとして出力される場合には、臭いを周囲の人物に認識させる必要がある。そのため、移動制御部120は、移動体200を人物の高さの位置を周回させるように制御してもよい。
【0067】
このように、移動制御部120は、避難情報の出力形態に応じて、移動体200の移動先における、移動体200の高度、及び、移動体200の飛行経路の少なくともいずれかを変更するよう制御してよい。
【0068】
[変形例3]
出力制御部130は、移動体200と通信可能な所定の機器に避難情報を出力させてもよい。所定の機器は、例えば、スマートフォン等の携帯端末、サイネージ端末、電光掲示板、及び公共交通機関に設置されるディスプレイ等である。このとき、移動体200と所定の機器とは、Bluetooth(登録商標)等の通信方式で通信を行う。
【0069】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態の情報提供システムについて説明する。第3の実施形態では、移動体200の移動制御に関する更なる例について説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0070】
図12は、情報提供システム1001の機能構成の一例を示すブロック図である。
図12に示すように、情報提供システム1001は、情報処理装置101と移動体200とを備える。情報処理装置101は、第1及び第2の実施形態で説明した情報処理装置100の処理に加え、以下に説明する処理を行ってよい。
【0071】
情報処理装置101は、取得部111と移動制御部121と出力制御部130とを備える。
【0072】
取得部111は、所定の人物が存在する位置を示す位置情報を取得する。位置情報は、人物ごとに予め定められた情報であってよい。例えば、人物を識別する識別情報と位置情報とが対応付けられた人物情報が、情報処理装置101が有する記憶装置に予め格納される。
図13は、人物情報の一例である。
図13の例では、識別情報と位置情報とが対応付けられている。例えば、一行目のレコードには、「人物A」に対して「(x1,y1)」という位置情報が定められている。位置情報は、例えば、人物の住所を示す情報である。
【0073】
人物情報には、所定の人物の位置情報が示される。所定の人物の一例は、視覚や聴力の機能が低下している人物(すなわち目や耳が不自由な人物)である。なお、所定の人物は、この例に限られない。
【0074】
取得部111は、危機管理情報を取得すると、人物情報から、位置情報を取得する。
【0075】
移動制御部121は、取得された位置情報に基づいて、移動体200を制御する。より具体的には、移動制御部121は、位置情報が、災害のおそれのある地域内を示している場合、当該位置情報が示す場所に移動体200を移動させる。例えば、位置情報が、危機管理情報に示される災害地域内である場合に、移動制御部121は、移動体200を当該位置情報が示す場所に移動させる。
【0076】
人物情報に示される人物が、目や耳が不自由な人物であるとする。この場合、移動制御部121は、目や耳が不自由な人物が存在するとされる場所に移動体200を移動させる。
【0077】
[情報提供システム1001の動作例]
次に、情報提供システム1001の動作の一例を、
図14を用いて説明する。
図14は、情報提供システム1001の動作の一例を説明するフローチャートである。
【0078】
S301及びS302の処理は、
図9のS101及びS102の処理と同様であるため記載を省略する。
【0079】
取得部111は、位置情報を取得する(S303)。例えば、取得部111は、予め格納された人物情報から位置情報を取得する。位置情報が、災害地域内である場合、移動制御部121は、移動体200を、位置情報が示す場所に移動させる(S304)。そして、出力制御部130は、避難情報を出力させる(S305)。
【0080】
このように、第3の実施形態の情報提供システム1001は、人物の位置情報を取得し、位置情報が災害のおそれのある地域内である場合、当該位置情報が示す場所に移動体200を移動させる。
【0081】
例えば、人物が目や耳が不自由な人物であるとする。このような人物は、防災無線やテレビ放送による避難情報を認識できない可能性がある。すなわち、避難情報が伝達されづらい可能性がある。これに対して、情報提供システム1001は、目や耳が不自由な人物がいるとされる場所に、移動体を移動させることができる。そのため、情報提供システム1001は、避難情報の伝達可能性を向上させることができる。
【0082】
[変形例4]
なお、本実施形態においても、機能部は移動体200において実現されてよい。すなわち、取得部111、移動制御部121、出力制御部130のそれぞれは、移動体200に備えられてよい。
【0083】
[変形例5]
位置情報は、所定の人物が所持する端末の位置を示す情報であってよい。この場合、位置情報は、端末によって端末が位置する地点が測位された情報であってよい。例えば、位置情報は、GPS(Global Positioning System)等の、GNSS(Global Navigation Satellite System)によって、測位された情報であってよい。
【0084】
取得部111は、位置情報を端末から取得する。そして、取得した位置情報の示す場所が災害地域内を示す場合、移動制御部121は、当該位置情報が示す場所に移動体200を移動させる。
【0085】
<情報提供システムのハードウェアの構成例>
上述した第1、第2、及び第3の実施形態の情報提供システムを構成するハードウェアについて説明する。
図15は、各実施形態における情報提供システムを構成するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置90において、各実施形態及び各変形例で説明した、情報提供システム及び情報提供方法が実現される。例えば、各実施形態及び各変形例で説明した、情報処理装置、及び移動体のそれぞれが、
図15に示すハードウェア構成を有していてよい。
【0086】
図15に示すように、コンピュータ装置90は、プロセッサ91、RAM(Random Access Memory)92、ROM(Read Only Memory)93、記憶装置94、入出力インタフェース95、バス96、及びドライブ装置97を備える。なお、情報提供システムは、複数の電気回路によって実現されてもよい。
【0087】
記憶装置94は、プログラム(コンピュータプログラム)98を格納する。プロセッサ91は、RAM92を用いて本情報提供システムのプログラム98を実行する。具体的には、例えば、プログラム98は、
図3、
図9、
図11、及び
図14に示す処理をコンピュータに実行させるプログラムを含む。プロセッサ91が、プログラム98を実行することに応じて、本情報提供システムの各構成の機能が実現される。プログラム98は、ROM93に記憶されていてもよい。また、プログラム98は、記憶媒体80に記録され、ドライブ装置97を用いて読み出されてもよいし、図示しない外部装置から図示しないネットワークを介してコンピュータ装置90に送信されてもよい。
【0088】
入出力インタフェース95は、周辺機器(キーボード、マウス、表示装置など)99とデータをやり取りする。入出力インタフェース95は、データを取得または出力する手段として機能する。バス96は、各構成を接続する。
【0089】
なお、情報提供システムの実現方法には様々な変形例がある。例えば、情報提供システムは、専用の装置として実現することができる。また、情報提供システムは、複数の装置の組み合わせに基づいて実現することができる。
【0090】
各実施形態の機能における各構成を実現するためのプログラムを記憶媒体に記録させ、該記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体、及びそのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0091】
該記憶媒体は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、またはROMであるが、この例に限られない。また該記憶媒体に記録されたプログラムは、単体で処理を実行しているプログラムに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するプログラムも各実施形態の範疇に含まれる。
【0092】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0093】
また、上記実施形態及び変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0094】
100、101 情報処理装置
110、111 取得部
120、121 移動制御部
130 出力制御部
200 移動体
1000、1001 情報提供システム