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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039176
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/14 20060101AFI20240314BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240314BHJP
   H04N 1/04 20060101ALI20240314BHJP
   H04N 1/12 20060101ALI20240314BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B65H7/14
B41J2/01 305
B41J2/01 451
H04N1/04 105
H04N1/12
H04N1/00 567H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143531
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 恵亮
【テーマコード(参考)】
2C056
3F048
5C062
5C072
【Fターム(参考)】
2C056EA24
2C056EB13
2C056EB46
2C056FA10
2C056HA28
2C056HA58
3F048AA01
3F048AB01
3F048AB02
3F048BA06
3F048BB10
3F048CA10
3F048DA01
3F048DB11
3F048DC15
3F048EB02
5C062AA05
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB22
5C062AB33
5C062AB41
5C062AC61
5C062AC67
5C062AF10
5C072AA05
5C072BA02
5C072BA04
5C072CA02
5C072DA21
5C072EA04
5C072FB27
5C072KA01
5C072MA02
5C072MB01
5C072MB08
5C072NA01
5C072PA02
5C072PA03
5C072PA05
5C072RA04
5C072SA03
5C072XA04
(57)【要約】
【課題】媒体のサイズを判別するためのセンサーを複数備えると、記録装置のコストアップを招く虞がある。
【解決手段】記録装置11は、原稿Sの画像Pを読取る読取部RMを有する読取装置51と、媒体Mを載置する載置部40と、載置部40から搬送される媒体Mに記録を行う記録部20と、を有し、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して位置Tpが変化する検出対象DTに向けて読取部RMから光LGを発し、位置Tpを割り出すことで媒体Mのサイズを判別する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像を読取る読取部を有する読取装置と、
媒体を載置する載置部と、
前記載置部から搬送される前記媒体に記録を行う記録部と、
を有し、
前記載置部に載置された前記媒体のサイズに対応して位置が変化する検出対象に向けて前記読取部から光を発し、前記位置を割り出すことで前記媒体のサイズを判別する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置であって、
前記載置部に載置される前記媒体のエッジに接触することで前記媒体をガイドするエッジガイドを有し、
前記載置部は、装置本体の背面に傾斜した姿勢で配置され、
前記読取部は、前記原稿に対して走査方向に移動することで前記画像を読取り、
前記読取部が前記走査方向に移動しながら前記光を発することで、前記検出対象としての前記エッジガイドの前記位置を割り出す、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項2に記載の記録装置であって、
前記読取部のホーム位置から前記エッジガイドを検出するまでの前記走査方向における前記読取部の移動距離に基づいて、前記エッジガイドの前記位置を割り出す、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項3に記載の記録装置であって、
前記記録装置の個体毎に予め測定される前記読取部のホーム位置から前記エッジガイドの基準位置までの距離を記憶可能な記憶部を有する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の記録装置であって、
前記読取部は、前記読取部に設けられ、前記検出対象に向けて前記光を発する検出センサーを有する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一項に記載の記録装置であって、
前記読取部は、前記原稿に向けて読取光を発する画像センサーを有し、
前記読取部は、前記検出対象に向けて前記光として前記読取光を発する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項2から請求項4のいずれか一項を引用する請求項6に記載の記録装置であって、
前記検出対象は、前記エッジガイドから延びる部材である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項7に記載の記録装置であって、
前記部材は、前記エッジガイドに回動可能に設けられる、
ことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷ヘッドから媒体の一例である印刷用紙にインクを吐出することで印刷する印刷装置が開示されている。印刷ヘッドは記録部の一例であり、印刷装置は記録装置の一例である。また、この印刷装置では、印刷用紙のサイズを判別するためのセンサーが複数設けられていることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-154889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の印刷装置では、印刷用紙のサイズを判別するためのセンサーが複数必要となるため、印刷装置のコストアップを招く虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
記録装置は、原稿の画像を読取る読取部を有する読取装置と、媒体を載置する載置部と、前記載置部から搬送される前記媒体に記録を行う記録部と、を有し、前記載置部に載置された前記媒体のサイズに対応して位置が変化する検出対象に向けて前記読取部から光を発し、前記位置を割り出すことで前記媒体のサイズを判別する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態1に係る記録装置の斜視図。
図2】読取装置を除いた状態の実施形態1に係る記録装置の斜視図。
図3】実施形態1に係る記録装置の断面図。
図4】前扉が開位置にある実施形態1に係る記録装置の斜視図。
図5】原稿台カバーを除いた状態の実施形態1に係る記録装置の斜視図。
図6図3における読取部周辺を拡大した模式断面図。
図7】読取部がホーム位置にある実施形態1に係る記録装置の模式図。
図8】読取部が検出位置にある実施形態1に係る記録装置の要部模式図。
図9】読取部が検出位置にある実施形態1に係る記録装置の要部模式図。
図10】実施形態2に係る記録装置の要部模式図。
図11】実施形態2に係る記録装置の要部模式断面図。
図12】媒体Mの種類に対応する媒体Mの幅寸法、シーク距離、および判別条件式を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示を実施形態に基づいて説明する。記録装置は、例えば、媒体Mの一例である用紙に液体の一例であるインクを吐出して記録するインクジェット式のプリンターである。
【0008】
各図において同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、本明細書において、「同じ」、「同一」、「同時」とは、完全に同じであることを指すのみならず、測定誤差を考慮して同じである場合、部材の製造ばらつきを考慮して同じである場合、および、機能を損なわない範囲で同じである場合を含むものとする。よって、例えば、「両者の寸法が同じである」とは、測定誤差、部材の製造ばらつきを考慮し、両者の寸法差が、一方の寸法の±10パーセント以内、さらに好ましくは±5パーセント以内、特に好ましくは±3パーセント以内であることを指す。
【0009】
また、各図においてX、Y、Zは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、これらの軸に沿った方向をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向とする。向きを特定する場合には、正の方向を「+」、負の方向を「-」として、方向表記に正負の符合を併用し、各図の矢印が向かう向きを+方向、矢印の反対方向を-方向として説明する。
【0010】
また、Z軸方向は、重力方向を示し、+Z方向は鉛直上向き、-Z方向は鉛直下向きを示す。このため、Z軸方向を鉛直方向と称することもある。また、X軸,Y軸を含む平面をX-Y面、X軸,Z軸を含む平面をX-Z面、Y軸,Z軸を含む平面をY-Z面として説明する。また、X-Y面は水平面となる。さらに、正方向及び負方向を限定しない3つのX、Y、Zの空間軸については、X軸、Y軸、Z軸として説明する。
【0011】
各図においてX軸方向は記録装置11の幅方向であり、媒体Mの幅方向である。また、各図においてY軸方向は記録装置11の奥行方向である。+Y方向は記録装置11の前面から記録装置11の背面に向かう方向である。また-Y方向は記録装置11の背面から記録装置11の前面に向かう方向である。尚、記録装置11の前面は前扉18が配置される面である。尚、図7から図9では、説明のため、読取装置51におけるケース52の+Z方向側および原稿台53を除いた状態の記録装置11を示している。
【0012】
1.実施形態1
図1に示すように、記録装置11は、本体12と、本体12の+Z方向側に取り付けられる読取装置51とを備える。本体12は装置本体の一例である。記録装置11は、Z軸方向において、本体12の+Z方向側に、読取装置51が積み重なる構成を有する。本体12の+Z方向となる上方には、本体12の内部にアクセス可能な開口(図2参照)が設けられる。
【0013】
読取装置51は、本体12の上方を覆う閉位置(図1参照)と、本体12の開口を露出させる開位置(不図示)との間を回動可能に、本体12に取り付けられる。また、記録装置11は、読取装置51の-Y方向側に、操作部13を備える。操作部13は、記録装置11に指示を与えるときに操作されるボタンを有する。
【0014】
また、図1から図4に示すように、記録装置11は、本体12に、載置部40と、搬送部15と、記録部20と、キャリッジ移動機構26と、液体収容部30と、前扉18と、排出部19と、制御部90とを備える。
【0015】
載置部40には、媒体Mが載置される。図2図3に示すように、載置部40は、本体12の+Y方向側となる背面側に傾斜した姿勢で配置される。載置部40は、載置ベース41と、支持板45と、エッジガイド46,47とを有する。
【0016】
載置ベース41は、媒体Mが載置される載置面42と、支持板保持部43と、エッジガイド移動機構44とを有する。支持板保持部43は、載置ベース41の+Z方向側端部に配置される。支持板保持部43は、支持位置と収納位置とに支持板45を移動可能に、支持板45を保持する。
【0017】
支持位置にある支持板45は、図1から図3に示すように、載置ベース41の+Z方向側端部から載置面42に沿う斜め上方向に延びる。支持位置にある支持板45は、載置ベース41の載置面42に載置される媒体Mのうち、載置面42から+Z方向にはみ出した部分を支持する。図3に二点鎖線で示すように、収納位置にある支持板45は、本体12内に位置する。
【0018】
エッジガイド46,47は、載置部40に載置される媒体MのX軸方向の位置を規定する。図2に示すように、エッジガイド46は、媒体Mの+X方向の端に接触することで,媒体Mの+X方向への移動を規制するエッジガイド面46fを有する。エッジガイド47は、媒体Mの-X方向の端に接触することで,媒体Mの-X方向への移動を規制するエッジガイド面47fを有する。
【0019】
また、図6図7に示すように、エッジガイド46は、後述する読取部RMの検出センサー57から発せられる出射光DLを反射する被検知部46tを有する。被検知部46tは、エッジガイド46の傾斜面に配置される。エッジガイド46の傾斜面は、後述する読取装置51が有するケース52の+Y方向側の側壁と対向する面である。出射光DLを反射するように、被検知部46tの表面は、例えば、載置ベース41の載置面42と比較して平滑な面で構成される。
【0020】
エッジガイド移動機構44は、エッジガイド46,47がX軸方向に移動するように構成される。本実施形態のエッジガイド移動機構44は、エッジガイド46,47を連動して変位させることで、X軸方向において、載置部40に載置される媒体Mの中央が載置部40の基準位置に配置されるように、媒体Mの位置を規定する。本実施形態では、載置部40の基準位置は、X軸方向における載置面42の中央である。
【0021】
エッジガイド移動機構44は、例えば、載置ベース41にX軸方向に移動可能に配置される各エッジガイド46,47にラックを備える。また、エッジガイド移動機構44は、各エッジガイド46,47のラックと噛合するピニオン歯車を、載置ベース41に回転可能に備える。これにより、エッジガイド46,47はX軸方向において相反する方向に移動する。
【0022】
エッジガイド移動機構44は、載置部40に載置される媒体MのX軸方向の寸法である幅寸法に合わせて、エッジガイド面46fとエッジガイド面47fとの間隔を変更可能に、エッジガイド46,47を保持する。例えば、ユーザーが、エッジガイド46,47をX軸方向に移動させることで、媒体Mの+X方向の端にエッジガイド面46fが接触し、媒体Mの-X方向の端にエッジガイド面47fが接触する。これにより、X軸方向において、載置部40に載置される媒体Mの中央の位置が、媒体MのX軸方向の寸法に関わらず、載置面42の中央に位置決めされる。
【0023】
図2図3に示すように、搬送部15は、搬送機構16と、媒体支持部17とを有する。搬送機構16は、載置部40に載置される媒体Mを搬送方向に搬送する。媒体支持部17は、搬送機構16により搬送される媒体Mを支持する。媒体支持部17は、載置部40の搬送方向下流側に配置される。
【0024】
記録部20は、載置部40から搬送される媒体Mに記録を行う。記録部20は、液体吐出ヘッド21と、液体吐出ヘッド21を保持するキャリッジ25とを有する。液体吐出ヘッド21は、液体収容部30から供給される液体の一例であるインクを不図示のノズルから吐出する。
【0025】
キャリッジ25は、X軸方向に移動可能に、キャリッジ移動機構26に支持される。キャリッジ移動機構26が駆動されることで、液体吐出ヘッド21を保持するキャリッジ25は、媒体支持部17の上方となる+Z方向側をX軸方向に移動する。キャリッジ25に保持される液体吐出ヘッド21のノズルから媒体支持部17に搬送される媒体Mに向けてインクを吐出することで、記録部20は媒体Mに記録を行う。
【0026】
前扉18は、本体12の-Y方向側の面である前面に配置される。図1から図4に示すように、前扉18は、収納位置にある排出部19の-Y方向側を覆う閉位置(図1から図3参照)と、受容位置にある排出部19の下方となる-Z方向側に位置する開位置(図4参照)との間を回動可能に、本体12に取り付けられる。
【0027】
図3に示すように、排出部19の収納位置は、本体12において媒体支持部17の-Z方向側となる位置に設けられる。図4に示すように、受容位置にある排出部19は、媒体支持部17の搬送方向下流側に位置し、本体12の前面から-Y方側に延びる。受容位置にある排出部19は、記録部20により記録された媒体Mであって、搬送機構16により搬送される媒体Mを受容する。
【0028】
読取装置51は、原稿Sに記録されている文字や写真などの画像Pを読み取り可能に構成される。図3図5に示すように、読取装置51は、ケース52と、原稿台53と、原稿台カバー54と、読取部RMと、読取部移動機構59と、載置部カバー14とを有する。
【0029】
ケース52は、+Z方向側が開口する箱形状を有する。ケース52の開口に原稿台53が取り付けられることで、読取装置51の筐体が形成される。図1図3図4に示すように、ケース52において、載置部40の載置ベース41およびエッジガイド46,47の+Z方向側となる位置には、載置部カバー14が回動可能に設けられる。ケース52に回動可能に設けられることで、載置部カバー14は、載置ベース41およびエッジガイド46,47の+Z方向側を覆う閉位置と、載置ベース41およびエッジガイド46,47の+Z方向側を開放する開位置とを取り得る。
【0030】
また、図5図6に示すように、ケース52の+Y方向側の側壁のうち、エッジガイド46の被検知部46tと対向する位置には、透過窓56が配置される。透過窓56はX軸方向に延びる。透過窓56は、後述する読取部RMの検出センサー57から発せられる出射光DL、および出射光DLが被検知部46tに反射した反射光RLを透過する。透過窓56は、透明あるいは半透明の樹脂板、あるいはガラス板である。
【0031】
原稿台53は、透明なガラス板である。原稿台53には、原稿Sが載置される。原稿Sが載置される原稿台53の載置面は、X-Y面に沿う面である。原稿台カバー54は、ケース52に対して回動可能に取付けられることで、原稿台53の+Z方向側を覆う閉位置(図1図3図4図6参照)と、原稿台53に原稿Sを載置可能な開位置(不図示)とを取り得る。原稿台53の+Z方向側を覆う原稿台カバー54の-Z方向側の面であるカバー面の色は白色である。
【0032】
読取装置51は、読取部RMが原稿台53に載置される原稿Sに対してX軸方向に移動することで原稿Sに記録されている画像Pを読取る。X軸方向は、読取部RMが走査する走査方向の一例である。図3図5図6図7に示すように、読取部RMは、読取装置51の筐体内において、原稿台53の-Z方向側に配置される。読取部RMは、画像センサー55と、検出センサー57と、ホルダー58とを備える。
【0033】
画像センサー55は、ホルダー58に保持される。画像センサー55は、原稿台53に沿ってY軸方向に延びるように設けられる。これにより、画像センサー55は、原稿台53に載置される原稿Sに記録されている画像Pを、原稿Sの幅方向であるY軸方向に亘って読取り可能である。画像センサー55は、原稿台53に載置される原稿Sに対して、原稿台53を介して読取光を照射する照射部と、原稿Sに反射される読取光を受光する受光部とを含む。
【0034】
画像センサー55の照射部から照射される光の光源は、例えば、LED(Light Emitting Diode)により構成される。画像センサー55の受光部は、例えば、Y軸方向に並ぶ複数の受光素子により構成される。受光素子としては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)が採用できる。
【0035】
検出センサー57は、ホルダー58の+Y方向側の側壁のうち、エッジガイド46の被検知部46tと対向する位置に配置される。検出センサー57は、出射部57eと検出部57rとを含む。出射部57eは、透過窓56を介して、エッジガイド46の被検知部46tに対して出射光DLを発する。検出部57rは、透過窓56を介して、出射光DLが被検知部46tに反射した反射光RLを検出する。尚、本実施形態では、検出センサー57および透過窓56がケース52および原稿台カバー54の鉛直下方となる-Z方向側に位置することから、出射光DLがユーザーに視認されにくい。また、検出センサー57より-Z方向側に位置する被検知部46tあるいは載置面42に向けて出射光DLが斜め下方に出射されることから、出射光DLおよび出射光DLが被検知部46tおよび載置面42に反射した光がユーザーに視認されにくい。
【0036】
検出センサー57は、エッジガイド46の被検知部46tに向けて出射部57eから出射光DLを発し、出射光DLが被検知部46tに反射した反射光RLを検出部57rが受光することで、エッジガイド46の被検知部46tを検出する。出射光DLは、読取部RMからエッジガイド46の被検知部46tに向けて発せられる光LGの一例である。エッジガイド46は検出対象DTの一例である。検出センサー57としては、例えば、反射型のフォトセンサーが採用できる。
【0037】
ホルダー58は、X軸方向に移動可能に、ケース52に支持される。これにより、読取装置51の読取部RMは、原稿台53に載置される原稿Sに対して、X軸方向に移動しながら画像センサー55の照射部から読取光を発することが可能である。そして、原稿Sに反射され、画像センサー55の受光部が受光する読取光に基づいて、記録装置11は、原稿Sに記録されている画像Pを読取る。
【0038】
また、読取装置51の読取部RMは、X軸方向に移動しながら検出センサー57の出射部57eから出射光DLを発することにより、エッジガイド46の被検知部46tを検出可能である。また、読取部RMのホーム位置Rrp(図7から図9参照)から読取部RMの検出位置DP(図8図9参照)までのX軸方向における読取部RMの移動距離Cに基づいて、記録装置11は、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して変化するエッジガイド46の位置Tpを割り出す。読取部RMの検出位置DPは、読取部RMがエッジガイド46の被検知部46tを検出したときの読取部RMのX軸方向における位置である。
【0039】
そして、本実施形態では、エッジガイド46の基準位置Grp(図8図9参照)から読取部RMの検出位置DPまでのX軸方向における距離であるシーク距離Bに基づいて、載置部40に載置された媒体Mのサイズを判別する。エッジガイド46の基準位置Grpは、載置部40に載置されるA4サイズの媒体Mの位置をエッジガイド46,47が規制している状態の被検知部46tを読取部RMが検出したときの読取部RMのX軸方向における位置である。尚、図12に示すように、載置部40に載置されるA4サイズの媒体MのX軸方向の寸法である幅寸法は210mmである。
【0040】
読取部RMのホーム位置Rrpからエッジガイド46の基準位置GrpまでのX軸方向における距離を距離Aとしたとき、シーク距離Bは、下記の式により算出される。
シーク距離B=移動距離C-距離A
【0041】
本実施形態では、X軸方向において、載置部40に載置される媒体Mの中央の位置が、媒体MのX軸方向の寸法に関わらず、載置面42の中央に位置決めされる。このため、図12に示す媒体Mの種類に対応するシーク距離Bの値は、媒体Mの幅寸法からA4サイズの媒体Mの幅寸法を差し引いた値の半分の値になる。例えば、2Lサイズの媒体Mに対応するシーク距離Bの値は、下記の式により算出される。
(210mm-127mm)/2=41.5mm
【0042】
また、媒体Mの幅寸法は±2mm程度のばらつきを有する。この場合、媒体Mの+X方向側の端に接触するエッジガイド46の位置は、媒体Mの幅寸法のばらつきに起因して、理論値に対して±1mmずれる可能性がある。このため、図12に示す媒体Mの種類に対応する判別条件式では、上述の媒体Mの幅寸法のばらつきに起因するエッジガイド46の位置のずれがレンジで2mm考慮されている。
【0043】
読取部RMのホーム位置Rrpからエッジガイド46の基準位置GrpまでのX軸方向における距離である距離Aは、記録装置11を構成する部品の寸法ばらつき、組立精度等に起因して、記録装置11の個体毎に異なる。このため、本実施形態では、記録装置11の組立工程において、予め、載置部40に載置されるA4サイズの媒体Mの位置をエッジガイド46,47が規制しているときの被検知部46tを読取部RMに検出させることで、距離Aが実測される。
【0044】
そして、記録装置11の個体毎に実測された距離Aは、シーク距離Bの算出式、図12に示す媒体Mの種類に対応する判別条件式と合わせて、後述する制御部90のメモリーに書き込まれて記憶される。尚、媒体Mの幅寸法は±2mm程度のばらつきを有するため、距離Aの実測では、図8に示すように、A4サイズの媒体Mに代えて、X軸方向の寸法がA4サイズの媒体Mの幅寸法である210mmに調整された調整治具JGを使用することが望ましい。
【0045】
読取部移動機構59は、読取部RMをX軸方向に移動させる。図5図7に示すように、読取部移動機構59は、読取装置51の筐体内に配置される。読取部移動機構59としては、ラックピニオン機構が採用できる。例えば、読取部移動機構59は、ケース52の-Z方向側の内面である内底面にX軸方向に延びるラックを備える。また、読取部移動機構59は、ラックと噛合するピニオン歯車を読取部RMのホルダー58に回転可能に備える。また、読取部移動機構59は、ピニオン歯車を回転可能な駆動モーターをホルダー58に備える。そして、駆動モーターを駆動することで、読取部移動機構59は、読取部RMをX軸方向に移動させる。
【0046】
図2に示すように、記録装置11は、本体12に、制御部90を備える。制御部90は、不図示のCPU(Central Processing Unit)と、メモリー(不図示)とを有する。メモリーは記憶部の一例である。CPUは、メモリーに記憶される各種プログラムを実行することができ、例えば、各種の判断や各種の命令等を行なうことができる。
【0047】
メモリーには、例えば、媒体Mを搬送するためのプログラム、媒体Mに記録するためのプログラム、原稿Sの画像Pを読取るためのプログラム、載置部40に載置される媒体Mのサイズを判別するためのプログラム、記録装置11と接続される外部機器(不図示)の表示部に記録装置11の状態を表示するためのプログラム等の各種プログラムが記憶されている。また、メモリーには、載置部40に載置される媒体Mのサイズを判別するために使用される距離Aの実測値、シーク距離Bの算出式、および媒体Mの種類に対応する判別条件式、その他各種テーブル、各種カウンター値等が記憶されている。
【0048】
制御部90は、記録装置11が備える不図示の通信インターフェイス、通信ケーブルまたは無線通信回線等を通じて、外部機器と、接続されてもよい。外部機器は、表示部と、制御部90と同様に外部CPUおよび外部メモリーを有する外部制御部と、を備えてもよい。外部機器としては、パーソナルコンピューター、スマートフォン、携帯電話、携帯情報端末などが挙げられる。
【0049】
制御部90のCPUは、メモリーに格納される各種プログラムを実行することで記録装置11の全体を制御する。例えば、制御部90は、搬送機構16を制御することで、載置部40に載置される媒体Mを搬送方向に搬送する。また、例えば、制御部90は、記録部20およびキャリッジ移動機構26を制御することで、媒体支持部17に搬送される媒体Mに、X軸方向に移動する液体吐出ヘッド21のノズルからインクを吐出させて記録する。
【0050】
また、制御部90は、記録装置11と接続される外部機器の外部制御部を制御することで、外部機器の表示部に記録装置11の状態を表示する。また、制御部90は、読取装置51を制御することで、原稿Sに記録されている画像Pを読取る。また、制御部90は、読取装置51を制御することで、載置部40に載置される媒体Mのサイズを判別する。
【0051】
次に、載置部40に載置される媒体Mのサイズを判別するときの制御部90の処理の流れについて説明する。
【0052】
まず、図8に示す調整治具JGに代えて、X軸方向の寸法が210mmである媒体Mが載置部40に載置されているときについて説明する。制御部90は、読取装置51における読取部RMの検出センサー57および読取部移動機構59を制御することで、読取部RMを読取部RMのホーム位置Rrpから-X方向に移動させながら検出センサー57の出射部57eから出射光DLを発することにより、エッジガイド46の被検知部46tを検出する。
【0053】
そして、制御部90は、読取部RMのホーム位置Rrpから読取部RMがエッジガイド46の被検知部46tを検出したときの読取部RMの検出位置DPまでの移動距離Cと、メモリーに記憶されている距離Aとからシーク距離Bを算出する。載置部40に載置されている媒体MのX軸方向の寸法が210mmである場合、図8に示すように、移動距離Cと距離Aとは同じになるので、算出されるシーク距離Bは0mmになる。制御部90は、算出されたシーク距離Bが満たす判別条件式[-1≦B≦1]から、載置部40に載置される媒体MはA4サイズであると判別する。
【0054】
次に、図9に示すように、X軸方向の寸法が127mmである媒体Mが載置部40に載置されているときについて説明する。制御部90は、読取装置51における読取部RMの検出センサー57および読取部移動機構59を制御することで、読取部RMを読取部RMのホーム位置Rrpから-X方向に移動させながら検出センサー57の出射部57eから出射光DLを発することにより、エッジガイド46の被検知部46tを検出する。
【0055】
そして、制御部90は、読取部RMのホーム位置Rrpから読取部RMがエッジガイド46の被検知部46tを検出したときの読取部RMの検出位置DPまでの移動距離Cと、メモリーに記憶されている距離Aとからシーク距離Bを算出する。載置部40に載置されている媒体MのX軸方向の寸法が127mmである場合、算出されるシーク距離Bは41.5mmになる。制御部90は、算出されたシーク距離Bが満たす判別条件式[40.5≦B≦42.5]から、載置部40に載置される媒体Mは2Lサイズであると判別する。
【0056】
尚、算出されたシーク距離Bが、メモリーに記憶されるいずれの判別条件式も満たさない場合、制御部90は、記録装置11と接続される外部機器の表示部に、載置部40に媒体Mが正しく載置されているか確認する旨のメッセージを表示してもよい。尚、ユーザーにより操作部13あるいは記録装置11と接続される外部機器から、載置部40に載置される媒体Mの種類が入力されており、算出されたシーク距離Bが、メモリーに記憶されるいずれの判別条件式も満たさない場合、制御部90は、ユーザーが入力した種類の媒体Mが載置部40に載置されていると判断する。
【0057】
以上述べたように、実施形態1に係る記録装置11によれば、以下の効果を得ることができる。
【0058】
記録装置11は、原稿Sの画像Pを読取る読取部RMを有する読取装置51と、媒体Mを載置する載置部40と、載置部40から搬送される媒体Mに記録を行う記録部20と、を有し、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して位置Tpが変化する検出対象DTに向けて読取部RMから光LGを発し、位置Tpを割り出すことで媒体Mのサイズを判別する。これによれば、記録装置11が備える読取装置51により媒体Mのサイズを判別するので、媒体Mのサイズを判別するための複数のセンサーを載置部40に配置する必要がない。よって、簡易な構成で媒体Mのサイズを判別することができ、記録装置11のコストアップを抑制できる。
【0059】
記録装置11は、載置部40に載置される媒体Mの端に接触することで媒体Mをガイドするエッジガイド46を有し、載置部40は、本体12の背面に傾斜した姿勢で配置され、読取部RMは、原稿Sに対してX軸方向に移動することで画像Pを読取り、読取部RMがX軸方向に移動しながら光LGを発することで、検出対象DTとしてのエッジガイド46の位置Tpを割り出す。これによれば、読取部RMの走査方向への移動を利用することで、媒体Mのサイズを判別する構成を簡易な構成にすることができる。
【0060】
記録装置11は、読取部RMのホーム位置Rrpからエッジガイド46を検出するまでのX軸方向における読取部RMの移動距離Cに基づいて、エッジガイド46の位置Tpを割り出す。これによれば、読取装置51が原稿Sの画像Pを読取るときの読取部RMの移動精度を利用して、エッジガイド46の位置Tpを割り出すことができる。よって、媒体Mのサイズを精度よく判別しやすい。
【0061】
記録装置11は、記録装置11の個体毎に予め測定される読取部RMのホーム位置Rrpからエッジガイド46の基準位置Grpまでの距離Aを記憶可能な記憶部を有する。これによれば、記憶部に記憶される距離Aの値を利用することで、割り出されるエッジガイド46の位置Tpの精度を高めることができる。よって、媒体Mのサイズを精度よく判別しやすい。
【0062】
読取部RMは、読取部RMに設けられ、検出対象DTに向けて光LGを発する検出センサー57を有する。これによれば、簡易な構成で媒体Mのサイズを判別することができる。
【0063】
2.実施形態2
図10図11に示すように、実施形態2に係る記録装置11は、上記実施形態1におけるエッジガイド46の被検知部46tに代えて、エッジガイド46から延びる部材49を設け、部材49に被検知部49tを配置したものである。そして、実施形態2に係る記録装置11では、実施形態1においてエッジガイド46の被検知部46tに向けて読取部RMの検出センサー57から発せられる出射光DLに代えて、検出対象DTとしての部材49の被検知部49tに向けて読取部RMの画像センサー55から光LGとして読取光を発する。
【0064】
これにより、実施形態2に係る記録装置11は、部材49の被検知部49tを検出し、上記実施形態1と同様に、エッジガイド46の位置Tpを割り出すことで媒体Mのサイズを判別する。このため、実施形態2に係る記録装置11は、読取装置51のケース52に透過窓56を備えない。また、実施形態2に係る記録装置11は、読取装置51の読取部RMに検出センサー57を備えない。実施形態2に係る記録装置11におけるその他の構成は、実施形態1に係る記録装置11と同じである。尚、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。
【0065】
図11に示すように、本実施形態のエッジガイド46は、エッジガイド46の+Z方向側の端側に、回転軸46sを有する。回転軸46sは、エッジガイド46から+X方向に突出する円柱形状をしている。また、図10図11に示すように、本実施形態の載置部40は、エッジガイド46に、部材49を有する。部材49は、エッジガイド46の+Z方向側の端側から延びる矩形の棒状部材である。
【0066】
部材49は、部材49の先端の-Z方向側に、被検知部49tを有する。部材49は、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して位置Tpが変化するエッジガイド46と共にX軸方向に移動する。部材49は、回転軸46sをX軸方向に沿う軸中心として、図11に示す矢印のように回動可能に、エッジガイド46に配置される。また、部材49の少なくとも被検知部49tが設けられる部分の色は、原稿台カバー54のカバー面の色とコントラストの強い色、例えば、黒色である。
【0067】
本実施形態の読取装置51は、原稿台53の+Z方向側の面に、原稿Sが載置される読取領域RAと、部材49の被検知部49tが配置される検出領域DAとを有する。読取領域RAは、記録装置11の前面側となる原稿台53の-Y方向側に配置される。検出領域DAは、読取領域RAの+Y方向側に隣り合って配置される。検出領域DAは、原稿台53の+Y方向側の端に沿ってX軸方向に延びる。
【0068】
部材49の被検知部49tは、検出領域DAの+Z方向側の面に接触する位置に配置される。部材49の被検知部49tは、原稿台53と閉位置にある原稿台カバー54との間に位置する状態で、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して位置Tpが変化するエッジガイド46と共にX軸方向に移動可能である。また、部材49がエッジガイド46の回転軸46sに回動可能に配置されるので、読取装置51が閉位置と開位置との間を回動する場合も、被検知部49tは、原稿台53と閉位置にある原稿台カバー54との間に位置する状態を維持可能である。
【0069】
上述の構成により、本実施形態の読取部RMは、X軸方向に移動しながら画像センサー55の照射部から光LGとして読取光を発することにより、部材49の被検知部49tを検出可能である。部材49は、検出対象DTの一例である。また、読取部RMのホーム位置Rrpから読取部RMの検出位置DP(図10参照)までのX軸方向における読取部RMの移動距離Cに基づいて、記録装置11は、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して変化するエッジガイド46の位置Tpを割り出す。
【0070】
読取部RMの検出位置DPは、読取部RMが部材49の被検知部49tを検出したときの読取部RMのX軸方向における位置である。そして、本実施形態においても、記録装置11の制御部90は、実施形態1と同様に、エッジガイド46の基準位置Grpから読取部RMの検出位置DPまでのX軸方向における距離であるシーク距離Bに基づいて、載置部40に載置された媒体Mのサイズを判別する。尚、本実施形態において、エッジガイド46の基準位置Grpは、載置部40に載置されるA4サイズの媒体Mの位置をエッジガイド46,47が規制している状態の被検知部49tを読取部RMが検出したときの読取部RMのX軸方向における位置である。
【0071】
以上述べたように、実施形態2に係る記録装置11によれば、以下の効果を得ることができる。
【0072】
読取部RMは、原稿Sに向けて読取光を発する画像センサー55を有し、読取部RMは、検出対象DTに向けて光LGとして読取光を発する。これによれば、読取部RMから発する読取光を利用することで、媒体Mのサイズを判別する構成を簡易な構成にすることができる。
【0073】
検出対象DTは、エッジガイド46から延びる部材49である。これによれば、部材49に向けて読取部RMから読取光を発し、エッジガイド46の位置Tpを割り出すことで媒体Mのサイズを判別することができる。
【0074】
部材49は、エッジガイド46に回動可能に設けられる。これによれば、例えば、読取装置51が本体12の上方を覆う閉位置と本体12の上方に開口する開口を露出させる開位置との間を回動する場合も、読取装置51に対する部材49の相対位置を維持しやすい。
【0075】
本開示の上記実施形態に係る記録装置11は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、上記実施形態および以下に説明する他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。以下、他の実施形態について説明する。
【0076】
上記実施形態において、記録装置11は、載置部40に載置された媒体Mのサイズに対応して位置が変化する媒体MのX軸方向の端に向けて読取部RMから光LGを発し、媒体MのX軸方向の端の位置を割り出すことで媒体Mのサイズを判別してもよい。この場合、媒体MのX軸方向の端は、検出対象DTの一例である。また、この場合、上記実施形態2における読取装置51は、読取部RMにおける画像センサー55の照射部から発せられる読取光を、媒体MのX軸方向の端に向けて導く導光部材を備えてもよい。
【0077】
上記実施形態において、エッジガイド46が載置部40に載置される媒体Mの-X方向側に位置し、エッジガイド47が載置部40に載置される媒体Mの+X方向側に位置してもよい。この場合、エッジガイド46が有するエッジガイド面46fは媒体Mの-X方向の端に接触し、エッジガイド47が有するエッジガイド面47fは媒体Mの+X方向の端に接触する。また、この場合、エッジガイド46に設けられる被検知部46tは、エッジガイド47の-X方向側に位置する。
【0078】
上記実施形態1において、読取装置51は、ケース52に透過窓56を備えなくてもよい。この場合、ケース52の+Y方向側の側壁のうち、エッジガイド46の被検知部46tと対向する位置に、読取部RMの検出センサー57から発せられる出射光DL、および出射光DLが被検知部46tに反射した反射光RLが通過するスリットを設けてもよい。
【0079】
上記実施形態において、記録装置11は、エッジガイド46の被検知部46tに向けて読取部RMにおける画像センサー55の照射部から光LGとして読取光を発し、エッジガイド46の位置Tpを割り出すことで媒体Mのサイズを判別してもよい。この場合、読取装置51は、画像センサー55の照射部から発せられる読取光を、エッジガイド46の被検知部46tに向けて導く導光部材を備えてもよい。
【0080】
上記実施形態2において、部材49は、エッジガイド46に回動可能に設けられなくてもよい。この場合、部材49において、エッジガイド46に固定される末端部と被検知部49tが設けられる先端部との間となる位置に可撓部を設けてもよい。これにより、読取装置51が閉位置と開位置との間を回動する場合も、被検知部49tが、原稿台53と閉位置にある原稿台カバー54との間に位置する状態を維持させてもよい。
【0081】
上記実施形態において、記録装置11は、読取装置51の読取部RMから光LGを発することで、媒体Mのサイズを判別することに加え、載置部40の近くに配置される他の部材の状態を検知してもよい。例えば、記録装置11は、読取部RMから光LGを発することで、載置部カバー14が閉位置および開位置のいずれにあるかを検知してもよい。また、例えば、記録装置11は、読取部RMから光LGを発することで、支持板45が支持位置および収納位置のいずれにあるかを検知してもよい。
【0082】
上記実施形態において、記録装置11は、表示部を備えてもよい。例えば、記録装置11は、操作部13に表示部を備えてもよい。この場合、制御部90は、記録装置11の表示部に記録装置11の状態を表示することで、ユーザーに報知してもよい。
【0083】
上記実施形態において、エッジガイド46の基準位置Grpは、載置部40に載置されるA4サイズ以外のサイズの媒体Mの位置をエッジガイド46,47が規制している状態の被検知部46tあるいは被検知部46tを読取部RMが検出したときの読取部RMのX軸方向における位置であってもよい。例えば、A4サイズ以外のサイズの媒体Mは、Letterサイズの媒体Mであってもよいし、2Lサイズの媒体Mであってもよいし、名刺サイズの媒体Mであってもよい。
【0084】
上記実施形態において、読取部RMのホーム位置Rrpからエッジガイド46の基準位置Grpまでの距離Aを、予め実測しなくてもよい。この場合、制御部90のメモリーに、距離Aの理論値を書き込んで記憶させてもよい。
【0085】
上記実施形態において、読取部RMのホーム位置Rrpからエッジガイド46の基準位置Grpまでの距離Aを、予め実測しなくてもよい。この場合、記録装置11は、読取部RMのホーム位置Rrpから読取部RMの検出位置DPまでのX軸方向における読取部RMの移動距離Cに基づいて、載置部40に載置された媒体Mのサイズを判別してもよい。また、この場合、制御部90のメモリーに、媒体Mの種類に対応する移動距離Cから設定される判別条件式を書き込んで記憶させてもよい。そして、制御部90は、読取部RMのホーム位置Rrpから読取部RMが被検知部46tあるいは被検知部49tを検出したときの読取部RMの検出位置DPまでの移動距離Cと、メモリーに記憶されている判別条件式とから載置部40に載置される媒体Mのサイズを判別してもよい。
【符号の説明】
【0086】
11…記録装置、12…本体、13…操作部、14…載置部カバー、15…搬送部、16…搬送機構、17…媒体支持部、18…前扉、19…排出部、20…記録部、21…液体吐出ヘッド、25…キャリッジ、26…キャリッジ移動機構、30…液体収容部、40…載置部、41…載置ベース、42…載置面、43…支持板保持部、44…エッジガイド移動機構、45…支持板、46,47…エッジガイド、46f,47f…エッジガイド面、46s…回転軸、46t…被検知部、49…部材、49t…被検知部、51…読取装置、52…ケース、53…原稿台、54…原稿台カバー、55…画像センサー、56…透過窓、57…検出センサー、57e…出射部、57r…検出部、58…ホルダー、59…読取部移動機構、90…制御部、A…距離、B…シーク距離、C…移動距離、DA…検出領域、DL…出射光、DP…読取部RMの検出位置、DT…検出対象、Grp…エッジガイド46の基準位置、JG…調整治具、LG…光、M…媒体、P…画像、RA…読取領域、RL…反射光、RM…読取部、Rrp…読取部RMのホーム位置、S…原稿、Tp…位置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12