(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039117
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20240314BHJP
G06Q 30/0208 20230101ALI20240314BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q30/02 322
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143426
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】岩堀 浩太郎
(72)【発明者】
【氏名】梶谷 亮
(72)【発明者】
【氏名】山田 滉一郎
(72)【発明者】
【氏名】西迫 達哉
(72)【発明者】
【氏名】沖田 洋介
(72)【発明者】
【氏名】黒野 菜美子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】 自治体と住民との間で行われる手続きに関係する書類のペーパーレス化、および、そのペーパーレス化のために構築されるシステムの利用促進を図る技術を提供する。
【解決手段】 情報処理装置70の受付部71は、自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付ける。生成部72は、受け付けられた手続きの情報を用いて、行政サービスの利用について自治体に申請する申請書類を生成する。指示部73は、行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する。付与部74は、手続きの情報を発信した発信元に特典を与える。また、付与部74は、指示部73による指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与える。出力部75は、与えられた特典を表す情報を出力する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付ける受付部と、
前記手続きの情報を用いて、前記行政サービスの利用について前記自治体に申請する申請書類を生成する生成部と、
行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する指示部と、
前記手続きの情報を発信した発信元に特典を与え、また、前記指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与える付与部と、
与えられた特典を表す情報を出力する出力部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記指示部は、指示の出力先が利用している行政サービスの種別に応じた指示内容の指示を出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記指示部は、行政サービスに関係する情報として、指定した撮影対象を撮影した撮影画像の情報を提供することを要望する指示を出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータによって、
自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付け、
前記手続きの情報を用いて、前記行政サービスの利用について前記自治体に申請する申請書類を生成し、
行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力し、
前記手続きの情報を発信した発信元に特典を与え、また、前記指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与え、
与えられた特典を表す情報を出力する
情報処理方法。
【請求項5】
自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付ける処理と、
前記手続きの情報を用いて、前記行政サービスの利用について前記自治体に申請する申請書類を生成する処理と、
行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する処理と、
前記手続きの情報を発信した発信元に特典を与え、また、前記指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与える処理と、
与えられた特典を表す情報を出力する処理と
をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地方公共団体(以下、自治体とも称する)による行政サービスの利用申請に係る技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自治体が住民に提供するサービスである行政サービスには、戸籍や転出入の手続き、ゴミ処理、上下水道、年金についての手続き、子育て支援、介護、公共施設の運営などというように多種多様なサービスがある。行政サービスの中には、住民がサービスを利用するために申請が必要なものがある。自治体において、そのような申請を電子申請可能にすることによって、申請のための書類のペーパーレス化が検討されている。
【0003】
行政サービスに関して住民から自治体に提出される書類や、自治体から住民に渡される書類というような書類(以下、このような書類を手続き書類とも称する)のペーパーレス化が促進されれば、手続き書類の紙費用や、手続き書類を住民に郵送する費用などを削減できる。
【0004】
なお、特許文献1は広範囲なサービスを一括で管理するシステムに関し、この特許文献1には、申込書をダウンロードし、その後、必要事項を記載した申込書を、郵送やファクシミリや電子メールなどの通信手段により送付する旨の事項が示されている。特許文献2には、ガスや電気や水道などの使用量を計測するメーターの検針に関する技術が示されている。特許文献3には、既存の店舗-駐車場間で構築されている駐車料金の割引サービスを、ETC(Electronic Toll Collection System)によるキャッシュレス決済する場合にも適用可能とするための技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-318983号公報
【特許文献2】特開2022-27802号公報
【特許文献3】特開2020-35255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子申請によって行政サービスに関する手続き書類のペーパーレス化を図るためには、アプリケーションの開発を含むシステム構築が必要であり、そのための費用が発生する。このため、手続き書類のペーパーレス化のためのシステムを利用する住民が少なくない場合には、そのシステムによるペーパーレス化によって削減できた費用よりもシステム構築の費用が多くなってしまう。つまり、手続き書類のペーパーレス化の問題として、単に、行政サービスに関する手続き書類のペーパーレス化を進めただけでは、行政サービスの手続きに関する全体的な費用削減にならないという問題がある。
【0007】
本発明は上記課題を解決するために考え出された。すなわち、本発明の主な目的は、自治体と住民との間で行われる手続きに関係する書類のペーパーレス化、および、そのペーパーレス化のために構築されるシステムの利用促進を図る技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、その一態様として、
自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付ける受付部と、
前記手続きの情報を用いて、前記行政サービスの利用について前記自治体に申請する申請書類を生成する生成部と、
行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する指示部と、
前記手続きの情報を発信した発信元に特典を与え、また、前記指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与える付与部と、
与えられた特典を表す情報を出力する出力部と
を備える。
【0009】
また、本発明に係る情報処理方法は、その一態様として、
コンピュータによって、
自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付け、
前記手続きの情報を用いて、前記行政サービスの利用について前記自治体に申請する申請書類を生成し、
行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力し、
前記手続きの情報を発信した発信元に特典を与え、また、前記指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与え、
与えられた特典を表す情報を出力する。
【0010】
さらに、本発明に係るコンピュータプログラムは、その一態様として、
自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付ける処理と、
前記手続きの情報を用いて、前記行政サービスの利用について前記自治体に申請する申請書類を生成する処理と、
行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する処理と、
前記手続きの情報を発信した発信元に特典を与え、また、前記指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与える処理と、
与えられた特典を表す情報を出力する処理と
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自治体と住民との間で行われる手続きに関係する書類のペーパーレス化、および、そのペーパーレス化のために構築されるシステムの利用促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る第1実施形態の情報処理装置の構成を説明する図である。
【
図2】第1実施形態の情報処理装置における電子申請に係る動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図3】第1実施形態の情報処理装置におけるシステム利用促進に関係する動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図4】回答情報の一例である水道メーターの画像例を表す図である。
【
図5】本発明に係るその他の実施形態の情報処理装置の構成を表すブロック図である。
【
図6】その他の実施形態の情報処理装置において手続きの情報を受け付けた場合における動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図7】その他の実施形態の情報処理装置におけるシステム利用促進に関係する動作の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0014】
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る第1実施形態の情報処理装置を含む電子申請システムの構成を説明する図である。この電子申請システム1は、ここでは、役所にて構築されるシステムであり、自治体(地方公共団体)により提供される行政サービスの利用に際し、住民による電子申請を受け付けるシステムである。この電子申請システム1は、当該システムの利用促進を図るために、住民に当該システムを利用してみようと思わせるためのインセンティブを与えるべく、当該システムを利用した住民および自治体からの要望に応じた情報を提供した住民に、特典を与える機能を備えている。この第1実施形態では、住民が、この電子申請システム1を利用した場合と、自治体からの要望に応じた情報を提供した場合とにおいて、電子申請システム1は、その住民(以下、ユーザとも称する)に、特典に交換可能なポイントを付与する。このユーザに付与されるポイントは、点数であり、例えば個人や世帯ごとに蓄積可能であり、ポイント(点数)に応じて特典である商品やサービスに交換できる。つまり、ポイントが付与された住民には、電子申請システム1によって、特典が与えられる。
【0015】
自治体からユーザ(住民)に提供が要望される情報であって特典が与えられる情報とは、行政サービスに関係する情報である。行政サービスとは、自治体が住民に提供するサービスであり、上下水道、ごみ処理、子育て支援、介護、公共施設の運営、年金や戸籍や転入出の手続きなどがある。このような行政サービスに関係して自治体がユーザに提供を要望する情報(以下、提供要望情報とも称する)は、ユーザが端末装置を利用して提供できる情報であればよく、その内容は自治体により適宜設定され、ここでは、限定されない。このように提供要望情報の内容は限定されるものではないが、具体例を挙げると、次のような情報がある。例えば、その具体例の一つとしては、行政サービスについてのアンケートに対する回答を表す情報が挙げられる。また、別の具体例としては、行政サービスに関係する調査対象である場所や物品を撮影した画像の情報が挙げられる。さらに、別の具体例としては、自宅の水道の使用量を計測しているメーターの指針を、指定された期間内で撮影した画像の情報が挙げられる。このような水道メーターの指針の画像は、例えば、セルフ検針を採用している水道料金のシステムにて用いられる。
【0016】
次に、電子申請システム1を構成する情報処理装置2の構成について説明する。
【0017】
情報処理装置2は、コンピュータ装置であり、
図1に示されるように、端末装置3と、データベース4とに接続されている。また、電子申請システム1が他のシステム5と連携する場合には、情報処理装置2は、その連携するシステム5と接続する。
【0018】
データベース4は記憶装置であり、ここでは、データベース4には、行政サービスに関わる様々な情報が格納されている。
【0019】
端末装置3は、ユーザが操作する装置である。この端末装置3は、情報機器(コンピュータ装置)であり、通信機能を備え、かつ、表示装置60を制御して情報を表示させる表示制御機能を備えている。端末装置3は、通信機能と表示制御機能を備えている情報機器であればその種類は限定されるものではないが、具体例を挙げると、スマートフォン、タブレット、パソコン(パーソナルコンピュータ)などがある。なお、端末装置3がスマートフォンやタブレットである場合には、表示装置60は端末装置3と一体的であるが、端末装置3がパソコンである場合には、表示装置60は外付けである場合がある。また、端末装置3は、入力装置(図示せず)を備えているか、あるいは、入力装置と接続されている。入力装置は、タッチパネルやキーボードなどであり、ユーザの操作によって指示や情報を端末装置3に入力する装置である。さらに、
図1の例では、情報処理装置2に接続されている端末装置3の数は1台であるが、情報処理装置2に接続されている端末装置3の数は限定されない。
【0020】
ここで、端末装置3の構成について説明する。端末装置3は、演算装置30と、記憶装置50とを備えている。記憶装置50は、情報(データ)やコンピュータプログラム(以下、プログラムとも称する)51を記憶する記憶媒体を備えている。ここでは、この電子申請システム1の利便性を高めるために、記憶装置50には、プログラム51の一つとして、電子申請アプリが記憶されている。電子申請アプリはアプリケーションプログラムであり、端末装置3を情報処理装置2と接続させ、電子申請システム1に係る処理を情報処理装置2と連携して端末装置3の演算装置30に実行させる。
【0021】
すなわち、演算装置30は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサにより構成される。当該演算装置30は、記憶装置50に記憶されているプログラム51を読み出して実行することにより、当該プログラム51に基づいた機能を持つことができる。ここでは、前述したように、プログラム51の一つとして電子申請アプリが記憶装置50に記憶されている。演算装置30は、電子申請アプリを実行することにより実現される機能部として、取得部31と、表示制御部32と、通信部33と、回答部34とを有する。
【0022】
通信部33は、情報通信網を介して情報処理装置2と接続し、情報処理装置2から端末装置3に向けて出力された情報を受信し、また、情報処理装置2に向けて情報を送信する。表示制御部32は、通信部33によって情報処理装置2から受信した情報を表示装置60に表示させるべく表示装置60の表示動作を制御する。
【0023】
端末装置3が情報処理装置2から受信する情報の一つとして、指示情報がある。指示情報とは、行政サービスに関係する情報の提供をユーザに要望する指示を表す情報である。当該指示情報は、文字や必要に応じて画像のデータを含む。換言すれば、指示情報は、前述したようなポイントの付与に関わる自治体からユーザに提供が要望される情報(提供要望情報)の内容を表す情報を含み、その情報の提供をユーザに指示する情報である。指示情報には、当該情報を識別する指示識別情報が含まれている。このような指示情報を端末装置3の通信部33が受信すると、表示制御部32によって、指示情報に含まれている指示(以下、指示情報の指示とも称する)の内容が文字や画像によって表示装置60に表示される。
【0024】
取得部31は、ユーザにより入力装置を用いて入力された情報を取得する(受け付ける)。例えば、指示情報の受信によって表示装置60に表示された指示に応じた情報(例えば、アンケート回答や、調査のための画像や、水道メーターの指針の画像など)が、ユーザによる入力装置の操作によって端末装置3に入力されたとする。このように入力された情報を、取得部31は取得する(受け付ける)。そして、取得部31は、取得した情報を記憶装置50に格納する。指示情報の指示に応じてユーザにより端末装置3に入力された情報を記憶装置50に格納する場合には、取得部31は、その格納する情報と、当該情報に対応する指示情報(指示識別情報)とを関連付けて記憶装置50に格納する。なお、指示情報(指示識別情報)と、当該指示情報の指示に応じて入力された情報とを関連付ける手法(手順)は、ここでは限定されず、その説明は省略される。
【0025】
回答部34は、ユーザによる入力装置の操作によって、指示情報の指示に応じた情報を送信する旨の指令が端末装置3に入力されたことを検知した場合に、その指令に従って、指示情報の指示に応じた情報を回答情報として通信部33により情報処理装置2に向けて送信させる。情報処理装置2に送信される回答情報には、関連する指示情報の指示識別情報と、当該情報の発信元であるユーザを表すユーザ識別情報とが関連付けられている。
【0026】
端末装置3は上記のように構成されている。
【0027】
このような端末装置3が接続される情報処理装置2は、例えばサーバであり、演算装置20と、記憶装置40とを備えている。記憶装置40は、データや、コンピュータプログラム(プログラム)41を記憶する記憶媒体を備えている。記憶装置には、磁気ディスク装置や、半導体メモリ素子などの複数の種類があり、さらに、半導体メモリ素子には、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの複数の種類があるというように、多数の種類がある。情報処理装置2が備える記憶装置40の種類は1つに限定されるものではない。コンピュータ装置には複数種の記憶装置が備えられることが多い。ここでは、情報処理装置2に備えられる記憶装置40の種類や数は限定されず、その説明は省略される。また、情報処理装置2に複数種の記憶装置が備えられる場合には、それらをまとめて記憶装置40と記すこととする。
【0028】
演算装置20は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサにより構成される。当該演算装置20は、記憶装置40に記憶されているプログラム41を読み出して実行することにより、当該プログラム41に基づいた様々な機能を持つことができる。ここでは、演算装置20は、電子申請システム1に関わる機能部として、受付部21と、生成部22と、付与部23と、処理部24と、出力部25と、指示部26とを有している。
【0029】
受付部21は、端末装置3から手続きの情報を受け付ける。ここでの手続きの情報とは、自治体による行政サービスの利用に際してユーザが行う手続きに必要な情報である。例えば、手続きの情報は、利用する行政サービスの種別(上下水道、介護、子育て支援、転入出の届出、年金関連など)を表すサービス種別情報や、その内容(利用開始、許可伺い、届出内容の変更など)を表す情報や、ユーザの氏名や住所や連絡先などのユーザ基本情報が含まれる。このような手続きの情報は、ユーザによって端末装置3に入力され、そして、当該端末装置3から情報処理装置2に送信される。手続き情報をユーザによって端末装置3に入力させる手法の一例としては、次のような手法がある。例えば、端末装置3の記憶装置50には、手続きの情報をユーザに入力させる入力フォームの情報が電子申請アプリに関連付けられて格納されている。電子申請アプリによる表示制御部32の動作によってその入力フォームを表示装置60に表示させることにより、端末装置3は、その入力フォームに手続きの情報をユーザに入力させる。このよう入力された手続きの情報が端末装置3から情報処理装置2に送信される。なお、ユーザの氏名や住所や連絡先などのユーザ基本情報を入力フォームに関連付けて登録しておくことにより、端末装置3は、表示装置60に、そのユーザ基本情報を入力した状態の入力フォームを表示させる機能を備えていてもよい。また、端末装置3からの手続きの情報には、当該情報を発信したユーザを識別するユーザ識別情報が関連付けられている。
【0030】
なお、情報処理装置2が警察署や消防署などにおける他のシステム5と接続している場合には、受付部21は、例えば、警察署や消防署にユーザが届け出る情報を手続きの情報として受け付けてもよい。
【0031】
生成部22は、受付部21により受け付けられた手続きの情報を用いて、申請書類を生成する。ここでの申請書類とは、行政サービスの利用についてユーザが自治体に申請する情報を含む書類である。申請書類の形式(書式)は、行政サービスの種別や申請する内容に応じた複数の種類がある。情報処理装置2の記憶装置40には、各種の申請書類のテンプレートが予め格納されている。生成部22は、ユーザから受け付けた手続きの情報から、生成目的の申請書類の種類を判別し、当該種類に応じた申請書類のテンプレートを記憶装置40から読み出す。そして、生成部22は、読み出したテンプレートと、手続きの情報とを用いて、申請書類を生成する。また、生成部22は、申請書類を生成する場合に用いた手続きの情報に関連付けられているユーザ識別情報や、生成した日時の情報などを、生成した申請書類に関連付け、当該申請書類の情報をデータベース4に格納する。
【0032】
処理部24は、生成部22により申請書類が生成されたことを検知した場合に、当該申請書類に含まれている申請内容に応じた処理を実行する。例えば、申請内容が上下水道の新規利用の届出である場合には、処理部24は、データベース4に登録されている水道使用世帯の管理用の情報に新規利用の世帯の情報を追加する。また、申請内容が、既に届け出られている情報の変更である場合には、処理部24は、データベース4に登録されている情報を、申請書類の情報を用いて変更する。また、申請書類が他のシステム5に関する書類である場合には、処理部24は、その申請書類を他のシステム5に転送する。なお、申請書類に含まれている申請内容に応じた処理部24の処理の内容やその手法は、自治体によって適宜設定されてよいものであり、上述した処理内容に限定されない。
【0033】
また、処理部24は、情報処理装置2が端末装置3から手続きの情報以外の情報を受信した場合に、受信した情報の内容に応じて定められている処理手順でもって、受信した情報を処理する。
【0034】
出力部25は、端末装置3への通知を出力する。端末装置3に出力される通知の一つとしては、例えば、受付部21によって手続きの情報を受け付けたことを返信(通知)する受領通知が挙げられる。また、処理部24の処理によってユーザへの通知が必要となった場合には、出力部25は、そのような通知を、通知対象のユーザの端末装置3へ出力する。なお、通知対象のユーザと当該ユーザの端末装置3とは、電子申請アプリによって関連付けられている。さらにまた、出力部25は、上下水道の使用量に応じた使用料金を請求する請求書などの自治体からユーザへの行政サービスの手続きに関わる通知を端末装置3に出力してもよい。
【0035】
指示部26は、前述したような指示情報(つまり、行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を含む情報)を端末装置3に出力する。端末装置3に出力する指示情報の指示の内容や指示の数、また、指示を出力するタイミングは、ユーザ(つまり、指示の出力先)に応じて異ならせてもよい。つまり、指示部26は、指示の出力先が利用している行政サービスの種別に応じた指示内容の指示を出力してもよい。例えば、電子申請アプリを保持している(インストールしている)端末装置3に関連付けられているユーザのユーザ識別情報と、ユーザが利用している行政サービスの種別を表す情報との関係データが記憶装置40に格納されている。この関係データは、電子申請アプリによる端末装置3の動作によって、端末装置3から情報処理装置2に送信されたユーザ利用の行政サービスの種別を表す情報を用いて生成される。
【0036】
例えば、行政サービスの一つである介護サービスについて、介護に関わっている自治体の職員が、住民から介護サービスについての意見を募集したいと考え、職員によって介護サービスについてのアンケートが生成されたとする。そして、このアンケートの情報が介護サービスの種別情報に関連付けられて情報処理装置2の記憶装置40に格納されたとする。このような場合に、指示部26は、介護サービスを利用しているユーザの端末装置3に向けて、次のような指示情報を出力する。その指示情報は、介護サービスについてのアンケートの情報および当該アンケートに回答して送信することを要望する指示を含む情報である。このような場合においては、ユーザに提供が要望される情報(提供要望情報)は、介護サービスについてのアンケートの回答の情報である。
【0037】
また、行政サービスの一つである上下水道について、セルフ検針を行うことを予め登録しているユーザの端末装置3に向けて、指示部26は、毎月の予め定められたタイミングで、セルフ検針を指示する指示情報を出力する。ここでのセルフ検針とは、毎月の水道使用量を調べるために水道メーターの指針が指している目盛りを読み取る検針作業を、水道局などの検針員が行うのではなく、水道使用者自身が行う作業のことである。つまり、セルフ検針を指示する指示情報は、自宅の水道の使用量を計測しているメーターの指針を、指定された期間内で撮影して当該メーターの指針の撮影画像を送信することを指示する情報である。この場合における提供要望情報は、指定された期間内で撮影された指定された撮影対象であるメーターの指針の撮影画像の情報である。
【0038】
さらにまた、利用している行政サービスの種別に関係無く、行政サービスについての自治体の取り組みについての意見の提供を要望する指示を含む指示情報を、指示部26は、電子申請アプリをインストールしている端末装置3に向けて出力してもよい。
【0039】
このような指示部26により出力された指示情報の指示に応じた情報である回答情報を情報処理装置2が受信すると、当該回答情報は、処理部24により処理される。例えば、回答情報には、前述したように、回答する元となった指示情報の指示識別情報が関連付けられている。情報処理装置2の記憶装置40には、指示識別情報と、処理内容を表す情報との関係データである処理内容データが格納されている。処理部24は、回答情報を受信した場合には、当該回答情報に関連付けられている指示識別情報と、記憶装置40の処理内容データとを参照して、受信した回答情報を処理する。例えば、回答情報がアンケート回答の情報である場合には、処理部24は、回答情報を、データベース4における予め定められたアンケート回答の格納場所に格納する。また、回答情報が、水道メーターの指針の撮影画像を含む情報である場合には、処理部24は、次のような処理を実行する。
【0040】
図4は、水道メーターの指針の撮影画像の一例が表されている。例えば、処理部24は、そのような撮影画像から、水道の使用量に関する数値が写っている画像領域10を検知し、また、水道メーターを識別するメーター識別情報が写っている画像領域11を検知する。さらに、処理部24は、検知した画像領域10から、水道の使用量に関する数値をメーター指針数値として検知し、また、画像領域11からメーター識別情報を検知する。なお、撮影画像からメーター指針数値やメーター識別情報を検知する文字認識の手法には様々な手法があり、ここでは、何れの手法が採用されてもよく、限定されないので、その説明は省略される。
【0041】
データベース4あるいは記憶装置40には、メーター識別情報と、使用者識別情報との関係データがメーター-使用者関係データとして格納されている。使用者識別情報とは、水道使用者を識別する情報である。メーター-使用者関係データにおいて、その使用者識別情報と、当該使用者識別情報が付与されている水道使用者の水道使用量を計測する水道メーターのメーター識別情報とは関連付けられている。処理部24は、そのメーター-使用者関係データと、撮影画像から検知したメーター識別情報とを用いて、撮影画像に撮影されている水道メーターに対応する使用者識別情報を検知する。
【0042】
さらに、データベース4あるいは記憶装置40には、使用者識別情報と、月ごとに検知されるメーター指針数値と、月ごとに算出される水道使用量との関係データが水道検針データとして格納されている。処理部24は、その水道検針データにおいて、撮影画像から検知した使用者識別情報に対応させて、撮影画像から検知したメーター指針数値を水道検針データに追加する。この場合に、そのメーター指針数値には、撮影された年月を表す情報が関連付けられている。さらに、処理部24は、撮影画像から検知したメーター指針数値と、水道検針データにおける一月前のメーター指針数値とを用いて、月ごとの水道使用量を算出する。さらに、処理部24は、水道検針データにおいて、算出した水道使用量のデータを使用者識別情報に関連付けて水道検針データに追加する。さらにまた、処理部24は、水道使用量に応じた水道料金を水道使用者に請求する処理を、予め定められた処理手順に従って実行する。このような処理部24による水道料金の請求に関わる処理によって、水道使用者への水道料金の請求書が電子化された手続き書類として生成されてもよく、この場合には、その水道料金の請求書を出力部25により端末装置3に送信(通知)してもよい。このような処理は、手続き書類のペーパーレス化を促進することができる。
【0043】
なお、上述したようなセルフ検針に関わる処理は、水道料金の請求に関わる処理であることから、処理部24は、端末装置3から情報処理装置2に送信された水道メーターの指針の撮影画像を採用するか否かの認証を行うことが好ましい。例えば、処理部24は、水道メーターの指針の撮影画像から検知したメーター識別情報と、メーター-使用者関係データとを用いて、前述したように使用者識別情報を検知する。一方、処理部24は、端末装置3から受信した水道メーターの指針の撮影画像の情報(回答情報)に関連付けられているユーザ識別情報を用いて、当該ユーザ識別情報に対応させてデータベース4(記憶装置40)に登録されている使用者識別情報を読み出す。そして、処理部24は、撮影画像から検知された使用者識別情報が、とその読み出した使用者識別情報と合致するか否かが判断される。これにより、処理部24は、合致した場合には、水道メーターの指針の撮影画像は正当な画像であるから採用すると認証し、合致しなかった場合には、その撮影画像は正当な画像でないから不採用とし認証できないと判定する。このような判定結果は、例えば、判定された撮影画像に関連付けられてデータベース4に格納される。また、認証されなかった場合には、例えば、その旨の通知が処理部24と出力部25の機能によって、端末装置3に返信される。
【0044】
付与部23は、端末装置3から手続きの情報を受付部21が受信した場合に、その情報の発信元に、特典に交換可能なポイント(点数)を付与する。つまり、データベース4には、ユーザ識別情報とポイントとの関係データであるポイント付与データが生成されて格納される。付与部23は、手続きの情報を端末装置3から受信した場合に、当該手続きの情報に関連付けられているユーザ識別情報に合致するユーザ識別情報をデータベース4におけるポイント付与データから検索する。そして、付与部23は、検索されたユーザ識別情報に関連付けられているポイントに、新たに付与されたポイントを加算する。なお、新規のユーザに関しては、新規のポイント付与データが生成され、この際のポイントはゼロが設定されているとする。また、同一世帯を構成する複数のユーザにユーザ識別情報が関連付けられており、それらユーザ識別情報に付与されたポイントは合算可能としてもよい。
【0045】
さらに、付与部23は、指示部26により出力された指示情報の指示に応じた情報である回答情報を端末装置3から受信した場合に、当該回答情報の発信元に、特典に交換可能なポイントを付与する。つまり、付与部23は、回答情報を端末装置3から受信した場合に、データベース4のポイント付与データにおいて、当該回答情報に関連付けられているユーザ識別情報に関連付けられているポイントに、新たに付与されたポイントを加算する。なお、回答情報の受信によって付与するポイントは、回答情報を受け取る度に、予め定められた同じポイント数であってもよいし、受信した回答情報の元になった指示情報の指示の内容に応じた異なるポイント数であってもよい。例えば、上下水道の使用料金に関わるセルフ検針のためのメーターの指針の撮影画像を含む回答情報を受信した場合に付与部23が付与するポイントは、アンケート回答を含む回答情報を受信した場合におけるポイントよりも多くてもよい。また、電子申請により付与されるポイントと、回答情報の受信により付与されるポイントとは、区別されて蓄積されてもよいが、ここでは、区別されずに合算されるとする。
【0046】
このようにユーザに付与されたポイントは、当該ポイント(点数)に応じた特典である商品やサービスに交換可能である。特典である商品やサービスは、自治体において適宜設定される。例えば、特典である商品やサービスとしては、公共の宿泊施設を優先的に使用できるサービス(権利)、自治体が管理する公園の花見や花火の見物席を優先的に予約できるサービス、自治体の“ゆるキャラ”(キャラクター)と遊ぶサービスが挙げられる。さらに、公共設備を見学できるサービス、行政サービスに掛かる料金の割引などが挙げられる。
【0047】
ユーザに与えられた特典を表す情報は、予め定められたタイミング(例えば、ポイントが加算されたタイミングなど)で、出力部25によって、ユーザに向けて端末装置3に出力される。第1実施形態では、特典を表す情報は、例えば、ユーザに付与されたポイントを表す情報を含む。また、この情報には、ポイントに応じて交換可能な商品やサービスを表す特典一覧情報が関連付けられている。あるいは、当該情報には、そのような特典一覧情報が格納されているデータベース4の格納場所を表すリンク情報が関連付けられている。このような情報を受信した端末装置3は、表示制御部32によって表示装置60に、特典を表す情報を表示する。これにより、ユーザは、自身に与えられた特典について確認することができる。
【0048】
第1実施形態の情報処理装置2は上記のように構成されている。以下に、この情報処理装置2における動作例を、
図2と
図3を参照しながら説明する。なお、
図2は、情報処理装置2における電子申請に係る動作の一例を説明するフローチャートであり、
図3は、情報処理装置2におけるシステム利用促進に関係する動作の一例を説明するフローチャートである。
【0049】
まず、電子申請に係る動作の一例を説明する。例えば、まず、演算装置20の受付部21が端末装置3から手続きの情報を受け付ける(
図2におけるステップ101)。これにより、生成部22が、手続きの情報と、記憶装置40から読み出したテンプレートとを用いて、手続きの情報に応じた申請書類を生成する(ステップ102)。一方、付与部23は、手続きの情報を受け付けたことにより、データベース4のポイント付与データにおいて、当該手続きの情報に関連付けられているユーザ識別情報に対応するポイントに、特典に交換可能な新たなポイントを加算する(ステップ103)。
【0050】
然る後に、処理部24が、生成された申請書類を処理する(ステップ104)。また、出力部25が、予め定められたタイミングで、ユーザに向けて、当該ユーザに付与されているユーザ識別情報に対応するポイントの情報をポイント付与データから読み出し、当該ポイントの情報を含む特典を表す情報を出力する(ステップ105)。
【0051】
次に、情報処理装置2におけるシステム利用促進に関係する動作の一例を説明する。例えば、指示部26が指示情報を端末装置3に向けて出力する(ステップ201)。その後、指示情報の指示に応じた情報を回答情報として受信すると(ステップ202)、付与部23が、回答情報の発信元にポイントを付与する(ステップ203)。つまり、付与部23は、データベース4のポイント付与データにおいて、受信した回答情報に関連付けられているユーザ識別情報に対応するポイントに、新たなポイントを加算する。その後、出力部25が、予め定められたタイミングで、ユーザに向けて、当該ユーザに付与されているユーザ識別情報に対応するポイントの情報をポイント付与データから読み出し、当該ポイントの情報を含む特典を表す情報を出力する(ステップ204)。なお、ここでは、ステップ204の動作は、ステップ105の動作と同じタイミングで実行される同じ動作であるとする。
【0052】
第1実施形態における情報処理装置2およびそれを備えた電子申請システム1は、上述したように構成されており、受付部21と生成部22を備えることにより、端末装置3を用いたユーザによる行政サービスの利用についての電子申請を可能にする。これにより、情報処理装置2およびそれを備えた電子申請システム1は、自治体と住民との間で行われる手続きに関係する書類のペーパーレス化を図ることができる。その上、情報処理装置2は、指示部26と付与部23と出力部25を備え、当該システムを利用して電子申請したユーザ(つまり、手続きの情報の発信元)や、指示情報の指示に応じた回答情報の発信元(ユーザ)に特典を与える機能を備えている。そのようにシステム利用により特典が与えられることによって、特典が与えられることによる“お得感”をユーザに与えることが図られる。つまり、情報処理装置2およびそれを備えた電子申請システム1は、特典を与えることにより、このシステムを利用してみようとユーザに思わせることを図り、ペーパーレス化のために構築されるシステムの利用促進を図ることができると考えられる。さらに、情報処理装置2およびそれを備えた電子申請システム1は、自治体からの要望に応じた情報を回答情報として提供したユーザ(住民)に対して特典を与える。このため、特典を目的としたユーザによって、自治体は、要望する情報を収集し易くなる。収集した情報は行政サービスに役立てられることが期待される。
【0053】
<その他の実施形態>
本発明は、第1実施形態に限定されず、様々な実施の態様を採り得る。例えば、第1実施形態では、情報処理装置2は、処理部24を備え、処理部24によって、申請書類や回答情報を処理する機能を備えている。これに代えて、情報処理装置2における処理部24が省略され、情報処理装置2とは別のコンピュータ装置(システム)が申請書類や回答情報を処理してもよい。この場合には、情報処理装置2は、生成部22により生成された申請書類や、端末装置3から受信した回答情報を、その別のコンピュータ装置(システム)に出力する。
【0054】
また、第1実施形態では、付与部23は、手続きの情報を発信した発信元や、指示情報の指示に応じた回答情報を発信した発信元に、特典に交換可能なポイントを付与している。これに代えて、付与部23は、例えば、手続きの情報を発信した発信元や、指示情報の指示に応じた回答情報を発信した発信元を表すユーザ識別情報に、当該発信元に与えられる特典(商品やサービス)を表す情報を関連付けて、データベース4に格納してもよい。この場合には、出力部25は、その特典を表す情報を、対応するユーザの端末装置3に出力する。
【0055】
図5は、本発明に係る情報処理装置のその他の実施形態の構成を表すブロック図である。この情報処理装置70は、例えばコンピュータ装置であり、コンピュータプログラムの実行により実現される機能部として、受付部71と、生成部72と、指示部73と、付与部74と、出力部75とを備える。受付部71は、自治体による行政サービスの利用に関わる手続きの情報を受け付ける。生成部72は、受け付けられた手続きの情報を用いて、行政サービスの利用について自治体に申請する申請書類を生成する。指示部73は、行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する。付与部74は、手続きの情報を発信した発信元に特典を与える。また、付与部74は、指示部73による指示に応じた情報を回答情報として受信した場合には、当該回答情報の発信元に特典を与える。出力部75は、与えられた特典を表す情報を出力する。
【0056】
ここで、情報処理装置70において手続きの情報を受け付けた場合における動作の一例を、
図6を参照しつつ説明する。
図6は、手続きの情報を受け付けた場合における情報処理装置70の動作の一例を説明するフローチャートである。例えば、情報処理装置70の受付部71が手続きの情報を受け付けると(ステップ301)、生成部72が、受け付けられた手続きの情報を用いて、行政サービスの利用について自治体に申請する申請書類を生成する(ステップ302)。そして、付与部74が、手続きの情報を発信した発信元に特典を与える(ステップ303)。その後、出力部75が、与えられた特典を表す情報を出力する(ステップ304)。
【0057】
次に、情報処理装置70において、当該情報処理装置70を含むシステムの利用促進に関する動作の一例を、
図7を参照しつつ説明する。
図7は、情報処理装置70を含むシステムの利用促進に関する動作の一例を説明するフローチャートである。例えば、指示部73が、行政サービスに関係する情報の提供を要望する指示を出力する(ステップ401)。然る後に、情報処理装置70が、指示部73による指示に応じた情報を回答情報として受信すると(ステップ402)、付与部74が、その回答情報の発信元に特典を与える(ステップ403)。このように与えられた特典を表す情報は、出力部75によって出力される(ステップ404)。
【0058】
情報処理装置70は、上述したような構成を備えていることによって、自治体と住民との間で行われる手続きに関係する書類のペーパーレス化、および、そのペーパーレス化のために構築されるシステムの利用促進を図ることができる。
【符号の説明】
【0059】
2,70 情報処理装置
3 端末装置
21,71 受付部
22,72 生成部
23,74 付与部
25,75 出力部
26,73 指示部