(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039147
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20240314BHJP
【FI】
F21V8/00 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143482
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】浅野 元博
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA08
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA08
3K244FA01
3K244LA10
(57)【要約】
【課題】光源の出力を高めたときに生じ得る、光源に近接している導光体の熱変形を、光源と導光体との間に他の部材が存在しない場合よりも抑制する。
【解決手段】本実施の形態が適用される発光装置としてのCIS1は、光を出力する光源11と、その光を予め定められた位置に導く導光部12と、光源11と導光部12との間に配置された、光を透過させながら光の熱の一部または全部を吸収する熱吸収部材13とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出力する光源と、
前記光源からの前記光を予め定められた位置に導く導光部と、
前記光源と前記導光部との間に配置された、前記光を透過させながら当該光の熱の一部または全部を吸収する熱吸収部材と、
を有する発光装置。
【請求項2】
前記熱吸収部材は、熱伝導率が空気よりも低いことを特徴とする、
請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記熱吸収部材の配置位置が、前記導光部に接触し、かつ、前記光源に接触しない位置であることを特徴とする、
請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記熱吸収部材が、前記導光部のうち前記光源に対向する面に接触するように配置されており、当該熱吸収部材と当該光源との距離が0.5mm(ミリメートル)乃至0.7mmであることを特徴とする、
請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記熱吸収部材の前記配置位置が、前記導光部および前記光源のいずれにも接触しない位置であることを特徴とする、
請求項3に記載の発光装置。
【請求項6】
前記熱吸収部材を介して対向する前記導光部と前記光源との距離が1.5mm(ミリメートル)以下であることを特徴とする、
請求項1に記載の発光装置。
【請求項7】
前記熱吸収部材の光の屈折率が空気よりも高いことを特徴とする、
請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記熱吸収部材の形状、大きさ、配置位置が、当該熱吸収部材が配置される前における、前記光源と前記導光部との位置関係と、前記光が当該導光部に入光する角度とに応じて定まることを特徴とする、
請求項7に記載の発光装置。
【請求項9】
前記熱吸収部材の形状が半月形状であることを特徴とする、
請求項8に記載の発光装置。
【請求項10】
前記光源がLED(Light-Emitting Diode)であり、前記導光部が樹脂からなる導光体であり、前記熱吸収部材が透明ガラスおよび透明樹脂の少なくとも一方を含む部材であることを特徴とする、
請求項8に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿に形成された画像をスキャナセンサにより読み取る技術が知られている(例えば、特許文献1)。このような技術では、導光体が光源からの光を発光部に導き、その発光部から原稿に向けて照射された光の反射光がスキャナセンサによって読み取られる。ここで、光源および導光体は、光源からの光を効率よく導光体に入光させるために接近させて配置するが、接触による破損を防ぐために間隔がおかれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光源は、装置の性能に応じた出力値が求められるが、光源と導光体とが近接しているため、光源の出力値よっては導光体が熱変形することがある。これに対して、光源から導光体を離隔することで熱変形を防ごうとすると、導光体への入光量が減り、意図する読み取りの品質を保持できないことがある。
【0005】
本発明の目的は、光源の出力を高めたときに生じ得る、光源に近接している導光体の熱変形を、光源と導光体との間に他の部材が存在しない場合よりも抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、光を出力する光源と、前記光源からの前記光を予め定められた位置に導く導光部と、前記光源と前記導光部との間に配置された、前記光を透過させながら当該光の熱の一部または全部を吸収する熱吸収部材と、を有する発光装置である。
請求項2に記載された発明は、前記熱吸収部材は、熱伝導率が空気よりも低いことを特徴とする、請求項1に記載の発光装置である。
請求項3に記載された発明は、前記熱吸収部材の配置位置が、前記導光部に接触し、かつ、前記光源に接触しない位置であることを特徴とする、請求項2に記載の発光装置である。
請求項4に記載された発明は、前記熱吸収部材が、前記導光部のうち前記光源に対向する面に接触するように配置されており、当該熱吸収部材と当該光源との距離が0.5mm(ミリメートル)乃至0.7mmであることを特徴とする、請求項3に記載の発光装置である。
請求項5に記載された発明は、前記熱吸収部材の前記配置位置が、前記導光部および前記光源のいずれにも接触しない位置であることを特徴とする、請求項3に記載の発光装置である。
請求項6に記載された発明は、前記熱吸収部材を介して対向する前記導光部と前記光源との距離が1.5mm(ミリメートル)以下であることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置である。
請求項7に記載された発明は、前記熱吸収部材の光の屈折率が空気よりも高いことを特徴とする、請求項6に記載の発光装置である。
請求項8に記載された発明は、前記熱吸収部材の形状、大きさ、配置位置が、当該熱吸収部材が配置される前における、前記光源と前記導光部との位置関係と、前記光が当該導光部に入光する角度とに応じて定まることを特徴とする、請求項7に記載の発光装置である。
請求項9に記載された発明は、前記熱吸収部材の形状が半月形状であることを特徴とする、請求項8に記載の発光装置である。
請求項10に記載された発明は、前記光源がLED(Light-Emitting Diode)であり、前記導光部が樹脂からなる導光体であり、前記熱吸収部材が透明ガラスおよび透明樹脂の少なくとも一方を含む部材であることを特徴とする、請求項8に記載の発光装置である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、光源の出力を高めたときに生じ得る、光源に近接している導光体の熱変形を、光源と導光体との間に他の部材が存在しない場合よりも抑制する発光装置を提供できる。
請求項2の本発明によれば、光源と導光体の間に空気のみが存在する場合に比べて、導光体の熱変形を抑制することができる。
請求項3の本発明によれば、熱吸収部材と導光部とが接触しているので、熱吸収部材に入光した光を効率よく導光部に伝達することができる。また、熱吸収部材と光源とが接触していないので、熱吸収部材との接触による破損を抑制することができる。
請求項4の本発明によれば、導光部のうち光源に対向する面で熱吸収部材と導光部とが接触しているので、光源から出力されて熱吸収部材に入光した光を効率よく導光部に伝達することができる。また、熱吸収部材と光源とが0.5mm乃至0.7mm離れているので、熱吸収部材との接触による破損を抑制することができる。
請求項5の本発明によれば、光源から出力された光の熱を吸収する熱吸収部材が光源および導光部のいずれにも接触していないので、放熱効果を向上させることができる。
請求項6の本発明によれば、導光部と光源との距離が1.5mm以下であるため、導光部と光源との距離が1.5mm以上である場合よりも光を逃がさずに発光位置に導くことができる。
請求項7の本発明によれば、熱吸収部材の光の屈折率が空気よりも高いので、熱吸収部材を配置しない場合よりも集光の効果が得られる。
請求項8の本発明によれば、効率よく光の熱を吸収し、かつ、効率よく集光できる熱吸収部材を製作できる。
請求項9の本発明によれば、熱吸収部材の形状が半月形状であるため、熱吸収部材の形状が半月形状でない場合よりも集光の効果が得られる。
請求項10の本発明によれば、光源となるLEDの出力を高めたときに生じ得る、光源に近接している樹脂製の導光体の熱変形を、光源と導光体との間に他の部材が存在しない場合よりも抑制する発光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】(A)は、従来のCIS(コンタクトイメージセンサ)の外観構成の一例を示す斜視図である。(B)は、
図1(A)の丸枠に囲まれたCISの部分を拡大して向きを変えた図である。
【
図2】(A)および(B)は、従来のCISを構成する光源と導光体との位置関係を示す図である。
【
図3】本実施の形態が適用される発光装置としてのCISの外観構成の一例を示す図である。
【
図4】(A)は、CISを構成する光源と、導光部と、熱吸収部材との位置関係の具体例を示す図である。(B)は、光源の発光面が温度上昇したときの様子を示す図である。
【
図5】
図4(A)に示す光源と、導光部と、熱吸収部材との位置関係とは異なる位置関係の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(従来のCISの構成)
図1(A)は、従来のCIS(コンタクトイメージセンサ)の外観構成の一例を示す斜視図である。
図1(B)は、
図1(A)の丸枠に囲まれたCISの部分を拡大して向きを変えた図である。
図2(A)および(B)は、従来のCISを構成する光源と導光体との位置関係を示す図である。
【0010】
従来のCISは、光源とレンズと受光素子とが一体化された発光装置であり、画像読取装置を構成する密着光学系方式のイメージセンサとして用いられる。
図1(A)および(B)に示すように、従来のCISは、LED(Light-Emitting Diode)等からなる光源と、その光源から出力された光を予め定められた位置に導く導光体を有する。導光体は、棒形状の透明な樹脂で構成されており、光源に接触しないように光源の近傍に配置されている。
【0011】
具体的には、
図2(A)に示すように、光源と導光体との間に間隔dを設けた状態で配置される。光源と導光体との間に間隔dが設けられる理由は2つ挙げられる。その1つは、光源と導光体との接触による破損等を防ぐためである。また、もう1つは、光源と導光体とが接近して光源の発光面の温度が上昇し、その影響で導光体が溶解して変形してしまうことを防ぐためである。
【0012】
ただし、間隔dを大きくして光源と導光体とを離隔させ過ぎると、
図2(B)に示すように、光源から出力された光のうち、導光体に入らない光が増えるため光量が低下し、照明機能が劣化するおそれがある。具体的には、光源から出力される光の照射角度が60度程度であるのに対し、導光体の直径は3mm(ミリメートル)程度である。このため、従来のCISでは、間隔dが0.8mm乃至1mm程度になるように光源と導光体とを配置される。しかしながら、従来のCISがおかれた環境や、光源の出力値によっては、間隔dを設けただけでは上記のリスクを回避することは困難な場合がある。
【0013】
(本実施の形態が適用されるCISの構成)
図3は、本実施の形態が適用される発光装置としてのCIS1の外観構成の一例を示す図である。なお、
図3は、上述の
図1(B)に対応する部分である。
図4(A)は、CIS1を構成する光源11と、導光部12と、熱吸収部材13との位置関係の具体例を示す図である。
図4(B)は、光源11の発光面Fが温度上昇したときの様子を示す図である。
【0014】
本実施の形態が適用される発光装置としてのCIS1は、上述の
図1(A)および(B)に示す従来のCISと同様に、光源とレンズと受光素子とが一体化された発光装置であり、画像読取装置を構成する密着光学系方式のイメージセンサとして用いられる。CIS1は、
図1(B)に示す従来のCISを構成する光源および導光体の各々と同様の機能を有する光源11および導光部12の各々と、熱吸収部材13とを有する。
【0015】
熱吸収部材13は、
図4(A)に示すように、光源11と導光部12との間に配置される部材である。そして、熱吸収部材13は、
図4(B)に示すように、光源11から出力された光を透過させながら、その光の熱の一部または全部を吸収することで光源11と導光部12との接近により生じ得る導光部12の温度上昇を抑制する。このため、熱吸収部材13には、熱伝導率が空気よりも低い耐熱部材が採用される。熱伝導率が空気よりも低い耐熱部材としては、例えば、透明ガラス、透明樹脂などが挙げられる。
【0016】
具体的には、熱吸収部材13として、透明ガラスのみを採用してもよいし、透明樹脂のみを採用してもよい。また、透明ガラスと透明樹脂との両方を熱吸収部材13に採用してもよい。透明ガラスと透明樹脂との両方を熱吸収部材13に採用する場合には、例えば、プラスチック製のテープのような粘着機能を有する透明樹脂によって導光部12と透明ガラスとを接着してもよい。また、従来のCISの導光部12に熱吸収部材13を後付けできるようにしてもよい。
【0017】
CIS1を構成する熱吸収部材13は、光源11と導光部12との間に配置されればよいので、光源11と導光部12との間の領域における熱吸収部材13の具体的な配置位置は特に限定されない。例えば、
図4(A)に示すように、導光部12と熱吸収部材13とが接触し、光源11と熱吸収部材13とが接触しないようにしてもよい。この場合、上述の
図2(B)の破線で示された位置に熱吸収部材13が配置されることになるので、光源11から出力された光の導光部12への入光量は、上述の
図2(B)の構成よりも
図4(A)の構成の方が多くなる。
【0018】
図4(A)のように熱吸収部材13を導光部12に接触させる場合には、例えば、熱吸収部材13の厚みが0.8mm乃至1.0mm程度、熱吸収部材13を介して対向する導光部12と光源11との距離が1.5mm以下、熱吸収部材13と光源11との距離が0.5mm乃至0.7mm程度になるように熱吸収部材13を配置してもよい。
【0019】
図5は、
図4(A)に示す光源11と、導光部12と、熱吸収部材13との位置関係とは異なる位置関係の例を示す図である。
上述の
図4(A)に示す光源11と、導光部12と、熱吸収部材13との位置関係の具体例は、光源11と熱吸収部材13とが接触せず、熱吸収部材13と導光部12とが接触する構成であった。これに対して、
図5に示す光源11と、導光部12と、熱吸収部材13との位置関係の具体例は、熱吸収部材13が、光源11および導光部12のいずれにも接触しない構成である。
【0020】
導光部12および光源11のいずれにも接触しない位置に熱吸収部材13を配置すると、光源11と熱吸収部材13との間、および熱吸収部材13と導光部12との間の各々に空隙が形成されることになる。このため、放熱効果は、上述の
図4(A)の構成よりも
図5の構成の方が高くなる。
【0021】
また、熱吸収部材13の具体的な形状および大きさも特に限定されない。例えば、熱吸収部材13の光の屈折率が空気よりも高くなるように、
図4(A)に示す熱吸収部材13とは異なる形状および大きさにしてもよい。例えば、集光効果のある形状および大きさにしてもよい。具体的には、図示はしないが、熱吸収部材13の形状が半月形状になるようにしてもよい。この場合、例えば、片面を半月形状とし、もう片面を導光部12と接する平面形状とすることで熱吸収部材13を配置しやすくしてもよい。また、半月形状以外の形状にしてもよい。この場合、例えば、熱吸収部材13として機能する集光レンズを配置してもよい。また、熱吸収部材13の形状、大きさ、および配置位置は、熱吸収部材13が配置される前の光源11と導光部12との位置関係、および光源11から出力された光が導光部12に入光する角度に応じて決定できるようにしてもよい。
【0022】
(他の実施の形態)
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、
図3、
図4(A)および(B)、
図5の各々に示す、光源11、導光部12、および熱吸収部材13の各々の構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。上述した機能が、光源11、導光部12、および熱吸収部材13を構成要素に含むCISに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような構成を用いるかは上述の例に限定されない。
【0023】
(付記)
(((1)))
光を出力する光源と、
前記光源からの前記光を予め定められた位置に導く導光部と、
前記光源と前記導光部との間に配置された、前記光を透過させながら当該光の熱の一部または全部を吸収する熱吸収部材と、
を有する発光装置。
(((2)))
前記熱吸収部材は、熱伝導率が空気よりも低いことを特徴とする、
(((1)))の記載の発光装置。
(((3)))
前記熱吸収部材の配置位置が、前記導光部に接触し、かつ、前記光源に接触しない位置であることを特徴とする、
(((1)))または(((2)))に記載の発光装置。
(((4)))
前記熱吸収部材が、前記導光部のうち前記光源に対向する面に接触するように配置されており、当該熱吸収部材と当該光源との距離が0.5mm(ミリメートル)乃至0.7mmであることを特徴とする、
(((3)))に記載の発光装置。
(((5)))
前記熱吸収部材の前記配置位置が、前記導光部および前記光源のいずれにも接触しない位置であることを特徴とする、
(((3)))に記載の発光装置。
(((6)))
前記熱吸収部材を介して対向する前記導光部と前記光源との距離が1.5mm(ミリメートル)以下であることを特徴とする、
(((1)))乃至(((5)))のうちいずれかに記載の発光装置。
(((7)))
前記熱吸収部材の光の屈折率が空気よりも高いことを特徴とする、
(((1)))乃至(((6)))のうちいずれかに記載の発光装置。
(((8)))
前記熱吸収部材の形状、大きさ、配置位置が、当該熱吸収部材が配置される前における、前記光源と前記導光部との位置関係と、前記光が当該導光部に入光する角度とに応じて定まることを特徴とする、
(((7)))に記載の発光装置。
(((9)))
前記熱吸収部材の形状が半月形状であることを特徴とする、
(((7)))および(((8)))に記載の発光装置。
(((10)))
前記光源がLED(Light-Emitting Diode)であり、前記導光部が樹脂からなる導光体であり、前記熱吸収部材が透明ガラスおよび透明樹脂の少なくとも一方を含む部材であることを特徴とする、
(((1)))乃至(((9)))のうちいずれかに記載の発光装置。
【0024】
(((1)))の本発明によれば、光源の出力を高めたときに生じ得る、光源に近接している導光体の熱変形を、光源と導光体との間に他の部材が存在しない場合よりも抑制する発光装置を提供できる。
(((2)))の本発明によれば、光源と導光体の間に空気のみが存在する場合に比べて、導光体の熱変形を抑制することができる。
(((3)))の本発明によれば、熱吸収部材と導光部とが接触しているので、熱吸収部材に入光した光を効率よく導光部に伝達することができる。また、熱吸収部材と光源とが接触していないので、熱吸収部材との接触による破損を抑制することができる。
(((4)))の本発明によれば、導光部のうち光源に対向する面で熱吸収部材と導光部とが接触しているので、光源から出力されて熱吸収部材に入光した光を効率よく導光部に伝達することができる。また、熱吸収部材と光源とが0.5mm乃至0.7mm離れているので、熱吸収部材との接触による破損を抑制することができる。
(((5)))の本発明によれば、光源から出力された光の熱を吸収する熱吸収部材が光源および導光部のいずれにも接触していないので、放熱効果を向上させることができる。
(((6)))の本発明によれば、導光部と光源との距離が1.5mm以下であるため、導光部と光源との距離が1.5mm以上である場合よりも光を逃がさずに発光位置に導くことができる。
(((7)))の本発明によれば、熱吸収部材の光の屈折率が空気よりも高いので、熱吸収部材を配置しない場合よりも集光の効果が得られる。
(((8)))の本発明によれば、効率よく光の熱を吸収し、かつ、効率よく集光できる熱吸収部材を製作できる。
(((9)))の本発明によれば、熱吸収部材の形状が半月形状であるため、熱吸収部材の形状が半月形状でない場合よりも集光の効果が得られる。
(((10)))の本発明によれば、光源となるLEDの出力を高めたときに生じ得る、光源に近接している樹脂製の導光体の熱変形を、光源と導光体との間に他の部材が存在しない場合よりも抑制する発光装置を提供できる。
【符号の説明】
【0025】
1…CIS、11…光源、12…導光部、13…熱吸収部材